説明

包装スリーブ及びこれを含む複合包装材

【課題】内容物を喫食する際に食器として機能すると共に電子レンジで加熱する際に加工食品を収容したプラスチックフィルム袋を自立した状態に維持する機能を有する包装スリーブを提供する。
【解決手段】平パウチ4とこれを全体的に包囲する扁平の包装スリーブ30とで複合包装材1が構成されている。包装スリーブ30はジッパー32を引っ張って取り去ることで、平パウチ4に接着されている下方領域36を残し、上方領域34を取り外すことができる。平パウチ4に接着した下方領域36は分割包装スリーブ50になる。分割包装スリーブ50の両方の側縁部には、横折り込み線38が設けられ、好ましくは補助折り込み線40,42が設けられている。分割包装スリーブ50の両側縁に力を加えることで、分割包装スリーブ50は立体形状に変化する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、プラスチックフィルム袋に収容されている調理済み食品を例えば電子レンジで加熱し喫食するときに、プラスチックフィルム袋と一緒になって食器として機能する包装スリーブ及びこれを含む複合包装材に関し、典型的には、包装スリーブはプラスチックフィルム袋に対する外装材であり、プラスチックフィルム袋及びその包装スリーブからなる複合包装材は電子レンジの中でプラスチックフィルム袋を自立状態に保持する。
【背景技術】
【0002】
調理済み食品を収容するのにプラスチックフィルム袋が適用されている。調理済み食品としては、温めるだけで喫食可能になる食品だけでなく、お湯や牛乳などを加える等の少しの調理を施すだけで喫食可能になる食品を含み、これらを総称して以下に「加工食品」という。加工食品を収容するプラスチックフィルム袋の典型例は、いわゆる「パウチ」と呼ばれている積層フィルム袋であり、パウチは、マチを備えた「スタンディングパウチ」(例えば特許文献1)と、マチ無しの「平パウチ」(例えば特許文献2)とに大別される。
【0003】
特許文献3は、電子レンジ加熱用のスタンディングパウチを収容する包装体を開示しており、この包装体は、電子レンジの中でスタンディングパウチを自立状態に維持するツールとして機能する。また、この包装体はスタンディングパウチと一緒になって、パウチの中の加工食品を食器に移すことなく、そのまま喫食に供する食器として機能する。具体的には、この包装体は、前面プレートと、これに対抗した背面プレートと、を備えたスリーブ状の形態を有し、この前面プレートと背面プレートはスタンディングパウチの下半分を覆う大きさを有している。
【0004】
この特許文献3の包装体は、前面プレート及び背面プレートに加えて、これら前面プレートと背面プレートの下端縁同士を連結する底面プレートを備えており、この底面プレートは山折りに2つ折りされている。包装体の中にスタンディングパウチを挿入すると、包装体は、2つ折りの底面プレートが伸長してスタンディングパウチの下部の広がりを受け入れる状態となり、これにより前面プレート及び背面プレートの下端部同士の間隔が前後に大きく広がることでスタンディングパウチの自立性を向上させることができる。
【0005】
特許文献3に開示の包装体は、厚紙、段ボール、合成樹脂発泡シートなどの断熱シート材で構成されており、これによりユーザは包装体を介してレンジ加熱直後のスタンディングパウチを手で把持することができ、そして、スタンディングパウチの上端を開封して内容物を喫食することができる。
【0006】
この特許文献3は、また、包装体の少なくとも左右いずれか一方の側縁部に摘み部を設けることを提案しており、この摘み部は、上下に離間して横方向に延びる一対の切り離しラインで形成されている。ユーザは、包装体の摘み部を内側に押し込むことで、レンジ加熱した後のスタンディングパウチを安定した状態で持つことができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開2004−250046号公報
【特許文献2】特開2005−178813号公報
【特許文献3】実用新案登録第3118609号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
特許文献3の包装体は、パウチに収容された加工食品の喫食方法に関して、これまでの喫食方法とは違った新しい喫食方法を提案していると言うことができる。すなわち、パウチに収容された加工食品の従来一般的な食べ方は、先ず外装箱からパウチを取り出し、次いで、このパウチを湯煎又は電子レンジで加熱し、そして加熱が終わったらパウチの中の加工食品を食器に移し替えて喫食する。
【0009】
これに対して、特許文献3の包装体は、包装体の中にパウチを入れた状態でレンジ加熱し、そして、電子レンジから包装体と共に取り出したパウチを、そのままの状態つまり包装体で包囲した状態のままでパウチを開封してパウチの中の加工食品を喫食する方法を提供することができる。この新しい喫食方法にあっては、包装体は、電子レンジの中でパウチを自立状態に維持するツールであり且つ喫食する際にはパウチと一緒になって食器として機能する。
【0010】
しかし、特許文献3は、それ自体が自立性を備えたスタンディングパウチに限定した中で上述した新しい喫食方法を提案するものである。前述したように、パウチにはスタンディングパウチの他に平パウチが広く普及しており、この平パウチは全体として扁平な形態を有していることから自立性を備えていない。
【0011】
本発明の主なる目的は、スタンディングパウチに限らず、平パウチのようにそれ自体が自立性を備えていない積層フィルム袋に対しても上述した新しい喫食方法、つまり積層フィルム袋と一緒になって、内容物を喫食する際に食器として機能することのできる包装スリーブ及び包装スリーブと積層フィルム袋とからなる複合包装材を提供することにある。
【0012】
本発明の更なる目的は、上記の主なる目的に加えて、加工食品を電子レンジで加熱する際に、加工食品を収容したプラスチックフィルム袋を自立した状態に維持することのできる上記包装スリーブ及び上記複合包装材を提供することにある。
【0013】
本発明の更なる目的は、物流過程での外装材としても機能することのできる包装スリーブを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0014】
上述した技術的課題は、本発明の一つの観点によれば、
加工食品が収容される正面視矩形形状の積層フィルム袋と、該積層フィルム袋の少なくとも下部を包囲し且つ上下に開放した比較的扁平な包装スリーブとからなる複合包装材であって、
前記包装スリーブの両側縁に形成され、各側縁と交差して横方向に延びる横折り込み線を備え、
前記包装スリーブの両側縁に力を加えて前記横折り込み線で屈曲させることで前記包装スリーブが立体形状に変化することを特徴とする複合包装材を提供することにより達成される。
【0015】
上述した技術的課題は、本発明の他の観点によれば、
加工食品が収容される正面視矩形の比較的扁平な積層フィルム袋の外装材を構成し且つ上下に開放した正面視矩形の包装スリーブであって、
前記包装スリーブ、好ましくはその上下方向中間部分に、該包装スリーブを上方領域と下方領域とに分割させることのできる易分離手段と、
前記包装スリーブの下方領域に設けられ、該下方領域と前記積層フィルム袋とを接着すると共にこれらを意図的に引き離す力を及ぼすことで容易に剥離させることができる接着手段と、
前記包装スリーブの下方領域の両側縁、好ましくはその上下方向中間部分に形成され、各側縁と交差して横方向に延びる横折り込み線とを備えていることを特徴とする包装スリーブを提供することにより達成される。
【0016】
すなわち、本発明によれば、上下に開放したスリーブ形状の包装材である包装スリーブの両側縁に各側縁と交差して横方向に延びる横折り込み線を用意することで、消費者が例えば片手で包装スリーブを把持して力を加えることで横折り込み線が屈曲し、これにより包装スリーブの上下の開口が開いた立体形状に変化する。
【0017】
したがって、電子レンジで加熱することで喫食する加工食品の場合には、立体形状になった包装スリーブは積層プラスチック袋を自立状態に維持するツールとして機能することができる。
【0018】
また、片手で包装スリーブを持った状態で、この包装スリーブで包囲されている積層プラスチック袋の中の内容物を喫食するのが容易になる。
【0019】
また、上述した本発明の他の観点による包装スリーブにあっては、積層プラスチック袋の全体を包囲する大きさを有しているため、包装スリーブに商標や商品案内などを印刷することで外装材として機能させることができる。勿論、積層プラスチック袋を包囲する外装材の周りを例えばヒートシュリンクフィルムで覆うようにしてもよい。
【0020】
更に、包装スリーブの水平断面がカマボコ状になるように包装スリーブの両側縁で挟まれた2つの表面の横方向長さを一方の表面よりも他方の表面を長くすることにより、一方の表面を略平面で構成し、他方の表面の横断面が外方に向けて凸となるように当該他方の表面を湾曲した面で構成することにより、上下の開口が広がった形状の包装スリーブに形状変化し、商品陳列の際に自立した状態でデイスプレーできる。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【図1】平面視矩形の平パウチと包装スリーブとの組み合わせからなる実施例の複合包装材の斜視図である。
【図2】図1の複合包装材の分解斜視図であり、また、包装スリーブを展開した外装材シートを示す図である。
【図3】包装スリーブを展開した外装材シートの平面図である。
【図4】外装材シートの組立工程を説明するための図である。
【図5】平面視矩形の平パウチと包装スリーブとからなる複合包装材の使用説明図である。
【図6】包装スリーブを上下に分割した後に平パウチと一体化した分割包装スリーブを立体化する工程を説明するための図である。
【図7】立体化した分割包装スリーブ及びこれに包囲された平パウチを食器として機能させることで、消費者が例えば手で持ちながら内容物を喫食できることを説明するための図である。
【図8】外装材シートの第1変形例を示す、図3に対応した平面図である。
【図9】図8の第1変形例に由来する分割包装スリーブを立体化した状態を示す斜視図であり、図6に対応する図である。
【図10】外装材シートの第2変形例を示す、図3に対応した平面図である。
【図11】図10の第2変形例に由来する分割包装スリーブを立体化した状態を示す斜視図であり、図6に対応する図である。
【図12】外装材シートの第3変形例を示す、図3に対応した平面図である。
【図13】図12の第3変形例に由来する分割包装スリーブを立体化した状態を示す斜視図であり、図6に対応する図である。
【図14】外装材シートの第4変形例を示す、図3に対応した平面図である。
【図15】外装材シートの第5変形例を示す、図3に対応した平面図である。
【図16】図15の第5変形例に由来する包装スリーブを立体化した状態を示す斜視図である。
【図17】図15の第5変形例に由来する分割包装スリーブを立体化した状態を示す斜視図であり、図6に対応する図である。
【図18】外装材シートの第6変形例を示す、図3に対応した平面図である。
【図19】本発明が適用可能なパウチの変形例を示す平面図であり、平面視したときに異形のパウチを示す。
【発明を実施するための形態】
【実施例】
【0022】
以下に、添付の図面に基づいて本発明の好ましい実施例及び種々の変形例を説明する。
【0023】
実施例(図1〜図7)
図1は実施例の複合包装材1を示す。複合包装材1は、その素材としての外装材シート2と、積層プラスチック袋4とで構成されている。図2は外装材シート2を展開した状態で示す分解斜視図である。図2を参照して、この実施例での積層プラスチックフィルム袋4は平パウチで構成されているが、この平パウチに代えて、下端にマチを備えたスタンディングパウチであってもよい。
【0024】
平パウチ4は正面視したときに矩形の形状を有し、平パウチ4の全周乃至三方をヒートシールすることにより封止されている。すなわち、平パウチ4は、全周ヒートシールの場合はその下端縁4a、上端縁4b並びに両側縁4cが熱溶着され、三方ヒートシールの場合はその上端縁4b並びに両側縁4cが熱溶着される。これらヒートシールされた上下の端縁4a、4b乃至上の端縁4b及び両側縁4cで囲まれた本体4dに内容物が収容されている。この平パウチ4は、例えば、高さ(h)が165mm(h=165mm)、幅(w)が125mm(w=125mm)である。なお、平パウチ4に代えてスタンディングパウチに適用するのであれば、高さ165mm、幅125mm、底部(マチ)の広がり(奥行き)60mmのスタンディングパウチを例示することができる。
【0025】
平パウチ4の開封を容易にするために、両側縁4cの上端部の互いに対抗する位置に一対のノッチ6が形成されている。そして、この左右一対のノッチ6は、易開封線であるカットライン8に連なっており、ノッチ6を手がかりにカットライン8に沿って引き裂いて平パウチ4の上端部を取り除くことにより平パウチ4を開封することができる。ノッチ6及びカットライン8の組み合わせからなる易開封技術は従来から様々な手法が知られており、このことから、この実施例に含まれる平パウチ4の開封手段に関して従来から既知の様々な手段を採用することができる。
【0026】
平パウチ4には加工食品が収容される。平パウチ4に収容される加工食品としては、典型的には、電子レンジで加熱してから喫食する食品であるが、加熱無しで喫食できる食品であってもよく、或いは、お湯や牛乳などを入れるだけで調理できる食品であってもよい。
【0027】
展開した状態の外装材シート2を示す図2、図3を参照して、外装材シート2の材料は厚紙であるが、合成樹脂発泡シートなどの断熱シート材であってもよい。外装材シート2は、その高さ寸法Hが平パウチ2の高さhと実質的に同じであるが、外装材シート2の高さ寸法Hが平パウチ2の高さ寸法hよりも若干大きい場合や若干小さい場合があってもよい。
【0028】
外装材シート2は、互いに平行な且つ外装材シート2の上端縁から下端縁に亘って直線状に延びる二本の縦線つまり基本折り線10、12によって左右に3つの領域14、16、18が形成され、図面に向かって左方領域14と右方領域18とで挟まれた中央領域16の幅Wは、平パウチ2の幅と実質的に同じである。具体的には、中央領域16の幅寸法Wは平パウチ2の幅寸法wよりも若干大きい。したがって、中央領域16は、平パウチ2を正面視した際の大きさとほぼ同じ大きさを備えている。
【0029】
左右の領域14、18は、夫々、これに接する基本折り線10、12に沿って折り畳むことにより、中央領域16の幅方向中間部分で互いに重なり合う幅寸法に作られている。具体的には、中央領域16の幅Wは、左方領域14の幅Yと右方領域18の幅Zとを合算した値と等しい又はほぼ等しい値に設定されている。また、左方領域14の幅Yと右方領域18の幅Zは等しい又はほぼ等しい値に設定されている。そして、この実施例では、図面に向かって右方の領域18に、左方領域14の側縁部と重なり合う糊代20が設けられており、この糊代20に接着剤を塗布して、左右領域の14、18の側縁同士を互いに接着することにより、外装材シート2は上下に開放した扁平のスリーブ状の形態となる。展開状態の外装材シート2を折り畳んで形作ったスリーブ状の外装材を「包装スリーブ」と呼び、この包装スリーブに対して参照符号30を付してある(図1)。
【0030】
図3の展開図に戻って、外装材シート2には、その上下方向中間部分に横方向に延びるジッパー32が形成されている。このジッパー32は、外装材シート2の一方の側縁から他方の側縁に亘って直線状に延びている。すなわち、外装材シート2は、ジッパー32を挟んで上方領域32と下方領域36とに区分され、ジッパー32を切り取ることで、包装スリーブ30を上下に分断して上方領域34と下方領域36とに分離させることができる。このようなジッパー32は、従来から周知のように、包装スリーブ30を簡単な操作で上下に分割することのできる易分離手段を構成するものである。易分離手段としては、これ以外にミシン目や二重ミシン目、破断線等があるが、易分離性としてはジッパーが最も優れている。
【0031】
外装材シート2の下方領域36には、この下方領域36、好ましくはその高さ方向中間部分に、各縦線つまり基本折り線10(12)に対して直交して横断する線分長さLの横折り込み線38が形成されている。そして、この線分長さLの中間に基本折り線10(12)が交差しているが、基本折り線10(12)は線分長さLの中間から若干オフセットした点を交差するようにしてもよい。
【0032】
また、横折り込み線38の配設位置は、図示の例では、ジッパー32と外装材シート2の下端との間の高さ方向中間部分に位置決めされているが、上又は下にオフセットしていてもよい。
【0033】
任意であるが、好ましい態様として、外装材シート2の下方領域36には、その上端縁及び下端縁に線分長さX1、X2の各端と上述した横折り込み線38の各端とが、各縦線つまり基本折り線10(12)の左右に設けられた上下の補助折り込み線40、42に連なるのがよく、この上下の補助折り込み線40、42は、そのいずれか一方を省いて、上方補助折り込み線40又は下方補助折り込み線42だけで構成してもよい。この上下の補助折り込み線40、42は、この実施例では真っ直ぐに延びる直線で構成されているが、後に図8を参照して説明するように湾曲した曲線で構成してもよい。また、より折り込み易くするために、上下の補助折り込み線40、42の一部に切り込み線を入れるのが好ましい。以下の例においても同様である。
【0034】
なお、下方領域36の上下の端縁の線分長さX1、X2は同じであっても良いし、異なっていても良いが、線分長さX1及びX2は、横折り込み線38の線分長さLよりも短い(X1、X2<L)。また、更に好ましい態様として、上下の補助折り込み線40、42の全部又は一部を例えばミシン目のように易折り込み線で構成して容易に折り込まれるようにするのが良い。
【0035】
図1、図2、図4を参照して、外装材シート2を組み立てて包装スリーブ30を形成すると共に、この包装スリーブ30に平パウチ4を収容させる工程の好ましい例を説明する。図2は、展開状態の外装材シート2に対して平パウチ4を位置決めする第1工程を示し、図4は、外装材シート2を折り畳む第2工程を示し、この折り畳みの第2工程が終わった後の、平パウチ4と、該平パウチ4を包囲した包装スリーブ30とからなる複合包装材1を図1に示してある。
【0036】
図2を参照して、加工食品を封入した平パウチ4を用意し、この平パウチ4を外装材シート2の中央領域16に載置する。平パウチ4又は外装材シート2には、外装材シート2の下方領域36に接着剤46が塗布されている。この接着剤46は例えば両面接着テープで構成され、この接着剤46の配置位置は、外装材シート2の下方領域36が横折り込み線38によって折り込まれることで大きく開口することに伴って、予め上部を開封した平パウチ4も一緒に大きく開口することができる位置であり、例えば、外装材シート2の下方領域36における幅方向中央部分に対応する位置に設置される。この接着剤46は、平パウチ4の下部を外装材シート2の下方領域36に接着するものである。そして、この接着材46は、平パウチ4と外装材シート2との間に、これらを意図的に引き離す力を及ぼすことで、比較的容易に平パウチ4と外装材シート2とを剥離することができる接着手段を構成する。これによって、使用後の廃棄の際に紙、プラスチック等の分別が比較的容易になる。使用可能な接着剤としては、ホットメルト、両面テープ、ポリビニルアルコールリキッド(PVAL)、酢酸ビニルエマルジョン(ボンド)等を例示することができる。殊に、ホットメルトは硬化が早く、ライン適正に優れている等の点から使用し易い接着剤の一つとして挙げることができる。
【0037】
次の第2工程(図4)では、先ず外装材シート2の糊代20に接着剤が塗布される。次いで、左右の領域14、18を、夫々、縦線つまり基本折り線10、12で折り畳んで平パウチ4を包囲し、この左右の領域14、18の側縁部を接着する。これにより、上下に開放した包装スリーブ30で平パウチ4を包囲し且つ平パウチ4の下部と包装スリーブ30の下方領域36とを上述した接着剤46で接着した複合包装材1が完成する(図1)。変形例として、予め外装材シート2を組み立てて包装スリーブ30を作り、この包装スリーブ30の上下の開口を通じて平パウチ4を包装スリーブ30の中に挿入するようにしてもよい。
【0038】
包装スリーブ30は、従来の外装箱としての機能を有し、消費者には、平パウチ4を包装スリーブ30で包囲した状態で販売される。したがって、包装スリーブ30には、その表面に商標や商品案内などが印刷される。この平パウチ4と包装スリーブ30との組み合わせは、包装スリーブ30が露出した状態で消費者に販売しても良いし、例えば透明のヒートシュリンクフィルムで覆った状態で店頭に陳列して消費者に販売してもよい。
【0039】
図5〜図7は、複合包装材1の適用例を説明するための図である。平パウチ4の中に収容されている加工食品としてのレトルト食品を喫食するには、先ず、包装スリーブ30のジッパー32を引っ張って包装スリーブ30を上下に2分割する。包装スリーブ30は、前述したように、その下方領域36が平パウチ4の下部と接着剤46によって接着された状態にあり、他方、上方領域34と平パウチ4とは接着されていないため、下方領域36から分離した上方領域34を取り去ることで平パウチ4の上部を外部に露出させることができる。この状態を図5に図示してある。包装スリーブ30の上方領域34を取り除いた後は、平パウチ4と接着剤46によって一体化されている包装スリーブ30の下方領域36が残る。この状態の包装スリーブ30(下方領域36)を、以下の説明では「分割包装スリーブ」50と呼ぶことにする。
【0040】
図5から理解できるように、平パウチ4はその下部が分割包装スリーブ50で囲まれた状態にある。分割包装スリーブ50から上方に延びて外部に露出した平パウチ4は、その上端部に存在するノッチ6を手がかりに平パウチ4を開封することができる。そして、この平パウチ4の開封の前又は後に、分割包装スリーブ50の両側縁に力を加えて、分割包装スリーブ50を幅方向に押し潰す操作を行う(図6)。分割包装スリーブ50の両側縁に力を加えることにより、分割包装スリーブ50は、横折り込み線38や上下の補助折り込み線40、42で屈曲して立体的な形状に変化する(図6)。
【0041】
また、分割包装スリーブ50の幅方向中央部分に糊代20を位置させることで、この糊代20が分割包装スリーブ50の一側縁に位置しているのに比べて、分割包装スリーブ50の両側縁に力を加えたときに比較的容易に分割包装スリーブ50が変形して立体的な形状になるという利点がある。
【0042】
すなわち、分割包装スリーブ50は、比較的扁平な包装形態から、上端及び下端の開口が前後に大きく広がった立体形態に変化し、この立体形態の分割包装スリーブ50は、上下の開口が大きく開いた形態を有する。したがって、平パウチ4の中身がレンジ加熱食品であれば、立体形態の分割包装スリーブ50を立てるようにして、この分割包装スリーブ50と一体の平パウチ4を電子レンジの中に入れて加熱することができる。すなわち、立体形態の分割包装スリーブ50は平パウチ4を電子レンジの中で自立した状態に保つツールとして機能する。
【0043】
ここに、先述した説明では、各横折り込み線38の両端と上下の補助折り込み線40、42の端とが連なっていると記載し、また、図3などでは、各補助折り込み線40、42が外装材シート2の下端縁及びジッパー32と接した状態で図示してあるが、その意味は、分割包装スリーブ50の両側縁に力を加えて分割包装スリーブ50を立体形状に変化させたときに、各横折り込み線38の両端が上下の補助折り込み線40、42の端に連結された状態で折り込まれることを意味している。換言すれば、分割包装スリーブ50の両側縁に力を加えて、左右の横折り込み線38が屈曲したときに、これに連鎖して上下の補助折り込み線40、42の屈曲が行われることを意味している。
【0044】
したがって、各横折り込み線38の両端と上下の補助折り込み線40、42の端とが連なっている、との記述は、展開状態の外装材シート2において、各補助折り込み線40、42の両端と上下の補助折り込み線40、42の端とが物理的に連結されている意味に限定するものではなく、また、各補助折り込み線40、42が外装材シート2の下端縁及びジッパー32と接している意味に限定するものではない。したがって、展開状態の外装材シート2において、各補助折り込み線40、42の両端と上下の補助折り込み線40、42の端とが離間していてもよいし、また、各補助折り込み線40、42が外装材シート2の下端縁及びジッパー32から離間していてもよい。このことは、後の変形例に含まれる折り込み線についても同様である。
【0045】
分割包装スリーブ50は前述したように厚紙でできているため、分割包装スリーブ50は電子レンジで加熱されず且つ厚紙の断熱効果によって、分割包装スリーブ50を手で直接的に把持して、平パウチ4を電子レンジから取り出すことができる。
【0046】
平パウチ4の中の加工食品が、電子レンジでの加熱を必要とするか否かに関わりなく、分割包装スリーブ50は平パウチ4と一緒になって食器として機能することができ、消費者は手で分割包装スリーブ50を持ちながら喫食することができる(図7)。
【0047】
複合包装材1を構成する積層プラスチック袋は、上述した電子レンジ対応の平パウチ4に限定されず、例えばスタンディングパウチであってもよい。この場合、外装材の展開図において、左右の基本折り線10、12の各々を二重線にして厚みをもたせることで、スタンディングパウチに適用可能な下端部が厚みを備えた包装スリーブとすることができる。もちろん、基本折り線10、12の各々を二重線に変更しなくてもよい。また、アルミ箔をフィルムに貼り合わせてラミネートした袋、アルミ蒸着加工を施したフィルムを貼り合わせてラミネートした袋、PET(ポリエチレンテレフタレート・ポリエステル)などのフィルムにアルミ泊をラミネートした袋であってもよいが、アルミニウムを含まない積層プラスチック袋であるのが好ましい。アルミニウムを含む袋は、折れなどによってピンホールが比較的発生し易いし、電子レンジ加熱ができない。
【0048】
また、複合包装材1を構成する積層プラスチック袋は遮光性を有するのがよい。複合包装材1の包装スリーブ30はその上下が開放していることから、包装スリーブ30に収容される積層プラスチック袋がある程度の遮光能力を備えることで内容物の変質を抑制することができる。
【0049】
以下に、前記外装材シート2の変形例を図8〜図18を参照して説明する。
図8、図9(第1変形例)
前述した外装材シート2(図3)では上下の補助折り込み線40、42が直線で構成されているが、この第1変形例の外装材シート210にあっては、補助折り込み線212、214が曲線で構成されている。より詳しくは、この上下の補助折り込み線212、214は、対応する縦線つまり基本折り線10(12)に対して外方に凸に湾曲した曲線で構成されている。この上下の補助折り込み線212,214にあっても、そのいずれか一方を省いて、上方補助折り込み線212又は下方補助折り込み線214だけで構成してもよい。
【0050】
図9は、第1変形例の外装材シート210に関連した分割包装スリーブ216及びこれに収容されている平パウチ4を示す、前述の図6に対応した図である。この第1変形例の外装材シート210に関連した分割包装スリーブ216にあっても、その両側縁に対して片手で力を加えることで図9に図示の立体形状に変形させることができる。
【0051】
図10、図11(第2変形例)
前述した外装材シート2(図3)では、二本の縦線つまり基本折り線10、12と、夫々、二本の横折り込み線38が各基本折り線10(12)毎に独立しているが、この第2変形例の外装材シート220にあっては、一方の横折り込み線38と他方の横折り込み線38とを互いに連続させる延長横折り込み線38EXを有し、この延長横折り込み線38EXによって、第2変形例の外装材シート220は、その一方の側縁から他方の側縁に亘って横方向に連続して且つ直線状に延びる一本の折り込み線が形成されている。
【0052】
また、前述した外装材シート2(図3)では、直線状の上下の補助折り込み線40、42の夫々の一端が横折り込み線38に連なっているが、この第2変形例の外装材シート220にあっては、各補助折り込み線40、42の端に連なる延長補助折り込み線40EX、42EXを有し、各延長補助折り込み線40EX、42EXは、外装材シート220の下端及びジッパー32まで延びている。
【0053】
この第2変形例の外装材シート220にあっても、上下の補助折り込み線212,214のいずれか一方を省いて、上方補助折り込み線212又は下方補助折り込み線214だけで構成してもよく、これに関連した延長補助折り込み線40EX又は42EXを省くようにしてもよい。
【0054】
また、この第2変形例の外装材シート220にあっては、上方補助折り込み線40と、これを延長する第1延長補助折り込み線40EXの傾斜角度θ1とθ2が同じであるが、この傾斜角度θ1とθ2が異なっていてもよい。同様に下方補助折り込み線42と、これを延長する第2延長補助折り込み線42EXの傾斜角度θ3とθ4が同じであるが、この傾斜角度θ3とθ4が異なっていてもよい。
【0055】
図11は、第2変形例の外装材シート220に関連した分割包装スリーブ224及びこれに収容されている平パウチ4を示す、前述の図6に対応した図である。この第2変形例の外装材シート220に関連した分割包装スリーブ224にあっても、その両側縁に対して片手で力を加えることで図11に図示の立体形状に変形させることができる。
【0056】
図12、図13(第3変形例)
この第3変形例の外装材シート230は、上述した第1変形例及び第2変形例の更なる変形例に相当する。この第3変形例の外装材シート230にあっては、補助折り込み線212、214が曲線で構成されているのは第1変形例と同様である。また、上述した第2変形例の外装材シート220と同様に、第1、第2の延長補助折り込み線232、234を有しているが、この第3変形例では、第1、第2の延長補助折り込み線232、234が対応する縦線つまり基本折り線10(12)に向けて凸となる曲線で構成されている点で第2変形例と異なっている。勿論、この第1、第2の延長補助折り込み線232、234は、そのいずれか一方を省いても良いし、また、この第3変形例にあっても第2変形例と同様に直線で構成してもよい。
【0057】
図13は、第3変形例の外装材シート230に関連した分割包装スリーブ236及びこれに収容されている平パウチ4を示す、前述の図6に対応した図である。この第3変形例の外装材シート230に関連した分割包装スリーブ236にあっても、その両側縁に対して片手で力を加えることで図13に図示の立体形状に変形させることができる。
【0058】
図14(第4変形例)
図3の実施例及び図8〜図13の第1〜第3の変形例では、横折り込み線38の端に連なる上下の補助折り込み線40、42、212、214及びこれらに連なる延長補助折り込み線232、234、40EX、42EXは、分割包装スリーブ50、216、224、236を作ったときに、これらが互いに連結した状態で折り込まれるのであるが、これに加えて又はこれに代えて、分割包装スリーブ50、216、224、236を作ったときに、独立した折り込みによって半割包装スリーブ50、216、224、236の上方又は下方の開口が広がるようにしてもよい。
【0059】
その一例が図14の第4変形例の外装材シート240である。この外装材シート240は、実施例の外装材シート2の変形例として図示してあるが、前述した第1〜第3の変形例に対しても適用可能であるのは言うまでもない。
【0060】
第4変形例の外装材シート240にあっては、左右の縦線つまり基本折り線10、12の中間部分に追加の補助折り込み線242が設けられ、この追加の補助折り込み線242は、外装材シート240の下端部に位置し且つ下端縁に連なる上下方向に延びる直線で構成されている。また、必要であれば、この追加の補助折り込み線242の上端に連なるV字形状の第2追加補助折り込み線244を加えてもよい。
【0061】
図15〜図17(第5変形例)
上記で述べた例は、基本折り線10と12との間の中央領域16の幅寸法をW、基本折り線10から左端部までの左方領域14の幅寸法をY、基本折り線12から右端部(糊代20を除く)までの右方領域18の幅寸法をZとしたときに、Wと(Y+Z)とが等しい値{W=(Y+Z)}に設定されている。
【0062】
これに対して、この第5変形例の外装材シート250にあっては、中央領域16の幅寸法Wが左右の領域14、18の合算した幅寸法(Y+Z)よりも大きな値{W>(Y+Z)}に設定されている。また、好ましくは、左方領域14の幅寸法Yと右方領域18の幅寸法Zとが等しい(Y=Z)。
【0063】
これにより、第5変形例の外装材シート250を折り畳むことで包装スリーブ252は中央領域16が前方に凸となるように湾曲したカマボコの形態となることから、店頭等で商品を陳列するときに、自立した状態で展示することができる。
【0064】
このカマボコ状の包装スリーブ252の上下を分割した後に分割包装スリーブ254は、中央領域16を商品の正面に設定することで、この中央領域16の相対的に拡大した幅寸法Wによって消費者に訴える商標などの表示面積が拡大する。また、喫食するときに、外方に凸の中央領域16が手の平と当接するように分割包装スリーブ254を持つことで、手に持って喫食する時に分割包装スリーブ254が手の平に良く馴染み、これにより分割包装スリーブ254を持ち易くなる(図17)。
【0065】
図18(第6変形例)
上述した例では、二本の縦線つまり基本折り線10、12を使うことで、糊代20が包装スリーブ30の幅方向中央に位置するように設計してあるが、図18に図示するように、外装材シート260に一本の縦線つまり基本折り線262を設けて外装材シート250を左右に第1、第2の領域264、266に区分して、外装材シート260を二つ折りすることで包装スリーブ30を形成するようにしてもよい。この第6変形例では、糊代20は糊代折り線268で折ることで包装スリーブ30の側縁部の一部を構成することになるため、この糊代20にも横折り込み線38を設けるのが好ましい。
【0066】
図19(パウチの変形例)
図19は、前述した平面視矩形の平パウチ4の変形例を示す。変形例のパウチ300は、平面視したときに、下端部の幅を狭めた形状を有している。すなわち、図19のパウチ300は、平面視したときに、ノッチ6(カットライン8)が位置する幅広の矩形の上部分302と、中間部分304と、幅狭の矩形の底部分306とに分けて見ることができ、幅広の上部分302と幅狭の底部分306との間に位置する中間部分304は、下方に向けて徐々に幅狭になる逆台形の形状を有している。好ましくは、上部分302の下端部又は上部分302と中間部分304との境界部分にジッパー32が位置決めされ、底部分306の上端に横折り込み線38が位置決めされる。このように異形のパウチ300を用意することで、ジッパー32を切り取って分割包装スリーブ50に力を付与して立体形状に変化させたときに(図6)、開封した異形パウチ300の上端部を広く開放しつつ、分割包装スリーブ50の変形に伴って幅狭の底部分306が不規則に折れ曲がるのを防止することができる。
【0067】
なお、異形パウチ300は平パウチの変形例として説明したが下端部にマチを備えたスタンディングパウチであってもよい。
【0068】
以上、図1乃至図7を参照して説明した実施例に対して、種々の変形例を図8乃至図18を参照して説明したが、実施例及び各変形例で説明した各要素を任意に組み合わせることが可能であることは勿論である。また、上述した実施例及び変形例にあっては平パウチ又はスタンディングパウチを全体的に包囲する包装スリーブの形態で説明したが、これに代えて、当初から平パウチ又はスタンディングパウチの下部を包囲する形態の包装スリーブつまり上記の例で言えば分割包装スリーブの形態で本発明を適用してもよく、この場合には、分割包装スリーブは、外装材としての機能ではなくて、電子レンジで加熱するときに平パウチ又はスタンディングパウチを自立状態に保持又は維持するためのツールとしての機能及び喫食するときに食器としての機能を担うことになる。
【産業上の利用可能性】
【0069】
電子レンジで加熱した後に喫食する加工食品を収容したパウチに好適に適用される。採用可能なパウチは平パウチに限られず下端にマチを備えたスタンディングパウチであってもよい。また、加熱することなく喫食する加工食品や牛乳や水(又はお湯)を注いで喫食する加工食品に対して本発明を適用することができる。
【符号の説明】
【0070】
1 複合包装材
2 外装材シート
4 平パウチ(積層プラスチック袋)
10 縦線(基本折り線)
12 縦線(基本折り線)
30 包装スリーブ
32 ジッパー(易分離手段)
34 包装スリーブの上方領域
36 包装スリーブの下方領域
38 横折り込み線
40 上方補助折り込み線
42 下方補助折り込み線
46 接着剤
50 分割包装スリーブ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
加工食品が収容される正面視矩形形状の積層フィルム袋と、該積層フィルム袋の少なくとも下部を包囲し且つ上下に開放した比較的扁平な包装スリーブとからなる複合包装材であって、
前記包装スリーブの両側縁に形成され、各側縁と交差して横方向に延びる横折り込み線を備え、
前記包装スリーブの両側縁に力を加えて前記横折り込み線で屈曲させることで前記包装スリーブが立体形状に変化することを特徴とする複合包装材。
【請求項2】
前記包装スリーブが、該包装スリーブの両側縁に力を加えて前記横折り込み線が屈曲することで立体形状に変化したときに、前記横折り込み線に連続した形態で屈曲する補助折り込み線を更に有し、
該補助折り込み線が、前記包装スリーブの少なくとも下端縁に連続した形態で屈曲する、請求項1に記載の複合包装材。
【請求項3】
前記包装スリーブが、該包装スリーブの両側縁に力を加えることで立体形状に変化したときに前記横折り込み線と前記補助折り込み線とに連続して屈曲し且つ前記包装スリーブの幅方向中央部分に位置する延長補助折り込み線を更に有する、請求項2に記載の複合包装材。
【請求項4】
前記包装スリーブが、該包装スリーブの両側縁に力を加えることで立体形状に変化したときに前記横折り込み線と前記補助折り込み線とから独立して屈曲し且つ前記包装スリーブの幅方向中央部分に位置する追加の補助折り込み線を更に有する、請求項2に記載の複合包装材。
【請求項5】
加工食品が収容される正面視矩形の比較的扁平な積層フィルム袋の全体を包囲する大きさを有し且つ上下に開放した正面視矩形の包装スリーブであって、
前記包装スリーブの上下方向中間部分に、該包装スリーブを上方領域と下方領域とに分割させることのできる易分離手段と、
前記包装スリーブの下方領域に設けられ、該下方領域と前記積層フィルム袋とを接着すると共にこれらを意図的に引き離す力を及ぼすことで容易に剥離させることができる接着手段と、
前記包装スリーブの下方領域の両側縁の上下方向中間部分に形成され、各側縁と交差して横方向に延びる横折り込み線とを備えていることを特徴とする包装スリーブ。
【請求項6】
前記積層フィルム袋が、その上端部に、簡単な操作で該積層フィルム袋を開封することができるカットラインが設けられている、請求項5に記載の包装スリーブ。
【請求項7】
前記包装スリーブを前記易分離手段により上方領域と下方領域とに分離させると共に上方領域を取り除いた後に、前記積層フィルム袋と前記接着手段により一体化している下方領域からなる分割包装スリーブの両側縁に力を加えることで立体形状に変化したときに、前記横折り込み線に連続した形態で屈曲する補助折り込み線を更に有し、
該補助折り込み線が、前記包装スリーブの少なくとも下端縁に連続した態様で屈曲する、請求項5又は6に記載の包装スリーブ。
【請求項8】
前記包装スリーブを前記易分離手段により上方領域と下方領域とに分離させると共に上方領域を取り除いた後に、前記積層フィルム袋と前記接着手段により一体化している下方領域からなる分割包装スリーブの両側縁に力を加えることで立体形状に変化したときに前記横折り込み線と前記補助折り込み線とに連続して屈曲し且つ前記包装スリーブの幅方向中央部分に位置する延長補助折り込み線を更に有する、請求項7に記載の包装スリーブ。
【請求項9】
前記包装スリーブを前記易分離手段により上方領域と下方領域とに分離させると共に上方領域を取り除いた後に、前記積層フィルム袋と前記接着手段により一体化している下方領域からなる分割包装スリーブの両側縁に力を加えることで立体形状に変化したときに前記横折り込み線と前記補助折り込み線とから独立して屈曲し且つ前記包装スリーブの幅方向中央部分に位置する追加の補助折り込み線を更に有する、請求項7に記載の包装スリーブ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【公開番号】特開2010−222050(P2010−222050A)
【公開日】平成22年10月7日(2010.10.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−73940(P2009−73940)
【出願日】平成21年3月25日(2009.3.25)
【出願人】(000111487)ハウス食品株式会社 (262)
【Fターム(参考)】