説明

半導体装置

【課題】トランジスタの特性バラツキの影響を低減し、負荷の電圧電流特性が変化しても
、所定の電流を供給でき、信号電流が小さな場合であっても信号の書き込み速度を十分に
向上させることのできる半導体装置を提供することを目的とする。
【解決手段】半導体装置は、電流電圧変換素子とトランジスタとが直列に接続され、電流
電圧変換素子に電流が流れるときにかかる電圧を増幅回路で検出し、その電圧に基づいて
増幅回路がトランジスタのゲートソース間電圧を設定する。よって、増幅回路は出力イン
ピーダンスが低いので信号電流が小さな場合であっても信号の書き込み速度を十分に向上
させることができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は負荷に供給する電流をトランジスタで制御する機能を設けた半導体装置に関す
る。また、特に電流によって輝度が変化する電流駆動型発光素子で形成された画素や、画
素を駆動する信号線駆動回路を含む表示装置に関する。
【背景技術】
【0002】
有機発光ダイオード(OLED(Organic Light Emitting D
iode)、有機EL素子、エレクトロルミネッセンス(Electro Lumine
scence:EL)素子などとも言う)に代表される自発光型の発光素子を用いた表示
装置では、その駆動方式として単純マトリックス方式とアクティブマトリックス方式とが
知られている。前者は構造は簡単であるが、大型かつ高輝度のディスプレイの実現が難し
い等の問題があり、近年は発光素子に流れる電流を画素回路内部に設けた薄膜トランジス
タ(TFT)によって制御するアクティブマトリックス方式の開発が進められている。
【0003】
アクティブマトリックス方式の表示装置の場合、駆動TFTの電流特性のバラツキによ
り発光素子に流れる電流が変化し輝度がばらついてしまうという問題が認識されていた。
つまり、画素回路には発光素子に流れる電流を駆動する駆動TFTが用いられており、こ
れらの駆動TFTの特性がばらつくことにより発光素子に流れる電流が変化し、輝度がば
らついてしまうという問題があった。そこで画素回路内の駆動TFTの特性がばらついて
も発光素子に流れる電流は変化せず、輝度のバラツキを抑えるための種々の回路が提案さ
れている(例えば、特許文献1乃至4参照。)。
【0004】
特許文献1乃至3には、画素回路内に配置された駆動TFTの特性のバラツキによって
発光素子に流れる電流値の変動を防ぐための回路構成が開示されている。この構成は、電
流書き込み型画素、もしくは電流入力型画素などと呼ばれている。また特許文献4には、
ソースドライバ回路内のTFTのバラツキによる信号電流の変化を抑制するための回路構
成が開示されている。
【0005】
図54に、特許文献1に開示されている従来のアクティブマトリックス型表示装置の第
1の構成例を示す。図54の画素は、ソース信号線5401、第1〜第3のゲート信号線
5402〜5404、電流供給線5405、TFT5406〜5409、保持容量541
0、EL素子5411、信号電流入力用電流源5412を有する。
【0006】
図55を用いて、信号電流の書き込みから発光までの動作について説明する。図中、各
部を示す図番は、図54に準ずる。図55(A)〜(C)は、電流の流れを模式的に示し
ている。図55(D)は、信号電流の書き込み時における各経路を流れる電流の関係を示
しており、図55(E)は、同じく信号電流の書き込み時に、保持容量5410に蓄積さ
れる電圧、つまりTFT5408のゲートソース間電圧について示している。
【0007】
まず、第1のゲート信号線5402および第2のゲート信号線5403にパルスが入力
され、TFT5406、5407がONする。このとき、ソース信号線を流れる電流、す
なわち信号電流をIdataとする。
【0008】
ソース信号線には、電流Idataが流れているので、図55(A)に示すように、画
素内では、電流の経路はI1とI2とに分かれて流れる。これらの関係を図55(D)に
示している。なお、Idata=I1+I2であることは言うまでもない。
【0009】
TFT5406がONした瞬間には、まだ保持容量5410には電荷が保持されていな
いため、TFT5408はOFFしている。よって、I2=0となり、Idata=I1
となる。すなわちこの間は、保持容量5410における電荷の蓄積による電流のみが流れ
ている。
【0010】
その後、徐々に保持容量5410に電荷が蓄積され、両電極間に電位差が生じ始める(
図55(E))。両電極の電位差がVthとなると(図55(E) A点)、TFT54
08がONして、I2が生ずる。先に述べたように、Idata=I1+I2であるので
、I1は次第に減少するが、依然電流は流れており、さらに保持容量には電荷の蓄積が行
われる。
【0011】
保持容量5410においては、その両電極の電位差、つまりTFT5408のゲートソ
ース間電圧が所望の電圧、つまりTFT5408がIdataの電流を流すことが出来る
だけの電圧(VGS)になるまで電荷の蓄積が続く。やがて電荷の蓄積が終了する(図5
5(E) B点)と、電流I1は流れなくなり、さらにTFT5408はそのときのVG
Sに見合った電流が流れ、Idata=I2となる(図55(B))。こうして、定常状
態に達する。以上で信号の書き込み動作が完了する。最後に第1のゲート信号線5402
および第2のゲート信号線5403の選択が終了し、TFT5406、5407がOFF
する。
【0012】
続いて、発光動作に移る。第3のゲート信号線5404にパルスが入力され、TFT5
409がONする。保持容量5410には、先ほど書き込んだVGSが保持されているた
め、TFT5408はONしており、電流供給線5405から、Idataの電流が流れ
る。これによりEL素子5411が発光する。このとき、TFT5408が飽和領域にお
いて動作するようにしておけば、TFT5408のソースドレイン間電圧が変化したとし
ても、Idataは変わりなく流れることが出来る。
【0013】
このように、設定した電流を出力する動作を、出力動作と呼ぶことにする。電流書き込
み型画素のメリットとして、TFT5408の特性等にばらつきがあった場合であっても
、保持容量5410には、電流Idataを流すのに必要なゲートソース間電圧が保持さ
れるため、所望の電流を正確にEL素子に供給することが出来、よってTFTの特性ばら
つきに起因した輝度ばらつきを抑えることが可能になる点がある。
【0014】
以上の例は、画素回路内での駆動TFTのバラツキによる電流の変化を補正するための
技術に関するものであるが、ソースドライバ回路内においても同一の問題が発生する。特
許文献4には、ソースドライバ回路内でのTFTの製造上のバラツキによる信号電流の変
化を防止するための回路構成が開示されている。
【0015】
また、発光素子(EL)を駆動する電流を供給する供給トランジスタ(M5)から流れ
る電流(Ir)と同じ電流値の電流(Is)を参照トランジスタ(M4)を介して駆動制
御回路(2a)に導き、該電流(Is)と参照トランジスタ(M4)のソースドレイン電
圧情報(Vs)と供給トランジスタ(M5)のソースドレイン電圧情報(Vr、Vdrv
)とに基づいて、電流(Is)が所望の設定電流値(Idrv)に近づくように且つ各ソ
ースドレイン電圧情報(Vs、Vr)が等しくなるように制御することが可能な構成を有
する電流供給回路(1)と駆動制御回路(2a)とを備えた発光素子の駆動回路が知られ
ている(特許文献5参照。)。
【0016】
また、第1の電源と第2の電源との間に直列に設けられた発光素子とこの発光素子を駆
動する駆動トランジスタと、前記駆動トランジスタを制御する制御信号を前記駆動トラン
ジスタのゲートに導くための第1のスイッチングトランジスタと、前記発光素子と駆動ト
ランジスタとの接続点の電圧と前記表示装置に入力する画素の輝度を示す制御電圧とを比
較し、前記制御信号を生成するための差動増幅器とからなり、前記制御信号を前記第1の
スイッチングトランジスタを介して、前記駆動トランジスタのゲートに導くように構成し
た駆動回路が知られている(特許文献6参照。)
【0017】
このように、従来の技術では、信号電流とTFTを駆動する電流、或いは信号電流と発
光素子に発光時に流れる電流とが等しくなるように、または比例関係を保つように構成さ
れている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0018】
【特許文献1】特表2002−517806号公報
【特許文献2】国際公開第01/06484号パンフレット
【特許文献3】特表2002−514320号公報
【特許文献4】国際公開第02/39420号パンフレット
【特許文献5】特表2003−108069号公報
【特許文献6】特表2003−58106号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0019】
しかしながら、信号電流を駆動TFTや発光素子に供給するために用いられる配線の寄生
容量は極めて大きいため、信号電流が小さい場合には配線の寄生容量を充電する時定数が
大きくなり、信号書き込み速度が遅くなってしまうという問題点がある。すなわち、トラ
ンジスタに信号電流を供給しても、それを流すのに必要な電圧をゲート端子に生じさせる
までの時間が長くなってしまい、信号の書き込み速度が遅くなってしまうことが問題とな
っている。
【0020】
また、図55(A)から分かるとおり、電流を入力しているときは、TFT5408の
ゲート端子とドレイン端子とは、接続されている。したがって、ゲートソース間電圧(V
gs)とドレインソース間電圧(Vds)が等しい。一方、図55(C)から分かるとお
り、負荷に電流を供給しているときは、ドレインソース間電圧は、負荷の特性によって決
まる。
【0021】
図56は、TFT5408とEL素子5411に流れる電流と、各々に加わる電圧の関
係を示している。また、図57は、図56に示した構成におけるEL素子5411の電圧
電流特性5701と、TFT5408の電圧電流特性を示す。各々のグラフの交点が動作
点となる。
【0022】
まず、電流値が大きい場合(TFT5408のゲートソース間電圧の絶対値が大きい場
合)には、TFT5408の電圧電流特性5702aにおいて、電流を入力しているとき
は、Vgs=Vdsなので、動作点5704において動作する。そして、EL素子541
1に電流を供給しているときは、EL素子5411の電圧電流特性5701とTFT54
08の電圧電流特性5702aの交点が動作点5705aとなる。つまり、ドレインソー
ス間電圧は、電流を入力しているときとEL素子5411に電流を供給しているときとで
は、異なる。しかし、飽和領域においては、電流値が一定なので、正しい大きさの電流を
EL素子5411に供給することが出来る。
【0023】
しかしながら、実際のトランジスタは、キンク(アーリー)効果によって、飽和領域に
おいても、電流が一定値にならない場合が多い。そのため、EL素子5411に電流を供
給しているときは、EL素子5411の電圧電流特性5701とTFT5408の電圧電
流特性5702cの交点が動作点5705cとなり電流値が変わってしまう。
【0024】
一方、電流値が小さい場合(TFT5408のゲートソース間電圧の絶対値が小さい場
合)には、TFT5408の電圧電流特性5703aにおいて、電流を入力しているとき
は、Vgs=Vdsなので、動作点5706において動作する。そして、EL素子541
1に電流を供給しているときは、EL素子5411の電圧電流特性5701とTFT54
08の電圧電流特性5703aの交点が動作点5707aとなる。
【0025】
そして、キンク(アーリー)効果を考慮すると、EL素子5411に電流を供給してい
るときは、EL素子5411の電圧電流特性5701とTFT5408の電圧電流特性5
703cの交点が動作点5707cとなる。よって、EL素子5411に供給する時の電
流値は、電流を入力しているときとは異なってしまう。
【0026】
電流値が大きい場合(TFT5408のゲートソース間電圧の絶対値が大きい場合)と
、電流値が小さい場合(TFT5408のゲートソース間電圧の絶対値が小さい場合)と
を比較すると、前者は、動作点5704と動作点5705cは、あまりずれない。つまり
、トランジスタのドレインソース間電圧は、電流入力時と、EL素子5411に電流を供
給しているとでは、あまり変わらない。しかし、電流値が小さい場合、動作点5706と
動作点5707cは、大きくずれていない。つまり、トランジスタのドレインソース間電
圧は、電流を入力しているときと、EL素子5411に電流を供給しているときとで、大
きく変化している。したがって、電流値のずれも大きい。
【0027】
その結果、EL素子5411には、より多くの電流が流れてしまう。したがって、輝度
が小さい画像を表示させる場合、実際には、明るめの画像が表示されてしまう。そのため
、黒を表示したいのに、少し発光してしまうということが生じてしまう。その結果、コン
トラストが低下してしまう。
【0028】
また、図54の構成の場合、図55(A)に示すように、信号電流を入力している時、
TFT5408のゲートドレイン間は、接続されている。つまり、Vgs=Vdsとなっ
ている。通常のトランジスタでは、Vgs=0の場合、電流はほとんど流れない。しかし
、しきい値電圧(Vth)の値によっては、電流が流れてしまう場合がある。例えば、P
チャネル型トランジスタの場合、Vth>0のとき、また、Nチャネル型トランジスタの
場合、Vth<0の場合は、電流がながれてしまう。このような場合、Vgs=Vdsの
時は、飽和領域ではなく、線形領域で動作することになる。よって、図55(A)におい
て線形領域で動作することになる。よって、図55(C)の時、飽和領域で動作すれば、
図55(A)の時と図55(C)の時とでは、電流値が変わってしまう。
【0029】
つまり、Vgs=0の場合に、電流が流れるようなしきい値電圧(Vth)になってい
るトランジスタでは、Vgs=Vdsとなるような状態では、線形領域でしか動作しない
ことになり、飽和領域で動作させることが出来ない。
【0030】
例えば、図54や図55に示すような構成の場合、TFT5408は、飽和領域で動作
させる。そのため、図58に示すように、EL素子5411の電圧電流特性5701aが
劣化によってシフトした場合でも、動作点は動作点5705aから動作点5705bに移
動するだけである。すなわち、EL素子5411に加わる電圧やTFT5408のドレイ
ンソース間電圧が変わっても、EL素子5411に流れる電流は変化しない。これにより
、EL素子5411の焼きつきを低減することができる。
【0031】
しかし、特許文献6に記載されていた構成の場合、EL素子と駆動トランジスタとの接
続点の電圧と表示装置に入力する画素の輝度を示す制御電圧とを比較している。そのため
、EL素子の電圧電流特性がシフトしたら、EL素子5411に流れる電流が変化してし
まう。つまり、EL素子5411の焼きつきが生じてしまうことになる。
【0032】
特許文献5に記載されていた構成の場合、トランジスタM7とトランジスタM9は、電
流特性が揃っている必要がある。もし、ばらつけば、発光素子(EL)に流れる電流もば
らついてしまう。同様に、トランジスタM8とトランジスタM11、トランジスタM10
とトランジスタM12なども、電流特性が揃っている必要がある。このように、多くのト
ランジスタにおいて、電流特性が揃っている必要がある。もし揃っていなければ、発光素
子(EL)に流れる電流もばらついてしまう。そのため、製造歩留まりが低下し、コスト
高となり、回路のレイアウト面積が大きくなり、消費電力が高くなるといった問題が発生
する。
【0033】
本発明はこのような問題点に鑑み、トランジスタの特性バラツキの影響を低減し、負荷
の電圧電流特性が変化しても、所定の電流を供給でき、信号電流が小さな場合であっても
信号の書き込み速度を十分に向上させることのできる半導体装置を提供することを目的と
する。
【課題を解決するための手段】
【0034】
本発明の半導体装置は、電流電圧変換素子とトランジスタとが直列に接続され、電流電圧
変換素子に電流が流れるときにかかる電圧を増幅回路で検出し、その電圧に基づいて増幅
回路がトランジスタのゲートソース間電圧を設定する。
【0035】
本発明の半導体装置の第1の構成は、電流電圧変換素子と、トランジスタと、増幅回路と
、を有し、該電流電圧変換素子と該トランジスタのソース端子又はドレイン端子の一方が
接続され、該増幅回路は、第1の入力端子が該トランジスタのソース端子又はドレイン端
子の一方と接続され、第2の入力端子には所定の電位が入力され、出力端子が該トランジ
スタのゲート端子と接続されている。そして、該増幅回路は第1の入力端子と第2の入力
端子とが電位差が所定の電位差となるように該トランジスタのゲート端子の電位を制御す
る。
【0036】
本発明の半導体装置の一は、負荷に供給する電流をトランジスタで制御する回路を具備す
る半導体装置であって、該トランジスタのソース端子又はドレイン端子の一方が電流電圧
変換素子と接続され、該トランジスタが飽和領域で動作するように該トランジスタのゲー
ト端端子の電位を制御することにより該電流電圧変換素子に発生する電圧を制御する増幅
回路が設けられている。
【0037】
本発明の半導体装置の一は、ソース端子又はドレイン端子の一方には所定の電位が供給さ
れ、ソース端子又はドレイン端子の他方が電流電圧変換素子と接続されるトランジスタと
、第1の入力端子が該トランジスタのソース端子又はドレイン端子の他方と接続され、第
2の入力端子には所定の電位が供給され、出力端子が該トランジスタのゲート端子と接続
される増幅回路と、を有する。
【0038】
本発明の半導体装置の一は、ソース端子又はドレイン端子の一方とゲート端子との間に容
量を備え、ソース端子又はドレイン端子の他方が電流電圧変換素子と接続されるトランジ
スタと、第1の入力端子が該トランジスタのソース端子又はドレイン端子の他方と接続さ
れ、第2の入力端子には所定の電位が供給され、出力端子が該トランジスタのゲート端子
と接続される増幅回路と、を有する。
【0039】
本発明の半導体装置の一は、ソース端子又はドレイン端子の一方には所定の電位が供給さ
れ、ソース端子又はドレイン端子の他方が電流電圧変換素子と接続されるトランジスタと
、第1の入力端子が該トランジスタのソース端子又はドレイン端子の他方と接続され、第
2の入力端子には所定の電位が供給され、出力端子が該トランジスタのゲート端子と接続
される増幅回路と、該トランジスタのゲート端子に一方の電極が接続され、他方の電極に
は所定の電位が供給される容量素子と、を有する。
【0040】
本発明の半導体装置の一は、上記構成において、該トランジスタはN型のトランジスタで
ある。
【0041】
本発明の半導体装置の一は、上記構成において、該トランジスタはP型のトランジスタで
ある。
【0042】
本発明の半導体装置の基本的な第2の構成は、電流電圧変換素子と、トランジスタと、増
幅回路と、を有し、該電流電圧変換素子と該トランジスタのソース端子又はドレイン端子
の一方が接続され、該トランジスタのゲート端子には所定の電位が供給され、該増幅回路
は、第1の入力端子は該トランジスタのソース端子又はドレイン端子の一方と接続され、
第2の入力端子が該トランジスタのゲート端子と接続され、出力端子が該トランジスタの
ソース端子又はドレイン端子の他方と接続されている。そして、該増幅回路は第1の入力
端子と第2の入力端子とが所定の電位差となるように該トランジスタのソース端子又はド
レイン端子の他方の電位を制御する。
【0043】
以下に本発明の半導体装置の第2の構成の具体的な構成を示す。
【0044】
本発明の半導体装置の一は、負荷に供給する電流をトランジスタで制御する回路を具備す
る半導体装置であって、該トランジスタのソース端子又はドレイン端子の一方が電流電圧
変換素子と接続され、該トランジスタが飽和領域で動作するように該トランジスタのソー
ス端子又はドレイン端子の他方の電位を制御することにより該電流電圧変換素子に発生す
る電圧を制御する増幅回路が設けられている。
【0045】
本発明の半導体装置の一は、ソース端子又はドレイン端子の一方が電流電圧変換素子と接
続され、ゲート端子に所定の電位が供給されるトランジスタと、第1の入力端子が該トラ
ンジスタのソース端子又はドレイン端子の一方と接続され、第2の入力端子が該トランジ
スタのゲート端子と接続され、出力端子が該トランジスタのソース端子又はドレイン端子
の他方と接続される増幅回路と接続されている。
【0046】
本発明の半導体装置の一は、ソース端子又はドレイン端子の一方とゲート端子のとの間に
容量を備え、ソース端子又はドレイン端子の他方が電流電圧変換素子と接続されるトラン
ジスタと、第1の入力端子が該トランジスタのソース端子又はドレイン端子の他方と接続
され、第2の入力端子が該トランジスタのゲート端子と接続され、出力端子が該トランジ
スタのソース端子又はドレイン端子の一方と接続される増幅回路と、を有する。
【0047】
本発明の半導体装置の一は、ソース端子又はドレイン端子の一方が電流電圧変換素子と接
続され、ゲート端子に所定の電位が供給されるトランジスタと、第1の入力端子が該トラ
ンジスタのソース端子又はドレイン端子の一方と接続され、第2の入力端子が該トランジ
スタのゲート端子と接続され、出力端子が該トランジスタのソース端子又はドレイン端子
の他方と接続される増幅回路と、該トランジスタのゲート端子に一方の電極が接続され、
他方の電極には所定の電位が供給される容量素子と、を有する。
【0048】
本発明の半導体装置の一は、上記構成において、該トランジスタはN型のトランジスタで
ある。
【0049】
本発明の半導体装置の一は、上記構成において、該トランジスタはP型のトランジスタで
ある。
【0050】
なお、明細書に示すスイッチは、電流の流れを制御できるものなら様々な形態を用いる
ことが出来る。それゆえ電気的スイッチや機械的なスイッチなどを適用することができる
。トランジスタでもよいし、ダイオードでもよいし、それらを組み合わせた論理回路でも
よい。よって、スイッチとしてトランジスタを用いる場合、そのトランジスタは、トラン
ジスタの極性(導電型)は特に限定されない。ただし、オフ電流が少ない方が望ましい場
合、オフ電流が少ない方の極性のトランジスタを用いることが望ましい。オフ電流が少な
いトランジスタとしては、LDD領域を設けているものやマルチゲート構造にしているも
の等がある。また、スイッチとして用いるトランジスタのソース端子の電位が、低電位側
電源(Vss、GND、0Vなど)に近い状態で動作する場合はNチャネル型を、反対に
、ソース端子の電位が、高電位側電源(Vddなど)に近い状態で動作する場合はPチャ
ネル型を用いることが望ましい。なぜなら、ゲートソース間電圧の絶対値を大きくできる
ため、トランジスタがスイッチとしての機能を果たし易くなるからである。なお、Nチャ
ネル型とPチャネル型の両方を用いて、CMOS型のスイッチにしてもよい。
【0051】
なお、本発明において接続されているとは、電気的に接続されていることと同義である。
したがって、間に別の素子やスイッチなどが配置されていてもよい。
【0052】
なお、表示素子は、様々な形態を用いることが出来る。例えば、EL素子(有機EL素子
、無機EL素子又は有機物及び無機物を含むEL素子)、電子放出素子、液晶素子、電子
インクなど、電気磁気的作用によりコントラストが変化する表示媒体を適用することがで
きる。なお、EL素子を用いた表示装置としてはELディスプレイ、電子放出素子を用い
た表示装置としてはフィールドエミッションディスプレイ(FED)やSED方式平面型
ディスプレイ(SED:Surface−conduction Electron−e
mitter Disply)など、液晶素子を用いた表示装置としては液晶ディスプレ
イ、電子インクを用いた表示装置としては電子ペーパーがある。
【0053】
なお、本発明において、適用可能なトランジスタの種類に限定はなく、非晶質シリコン
や多結晶シリコンに代表される非単結晶半導体膜を用いた薄膜トランジスタ(TFT)、
半導体基板やSOI基板を用いて形成されるMOS型トランジスタ、接合型トランジスタ
、バイポーラトランジスタ、有機半導体やカーボンナノチューブを用いたトランジスタ、
その他のトランジスタを適用することができる。また、トランジスタが配置されている基
板の種類に限定はなく、単結晶基板、SOI基板、ガラス基板、プラスチック基板などに
配置することが出来る。
【0054】
なお、すでに述べたように、本発明におけるトランジスタは、どのようなタイプのトラン
ジスタでもよいし、どのような基板上に形成されていてもよい。したがって、回路の全て
ガラス基板上に形成されていてもよいし、プラスチック基板に形成されていてもよいし、
単結晶基板に形成されていてもよいし、SOI基板上に形成されていてもよいし、どのよ
うな基板上に形成されていてもよい。あるいは、回路の一部が、ある基板に形成されてお
り、回路の別の一部が、別の基板に形成されていてもよい。つまり、回路の全てが同じ基
板上に形成されていなくてもよい。例えば、回路の一部は、ガラス基板上にTFTを用い
て形成し、回路の別の一部は、単結晶基板上に形成し、そのICチップをCOG(Chi
p On Glass)で接続してガラス基板上に配置してもよい。あるいは、そのIC
チップをTAB(Tape Auto Bonding)やプリント基板を用いてガラス
基板と接続してもよい。
【0055】
なお、本明細書においては、一画素とは画像の最小単位を示すものとする。よって、R(
赤)G(緑)B(青)の色要素からなるフルカラー表示装置の場合には、一画素とはRの
色要素のドットとGの色要素のドットとBの色要素のドットとから構成されるものとする

【0056】
なお、本明細書において、画素がマトリクスに配置されているとは、縦縞と横縞を組み合
わせたいわゆる格子状に配置されている場合はもちろんのこと、三色の色要素(例えばR
GB)でフルカラー表示を行う場合に、三つの色要素のドットがいわゆるデルタ配置され
ている場合も含むものとする。また、色要素のドット毎にその発光領域の大きさが異なっ
ていてもよい。
【0057】
トランジスタとは、それぞれ、ゲート電極と、ドレイン領域と、ソース領域とを含む少な
くとも三つの端子を有する素子であり、ドレイン領域とソース領域の間にチャネル形成領
域を有する。ここで、ソース領域とドレイン領域とは、トランジスタの構造や動作条件等
によって変わるため、いずれがソース領域またはドレイン領域であるかを限定することが
困難である。そこで、本形態においては、ソース領域及びドレイン領域として機能する領
域を、それぞれ第1端子、第2端子と表記する。
【0058】
なお、本明細書において、半導体装置とは半導体素子(トランジスタやダイオードなど)
を含む回路を有する装置をいう。また、表示装置とは、基板上に表示素子を含む複数の画
素やそれらの画素を駆動させる周辺駆動回路が形成された表示パネル本体だけでなく、そ
れにフレキシブルプリントサーキット(FPC)やプリント配線基盤(PWB)が取り付
けられたものも含む。また、発光装置とは、特に自発光型の表示素子を用いている表示装
置をいう。
【発明の効果】
【0059】
本発明の半導体装置はトランジスタの特性バラツキの影響を低減し、負荷の電圧電流特
性が変化しても、所定の電流を供給でき、信号電流が小さな場合であっても信号の書き込
み速度を十分に向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0060】
【図1】本発明の半導体装置を示す図。
【図2】本発明の半導体装置を示す図。
【図3】本発明の半導体装置を示す図。
【図4】本発明の半導体装置を示す図。
【図5】本発明の半導体装置を示す図。
【図6】本発明の半導体装置の動作を説明する図。
【図7】本発明の半導体装置を示す図。
【図8】本発明の半導体装置の動作を説明する図。
【図9】本発明の半導体装置の動作を説明する図。
【図10】本発明の半導体装置の動作を説明する図。
【図11】本発明の半導体装置を示す図。
【図12】本発明の半導体装置を示す図。
【図13】本発明の半導体装置を示す図。
【図14】本発明の半導体装置を示す図。
【図15】本発明の半導体装置の動作を説明する図。
【図16】本発明の半導体装置を示す図。
【図17】本発明の半導体装置の動作を説明する図。
【図18】本発明の半導体装置の動作を説明する図。
【図19】本発明の半導体装置の動作を説明する図。
【図20】本発明の半導体装置を示す図。
【図21】本発明の半導体装置を示す図。
【図22】本発明の半導体装置を示す図。
【図23】本発明の半導体装置の動作を説明する図。
【図24】本発明の半導体装置を示す図。
【図25】本発明の半導体装置を示す図。
【図26】本発明の半導体装置を示す図。
【図27】本発明の半導体装置の動作を説明する図。
【図28】本発明の半導体装置の動作を説明する図。
【図29】本発明の半導体装置を画素と信号線駆動回路の一部に適用した場合の構成を示す図。
【図30】本発明の半導体装置を画素と信号線駆動回路の一部に適用した場合の画素の動作を説明する図。
【図31】本発明の半導体装置を画素と信号線駆動回路の一部に適用した場合の構成を示す図。
【図32】本発明の半導体装置を画素と信号線駆動回路の一部に適用した場合の構成を示す図。
【図33】本発明の半導体装置を画素と信号線駆動回路の一部に適用した場合の画素の動作を説明する図。
【図34】本発明の半導体装置を画素と信号線駆動回路の一部に適用した場合の構成を示す図。
【図35】本発明の半導体装置を画素と信号線駆動回路の一部に適用した場合の画素の動作を説明する図。
【図36】表示装置を示す図。
【図37】表示装置を示す図。
【図38】表示パネルを説明する図。
【図39】表示装置に適用可能な発光素子を説明する図。
【図40】表示パネルを説明する図。
【図41】表示パネルを説明する図。
【図42】画素に適用可能なトランジスタや容量素子の構成を説明する図。
【図43】画素に適用可能なトランジスタや容量素子の構成を説明する図。
【図44】表示パネルを説明する図。
【図45】表示パネルを説明する図。
【図46】画素に適用可能なトランジスタや容量素子の構成を説明する図。
【図47】画素に適用可能なトランジスタや容量素子の構成を説明する図。
【図48】画素に適用可能なトランジスタや容量素子の構成を説明する図。
【図49】画素に適用可能なトランジスタや容量素子の構成を説明する図。
【図50】表示装置を表示部に有する電子機器を説明する図。
【図51】ELモジュールの例を示す図。
【図52】ELテレビ受像機の主要な構成を示すブロック図。
【図53】携帯電話機の構成例を示す図。
【図54】従来の画素構成を示す図。
【図55】従来の画素構成の動作を説明する図。
【図56】従来の画素構成を説明する図。
【図57】従来の回路の動作点を説明する図。
【図58】従来の回路の動作点を説明する図。
【図59】本発明の半導体装置を示す図。
【図60】本発明の半導体装置を示す図。
【図61】本発明の半導体装置を信号線駆動回路の一部に適用した場合の構成を示す図。
【図62】本発明の半導体装置を信号線駆動回路の一部に適用した場合の構成を示す図。
【図63】画素レイアウトを示す図。
【図64】本発明の半導体装置を示す図。
【図65】本発明の半導体装置を示す図。
【図66】本発明の半導体装置を示す図。
【図67】本発明の半導体装置を示す図。
【発明を実施するための形態】
【0061】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら説明する。但し、本発明は多くの
異なる態様で実施することが可能であり、本発明の趣旨及びその範囲から逸脱することな
くその形態及び詳細を様々に変更し得ることは当業者であれば容易に理解される。従って
、本実施の形態の記載内容に限定して解釈されるものではない。
【0062】
(実施の形態1)
本発明の基本原理は、流れる電流値によって発光輝度を制御することが可能な発光素子で
画素を形成した表示装置に適用することができる。代表的な発光素子としてEL素子が挙
げられる。
【0063】
また、EL素子などのような発光素子を有する画素だけでなく、電流源を有する様々なア
ナログ回路に適用することもできる。そこで、本実施の形態では本発明の基本原理につい
て説明する。
【0064】
まず、図1に本発明の基本原理に基づく半導体装置の基本構成を示す。トランジスタ10
1と、容量素子102と、電流電圧変換素子103と、増幅回路104とを有する。なお
トランジスタ101はNチャネル型トランジスタである。
【0065】
トランジスタ101は、第1端子(ソース端子またはドレイン端子の一方)が配線105
に接続され、第2端子(ソース端子またはドレイン端子の他方)が電流電圧変換素子10
3を介して配線107と接続され、ゲート端子が容量素子102を介して配線106と接
続されている。なお、配線107には高電源電位Vddが供給され、配線105及び配線
106には低電源電位Vssが供給されている。なお、Vdd>Vssである。
【0066】
なお、容量素子102はトランジスタ101のゲートソース間電圧を保持できればよい。
よって、トランジスタ101のソース端子となる第1端子が接続された配線105の電位
が一定であれば、容量素子102は、トランジスタ101のゲート電位を保持できればよ
い。したがって、容量素子102がトランジスタ101のゲート電位を保持することがで
きるのであれば配線106に供給する電位は限定されない。配線105と配線106に供
給する電位は同じでもよい。よって、配線105と配線106は別の配線でなく一続きの
同じ配線であってもよい。また、容量素子102はトランジスタ101のゲート電位を保
持するために設けているので、トランジスタ101のゲート容量で代用することができる
ときには容量素子102は設けなくともよい。
【0067】
また、増幅回路104は、第1入力端子がトランジスタ101の第2端子と電流電圧変換
素子103との間の配線に接続され、第2入力端子が配線108と接続され、出力端子が
トランジスタ101のゲート端子に接続されている。なお、配線108には所定の電位が
供給される。また、トランジスタ101の第2端子と電流電圧変換素子103との間の配
線と、増幅回路104の第1入力端子と、の接続点をノード109とする。
【0068】
次に、動作について説明する。増幅回路104の第1入力端子において電流電圧変換素子
103の電圧を検出する。つまり、ノード109の電位が増幅回路104の第1入力端子
に入力される。そして、増幅回路104は、第1入力端子に入力される電位と第2入力端
子に入力される電位との電位差が所定の電位差となるように出力端子から電位を出力する
。つまり、増幅回路104は、ノード109の電位と配線108に供給される電位との電
位差が所定の電位差となるようにトランジスタ101のゲート電位を制御する。なお、所
定の電位差とは、電位差が0Vである場合も 含むものとする。
【0069】
こうして、トランジスタ101は、ノード109の電位を所望の電位にするためのゲート
電位を取得することができる。そして、ノード109を所望の電位にすることにより、電
流電圧変換素子103にかかる電圧を所望の電圧にすることができる。このとき、電流電
圧変換素子103にかかるこの所望の電圧に対する電流Idataが電流電圧変換素子1
03に流れる。そして、この電流Idataはトランジスタ101にも流れる。そして、
トランジスタ101は、Idataを流すのに必要なゲートソース間電圧となっている。
【0070】
このときのトランジスタ101のゲートソース間電圧は、トランジスタ101の電流特性
(移動度やしきい値電圧など)やサイズ(ゲート幅やゲート長)に依存せずにIdata
を流すのに適切な大きさとなっている。したがって、半導体装置内の、トランジスタ10
1に相当するトランジスタの電流特性やサイズがばらついてもトランジスタ101には電
流Idataを流すことが出来るようになる。その結果、そのトランジスタ101は電流
源として動作させることができ、さまざまな負荷(別のトランジスタや画素や信号線駆動
回路など)に電流を供給することができる。
【0071】
なお、一般に、トランジスタ(ここでは簡単のため、Nチャネル型トランジスタであると
する)の動作領域は線形領域と飽和領域とに分けることができる。その境目は、ドレイン
ソース間電圧をVds、ゲートソース間電圧をVgs、しきい値電圧をVthとすると、
(Vgs−Vth)=Vdsのときになる。(Vgs−Vth)>Vdsの場合は、線形
領域での動作となり、Vds,Vgsの大きさによって電流値が決まる。一方、(Vgs
−Vth)<Vdsの場合は飽和領域での動作となり、理想的には、Vdsが変化しても
、電流値はほとんど変化しない。つまり、Vgsの大きさだけによって電流値が決まる。
【0072】
したがって、トランジスタ101のドレインソース間電圧Vdsとゲートソース間電圧V
gsと、トランジスタ101のしきい値電圧Vthとから、トランジスタ101がどの領
域で動作しているかが決定される。つまり、Vgs−Vth<Vdsの場合は、トランジ
スタ101は飽和領域で動作していることになる。飽和領域では、理想的な場合は、Vd
sが変化しても、トランジスタに流れる電流値は変わらない。したがって、トランジスタ
101に電流Idataが流れている場合、つまり、設定動作を行っているときと、トラ
ンジスタ101から負荷に電流を供給しているときとで、Vdsが変化しても、トランジ
スタ101に流れる電流値は変化しない。
【0073】
ただし、トランジスタを飽和領域で動作していても、キンク(アーリー)効果によって、
電流値が変化してしまう場合がある。その場合は、増幅回路104の第2入力端子の電位
を制御することにより、ノード109の電位つまりトランジスタ101の第2端子(この
ときドレイン端子となる)の電位を制御することができるので、キンク(アーリー)効果
の影響を低減することができる。
【0074】
例えば、設定動作を行っているときと出力動作を行っているときとで、電流Idataの
大きさに応じて、増幅回路104の第2入力端子の電位を適宜制御することによって、V
dsを概ね等しくすることができる。
【0075】
また、負荷の電圧電流特性が劣化などにより変化した場合においても。増幅回路104の
第2入力端子に入力する電位を適宜制御することにより、設定動作を行うときのVdsを
、出力動作を行うときのVdsに概ね等しくすることができる。よって、適切な電流を供
給することができる。これにより、負荷がEL素子などの場合、EL素子の焼き付きを防
止することができる。
【0076】
なお、増幅回路104は出力インピーダンスが低い。よって、大きな電流を供給すること
ができる。したがって、トランジスタ101のゲート端子を素早く所望の電位にすること
ができる。つまり、電流Idataの書き込み速度が速くなり、素早く書き込みを完了す
ることができる。また、電流Idataが小さくてもトランジスタ101のゲート端子を
素早く所望の電位にすることができるので信号の書き込み不良も防止することができる。
【0077】
増幅回路104は、第1入力端子と第2入力端子との電位差を検知し、増幅して出力する
機能を有している。図1では、増幅回路104の第1入力端子とトランジスタ101の第
2端子(このときドレイン端子となる)と、が接続され、増幅回路104の出力端子とト
ランジスタ101のゲート端子が接続されている。トランジスタ101のゲート電位が変
化するとトランジスタ101のドレイン電位も変化するため増幅回路104の第1入力端
子の電位も変化する。また、トランジスタ101のドレイン電位が変化すると増幅回路1
04の第1入力端子の電位も変化するため、増幅回路104の出力電位も変化する。そし
て、トランジスタ101のゲート電位も変化する。つまり、帰還回路が形成されている。
そのため上記のような帰還動作を経て、各端子の状態が安定するような電位が増幅回路1
04から出力されるようになる。
【0078】
つまり、図1ではトランジスタ101の第2端子(ここではドレイン端子)の電位が安定
するような電位が、増幅回路104からトランジスタ101のゲート端子に出力される。
このときのトランジスタ101のドレイン電位は配線108に供給する電位によって制御
することができる。したがって、配線108に供給する電位により、電流電圧変換素子1
03にかかる電圧を制御することができ、つまりはトランジスタ101に流す電流Ida
taを制御することができる。
【0079】
以上のように、増幅回路104を有する帰還回路を用いることにより、トランジスタ10
1に所望の電流を流すためのゲート電位を設定することができる。そして、このとき、増
幅回路104を用いているため、トランジスタ101のゲート電位の設定を素早く完了す
ることができ、短い時間で書き込みを終了することができる。そして、設定されたトラン
ジスタ101は、電流源回路として用いることができ、様々な負荷に電流を供給すること
ができる。
【0080】
なお、電流電圧変換素子103は、素子に電流が流れると素子の端子間に電圧が発生する
素子であればよい。よって、抵抗素子や整流素子などを適用することができる。図1の半
導体装置の電流電圧変換素子103に抵抗素子を適用した場合について、図3に示す。図
3の半導体装置において、抵抗素子301が図1の電流電圧変換素子103に相当する。
また、図1の半導体装置の電流電圧変換素子103に整流素子としてダイオード接続した
トランジスタを適用した場合について図4(A)、(B)に示す。図4(A)の半導体装
置において、トランジスタ401、図4(B)のトランジスタ402が図1の電流電圧変
換素子103に相当する。Pチャネル型のトランジスタ401は、第1端子(ソース端子
又はドレインドレイン端子の一方)を配線107に接続し、第2端子(ソース端子又はド
レイン端子の他方)をゲート端子と接続するとともに、トランジスタ101の第2端子と
接続する。Nチャネル型のトランジスタ402は、第1端子(ソース端子又はドレインド
レイン端子の一方)をトランジスタ101の第2端子と接続し、第2端子(ソース端子又
はドレイン端子の他方)をゲート端子と接続するとともに配線107と接続する。
【0081】
なお、図1では、ゲートソース間電圧を設定するトランジスタにはNチャネル型トランジ
スタを用いているが本発明はこれに限定されない。図12ではPチャネル型トランジスタ
を適用した場合の構成について示している。
【0082】
図12に示す半導体装置は、トランジスタ1201と、容量素子1202と、電流電圧変
換素子1203と、増幅回路1204とを有する。なおトランジスタ1201はPチャネ
ル型トランジスタである。
【0083】
トランジスタ1201は、第1端子(ソース端子またはドレイン端子の一方)が配線12
05に接続され、第2端子(ソース端子またはドレイン端子の他方)が電流電圧変換素子
1203を介して配線1207と接続され、ゲート端子が容量素子1202を介して配線
1206と接続されている。なお、配線1207には低電源電位Vssが供給され、配線
1205及び配線1206には高電源電位Vddが供給されている。ここで、Vss<V
ddである。
【0084】
なお、容量素子1202はトランジスタ1201のゲートソース間電圧を保持できればよ
い。よって、トランジスタ1201のソース端子となる第1端子が接続された配線120
5の電位が一定であれば、容量素子1202は、トランジスタ1201のゲート電位を保
持できればよい。したがって、容量素子1202がトランジスタ1201のゲート電位を
保持することができるのであれば配線1206に供給する電位は限定されない。配線12
05と配線1206に供給する電位は同じでもよい。よって、配線1205と配線120
6は別の配線でなく一続きの同じ配線であってもよい。また、容量素子1202はトラン
ジスタ1201のゲート電位を保持するために設けているので、トランジスタ1201の
ゲート容量で代用することができるときには容量素子1202は設けなくともよい。
【0085】
また、増幅回路1204は、第1入力端子がトランジスタ1201の第2端子と電流電圧
変換素子1203との間の配線に接続され、第2入力端子が配線1208と接続され、出
力端子がトランジスタ1201のゲート端子に接続されている。なお、配線1208には
所定の電位が供給される。また、トランジスタ1201の第2端子と電流電圧変換素子1
203との間の配線と増幅回路1204の第1入力端子との交点をノード1209とする

【0086】
次に、動作について簡単に説明する。増幅回路1204の第1入力端子において電流電圧
変換素子1203の電圧を検出する。つまり、ノード1209の電位が増幅回路1204
の第1入力端子に入力される。そして、増幅回路1204は、第1入力端子に入力される
電位と第2入力端子に入力される電位との電位差が所定の電位差となるように出力端子か
ら電位を出力する。つまり、増幅回路1204は、ノード1209の電位と配線1208
に供給される電位との電位差が所定の電位差となるようにトランジスタ1201のゲート
電位を制御する。なお、所定の電位差とは、電位差が0Vである場合も含むものとする。
【0087】
こうして、トランジスタ1201は、ノード1209の電位を所望の電位にするためのゲ
ート電位を取得することができる。そして、ノード1209を所望の電位にすることによ
り、電流電圧変換素子1203にかかる電圧を所望の電圧にすることができる。このとき
、電流電圧変換素子1203にかかるこの所望の電圧に対する電流Idataが電流電圧
変換素子1203に流れる。そして、この電流Idataはトランジスタ1201にも流
れる。そして、トランジスタ1201は、Idataを流すのに必要なゲートソース間電
圧となっている。
【0088】
このときのトランジスタ1201のゲートソース間電圧は、トランジスタ1201の電流
特性(移動度やしきい値電圧など)やサイズ(ゲート幅やゲート長)に依存せずにIda
taを流すのに適切な大きさとなっている。したがって、半導体装置内の、トランジスタ
1201に相当するトランジスタの電流特性やサイズがばらついてもトランジスタ120
1には電流Idataを流すことが出来るようになる。その結果、そのトランジスタ12
01は電流源として動作させることができ、さまざまな負荷(別のトランジスタや画素や
信号線駆動回路など)に電流を供給することができる。
【0089】
そして、トランジスタ1201に電流Idataが流れている場合、つまり、設定動作を
行っているときと、トランジスタ1201から負荷に電流を供給しているときとで、Vd
sが変化しても、トランジスタ1201に流れる電流値は変化しない。ただし、トランジ
スタを飽和領域で動作していても、キンク(アーリー)効果によって、電流値が変化して
しまう場合がある。その場合は、増幅回路1204の第2入力端子の電位を制御すること
により、ノード1209の電位つまりトランジスタ1201の第2端子(このときドレイ
ン端子となる)の電位を制御することができるので、キンク(アーリー)効果の影響を低
減することができる。
【0090】
例えば、設定動作を行っているときと出力動作を行っているときとで、電流Idataの
大きさに応じて、増幅回路1204の第2入力端子の電位を適宜制御することによって、
Vdsを概ね等しくすることができる。
【0091】
また、負荷の電圧電流特性が劣化などにより変化した場合においても。増幅回路1204
の第2入力端子に入力する電位を適宜制御することにより、設定動作を行うときのVds
を、出力動作を行うときのVdsに概ね等しくすることができる。よって、適切な電流を
供給することができる。これにより、負荷がEL素子などの場合、EL素子の焼き付きを
防止することができる。
【0092】
なお、増幅回路1204は出力インピーダンスが低い。よって、大きな電流を供給するこ
とができる。したがって、トランジスタ1201のゲート端子を素早く所望の電位にする
ことができる。つまり、電流Idataの書き込み速度が速くなり、素早く書き込みを完
了することができる。また、電流Idataが小さくてもトランジスタのゲート端子を素
早く所望の電位にすることができるので信号の書き込み不良も防止することができる。
【0093】
増幅回路1204は、第1入力端子と第2入力端子との電位差を検知し、増幅して出力す
る機能を有している。図12では、増幅回路1204の第1入力端子とトランジスタ12
01の第2端子(このときドレイン端子となる)と、が接続され、増幅回路1204の出
力端子とトランジスタ1201のゲート端子が接続されている。トランジスタ1201の
ゲート電位が変化するとトランジスタ1201のドレイン電位も変化するため、増幅回路
1204の第1入力端子の電位も変化する。また、トランジスタ1201のドレイン電位
が変化すると増幅回路1204の第1入力端子の電位も変化するため、増幅回路1204
の出力電位も変化し、トランジスタ1201のゲート電位も変化する。つまり、帰還回路
が形成されている。そのため上記のような帰還動作を経て、各端子の状態が安定するよう
な電位が増幅回路1204から出力されるようになる。
【0094】
つまり、図12ではトランジスタ1201のドレイン端子の電位が安定するような電位が
、増幅回路1204からトランジスタ1201のゲート端子に出力される。このときのト
ランジスタ1201のドレイン電位は配線1208に供給する電位によって制御すること
ができる。したがって、配線1208に供給する電位により、電流電圧変換素子1203
にかかる電圧を制御することができ、つまりはトランジスタ1201に流す電流Idat
aを制御することができる。
【0095】
以上のように、増幅回路1204を有する帰還回路を用いることにより、トランジスタ1
201に所望の電流を流すためのゲート電位を設定することができる。そして、このとき
、増幅回路1204を用いているため、トランジスタ1201のゲート電位の設定を素早
く完了することができ、短い時間で書き込みを終了することができる。そして、設定され
たトランジスタ1201は、電流源回路として用いることができ、様々な負荷に電流を供
給することができる。
【0096】
(実施の形態2)
実施の形態1においては、電流電圧変換素子と直列に接続されたトランジスタのドレイン
電位を検出し、増幅回路によりトランジスタのゲート電位を設定することにより、トラン
ジスタに流れる電流を制御している。本実施の形態においては、電流電圧変換素子と直列
に接続されたトランジスタのドレイン電位を検出し、増幅回路によりトランジスタのソー
ス電位を設定することにより、トランジスタに流れる電流を制御する構成について説明す
る。
【0097】
図20に示す半導体装置は、トランジスタ2001と、容量素子2002と、電流電圧変
換素子2003と、増幅回路2004とを有している。なお、トランジスタ2001はN
チャネル型トランジスタである。
【0098】
なお、トランジスタ2001は、第1端子(ソース端子又はドレイン端子の一方)が増幅
回路2004の出力端子と接続され、第2端子(ソース端子又はドレイン端子の他方)が
電流電圧変換素子2003を介して配線2005と接続され、ゲート端子が配線2007
と接続されている。また、トランジスタ2001のゲート端子は増幅回路2004の第2
入力端子と接続されるとともに、容量素子2002を介して配線2006と接続されてい
る。また、増幅回路2004の第1入力端子は、トランジスタ2001の第2端子と電流
電圧変換素子2003との間の配線に接続されている。また、トランジスタ2001の第
2端子と電流電圧変換素子2003との間の配線と増幅回路2004の第1入力端子との
交点をノード2008とする。なお、配線2005には高電源電位Vddが供給され、配
線2006には低電源電位Vssが供給され、配線2007には所定の電位が供給されて
いる。ここで、Vss<Vddである。
【0099】
なお、容量素子2002はトランジスタ2001のゲートソース間電圧を保持できればよ
い。よって、トランジスタ2001のソース端子となる第1端子に増幅回路2004の出
力を供給し続けるのであれば、容量素子2002は、トランジスタ2001のゲート電位
を保持できればよい。したがって、容量素子2002はトランジスタ2001のゲート電
位を保持することができればよいため、配線2006に供給する電位は限定されない。ま
た、トランジスタ2001のゲート容量で代用することができるときには容量素子200
2は設けなくともよい。
【0100】
次に、動作について簡単に説明する。増幅回路2004の第1入力端子において電流電圧
変換素子2003の電圧を検出する。つまり、ノード2008の電位が増幅回路2004
の第1入力端子に入力される。そして、増幅回路2004は、第1入力端子に入力される
電位と第2入力端子に入力される電位との電位差が所定の電位差となるように出力端子か
ら電位を出力する。つまり、増幅回路2004は、ノード2008の電位と配線2007
に供給される電位との電位差が所定の電位差となるようにトランジスタ2001のソース
電位を制御する。
【0101】
こうして、トランジスタ2001は、ノード2008の電位を所望の電位にするためのソ
ース電位を取得することができる。そして、ノード2008を所望の電位にすることによ
り、電流電圧変換素子2003にかかる電圧を所望の電圧にすることができる。このとき
、電流電圧変換素子2003にかかるこの所望の電圧に対する電流Idataが電流電圧
変換素子2003に流れる。そして、この電流Idataはトランジスタ2001にも流
れる。そして、トランジスタ2001は、Idataを流すのに必要なゲートソース間電
圧となっている。
【0102】
このときのトランジスタ2001のゲートソース間電圧は、トランジスタ2001の電流
特性(移動度やしきい値電圧など)やサイズ(ゲート幅やゲート長)に依存せずにIda
taを流すのに適切な大きさとなっている。したがって、トランジスタ2001の電流特
性やサイズがばらついてもトランジスタ2001は電流Idataを流すことが出来るよ
うになる。その結果、そのトランジスタ2001は電流源として動作させることができ、
さまざまな負荷(別のトランジスタや画素や信号線駆動回路など)に電流を供給すること
ができる。
【0103】
そして、トランジスタ2001に電流Idataが流れている場合、つまり、設定動作を
行っているときと、トランジスタ2001から負荷に電流を供給しているときとで、Vd
sが変化しても、トランジスタ2001に流れる電流値は変化しない。ただし、トランジ
スタを飽和領域で動作していても、キンク(アーリー)効果によって、電流値が変化して
しまう場合がある。その場合は、増幅回路2004の第2入力端子の電位を制御すること
により、ノード2008の電位つまりトランジスタ2001の第2端子(このときドレイ
ン端子となる)の電位を制御することができるので、キンク(アーリー)効果の影響を低
減することができる。
【0104】
例えば、設定動作を行っているときと出力動作を行っているときとで、電流Idataの
大きさに応じて、増幅回路2004の第2入力端子の電位を適宜制御することによって、
Vdsを概ね等しくすることができる。
【0105】
また、負荷の電圧電流特性が劣化などにより変化した場合においても。増幅回路2004
の第2入力端子に入力する電位を適宜制御することにより、設定動作を行うときのVds
を、出力動作を行うときのVdsに概ね等しくすることができる。よって、適切な電流を
供給することができる。これにより、負荷がEL素子などの場合、EL素子の焼き付きを
防止することができる。
【0106】
なお、増幅回路2004は出力インピーダンスが低い。よって、大きな電流を供給するこ
とができる。したがって、トランジスタ2001のソース電位を素早く設定することがで
きる。つまり、電流Idataの書き込み速度が速くなり、素早く書き込みを完了するこ
とができる。また、電流Idataが小さくても、トランジスタのソース端子を素早く所
望の電位にすることができるので信号の書き込み不良も防止することができる。
【0107】
増幅回路2004は、第1入力端子と第2入力端子との電位差を検知し、増幅して出力す
る機能を有している。図20では、増幅回路2004の第1入力端子とトランジスタ20
01の第2端子(このときドレイン端子となる)と、が接続され、増幅回路2004の出
力端子とトランジスタ2001の第1端子(このときソース端子となる)と、が接続され
ている。トランジスタ2001のドレイン電位が変化すると増幅回路2004の第1入力
端子の電位も変化するため、増幅回路2004の出力電位も変化し、トランジスタ200
1のソース電位も変化する。そして、トランジスタ2001のソース電位が変化するとド
レイン電位も変化する。つまり、帰還回路が形成されている。そのため上記のような帰還
動作を経て、各端子の状態が安定するような電位が増幅回路2004から出力されるよう
になる。
【0108】
つまり、図20ではトランジスタ2001のドレイン端子の電位が安定するような電位が
、増幅回路2004からトランジスタ2001のソース端子に出力される。このときのト
ランジスタ2001のドレイン電位は配線2007に供給する電位によって制御すること
ができる。したがって、配線2007に供給する電位により、電流電圧変換素子2003
にかかる電圧を制御することができ、つまりはトランジスタ2001に流す電流Idat
aを制御することができる。
【0109】
以上のように、増幅回路2004を有する帰還回路を用いることにより、トランジスタ2
001に所望の電流を流すためのソース電位を設定することができる。そして、このとき
、増幅回路2004を用いているため、トランジスタ2001のソース電位の設定を素早
く完了することができ、短い時間で書き込みを終了することができる。そして、設定され
たトランジスタ2001は、電流源回路として用いることができ、様々な負荷に電流を供
給することができる。
【0110】
なお、図20ではトランジスタにNチャネル型トランジスタを用いているが、本実施の形
態に示す半導体装置にはPチャネル型トランジスタを適用することができる。その場合の
構成を図24に示す。
【0111】
図24に示す半導体装置は、トランジスタ2401と、容量素子2402と、電流電圧変
換素子2403と、増幅回路2404とを有している。なお、トランジスタ2401はP
チャネル型トランジスタである。
【0112】
なお、トランジスタ2401は、第1端子(ソース端子又はドレイン端子)が増幅回路2
404の出力端子と接続され、第2端子(ソース端子又はドレイン端子)が電流電圧変換
素子2403を介して配線2405と接続され、ゲート端子が配線2407と接続されて
いる。また、トランジスタ2401のゲート端子は増幅回路2404の第2入力端子と接
続されるとともに、容量素子2402を介して配線2406と接続されている。また、増
幅回路2404の第1入力端子は、トランジスタ2401の第2端子と電流電圧変換素子
2403との間の配線に接続されている。なお、配線2407には所定の電位が供給され
る。また、トランジスタ2401の第2端子と電流電圧変換素子2403との間の配線と
増幅回路2404の第1入力端子との交点をノード2408とする。なお、配線2405
には低電源電位Vssが供給され、配線2406には高電源電位Vddが供給され、配線
2407には所定の電位が供給されている。ここで、Vss<Vddである。
【0113】
なお、容量素子2402はトランジスタ2401のゲートソース間電圧を保持できればよ
い。よって、トランジスタ2401のソース端子となる第1端子に増幅回路2404の出
力を供給し続けるのであれば、容量素子2402は、トランジスタ2401のゲート電位
を保持できればよい。したがって、容量素子2402はトランジスタ2401のゲート電
位を保持することができればよいため、配線2406に供給する電位は限定されない。ま
た、トランジスタ2401のゲート容量で代用することができるときには容量素子240
2は設けなくともよい。
【0114】
次に、動作について簡単に説明する。増幅回路2404の第1入力端子において電流電圧
変換素子2403の電圧を検出する。つまり、ノード2408の電位が増幅回路2404
の第1入力端子に入力される。そして、増幅回路2404は、第1入力端子に入力される
電位と第2入力端子に入力される電位との電位差が所定の電位差となるように出力端子か
ら電位を出力する。つまり、増幅回路2404は、ノード2408の電位と配線2407
に供給される電位との電位差が所定の電位差となるようにトランジスタ2401のソース
電位を制御する。
【0115】
こうして、トランジスタ2401は、ノード2408の電位を所望の電位にするためのソ
ース電位を取得することができる。そして、ノード2408を所望の電位にすることによ
り、電流電圧変換素子2403にかかる電圧を所望の電圧にすることができる。このとき
、電流電圧変換素子2403にかかるこの所望の電圧に対する電流Idataが電流電圧
変換素子2403に流れる。そして、この電流Idataはトランジスタ2401にも流
れる。そして、トランジスタ2401は、Idataを流すのに必要なゲートソース間電
圧となっている。
【0116】
このときのトランジスタ2401のゲートソース間電圧は、トランジスタ2401の電流
特性(移動度やしきい値電圧など)やサイズ(ゲート幅やゲート長)に依存せずにIda
taを流すのに適切な大きさとなっている。したがって、トランジスタ2401の電流特
性やサイズがばらついてもトランジスタ2401は電流Idataを流すことが出来るよ
うになる。その結果、そのトランジスタ2401は電流源として動作させることができ、
さまざまな負荷(別のトランジスタや画素や信号線駆動回路など)に電流を供給すること
ができる。
【0117】
そして、トランジスタ2401に電流Idataが流れている場合、つまり、設定動作を
行っているときと、トランジスタ2401から負荷に電流を供給しているときとで、Vd
sが変化しても、トランジスタ2401に流れる電流値は変化しない。ただし、トランジ
スタを飽和領域で動作していても、キンク(アーリー)効果によって、電流値が変化して
しまう場合がある。その場合は、増幅回路2404の第2入力端子の電位を制御すること
により、ノード2408の電位つまりトランジスタ2401の第2端子(このときドレイ
ン端子となる)の電位を制御することができるので、キンク(アーリー)効果の影響を低
減することができる。
【0118】
例えば、設定動作を行っているときと出力動作を行っているときとで、電流Idataの
大きさに応じて、増幅回路2404の第2入力端子の電位を適宜制御することによって、
Vdsを概ね等しくすることができる。
【0119】
また、負荷の電圧電流特性が劣化などにより変化した場合においても。増幅回路2404
の第2入力端子に入力する電位を適宜制御することにより、設定動作を行うときのVds
を、出力動作を行うときのVdsに概ね等しくすることができる。よって、適切な電流を
供給することができる。これにより、負荷がEL素子などの場合、EL素子の焼き付きを
防止することができる。
【0120】
なお、増幅回路2404は出力インピーダンスが低い。よって、大きな電流を供給するこ
とができる。したがって、トランジスタ2401のソース電位を素早く設定することがで
きる。つまり、電流Idataの書き込み速度が速くなり、素早く書き込みを完了するこ
とができる。また、電流Idataが小さくてもトランジスタのソース端子を素早く所望
の電位にすることができるので信号の書き込み不良を防止することができる。
【0121】
増幅回路2404は、第1入力端子と第2入力端子との電位差を検知し、増幅して出力す
る機能を有している。図24では、増幅回路2404の第2入力端子とトランジスタ24
01の第2端子(このときドレイン端子となる)と、が接続され、増幅回路2404の出
力端子とトランジスタ2401の第1端子(このときソース端子となる)と、が接続され
ている。トランジスタ2401のドレイン電位が変化すると増幅回路2404の第1入力
端子の電位も変化するため、増幅回路2404の出力電位も変化し、トランジスタ240
1のソース電位も変化する。そして、トランジスタ2401のソース電位が変化するとド
レイン電位も変化する。つまり、帰還回路が形成されている。そのため上記のような帰還
動作を経て、各端子の状態が安定するような電位が増幅回路2404から出力されるよう
になる。
【0122】
つまり、図24ではトランジスタ2401のドレイン端子の電位が安定するような電位が
、増幅回路2404からトランジスタ2401のソース端子に出力される。このときのト
ランジスタ2401のドレイン電位は配線2407に供給する電位によって制御すること
ができる。したがって、配線2407に供給する電位により、電流電圧変換素子2403
にかかる電圧を制御することができ、つまりはトランジスタ2401に流す電流Idat
aを制御することができる。
【0123】
以上のように、増幅回路2404を有する帰還回路を用いることにより、トランジスタ2
401に所望の電流を流すためのソース電位を設定することができる。そして、このとき
、増幅回路2404を用いているため、トランジスタ2401のソース電位の設定を素早
く完了することができ、短い時間で書き込みを終了することができる。そして、設定され
たトランジスタ2401は、電流源回路として用いることができ、様々な負荷に電流を供
給することができる。
【0124】
(実施の形態3)
本実施の形態においては、実施の形態1乃至実施の形態2で示した半導体装置の増幅回路
に適用可能な構成を説明する。増幅回路としてはオペアンプや差動増幅回路を適用するこ
とができる。また、オペアンプとしては、電圧帰還型オペアンプでもよいし、電流帰還型
オペアンプでもよいし、位相補償回路のような様々な補正回路を付加したオペアンプでも
よい。なお、本実施の形態に示した増幅回路は後述する他の実施の形態においても用いる
ことができる。
【0125】
なお、オペアンプは、通常、非反転入力端子の電位と反転入力端子の電位とは、等しくな
るように動作するが、特性バラツキなどにより、非反転入力端子の電位と反転入力端子の
電位とは等しくならない場合がある。つまり、オフセット電圧が生じる場合がある。その
場合は、通常のオペアンプと同様に、非反転入力端子の電位と反転入力端子の電位が等し
くなるように調節して動作させてもよい。しかし、本実施の形態の場合、トランジスタが
飽和領域で動作するように制御すればよい。したがって、トランジスタが飽和領域で動作
する範囲内であれば、オペアンプにオフセット電圧が生じても良いし、オフセット電圧が
ばらついても半導体装置の動作に影響は与えない。そのため、電流特性のバラツキが大き
いようなトランジスタを用いてオペアンプを構成しても、正常に半導体装置が動作するこ
とになる。
【0126】
まず、実施の形態1で示した半導体装置の増幅回路に適用可能な構成について説明する。
図1の半導体装置の増幅回路104にオペアンプを適用した場合について図2に示す。つ
まり、図1の増幅回路104としてオペアンプ201を用いている。そして、オペアンプ
201は非反転入力端子と反転入力端子と出力端子とを有し、非反転入力端子が増幅回路
104の第1入力端子に相当し、反転入力端子が増幅回路104の第2入力端子に相当し
、出力端子が増幅回路104の出力端子に相当する。
【0127】
オペアンプ201は、反転入力端子と非反転入力端子との電位差を増幅して出力端子から
電圧を出力する。つまり、ノード109の電位すなわちオペアンプ201の非反転入力端
子の電位が、配線108に供給される電位すなわち反転入力端子の電位よりも高いと、オ
ペアンプ201の出力電圧は正の電圧となる。そして、オペアンプ201からの出力によ
り、トランジスタ101のゲート電位が高くなり、トランジスタ101に流れる電流が大
きくなると、ノード109の電位が下がる。そして、オペアンプ201の非反転入力端子
の電位も下がる。よって、オペアンプ201の非反転入力端子と反転入力端子との電位差
が小さくなる。すると、オペアンプ201の出力電圧の絶対値も小さくなる。
【0128】
つまり、ノード109の電位すなわちオペアンプ201の非反転入力端子の電位が、配線
108に供給される電位すなわち反転入力端子の電位よりも低いと、オペアンプ201の
出力電圧は負の電圧となる。そして、オペアンプ201からの出力により、トランジスタ
101のゲート電位が低くなり、トランジスタ101に流れる電流が小さくなると、ノー
ド109の電位が上がる。そして、オペアンプ201の非反転入力端子の電位も上がる。
よって、オペアンプ201の非反転入力端子と反転入力端子との電位差が小さくなる。す
ると、オペアンプ201の出力電圧の絶対値も小さくなる。
【0129】
こうして、オペアンプ201の第1入力端子と第2入力端子とがある電位差となり、ノー
ド109の電位が落ち着く。なお、ある電位差とは、電位差が0Vである場合も含むもの
とする。つまり、オペアンプ201の非反転入力端子と反転入力端子との電位差がほぼ0
Vとなるような、いわゆる仮想短絡の状態も含むものとする。本構成においては、負帰還
となるようにオペアンプ201が接続されている。
【0130】
次に、図12の半導体装置の増幅回路1204にオペアンプを適用した場合について図1
3に示す。つまり、図12の増幅回路1204としてオペアンプ1301を用いている。
そして、オペアンプ1301は非反転入力端子と反転入力端子と出力端子とを有し、非反
転入力端子が増幅回路1204の第1入力端子に相当し、反転入力端子が増幅回路120
4の第2入力端子に相当し、出力端子が増幅回路1204の出力端子に相当する。
【0131】
オペアンプ1301は、反転入力端子と非反転入力端子との電位差を増幅して出力端子か
ら電圧を出力する。つまり、ノード1209の電位すなわちオペアンプ1301の非反転
入力端子の電位が、配線1208に供給される電位すなわち反転入力端子の電位よりも高
ければ、オペアンプ1301の出力電圧は正の電圧となる。そして、オペアンプ1301
からの出力により、トランジスタ1201のゲート電位が高くなり、トランジスタ120
1に流れる電流が小さくなると、ノード1209の電位が低くなる。そして、オペアンプ
1301の非反転入力端子の電位も低くなる。よって、オペアンプ1301の非反転入力
端子と反転入力端子との電位差が小さくなる。すると、オペアンプ1301の出力電圧も
小さくなる。こうして、オペアンプ1301の第1入力端子と第2入力端子とがある電位
差になるようにノード1209の電位が落ち着く。本構成においては、負帰還となるよう
にオペアンプ1301が接続されている。
【0132】
次に、図1の半導体装置の増幅回路104に差動増幅回路を適用した場合について図11
に示す。つまり、図1の増幅回路104として差動増幅回路1101を用いている。差動
増幅回路1101は、第1のトランジスタ1102、第2のトランジスタ1103、第3
のトランジスタ1104及び第4のトランジスタ1105を有している。
【0133】
第1のトランジスタ1102は、第1端子(ソース端子またはドレイン端子の一方)が配
線1107に接続され、第2端子(ソース端子またはドレイン端子の他方)が第3のトラ
ンジスタ1104の第2端子(ソースまたはドレイン端子の一方)に接続され、ゲート端
子はノード109にてトランジスタ101の第2端子と接続されている。
【0134】
また、第2のトランジスタ1103は、第1端子(ソース端子またはドレイン端子の一方
)が配線1107に接続され、第2端子(ソース端子またはドレイン端子の他方)が第4
のトランジスタ1105の第2端子(ソース端子またはドレイン端子の一方)に接続され
、ゲート端子が配線108に接続されている。
【0135】
また、第3のトランジスタ1104は、ゲート端子が第2端子と接続されると共に第4の
トランジスタ1105のゲート端子に接続され、第1端子(ソース端子またはドレイン端
子の他方)が配線1106に接続されている。
【0136】
また、第4のトランジスタ1105の第1端子(ソース端子またはドレイン端子の他方)
が配線1106に接続されている。また、第2のトランジスタ1103の第2端子と第4
のトランジスタ1105の第2端子とが接続されるノード1108はトランジスタ101
のゲート端子と接続されている。
【0137】
なお、配線1106には高電源電位Vddが供給され、配線1107には低電源電位Vs
sが供給されている。また、第1のトランジスタ1102のゲート端子は増幅回路104
の第1入力端子に相当し、第2のトランジスタ1103のゲート端子は増幅回路104の
第2入力端子に相当する。また、ノード1108が増幅回路104の出力端子に相当する

【0138】
ここで、差動増幅回路1101の動作について簡単に説明する。第3のトランジスタ11
04は第2端子とゲート端子が接続されている。つまり、第3のトランジスタ1104の
第2端子はドレイン端子となるので、第3のトランジスタ1104はドレイン端子とゲー
ト端子が接続されていることになり、飽和領域で動作する。また、ノード109の電位に
より、第1のトランジスタ1102のゲートソース間電圧が決まり、その値により、ノー
ド1109の電位が決定される。そして、ノード1109の電位は第4のトランジスタ1
105のゲート端子にも入力される。こうして第4のトランジスタ1105のゲートソー
ス間電圧が決まる。また、配線108に供給される電位により、第2のトランジスタ11
03のゲートソース間電圧が決まる。そして、第4のトランジスタ1105のゲートソー
ス間電圧と、第2のトランジスタ1103のゲートソース間電圧との値によって、ノード
1108の電位が決定される。
【0139】
ここで、第1のトランジスタ1102と第2のトランジスタ1103との特性が等しく、
第3のトランジスタ1104と第4のトランジスタ1105との特性が等しい場合につい
て説明する。この場合、ノード109の電位と配線108に供給される電位が等しいとき
にはノード1109の電位とノード1108の電位は等しくなり、ノード109の電位が
配線108に供給される電位より高くなると、ノード1109の電位は配線1107の電
位に近づく。すると第4のトランジスタ1105のゲートソース間電圧が大きくなり、ノ
ード1108の電位は配線1106の電位に近づく。よって、差動増幅回路1101の出
力端子から出力される電位が高くなる。
【0140】
すると、トランジスタ101のゲート電位が高くなるため、トランジスタ101のゲート
ソース間電圧が大きくなる。つまり、トランジスタ101に流れる電流が大きくなる。し
たがって、電流電圧変換素子103に流れる電流も大きくなるため、電流電圧変換素子1
03での電圧降下が大きくなり、ノード109の電位は低くなる。
【0141】
ノード109の電位が配線108に供給される電位より低くなると、ノード1109の電
位は配線1106の電位に近づく。すると第4のトランジスタ1105のゲートソース間
電圧が小さくなり、ノード1108の電位は配線1107の電位に近づく。よって、差動
増幅回路1101の出力端子から出力される電位が低くなる。
【0142】
すると、トランジスタ101のゲート電位が低くなるため、トランジスタ101のゲート
ソース間電圧が小さくなる。つまり、トランジスタ101に流れる電流が小さくなる。し
たがって、電流電圧変換素子103に流れる電流も小さくなるため、電流電圧変換素子1
03での電圧降下は小さくなり、ノード109の電位は高くなる。
【0143】
このように、本構成の半導体装置は、ノード109の電位が配線108に供給される電位
より高くなると、ノード109の電位が低くなるように動作し、ノード109の電位が配
線108に供給される電位より低くなると、ノード109の電位が高くなるように動作す
る。そして、ノード109の電位が配線108の電位と等しくなるように差動増幅回路1
101は動作する。なお、第1のトランジスタ1102と第2のトランジスタ1103と
の特性が異なる場合には、所定の電位差となるように動作する。つまり、本実施の形態に
示す半導体装置は負帰還となっている。
【0144】
続いて、実施の形態2で示した半導体装置の増幅回路にオペアンプを適用した場合につい
て説明する。
【0145】
図20の半導体装置の増幅回路2004にオペアンプを適用した場合について図21に示
す。つまり、図20の増幅回路2004としてオペアンプ2101を用いている。そして
、オペアンプ2101は非反転入力端子と反転入力端子と出力端子を有し、非反転入力端
子が増幅回路2004の第2入力端子に相当し、反転入力端子が増幅回路2004の第1
入力端子に相当し、出力端子が増幅回路2004の出力端子に相当する。
【0146】
なお、本構成の半導体装置は、ノード2008の電位が配線2007に供給される電位よ
り高くなると、ノード2008の電位が低くなるように動作し、ノード2008の電位が
配線2007に供給される電位より低くなると、ノード2008の電位が高くなるように
動作する。つまり、本実施の形態に示す半導体装置は負帰還となっている。
【0147】
次に、図24の半導体装置の増幅回路2404にオペアンプを適用した場合について図2
5に示す。つまり、図24の増幅回路2404としてオペアンプ2501を用いている。
そして、オペアンプ2501は非反転入力端子と反転入力端子と出力端子を有し、非反転
入力端子が増幅回路2404の第2入力端子に相当し、反転入力端子が増幅回路2404
の第1入力端子に相当し、出力端子が増幅回路2404の出力端子に相当する。
【0148】
なお、本構成の半導体装置は、ノード2408の電位が配線2407に供給される電位よ
り高くなると、ノード2408の電位が低くなるように動作し、ノード2408の電位が
配線2407に供給される電位より低くなると、ノード2408の電位が高くなるように
動作する。つまり、本実施の形態に示す半導体装置は負帰還となっている。
【0149】
(実施の形態4)
本実施の形態においては、実施の形態1乃至実施の形態3で示した半導体装置において、
ゲートソース間電圧を設定したトランジスタを電流源として用いて、負荷に電流を供給す
る場合の半導体装置の構成を示す。
【0150】
まず、実施の形態1の図1に示した半導体装置の基本原理を用いる場合において、ゲート
ソース間電圧を設定したトランジスタを電流源として用いて負荷に電流を供給する半導体
装置の構成を図5に示す。なお、図5の構成において図1と共通するところは共通の符号
を用いている。
【0151】
図5の半導体装置は、ゲートソース間電圧を設定したトランジスタ101を電流源として
負荷501に電流を供給することができる。負荷501はトランジスタ101の第2端子
と配線505の間に接続されている。また、負荷501とトランジスタ101の第2端子
との間にはスイッチ502が接続されている。また、トランジスタ101の第2端子とノ
ード109の間にはスイッチ503が接続されている。また、増幅回路104の出力端子
とトランジスタ101のゲート端子との間にはスイッチ504が接続されている。なお、
配線505には高電源電位Vdd2が供給されている。高電源電位Vdd2はVdd2<
Vssであり、配線107に供給されている高電源電位Vddと等しくてもよいし異なっ
ていてもよい。よって、配線505は配線107と同じ配線であってもよい。
【0152】
続いて、本構成の半導体装置の動作を図6(A)、(B)を用いて説明する。
【0153】
図6(A)は本構成の半導体装置の設定動作を示している。スイッチ503及びスイッチ
504をオンにし、スイッチ502はオフにする。すると、電流電圧変換素子103に電
流が流れる。そして、ノード109の電位が増幅回路104の第1入力端子に入力され、
増幅回路104は第1入力端子と第2入力端子の電位差が所定の電位差になるようにトラ
ンジスタ101のゲート端子の電位を設定する。こうして、トランジスタ101のゲート
ソース間電圧が設定される。つまり、信号電流の書き込みが完了したことになる。次に、
スイッチ504及びスイッチ503をオフにする。スイッチ504をオフにすると、トラ
ンジスタ101のゲートソース間電圧を容量素子102で保持することができる。よって
、トランジスタ101は電流源として用いることができるようになる。
【0154】
また、図6(B)は本構成の半導体装置の出力動作を示している。スイッチ503及びス
イッチ504をオフにし、スイッチ502をオンにする。すると、トランジスタ101で
設定された電流を負荷501に流すことができる。
【0155】
なお、図66に示すように、図5のスイッチ502にトランジスタ6601を適用し、ト
ランジスタ6601のゲート端子とトランジスタ101のゲート端子とを接続してもよい
。これにより、出力動作時にトランジスタ101とトランジスタ6601はマルチゲート
トランジスタとして機能する。よって、設定動作時に設定する電流より、出力動作時に負
荷に501に流す電流を小さくすることができる。つまり、設定動作時には大きな電流に
よりトランジスタのゲートソース間電圧を設定することができる。
【0156】
次に、実施の形態1の図12に示した半導体装置において、ゲートソース間電圧を設定し
たトランジスタを電流源として用いて負荷に電流を供給する場合の構成を図14に示す。
なお、図14の構成において図12と共通するところは共通の符号を用いている。
【0157】
図14の半導体装置は、ゲートソース間電圧を設定したトランジスタ1201を電流源と
して負荷1401に電流を供給することができる。負荷1401はトランジスタ1201
の第2端子と配線1405の間に接続されている。また、負荷1401とトランジスタ1
201の第2端子との間にはスイッチ1402が接続されている。また、トランジスタ1
201の第2端子とノード1209の間にはスイッチ1403が接続されている。また、
増幅回路1204の出力端子とトランジスタ1201のゲート端子との間にはスイッチ1
404が接続されている。なお、配線1405には低電源電位Vss2が供給されている
。低電源電位Vss2はVss2<Vddであり、配線1207に供給されている低電源
電位Vssと等しくてもよいし異なっていてもよい。よって、配線1405は配線120
7と同じ配線であってもよい。
【0158】
続いて、本構成の半導体装置の動作を図15(A)、(B)を用いて説明する。
【0159】
図15(A)は本構成の半導体装置の設定動作を示している。スイッチ1403及びスイ
ッチ1404をオンにし、スイッチ1402はオフにする。すると、電流電圧変換素子1
203に電流が流れる。そして、ノード1209の電位が増幅回路1204の第1入力端
子に入力され、増幅回路1204は第1入力端子と第2入力端子の電位差が所定の電位差
になるようにトランジスタ1201のゲート端子の電位を設定する。こうして、トランジ
スタ1201のゲートソース間電圧が設定される。つまり、信号電流の書き込みが完了し
たことになる。次に、スイッチ1404及びスイッチ1403をオフにする。スイッチ1
404をオフにすると、トランジスタ1201のゲートソース間電圧を容量素子1202
で保持することができる。よって、トランジスタ1201は電流源として用いることがで
きるようになる。
【0160】
また、図15(B)は本構成の半導体装置の出力動作を示している。スイッチ1403及
びスイッチ1404をオフにし、スイッチ1402をオンにする。すると、トランジスタ
1201で設定された電流を負荷1401に流すことができる。
【0161】
次に、実施の形態2の図20に示した半導体装置において、ゲートソース間電圧を設定し
たトランジスタを電流源として用いて負荷に電流を供給する場合の構成を図22に示す。
なお、図22の構成において図20と共通するところは共通の符号を用いている。
【0162】
図22の半導体装置は、ゲートソース間電圧を設定したトランジスタ2001を電流源と
して負荷2201に電流を供給することができる。負荷2201はトランジスタ2001
の第2端子と配線2207の間に接続されている。また、負荷2201とトランジスタ2
001の第2端子との間にはスイッチ2202が接続されている。また、トランジスタ2
001の第2端子とノード2008の間にはスイッチ2205が接続されている。また、
増幅回路2004の出力端子とトランジスタ2001の第1端子との間にはスイッチ22
04が接続されている。また、増幅回路2004の第2入力端子とトランジスタ2001
のゲート端子との間にはスイッチ2203が接続されている。また、トランジスタ200
1の第1端子はスイッチ2206を介して配線2208と接続されている。なお、配線2
207には高電源電位Vdd2が供給されている。高電源電位Vdd2はVdd2>Vs
sであり、配線2005に供給されている高電源電位Vddと等しくてもよいし異なって
いてもよい。よって、配線2207は配線2005と同じ配線であってもよい。
【0163】
続いて、本構成の半導体装置の動作を図23(A)、(B)を用いて説明する。
【0164】
図23(A)は本構成の半導体装置の設定動作を示している。スイッチ2203、スイッ
チ2204及びスイッチ2205をオンにし、スイッチ2202及びスイッチ2206は
オフにする。すると、電流電圧変換素子2003に電流が流れる。そして、ノード200
8の電位が増幅回路2004の第1入力端子に入力され、増幅回路2004は第1入力端
子と第2入力端子の電位差が所定の電位差になるようにトランジスタ2001のソース端
子の電位を設定する。こうして、トランジスタ2001のゲートソース間電圧が設定され
る。つまり、信号電流の書き込みが完了したことになる。次に、図23(B)は本構成の
半導体装置の出力動作を示している。スイッチ2203、スイッチ2204及びスイッチ
2205をオフにする。スイッチ2203をオフにすると、トランジスタ2001のゲー
ト電位を容量素子2002で保持することができる。よって、トランジスタ2001は電
流源として用いることができるようになる。そして、スイッチ2202及びスイッチ22
06をオンにすると、トランジスタ2001で設定された電流を負荷2201に流すこと
ができる。
【0165】
なお、配線2006がトランジスタ2001のソース端子に接続されておらず、配線20
06にはある電位が供給されている場合、設定動作(図23(A))と出力動作(図23
(B))とでトランジスタ2001のソース電位が変わってしまう場合がある。その場合
、トランジスタ2001のゲートソース間電圧も変わってしまう場合がある。トランジス
タ2001のゲートソース間電圧が変わってしまうと、トランジスタ2001に流れる電
流値も変わってしまう。そこで、設定動作と出力動作とで、トランジスタ2001のゲー
トソース間電圧が変わらないようにする必要がある。それを実現するためには、例えば、
配線2006をトランジスタ2001のソース端子に接続しておけばよい。そのようにす
ると、例えトランジスタ2001のソース電位が変わってしまっても、それに合わせてゲ
ート電位も変わるため、結果としてゲートソース間電圧が変わらないようにすることがで
きる。
【0166】
あるいは、配線2208の電位を、設定動作のときの増幅回路2004の出力電位と等し
くなるように制御してもよい。例えば、配線2208にボルテージフォロワ回路などを接
続し、配線2208の電位を制御してもよい。
【0167】
または、図28に示すように出力動作のときも増幅回路2004から電流を供給してもよ
い。
【0168】
なお、図67に示すように、図22のスイッチ2202にトランジスタ6701を適用し
、トランジスタ6701のゲート端子とトランジスタ2001のゲート端子とを接続して
もよい。これにより、出力動作時にトランジスタ2001とトランジスタ6701はマル
チゲートトランジスタとして機能する。よって、設定動作時に設定する電流より、出力動
作時に負荷2201に流す電流を小さくすることができる。つまり、設定動作時には大き
な電流によりトランジスタのゲートソース間電圧を設定することができる。
【0169】
次に、実施の形態2の図24に示した半導体装置において、ゲートソース間電圧を設定し
たトランジスタを電流源として用いて負荷に電流を供給する場合の構成を図26に示す。
なお、図26の構成において図24と共通するところは共通の符号を用いている。
【0170】
図26の半導体装置は、ゲートソース間電圧を設定したトランジスタ2401を電流源と
して負荷2601に電流を供給することができる。負荷2601はトランジスタ2401
の第2端子と配線2607の間に接続されている。また、負荷2601とトランジスタ2
401の第2端子との間にはスイッチ2602が接続されている。また、トランジスタ2
401の第2端子とノード2408の間にはスイッチ2605が接続されている。また、
増幅回路2404の出力端子とトランジスタ2401の第1端子との間にはスイッチ26
04が接続されている。また、増幅回路2404の第1入力端子とトランジスタ2401
のゲート端子の間にはスイッチ2603が接続されている。また、トランジスタ2401
の第1端子はスイッチ2606を介して配線2608と接続されている。なお、配線26
07には低電源電位Vss2が供給されている。低電源電位Vss2はVss2<Vdd
であり、配線2405に供給されている低電源電位Vssと等しくてもよいし異なってい
てもよい。よって、配線2607は配線2405と同じ配線であってもよい。なお、本実
施の形態において配線2406はトランジスタ2401の第1端子(ここではソース端子
となる)に接続する。
【0171】
続いて、本構成の半導体装置の動作を図27(A)、(B)を用いて説明する。
【0172】
図27(A)は本構成の半導体装置の設定動作を示している。スイッチ2605、スイッ
チ2603及びスイッチ2604をオンにし、スイッチ2602及びスイッチ2606は
オフにする。すると、電流電圧変換素子2403に電流が流れる。そして、ノード240
8の電位が増幅回路2404の第1入力端子に入力され、増幅回路2404は第1入力端
子と第2入力端子の電位差が所定の電位差になるようにトランジスタ2401のソース端
子の電位を設定する。こうして、トランジスタ2401のゲートソース間電圧が設定され
る。つまり、信号電流の書き込みが完了したことになる。次に、スイッチ2603、スイ
ッチ2604及びスイッチ2605をオフにする。スイッチ2603及びスイッチ260
4をオフにすると、トランジスタ2401のゲートソース間電圧を容量素子2402で保
持することができる。よって、トランジスタ2401は電流源として用いることができる
ようになる。
【0173】
また、図27(B)は本構成の半導体装置の出力動作を示している。スイッチ2605、
スイッチ2604及びスイッチ2603をオフにし、スイッチ2602及びスイッチ26
06をオンにする。すると、トランジスタ2401で設定された電流を負荷2601に流
すことができる。
【0174】
(実施の形態5)
本実施の形態においては、設定動作時にトランジスタに設定された電流を出力動作時に増
幅又は減衰して出力することが可能な半導体装置について説明する。つまり、本発明の半
導体装置にカレントミラー回路を適用するか、設定動作時と出力動作時とで電流源となる
トランジスタのゲート長を変える構成とする。
【0175】
まず、実施の形態4の図5に示した半導体装置の基本原理を用いた構成にカレントミラー
回路を適用した構成について図59に示す。なお、図5と共通する構成については共通の
符号を用いてその説明を省略する。
【0176】
図59ではトランジスタ101のゲート端子に接続されるトランジスタ5901を有する
。そして、トランジスタ5901は、第1端子(ソース端子又はドレイン端子の一方)が
配線5902に接続され、第2端子(ソース端子又はドレイン端子の他方)が負荷590
3を介して配線5904に接続されている。なお、配線5902は配線105と概略等し
い電位とするとよい。そうすれば、トランジスタ101とトランジスタ5901のゲート
ソース間電圧を概略等しくすることができるので、トランジスタ5901に流れる電流を
設定し易くなる。
【0177】
続いて、図59の半導体装置の動作について説明する。
【0178】
設定動作時にはスイッチ503及びスイッチ504をオンにする。すると、電流電圧変換
素子103に電流が流れる。そして、増幅回路104はノード109の電位と配線108
の電位とが所定の電位差となるようにトランジスタ101のゲート電位を制御する。こう
して、トランジスタ101に流れる電流Idataを設定することができる。
【0179】
このとき、トランジスタ5901のゲート端子もトランジスタ101のゲート端子と概略
等しい電位となっている。よって、配線105と配線5902の電位が概略等しければ、
トランジスタ101とトランジスタ5901のゲートソース間電圧は概ね等しくなってい
る。よって、トランジスタ101のチャネル長をL1、チャネル幅をW1、トランジスタ
5901のチャネル長をL2、チャネル幅をW2とすると、(W1/L1)=(W2/L
2)となるようにトランジスタ101及びトランジスタ5901を設計すればトランジス
タ5901にも電流Idataが流れるようになっている。
【0180】
そして、出力動作時には、スイッチ503及びスイッチ504をオフにする。すると、容
量素子102でトランジスタ101及びトランジスタ5901のゲート電位が保持される
。つまり、容量素子102によって、トランジスタ101及びトランジスタ5901のゲ
ートソース間電圧が保持される。したがって、出力動作時には、トランジスタ5901に
よって設定される電流を負荷5903に流すことができる。
【0181】
また、(W1/L1)>(W2/L2)となるようにトランジスタ101及びトランジス
タ5901を設計すれば、設定動作時にトランジスタ101に流れる電流より、出力動作
時にトランジスタ5901に流れる電流を小さくすることができる。つまり、出力動作時
に負荷に流したい電流より大きな電流によってトランジスタ5901の電流の設定ができ
る。よって、すばやく設定動作を完了することができる。
【0182】
逆に、(W1/L1)<(W2/L2)となるようにトランジスタ101及びトランジス
タ5901を設計してもよい。この場合には、設定動作時にトランジスタ101に流れる
電流より大きな電流を出力動作時に負荷5903に流すことができる。
【0183】

次に、実施の形態4の図22に示した半導体装置の基本原理を用いた構成にカレントミラ
ー回路を適用した構成について図60に示す。なお、図22と共通する構成については共
通の符号を用いてその説明を省略する。

図60ではトランジスタ2001のゲート端子に接続されるトランジスタ6001を有す
る。そして、トランジスタ6001は、第1端子(ソース端子又はドレイン端子の一方)
が配線2006と接続され、第2端子(ソース端子又はドレイン端子の他方)が負荷60
02を介して配線6003に接続されている。
【0184】
続いて、図60の半導体装置の動作について説明する。
【0185】
設定動作時にはスイッチ2203、スイッチ2204及びスイッチ2205をオンにし、
スイッチ2206はオフにする。すると、電流電圧変換素子2003に電流が流れる。そ
して、増幅回路2004はノード2008の電位と配線2007の電位とが所定の電位差
となるようにトランジスタ2001のソース電位を制御する。こうして、トランジスタ2
001に流れる電流Idataを設定することができる。
【0186】
このとき、トランジスタ2001とトランジスタ6001のゲートソース間電圧は概ね等
しくなっている。よって、トランジスタ2001のチャネル長をL1、チャネル幅をW1
、トランジスタ6001のチャネル長をL2、チャネル幅をW2とすると、(W1/L1
)=(W2/L2)となるようにトランジスタ2001及びトランジスタ6001を設計
すればトランジスタ6001にも電流Idataが流れるようになっている。
【0187】
そして、出力動作時には、スイッチ2203、スイッチ2204及びスイッチ2205を
オフにし、スイッチ2206をオンにする。すると、容量素子2002でトランジスタ2
001及びトランジスタ6001のゲートソース間電圧が保持される。よって、出力動作
時には、トランジスタ6001によって設定される電流を負荷6002に流すことができ
る。
【0188】
また、(W1/L1)>(W2/L2)となるようにトランジスタ2001及びトランジ
スタ6001を設計すれば、設定動作時にトランジスタ2001に流れる電流より、出力
動作時にトランジスタ6001に流れる電流を小さくすることができる。つまり、出力動
作時に負荷に流したい電流より大きな電流によってトランジスタ6001の電流の設定が
できる。よって、すばやく設定動作を完了することができる。
【0189】
逆に、(W1/L1)<(W2/L2)となるようにトランジスタ2001及びトランジ
スタ6001を設計してもよい。この場合には、設定動作時にトランジスタ2001に流
れる電流より大きな電流を出力動作時に負荷6002に流すことができる。
【0190】
続いて、設定動作時と出力動作時とで電流源となるトランジスタのゲート長を変えること
ができる構成について説明する。
【0191】
まず、実施の形態4の図5に示した半導体装置の基本原理を用いた構成において、設定動
作時に所望の電流を流すためのゲートソース間電圧を設定するトランジスタと、出力動作
時において設定動作時に設定したゲートソース間電圧を用いることによって電流源として
機能するするトランジスタとのゲート長を変えることが可能な構成について図64に示す
。なお、図5と共通する構成については共通の符号を用いてその説明を省略する。
【0192】
図64の半導体装置では、トランジスタ101と直列に接続されるトランジスタ6401
を有する。つまり、トランジスタ6401は、第1端子(ソース端子又はドレイン端子の
一方)がトランジスタ101の第2端子に接続され、第2端子(ソース端子又はドレイン
端子の他方)がスイッチ503を介して電流電圧変換素子103と接続されている。そし
て、トランジスタ6401はゲート端子がトランジスタ101のゲート端子と接続されて
いる。また、トランジスタ6401は第1端子と第2端子とがスイッチ6402を介して
接続されている。つまり、スイッチ6402がオンすると、トランジスタ6401の第1
端子と第2端子、つまりソース端子とドレイン端子が短絡することになる。
【0193】
次に動作について説明する。設定動作時には、スイッチ503、スイッチ504及びスイ
ッチ6402をオンにして、スイッチ502をオフにする。すると、電流電圧変換素子1
03に電流が流れる。そして、トランジスタ101にも電流が流れる。なお、トランジス
タ6401はソース端子とドレイン端子がスイッチ6402を介して短絡していることに
なり、トランジスタ6401には電流が流れない。
【0194】
増幅回路2004はノード109の電位と配線108の電位とが所定の電位差となるよう
にトランジスタ101のゲート電位を制御する。こうして、トランジスタ101に流れる
電流Idataを設定することができる。
【0195】
出力動作時には、スイッチ503、スイッチ504及びスイッチ6402をオフにし、ス
イッチ502をオンにする。すると、トランジスタ101とトランジスタ6401はマル
チゲートトランジスタとして機能する。そして、トランジスタ101及びトランジスタ6
401によって設定される電流が負荷501に流れる。
【0196】
ここで、トランジスタ101のチャネル長をL1、トランジスタ6401のチャネル長を
L2とすると、設定動作時においてゲートソース間電圧が設定されるトランジスタのチャ
ネル長はL1であり、出力動作時において設定動作時に設定したゲートソース間電圧を用
いて電流源とするトランジスタのチャネル長はL1+L2である。よって、設定動作時に
おいて設定された電流より、小さい電流が出力動作時に負荷501に流れることになる。
つまり、出力動作時に負荷501に流したい電流より大きな電流によって、設定動作を行
うことができる。
【0197】
なお、スイッチ6402を設定動作時にオフにし、出力動作時にオンにすれば、設定動作
より大きな電流を負荷501に流すことができる。
【0198】
次に、実施の形態4の図22に示した半導体装置の基本原理を用いた構成において、設定
動作時に所望の電流を流すためのゲートソース間電圧を設定するトランジスタと、出力動
作時において設定動作時に設定したゲートソース間電圧を用いて電流源とするトランジス
タとのゲート長を変えることが可能な構成について図65に示す。なお、図22と共通す
る構成については共通の符号を用いてその説明を省略する。
【0199】
図65の半導体装置では、トランジスタ2001と直列に接続されるトランジスタ650
1を有する。つまり、トランジスタ6501は、第1端子(ソース端子又はドレイン端子
の一方)がトランジスタ2001の第2端子に接続され、第2端子(ソース端子又はドレ
イン端子の他方)がスイッチ2205を介して電流電圧変換素子2003と接続されてい
る。そして、トランジスタ6501はゲート端子がトランジスタ2001のゲート端子と
接続されている。また、トランジスタ6501は第1端子と第2端子とがスイッチ650
2を介して接続されている。つまり、スイッチ6502がオンすると、トランジスタ65
01の第1端子と第2端子、つまりソース端子とドレイン端子が短絡することになる。
【0200】
なお、設定動作時にスイッチ6502をオンにし、出力動作時にスイッチ6502をオフ
にすれば、設定動作時において設定された電流より、小さい電流が出力動作時に負荷22
01に流れることになる。つまり、出力動作時に負荷2201に流したい電流より大きな
電流によって、設定動作を行うことができる。また、スイッチ6502を設定動作時にオ
フにし、出力動作時にオンにすれば、設定動作より大きな電流を負荷2201に流すこと
ができる。
【0201】
(実施の形態6)
本実施の形態においては、実施の形態3に示した半導体装置の構成において、オペアンプ
の一方の入力端子に入力する電位を設定する回路を有する半導体装置の構成を示す。
【0202】
まず、実施の形態1の図2に示した半導体装置のオペアンプ201の反転入力端子に入力
される電位を設定する回路を有する半導体装置を図7に示す。なお、図2の構成と共通す
るところは共通の符号を用いてその説明を省略する。
【0203】
図7の半導体装置は、トランジスタ101の第2端子と電流電圧変換素子103とが接続
される配線と配線707との間にスイッチ702及び電流源701が接続されている。ま
たノード109とトランジスタ101の第2端子との間にスイッチ703が接続されてい
る。また、オペアンプ201の出力端子とトランジスタ101のゲート端子との間にスイ
ッチ704が接続されている。また、オペアンプ201の出力端子と反転入力端子との間
にスイッチ705が接続されている。また、オペアンプ201の反転入力端子は容量素子
706を介して配線708と接続されている。
【0204】
まず、オペアンプの反転入力端子に入力する電位を設定するための動作について説明する
。図8に示すように、スイッチ702、スイッチ705をオンにし、スイッチ703、ス
イッチ704をオフにする。すると、電流源701に流れる電流Idataが電流電圧変
換素子103に流れる。そして、そのときのノード109の電位がオペアンプ201の非
反転入力端子に入力される。なお、ここで、オペアンプ201はスイッチ705がオンし
ていることにより、反転入力端子と出力端子が接続されていることになり、ボルテージフ
ォロワとして働く。つまり、オペアンプ201は、非反転入力端子に入力される電位と概
略等しい電位を出力する。そして、この電位分の電荷が容量素子706に蓄積される。
【0205】
次に、図9に示すようにスイッチ702をオン、スイッチ703及びスイッチ704をオ
フにした状態のままスイッチ705をオフにする。すると、容量素子706は、ノード1
09と概略等しい電位を保持する。つまり、オペアンプ201の反転入力端子にノード1
09の電位を入力し続けることができる。
【0206】
次に、トランジスタ101のゲートソース間電圧を設定する設定動作について説明する。
図10に示すように、スイッチ702及びスイッチ705をオフにし、スイッチ703及
びスイッチ704をオンにする。すると、ノード109の電位が反転入力端子に入力され
る電位と所定の電位差となるようにオペアンプ201から電圧が出力される。すると、ト
ランジスタ101には電流源701に流れる電流Idataと概略等しい電流が流れるよ
うになる。つまり、トランジスタ101は、電流Idataを流すだけのゲートソース間
電圧となっている。よって、スイッチ704をオフにすれば、トランジスタ101のゲー
トソース間電圧を保持することができ、設定動作が完了する。
【0207】
次に、実施の形態1の図12に示した半導体装置において、オペアンプの一方の入力端子
に入力する電位を設定する回路を有する半導体装置の構成を図16に示す。なお、図16
の構成において図12と共通するところは共通の符号を用いている。
【0208】
図16の半導体装置は、トランジスタ1201の第2端子と電流電圧変換素子1203と
が接続される配線と配線1607との間にスイッチ1602及び電流源1601が接続さ
れている。またノード1209とトランジスタ1201の第2端子との間にスイッチ16
03が接続されている。また、オペアンプ1301の出力端子とトランジスタ1201の
ゲート端子との間にスイッチ1604が接続されている。また、オペアンプ1301の出
力端子と反転入力端子との間にスイッチ1605が接続されている。また、オペアンプ1
301の反転入力端子は容量素子1606を介して配線1608と接続されている。
【0209】
まず、オペアンプの反転入力端子に入力する電位を設定するための動作について説明する
。図17に示すように、スイッチ1602、スイッチ1605をオンにし、スイッチ16
03、スイッチ1604をオフにする。すると、電流源1601に流れる電流Idata
が電流電圧変換素子1203に流れる。そして、そのときのノード1209の電位がオペ
アンプ1301の非反転入力端子に入力される。なお、ここで、オペアンプ1301はス
イッチ1605がオンしていることにより、反転入力端子と出力端子が接続されているこ
とになり、ボルテージフォロワとして働く。つまり、オペアンプ1301は、非反転入力
端子に入力される電位と概略等しい電位を出力する。そして、この電位分の電荷が容量素
子1606に蓄積される。
【0210】
次に、図18に示すようにスイッチ1602をオン、スイッチ1603及びスイッチ16
04をオフにした状態のままスイッチ1605をオフにする。すると、容量素子1606
は、ノード1209と概略等しい電位を保持する。つまり、オペアンプ1301の反転入
力端子にノード1209の電位を入力し続けることができる。
【0211】
次に、トランジスタ1201のゲートソース間電圧を設定する設定動作について説明する
。図19に示すように、スイッチ1602及びスイッチ1605をオフにし、スイッチ1
603及びスイッチ1604をオンにする。すると、ノード1209の電位が反転入力端
子に入力される電位と所定の電位差となるようにオペアンプ1301から電圧が出力され
る。すると、トランジスタ1201には電流源1601に流れる電流Idataと概略等
しい電流が流れるようになる。つまり、トランジスタ1201は、電流Idataを流す
だけのゲートソース間電圧となっている。よって、スイッチ1604をオフにすれば、ト
ランジスタ1201のゲートソース間電圧を保持することができ、設定動作が完了する。
【0212】
(実施の形態7)
本発明は、流れる電流値によって発光輝度を制御することが可能な発光素子で画素を形成
した表示装置に適用することができる。代表的にはEL素子に用いることができる。
【0213】
よって、本実施の形態においては、実施の形態3で示した半導体装置の構成を表示装置の
画素に適用した場合について説明する。
【0214】
まず、実施の形態3の図2に示した半導体装置の構成を画素に適用した場合について図2
9に示す。画素2917は、トランジスタ2907、容量素子2908、発光素子290
9、スイッチ2910、スイッチ2911、スイッチ2912、第1の信号線2918、
第2の信号線2919および電源線2920を有する。なお、発光素子2909の対向電
極2916には所定の電位が供給されている。
【0215】
トランジスタ2907は、ゲート端子が容量素子2908を介して電源線2920に接続
され、第1端子(ソース端子又はドレイン端子の一方)が電源線2920に接続され、第
2端子(ソース端子又はドレイン端子の他方)がスイッチ2912を介して発光素子29
09の画素電極と接続されている。また、トランジスタ2907の第2端子はスイッチ2
911を介して第1の信号線2918と接続され、トランジスタ2907のゲート端子は
スイッチ2910を介して第2の信号線2919と接続されている。
【0216】
また、第1の信号線2918は電流電圧変換素子2901を介して配線2913と接続さ
れている。また、第1の信号線2918はスイッチ2902および電流源2906を介し
て配線2914と接続されている。また、第1の信号線2918にはオペアンプ2903
の非反転入力端子が接続されている。また、オペアンプ2903の反転入力端子は容量素
子2905を介して配線2915と接続されている。また、オペアンプ2903の出力端
子は第2の信号線2919に接続されている。また、オペアンプ2903の反転入力端子
はスイッチ2904を介して出力端子と接続されている。
【0217】
次に、動作について図30を用いて説明する。なお、図30では符号を付していないが図
29の構成と同様であるためそちらの符号を用いて説明する。
【0218】
まず、図30(A)に示すように、スイッチ2902およびスイッチ2904をオンにす
る。すると、電流源2906によって設定される電流が電流電圧変換素子2901に流れ
る。そして、そのとき電流電圧変換素子2901に電圧が発生する。そして、オペアンプ
2903の非反転入力端子に入力される電位は、電流電圧変換素子2901による電圧降
下によって下がる。つまり、配線2913の電位から電流電圧変換素子2901に発生す
る電圧分下がった電位がオペアンプ2903の非反転入力端子に入力される。そして、こ
のときオペアンプ2903は反転入力端子と出力端子が導通しているためボルテージフォ
ロワとして働く。つまり、容量素子2905の一方の電極の電位が非反転入力端子の電位
と概略等しい電位となるまでオペアンプ2903の出力端子から電流が供給される。そし
て、オペアンプ2903の出力端子からの電流の供給がない状態になったら、図30(B
)に示すように、スイッチ2904をオフにする。すると、容量素子2905でオペアン
プ2903の反転入力端子の電位が保持される。
【0219】
次に、図30(C)に示すように、スイッチ2902をオフにし、スイッチ2910およ
びスイッチ2911をオンにする。すると、オペアンプ2903の出力端子からは、非反
転入力端子の電位が反転入力端子に入力される電位と等しくなるようにトランジスタ29
07のゲート端子に電位を供給する。つまり、オペアンプ2903の非反転入力端子の電
位が反転入力端子の電位よりも高いときには、トランジスタ2907のゲート電位が高く
なるようにオペアンプ2903の出力端子から電位が供給される。よって、トランジスタ
2907に流れる電流が大きくなる。すると、電流電圧変換素子2901に流れる電流が
大きくなるため、電圧降下も大きくなる。よって、オペアンプ2903の非反転入力端子
に入力される電位が低くなる。また、オペアンプ2903の非反転入力端子の電位が反転
入力端子の電位よりも低いときには、トランジスタ2907のゲート電位が低くなるよう
にオペアンプ2903の出力端子から電位が供給される。よって、トランジスタ2907
に流れる電流が小さくなる。すると、電流電圧変換素子2901に流れる電流が小さくな
るため、電圧降下も小さくなる。よって、オペアンプ2903の非反転入力端子に入力さ
れる電位が高くなる。こうして、オペアンプ2903の非反転入力端子の電位が反転入力
端子の電位と概略等しい電位となると信号電流Idataが電流電圧変換素子2901お
よびトランジスタ2907に流れるようになる。こうして、画素への信号の書き込みが完
了する。
【0220】
そして、発光期間には、図30(D)に示すように、スイッチ2910およびスイッチ2
911をオフにし、スイッチ2912をオンにする。すると、トランジスタ2907に設
定された電流が、対向電極2916から発光素子2909およびトランジスタ2907に
流れる。
【0221】
次に、実施の形態3の図2に示した半導体装置の構成を画素に適用した場合の他の構成に
ついて図31に示す。画素3119は、スイッチ3107、スイッチ3108、信号保持
手段3109、電流源回路3110、発光素子3111、信号線3112、配線3113
、配線3114、電源線3120を有する。なお、発光素子3111の対向電極3118
には所定の電位が供給されている。
【0222】
電源線3120は電流源回路3110およびスイッチ3108を介して発光素子3111
の画素電極と接続されている。また、信号保持手段3109はスイッチ3107を介して
信号線3112と接続されている。また、配線3113および配線3114によって電流
源回路3110に電流が設定される。そして、スイッチ3107がオンしているときに信
号線3112から信号保持手段3109に信号が入力されると信号保持手段3109によ
り信号が保持される。そして、その信号保持手段3109に保持された信号によって、ス
イッチ3108のオンオフが制御される。そして、スイッチ3108がオンする場合、信
号が信号保持手段3109に保持されている間、電流源回路3110に設定された電流が
発光素子3111に流れる。
【0223】
また、配線3113には電流電圧変換素子3101を介して配線3115が接続されてい
る。また、配線3113にはスイッチ3102および電流源3106を介して配線311
6が接続されている。また、オペアンプ3103の非反転入力端子が配線3113に接続
されている。また、オペアンプ3103の反転入力端子が容量素子3105を介して配線
3117に接続されている。また、オペアンプ3103の出力端子は、スイッチ3104
を介して反転入力端子と接続されるとともに、配線3114とも接続されている。
【0224】
なお、電流源回路3110の一構成例を図32に示し、図33を用いてその動作について
説明する。なお、図32の構成は図31の電流源回路3110の構成を詳細にした図であ
るため、共通するところは共通の符号を用いてその説明を省略する。
【0225】
まず、図32の構成について説明する。電流源回路3110は、トランジスタ3201、
容量素子3202、スイッチ3203、スイッチ3204、スイッチ3205およびスイ
ッチ3206を有する。トランジスタ3201の第1端子(ソース端子又はドレイン端子
の一方)がスイッチ3108を介して発光素子3111の画素電極と接続されている。ま
たトランジスタ3201の第1端子はスイッチ3204を介して配線3207と接続され
ている。また、トランジスタ3201は第1端子とゲート端子が容量素子3202を介し
て接続されている。また、トランジスタ3201のゲート端子はスイッチ3203を介し
て配線3114と接続されている。また、トランジスタ3201の第2端子(ソース端子
又はドレイン端子の他方)は、スイッチ3206を介して電源線3120と、スイッチ3
205を介して配線3113と接続されている。
【0226】
まず、図33(A)に示すように、スイッチ3102およびスイッチ3104をオンにす
る。すると、電流源3106によって設定される電流が電流電圧変換素子3101に流れ
る。そして、そのとき電流電圧変換素子3101に電圧が発生する。そして、オペアンプ
3103の非反転入力端子に入力される電位は、電流電圧変換素子3101による電圧降
下によって下がる。つまり、配線3115の電位から電流電圧変換素子3101に発生す
る電圧分下がった電位がオペアンプ3103の非反転入力端子に入力される。そして、こ
のときオペアンプ3103は反転入力端子と出力端子が導通しているためボルテージフォ
ロワとして働く。つまり、容量素子3105の一方の電極の電位が非反転入力端子の電位
と概略等しい電位となるまでオペアンプ3103の出力端子から電流が供給される。そし
て、オペアンプ3103の出力端子からの電流の供給がない状態になったら、図33(B
)に示すように、スイッチ3104をオフにする。すると、容量素子3105でオペアン
プ3103の反転入力端子の電位が保持される。
【0227】
次に、図33(C)に示すように、スイッチ3102をオフにし、スイッチ3203、ス
イッチ3204およびスイッチ3205をオンにする。すると、オペアンプ3103の出
力端子からは、非反転入力端子の電位が反転入力端子に入力される電位と等しくなるよう
にトランジスタ3201のゲート端子に電位を供給する。つまり、オペアンプ3103の
非反転入力端子の電位が反転入力端子の電位よりも高いときには、トランジスタ3201
のゲート電位が高くなるようにオペアンプ3103の出力端子から電位が供給される。よ
って、トランジスタ3201に流れる電流が大きくなる。すると、電流電圧変換素子31
01に流れる電流が大きくなるため、電圧降下も大きくなる。よって、オペアンプ310
3の非反転入力端子に入力される電位が低くなる。また、オペアンプ3103の非反転入
力端子の電位が反転入力端子の電位よりも低いときには、トランジスタ3201のゲート
電位が低くなるようにオペアンプ3103の出力端子から電位が供給される。よって、ト
ランジスタ3201に流れる電流が小さくなる。すると、電流電圧変換素子3101に流
れる電流が小さくなるため、電圧降下も小さくなる。よって、オペアンプ3103の非反
転入力端子に入力される電位が高くなる。こうして、オペアンプ3103の非反転入力端
子の電位が反転入力端子の電位と概略等しい電位となると信号電流Idataが電流電圧
変換素子3101およびトランジスタ3201に流れるようになる。こうして、画素の電
流源回路3110へのプログラミングが完了する。
【0228】
そして、画素への信号書き込み期間には、スイッチ3203、スイッチ3204およびス
イッチ3205をオフにし、スイッチ3206をオンにする。また、スイッチ3107を
オンにし、信号線3112から信号保持手段3109に信号を入力する。そして、信号保
持手段3109は入力された信号を保持する。この信号保持手段3109に保持されてい
る信号によってスイッチ3108のオンオフが制御される。そして、スイッチ3108が
オンする場合には図33(D)に示すように、トランジスタ3201によって設定される
電流が発光素子3111に流れる。
【0229】
次に、実施の形態3の図21に示した半導体装置の構成を画素に適用した場合について図
34に示す。画素3424は、トランジスタ3408、容量素子3409、発光素子34
10、スイッチ3411、スイッチ3412、スイッチ3413、スイッチ3414、ス
イッチ3415、信号線3416、配線3417および配線3418を有する。なお、発
光素子3410の対向電極3422には所定の電位が供給されている。
【0230】
トランジスタ3408は、ゲート端子がスイッチ3411を介して配線3418と接続さ
れ、第1端子(ソース端子又はドレイン端子の一方)がスイッチ3415を介して配線3
417と接続され、また、第2端子(ソース端子又はドレイン端子の他方)がスイッチ3
412を介して信号線3416と接続されている。また、トランジスタ3408は、第1
端子がスイッチ3414を介して配線3423と接続され、第2端子がスイッチ3413
を介して発光素子3410の画素電極と接続されている。また、トランジスタ3408の
ゲート端子と第1端子は容量素子3409を介して接続されている。
【0231】
また、信号線3416は電流電圧変換素子3401を介して配線3420と接続されてい
る。また、信号線3416はスイッチ3402および電流源3419を介して配線342
1と接続されている。また、信号線3416にはオペアンプ3403の反転入力端子が接
続されている。また、オペアンプ3403は、非反転入力端子が配線3418と接続され
、出力端子が配線3417と接続されている。また、信号線3416はスイッチ3402
、スイッチ3406、スイッチ3407およびバッファ3405を介して配線3418と
接続され、スイッチ3402およびスイッチ3406および容量素子3404を介して配
線3425と接続されている。
【0232】
次に、動作について図35を用いて説明する。なお、図35では符号を付していないが図
34の構成と同様であるためそちらの符号を用いて説明する。
【0233】
まず、図35(A)に示すように、スイッチ3402およびスイッチ3406をオンにす
る。すると、電流源3419によって設定される電流が電流電圧変換素子3401に流れ
る。そして、そのとき電流電圧変換素子3401に電圧が発生する。そして、容量素子3
404の一方の電極に入力される電位は、電流電圧変換素子3401による電圧降下によ
って下がる。つまり、配線3420の電位から電流電圧変換素子3401に発生する電圧
分下がった電位が容量素子3404の一方の電極に入力される。そして、図35(B)に
示すように、スイッチ3406をオフにする。すると、容量素子3404の他方の電極は
所定の電位の供給されている配線3425に接続されているため、容量素子3404の一
方の電極に入力される電位が容量素子3404で保持される。
【0234】
次に、図35(C)に示すように、スイッチ3402をオフにし、スイッチ3407、ス
イッチ3411、スイッチ3412およびスイッチ3415をオンにする。すると、容量
素子3404で保持されている電位と概略同じ電位がバッファ3405から出力される。
そして、バッファ3405から出力された電位は、配線3418に供給され、オペアンプ
3403の非反転入力端子およびトランジスタ3408のゲート端子に入力される。また
、配線3420から電流電圧変換素子3401およびトランジスタ3408を介してオペ
アンプ3403の出力端子に電流が流れる。
【0235】
オペアンプ3403の反転入力端子には、配線3420の電位から電流電圧変換素子34
01に発生する電圧分下がった電位が入力される。そして、オペアンプ3403は、非反
転入力端子に入力される電位と反転入力端子に入力される電位差が所定の電位差となるよ
うに、出力端子から電位を出力する。
【0236】
こうして、容量素子3409にはトランジスタ3408のゲートソース間電圧分の電荷が
蓄積される。
【0237】
そして、発光期間には、図35(D)に示すように、スイッチ3407、スイッチ341
1、スイッチ3412およびスイッチ3415をオフにし、スイッチ3413およびスイ
ッチ3414をオンにする。すると、トランジスタ3408に設定された電流が、対向電
極3422から発光素子3410およびトランジスタ3408を介して配線3423に流
れる。
【0238】
(実施の形態8)
本実施の形態では、表示装置、および、信号線駆動回路などの構成とその動作について
、説明する。信号線駆動回路の一部や画素に、本発明の半導体装置を適用することができ
る。
【0239】
表示装置は、図36に示すように、画素部3601、走査線駆動回路3602、信号線
駆動回路3610を有している。走査線駆動回路3602は、画素部3601に選択信号
を順次出力する。信号線駆動回路3610は、画素部3601にビデオ信号を順次出力す
る。画素部3601では、ビデオ信号に従って、光の状態を制御することにより、画像を
表示する。信号線駆動回路3610から画素部3601へ入力するビデオ信号は、電流で
ある場合が多い。つまり、各画素に配置された表示素子や表示素子を制御する素子は、信
号線駆動回路3610から入力されるビデオ信号(電流)によって、状態を変化させる。
画素に配置する表示素子の例としては、EL素子やFED(フィールドエミッションディ
スプレイ)で用いる素子などがあげられる。
【0240】
なお、走査線駆動回路3602や信号線駆動回路3610は、複数配置されていてもよ
い。
【0241】
信号線駆動回路3610は、構成を複数の部分に分けられる。一例として、シフトレジ
スタ3603、第1ラッチ回路3604、第2ラッチ回路3605、デジタルアナログ変
換回路3606に分けられる。デジタルアナログ変換回路3606には、電圧を電流に変
換する機能も有しており、ガンマ補正を行う機能も有していてもよい。つまり、デジタル
アナログ変換回路3606には、画素に電流(ビデオ信号)を出力する回路、すなわち、
電流源回路を有しており、そこに本発明を適用することが出来る。
【0242】
なお、図31に示したように、画素の構成によっては、ビデオ信号用のデジタル電圧信
号と、画素の中の電流源回路のための制御用の電流とを、画素に入力する場合がある。そ
の場合は、デジタルアナログ変換回路3606は、デジタルアナログ変換機能ではなく、
電圧を電流に変換する機能を有しており、その電流を制御用の電流として画素に出力する
回路、すなわち、電流源回路を有しており、そこに本発明を適用することが出来る。
【0243】
また、画素は、EL素子などの表示素子を有している。その表示素子に電流(ビデオ信
号)を出力する回路、すなわち、電流源回路を有しており、そこにも、本発明を適用する
ことが出来る。
【0244】
そこで、信号線駆動回路3610の動作を簡単に説明する。シフトレジスタ3603は
、フリップフロップ回路(FF)等を複数列用いて構成され、クロック信号(S−CLK
)、スタートパルス(SP)、クロック反転信号(S−CLKb)が入力される、これら
の信号のタイミングに従って、順次サンプリングパルスが出力される。
【0245】
シフトレジスタ3603より出力されたサンプリングパルスは、第1ラッチ回路360
4に入力される。第1ラッチ回路3604には、ビデオ信号線3608より、ビデオ信号
が入力されており、サンプリングパルスが入力されるタイミングに従って、各列でビデオ
信号を保持していく。なお、デジタルアナログ変換回路3606を配置している場合は、
ビデオ信号はデジタル値である。また、この段階でのビデオ信号は、電圧であることが多
い。

ただし、第1ラッチ回路3604や第2ラッチ回路3605が、アナログ値を保存できる
回路である場合は、デジタルアナログ変換回路3606は省略できる場合が多い。その場
合、ビデオ信号は、電流であることも多い。また、画素部3601に出力するデータが2
値、つまり、デジタル値である場合は、デジタルアナログ変換回路3606は省略できる
場合が多い。
【0246】
第1ラッチ回路3604において、最終列までビデオ信号の保持が完了すると、水平帰
線期間中に、ラッチ制御線3609よりラッチパルス(Latch Pulse)が入力
され、第1ラッチ回路3604に保持されていたビデオ信号は、一斉に第2ラッチ回路3
605に転送される。その後、第2ラッチ回路3605に保持されたビデオ信号は、1行
分が同時に、デジタルアナログ変換回路3606へと入力される。そして、デジタルアナ
ログ変換回路3606から出力される信号は、画素部3601へ入力される。
【0247】
第2ラッチ回路3605に保持されたビデオ信号がデジタルアナログ変換回路3606
に入力され、そして、画素部3601に入力されている間、シフトレジスタ3603にお
いては再びサンプリングパルスが出力される。つまり、同時に2つの動作が行われる。こ
れにより、線順次駆動が可能となる。以後、この動作を繰り返す。
【0248】
つまり、デジタルアナログ変換回路3606には、図62に示すような構成の回路を有す
る。なお、図62では、簡単のため、3ビットの場合について説明する。すなわち、基本
電流源回路6201A、6201B、6201Cがあり、設定動作の時の電流の大きさは
、それぞれIc、2×Ic、4×Icというようになっている。そして、電流源回路62
02A、6202B、6202Cが各々接続されている。したがって、出力動作の時には
、電流源回路6202A、6202B、6202Cは、それぞれIc、2×Ic、4×I
cの大きさの電流を出力することになる。そして、各電流源回路と直列に、スイッチ62
03A、6203B、6203Cが接続されている。このスイッチは、図36で示した第
2ラッチ回路3605から出力されるビデオ信号によって制御される。そして、各電流源
回路とスイッチから出力される電流の合計が、負荷、すなわち、信号線に出力される。以
上のように動作させることにより、画素にビデオ信号としてアナログ電流を出力している

【0249】
なお、デジタルアナログ変換回路3606が有している電流源回路が、設定動作と出力
動作とを行うような回路である場合、つまり、別の電流源回路から電流を入力して、トラ
ンジスタの特性バラツキの影響を受けない電流を出力できるような回路である場合、その
電流源回路に、電流を流す回路が必要となる。そのような場合、リファレンス用電流源回
路3614が配置されている。
【0250】
なお、電流源回路に対して設定動作を行う場合、そのタイミングを制御する必要がある。
その場合、設定動作を制御するために、専用の駆動回路(シフトレジスタなど)を配置し
てもよい。あるいは、第1ラッチ回路を制御するためのシフトレジスタから出力される信
号を用いて、電流源回路への設定動作を制御してもよい。つまり、一つのシフトレジスタ
で、第1ラッチ回路と電流源回路とを両方制御するようにしてもよい。その場合は、第1
ラッチ回路を制御するためのシフトレジスタから出力される信号を直接、電流源回路に入
力してもよいし、第1ラッチ回路への制御と電流源回路への制御を切り分けるため、その
切り分けを制御する回路を介して、電流源回路を制御してもよい。あるいは、第2ラッチ
回路から出力される信号を用いて、電流源回路への設定動作を制御してもよい。第2ラッ
チ回路から出力される信号は、通常、ビデオ信号であるため、ビデオ信号として使用する
場合と電流源回路を制御する場合とを切り分けるため、その切り替えを制御する回路を介
して、電流源回路を制御すればよい。
【0251】
なお、信号線駆動回路やその一部(電流源回路や増幅回路など)は、画素部3601と
同一基板上に存在せず、例えば、外付けのICチップを用いて構成されることもある。
【0252】
なお、信号線駆動回路などの構成は、図36に限定されない。
【0253】
例えば、第1ラッチ回路3604や第2ラッチ回路3605が、アナログ値を保存でき
る回路である場合、図37に示すように、リファレンス用電流源回路3614から第1ラ
ッチ回路3604に、ビデオ信号(アナログ電流)が入力されることもある。また、図3
7において、第2ラッチ回路3605が存在しない場合もある。そのような場合は、第1
ラッチ回路3604に、より多くの電流源回路が配置されている場合が多い。
【0254】
このような場合、図36における、デジタルアナログ変換回路3606の中の電流源回
路に、本発明を適用することが出来る。デジタルアナログ変換回路3606の中に、複数
のユニット回路があり、リファレンス用電流源回路3614に、電流源回路や増幅回路が
配置されている。
【0255】
あるいは、図37における、第1ラッチ回路3604の中の電流源回路に、本発明を適
用することが出来る。第1ラッチ回路3604の中に、複数のユニット回路があり、リフ
ァレンス用電流源回路3614に、基本電流源や追加電流源が配置されている。例えば、
図61に示すように基本電流源回路6101と各列の画素に対応して電流源回路6102
が設けられている。
【0256】
あるいは、図36、図37における画素部3601の中の画素(その中の電流源回路)
に、本発明を適用することが出来る。画素部3601の中に、複数のユニット回路があり
、信号線駆動回路3610に、電流源回路や増幅回路が配置されている。
【0257】
つまり、回路の様々な部分に、電流を供給するような回路が存在する。そのような電流
源回路は、正確な電流を出力する必要がある。そのため、別の電流源回路を用いて、トラ
ンジスタが正確な電流が出力できるように設定を行う。別の電流源回路も、正確な電流を
出力する必要がある。したがって、基本となる電流源回路があり、そこから電流源トラン
ジスタを次々に設定していく。それにより、電流源回路は、正確な電流を出力することが
可能となる。よって、そのような部分に、本発明を適用することが出来る。
【0258】
(実施の形態9)
本実施の形態では、実施の形態1で示した表示パネルの構成について図38(a)、(b
)を用いて説明する。
【0259】
なお、図38(a)は、表示パネルを示す上面図、図38(b)は図38(a)をA−A
’で切断した断面図である。点線で示された信号線駆動回路3801、画素部3802、
第1の走査線駆動回路3803、第2の走査線駆動回路3806を有する。また、封止基
板3804、シール材3805を有し、シール材3805で囲まれた内側は、空間380
7になっている。
【0260】
なお、配線3808は第1の走査線駆動回路3803、第2の走査線駆動回路3806
及び信号線駆動回路3801に入力される信号を伝送するための配線であり、外部入力端
子となるFPC(フレキシブルプリントサーキット)3809からビデオ信号、クロック
信号、スタートパルス信号等を受け取る。FPC3809と表示パネルとの接続部上には
ICチップ(メモリ回路や、バッファ回路などが形成された半導体チップ)3819A及
びICチップ3819BがCOG(Chip On Glass)等で実装されている。
なお、ここではFPCしか図示されていないが、このFPCにはプリント配線基盤(PW
B)が取り付けられていても良い。本明細書における表示装置とは、表示パネル本体だけ
でなく、それにFPCもしくはPWBが取り付けられた状態をも含むものとする。
【0261】
次に、断面構造について図38(b)を用いて説明する。基板3810上には画素部3
802とその周辺駆動回路(第1の走査線駆動回路3803、第2の走査線駆動回路38
06及び信号線駆動回路3801)が形成されているが、ここでは、信号線駆動回路38
01と、画素部3802が示されている。
【0262】
なお、信号線駆動回路3801はTFT3820やTFT3821を有している。また
、本実施の形態では、基板上に周辺駆動回路を一体形成した表示パネルを示すが、必ずし
もその必要はなく、周辺駆動回路の全部若しくは一部をICチップなどに形成し、COG
などで実装しても良い。
【0263】
また、画素部3802はTFT3811と、TFT3812とを有している。なお、T
FT3812のソース電極は第1の電極(画素電極)3813と接続されている。また、
第1の電極3813の端部を覆って絶縁膜3814が形成されている。ここでは、ポジ型
の感光性アクリル樹脂膜を用いることにより形成する。
【0264】
また、カバレッジを良好なものとするため、絶縁膜3814の上端部または下端部に曲
率を有する曲面が形成されるようにする。例えば、絶縁膜3814の材料としてポジ型の
感光性アクリルを用いた場合、絶縁膜3814の上端部のみに曲率半径(0.2μm〜3
μm)を有する曲面を持たせることが好ましい。また、絶縁膜3814として、光によっ
てエッチャントに不溶解性となるネガ型、或いは光によってエッチャントに溶解性となる
ポジ型のいずれも使用することができる。
【0265】
第1の電極3813上には、有機化合物を含む層3816、および第2の電極(対向電
極)3817がそれぞれ形成されている。ここで、陽極として機能する第1の電極381
3に用いる材料としては、仕事関数の大きい材料を用いることが望ましい。例えば、IT
O(インジウムスズ酸化物)膜、インジウム亜鉛酸化物(IZO)膜、窒化チタン膜、ク
ロム膜、タングステン膜、Zn膜、Pt膜などの単層膜の他、窒化チタンとアルミニウム
を主成分とする膜との積層、窒化チタン膜とアルミニウムを主成分とする膜と窒化チタン
膜との3層構造等を用いることができる。なお、積層構造とすると、配線としての抵抗も
低く、良好なオーミックコンタクトがとれ、さらに陽極として機能させることができる。
【0266】
また、有機化合物を含む層3816は、蒸着マスクを用いた蒸着法、またはインクジェ
ット法によって形成される。有機化合物を含む層3816には、元素周期表の第4族金属
錯体をその一部に用いることとし、その他、組み合わせて用いることのできる材料として
は、低分子系材料であっても高分子系材料であっても良い。また、有機化合物を含む層に
用いる材料としては、通常、有機化合物を単層もしくは積層で用いる場合が多いが、本実
施の形態においては、有機化合物からなる膜の一部に無機化合物を用いる構成も含めるこ
ととする。さらに、公知の三重項材料を用いることも可能である。
【0267】
さらに、有機化合物を含む層3816上に形成される第2の電極3817に用いる材料
としては、仕事関数の小さい材料(Al、Ag、Li、Ca、またはこれらの合金MgA
g、MgIn、AlLi、CaF、または窒化カルシウム)を用いればよい。なお、有
機化合物を含む層3816で生じた光が第2の電極3817を透過させる場合には、第2
の電極(陰極)3817として、膜厚を薄くした金属薄膜と、透明導電膜(インジウムス
ズ酸化物(ITO)、酸化インジウム酸化亜鉛合金(In―ZnO)、酸化亜鉛(
ZnO)等)との積層を用いるのが良い。
【0268】
さらにシール材3805で封止基板3804を基板3810と貼り合わせることにより
、基板3810、封止基板3804、およびシール材3805で囲まれた空間3807に
発光素子3818が備えられた構造になっている。なお、空間3807には、不活性気体
(窒素やアルゴン等)が充填される場合の他、シール材3805で充填される構成も含む
ものとする。
【0269】
なお、シール材3805にはエポキシ系樹脂を用いるのが好ましい。また、これらの材
料はできるだけ水分や酸素を透過しない材料であることが望ましい。また、封止基板38
04に用いる材料としてガラス基板や石英基板の他、FRP(Fiberglass−R
einforced Plastics)、PVF(ポリビニルフロライド)、マイラー
、ポリエステルまたはアクリル等からなるプラスチック基板を用いることができる。
【0270】
以上のようにして、表示パネルを得ることができる。なお、上述した構成は一例であっ
て本発明の表示パネルの構成はこれに限定されない。なお、本発明の半導体装置は本実施
の形態に示した表示パネルの信号線駆動回路や画素に適用することができる。
【0271】
図38示すように、信号線駆動回路3801、画素部3802、第1の走査線駆動回路3
803及び第2の走査線駆動回路3806を一体形成することで、表示装置の低コスト化
が図れる。
【0272】
なお、表示パネルの構成としては、図38(a)に示したように信号線駆動回路3801
、画素部3802、第1の走査線駆動回路3803及び第2の走査線駆動回路3806を
一体形成した構成に限られず、信号線駆動回路3801に相当する図44に示す信号線駆
動回路4401をICチップ上に形成して、COG等で表示パネルに実装した構成として
も良い。なお、図44(a)の基板4400、画素部4402、第1の走査線駆動回路4
403、第2の走査線駆動回路4404、FPC4405、ICチップ4406、ICチ
ップ4407、封止基板4408、シール材4409は図38(a)の基板3810、画
素部3802、第1の走査線駆動回路3803、第2の走査線駆動回路3806、FPC
3809、ICチップ3819A、ICチップ3819B、封止基板3804、シール材
3805に相当する。
【0273】
つまり、駆動回路の高速動作が要求される信号線駆動回路のみを、CMOS等を用いてI
Cチップに形成し、低消費電力化を図る。また、ICチップはシリコンウエハ等の半導体
チップとすることで、より高速動作且つ低消費電力化を図れる。
【0274】
そして、第2の走査線駆動回路4403や第1の走査線駆動回路4404を画素部440
2と一体形成することで、低コスト化が図れる。
【0275】
こうして、高精細な表示装置の低コスト化が図れる。また、FPC4405と基板440
0との接続部において機能回路(メモリやバッファ)が形成されたICチップを実装する
ことで基板面積を有効利用することができる。
【0276】
また、図38(a)の信号線駆動回路3801、第1の走査線駆動回路3803及び第2
の走査線駆動回路3806に相当する図44(b)の信号線駆動回路4411、第1の走
査線駆動回路4414及び第2の走査線駆動回路4413をICチップ上に形成して、C
OG等で表示パネルに実装した構成としても良い。この場合には高精細な表示装置をより
低消費電力にすることが可能である。よって、より消費電力が少ない表示装置とするため
には、画素部に用いられるトランジスタの半導体層にはポリシリコンを用いることが望ま
しい。なお、図44(b)の基板4410、画素部4412、FPC4415、ICチッ
プ4416、ICチップ4417、封止基板4418、シール材4419は図38(a)
の基板3810、画素部3802、FPC3809、ICチップ3819A、ICチップ
3819B、封止基板3804、シール材3805に相当する。
【0277】
また、画素部4412のトランジスタの半導体層にアモルファスシリコンを用いることに
より低コスト化を図ることができる。さらに、大型の表示パネルを作製することも可能と
なる。
【0278】
また、画素の行方向及び列方向に第2の走査線駆動回路、第1の走査線駆動回路及び信号
線駆動回路を設けなくても良い。例えば、図45(a)に示すようにICチップ上に形成
された周辺駆動回路4501が図44(b)に示す、第1の走査線駆動回路4414、第
2の走査線駆動回路4413及び信号線駆動回路4411の機能を有するようにしても良
い。なお、図45(a)の基板4500、画素部4502、FPC4504、ICチップ
4505、ICチップ4506、封止基板4507、シール材4508は図38(a)の
基板3810、画素部3802、FPC3809、ICチップ3819A、ICチップ3
819B、封止基板3804、シール材3805に相当する。
【0279】
なお、図45(a)の表示装置の配線の接続を説明する模式図を図45(b)に示す。基
板4510、周辺駆動回路4511、画素部4512、FPC4513、FPC4514
有する。FPC4513より周辺駆動回路4511に外部からの信号及び電源電位が入力
される。そして、周辺駆動回路4511からの出力は、画素部4512の有する画素に接
続された行方向及び列方向の配線に入力される。
【0280】
さらに、発光素子3818に適用可能な発光素子の例を図39(a)、(b)に示す。つ
まり、実施の形態1、実施の形態2、実施の形態3、実施の形態4及び本実施の形態で示
した画素に適用可能な発光素子の構成について図39(a)、(b)を用いて説明する。
【0281】
図39(a)の発光素子は、基板3901の上に陽極3902、正孔注入材料からなる正
孔注入層3903、その上に正孔輸送材料からなる正孔輸送層3904、発光層3905
、電子輸送材料からなる電子輸送層3906、電子注入材料からなる電子注入層3907
、そして陰極3908を積層させた素子構造である。ここで、発光層3905は、一種類
の発光材料のみから形成されることもあるが、2種類以上の材料から形成されてもよい。
また本発明の素子の構造は、この構造に限定されない。
【0282】
また、図39(a)で示した各機能層を積層した積層構造の他、高分子化合物を用いた
素子、発光層に三重項励起状態から発光する三重項発光材料を利用した高効率素子など、
バリエーションは多岐にわたる。ホールブロック層によってキャリヤの再結合領域を制御
し、発光領域を二つの領域にわけることによって得られる白色発光素子などにも応用可能
である。
【0283】
図39(a)に示す本発明の素子作製方法は、まず、陽極3902(インジウムスズ酸
化物:ITO)を有する基板3901に正孔注入材料、正孔輸送材料、発光材料を順に蒸
着する。次に電子輸送材料、電子注入材料を蒸着し、最後に陰極3908を蒸着で形成す
る。
【0284】
次に、正孔注入材料、正孔輸送材料、電子輸送材料、電子注入材料、発光材料の材料に
好適な材料を以下に列挙する。
【0285】
正孔注入材料としては、有機化合物でればポルフィリン系の化合物や、フタロシアニン(
以下「HPc」と記す)、銅フタロシアニン(以下「CuPc」と記す)などが有効で
ある。また、使用する正孔輸送材料よりもイオン化ポテンシャルの値が小さく、かつ、正
孔輸送機能をもつ材料であれば、これも正孔注入材料として使用できる。導電性高分子化
合物に化学ドーピングを施した材料もあり、ポリスチレンスルホン酸(以下「PSS」と
記す)をドープしたポリエチレンジオキシチオフェン(以下「PEDOT」と記す)や、
ポリアニリンなどが挙げられる。また、絶縁体の高分子化合物も陽極の平坦化の点で有効
であり、ポリイミド(以下「PI」と記す)がよく用いられる。さらに、無機化合物も用
いられ、金や白金などの金属薄膜の他、酸化アルミニウム(以下「アルミナ」と記す)の
超薄膜などがある。
【0286】
正孔輸送材料として最も広く用いられているのは、芳香族アミン系(すなわち、ベンゼ
ン環−窒素の結合を有するもの)の化合物である。広く用いられている材料として、4,
4’−ビス(ジフェニルアミノ)−ビフェニル(以下、「TAD」と記す)や、その誘導
体である4,4’−ビス[N−(3−メチルフェニル)−N−フェニル−アミノ]−ビフ
ェニル(以下、「TPD」と記す)、4,4’−ビス[N−(1−ナフチル)−N−フェ
ニル−アミノ]−ビフェニル(以下、「α−NPD」と記す)がある。4,4’,4”−
トリス(N,N− ジフェニル−アミノ)−トリフェニルアミン(以下、「TDATA」
と記す)、4,4’,4”−トリス[N−(3−メチルフェニル)−N− フェニル−ア
ミノ]−トリフェニルアミン(以下、「MTDATA」と記す)などのスターバースト型
芳香族アミン化合物が挙げられる。
【0287】
電子輸送材料としては、金属錯体がよく用いられ、先に述べたAlq、BAlq、ト
リス(4−メチル−8−キノリノラト)アルミニウム(以下、「Almq」と記す)、ビ
ス(10−ヒドロキシベンゾ[h]−キノリナト)ベリリウム(以下、「Bebq」と記
す)などのキノリン骨格またはベンゾキノリン骨格を有する金属錯体などがある。また、
ビス[2−(2−ヒドロキシフェニル)−ベンゾオキサゾラト]亜鉛(以下、「Zn(B
OX)」と記す)、ビス[2−(2−ヒドロキシフェニル)−ベンゾチアゾラト]亜鉛
(以下、「Zn(BTZ)」と記す)などのオキサゾール系、チアゾール系配位子を有
する金属錯体もある。さらに、金属錯体以外にも、2−(4−ビフェニリル)−5−(4
−tert−ブチルフェニル)−1,3,4−オキサジアゾール(以下、「PBD」と記
す)、OXD−7などのオキサジアゾール誘導体、TAZ、3−(4−tert−ブチル
フェニル)−4−(4−エチルフェニル)−5−(4−ビフェニリル)−23、4−トリ
アゾール(以下、「p−EtTAZ」と記す)などのトリアゾール誘導体、バソフェナン
トロリン(以下、「BPhen」と記す)、BCPなどのフェナントロリン誘導体が電子
輸送性を有する。
【0288】
電子注入材料としては、上で述べた電子輸送材料を用いることができる。その他に、フッ
化カルシウム、フッ化リチウム、フッ化セシウムなどの金属ハロゲン化物や、酸化リチウ
ムなどのアルカリ金属酸化物のような絶縁体の、超薄膜がよく用いられる。また、リチウ
ムアセチルアセトネート(以下、「Li(acac)」と記す)や8−キノリノラト−リ
チウム(以下、「Liq」と記す)などのアルカリ金属錯体も有効である。
【0289】
発光材料としては、先に述べたAlq、Almq、BeBq、BAlq、Zn(BOX
、Zn(BTZ)などの金属錯体の他、各種蛍光色素が有効である。蛍光色素とし
ては、青色の4,4’−ビス(2,2 − ジフェニル−ビニル)−ビフェニルや、赤橙
色の4−(ジシアノメチレン)−2−メチル−6−(p−ジメチルアミノスチリル)−4
H−ピランなどがある。また、三重項発光材料も可能であり、白金ないしはイリジウムを
中心金属とする錯体が主体である。三重項発光材料として、トリス(2−フェニルピリジ
ン)イリジウム、ビス(2−(4’−トリル)ピリジナト−N,C2’)アセチルアセト
ナトイリジウム(以下「acacIr(tpy)」と記す)、 2,3,7,8,12
,13,17,18−オクタエチル−21H,23Hポルフィリン−白金などが知られて
いる。
【0290】
以上で述べたような各機能を有する材料を、各々組み合わせ、高信頼性の発光素子を作製
することができる。
【0291】
また、図39(b)に示すように図39(a)とは逆の順番に層を形成した発光素子を用
いることができる。つまり、基板3911の上に陰極3918、電子注入材料からなる電
子注入層3917、その上に電子輸送材料からなる電子輸送層3916、発光層3915
、正孔輸送材料からなる正孔輸送層3914、正孔注入材料からなる正孔注入層3913
、そして陽極3912を積層させた素子構造である。
【0292】
また、発光素子は発光を取り出すために少なくとも陽極又は陰極の一方が透明であればよ
い。そして、基板上にTFT及び発光素子を形成し、基板とは逆側の面から発光を取り出
す上面射出や、基板側の面から発光を取り出す下面射出や、基板側及び基板とは反対側の
面から発光を取り出す両面射出構造の発光素子があり、本発明の画素構成はどの射出構造
の発光素子にも適用することができる。
【0293】
上面射出構造の発光素子について図40(a)を用いて説明する。
【0294】
基板4000上に駆動用TFT4001が形成され、駆動用TFT4001のソース電極
に接して第1の電極4002が形成され、その上に有機化合物を含む層4003と第2の
電極4004が形成されている。
【0295】
また、第1の電極4002は発光素子の陽極である。そして第2の電極4004は発光素
子の陰極である。つまり、第1の電極4002と第2の電極4004とで有機化合物を含
む層4003が挟まれているところが発光素子となる。
【0296】
また、ここで、陽極として機能する第1の電極4002に用いる材料としては、仕事関数
の大きい材料を用いることが望ましい。例えば、窒化チタン膜、クロム膜、タングステン
膜、Zn膜、Pt膜などの単層膜の他、窒化チタンとアルミニウムを主成分とする膜との
積層、窒化チタン膜とアルミニウムを主成分とする膜と窒化チタン膜との3層構造等を用
いることができる。なお、積層構造とすると、配線としての抵抗も低く、良好なオーミッ
クコンタクトがとれ、さらに陽極として機能させることができる。光を反射する金属膜を
用いることで光を透過させない陽極を形成することができる。
【0297】
また、陰極として機能する第2の電極4004に用いる材料としては、仕事関数の小さい
材料(Al、Ag、Li、Ca、またはこれらの合金MgAg、MgIn、AlLi、C
aF、または窒化カルシウム)からなる金属薄膜と、透明導電膜(ITO(インジウム
スズ酸化物)、インジウム亜鉛酸化物(IZO)、酸化亜鉛(ZnO)等)との積層を用
いるのが良い。こうして薄い金属薄膜と、透明性を有する透明導電膜を用いることで光を
透過させることが可能な陰極を形成することができる。
【0298】
こうして、図40(a)の矢印に示すように発光素子からの光を上面に取り出すことが可
能になる。つまり、図38の表示パネルに適用した場合には、封止基板3804側に光が
射出することになる。従って上面射出構造の発光素子を表示装置に用いる場合には封止基
板3804は光透過性を有する基板を用いる。
【0299】
また、光学フィルムを設ける場合には、封止基板3804に光学フィルムを設ければよ
い。
【0300】
なお、第1の電極4002を陰極として機能するMgAg、MgIn、AlLi等の仕事
関数の小さい材料からなる金属膜を用いることができる。そして、第2の電極4004に
はITO(インジウムスズ酸化物)膜、インジウム亜鉛酸化物(IZO)などの透明導電
膜を用いることができる。よって、この構成によれば、上面射出の透過率を高くすること
ができる。
【0301】
また、下面射出構造の発光素子について図40(b)を用いて説明する。射出構造以外は
図40(a)と同じ構造の発光素子であるため同じ符号を用いて説明する。
【0302】
ここで、陽極として機能する第1の電極4002に用いる材料としては、仕事関数の大き
い材料を用いることが望ましい。例えば、ITO(インジウムスズ酸化物)膜、インジウ
ム亜鉛酸化物(IZO)膜などの透明導電膜を用いることができる。透明性を有する透明
導電膜を用いることで光を透過させることが可能な陽極を形成することができる。
【0303】
また、陰極として機能する第2の電極4004に用いる材料としては、仕事関数の小さい
材料(Al、Ag、Li、Ca、またはこれらの合金MgAg、MgIn、AlLi、C
aF、または窒化カルシウム)からなる金属膜を用いることができる。こうして、光を
反射する金属膜を用いることで光が透過しない陰極を形成することができる。
【0304】
こうして、図40(b)の矢印に示すように発光素子からの光を下面に取り出すことが可
能になる。つまり、図38の表示パネルに適用した場合には、基板3810側に光が射出
することになる。従って下面射出構造の発光素子を表示装置に用いる場合には基板381
0は光透過性を有する基板を用いる。
【0305】
また、光学フィルムを設ける場合には、基板3810に光学フィルムを設ければよい。
【0306】
両面射出構造の発光素子について図40(c)を用いて説明する。射出構造以外は図40
(a)と同じ構造の発光素子であるため同じ符号を用いて説明する。
【0307】
ここで、陽極として機能する第1の電極4002に用いる材料としては、仕事関数の大き
い材料を用いることが望ましい。例えば、ITO(インジウムスズ酸化物)膜、インジウ
ム亜鉛酸化物(IZO)膜などの透明導電膜を用いることができる。透光性を有する導電
膜を用いることで光を透過させることが可能な陽極を形成することができる。
【0308】
また、陰極として機能する第2の電極4004に用いる材料としては、仕事関数の小さい
材料(Al、Ag、Li、Ca、またはこれらの合金MgAg、MgIn、AlLi、C
aF、または窒化カルシウム)からなる金属薄膜と、透明導電膜(ITO(インジウム
スズ酸化物)、酸化インジウム酸化亜鉛合金(In―ZnO)、酸化亜鉛(ZnO
)等)との積層を用いるのが良い。こうして薄い金属薄膜と、透明性を有する透明導電膜
を用いることで光を透過させることが可能な陰極を形成することができる。
【0309】
こうして、図40(c)の矢印に示すように発光素子からの光を両面に取り出すことが可
能になる。つまり、図38の表示パネルに適用した場合には、基板3810側と封止基板
3804側に光が射出することになる。従って両面射出構造の発光素子を表示装置に用い
る場合には基板3810および封止基板3804は、ともに光透過性を有する基板を用い
る。
【0310】
また、光学フィルムを設ける場合には、基板3810および封止基板3804の両方に
光学フィルムを設ければよい。
【0311】
また、白色の発光素子とカラーフィルターを用いてフルカラー表示を実現する表示装置に
も本発明を適用することが可能である。
【0312】
図41に示すように、基板4100上に下地膜4102が形成され、その上に駆動用TF
T4101が形成され、駆動用TFT4101のソース電極に接して第1の電極4103
が形成され、その上に有機化合物を含む層4104と第2の電極4105が形成されてい
る。
【0313】
また、第1の電極4103は発光素子の陽極である。そして第2の電極4105は発光素
子の陰極である。つまり、第1の電極4103と第2の電極4105とで有機化合物を含
む層4104が挟まれているところが発光素子となる。図41の構成では白色光を発光す
る。そして、発光素子の上部に赤色のカラーフィルター4106R、緑色のカラーフィル
ター4106G、青色のカラーフィルター4106Bを設けられており、フルカラー表示
を行うことができる。また、これらのカラーフィルターを隔離するブラックマトリクス(
BMともいう)4107が設けられている。
【0314】
上述した発光素子の構成は組み合わせて用いることができ、本発明の画素構成を有する
表示装置に適宜用いることができる。また、上述した表示パネルの構成や、発光素子は例
示であり、もちろん本発明の画素構成は他の構成の表示装置に適用することもできる。
【0315】
次に、表示パネルの画素部の部分断面図を示す。
【0316】
まず、トランジスタの半導体層に結晶性半導体膜(ポリシリコン(p−Si:H)膜)を
用いた場合について図42及び図43を用いて説明する。
【0317】
ここで、半導体層は、例えば基板上にアモルファスシリコン(a−Si)膜を公知の成膜
法で形成する。なお、アモルファスシリコン膜に限定する必要はなく、非晶質構造を含む
半導体膜(微結晶半導体膜を含む)であれば良い。さらに非晶質シリコンゲルマニウム膜
などの非晶質構造を含む化合物半導体膜でも良い。
【0318】
そして、アモルファスシリコン膜をレーザ結晶化法や、RTAやファーネスアニール炉を
用いた熱結晶化法や、結晶化を助長する金属元素を用いた熱結晶化法などとにより結晶化
させる。もちろん、これらを組み合わせて行っても良い。
【0319】
上述した結晶化によって、非晶質半導体膜に部分的に結晶化された領域が形成される。
【0320】
さらに、部分的に結晶性が高められた結晶性半導体膜を所望の形状にパターニングして
、結晶化された領域から島状の半導体膜を形成する。この半導体膜をトランジスタの半導
体層に用いる。なお、パターニングとは、膜を形状加工することをいい、フォトリソグラ
フィー技術によって膜のパターンを形成すること(例えば、感光性アクリルにコンタクト
ホールを形成することや、感光性アクリルをスペーサとなるように形状加工することも含
む)や、フォトリソグラフィー技術によってマスクパターンを形成し、当該マスクパター
ンを用いてエッチング加工を行うことなどをいう。
【0321】
図42に示すように、基板42101上に下地膜42102が形成され、その上に半導体
層が形成されている。半導体層は駆動トランジスタ42118のチャネル形成領域421
03及びソース領域又はドレイン領域となる不純物領域42105、並びに容量素子42
119の下部電極となるチャネル形成領域42106、LDD領域42107及び不純物
領域42108を有する。なお、チャネル形成領域42103及びチャネル形成領域42
106にはチャネルドープが行われていても良い。
【0322】
基板はガラス基板、石英基板、セラミック基板、プラスチック基板などを用いることがで
きる。また、下地膜42102としては、窒化アルミニウム(AlN)や酸化珪素(Si
)、酸化窒化珪素(SiO)などの単層やこれらの積層を用いることができる

【0323】
半導体層上にはゲート絶縁膜42109を介してゲート電極42110及び容量素子の上
部電極42111が形成されている。
【0324】
駆動トランジスタ42118及び容量素子42119を覆って層間絶縁膜42112が形
成され、層間絶縁膜42112上にコンタクトホールを介して配線42113が不純物領
域42105と接している。配線42113に接して画素電極42114が形成され、画
素電極42114の端部及び配線42113を覆って第2の層間絶縁物42115が形成
されている。ここでは、ポジ型の感光性アクリル樹脂膜を用いることにより形成する。そ
して、画素電極42114上に有機化合物を含む層42116及び対向電極42117が
形成され、画素電極42114と対向電極42117とで有機化合物を含む層42116
が挟まれた領域では発光素子42120が形成されている。
【0325】
また、図42(b)に示すように、容量素子42119の下部電極の一部を構成するLD
D領域が、上部電極42111と重なるような領域42201を設けても良い。なお、図
42(a)と共通するところは共通の符号を用い、説明は省略する。
【0326】
また、図43(a)に示すように、駆動トランジスタ42118の不純物領域42105
と接する配線42113と同じ層に形成された第2の上部電極421301を有していて
も良い。なお、図42(a)と共通するところは共通の符号を用い、説明は省略する。第
2の上部電極42301と上部電極42111とで層間絶縁膜42112を挟みこみ、第
2の容量素子を構成している。また、第2の上部電極42301は不純物領域42108
と接しているため、上部電極42111とチャネル形成領域42106とでゲート絶縁膜
42109を挟みこんで構成される第1の容量素子と、上部電極42111と第2の上部
電極42301とで層間絶縁膜42112を挟みこんで構成される第2の容量素子と、が
並列に接続され、第1の容量素子と第2の容量素子からなる容量素子42302を構成し
ている。この容量素子42302の容量は第1の容量素子と第2の容量素子の容量を加算
した合成容量であるため、小さい面積で大きな容量の容量素子を形成することができる。
つまり、本発明の画素構成の容量素子として用いるとより開口率の向上が図れる。
【0327】
また、図43(b)に示すような容量素子の構成としても良い。基板43101上に下地
膜43102が形成され、その上に半導体層が形成されている。半導体層は駆動トランジ
スタ43118のチャネル形成領域43103及びソース領域又はドレイン領域となる不
純物領域43105を有する。なお、チャネル形成領域43103はチャネルドープが行
われていても良い。
【0328】
基板はガラス基板、石英基板、セラミック基板、プラスチック基板などを用いることがで
きる。また、下地膜43102としては、窒化アルミニウム(AlN)や酸化珪素(Si
)、酸化窒化珪素(SiO)などの単層やこれらの積層を用いることができる

【0329】
半導体層上にはゲート絶縁膜43106を介してゲート電極43107及び第1の電極4
3108が形成されている。
【0330】
駆動トランジスタ43118及び第1の電極43108を覆って第1の層間絶縁膜431
09が形成され、第1の層間絶縁膜43109上にコンタクトホールを介して配線431
0が不純物領域43105と接している。また、配線43110と同じ材料からなる同層
の第2の電極43111が形成される。
【0331】
さらに、配線43110及び第2の電極43111を覆うように第2の層間絶縁膜431
12が形成され、第2の層間絶縁膜43112上にコンタクトホールを介して、配線43
110と接して画素電極43113が形成されている。また、画素電極43113のと同
じ材料からなる同層の第3の電極43114が形成されている。ここで、第1の電極43
108、第2の電極43111及び第3の電極43114からなる容量素子43119が
形成される。
【0332】
画素電極43113の端部と第3の電極43114を覆って絶縁膜43115が形成され
、絶縁膜43115及び第3の電極43114上に有機化合物を含む層43116及び対
向電極43117が形成され、画素電極43113と対向電極43117とで有機化合物
を含む層43116が挟まれた領域では発光素子43120が形成されている。
【0333】
上述したように、結晶性半導体膜を半導体層に用いたトランジスタの構成は図42及び図
43に示したような構成が挙げられる。なお、図42及び図43に示したトランジスタの
構造はトップゲートの構造のトランジスタの一例である。つまり、トランジスタはP型で
もN型でもよい。N型の場合には、LDD領域はゲート電極と重なっていても良いし、ゲ
ート電極と重なっていなくても良いし、又はLDD領域の一部の領域が重なっていてもよ
い。さらに、ゲート電極はテーパー形状でもよく、ゲート電極のテーパー部の下部にLD
D領域が自己整合的に設けられていても良い。また、ゲート電極は二つに限られず三以上
のマルチゲート構造でも良いし、一つのゲート電極でも良い。
【0334】
また、半導体層にポリシリコン(p−Si)を用いたトランジスタの構成として、基板と
半導体層の間にゲート電極が挟まれた構造、つまり、半導体層の下にゲート電極が位置す
るボトムゲートのトランジスタを適用した表示パネルの部分断面を図46(a)に示す。
【0335】
基板4601上に下地膜4602が形成されている。さらに下地膜4602上にゲート
電極4603が形成されている。また、ゲート電極と同層に同じ材料からなる第1の電極
4604が形成されている。ゲート電極4603の材料にはリンが添加された多結晶シリ
コンを用いることができる。多結晶シリコンの他に、金属とシリコンの化合物であるシリ
サイドでもよい。
【0336】
また、ゲート電極4603及び第1の電極4604を覆うようにゲート絶縁膜4605が
形成されている。ゲート絶縁膜4605としては酸化珪素膜や窒化珪素膜などが用いられ
る。
【0337】
また、ゲート絶縁膜4605上に、半導体層が形成されている。半導体層は駆動トラン
ジスタ4622のチャネル形成領域4606、LDD領域4607及びソース領域又はド
レイン領域となる不純物領域4608、並びに容量素子4623の第2の電極となるチャ
ネル形成領域4609、LDD領域4610及び不純物領域4611を有する。なお、チ
ャネル形成領域4606及びチャネル形成領域4609はチャネルドープが行われていて
も良い。
【0338】
基板はガラス基板、石英基板、セラミック基板、プラスチック基板などを用いることがで
きる。また、下地膜4602としては、窒化アルミニウム(AlN)や酸化珪素(SiO
)、酸化窒化珪素(SiO)などの単層やこれらの積層を用いることができる。
【0339】
半導体層を覆って第1の層間絶縁膜4612が形成され、第1の層間絶縁膜4612上に
コンタクトホールを介して配線4613が不純物領域4608と接している。また、配線
4613と同層に同じ材料で第3の電極4614が形成されている。第1の電極4604
、第2の電極、第3の電極4614によって容量素子4623が構成されている。
【0340】
また、第1の層間絶縁膜4612には開口部4615が形成されている。駆動トランジス
タ4622、容量素子4623及び開口部4615を覆うように第2の層間絶縁膜461
6が形成され、第2の層間絶縁膜4616上にコンタクトホールを介して、画素電極46
17が形成されている。また、画素電極4617の端部を覆って絶縁膜4618が形成さ
れている。例えば、ポジ型の感光性アクリル樹脂膜を用いることができる。そして、画素
電極4617上に有機化合物を含む層4619及び対向電極4620が形成され、画素電
極4617と対向電極4620とで有機化合物を含む層4619が挟まれた領域では発光
素子4621が形成されている。そして、発光素子4621の下部に開口部4615が位
置している。つまり、発光素子4621からの発光を基板側から取り出すときには開口部
4615を有するため透過率を高めることができる。
【0341】
また、図46(a)において画素電極4617と同層に同じ材料を用いて第4の電極46
24を形成して、図46(b)のような構成としてもよい。すると、第1の電極4604
、第2の電極、第3の電極4614及び第4の電極4624によって構成される容量素子
4625を形成することができる。
【0342】
次に、トランジスタの半導体層にアモルファスシリコン(a−Si:H)膜を用いた場合
について説明する。図47にはトップゲートのトランジスタ、図48及び図49にはボト
ムゲートのトランジスタの場合について示す。
【0343】
アモルファスシリコンを半導体層に用いた順スタガ構造のトランジスタの断面を図47(
a)に示す。基板4701上に下地膜4702が形成されている。さらに下地膜4702
上に画素電極4703が形成されている。また、画素電極4703と同層に同じ材料から
なる第1の電極4704が形成されている。
【0344】
基板はガラス基板、石英基板、セラミック基板、プラスチック基板などを用いることがで
きる。また、下地膜4702としては、窒化アルミニウム(AlN)や酸化珪素(SiO
)、酸化窒化珪素(SiO)などの単層やこれらの積層を用いることができる。
【0345】
また、下地膜4702上に配線4705及び配線4706が形成され、画素電極4703
の端部が配線4705で覆われている。配線4705及び配線4706の上部にN型の導
電型を有するN型半導体層4707及びN型半導体層4708が形成されている。また、
配線4706と配線4705の間であって、下地膜4702上に半導体層4709が形成
されている。そして、半導体層4709の一部はN型半導体層4707及びN型半導体層
4708上にまで延長されている。なお、この半導体層はアモルファスシリコン(a−S
i:H)、微結晶半導体(μ−Si:H)等の非結晶性を有する半導体膜で形成されてい
る。また、半導体層4709上にゲート絶縁膜4710が形成されている。また、ゲート
絶縁膜4710と同層の同じ材料からなる絶縁膜4711が第1の電極4704上にも形
成されている。なお、ゲート絶縁膜4710としては酸化珪素膜や窒化珪素膜などが用い
られる。
【0346】
また、ゲート絶縁膜4710上に、ゲート電極4712が形成されている。また、ゲー
ト電極と同層に同じ材料でなる第2の電極4713が第1の電極4704上に絶縁膜47
11を介して形成されている。第1の電極4704及び第2の電極4713で絶縁膜47
11を挟まれた容量素子4719が形成されている。また、画素電極4703の端部、駆
動トランジスタ4718及び容量素子4719を覆い、層間絶縁膜4714が形成されて
いる。
【0347】
層間絶縁膜4714及びその開口部に位置する画素電極4703上に有機化合物を含む層
4715及び対向電極4716が形成され、画素電極4703と対向電極4716とで有
機化合物を含む層4715が挟まれた領域では発光素子4717が形成されている。
【0348】
また、図47(a)に示す第1の電極4704を図47(b)に示すように第1の電極4
720で形成してもよい。第1の電極4720は配線4705及び4706と同層の同一
材料で形成されている。
【0349】
また、アモルファスシリコンを半導体層に用いたボトムゲート構造のトランジスタを用い
た表示パネルの部分断面を図48に示す。
【0350】
基板4801上に下地膜4802が形成されている。さらに下地膜4802上にゲート
電極4803が形成されている。また、ゲート電極と同層に同じ材料からなる第1の電極
4804が形成されている。ゲート電極4803の材料にはリンが添加された多結晶シリ
コンを用いることができる。多結晶シリコンの他に、金属とシリコンの化合物であるシリ
サイドでもよい。
【0351】
また、ゲート電極4803及び第1の電極4804を覆うようにゲート絶縁膜4805が
形成されている。ゲート絶縁膜4805としては酸化珪素膜や窒化珪素膜などが用いられ
る。
【0352】
また、ゲート絶縁膜4805上に、半導体層4806が形成されている。また、半導体
層4806と同層に同じ材料からなる半導体層4807が形成されている。
【0353】
基板はガラス基板、石英基板、セラミック基板、プラスチック基板などを用いることがで
きる。また、下地膜4802としては、窒化アルミニウム(AlN)や酸化珪素(SiO
)、酸化窒化珪素(SiO)などの単層やこれらの積層を用いることができる。
【0354】
半導体層4806上にはN型の導電性を有するN型半導体層4808、4809が形成さ
れ、半導体層4807上にはN型半導体層4810が形成されている。
【0355】
N型半導体層4808、4809上にはそれぞれ配線4811、4812が形成され、N
型半導体層4810上には配線4811及び4812と同層の同一材料からなる導電層4
813が形成されている。
【0356】
半導体層4807、N型半導体層4810及び導電層4813からなる第2の電極が構成
される。なお、この第2の電極と第1の電極4804でゲート絶縁膜4805を挟み込ん
だ構造の容量素子4820が形成されている。
【0357】
また、配線4811の一方の端部は延在し、その延在した配線4811上部に接して画素
電極4814が形成されている。
【0358】
また、画素電極4814の端部、駆動トランジスタ4819及び容量素子4820を覆う
ように絶縁膜4815が形成されている。
【0359】
画素電極4814及び絶縁膜4815上には有機化合物を含む層4816及び対向電極4
817が形成され、画素電極4814と対向電極4817とで有機化合物を含む層481
6が挟まれた領域では発光素子4818が形成されている。
【0360】
容量素子の第2の電極の一部となる半導体層4807及びN型半導体層4810は設けな
くても良い。つまり第2の電極は導電層4813とし、第1の電極4804と導電層48
13でゲート絶縁膜が挟まれた構造の容量素子としてもよい。
【0361】
なお、図48(a)において、配線4811を形成する前に画素電極4814を形成する
ことで、図48(b)に示すような、画素電極4814からなる第2の電極4821と第
1の電極4804でゲート絶縁膜4805が挟まれた構造の容量素子4822を形成する
ことができる。
【0362】
なお、図48では、逆スタガ型のチャネルエッチ構造のトランジスタについて示したが、
もちろんチャネル保護構造のトランジスタでも良い。チャネル保護構造のトランジスタの
場合について、図49(a)、(b)を用いて説明する。
【0363】
図49(a)に示すチャネル保護型構造のトランジスタは図48(a)に示したチャネル
エッチ構造の駆動トランジスタ4819の半導体層4806のチャネルが形成される領域
上にエッチングのマスクとなる絶縁物4901が設けられている点が異なり、他の共通し
ているところは共通の符号を用いている。
【0364】
また、同様に、図49(b)に示すチャネル保護型構造のトランジスタは図48(b)に
示したチャネルエッチ構造の駆動トランジスタ4819の半導体層4806のチャネルが
形成される領域上にエッチングのマスクとなる絶縁物4901が設けられている点が異な
り、他の共通しているところは共通の符号を用いている。
【0365】
本発明の画素を構成するトランジスタの半導体層(チャネル形成領域やソース領域やドレ
イン領域など)に非晶質半導体膜を用いることで、製造コストを削減することができる。
【0366】
なお、本発明の画素構成の適用することができるトランジスタの構造や、容量素子の構造
は上述した構成に限られず、さまざまな構成のトランジスタの構造や、容量素子の構造の
ものを用いることができる。
【0367】
(実施の形態10)
本発明の半導体装置は様々な電子機器の回路部に適用することができる。特に、電子機器
の表示部を構成する回路に本発明の半導体装置を用いることができる。そのような電子機
器として、ビデオカメラ、デジタルカメラ、ゴーグル型ディスプレイ、ナビゲーションシ
ステム、音響再生装置(カーオーディオ、オーディオコンポ等)、コンピュータ、ゲーム
機器、携帯情報端末(モバイルコンピュータ、携帯電話、携帯型ゲーム機又は電子書籍等
)、記録媒体を備えた画像再生装置(具体的にはDigital Versatile
Disc(DVD)等の記録媒体を再生し、その画像を表示しうるディスプレイを備えた
装置)などが挙げられる。
【0368】
図50(A)はディスプレイであり、筐体50001、支持台50002、表示部500
03、スピーカ部50004、ビデオ入力端子50005等を含む。なお、ディスプレイ
は、パーソナルコンピュータ用、テレビジョン放送受信用、広告表示用などの全ての情報
表示用表示装置が含まれる。
【0369】
図50(B)はカメラであり、本体50101、表示部50102、受像部50103、
操作キー50104、外部接続ポート50105、シャッター50106等を含む。
【0370】
図50(C)はコンピュータであり、本体50201、筐体50202、表示部502
03、キーボード50204、外部接続ポート50205、ポインティングマウス502
06等を含む。
【0371】
図50(D)はモバイルコンピュータであり、本体50301、表示部50302、ス
イッチ50303、操作キー50304、赤外線ポート50305等を含む。
【0372】
図50(E)は記録媒体を備えた携帯型の画像再生装置(具体的にはDVD再生装置)で
あり、本体50401、筐体50402、表示部A50403、表示部B50404、記
録媒体(DVD等)読み込み部50405、操作キー50406、スピーカ部50407
等を含む。
【0373】
図50(F)はゴーグル型ディスプレイであり、本体50501、表示部50502、
アーム部50503を含む。
【0374】
図50(G)はビデオカメラであり、本体50601、表示部50602、筐体506
03、外部接続ポート50604、リモコン受信部50605、受像部50606、バッ
テリ50607、音声入力部50608、操作キー50609、接眼部50610等を含
む。
【0375】
図50(H)は携帯電話機であり、本体50701、筐体50702、表示部5070
3、音声入力部50704、音声出力部50705、操作キー50706、外部接続ポー
ト50707、アンテナ50708等を含む。
【0376】
このように本発明は、あらゆる電子機器に適用することが可能である。
【0377】
(実施の形態11)
本実施の形態において携帯電話の構成例について図53を用いて説明する。
【0378】
表示パネル5310はハウジング5300に脱着自在に組み込まれる。ハウジング53
00は表示パネル5310のサイズに合わせて、形状や寸法を適宜変更することができる
。表示パネル5310を固定したハウジング5300はプリント基板5301に嵌入され
モジュールとして組み立てられる。
【0379】
表示パネル5310はFPC5311を介してプリント基板5301に接続される。プ
リント基板5301には、スピーカ5302、マイクロフォン5303、送受信回路53
04、CPU及びコントローラなどを含む信号処理回路5305が形成されている。この
ようなモジュールと、入力手段5306、バッテリ5307を組み合わせ、筐体5309
に収納する。表示パネル5310の画素部は筐体5309に形成された開口窓から視認で
きように配置する。
【0380】
表示パネル5310は、画素部と一部の周辺駆動回路(複数の駆動回路のうち動作周波
数の低い駆動回路)を基板上にTFTを用いて一体形成し、一部の周辺駆動回路(複数の
駆動回路のうち動作周波数の高い駆動回路)をICチップ上に形成し、そのICチップを
COG(Chip On Glass)で表示パネル5310に実装しても良い。あるい
は、そのICチップをTAB(Tape Auto Bonding)やプリント基板を
用いてガラス基板と接続してもよい。なお、一部の周辺駆動回路を基板上に画素部と一体
形成し、他の周辺駆動回路を形成したICチップをCOG等で実装した表示パネルの構成
は図44(a)に一例を示してある。このような構成とすることで、表示装置の低消費電
力化を図り、携帯電話機の一回の充電による使用時間を長くすることができる。また、携
帯電話機の低コスト化を図ることができる。
【0381】
また、さらに消費電力の低減を図るため、図44(b)や図45(a)に示すように、基
板上にTFTを用いて画素部を形成し、全ての周辺駆動回路をICチップ上に形成し、そ
のICチップをCOG(Chip On Glass)などで表示パネルに実装しても良
い。そして、画素部には、図2の画素構成を用い、非晶質半導体膜をトランジスタの半導
体層に用いることで製造コストの削減を図ることができる。
【0382】
また、本実施例に示した構成は携帯電話機の一例であって、このような構成の携帯電話機
に限られず様々な構成の携帯電話機の回路部に本発明の半導体装置の原理を適用すること
ができる。
【0383】
(実施の形態12)
図51は表示パネル5101と、回路基板5102を組み合わせたELモジュールを示
している。表示パネル5101は画素部5103、走査線駆動回路5104及び信号線駆
動回路5105を有している。回路基板5102には、例えば、コントロール回路510
6や信号分割回路5107などが形成されている。表示パネル5101と回路基板510
2は接続配線5108によって接続されている。接続配線にはFPC等を用いることがで
きる。
【0384】
表示パネル5101は、画素部と一部の周辺駆動回路(複数の駆動回路のうち動作周波数
の低い駆動回路)を基板上にTFTを用いて一体形成し、一部の周辺駆動回路(複数の駆
動回路のうち動作周波数の高い駆動回路)をICチップ上に形成し、そのICチップをC
OG(Chip On Glass)などで表示パネル5101に実装するとよい。ある
いは、そのICチップをTAB(Tape Auto Bonding)やプリント基板
を用いて表示パネル5101に実装しても良い。なお、一部の周辺駆動回路を基板上に画
素部と一体形成し、他の周辺駆動回路を形成したICチップをCOG等で実装した構成は
図44(a)に一例を示してある。
【0385】
また、さらに消費電力の低減を図るため、ガラス基板上にTFTを用いて画素部を形成し
、全ての周辺駆動回路をICチップ上に形成し、そのICチップをCOG(Chip O
n Glass)表示パネルに実装してもよい。
【0386】
なお、非晶質半導体膜を、画素を構成するトランジスタの半導体層に適用する場合には、
基板上にTFTを用いて画素部を形成し、全ての周辺駆動回路をICチップ上に形成し、
そのICチップをCOG(Chip On Glass)で表示パネルに実装するとよい
。なお、基板上に画素部を形成し、その基板上に周辺駆動回路を形成したICチップをC
OG等で実装した構成は図44(b)に一例を示してある。
【0387】
このELモジュールによりELテレビ受像機を完成させることができる。図52は、E
Lテレビ受像機の主要な構成を示すブロック図である。チューナ5201は映像信号と音
声信号を受信する。映像信号は、映像信号増幅回路5202と、そこから出力される信号
を赤、緑、青の各色に対応した色信号に変換する映像信号処理回路5203と、その映像
信号を駆動回路の入力仕様に変換するためのコントロール回路5106により処理される
。コントロール回路5106は、走査線側と信号線側にそれぞれ信号が出力する。デジタ
ル駆動する場合には、信号線側に信号分割回路5107を設け、入力デジタル信号をm個
に分割して供給する構成としても良い。
【0388】
チューナ5201で受信した信号のうち、音声信号は音声信号増幅回路5204に送ら
れ、その出力は音声信号処理回路5205を経てスピーカ5206に供給される。制御回
路5207は受信局(受信周波数)や音量の制御情報を入力部5208から受け、チュー
ナ5201や音声信号処理回路5205に信号を送出する。
【0389】
図50(A)に示すように、図51のELモジュールを筐体50001に組みこんで、
テレビ受像機を完成させることができる。ELモジュールにより、表示部50003が形
成される。また、スピーカ部50004、ビデオ入力端子50005などが適宜備えられ
ている。
【0390】
勿論、テレビ受像機に限定されず、パーソナルコンピュータのモニタをはじめ、鉄道の
駅や空港などにおける情報表示盤や、街頭における広告表示盤などの回路部に本発明の半
導体装置の原理を適用することができる。
【実施例1】
【0391】
本実施例では、本発明の半導体装置を表示装置に適用した場合の画素レイアウトの構成例
を示す。
【0392】
図29に示した画素2917の画素レイアウトを図63に示す。
【0393】
図63の画素は、走査線6301、配線6302、トランジスタ6307、容量素子63
08、画素電極6309、スイッチトランジスタ6310、スイッチトランジスタ631
1、スイッチトランジスタ6312、第1の信号線6318、第2の信号線6319及び
電源線6320を有する。
【0394】
トランジスタ6307のゲート端子と電気的に接続される配線と、電源線6320の一部
とにより容量素子6308が形成されている。また、トランジスタ6307は、第1端子
(ソース端子又はドレイン端子の一方)が電源線6320に接続され、第2端子(ソース
端子又はドレイン端子の他方)がスイッチトランジスタ6312の第1端子(ソース端子
又はドレイン端子の一方)、及びスイッチトランジスタ6311の第1端子(ソース端子
又はドレイン端子の一方)と接続されている。また、またトランジスタ6307のゲート
端子はスイッチトランジスタ6310の第1端子(ソース端子又はドレイン端子の一方)
と接続されている。スイッチトランジスタ6310の第2端子(ソース端子又はドレイン
端子の他方)は第2の信号線6319と接続され、スイッチトランジスタ6311の第2
端子(ソース端子又はドレイン端子の他方)は第1の信号線6318に接続されている。
また、スイッチトランジスタ6310の及びスイッチトランジスタ6311のゲート端子
は共に走査線6301に接続されている。スイッチトランジスタ6312は、ゲート端子
が配線6302に接続され、第2端子(ソース端子又はドレイン端子の他方)が画素電極
6309と接続されている。
【0395】
なお、トランジスタ6307、容量素子6308、スイッチトランジスタ6310、スイ
ッチトランジスタ6311、スイッチトランジスタ6312、第1の信号線6318、第
2の信号線6319及び電源線6320は図29の画素のトランジスタ2907、容量素
子2908、スイッチ2910、スイッチ2911、スイッチ2912、第1の信号線2
918、第2の信号線2919及び電源線2920にそれぞれ対応する。そして、画素電
極6309上に有機化合物を含む層と対向電極とが形成されることにより図29に示す発
光素子2909が完成する。
【0396】
なお、本実施例の画素レイアウトは一例であってこれに限定されない。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
負荷に供給する電流をトランジスタで制御する回路を具備する半導体装置であって、
前記トランジスタのソース端子又はドレイン端子の一方が電流電圧変換素子と電気的に接続され、
前記トランジスタが飽和領域で動作するように前記トランジスタのゲート端子とソース端子との間の電圧を制御することにより前記電流電圧変換素子に発生する電圧を制御する増幅回路が設けられていることを特徴とする半導体装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【図27】
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【図28】
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【図29】
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【図30】
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【図31】
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【図32】
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【図33】
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【図34】
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【図35】
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【図36】
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【図37】
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【図38】
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【図39】
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【図40】
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【図41】
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【図42】
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【図43】
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【図44】
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【図45】
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【図46】
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【図47】
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【図48】
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【図49】
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【図50】
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【図51】
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【図52】
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【図53】
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【図54】
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【図55】
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【図56】
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【図57】
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【図58】
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【図59】
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【図60】
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【図61】
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【図62】
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【図63】
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【図64】
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【図65】
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【図66】
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【図67】
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【公開番号】特開2011−248371(P2011−248371A)
【公開日】平成23年12月8日(2011.12.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−150537(P2011−150537)
【出願日】平成23年7月7日(2011.7.7)
【分割の表示】特願2006−325656(P2006−325656)の分割
【原出願日】平成18年12月1日(2006.12.1)
【出願人】(000153878)株式会社半導体エネルギー研究所 (5,264)
【Fターム(参考)】