説明

化粧品組成物

【課題】ナノスケールの炭素化合物を含み、効果的に多量の栄養分および皮膚の汚れを吸着/解放し、清浄で健康な皮膚を維持する目的を実現する化粧料の提供。
【解決手段】50重量パーセントを超えない黒鉛化筒状炭素化合物を含む化粧品組成物。十分な洗浄、角質除去、水分保持および栄養供給の目的を実現するために、該化粧品組成物を皮膚の上で使用する際、効果的に多量の栄養物および皮膚の汚れを吸着し栄養物を解放することができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は化粧品組成物に関し、より詳細にはナノスケールの炭素化合物で調合された化粧品組成物に関する。
【背景技術】
【0002】
化粧品は、我々の身体、特に我々の皮膚を粉塵、細菌および紫外線などの環境要因による汚染または損傷から保護するために広く使用されている。例えば、欧州における化粧品の開発の元来の目的は、疱瘡を患った女性患者の顔に残された傷跡を覆うためのであった。進歩的な社会の価値観および技術の発達と共に、今日メーキャップを使用する目的は、保護することから、我々の身体の健康を維持し身体的魅力を増大させるためのものに変わってきている。
【0003】
バイオ技術および化粧品技術の進歩により、化粧品は多様な種類へと発展している。例えば、リップスティックおよび口紅、眉墨、アイシャドウ、マスカラ、およびコンシーラ、日焼け止めおよびほほ紅などがある。さらに機能性によって化粧品は清浄、保湿、スクラブ、日焼け止め、カバーリング、美白、栄養を与えるおよび引き締めるなどのカテゴリーに分類することができる。
【0004】
例えばマスクを例に挙げると、保湿、美白、栄養を与える、引き締めるおよびスクラブするなど目的の異なる多くの種類の製品が市場に存在している。一般的に言えば、既存のマスクは我々の顔の異なる部分に適合することができる不織布を含む。このマスクは顔全体、または鼻、目およびTゾーンなど顔の一部にのみ塗布することができる。さらに用途のタイプによって分類すると、既存のマスクには水溶性マスク、シートマスク、およびすすぎ落としマスクが含まれる。
【0005】
しかしながら既存のマスクの大半は、保湿、美白または栄養を与えるための成分を含有するエキス溶液に不織布を含浸することによって形成される。このように形成されるマスクは簡単に使えて費用が安いなどの利点を有するが、該マスクは十分に栄養分を吸着し解放するように設計されていないため、その効果は小さくなる。
【0006】
さらに、保湿、美白または栄養を与えるための上記の成分は、水溶性高分子、セルロースおよび界面活性剤中に拡散しており、吸着および成分の解放の設計が不十分であるとマスクが生成する含有物が十分な有効成分にならず、その結果効果が小さくなる。反対にマスクの吸収性が高すぎると有効成分を適切に解放できない場合がある。さらに設計不良のマスクは我々の皮膚から水分を吸着し乾燥を引き起こし、我々の望む効果に反したものになる恐れがある。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
したがって本発明の一態様は化粧品組成物を提供することであり、より詳細には本発明の化粧品組成物はナノスケールの炭素化合物を含み、本発明の化粧品組成物が効果的に多量の栄養分および皮膚の汚れを吸着/解放し、清浄で健康な皮膚を維持する目的を実現することができるようにする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の好ましい実施形態は、50重量%を超えない黒鉛化筒状炭素化合物を含む化粧品組成物を開示する。
【0009】
一実施形態において、黒鉛化筒状炭素化合物は、単層黒鉛化筒状炭素化合物および/または多層黒鉛化筒状炭素化合物を含める。詳細には、本発明の黒鉛化筒状炭素化合物の表面は、少なくとも1つの官能基および/または分岐構造を含む。さらに本発明の黒鉛化筒状炭素化合物の表面は、金属イオン、金属原子および/またはナノ粒子でさらに塗布することができる。
【0010】
一実施形態において、本発明の化粧品組成物はさらに、界面活性剤、増粘剤、粉末剤、保湿剤、油性向上剤および/または他の補助剤を含むことができる。
【0011】
本発明の利点および精神は、添付の図面と併せた以下の記載によってさらに理解することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
本発明の好ましい実施形態は、黒鉛化筒状炭素化合物を含む化粧品組成物を開示する。詳細には黒鉛化筒状炭素化合物は、該化粧品組成物の50重量%を超えない量となる。さらに黒鉛化筒状炭素化合物の直径は、2nmから250nmであり、その長さは50nmから150μmであり、長さ/直径の比は100を超える。換言すると、黒鉛化筒状炭素化合物はナノスケール炭素組成物である。さらに黒鉛化筒状炭素化合物は単層黒鉛化筒状炭素化合物または多層黒鉛化筒状炭素化合物であり得る。多層黒鉛化筒状炭素化合物はさらに、薄壁多層黒鉛化筒状炭素化合物(約3層から10層)および厚壁多層黒鉛化筒状炭素化合物(約10層から250層)を含むことができる。
【0013】
化粧品組成物は好ましくは、例えばマスク、洗顔料、洗顔オイル、コンシーラ、日焼け止めローションおよびメーキャップベースなど外用の皮膚用化粧品組成物である。詳細には本発明の化粧品組成物は、にきびを防ぐまたは治療する洗顔料などの薬用組成物であり得る。異なる補助剤と調合することによって、本発明の化粧品組成物は任意で液体、乳液、泥、クリーム、フィルム、微粒子、粉末または他の好適なタイプであり得る。例えばマスクを形成するために化粧品組成物を使用する場合、これは水溶性泥マスクまたはクリームマスク、すすぎ落としフィルムマスク、不織布または紙のシートマスクの形態であり得る。
【0014】
一実施形態において化粧品組成物はさらに、陰イオン界面活性剤、陽イオン界面活性剤、両性界面活性剤、脂溶性非イオン性界面活性剤および親水性非イオン性界面活性剤および他の好適な界面活性剤をなどの界面活性剤を含むことができる。
【0015】
実際には、上記の陰イオン界面活性剤は、これに限定するものではないが、アルカリ石鹸、ラウリン酸ナトリウム、パルミチン酸ナトリウム、パルミチン酸カリウム、ラウリン硫酸ナトリウム、POEラウリル硫酸ナトリウム、トリエタノールアミンPOEラウリル硫酸、ナトリウムラウロイルサルコシネート、ラウリルメチルタウリッドナトリウム、N‐ミリストイル‐N‐メチルタウリン酸ナトリウム、ナトリウムメチルタウリン酸ココエート、POEステアリルエーテルリン酸、ナトリウムPOEオレイルエーテルホスフェート、ジ‐2‐エチルヘキシルスルホコハク酸ナトリウム、ラウリルポリプロピレングリコールスルホコハク酸ナトリウム、モノラウロイルモノエタノールアミドポリオキシエチレンスルホコハク酸ナトリウム、トリエタノールアミン直鎖ドデシルベンゼンスルホネート、直鎖ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、直鎖ドデシルベンゼンスルホン酸、N‐ラウロイルグルタミン酸ナトリウム、N-ステアロイルグルタミン酸二ナトリウムおよびN‐ミリストイル‐L‐グルタミン酸ナトリウムを含むN‐アシルグルタミン酸、ナトリウム水素化グリセリル硫酸ココエート、ロート油、POEアルキルエーテルカルボキシレート、α‐オレフィンスルホネート、POEアルキルアリールエーテルカルボキシレート、高級脂肪酸エステルスルホネート、sec‐アルコール硫酸塩、高級脂肪酸アルキロイルアミド硫酸塩、カゼイン酸ナトリウム、ラウロイルモノエタノールアミンコハク酸ナトリウム、ジトリエタノールアミンN‐パルミトイルアスパラギン酸およびそれらの混合物などであり得る。
【0016】
実際には、上記の陽イオン界面活性剤はこれに限定するものではないが、ドデシルトリメチルアンモニウムクロライド、ジステアリルトリエチルアンモニウムクロライド、ジアルキルジメチルアンモニウムクロライド、ジ(オクタデシル)ジメチルアンモニウムクロライド、ポリ(N,N’‐ジメチル‐3、5‐酢酸ピリジン)クロライド、セチルピリジンクロライド、アルキルジメチルベンジルアンモニウム塩、アルキル第4アンモニウム塩、アルキルイソキノリニウム塩、POEアルキルアミン、アルキルアミン塩、ジアルキルモルホニウム塩、ポリアミン脂肪酸およびその誘導体、アミルアルコール脂肪酸およびその誘導体、ベンゼトニウムクロライドおよびその誘導体、ベンザルコニウムクロライドおよびその誘導体、およびそれらの混合物などであり得る。
【0017】
実際には、上記の両性界面活性剤はこれに限定するものではないが、2‐ウンデシルN、N、N‐(ヒドロキシエチルカルボキシメチル)‐2‐イミダゾリンナトリウム塩、2‐ココイル‐2‐イミダゾリニウムヒドロキシド‐1‐カルボキシエチルオキシ2ナトリウム塩、2‐ヘプタデシル‐N‐カルボキシメチル‐N‐ヒドロキシエチルイミダゾリニウムベタイン、アルキルベタイン、アミドベタイン、ラウリルジメチルアミノ酢酸ベタイン、スルホベタインおよびそれらの混合物であり得る。
【0018】
実際には、上記の脂溶性非イオン性界面活性剤はこれに限定するものではないが、モノオリエートソルビタン、セスキオリエートソルビタン、テトラ‐2‐エチルヘキシレートジグリセロールソルビタン、トリオリエートソルビタン、ペンタ‐2‐エチルヘキシレートジグリセロールソルビタン、モノステアレートソルビタン、モノラウレートソルビタン、モノパルミテートソルビタン、モノイソステアレートソルビタン、モノ綿実脂肪酸グリセリルエステル、グリセリルモノエルケート、グリセリルモノステアレート、グリセリルモノステアレートモノマレート、グリセリルセスキオリエート、αグリセリル、αオリエートピログルタメート、プロピレングリコールモノステアレート、ポリオキシエチレンメチルポリシロキサンコポリマー、水素化ヒマシ油誘導体、グリセロールアルキルエーテル、およびそれらの混合物であり得る。
【0019】
実際には、上記の親水性非イオン性界面活性剤はこれに限定するものではないが、PO‐ソルビトールモノステアレート、POE‐ソルビトールテトラオリエート、POE‐ソルビトールモノオリエート、POE‐ソルビトールモノステアレート、POE‐ソルビトールペンタオリエート、POE‐グリセリルモノイソステアレート、POE‐グリセリルトリイソステアレート、POE‐グリセリルモノステアレート、POEモノオリエート、POEジステアレート、POE‐グリセリルトリイソステアレート、POE-モノジオリエート、エチレングリコールジステアレート、POEオレイルエーテル、POEステアリルエーテル、POEコレスタノールエーテル、POEベヘニルエーテル、POEラウリルエーテル、POE2‐オクチルドデシルエーテル、POE2‐ノニルフェニルエーテル、POEオクチフェニルエーテル、POEノニルフェニルエーテル、プルロニクス(Pluronics)POE‐POP水素化ラノリン、POE‐POPセチルエーテル、POE‐POP2‐デシルテトラデシルエーテル、POE‐POPグリセロールエーテル、POE‐POPモノブチルエーテル、テトロニクス(Tetronics)、POEヒマシ油、POE水素化ヒマシ油トリイソステアレート、P‐OE水素化ヒマシ油モノピログルタメートモノイソステアレート、POE水素化ヒマシ油モノイソステアレート、POE水素化ヒマシ油マレエート、POE蜜蝋ソルビタン、トリオレイルホスフェート、ラウリン酸モノエタノール、脂肪酸イソプロパノールアミド、POEプロピレングリコール脂肪酸エステル、POEアルキルアミン、POE脂肪酸アミド、ココナッツ脂肪酸ジエタノールアミド、サッカロース脂肪酸エステル、POEノニルフェニルホルムアルデヒド縮合物、アルキルエトキシジメチルアミンオキシドおよびそれらの混合物であり得る。
【0020】
一実施形態において、本発明の化粧品組成物はこれに限定するものではないが、メチルセルロース、ニトロセルロース、エチルセルロース、メチルヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、硫酸セルロースナトリウム、ヒドロキシプロピルセルロース、カルボキシメチルセルロースナトリウム、クリスタリンセルロースおよび他のセルロースポリマー、ポリビニルメチルエーテル、カルボキシビニルポリマー(カルボポールなど)、および他のエチレンポリマー、ポリオキシエチレンタイプポリマー、ポリオキシエチレン‐ポリオキシプロピレンコポリマータイプポリマー、ポリアクリレートナトリウム、ポリエチルアクリレート、ポリアセリルアミドおよび他の好適なプロピレンポリマー、ポリエチレンイミン、陽イオンポリマー、ベントナイト、ケイ酸マグネシウムアルミニウム、ラポナイト、ヘクトナイト、アカシアガム、トラガカントガム、ラテックス、ローカストビーンガム、グーラガム、カラヤガム、カラギニン、ペクチン、アガー、マルメロ種子、藻類コロイド、澱粉(米、とうもろこし、じゃが芋または小麦由来)および他の植物由来の好適なポリマー、デキストラン、コハク酸グルカン、プルラン、および他の好適な微生物ポリマー、カルボキシメチル澱粉、メチルヒドロキシプロピル澱粉、および他の好適な澱粉ポリマー、コラーゲン、カゼイン塩、アルブミン、ゼラチン、および他の好適な動物性ポリマー、アルギン酸ナトリウム、アルギン酸プロピレングリコールエステル、および他のアルギン酸ポリマー、およびそれらの誘導体または混合物であり得る増粘剤をさらに含むことができる。
【0021】
一実施形態において、本発明の化粧品組成物はこれに限定するものではないが、タルク粉末、カオリン泥、ベントナイト、石灰粉末、シリカ粉末、マイカ粉末、パール粉末、酸化鉄粉末、ケイ酸カルシウム粉末、ケイ酸アルミニウム粉末、酸化アルミニウム粉末、酸化亜鉛粉末、亜鉛華、セリサイト、ナイロン粉末、軽量マグネシウムカルボネート、重量マグネシウムカルボネート、カルシウムカルボネート、カーボンブラック、マイカチタン、アルミニウム粉末、ラウリン酸亜鉛、モントモリロナイト、オキシクロリドビスマス、ジルコニア、または上記に記載の粉末剤の混合物であり得る粉末剤をさらに含むことができる。
【0022】
一実施形態において、本発明の化粧品組成物はこれに限定するものではないが、アロエベラジェル、グリセロール、ヒアルロン酸、プロピレングリコール、ヘキサネジオール、アミノ酸、ポリビニルアルコール、ブチレングリコール、ペプチド、ヘキサペプチド、コラーゲン、コエンザイムQ10、または上記に記載の保湿剤の混合物であり得る保湿剤をさらに含むことができる。
【0023】
一実施形態において、本発明の化粧品組成物はこれに限定するものではないが、マグネシウムアスコルビルホスフェート(MAP)、アスコルビルグルコシド、コウジ酸、アルブチンおよびこれらの混合物であり得る美白成分をさらに含むことができる。
【0024】
一実施形態において、本発明の化粧品組成物はこれに限定するものではないが、アーモンド油、オリーブ油、ココアバター、ゴマ油、ピーナッツ油、杏仁油、ヒマシ油、牛乳油、綿実油、木蝋、ココナッツ油、およびこれらの混合物であり得る油性向上剤をさらに含むことができる。
【0025】
実際には本発明の化粧品組成物は任意で、上記の記載の補助剤に限定されない他の好適な補助剤を含むことができることに留意されたい。例えば、化粧品組成物は、薬学的に許容可能なキャリア、効果的な量の医薬品または他の栄養物を含むことができる。
【0026】
本発明の化粧品組成物を使用してマスクを形成すると、使用中に皮膚が保湿および栄養を与える成分を多量に吸着し、これらの有効成分を我々の皮膚の深部に十分に解放することが可能になる。適度なマッサージをしながら使用すると、ナノスケールの黒鉛化筒状炭素化合物により加齢による角質を除去することができる。
【0027】
一実施形態において、上記の黒鉛化筒状炭素化合物の表面は、これに限定するものではないが、酸性基、アシル基、アミノ基およびヒドロキシル基などの少なくとも1つの官能基を包含する。実際には官能基は高分子官能基であり得る。
【0028】
一実施形態において、上記の黒鉛化筒状炭素化合物の表面は、これに限定するものではないが、DNA分子、アミノ酸分子、ポリサッカリド分子、および糖類などの少なくとも1つの分岐構造をさらに包含することができる。分岐構造は、上記に記載の官能基に形成することができることに留意されたい。
【0029】
一実施形態において、上記の黒鉛化筒状炭素化合物の表面はこれに限定するものではないが、Agイオン、Auイオン、Ptイオン、RhイオンおよびFeイオンなどの金属イオンで被覆することができる。別の実施形態において、上記の黒鉛化筒状炭素化合物の表面はこれに限定するものではないが、Ag原子、Au原子、Pt原子、Rh原子およびFe原子などの金属原子で被覆することができる。さらに別の実施形態において、上記の黒鉛化筒状炭素化合物の表面はこれに限定するものではないが、Agナノ粒子、Auナノ粒子、Ptナノ粒子、Rhナノ粒子および酸化鉄ナノ粒子およびシリカナノ粒子などのナノ粒子で被覆することができる。
【0030】
上記のように本発明の化粧品組成物は、特に外用皮膚用途の化粧品組成物として、または薬用化粧品組成物として多くの分野で広範に適用することができる。さらに化粧品組成物は、マスク、洗顔料、洗顔オイル、コンシーラ、日焼け止めローションまたはメーキャップベースおよび他の好適な化粧品を形成するのに使用することができる。さらに、黒鉛化筒状炭素化合物が含まれているため、本発明の組成物は効果的に多量の栄養分および皮膚の汚れを吸着/解放し、清浄および健康な皮膚を形成する目的を実現することができる。さらに他の補助剤と調合することで、本発明の組成物は任意で液体、乳液、泥、クリーム、フィルム、微粒子、粉末または他の好適なタイプであり得る。
【0031】
上記の好ましい実施形態の記載と共に、本発明の特徴および精神は望ましくは適切に記載されるであろう。しかしながら、本発明の精神は上記に開示の好ましい実施形態に限定されるものではない。代替または等価の構成が望ましくは、本発明の添付の特許請求の範囲の範囲内に包含されることが目的である。したがって、上記の開示は、添付の特許請求の範囲の境界および範囲によってのみ限定されるものとして解釈されるべきである。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
化粧品組成物の50重量パーセントを超えない量の黒鉛化筒状炭素化合物を有する化粧品組成物。
【請求項2】
陰イオン界面活性剤、陽イオン界面活性剤、両性界面活性剤、脂溶性非イオン性界面活性剤および親水性非イオン性界面活性剤からなる群から選択される界面活性剤をさらに有する、請求項1に記載の化粧品組成物。
【請求項3】
前記陰イオン界面活性剤が、アルカリ石鹸、ラウリン酸ナトリウム、パルミチン酸ナトリウム、パルミチン酸カリウム、ラウリン硫酸ナトリウム、POEラウリル硫酸ナトリウム、トリエタノールアミンPOEラウリル硫酸、ナトリウムラウロイルサルコシネート、ラウリルメチルタウリッドナトリウム、N‐ミリストイル‐N‐メチルタウリン酸ナトリウム、ナトリウムメチルタウリン酸ココエート、POEステアリルエーテルリン酸、ナトリウムPOEオレイルエーテルホスフェート、ジ‐2‐エチルヘキシルスルホコハク酸ナトリウム、ラウリルポリプロピレングリコールスルホコハク酸ナトリウム、モノラウロイルモノエタノールアミドポリオキシエチレンスルホコハク酸ナトリウム、トリエタノールアミン直鎖ドデシルベンゼンスルホネート、直鎖ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、直鎖ドデシルベンゼンスルホン酸、N‐ラウロイルグルタミン酸ナトリウム、N‐ステアロイルグルタミン酸二ナトリウム、N‐ミリストイル‐L‐グルタミン酸ナトリウムを含むN‐アシルグルタミン酸、ナトリウム水素化グリセリル硫酸ココエート、ロート油、POEアルキルエーテルカルボキシレート、α‐オレフィンスルホネート、POEアルキルアリールエーテルカルボキシレート、高級脂肪酸エステルスルホネート、sec−アルコール硫酸塩、高級脂肪酸アルキロイルアミド硫酸塩、カゼイン酸ナトリウム、ラウロイルモノエタノールアミンコハク酸ナトリウム、ジトリエタノールアミンN‐パルミトイルアスパラギン酸およびそれらの混合物からなる群から選択される少なくとも1つを有する、請求項2に記載の化粧品組成物。
【請求項4】
前記陽イオン界面活性剤が、ドデシルトリメチルアンモニウムクロライド、ジステアリルトリエチルアンモニウムクロライド、ジアルキルジメチルアンモニウムクロライド、ジ(オクタデシル)ジメチルアンモニウムクロライド、ポリ(N、N’‐ジメチル‐3、5‐酢酸ピリジン)クロライド、セチルピリジンクロライド、アルキルジメチルベンジルアンモニウム塩、アルキル第4アンモニウム塩、アルキルイソキノリニウム塩、POEアルキルアミン、アルキルアミン塩、ジアルキルモルホニウム塩、ポリアミン脂肪酸およびその誘導体、アミルアルコール脂肪酸およびその誘導体、ベンゼトニウムクロライドおよびその誘導体、ベンザルコニウムクロライドおよびその誘導体、ならびにそれらの混合物からなる群から選択される少なくとも1つを有する、請求項2に記載の化粧品組成物。
【請求項5】
前記両性界面活性剤が、2‐ウンデシルN、N、N‐(ヒドロキシエチルカルボキシメチル)‐2‐イミダゾリンナトリウム塩、2‐ココイル‐2‐イミダゾニリウムヒドロキシド‐1‐カルボキシエチルオキシ2ナトリウム塩、2‐ヘプタデシル‐N‐カルボキシメチル‐N‐ヒドロキシエチルイミダゾニリウムベタイン、アルキルベタイン、アミドベタイン、ラウリルジメチルアミノ酢酸ベタイン、スルホベタインおよびそれらの混合物からなる群から選択される少なくとも1つを有する、請求項2に記載の化粧品組成物。
【請求項6】
前記脂溶性非イオン性界面活性剤が、モノオリエートソルビタン、セスキオリエートソルビタン、テトラ‐2‐エチルヘキシレートジグリセロールソルビタン、トリオリエートソルビタン、ペンタ‐2‐エチルヘキシレートジグリセロールソルビタン、モノステアレートソルビタン、モノラウレートソルビタン、モノパルミテートソルビタン、モノイソステアレートソルビタン、モノ綿実脂肪酸グリセリルエステル、グリセリルモノエルケート、グリセリルモノステアレート、グリセリルモノステアレートモノマレート、グリセリルセスキオリエート、αグリセリル、αオリエートピログルタメート、プロピレングリコールモノステアレート、ポリオキシエチレンメチルポリシロキサンコポリマー、水素化ヒマシ油誘導体、グリセロールアルキルエーテル、およびそれらの混合物からなる群から選択される少なくとも1つを有する、請求項2に記載の化粧品組成物。
【請求項7】
前記親水性非イオン性界面活性剤が、PO‐ソルビトールモノステアレート、POE‐ソルビトールテトラオリエート、POE‐ソルビトールモノオリエート、POE‐ソルビトールモノステアレート、POE‐ソルビトールペンタオリエート、POE‐グリセリルモノイソステアレート、POE‐グリセリルトリイソステアレート、POE‐グリセリルモノステアレート、POEモノオリエート、POEジステアレート、POE‐グリセリルトリイソステアレート、POE-モノジオリエート、エチレングリコールジステアレート、POEオレイルエーテル、POEステアリルエーテル、POEコレスタノールエーテル、POEベヘニルエーテル、POEラウリルエーテル、POE2‐オクチルドデシルエーテル、POE2‐ノニルフェニルエーテル、POEオクチルフェニルエーテル、POEノニルフェニルエーテル、プルロニックス(Pluronics),POE‐POP水素化ラノリン、POE‐POPセチルエーテル、POE−POP2−デシルテトラデシルエーテル、POE‐POPグリセロールエーテル、POE−POPモノブチルエーテル、テトロニクス(Tetronics)、POEヒマシ油、POE水素化ヒマシ油トリイソステアレート、POE水素化ヒマシ油モノピログルタメートモノイソステアレート、POE水素化ヒマシ油モノイソステアレート、POE水素化ヒマシ油マレエート、POE蜜蝋ソルビタン、トリオレイルホスフェート、ラウリン酸モノエタノール、脂肪酸イソプロパノールアミド、POEプロピレングリコール脂肪酸エステル、POEアルキルアミン、POE脂肪酸アミド、ココナッツ脂肪酸ジエタノールアミド、サッカロース脂肪酸エステル、POEノニルフェニルホルムアルデヒド縮合物、アルキルエトキシジメチルアミンオキシドおよびそれらの混合物からなる群から選択される少なくとも1つを有する、請求項2に記載の化粧品組成物。
【請求項8】
メチルセルロース、ニトロセルロース、エチルセルロース、メチルヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、硫酸セルロースナトリウム、ヒドロキシプロピルセルロース、カルボキシメチルセルロースナトリウム、クリスタリンセルロース、ポリビニルメチルエーテル、カルボキシビニルポリマー、ポリオキシエチレンタイプポリマー、ポリオキシエチレン‐ポリオキシプロピレンコポリマータイプポリマー、ポリアクリレートナトリウム、ポリエチルアクリレート、ポリアセリルアミド、ポリエチレンイミン、陽イオンポリマー、ベントナイト、ケイ酸マグネシウムアルミニウム、ラポナイト、ヘクトナイト、アカシアガム、トラガカントガム、ラテックス、ローカストビーンガム、グーラガム、カラヤガム、カラギニン、ペクチン、アガー、マルメロ種子、藻類コロイド、澱粉、デキストラン、コハク酸グルカン、プルラン、カルボキシメチル澱粉、メチルヒドロキシプロピル澱粉、コラーゲン、カゼイン塩、アルブミン、ゼラチン、アルギン酸ナトリウム、アルギン酸プロピレングリコールエステルおよびそれらの混合物からなる群から選択される増粘剤をさらに有する、請求項1に記載の化粧品組成物。
【請求項9】
タルク粉末、カオリン泥、ベントナイト、石灰粉末、シリカ粉末、マイカ粉末、パール粉末、酸化鉄粉末、ケイ酸カルシウム粉末、ケイ酸アルミニウム粉末、酸化アルミニウム粉末、酸化亜鉛粉末、亜鉛華、セリサイト、ナイロン粉末、軽量マグネシウムカルボネート、重量マグネシウムカルボネート、カルシウムカルボネート、カーボンブラック、マイカチタン、アルミニウム粉末、ラウリン酸亜鉛、モントモリロナイト、オキシクロリドビスマス、ジルコニア、およびこれらの混合物からなる群から選択される粉末剤をさらに有する、請求項1に記載の化粧品組成物。
【請求項10】
アロエベラジェル、グリセロール、ヒアルロン酸、プロピレングリコール、ヘキサネジオール、アミノ酸、ポリビニルアルコール、ブチレングリコール、ペプチド、ヘキサペプチド、コラーゲン、コエンザイムQ10、およびこれらの混合物からなる群から選択される保湿剤をさらに有する、請求項1に記載の化粧品組成物。
【請求項11】
マグネシウムアスコルビルホスフェート(MAP)、アスコルビルグルコシド、コウジ酸、アルブチンおよびこれらの混合物からなる群から選択される美白成分をさらに有する、請求項1に記載の化粧品組成物。
【請求項12】
アーモンド油、オリーブ油、ココアバター、ゴマ油、ピーナッツ油、杏仁油、ヒマシ油、牛乳油、綿実油、木蝋、ココナッツ油、およびこれらの混合物からなる群から選択される油性向上剤をさらに有する、請求項1に記載の化粧品組成物。
【請求項13】
前記黒鉛化筒状炭素化合物が、2nmから250nmの直径および50nmから150μmの長さを有し、長さ/直径の比が100を超える、請求項1に記載の化粧品組成物。
【請求項14】
前記黒鉛化筒状炭素化合物が単層黒鉛化筒状炭素化合物および/または多層黒鉛化筒状炭素化合物を有する、請求項1に記載の化粧品組成物。
【請求項15】
前記黒鉛化筒状炭素化合物の表面が、酸性基、アシル基、アミノ基およびヒドロキシル基からなる群から選択される少なくとも1つの官能基を包含する、請求項1に記載の化粧品組成物。
【請求項16】
前記官能基が高分子官能基である、請求項15に記載の化粧品組成物。
【請求項17】
前記黒鉛化筒状炭素化合物の表面が、DNA分子、アミノ酸分子、ポリサッカリド分子、および糖類からなる群から選択される少なくとも1つの分子を有する少なくとも1つの分岐構造をさらに包含する、請求項15に記載の化粧品組成物。
【請求項18】
前記黒鉛化筒状炭素化合物の表面が、Agイオン、Auイオン、Ptイオン、RhイオンおよびFeイオンからなる群から選択される金属イオンで被覆される、請求項1に記載の化粧品組成物。
【請求項19】
前記黒鉛化筒状炭素化合物の表面が、Agナノ粒子、Auナノ粒子、Ptナノ粒子、Rhナノ粒子および酸化鉄ナノ粒子およびシリカナノ粒子からなる群から選択されるナノ粒子で被覆される、請求項1に記載の化粧品組成物。
【請求項20】
前記化粧品組成物が皮膚および外用のみに使用される、請求項1に記載の化粧品組成物。

【公開番号】特開2009−13156(P2009−13156A)
【公開日】平成21年1月22日(2009.1.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−301040(P2007−301040)
【出願日】平成19年11月20日(2007.11.20)
【出願人】(507383541)
【Fターム(参考)】