説明

加飾成形品の製造方法と加飾成形品、金属蒸着転写シート

【課題】 転写時または成形同時転写時といった高温下において、金属蒸着層に、その金属光沢性を損なわせるマイクロクラックの発生を抑止するとともに、金属蒸着転写シートの一部に大きな応力が生じる場合であっても、金属蒸着層の意匠性を損なわせるクラックの発生を抑止する加飾成形品の製造方法と加飾成形品、金属蒸着転写シートを提供することを目的とする。
【解決手段】 本発明の加飾成形品110の製造方法は基体シート1の上に離型層2が形成されその上に離型層2と直接接するよう金属蒸着層3が少なくとも形成された金属蒸着転写シート100を射出成形金型内に配置し、次いで溶融樹脂を射出して成形樹脂4と金属蒸着転写シート100を一体化し、次いで金属蒸着転写シート100と一体化した成形樹脂4を射出成形金型内から取り出し、次いで成形樹脂4から基体シート1を離型層2と金属蒸着層3との界面で剥離して加飾成形品110を得るように構成した。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、金属光沢を有する加飾成形品の製造方法と金属光沢を有する金属蒸着転写シート、加飾成形品に関するものである。
【背景技術】
【0002】
携帯電話などの通信機器、自動車内部の情報機器、家電製品などにおいて、プラスチック成形品の表面に、金属光沢を表現するため、金属蒸着転写シートを用いて装飾を行う方法がある。
【0003】
このようにプラスチック成形品の表面に装飾する方法として転写法がある。転写法とは、基体シート上に金属薄膜層などが形成された金属蒸着転写シートを用い、加熱加圧して加飾層を被転写物に密着させ装飾を行う方法である。また、被転写物が樹脂成形品である場合に、転写法をより合理的に行う方法として、成形同時転写法がある。成形同時転写法とは、金属蒸着転写シートを成形金型内に挟み込み、金型内に樹脂を射出充満させ、冷却して樹脂成形品を得るのと同時に成形品表面に金属蒸着転写シートを蜜着させた後、基体シートを剥離して、被転写物面に転写層を転移して装飾を行う方法である。
【0004】
上記方法を用いて加飾成形品を作製する際、金属蒸着層を形成した金属光沢を有する金属蒸着転写シートを用いる場合がある。金属蒸着転写シートとしては、基体シートの上に、アクリル系樹脂や塩酸ビニルー酢酸ビニル樹脂等からなる熱可塑性樹脂(以下、前アンカー層という)を形成し、その上に金属蒸着法により金属蒸着層を形成したものが用いられる(例えば、特許文献1)。
【0005】
【特許文献1】実開昭55−169449
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかし、上記金属蒸着層と前アンカー層は、金属蒸着法によって強固に固着されているので、転写時や成形同時転写時の熱で、前アンカー層が流動すると、金属蒸着層も流動し、最終的には金属蒸着層にマイクロクラックが生じる。また、転写時または成形同時転写時に、金属蒸着層の一部分に応力が生じると、金属蒸着層と前アンカー層は金属蒸着法によって強固に固着されているので、金属蒸着層全体でその力を解放できず、一部分に割れやヒビ(以下、クラックという)が生じる。その結果、金属蒸着層に虹が観察されたり、白く曇ったように観察され、さらには割れやヒビが観察される場合もあり、金属蒸着層の装飾性が著しく失われるといった問題があった。
【0007】
したがって、本発明は、上記のような問題点を解消し、転写時または成形同時転写時、金属蒸着層にマイクロクラックが発生することを抑止するとともに、金属蒸着転写シートの一部に大きな応力が生じる場合であっても、クラックの発生を抑止し、装飾性に優れた加飾成形品の製造方法と加飾成形品、金属蒸着転写シートを提供することを目的とする。
【0008】
本発明の転写シートとその製造方法、加飾成形品は上記の目的を達成するために、次のように構成した。
【課題を解決するための手段】
【0009】
すなわち、本発明の加飾成形品の製造方法は、基体シートの上に離型層が形成されその上に離型層と直接接するように金属蒸着層が少なくとも形成された金属蒸着転写シートを射出成形金型内に配置し、次いで溶融樹脂を射出して成形樹脂と金属蒸着転写シートを一体化し、次いで金属蒸着転写シートと一体化した成形樹脂を射出成形金型内から取り出し、次いで成形樹脂から基体シートを離型層と金属蒸着層との界面で剥離して加飾成形品を得るように構成した。
【0010】
また、本発明の第2態様として、基体シートの上に離型層が形成されその上に離型層と直接接するように金属蒸着層が少なくとも形成された金属蒸着転写シートを射出成形金型内に配置し、次いで溶融樹脂を射出して成形樹脂と金属蒸着転写シートを一体化し、次いで金属蒸着転写シートと一体化した成形樹脂を射出成形金型内から取り出し、次いで成形樹脂から基体シートを離型層と金属蒸着層との界面で剥離し、次いでその上にオーバーコート層を形成して加飾成形品を得るように構成した。
【0011】
また、本発明の第3態様として、基体シートの上に離型層が形成されその上に離型層と直接接するように金属蒸着層が少なくとも形成された金属蒸着転写シートを被転写物に密着させ、次いで熱と圧力とを金属蒸着転写シートの背面から付与して被転写物と金属蒸着転写シートを一体化し、次いで被転写物から基体シートを離型層と金属蒸着層との界面で剥離して加飾成形品を得るように構成した。
【0012】
また、本発明の第4態様として、基体シートの上に離型層が形成されその上に離型層と直接接するように金属蒸着層が少なくとも形成された金属蒸着転写シートを被転写物に密着させ、次いで熱と圧力とを金属蒸着転写シートの背面から付与して被転写物と金属蒸着転写シートを一体化し、次いで被転写物から基体シートを離型層と金属蒸着層との界面で剥離し、次いでその上にオーバーコート層を形成して加飾成形品を得るように構成した。
【0013】
また、本発明の第5態様として、第1〜4態様の加飾成形品の製造方法は、金属蒸着転写シートが接着層を少なくとも有するように構成することもできる。
【0014】
また、本発明の第6態様として、第1〜5態様の加飾成形品の製造方法は、金属蒸着転写シートの離型層が少なくともメラミン樹脂からなるように構成することもできる。
【0015】
本発明の第7態様として、第1〜6態様の加飾成形品の製造方法は、溶融樹脂と一体化する工程において、金属蒸着転写シートに大きく応力が負荷される領域における金属蒸着転写シートの金属蒸着層と離型層の界面で層間剥離および/または層間剪断が生じるように構成することもできる。
【0016】
本発明の第8態様として、第1〜7態様の加飾成形品の製造方法は、金属蒸着転写シートの金属蒸着層と離型層との剥離強さが0.1N/cm以上50N/cm以下であるように構成することもできる。
【0017】
本発明の第9態様として、第1〜8態様の加飾成形品の製造方法は、金属蒸着層がアルミニウムからなるように構成することもできる。
【0018】
本発明の第10態様として、金属蒸着転写シートは、基体シートの上に離型層が形成され、その上に離型層と直接接するように金属蒸着層が少なくとも形成されるように構成することもできる。
【0019】
本発明の第11態様として、金属蒸着転写シートは、基体シートの上に離型層が形成され、その上に離型層と直接接するように金属蒸着層が形成され、その上に接着層が少なくとも形成されるように構成した。
【0020】
本発明の第12態様として、第10〜11態様の金属蒸着転写シートは、離型層が少なくともメラミン樹脂からなるよう構成することもできる。
【0021】
本発明の第13態様として、第10〜11態様の金属蒸着転写シートは、金属蒸着転写シートの金属蒸着層と離型層との剥離強さが0.1N/cm以上50N/cm以下であるよう構成することもできる。
【0022】
本発明の第14態様として、第10〜11態様の金属蒸着転写シートは、金属蒸着層がアルミニウムからなるよう構成することもできる。
【0023】
本発明の第15態様として、本発明の加飾成形品は、第1〜9態様の製造方法で作製されたものであるよう構成した。
【発明の効果】
【0024】
本発明の加飾成形品の製造方法は、基体シートの上に離型層が形成されその上に離型層と直接接するように金属蒸着層が少なくとも形成された金属蒸着転写シートを射出成形金型内に配置し、次いで溶融樹脂を射出して成形樹脂と金属蒸着転写シートを一体化し、次いで金属蒸着転写シートと一体化した成形樹脂を射出成形金型内から取り出し、次いで成形樹脂から基体シートを離型層と金属蒸着層との界面で剥離して加飾成形品を得るように構成したので、転写時または成形同時転写時といった高温下において、金属蒸着層にその金属光沢性を損なわせるマイクロクラックの発生を抑止するととともに、金属蒸着転写シートの一部に大きな応力が生じる場合であっても、金属蒸着層の意匠性を損なわせるクラックの発生を抑止する加飾成形品の製造方法と加飾成形品、金属蒸着転写シート得るができるものである。
【発明を実施するための最良の形態】
【0025】
図面を参照しながら本発明の実施の形態について詳しく説明する。
【0026】
図1は本発明の加飾成形品110の製造方法の断面図である。図中、1は基体シート、2は離型層、3は金属蒸着層、4は成形樹脂、5は転写層、6は接着層、10は可動型、11は固定型、12は溶融樹脂、100は金属蒸着転写シートである。なお各図において同じ構成部分については同じ符号を付している。
【0027】
本発明の加飾成形品110の製造方法は、基体シート1の上に離型層2が形成されその上に離型層2と直接接するように金属蒸着層3が少なくとも形成された金属蒸着転写シート100を射出成形金型内に配置し、次いで溶融樹脂12を射出して成形樹脂4と金属蒸着転写シート100を一体化し、次いで金属蒸着転写シート100と一体化した成形樹脂4を射出成形金型内から取り出し、次いで成形樹脂4から基体シート1を離型層2と金属蒸着層3との界面で剥離して加飾成形品110を得るように構成されている(図1(a)〜(e)参照)。
【0028】
まず、本発明の加飾成形品110の製造方法に使用する金属蒸着転写シート100について説明する。
【0029】
金属蒸着転写シート100の第一形態として、金属蒸着転写シート100は、基本的に基体シート1の上に離型層2が形成され、その上に離型層2と直接接するように全面に金属蒸着層3が形成されたものである(図2(a)参照)。
【0030】
金属蒸着転写シート100の第二形態として、金属蒸着転写シート100は、基本的に基体シート1の上に離型層2が形成され、その上に離型層2と直接接するように全面に金属蒸着層3が形成され、その上に少なくとも接着層6が形成されたものである(図2(b)参照)。
【0031】
基体シート1の材質としては、ポリプロピレン系樹脂、ポリエチレン系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリエステル系樹脂、アクリル系樹脂、ポリ塩化ビニル系樹脂などの樹脂シート、アルミニウム箔、銅箔などの金属箔、グラシン紙、コート紙、セロハンなどのセルロース系シート、あるいは以上の各シートの複合体など、通常の金属蒸着転写シートの基体シートとして離型性を有するものを使用することができる。また、基体シートの表面が微細な凹凸を有する場合は、転写層に凹凸が写し取られ、艶消しやヘアラインなどの表面形状を表現することができる。
【0032】
離型層2は、転写後または成形同時転写後に基体シート1を剥離した際に、基体シート1とともに転写層から離型する層である。離型層2の材質としては、メラミン系樹脂、シリコーン系樹脂、フッ素系樹脂、セルロース誘導体、尿素系樹脂、ポリオレフィン系樹脂、パラフィン系樹脂およびこれらの複合物などを用いることができるが、構成材質の中に少なくもメラミン系樹脂が含まれていることが好ましい。これは、メラミン樹脂は耐熱性の高い熱硬化性樹脂であり、かつ金属蒸着層3と適度な離型性を有し、かつ物理的、機械的な変化を起こさないので、離型層2と接合状態にある金属蒸着層3の白化、変色を抑止することができるからである。離型層2の形成方法としては、ロールコート法、スプレーコート法などのコート法、グラビア印刷法、スクリーン印刷法などの印刷法があげある。
【0033】
金属蒸着層3は、金属光沢を表現するためのものであり、離型層2の上に直接形成される層である。金属蒸着層3の厚さは、100Å〜1500Åが好ましい。100Å以下であると、金属蒸着層3に十分な金属発色が得られないという問題がある一方で、金属蒸着層3の厚さを1500Å以上にすると、かえって生産性が悪くなるという問題があるからである。また本発明において金属蒸着層3の全光線反射率は特に30%〜100%であることが好ましい。これは、全光線反射率が30%以下であると金属蒸着層3の金属発色性が失われるからである。金属蒸着層3は真空蒸着法、スパッタリング法、イオンプレーティング法などで形成するとよい。表現したい金属光沢色に応じてアルミニウム、スズ、ニッケル、金、白金、クロム、鉄、銅、インジウム、銀、チタニウム、鉛、亜鉛などの金属、これらの合金または化合物を使用するとよい。ここで金属光沢を表現するため層としては、アルミニウムが最も好ましい。生産過程において、安価で作製することが可能な上に、耐腐食性、遮光性、絶縁性に優れた物質だからである。
【0034】
また一部分に金属蒸着層3を形成してもよい。その形成方法としてはシーライト法とパスター法が挙げられる。
【0035】
シーライト法とは金属蒸着層3を形成する前に水溶性樹脂層を部分的に形成し、蒸着後、水洗により水溶性樹脂層とその上に形成された不要な金属蒸着層部位を除去し、部分的に金属蒸着層3を形成する方法である。ここで水溶性樹脂層の材質としては、たとえば、ポリビニルアルコール、デンプン、アルギド、エポキシ、ポリウレタンなどに代表される水溶性樹脂をバインダーとするインキが挙げられる。また形成方法としては、グラビア印刷法、フレキソ印刷法、スクリーン印刷法などの印刷法が挙げられる。
【0036】
パスター法とは金属蒸着層3を形成した後、部分的に金属蒸着層3の上に耐アルカリ性樹脂層を形成し、その後のアルカリ洗浄により金属蒸着層3を部分的に形成する方法である。ここで耐アルカリ性樹脂層の材質としては塩化ビニル-酢酸ビニル共重合体が挙げられる。耐アルカリ性樹脂層の形成方法としては、グラビアコート法、ロールコート法、コンマコート法などのコート法、グラビア印刷法、スクリーン印刷法などの印刷法がある。
【0037】
接着層6は、被加飾面に上記の各層を接着するものである(図2(b)参照)。また接着層6は、接着させたい部分に形成する。すなわち、接着させたい部分が全面的なら、接着層6を全面的に形成する。接着層6としては、被加飾の素材に適した感熱性あるいは感圧性の樹脂を適宜使用する。たとえば、被加飾の材質がアクリル系樹脂の場合はアクリル系樹脂を用いるとよい。また、被加飾の材質がポリフェニレンオキシド・ポリスチレン系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、スチレン共重合体系樹脂、ポリスチレン系ブレンド樹脂の場合は、これらの樹脂と親和性のあるアクリル系樹脂、ポリスチレン系樹脂、ポリアミド系樹脂などを使用すればよい。さらに、被加飾の材質がポリプロピレン樹脂の場合は、塩素化ポリオレフィン樹脂、塩素化エチレン−酢酸ビニル共重合体樹脂、環化ゴム、クマロンインデン樹脂が使用可能である。接着層6の形成方法としては、グラビアコート法、ロールコート法、コンマコート法などのコート法、グラビア印刷法、スクリーン印刷法などの印刷法がある。
【0038】
また、必要に応じて絵柄層7を金属蒸着層3と離型層2の間に絵柄層7を一部形成してもよい(図3参照)。絵柄層7は金属蒸着層3の金属光沢の模様以外に、種々のパターンや文字などの装飾を行うための層である。絵柄層7の材質としては、ポリビニル系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリエステル系樹脂、アクリル系樹脂、ポリウレタン系樹脂、ポリビニルアセタール系樹脂、ポリエステルウレタン系樹脂、セルロースエステル系樹脂、アルキド樹脂などの樹脂をバインダーとし、適切な色の顔料または染料を着色剤として含有する着色インキを用いるとよい。絵柄層7の形成方法としては、グラビア印刷法、スクリーン印刷法、オフセット印刷法などの通常の印刷法などを用いるとよい。特に、多色刷りや階調表現を行うには、オフセット印刷法やグラビア印刷法が適している。また、単色の場合には、グラビアコート法、ロールコート法、コンマコート法などのコート法を採用することもできる。絵柄層7は、表現したい図柄に応じて任意のパターンに設けるとよい。
【0039】
また、必要に応じてアンカー層8を金属蒸着層3と接着層6の間に形成してもよい(図4参照)。アンカー層8は金属蒸着層3と接着層6の密着性を向上させる層である。アンカー層8の材質としては、二液性硬化ウレタン樹脂、熱硬化ウレタン樹脂、メラミン系樹脂、セルロースエステル系樹脂、塩素含有ゴム系樹脂、塩素含有ビニル系樹脂、アクリル系樹脂、エポキシ系樹脂、ビニル系共重合体樹脂など使用できる。また、アンカー層8の形成方法としてはグラビアコート法、ロールコート法、コンマコート法などのコート法に代表される印刷法により行うことができる。
【0040】
次に、本発明の加飾成形品110の製造方法について説明する。
【0041】
まず本発明の加飾成形品110の製造方法の第一形態ついて説明する(図1(a)〜(e)参照)。本発明の加飾成形品110の製造方法の第一形態は、まず上記金属蒸着転写シート100を可動型10と固定型11とからなる成形用金型内に送り込む(図1(a)参照)。
【0042】
その際、枚葉の金属蒸着転写シートを1枚ずつ送り込んでもよいし、長尺の金属蒸着転写シート100の必要部分を間欠的に送り込んでもよい。長尺の金属蒸着転写シート100を使用する場合、位置決め機構を有する送り装置を使用して、金属蒸着転写シート100のパターンと成形用金型との見当が一致するようにするとよい。また、金属蒸着転写シート100を間欠的に送り込む際に、金属蒸着転写シート100の位置をセンサーで検出した後に金属蒸着転写シート100を可動型10と固定型11とで固定するようにすれば、常に同じ位置で金属蒸着転写シート100を固定することができ、パターンの位置ずれが生じないので便利である。
【0043】
次いで、溶融樹脂12を射出して成形樹脂4と金属蒸着転写シート100を一体化する。すなわち成形用金型を閉じた後、ゲートから溶融樹脂12を金型内に射出充満させ、被転写物を形成するのと同時にその面に金属蒸着転写シート100を一体化させる(図1(b)参照)。
【0044】
溶融樹脂12を射出する際、離型層2に大きな熱量がかかり離型層の樹脂が流動するが、前述の金属蒸着転写シート100を使用するので、金属蒸着層3にマイクロクラックが生じない。また、上記工程において溶融樹脂12と金属蒸着転写シート100一体化させる際、前述の金属蒸着転写シート100を使用するので、金属蒸着層3の一部に大きな力が生じるが、金属蒸着層3にクラックが生じない。
【0045】
すなわち、射出成形時に一定の力が金属蒸着転写シート100に加わると、金属蒸着層3と離型層2の界面が剥離(以下、層間剥離という)および/またはズレ(以下、層間剪断という)を生じる金属蒸着転写シート100を用いることによって、射出成形時、大きな熱量が離型層2に加わり、離型層2を構成する樹脂が流動しても、それに伴う金属蒸着層3の流動はほとんど発生しないものである。その結果、金属蒸着層3の破損も発生しないため、金属蒸着層3に生じるマイクロクラックの発生を抑止できるものである。
【0046】
また、射出成形時に一定の力が加わると、金属蒸着層3と離型層2が層間剥離および/または層間剪断を生じる金属蒸着転写シート100を用いて、溶融樹脂12と一体成形するので、金属蒸着層3の一部に大きな応力が生じる場合でも、金属蒸着層3全体でその応力を分散することができ、金属蒸着層3の一部にクラックが発生するという問題を解消するものである。
【0047】
よって、上記工程においてマイクロクラックやクラックが金属蒸着層3に発生しないので、装飾性や光輝性の高い加飾成形品を作製することができる。例えば前記金属蒸着転写シートを用いて上記製造方法を実施することにより、全光線反射率が30%以上である光輝性加飾成形品を得ることもできる。
【0048】
ここで、上記層間剥離および/または層間剪断が生じるためには、金属蒸着層3と離型層2との界面の日本工業規格(JIS)K6854に準拠したT型剥離強度(以下、剥離強さという)が、0.1N/cm以上50N/cm以下となることが好ましい。これは、上記剥離強さが50N/cmを越えると、射出成形時、金属蒸着転写シート110の金属蒸着層3と離型層2との界面で層間剥離および/または層間剪断が生じなくなるので、射出成形時に発生する熱により離型層2が流動すると、それにつられ金属蒸着層3も流動してしまい、金属蒸着層3にマイクロクラックが発生するといった問題や、射出成形時に発生する大きな力が金属蒸着層3の一部に加わった時、金属蒸着層3と離型層2との界面で層間剥離および/または層間剪断が生じないと、その力を金属蒸着層3全体で分散して吸収できなくなるので、金属蒸着層3の一部にクラックが生じるという問題があるからである。反対に、剥離強さが0.1N/cm未満となると、金属蒸着層3や接着層6等からなる転写層5が安定して基体シート1に保持されず、射出成形時以外に生じるわずかな衝撃や折り曲げ等によっても、容易に転写層5が基体シート1から離脱してしまうという問題あるためである。
【0049】
また、この製造方法には必要に応じて金属蒸着層3の上に接着層6を形成した金属蒸着転写シート100を用いることもできる。ここで、この接着層6はグラビアコート法、ロールコート法、コンマコート法などのコート法、グラビア印刷法、スクリーン印刷法などの印刷法により金属蒸着層3の上に形成されているので、特許文献1記載の金属蒸着シートのように金属蒸着層3と接着層6は金属蒸着法といった方法で強固に固着されていないので、射出成形時において、一定の力以上が金属蒸着転写シート100にかかると、金属蒸着層3と接着層6の界面で層間剥離および/または層間剪断が生じる。その結果、射出成形時に生じる熱が接着層6に加わり接着層が流動しても、金属蒸着層3もそれにひきつられて流動することはないので、金属蒸着層3にマイクロクラックは生じず、溶融樹脂12と金属蒸着転写シート100を一体化する際に、金属蒸着層3の一部に大きな力が加わってもクラックが生じないものである。これらの結果、金属蒸着層3の上に接着層6を形成した金属蒸着転写シート100を本発明の製造方法に使用しても、マイクロクラックやクラック等の蒸着ヤケが金属蒸着層3に発生しないので、金属光沢性や光輝性、意匠性等を兼ね備えた加飾成形品を作製することができる。
【0050】
また、この製造方法には、必要に応じて金属蒸着層3と離型層2の間に絵柄層7を一部形成した金属蒸着転写シート100を用いることもできる。ここで、金属蒸着層3と絵柄層7は共に製品に転写される層であるので、両層は相互に強固に固着している。よって、射出成形時において一定の力が金属蒸着転写シート100に作用しても、その界面で層間剥離および/または層間剪断が生じないので、当該金属転写シート100を本発明の製造方法に用いた場合、金属蒸着層3にマイクロクラックやクラックが生じる。しかし、隠蔽性のある絵柄層7を用いた場合、金属蒸着層3に生じたマイクロクラック等は、絵柄層7により隠蔽され、目視できないものとなるので、隠蔽性のある絵柄層7を用いた際、よりデザイン性の高い金属蒸着転写シート100を作製することができる。
【0051】
また、この製造方法には、必要に応じて金属蒸着層3と接着層2の間にアンカー層8を一部形成した金属蒸着転写シート100を用いることもできる。ここで、この金属蒸着シート100は特許文献1で示された金属蒸着シートとは異なり、当該アンカー層8はグラビアコート法、ロールコート法、コンマコート法などのコート法に代表される印刷法により金属蒸着層3の上に形成されているので、アンカー層8と金属蒸着層3とは強固に固着していない。その結果、射出成形時において一定の力が金属蒸着層3とアンカー層8にかかると、金属蒸着層3とアンカー層8との界面で層間剥離および/または層間剪断が生じ、射出成形時の熱が金属蒸着シート100の金属蒸着層3とアンカー層8に加わり、アンカー層8が流動しても金属蒸着層3はそれにひきずられないので、金属蒸着層3に発生するマイクロクラックを抑止できるものである。さらに、溶融樹脂12と金属蒸着転写シート100を一体化する際に、金属蒸着層3の一部に大きな力が加わっても、金属蒸着層3とアンカー層8との界面で層間剥離および/または層間剪断が生じるので、金属蒸着層3全体でその力を吸収でき、金属蒸着層3に発生するクラックを抑止できるものである。これらの結果、金属蒸着層3の上に接着層6を形成した金属蒸着転写シート100を本発明の製造方法に使用しても、マイクロクラックやクラック等の蒸着ヤケが金属蒸着層3に発生しないので、金属光沢性や光輝性、意匠性等を兼ね備えた加飾成形品を作製することができる。
【0052】
次いで金属蒸着転写シート100と一体化した成形樹脂4を射出成形金型内から取り出す(図1(c)参照)。
【0053】
次いで成形樹脂4から基体シート1を離型層2と金属蒸着層3との界面で剥離して加飾成形品110を得る(図1(d)、(e)参照)。
【0054】
次に本発明の加飾成形品110の製造方法の第二形態として、金属蒸着転写シート100を、転写法に用い、被転写物である成形樹脂4の面に装飾を行う方法について説明する(図6(a)〜(c)参照)。
【0055】
本発明の加飾成形品110の製造方法の第二形態は、まず、被転写物面に、金属蒸着転写シート100の接着層6側を密着させる(図5(a)参照)。
【0056】
被転写物としては、樹脂成形品など各種材質からなるものを用いることができる。被転写物は、透明、半透明、不透明のいずれでもよい。また、被転写物は、着色されていても、着色されていなくてもよい。樹脂としては、ポリスチレン系樹脂、ポリオレフィン系樹脂、ABS樹脂、AS樹脂、AN樹脂などの汎用樹脂を挙げることができる。また、ポリフェニレンオキシド・ポリスチレン系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、ポリアセタール系樹脂、アクリル系樹脂、ポリカーボネート変性ポリフェニレンエーテル樹脂、ポリブチレンテレフタレート樹脂、超高分子量ポリエチレン樹脂などの汎用エンジニアリング樹脂やポスルホン樹脂、ポリフェニレンサルファイド系樹脂、ポリフェニレンオキシド系樹脂、ポリアリレート樹脂、ポリエーテルイミド樹脂、ポリイミド樹脂、液晶ポリエステル樹脂、ポリアリル系耐熱樹脂などのスーパーエンジニアリング樹脂を使用することもできる。さらに、ガラス繊維や無機フィラーなどの補強材を添加した複合樹脂も使用できる。
【0057】
次いで熱と圧力とを金属蒸着転写シート100の背面から付与して被転写物と金属蒸着転写シート100を一体化する。前記方法で被転写物と金属蒸着転写シート100を一体化する方法としては、シリコンラバーなどの耐熱ゴム状弾性体13を備えたロール転写機、アップダウン転写機などの転写機を用い、温度80〜260℃程度、圧力490〜1960Pa程度の条件に設定した耐熱ゴム状弾性体13を介して金属蒸着転写シート100の基体シート1側から熱と圧力とを加える方法が挙げられる(図6(b)参照)。こうすることにより、接着層6が被転写物表面に接着する。
【0058】
この工程は温度80〜260℃の高温下で行われる。本発明の加飾成形品110の製造方法では本工程において、前述の金属蒸着転写シート100を使用するので、高温下で金属蒸着転写シート100を使用しても、金属蒸着層3にマイクロクラックが生じないとともに、金属蒸着転写シート100の一部に大きな応力が生じる場合であっても、金属蒸着層3にクラックが生じないものである。すなわち、加飾成形品110の製造方法において、離型層2の上に金属蒸着層3を直接形成した金属蒸着転写シート100を用いると、金属蒸着転写シート100の金属蒸着層3と離型層2との界面は、強く固着していないので、転写時、一定の力が金属蒸着転写シート100にかかると金属蒸着層3と離型層2の界面で層間剥離および/または層間剪断が生じる。層間剥離および/または層間剪断が生じた状態で、転写時といった高温下、離型層2を構成する樹脂の流動が発生しても、その流動による金属蒸着層3の流動はほとんどなく、金属蒸着層3の破損は生じないので、マイクロクラックの発生を抑止できるものである。
【0059】
また、金属蒸着層3の一部に大きな応力が生じる場合でも、金属蒸着層3と離型層2は、容易に層間剥離および/または層間剪断が生じる状態にあるので、金属蒸着層3の一部に大きな応力が生じても金属蒸着層3全体で、その応力を分散することができ、金属蒸着層3の一部にクラックが発生するという問題を解消するものである。これらの結果、マイクロクラックやクラック等の蒸着ヤケが金属蒸着層3に発生しないので、金属光沢性や光輝性、意匠性等を兼ね備えた加飾成形品を作製することができる。例えば前記金属蒸着転写シートを用いて上記製造方法を実施することにより、全光線反射率が30%以上である光輝性加飾成形品を得ることもできるのである。
【0060】
ここで、上記層間剥離および/または層間剪断が生じるためには、金属蒸着層3と離型層2との界面の剥離強さは、射出成形法にした金属蒸着転写シートの場合と同様となることが好ましい。金属蒸着層3と離型層2との界面の剥離強さが、前述と同様の場合において、本発明の効果が発揮されうるからである。本発明の効果が発揮される理由については前述の通りである。
【0061】
次いで被転写物から基体シート1を離型層2と金属蒸着層3との界面で剥離して加飾成形品110を得る(図5(c)参照)。
【0062】
また、この製造方法には、必要に応じて金属蒸着層3の上に接着層6を形成した金属蒸着転写シート100や金属蒸着層3と離型層2の間に絵柄層7を一部形成した金属蒸着転写シート100、さらには金属蒸着層3と接着層6の間にアンカー層8を一部形成した金属蒸着転写シート100を用いることもできる。理由は上述の通りである。
【0063】
また、必要に応じて、本発明の加飾成形品110の製造方法は上記製造方法の第一または第二形態で得られた加飾成形品110の上にオーバーコート層9を形成してもよい。オーバーコート層9は被転写物の最外面となる層であり、金属蒸着層3を保護する層である。オーバーコート層9の材質としては、アクリル系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリ塩化ビニル系樹脂、セルロース系樹脂、ゴム系樹脂、ポリウレタン系樹脂、ポリ酢酸ビニル系樹脂などのほか、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体系樹脂、エチレン−酢酸ビニル共重合体系樹脂などのコポリマーを用いるとよい。オーバーコート層9に硬度が必要な場合には、紫外線硬化性樹脂などの光硬化性樹脂、電子線硬化性樹脂などの放射線硬化性樹脂、熱硬化性樹脂などを選定して用いるとよい。オーバーコート層9は、着色したものでも、未着色のものでもよい。オーバーコート層9の形成方法としては、吹き付け塗装、ディッピング法等によって形成される。
【実施例】
【0064】
基体シートとして厚さ38μmのポリエステル樹脂フィルムを用い、基体シートの形状に合わせてメラミン樹脂系離型剤をリバースコートによりロールトゥーロールで厚さ0.5μmで塗布形成した後、蒸着釜で誘導加熱方式により離型層面にアルミニウムを真空蒸着し、厚さ700Åで形成した。その上に塩酸ビニル-酢酸ビニル共重合体からなる樹脂を厚さ1.2μmでダイレクトグラビア印刷法により塗布形成して光輝性加飾転写シートを得た。この転写シートを用い成形同時転写法を利用して成形品の表面に転写した後、基体シートと剥離し、三次元形状を有する光輝性加飾成形品を得た。得られた物品は金属若しくは金属メッキに外観が類似する物品であり、クラックやマイクロクラック等の蒸着ヤケがみられず、外観美麗であった。さらにオーバーコートすることにより温度や湿度等によっても腐食や劣化が生じにくく、耐摩耗性を有する物品を安価で効率よく大量生産できるものであった。
【産業上の利用可能性】
【0065】
本発明は、携帯電話などの通信機器、自動車外装パーツ、自動車内部の情報機器、家電製品など、各種成形品の製造方法において好適に用いることができ、産業上有用なものである。
【図面の簡単な説明】
【0066】
【図1】本発明に係る加飾成形品110の製造方法の一実施例を示す断面図である。
【図2】本発明に係る加飾成形品110に使用する金属蒸着転写シート100を示す断面図である。
【図3】本発明に係る加飾成形品110に使用する金属蒸着転写シート100を示す断面図である。
【図4】本発明に係る加飾成形品110に使用する金属蒸着転写シート100を示す断面図である。
【図5】本発明に係る加飾成形品110の製造方法の一実施例を示す断面図である。
【図6】本発明に係る加飾成形品110の製造方法で作成される加飾成形品110の一実施例を示す断面図である。
【符号の説明】
【0067】
1 基体シート
2 離型層
3 金属蒸着層
4 成形樹脂
5 転写層
6 接着層
7 絵柄層
8 アンカー層
9 オーバーコート層
10 可動型
11 固定型
12 溶融樹脂
13 耐熱ゴム状弾性体
100 金属蒸着転写シート
110 加飾成形品

【特許請求の範囲】
【請求項1】
基体シートの上に離型層が形成されその上に離型層と直接接するように金属蒸着層が少なくとも形成された金属蒸着転写シートを射出成形金型内に配置し、次いで溶融樹脂を射出して成形樹脂と金属蒸着転写シートを一体化し、次いで金属蒸着転写シートと一体化した成形樹脂を射出成形金型内から取り出し、次いで成形樹脂から基体シートを離型層と金属蒸着層との界面で剥離して加飾成形品を得ることを特徴とする加飾成形品の製造方法。
【請求項2】
基体シートの上に離型層が形成されその上に離型層と直接接するように金属蒸着層が少なくとも形成された金属蒸着転写シートを射出成形金型内に配置し、次いで溶融樹脂を射出して成形樹脂と金属蒸着転写シートを一体化し、次いで金属蒸着転写シートと一体化した成形樹脂を射出成形金型内から取り出し、次いで成形樹脂から基体シートを離型層と金属蒸着層との界面で剥離し、次いでその上にオーバーコート層を形成して加飾成形品を得ることを特徴とする加飾成形品の製造方法。
【請求項3】
基体シートの上に離型層が形成されその上に離型層と直接接するように金属蒸着層が少なくとも形成された金属蒸着転写シートを被転写物に密着させ、次いで熱と圧力とを金属蒸着転写シートの背面から付与して被転写物と金属蒸着転写シートを一体化し、次いで被転写物から基体シートを離型層と金属蒸着層との界面で剥離して加飾成形品を得ることを特徴とする加飾成形品の製造方法。
【請求項4】
基体シートの上に離型層が形成されその上に離型層と直接接するように金属蒸着層が少なくとも形成された金属蒸着転写シートを被転写物に密着させ、次いで熱と圧力とを金属蒸着転写シートの背面から付与して被転写物と金属蒸着転写シートを一体化し、次いで被転写物から基体シートを離型層と金属蒸着層との界面で剥離し、次いでその上にオーバーコート層を形成して加飾成形品を得ることを特徴とする加飾成形品の製造方法。
【請求項5】
金属蒸着転写シートが接着層を少なくとも有するものである請求項1〜4のいずれかに記載の加飾成形品の製造方法。
【請求項6】
金属蒸着転写シートの離型層が少なくともメラミン樹脂からなるものである請求項1〜5のいずれかに記載の加飾成形品の製造方法。
【請求項7】
溶融樹脂と一体化する工程において、金属蒸着転写シートに大きく応力が負荷される領域における金属蒸着転写シートの金属蒸着層と離型層の界面で層間剥離および/または層間剪断が生じるものである請求項1〜6のいずれかに記載の加飾成形品の製造方法。
【請求項8】
金属蒸着転写シートの金属蒸着層と離型層との剥離強さが0.1N/cm以上50N/cm以下のものである請求項1〜6のいずれかに記載の加飾成形品の製造方法。
【請求項9】
金属蒸着層がアルミニウムからなるものである請求項1〜6のいずれかに記載の加飾成形品の製造方法。
【請求項10】
基体シートの上に離型層が形成され、その上に離型層と直接接するように金属蒸着層が少なくとも形成されたことを特徴とする金属蒸着転写シート。
【請求項11】
基体シートの上に離型層が形成され、その上に離型層と直接接するように金属蒸着層が形成され、その上に接着層が少なくとも形成されたことを特徴とする金属蒸着転写シート。
【請求項12】
離型層が少なくともメラミン樹脂から構成されたものである請求項10〜11のいずれかに記載の金属蒸着転写シート。
【請求項13】
金属蒸着転写シートの金属蒸着層と離型層との剥離強さが0.1N/cm以上50N/cm以下である請求項10〜12のいずれかに記載の金属蒸着転写シート。
【請求項14】
金属蒸着層がアルミニウムからなる請求項10〜13のいずれかに記載の金属蒸着転写シート。
【請求項15】
請求項1〜9のいずれかに記載の製造方法で作製された加飾成形品。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2009−202501(P2009−202501A)
【公開日】平成21年9月10日(2009.9.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−48889(P2008−48889)
【出願日】平成20年2月28日(2008.2.28)
【出願人】(000231361)日本写真印刷株式会社 (477)
【Fターム(参考)】