説明

効率的な撮像システムおよび方法

医療用撮像データのより効率的レビュー、処理、分析、および診断のためのシステムおよび方法が、開示される。本システムおよび方法は、解剖学的特徴または構造によって、撮像データを自動的に分割および標識することを含む。また、医療提供者の効率を向上させ得る付加的ツールも、開示される。一実施形態において、本発明は、医療用撮像データを処理するための方法であって、得られた身体データを取得することと、参照データベースデータを該得られた身体データと比較することと、該比較に基づいて、解剖学的標識によって、該得られた身体データを標識することとを包含する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
Steven K.Douglas
Heinrich Roder
Maxim M.Tsypin
Vishwas G.Abhyankar
Steven Regal
James Schuster
Gene J.Wolfe
(関連出願の参照)
本願は、2007年12月3日に出願された米国仮出願第60/992,084号の利益を主張し、この仮出願は、本明細書においてその全体が援用される。
【0002】
(発明の背景)
(1.発明の分野)
本発明は、医療用および手術用撮像情報の分析、処理、閲覧、ならびに伝達に関する。
【背景技術】
【0003】
(2.関連技術の説明)
特に、米国では、認定放射線技師の不足と相まって、非侵襲的医療用検査撮像(例えば、コンピュータ断層撮影(CT)、磁気共鳴画像(MRI)、陽電子放出断層撮影(PET))の普及は、放射線技師の時間的価値を向上させている。また、撮像技術の解像度の向上も、放射線技師によるレビューを必要とする情報量を増進させている。故に、放射線技師の時間的需要は、見通せる範囲において、さらに増加することが予測される。
【0004】
典型的撮像作業フローは、放射線技師の専門的認知知識を必要としないような、放射線技師によって行なわれる多数の業務を含む。さらに、撮像データを分析および処理するために使用される既存のツールは、「独自開発的」であって、関連臨床情報を提示し、診断の認知プロセスを効率化し、ひいては、放射線技師の時間を最小限にするように最適化されていない。
【0005】
図1は、例えば、遠隔放射線技師(すなわち、検査部位から離れて、コンピュータネットワークを介して、分析のために、検査ファイルを受信する放射線技師)によって使用される場合の典型的撮像分析プロセスフローを示す。最初に、例えば、CTまたはMRl機器によって、画像が取得される。次いで、画像データのコンパイルされた検査ファイルが、臨床施設に経由される。
【0006】
臨床施設は、通常、画像取得場所に配置される。そして、画像取得前および後プロセスを伴う。彼らは、患者の検査ファイル資料の生成、患者の準備、画像取得およびスキャン後検査ファイル編成の調整の責任を負う。これには、放射線技師によるレビューのための画像選択が含まれ得る。スキャンされた画像に加えて、患者ファイルは、委託医師のレポート等の資料を含む。次いで、これらの患者検査ファイルは、典型的には、画像保存通信システム(PACS)手法を通して、放射線技師に利用可能となる。PACSとは、医療用撮像のための保存、読み出し、配信、および提示専用のコンピュータまたはネットワークを指す。最も一般的PACSフォーマットは、医療用におけるデジタル画像と通信(DICOM)のフォーマットである。
【0007】
次いで、臨床施設後、検査ファイルは、ネットワークを介して、遠隔放射線データセンターに伝送される。検査ファイルは、遠隔放射線データセンターにおいて、品質保証チェックを受ける。次いで、検査ファイルは、放射線技師に割り当てられ、遠隔放射線閲覧場所において、待ち行列に入れられる。次いで、(現地または遠隔に配置される)割り当てられた放射線技師が、検査ファイルを閲覧するために手が空いている場合、放射線技師は、ネットワークを介して、検査ファイル全体を受信する(例えば、ファイル全体が、放射線技師に「転送される」)。次いで、放射線技師は、検査ファイルを検査および分析する。次いで、放射線技師は、診断レポートを作成し、医療施設にレポートを送信(例えば、ファックス)する。典型的撮像分析におけるステップはそれぞれ、前のステップに続いて生じる。
【0008】
放射線技師は、典型的には、「ページ表示」方法または「スクローリング」(すなわち、「シネ表示」)方法を使用して、画像データをレビューする。ページ表示方法は、1度に1画像として、単純に検査ファイルのページをめくる従来の手法である。ページ表示方法は、1度に数枚のX線を読診していた時代からの使い残された非効率的遺物である。しかしながら、放射線技師は、現在、定期的に、単一患者に対して、数百から数千の2次元画像をレビューすることが求められている。ページ表示方法の使用では、このようなレビューは、退屈なものであって、間違いを起こしやすく、各検査に対して、膨大かつ増え続ける画像数に適切に対応できない。
【0009】
スクローリング方法では、約100組から約7,000組の画像等、数百から数千の画像が、積層化される。スクローリング方法を使用して、放射線技師は、数回、画像スライスを上下にスクロールし、画像内の各臓器の心像を展開する。したがって、放射線技師は、単に、同一画像の反復レビューを行ない、頭の中で3次元画像を生成する。スクローリング方法は、依然として、3次元画像が欠如しており、時間がかかる可能性があり、熟練の放射線技師であっても、把握が困難であり得、特に、非放射線技師にとっては、理解が困難であって、実質的縦モードかつ立体定量的分析ツールを含まない。加えて、放射線技師は、同一患者に対して行なわれた以前の撮像解析と比較および対照する必要がある。
【0010】
図2は、ページ表示方法またはスクローリング方法のいずれかを使用して、放射線技師によるレビューを必要とする、典型的一連の2次元放射線画像を示す。
【0011】
図3aは、放射線画像をレビューするためのウィンドウを示す。左側のパネルは、人体の視認区分の側面からのスカウト像2を示す。左側のパネルは、レビューのために呼び出された2次元放射線画像4を示す。放射線画像集合内で捕捉された最上位および最下位画像は、囲み線6aおよび6bによって示される。
【0012】
図3bに示されるように、レビューを行なう放射線技師は、放射線画像4を選択し、放射線画像4スライスの選択された高さがスカウト像2内囲み線6aと6bとの間にあることを示す、選択線6cによって示されるように、画像集合をスクロールすることによって、レビュー可能である。
【0013】
図4aおよび4bは、単一患者の解析または身体が、2つ以上の2次元放射線画像集合を有し得、例えば、解析が、低画質画像集合および1つ以上の高画質画像集合を有し得ることを示す。高画質画像は、高画質補助下、例えば、患者内の放射線造影剤によって、撮影された画像等の代替画像であり得る。図4aは、メニュー8が、高画質(または、低画質)画像集合を選択するために開かれ得ることを示す。図4bは、図4aに示されるものよりも低軸高の高画質画像4を示す。
【0014】
医療用撮像の普及および各検査に対して増加する2次元画像数のため、既存の方法の使用では、放射線技師が放射線技師の日常的作業負荷に耐久不可能となる時がすぐに訪れることが予測される。
【0015】
また、現在の放射線作業フローでは、放射線技師は、通常、彼らの専門知識を必要としないような、多くの業務を行なう。これらの業務は、依然として、診断の主要業務から貴重な時間を費やしている。担当放射線技師のために、患者判定、正常と異常撮像検査の分離、病理学的観察、最関連スライスのアセンブルならびにハイライティング、現在および以前の解析の情報科学の付加的責任を伴う、放射線医アシスタント(RPA)を、組織的に臨床作業フロー中に組み入れるべきである。この種の情報および画像病期分類は、非常に価値があることが示唆される。
【0016】
現在のシステムでは、放射線技師は、キーボード、3つのボタン付きマウス(スクローリングホイールを含む)、および読取システムとインターフェースをとる携帯ディクテーションデバイスを使用する必要がある。これらのインターフェースデバイスは、一般的演算業務のためには役立つが、患者解析解釈の専門業務のためには最適ではない。
【0017】
また、現在利用可能なシステムは、3つの別々のモニタ上に、患者解析(例えば、放射線医学情報システム(RIS)およびPACS))情報、現在および以前の解析画像ならびに情報科学の両方を表示可能である。RISは、患者放射線データおよび画像を保存、管理、および配信する。現在利用可能なシステムは、所定のハンギングプロトコルに従うが、撮像身体の提示および配向のためのその静的かつ固定したフォーマットは、多量の時間を費やし得る。解釈時間は、症例毎に異なる。スクリーニングのための通常検査(例えば、毎年の乳房検査)は、わずか数分であるが、異なる診断は、10乃至15分以上かかり得る。以前の解析を伴う複雑な癌の症例は、RECIST(固形癌の効果判定規準)ガイドラインに従う評価を完了するために、1時間以上かかり得る。主に、これらのプロトコルは、数枚の2次元画像(例えば、X線フィルム)によって、患者解析を支援するように設計されており、現在および今後の必要性のためには、不適当かつ容易に拡張可能ではない。
【0018】
放射線臨床レポートにおいて有用であるとして期待されるものは、委託医師の専門性によって異なる。一般開業医(GP)は、ショートテキストベースのレポートで十分に事足りる。腫瘍医は、患者予後および治療効果を判定するために、固形腫瘍ならびにその関連転移のサイズ、形状、時間的成長率の履歴に関する情報を取得する必要がある。彼らは、特定の異常(病変、石灰化)の信頼性のある測定値を取得することを所望し、一般的検査情報には、ほとんど関心がない。一方、外科医は、彼らが治療を計画している特定の人体部分の非常に詳細な分析および三次元的ビューを所望し、付加的数的指標および測定値は、今後行なわれる医療および手技に重要な意味を持つ。彼らの必要性は、異なっている。関連画像およびデータを提供することは、彼らを支援するだけではなく、また、放射線業務のための非常に強力なマーケティングツールでもある。
【0019】
高解像度撮像機器では、好ましい軸および平面方向はない。ほとんどの場合、画像は、軸方向に、スライスとして撮影される。しかしながら、これらのスライスは、非常に薄く、密集しているため、本データから、画像を前後および両側方の他の2平面に投影可能である。点(ボクセル)密度は、等方性であって、軸方向等に表示される画像スライスは、全く古典的であって(従来のX線フィルム画像がどのように視認されていたかという意味では)、現在では、実践的価値はほとんどない。
【0020】
したがって、放射線技師の時間を最適化するために、診断の認知プロセスを効率化する、このような膨大かつ増大する情報集合を提示するためのソフトウェアおよび/またはハードウェアツールが、望ましく、必要とされる。さらに、高解像度撮像の定性的かつ定量的分析を加速するためのソフトウェアおよび/またはハードウェアツールが、望ましい。さらに、現地または遠隔RPAあるいはSA(専門アシスタント)の貢献を促進するためのソフトウェアおよび/またはハードウェア、もしくは放射線技師の業務を補助するためのソフトウェアが、望ましい。さらに、ソフトウェアおよび/またはハードウェアは、RAと放射線技師との間の協力を最適化するために望ましい。加えて、患者解析情報(画像およびテキスト情報科学の両方)のより優れたマクロおよびマイクロレベルのインターフェースならびにナビゲーション制御が、望ましい。また、放射線技師の思考プロセスと同期して関連情報を通信、提示、および操作する、より知的なコンテキスト依存方法が、必要とされる。これによって、放射線技師は、自由に画像解釈業務に集中できることになる。また、レポートの閲覧者に対して、特定の診断レポートの作成を補助可能なシステムも、望ましい。また、可能な限り多くの臨床情報を取得するように、(病歴的に)不偏性に放射線画像を表示および分析する必要がある。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0021】
(発明の概要)
診断および療法のためのより効率的医療用および手術用撮像のためのシステムならびに方法が、開示される。データ分析プロセスフローは、検査ファイルが、遠隔放射線データセンターおよび検査ファイル品質保証部に伝送されるのと同時に、放射線技師に検査ファイルのレビューおよび分析を行なわせるように構成可能である。さらに、遠隔放射線技師は、全身の全検査ファイルを受信する代わりに、単に、検査ファイルから身体の所望の部分および付属情報を取り出すことが可能である。機能的には、RAは、データに基づいて、放射線技師がデータを取得する前(すなわち、手技が行なわれた後)に、その業務を行ない得る。物理的には、RAは、放射線技師と同一場所、すなわち、画像が撮影される場所、遠隔放射線中央施設がある場所、または十分なコンピュータおよびネットワーク接続を伴ういずれかの場所(例えば、世界的に配置される)に配置され得る。
【0022】
本システムは、身体データを解剖学的情報によって前標識された参照データベースと比較することによって、解剖学的標識を身体に自動的に割り当てることが可能である。本システムは、触覚インターフェースモダリティを使用して、医療提供者に、力フィードバックおよび/または本システムとの3間相互作用を提供可能である。ユーザは、着目臓器または臓器群あるいは領域別にナビゲート(例えば、スクロール)することが可能であって(例えば、自由3次元位置ナビゲーションの代わりに)、例えば、重篤な病変が容易に視認可能である。本システムは、不透明度制御、層別剥離、フライスルー、着色、シェーディング、輪郭加工、再マッピング、着目領域の加減、またはそれらの組み合わせ等、種々の(例えば、ソフトウェア)ナビゲーションツールを有することが可能である。3次元ナビゲーションパラメータは、3次元ハンギングプロトコルを指定するために使用可能である、および/またはリアルタイムで使用可能である。3次元ナビゲーションビューは、多平面ビューと自動的に同期され、放射線技師に同時に表示可能である。選択される臓器は、より不透明(例えば、完全に不透明)な状態で示すことが可能であって、残りの臓器は、あまり不透明(例えば、完全に透明な陰影形態または輪郭形態)ではない状態で示すことが可能である。選択される臓器(および/または他の臓器)は、スライスレベルに示され得る(我々が行なおうとしていることは、人を縮小させることを除き、古い小説/映画である「Fantastic Voyage」と類似するものである)。
【0023】
本システムは、放射線技師とアシスタントとの相互作用の効率を向上させ得る、拡張ツールを有することが可能である。拡張ツールは、放射線技師から情報の予備処理を奪取し、本システム本体およびアシスタントに「転送する」ことが可能である。拡張ツールは、身体データ内のナビゲーションを向上させ、例えば、身体データの仮想(例えば、3次元)構築の3間移動を可能にする。また、拡張ツールは、選択される解剖学的特徴および構造の表示および非表示を可能にする。
【0024】
本システムは、臨床的観点および/または解剖学的観点(すなわち、3次元空間位置)を通して、身体の視覚的提示におけるナビゲーションを可能にする。臨床的近接度として、力学的、および/または電気的、ならびに/あるいは流体的に、互いに直接連通する臓器を含む。臨床的近接度または解剖学的近接度別のナビゲーションは、臓器間のナビゲーションであり得る。
【0025】
必要に応じて、本システムは、ユーザとの通信を加速させるために、コンテキストベースの(例えば、テキストの代わりに、画像ベースのアイコン)情報提示を利用可能である。これらの抽象的アイコンは、放射線技師にグラフィック的要約を提供し、ほとんどの症例において、フォルダ全体を開き、情報にアクセスし、評価するために、時間を費やす必要がなくなり得る。
【0026】
本システムは、1つ以上の診断レポートテンプレートを作成し、施術者およびアシスタントによる本システムの使用の間に蓄積される情報を記入可能である。本システムは、委託または他の医師、あるいは補償会社(例えば、保険会社)のためのレポートを作成可能である。本システムは、レポートの標的閲覧者に基づいてフォーマットされたレポートを作成可能である。身体データの分析の間に、放射線技師によって捕捉された診断スナップショットは、これらのレポートに添付可能である。
【図面の簡単な説明】
【0027】
【図1】図1は、本発明ではない、分析データフローのための既知の変形例を示す。
【図2】図2は、本発明ではない、一連の2次元検査画像の例示的ビューを示す。
【図3a】図3aは、スカウト像および放射線画像の例示的スクリーンショットを示す。
【図3b】図3bは、図3aに示されるものと異なる軸方向スライスにおける、図3aの画像集合からのスクリーンショットを示す。
【図4a】図4aは、図3aの画像を高画質画像に変更する方法を示す。
【図4b】図4bは、スカウト像および高画質放射線2次元画像のスクリーンショットを示す。
【図5】図5は、分析データフローのための種々の方法を示す。
【図6】図6は、身体データの構築および分割のための種々の方法を示す。
【図7】図7は、種々の自動分割方法からの種々の表示される出力データを示す。
【図8】図8は、本システムからの種々の表示スクリーンショットを示す。
【図9a】図9a〜図9cは、それぞれ、第1の軸長で切断された胴体の一区分の3次元分割されたボリューム(volume)の上面、側面、および正面斜視図のスクリーンショットである。
【図9b】図9a〜図9cは、それぞれ、第1の軸長で切断された胴体の一区分の3次元分割されたボリューム(volume)の上面、側面、および正面斜視図のスクリーンショットである。
【図9c】図9a〜図9cは、それぞれ、第1の軸長で切断された胴体の一区分の3次元分割されたボリューム(volume)の上面、側面、および正面斜視図のスクリーンショットである。
【図10a】図10aおよび図10bは、それぞれ、第2の軸長で切断された図9aの胴体の一区分の3次元分割されたボリュームの上面図および側面図のスクリーンショットである。
【図10b】図10aおよび図10bは、それぞれ、第2の軸長で切断された図9aの胴体の一区分の3次元分割されたボリュームの上面図および側面図のスクリーンショットである。
【図10c】図10cは、図10aの断面A−Aのスクリーンショットである。
【図11a】図11aは、胴体の一区分の3次元分割されたボリュームの一区分の、側面斜視図のスクリーンショットである。
【図11b】図11b、図11c、図11e、および図11fは、図11aの、それぞれ、断面B−B、C−C、D−D、E−Eのビューのスクリーンショットである。
【図11c】図11b、図11c、図11e、および図11fは、図11aの、それぞれ、断面B−B、C−C、D−D、E−Eのビューのスクリーンショットである。
【図11d】図11dは、図11cの回転ビューである。
【図11e】図11b、図11c、図11e、および図11fは、図11aの、それぞれ、断面B−B、C−C、D−D、E−Eのビューのスクリーンショットである。
【図11f】図11b、図11c、図11e、および図11fは、図11aの、それぞれ、断面B−B、C−C、D−D、E−Eのビューのスクリーンショットである。
【図12a】図12aは、分割透明度制御によって、図11fの3次元分割されたボリュームを表示するウィンドウのスクリーンショットである。
【図12b】図12b〜図12iは、異なるように分割された組織に対して、種々の回転ボリュームの回転および分割透明度設定を伴う、図12aのウィンドウのスクリーンショットである。
【図12c】図12b〜図12iは、異なるように分割された組織に対して、種々の回転ボリュームの回転および分割透明度設定を伴う、図12aのウィンドウのスクリーンショットである。
【図12d】図12b〜図12iは、異なるように分割された組織に対して、種々の回転ボリュームの回転および分割透明度設定を伴う、図12aのウィンドウのスクリーンショットである。
【図12e】図12b〜図12iは、異なるように分割された組織に対して、種々の回転ボリュームの回転および分割透明度設定を伴う、図12aのウィンドウのスクリーンショットである。
【図12f】図12b〜図12iは、異なるように分割された組織に対して、種々の回転ボリュームの回転および分割透明度設定を伴う、図12aのウィンドウのスクリーンショットである。
【図12g】図12b〜図12iは、異なるように分割された組織に対して、種々の回転ボリュームの回転および分割透明度設定を伴う、図12aのウィンドウのスクリーンショットである。
【図12h】図12b〜図12iは、異なるように分割された組織に対して、種々の回転ボリュームの回転および分割透明度設定を伴う、図12aのウィンドウのスクリーンショットである。
【図12i】図12b〜図12iは、異なるように分割された組織に対して、種々の回転ボリュームの回転および分割透明度設定を伴う、図12aのウィンドウのスクリーンショットである。
【図12j】図12jおよび図12kは、種々のハウンズフィールド設定によって視認されるボリュームを伴う、図12iのウィンドウのスクリーンショットである。
【図12k】図12jおよび図12kは、種々のハウンズフィールド設定によって視認されるボリュームを伴う、図12iのウィンドウのスクリーンショットである。
【図13a】図13a〜図13cは、胴体の一区分の3次元分割されたボリュームに向かって、かつその中へと視認位置をナビゲーションする、それぞれ、連続スクリーンショットである。
【図13b】図13a〜図13cは、胴体の一区分の3次元分割されたボリュームに向かって、かつその中へと視認位置をナビゲーションする、それぞれ、連続スクリーンショットである。
【図13c】図13a〜図13cは、胴体の一区分の3次元分割されたボリュームに向かって、かつその中へと視認位置をナビゲーションする、それぞれ、連続スクリーンショットである。
【図13d】記載なし。
【図14a】図14a〜図14zは、医師用拡張機能の方法と、その使用の方法のスクリーンショットである。
【図14b】図14a〜図14zは、医師用拡張機能の方法と、その使用の方法のスクリーンショットである。
【図14c】図14a〜図14zは、医師用拡張機能の方法と、その使用の方法のスクリーンショットである。
【図14d】図14a〜図14zは、医師用拡張機能の方法と、その使用の方法のスクリーンショットである。
【図14e】図14a〜図14zは、医師用拡張機能の方法と、その使用の方法のスクリーンショットである。
【図14f】図14a〜図14zは、医師用拡張機能の方法と、その使用の方法のスクリーンショットである。
【図14g】図14a〜図14zは、医師用拡張機能の方法と、その使用の方法のスクリーンショットである。
【図14h】図14a〜図14zは、医師用拡張機能の方法と、その使用の方法のスクリーンショットである。
【図14i】図14a〜図14zは、医師用拡張機能の方法と、その使用の方法のスクリーンショットである。
【図14j】図14a〜図14zは、医師用拡張機能の方法と、その使用の方法のスクリーンショットである。
【図14k】図14a〜図14zは、医師用拡張機能の方法と、その使用の方法のスクリーンショットである。
【図14l】図14a〜図14zは、医師用拡張機能の方法と、その使用の方法のスクリーンショットである。
【図14m】図14a〜図14zは、医師用拡張機能の方法と、その使用の方法のスクリーンショットである。
【図14n】図14a〜図14zは、医師用拡張機能の方法と、その使用の方法のスクリーンショットである。
【図14o】図14a〜図14zは、医師用拡張機能の方法と、その使用の方法のスクリーンショットである。
【図14p】図14a〜図14zは、医師用拡張機能の方法と、その使用の方法のスクリーンショットである。
【図14q】図14a〜図14zは、医師用拡張機能の方法と、その使用の方法のスクリーンショットである。
【図14r】図14a〜図14zは、医師用拡張機能の方法と、その使用の方法のスクリーンショットである。
【図14s】図14a〜図14zは、医師用拡張機能の方法と、その使用の方法のスクリーンショットである。
【図14t】図14a〜図14zは、医師用拡張機能の方法と、その使用の方法のスクリーンショットである。
【図14u】図14a〜図14zは、医師用拡張機能の方法と、その使用の方法のスクリーンショットである。
【図14v】図14a〜図14zは、医師用拡張機能の方法と、その使用の方法のスクリーンショットである。
【図14w】図14a〜図14zは、医師用拡張機能の方法と、その使用の方法のスクリーンショットである。
【図14x】図14a〜図14zは、医師用拡張機能の方法と、その使用の方法のスクリーンショットである。
【図14y】図14a〜図14zは、医師用拡張機能の方法と、その使用の方法のスクリーンショットである。
【図15a】図15aおよび図15bは、自動的に生成される例示的レポートのスクリーンショットである。
【図15b】図15aおよび図15bは、自動的に生成される例示的レポートのスクリーンショットである。
【図16a】図16aおよび図16bは、図15aおよび15bのレポートの承認された変形例のスクリーンショットである。
【図16b】図16aおよび図16bは、図15aおよび15bのレポートの承認された変形例のスクリーンショットである。
【図17】図17および図18は、それぞれ、レポートの承認および送達を示す、種々のログを表すスクリーンショットである。
【図18】図17および図18は、それぞれ、レポートの承認および送達を示す、種々のログを表すスクリーンショットである。
【発明を実施するための形態】
【0028】
(詳細な説明)
本明細書に開示されるシステムおよび方法を使用して、診断および/または療法のために使用される医療用および/または手術用撮像技術のための情報(例えば、放射線データ集合を含有する検査データファイル)を処理可能である。本システムは、1つ以上のプロセッサ(例えば、マイクロプロセッサ)と、1つ以上のプロセッサを有するコンピュータハードウェア上で実行されるソフトウェアと、を有する、コンピュータハードウェアであり得、本方法は、その上で行なうことが可能である。本システムは、例えば、クライアントコンピュータおよびサーバコンピュータを含む、通信状態にある(例えば、ネットワーク化される)複数のコンピュータを有し得る。
【0029】
検査データファイルは、放射線データ、モダリティ情報、指示医師注記、検査理由、およびそれらの組み合わせを含有し得る。放射線データは、放射線検査からのデータの集積と、放射線検査からのデータの処理と、を含み得る。集積は、1つ以上の実際の物理的位置または実在物(例えば、現実界のある地所を反映するタグ)と関連付けられる、画像(例えば、PACS画像、複数面画像)、オブジェクト、データ集合、テキスト列挙フィールド、以前の解析およびレポート、ならびにそれらの組み合わせを表す、データを含み得る。
【0030】
(同時処理およびファイルの取り出し)
図5は、放射線データ分析のプロセスが、例えば、CTまたはMRI機器による、身体の取得から開始し得ることを示す。次いで、放射線身体データのコンパイルされた検査ファイルは、臨床施設に経由され得る。臨床施設については、上述を参照されたい。臨床施設は、例えば、撮像および/または患者情報を抜出、処理、抽出、増補、およびそれらの組み合わせによって、関連かつ有効所見によって、オリジナルの捕捉されたデータを増補させ得る。撮像情報は、CTおよび/またはMR等のモダリティ上で撮影された実際の画像を表す、データを含み得る。また、撮像情報は、2次元スライス画像に加えて、3次元再構築を含み得る。また、撮像情報は、撮像機器、造影剤、またはそれらの組み合わせに関する情報を含み得る。患者情報は、患者の略歴、人口動態、習慣、および生活様式(例えば、喫煙者、肥満、アルコール摂取)、委託医師の指令、以前の健康状態、撮像の間に記載された注記、またはそれらの組み合わせを含み得る。
【0031】
次いで、検査ファイルは、遠隔放射線データセンターに同時に伝送される、例えば、コンピュータネットワークを介して、ファイル全体として、転送され得る。検査ファイルは、遠隔放射線データセンターおよび/または閲覧センターにおいて、品質保証チェックを受ける、および/または現地または遠隔RPAによって、処理され得る。
【0032】
割り当てられた遠隔放射線技師(または、現地放射線技師)が、検査ファイルを閲覧するために手が空いている場合、遠隔放射線技師は、所望の身体と、取り出される身体の各部分(例えば、臓器オブジェクト/ボリューム)に対して関連付けられたデータとを、コンピュータネットワークを介して、取り出すことが可能である。次いで、遠隔放射線技師は、検査ファイルの身体の取り出された部分を検査および分析し得る。放射線技師が、付加的身体部分を所望する場合、放射線技師は、付加的身体部分と、関連付けられたデータとを取り出すことが可能である。伝送プロセスの間、何らかのデータエラーが生じる場合、例えば、診断レポートが生成される前に、補正され、割り当てられた読診放射線技師に送信され得る。
【0033】
放射線技師が、その分析に満足すると、放射線技師は、例えば、診断を含む、検査レポートを作成可能である。放射線技師は、医療施設または所望の場所(例えば、遠隔放射線データセンター)に、レポートを送信(例えば、ファックス、電子メール、本システム内のフォームを経由して送信)可能である。
【0034】
遠隔放射線技師は、放射線技師の手が空いている時点、および/または遠隔放射線データセンターおよび/または検査ファイル品質保証部に検査ファイルが転送されるのと同時に、身体の一部または全部(例えば、放射線データ)を取り出す(すなわち、ネットワークを介して、要求および伝送)、分析する、ならびに診断することが可能である。手が空いている放射線技師を待機するように、遠隔放射線データセンターにおいて、検査ファイルを待ち行列に入れることは、必ずしも必要ではない。放射線技師は、放射線技師が閲覧を所望する身体の部分のみ取り出すことが可能であるため、放射線データ集合全体が、遠隔放射線技師に伝送される必要はない。
【0035】
(身体処理:3次元構築および自動分割)
ソフトウェア(例えば、1つ以上のプロセッサ上で実行)あるいはハードウェア(例えば、コンピュータまたは1つ以上のプロセッサ上で実行するソフトウェアを有するコンピュータのネットワーク)システム内における身体構築ならびに分割関数および/またはアーキテクチャは、例えば、放射線技師による分析および/または放射線技術者あるいはアシスタントによる事前スクリーニング(あるいは、完全レビュー)前に、検査ファイルを処理可能である。身体構築関数またはアーキテクチャは、得られた放射線データからオブジェクトを構築可能である。
【0036】
オブジェクトは、立体補間によって作成可能である。2次元画像および関連付けられたデータ(例えば、減衰)は、スタック可能であって、補間は、ボクセルを形成するために、画像平面間のグラフィック情報間において行なわれ得る。ボクセルは、1つ以上の3次元ボリュームを形成し得る。各ボクセルは、ボクセルと関連付けられたデータを補間することも可能であり得る。ボクセルは、エイリアスされ得る。
【0037】
図6は、身体分割関数またはアーキテクチャが、身体内の1つ以上(例えば、全部)の実質的解剖学的特徴あるいは構造を識別し、解剖学的特徴もしくは構造の標識をそれぞれのボクセル(3次元身体「ボリューム」が分割される場合)にリンクさせることが可能であることを示す。解剖学的特徴または構造は、特定の臓器、他の組織、空洞、病変、および他の異常、ならびにそれらの組み合わせを含み得る。
【0038】
解剖学的特徴の標識は、ボクセルに割り当てられた特定のシェーディングまたは色によって、データ提示の間、示され得る(例えば、骨は、白色、肝臓は、濃茶色、腎臓は、赤褐色、動脈は、赤色等であり得る)。シェーディングは、アルファブレンディング、陰影、スモーキング、VR(仮想現実)、および視覚化ツール、ならびにそれらの組み合わせを使用した不透明度ベースであり得る。
【0039】
参照データベースは、異なるソースからの解剖学的データからアセンブルされ得る。例えば、Visible Human Project(可視化人体画像データプロジェクト)(例えば、可視化人体データ集合)からのデジタルデータに基づいて構築されるボクセルは、それぞれのボクセルの特定の解剖学的特徴または構造(例えば、骨盤、肝臓等)のための標識を含むメタデータによって、手動またはコンピュータ支援によって、標識され得る。各ボクセルは、位置、解剖学的標識、色、可視化人体減衰係数、およびそれらの組み合わせを定義するデータを含有し得る。各ボクセルは、約1mmであり得る。単一参照データベースは、多数の異なる患者の得られた撮像検査データのために使用され得る。
【0040】
一連の2次元検査画像が取得されると、身体分割関数および/またはアーキテクチャは、解剖学的に標識された参照データベースデータ(例えば、2次元において、あるいは3次元ボリュームに構築またはアセンブルされる)を得られた放射線データと比較し得る。
【0041】
得られたデータの各ボクセルは、解剖学的特徴または構造を表す、自動的あるいは手動で選択されたデータの一部として、もしくは一部としてではなく、識別され得る。本識別は、得られたデータの各ボクセルの少なくとも1つの基準(例えば、色および位置)を参照データベースのボクセル内の基準(例えば、色および位置)と比較する、ソフトウェアおよび/またはハードウェアによって生じ得る。比較された基準(例えば、色および位置)が、所望の公差(例えば、+/−5%)内にある場合、得られたデータは、それぞれの参照データベースデータの解剖学的標識(例えば、骨盤、肝臓、大腿動脈)にタグ付け、標識、または別様に割り当てられ得る。
【0042】
比較される基準であり得る解剖学的特徴の基準として、コントラスト、減衰、(例えば、反復的に精緻化された歪フィールドからの)位置、局所解剖学的基準、(例えば、検査データ内の類似隣接解剖学的特徴および構造との)接続性、形態および形状記述子(例えば、球面、桿状、板状構造)、減衰係数の相互相関、またはそれらの組み合わせが挙げられ得る。
【0043】
基準は、解剖学的特徴または構造が、公差内で完全に識別されるまで(すなわち、割り当てられた解剖学的特徴または構造に近似する標的スコアを伴う、他の解剖学的特徴または構造がなくなるまで)、精緻化され、結合され得る。各基準は、解剖学的標識の割り当て/割り当ての品質をチェックするために比較可能な分類スコア(すなわち、適合、不適合、不明瞭)が与えられ得る。
【0044】
完全または部分的解剖学的特徴あるいは構造(例えば、骨盤、肝臓、大腿動脈)が、得られたデータ内に割り当てられるたびに、参照データベースデータの各ボクセルは、直前に割り当てられた(および/または、あらゆる他の以前に割り当てられた)解剖学的特徴または構造の適合に従って、スケーリングまたは歪テンソルが割り当てられ、参照データベースをスケーリング(歪曲)させ得る。スケーリングまたは歪テンソルは、各ボクセルに対して、伸縮(例えば、高さ、幅、奥行)、回転、剪断、およびそれらの組み合わせを記述し得る。次いで、参照データベースデータは、解剖学的標識を割り当てる目的のために、スケーリングまたは歪テンソルを使用して、得られたデータにマッピングされ得る。
【0045】
スケーリングまたは歪フィールドは、局所的に適用可能である。例えば、スケーリングベクトルの振幅は、識別された解剖学的特徴または構造からの位置が増大するのに伴って、線形、指数関数的、または完全に(例えば、実質的にゼロまで)低減され得る。例えば、スケーリングまたは歪フィールドを使用して、次に分割された臓器内の1つの確認されたシードを得るためだけに、必要に応じて、正確に予測可能である。
【0046】
各識別された解剖学的特徴または構造(例えば、臓器)に対して、解剖学的特徴または構造(例えば、データベースの臓器群)別に得られたデータが反復される場合、歪フィールドは更新され、次の分割のシードに対してより優れた位置(すなわち、分割される所望の解剖学的特徴または構造のために比較される初期ボクセル)を得ることが可能となる。
【0047】
例えば、骨盤に対して、スケーリングまたは歪テンソルを完全に識別、標識、およびマッピング後、分割関数および/またはアーキテクチャは、参照データベースデータ(骨盤に対してスケーリング/歪曲された)および得られたデータに類似する減衰係数に対する肝臓の近似位置において、検索を行ない得る。参照データベース内の肝臓に対応する得られたデータ内のボクセルをシードボクセルとして使用して、対応する臓器(すなわち、肝臓)の公差内に適合するボクセルは、得られたデータ内の臓器が、参照データベース標識の対応する臓器(すなわち、肝臓)の形状および減衰に類似する場合、「肝臓」と標識され得る。次いで、参照データベースデータスケーリングまたは歪フィールド内において、「肝臓」と標識される全ボクセルは、得られたデータ内の「肝臓」に一致するように更新される。
【0048】
対応する臓器が、シードボクセルにおいて識別されない、または結果として得られる臓器が、所望の公差内の形態(例えば、形状)または他の基準を有さない場合、検索は、他の参照点において、再開され得る。
【0049】
スケーリングまたは歪テンソルは、上述のように、参照データベースに対してマッピングされるが、得られたデータは、代わりに、解剖学的分割の目的のためにマッピングされるスケーリングまたは歪テンソルを有し、得られたデータを参照データベースにマッピングし得る(上述参照)。
【0050】
スケーリングまたは歪テンソルを使用してマッピング後、新しい解剖学的特徴または構造を使用して、比較プロセスが、繰り返され得る(例えば、比較は、臓器群別に、臓器群で行なうことが可能である)。解剖学的特徴または構造は、識別が最も容易なもの(例えば、骨盤等の大骨)から識別が最も困難なもの(例えば、小血管または膜)の順番において、割り当てられ得る。
【0051】
解剖学的標識を割り当て不可能なボクセルは、「未割り当て」として標識され得る。識別されない解剖学的特徴または構造(例えば、得られたデータが、その解剖学的特徴または構造に対する基準のための公差内に十分に適合しないため)は、注記され得る。未割り当てのボクセルと、注記され、識別されない解剖学的特徴または構造は、放射線技師および/または技術者/アシスタントに注意を向けさせ得る。
【0052】
図7は、脳区分の3次元分割されたビューの例示的ビューを示し、各区分は、異なる色で示される。
【0053】
分割関数および/またはアーキテクチャは、例えば、解剖学的特徴が、既に標識されており、色別に区別可能であるため、より効率的身体データの視認を提供し得る。また、解剖学的特徴および構造を自動的に識別することは、より優れたボリュームの拡張性を可能にする(例えば、多数の画像が、放射線技師および/または技術者/アシスタントによって、より容易にレビューされ、多くの検査ファイルが、本明細書に記載のシステムおよび方法によって、より優れて処理され得る)。また、分割関数および/またはアーキテクチャは、分割されたデータ上でのよりカスタマイズ可能な分析ならびにより高度な分析ツールの使用を提供する(例えば、特定の解剖学的形態に基づくデータの処理、例えば、骨折、臓器内の腫瘍の自動識別)。
【0054】
得られたデータ内の全ボクセルが、既定公差集合内において識別されると、分割関数および/またはアーキテクチャは、得られたデータの処理を停止し得る。次いで、現在分割されているデータは、さらなるレビューのために、放射線技師または技術者/アシスタントに送信され得る。分割関数および/またはアーキテクチャならびに結果として得られた3次元データは、ページ表示およびスクロール方法と併用され得る。
【0055】
結果として得られたデータは、臓器、臓器群、着目領域、またはそれらの組み合わせ別にナビゲートされ得る。結果として得られたデータは、臨床的(すなわち、解剖学的)近接度および/または位置(すなわち、幾何学的な物理的)近接度別にナビゲートされ得る。結果として得られたデータは、ネットワークを通して、臓器、臓器群、着目領域、またはそれらの組み合わせ別に伝送され得る。
【0056】
ボクセルを関連医療情報にマッピングすることは、例えば、医療提供者の意思決定(例えば、診断)を支援し得る。マッピングモジュールは、叙述および画像による医療参照材料を各ボクセルまたはボクセル集合(例えば、臓器、臓器群、着目領域、それらの組み合わせ)に添付可能である。マッピングモジュールは、分割モジュールと統合され得る。ボクセルまたはボクセル集合に割り当てられた標識は、付加的情報、患者特定(例えば、それらのボクセルまたはボクセル集合に対する以前の診断、あるいは得られたデータ)、もしくは非特定(例えば、1つ以上のデータベースからの一般的医療または疫学情報)情報にリンクされ得る。
【0057】
(拡張ツール)
本システムおよび方法は、拡張ツールを含み、例えば、準医師資格者(例えば、最終診断前および/または中に、放射線技師またはRPA、撮像検査技師/技術者、あるいは他の技術者またはアシスタント)によって、ファイルを準備することによって、分割されたまたは非分割された検査データの準備を促進、最終分析および診断のために、身体ならびにデータのレビューの効率を向上させることが可能である。拡張ツールによって、準医師資格者および/または放射線技師は、検査部位から物理的かつ時間的に遠隔に配置可能となる。拡張ツールは、リンクされたナビゲーションモジュールを有し、診断時の臨床情報の2次元および3次元ビューをともにロックしてもよい(例えば、同一着目領域のビューが、2次元および3次元ビューウィンドウの両方において、同時かつ同期して示され得る)。本モジュールは、例えば、臨床医によって、診断するために使用可能なビューおよび/またはスライスおよび/または配向および/またはそれらの組み合わせを判定する、複雑な記号論理学的ハンギングプロトコル集合を実装してもよい(例えば、放射線技師またはRAによる迅速な診断のために、関連病変が強調されるように、診断的着目コンテキストに基づいて、画像が提示され得る)。また、拡張ツールは、放射線技師と準医師資格者との間の相互作用および通信を向上させ得る。準医師資格者は、放射線技師のために、特定のデータをハイライトし、ひいては、放射線技師が診断を行なうために読む必要がある検査データ量を最小限にし得る。拡張ツールは、後の診断プロセス段階、以前の関連解析データとの相互参照および相関、定性的および定量的測定値の計算、ならびにそれらの組み合わせに対して、特定のプロトコル情報およびキーとなる身体位置(例えば、臓器)ならびに所見を提供可能である。
【0058】
拡張ツールは、任意に、検査ファイルから既存状態を非表示および表示可能である。既存状態は、アイコン形態、テキスト、または撮像情報(例えば、スナップショット)として、視覚的に表現され得る。準医師資格者は、拡張ツールを使用して、既存状態をハイライト可能である。次いで、ボクセル(例えば、臓器全体または一部、領域、臓器群等)は、既存状態として、値が割り当てられ得る。また、状態自体が、それぞれのボクセルのためのデータベースに入力され得る。
【0059】
準医師資格者は、患者またはファイルから関連情報を収集し、病状およびその病状を支持する証拠を示すことが可能である。拡張ツールによって、準医師資格者は、本情報を検査ファイルに入力し、情報の全部または一部を所望のボクセルとリンクさせることが可能である(例えば、ボクセルは、個々に選択可能である、あるいは全体または一部の臓器、領域、臓器群等が、選択可能である)。例えば、添付情報として、検査が指示された理由および症状が生じている場所等を含むことが可能である。
【0060】
また、種々の拡張ツールのグラフィカルユーザインターフェース(GUI)のスクリーンショットである図8に示されるように、拡張ツールは、ナビゲーションツールを提供し得る。ナビゲーションツールは、1つ以上の平面(例えば、3つの平面で示される)を通して、同期3次元(右上四半部に示される)および2次元ナビゲーションを含み得る。3次元ナビゲーションは、図示されるような身体データの区分を通して生じ得る。
【0061】
ナビゲーションツールは、選択されたボクセルを表示および非表示可能である(例えば、ボクセルは、個々に選択可能である、あるいは全体的または部分的臓器、領域、臓器群等が、選択可能である)。例えば、ユーザは、未知のボクセルと、既知の病理学的ボクセル(例えば、肺結節、腎臓結石等)および関連付けられた臓器のみを表示するように選択可能である。次いで、ユーザは、周囲の解剖学的特徴または構造(例えば、不可視、陰影、可視輪郭のみ)を表示および非表示し、および/または表示されるボリュームの周囲と、それを通して、ナビゲートすることが可能である。ナビゲーションパラメータについては、上述を参照されたい。
【0062】
表示および非表示ボクセルの選択は、ディスプレイ上のテキスト記述とリンクされ得る。例えば、ユーザは、解剖学的特徴または構造(例えば、「肺結節I」、「肝臓」、「腎臓結石」)をクリックし、それを表示または非表示可能である。
【0063】
拡張ツールは、数的指標および遂行基準(例えば、症例レビュー時間、RPAによる症例準備時間等)を追跡、記録、ならびに表示可能である。
【0064】
医師用拡張ツールは、連携モジュールを有し得る。連携モジュールは、信頼できる(例えば、符号化および/または暗号化)プロトコルを使用して、例えば、インターネット等の信頼できるネットワークを介して、第1のコンピュータ(例えば、診断放射線技師のコンピュータ)と第2のコンピュータ(例えば、遠隔アシスタントのコンピュータ)との間の通信を可能にし得る。連携モジュールは、第1と第2のコンピュータとの間のテキスト注釈および会話、音声通信、ならびに一連の身体(例えば、臓器)情報(例えば、キーフレーム、同期されるオブジェクト)通信を伝送可能である。連携モジュールは、いずれかのコンピュータに、更新されたデータ、重要な所見、および他のコンピュータのユーザからの応答を要求する質問を、即座に通知ならびに注意を向けさせることが可能である。
【0065】
拡張ツールは、複数のコンピュータ、例えば、診断読診および分析のために使用されるワークステーション上にあり得る。拡張ツールは、PACS/撮像ツール、RISツール、およびそれらの組み合わせを有する、あるいは既存のPACSおよび/またはRISと併用可能である。PACS(画像保存通信システム)は、身体の保存、読み出し、配信、および提示専用のコンピュータ、ネットワーク、および/またはソフトウェアである。PACSは、現在の身体および以前の症例身体を示すことが可能である。RIS(放射線医学情報システム)は、症例履歴、検査指示、ならびに参照情報等のテキストファイル情報を表示可能な、コンピュータ、ネットワーク、および/またはソフトウェアを含む。
【0066】
放射線技師は、約1つ、2つ、または3つのモニタ(ディスプレイ)(または、例えば、より少ないが、より大型のモニタ)を有し得る。例えば、2つのディスプレイは、グラフィック撮像情報を示し、1つのディスプレイは、テキストメタ情報(例えば、グラフィックディスプレイ上で選択されたボクセルおよび臓器に対する症例情報、ボクセル、臓器特定の情報)を示すことが可能である。拡張ツールは、グラフィックおよび/またはテキスト情報のディスプレイを制御可能である。拡張ツールは、特定のテキスト情報およびキーとなる身体位置をハイライト可能である。
【0067】
拡張ツールは、典型的2次元画像に沿って分割された(非分割)3次元身体を表示可能である、および/または拡張ツールは、3次元あるいは2次元画像のみ表示可能である。例えば、医療提供者は、その既存のフォーマットにおける既存の2次元画像によって、より違和感を感じずに、本システムを採用し、既存の知識を使用し、3次元(可能性として、分割された)画像をより良好かつ迅速に把握可能であり得る。
【0068】
拡張ツールは、DICOM規格ファイルフォーマットを作成および表示可能である。DICOMファイルフォーマットは、概して、撮像システムと世界的に互換性がある。
【0069】
(インターフェース)
入力デバイス(例えば、キーボード、スクロールホイールの有無を問わず、1つ、2つ、または3つ以上のボタンのマウス)等の既存のユーザインターフェースデバイスは、本システムおよび方法と併用可能である。追加または置換インターフェースも、使用可能である。
【0070】
使用可能な他の位置決めデバイスとして、動作検知、ジェスチャー認識デバイス、および/または有線あるいは無線3間ナビゲーションデバイス(上述の実施例は、位置および動作認識仮想現実グローブ、あるいはNintendo Wii(R)用の既存の3間コントローラ等の操縦桿を含む)、ジョイスティック、タッチスクリーン(マルチタッチスクリーンを含む)、もしくはそれらの組み合わせを含む。複数の別個のデバイスが、撮像データを通しての微細または巨視的制御およびナビゲーションのために使用可能である。インターフェースは、加速度計、IRセンサおよび/または照明器、1つ以上のジャイロスコープ、1つ以上のGPSセンサおよび/または送信機、あるいはそれらの組み合わせを有し得る。インターフェースは、無線(例えば、Bluetooth、RF、マイクロ波、IR)または有線通信を介して、ベースコンピュータと通信可能である。
【0071】
音声ナビゲーションも使用可能である。例えば、自動音声認識(ASR)および自然言語処理(NLP)は、解析読診プロセスの命令ならびに制御のために使用可能である。
【0072】
インターフェースは、コンテキストベースのキーボード、キーパッド、マウス、または他のデバイスを有し得る。例えば、キーまたはボタンは、(例えば、ボタン上のLCD等の動的ディスプレイを伴う)プログラム可能および/またはコンテキストベースの標識(例えば、肝臓を表示または非表示するためのボタン上の肝臓の画像)によって、静的あるいは動的となり得る。インターフェースは、各ボタン上に画像を伴う、(例えば、10個のボタンの)キーパッドであり得る。画像は、変更可能である。例えば、画像は、レビューされるモダリティ(例えば、CTまたはMRI)、病変(例えば、癌、整形外科)、解剖学的位置(例えば、胴体、頭部、膝)、患者、またはそれらの組み合わせに基づき得る。
【0073】
インターフェースは、力フィードバックを供給する、触覚ベースの出力インターフェースを含み得る。触覚インターフェースによって、ユーザは、拡張ツールを制御し、および/または画像内の仮想組織を触知可能となる。ボクセルは、触覚インターフェースを通して表現される力フィードバックレベルに変換可能な、力学的特徴(例えば、密度、水分量、隣接組織特徴)と関連付けられたデータを有し得る。触覚インターフェースは、入力システム(例えば、ジョイスティック、仮想現実グローブ)に組み込まれ得る。
【0074】
ディスプレイは、3次元(例えば、定位)ディスプレイ、または表示技術である、あるいはそれを組み込み可能である。
【0075】
インターフェースは、例えば、画像のノイズ除去のために、3次元コントローラ上にスライディングバーを含み得る。
【0076】
インターフェースは、放射線技師またはRPAの脳活動を検出および組み込み、それをナビゲーションコマンドに変換し、ひいては、キーボードおよび/またはマウスインターフェースの必要性を低減あるいは排除し得る(例えば、http://www.emotiv.com/参照)。
【0077】
(コンテキストベースの提示)
本システムおよび方法は、関連情報に対して、知的コンテキスト依存方法を使用して、情報を通信可能である。例えば、データフォルダおよびショートカットのためのテキストの代わりに、グラフィックアイコン(画像)が、使用可能である(例えば、技術的留意点のコンテンツを示すアイコン、委託専門医アイコン、ハードドライブ上のフォルダ)。
【0078】
また、本システムは、臓器または着目領域の最関連部分を前面に持って来るようにする自動分割を提供可能である(例えば、拡張ツール内に)。ボリューム、サイズ、および位置等のためのより優れた測定ツール。
【0079】
本システムは、現在のデータを同一患者の以前のデータと比較可能である。本システムは、新しいデータと古いデータとの変化をハイライト可能である。
【0080】
本システムは、「キー画像」またはデータのキーワードを生成可能である。例えば、本システムは、重要な情報を抜粋し、放射線技師が、画像をレビューする間、コンテキスト上関連するデータを放射線技師に示す、単一インターフェースを生成可能である。
【0081】
本システムは、例えば、画像またはデータが、キーデータベース内のものと一致する場合、キー画像およびメタデータに自動的にタグを付ける、またはそれをハイライト可能である。身体およびメタデータのタグが付けられた部分は、最初に示される、または放射線技師による身体の分析の間、表示されたままであり得る。キーデータベースは、身体およびメタデータの典型的ハイライト部分を伴う、デフォルトデータベースであり得る。放射線技師は、独自の選好に対して、キーデータベースを編集可能である。キーデータベースは、患者履歴に基づいて、改変可能である。
【0082】
インターフェース上および拡張ツール内で使用され、いずれかの場所に表示されるアイコンは、コンテキスト依存の概念化されたアイコンであり得る。拡張ツールは、データをフォルダ内にコンパイルし、概念上のコンテキスト依存フォルダアイコンとともに、ディスプレイ上にフォルダを表すことが可能である。例えば、アイコンは、種々の患者情報フォルダの詳細を表すことが可能である。例えば、疼痛症状に関するデータを伴うフォルダは、フォルダ上に示される数値的疼痛レベルとともに、象徴的に表され得る(例えば、青色から赤色に、疼痛の強度を表す色によって)。
【0083】
一般的特定疾患プロセスのアイコン表現は、抽象的表現または特定の画像表現であり得る。例えば、糖尿病のファイルは、糖分子のアイコンによって示されてもよい。骨粗しょう症患者のファイルは、骨折骨格のアイコンによって示され得る。高血圧患者のファイルは、上方矢印を伴う、心臓のアイコンによって示され得る。上述のこれらの実施例は、抽象的表現である。
【0084】
特定の表現は、撮像データを使用して作成されるアイコンを有し得る。創傷のデジタル画像は、アイコンのサイズをスケーリングし(例えば、サムネイル)、アイコンを形成可能である。骨折位置の低解像度サムネイルが、アイコンとして使用可能である。
【0085】
アイコンおよび/またはタグ付けあるいはハイライトされたテキストまたは画像は、付加的情報にリンクされ得る(例えば、それが表現するあらゆるものに対して)。例えば、撮像理由は、症例フォルダアイコン上に示され得る。
【0086】
(診断レポートの生成)
ソフトウェアは、診断放射線レポートテンプレートを作成可能な機能を有し得る、および/またはハードウェアは、そのためのアーキテクチャを有し得る。レポートテンプレートは、検査ファイルに以前に入力された、および/または本システムにより作成された関連情報が、本システムによって、事前に記入され得る。本システムは、得られた検査データからレポートのための情報を抜粋可能である。
【0087】
関数および/またはアーキテクチャは、検査の間に生成された観察に基づいて、レポートテンプレートを自動的に記入可能である。本システムは、本システムの使用の間、放射線技師および準医師資格者のアクションから記録される情報を使用して、レポートテンプレートを部分的または完全に記入可能である。本システムは、コンテキスト依存の構築テンプレートを使用して、レポートを生成可能である。
【0088】
モジュールは、レポートのテキストを提案および生成する際、コンテキストおよび臨床症状を入力可能である。モジュールは、構築されたレポートを生成可能である。構築されたレポートによって、ユーザおよび/または生成システムは、特定のプロセスに従って、レポートを完成可能となる。構築されたレポートは、入力に基づいて、レポートのフォーマットおよびコンテンツをレポートデータベースに定義されるフォーマットに投入し得る。コンテキスト入力は、臨床症状に基づき得る。
【0089】
限定数の症例コンテキスト特定の質問が、放射線技師によって回答され得る。例えば、本システムは、放射線技師に対して、レポートテンプレートの全部または一部内の変数に対する選択肢の箇条書きリストを提供し、レポートを部分的または完全に完成するように選択可能である。次いで、完成されたレポートは、レポートをファイリングする前に、レビューのために、医療提供者に提示され得る。
【0090】
コンピュータ支援検出診断(CAD)、コンピュータ支援放射線撮影(CAR)、または本システムへの他の付加的アルゴリズム入力を使用して、効率を向上させることが可能である。CADモジュールは、診断アルゴリズムによって生成される診断データを使用して、診断の際に提示される医師用拡張データ集合にその診断データを組み込むことが可能である。CADモジュールは、診断結果を生成可能である(例えば、「[X]および[Y]位置に異常があります。医療提供者は、確認を行なって下さい。」)。CARモジュールは、着目位置を生成可能である(例えば、臨床的解釈または所見は生成しない)(例えば、「[X]および[Y]位置を確認して下さい」)。
【0091】
本システムは、マイクロホンを有し得る。ユーザは、レポート情報をマイクロホンに向かって話すことが可能である。本システムは、自動音声認識(ASR)および自然言語処理(NLP)を使用して、発話を処理し、レポートをアセンブル可能である。
【0092】
レポートは、固定フィールド(例えば、レポート毎に異なり得るが、通常、本システムによって選択され、通常、医師によって変更されない)および可変フィールド(例えば、通常、レポート生成ソフトウェアまたはアーキテクチャからの支援をわずかに受け、あるいは全く受けずに、医師によって記入される)を有し得る。レポートは、可変フィールド内またはレポート全体にわたって(すなわち、固定および可変フィールド)、検索可能である。
【0093】
委託医師、看護士等からの入力はすべて、自動的におよび/または遠隔に(例えば、委託医師によってさえ)、診断レポートに入力可能である。例えば、古い損傷または履歴が、レポートに入力あるいは(ハイパー)リンクされ得る。
【0094】
医療提供者によって承認されると、レポートは、本システムによって、暗号化または非暗号化フォーマットにおいて、所望の場所(例えば。放射線技師のファイル、いずれかの場所の患者ファイル、委託医師のファイル、遠隔放射線データセンター、保険会社のレポートコンピュータ等)に、自動的に伝送され得る。
【0095】
レポートは、例えば、4つの区分構造またはこれらの4つの区分((1)人口動態、(2)履歴、(3)本文、(4)結論)の任意の組み合わせに従い得る。人口動態区分は、氏名、年齢、住所、委託医師、およびそれらの組み合わせを含み得る。履歴区分は、関連既存症状および検査理由を含み得る。本文区分は、検査の全臨床所見を含み得る。結論区分は、病期(例えば、現在の病状および臨床プロセスの経過)情報ならびに臨床疾患プロセス定義および説明を有し得る。
【0096】
(法規制の順守)
本システムは、順守および規制データを捕捉ならびに自動化可能である。ソフトウェアは、身体の連鎖品質制御および検査身体データの較正を行なうことが可能な関数を有し得る、および/またはハードウェアは、そのためのアーキテクチャを有し得る。本システムは、例えば、品質、補償、および性能目的のために、データ収集、追跡、保存、ならびに伝送を自動化可能である。
【0097】
再撮影追跡記録、技術的能力、および補助的トレーニング等の放射線技師の実績、患者満足度、症例毎の時間、品質改善(QI)フィードバック等が、放射線技師、病院、医療提携機関、保険または補償会社のコンピュータ、あるいはそれらの組み合わせに、保存、追跡、ならびに送信され得る。また、政策管理および能力給データも、保存ならびに追跡可能である。
【0098】
本システムは、規制および/または順守情報を伴う、データベースを有し得る。本システムは、規制および/または補償および/または他の管理要件に対する順守を立証するために必要な、レポートならびに証明書を生成するためのモジュールを有し得る。
【0099】
また、相互レビューが、ソフトウェアによって要求され得る。相互レビュープロセスモジュールは、読診および解釈プロセスを共有する目的のために、医師用拡張機能ならびに身体に対する分割拡張機能を含み得る。モジュールは、1人、2人、または多くの他の医療提供者(例えば、RA、RPA、医師、技術者)と、本システム機能の全部あるいは一部を共有し、例えば、他の場所(例えば、ネットワーク上のコンピュータ)における医療提供者と提携可能である(例えば、潜在的に、グループコンセンサスを得る、困難な状況を提起し、解決経験を求める)。相互レビュープロセスモジュールは、本システムへの直接ユーザ入力の結果、始動され得る。相互レビューモジュールは、同期または非同期的に使用可能である。同期的使用は、ユーザが、即座に相互相談を開始する場合であり得る。非同期的使用は、ユーザが、任意の時間に、および/または期限を設けて、特定の症例に関する相互相談が行なれることを要求する場合であり得る。
【0100】
本システムは、ファイル検査を集約し、ファイリング可能である。例えば、本システムは、遠隔放射線センターの検査集約のために、大規模なデータベースを維持可能である。本システムは、特定の人体領域および診断のために、専用文書およびファイル種類を提供可能である。
【0101】
本システムは、適切な作業待ち行列に検査ファイルを経由可能な、作業フローモジュールを有し得る。作業フローモジュールは、拡張機能によって作成され、検査ファイルに追加された臨床的解釈を使用可能である。作業フローモジュールは、臨床的解釈を使用して、待ち行列(例えば、緊急性に基づいて)内の配列と、最終分析、承認、および署名のための放射線技師(例えば、各放射線技師の実績が臨床的解釈に一致する程度に基づいて)を決定可能である。例えば、データセンターは、50例の異なる種類の手技の検査データファイルを有し、2人の放射線技師に全50症例を読診させてもよい。作業フローモジュールは、(2人の放射線技師の間の)特定の検査データファイルのための関連専門医に各検査データファイルを経由させることが可能である。
【0102】
本システムは、業務管理システムとのデータインターフェースを有し得る。本システムは、HIS(健康情報システム)、RIS(放射線医療情報システム)、PMS(業務管理システム)、またはそれらの組み合わせと、データを送受信可能である(例えば、ネットワーク化される)。
【0103】
本システムは、補償が要求される補償会社のコンピュータに、補償情報を自動的に送信可能である(例えば、ネットワークを介して)。本システムは、規制事業環境において、成果主義規定を自動化可能である。補償情報は、どの施術者が、どの情報を、いつ閲覧したかを含む、患者および検査情報を含み得る。
【0104】
(委託専門医のためのレポート生成)
ソフトウェアは、同一解析に対して、(例えば、2つの異なる)最終レポートの変形例を生成可能な関数を有し得る、および/またはハードウェアは、そのためのアーキテクチャを有し得る。例えば、1つのレポートは、放射線技師のためのものであって、1つのレポートは、外科医のためのものであって、1つのレポートは、開業医のためのものであり得る。本システムは、例えば、受信者(例えば、医師の種類)に基づいて、レポートを差別化可能である。例えば、本システムは、外科医のための第1の群の情報および開業医のための第2の群の情報を伴う、レポートを作成可能である(外科医は、レポート内に、身体の一部を含む、疾患の形態に特定のさらなる情報を要求し得る。開業医は、単に、レポートの結論を要求し得る。)。
【0105】
本システムは、放射線技師に、専門医によって要求される付加的数的指標および測定の必要性を通知および促す機構を提供可能である。例えば、専門医は、ネットワークを介して(例えば、信頼できるウェブサイト上)、本システムと通信し、特定の情報を要求可能である。
【0106】
本システムは、送達機構(例えば、ファックス、電子メール、印刷による複写)と、専門医の種類別(例えば、整形外科医、開業医、保険会社)、次いで、個人専門医別(例えば、Dr. Jones)に定義されるレポート選好と、を使用し得る。本システムは、レポートの受信者のために、身体のコンテキストベースのキーとなる部分を使用し得る。
【0107】
(一般データレポートの作成:業務および法的レポート)
本システムおよび方法は、ソフトウェア関数および/またはハードウェアアーキテクチャを含み、情報ファイル(自動的に)を収集し、要求される証拠を提供可能である。例えば、情報の読み出しが要求される場合(例えば、医療事故または他の訴訟等の訴訟事件のための発見プロセス、または事業分析およびコンサルティングのため)、関数および/またはアーキテクチャは、所望のデータのチェックリストを提供し、特定のデータを選択および非選択させ、自動的に情報を読み出し、レポートを生成可能である。本機能は、証拠読み出し/発見目的またはコンサルティング目的の際、データ読み出し時間を節約し得る。
【0108】
自動的に収集されるデータの実施例として、検査ファイルデータで作業を行なった人物およびその日時、情報を閲覧した人物およびその日時、症例報告人物およびその日時、全ファイルアクセス日時、変更および削除、許可レベルおよび権限機関、本システムのエージェント、本システムとの間のネットワーク通信、ならびにそれらの組み合わせのログを含む。
【0109】
(医療事故防御)
また、例えば、ユーザを法的責任から保護するために、検査ファイルの分析および診断の際に、法的チェックリストが、提供および/または義務付けられ得る。また、本システムおよび/または方法は、自動的に、法的責任から保護するための措置を講じることが可能である。例えば、本システムは、データの完全性を保持するために、読取専用(すなわち、編集不可能、削除不可能)フォーマットにおいて、未使用またはアーカイブデータを記録するように構成され得る。例えば、本システムは、検査ファイルの拡張のみ可能なように構成され得る(例えば、既存のデータの編集または削除不可)。全拡張の日時およびユーザは、記録され得る。これは、医療事故および支払保険料を低減させ得る。
【0110】

例示的スクリーンショット
図9aから18は、本システムの使用の際に捕捉されるスクリーンショットを通して、本明細書に開示される種々の本システムおよび方法を示す。スクリーンショットは、非限定的であって、単に、開示されるシステムおよび方法をさらに説明するために示される。
【0111】
図9aは、上述のように、捕捉されたデータ集合の3次元立体合成画像を示す。例えば、データ集合は、ある長さの胴体に対するMRIまたはCTデータであり得る。図9bは、身体データの立体ビューが、回転可能であることを示す。図9cは、立体ビューが、さらに回転可能であることを示し、例えば、臍(図示されるような)等の皮膚の局所解剖学的特徴、および/またはボタン(図示されるような)等の衣服の特徴を表す。
【0112】
図10aおよび10bは、切除区分が、立体区分の軸長に沿って移動可能なことを示す(例えば、切除区分が図9aから9cに示される場所に対して)。例えば、立体データを表示するウィンドウまたはパネルは、上述のように、スカウト像と併用し、ボリュームの断面の奥行を動的に制御可能である(例えば、ボリュームが回転および別様に操作されるのに伴って)。
【0113】
図9aから10aは、ボリュームが、縦軸と実質的に垂直平面に沿って、区分化され得ることを示す。図10bおよび10cは、ボリュームが、複数の区分を有し得る、および/または矢状面、もしくは冠状面、横断面、あるいは他の平面または非直線(例えば、湾曲、傾斜)表面等の他の面に沿って、区分化され得ることを示す。
【0114】
図11aは、ボリュームが、異なる区分化平面または他の区分化表面に沿って、区分化、再構築、および再区分化され得ることを示す。図11bは、非デカルト区分平面B−Bを示す(例えば、矢状面、断面、または冠状面に対して、非平行あるいは直角な平面)。
【0115】
図11cおよび11dは、図11bに示されるものよりも急傾斜のボリュームの区分を示す。図11eおよび11fは、同一ボリュームの他の区分のビューを示す。ボリュームは、特定の臓器または他の組織を露呈するように区分化され得る。
【0116】
図12は、本システムが、メニューを生成し、個々に分割された部分の透明度を制御可能であることを示す(例えば、臓器、組織、病変、または非分割データ)。メニューは、数値データを受信するための制御、スライド(図示されるような)、他のトグル、またはそれらの組み合わせを有し得る。各分割された部分は、個々に制御される、あるいは下位群または群として制御され得る。図12aに示される例示的分割部分は、心臓、大動脈、大静脈、尿管、肝臓、腎臓、腫瘍、および非分割データ(例えば、定義された分割部分としてみなされるように要求されるデータの括り内に該当しないボリューム。例えば、これは、骨格筋、衣服等を含み得る)を含む。図12aは、心臓ボリュームが、完全に透明に設定され得る(例えば、スライドが、左端まで押動される)一方、他の分割された部分が、完全に不透明(例えば、スライドが、右端まで押動される)であり得ることを示す。
【0117】
図12bは、非分割ボリュームが、非分割スライド制御の位置および画像透明度によって図示されるように、約50%透明にされ得ることを示す。図12cは、非分割ボリュームが、約75%透明にされ得ることを示す。図12dは、非分割ボリュームが、約100%透明にされ得ることを示す。
【0118】
図12eは、ボリュームが、任意の分割されたデータが、部分的に可視であるかどうかにかかわらず、回転、スケーリング、平行移動、またはそれらの組み合わせ可能であることを示す。
【0119】
図12fは、腎臓が、約70%透明にされ得ることを示す。図12gは、腎臓が、約85%透明にされ得ることを示す。
【0120】
図12hは、肝臓が、約70%透明にされ得ることを示す。図12iは、肝臓が、約80%透明にされ、ボリュームが回転され得ることを示す。
【0121】
分割された群のいずれも、他の分割された群のいずれかに対して、透明度の状態の任意の組み合わせで配置可能である、および/または対応する群に対して、制限を設定可能である(例えば、心臓および血管は、互いの透明度と同等または約20%以内に強制され得る)。
【0122】
図12jおよび12kは、ハウンズフィールドレベルが、透明度レベルから独立して調節可能であることを示す(または、リンクされるが、表示されない)。例えば、図12jは、40のハウンズフィールドレベルおよび400のハウンズフィールドウィンドウを示す。図12kは、40のハウンズフィールドレベルおよび2500のハウンズフィールドウィンドウを示す。
【0123】
図13aから13dは、ボリュームと相対的に視点を平行移動および回転させる一連のビューを示す。視点は、図13dに示されるように、ボリューム内へと平行移動され得る。診断医は、ボリューム内にナビゲートまたは「テレポート」し、画像の任意の所望の側面を調査するために、最も適合する視野を見つけることが可能である。
【0124】
図14aは、捕捉されたデータ(例証目的のために、2次元データとして図示されるが、代わりに、3次元画像であっても、またはそれを2次元画像に加えることも可能である)を示すウィンドウが、概要および観察タブを示すウィンドウとともに提示され得ることを示す。概要タブは、図14aに示されるように、手技のためのCPTコードおよびタイトル、調査される適応症、患者履歴、以前の検査、キー画像リスト、2次元データ系列リスト、3次元データ系列リスト、診断医による分析レポートの状況、解析とともに行なわれるアクションの選択的日時のログ、ならびにそれらの組み合わせを表示および編集可能である。
【0125】
図14bは、観察タブが、例えば、ガイドパネル(図示されるような)内に、全臓器および/または分割群、および/または関連臓器および/または分割群を列挙可能であることを示す。任意に、または加えて、所望の群および臓器は、ドラッグ、あるいは別様に手動または自動的に選択され、観察パネルにコピー可能である。注記は、例えば、技術者によって、および/または既知のデータ集合との比較に基づいて、自動的に本システムによって、ガイドおよび/または観察(図示されるような)パネル内の各分割群(例えば、臓器)下に自動的に入力され得る。本システムは、より構築された統一的レポート業務を生成可能である。
【0126】
また、観察タブは、どのスライス画像または位置が、観察されているかを示す(または、診断医に読み出すための所望のスライスまたは位置を入力させる)ディスプレイと、画像上へのマウスのカーソル移動の幾何学的測定を示すことが可能な測定ウィンドウ(例えば、マウスのボタンが押下されると、「ドラッグ」されると、または解剖学的特徴上でクリックすると、自動的に直径が測定される)と、を有し得る。
【0127】
図14bは、既に観察が含まれる分割群を有する観察パネルを示す。図14cは、観察が未だ含まれていない観察パネル内の分割群を示す。
【0128】
図14dは、異常20を横断するように線が引かれ得ることを示す。線は、線の測長(または、直径等の任意の所望の寸法)(例えば、図示されるように、「測長5.3cm」)によって、示され得る。線の測長は、図示されるように、観察タブの測定ボックス内に表示され得る。次いで、異常20は、1つ以上の分割群と関連付けられる、および/またはその独自の分割群を有し得る(例えば、図示されるように、リンパ節腫脹)。3次元画像(および、隣接スキャンデータの2次元ビュー)の場合、本システムは、選択された領域および/または分割群に対して、立体的測定値を計算可能である。
【0129】
図14eは、腎臓が、観察パネル内で選択され得ることを示す。ガイドパネルは、嚢胞、腫瘤、石灰化、血管筋腫、および水腎症等、所望の分割群(本実施例では、腎臓)に対して提案される観察のリストを生成可能である。図14fに示されるように、提案される観察(例えば、嚢胞)は、観察パネル内の腎臓下の提案をダブルクリックまたはドラッグすることによって、選択され得る。
【0130】
図14gから14iは、観察および付加的詳細が、ユーザ(例えば、技術者および/または放射線技師)によって、手動入力され得ることを示す。提案される単語の選択肢は、図示されるように、進行中に、タイプされる単語に基づいて、ポップアップし得る。観察は、例えば、インデントによって、編成目的等のために、ともにクラスタ化され得る。
【0131】
図14jは、観察パネル内の測定ボックスおよび/または画像からドラッグされ、観察テキスト内にドロップされ得ることを示す。また、スライスおよび/または他の位置インジケータも、観察の特定の枠内に、自動的に含められる、またはドラッグおよびドロップされ得る。
【0132】
図14kは、画像集合(例えば、スカウト、高画質、低画質等)が、選択され、そのスライスが、所与の観察とともに含められ得ることを示す。レポートが、後に作成される場合、適切な画像集合から選択されたスライス画像が、レポート内に自動的に含められ得る。
【0133】
図14lから14oは、付加的観察が、同一または異なるスライスあるいは幾何学的位置内の同一分割群に関して、行なわれ得ることを示す。また、例えば、腎臓は、「混合充実性/嚢腫性病変7.3cm(4/32)」(すなわち、32スライス中スライス4に、直径7.3cm)として記述される腫瘤を有すると記録され得る。
【0134】
図14pから14rは、観察が、同一または異なるスライスあるいは幾何学的位置内の異なる分割群に関して、行なわれ得ることを示す。例えば、肝臓は、「胆嚢近傍1.4cm(4/20)」として記述される血管腫を有すると記録され得る。
【0135】
図14sは、図示されるように、分割群が、「正常」副腎として標識され得ることを示す。
【0136】
図14tは、別の分割群内のさらに別の病理学的観察を示す。例えば、骨は、「溶解または芽球性病巣無し」と記録され、他の臓器および分割群は、所望に応じて、標識され得る。
【0137】
分割群が、観察を要求される場合(例えば、完全補償および/または正当な注意の基準として)、分割群は、特別に標識され得る(例えば、図示されるように、アスタリスクによって)、および/または観察者は、レポートが生成され得る前に、所望の分割群を完遂させるように要求され得る。
【0138】
図14uは、初期観察が完遂されると(例えば、技術者によって)、ファイルが、放射線技師または他の二次的診断医に転送され得ることを示す。初期観察からかのデータとともに、テキストによる注記、寸法、スライス位置、および画像のタグ(例えば、寸法記入または他の所望のマーキングのため)も同様に、放射線技師に送信され得る。
【0139】
図14uから14yに示されるように、放射線技師の所感用のパネルによって、放射線技師は、技術者の観察とは別個の所感を維持可能となる。放射線技師は、技術者からの観察を承認(図14yのポップアップメニューに示されるように、チェックマークによって示される)または拒否(「x」によって示される)可能である。技術者からの承認された観察は、所望に応じて、放射線技師の所感パネルにデフォルトコピーされ得る。放射線技師は、技術者の観察を放射線技師の所感パネルに、手動でドラッグおよびドロップまたはダブルクリックして、コピー可能である。放射線技師は、技術者(または、観察パネル内にデータを入力する他の診断医)に利用可能として、ガイドパネルまたはポップアップボックス内の提案言語を使用可能である。放射線技師は、手動で、テキストを入力、画像にタグを付ける、測定およびスライスまたは位置データを所感パネルにドラッグ可能である。
【0140】
放射線技師が、所感パネル内のデータに満足すると、放射線技師は、ウィンドウの右上角の「レポート」ボタンをクリックし得る。次いで、本システムは、レポートを自動的に生成し得る。
【0141】
図15a(例えば、ページ1および2)ならびに15b(例えば、ページ3)は、本システムが、拡張モジュールの概要および観察タブ内に列挙されるデータから、完全レポートまたはレポートテンプレートを自動的に生成可能であることを示す。レポートは、作成後、手動で編集可能である。レポートテンプレートは、本システムが、所望のデータによってレポートを自動的に作成し、望ましくないデータを排除するように編集可能である。図示されるように、レポートは、レポート内に包含するためにタグが付けられた画像を含み得る。
【0142】
図16aおよび16bは、レポートが、例えば、放射線技師によって、承認されると、レポートが所望の受信者に送信される前に、デジタル(図示されるような)または手書き署名が、追加され得ることを示す。
【0143】
図17は、本システムが、自動的または手動で、概要タブ内のログに、行なわれるアクションを入力可能であることを示す。アクションを行なう人物、時間、日付、場所、またはそれらの組み合わせが、アクション自体とともに、ログに入力され得る。例えば、レポートが、医師によって、承認および署名されると、本システムは、図示されるように、医師の氏名および承認日時とともに、レポートが、医師によって、承認および署名されたログ入力を自動的に作成し得る。ログは、身体データとともに維持され得る。
【0144】
図18は、本システムが、所望の受信者にレポートの電子コピーを自動的に配信し、ログにレポートの送達を入力可能であることを示す。例えば、本システムは、患者の保険提供者、主治医、および患者に、レポートを送信可能である。本システムは、レポートの受信が確認されると、ログを入力し得る。本システムは、解析が完遂されると、ログを入力し得る。本システムは、解析が完遂されると、解析のためのデータを閉鎖し、ロック可能である。
【0145】
患者解析およびデータを処理するための開示されるシステムおよび方法を使用することによって、症例毎に費やされる医療提供者の「読診」時間は、大幅に低減され得る。症例毎の医療提供者の時間は、約15乃至20分(現在の典型的時間)から、5分未満まで低減され得る。同様に、通常検査も、読診のための時間があまりかからなくなるであろう。
【0146】
本明細書に開示されるシステムおよび方法は、遠隔放射線または現地放射線用に使用可能である。遠隔放射線技師は、データセンターおよび/または遠隔場所(例えば、世界的に)において、本システムおよび方法を使用可能である。本システムおよび方法は、患者の独自のデータ集合を受信およびレビューするために使用され得る。
【0147】
本明細書に開示されるシステムおよび方法は、PDAまたは携帯電話等、携帯デバイスのような遠隔コンピューティングデバイス上またはそれを用いて、使用可能である。例えば、全体的データ集合またはデータの選択されたスライスの代わりに、着目臓器または分割データのみ、遠隔デバイスに伝送可能である。
【0148】
本システムは、例えば、画像集合に基づく基準をフィルタリングする分析目的のために、PACSシステムにリンクされ得る。例えば、本システムは、データ集合のライブラリ内において、腎臓内の1.7cm以上の全立体腫瘤(あるいは、他のサイズまたは解剖学的位置)を検索可能である。
【0149】
用語「ソフトウェア関数」および「ソフトウェアモジュール」は、本明細書では、同じ意味で使用される。用語「医療提供者」とは、放射線技師、心臓専門医、医師のアシスタント、他の医療従事者、またはそれらの組み合わせを含み得る。
【0150】
本システムは、現地、外来、遠隔閲覧場所、またはそれらの組み合わせにおいて、使用可能である。本システムは、診断用放射線のために使用可能である(CADは、診断用放射線のために使用される技術ツールである)。本システムは、例えば、解剖学的ライブラリおよびGUIのために、種々の言語(例えば、英語、スペイン語、フランス語、標準中国語、広東語等)間において、出力変換するためのモジュールを有し得る。
【0151】
本明細書で使用されるように、スクリーンショットとは、スクリーンキャプチャと同義であって、解剖学的特徴とは、分割群と同じ意味で使用される。
【0152】
種々の変更および修正が、成され、同等物が、開示される本発明の範囲から逸脱することなく、採用され得ることは、当業者には明白である。本明細書に示される特定の変形例とともに示される要素は、示される特定の変形例のための例示であって、本明細書に示される他の変形例および他の要素と併用され得る。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
医療用撮像データを処理するための方法であって、該方法は、
得られた身体データを取得することと、
参照データベースデータを該得られた身体データと比較することと、
該比較に基づいて、解剖学的標識によって、該得られた身体データを標識することと
を包含する、方法。
【請求項2】
比較することは、前記得られた身体データに対して、前記参照データベースデータをスケーリングすることをさらに包含する、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
スケーリングすることは、2つ以上の別個の歪ベクトルを歪曲処理し、前記参照データベースデータを歪曲させることを包含する、請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記参照データベースデータに対して、前記得られた身体データをスケーリングすることをさらに包含する、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
スケーリングすることは、2つ以上の別個の歪ベクトルを歪曲処理し、前記得られた身体データを歪曲させることを包含する、請求項4に記載の方法。
【請求項6】
前記得られた身体データは、複数の2次元画像を含み、該得られた身体データから3次元ボリュームを構築することをさらに備え、該3次元ボリュームは、複数のデータボクセルを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項7】
前記標識することは、前記複数のボクセルのうちの少なくとも1つを前記解剖学的標識と関連付けることを包含する、請求項6に記載の方法。
【請求項8】
医療用撮像データを処理するための方法であって、該方法は、
種々の2次元画像を取得することと、
該2次元画像から3次元ボリュームを構築することと、
該3次元ボリュームと同時に、該2次元画像のうちの少なくともいくつかを表示することと、
該2次元画像および該3次元身体を通して、同期ナビゲーションを表示することと
を包含する、方法。
【請求項9】
情報コンテンツを表す抽象的グラフィックアイコンを表示することをさらに包含する、請求項8に記載の方法。
【請求項10】
第1のコンピュータが第1のレポートを生成することと、該第1のコンピュータが、ネットワークを介して、該第1のレポートを第2のコンピュータに送信することとをさらに包含し、該第1のレポートは、該第2のコンピュータの第2のユーザのために編集される第2のデータを含む、請求項8に記載の方法。
【請求項11】
第1のコンピュータが第2のレポートを生成することと、該第1のコンピュータが、ネットワークを介して、該第2のレポートを第3のコンピュータに送信することとをさらに包含し、該第2のレポートは、該第3のコンピュータの第3のユーザのために編集される第3のデータを含む、請求項10に記載の方法。
【請求項12】
2次元放射線データ集合を含む第1のコンピュータシステムを使用して患者を診断する方法であって、該方法は、
組織特有のパラメータに基づいて、該データ集合を分割することであって、該分割されたデータ集合は、組織識別データを含む、ことと、
該データ集合を3次元体積測定画像にコンパイルすることと、
該組織識別データに基づいて、該分割されたデータの透明度を調節することと
を包含する、方法。
【請求項13】
前記組織識別データは、一群の臓器を含む、請求項12に記載の方法。
【請求項14】
観察的テキストデータを前記データ集合にリンクすることをさらに包含する、請求項12に記載の方法。
【請求項15】
レポートを生成することをさらに包含する、請求項12に記載の方法。
【請求項16】
前記レポートの承認を受信することと、ネットワークによって前記第1のコンピュータシステムに接続される第2のコンピュータシステムに、該レポートを送信することとをさらに包含する、請求項15に記載の方法。
【請求項17】
前記体積測定画像を区分化することをさらに包含する、請求項12に記載の方法。
【請求項18】
前記体積測定画像を回転することまたは平行移動することをさらに包含する、請求項12に記載の方法。
【請求項19】
ハウンズフィールド単位に基づいて、前記体積測定画像を視覚的に調節することをさらに包含する、請求項12に記載の方法。
【請求項20】
前記データ集合内において、該データ集合によって行なわれる全アクションのログ記録をとることをさらに包含する、請求項12に記載の方法。

【図1】
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【図3A】
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【図3B】
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【図4A】
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【図4B】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9A】
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【図9B】
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【図9C】
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【図10A】
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【図10B】
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【図10C】
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【図11A】
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【図11B】
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【図11C】
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【図11D】
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【図11E】
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【図11F】
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【図12A】
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【図12B】
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【図12C】
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【図12D】
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【図12E】
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【図12F】
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【図12G】
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【図12H】
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【図12I】
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【図12J】
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【図12K】
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【図13A】
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【図13B】
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【図13C】
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【図13D】
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【図14A】
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【図14B】
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【図14C】
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【図14D】
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【図14E】
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【図14F】
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【図14G】
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【図14H】
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【図14I】
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【図14J】
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【図14K】
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【図14L】
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【図14M】
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【図14N】
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【図14O】
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【図14P】
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【図14Q】
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【図14R】
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【図14S】
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【図14T】
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【図14U】
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【図14V】
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【図14W】
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【図14X】
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【図14Y】
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【図15A】
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【図15B】
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【図16A】
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【図16B】
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【図17】
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【図18】
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【図2】
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【公表番号】特表2011−505225(P2011−505225A)
【公表日】平成23年2月24日(2011.2.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−536923(P2010−536923)
【出願日】平成20年12月2日(2008.12.2)
【国際出願番号】PCT/US2008/013318
【国際公開番号】WO2009/073185
【国際公開日】平成21年6月11日(2009.6.11)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.Bluetooth
【出願人】(510154062)データフィジクス リサーチ, インコーポレイテッド (1)
【Fターム(参考)】