説明

包装袋及び包装容器

【課題】広い開口部を形成可能な包装袋について、全体のシール強度を向上させると共に、開封量を調整しやすくする。
【解決手段】表面シート1の四方を両側縁シール部5,6と両端縁シール部9,10でシールした包装袋について、前記表面シート1の一方の端縁部に外方に延出した延出部13を設け、前記両側縁シール部5,6は、前記一方の端縁シール部9側の幅方向内側を引き剥がし可能な弱側縁シール部5a,6a、該弱側縁シール部5a,6aの幅方向外側に隣接する領域を含む前記両側縁シール部5,6の残部を前記弱シール部よりシール強度の高い強側縁シール部5b,6bとし、前記弱側縁シール部5a,6aとその幅方向外側の前記強側縁シール部5b,6bとの間に残された未シール15,16部内に切れ目線17,18を形成し、前記一方の端縁シール部9及び前記弱側縁シール部5a,6aを剥離すると共に切れ目線17,18に沿って表面シート1を切断して開封できるようにする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、開封手段を有する包装袋及び包装容器に関する。更に詳しくは、広い開口部を形成可能な開封手段を有する包装袋及び包装容器に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、広い開口部を形成可能な開封手段を有する包装袋として、特許文献1に示されるガゼット袋が知られている。この従来の包装袋は、基本的には四方シールガゼット袋であるが、表裏を構成する平面シートの一端側が山形に形成された平面瓶形をなしている。具体的には、それぞれ長方形の一端側を山形にした平面シートを重ね合わせ、その両側にマチ部を形成する側面シートを挟み込んで、平面シートの周囲を周縁シール部で熱融着したものとなっている。一方の平面シートは、山形部頂部に周縁シール部より外方へ延出した開封用摘み片を有している。また、周縁シール部のうち、山形部外縁に沿った山形外縁シール部と、両側部に沿った両側縁シール部とが、シール強度が弱い易剥離性の弱シール部となっている。開封は、一方の平面シートを、その開封用摘み片を引いて、山形部外縁シール部と両側縁シール部から引き剥がして、山形部とは反対側の端縁(瓶の底部に相当)を熱融着している端縁シール部までめくり上げることで行われる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2005−231645号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、前記従来の包装袋の場合、山形部外縁シール部と両側縁シール部を易剥離性の弱シールとしなければならず、四方のシールのうち少なくとも三方のシールが弱シールとなるので、袋全体のシール強度が不足しやすい問題がある。このため、この包装袋を用いた包装体に衝撃が加わった場合などに破袋を生じやすい問題がある。
【0005】
また、内容物によっては、開封を半分程度にし、めくり上げた平面シートを元に戻して蓋代わりとし、一時的に保存しやすくすることが好ましい場合もある。しかし、前記従来の包装袋の場合、開封時に不用意に力を入れると平面シートが大きく引き剥がされてしまい、開封量の調整が行いにくい問題がある。特に力を入れすぎて一気に全開してしまうと、はずみで内容物が飛び出しやすい問題もある。
【0006】
本発明は、上記従来の問題点に鑑みてなされたもので、広い開口部を形成可能な包装袋について、全体のシール強度を向上させると共に、開封量を調整しやすくすることを第一の目的とする。また、本発明は、袋と同様の原理を用いて、蓋材の開封量を調整しやすい包装容器を提供することを第二の目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の第一〜第六は、上記第一の目的を達成する包装袋を提供するものである。また、本発明の第七〜第九は、上記第二の目的を達成する包装容器を提供するものである。
【0008】
即ち、本発明の第一は、表裏面を形成する平面シートと、両側にマチ部を形成する側面シートを備え、少なくとも一方の平面シートの両側部と、対応する側の前記側面シートとをそれぞれ熱融着した両側縁シール部と、前記平面シートの対応する端縁部同士及びこの両者間に挟まれた前記側面シートをそれぞれ熱融着した両端縁シール部とからなる周縁シール部が形成された平面四角形の包装袋において、
前記一方の平面シートの一方の端縁部が、同じ側の一方の端縁シール部より外方に延出した延出部を有していると共に、前記周縁シール部のうち、前記両側縁シール部の一部及び前記一方の端縁シール部が引き剥がし可能な弱シール部、その他の領域が該弱シール部よりシール強度の高い強シール部となっており、前記両側縁シール部は、前記一方の端縁シール部側の端部から長さ方向中間部までの領域における幅方向内側が前記弱シール部である弱側縁シール部、該弱側縁シール部の幅方向外側に隣接する領域を含む前記両側縁シール部の残部が前記強シール部である強側縁シール部となっている一方、前記弱側縁シール部とその幅方向外側の前記強側縁シール部との間に未シール部が残されており、前記一方の平面シートに、前記一方の端縁シール部側の端部から前記両側縁シール部の長さ方向中間部まで、それぞれ前記未シール部内を通って切れ目線が形成されていることを特徴とする包装袋を提供するものである。
【0009】
本発明の第二は、表裏面を形成する平面シートと、両側にマチ部を形成する側面シートを備え、少なくとも一方の平面シートの両側部と、対応する側の前記側面シートとをそれぞれ熱融着した両側縁シール部と、前記平面シートの対応する端縁部同士及びこの両者間に挟まれた前記側面シートをそれぞれ熱融着した両端縁シール部とからなる周縁シール部が形成された平面四角形の包装袋において、
少なくとも前記一方の平面シートが、長さ方向に延伸された一軸延伸フィルム層を有する積層シートで構成されており、該一方の平面シートの一方の端縁部が、同じ側の一方の端縁シール部より外方に延出した延出部を有していると共に、前記周縁シール部のうち、前記両側縁シール部の一部及び前記一方の端縁シール部が引き剥がし可能な弱シール部、その他の領域が該弱シール部よりシール強度の高い強シール部となっており、前記両側縁シール部は、前記一方の端縁シール部側の端部から長さ方向中間部までの領域における幅方向内側が前記弱シール部である弱側縁シール部、該弱側縁シール部の幅方向外側に隣接する領域を含む前記両側縁シール部の残部が前記強シール部である強側縁シール部となっている一方、前記弱側縁シール部とその幅方向外側の前記強側縁シール部との間に未シール部が残されており、前記延出部の幅方向両端部の前記未シール部に対応する位置にそれぞれノッチが形成されていることを特徴とする包装袋を提供するものである。また、上記本発明の第二は、上記本発明の第二に係る包装袋において、前記両側縁シール部を、前記一方の端縁シール部側の端部から長さ方向中間部までの領域における幅方向内側が前記弱シール部である弱側縁シール部、該弱側縁シール部の幅方向外側に連続して隣接する領域を含む前記両側縁シール部の残部が前記強シール部である強側縁シール部とする一方、前記延出部の幅方向両端部の前記弱側縁シール部に対応する位置にそれぞれノッチを形成したことを特徴とする包装袋を提供するものでもある。
【0010】
本発明の第三は、表裏面を形成する平面シートと、両側にマチ部を形成する側面シートを備え、少なくとも一方の平面シートの両側部と、対応する側の前記側面シートとをそれぞれ熱融着した両側縁シール部と、前記平面シートの対応する端縁部同士及びこの両者間に挟まれた前記側面シートをそれぞれ熱融着した両端縁シール部とからなる周縁シール部が形成された平面四角形の包装袋において、
前記一方の平面シートの一方の端縁部が、同じ側の一方の端縁シール部より外方に延出した延出部を有していると共に、前記周縁シール部のうち、前記両側縁シール部の一部及び前記一方の端縁シール部が引き剥がし可能な弱シール部、その他の領域が該弱シール部よりシール強度の高い強シール部となっており、前記両側縁シール部は、前記一方の端縁シール部側の端部から長さ方向中間部までの領域における幅方向内側が前記弱シール部である弱側縁シール部、該弱側縁シール部の幅方向外側に隣接する領域を含む前記両側縁シール部の残部が前記強シール部である強側縁シール部となっている一方、前記一方の平面シートに、前記一方の端縁シール部側の端部から前記両側縁シール部の長さ方向中間部まで、それぞれ前記弱側縁シール部内を通って切れ目線が形成されていることを特徴とする包装袋を提供するものである。
【0011】
上記本発明の第一〜第三は、前記側面シートが、他方の平面シートの対応する側縁に一体に連なっていることを好ましい態様として含むものである。
【0012】
また、本発明の第四は、表裏面を形成する平面シートの対応する両側部同士を熱融着した両側縁シール部と、対応する両端縁部同士を熱融着した両端縁シール部とからなる周縁シール部が形成された平面四角形の包装袋において、
前記一方の平面シートの一方の端縁部が、同じ側の一方の端縁シール部より外方に延出した延出部を有していると共に、前記周縁シール部のうち、前記両側縁シール部の一部及び前記一方の端縁シール部が引き剥がし可能な弱シール部、その他の領域が該弱シール部よりシール強度の高い強シール部となっており、前記両側縁シール部は、前記一方の端縁シール部側の端部から長さ方向中間部までの領域における幅方向内側が前記弱シール部である弱側縁シール部、該弱側縁シール部の幅方向外側に隣接する領域を含む前記両側縁シール部の残部が前記強シール部である強側縁シール部となっている一方、前記弱側縁シール部とその幅方向外側の前記強側縁シール部との間に未シール部が残されており、前記一方の平面シートに、前記一方の端縁シール部側の端部から前記両側縁シール部の長さ方向中間部まで、それぞれ前記未シール部内を通って切れ目線が形成されていることを特徴とする包装袋を提供するものである。
【0013】
本発明の第五は、表裏面を形成する平面シートの対応する両側部同士を熱融着した両側縁シール部と、対応する両端縁部同士を熱融着した両端縁シール部とからなる周縁シール部が形成された平面四角形の包装袋において、
少なくとも前記一方の平面シートが、長さ方向に延伸された一軸延伸フィルム層を有する積層シートで構成されており、該一方の平面シートの一方の端縁部が、同じ側の一方の端縁シール部より外方に延出した延出部を有していると共に、前記周縁シール部のうち、前記両側縁シール部の一部及び前記一方の端縁シール部が引き剥がし可能な弱シール部、その他の領域が該弱シール部よりシール強度の高い強シール部となっており、前記両側縁シール部は、前記一方の端縁シール部側の端部から長さ方向中間部までの領域における幅方向内側が前記弱シール部である弱側縁シール部、該弱側縁シール部の幅方向外側に隣接する領域を含む前記両側縁シール部の残部が前記強シール部である強側縁シール部となっている一方、前記弱側縁シール部とその幅方向外側の前記強側縁シール部との間に未シール部が残されており、前記延出部の幅方向両端部の前記未シール部に対応する位置にそれぞれノッチが形成されていることを特徴とする包装袋を提供するものである。また、上記本発明の第五は、上記本発明の第五に係る包装袋において、前記両側縁シール部を、前記一方の端縁シール部側の端部から長さ方向中間部までの領域における幅方向内側が前記弱シール部である弱側縁シール部、該弱側縁シール部の幅方向外側に連続して隣接する領域を含む前記両側縁シール部の残部が前記強シール部である強側縁シール部とする一方、前記延出部の幅方向両端部の前記弱側縁シール部に対応する位置にそれぞれノッチを形成したことを特徴とする包装袋を提供するものでもある。
【0014】
本発明の第六は、表裏面を形成する平面シートの対応する両側部同士を熱融着した両側縁シール部と、対応する両端縁部同士を熱融着した両端縁シール部とからなる周縁シール部が形成された平面四角形の包装袋において、
前記一方の平面シートの一方の端縁部が、同じ側の一方の端縁シール部より外方に延出した延出部を有していると共に、前記周縁シール部のうち、前記両側縁シール部の一部及び前記一方の端縁シール部が引き剥がし可能な弱シール部、その他の領域が該弱シール部よりシール強度の高い強シール部となっており、前記両側縁シール部は、前記一方の端縁シール部側の端部から長さ方向中間部までの領域における幅方向内側が前記弱シール部である弱側縁シール部、該弱側縁シール部の幅方向外側に隣接する領域を含む前記両側縁シール部の残部が前記強シール部である強側縁シール部となっている一方、前記一方の平面シートに、前記一方の端縁シール部側の端部から前記両側縁シール部の長さ方向中間部まで、それぞれ前記弱側縁シール部内を通って切れ目線が形成されていることを特徴とする包装袋を提供するものである。
【0015】
更に本発明の第七は、蓋材が、容器の開口部周縁に張り出したフランジ部の外周縁部に、両側縁シール部と両端縁シール部とからなる周縁シール部で熱融着された平面四角形の包装容器において、
前記蓋材の一方の端縁部が、同じ側の一方の端縁シール部より外方に延出した延出部を有していると共に、前記周縁シール部のうち、前記両側縁シール部の一部及び前記一方の端縁シール部が引き剥がし可能な弱シール部、その他の領域が該弱シール部よりシール強度の高い強シール部となっており、前記両側縁シール部は、前記一方の端縁シール部側の端部から長さ方向中間部までの領域における幅方向内側が前記弱シール部である弱側縁シール部、該弱側縁シール部の幅方向外側に隣接する領域を含む前記両側縁シール部の残部が前記強シール部である強側縁シール部となっている一方、前記弱側縁シール部とその幅方向外側の前記強側縁シール部との間に未シール部が残されており、前記蓋材に、前記一方の端縁シール部側の端部から前記両側縁シール部の長さ方向中間部まで、それぞれ前記未シール部内を通って切れ目線が形成されていることを特徴とする包装容器を提供するものである。
【0016】
本発明の第八は、蓋材が、容器の開口部周縁に張り出したフランジ部の外周縁部に、両側縁シール部と両端縁シール部とからなる周縁シール部で熱融着された平面四角形の包装容器において、
前記蓋材が、長さ方向に延伸された一軸延伸フィルム層を有する積層シートで構成されており、該蓋材の一方の端縁部が、同じ側の一方の端縁シール部より外方に延出した延出部を有していると共に、前記周縁シール部のうち、前記両側縁シール部の一部及び前記一方の端縁シール部が引き剥がし可能な弱シール部、その他の領域が該弱シール部よりシール強度の高い強シール部となっており、前記両側縁シール部は、前記一方の端縁シール部側の端部から長さ方向中間部までの領域における幅方向内側が前記弱シール部である弱側縁シール部、該弱側縁シール部の幅方向外側に隣接する領域を含む前記両側縁シール部の残部が前記強シール部である強側縁シール部となっている一方、前記弱側縁シール部とその幅方向外側の前記強側縁シール部との間に未シール部が残されており、前記延出部の幅方向両端部の前記未シール部に対応する位置にそれぞれノッチが形成されていることを特徴とする包装容器を提供するものである。また、上記本発明の第八は、上記本発明の第八五に係る包装容器において、前記両側縁シール部を、前記一方の端縁シール部側の端部から長さ方向中間部までの領域における幅方向内側が前記弱シール部である弱側縁シール部、該弱側縁シール部の幅方向外側に連続して隣接する領域を含む前記両側縁シール部の残部が前記強シール部である強側縁シール部とする一方、前記延出部の幅方向両端部の前記弱側縁シール部に対応する位置にそれぞれノッチを形成したことを特徴とする包装容器を提供するものでもある。
【0017】
本発明の第九は、蓋材が、容器の開口部周縁に張り出したフランジ部の外周縁部に、両側縁シール部と両端縁シール部とからなる周縁シール部で熱融着された平面四角形の包装容器において、
前記蓋材の一方の端縁部が、同じ側の一方の端縁シール部より外方に延出した延出部を有していると共に、前記周縁シール部のうち、前記両側縁シール部の一部及び前記一方の端縁シール部が引き剥がし可能な弱シール部、その他の領域が該弱シール部よりシール強度の高い強シール部となっており、前記両側縁シール部は、前記一方の端縁シール部側の端部から長さ方向中間部までの領域における幅方向内側が前記弱シール部である弱側縁シール部、該弱側縁シール部の幅方向外側に隣接する領域を含む前記両側縁シール部の残部が前記強シール部である強側縁シール部となっている一方、前記蓋材に、前記一方の端縁シール部側の端部から前記両側縁シール部の長さ方向中間部まで、それぞれ前記弱側縁シール部内を通って切れ目線が形成されていることを特徴とする包装容器を提供するものである。
【0018】
なお、本発明において、四角形の相対向する二辺を側縁、他の相対向する二辺を端縁、端縁の対向方向を長さ方向、側縁の対向方向を幅方向という。また、側縁シール部の長さ方向中間部とは、一方の端縁シール部側の端部及び他方の端縁シール部側の端部を除き、当該両端部間に挟まれた部分をいう。
【発明の効果】
【0019】
本発明の第一〜第三はガゼット袋であり、本発明の第四〜第六は平袋である。いずれの袋でも、開封は、一方の平面シートの延出部を摘んで引っ張り、切れ目線に沿って一方の平面シートを切断しつつ、延出部側の一方の端縁シール部及び両側縁シール部の弱側縁シール部を引き剥がして、一方の平面シートを捲り上げることで行われる。弱側縁シール部は比較的容易に引き剥がすことができるが、それに連なって形成された強シール部の位置まで来ると抵抗が増大し、引き剥がしが停止される。従って、両側縁シール部の弱側縁シール部の長さを調整することで開封量を調整することができる。また、引き剥がし可能な弱シール部は、延出部側の端縁シール部の他、両側縁シール部の弱側縁シール部であるが、この弱側縁シール部の外縁側には、弱シール部よりシール強度の高い強シール部である強側縁シール部が形成されて補強されている。従って、実質的に弱シール部となっているのは延出部側の端縁シール部のみであり、袋全体としてのシール強度が大きく低下してしまうのを防止することができる。
【0020】
本発明の第七〜第九は、それぞれ本発明の第一〜第三の包装袋の開封原理を用いた包装容器である。本発明の第七〜第九によれば、蓋材が、容器の開口部周縁に張り出したフランジ部に、両側縁シール部と両端縁シール部とからなる周縁シール部で熱融着された平面四角形の包装容器について、上記袋に関する本発明と同様に、蓋材のシール強度を大きく低下させることなく、広い開口部を形成する開封を可能とすると共に、蓋材の開封量の調整が容易とすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【図1】本発明に係る包装袋の第一の例を示す平面図である。
【図2】図1におけるA−A拡大断面図である。
【図3】図1におけるB−B拡大断面図である。
【図4】図1に示される包装袋の斜視図である。
【図5】図1に示される包装袋の開封状態を示す斜視図である。
【図6】本発明に係る包装袋の第二の例を示す平面図である。
【図7】図6におけるA−A拡大断面図である。
【図8】本発明に係る包装袋の第三の例を示す平面図である。
【図9】図8におけるA−A拡大断面図である。
【図10】本発明に係る包装袋の第一〜第三の例の変形例を示す断面図である。
【図11】本発明に係る包装袋の第四の例を示す平面図である。
【図12】図11におけるA−A拡大断面図である。
【図13】図11におけるB−B拡大断面図である。
【図14】本発明に係る包装袋の第五の例を示す平面図である。
【図15】図14におけるA−A断面図である。
【図16】本発明に係る包装袋の第六の例を示す平面図である。
【図17】図15におけるA−A断面図である。
【図18】本発明に係る包装容器の第一の例を示す平面図である。
【図19】図18におけるA−A拡大断面図である。
【図20】図18におけるB−B拡大断面図である。
【図21】本発明に係る包装容器の第二の例を示す平面図である。
【図22】図21におけるA−A拡大断面図である。
【図23】本発明に係る包装容器の第三の例を示す平面図である。
【図24】図23におけるA−A拡大断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
図1〜図5に基づいて本発明の包装袋の第一の例を説明する。
【0023】
本発明の包装袋の第一の例は、図1〜図3に示されるように、四方シールガゼット袋で、表裏を形成する平面シート1,2と、両側にマチ部を形成する側面シート3,4とによって、マチ付の袋状に形成されている。なお、以下の説明においては、説明の便宜上、図面上の上側の平面シート1を表面シート1、下側の平面シート2を背面シート2とする。
【0024】
表面シート1と背面シート2は、同形同大の平面四角形をなし、重ね合わされている。側面シート3,4は、表面シート1及び背面シート2と同じ長さで、折り目を内側に向けて幅方向に二つ折りにされ、表面シート1と背面シート2の両側縁部間にそれぞれ挟み込まれている。表面シート1の両側縁部は、それぞれ対応する側面シート3,4の対向部分と側縁シール部5,6によって熱融着されている。背面シート2の両側縁部も、それぞれ対応する側面シート3,4の対向部分と側縁シール部7,8によって熱融着されている。表面シート1と背面シート2の対応する端縁部同士と、この両者間に挟まれた側面シート3,4の端部は、端縁シール部9,10によってそれぞれ熱融着されている。表面シート1の周縁に形成された両側縁シール部5,6及び両端縁シール部9,10は表面シート1側の周縁シール部11を構成しており、背面シート2の周縁に形成された両側縁シール部7,8及び両端縁シール部9,10は背面シート2側の周縁シール部12を構成している。
【0025】
表面シート1、背面シート2及び両側面シート3,4としては、例えば、外面側からベースフィルム層/接着層/バリア層/シーラント層の順に積層した積層シートを用いることができる。ベースフィルムとしては、例えばポリエステルフィルムを用いることができる。接着層としては、例えば低密度ポリエチレン、EMMAなどを用いることができ、バリア層としては、例えばアルミニウム(箔、蒸着層)、ポリアミドなどを用いることができる。シーラント層としては、低密度ポリエチレン、リニア低密度ポリエチレン、エチレン−酢酸ビニル共重合体、アイオノマーなど、一般的なシーラント材を用いることもできるが、後述する弱シール部と強シール部を容易に形成することができることから、ロック&ピールシーラント材が好ましい。このロック&ピールシーラント材は、シール強度の温度依存性が大きな材料で、低温シールでシール強度が弱く、高温シールでシール強度が高くなる。具体例としては、エンシュー化成工業株式会社製のロック&ピールフィルムを挙げるとができる。表面シート1、背面シート2及び両側面シート3,4は、シーラント層同士が向き合うように配置されている。また、表面シート1、背面シート2及び両側面シート3,4は、それぞれ同じ積層シートでも良いが、異なる積層シートを用いることもできる。
【0026】
表面シート1及び背面シート2の一方の端縁部は、同じ側の端縁シール部9よりも外側に延出した延出部13,14を有している。本例においては、表面シート1の周囲に形成された周縁シール部11のうち、前記両側縁シール部5,6の一部及び延出部13側の端縁シール部9は引き剥がし可能な弱シール部、その他の領域はこの弱シール部よりシール強度の高い強シール部となっている。
【0027】
両側縁シール部5,6は、上記のように弱シール部となった端縁シール部9側の端部から長さ方向中間部までの領域における幅方向内側が弱シール部である弱側縁シール部5a,6a、この弱側縁シール部5a,6aの幅方向外側に隣接する領域を含む両側縁シール部5,6の残部が強シール部である強側縁シール部5b,6bとなっている。つまり、両側縁シール部5,6は、延出部13側に設けられた端縁シール部9側では幅方向に弱シール部と強シール部が並列しており、延出部13とは反対側の端縁シール部10側では、この並列した弱シール部と強シール部に連なって全幅に亘って強シール部となっている。また、端縁シール部10は強シール部となっている。なお、背面シート2側の両側縁シール部7,8は全体が強シール部となっている。
【0028】
弱シール部は、不用意な破袋を防止できかつ手で容易に剥離することができる程度のシール強度のシール部であり、強シール部は、弱シール部の倍以上のシール強度を有していることが好ましい。具体的には、JIS K 6854−3に基づいて測定した剥離強度が、弱シール部では2〜15N、強シール部では30N以上であることが好ましい。図において、間隔の広いハッチングの領域が弱シール部を示し、間隔の狭いハッチングの領域が強シール部を示す。
【0029】
弱シール部と強シール部は、表面シート1、背面シート2及び両側面シート3,4のシーラント層としてロック&ピールシーラント材を用いた場合、シール温度を調整することで選択的に形成することができる。低いシール温度でシールした範囲が弱シール部となり、高いシール温度でシールした範囲が強シール部となる。また、シーラント層として一般的なシーラント材を用いた場合、易剥離性テープを挟み込ませてシールを行うことで弱シール部を形成することもできる。
【0030】
両側縁シール部5,6の端縁シール部9側の端部から長さ方向中間部までの領域に形成された弱側縁シール部5a,6aとその幅方向外側の強側縁シール部5b,6bとの間には、それぞれ未シール部15,16が残されている。そして、表面シート1には、端縁シール部9側の端部から両側縁シール部5,6の長さ方向中間部まで、即ち弱側縁シール部5a,6aの内端に対応する位置まで、端縁シール部9を横切り未シール部15,16内を通って切れ目線17,18が形成されている。この切れ目線17,18は、ハーフカットなどのように、表面シート1を貫通しないものでもよいが、弱側縁シール部5a,6aで密封状態を維持できるので、ミシン目や、連続又は断続的な切断ラインなどのように、表面シート1を貫通するものでもよい。本例の包装袋は、側縁シール部5,6の形成前の表面シート1の原反に切れ目線17,18を形成しておくことで効率良く製造することができる。特に表面シート1の内面側にハーフカットとして形成しておくと、切れ目線17,18の存在を外観上分からなくすることができる。ただし、側縁シール部5,6を形成した後に、例えばレーザー光などで切れ目線17,18を形成することもできる。
【0031】
本包装袋の開封は、図4及び図5に示されるように、表面シート1側の延出部13を摘んで引っ張ることで行うことができる。この時、背面シート2側の延出部14も摘んで押さえることで、表面シート1側の延出部13を引き上げやすくなる。図示される例では、表面シート1側の延出部13の下側に背面シート2側の延出部14が同じ長さで重なっているが、表面シート1側の延出部13を摘みやすくするために、背面シート2の長さを表面シート1より短くし、背面シート2側の延出部14を表面シート1側の延出部13より短くした包装袋とすることもできる。
【0032】
表面シート1側の延出部13を引き上げて引っ張り、端縁シール部9及び弱側縁シール部5a,6aを剥離すると共に、切れ目線17,18に沿って表面シート1を切断し、表面シート1を捲り上げる。両弱側縁シール部5a,6aの剥離が、弱側縁シール部5a,6aに連なる強側縁シール部5b,6bの位置まで来ると、剥離抵抗が増大して剥離が低停止され、表面シート1が全開される前に開封が止められる。例えば図5に示される状態から、捲り上げた表面シート1を元の位置に戻せば、これを蓋代わりにして開口部を覆うことができる。開封時に形成される開口部の大きさは、弱側縁シール部5a,6aの長さによって調整することができる。弱側縁シール部5a,6aの長さは、端縁シール部9側の端部から端縁シール部10側の端部の手前までの長さの範囲で選択できるが、一般的には側縁シール部5,6の長さ(両端縁シール部9,10で挟まれた範囲の長さ)の1/5〜4/5程度の範囲内で選択される。
【0033】
図示される第一の例では、端縁シール部9が未シール部17を横断して形成されているが、切れ目線17,18に沿った表面シート1の切断を容易にするために、未シール部17上に端縁シール部9が形成されないようにすることもできる。また、図面上切れ目線17,18は未シール部15,16の長さ分だけ形成されたものとなっているが、表面シート1の長さ方向全長に亘って形成してもよい。このようにしても、延出部13とは反対側の端縁シール部10側の側縁シール部5,6が全幅に亘って強側縁シール部5b,6b(強シール部)となっており、切れ目線17,18による表面シート1の裂けを抑制するので、開封量の調整には支障がなく、しかも切れ目線17,18の形成位置調整の負担が軽減される。
【0034】
次に、図6及び図7に基づいて本発明に係る包装袋の第二の例を説明する。なお、図6及び図7において、図1〜図5と同じ符号は同様の構成要素を示す。
【0035】
本例の包装袋は、少なくとも表面シート1が長さ方向に延伸された一軸延伸フィルム層を有する積層シートで構成されており、切れ目線17,18(図1、図2参照)を有していない代わりに、表面シート1側の延出部13の幅方向両端部の未シール部15,16に対応する位置にそれぞれノッチ19,20が形成されている点以外は前記第一の例と同様である。表面シート1としては、例えば第一の例の説明において述べた基材層として一軸延伸フィルムを用いた積層フィルムを用いることができる。ノッチ19,20は、VノッチでもIノッチでも良い。
【0036】
本例の場合、表面シート1側の延出部13を引き上げ、端縁シール部9及び弱側縁シール部5a,6aを剥離すると、ノッチ19,20から表面シート1が裂け、裂け目が表面シート1の一軸延伸フィルム層の延伸方向に伝播して開封が行われる。この裂け目の伝播は、未シール部15,16を通って行われる。裂け目は、両側に存在する弱側縁シール部5a,6a及び強側縁シール部5b,6bによって案内されるので、未シール部15,16から外へずれにくい利点がある。また、裂け目が未シール部15,16の内端に連なる強側縁シール部5b,6bの位置まで来ると、伝播が停止されて開封が止まることになる。なお、本例においても、ノッチ19,20からの裂け目の伝播をスムーズにするため、未シール部17上に端縁シール部9が形成されないようにすることもできる。
【0037】
本例の包装袋は、上記未シール部15,16をも含めて弱側縁シール部5a,6aとすることもできる。つまり、両側縁シール部5,6は、弱シール部である端縁シール部9側の端部から長さ方向中間部までの領域における幅方向内側が弱シール部である弱側縁シール部5a,6a、この弱側縁シール部5a,6aの幅方向外側に連続して隣接する領域を含む両側縁シール部5,6の残部が強シール部である強側縁シール部と5b,6bすることもできる。この場合、ノッチ19,20は、延出部13の幅方向両端部の前記弱側縁シール部5a,6aに対応する位置にそれぞれ形成されることになる。弱シール部の場合、一軸延伸フィルム層の配向状態を完全に解除することなくシールが可能であることから、裂け目を延伸方向へ誘導することが可能である。このため、弱側縁シール部5a,6aの幅方向中間部に沿って裂け目を伝播させ、弱側縁シール部5a,6aの内縁側を剥離させつつ開封することができる。
【0038】
図8及び図9に基づいて本発明に係る包装袋の第三の例を説明する。なお、図8及び図9において、図1〜図5と同じ符号は同様の構成要素を示す。
【0039】
この第三の例においても、端縁シール部9に連なる両側縁シール部5,6の延出部13,14側の端部から長さ方向中間部までの領域は、各側縁シール部5,6の幅方向内側に形成された弱側縁シール部5a,6aと、外側に形成された強側縁シール部5b,6bとに分かれている。しかし、この弱側縁シール部5a,6aと強側縁シール部5b,6bとの間には、前述の第一の例のような未シール部15,16(図1、図2参照)が存在せず、弱側縁シール部5a,6aと幅方向に接する強側縁シール部5b,6b部分を有するものとなっている。また、切れ目線17,18は、表面シート1の延出部13側に設けられた端縁シール部9側の端部から両側縁シール部5,6の長さ方向中間部まで、弱側縁シール部5a,6a内を通って形成されている。本例は、未シール部15,16(図1、図2参照)が存在せずに弱側縁シール部5a,6aと幅方向に接する強側縁シール部5b,6b部分を有する点、切れ目線17,18が弱側縁シール部5a,6a内を通って形成されている点を除き、前記第一の例と同様である。
【0040】
本例のように切れ目線17,18を弱側縁シール部5a,6a内に形成すると、切れ目線17,18を連続した切断ラインとして形成しても、その両側が捲れて外観が低下するのを防止することができる。また、本例における切れ目線17,18は、弱側縁シール部5a,6aの形成時に融着して切断しにくくなるのを防止するために、弱側縁シール部5a,6aを含む側縁シール部5,6の形成後に袋の外側から形成することが好ましい。この形成は、外側からのレーザー照射などによって行うことができる。
【0041】
本例における開封も、基本的には図4及び図5で説明した第一の例の開封と同様である。本例の場合、切れ目線17,18に沿って表面シート1が切断されると共に、切れ目線17,18より内側の弱側縁シール部5a,5b部分が剥がれて開封されることになる。また、図面上切れ目線17,18は弱側縁シール部5a,6aの長さ分だけ形成されたものとなっているが、表面シート1の長さ方向全長に亘って形成してもよい。このようにしても、延出部13とは反対側の端縁シール部10側の側縁シール部5,6が全幅に亘って強側縁シール部5b,6b(強シール部)となっており、切れ目線17,18による表面シート1の裂けを抑制するので、開封量の調整には支障がなく、しかも切れ目線17,18の形成位置調整の負担が軽減される。
【0042】
強側縁シール部5b,6bは、前記のように、弱シール部よりシール強度が強い強シール部であるが、第一及び第三の例において、表面シート1を力を込めて引っ張ることで、剥離可能な程度のシール強度であることが好ましい。このようなシール強度とすると共に、切れ目線17,18の強側縁シール部5b,6bとの交差部を外方へ曲げて、強側縁シール部5b,6bを斜めに横断させておくと、例えば図5に示される半開状態から更に大きく開口させたい場合に、表面シート1を更に強く引くことで、両側縁シール部5,6を全長に亘って剥離して表面シート1を捲り上げ、開口部を全開にすることができる。
【0043】
包装袋の第一及び第三の例において、切れ目線17,18の延出部13側の端部に、包装袋の第二の例で用たものと同様のノッチ19,20(図6参照)を設けておくと、切れ目線17,18に沿った引き裂き開始が容易となる。
【0044】
包装袋の第一〜第三の例は、ガゼット袋であり、側面シート3,4の存在によって内部空間を広くとれることから、例えば被包装物を、上部が開放された箱に収容し、この箱ごと包み込むことができる。この場合、箱の開口部を表面シート1側にして収容しておけば、表面シート1を前記のようにして捲り上げることで、被包装物を容易に取り出すことができる。
【0045】
本発明に係る包装袋の第一〜第三の例は、表面シート1側と背面シート2側の両者に側縁シール部5,6,7,8が形成されたものとなっている(図1、図2、図6、図7、図8、図9参照)。しかし、図10(a)に示される変形例のように、側面シート3,4が背面シート2の対応する側縁に一体に連なったものとすることで、背面シート2側の側縁シール部7,8(図2、図7、図9参照)がなく、表面シート1側にだけ側縁シール部5,6が形成された包装袋とすることもできる。この変形例の場合、側縁シール部7,8(図2、図7、図9参照)が不要であるので、製造工程を簡略化することができる。また、図10(b),(c)に示されるように、背面シート2が背貼りシール部21で合掌シールされて接合されたピロータイプの袋とすることもできる。このピロータイプの袋とする場合、(b)に示されるように、背面シート2と側面シート3,4が一体で、表面シート1をこれとは別体としたり、(c)に示されるように、表面シート1、側面シート3,4及び背面シートが一つながりのものとすることもできる。なお、図10(a)〜(c)のいずれの袋においても、背面シート2側の側縁シール部7,8(図2、図7、図9参照)を形成しても良い。
【0046】
本発明に係る包装袋の第一〜第三の例において、表面シート1側の延出部13の中央部を外方へ舌片状に張り出させておくことで、表面シート1を引っ張りやすくすることができる。また、図示される第一〜第三の例における延出部13は、表面シート1及び背面シート2が全幅に亘って端縁シール部9より外方へ延出したものとなっているが、表面シート1及び背面シート2の一部、例えば上記舌片状の部分に対応する領域のみが端縁シール部9より外方へ延出したものとすることもできる。
【0047】
以上説明した包装袋の第一〜第三の例は、ガゼット袋であるが、次に平袋について説明する。以下に参照する図11〜図17において、図1〜図5と同じ符号は同様の構成要素を示し、類似の符号は類似の構成要素を示す。
【0048】
図11〜図13に示される包装袋の第四の例は、平袋となっている。つまり、表面シート1と背面シート2を重ね、その四周を、側縁シール部5’,6’と端縁シール部9’,10’で熱融着し、周縁シール部11’を形成することで袋状としたものとなっている。側縁シール部5’,6’と端縁シール部9’,10’は、いずれも表面シート1と背面シート2の対向部を熱融着したものである。
【0049】
両側縁シール部5’,6’は、端縁シール部9’側の端部から長さ方向中間部までの領域における幅方向内側が弱シール部である弱側縁シール部5a’,6a’、この弱側縁シール部5a’,6a’の幅方向外側に隣接する領域を含む両側縁シール部5’,6’の残部が強シール部である強側縁シール部5b’,6b’となっている。また、端縁シール部10’は強シール部となっている。この包装袋の第四の例は、基本的には側面シート3,4(図1、図2参照)を有していない点以外は前述の第一の例と同様で、この第四の例に係る包装袋の開封は、前記包装袋の第一の例と同様にして行われる。
【0050】
図14及び図15に示される包装袋の第五の例は、平袋となっている点以外は前記包装袋の第二の例と同様である。また、少なくとも表面シート1が長さ方向に延伸された一軸延伸フィルム層を有する積層シートで構成されており、切れ目線17,18(図11、図12参照)を有していない代わりに、表面シート1側の延出部13の幅方向両端部の未シール部15,16に対応する位置にそれぞれノッチ19,20が形成されている点以外は前記第四の例と同様である。この包装袋の第五の例の開封は、前記包装袋の第二の例と同様にして行われる。この包装袋の第五の例は、前記包装袋の第二の例と同様に、上記未シール部15,16をも含めて弱側縁シール部5a’,6a’とすることもできる。つまり、両側縁シール部5’,6’は、弱シール部である端縁シール部9’側の端部から長さ方向中間部までの領域における幅方向内側が弱シール部である弱側縁シール部5a’,6a’、この弱側縁シール部5a’,6a’の幅方向外側に連続して隣接する領域を含む両側縁シール部5’,6’の残部が強シール部である強側縁シール部5b’,6b’とすることもできる。ノッチ19,20は、延出部13の幅方向両端部の前記弱側縁シール部5a’,6a’に対応する位置にそれぞれ形成する。このようにしても開封可能であることは前記包装袋の第二の例の説明において述べたとおりである。
【0051】
図16及び図17に示される包装袋の第六の例は、平袋となっている点以外は前記第三の例と同様である。また、、未シール部15,16(図11、図12参照)が存在せずに弱側縁シール部5a’,6a’と幅方向に接する強側縁シール部5b’,6b’部分を有する点、切れ目線17,18が弱側縁シール部5a’,6a’内を通って形成されている点を除き、前記第四の例と同様である。この第六の例に係る包装袋の開封は、前記包装袋の第三の例と同様にして行われる。
【0052】
包装袋の第四及び第六の例において、切れ目線17,18の延出部13側の端部に、包装袋の第五の例で用たものと同様のノッチ19,20(図14参照)を設けておくと、切れ目線17,18に沿った引き裂き開始が容易となる。
【0053】
次に、本発明に係る包装容器の第一の例を図18〜図20で説明する。
【0054】
本例の包装容器は、平面四角形をなす蓋材101と、やはり平面四角形をなす容器102とから構成されている。容器102は、開口部周縁にフランジ部103が張り出したもので、蓋材101はその周縁部がこのフランジ部103に熱融着されて容器102の開口部を封止している。
【0055】
蓋材101は、包装袋の第一の例で説明した表面シート1(図1〜図3参照)などと同様の層構成の積層シートを用いることができる。蓋材101の両側縁部と両端縁部は、対向する容器102のフランジ部103の外周縁部に、側縁シール部104,105と端縁シール部106,107でそれぞれ熱融着されている。蓋材101の周縁に形成された側縁シール部104,105及び端縁シール部106,107は蓋材101の周縁シール部108を構成している。
【0056】
蓋材101一方の端縁部は、同じ側の端縁シール部106よりも外側に延出した延出部109を有している。本例においては、蓋材101の周囲に形成された周縁シール部108のうち、前記両側縁シール部104,105の一部及び延出部109側の端縁シール部106は引き剥がし可能な弱シール部、その他の領域はこの弱シール部よりシール強度の高い強シール部となっている。弱シール部と強シール部は包装袋の第一の例で説明した内容と同じである。
【0057】
両側縁シール部104,105は、上記のように弱シール部となった端縁シール部106側の端部から長さ方向中間部までの領域における幅方向内側が弱シール部である弱側縁シール部104a,105a、この弱側縁シール部104a,105aの幅方向外側に隣接する領域を含む両側縁シール部104,105の残部が強シール部である強側縁シール部104b,105bとなっている。つまり、両側縁シール部104,105は、延出部109側に設けられた端縁シール部106側では幅方向に弱シール部と強シール部が並列しており、延出部109とは反対側の端縁シール部107側では、この並列した弱シール部と強シール部に連なって全幅に亘って強シール部となっている。また、端縁シール部107は強シール部となっている。
【0058】
両側縁シール部104,105の端縁シール部106側の端部から長さ方向中間部までの領域に形成された弱側縁シール部104a,105aとその幅方向外側の強側縁シール部104b,105bとの間には、それぞれ未シール部110,111が残されている。そして、蓋材101には、端縁シール部106側の端部から両側縁シール部104,105の長さ方向中間部まで、即ち弱側縁シール部104a,105aの内端に対応する位置まで、端縁シール部106を横切り未シール部110,111内を通って切れ目線112,113が形成されている。この切れ目線112,113は、包装袋の第一の例で説明した切れ目線17,18(図1、図2参照)と同様である。
【0059】
本包装容器の開封は、延出部109を引っ張って、端縁シール部106及び弱側縁シール部104a,105aを剥離すると共に、切れ目線112,113に沿って蓋材101を切断して捲り上げることで開封される。この開封原理は、前述した包装袋の第一の例と基本的には同じである。
【0060】
次に、図21及び図22に基づいて本発明に係る包装容器の第二の例を説明する。なお、図21及び図22において、図18〜図20と同じ符号は同様の構成要素を示す。
【0061】
本例の包装容器は、蓋材101が長さ方向に延伸された一軸延伸フィルム層を有する積層シートで構成されており、切れ目線112,113(図18、図19参照)を有していない代わりに、延出部109の幅方向両端部の未シール部110,111に対応する位置にそれぞれノッチ114,115が形成されている点以外は前記包装容器の第一の例と同様である。蓋材101としては、基材層として一軸延伸フィルムを用いた積層フィルムを用いることができる。ノッチ114,115は、VノッチでもIノッチでも良い。
【0062】
本例の場合、表面シート1側の延出部13を引き上げ、端縁シール部9及び弱側縁シール部5a,6aを剥離すると、ノッチ19,20から表面シート1が裂け、裂け目が表面シート1の一軸延伸フィルム層の延伸方向に伝播して開封が行われる。この開封原理は、前述した包装袋の第二の例と基本的には同じである。この包装容器の第二の例は、前記包装袋の第二の例と同様に、上記未シール部110,111をも含めて弱側縁シール部104a,105aとすることもできる。つまり、両側縁シール部104,105は、弱シール部である端縁シール部106側の端部から長さ方向中間部までの領域における幅方向内側が弱シール部である弱側縁シール部104a,105a、この弱側縁シール部104a,105aの幅方向外側に連続して隣接する領域を含む両側縁シール部104,105の残部が強シール部である強側縁シール部104b,105bとすることもできる。ノッチ114,115は、延出部109の幅方向両端部の前記弱側縁シール部104a,105aに対応する位置にそれぞれ形成する。このようにしても開封可能であることは前記包装袋の第二の例の説明において述べたとおりである。
【0063】
更に、図23及び図24に基づいて本発明に係る包装容器の第三の例を説明する。なお、図23及び図24において、図18〜図20と同じ符号は同様の構成要素を示す。
【0064】
本例の包装容器においては、弱側縁シール部104a,105aと強側縁シール部104b,105bとの間には、前述の第一の例のような未シール部110,111(図18、図19参照)が存在せず、弱側縁シール部104a,105aと幅方向に接する強側縁シール部104b,105b部分を有するものとなっている。また、切れ目線112,113は、蓋材101の延出部109側に設けられた端縁シール部106側の端部から両側縁シール部104,105の長さ方向中間部まで、弱側縁シール部104a,105a内を通って形成されている。本例は、未シール部110,111(図18、図19参照)が存在せずに弱側縁シール部104a,105aと幅方向に接する強側縁シール部104b,105部分を有する点、切れ目線110,111が弱側縁シール部104a,105a内を通って形成されている点を除き、前記包装容器の第一の例と同様である。また、本例の補言う層用機の開封原理は、前述した包装袋の第三の例と基本的には同じである。
【0065】
包装容器の第一及び第三の例において、切れ目線112,113の延出部109側の端部に、包装容器の第二の例で用たものと同様のノッチ114,115(図21参照)を設けておくと、切れ目線112,113に沿った引き裂き開始が容易となる。
【0066】
本発明に係る包装容器は、例えば一回では消費されない食品の包装などに好ましく用いることができる。具体的には、バターやマーガリンの包装、大型のアイスクリームの包装などに用いることができる。
【0067】
本発明に係る包装袋及び包装容器の製造に際しては、総てのシール部を弱シールして弱シール部とした後、この弱シール部に重ねて必要な範囲を強シールして強シール部とすることで、必要な範囲に弱シール部と強シール部を形成することができる。また、弱シールする領域と強シールする領域を区分けしてシールすることでも、必要な範囲に弱シール部と強シール部を形成することができる。
【符号の説明】
【0068】
1 平面シート(表面シート)
2 平面シート(背面シート)
3,4 側面シート
5,6 側縁シール部(表面シート側)
5a,6a 弱側縁シール部
5b,6b 強側縁シール部
5’,6’ 側縁シール部
5a’,6a’ 弱側縁シール部
5b’,6b’ 強側縁シール部
7,8 側縁シール部(背面シート側)
9,10 端縁シール部
9’,10’端縁シール部
11 周縁シール部(表面シート側)
11’ 周縁シール部
12 周縁シール部(背面シート側)
13,14 延出部
15,16 未シール部
17,18 切れ目線
19,20 ノッチ
21 背貼りシール部
101 蓋材
102 容器
103 フランジ部
104,105 側縁シール部
104a,105a 弱側縁シール部
104b,105b 強側縁シール部
106,107 端縁シール部
108 周縁シール部
109 延出部
110,111 未シール部
112,113 切れ目線
114,115 ノッチ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
表裏面を形成する平面シートと、両側にマチ部を形成する側面シートを備え、少なくとも一方の平面シートの両側部と、対応する側の前記側面シートとをそれぞれ熱融着した両側縁シール部と、前記平面シートの対応する端縁部同士及びこの両者間に挟まれた前記側面シートをそれぞれ熱融着した両端縁シール部とからなる周縁シール部が形成された平面四角形の包装袋において、
前記一方の平面シートの一方の端縁部が、同じ側の一方の端縁シール部より外方に延出した延出部を有していると共に、前記周縁シール部のうち、前記両側縁シール部の一部及び前記一方の端縁シール部が引き剥がし可能な弱シール部、その他の領域が該弱シール部よりシール強度の高い強シール部となっており、前記両側縁シール部は、前記一方の端縁シール部側の端部から長さ方向中間部までの領域における幅方向内側が前記弱シール部である弱側縁シール部、該弱側縁シール部の幅方向外側に隣接する領域を含む前記両側縁シール部の残部が前記強シール部である強側縁シール部となっている一方、前記弱側縁シール部とその幅方向外側の前記強側縁シール部との間に未シール部が残されており、前記一方の平面シートに、前記一方の端縁シール部側の端部から前記両側縁シール部の長さ方向中間部まで、それぞれ前記未シール部内を通って切れ目線が形成されていることを特徴とする包装袋。
【請求項2】
表裏面を形成する平面シートと、両側にマチ部を形成する側面シートを備え、少なくとも一方の平面シートの両側部と、対応する側の前記側面シートとをそれぞれ熱融着した両側縁シール部と、前記平面シートの対応する端縁部同士及びこの両者間に挟まれた前記側面シートをそれぞれ熱融着した両端縁シール部とからなる周縁シール部が形成された平面四角形の包装袋において、
少なくとも前記一方の平面シートが、長さ方向に延伸された一軸延伸フィルム層を有する積層シートで構成されており、該一方の平面シートの一方の端縁部が、同じ側の一方の端縁シール部より外方に延出した延出部を有していると共に、前記周縁シール部のうち、前記両側縁シール部の一部及び前記一方の端縁シール部が引き剥がし可能な弱シール部、その他の領域が該弱シール部よりシール強度の高い強シール部となっており、前記両側縁シール部は、前記一方の端縁シール部側の端部から長さ方向中間部までの領域における幅方向内側が前記弱シール部である弱側縁シール部、該弱側縁シール部の幅方向外側に隣接する領域を含む前記両側縁シール部の残部が前記強シール部である強側縁シール部となっている一方、前記弱側縁シール部とその幅方向外側の前記強側縁シール部との間に未シール部が残されており、前記延出部の幅方向両端部の前記未シール部に対応する位置にそれぞれノッチが形成されていることを特徴とする包装袋。
【請求項3】
表裏面を形成する平面シートと、両側にマチ部を形成する側面シートを備え、少なくとも一方の平面シートの両側部と、対応する側の前記側面シートとをそれぞれ熱融着した両側縁シール部と、前記平面シートの対応する端縁部同士及びこの両者間に挟まれた前記側面シートをそれぞれ熱融着した両端縁シール部とからなる周縁シール部が形成された平面四角形の包装袋において、
少なくとも前記一方の平面シートが、長さ方向に延伸された一軸延伸フィルム層を有する積層シートで構成されており、該一方の平面シートの一方の端縁部が、同じ側の一方の端縁シール部より外方に延出した延出部を有していると共に、前記周縁シール部のうち、前記両側縁シール部の一部及び前記一方の端縁シール部が引き剥がし可能な弱シール部、その他の領域が該弱シール部よりシール強度の高い強シール部となっており、前記両側縁シール部は、前記一方の端縁シール部側の端部から長さ方向中間部までの領域における幅方向内側が前記弱シール部である弱側縁シール部、該弱側縁シール部の幅方向外側に連続して隣接する領域を含む前記両側縁シール部の残部が前記強シール部である強側縁シール部となっている一方、前記延出部の幅方向両端部の前記弱側縁シール部に対応する位置にそれぞれノッチが形成されていることを特徴とする包装袋。
【請求項4】
表裏面を形成する平面シートと、両側にマチ部を形成する側面シートを備え、少なくとも一方の平面シートの両側部と、対応する側の前記側面シートとをそれぞれ熱融着した両側縁シール部と、前記平面シートの対応する端縁部同士及びこの両者間に挟まれた前記側面シートをそれぞれ熱融着した両端縁シール部とからなる周縁シール部が形成された平面四角形の包装袋において、
前記一方の平面シートの一方の端縁部が、同じ側の一方の端縁シール部より外方に延出した延出部を有していると共に、前記周縁シール部のうち、前記両側縁シール部の一部及び前記一方の端縁シール部が引き剥がし可能な弱シール部、その他の領域が該弱シール部よりシール強度の高い強シール部となっており、前記両側縁シール部は、前記一方の端縁シール部側の端部から長さ方向中間部までの領域における幅方向内側が前記弱シール部である弱側縁シール部、該弱側縁シール部の幅方向外側に隣接する領域を含む前記両側縁シール部の残部が前記強シール部である強側縁シール部となっている一方、前記一方の平面シートに、前記一方の端縁シール部側の端部から前記両側縁シール部の長さ方向中間部まで、それぞれ前記弱側縁シール部内を通って切れ目線が形成されていることを特徴とする包装袋。
【請求項5】
前記側面シートが、他方の平面シートの対応する側縁に一体に連なっていることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載の包装袋。
【請求項6】
表裏面を形成する平面シートの対応する両側部同士を熱融着した両側縁シール部と、対応する両端縁部同士を熱融着した両端縁シール部とからなる周縁シール部が形成された平面四角形の包装袋において、
前記一方の平面シートの一方の端縁部が、同じ側の一方の端縁シール部より外方に延出した延出部を有していると共に、前記周縁シール部のうち、前記両側縁シール部の一部及び前記一方の端縁シール部が引き剥がし可能な弱シール部、その他の領域が該弱シール部よりシール強度の高い強シール部となっており、前記両側縁シール部は、前記一方の端縁シール部側の端部から長さ方向中間部までの領域における幅方向内側が前記弱シール部である弱側縁シール部、該弱側縁シール部の幅方向外側に隣接する領域を含む前記両側縁シール部の残部が前記強シール部である強側縁シール部となっている一方、前記弱側縁シール部とその幅方向外側の前記強側縁シール部との間に未シール部が残されており、前記一方の平面シートに、前記一方の端縁シール部側の端部から前記両側縁シール部の長さ方向中間部まで、それぞれ前記未シール部内を通って切れ目線が形成されていることを特徴とする包装袋。
【請求項7】
表裏面を形成する平面シートの対応する両側部同士を熱融着した両側縁シール部と、対応する両端縁部同士を熱融着した両端縁シール部とからなる周縁シール部が形成された平面四角形の包装袋において、
少なくとも前記一方の平面シートが、長さ方向に延伸された一軸延伸フィルム層を有する積層シートで構成されており、該一方の平面シートの一方の端縁部が、同じ側の一方の端縁シール部より外方に延出した延出部を有していると共に、前記周縁シール部のうち、前記両側縁シール部の一部及び前記一方の端縁シール部が引き剥がし可能な弱シール部、その他の領域が該弱シール部よりシール強度の高い強シール部となっており、前記両側縁シール部は、前記一方の端縁シール部側の端部から長さ方向中間部までの領域における幅方向内側が前記弱シール部である弱側縁シール部、該弱側縁シール部の幅方向外側に隣接する領域を含む前記両側縁シール部の残部が前記強シール部である強側縁シール部となっている一方、前記弱側縁シール部とその幅方向外側の前記強側縁シール部との間に未シール部が残されており、前記延出部の幅方向両端部の前記未シール部に対応する位置にそれぞれノッチが形成されていることを特徴とする包装袋。
【請求項8】
表裏面を形成する平面シートの対応する両側部同士を熱融着した両側縁シール部と、対応する両端縁部同士を熱融着した両端縁シール部とからなる周縁シール部が形成された平面四角形の包装袋において、
少なくとも前記一方の平面シートが、長さ方向に延伸された一軸延伸フィルム層を有する積層シートで構成されており、該一方の平面シートの一方の端縁部が、同じ側の一方の端縁シール部より外方に延出した延出部を有していると共に、前記周縁シール部のうち、前記両側縁シール部の一部及び前記一方の端縁シール部が引き剥がし可能な弱シール部、その他の領域が該弱シール部よりシール強度の高い強シール部となっており、前記両側縁シール部は、前記一方の端縁シール部側の端部から長さ方向中間部までの領域における幅方向内側が前記弱シール部である弱側縁シール部、該弱側縁シール部の幅方向外側に連続して隣接する領域を含む前記両側縁シール部の残部が前記強シール部である強側縁シール部となっている一方、前記延出部の幅方向両端部の前記弱側縁シール部に対応する位置にそれぞれノッチが形成されていることを特徴とする包装袋。
【請求項9】
表裏面を形成する平面シートの対応する両側部同士を熱融着した両側縁シール部と、対応する両端縁部同士を熱融着した両端縁シール部とからなる周縁シール部が形成された平面四角形の包装袋において、
前記一方の平面シートの一方の端縁部が、同じ側の一方の端縁シール部より外方に延出した延出部を有していると共に、前記周縁シール部のうち、前記両側縁シール部の一部及び前記一方の端縁シール部が引き剥がし可能な弱シール部、その他の領域が該弱シール部よりシール強度の高い強シール部となっており、前記両側縁シール部は、前記一方の端縁シール部側の端部から長さ方向中間部までの領域における幅方向内側が前記弱シール部である弱側縁シール部、該弱側縁シール部の幅方向外側に隣接する領域を含む前記両側縁シール部の残部が前記強シール部である強側縁シール部となっている一方、前記一方の平面シートに、前記一方の端縁シール部側の端部から前記両側縁シール部の長さ方向中間部まで、それぞれ前記弱側縁シール部内を通って切れ目線が形成されていることを特徴とする包装袋。
【請求項10】
蓋材が、容器の開口部周縁に張り出したフランジ部の外周縁部に、両側縁シール部と両端縁シール部とからなる周縁シール部で熱融着された平面四角形の包装容器において、
前記蓋材の一方の端縁部が、同じ側の一方の端縁シール部より外方に延出した延出部を有していると共に、前記周縁シール部のうち、前記両側縁シール部の一部及び前記一方の端縁シール部が引き剥がし可能な弱シール部、その他の領域が該弱シール部よりシール強度の高い強シール部となっており、前記両側縁シール部は、前記一方の端縁シール部側の端部から長さ方向中間部までの領域における幅方向内側が前記弱シール部である弱側縁シール部、該弱側縁シール部の幅方向外側に隣接する領域を含む前記両側縁シール部の残部が前記強シール部である強側縁シール部となっている一方、前記弱側縁シール部とその幅方向外側の前記強側縁シール部との間に未シール部が残されており、前記蓋材に、前記一方の端縁シール部側の端部から前記両側縁シール部の長さ方向中間部まで、それぞれ前記未シール部内を通って切れ目線が形成されていることを特徴とする包装容器。
【請求項11】
蓋材が、容器の開口部周縁に張り出したフランジ部の外周縁部に、両側縁シール部と両端縁シール部とからなる周縁シール部で熱融着された平面四角形の包装容器において、
前記蓋材が、長さ方向に延伸された一軸延伸フィルム層を有する積層シートで構成されており、該蓋材の一方の端縁部が、同じ側の一方の端縁シール部より外方に延出した延出部を有していると共に、前記周縁シール部のうち、前記両側縁シール部の一部及び前記一方の端縁シール部が引き剥がし可能な弱シール部、その他の領域が該弱シール部よりシール強度の高い強シール部となっており、前記両側縁シール部は、前記一方の端縁シール部側の端部から長さ方向中間部までの領域における幅方向内側が前記弱シール部である弱側縁シール部、該弱側縁シール部の幅方向外側に隣接する領域を含む前記両側縁シール部の残部が前記強シール部である強側縁シール部となっている一方、前記弱側縁シール部とその幅方向外側の前記強側縁シール部との間に未シール部が残されており、前記延出部の幅方向両端部の前記未シール部に対応する位置にそれぞれノッチが形成されていることを特徴とする包装容器。
【請求項12】
蓋材が、容器の開口部周縁に張り出したフランジ部の外周縁部に、両側縁シール部と両端縁シール部とからなる周縁シール部で熱融着された平面四角形の包装容器において、
前記蓋材が、長さ方向に延伸された一軸延伸フィルム層を有する積層シートで構成されており、該蓋材の一方の端縁部が、同じ側の一方の端縁シール部より外方に延出した延出部を有していると共に、前記周縁シール部のうち、前記両側縁シール部の一部及び前記一方の端縁シール部が引き剥がし可能な弱シール部、その他の領域が該弱シール部よりシール強度の高い強シール部となっており、前記両側縁シール部は、前記一方の端縁シール部側の端部から長さ方向中間部までの領域における幅方向内側が前記弱シール部である弱側縁シール部、該弱側縁シール部の幅方向外側に連続して隣接する領域を含む前記両側縁シール部の残部が前記強シール部である強側縁シール部となっている一方、前記延出部の幅方向両端部の前記弱側縁シール部に対応する位置にそれぞれノッチが形成されていることを特徴とする包装容器。
【請求項13】
蓋材が、容器の開口部周縁に張り出したフランジ部の外周縁部に、両側縁シール部と両端縁シール部とからなる周縁シール部で熱融着された平面四角形の包装容器において、
前記蓋材の一方の端縁部が、同じ側の一方の端縁シール部より外方に延出した延出部を有していると共に、前記周縁シール部のうち、前記両側縁シール部の一部及び前記一方の端縁シール部が引き剥がし可能な弱シール部、その他の領域が該弱シール部よりシール強度の高い強シール部となっており、前記両側縁シール部は、前記一方の端縁シール部側の端部から長さ方向中間部までの領域における幅方向内側が前記弱シール部である弱側縁シール部、該弱側縁シール部の幅方向外側に隣接する領域を含む前記両側縁シール部の残部が前記強シール部である強側縁シール部となっている一方、前記蓋材に、前記一方の端縁シール部側の端部から前記両側縁シール部の長さ方向中間部まで、それぞれ前記弱側縁シール部内を通って切れ目線が形成されていることを特徴とする包装容器。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate

【図10】
image rotate

【図11】
image rotate

【図12】
image rotate

【図13】
image rotate

【図14】
image rotate

【図15】
image rotate

【図16】
image rotate

【図17】
image rotate

【図18】
image rotate

【図19】
image rotate

【図20】
image rotate

【図21】
image rotate

【図22】
image rotate

【図23】
image rotate

【図24】
image rotate


【公開番号】特開2011−235913(P2011−235913A)
【公開日】平成23年11月24日(2011.11.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−107028(P2010−107028)
【出願日】平成22年5月7日(2010.5.7)
【出願人】(000162113)共同印刷株式会社 (488)
【Fターム(参考)】