説明

半導体装置、フレキシブル基板、及び半導体装置を備えた電子機器

【課題】 フレキシブル基板を縮小できると共に、歩留まりもよく、しかもテープキャリアの有効利用までも可能な半導体装置を提案する。
【解決手段】 液晶ドライバチップ15がフレキシブル基板11に実装されている。該基板11には、出力側アウターリード22と入力側アウターリード23とが相対する2辺に分かれて形成され、チップ15との接続用のインナーリード24が形成されている。チップ15における4辺のエッジのうちの出力側アウターリード22に最も近い1辺と直角をなす2辺に出力端子28が配設され、該出力端子28と接続されたインナーリード24から出力側アウターリード22ヘと配線12aが引き出されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、半導体チップをフレキシブル基板に実装してなるCOF(Chip On Film)型の半導体装置、フレキシブル基板、テープキャリア、及び半導体装置を備えた電子機器に関するものである。
【背景技術】
【0002】
近年、表示パネルモジュール(電子機器)に搭載される表示パネルとして、ブラウン管から、低消費電力かつ省スペース等の利点が多々ある液晶パネルへの移行が行われている。しかしながら、現状、液晶パネルの価格はブラウン管の10倍程もあり、液晶パネルの市場をさらに拡大していくには、液晶パネル及び周辺機器のコスト低減が必要不可欠となっている。
【0003】
液晶パネルを駆動するための液晶ドライバチップ(半導体チップ)は、従来、絶縁性のベース基材上に配線層が形成されてなるフレキシブル基板上に実装され、パッケージ化された半導体装置として液晶パネルの外縁に接続されている。半導体チップをフレキシブル基板上に実装する半導体装置のパッケージ方式には、COF(chip on FPC( flexible print circuit))や、TCP(Tape carrier Package)等がある。
【0004】
TCP方式では、フレキシブル基板のベース基材に半導体チップを搭載するためのホール(デバイスホール)が形成されており、半導体チップは、該デバイスホールに突き出た配線であるインナーリードに、その電極面の接続端子が接続されている。一方、COF方式では、フレキシブル基板にデバイスホールは設けられず、半導体チップと接続されるインナーリードは、ベース基材上に形成されている。
【0005】
半導体装置を外縁に備える表示パネルモジュールの狭額縁化などの要望から、今日、半導体装置をより細長い形状とすることが望まれており、半導体装置の幅を細くし易いCOF方式が注目されている。これは、デバイスホールに突き出たインナーリードに半導体チップを接続させるTCP方式よりも、ベース基材上にインナーリードが支持されているCOF方式の方が、半導体装置の幅を細くし易く、細長い形状にできるからである。
【0006】
図4に、半導体装置が実装された液晶パネルモジュールの一例を示す。図4において、41は液晶パネルであり、液晶パネル41の外縁には複数のCOF方式でパッケージ化されたCOF型の半導体装置44が、異方性導電膜であるACF等によって接続されている。各半導体装置44には液晶ドライバチップ(半導体チップ)45が搭載されている。
【0007】
半導体装置44は、外部接続端子として出力側アウターリード42と入力側アウターリード43とを有しており、出力側アウターリード42を用いて液晶パネル41と接続され、入力側アウターリード43を用いて回路基板46と接続されている。液晶パネル41に接続された複数の半導体装置44は、回路基板46を介して、信号交換や通電を行う。
【0008】
液晶ドライバチップ45は、フレキシブル基板を経由して液晶パネル41にアナログ信号を供給するものであり、アナログ信号の供給経路は、液晶ドライバチップ―フレキシブル基板―液晶パネルとなる。そして、液晶パネル41におけるフレキシブル基板との接続端子は、通常、液晶パネルのエッジと平行に配列されるため、該接続端子と接続されるフレキシブル基板の出力側アウターリード42も、これに倣った形態をとっている。
【0009】
このような観点から、液晶ドライバチップ45の出力端子は、液晶ドライバチップ45の長辺に沿って一直線上に配置され、液晶ドライバチップ45の長手方向がこの配置と平行になり、該出力端子から出力側アウターリード42までのフレキシブル基板の配線は、極力直進するように形成することが有利である。そして、このような作用は、入力側にも望まれ、やはり液晶ドライバチップ45の長辺に沿って入力端子が配置されることが多い。それゆえ、液晶ドライバチップ45の外形は自ずと長辺に比べ短辺が極めて短い(アスペクト比が高い)外形となっている。
【0010】
しかしながら、液晶ドライバチップ45に対しては、一方で、半導体装置のコストダウンを目的に、その形状を極力小さくすることも望まれている。
【0011】
このような要望のなか、最近では、液晶パネルモジュールにおける液晶駆動方式として、ライン反転方式に替わりドット反転方式が主流となっている。そのため、ソース信号線を駆動する液晶ドライバチップ45もドット反転方式用に設計されている。ソース信号線用の液晶ドライバチップ45は、64階調である場合、9個の階調電源端子を必要とし、ドット反転方式の場合は、階調基準をプラスとマイナスを設けるため、その倍の18個の階調電源端子が必要となる。
【0012】
さらに、ドット反転方式と同じく、RSDS(Reduced Swing Differential Signaling)が、液晶ドライバチップ45の主流技術となりつつある。このRSDSは、アナログ信号を液晶パネル41に出力するまで液晶ドライバチップ45のデジタル信号の低ノイズを実現するものであるが、2信号ラインの差動によるものであり、従来の単一信号配線に比べ倍の信号ラインが必要である。
【0013】
ドット反転方式やRSDSが主流技術となってきたことにより、液晶ドライバチップ45における入力側の信号線数は40本以上となっている。また、液晶パネル41の解像度がXGA(1024×768)の場合、ソース信号線の配線数384本であり、これを8個のソース液晶ドライバで分割しているため、ソース信号線用の液晶ドライバチップにおける出力側の信号線の数は、384/8=48本となる。
【0014】
ここで、液晶ドライバチップ45における出力側及び入力側それぞれの長辺に必要とされる長さについて検討して見ると、出力端子が並ぶ出力側の長辺では、例えば、出力数を384とすると、端子ピッチが50μmであれば、少なくとも384×0.05=19.2mm必要である。これに対し、入力端子が並ぶ入力側の長辺では、入力数を45とした場合、端子ピッチを75μmとしても、高々3.375mmであり、出力側の長辺の1/5以下である。
【0015】
このため、本来であれば、出力端子は、液晶パネル41と接続される出力側アウターリードと対向する出力側の長辺に、また、入力端子は、回路基板46と接続される入力側アウターリードと対向する入力側の長辺にと、各々分けて配置したいところであるが、これでは圧倒的に多い出力端子により液晶ドライバチップ54の長辺が制限され、コストダウンを目的としたチップ縮小化が制限されてしまう。
【0016】
このような事情に鑑み、液晶ドライバチップにおける入力側の長辺にも出力端子を配置し、出力側の長辺と入力側の長辺との電極数のバランスを取ることで、液晶ドライバチップの長辺を最小限の大きさとすることが、例えば非特許文献1等において既に提案されている。
【0017】
図5に、出力端子を液晶ドライバチップにおける入力端子が配置された入力側の長辺にも配置したタイプのCOF型の半導体装置を示す。図5では、非特許文献1に記載された半導体装置を、本発明との差異が明確になるように、平面図で示している。また、図5では、半導体装置61が個々に打ち抜かれる前の長尺状のテープキャリア50に搭載されたままの状態を示し、かつ、フレキシブル基板51の配線52を保護するためのソルダレジスト53や、液晶ドライバチップ54は透過して記し、配線の引き回しを分かりやすく示している。
【0018】
図5に示すように、半導体装置61において、フレキシブル基板51上に搭載された液晶ドライバチップ54では、入力側アウターリード57が形成されている側と対向する入力側の長辺に、参照符号Xにて示すように、出力端子が形成されている。このような液晶ドライバチップ54と接続されるフレキシブル基板51の配線52であって、参照符号52cにて示す、入力側の長辺に形成された出力端子と接続されるものは、インナーリード55から出力側アウターリード56に向かって、180°反転するように引き回されている。それ以外の配線52、つまり、参照符号52aにて示す、液晶ドライバチップ54における入力側の長辺に設けられた入力端子と接続されるものは、入力側アウターリード57に向かって直進するように形成され、また、参照符号52bにて示す、液晶ドライバチップ54における出力側アウターリード56が形成されている側と対向する出力側の長辺に設けられた出力端子と接続されるものも、出力側アウターリード56に向かって直進するように形成されている。
【非特許文献1】シャープ株式会社ニュースリリース No.2001-103 2001年12月1日発表
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0019】
上述したように、本来、液晶ドライバチップと接続されるフレキシブル基板上の配線は、入力端子と接続されるものであれば入力側アウターリードに向かって直進し、出力端子と接続されるものであれば出力側アウターリードに向かって直進することが理想である。
【0020】
しかしながら、図5に示すように、液晶ドライバチップの同一長辺に入力端子と出力端子とを両方配置することで縮小化した従来の液晶ドライバチップ54の構成では、入力側の長辺に配置された出力端子から引き出される配線52cは、液晶ドライバチップ54を回り込み、180°反転するようにして、最終的に出力側アウターリード56にまで引き回されている。そのため、最も液晶ドライバチップ54のコーナーに近い出力端子から引き出された配線であれば、液晶ドライバチップ54さえ回避すればよいので最小限の回り込みで済むが、これに隣接する出力端子では、液晶ドライバチップ54だけでなく、先のコーナーに最も近い出力端子に接続された配線をも回り込む必要があり、さらにその隣の出力端子では、先の2本の配線を回り込む必要がある。つまり、入力側に形成された出力端子の数が多くなるほど、液晶ドライバチップ54以外に回避すべき配線数が増え、その引き回し距離も長くなっていく。
【0021】
したがって、このような従来の構成では、フレキシブル基板51上でこの回り込む配線52cのためのスペースを確保する必要があり、大きなフレキシブル基板が必要となると共に、テープキャリアの有効利用に不利となり、半導体チップを縮小化したことによる半導体装置のコスト低減効果を充分に得ることができない。
【0022】
また、通常、フレキシブル基板51のパターン形成はエッチングが用いられるが、このように360度も回り込ませるパターンでは回折部分が多くなる。回折部分では、エッチング残りが発生しやすく、このようなエッチング不良に起因した歩留まり低下によっても、コスト低減効果が阻害される。
【0023】
本発明は、上記課題に鑑みなされたものであって、その目的は、フレキシブル基板を縮小できると共に、歩留まりもよく、しかもテープキャリアの有効利用までも可能な半導体装置、フレキシブル基板、テープキャリア、半導体チップ、及びこのような半導体装置を搭載した電子機器を提案することである。
【課題を解決するための手段】
【0024】
本発明の半導体装置は、上記課題を解決するために、少なくとも1つの半導体チップがフレキシブル基板に実装されており、該フレキシブル基板には、入力側接続端子と出力側接続端子とが相対する2辺に分かれて形成されると共に、上記半導体チップが電気的に接続される接続電極が形成されている半導体装置において、上記半導体チップにおける4辺のエッジのうちの上記出力側接続端子に最も近い1辺と直角をなす2辺に出力端子が配設され、上記フレキシブル基板では上記出力端子と接続された上記接続電極から上記出力側接続端子ヘと配線が引き出されていることを特徴としている。
【0025】
上記構成では、半導体チップの出力端子は、出力側接続端子に最も近い1辺と直角をなす2辺に配設されており、フレキシブル基板では、該出力端子と接続された接続電極から出力側接続端子ヘと配線が引き出されているので、半導体チップを回り込むことなく、上記2辺に形成された出力端子と接続された接続電極から出力側接続端子へと配線を引き出すことができる。
【0026】
したがって、半導体チップを回り込まない分、配線長が短くなると共に、配線を引き回すためのスペースをフレキシブル基板上で確保する必要もなくなり、フレキシブル基板のサイズを縮小化して、テープキャリアの有効利用も可能となる。
【0027】
また、このような構成では、90°程度の方向転換で配線を出力側接続端子へと引き出せるので、エッチング不良を生じ易い回折部分が少なくなって、歩留まり率を上げることができる。
【0028】
本発明の半導体装置では、上記構成に加えて、上記半導体チップにおける上記出力側接続端子に最も近い1辺にも上記出力端子が配設され、上記フレキシブル基板では上記出力端子と接続された上記接続電極から上記出力側接続端子ヘと配線が引き出されいることを特徴とすることもできる。
【0029】
半導体チップにおける出力側接続端子に最も近い1辺にも出力端子を形成することで、該1辺と直角を成す2辺に設ける出力端子数を減らすことができ、該2辺の寸法をより小さくして半導体チップを縮小化することができ、フレキシブル基板のさらなるサイズの縮小化、テープキャリアの有効利用が可能となる。
【0030】
本発明の半導体装置では、上記構成に加えて、上記半導体チップは略矩形であり、その長手方向と上記出力側接続端子の列とが直角を成していることを特徴とすることもできる。
【0031】
略矩形の半導体チップをその長手方向と出力側接続端子の列とが平行を成すように搭載することも可能であるが、その場合、半導体チップにおける、入力側接続端子の列と対向する入力側の長辺も自ずと長くなるため、半導体チップの上記2辺に出力端子を配置して半導体チップを縮小化したことによる効果が半減する。これに対し、略矩形の半導体チップをその長手方向と出力側接続端子の列とが直角を成すように実装することで、半導体チップの上記2辺に出力端子を形成して半導体チップを縮小化したことによる効果をより効果的に確保することができる。
【0032】
本発明の半導体装置では、さらに、上記半導体チップにおける4辺のエッジのうちの上記入力側接続端子に最も近い1辺に入力端子が配設され、上記フレキシブル基板では上記入力端子と接続された上記接続電極から上記入力側接続端子ヘと配線が引き出されている構成としてもよい。
【0033】
或いは、本発明の半導体装置では、さらに、上記半導体チップにおける4辺のエッジのうちの上記入力側接続端子に最も近い1辺と該1辺と直角をなす2辺とに入力端子が配設され、上記フレキシブル基板では上記入力端子と接続された上記接続電極から上記入力側接続端子ヘと配線が引き出されている構成としてもよい。
【0034】
本発明の半導体装置では、さらに、複数の上記半導体チップが、上記出力側接続端子の列と直角を成す方向に並んで配置されている構成としてもよい。
【0035】
このように、複数の上記半導体チップが、上記出力側接続端子の列と直角を成す方向に並んで配置されている場合、各半導体チップに形成された上記入力端子と接続された上記接続電極から上記入力側接続端子へと引き出される配線の一部が、複数の半導体チップ間で共通化されていることが好ましい。
【0036】
このような構成とすることで、電源電圧等、複数の半導体チップ間で共用可能な信号の伝送にこの共通化された配線を利用することで、フレキシブル基板の入力側接続端子数を削減することができる。
【0037】
本発明のフレキシブル基板は、上記課題を解決するために、少なくとも1つの半導体チップが実装されるフレキシブル基板であって、入力側接続端子と出力側接続端子とが相対する2辺に分かれて形成されると共に、上記半導体チップが電気的に接続される接続電極が形成されているフレキシブル基板において、上記半導体チップの4辺に対応して配列された上記接続電極は、上記半導体チップの4辺に対応して配列されており、このうちの上記出力側接続端子に最も近い1辺と直角を成す2辺に設けられた接続電極から引き出された配線が、上記出力側接続端子に接続されていることを特徴としている。
【0038】
このような構成のフレキシブル基板に半導体チップを搭載することで、既に半導体装置として説明したように、フレキシブル基板のサイズを縮小化できると共にテープキャリアの有効利用も可能で、歩留まりの高い半導体装置を得ることができる。
【0039】
また、本発明のフレキシブル基板は、上記構成に加えて、上記半導体チップが略矩形であり、上記半導体チップの4辺に対応して配列された上記接続電極は、上記半導体チップの長手方向と上記出力側接続端子の列とが直角を成すように形成されていることを特徴とすることもできる。
【0040】
このような構成のフレキシブル基板に半導体チップを搭載することで、既に半導体装置として説明したように、フレキシブル基板のサイズの縮小化と、テープキャリアの有効利用とをより一層効果的に図ることのできる半導体装置を得ることができる。
【0041】
本発明のテープキャリアは、上記課題を解決するために、長尺状のベース基材を有すると共に該ベース基材における長尺方向に沿う両端部にスプロケット列が形成され、各半導体装置の外形形状にて分断されることで、入力側接続端子と出力側接続端子とが相対する2辺に分かれて形成されると共に、半導体チップが電気的に接続される接続電極が形成されたフレキシブル基板を複数取得できるテープキャリアにおいて、上記半導体チップの4辺に対応して配列された上記接続電極は、上記半導体チップの4辺に対応して配列されており、このうちの上記出力側接続端子に最も近い1辺と直角を成す2辺に設けられた接続電極から引き出された配線が、上記出力側接続端子に接続されていることを特徴としている。
【0042】
このような構成のテープキャリアより得られたフレキシブル基板に半導体チップを搭載することで、既に半導体装置として説明したように、フレキシブル基板のサイズを縮小化できると共にテープキャリアの有効利用も可能で、歩留まりの高い半導体装置を得ることができる。
【0043】
本発明のテープキャリアは、上記構成に加えて、上記半導体チップが略矩形であり、上記半導体チップの4辺に対応して配列された上記接続電極は、上記半導体チップの長手方向と上記出力側接続端子の列とが直角を成すように形成されていることを特徴とすることもできる。
【0044】
このような構成のテープキャリアより得られたフレキシブル基板に半導体チップを搭載することで、既に半導体装置として説明したように、フレキシブル基板のサイズの縮小化と、テープキャリアの有効利用とをより一層効果的に図ることのできる半導体装置を得ることができる。
【0045】
本発明のテープキャリアは、上記構成に加えて、上記半導体チップが略矩形であり、上記半導体チップの4辺に対応して配列された上記接続電極は、上記半導体チップの長手方向と上記出力側接続端子の列とが直角を成し、かつ、上記半導体チップの長手方向とテープキャリアのスプロケットホールの列とが直角を成すように形成されていることを特徴とすることもできる。
【0046】
このようなテープキャリアを、略矩形の半導体チップの長手方向が出力側接続端子の列と直角を成し、かつ、テープキャリアのスプロケットホール列とも直角を成すように形成することで、フレキシブル基板の取れ数を多くすることができ、より一層テープキャリア
また、本発明の電子機器は、上記課題を解決するために、本発明の半導体装置を備えたことを特徴としている。
【0047】
本発明の半導体装置は、既に説明したように、フレキシブル基板のサイズを縮小化できると共にテープキャリアの有効利用も可能で、歩留まりの高い半導体装置であるので、このような半導体装置を備えることで、電子機器の低コスト化が図れる。
【発明の効果】
【0048】
本発明の半導体装置は、以上のように、少なくとも1つの半導体チップがフレキシブル基板に実装されており、該フレキシブル基板には、入力側接続端子と出力側接続端子とが相対する2辺に分かれて形成されると共に、上記半導体チップが電気的に接続される接続電極が形成されている半導体装置において、上記半導体チップにおける4辺のエッジのうちの上記出力側接続端子に最も近い1辺と直角をなす2辺に出力端子が配設され、上記フレキシブル基板では上記出力端子と接続された上記接続電極から上記出力側接続端子ヘと配線が引き出されている構成である。
【0049】
上記構成により、半導体チップを回り込むことなく、上記2辺に形成された出力端子と接続された接続電極から出力側接続端子へと配線を引き出すことができるので、半導体チップを回り込まない分、配線長が短くなると共に、配線を引き回すためのスペースをフレキシブル基板上で確保する必要もなくなり、フレキシブル基板のサイズを縮小化して、テープキャリアの有効利用も可能となる。また、このような構成では、90°程度の方向転換で配線を出力側接続端子へと引き出せるので、エッチング不良を生じ易い回折部分が少なくなって、歩留まり率を上げることができる。
【0050】
それゆえ、半導体装置の価格を低減させることができ、ひいては半導体装置を搭載する電子機器の価格低減も可能となるという効果を奏する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0051】
本発明に係る実施の一形態について、図1ないし図2に基づいて説明すると以下の通りである。
【0052】
図1は、本発明に係る実施の一形態であるCOF型の半導体装置1を実装に用いた液晶パネルモジュール(電子機器)における接続要部の平面図である。図において、参照符号2にて示すものが液晶パネルであり、半導体装置1は液晶パネル2の外縁に、異方性導電膜であるACF等によって接続されている。なお、図1では、液晶パネル2の外縁に1つの半導体装置1が接続されている部分のみを示しているが、液晶パネル2の外縁には、複数の半導体装置1が接続されている。
【0053】
半導体装置1は、外部接続端子として出力側アウターリード(出力側接続端子)22と入力側アウターリード(入力側接続端子)23とを有している。半導体装置1は、出力側アウターリード22用いて液晶パネル2と接続され、入力側アウターリード23を用いて回路基板3と接続されている。液晶パネル2に接続された複数の半導体装置1は、該回路基板3を介して信号交換や通電を行う。
【0054】
半導体装置1は、例えば厚さ40μmtのポリイミドフィルム等の可撓性を有する絶縁性のベース基材上に、例えば厚さ12μmtのCu層からなるCu配線12が形成されてなるフレキシブル基板11を備えており、該フレキシブル基板11上に液晶ドライバチップ(半導体チップ)15が実装されている。Cu配線12は、上記ベース基板上にスパッタにて金属薄膜を形成後、電解メッキとエッチングによりパターニングされて形成されている。
【0055】
Cu配線12は、電気的接続に関係する部分のみを残して、ポリイミドよりなるソルダレジスト14(図中、ドットパターンで示す部分)にて覆われ、環境から保護されている。なお、図1及び後述する図2においては、Cu配線12の引き回しを分かりやすくするために、ソルダレジスト14や、液晶ドライバチップ15は透過して記している。
【0056】
電気的接続のためのCu配線12の部分としては、上記した外部接続端子としての出力側アウターリード22及び入力側アウターリード23、並びに、フレキシブル基板11上に実装される液晶ドライバチップ15との電気的接続に用いられるインナーリード24がある。
【0057】
これらインナーリード24、出力側アウターリード22、及び入力側アウターリード23は、無電界めっきにより表面にSnが形成されている。但し、表面にSnが形成されていることが必要なのは、インナーリード24のみであって、出力側アウターリード22及び入力側アウターリード23は、インナーリード24にSnをめっきする際に同時に形成されるだけで、特に電気的、機械的に何らかの作用をもたらすものではない。
【0058】
液晶ドライバチップ15には、図示してはいないが、例えば高さ10μmtのメッキによるAu突起電極が、上記インナーリード24との接続材料として出力端子28及び入力端子29上に設けられている。なお、平面図である図1、図2では、出力端子28及び入力端子29とインナーリード24とは重なっている。AuとSnとはAu-Sn共晶合金となるので、該Au突起電極とインナーリード24表面のSnとが合金化して、Au突起電極とインナーリード24とは接続される。液晶ドライバチップ15は、全電極がこの方法で一括してフレキシブル基板11のインナーリード24に接続されることで、フレキシブル基板11に実装されている。
【0059】
このような液晶ドライバチップ15とフレキシブル基板11との接続には例えば熱圧着装置が用いられる。そのときの接続条件の一例は、温度410℃、圧力166713050Pa(210×10-4gf/um2)、時間2秒である。そして、当然ながら、熱圧着装置における加圧ステージのツール受け面とツール加圧面の関係は、完全に平行である必要がある。これは、該関係が平行でない場合、フレキシブル基板11と液晶ドライバチップ15との関係に傾きを生じ、接続オープン不良等の不具合を生じる惧れがあるためである。
【0060】
上記液晶パネル2の解像度がXGA(1024×768)である場合、ソース信号線の配線数384本である。したがって、上記液晶ドライバチップ15の出力端子28は、計384個となる。また、液晶ドライバチップ15は、3ビット入力RSDS用端子を18個、基準電源用端子を18個、その他、電源、グラウンド、クロック等により、合計45個の入力端子29を備えている。
【0061】
現在の標準的なチップ仕様から考えると、このような構成において上記液晶ドライバチップ15のサイズは、例えば、長辺が15mm〜20mmとなり、設けられる端子数は420以上である。
【0062】
そして、図1に示すように、液晶ドライバチップ15におけるこれら出力端子28及び入力端子29の配置は、略矩形をなす液晶ドライバチップ15の4辺に設けられているが、出力端子28の大部分は、液晶ドライバチップ15の相対する2辺の長辺に沿って配列されている。
【0063】
液晶ドライバチップ15における相対する2辺の長辺に設けられた出力端子28と接続されたインナーリード24から引き出された配線12aは、一旦、液晶ドライバチップ15から離れる方向、ここでは液晶ドライバチップ15の長手方向と直角をなす方向に引き出され、最終的には90°方向転換されて直角方向に進行し、出力側アウターリード22に至っている。このように、液晶ドライバチップ15を回避するための配線引き回しは一切不要である。
【0064】
一方、液晶ドライバチップ15における短辺においては、出力側アウターリード22と対向するひとつの短辺に沿って出力端子28が配列され、これに接続されたインナーリード24から引き出された配線12bは、そのまま直進して出力側アウターリード22にまで至っている。
【0065】
また、入力側アウターリード23と対向するもう一方の短辺には、入力端子29が配置され、これに接続されたインナーリード24から引き出された配線12cは、そのまま直進して入力側アウターリード23にまで至っている。
【0066】
さらに、ここでは、この短辺と直角を成す2つの上記長辺の一部にも、短辺から連続するように入力端子29が配置されている。出力端子の場合と同様に、相対する2辺の長辺に設けられた入力端子29と接続されたインナーリード24から引き出された配線12dは、一旦、液晶ドライバチップ15から離れる方向、ここでは液晶ドライバチップ15の長手方向と直角をなす方向に引き出され、最終的には90°方向転換されて直角方向に進行し、入力側アウターリード23にまで至っている。この場合も、液晶ドライバチップ15を回避するための配線引き回しは一切不要である。
【0067】
このように、上記構成では、液晶ドライバチップ15における出力端子28の大部分を出力側アウターリード22の列に最も近い短辺と直角をなす2つの長辺に設けているので、該出力端子28と接続されたインナーリード24から引き出されて出力側アウターリード22ヘと至る配線12aは、液晶ドライバチップ15を回り込むことなく、出力側アウターリード22へと至る。したがって、液晶ドライバチップ15を回り込まない分、配線を引き回すためのスペースを確保する必要もなくなり、配線12aのために必要なフレキシブル基板11上のスペースは小さくてすみ、フレキシブル基板11の縮小化が図れる。
【0068】
また、従来の入力側の長辺にも出力端子を設けることで縮小化を図った構成のように、配線引き回しにおいて、180°もの反転は必要なく、90°程度の方向転換で引き回せるため、配線長を短くできると共に、エッチング不良を生じ易い回折部分が少なくなり、歩留まり率を上げることができる。
【0069】
さらに、上記構成では、液晶ドライバチップ15における出力側アウターリード22の列に最も近い短辺にも出力端子28を設け、該出力端子28と接続されたインナーリード24から出力側アウターリード22ヘと配線12bが引き出されているので、該短辺と直角を成す2つの長辺に設ける出力端子数を減らすことができ、長辺の寸法を小さくして半導体チップを縮小化することができる。
【0070】
ところで、上記構成では、液晶ドライバチップ15は略矩形であり、その長手方向と出力側アウターリード22の列とが直角を成すように搭載されていることを前提として説明してきた。しかしながら、液晶ドライバチップ15における出力端子28の大部分を出力側アウターリード22の列に最も辺と直角をなす2つの辺に設けることで、出力端子28と接続されたインナーリード24から引き出されて出力側アウターリード22ヘ至る配線12aは、液晶ドライバチップ15を回りこむ必要がない。したがって、液晶ドライバチップ15の形状は必ずしも矩形、つまり長方形である必要はなく、また、矩形であってもその配置位置がこのように限定されるものではない。
【0071】
しかしながら、略矩形の液晶ドライバチップをその長手方向と出力側アウターリード22の列とが平行を成すように搭載した場合、入力側アウターリード23の列と対向する入力側の長辺も自ずと長くなるため、液晶ドライバチップの相対する2辺に出力端子を形成して液晶ドライバチップを縮小化したことによる効果が半減してしまう。これに対し、液晶ドライバチップ15を上記のように略矩形とし、その長手方向と出力側アウターリード22の列とが直角を成すように搭載することで、液晶ドライバチップ15の相対する2辺に出力端子を形成して液晶ドライバチップ15を縮小化したことによる効果をより効果的に確保することができる。
【0072】
続いて、図2に、上記半導体装置1が個々に打ち抜かれる前の長尺状のテープキャリア10に搭載されたままの状態を示す。半導体装置1は、テープキャリア10から外形打ち抜きし、あらゆる作製工程を経て独立した製品を指すものであり、本明細書においては、フレキシブル基板11をこの半導体装置1を構成する一部分であるとして、長尺状のテープキャリア10とは区別して定義する。
【0073】
テープキャリア10では、長尺方向に並んだスプロケットホール20の列が形成されている。このスプロケットホール20の配列方向が、生産装置におけるワークを処理する進行方向となる。液晶ドライバチップ15は、上記スプロケットホール20の列方向に対してその長手方向が直角になるようにテープキャリア10に実装されている。出力側アウターリード22の列、及び入力側アウターリード23の列は、スプロケットホール20の列と平行に配列され、液晶ドライバチップ15の長手方向に対しては、直角方向に配列されている。
【0074】
テープキャリア10に搭載された半導体装置1は、打ち抜きか金型等により破線にて示す外形線L1に沿って打ち抜かれることで、最終的に製品としての液晶ドライバとなる。
【0075】
このように、テープキャリア10を、搭載される液晶ドライバチップ15の長手方向が、出力側アウターリード22の列と直角を成すと共にスプロケットホール20列とも直角を成すように形成することで、フレキシブル基板11の取れ数を多くすることができ、より一層テープキャリアの有効利用が可能となる。
【0076】
次に、本発明に係る実施の他の形態について、図3に基づいて説明すると以下の通りである。なお、説明の便宜上、前述の実施の形態で用いたものと同じ機能を有する部材には同じ参照符号を付してその説明を省略する。
【0077】
図3は、本発明に係る実施の他の形態であるCOF型の半導体装置31を示す平面図であり、ここでは個々に打ち抜かれる前の長尺状のテープキャリア30に搭載されたままの状態を示す。
【0078】
図3に示す半導体装置31では、複数、ここでは第1及び第2の2つの液晶ドライバチップ33・34が1つのフレキシブル基板32に実装されている。これら第1及び第2の液晶ドライバチップ33・34は、その長手方向が出力側アウターリード22の列と直角を成し、かつ、該直角をなす方向に並んで配されている。なお、第1及び第2の2つの液晶ドライバチップ33・34における出力端子28及び入力端子29の各配置位置、並びにこれらと接続されたインナーリード24から、出力側アウターリード22及び入力側アウターリード23への配線の引き回しは、実施の形態1と同様である。
【0079】
このように、1つのフレキシブル基板32に複数の液晶ドライバチップ33・34を搭載することで、各液晶ドライバチップ33・34の出力数が前述の液晶ドライバチップ15と同じとすれば、半導体装置31は、前述の半導体装置1の2倍の出力数を有する半導体装置となる。したがって、半導体装置1を2つ用いる構成よりも、テープキャリアの有効利用率が上がることはもちろんのこと、液晶パネル2および回路基板3との接続が容易となり、これによって製造コストの低減も可能となる。
【0080】
また、本実施の形態の半導体装置31では、2個の液晶ドライバチップ33・34に形成された入力端子29と接続されたインナーリード24から入力側アウターリード23へと引き出される配線の一部は、第1及び第2の液晶ドライバチップ33・34間で共通化されている。図3において、分岐配線12eとして示すものが、該共通化された配線であり、例えば電源電圧等、第1及び第2の液晶ドライバチップ33・34間で共用可能な信号の伝送に利用されている。このような分岐配線12eを利用して、第1及び第2の液晶ドライバチップ33・34を並列に接続することで、フレキシブル基板32における入力側アウターリード23の数を削減することができる。
【0081】
なお、第1及び第2の液晶ドライバチップ33・34で異なる個別の信号、例えば映像信号(RSDS)に関しては、第1の液晶ドライバチップ33には直接、入力側アウターリード23と第1の液晶ドライバチップ33との接続用のインナーリード24とを繋ぐ配線12fから入力され、第2の液晶ドライバチップ34には、入力側アウターリード23と第2の液晶ドライバチップ34との接続用のインナーリード24とを繋ぐ配線12gから入力される。該配線12gは、第1の液晶ドライバチップ33の下を通過するように形成されている。
【0082】
なお、1つのフレキシブル基板32に複数の液晶ドライバチップ33・34を実装することで、1つの半導体装置31からの出力信号線数を半導体装置31は長さ方向(液晶パネルと回路基板との間に取り付けた場合の間隔長さ)は広くなり、実使用時は、線A−A’にて液晶パネルの裏面にフレキシブル基板32を折り曲げることで、液晶パネルのいわゆる狭額縁化を阻害することはない。
【産業上の利用可能性】
【0083】
液晶パネルモジュール等のCOF型半導体装置を用いる各種の電子機器に適用できる。
【図面の簡単な説明】
【0084】
【図1】本発明の実施の一形態を示すものであり、半導体装置が搭載された液晶パネルモジュールの要部構成を示す平面図である。
【図2】図1の半導体装置がテープキャリア上に搭載された、個々に外形打ち抜きされる前の状態を示す平面図である。
【図3】本発明の実施のその他の形態を示すものであり、半導体装置がテープキャリア上に搭載された、個々に外形打ち抜きされる前の状態を示す平面図である。
【図4】従来の液晶パネルモジュールの平面図である。
【図5】従来の半導体装置がテープキャリア上に搭載された個々に外形打ち抜きされる前の状態を示す平面図である。
【符号の説明】
【0085】
1 半導体装置
2 液晶パネル
3 回路基板
10 テープキャリア
11 フレキシブル基板
15 液晶ドライバチップ(半導体チップ)
20 スプロケットホール
22 出力側アウターリード(出力側接続端子)
23 入力側アウターリード(入力側接続端子)
24 インナーリード(接続電極)
28 出力端子
29 入力端子
30 テープキャリア
31 半導体装置
32 フレキシブル基板
33 第1の液晶ドライバチップ(半導体チップ)
34 第2の液晶ドライバチップ(半導体チップ)
12e 分岐配線(共通配線)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも1つの半導体チップがフレキシブル基板に実装されており、該フレキシブル基板には、入力側接続端子と出力側接続端子とが相対する2辺に分かれて形成されると共に、上記半導体チップが電気的に接続される接続電極が形成されている半導体装置において、
上記半導体チップにおける4辺のエッジのうちの上記出力側接続端子に最も近い1辺と直角をなす2辺に出力端子が配設され、上記フレキシブル基板では上記出力端子と接続された上記接続電極から上記出力側接続端子ヘと配線が引き出されていることを特徴とする半導体装置。
【請求項2】
上記半導体チップにおける上記出力側接続端子に最も近い1辺にも上記出力端子が配設され、上記フレキシブル基板では上記出力端子と接続された上記接続電極から上記出力側接続端子ヘと配線が引き出されていることを特徴とする請求項1に記載の半導体装置。
【請求項3】
上記半導体チップは略矩形であり、その長手方向と上記出力側接続端子の列とが直角を成していることを特徴とする請求項1又は2に記載の半導体装置。
【請求項4】
上記半導体チップにおける4辺のエッジのうちの上記入力側接続端子に最も近い1辺に入力端子が配設され、上記フレキシブル基板では上記入力端子と接続された上記接続電極から上記入力側接続端子ヘと配線が引き出されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の半導体装置。
【請求項5】
上記半導体チップにおける4辺のエッジのうちの上記入力側接続端子に最も近い1辺と該1辺と直角をなす2辺とに入力端子が配設され、上記フレキシブル基板では上記入力端子と接続された上記接続電極から上記入力側接続端子ヘと配線が引き出されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の半導体装置。
【請求項6】
複数の上記半導体チップが、上記出力側接続端子の列と直角を成す方向に並んで配置されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の半導体装置。
【請求項7】
複数の上記半導体チップが、上記出力側接続端子の列と直角を成す方向に並んで配置されており、各半導体チップに形成された上記入力端子と接続された上記接続電極から上記入力側接続端子へと引き出される配線の一部が、複数の半導体チップ間で共通化されていることを特徴とする請求項4に記載の半導体装置。
【請求項8】
少なくとも1つの半導体チップが実装されるフレキシブル基板であって、入力側接続端子と出力側接続端子とが相対する2辺に分かれて形成されると共に、上記半導体チップが電気的に接続される接続電極が形成されているフレキシブル基板において、
上記半導体チップの4辺に対応して配列された上記接続電極は、上記半導体チップの4辺に対応して配列されており、このうちの上記出力側接続端子に最も近い1辺と直角を成す2辺に設けられた接続電極から引き出された配線が、上記出力側接続端子に接続されていることを特徴とするフレキシブル基板。
【請求項9】
上記半導体チップが略矩形であり、上記半導体チップの4辺に対応して配列された上記接続電極は、上記半導体チップの長手方向と上記出力側接続端子の列とが直角を成すように形成されていることを特徴とする請求項8に記載のフレキシブル基板。
【請求項10】
長尺状のベース基材を有すると共に該ベース基材における長尺方向に沿う両端部にスプロケット列が形成され、各半導体装置の外形形状にて分断されることで、入力側接続端子と出力側接続端子とが相対する2辺に分かれて形成されると共に、半導体チップが電気的に接続される接続電極が形成されたフレキシブル基板を複数取得できるテープキャリアにおいて、
上記半導体チップの4辺に対応して配列された上記接続電極は、上記半導体チップの4辺に対応して配列されており、このうちの上記出力側接続端子に最も近い1辺と直角を成す2辺に設けられた接続電極から引き出された配線が、上記出力側接続端子に接続されていることを特徴とするテープキャリア。
【請求項11】
上記半導体チップが略矩形であり、上記半導体チップの4辺に対応して配列された上記接続電極は、上記半導体チップの長手方向と上記出力側接続端子の列とが直角を成すように形成されていることを特徴とする請求項9に記載のテープキャリア。
【請求項12】
上記半導体チップが略矩形であり、上記半導体チップの4辺に対応して配列された上記接続電極は、上記半導体チップの長手方向と上記出力側接続端子の列とが直角を成し、かつ、上記半導体チップの長手方向とテープキャリアのスプロケットホールの列とが直角を成すように形成されていることを特徴とする請求項11に記載のテープキャリア。
【請求項13】
上記請求項1〜7の何れか1項に記載の半導体装置を備えたことを特徴とする電子機器


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2006−93331(P2006−93331A)
【公開日】平成18年4月6日(2006.4.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−275637(P2004−275637)
【出願日】平成16年9月22日(2004.9.22)
【出願人】(000005049)シャープ株式会社 (33,933)
【Fターム(参考)】