説明

医用画像診断装置、及び医用画像診断装置の画像処理方法

【課題】本発明は、3D画像に対して例えばBatchMPR処理を行って複数の連続した厚さ付き断面画像を作成する際に、作成範囲の設定が指示されたときに、作成範囲が重なったり漏れたりすることなく連続した厚さ付き画像を作成することができる医用画像診断装置を提供する。
【解決手段】撮像された3D画像における各々の作成範囲内において複数の厚さ付き断面画像を一定間隔毎に作成する医用画像診断装置であって、3D画像における作成範囲の入力を受け付ける第1の受付手段と、受け付けられた作成範囲に対して、各断面の間隔及び厚さの入力を受け付ける第2の受付手段と、受け付けられた各断面の間隔及び厚さに基づいて、受け付けられた作成範囲を設定する設定手段と、設定済みの作成範囲を記憶する記憶手段と、断面の間隔及び厚さ、及び、記憶された設定済みの作成範囲に基づいて、受け付けられた作成範囲の位置を調整する調整手段と、を備えた。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、撮像された3D画像に対して複数の厚さ付き断面画像を所定間隔毎に連続して作成することができる医用画像診断装置、及び医用画像診断装置の画像処理方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、X線CT装置等の医用画像診断装置は、撮像された3D画像に対して、例えばMPR(Multi−planar Reformation)処理を行い、複数方向の断面画像を作成する機能を備えている。例えば特許文献1では、ボリュームデータ内の注目部位の時間的な変位を一画面上で把握することができるX線CT装置が提案されている。このX線CT装置は、投影データを基に2Dデータを作成し、2Dデータを基に3Dボリュームデータを作成し、ボリュームデータ内における特定断面を設定し、作成された複数時相の各ボリュームデータから特定断面上の2Dデータをそれぞれ抽出し、抽出された各2Dデータを時間軸に対して並べた断面・時系列ボリュームデータを作成し、ボリュームデータ及び断面・時系列ボリュームデータに対してMPR処理を施したMPR画像の表示、またはボリュームデータ及び断面・時系列ボリュームデータに対してボリュームレンダリング処理を行った3Dデータの表示を行うものである。
【0003】
また、これらのX線CT装置等の医用画像診断装置には、撮像された3D画像に対して、平行する複数の断面においてMPR処理を行い、所定の厚さ毎に平均化された厚さ付き画像を所定間隔毎に連続して作成するBatchMPR処理を行う機能を備えているものもある。BatchMPR処理は、ユーザ(例えば医者等)が3D画像に対して、MPR処理の対象となる作成範囲の開始点、作成範囲の終了点、厚さ付き画像の厚さ、各々の断面の間隔、スライス数等の情報を設定することで、これらの設定された情報に基づいて3D画像にMPR処理を施し、所定間隔毎に複数の厚さ付き断面画像を連続して作成する処理である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2008−148849号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
BatchMPR処理を行う際、現状では各々の作成範囲に対して、各々の断面の間隔を等間隔でしか設定することができず、ユーザが各断面の間隔を異なる間隔で設定したい場合には、間隔が異なる毎に作成範囲を変更して複数回BatchMPR処理を行わせる必要があった。このとき、前回設定した作成範囲の終了点と新たな作成範囲の開始点とを一致させて、前回の作成範囲と今回の作成範囲とが連続するように作成範囲が設定されることが望ましい。しかしながら、現状では、新たな作成範囲が設定されるときに前回の作成範囲における厚みを含めた終了点がユーザにとって認識しにくいため、新規に設定される作成範囲が既に設定されている作成範囲に重なってしまったり、新規に設定される作成範囲と既に設定されている作成範囲との間に空白(いずれの厚さ付き断面にも考慮されない部分)が生じたりしてしまい、各々の作成範囲を連続するように設定することが困難であるという問題があった。
【0006】
本発明は、上記課題を鑑みてなされたもので、3D画像に対して例えばBatchMPR処理を行って複数の連続した厚さ付き断面画像を作成する際に、作成範囲の設定が指示されたときに、新規に設定される作成範囲が既に設定されている作成範囲に重なってしまったり、新規に設定される作成範囲と既に設定されている作成範囲との間に空白が生じたりすることなく、連続した厚さ付き画像を作成することができる医用画像診断装置、及び医用画像診断装置の画像処理方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するために、本発明に係る医用画像診断装置は、撮像された3D画像における各々の作成範囲内において複数の厚さ付き断面画像を一定間隔毎に作成する医用画像診断装置であって、前記3D画像における作成範囲の入力を受け付ける第1の受付手段と、前記第1の受付手段により受け付けられた作成範囲に対して、各断面の間隔及び厚さの入力を受け付ける第2の受付手段と、前記第2の受付手段により受け付けられた各断面の間隔及び厚さに基づいて、前記第1の受付手段により受け付けられた作成範囲を設定する設定手段と、設定済みの作成範囲を記憶する記憶手段と、前記第2の受付手段により受け付けられた各断面の間隔及び厚さ、及び、前記記憶手段により記憶された設定済みの作成範囲に基づいて、前記第1の受付手段により受け付けられた作成範囲の位置を調整する調整手段と、を備えたことを特徴とする。
【0008】
また、本発明に係る医用画像診断装置の画像処理方法は、撮像された3D画像における各々の作成範囲内において複数の厚さ付き断面画像を一定間隔毎に作成する医用画像診断装置の画像処理方法であって、前記3D画像における作成範囲の入力を受け付ける第1の受付ステップと、前記第1の受付ステップにて受け付けられた作成範囲に対して、各断面の間隔及び厚さの入力を受け付ける第2の受付ステップと、前記第2の受付ステップにて受け付けられた各断面の間隔及び厚さに基づいて、前記第1の受付ステップにて受け付けられた作成範囲を設定する設定ステップと、前記第2の受付ステップにて受け付けられた各断面の間隔及び厚さ、及び、設定済みの作成範囲に基づいて、前記第1の受付ステップにて受け付けられた作成範囲の位置を調整する調整ステップと、を行うことを特徴とする。
【発明の効果】
【0009】
本発明に係る医用画像診断装置、及び医用画像診断装置の画像処理方法によると、3D画像に対して例えばBatchMPR処理を行って複数の連続した厚さ付き断面画像を作成する際に、作成範囲の設定が指示されたときに、新規に設定される作成範囲が既に設定されている作成範囲に重なってしまったり、新規に設定される作成範囲と既に設定されている作成範囲との間に空白が生じたりすることなく、連続した厚さ付き画像を作成することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】本発明に係る医用画像診断装置の構成図。
【図2】本発明に係る医用画像診断装置により撮像された3D画像におけるMPR断面を示す図。
【図3】(A)は、図2のC1断面のMPR画像を示す図、(B)は、図2のC2断面のMPR画像を示す図、(C)は、図2のC3断面のMPR画像を示す図。
【図4】(A)は、本発明に係る医用画像診断装置において、間隔4mm、厚さ4mmでBatchMPR処理を行う場合のMPR断面を示す図、(B)は、本発明に係る医用画像診断装置において、間隔2mm、厚さ2mmでBatchMPR処理を行う場合のMPR断面を示す図。
【図5】本発明に係る医用画像診断装置における作成範囲調整機能を実現するための機能ブロック図。
【図6】本発明に係る医用画像診断装置による作成範囲調整処理の手順を示すフローチャート。
【図7】設定画面の一例を示す画面図。
【図8】本発明に係る医用画像診断装置において、間隔4mm、スライス数3枚、厚さ4mmでBatchMPR処理を行う場合のMPR断面を示す図。
【図9】設定画面の一例を示す画面図。
【図10】本発明に係る医用画像診断装置において、間隔2mm、スライス数3枚、厚さ2mmでBatchMPR処理を行う場合のMPR断面を示す図。
【図11】本発明に係る医用画像診断装置において、間隔4mm、スライス数3枚、厚さ4mmでMPR画像を作成する作成範囲と、間隔2mm、スライス数3枚、厚さ2mmでMPR画像を作成する作成範囲とが重なっている場合のMPR断面を示す図。
【図12】本発明に係る医用画像診断装置において、間隔4mm、スライス数3枚、厚さ4mmでMPR画像を作成する作成範囲と、間隔2mm、スライス数3枚、厚さ2mmでMPR画像を作成する作成範囲とが重ならないように調整された後のMPR断面を示す図。
【図13】本発明に係る医用画像診断装置において、複数の作成範囲が選択・非選択が認識可能なように表示されたMPR断面を示す図。
【発明を実施するための形態】
【0011】
本発明に係る医用画像診断装置、及び医用画像診断装置の画像処理方法の実施形態を、添付図面に基づいて詳細に説明する。図1は、本発明に係る医用画像診断装置1の構成図である。医用画像診断装置1は、患者(被検体)Mに対して臓器などの体の内部の断面画像を撮影して、断面毎の画像データである2次元(2D:2 dimensional)データを基に、画像データである3次元(3D:3 dimensional)データを作成する装置である。
【0012】
医用画像診断装置1は、例えばX線CT(Computed Tomography)装置などである。X線CT装置は、X線ビームを照射するX線源と体軸方向に多列の検出素子を具備するX線検出器とを回転軸を中心に回転させながら投影データを収集し、X線ビームのコーン角を考慮した逆投影処理を行なってスライス毎に2Dデータを作成して、その2Dデータを基に3Dデータを作成する装置である。以下、医用画像診断装置1としてX線CT装置を採用した場合について説明するが、患者に関するスライス毎の2Dデータを基に3Dデータを作成できれば良く、例えば、超音波診断装置やMRI(Magnetic Resonance Imaging)装置などであってもよい。
【0013】
医用画像診断装置1は、図1に示すように、撮像対象(患者M)を内部に収納するための空洞部Cを備えていて、その空洞部Cの内部に収納された患者MをX線でスキャンするための架台(ガントリ)11と、患者Mを載置して空洞部C内において体軸方向(Z軸方向)に搬送するためのテーブル(寝台天板)12と、架台11の動作を制御するとともに架台11から送信されたデータに基づいて所望の画像を作成して出力(表示)する操作コンソール13とを備えている。
【0014】
架台11は、チルト方向(図示しない)に移動可能であるとともに、回転部15及び固定部を有している。この回転部15には、X線管21、コリメータ22、開口制御モータ23、X線検出器24及びデータ収集装置25が設けられている。X線管21及びコリメータ22と、X線検出器24とは、互いに架台11の空洞部C(すなわち患者M)を挟んで対向する位置に設けられている。回転部15は、その位置関係を維持した状態で空洞部Cの周りを回転するように構成されている。また、架台11の固定部には、メインコントローラ31、IF(Interface)32a、32b、X線管コントローラ33、回転モータ35、及びテーブルモータ37が設けられている。
【0015】
X線発生源であるX線管21は、X線管コントローラ33によって駆動が制御され、X線管21の管球(図示しない)からX線検出器24に向かってX線を照射する。コリメータ22は、開口制御モータドライバによって駆動が制御され、X線管21から照射したX線の照射範囲を制限するための開口を有する。
【0016】
X線検出器24は、体軸方向に多列の検出素子(複数の構成(列数及びチャンネル数等)の異なる検出素子でもよい。)を具備し、これらの検出素子を用いてX線管21から照射されてコリメータ22及び空洞部Cを経由してきたX線を検出する。X線検出器24のスライス方向には、X線検出素子が64列以上、例えば256列並設されている。
【0017】
データ収集装置25は、いわゆるDAS(Data Acquisition System)であり、X線検出器24から電気信号を投影データ(デジタルデータ)として取り出す。この投影データは、X線発生器22とX線検出器24との回転角度(位相)によるビュー毎に、X線検出器24の各々のX線検出素子によって取得される。データ収集装置25は、1つのX線検出素子(1つのチャンネル)のデータについて、投影データを所定ビット幅のバイナリデータとして取得する。
【0018】
メインコントローラ31は、IF32aを介して操作コンソール13から受信した各種コマンドの解析を行ない、それに基づいてX線管コントローラ33、開口制御モータ23、回転モータ35、テーブルモータ37、及びデータ収集装置25に対して各種制御信号を出力する。
【0019】
X線管コントローラ33は、X線管21に駆動信号を送信する。その制御信号によってX線管21は、X線を発生する。開口制御モータ23は、メインコントローラ31から開口制御モータドライバを介して駆動信号を受信する。その制御信号によって開口制御モータ23は、コリメータ22の開口幅を調整する。
【0020】
回転モータ35は、メインコントローラ31から回転モータドライバを介して駆動信号を受信する。その駆動信号によって回転モータ35は、回転部15がその位置関係を維持した状態で空洞部Cの周りを回転するように回転部15を回転させる。
【0021】
テーブルモータ37は、メインコントローラ31からテーブルモータドライバを介して駆動信号を受信する。その駆動信号によってテーブルモータ37は、テーブル12をZ軸方向に搬送する。また、データ収集装置25で収集されたデータは、IF32bを介して操作コンソール13に送出される。
【0022】
操作コンソール13は、コンピュータをベースとして構成されている所謂ワークステーションであり、病院基幹のLAN(Local Area Network)等のネットワークNと相互通信可能である。操作コンソール13は、CPU(Central Processing Unit)41、メモリ42、HD(Harddisc)44、IF45a,45b,45c、入力装置46及び表示装置47等の基本的なハードウェアから構成される。CPU41は、共通信号伝送路としてのバスを介して、操作コンソール13を構成する各ハードウェア構成要素に相互接続されている。なお、操作コンソール13は、記録媒体ドライブ48を具備する場合もある。
【0023】
CPU41は、オペレータによって入力装置46が操作等されることにより指令が入力されると、メモリ42に記憶しているプログラムを実行する。又は、CPU41は、HD44に記憶しているプログラム、ネットワークNから転送されIF45cで受信されてHD44にインストールされたプログラム、又は記録媒体ドライブ48に装着された記録媒体から読み出されてHD44にインストールされたプログラムを、メモリ42にロードして実行する。
【0024】
メモリ42は、ROM(Read Only Memory)及びRAM(Random Access Memory)等を備えていて、IPL(Initial Program Loading)、BIOS(Basic Input/Output System)及びデータを記憶したり、CPU41のワークメモリやデータの一時的な記憶に用いたりする記憶装置である。
【0025】
HD44は、不揮発性の半導体メモリ等によって構成される。HD44は、操作コンソール13にインストールされたプログラム(アプリケーションプログラムの他、OS(Operating System)等も含まれる)や、データを記憶する記憶装置である。また、OSに、ユーザに対する情報の表示にグラフィックを多用し、基礎的な操作を入力装置46によって行なうことができるGUI(Graphical User Interface)を提供させることもできる。
【0026】
IF45a,45b,45cは、各規格に応じた通信制御を行なう。IF45a,45bは架台11と通信を行なうものであり、架台11のIF32a,32bにそれぞれ接続される。また、IF45cは、電話回線を通じてネットワークNに接続することができる機能を有しており、これにより、操作コンソール13は、IF45cからネットワークN網に接続することができる。
【0027】
入力装置46は、オペレータによって操作が可能なキーボード及びマウス等であり、入力装置46が操作されると、その操作内容を示す入力信号がCPU41に送られる。表示装置47は、液晶ディスプレイやモニタ等であり、表示対象のイメージデータをVRAM(Video random Access Memory)等のメモリに展開した上で、画像として表示装置47に表示する。
【0028】
記録媒体ドライブ48は、記録媒体の着脱が可能となっており、記録媒体に記録されたデータ(プログラムを含む)を読み出して、バス上に出力し、また、バスを介して供給されるデータを記録媒体に書き込む。このような記録媒体は、いわゆるパッケージソフトウエアとして提供することができる。
【0029】
ここで、操作コンソール13は、CPU41が様々なプログラムを実行することによって、医用画像診断装置1の様々な機能を実現している。すなわち、CPU41は、テーブル12に載置された患者Mに対して、診断又は治療計画の目的でCTモードにてCT撮影を行なうことによって、データ収集装置25からIF32b,45bを介して出力される投影角度毎の投影データを収集する。そしてCPU41は、メインコントローラ31を介して、X線管21への高電圧の印加条件として、CT撮影に適した管電圧及び管電流の値、例えば120kV、300mAとなるようにX線管コントローラ33を制御する。
【0030】
また、CPU41はメインコントローラ31を介して、制御信号によってコリメータ22の開口幅を調整するように開口制御モータ23を制御する。さらにCPU41は、投影データ収集部51はメインコントローラ31を介して、回転部15を所定方向へ連続的に適正な速度、例えば0.5秒/回転で駆動させるように回転モータ35を制御する。加えて、CPU41は、メインコントローラ31を介して、駆動信号によってテーブル12を所定の速度でZ軸方向に搬送するようにテーブルモータ37を制御する。
【0031】
CPU41は、収集された投影データを基に、X線ビームのコーン角を考慮した逆投影処理を行なってスライス毎に再構成して、2Dデータ(スライスデータ)を作成する。CPU41は、作成された2Dデータ間を補間処理することによって、3Dの実空間で表される3Dデータ(ボリュームデータ)を作成する。
【0032】
CPU41は、作成されたボリュームデータに対してMPR処理を施し、MPRデータ(アキシャル断面データ、サジタル断面データ及びコロナル断面データ等)を再構成して表示装置47に表示させる。図2は、医用画像診断装置1により撮像された3D画像におけるMPR断面を示す図であり、ボリュームデータ上に、MPR処理するためのMPR断面、例えばMPR断面C1、C2、C3を示している。図3(A)は、医用画像診断装置1により撮像された3D画像のC1断面においてMPR処理を施すことにより作成されたMPR画像を示す図であり、図3(B)は、医用画像診断装置1により撮像された3D画像のC2断面においてMPR処理を施すことにより作成されたMPR画像を示す図であり、図3(C)は、医用画像診断装置1により撮像された3D画像のC3断面においてMPR処理を施すことにより作成されたMPR画像を示す図である。これらのC1、C2、C3等のMPR断面は、オペレータが指定することで任意に設定される。
【0033】
医用画像診断装置1は、BatchMPRの機能を備えている。BatchMPR処理は、ユーザ(例えば医者等)が3D画像に対して、MPR処理の対象となる作成範囲の開始点、作成範囲の終了点、厚さ付き画像の厚さ、各々の断面の間隔、スライス数等の情報を設定することで、これらの設定された情報に基づいて3D画像における複数の断面においてMPR処理を施し、所定間隔毎に複数の厚さ付き断面画像を連続して作成する処理である。
【0034】
従来、医用画像診断装置でBatchMPRに関する設定項目を設定する際に、BatchMPR処理における各断面の間隔を等間隔でしか設定できないため、ユーザが対象箇所によって各断面の厚みや各断面の間隔を変更したい場合に、複数回に分けてBatchMPRの作成範囲を設定してMatchMPR処理を行う必要があった。図4(A)は、医用画像診断装置1において、間隔4mm、厚さ4mmでBatchMPR処理を行う場合のMPR断面を示す図であり、図4(B)は、医用画像診断装置1において、間隔2mm、厚さ2mmでBatchMPR処理を行う場合のMPR断面を示す図である。
【0035】
例えば、ユーザが各断面の厚さを4mmに設定したい範囲と2mmに設定したい範囲とがあった場合に、始めに所定の作成範囲に対して、図4(A)に示すように、厚み(例えば4mm)及び間隔(例えば4mm)を設定してBatchMPR処理を行った後に、作成範囲を変更して、図4(B)に示すように、厚み(例えば2mm)及び間隔(例えば2mm)を再設定してBatchMPR処理を行っていた。
【0036】
この際、前回設定した作成範囲の終了点を次の作成範囲の開始点と一致させ、MPR画像を連続的に作成することが望ましいが、従来では、BatchMPR処理に関して再設定を行うときに、前回の作成範囲が表示されないため、また、断面の厚みを示す範囲が表示されないため、ユーザが前回の作成範囲と連続する位置を把握できないという問題があった。そこで、医用画像診断装置1は、BatchMPRの設定で作成範囲を変更する際に、新規に設定される作成範囲が既に設定されている作成範囲に重なってしまったり、新規に設定される作成範囲と既に設定されている作成範囲との間に空白(いずれの厚さ付き断面にも反映されない部分)が生じたりしないように作成範囲を調整する作成範囲調整機能を備えている。
【0037】
図5は、医用画像診断装置1がこの作成範囲調整処理を実現するための機能を示すブロック図である。医用画像診断装置1は、図5に示すように、HD44から所定の画像データを取得して3D画像を作成する画像データ処理部50と、画像データ処理部50により作成された3D画像に基づいて表示装置47にMPR画像を表示させるMPR画像表示部51と、MPR画像表示部51により表示されたMPR画像に基づいてMPR画像のBatchMPRの処理を行うBatchMPR処理部52とを備えている。
【0038】
また、BatchMPR処理部52は、ユーザの操作に基づいて作成範囲を設定する作成範囲設定部53と、作成範囲設定部53により設定された作成範囲に関する情報を表示装置47に表示させる作成範囲表示部54と、作成範囲設定部53により設定された作成範囲を調整する作成範囲調整部55とを備えている。
【0039】
このように医用画像診断装置1は、撮像された3D画像に対してBatchMPR処理を行う際に、MPR画像の作成範囲が設定されたときに、この作成範囲の位置を最適な位置に調整する作成範囲調整処理を行う。医用画像診断装置1がこの作成範囲調整処理を行う際の手順を、図6に示すフローチャートに基づいて詳細に説明する。以下、例えば「ステップS101」を「S101」のように、「ステップ」を省略して説明する。
【0040】
作成範囲設定部53は、作成範囲を新規に設定する場合に、例えばユーザの入力装置46を用いた指示に基づいて、BatchMPR処理を行うための各種事項を作成範囲毎に設定するための設定画面60を表示装置47に表示させる。図7及び図9は、設定画面60の一例を示す図である。設定画面60は、例えば図7及び図9に示すように、作成範囲の開始地点を設定するためのスタートボタン61、作成範囲の終了地点を設定するためのエンドボタン62、設定項目を解除するためのクリアボタン63、厚さ付き断面画像の厚さを入力するための厚さ入力欄64、スライス数(断面の数)を入力するためのスライス数入力欄65、各断面の間隔を入力するための間隔入力欄66、設定項目の優先順位を選択するための優先順位選択ボタン67、及び、作成範囲を調整するか否かを選択するための適用ボタン68を備えている。優先順位選択ボタン67は、MPR画像を作成する際に、スライス数または間隔のいずれを優先させるかを選択するためのボタンである。また、適用ボタン68は、例えばトグルボタンであり、作成範囲を調整する場合にはON(ボタンが選択状態)に、作成範囲を調整しない場合にはOFF(ボタンが非選択状態)に、それぞれ設定される。
【0041】
ユーザは、入力装置46を用いて各入力欄に厚さ、スライス数、間隔等の情報を入力するとともに、開始位置を入力してスタートボタン61を選択し、終了位置を入力してエンドボタン62を選択することによって作成範囲の設定を指示する。そこで作成範囲設定部53は、作成範囲の設定が指示されたか否かを判断する(S101)。この際、作成範囲設定部53は、例えばエンドボタン62が選択されたことに基づいて、作成範囲の設定が指示されたものと判断する。作成範囲の設定が指示されていない場合(S101のNo)は、作成範囲設定手段53は設定が指示されるまでそのまま待機する。
【0042】
図8は、医用画像診断装置1において、間隔4mm、スライス数3枚、厚さ4mmでMPR画像を作成する場合のMPR断面を示す図である。例えば図7に示すように、厚さ入力欄64に「4.0mm」、スライス数入力欄65に「3枚」、間隔入力欄66「4.0mm」が入力された場合には、図8に示すように、スタートボタン61及びエンドボタン62により指定された作成範囲Aにおいて、4.0mmの厚さのMPR画像が4.0mm間隔で3枚作成されるように設定される。
【0043】
また、図10は、医用画像診断装置において、間隔2mm、スライス数3枚、厚さ2mmでBatchMPR処理を行う場合のMPR断面を示す図である。例えば図9に示すように、厚さ入力欄64に「2.0mm」、スライス数入力欄65に「3枚」、間隔入力欄66「2.0mm」が入力された場合には、図10に示すように、スタートボタン61及びエンドボタン62により指定された作成範囲Bにおいて、2.0mmの厚さのMPR画像が2.0mm間隔で3枚作成されるように設定される。
【0044】
作成範囲の設定が指示された場合(S101のYes)は、作成範囲調整部55は、設定された作成範囲が、既に設定されている作成範囲と重なっているか否かを判断する(S103)。例えば、図7及び図8に示すような作成範囲Aのみ、または図9及び図10に示すような作成範囲Bのみが設定された場合であれば、作成範囲が重なっていないものと判断される。また、図11は、医用画像診断装置1において、間隔4mm、スライス数3枚、厚さ4mmでBatchMPR処理を行う作成範囲Aと、間隔2mm、スライス数3枚、厚さ2mmでBatchMPR処理を行う作成範囲Bとが重なっている場合のMPR断面を示す図である。例えば作成範囲Aが既に設定されている状態で作成範囲Bを設定しようとした場合などに、図11に示すように、設定しようとしている作成範囲Bが、既に設定されている作成範囲Aと重なっている場合に、作成範囲が重なっているものと判断される。
【0045】
作成範囲が重なっていた場合(S103のYes)は、作成範囲調整部55は、調整がONに設定されているか否かを判断する(S105)。この際、作成範囲調整部55は、適用ボタン68がONに設定されていた場合に、調整がONに設定されているものと判断する。
【0046】
調整がONに設定されていた場合(S105のYes)は、作成範囲調整部55は、ステップS101にて設定が指示された作成範囲を調整して、この作成範囲を設定してメモリ42に記憶する。図12は、医用画像診断装置1において、間隔4mm、スライス数3枚、厚さ4mmでBatchMPR処理を行う作成範囲Aと、間隔2mm、スライス数3枚、厚さ2mmでBatchMPR処理を行う作成範囲Bとが重ならないように調整された後のMPR断面を示す図である。例えば図11に示すように、設定しようとしている作成範囲Bが、既に設定されている作成範囲Aと重なっている場合に、作成範囲調整部55は、図12に示すように、設定しようとしている作成範囲Bを作成範囲Aに対して重ならないように移動させ、作成範囲Aのエンドラインと作成範囲Bのスタートラインが一致するように調整する。
【0047】
このとき作成範囲調整部55は、スライス数または間隔のいずれを優先するか(優先順位選択ボタン67においてスライス数または間隔のいずれが選択されているか)に基づいて、ステップS101にて設定が指示された作成範囲のエンドラインの位置を調整する。例えばスライス数が優先される場合には、作成範囲のスタートラインから厚さ、スライス数に基づいてMPR断面を設定していくことで、間隔、エンドラインの詳細な位置が調整される。また、間隔が優先される場合には、作成範囲のエンドラインから厚さ、間隔に基づいてMPR断面を設定していくことで、スライス数、エンドラインの詳細な位置が調整される。
【0048】
作成範囲が重なっていなかった場合(S103のNo)、または、調整がONに設定されていなかった場合(S105のNo)は、作成範囲調整部55は、ステップS101にて設定が指示された作成範囲を調整せずに、この作成範囲を設定してメモリ42に記憶する。
【0049】
ステップS101にて設定が指示された作成範囲が設定された後、作成範囲表示部54は、各々の作成範囲を選択状態がわかるように表示させるために、ステップS101にて設定が指示された作成範囲が選択状態であるか否かを判断する(S109)。
【0050】
ステップS101にて設定が指示された作成範囲が選択状態であった場合(S109のYes)は、作成範囲表示部54は、ステップS101にて設定が指示された作成範囲を選択状態で、既に設定されている作成範囲とともに、各々の作成範囲のおけるMPR画像の厚さ部分がわかるように表示装置47に表示する(S111)。この際、設定画面60には、選択状態の作成範囲、すわなちステップS101にて設定が指示された作成範囲の設定情報が表示される。ユーザは、各々の作成範囲を選択状態にすることで、設定画面60に基づいて選択状態の作成範囲の設定情報を閲覧・編集することができる。
【0051】
また、ステップS101にて設定が指示された作成範囲が非選択状態であった場合(S109のNo)は、作成範囲表示部54は、ステップS101にて設定が指示された作成範囲を非選択状態で、既に設定されている作成範囲とともに、各々の作成範囲におけるMPR画像の厚さ部分がわかるように表示装置47に表示する(S113)。この際、既に設定されている作成範囲のうちの選択状態の作成範囲が選択状態で表示され、設定画面60には、選択状態の作成範囲(ステップS101にて設定が指示された作成範囲以外の作成範囲)の設定情報が表示される。ユーザは、各々の作成範囲を選択状態にすることで、設定画面60に基づいて選択状態の作成範囲の設定情報を閲覧・編集することができる。
【0052】
図13は、医用画像診断装置1において、複数の作成範囲A、Bが選択・非選択が認識可能なように表示されたMPR断面を示す図である。例えば図13に示すように、作成範囲Aが非選択状態で作成範囲Bが非選択状態であった場合に、ステップS101にて作成範囲Aの設定が指示されたときには、ステップS113にて作成範囲Aを非選択状態で表示し、ステップS101にて作成範囲Bの設定が指示されたときには、ステップS111にて作成範囲Bを選択状態で表示する。
【0053】
このようにして医用画像診断装置1は、BatchMPR処理を行うための作成範囲の設定が指示された際に、この作成範囲が、既に設定されている作成範囲と重なっているか否かを断面の厚みを考慮して判断し、重なっている場合には、設定が指示された作成範囲の位置を調整する。これにより医者等のユーザは、BatchMPR処理を行うための作成範囲を設定する際、MPR画像の厚さ、間隔、スライス数、及び作成範囲を指定することのみにより設定でき、このとき医用画像診断装置1が他の作成範囲との重なりをチェックしてこの作成範囲の位置を調整してくれるため、ユーザが自ら作成範囲の位置を調整する手間が省かれる。
【0054】
また、医用画像診断装置1は、BatchMPR処理を行うための作成範囲の設定が指示された際に、各々の作成範囲毎に各断面の厚さや各断面の間隔を設定できるようにし、各断面の厚さや各断面の間隔が異なる作成範囲を複数設定できるようにすることで、複数のMPR画像に対して各断面の厚さや各断面の間隔毎にグループ化を行う。このとき医用画像診断装置1は、これらのグループの各々に選択/非選択状態を持たせ、選択中のグループの設定情報(厚み、間隔、スライス数等)を設定画面60に表示させる。よってユーザは、閲覧・編集したいグループを選択状態にすることで、このグループの設定情報を閲覧・編集できる。これにより、ユーザは、医用画像診断装置1にBatchMPR処理を行わせる際に、各断面の厚さや各断面の間隔が異なる作成範囲を一度に複数設定して、一度にBatchMPR処理を行うことができる。
【0055】
さらに、医用画像診断装置1は、作成範囲の位置を調整するか否かを示すトグルボタン(適用ボタン68)等を用いて、ユーザに対して作成範囲の位置の調整を行うか否かの指示を促し、調整が指示された場合には作成範囲の調整を行い、調整が指示されていない場合には作成範囲の調整を行わないようにすることで、ユーザが作成範囲を重なるようにして設定したい場合にも対応できる。
【0056】
なお、ステップS103にて、作成範囲が重なっているか否かに加えて、既に作成されている作成範囲があるときに、この作成範囲との間に空白(いずれの作成範囲にも考慮されない部分)があるか否かを判断して、空白が合った場合に“Yes”に進むようにすると良い。これにより、撮像された3D画像において連続したMPR画像が作成される。
【0057】
本発明に係る医用画像診断装置1、及び医用画像診断装置1の画像処理方法によると、3D画像から例えばMPR画像等の厚さ付き画像を作成する際に、作成範囲の設定が指示されたときに、他の作成範囲との重なりに基づいてこの作成範囲の位置を調整することにより、各々が重なったり漏れたりすることなく連続した厚さ付き画像を作成することが可能となる。
【符号の説明】
【0058】
1…医用画像診断装置,11…架台,12…テーブル(寝台天板),13…操作コンソール,15…回転部,21…X線管,22…コリメータ,23…開口制御モータ,24…X線検出器,25…データ収集装置,31…メインコントローラ,32a、32b…IF,33…X線管コントローラ,35…回転モータ,37…テーブルモータ,41…CPU,42…メモリ,44…HD,45a、45b、45c…IF,46…入力装置,47…表示装置,48…記憶媒体ドライブ,50…画像データ処理部,51…MPR画像表示部,52…BatchMPR処理部,53…作成範囲設定部,54…作成範囲表示部,55…作成範囲調整部,60…設定画面,61…スタートボタン,62…エンドボタン,63…クリアボタン,64…厚さ入力欄,65…スライス数入力欄,66…間隔入力欄,67…優先順位選択ボタン,68…適用ボタン,C…空洞部。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
撮像された3D画像における各々の作成範囲内において複数の厚さ付き断面画像を一定間隔毎に作成する医用画像診断装置であって、
前記3D画像における作成範囲の入力を受け付ける第1の受付手段と、
前記第1の受付手段により受け付けられた作成範囲に対して、各断面の間隔及び厚さの入力を受け付ける第2の受付手段と、
前記第2の受付手段により受け付けられた各断面の間隔及び厚さに基づいて、前記第1の受付手段により受け付けられた作成範囲を設定する設定手段と、
設定済みの作成範囲を記憶する記憶手段と、
前記第2の受付手段により受け付けられた各断面の間隔及び厚さ、及び、前記記憶手段により記憶された設定済みの作成範囲に基づいて、前記第1の受付手段により受け付けられた作成範囲の位置を調整する調整手段と、
を備えたことを特徴とする医用画像診断装置。
【請求項2】
前記記憶手段は、設定済みの作成範囲に対して各断面の厚さを考慮した開始位置及び終了位置を記憶していて、
前記調整手段は、前記作成範囲の位置を調整する際、前記記憶手段により記憶された設定済みの作成範囲の厚さを考慮した開始位置及び終了位置に基づいて、前記第1の受付手段により受け付けられた作成範囲が前記設定済みの作成範囲に重ならないように調整することを特徴とする請求項1記載の医用画像診断装置。
【請求項3】
前記第2の受付手段は、各々の作成範囲に対して、各断面の間隔及び厚さに加えて断面のスライス数の入力を受け付け、
前記設定手段は、前記第2の受付手段により受け付けられた各断面の間隔、厚さ、及び断面のスライス数に基づいて、前記第1の受付手段により受け付けられた作成範囲を設定し、
前記調整手段は、前記第2の受付手段により受け付けられた各断面の間隔、厚さ、スライス数、及び、前記記憶手段により記憶された設定済みの作成範囲に基づいて、前記第1の受付手段により受け付けられた作成範囲の位置を調整することを特徴とする請求項1記載の医用画像診断装置。
【請求項4】
前記第2の受付手段は、各断面の間隔または断面のスライス数のいずれを優先するかを示す優先順位の入力を受け付け、
前記調整手段は、前記第1の受付手段により受け付けられた優先順位に基づいて前記第1の受付手段により受け付けられた作成範囲の開始位置及び終了位置を調整することを特徴とする請求項3記載の医用画像診断装置。
【請求項5】
前記記憶手段により記憶された設定済みの作成範囲、及び、前記第1の受付手段により受け付けられた作成範囲を同時に表示する表示手段を備えたことを特徴とする請求項1記載の医用画像診断装置。
【請求項6】
前記表示手段は、前記記憶手段により記憶された設定済みの作成範囲、及び、前記第1の受付手段により受け付けられた作成範囲を同時に表示した際、これらの作成範囲のうち選択状態にある作成範囲に関する各断面の間隔及び厚さの情報を表示することを特徴とする請求項5記載の医用画像診断装置。
【請求項7】
撮像された3D画像における各々の作成範囲内において複数の厚さ付き断面画像を一定間隔毎に作成する医用画像診断装置の画像処理方法であって、
前記3D画像における作成範囲の入力を受け付ける第1の受付ステップと、
前記第1の受付ステップにて受け付けられた作成範囲に対して、各断面の間隔及び厚さの入力を受け付ける第2の受付ステップと、
前記第2の受付ステップにて受け付けられた各断面の間隔及び厚さに基づいて、前記第1の受付ステップにて受け付けられた作成範囲を設定する設定ステップと、
前記第2の受付ステップにて受け付けられた各断面の間隔及び厚さ、及び、設定済みの作成範囲に基づいて、前記第1の受付ステップにて受け付けられた作成範囲の位置を調整する調整ステップと、
を行うことを特徴とする医用画像診断装置の画像処理方法。
【請求項8】
前記調整ステップにて、前記作成範囲の位置を調整する際、設定済みの作成範囲の厚さを考慮した開始位置及び終了位置に基づいて、前記第1の受付ステップにて受け付けられた作成範囲が前記設定済みの作成範囲に重ならないように調整することを特徴とする請求項7記載の医用画像診断装置の画像処理方法。
【請求項9】
前記第2の受付ステップにて、各々の作成範囲に対して、各断面の間隔及び厚さに加えて断面のスライス数の入力を受け付け、
前記設定ステップにて、前記第2の受付ステップにて受け付けられた各断面の間隔、厚さ、及び断面のスライス数に基づいて、前記第1の受付ステップにて受け付けられた作成範囲を設定し、
前記調整ステップにて、前記第2の受付ステップにて受け付けられた各断面の間隔、厚さ、スライス数、及び、設定済みの作成範囲に基づいて、前記第1の受付ステップにて受け付けられた作成範囲の位置を調整することを特徴とする請求項7記載の医用画像診断装置の画像処理方法。
【請求項10】
前記第2の受付ステップにて、各断面の間隔または断面のスライス数のいずれを優先するかを示す優先順位の入力を受け付け、
前記調整ステップにて、前記第1の受付ステップにて受け付けられた優先順位に基づいて前記第1の受付ステップにて受け付けられた作成範囲の開始位置及び終了位置を調整することを特徴とする請求項9記載の医用画像診断装置の画像処理方法。
【請求項11】
設定済みの作成範囲、及び、前記第1の受付ステップにて受け付けられた作成範囲を同時に表示する表示ステップを行うことを特徴とする請求項7記載の医用画像診断装置の画像処理方法。
【請求項12】
前記表示ステップにて、設定済みの作成範囲、及び、前記第1の受付ステップにて受け付けられた作成範囲を同時に表示した際、これらの作成範囲のうち選択状態にある作成範囲に関する各断面の間隔及び厚さの情報を表示することを特徴とする請求項11記載の医用画像診断装置の画像処理方法。

【図1】
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【図2】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図9】
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【図3】
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【図4】
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【図8】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【公開番号】特開2011−36496(P2011−36496A)
【公開日】平成23年2月24日(2011.2.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−187753(P2009−187753)
【出願日】平成21年8月13日(2009.8.13)
【出願人】(000003078)株式会社東芝 (54,554)
【出願人】(594164542)東芝メディカルシステムズ株式会社 (4,066)
【出願人】(594164531)東芝医用システムエンジニアリング株式会社 (892)
【Fターム(参考)】