説明

動弁機構付き内燃機関

【課題】クランク軸を不等速回転させても、カム軸を等速回転を維持させることで、カム軸、タイミングギヤ、及びタイミングベルトにかかる負担を軽減し、耐久性の向上を図る。
【解決手段】クランク軸6と出力軸24との間に互いに噛合する一対の楕円歯車25,26を配設し、両楕円歯車25,26の回転によりクランク軸6の周期的な不等速回転を等速回転に変換して出力軸24へ伝達するに際し、出力軸24にカム軸駆動用の駆動側タイミングギヤ27を軸支し、カム軸22に従動側タイミングギヤ28を軸支し、両ギヤ27,28間をタイミングベルト29で連設し、出力軸24の等速回転によりカム軸22を駆動させる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、クランク軸が不等速回転しても、カム軸は等速回転で駆動するようにした動弁機構付き内燃機関に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、オットサイクル機関において、熱効率を上昇させて出力を向上させる手段として、圧縮比(≒膨張比)を高めることが知られているが、圧縮比を単に高くするだけでは、ノッキングの発生を招くことになる。特に、高負荷運転状態においては燃焼圧力が高くなるため、ノッキングを生じ易い。
【0003】
そのため、一般には、点火時期を制御し、ノッキング発生を検知したときは、点火時期を直ちに遅角補正してノッキングの発生を防止するようにしている。しかし、点火時期を遅角させると、燃焼室内の最高燃焼圧力が低くなり、熱効率が低下し、その分、出力が低下する不都合がある。
【0004】
その対策として、本出願人は、特開2005−291103号公報において、クランク軸の軸端とクランク軸に平行な出力軸の軸端とに、互いに噛合する一対の楕円歯車を配設し、この両楕円歯車の相互回転により、クランク軸の回転を上死点を挟む前後において速くする不等速回転とすることで、ノッキングの発生を有効に回避する技術を提案した。
【特許文献1】特開2005−291103号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかし、上述した文献に開示されている技術を、クランク軸からの駆動力でカム軸を回転させる動弁機構付き内燃機関に適用した場合、カム軸の回転が上死点を挟む前後において速くなるため、カム軸の回転が加速と減速とを交互に繰り返すようになり、カム軸の回転が不安定化するばかりでなく、回転の不安定化によりカム軸及び、このカム軸とクランク軸とを連設するタイミングギヤやタイミングベルト等の伝動部材に不要な負担がかかり、各部品の耐久性が低下する問題がある。
【0006】
本発明は、上記事情に鑑み、クランク軸が不等速回転しても、カム軸の回転が不安定化せず、カム軸及び、このカム軸とクランク軸とを連設する伝動部材にかかる負担を軽減して、各部品の耐久性の向上を実現することのできる動弁機構付き内燃機関を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するため本発明による第1の動弁機構付き内燃機関は、エンジン本体に設けられているクランク軸と出力軸との間に互いに噛合する一対の非円形歯車を配設し、該一対の非円形歯車の回転により、クランク軸の周期的な不等速回転を等速回転に変換して上記出力軸へ伝達する内燃機関において、上記エンジン本体が動弁機構を有し、該動弁機構に設けられているカム軸の駆動を、等速回転する上記出力軸から取り出すことを特徴とする。
【0008】
第2の動弁機構付き内燃機関は、クランク軸と出力軸との間に互いに噛合する一対の非円形歯車を配設し、該一対の非円形歯車の回転により、クランク軸の周期的な不等速回転を等速回転に変換して上記出力軸へ伝達する内燃機関において、上記エンジン本体が動弁機構を有し、上記動弁機構に設けられているカム軸と上記クランク軸との間に上記一対の非円形歯車と同位相で回転する他の一対の非円形歯車を配設したことを特徴とする。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、クランク軸が不等速回転しても、カム軸は等速回転するので不安定化せず、カム軸及び、このカム軸とクランク軸とを連設する伝動部材にかかる負担を軽減して、各部品の耐久性の向上を実現することができる。更に、カム軸を安定回転させることで、燃費向上を実現することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
以下、図面に基づいて本発明の一形態を説明する。図1〜図3に本発明の第1形態を示す。図1は動弁機構付き内燃機関の概略断面側面図、図2は図1のII-II断面図、図3は図1の一部断面右側面図である。
【0011】
同図には、動弁機構付き内燃機関の一例として、SOHC型単気筒エンジン(以下、単に「エンジン」と称する)1Aが示されている。このエンジン1Aのエンジン本体2に、クランクケース3とシリンダブロック4とが形成され、このシリンダブロック4の上面にシリンダヘッド5が取付けられている。
【0012】
クランクケース3にはクランク軸6が内装され、その両端に形成されているクランクジャーナル7がクランクケース3に軸受け(図示せず)を介して回動自在に支持されている。クランク軸6は、上述したクランクジャーナル7、クランクピン8、このクランクジャーナル7とクランクピン8とを連設するクランクアーム9とを備えている。又、クランクピン8にコンロッド10を介してピストン11が連設され、このピストン11がシリンダブロック4に形成されているシリンダボアに進退自在に挿通されている。更に、ピストン11とシリンダボアとシリンダヘッド5とで囲まれた領域に燃焼室12が形成され、この燃焼室12に点火プラグ(図示せず)の発火部が臨まされる。
【0013】
シリンダヘッド5には、燃焼室12に連通する吸気ポート13と排気ポート14とが形成され、この各ポート13,14に吸気マニホルド13aと排気マニホルド14aとが各々接続されている。この各ポート13,14の開口端部は、クランク軸6に直交する方向に各々配設されており、この各開口端部に、弁体としての吸気弁15及び排気弁16が各々配設されている。
【0014】
又、シリンダヘッド5の上面に動弁室20が形成され、この動弁室20が動弁カバー21で覆われている。この動弁室20に吸気弁15と排気弁16とを開閉駆動させる動弁機構が設けられている。尚、この動弁機構は、従来と同等の構成であるため図面による記載は省略する。
【0015】
ここで、動弁機構の構成について簡単に説明する。動弁室20には、カム軸22が回動自在に支持されている。このカム軸22はクランク軸6に沿って平行に配設されており、このカム軸22に吸気カム、排気カムが各々形成され、この各カムが、吸気弁15と排気弁16との各ステムエンドに設けられているタペットに、ロッカアームを介して、或いはダイレクトに連設されている。そして、カム軸22が回転すると、吸気弁、排気弁が、吸気カム、排気カムに形成されているカムプロフィールに従ったタイミングで開閉動作される。
【0016】
一方、クランク軸6のクランクジャーナル7の一端に駆動軸7aが連続形成されており、この駆動軸7aがクランクケース3の側面から外方へ突出されている。この駆動軸7aが突出されているクランクケース3の側壁にギヤボックス23が設けられている。このギヤボックス23に、出力軸24が配設されている。この出力軸24は、駆動軸7aの下方で、この駆動軸7aに沿って平行に配設されている。この出力軸24に発電機、走行負荷等の負荷発生手段が変速機等を介して或いは直接的に連設される。
【0017】
この駆動軸7aと出力軸24とに、互いに噛合する一対の非円形歯車の一例である駆動側楕円歯車25及び従動側楕円歯車26の軸芯が各々固定されている。この両楕円歯車25,26は同一の形状を有しており、長軸L1,L2と短軸S1,S2とを互いに直交する方向に位相をずらした状態で噛合されている。尚、本形態における楕円歯車25,26の最大角速度比は2.0に設定されている。
【0018】
クランク軸6を回転させると、駆動側楕円歯車25の短軸S1側が従動側楕円歯車26の長軸L2側に、又、駆動側楕円歯車の短軸S1側が従動側楕円歯車26の長軸L2側にそれぞれ噛合し、互いに軸間距離を一定に保持した状態で回転する。その際、両楕円歯車25,26の軸長さが連続的に変化するため、従動側楕円歯車26を軸支する出力軸24は等速回転し、クランク軸6は、180°を1周期として不等速回転する。尚、図3はピストン11が上死点に位置している状態が示されている。
【0019】
両楕円歯車25,26は90°毎に短軸S1,S2と長軸L1,L2との噛合位置が連続的に切り替わるため、上死点(或いは下死点)を挟む前後において変位速度(=変位量/クランク角度)が速くなり、上死点と下死点との中途における変位速度が緩やかになる。
【0020】
更に、出力軸24に駆動側タイミングギヤ27が軸着され、又、カム軸22の軸端に従動側タイミングギヤ28が軸着されており、この両タイミングギヤ27,28が無端伝動部材の一例であるタイミングベルト29を介して連設されている。
【0021】
従動側タイミングギヤ28の歯数は、駆動側タイミングギヤ27の歯数の2倍(歯数比2.0)に設定されており、従って、カム軸22は出力軸24のほぼ1/2の速度で駆動する。無端伝動部材はタイミングベルト29に限らず、タイミングチェーン等であっても良い。又、駆動側タイミングギヤ27と従動側タイミングギヤ28とが直接噛合されていても良い。
【0022】
又、図示しないが吸気マニホルド13aの下流端には、噴射方向を吸気弁15に指向するインジェクタが配設されている。このインジェクタから噴射される燃料噴射量、燃料噴射タイミング、及び点火プラグの点火タイミングは、マイクロコンピュータ等で構成された電子制御装置(ECU)で制御される。尚、このECUで実行される燃料噴射制御、点火時期制御は既に知られている技術であるため、ここでの説明は省略する。
【0023】
次に、このような構成による本形態の作用について説明する。エンジン1Aが始動すると、ピストン11の上下運動に伴いクランク軸6が回転し、その回転力が、クランク軸6の駆動軸7aに軸着されている駆動側楕円歯車25を介して、出力軸24に軸着されている従動側楕円歯車26に伝達される。
【0024】
この従動側楕円歯車26を軸支する出力軸24に、変速機等を介し、或いは直接的に、走行負荷、発電機等の負荷発生手段が連設されており、エンジン1Aは、負荷発生手段の負荷に抗して駆動される。
【0025】
同時に、出力軸24に軸着されている駆動側タイミングギヤ27が回転し、この駆動力がタイミングベルト29を介して従動側タイミングギヤ28に伝達される。すると、この従動側タイミングギヤ28を軸支するカム軸22が出力軸24のほぼ1/2の速度で回転し、動弁室20に設けられている動弁機構(図示せず)を介して、吸気弁15と排気弁16とを、ピストン11の上下運動に同期させて所定タイミングで開閉動作させる。
【0026】
図3に示すように、ピストン11が上死点(或いは下死点)に有るとき、駆動側楕円歯車25は短軸S1がコンロッド10に対してほぼ延長上に配列される。このとき、駆動側楕円歯車25の短軸S1部分と、従動側楕円歯車26の長軸L2側とが噛合されている。この状態から、従動側楕円歯車26が、図3の矢印で示すように、時計回り方向へ回転すると、駆動側楕円歯車25の従動側楕円歯車26に対する噛合位置が次第に長くなり、相対的に従動側楕円歯車26の駆動側楕円歯車25に対する噛合位置が次第に短くなる。
【0027】
このとき、出力軸24には負荷が印加されて、ほぼ等速回転しているため、ピストン11の変位速度が、ピストン11の上死点(或いは下死点)を挟む前後においては速くなり、上死点と下死点との中途においては緩やかになる。
【0028】
オットサイクル機関におけるノッキングの発生は、圧縮行程から燃焼工程へ移行する過程におけるピストンの変位速度を速めることで回避することができる。本形態では、一対の楕円歯車25,26を組み合わせて、上死点(或いは下死点)の前後においては、ピストン11の変位速度が速くなるように設定したので、ノッキングの発生を有効に回避することができる。その結果、相対的に圧縮比を高めることができ、点火時期を遅角補正することなく、より高い機関出力を得ることができる。
【0029】
一方、カム軸22を駆動する駆動側タイミングギヤ27が出力軸24に軸支されているため、ほぼ等速回転し、その回転がタイミングベルト29を介して従動側タイミングギヤ28に伝達される。従って、クランク軸6が不等速回転しても、カム軸22はほぼ、常時等速回転するので、カム軸22の回転が安定し、又、カム軸22、両タイミングギヤ27,28、及びタイミングベルト29にかかる負担が軽減され、これら部品の耐久性が向上するばかりでなく、カム軸22の安定回転により燃費向上を実現することができる。尚、カム軸22を等速回転さるとカムタイミングが変化してしまうが、吸気弁15、及び排気弁16を開閉動作させる吸気カム、及び排気カムのカムプロフィールを、クランク軸6の不等速回転に合わせた形状に形成することで、最適なカムタイミングを設定することができる。
【0030】
このように、本形態では、クランク軸6を不等速回転させてノッキングの発生を抑制するに際し、カム軸22を、等速回転する出力軸24にて駆動させるようにしたので、カム軸22を等速回転させることができ、その分、両タイミングギヤ27,28、及びタイミングベルト29にかかる負担を軽減して、これら部品の耐久性を向上させることができるばかりでなく、燃費を向上させることができる。更に、カム軸22が等速回転するので、許容限界回転数を更に高い領域に設定することができる。
【0031】
又、本形態による一対の楕円歯車25,26は、クランク軸6を180°周期で不等速回転させるため、行程が180°の整数倍で変化する2気筒エンジン、4気筒エンジンに適用することができる。
【0032】
又、図4に本発明の第2形態によるエンジンの図1相当の断面図を示す。上述した第1形態では、カム軸22を、負荷発生手段が連設されている出力軸24にて駆動させるようにしているが、本形態で採用するエンジン1Bは、クランク軸6の不等速回転を打ち消すギヤボックス23’を別途設け、このギヤボックス23’の出力軸24’にてカム軸22を等速回転させるようにしたものである。
【0033】
すなわち、このギヤボックス23’を、クランク軸6の他方のクランクジャーナル7’の一端に連続形成されている駆動軸7a’が突出されている側のクランクケース3に設け、ギヤボックス23’から突出されている出力軸24’に駆動側タイミングギヤ27を軸支させる。
【0034】
このギヤボックス23’には、ギヤボックス23に内装されている楕円歯車25,26と同一の楕円歯車25’,26’が内装されている。この各楕円歯車25’,26’は、ギヤボックス23側に内装されている楕円歯車25,26と同位相で噛合されている。
【0035】
従って、ギヤボックス23’に内装されている従動側楕円歯車26’は等速回転しており、この従動側楕円歯車26’を軸支する出力軸24’に軸着されている駆動側タイミングギヤ27も等速回転する。そして、この駆動側タイミングギヤ27の回転をタイミングベルト29を介して従動側タイミングギヤ28に伝達することで、この従動側タイミングギヤ28を軸支するカム軸22を、出力軸24’のほぼ1/2の速度で回転させる。
【0036】
このように、本形態では、エンジン本体2にギヤボックス23’を新たに設け、このギヤボックス23’の出力軸24’にてカム軸22を駆動させるようにしたので、負荷発生手段に連設する出力軸24側は何ら改造する必要が無く、従来のまま使用することができるので、高い汎用性を得ることができる。
【0037】
又、図5に本発明の第3形態によるエンジンの図4の左側面図に相当する側面図を示す。本形態によるエンジン1Cは、第2形態によるエンジン1Bの変形例である。
【0038】
上述したエンジン1Bでは、ギヤボックス23’を新たに設け、このギヤボックス23’の出力軸24’から出力される等速回転の駆動力でカム軸22を回転させるようにしたが、本形態では、カム軸22を駆動する駆動側タイミングギヤ31を、楕円歯車25,26と同一の変位速度特性を有する楕円歯車とし、従動側タイミングギヤ楕円歯車32を半周期で楕円歯車25,26と同一の変位速度特性を有する四葉型歯車としたものである。又、カム軸22に軸支されている従動側タイミングギヤ32の歯数は、駆動軸7a’に軸支されている駆動側タイミングギヤ31の歯数の2倍(歯数比2.0)に設定されている。
【0039】
尚、図においては、タイミングギヤ31,32と、駆動側楕円歯車25、従動側楕円歯車26とが90°位相をずらした配列となっているが、タイミングベルト29に噛合する部位が、図においてはほぼ水平方向であるため、駆動側タイミングギヤ31と駆動側楕円歯車25、及び従動側タイミングギヤ32と従動側楕円歯車26とは同位相で回転する。又、この場合、タイミングベルト29はテンションプーリにより緊張方向へ常時付勢するようにしておく。
【0040】
このように、本形態では、両タイミングギヤ31,32自体を非円形の楕円歯車及び四葉型歯車として、クランク軸6の不等速回転を打ち消すような構成としたので、第2形態に示すようなギヤボックス23’を別途設ける必要が無く、部品点数の削減を図ることができる。
【0041】
更に、既存のタイミングギヤを、駆動側タイミングギヤ31と従動側タイミングギヤ32に代えるだけで適用できるため、より高い汎用性を得ることができる。
【0042】
尚、本発明は、上述した各形態に限るものではなく、例えば、非円形歯車は、楕円歯車25,26,31,32に限らず、偏芯歯車対であっても良い。非円形歯車を偏芯歯車とすることで、360°周期の不等速回転を得ることができる。この場合、クランク軸を360°周期で不等速回転させるため、行程が360°毎に変化する2気筒エンジンにも適用が可能である。
【図面の簡単な説明】
【0043】
【図1】第1形態による動弁機構付き内燃機関の概略断面側面図
【図2】同、図1のII-II断面図
【図3】同、図1の一部断面右側面図
【図4】第2形態によるエンジンの図1相当の断面図
【図5】第3形態によるエンジンの図4の左側面図に相当する側面図
【符号の説明】
【0044】
1A,1B,1C…エンジン、
2…エンジン本体、
6…クランク軸、
7a,7a’…駆動側出力軸、
15…吸気弁、
16…排気弁、
20…動弁室、
22…カム軸、
24,24’…出力軸、
25,25’…駆動側楕円歯車、
26,26’…従動側楕円歯車、
27,31…駆動側タイミングギヤ、
28,32…従動側タイミングギヤ、
29…タイミングベルト、
L1,L2…長軸、
S1,S2…短軸

【特許請求の範囲】
【請求項1】
エンジン本体に設けられているクランク軸と出力軸との間に互いに噛合する一対の非円形歯車を配設し、該一対の非円形歯車の回転により、クランク軸の周期的な不等速回転を等速回転に変換して上記出力軸へ伝達する内燃機関において、
上記エンジン本体が動弁機構を有し、該動弁機構に設けられているカム軸の駆動を、等速回転する上記出力軸から取り出す
ことを特徴とする動弁機構付き内燃機関。
【請求項2】
エンジン本体に設けられているクランク軸と出力軸との間に互いに噛合する一対の非円形歯車を配設し、該一対の非円形歯車の回転により、クランク軸の周期的な不等速回転を等速回転に変換して上記出力軸へ伝達する内燃機関において、
上記エンジン本体が動弁機構を有し、
上記動弁機構に設けられているカム軸と上記クランク軸との間に上記一対の非円形歯車と同位相で回転する他の一対の非円形歯車を配設した
ことを特徴とする動弁機構付き内燃機関。
【請求項3】
上記他の一対の非円形歯車が上記クランク軸と他の出力軸との間に互いに噛合した状態で配設されており、
上記カム軸の駆動が上記他の出力軸から取り出される
ことを特徴とする請求項2記載の動弁機構付き内燃機関。
【請求項4】
上記他の一対の非円形歯車の内の一方の歯車が上記クランク軸に設けられ、他方の歯車が上記カム軸に設けられ、
上記両歯車間が無端伝動部材を介して連設されていると共に、
上記カム軸に設けられた一方の非円形歯車の歯数が上記クランク軸に設けられている他方の非円形歯車の歯数の2倍に設定されている
ことを特徴とする請求項2記載の動弁機構付き内燃機関。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2007−138818(P2007−138818A)
【公開日】平成19年6月7日(2007.6.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−333175(P2005−333175)
【出願日】平成17年11月17日(2005.11.17)
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第1項適用申請有り 2005年5月18日 社団法人自動車技術会発行の「学術講演会前刷集 No.2−05 2005年春季大会」に発表
【出願人】(000005348)富士重工業株式会社 (3,010)
【Fターム(参考)】