説明

半導体装置

【課題】他の装置との接続構造を簡素化し、且つ、ボンディングワイヤ同士の接触が抑制された半導体装置を提供する。
【解決手段】縦型素子を有する複数の半導体チップが基材上に並んで固定され、固定面の裏面側に形成された表面電極のパッドが、ボンディングワイヤを介して対応する外部接続用端子と電気的に接続され、ボンディングワイヤを含む半導体チップと外部接続用端子との接続部が射出成形による封止樹脂部によって被覆された半導体装置であって、外部接続用端子は、対応する電極との接続部位が互いに近い位置とされ、複数の半導体チップの一部における少なくとも1つの表面電極のパッドが、他の半導体チップにおける対応する表面電極のパッドを経由して、対応する外部接続用端子と間接的に接続されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、複数の半導体チップが1つの基材上に搭載され、互いに並列に接続された半導体装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、例えば大電流を制御するためのスイッチとして用いられる半導体モジュールとして、特許文献1に示されるように、複数の半導体素子が互いに並列に接続された半導体モジュールが提案されている。
【0003】
特許文献1に示される半導体モジュールでは、ドレイン電極としての1つの導電性基板上に、複数のMOSトランジスタ(半導体チップ)が搭載されており、各MOSトランジスタのドレインは、基板に形成されたドレイン端子を介して外部と接続可能となっている。また、各MOSトランジスタのソースは、基板固定面の裏面側(表面側)において、ボンディングワイヤを介してソース電極と直接的に接続されており、ソース電極に形成されたソース端子を介して外部と接続可能となっている。同じく、各MOSトランジスタのゲートは、表面側において、ボンディングワイヤを介してゲート電極と直接的に接続され、ゲート電極に形成されたゲート端子を介して外部と接続可能となっている。
【特許文献1】特開2000−294726号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、特許文献1に示される構成では、外部と接続するためのドレイン端子、ソース端子、及びゲート端子が、互いに離れた位置に配置されている。これにより、該半導体モジュールと電気的に接続される他の装置との接続構造が複雑となっている。
【0005】
これに対し、他の装置との接続を容易にするために、ドレイン端子、ソース端子、及びゲート端子が互いに近い位置に配置された構成とすることも考えられる。しかしながら、特許文献1に示す半導体モジュールのように、複数のMOSトランジスタの表面側に形成されたソース及びゲートが、ボンディングワイヤを介して直接的にソース電極及びゲート電極と接続されていると、ボンディングワイヤが複数箇所で交差することとなる。また、このような半導体モジュールでは、使用環境での保護を目的とし、射出成形による樹脂によって半導体チップや各接続部が封止される。この樹脂の射出成形時において、ボンディングワイヤは樹脂の圧力によってたわむので、交差箇所が多いほど、ワイヤ同士が接触してショートする可能性が高まる。
【0006】
本発明は上記問題点に鑑み、他の装置との接続構造を簡素化し、且つ、ボンディングワイヤ同士の接触を抑制することができる半導体装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記した目的を達成するために、請求項1に記載の発明は、半導体基板の表面側に表面電極として第1電極が形成され、裏面側に裏面電極として第2電極が形成され、第1電極と第2電極との間に電流が流れるように構成された縦型素子をそれぞれ有する複数の半導体チップと、複数の半導体チップが裏面側を固定面として並んで固定された基材と、表面電極及び裏面電極に対応して設けられ、対応する電極との接続部位が互いに近い位置とされた複数の外部接続用端子と、半導体チップ、基材の少なくとも一部、及び外部接続用端子の一部を封止する封止樹脂部と、を備え、基板上に半導体チップが固定された状態で第2電極が互いに電気的に接続され、表面電極のパッドがボンディングワイヤを介して対応する外部接続用端子と電気的に接続された半導体装置であって、複数の半導体チップのうち、一部の半導体チップは、少なくとも1つの表面電極のパッドが、他の半導体チップにおける対応する表面電極のパッドを経由して、対応する外部接続用端子と間接的に接続されていることを特徴する。
【0008】
このように本発明によれば、互いに並列に接続された複数の半導体チップのうち、一部の半導体チップにおける少なくとも1つの表面電極のパッドが、他の半導体チップにおける対応する表面電極のパッドを経由して、対応する外部接続用端子と間接的に接続されている。したがって、外部接続用端子と複数の半導体チップとを接続するボンディングワイヤの交差箇所を、全ての表面電極のパッドが外部接続用端子とボンディングワイヤを介して直接的に接続される構成に比べて、低減することができる。また、複数の外部接続用端子は、対応する電極との接続部が近い位置に配置されている。したがって、他の装置との接続構造を簡素化し、且つ、ボンディングワイヤ同士の接触を抑制することができる。
【0009】
請求項1に記載の発明においては、請求項2に記載のように、一部の半導体チップにおいて、少なくとも1つの表面電極のパッドが、ボンディングワイヤを介して、隣接する半導体チップにおける対応する表面電極のパッドと接続された構成とすると良い。
【0010】
これによれば、表面電極のパッド間を接続するボンディングワイヤの長さが短くなり、射出成形時の樹脂の圧力によるボンディングワイヤのたわみ量が低減されるので、ボンディングワイヤ同士の接触を効果的に抑制することができる。
【0011】
請求項1又は請求項2に記載の発明においては、請求項3に記載のように、複数の半導体チップのうち、1つの半導体チップにおける表面電極のパッドのみが、ボンディングワイヤを介して、対応する外部接続用端子と直接的に接続された構成とすることが好ましい。
【0012】
これによれば、表面電極のパッドが外部接続用端子と直接的に接続される半導体チップが1つになるので、ボンディングワイヤの交差箇所を低減することができる。すなわち、ボンディングワイヤ同士の接触をより効果的に抑制することができる。
【0013】
請求項1〜3いずれかに記載の発明においては、請求項4に記載のように、基材と、第2電極に対応する外部接続用端子とが、導電材料からなる1つのリードとして一体に構成されても良い。
【0014】
これによれば、第2電極と外部接続用端子とを接続するボンディングワイヤを省略することができるので、ボンディングワイヤの交差箇所を低減することができる。また、射出成形時において、第2電極と接続される外部接続用端子と基材との位置ずれを防止することができ、ひいては、製造工程を簡素化することができる。さらには、半導体装置の放熱性を向上させることができる。
【0015】
請求項1〜3いずれかに記載の発明においては、請求項5に記載のように、基材として、第2電極と電気的に接続される配線パターンを有する配線基板を採用することもできる。これによれば、配線基板上に制御回路チップなどの他の半導体チップが搭載された半導体装置とすることもできる。
【0016】
請求項1〜5いずれかに記載の発明においては、請求項6に記載のように、基材における半導体チップ搭載面を除く表面部位の少なくとも一部が、封止樹脂部から露出された構成としても良い。これによれば、半導体装置の放熱性を向上させることができる。
【0017】
請求項1〜6いずれかに記載の発明においては、請求項7に記載のように、複数の外部接続用端子が、同一のリードフレームから形成された構成としても良い。これによれば、射出成形時において、外部接続用端子間の位置ずれを防止することができる。
【0018】
請求項1〜7いずれかに記載の発明においては、請求項8に記載のように、少なくとも1つの半導体チップが、表面電極として、温度検出用ダイオード素子のアノード電極とカソード電極を有する構成としても良い。これによれば、過電流などによる半導体チップの発熱を検知することができる。
【0019】
請求項8に記載の発明においては、請求項9に記載のように、少なくとも1つの半導体チップには、アノード電極のパッド及びカソード電極のパッドの少なくとも一方と、対応する外部接続用端子との間の中継点としての電気的機能のみを有するダミーパッドが形成され、アノード電極及びカソード電極の少なくとも一方は、ダミーパッドを経由して、対応する外部接続用端子と間接的に接続された構成としても良い。
【0020】
これによれば、アノード電極及びカソード電極の少なくとも一方が、ダミーパッドを介して対応する外部接続用端子と間接的に接続されるので、ボンディングワイヤの交差箇所を低減することもできる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0021】
以下、本発明の実施の形態を図に基づいて説明する。
【0022】
(第1実施形態)
図1は、第1実施形態に係る半導体装置の概略構成を示す平面図である。図2は、図1のII−II線に沿う断面図である。なお、図1においては、便宜上、封止樹脂部を破線で示している。また、図1及び図2においては、半導体チップに形成された素子を省略し、素子のパッドのみを示している。
【0023】
なお、本実施形態に係る半導体装置は、各半導体チップにそれぞれ構成された複数の縦型素子(縦型トランジスタ素子)が同一構成(同じ特性)であり、互いに電気的に並列接続された半導体装置となっている。このような半導体装置は、例えば、大電流を制御するためのスイッチとして用いられる。
【0024】
図1に示されるように、半導体装置100は、要部として、基材10と、基材10に搭載された複数の半導体チップ20,30と、半導体チップ20,30と接続される外部接続用端子40と、半導体チップ20,30、基材10の少なくとも一部、及び外部接続用端子40の一部を封止する封止樹脂部50と、を有している。
【0025】
基材10は、その表面10a上に半導体チップ20,30を搭載するとともに、半導体チップ20,30に構成された縦型素子の裏面電極を互いに電気的に接続する機能(同電位とする機能)を果たすものである。本実施形態においては、金属板を用いて基材10が構成されており、基材10の表面10a上に、はんだや導電性接着剤などを介して、半導体チップ20,30が固定されている。また、図2に示すように、基材10の裏面10b側にはヒートシンク11が固定されており、半導体チップ20,30に構成された縦型素子の作動によって生じる熱が、基材10を介してヒートシンク11に伝達される構成となっている。
【0026】
半導体チップ20,30は、半導体基板21,31に、縦型MOSトランジスタ素子やIGBT素子などの縦型素子がそれぞれ構成されたものである。本実施形態においては、半導体基板21,31に縦型MOSトランジスタ素子がそれぞれ構成されており、各半導体基板21,31の表面側(基材10との固定面の裏面側)に表面電極としてのゲート電極及びソース電極が形成され、裏面側(基材10との固定面側)に裏面電極としてのドレイン電極が形成されている。そして、ゲート電極がゲート駆動信号によってオンされた状態で、第1電極としてのソース電極と第2電極としてのドレイン電極との間にチャネル電流が流れるようになっている。
【0027】
また、半導体基板21,31には、縦型MOSトランジスタ素子以外にも、温度検出用ダイオード素子がそれぞれ構成されている。温度検出用ダイオード素子は、半導体装置100の温度、より詳しくは縦型素子(本実施形態ではMOSトランジスタ素子)の温度を検出するためのものである。この温度検出用ダイオード素子は、縦型素子が作動することにより発生する熱に応じた順方向電圧(Vf)を出力する。このような温度検出用ダイオード素子は、例えば半導体基板21,31の表面上に形成された絶縁膜上に、多結晶シリコンがn導電型層、p導電型層としてそれぞれ形成され、半導体基板21,31の表面側にアノード電極とカソード電極が配置されることで構成される。なお、半導体チップ20,30は、ともに同一構成(同一のMOSトランジスタ素子と温度検出用ダイオード素子を有する構成)となっている。
【0028】
半導体基板21,31の表面側には、外部接続用端子40との接続部位として、表面電極のパッドがそれぞれ形成されている。詳しくは、半導体基板21には、MOSトランジスタ素子のゲート電極及びソース電極とそれぞれ接続されたゲートパッド22、ソースパッド23、温度検出用ダイオード素子のアノード電極及びカソード電極にそれぞれ接続されたアノードパッド24、カソードパッド25が形成されている。また、半導体基板31には、MOSトランジスタ素子のゲート電極及びソース電極とそれぞれ接続されたゲートパッド32、ソースパッド33、温度検出用ダイオード素子のアノード電極及びカソード電極にそれぞれ接続されたアノードパッド34、カソードパッド35が形成されている。そして、各パッド22〜25,32〜35は、ボンディングワイヤ60を介して、対応する外部接続用端子40と電気的に接続されている。
【0029】
外部接続用端子40は、金属などの導電材料を用いて素子を構成する各電極に対応して設けられており、半導体チップ20,30に構成された素子と外部の装置とを電気的に接続する機能を果たすものである。本実施形態においては、MOSトランジスタ素子に対応する外部接続用端子40として、ドレイン電極に対応するドレイン端子41、ゲート電極に対応するゲート端子42、ソース電極に対応するソース端子43を有している。また、温度検出用ダイオード素子に対応する外部接続用端子40として、アノード電極に対応するアノード端子44、カソード電極に対応するカソード端子45を有している。そして、各外部接続用端子40(41〜45)は、リードフレームの不要部分を除去することで電気的に分離されており、それぞれの一端部が封止樹脂部50から露出されて、外部の装置との接続が可能となっている。また、各外部接続用端子40(41〜45)は、略同一の平面矩形状となっており、その長手方向が互いに略平行となるように並んで配置され、対応する電極との接続部が互いに近い位置となっている。
【0030】
ドレイン端子41は、基材10と一体的に形成されており、基材10とともに平面略L字状の1つのリードとなっている。すなわち、外部接続用端子40と基材10は、同一のリードフレームから形成されている。そして、裏面電極であるドレイン電極は、ボンディングワイヤ60を介さずに、ドレイン端子41と電気的に接続されている。
【0031】
ゲート端子42は、半導体チップ20,30に形成されたゲートパッド22,32と、ボンディングワイヤ60を介して電気的に接続されている。詳しくは、図1に示すように、半導体チップ20のゲートパッド22と隣接する半導体チップ30のゲートパッド32との間が、ボンディングワイヤ60(例えば細いAl線)によって電気的に接続されている。そして、半導体チップ30のゲートパッド32とゲート端子42の一端部とが、ボンディングワイヤ60(例えば細いAl線)によって電気的に接続されている。すなわち、ゲートパッド32は、ゲート端子42と直接的に接続され、ゲートパッド22は、ゲートパッド32を経由してゲート端子42と間接的に接続されている。
【0032】
ソース端子43は、半導体チップ20,30に形成されたソースパッド23,33と、ボンディングワイヤ60を介して電気的に接続されている。詳しくは、図1に示すように、半導体チップ20,30のソースパッド23,33とゲート端子42の一端側とが、ボンディングワイヤ60(例えば太いAl線)によって電気的に接続されている。すなわち、ソースパッド23,33は、それぞれソース端子43と直接的に接続されている。
【0033】
アノード端子44は、半導体チップ20,30に形成されたアノードパッド24,34と、ボンディングワイヤ60を介して電気的に接続されている。詳しくは、図1に示すように、半導体チップ20のアノードパッド24と隣接する半導体チップ30のアノードパッド34との間が、ボンディングワイヤ60(例えば細いAl線)によって電気的に接続されている。そして、半導体チップ30のアノードパッド34とアノード端子44の一端部とが、ボンディングワイヤ60(例えば細いAl線)によって電気的に接続されている。すなわち、アノードパッド34は、アノード端子44と直接的に接続され、アノードパッド24は、アノードパッド34を経由してアノード端子44と間接的に接続されている。
【0034】
カソード端子45は、半導体チップ20,30に形成されたカソードパッド25,35と、ボンディングワイヤ60を介して電気的に接続されている。詳しくは、図1に示すように、半導体チップ20のカソードパッド25と隣接する半導体チップ30のカソードパッド35との間が、ボンディングワイヤ60(例えば細いAl線)によって電気的に接続されている。そして、半導体チップ30のカソードパッド35とカソード端子45の一端部とが、ボンディングワイヤ60(例えば細いAl線)によって電気的に接続されている。すなわち、カソードパッド35は、カソード端子45と直接的に接続され、カソードパッド25は、カソードパッド35を経由してカソード端子45と間接的に接続されている。
【0035】
このように、本実施形態においては、半導体チップ20,30のうち、半導体チップ30に形成されたゲートパッド32、アノードパッド34、及びカソードパッド35のみが、対応する外部接続用端子42,44,45と直接的に接続されている。
【0036】
封止樹脂部50は、樹脂の射出成形によって構成されたものであり、半導体チップ20,30、基材10の少なくとも一部、及び半導体チップ20,30と外部接続用端子40との接続部(ボンディングワイヤ60も含む)を被覆・保護するものである。本実施形態においては、図2に示すように、ヒートシンク11における基材10との固定面11aの裏面11bが、封止樹脂部50から露出されて外気に晒されようになっている。これにより、基材10を介してヒートシンク11に伝達された縦型素子の熱を外部に効率よく逃がすことができる。
【0037】
このように構成される半導体装置100では、基材10に搭載された複数の半導体チップ20,30のうち、半導体チップ20におけるゲートパッド22、アノードパッド24、及びカソードパッド25が、半導体チップ30におけるゲートパッド32、アノードパッド34、及びカソードパッド35をそれぞれ経由(中継点と)して、ゲート端子42、アノード端子44、及びカソード端子45と間接的に接続されている。これにより、ゲート端子42、アノード端子44、及びカソード端子45とボンディングワイヤ60を介して直接的に接続されるパッドの数が低減されている。そして、外部接続用端子40と複数の半導体チップ20,30とを接続するボンディングワイヤ60同士の交差箇所が、全ての表面電極のパッド22〜25,32〜35が外部接続用端子40とボンディングワイヤ60を介して直接的に接続される構成に比べて低減されている。したがって、射出成形時の樹脂の圧力によってボンディングワイヤ60がたわみ、交差箇所でボンディングワイヤ60同士が接触してショートする恐れを低減することができる。すなわち、ボンディングワイヤ60同士の接触を抑制することができる。
【0038】
特に本実施形態においては、図1に示すように、ゲート端子42、アノード端子44、カソード端子45と電気的に接続されるゲートパッド22,32、アノードパッド24,34、及びカソードパッド25,35のうち、半導体チップ30に形成されたゲートパッド32、アノードパッド34、及びカソードパッド35のみが、ボンディングワイヤ60を介して対応するゲート端子42、アノード端子44、及びカソード端子45と直接的に接続されている。すなわち、ゲート端子42、アノード端子44、及びカソード端子45と直接的に接続される半導体チップが1つとなっている。したがって、ボンディングワイヤ60同士の交差箇所がより低減される。詳しくは、図1に示すように、表面電極のパッド22〜25,32〜35、及び、表面電極に対応する外部接続用端子40(42〜45)の配置の効果も相俟って、ボンディングワイヤ60同士が全く交差しない構成となっている。したがって、射出成形時におけるボンディングワイヤ60同士の接触をより効果的に抑制することができる。
【0039】
また、本実施形態では、外部接続用端子40(41〜45)において、半導体チップ20,30に構成された素子との接続部(各端子41〜45の一端側)も互いに近い位置となっており、封止樹脂部50から露出される一端側も互いに近い位置となっている。したがって、例えば制御回路などが構成された他の装置との接続構造を簡素化することができる。以上から、半導体装置100は、他の装置との接続構造を簡素化し、且つ、ボンディングワイヤ60同士の接触が抑制された半導体装置となっている。
【0040】
また、本実施形態においては、基材10と、外部接続用端子40とが同一のリードフレームから構成されている。これにより、射出成形時において、各外部接続用端子40(41〜45)間の位置ずれを防止することができる。
【0041】
また、本実施形態においては、基材10とドレイン端子41とが一つのリードとして一体に形成された構成となっている。これにより、ドレイン電極とドレイン端子41とを接続するボンディングワイヤ60を省略することができ、ひいては、ボンディングワイヤ60の交差箇所を低減することができる。また、射出成形時において、ドレイン端子41と基材10との位置ずれを防止することができ、ひいては、製造工程を簡素化することができる。さらには、半導体装置100の放熱性を向上させることができる。
【0042】
また、本実施形態においては、半導体基板21,31に、縦型MOSトランジスタ素子とともに温度検出用ダイオード素子がそれぞれ構成されている。これにより、過電流などによる半導体チップ20,30の発熱を検知することができる。
【0043】
なお、本実施形態においては、互いに並列に接続された複数の半導体チップ20,30のうち、半導体チップ20におけるゲートパッド22、アノードパッド24、及びカソードパッド25が、半導体チップ30におけるゲートパッド32、アノードパッド34、及びカソードパッド35をそれぞれ経由して、ゲート端子42、アノード端子44、及びカソード端子45と間接的に接続されている例を示した。しかしながら、半導体装置100としては、互いに並列に接続された複数の半導体チップのうち、一部の半導体チップにおける少なくとも1つの表面電極のパッドが、他の半導体チップにおける対応する表面電極のパッドを経由して、対応する外部接続用端子と間接的に接続される構成であれば良い。例えば、図3に示す例では、互いに並列に接続された2つの半導体チップ20,30のうち、半導体チップ20におけるゲートパッド22、アノードパッド24、及びカソードパッド25が、半導体チップ30におけるゲートパッド32、アノードパッド34、及びカソードパッド35をそれぞれ経由して、ゲート端子42、アノード端子44、及びカソード端子45と間接的に接続されている。また、半導体チップ30におけるソースパッド33が、半導体チップ20におけるソースパッド23を経由して、ソース端子43と間接的に接続されている。すなわち、外部接続用端子40(42〜45)と直接的に接続される半導体チップが1つだけとなっている。また、図3に示す例では、表面電極のパッド22〜25,32〜35、及び、表面電極に対応する外部接続用端子40(42〜45)の配置の効果も相俟って、ボンディングワイヤ60同士が全く交差しない構成となっている。したがって、射出成形時におけるボンディングワイヤ60同士の接触をより効果的に抑制することができる。図3は、半導体装置の変形例を示す平面図である。なお、図3においても、便宜上、封止樹脂部50を破線で示している。
【0044】
また、本実施形態においては、ドレイン端子41が、基材10と一体的に形成されている例を示した。しかしながら、基材10が、外部接続用端子40(ドレイン端子41)とは別部材とされた構成としても良い。このような基材10としては、例えば、ドレイン電極と電気的に接続される配線パターンを有する配線基板を採用することができる。これによれば、配線基板上に制御回路チップなどの他の半導体チップが搭載された半導体装置とすることもできる。
【0045】
また、本実施形態においては、半導体チップ20,30が、素子として縦型トランジスタ素子と温度検出用ダイオード素子をそれぞれ有する例を示した。しかしながら、素子としては縦型トランジスタ素子を少なくとも有していれば良い。
【0046】
(第2実施形態)
次に、本発明の第2実施形態を、図4に基づいて説明する。図4は、第2実施形態に係る半導体装置の概略構成を示す平面図であり、第1実施形態に示した図1に対応している。なお、図4においては、便宜上、封止樹脂部を破線で示している。
【0047】
第2実施形態に係る半導体装置は、第1実施形態によるものと共通するところが多いので、以下、共通部分については詳しい説明は省略し、異なる部分を重点的に説明する。なお、第1実施形態に示した要素と同一の要素には、同一の符号を付与するものとする。
【0048】
第1実施形態では、複数の半導体チップ20,30が温度検出用ダイオード素子をそれぞれ有し、一方の半導体チップ20におけるアノードパッド24及びカソードパッド25が、他方の半導体チップ30におけるアノードパッド34及びカソードパッド35をそれぞれ経由して、対応するアノード端子44及びカソード端子45にそれぞれ間接的に接続される例を示した。これに対し、本実施形態においては、温度検出用ダイオード素子を有さない半導体チップに、中継点としての電気的な機能のみを果たすダミーパッドが設けられ、温度検出用ダイオード素子を有する半導体チップに設けられたアノードパッド及びカソードが、ダミーパッドを経由して、対応するアノード端子44及びカソード端子45にそれぞれ間接的に接続される点を特徴とする。
【0049】
図4に示す例では、基材10及び外部接続用端子40(41〜45)の構成が、第1実施形態と同じ構成になっている。そして、基材10上に、3つの半導体チップ20,30,70が搭載されている。詳しくは、半導体チップ20を間に挟むように、3つの半導体チップ20,30,70が所定間隔を有しつつ直線状に配置されている。
【0050】
長手方向における真ん中に位置する半導体チップ20は、第1実施形態に示した構成と同じであり、素子として、縦型MOSトランジスタ素子と温度検出用ダイオード素子を有している。そして、半導体基板21の表面側には、表面電極のパッドとしてゲートパッド22、ソースパッド23、アノードパッド24、及びカソードパッド25が形成されている。
【0051】
長手方向における一端に位置する半導体チップ30は、第1実施形態同様、素子として、縦型MOSトランジスタ素子を有している。第1実施形態と異なる点は、温度検出用ダイオード素子を有しておらず、アノードパッド34及びカソードパッド35の代わりに、中継点として電気的な機能のみを果たすダミーパッド36,37が半導体基板31に形成されている点である。このダミーパッド36,37は、半導体チップ30における他の導通部位とは電気的に分離されている。なお、ダミーパッド36が、アノードパッド24とアノード端子44との間の中継点となり、ダミーパッド37が、カソードパッド25とカソード端子45との間の中継点となる。したがって、半導体基板31の表面側には、表面電極のパッドとして、ゲートパッド32、ソースパッド33、及びダミーパッド36,37が形成されている。
【0052】
長手方向における他端に位置する半導体チップ70は、半導体チップ20,30に構成された縦型MOSトランジスタ素子と同一構成(同じ特性)の縦型MOSトランジスタ素子を有している。そして、半導体基板71の表面側には、表面電極のパッドとして、ゲートパッド72及びソースパッド73が形成されている。
【0053】
このように構成される3つの半導体チップ20,30,70は、半導体基板21,31,71の裏面側に形成されたドレイン電極が、はんだや導電性接着剤を介して基材10に固定され、互いに電気的に接続されている。また、各ドレイン電極が、基材10と一体化されたドレイン端子41と、ボンディングワイヤ60を介さずに接続されている。
【0054】
また、半導体チップ20,30,70の表面側に形成されたゲートパッド22,32,72は、ボンディングワイヤ60を介して、ゲート端子42と電気的に接続されている。詳しくは、図4に示すように、半導体チップ70のゲートパッド72と隣接する半導体チップ20のゲートパッド22との間が、ボンディングワイヤ60(例えば細いAl線)によって電気的に接続され、半導体チップ20のゲートパッド22と隣接する半導体チップ30のゲートパッド32との間が、ボンディングワイヤ60(例えば細いAl線)によって電気的に接続されている。そして、半導体チップ30のゲートパッド32とゲート端子42の一端部とが、ボンディングワイヤ60(例えば細いAl線)によって電気的に接続されている。すなわち、ゲートパッド32は、ゲート端子42と直接的に接続され、ゲートパッド22は、ゲートパッド32を経由してゲート端子42と間接的に接続され、ゲートパッド72は、ゲートパッド22を経由し、ゲートパッド32を経由してゲート端子42と間接的に接続されている。
【0055】
また、半導体チップ20,30,70の表面側に形成されたソースパッド23,33,73は、ボンディングワイヤ60を介して、ソース端子43と電気的に接続されている。詳しくは、図4に示すように、半導体チップ20,30,70のソースパッド23,33,73とゲート端子42の一端側とが、ボンディングワイヤ60(例えば太いAl線)によって電気的に接続されている。すなわち、ソースパッド23,33,73は、それぞれソース端子43と直接的に接続されている。
【0056】
また、半導体チップ20の表面側に形成されたアノードパッド24は、ボンディングワイヤ60(例えば細いAl線)を介して、隣接する半導体チップ30のダミーパッド36と電気的に接続されている。また、ダミーパッド36は、ボンディングワイヤ60(例えば細いAl線)を介して、アノード端子44と電気的に接続されている。すなわち、ダミーパッド36は、アノード端子44と直接的に接続され、アノードパッド24は、ダミーパッド36を経由してアノード端子44と間接的に接続されている。
【0057】
また、半導体チップ20の表面側に形成されたカソードパッド25は、ボンディングワイヤ60(例えば細いAl線)を介して、隣接する半導体チップ30のダミーパッド37と電気的に接続されている。また、ダミーパッド37は、ボンディングワイヤ60(例えば細いAl線)を介して、カソード端子45と電気的に接続されている。すなわち、ダミーパッド37は、カソード端子45と直接的に接続され、カソードパッド25は、ダミーパッド37を経由してカソード端子45と間接的に接続されている。
【0058】
このように構成される半導体装置100には、第1実施形態に示した構成同様の効果を期待することができる。具体的には、全ての半導体チップ20,30,70にそれぞれ形成された表面電極としてのゲート電極のパッド22,32,72のうち、半導体チップ70のゲートパッド72が、隣接する半導体チップ20のゲートパッド22及び半導体チップ30のゲートパッド32を経由して、ゲート端子42と間接的に接続されている。また、半導体チップ20のゲートパッド22は、隣接する半導体チップ30のゲートパッド32を経由して、ゲート端子42と間接的に接続されている。すなわち、ボンディングワイヤ60を介してゲート端子42と直接的に接続されているゲートパッドの数が低減されている。これにより、ボンディングワイヤ60同士の交差箇所が低減され、射出成形時におけるボンディングワイヤ60の接触を抑制することができる。
【0059】
さらに、本実施形態においては、複数の半導体チップ20,30,70のうち、一部の半導体チップ(本実施形態においては半導体チップ20)のみに形成された温度検出用ダイオード素子のアノードパッド24及びカソードパッド25が、半導体チップ30のダミーパッド36,37を経由して、対応するアノード端子44及びカソード端子45と間接的に接続されている。すなわち、アノードパッド24及びカソードパッド25と対応するアノード端子44及びカソード端子45との電気的な接続ラインが、他のボンディングワイヤ60と交差しないように、迂回経路となっている。これにより、ボンディングワイヤ60同士の交差箇所がさらに低減され、射出成形時におけるボンディングワイヤ60の接触を効果的に抑制することができる。
【0060】
特に本実施形態においては、図4に示すように、ゲート端子42、アノード端子44、カソード端子45と電気的に接続されるゲートパッド22,32,72、アノードパッド24、カソードパッド25、及びダミーパッド36,37のうち、半導体チップ30に形成されたゲートパッド32、ダミーパッド36,37のみが、ボンディングワイヤ60を介して対応するゲート端子42、アノード端子44、及びカソード端子45と直接的に接続されている。すなわち、ゲート端子42、アノード端子44、及びカソード端子45と直接的に接続される半導体チップが1つとなっている。したがって、ボンディングワイヤ60同士の交差箇所がより低減されている。詳しくは、図4に示すように、表面電極のパッド22〜25,32,33,36,37,72,73、及び、表面電極に対応する外部接続用端子40(42〜45)の配置の効果も相俟って、ボンディングワイヤ60同士が全く交差しない構成となっている。したがって、射出成形時におけるボンディングワイヤ60同士の接触をより効果的に抑制することができる。
【0061】
また、本実施形態においては、隣接する半導体チップ(半導体チップ70と半導体チップ20)における、ゲートパッド72,22がボンディングワイヤ60を介して接続され、隣接する半導体チップ(半導体チップ20と半導体チップ30)における、ゲートパッド22,32、アノードパッド24,34、及びカソードパッド25,35がボンディングワイヤ60を介してそれぞれ接続されている。すなわち、表面電極のパッド間を接続するボンディングワイヤ60の長さが短くなっており、これにより、射出成形時の樹脂の圧力によるボンディングワイヤ60のたわみ量が低減される。したがって、ボンディングワイヤ60同士の接触を効果的に抑制することができる。
【0062】
また、本実施形態でも、外部接続用端子40(41〜45)において、半導体チップ20,30,70に構成された素子との接続部(各端子41〜45の一端側)も互いに近い位置となっており、封止樹脂部50から露出される一端側も互いに近い位置となっている。したがって、例えば制御回路などが構成された他の装置との接続構造を簡素化することができる。
【0063】
なお、本実施形態においては、3つの半導体チップ20,30,70のうち、真ん中の半導体チップ20のみが温度検出用ダイオード素子(アノードパッド24及びカソードパッド25)を有し、一端の半導体チップ70のみがダミーパッド36,37を有する例を示した。しかしながら、複数の半導体チップのうち、一部の半導体チップが温度検出用ダイオード素子(アノードパッド及びカソードパッド)を有し、残りの一部(少なくとも1つ)の半導体チップがダミーパッドを有する構成であれば採用することができる。例えば3つの半導体チップ20,30,70のうち、半導体チップ20,70に温度検出用ダイオード素子(アノードパッド及びカソードパッド)が形成され、一端の半導体チップ30のみにダミーパッドが形成された構成としても良い。もしくは、3つの半導体チップ20,30,70のうち、半導体チップ70のみに温度検出用ダイオード素子(アノードパッド及びカソードパッド)が形成され、他の半導体チップ20,30にダミーパッドが形成された構成としても良い。この場合、半導体チップ70に形成された温度検出用ダイオード素子(アノードパッド及びカソードパッド)が、半導体チップ20に形成されたダミーパッドを介して、半導体チップ30に形成されたダミーパッドと接続され、半導体チップ30のダミーパッドがアノード端子44及びカソード端子45と接続された構成となっている。
【0064】
また、本実施形態においては、ソース電極のパッド23,33,73が、全てボンディングワイヤ60を介してソース端子43と直接的に接続され、ゲート電極のパッド22,32,72のうち、ゲートパッド72がゲートパッド22,32を経由し、ゲートパッド22がゲートパッド32を経由して、ゲート端子42と間接的に接続される例を示した。しかしながら、第1実施形態にも示したように、半導体装置100としては、互いに並列に接続された複数の半導体チップのうち、一部の半導体チップにおける少なくとも1つの表面電極のパッドが、他の半導体チップにおける対応する表面電極のパッド(ダミーパッドを含む)を経由して、対応する外部接続用端子と間接的に接続された構成であれば採用することができる。例えば、本実施形態に示した構成において、ソースパッド33がソースパッド23,73を経由し、ソースパッド23がソースパッド73を経由して、ソース端子43と間接的に接続される構成としても良い。また、表面電極のパッド間を接続するボンディングワイヤ60は、隣接する半導体チップ(本実施形態では、半導体チップ70と半導体チップ20、又は、半導体チップ20と半導体チップ30)におけるパッド間の接続に限定されるものではない。例えば、互いに隣接する関係にない半導体チップのパッド間(例えば半導体チップ30と半導体チップ70)を、ボンディングワイヤ60で接続することで、ボンディングワイヤ60の交差箇所を減らすようにしても良い。しかしながら、この場合、ボンディングワイヤ60の長さが長くなり、射出成形時に撓みやすくなる。したがって、隣接する半導体チップにおけるパッド間を接続する構成のほうが好ましい。
【0065】
また、本実施形態においては、基材10の表面10a上に3つの半導体チップ20,30,70が搭載された例を示した。しかしながら、基材10の表面10a上に4つ以上の半導体チップが搭載された構成としても良い。
【0066】
以上、本発明の好ましい実施形態について説明したが、本発明は上記した実施形態になんら制限されることなく、本発明の主旨を逸脱しない範囲において、種々変形して実施することが可能である。
【0067】
本実施形態においては、縦型素子として、縦型MOSトランジスタ素子の例を示した。しかしながら、縦型素子としては、IGBT素子などを採用することもできる。
【図面の簡単な説明】
【0068】
【図1】第1実施形態に係る半導体装置の概略構成を示す平面図である。
【図2】図1のII−II線に沿う断面図である。
【図3】第1実施形態に係る半導体装置の変形例を示す平面図である。
【図4】第2実施形態に係る半導体装置の概略構成を示す平面図である。
【符号の説明】
【0069】
10・・・基材
20,30,70・・・半導体チップ
22,32,72・・・ゲートパッド
23,33,73・・・ソースパッド
24,34・・・アノードパッド
25,35・・・カソードパッド
36,37・・・ダミーパッド
40,41〜45・・・外部接続用端子
60・・・ボンディングワイヤ
100・・・半導体装置

【特許請求の範囲】
【請求項1】
半導体基板の表面側に表面電極として第1電極が形成され、裏面側に裏面電極として第2電極が形成され、前記第1電極と前記第2電極との間に電流が流れるように構成された縦型素子をそれぞれ有する複数の半導体チップと、
複数の前記半導体チップが裏面側を固定面として並んで固定された基材と、
前記表面電極及び前記裏面電極に対応して設けられ、対応する前記電極との接続部位が互いに近い位置とされた複数の外部接続用端子と、
前記半導体チップ、前記基材の少なくとも一部、及び前記外部接続用端子の一部を封止する封止樹脂部と、を備え、
前記基板上に前記半導体チップが固定された状態で前記第2電極が互いに電気的に接続され、前記表面電極のパッドがボンディングワイヤを介して対応する前記外部接続用端子と電気的に接続された半導体装置であって、
複数の前記半導体チップのうち、一部の前記半導体チップは、少なくとも1つの前記表面電極のパッドが、他の前記半導体チップにおける対応する前記表面電極のパッドを経由して、対応する前記外部接続用端子と間接的に接続されていることを特徴とする半導体装置。
【請求項2】
一部の前記半導体チップにおいて、少なくとも1つの前記表面電極のパッドが、前記ボンディングワイヤを介して、隣接する前記半導体チップにおける対応する前記表面電極のパッドと接続されていることを特徴とする請求項1に記載の半導体装置。
【請求項3】
複数の前記半導体チップのうち、1つの前記半導体チップにおける前記表面電極のパッドのみが、前記ボンディングワイヤを介して、対応する前記外部接続用端子と直接的に接続されていることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の半導体装置。
【請求項4】
前記基材と、前記第2電極に対応する前記外部接続用端子とが、導電材料からなる1つのリードとして一体に構成されていることを特徴とする請求項1〜3いずれか1項に記載の半導体装置。
【請求項5】
前記基材は、前記第2電極と電気的に接続される配線パターンを有する配線基板であることを特徴とする請求項1〜3いずれか1項に記載の半導体装置。
【請求項6】
前記基材は、前記半導体チップ搭載面を除く表面部位の少なくとも一部が、前記封止樹脂部から露出されていることを特徴とする請求項1〜5いずれかに記載の半導体装置。
【請求項7】
複数の前記外部接続用端子は、同一のリードフレームから形成されていることを特徴とする請求項1〜6いずれか1項に記載の半導体装置。
【請求項8】
少なくとも1つの前記半導体チップが、前記表面電極として、温度検出用ダイオード素子のアノード電極とカソード電極を有することを特徴とする請求項1〜7いずれか1項に記載の半導体装置。
【請求項9】
少なくとも1つの前記半導体チップには、前記アノード電極のパッド及び前記カソード電極のパッドの少なくとも一方と対応する前記外部接続用端子との間の中継点としての電気的機能のみを有するダミーパッドが形成され、
前記アノード電極及び前記カソード電極の少なくとも一方は、前記ダミーパッドを経由して、対応する前記外部接続用端子と間接的に接続されていることを特徴とする請求項8に記載の半導体装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2009−141083(P2009−141083A)
【公開日】平成21年6月25日(2009.6.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−315176(P2007−315176)
【出願日】平成19年12月5日(2007.12.5)
【出願人】(000004260)株式会社デンソー (27,639)
【Fターム(参考)】