説明

化合物

本発明は、HIVインテグラーゼ阻害薬のプロドラッグである化合物を特徴とするため、HIV複製の阻害、HIVによる感染の予防および/または処置、ならびにAIDSおよび/またはARCの処置に有用である。

【発明の詳細な説明】
【背景技術】
【0001】
ヒト免疫不全ウイルス(「HIV」)は、後天性免疫不全症候群(「AIDS」)、日和見感染に対する感受性に付随する、免疫系の、特にCD4 T−細胞の破壊によって特徴づけられる疾患およびその前駆体AIDS関連症候群(「ARC」)、症状、例えば、持続性全身性リンパ節腫、発熱および体重減少によって特徴づけられる症候群、の原因病原体である。HIVはレトロウイルスである;そのRNAのDNAへの変化は、逆転写酵素の作用を介して達成される。逆転写酵素の機能を抑制する化合物は、感染細胞のHIVの複製を阻害する。かかる化合物は、ヒトのHIV感染の予防または処置に有用である。
【0002】
ヒトT−細胞のHIV複製における必須工程は、宿主細胞ゲノムへのプロウイルスDNAのウイルスコード化インテグラーゼによる挿入である。インテグレーションは、ウイルスDNA配列と安定な核タンパク複合体との集合、線形プロウイルスDNAの3’末端からの2つのヌクレオチドの開裂および宿主標的部位で形成される互い違いの切断の埋め込み型プロウイルスDNAの3’OH末端の共有結合に関する方法においてインテグラーゼによって介在されると考えられている。得られたギャップの修復合成は、細胞酵素によって達成されうる。
【0003】
ヒト疾患を処置するために新規の治療剤を見出す必要性が引き続き存在している。HIVインテグラーゼは、ウイルス感染、特にHIV感染におけるその重要な役割による新規治療剤の発見のための魅力的な標的である。インテグラーゼ阻害薬は、WO2006/116724に開示されている。本発明の化合物は、活性な治療剤を提供することを目的としていた。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】国際公開第2006/116724号パンフレット
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明は、HIVインテグラーゼ阻害薬のプロドラッグである化合物を特徴とするため、HIV複製の阻害、HIVによる感染の予防および/または処置、ならびにAIDSおよび/またはARCの処置に有用である。本発明は、式(I):
【化1】

[式中:
はC−CアルキルまたはLRであり;
Lはアルキレンであり;

a)ヒドロキシ;
b)アルコキシ;
c)OR(式中:RはP(O)(OH)またはアルコキシである);
d)オキソまたはC−Cアルキルで所望により置換されていてもよいヘテロシクリル;
e)C(O)OR(式中:RはH、C−Cアルキル、またはXR(式中:Xはアルキレンであり、RはC−C10アリール、ヘテロシクリル、またはNR(式中:RおよびRは、独立して、HおよびC−Cアルキルからなる群より選択される)である)である);
f)NR
g)C(O)NR(式中:RおよびRは、独立して、HおよびXRからなる群より選択される);または
h)C(O)R10(式中:R10はXR11(式中:R11はヘテロシクリルである)で所望により置換されていてもよいヘテロシクリルである);
である]
で示される化合物またはその医薬上許容される塩を特徴とする。
【図面の簡単な説明】
【0006】
【図1】(4aS,13aR)−N−[(2,4−ジフルオロフェニル)メチル]−10−ヒドロキシ−9,11−ジオキソ−2,3,4a,5,9,11,13,13a−オクタヒドロ−1H−ピリド[1,2−a]ピロロ[1’,2’,3,4]イミダゾ[1,2−d]ピラジン−8−カルボキサミド(スキーム2の化合物1a)およびプロドラッグ、実施例2の血漿濃度。
【発明を実施するための形態】
【0007】
本発明には、ウイルス感染、特にHIV感染を処置または予防するための治療薬を得るのに有用な、式(I)の化合物、式(I)の化合物を含む医薬組成物、および該化合物の調製法が含まれる。
【0008】
本発明は、式(I):
【化2】

[式中:
はC−CアルキルまたはLRであり;
Lはアルキレンであり;

a)ヒドロキシ;
b)アルコキシ;
c)OR(式中:RはP(O)(OH)またはアルコキシである);
d)オキソまたはC−Cアルキルで所望により置換されていてもよいヘテロシクリル;
e)C(O)OR(式中:Rは、H、C−CアルキルまたはXR(式中:Xはアルキレンであり、RはC−C10アリール、ヘテロシクリル、またはNR(式中:RおよびRは、独立して、HおよびC−Cアルキルからなる群より選択される)である)である);
f)NR
g)C(O)NR(式中:RおよびRは、独立して、HおよびXRからなる群より選択される);または
h)C(O)R10(式中:R10はXR11(式中:R11はヘテロシクリルである)で所望により置換されていてもよいヘテロシクリルである);
である]
で示される化合物またはその医薬上許容される塩を特徴とする。
【0009】
本発明は、式(I)の化合物(式中:RはLR(式中:RはORまたはC(O)ORである)である)を特徴とする。
【0010】
本発明は、式(I)の化合物(式中:RはLR(式中:RはORまたはC(O)OR(式中:RはP(O)(OH)であり、RはXR(式中:Xはアルキレンであり、RはC6−10アリールである)である)である)である)を特徴とする。
【0011】
本発明はまた、
{[(4aS,13aR)−8−({[(2,4−ジフルオロフェニル)メチル]アミノ}カルボニル)−9,11−ジオキソ−2,3,4a,5,9,11,13,13a−オクタヒドロ−1H−ピリド[1,2−a]ピロロ[1’,2’:3,4]イミダゾ[1,2−d]ピラジン−10−イル]オキシ}メチル メチル カルボネート;
{[(4aS,13aR)−8−({[(2,4−ジフルオロフェニル)メチル]アミノ}カルボニル)−9,11−ジオキソ−2,3,4a,5,9,11,13,13a−オクタヒドロ−1H−ピリド[1,2−a]ピロロ[1’,2’:3,4]イミダゾ[1,2−d]ピラジン−10−イル]オキシ}メチル 2−(メチルオキシ)エチル カルボネート;
メチル ({[({[(4aS,13aR)−8−({[(2,4−ジフルオロフェニル)メチル]アミノ}カルボニル)−9,11−ジオキソ−2,3,4a,5,9,11,13,13a−オクタヒドロ−1H−ピリド[1,2−a]ピロロ[1’,2’:3,4]イミダゾ[1,2−d]ピラジン−10−イル]オキシ}メチル)オキシ]カルボニル}オキシ)アセテート;
{[(4aS,13aR)−8−({[(2,4−ジフルオロフェニル)メチル]アミノ}カルボニル)−9,11−ジオキソ−2,3,4a,5,9,11,13,13a−オクタヒドロ−1H−ピリド[1,2−a]ピロロ[1’,2’:3,4]イミダゾ[1,2−d]ピラジン−10−イル]オキシ}メチル 2−(4−モルホリニル)エチル カルボネート;
{[(4aS,13aR)−8−({[(2,4−ジフルオロフェニル)メチル]アミノ}カルボニル)−9,11−ジオキソ−2,3,4a,5,9,11,13,13a−オクタヒドロ−1H−ピリド[1,2−a]ピロロ[1’,2’:3,4]イミダゾ[1,2−d]ピラジン−10−イル]オキシ}メチル 2−ヒドロキシエチル カルボネート;
{[(4aS,13aR)−8−({[(2,4−ジフルオロフェニル)メチル]アミノ}カルボニル)−9,11−ジオキソ−2,3,4a,5,9,11,13,13a−オクタヒドロ−1H−ピリド[1,2−a]ピロロ[1’,2’:3,4]イミダゾ[1,2−d]ピラジン−10−イル]オキシ}メチル 2−(ホスホノオキシ)エチル カルボネート;
{[(4aS,13aR)−8−({[(2,4−ジフルオロフェニル)メチル]アミノ}カルボニル)−9,11−ジオキソ−2,3,4a,5,9,11,13,13a−オクタヒドロ−1H−ピリド[1,2−a]ピロロ[1’,2’:3,4]イミダゾ[1,2−d]ピラジン−10−イル]オキシ}メチル 3−ヒドロキシプロピル カルボネート;
{[(4aS,13aR)−8−({[(2,4−ジフルオロフェニル)メチル]アミノ}カルボニル)−9,11−ジオキソ−2,3,4a,5,9,11,13,13a−オクタヒドロ−1H−ピリド[1,2−a]ピロロ[1’,2’:3,4]イミダゾ[1,2−d]ピラジン−10−イル]オキシ}メチル 3−ヒドロキシプロピル カルボネート;
{[(4aS,13aR)−8−({[(2,4−ジフルオロフェニル)メチル]アミノ}カルボニル)−9,11−ジオキソ−2,3,4a,5,9,11,13,13a−オクタヒドロ−1H−ピリド[1,2−a]ピロロ[1’,2’:3,4]イミダゾ[1,2−d]ピラジン−10−イル]オキシ}メチル 3−(ホスホノオキシ)プロピル カルボネート;
からなる群より選択される化合物またはその医薬上許容される塩を特徴とする。
【0012】
単独のまたはその他の用語と組み合わせる、「アルキル」なる語は、特定数の炭素原子を含有する直鎖または分枝鎖飽和脂肪族炭化水素ラジカルをいう。アルキルラジカルの例として、限定されるものではないが、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、イソブチル、sec−ブチル、tert−ブチル、ペンチル、イソアミル、n−ヘキシルなどが挙げられる。
【0013】
「アルキレン」なる語は、特に明記しない限り、好ましくは1〜12個の炭素原子を有する、直鎖または分枝鎖二価炭化水素ラジカルをいう。本明細書に用いられる「アルキレン」の例として、限定されるものではないが、メチレン、エチレン、プロピレン、ブチレン、イソブチレンなどが挙げられる。
【0014】
「アルコキシ」なる語は、アルキルエーテルラジカルをいう、ここで、「アルキル」なる語は上記のとおりである。適当なアルキルエーテルの例として、限定されるものではないが、メトキシ、エトキシ、n−プロポキシ、イソプロポキシ、n−ブトキシ、イソブトキシ、sec−ブトキシ、tert−ブトキシなどが挙げられる。
【0015】
単独のまたはその他の用語と組み合わせる、「アリール」なる語は、特定数の炭素原子、好ましくは6〜10個の炭素原子を含有する炭素環式芳香族部分(例えば、フェニルまたはナフチル)をいう。アリールラジカルの例として、限定されるものではないが、フェニル、ナフチル、インデニル、アズレニル、フルオレニル、アントラセニル、フェナントレニル、テトラヒドロナフチル、インダニル、フェナントリジニルなどが挙げられる。特に明記しない限り、「アリール」なる語はまた、芳香族炭化水素ラジカルの可能性のある各位置異性体、例えば、1−ナフチル、2−ナフチル、5−テトラヒドロナフチル、6−テトラヒドロナフチル、1−フェナントリジニル、2−フェナントリジニル、3−フェナントリジニル、4−フェナントリジニル、7−フェナントリジニル、8−フェナントリジニル、9−フェナントリジニルおよび10−フェナントリジニルを含む。アリールラジカルの例として、限定されるものではないが、フェニル、ナフチル、インデニル、アズレニル、フルオレニル、アントラセニル、フェナントレニル、テトラヒドロナフチル、インダニル、フェナントリジニルなどが挙げられる。
【0016】
本明細書に用いられる、「複素環」、「ヘテロ環」および「ヘテロシクリル」なる語は、3〜7員の単環式ヘテロ環または8〜11員の二環式ヘテロ環系をいい、その任意の環は飽和、部分飽和または不飽和のいずれかであり、単環である場合には所望によりベンゾ縮合されていてもよい。各複素環は、1個または複数の炭素原子およびN、OおよびSからなる群より選択される1〜4個のヘテロ原子からなり、窒素および硫黄ヘテロ原子は所望により酸化されていてもよく、窒素原子は所望により四級化されていてもよく、上記のヘテロ環のいずれかがベンゼン環と縮合する任意の二環式基を含む。ヘテロ環は、任意の炭素またはヘテロ原子で結合されていてもよく、ただし、該結合は安定な構造の形成をもたらす。好ましい複素環には、5〜7員の単環式複素環および8〜10員の二環式複素環が含まれる。ヘテロ環が置換基を有する場合には、置換基は環中の任意の原子、ヘテロ原子または炭素原子のいずれかに結合していてもよく、ただし、安定な化学構造をもたらすことが理解される。「ヘテロ芳香族」または「ヘテロアリール」は、上記の複素環内に含まれ、一般には、環系が、1個または複数の環原子、好ましくは1〜4個は、各々、ヘテロ原子、例えば、N、O、SおよびPで置換される、5〜12個の炭素原子、好ましくは5〜10個の炭素原子を含有する芳香族単環式または多環式環ラジカルである複素環をいう。好ましいヘテロアリール基には、5〜6員の単環式ヘテロアリールおよび8〜10員の二環式ヘテロアリールが含まれる。また、「複素環」、「ヘテロ環」または「ヘテロシクリル」なる語の範囲内に含まれ、ラジカルまたは結合点は非芳香族ヘテロ原子含有環上にある場合、非芳香族ヘテロ原子含有環は、1個または複数の芳香族環、例えば、インドリニル、クロマニル、フェナントリジニルまたはテトラヒドロ−キノリニルに縮合する基である。特に明記しない限り、「複素環」、「ヘテロ環」または「ヘテロシクリル」なる語はまた、ヘテロ環ラジカルの可能性のある各立体異性体、例えば、1−インドリニル、2−インドリニル、3−インドリニルを含む。複素環の例として、イミダゾリル、イミダゾリノイル(imidazolinoyl)、イミダゾリジニル、キノリル、イソキノリル、インドリル、インダゾリル、インダゾリノリル(indazolinolyl)、ペルヒドロピリダジル、ピリダジル、ピリジル、ピロリル、ピロリニル、ピロリジニル、ピラゾリル、ピラジニル、キノキソリル、ピペリジニル、ピラニル、ピラゾリニル、ピペラジニル、ピリミジニル、ピリダジニル、モルホリニル、チアモルホリニル、フリル、チエニル、トリアゾリル、チアゾリル、カルボリニル、テトラゾリル、チアゾリジニル、ベンゾフラノイル、チアモルホリニル スルホン、オキサゾリル、オキサジアゾリル、ベンゾオキサゾリル、オキソピペリジニル、オキソピロリジニル、オキソアゼピニル、アゼピニル、イソオキソゾリル、イソチアゾリル、フラザニル、テトラヒドロピラニル、テトラヒドロフラニル、チアゾリル、チアジアゾリル、ジオキソリル、ジオキシニル、オキサチオリル、ベンゾジオキソリル、ジチオリル、チオフェニル、テトラヒドロチオフェニル、スルホラニル、ジオキサニル、ジオキソラニル、テトラヒドロフロジヒドロフラニル、テトラヒドロピラノジヒドロフラニル、ジヒドロピラニル、テトラヒドロフロフラニルおよびテトラヒドロピラノフラニルが挙げられる。
【0017】
「ヘテロ原子」なる語は、窒素、酸素または硫黄を意味し、N(O){N−O}などの窒素ならびにS(O)およびS(O)などの硫黄の任意の酸化形態ならびに任意の塩基性窒素の四級化形態を含む。
【0018】
置換基または可変基の組み合わせが安定なまたは化学的に実現可能な化合物をもたらす場合にのみ、かかる組み合わせは許容される。
【0019】
特に明記しない限り、本明細書に示される構造はまた、構造のすべての立体化学形態、すなわち、各不斉中心についてのRおよびS立体配座を意味する。そのため、本願化合物のラセミ化合物およびラセミ混合物、単一エナンチオマー、ジアステレオマー混合物ならびに個々のジアステレオ異性体は、明確に本発明の範囲内に含まれる。本明細書に例示される具体的な化合物は具体的な立体化学配座で示されうるが、任意の所定のキラル中心で相反の立体化学のいずれかを有する化合物またはその混合物も考えられる。
【0020】
特に明記しない限り、本明細書に示される構造はまた、1個または複数の同位体豊富な原子の存在下においてのみ異なる化合物を含むことを意味する。例えば、ジュウテリウムまたはトリチウムによる水素の置換、または13C−または14C−豊富な炭素による炭素の置換を除く、本願構造を有する化合物はまた、本発明の範囲内にある。
【0021】
本発明の特定の化合物が別の互変異性型で存在しうることは当業者であれば分かるであろう。本願化合物のすべてのかかる互変異性型は、本発明の範囲内にある。特に明記しない限り、互変異性体のいずれかの表示は、他のものを含むことを意味する。
【0022】
「医薬上有効な量」なる語は、単剤療法としてまたは他の薬剤と組み合わせてのいずれかで患者における、ウイルス感染、例えば、HIV感染を処置するのに有効な量をいう。本明細書に用いられる「処置すること」なる語は、患者における特定の障害の症状の軽減、または特定の障害に付随する解明可能な測定値の改善をいい、無症状の患者、例えば、ウイルス感染が潜伏期になっている患者における症状再発の抑制を含みうる。「予防的に有効な量」なる語は、患者における、ウイルス感染、例えば、HIV感染を阻止すること、またはかかる感染の症状の発症を阻止するのに有効な量をいう。本明細書に用いられる、「患者」なる語は、ヒトを含む、哺乳動物をいう。
【0023】
「医薬上許容される担体またはアジュバント」なる語は、本発明の化合物と共に、患者に投与してもよく、その薬理活性を失わせず、治療量の抗ウイルス薬を提供するのに十分な用量で投与する場合に無毒性である、担体またはアジュバントをいう。
【0024】
本明細書に用いられる「処置」なる語は、患者における特定の障害の症状の軽減、または特定の障害に付随する解明可能な測定値の改善をいい、無症状の患者、例えば、ウイルス感染が潜伏期になっている患者における症状再発の抑制を含みうる。処置には、患者における、疾患または病態を阻止することまたはかかる疾患または病態の症状の発症を阻止することをいう予防が含まれる。本明細書に用いられる、「患者」なる語は、ヒトを含む、哺乳動物をいう。
【0025】
本明細書に用いられる、「対象」なる語は、患者、動物または生物試料をいう。本明細書に用いられる、「生物試料」なる語には、限定されるものではないが、細胞培養物またはその抽出物;インビトロアッセイに適当な酵素の調製物;哺乳動物から得られる生検物質またはその抽出物;および血液、唾液、尿、便、精液、涙、または他の体液もしくはその抽出物が含まれる。
【0026】
本発明に記載の化合物の医薬上許容される塩には、医薬上許容される無機および有機塩および塩基から得られるものが含まれる。適当な酸の例として、塩酸、臭化水素酸、硫酸、硝酸、過塩素酸、フマル酸、マレイン酸、リン酸、グリコール酸、乳酸、サリチル酸、コハク酸、トルエン−p−スルホン酸、酒石酸、酢酸、クエン酸、メタンスルホン酸、エタンスルホン酸、ギ酸、安息香酸、マロン酸、ナフタレン−2−スルホン酸およびベンゼンスルホン酸が挙げられる。他の酸、例えば、シュウ酸は、それ自体は医薬上許容されるものではないが、本発明の化合物およびその医薬上許容される酸付加塩を得るのに中間体として有用な塩の調製に用いられうる。
【0027】
適当な塩基から得られる塩には、アルカリ金属(例えば、ナトリウム)、アルカリ土類金属(例えば、マグネシウム)、アンモニウム、NW(式中:WはC1−4アルキルである)および他のアミン塩が含まれる。水素原子またはアミノ基の生理学上許容される塩には、有機カルボン酸、酢酸、乳酸、酒石酸、リンゴ酸、イセチオン酸、ラクトビオン酸およびコハク酸;有機スルホン酸、例えば、メタンスルホン酸、エタンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸およびp−トルエンスルホン酸ならびに無機酸、例えば、塩酸、硫酸、リン酸およびスルファミン酸の塩が含まれる。化合物とヒドロキシ基との生理学上許容される塩には、適当なカチオン、例えば、Na、NH、およびNW(式中:WはC1−4アルキル基である)と組み合わせる前記化合物のアニオンが含まれる。好ましい塩には、ナトリウム塩、カルシウム塩、カリウム塩、および塩酸塩が含まれる。
【0028】
本発明の他の化合物は、容易に合成されるかまたは商業的に入手可能である試薬を用いて当該技術分野の知識を考慮して明細書の教示にしたがって当業者によって調製されうる。
【0029】
上記化合物のいずれかに関する任意の言及にはまた、その医薬上許容される塩に関する言及が含まれる。
【0030】
本発明の化合物の塩は、当業者に公知の方法によって調製されうる。例えば、適当な溶媒中で適当な塩基または酸で本発明の化合物を処理することは、対応する塩を得るであろう。
【0031】
本発明の化合物は、HIVインテグラーゼ阻害活性を有することが立証された、治療化合物、例えば、WO2006/116764に記載の化合物を得るためのプロドラッグとして有用である。本発明の1の態様は、生物試料における、ウイルス感染、例えば、HIV感染を処置または予防する方法であって、生物試料を式(I)の化合物またはその医薬上許容される塩と接触させることを含む、方法に関する。本発明の別の態様は、患者における、ウイルス感染、例えば、HIV感染を処置または予防する方法であって、治療上有効な量の式(I)または(Ia)の化合物またはその医薬上許容される塩を該患者に投与することを含む、方法に関する。
【0032】
本発明に記載の化合物は、特に、HIV感染および関連病態の処置または予防に適している。本明細書における処置に関する言及は、既存の感染、症状、および関連臨床病態、例えば、AIDS関連症候群(ARC)、カポジ肉腫、およびAIDS認知症の予防ならびに処置にまで及ぶ。
【0033】
本発明の1の実施態様によれば、式(I)の化合物またはその塩は、組成物に処方されうる。好ましい実施態様において、組成物は、式(I)の化合物および医薬上許容される担体、アジュバントまたはビヒクルを含む、医薬組成物である。1の実施態様において、組成物は、生物試料またはヒトにおける、ウイルス感染、例えば、HIV感染を処置または予防するのに有効な本発明の化合物の量を含む。別の実施態様において、本発明の化合物ならびにウイルス複製を抑制するのにあるいはウイルス感染または疾患または障害、例えば、HIV感染を処置または予防するのに有効な本発明の化合物の量、および医薬上許容される担体、アジュバントまたはビヒクルを含むその医薬組成物は、患者への投与、例えば、経口投与のために処方されうる。
【0034】
本発明は、薬物療法に用いるための、例えば、ウイルス感染、例えば、HIV感染および関連病態の処置または予防のための本発明の化合物を特徴とする。本発明に記載の化合物は、特に、AIDSおよび関連臨床病態、例えば、AIDS関連症候群(ARC)、進行性全身性リンパ節症(PGL)、カポジ肉腫、血小板減少性紫斑病、AIDS関連神経学的状態、例えば、AIDS認知症症候群、多発性硬化症または熱帯性不全対まひ、抗HIV抗体陽性およびHIV陽性状態(無症状患者におけるかかる状態を含む)の処置に有用である。
【0035】
別の態様によれば、本発明は、感染患者、例えば、ヒトを含む哺乳動物における、ウイルス感染の症状または作用の処置または予防方法であって、医薬上有効な量の本発明の化合物を前記患者に投与することを含む、方法を提供する。本発明の1の態様によれば、ウイルス感染は、レトロウイルス感染、特にHIV感染である。
【0036】
本発明は、ウイルス感染、特にHIV感染の処置のために対象に投与するための医薬の製造における本発明に記載の化合物の使用をさらに含む。
【0037】
本発明に記載の化合物はまた、HIV感染またはHIV関連症状または作用、例えば、カポジ肉腫の処置におけるアジュバント療法に用いられうる。
【0038】
本発明は、患者、例えば、ヒトを含む哺乳動物における臨床病態(ここで、臨床病態は前述されているものを含む)の処置方法であって、前記患者を医薬上有効な量の本発明の化合物で処置することを含む、方法をさらに提供する。本発明はまた、前記の疾患または病態のいずれかの処置または予防方法を含む。
【0039】
本明細書における処置に関する言及は、既存の病態、障害および感染、およびその関連症状の予防ならびに処置にまで及ぶ。本発明に記載の上記化合物およびその医薬上許容される塩は、上記感染または病態の処置のための他の治療剤と組み合わせて用いられうる。本発明に記載の組み合わせ療法は、本発明の化合物またはその医薬上許容される塩および別の医薬上活性な薬剤の投与を含む。活性成分(群)および医薬上活性な薬剤は、同一または異なる医薬組成物のいずれかで同時に(すなわち、共に)または順次連続的に投与されうる。活性成分(群)および医薬上活性な薬剤(群)の量ならびに投与の相対的タイミングは、所望の組み合わせ治療効果を達成するために選択されるであろう。
【0040】
他の治療剤の例として、
ヌクレオチド逆転写酵素阻害薬、例えば、ジドブジン、ディダノシン、ラミブジン、ザルシタビン、アバカビル、スタブジン(stavidine)、アデフォビル、アデフォビル・ジピボキシル、フォジブジン(fozivudine)、トドキシル(todoxil)、エムトリシタビン、アロブジン、アムドキソビル、エルブシタビン、および同様の薬剤;
非ヌクレオチド逆転写酵素阻害薬(抗酸化活性を有する薬剤、例えば、イムノカル、オルチプラズなどを含む)、例えば、ネビラピン、デラビルジン、エファビレンツ、ロビリド、イムノカル、オルチプラズ、カプラビリン、TMC−278、TMC−125、エトラビリン、および同様の薬剤;
プロテアーゼ阻害薬、例えば、サキナビル、リトナビル、インジナビル、ネルフィナビル、アンプレナビル、ホスアンプレナビル、ブレカナビル、ラルテグラビル、アタザナビル、チプラナビル、パリナビル、ラシナビル、および同様の薬剤;
侵入阻害薬、例えば、エンフューブルタイド(T−20)、T−1249、PRO−542、PRO−140、TNX−355、BMS−806、5−Helixおよび同様の薬剤;
インテグラーゼ阻害薬、例えば、L−870、810および同様の薬剤;
発芽阻害薬、例えば、PA−344およびPA−457、および同様の薬剤;および
CXCR4および/またはCCR5阻害薬、例えば、ビクリビロック(Sch−C)、Sch−D、TAK779、マラビロック(UK 427,857)、TAK449および同様の薬剤が挙げられる。
【0041】
本発明は、少なくとも別の治療剤、例えば、前記のものと共に同時または連続投与するための医薬の製造における本発明に記載の化合物の使用をさらに含む。
【0042】
本発明の化合物は、化合物、例えば、リトナビルの代謝を抑制または低下させることが知られている薬剤とともに投与されうる。したがって、本発明は、代謝阻害薬を組み合わせて本発明の化合物を投与することによる前記の疾患の処置または予防方法を特徴とする。かかる組み合わせは、同時にまたは連続して投与されうる。
【0043】
一般に、上記の各病態に対する適当な用量は、0.01〜250mg/レシピエント(例えば、ヒト)のキログラム体重/日、好ましくは、0.1〜100mg/キログラム体重/日の範囲内であろう。特に明記しない限り、活性成分の全重量は、塩またはエステルに対する式(I)の親化合物として算出され、その重量は比例して増加するであろう。所望の用量は、1日を通じて適当な間隔で投与される1回、2回、3回、4回、5回、6回またはそれ以上の分割量として存在しうる。ある場合において、所望の用量は別の日に投与されてもよい。これらの分割量は、例えば、単位剤形当たり1〜1000mgまたは20〜500mg、または10〜500mg、または1〜400mgの活性成分を含有する単位剤形で投与されてもよい。
【0044】
活性成分を単独で投与することは可能であるが、医薬組成物としてそれを提供する方が好ましい。本発明の組成物は、少なくとも1つの上記の活性成分を1種または複数の許容されるその担体および所望により他の治療剤とともに含む。各担体は、組成物の他の成分と混合可能であって、患者に有害ではないという意味で許容されなければならない。
【0045】
医薬組成物には、経口投与、直腸投与、鼻腔投与、局所(経皮、口腔および舌下を含む)投与、膣内投与または非経口(皮下、筋肉内、静脈内、皮内、および硝子体内を含む)投与に適しているものが含まれる。好都合なことには、組成物は、単位剤形で存在していてもよく、調剤分野にて公知の任意の方法によって調製されてもよい。かかる方法は、本発明のさらなる特徴を示し、活性成分と、1種または複数の副成分を構成する、担体とを混合させる工程を含む。一般に、組成物は活性成分と液体担体もしくは微粉固形担体または両方とを均一かつ密接に混合させ、次いで、必要に応じて、生成物を成形するこによって調製される。
【0046】
本発明は、本発明の化合物またはその医薬上許容される塩および別の治療剤がパーツのキットとして相互に分離するように存在する、前記の医薬組成物をさらに含む。
【0047】
経皮投与に適当な組成物は、長期間にわたってレシピエントの表皮と密接に接触させておくのに適している別々のパッチ剤として存在していてもよい。かかるパッチ剤は、適当には、1)所望により緩衝化した、水性溶液中にまたは2)粘着剤中に溶解および/または分散されたまたは3)ポリマー中に分散された、活性化合物を含有する。活性化合物の適当な濃度は、約1%〜25%、好ましくは約3%〜15%である。1つの特定の可能性として、活性化合物は、Pharmaceutical Research 3(6), 318 (1986)に一般的に記載されるように、エレクトロトランスポートまたはイオントフォレーシスによってパッチ剤から送達されうる。
【0048】
経口投与に適当な本発明の医薬組成物は、所定量の活性成分を各々含有する不連続単位、例えば、カプセル剤、カプレット、カシェーまたは錠剤として;粉末または顆粒として;水性または非水性液体中溶液または懸濁液として;あるいは水中油型液体エマルションまたは油中水型液体エマルションとして存在していてもよい。活性成分はまた、ボーラス、舐剤またはペーストとして存在していてもよい。
【0049】
錠剤は、所望により1種または複数の副成分とともに、圧縮または成形によって製造されてもよい。圧縮錠剤は、自由流動形態、例えば、粉末または顆粒の活性成分を適当な機械で圧縮することによって調製されてもよく、所望により結合剤(例えば、ポビドン、ゼラチン、ヒドロキシプロピルメチルセルロース)、潤滑剤、不活性希釈剤、保存剤、崩壊剤(例えば、デンプングリコール酸ナトリウム、架橋ポビドン、架橋カルボキシメチルセルロースナトリウム)、界面活性剤または分散剤と合してもよい。成形錠剤は、適当な機械で湿った粉末化合物と不活性液体希釈剤との混合物を成形することによって製造されてもよい。錠剤は、所望により被覆または分割されてもよく、例えば、所望の放出プロフィールを得るために種々の割合でヒドロキシプロピルメチルセルロースを用いてその中の活性成分を徐放または制御放出するように処方されてもよい。錠剤は、胃以外の消化器の一部で放出するために腸溶性コーティングして提供されてもよい。
【0050】
口腔内の局所投与に適している医薬組成物には、フレーバー基剤、通常、スクロースおよびアカシアまたはトラガカント中に活性成分を含むロゼンジ;不活性基剤、例えば、ゼラチンおよびグリセリン、またはスクロースおよびアカシア中に活性成分を含む芳香錠;ならびに、適当な液体担体中に活性成分を含む口腔洗浄液が含まれる。
【0051】
膣内投与に適している医薬組成物は、ペッサリー、タンポン、クリーム、ゲル、ペースト、泡沫またはスプレーとして存在していてもよい。医薬組成物は、活性成分に加えて、適当な当該分野にて公知であるような担体を含有していてもよい。
【0052】
直腸投与の医薬組成物は、例えば、ココアバターまたはサリチル酸塩または当該分野にて一般的に用いられる他の物質を含む適当な担体との坐剤として存在していてもよい。好都合なことには、坐剤は、活性な組み合わせと軟化または溶解担体(群)との混合、次いで、冷却および成形することによって形成されうる。
【0053】
非経口投与に適している医薬組成物には、対象レシピエントの血液と等張な医薬組成物を提供する抗酸化剤、緩衝剤、静菌剤および溶質を含有していてもよい水性および非水性等張性無菌注射溶液;ならびに、懸濁化剤および増粘剤を含んでいてもよい水性および非水性無菌懸濁液;ならびに、化合物を血液成分または1つもしくは複数の臓器に向かわせることを目的とするリポソーム系または他の微粒子系が含まれる。医薬組成物は、単位用量または複数回用量の密封容器、例えば、アンプルおよびバイアル中に存在していてもよく、使用直前に、無菌液体担体、例えば、注射用水を加えることのみを必要とするブリーズ・ドライ(凍結乾燥)条件下で保存されてもよい。即時注射溶液および懸濁液は、前記の種類の無菌粉末、顆粒および錠剤から調製されてもよい。
【0054】
単位量医薬組成物には、前記の活性成分の1日量または1日分割量を含有するもの、あるいはその適当なフラクションが含まれる。
【0055】
特に上記の成分に加えて、本発明の医薬組成物には、当該医薬組成物の形態を考慮すると当該技術分野にて慣習の他の薬剤が含まれてもよく、例えば、経口投与に適しているものには、甘味剤、増粘剤およびフレーバー剤のようなさらなる薬剤が含まれうることは理解されるであろう。
【0056】
本発明の化合物は、以下の反応スキームおよび実施例、または容易に利用可能な出発物質、試薬および慣習の合成法を用いるその修飾にしたがって、調製されてもよい。これらの反応において、当業者に公知である変形型を使用することも可能である。
【0057】
(4aS,13aR)−N−[(2,4−ジフルオロフェニル)メチル]−10−ヒドロキシ−9,11−ジオキソ−2,3,4a,5,9,11,13,13a−オクタヒドロ−1H−ピリド[1,2−a]ピロロ[1’,2’:3,4]イミダゾ[1,2−d]ピラジン−8−カルボキサミドは、WO2006/116724に記載の方法を含む、当業者に公知の方法によって製造されうる。
【化3】

【化4】

【化5】

【化6】

【化7】

【0058】
以下の実施例は、説明のみを意図とするものであり、決して本発明の範囲を限定することを意図とするものではない。
【0059】
調製例1:(4aS,13aR)−N−[(2,4−ジフルオロフェニル)メチル]−10−ヒドロキシ−9,11−ジオキソ−2,3,4a,5,9,11,13,13a−オクタヒドロ−1H−ピリド[1,2−a]ピロロ[1’,2’:3,4]イミダゾ[1,2−d]ピラジン−8−カルボキサミド ナトリウム塩(化合物1b、スキーム2).
【化8】

a)2−メチル−3−[(フェニルメチル)オキシ]−4H−ピラン−4−オン(化合物P−2)の合成.
2000gの化合物P−1(1.0当量)の14.0LのMeCN中スラリーに、2848gの臭化ベンジル(1.05当量)および2630gのKCO(1.2当量)を加えた。混合物を80℃にて5時間撹拌し、13℃に冷却した。沈殿物を濾過し、5.0LのMeCNで洗浄した。濾液を濃縮し、3.0LのTHFを残渣に加えた。THF溶液を濃縮し、油として3585gの粗化合物P−2を得た。さらに精製することなく、化合物P−2を次の工程にて用いた。H NMR(300MHz,CDCl)δ7.60(d,J=5.7Hz,1H),7.4−7.3(m,5H),6.37(d,J=5.7Hz,1H),5.17(s,2H),2.09(s,3H).
【0060】
b)2−(2−ヒドロキシ−2−フェニルエチル)−3−[(フェニルメチル)オキシ]−4H−ピラン−4−オン(化合物P−3)の合成.
904gの粗化合物P−2に5.88LのTHFを加え、溶液を−60℃に冷却した。5.00Lの1.0MのTHF中リチウム ビス(トリメチルシリルアミド)(1.25当量)を、−60℃にて2時間化合物2の溶液に滴下した。次いで、509gのベンズアルデヒド(1.2当量)の800mLのTHF中溶液を−60℃にて加え、反応混合物を−60℃にて1時間熟成した。THF溶液を、2℃未満にて1.21Lの濃HCl、8.14Lの氷水および4.52LのEtOAcの混合物に注いだ。有機層を2.71Lのブラインで洗浄し(2回)、水層を3.98LのEtOAcで抽出した。合した有機層を濃縮した。混合物に、1.63Lのトルエンを加え、濃縮して(2回)、化合物P−3のトルエンスラリーを得た。濾過し、0.90Lの冷トルエンで洗浄し、乾燥して、固体として955gの化合物P−3(化合物P−1からの収率74%)を得た。H NMR(300MHz,CDCl)δ7.62(d,J=5.7Hz,1H),7.5−7.2(m,10H),6.38(d,J=5.7Hz,1H),5.16(d,J=11.4Hz,1H),5.09(d,J=11.4Hz,1H),4.95(dd,J=4.8,9.0Hz,1H),3.01(dd,J=9.0,14.1Hz,1H),2.84(dd,J=4.8,14.1Hz,1H).
【0061】
c)2−[(E)−2−フェニルエテニル]−3−[(フェニルメチル)オキシ]−4H−ピラン−4−オン(化合物P−4)の合成.
882gの化合物P−3(1.0当量)の8.82LのTHF中溶液に、30℃未満にて416gのEtN(1.5当量)および408gの塩化メタンスルホニル(1.3当量)を加えた。化合物P−3の消失を確認した後、440mLのNMPおよび1167gのDBU(2.8当量)を、30℃未満にて反応混合物に加え、反応混合物を30分間熟成した。混合物を1.76Lの16%硫酸で中和し、有機層を1.76Lの2%NaSO水溶液で洗浄した。有機層を濃縮した後、4.41Lのトルエンを加え、混合物を濃縮した(3回)。4.67Lのヘキサンを加えた後、混合物を氷浴で冷却した。濾過し、1.77Lのヘキサンで洗浄し、乾燥して、固体として780gの化合物P−4(収率94%)を得た。H NMR(300MHz,CDCl)δ7.69(d,J=5.7Hz,1H),7.50−7.25(m,10H),7.22(d,J=16.2Hz,1H),7.03(d,J=16.2Hz,1H),6.41(d,J=5.7Hz,1H),5.27(s,2H).
【0062】
d)4−オキソ−3−[(フェニルメチル)オキシ]−4H−ピラン−2−カルボン酸(化合物P−5)の合成.
822gの化合物P−4(1.0当量)および11.2gのRuCl・nHO(0.02当量)の2.47LのMeCN、2.47LのEtOAcおよび2.47LのHO中混合物に、25℃未満にて2310gのNaIO(4.0当量)を加えた。1時間熟成した後、733gのNaClO(3.0当量)を25℃未満にて該混合物に加えた。1時間熟成した後、沈殿物を濾過し、8.22LのEtOAcで洗浄した。濾液に、1.64Lの50%Na水溶液、822mLのHOおよび630mLの濃HClを加えた。水層を4.11LのEtOAcで抽出し、有機層を合し、濃縮した。残渣に、4Lのトルエンを加え、混合物を濃縮し、氷浴で冷却した。濾過し、1Lのトルエンで洗浄し、乾燥して、固体として372gの化合物P−5(収率56%)を得た。H NMR(300MHz,CDCl)δ7.78(d,J=5.7Hz,1H),7.54−7.46(m,2H),7.40−7.26(m,3H),6.48(d,J=5.7Hz,1H),5.6(brs,1H),5.31(s,2H).
【0063】
e)1−(2,3−ジヒドロプロピル)−4−オキソ−3−[(フェニルメチル)オキシ]−1,4−ジヒドロ−2−ピリジンカルボン酸(化合物P−6)の合成.
509gの化合物P−5(1.0当量)および407gの3−アミノ−プロパン−1,2−ジオール(2.5当量)の1.53LのEtOH中混合物を、65℃にて1時間および80℃にて6時間撹拌した。200mLのEtOH中18.8gの3−アミノ−プロパン−1,2−ジオール(0.1当量)を加えた後、混合物を80℃にて1時間撹拌した。200mLのEtOH中18.8gの3−アミノ−プロパン−1,2−ジオール(0.1当量)を加えた後、混合物を80℃にて30分間撹拌した。509mLのHOを加えた後、混合物を濃縮した。残渣に、2.54LのHOおよび2.54LのAcOEtを加えた。分離した後、水層を1.02LのEtOAcで洗浄した。水層に、12℃未満にて2.03Lの12%硫酸を加え、化合物P−6の結晶を得た。濾過し、1.53Lの冷HOで洗浄し、乾燥して、固体として576gの化合物P−6(収率83%)を得た。H NMR(300MHz,DMSO−d)δ7.67(d,J=7.5Hz,1H),7.5−7.2(m,5H),6.40(d,J=7.5Hz,1H),5.07(s,2H),4.2−4.0(m,1H),3.9−3.6(m,2H),3.38(dd,J=4.2,10.8Hz,1H),3.27(dd,J=6.0,10.8Hz,1H).
【0064】
f)メチル 1−(2,3−ジヒドロキシプロピル)−4−オキソ−3−[(フェニルメチル)オキシ]−1,4−ジヒドロ−2−ピリジンカルボキシレート(化合物P−7)の合成.
576gの化合物P−6(1.0当量:5.8%のHOを含有)の2.88LのNMP中スラリーに、431gのNaHCO(3.0当量)および160mLのヨウ化メチル(1.5当量)を加え、混合物を室温にて4時間撹拌した。5℃に冷却した後、1.71Lの2N HClおよび1.15Lの20%NaCl水溶液を、10℃未満にて混合物に加え、化合物7の結晶を得た。濾過し、1.73LのHOで洗浄し、乾燥して、固体として507gの化合物P−7(収率89%)を得た。H NMR(300MHz,DMSO−d)δ7.59(d,J=7.5Hz,1H),7.40−7.28(m,5H),6.28(d,J=7.5Hz,1H),5.21(d,J=5.4Hz,1H),5.12(d,J=10.8Hz,1H),5.07(d,J=10.8Hz,1H),4.83(t,J=5.7Hz,1H),3.97(dd,J=2.4,14.1Hz,1H),3.79(s,3H),3.70(dd,J=9.0,14.4Hz,1H),3.65−3.50(m,1H),3.40−3.28(m,1H),3.26−3.14(m,1H).
【0065】
g)メチル 5−ブロモ−1−(2,3−ジヒドロキシプロピル)−4−オキソ−3−[(フェニルメチル)オキシ]−1,4−ジヒドロ−2−ピリジンカルボキシレート(化合物P−8)の合成.
反応器を、(3.759kg、11.27mol)のメチル 1−(2,3−ジヒドロキシプロピル)−4−オキソ−3−[(フェニルメチル)オキシ]−1,4−ジヒドロ−2−ピリジンカルボキシレート(P−7)および18.8LのDMFで満たした。18〜20℃にて、該撹拌混合物に、粉末漏斗を介して20分かけてN−ブロモスクシンイミド(2.220kg、12.47mol)を加えた。得られた混合物を室温にて16時間撹拌した。HPLCによれば、この段階では1%未満の出発物質が存在していた。混合物を、10℃に冷却することにより半分に分けて後処理し、氷/水混合物(35kg脱イオン水中12kg氷)を加え、混合物を撹拌し、次いで、濾過した。これをもう半分についても繰り返した。合した濾過ケークを、14Lの水で洗浄し、真空オーブン中で乾燥して、99.2%HPLC純度のオフホワイト色粉末として4.033kgのメチル 5−ブロモ−1−(2,3−ジヒドロキシプロピル)−4−オキソ−3−[(フェニルメチル)オキシ]−1,4−ジヒドロ−2−ピリジンカルボキレートP−8(91.6%)を得た。H NMR(300MHz,メタノール−d)δ8.21(s,1H),7.41−7.33(m,5H),5.16(s,2H),4.17(dd,J=14.3,2.4Hz,1H),3.90(dd,J=14.3,9.0Hz,1H),3.81(s,3H),3.78(m,1),3.52(dd,J=11.3,4.8Hz,1H),3.41(dd,J=11.3,6.3Hz,1H).
【0066】
h)対応するアルデヒドと平衡状態にある、メチル 5−ブロモ−1−[2−ヒドロキシ−2−(メチルオキシ)エチル]−4−オキソ−3−[(フェニルメチル)オキシ]−1,4−ジヒドロ−2−ピリジンカルボキレート(化合物P−9)の合成.
反応器を、過ヨウ素酸ナトリウム(1.67kg、7.8mol)および44Lの脱イオン水で満たした。撹拌混合物に8.5kgの氷を加えた。全ての氷が溶け、混合物温度が1.4℃になるまで、これを撹拌した。これに、粉末滴下漏斗を介してメチル 5−ブロモ−1−(2,3−ジヒドロキシプロピル)−4−オキソ−3−[(フェニルメチル)オキシ]−1,4−ジヒドロ−2−ピリジンカルボキシレートP−8(2.73kg、6.62mol)を加えた。混合物を室温に昇温し、スラリーを16時間撹拌した。試料をH NMRによりモニターし、出発物質の消失が示された。混合物を濾過し、ケークを20kgの脱イオン水で洗浄した。デンプン/ヨウ素紙の陰性結果が得られるまで、これを繰り返した(4X20L洗浄)。固体を45−55℃にて真空オーブン中で乾燥し、対応するアルデヒド型との混合物としてメチル 5−ブロモ−1−(2,2−ジヒドロキシエチル)−4−オキソ−3−[(フェニルメチル)オキシ]−1,4−ジヒドロ−2−ピリジンカルボキレートP−9(2.176kg、88%)を得た。純度は、HPLCにより99.5%であると測定された。H NMR(300MHz,アセトン−d)δ8.12(s,1H),7.49−7.30(m,5H),5.56(dd,J=6.0,2.4Hz,1H),5.23(m,1H),5.20(s,2H),3.97(d,J=5.1Hz,2H),3.87(s,3H).
【0067】
i)(4aS,13aR)−8−ブロモ−10−[(フェニルメチル)オキシ]−2,3,4a,5,13,13a−ヘキサヒドロ−1H−ピリド[1,2−a]ピロロ[1’,2’:3,4]イミダゾ[1,2−d]ピラジン−9,11−ジオン(DD)の合成.
反応器を[(2R)−2−ピロリジニルメチル]アミン(0.75kg)で満たし、4.6LのDMFを、次いで、0.45kgの氷酢酸を加えた。次いで、アセトニトリル(41.4L)を加え、混合物を15分間撹拌した。反応混合物に、メチル 5−ブロモ−1−(2,2−ジヒドロキシエチル)−4−オキソ−3−[(フェニルメチル)オキシ]−1,4−ジヒドロ−2−ピリジンカルボキシレート(P−9)(2.30kg)を加えた。常温にて20分間撹拌した後、HPLC分析によって臭化物出発物質が消費されたことが示されるまで(約6時間)、混合物を75〜85℃にて加熱した。終了すると、還流物が沈殿するまで混合物を冷却し、次いで、6.9Lのメタノールで満たし、混合物を約45分間加熱還流し、次いで、15℃に冷却し、濾過し、乾燥して、白色固体としてP−10(1.93kg、78%)を得た。H NMR(300MHz,DMSO−d)δppm8.65(m,1H),7.54(m,2H),7.33(m,3H),5.15(d,1H),4.99(d,1H),4.60(m,1H),4.36(m,1H),4.03(m,1H),3.90(m,1H),3.65(m,1H),3.06−2.84(m,3H),1.92−1.60(m,4H).
【0068】
j)(4aS,13aR)−N−[(2,4−ジフルオロフェニル)メチル]−9,11−ジオキソ−10−[(フェニルメチル)オキシ]−2,3,4a,5,9,11,13,13a−オクタヒドロ−1H−ピリド[1,2−a]ピロロ[1’,2’:3,4]イミダゾ[1,2−d]ピラジン−8−カルボキサミド(化合物P−11)の合成.
反応器を、(4aS,13aR)−8−ブロモ−10−[(フェニルメチル)オキシ]−2,3,4a,5,13,13a−ヘキサヒドロ−1H−ピリド[1,2−a]ピロロ[1’,2’:3,4]イミダゾ[1,2−d]ピラジン−9,11−ジオン(P−10)(1.4kg)、2,4−ジフルオロベンジルアミン(705g)、ヒューニッヒ塩基(1.4L)、dppf(60g)およびDMSO(12L)で満たした。混合物を高純度窒素で4回脱気した。該混合物に、DMSO(2L)中トリフルオロ酢酸パラジウム(II)(18g)を加えた。再度、混合物を高純度窒素で3回脱気し、次いで、COで3回パージし、45psiのCO雰囲気下で静置した。HPLCによって反応物が完全に現れることが示されるまで(24時間)、混合物を45psiのCO下80℃にて加熱した。混合物を室温に冷却し、塩化アンモニウムの氷スラリーに徐々に移した。混合物を濾過し、水およびイソプロパノールで洗浄した。残渣をイソプロパノールから再結晶して、(4aS,13aR)−N−[(2,4−ジフルオロフェニル)メチル]−9,11−ジオキソ−10−[(フェニルメチル)オキシ]−2,3,4a,5,9,11,13,13a−オクタヒドロ−1H−ピリド[1,2−a]ピロロ[1’,2’:3,4]イミダゾ[1,2−d]ピラジン−8−カルボキサミド(P−11)(952g、56%)を得た。イソプロパノールから母液を再結晶して、327g(19%)の量で第2群の所望の生成物の結晶を得た。H NMR(300MHz,DMSO−d)δppm10.44(m,1H),8.55(s,1H),7.56−7.07(m,8H),5.18(d,1H),5.03(d,1H),4.62−4.54(m,4H),4.06−3.60(m,3H),3.20−2.80(m,3H),1.93−1.60(m,4H).
【0069】
k)(4aS,13aR)−N−[(2,4−ジフルオロフェニル)メチル]−10−ヒドロキシ−9,11−ジオキソ−2,3,4a,5,9,11,13,13a−オクタヒドロ−1H−ピリド[1,2−a]ピロロ[1’,2’:3,4]イミダゾ[1,2−d]ピラジン−8−カルボキサミド(化合物1a)の合成.
圧力反応容器を、(4aS,13aR)−N−[(2,4−ジフルオロフェニル)メチル]−9,11−ジオキソ−10−[(フェニルメチル)オキシ]−2,3,4a,5,9,11,13,13a−オクタヒドロ−1H−ピリド[1,2−a]ピロロ[1’,2’:3,4]イミダゾ[1,2−d]ピラジン−8−カルボキサミド(P−11)(950g)、192gの炭素担体パラジウム(50%wet)、エタノール(9.5L)および濃水酸化アンモニウム(124mL)で満たした。混合物を窒素で3回脱気し、次いで、反応が終了するまで50psiの水素下で静置した。再度、混合物を窒素で脱気し、次いで、セライトで濾過した。ケークを還流ジクロロメタンで抽出し、次いで、再度濾過した。合した濾液を少量(4L)に濃縮し、9Lの最終容量となるようにエタノール(28.5L)と共沸させた。スラリーを濾過し、エタノールで洗浄し、乾燥して、白色固体として(4aS,13aR)−N−[(2,4−ジフルオロフェニル)メチル]−10−ヒドロキシ−9,11−ジオキソ−2,3,4a,5,9,11,13,13a−オクタヒドロ−1H−ピリド[1,2−a]ピロロ[1’,2’:3,4]イミダゾ[1,2−d]ピラジン−8−カルボキサミド(1a)(616g、78.4%)を得た。H NMR(300MHz,DMSO−d)δppm10.37(m,1H),8.42(s,1H),7.41−7.05(m,3H),4.72−4.53(m,4H),4.05(m,1H),3.86(m,1H),3.70(m,1H),3.16(m,1H),2.88(m,2H),1.92−1.60(m,4H).
【0070】
l)(4aS,13aR)−N−[(2,4−ジフルオロフェニル)メチル]−10−ヒドロキシ−9,11−ジオキソ−2,3,4a,5,9,11,13,13a−オクタヒドロ−1H−ピリド[1,2−a]ピロロ[1’,2’:3,4]イミダゾ[1,2−d]ピラジン−8−カルボキサミド ナトリウム塩(化合物1b)の合成.
高トルク型オーバーヘッドスターラーおよび19mm撹拌シャフトを備えた12L反応器を、化合物1a(666g、1.55mol)およびEtOH(10L)で満たした。撹拌しながら、NaOH(65g、87mL、1.62mol、1.05当量)の50%水性溶液を20分かけて加えた。混合物を14時間勢いよく撹拌し、次いで、濾過した。濾過ケークをEtOH(2x1.4L)で洗浄し、次いで、高真空下40℃にて一定重量に乾燥して、オフホワイト色粉末として760g(97%)の化合物1bを得た。>99%HPLC純度(AUC)を有するH NMRによれば、物質は1.2当量のEtOHを含有していた。次いで、該粗生成物を水スラリーに移した。高トルク型オーバーヘッドスターラーおよび19mm撹拌シャフトを備えた20L反応器を、化合物1b・1.2EtOH(740g、1.45mol)で満たした。水(15L)を加え、混合物を一晩勢いよく撹拌し、次いで、濾過した。濾過ケークを水(2x1.5L)で洗浄し、次いで、高真空下40〜50℃にて一定重量に乾燥して、純度99.8%の白色固体として605g(92%)の1bを得た。スペクトルデータは、H NMR(DO)δ7.85(s,1H),7.23(m,1H),6.82(m,2H),4.51−4.46(m,3H),4.28(m,1H),3.95(m,1H),3.84(m,1H),3.62(m,1H),3.16(m,1H),2.89(m,1H),2.84(m,1H),1.90(m,2H),1.73(m,1H),1.60(m,1H).ES MS:431(M+1)としてWO2006/116724に既に報告されたものと一致した。
【実施例】
【0071】
実施例1:{[(4aS,13aR)−8−({[(2,4−ジフルオロフェニル)メチル]アミノ}カルボニル)−9,11−ジオキソ−2,3,4a,5,9,11,13,13a−オクタヒドロ−1H−ピリド[1,2−a]ピロロ[1’,2’:3,4]イミダゾ[1,2−d]ピラジン−10−イル]オキシ}メチル メチル カルボネート.
【化9】

a)クロロメチル メチル カルボネート.
クロロメチル クロリドカルボネート(3ml、33.7mmol)をジクロロメタン(10mL)に溶解し、0℃に冷却した。メタノール(1.36mL、33.7mmol)を、次いで、ピリジン(2.73mL、33.7mmol)を滴下した。白色懸濁液を0℃にて撹拌し、常温に昇温し、14時間撹拌した。懸濁液を、水でクエンチし、水性クエン酸で希釈し、ジクロロメタンで抽出し、重炭酸ナトリウム、ブラインで洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧下で濃縮して、透明無色油としてクロロメチル メチル カルボネートを得た。H NMR(CDCl)δ5.72(s,2H),3.96(s,3H).
【0072】
b)ヨードメチル メチル カルボネート.
クロロメチル メチル カルボネート(2.05g、16.46mmol)をアセトンに溶解し、ヨウ化ナトリウム(3.70g、24.69mmol)を加え、反応物を40℃にて15時間加熱した。黄色懸濁液を常温に冷却し、減圧下で濃縮し、水および水性チオ硫酸ナトリウムで希釈し、ジクロロメタンで抽出し、ブラインで洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧下で濃縮して、透明黄色油としてヨードメチル メチル カルボネートを得た。H NMR(CDCl)δ5.92(s,2H),3.93(s,3H).
【0073】
c){[(4aS,13aR)−8−({[(2,4−ジフルオロフェニル)メチル]アミノ}カルボニル)−9,11−ジオキソ−2,3,4a,5,9,11,13,13a−オクタヒドロ−1H−ピリド[1,2−a]ピロロ[1’,2’:3,4]イミダゾ[1,2−d]ピラジン−10−イル]オキシ}メチル メチル カルボネート.
(4aS,13aR)−N−[(2,4−ジフルオロフェニル)メチル]−10−ヒドロキシ−9,11−ジオキソ−2,3,4a,5,9,11,13,13a−オクタヒドロ−1H−ピリド[1,2−a]ピロロ[1’,2’:3,4]イミダゾ[1,2−d]ピラジン−8−カルボキサミド ナトリウム塩(800mg、1.77mmol)および炭酸カリウム(733mg、5.31mmol)を水中で懸濁し、硫酸水素テトラブチルアンモニウム(600mg、1.77mmol)を、次いで、ジクロロメタンを加えた。5分間撹拌して、透明二相性溶液を得た。ヨードメチル メチル カルボネート(815mg、3.77mmol)を、ジクロロメタン中溶液として加えた。1時間後、追加のヨードメチル メチル カルボネートを加え、数時間後、反応物を水、ジクロロメタンで希釈し、ジクロロメタンで抽出し、重炭酸ナトリウム、ブラインで洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、シリカゲルクロマトグラフィー(1−12%メタノール/ジクロロメタン勾配溶離)に付して精製し、標題化合物を得た。単離された生成物をジクロロメタンに溶解し、水を加え、沈殿が起こるまで有機溶媒を減圧下で除去した。水性液体を廃棄し、固体を水で数回洗浄した。ジクロロメタンを加え、有機物を水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥した。酢酸エチル/ヘキサンから再結晶して、白色結晶性固体として標題化合物を得た。H NMR(CDCl)δ10.33(m,1H),8.45(s,1H),7.32(m,1H),6.80(m,2H),5.94(d,J=6.4Hz,1H),5.81(d,J=6.4Hz,1H),4.61−4.55(m,3H),4.36−4.23(m,2H),4.00(m,1H),3.87(m,1H),3.80(s,3H),3.24(m,1H),3.11(m,1H),2.89(m,1H),2.10−1.94(m,3H),1.72(m,1H).ES MS:519(M+1).
【0074】
実施例2:{[(4aS,13aR)−8−({[(2,4−ジフルオロフェニル)メチル]アミノ}カルボニル)−9,11−ジオキソ−2,3,4a,5,9,11,13,13a−オクタヒドロ−1H−ピリド[1,2−a]ピロロ[1’,2’:3,4]イミダゾ[1,2−d]ピラジン−10−イル]オキシ}メチル 2−(メチルオキシ)エチル カルボネート.
【化10】

標題化合物を、実施例1に記載の方法と同様の方法を用いて、ヨードメチル 2−(メチルオキシ)エチル カルボネート(92mg、0.354mmol)、(4aS,13aR)−N−[(2,4−ジフルオロフェニル)メチル]−10−ヒドロキシ−9,11−ジオキソ−2,3,4a,5,9,11,13,13a−オクタヒドロ−1H−ピリド[1,2−a]ピロロ[1’,2’:3,4]イミダゾ[1,2−d]ピラジン−8−カルボキサミド ナトリウム塩(80mg、0.177mmol)、炭酸カリウム(73mg、0.531mmol)、および硫酸水素テトラブチルアンモニウム(60mg、0.177mmol)から調製した。H NMR(CDCl)δ10.23(m,1H),8.39(s,1H),7.30(m,1H),6.77(m,2H),5.89(d,J=6.4Hz,1H),5.78(d,J=6.4Hz,1H),4.56−4.48(m,3H),4.34−4.15(m,4H),3.86(m,1H),3.69−3.55(m,3H),3.31(s,3H),3.11−2.95(m,2H),2.78(m,1H),2.04−1.84(m,3H),1.63(m,1H).ES MS:563(M+1).
【0075】
実施例3:メチル ({[({[(4aS,13aR)−8−({[(2,4−ジフルオロフェニル)メチル]アミノ}カルボニル)−9,11−ジオキソ−2,3,4a,5,9,11,13,13a−オクタヒドロ−1H−ピリド[1,2−a]ピロロ[1’,2’:3,4]イミダゾ[1,2−d]ピラジン−10−イル]オキシ}メチル)オキシ]カルボニル}オキシ)アセテート.
【化11】

標題化合物を、実施例1に記載の方法と同様の方法を用いて、メチル ({[(ヨードメチル)オキシ]カルボニル}オキシ)アセテート(過剰)、(4aS,13aR)−N−[(2,4−ジフルオロフェニル)メチル]−10−ヒドロキシ−9,11−ジオキソ−2,3,4a,5,9,11,13,13a−オクタヒドロ−1H−ピリド[1,2−a]ピロロ[1’,2’:3,4]イミダゾ[1,2−d]ピラジン−8−カルボキサミド ナトリウム塩(80mg、0.177mmol)、炭酸カリウム(73mg、0.531mmol)、および硫酸水素テトラブチルアンモニウム(60mg、0.177mmol)から調製した。H NMR(CDCl)δ10.23(m,1H),8.38(s,1H),7.31(m,1H),6.76(m,2H),5.98(d,J=6.4Hz,1H),5.89(d,J=6.4Hz,1H),4.72−4.53(m,5H),4.28(m,2H),4.15(m,1H),3.92(m,1H),3.73(s,3H),3.14−3.03(m,2H),2.82(m,1H),2.10−1.91(m,3H),1.68(m,1H).ES MS:577(M+1).
【0076】
実施例4:{[(4aS,13aR)−8−({[(2,4−ジフルオロフェニル)メチル]アミノ}カルボニル)−9,11−ジオキソ−2,3,4a,5,9,11,13,13a−オクタヒドロ−1H−ピリド[1,2−a]ピロロ[1’,2’:3,4]イミダゾ[1,2−d]ピラジン−10−イル]オキシ}メチル 2−(4−モルホリニル)エチル カルボネート ギ酸塩.
【化12】

a)クロロメチル 4−ニトロフェニル カルボネート.
N−メチルモルホリン(1.24mL、11.24mmol)を、0℃にて4−ニトロフェノール(1.56g、11.24mmol)のジクロロメタン中溶液に滴下し、次いで、クロロメチル クロリドカルボネート(1mL、11.24mmol)を滴下し、混合物を常温にて14時間撹拌した。反応物をクエン酸溶液で希釈し、ジクロロメタンで抽出し、水性重炭酸ナトリウム、ブラインで洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥して、黄色油として標題化合物を得た。H NMR(CDCl)δ8.29(m,2H),7.40(m,2H),5.82(s,2H).
【0077】
b)ヨードメチル 4−ニトロフェニル カルボネート.
クロロメチル 4−ニトロフェニル カルボネート(2.61g、10.63mmol)、ヨウ化ナトリウム(2.39g、15.94mmol)を、アセトン中で懸濁し、45℃にて一晩加熱した。黄色懸濁液を常温に冷却し、減圧下で濃縮し、水および水性チオ硫酸ナトリウムで希釈し、ジクロロメタンで抽出し、ブラインで洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧下で濃縮して、透明黄色油として標題化合物を得た。H NMR(CDCl)δ8.30(dd,J=7.2,2.4Hz,2H),7.42(dd,J=6.8,2Hz,2H),6.06(s,2H).
【0078】
c){[(4aS,13aR)−8−({[(2,4−ジフルオロフェニル)メチル]アミノ}カルボニル)−9,11−ジオキソ−2,3,4a,5,9,11,13,13a−オクタヒドロ−1H−ピリド[1,2−a]ピロロ[1’,2’:3,4]イミダゾ[1,2−d]ピラジン−10−イル]オキシ}メチル 4−ニトロフェニル カルボネート.
標題化合物を、実施例1、工程cに記載の方法と同様の方法において、(4aS,13aR)−N−[(2,4−ジフルオロフェニル)メチル]−10−ヒドロキシ−9,11−ジオキソ−2,3,4a,5,9,11,13,13a−オクタヒドロ−1H−ピリド[1,2−a]ピロロ[1’,2’:3,4]イミダゾ[1,2−d]ピラジン−8−カルボキサミド ナトリウム塩(500mg、1.11mmol)、3.32mmol)、ヨードメチル 4−ニトロフェニル カルボネート(過剰)、および硫酸水素テトラブチルアンモニウム(375mg、1.11mmol)から調製し、標題化合物の不純混合物を得た。H NMR(CDCl)δ10.19(m,1H),8.42(s,1H),8.24(m,2H),7.53(m,2H),7.31(m,1H),6.78(m,2H),6.04(d,J=6.4Hz,1H),5.97(d,J=6.4Hz,1H),4.63−4.50(m,3H),4.30−4.16(m,2H),3.95−3.70(m,2H),3.15−3.03(m,2H),2.83(m,1H),2.09−1.88(m,3H),1.68(m,1H).ES MS:626(M+1).
【0079】
d){[(4aS,13aR)−8−({[(2,4−ジフルオロフェニル)メチル]アミノ}カルボニル)−9,11−ジオキソ−2,3,4a,5,9,11,13,13a−オクタヒドロ−1H−ピリド[1,2−a]ピロロ[1’,2’:3,4]イミダゾ[1,2−d]ピラジン−10−イル]オキシ}メチル 2−(4−モルホリニル)エチル カルボネート ギ酸塩.
アセトニトリル中の上記工程(c)に記載のとおりに調製された生成物(200mg、0.320mmol)、2−(4−モルホリニル)エタノール(0.04mL、0.320mmol)、DMAP(39mg、0.228mmol)、およびトリエチルアミン(0.13mL、0.959mmol)を、還流温度にて1時間撹拌した。反応物を減圧下で濃縮し、水で希釈し、ジクロロメタンで抽出し、重炭酸ナトリウム溶液、ブラインで洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥した。逆相HPLCに付して精製し、ギ酸塩として標題化合物を得た。H NMR(CDCl)δ10.23(m,1H),8.42(s,1H),7.28(m,1H),6.75(m,2H),5.90(d,J=6.4Hz,1H),5.78(d,J=6.4Hz,1H),4.61−4.47(m,3H),4.34(m,2H),4.19(m,2H),3.86(m,1H),3.73−3.64(m,5H),3.11−2.99(m,2H),2.85−2.66(m,7H),2.07−1.82(m,3H),1.64(m,1H).ES MS:618(M+1).
【0080】
実施例5:{[(4aS,13aR)−8−({[(2,4−ジフルオロフェニル)メチル]アミノ}カルボニル)−9,11−ジオキソ−2,3,4a,5,9,11,13,13a−オクタヒドロ−1H−ピリド[1,2−a]ピロロ[1’,2’:3,4]イミダゾ[1,2−d]ピラジン−10−イル]オキシ}メチル 2−ヒドロキシエチル カルボネート.
【化13】

a){[(4aS,13aR)−8−({[(2,4−ジフルオロフェニル)メチル]アミノ}カルボニル)−9,11−ジオキソ−2,3,4a,5,9,11,13,13a−オクタヒドロ−1H−ピリド[1,2−a]ピロロ[1’,2’:3,4]イミダゾ[1,2−d]ピラジン−10−イル]オキシ}メチル 2−[(フェニルメチル)オキシ]エチル カルボネート.
標題化合物を、実施例1にしたがって、(4aS,13aR)−N−[(2,4−ジフルオロフェニル)メチル]−10−ヒドロキシ−9,11−ジオキソ−2,3,4a,5,9,11,13,13a−オクタヒドロ−1H−ピリド[1,2−a]ピロロ[1’,2’:3,4]イミダゾ[1,2−d]ピラジン−8−カルボキサミド ナトリウム塩(2.00g、4.42mmol)、ヨードメチル 2−[(フェニルメチル)オキシ]エチル カルボネート(3.80g、11.3mmol)、炭酸カリウム(1.83g、13.3mmol)および硫酸水素テトラブチルアンモニウム(1.50g、4.42mmol)から収率40%で調製した。H NMR(400MHz,クロロホルム−d)δppm10.24(t,J=5.9Hz,1H),8.39(s,1H),7.35−7.20(m,6H),6.83−6.71(m,2H),5.93(d,J=6.5Hz,1H),5.83(d,J=6.5Hz,1H),4.60−4.54(m,2H),4.53(s,2H),4.47(dd,J=10.6,3.3Hz,1H),4.40−4.29(m,2H),4.20−4.09(m,2H),3.87−3.76(m,1H),3.71(t,J=4.9Hz,2H),3.65−3.56(m,1H),3.12−3.03(m,1H),2.98(dd,J=12.0,7.2Hz,1H),2.81−2.72(m,1H),1.79−2.06(m,2H),1.52−1.72(m,2H);ES MS:639(M+1).
【0081】
b){[(4aS,13aR)−8−({[(2,4−ジフルオロフェニル)メチル]アミノ}カルボニル)−9,11−ジオキソ−2,3,4a,5,9,11,13,13a−オクタヒドロ−1H−ピリド[1,2−a]ピロロ[1’,2’:3,4]イミダゾ[1,2−d]ピラジン−10−イル]オキシ}メチル 2−ヒドロキシエチル カルボネート.
工程aからの中間体(1.10g、1.72mmol)の40mLの1:1メタノール/酢酸中溶液を、0.50gの10%炭素担体パラジウム(Degussa型)の存在下において50psiで水素化した。18時間後、反応容器を窒素でパージし、セライトで濾過して触媒を除去し、濾液を減圧下で濃縮乾固した。残渣を40mLのジクロロメタンに溶解し、溶液を等量の飽和水性重炭酸ナトリウムと合した。混合物を20分間勢いよく撹拌し、相を分離した。水相を追加量のジクロロメタンで抽出した。合したジクロロメタン溶液を、飽和水性ブラインで洗浄し(1x)、硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧下で濃縮乾固して、淡褐色泡沫として標題化合物(0.66g、70%)を得た。H NMR(400MHz,クロロホルム−d)δppm10.15(t,J=5.7Hz,1H),8.41(s,1H),7.37−7.27(m,1H),6.84−6.73(m,2H),5.97(d,J=6.8Hz,1H),5.89(d,J=6.8Hz,1H),4.62−4.46(m,4H),4.23−4.12(m,3H),4.03−3.74(m,4H),3.74−3.63(m,1H),3.15−3.06(m,2H),2.85−2.74(m,1H),2.11−1.82(m,2H),1.71−1.57(m,2H);ES MS:549(M+1).
【0082】
実施例6:{[(4aS,13aR)−8−({[(2,4−ジフルオロフェニル)メチル]アミノ}カルボニル)−9,11−ジオキソ−2,3,4a,5,9,11,13,13a−オクタヒドロ−1H−ピリド[1,2−a]ピロロ[1’,2’:3,4]イミダゾ[1,2−d]ピラジン−10−イル]オキシ}メチル 2−(ホスホノオキシ)エチル カルボネート 一ナトリウム塩.
【化14】

a)2−({ビス[(フェニルメチル)オキシ]ホスホリル}オキシ)エチル {[(4aS,13aR)−8−({[(2,4−ジフルオロフェニル)メチル]アミノ}カルボニル)−9,11−ジオキソ−2,3,4a,5,9,11,13,13a−オクタヒドロ−1H−ピリド[1,2−a]ピロロ[1’,2’:3,4]イミダゾ[1,2−d]ピラジン−10−イル]オキシ}メチル カルボネート.
{[(4aS,13aR)−8−({[(2,4−ジフルオロフェニル)メチル]アミノ}カルボニル)−9,11−ジオキソ−2,3,4a,5,9,11,13,13a−オクタヒドロ−1H−ピリド[1,2−a]ピロロ[1’,2’:3,4]イミダゾ[1,2−d]ピラジン−10−イル]オキシ}メチル 2−ヒドロキシエチル カルボネート(0.620g、1.13mmol)およびテトラゾール(0.630g、9.04mmol)の20mLの無水ジクロロメタン中撹拌溶液に、ジベンジル N,N−ジイソプロピル ホスホアミダイト(1.56g、4.52mmol)を加えた。得られた溶液を室温にて撹拌した。2.0時間後、溶液を氷水/ブライン浴中で冷却した。溶液を、2.5時間かけて少量ずつ加えられたm−CPBA(0.585g、3.39mmol)で処理した。溶液を40mLの10%水性チオ硫酸ナトリウムと合し、混合物を数分間勢いよく撹拌した。相を分離し、水性溶液を追加量のジクロロメタンで抽出した。合したジクロロメタン溶液を、飽和水性重炭酸ナトリウムで洗浄し(1x)、硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧下で濃縮乾固して、淡黄色泡末を得た。該物質を、フラッシュクロマトグラフィー(シリカゲル、ジクロロメタン〜95:5 ジクロロメタン/メタノールの勾配溶離)に付して、淡黄色泡沫として標題化合物(0.61g、67%)を得た。H NMR(400MHz,クロロホルム−d)δppm10.23(t,J=5.8Hz,1H),8.30(s,1H),7.38−7.24(m,11H),6.83−6.72(m,2H),5.96(d,J=6.6Hz,1H),5.87(d,J=6.6Hz,1H),5.00(t,J=7.9Hz,4H),4.66−4.51(m,2H),4.46−4.36(m,2H),4.35−4.15(m,4H),4.02(dd,J=12.4,2.8Hz,1H),3.79−3.59(m,2H),3.13−3.02(m,1H),2.95(dd,J=12.0,7.4Hz,1H),2.79−2.69(m,1H),2.05−1.78(m,2H),1.65−1.53(m,2H);ES MS:809(M+1).
【0083】
b){[(4aS,13aR)−8−({[(2,4−ジフルオロフェニル)メチル]アミノ}カルボニル)−9,11−ジオキソ−2,3,4a,5,9,11,13,13a−オクタヒドロ−1H−ピリド[1,2−a]ピロロ[1’,2’:3,4]イミダゾ[1,2−d]ピラジン−10−イル]オキシ}メチル 2−(ホスホノオキシ)エチル カルボネート 一ナトリウム塩.
工程aからの中間体(0.610g、0.754mmol)の40mLのメタノール中溶液を、100mgの10%炭素担体パラジウムの存在下において50psiで水素化した。4時間後、白色固体を反応混合物中で形成した。容器を窒素でパージし、LCMSにより反応の進行を評価して、主に約5%のリン酸モノベンジル中間体を有する所望の生成物が示された。混合物を、20mLのメタノールで希釈し、追加の50mgの触媒で処理し、再度50psiの水素圧に付した。さらに1.5時間後、LCMSはほとんどまたは全く変化を示さなかった。混合物を40mLの水で、次いで、重炭酸ナトリウム(63mg、0.754mmol)で処理して、固体生成物の溶解を促進し、再度50psiで水素化した。1時間後、LCMSは反応が終了したことを示した。セライトで濾過して触媒を除去し、回転蒸発により濾液を濃縮乾固した。残渣をメタノールでトリチュレートして、白色固体の沈殿を誘導した。懸濁液を、エーテルで希釈し、30分間撹拌し、濾過して、固体を回収し、真空下で乾燥した。白色粉末として標題化合物を得た(0.438g、89%)。H NMR(400MHz,酸化ジュウテリウム)δppm8.34(s,1H),7.24−7.14(m,1H),6.84−6.72(m,2H),5.65(d,J=6.8Hz,1H),5.35(d,J=6.8Hz,1H),4.69−4.58(m,2H),4.47−4.34(m,2H),4.23−4.10(m,2H),4.06−3.90(m,2H),3.90−3.82(m,2H),3.69−3.60(m,1H),3.12(dd,J=12.2,6.8Hz,1H),2.99−2.88(m,1H),2.86−2.77(m,1H),1.98−1.84(m,2H),1.78−1.56(m,2H);ES MS:629(M+1).
【0084】
実施例7:{[(4aS,13aR)−8−({[(2,4−ジフルオロフェニル)メチル]アミノ}カルボニル)−9,11−ジオキソ−2,3,4a,5,9,11,13,13a−オクタヒドロ−1H−ピリド[1,2−a]ピロロ[1’,2’:3,4]イミダゾ[1,2−d]ピラジン−10−イル]オキシ}メチル 3−ヒドロキシプロピル カルボネート 酢酸塩.
【化15】

a){[(4aS,13aR)−8−({[(2,4−ジフルオロフェニル)メチル]アミノ}カルボニル)−9,11−ジオキソ−2,3,4a,5,9,11,13,13a−オクタヒドロ−1H−ピリド[1,2−a]ピロロ[1’,2’:3,4]イミダゾ[1,2−d]ピラジン−10−イル]オキシ}メチル 3−[(フェニルメチル)オキシ]プロピル カルボネート.
標題化合物を、実施例1にしたがって、(4aS,13aR)−N−[(2,4−ジフルオロフェニル)メチル]−10−ヒドロキシ−9,11−ジオキソ−2,3,4a,5,9,11,13,13a−オクタヒドロ−1H−ピリド[1,2−a]ピロロ[1’,2’:3,4]イミダゾ[1,2−d]ピラジン−8−カルボキサミド ナトリウム塩(1.00g、2.21mmol)、ヨードメチル 2−[(フェニルメチル)オキシ]プロピル カルボネート(3.15g、9.00mmol)、炭酸カリウム(1.92g、13.9mmol)および硫酸水素テトラブチルアンモニウム(1.25g、3.68mmol)から収率71%で調製した。H NMR(400MHz,クロロホルム−d)δppm10.23(t,J=5.7Hz,1H),8.37(s,1H),7.36−7.21(m,6H),6.83−6.70(m,2H),5.91(d,J=6.6Hz,1H),5.82(d,J=6.5Hz,1H),4.64−4.39(m,5H),4.35−4.24(m,2H),4.24−4.08(m,2H),3.91−3.76(m,1H),3.70−3.59(m,1H),3.55(t,J=6.2Hz,2H),3.16−3.04(m,1H),2.99(dd,J=12.0,7.2Hz,1H),2.84−2.72(m,1H),2.08−1.79(m,4H),1.69−1.53(m,2H);ES MS:653(M+1).
【0085】
b){[(4aS,13aR)−8−({[(2,4−ジフルオロフェニル)メチル]アミノ}カルボニル)−9,11−ジオキソ−2,3,4a,5,9,11,13,13a−オクタヒドロ−1H−ピリド[1,2−a]ピロロ[1’,2’:3,4]イミダゾ[1,2−d]ピラジン−10−イル]オキシ}メチル 3−ヒドロキシプロピル カルボネート 酢酸塩.
工程aからの中間体(1.02g、1.56mmol)の50mLの1:1 AcOH/MeOH中溶液を、1.0gの10%炭素担体パラジウム(Degussa 型)の存在下において55psiで水素化した。3時間後、反応容器を窒素でパージし、セライトで濾過して触媒を除去し、濾液を減圧下で濃縮乾固した。残存酢酸を除去するために、残渣をメタノールに溶解し、2回濃縮乾固した。得られた固体を、最小量のメタノールに溶解し、エーテルを加えて溶液を撹拌し、淡黄色固体の形成を誘導した。懸濁液を室温にて2時間撹拌した。真空濾過によって固体を回収し、真空下で乾燥して、オフホワイト色粉末として標題化合物(0.68g、70%)を得た。H NMR(400MHz,クロロホルム−d)δppm10.25−10.15(m,1H),8.34(s,1H),7.32−7.19(m,1H),6.80−6.68(m,2H),5.82(d,J=6.6Hz,1H),5.72(d,J=6.6Hz,1H),4.72−3.71(m,9H),3.63(t,J=5.9Hz,2H),3.27−2.71(m,6H),2.18−1.60(m,6H);ES MS:563(M+1).
【0086】
実施例8:{[(4aS,13aR)−8−({[(2,4−ジフルオロフェニル)メチル]アミノ}カルボニル)−9,11−ジオキソ−2,3,4a,5,9,11,13,13a−オクタヒドロ−1H−ピリド[1,2−a]ピロロ[1’,2’:3,4]イミダゾ[1,2−d]ピラジン−10−イル]オキシ}メチル 3−ヒドロキシプロピル カルボネート.
【化16】

{[(4aS,13aR)−8−({[(2,4−ジフルオロフェニル)メチル]アミノ}カルボニル)−9,11−ジオキソ−2,3,4a,5,9,11,13,13a−オクタヒドロ−1H−ピリド[1,2−a]ピロロ[1’,2’:3,4]イミダゾ[1,2−d]ピラジン−10−イル]オキシ}メチル 3−[(フェニルメチル)オキシ]プロピル カルボネート(2.30g、3.52mmol)の50mLの1:1 MeOH/AcOH中溶液を、0.75gの10%炭素担体の存在下において55psiで水素化した。5時間後、反応容器を窒素でパージし、セライトで濾過して触媒を除去し、濾液を減圧下で濃縮乾固した。残渣をジクロロメタンに溶解し、溶液を飽和水性重炭酸ナトリウムと合した。混合物を25分間勢いよく撹拌し、相を分離した。水相を1追加量のジクロロメタンで抽出した。合したクロロメタン溶液を、飽和水性ブラインで洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧下で濃縮乾固して、淡褐色泡沫として標題化合物を得た(1.96g、99%)。H NMR(400MHz,クロロホルム−d)δppm10.18(t,J=5.8Hz,1H),8.39(s,1H),7.37−7.26(m,1H),6.84−6.72(m,2H),5.93(d,J=6.6Hz,1H),5.85(d,J=6.6Hz,1H),4.66−4.36(m,4H),4.34−4.10(m,3H),3.87(t,J=11.3Hz,1H),3.79−3.64(m,3H),3.17−3.02(m,2H),2.90−2.74(m,2H),2.11−1.81(m,4H),1.71−1.57(m,2H);ES MS:563(M+1).
【0087】
実施例9:{[(4aS,13aR)−8−({[(2,4−ジフルオロフェニル)メチル]アミノ}カルボニル)−9,11−ジオキソ−2,3,4a,5,9,11,13,13a−オクタヒドロ−1H−ピリド[1,2−a]ピロロ[1’,2’:3,4]イミダゾ[1,2−d]ピラジン−10−イル]オキシ}メチル 3−(ホスホノオキシ)プロピル カルボネート 一ナトリウム塩.
【化17】

a)3−({ビス[(フェニルメチル)オキシ]ホスホリル}オキシ)プロピル {[(4aS,13aR)−8−({[(2,4−ジフルオロフェニル)メチル]アミノ}カルボニル)−9,11−ジオキソ−2,3,4a,5,9,11,13,13a−オクタヒドロ−1H−ピリド[1,2−a]ピロロ[1’,2’:3,4]イミダゾ[1,2−d]ピラジン−10−イル]オキシ}メチル カルボネート.
標題化合物を、実施例6にしたがって、テトラゾール(0.498g、7.11mmol)、ジベンジル N,N−ジイソプロピル ホスホアミダイト(1.23g、3.56mmol)およびm−CPBA(0.460g、2.67mmol)を用いて、{[(4aS,13aR)−8−({[(2,4−ジフルオロフェニル)メチル]アミノ}カルボニル)−9,11−ジオキソ−2,3,4a,5,9,11,13,13a−オクタヒドロ−1H−ピリド[1,2−a]ピロロ[1’,2’:3,4]イミダゾ[1,2−d]ピラジン−10−イル]オキシ}メチル 3−ヒドロキシプロピル カルボネート(0.50g、0.889mmol)から収率81%で調製した。H NMR(400MHz,クロロホルム−d)δppm10.22(t,J=5.8Hz,1H),8.33(s,1H),7.37−7.24(m,11H),6.83−6.72(m,2H),5.93(d,J=6.5Hz,1H),5.85(d,J=6.6Hz,1H),5.06−4.93(m,4H),4.65−4.50(m,2H),4.48−4.37(m,1H),4.32−4.16(m,3H),4.16−4.02(m,3H),3.88−3.74(m,1H),3.73−3.60(m,1H),3.15−3.04(m,1H),2.98(dd,J=11.9,7.3Hz,1H),2.82−2.70(m,1H),2.09−1.78(m,4H),1.67−1.52(m,2H);ES MS:823(M+1).
【0088】
b){[(4aS,13aR)−8−({[(2,4−ジフルオロフェニル)メチル]アミノ}カルボニル)−9,11−ジオキソ−2,3,4a,5,9,11,13,13a−オクタヒドロ−1H−ピリド[1,2−a]ピロロ[1’,2’:3,4]イミダゾ[1,2−d]ピラジン−10−イル]オキシ}メチル 3−(ホスホノオキシ)プロピル カルボネート 一ナトリウム塩.
工程aからの中間体(0.300g、0.365mmol)の35mLのメタノール中溶液を、50mgの10%炭素担体パラジウムの存在下において50psiで水素化した。1.5時間後、白色固体は反応混合物中で形成した。容器を窒素でパージし、LCMSにより反応の進行を評価して、所望の生成物とリン酸一ベンジル中間体との1:1混合物が示された。混合物を、25mLのメタノールで希釈し、追加の50mgの触媒で処理し、再度50psiの水素圧に付した。2時間後、LCMSは反応が終了したことを示した。混合物(未だに触媒を含有)を、丸底フラスコに移し、50mLの水で希釈し、重炭酸ナトリウム(31mg、0.365mmol)で処理した。半分量まで回転蒸発させ、生成物を溶解した。セライトで濾過して触媒を除去し、濾液を減圧下で濃縮乾固した。残渣をメタノール中で懸濁し、数分間撹拌して、濃縮乾固した。これを2回繰り返し、オフホワイト色粉末として標題化合物(0.233g、96%)を得た。H NMR(400MHz,酸化ジュウテリウム)δppm8.33(s,1H),7.24−7.13(m,1H),6.85−6.70(m,2H),5.61(d,J=6.8Hz,1H),5.34(d,J=6.8Hz,1H),4.68−4.57(m,2H),4.47−4.33(m,2H),4.16−3.88(m,4H),3.78−3.58(m,3H),3.10(dd,J=12.0,6.6Hz,1H),2.99−2.88(m,1H),2.86−2.75(m,1H),2.00−1.54(m,6H);ES MS:643(M+1).
【0089】
実施例10 ラット薬物動態
絶食雄CDラットは、経口ガベージニードルを介して投与される経口懸濁液用量として実施例2の化合物(0.1%ヒドロキシプロピルメチルセルロース/0.1%トゥイーン−80中5mg親化合物当量/kg)を投与された。血液試料(各0.2mL)を、用量投与後24時間の時限間隔で外科的に埋め込まれた大腿静脈カニューレから取り出した;全試料をEDTA−処置シリンジを用いて取り出した。各血液試料を、プロドラッグの親化合物へのエクスビボ変換を阻害するために0.02mLのプロテアーゼ阻害薬溶液[水中e−アミノ−n−カプロン酸、ベンザミドHCl、および4−(2−アミノエチル)ベンゼンスルホニルフロリドHCl]と合し、混合するためにボルテックスして、血漿を得るために遠心分離した(4000xg、4℃、20分)。血漿試料中のプロドラッグおよび親化合物濃度を、LC/MS/MS分析で定量化した。血漿濃度時間曲線下面積を、非コンパートメント分析法(WinNonlin Professional 4.1)を用いて予測した。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
式(I):
【化1】

[式中:
はC−CアルキルまたはLRであり;
Lはアルキレンであり;

a)ヒドロキシ;
b)アルコキシ;
c)OR(式中:RはP(O)(OH)またはアルコキシである);
d)オキソまたはC−Cアルキルで置換されていてもよいヘテロシクリル;
e)C(O)OR(式中:Rは、H、C−Cアルキル、またはXR(式中:Xはアルキレンであり、RはC−C10アリール、ヘテロシクリル、またはNR(式中:RおよびRは、独立して、HおよびC−Cアルキルからなる群より選択される)である)である);
f)NR
g)C(O)NR(式中:RおよびRは、独立して、HおよびXRからなる群より選択される);または
h)C(O)R10(式中:R10は、XR11(式中:R11はヘテロシクリルである)で置換されていてもよいヘテロシクリルである);
である]
で示される化合物またはその医薬上許容される塩。
【請求項2】
がLR(式中:Rはヒドロキシ、アルコキシ、ORまたはC(O)ORである)である、請求項1記載の式(I)の化合物。
【請求項3】
がLR(式中:RはOR(式中:RはP(O)(OH)である)である)である、請求項1記載の式(I)の化合物。
【請求項4】
{[(4aS,13aR)−8−({[(2,4−ジフルオロフェニル)メチル]アミノ}カルボニル)−9,11−ジオキソ−2,3,4a,5,9,11,13,13a−オクタヒドロ−1H−ピリド[1,2−a]ピロロ[1’,2’:3,4]イミダゾ[1,2−d]ピラジン−10−イル]オキシ}メチル メチル カルボネート;
{[(4aS,13aR)−8−({[(2,4−ジフルオロフェニル)メチル]アミノ}カルボニル)−9,11−ジオキソ−2,3,4a,5,9,11,13,13a−オクタヒドロ−1H−ピリド[1,2−a]ピロロ[1’,2’:3,4]イミダゾ[1,2−d]ピラジン−10−イル]オキシ}メチル 2−(メチルオキシ)エチル カルボネート;
メチル ({[({[(4aS,13aR)−8−({[(2,4−ジフルオロフェニル)メチル]アミノ}カルボニル)−9,11−ジオキソ−2,3,4a,5,9,11,13,13a−オクタヒドロ−1H−ピリド[1,2−a]ピロロ[1’,2’:3,4]イミダゾ[1,2−d]ピラジン−10−イル]オキシ}メチル)オキシ]カルボニル}オキシ)アセテート;
{[(4aS,13aR)−8−({[(2,4−ジフルオロフェニル)メチル]アミノ}カルボニル)−9,11−ジオキソ−2,3,4a,5,9,11,13,13a−オクタヒドロ−1H−ピリド[1,2−a]ピロロ[1’,2’:3,4]イミダゾ[1,2−d]ピラジン−10−イル]オキシ}メチル 2−(4−モルホリニル)エチル カルボネート;
{[(4aS,13aR)−8−({[(2,4−ジフルオロフェニル)メチル]アミノ}カルボニル)−9,11−ジオキソ−2,3,4a,5,9,11,13,13a−オクタヒドロ−1H−ピリド[1,2−a]ピロロ[1’,2’:3,4]イミダゾ[1,2−d]ピラジン−10−イル]オキシ}メチル 2−ヒドロキシエチル カルボネート;
{[(4aS,13aR)−8−({[(2,4−ジフルオロフェニル)メチル]アミノ}カルボニル)−9,11−ジオキソ−2,3,4a,5,9,11,13,13a−オクタヒドロ−1H−ピリド[1,2−a]ピロロ[1’,2’:3,4]イミダゾ[1,2−d]ピラジン−10−イル]オキシ}メチル 2−(ホスホノオキシ)エチル カルボネート;
{[(4aS,13aR)−8−({[(2,4−ジフルオロフェニル)メチル]アミノ}カルボニル)−9,11−ジオキソ−2,3,4a,5,9,11,13,13a−オクタヒドロ−1H−ピリド[1,2−a]ピロロ[1’,2’:3,4]イミダゾ[1,2−d]ピラジン−10−イル]オキシ}メチル 3−ヒドロキシプロピル カルボネート;
{[(4aS,13aR)−8−({[(2,4−ジフルオロフェニル)メチル]アミノ}カルボニル)−9,11−ジオキソ−2,3,4a,5,9,11,13,13a−オクタヒドロ−1H−ピリド[1,2−a]ピロロ[1’,2’:3,4]イミダゾ[1,2−d]ピラジン−10−イル]オキシ}メチル 3−(ホスホノオキシ)プロピル カルボネート;
からなる群より選択される化合物またはその医薬上許容される塩。
【請求項5】
{[(4aS,13aR)−8−({[(2,4−ジフルオロフェニル)メチル]アミノ}カルボニル)−9,11−ジオキソ−2,3,4a,5,9,11,13,13a−オクタヒドロ−1H−ピリド[1,2−a]ピロロ[1’,2’:3,4]イミダゾ[1,2−d]ピラジン−10−イル]オキシ}メチル 2−(メチルオキシ)エチル カルボネート.
【請求項6】
請求項1ないし5のいずれか1項に記載の化合物の医薬上許容される塩。
【請求項7】
医薬上許容される塩がナトリウム塩である、請求項6記載の化合物。
【請求項8】
ウイルス感染の処置方法であって、抗ウイルス有効量の請求項1ないし7のいずれか1項に記載の化合物を前記ヒトに投与することを含む、方法。
【請求項9】
ウイルス感染がHIV感染である、請求項8記載の方法。
【請求項10】
医薬として用いる、請求項1ないし7のいずれか1項に記載の化合物。
【請求項11】
ウイルス感染の処置または予防のための医薬の製造における請求項1ないし7のいずれか1項に記載の化合物の使用。
【請求項12】
ウイルス感染がHIV感染である、請求項11記載の使用。
【請求項13】
有効量の請求項1ないし7のいずれか1項に記載の化合物を医薬上許容される担体と共に含む医薬組成物。
【請求項14】
錠剤、カプセル剤、液体または懸濁液の形態の、請求項13記載の医薬組成物。
【請求項15】
ヒトにおけるHIV感染の処置方法であって、請求項1ないし7のいずれか1項に記載の化合物および別の治療剤を含む組成物を前記ヒトに投与することを含む、方法。

【図1】
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【公表番号】特表2011−529071(P2011−529071A)
【公表日】平成23年12月1日(2011.12.1)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−520188(P2011−520188)
【出願日】平成21年7月23日(2009.7.23)
【国際出願番号】PCT/US2009/051501
【国際公開番号】WO2010/011816
【国際公開日】平成22年1月28日(2010.1.28)
【出願人】(591002957)グラクソスミスクライン・リミテッド・ライアビリティ・カンパニー (341)
【氏名又は名称原語表記】GlaxoSmithKline LLC
【出願人】(000001926)塩野義製薬株式会社 (229)
【Fターム(参考)】