説明

半田こて

【課題】 所定の部分の半田の溶解が素早くできると共に、他の部分を無用に加熱して損傷させる等の事故を生じさせずに、特に小さな実装部品が基板上に接近して配置されている場合に好適な半田こてを提供する。
【解決手段】 基板8上に半田付けされた実装部品6のリードピン7を基板8から離すための半田こてにおいて、 こて先3に、リードピン7を間に置く間隔でもって対向して配され、少なくとも一方が形状記憶合金で形成されて半田の溶解温度に略等しい温度で互いに接するように変形する一対の突出片33とを備えて構成した。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、基板上に半田付けによって取り付けられた実装部品のリードピンを基板から離すための半田こてに関し、特に、実装部品の側方から一定の間隔をおいて突出して設けられ基板に半田付けされている複数のリードピン中から単一のリードピンを選択して基板から離すための半田こてに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、例えば下記の特許文献1で示すように、プリント基板に半田付けされた部品をプリント基板から取り外すための半田こてが提案されている。この従来技術は、一対の棒状部材を軸を中心に相対的に回動可能に一体に設け、棒状部材の一対の先端部によって部品の半田付けされている部分を挟持可能にしたものである。そして、棒状部材の先端部を外部からの電力供給によって加熱する加熱部が設けられたものである。このようにして、棒状部材の一対の先端が半田付け部分を挟むペンチの役割をしながら半田を加熱するようになっている。
【0003】
また、他の従来技術として下記の特許文献2で示すものが提案されている。これはプリント基板に部品のリードを半田付けするための半田こてに関するものである。具体的には、半田こてのピット部の先端をV字状或いはU字状或いは蓮形にカットした切り込み部を形成したものである。部品リードがランド上に挿入されている箇所に切り込み部をあてがって加熱する。このようにして、ランドとリードの両方に同じように熱量を与えて加熱することができるようになっている。
【0004】
更に、他の従来技術として下記の特許文献3で示すものが提案されている。これは乗せ台付半田こてであって、半田こてのヒータ部分に記憶合金を設け、過熱されたときに記憶合金が折れ曲がってこて先が起き上がるように記憶させたものである。従って、半田こてを加熱したときには自動的に乗せ台が用意される。
【特許文献1】実開昭60−71469号公報(全文明細書、4頁、7行〜20行〕
【特許文献2】実開昭63−163270号公報(全文明細書、4頁、3行〜8行)
【特許文献3】実開平2−144261号公報(全文明細書、4頁、7行〜20行)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、ICのような実装部品は側方から突出して設けられた複数のリードピンが基板に半田付けされており、これらリードピンの中から単一のリードピンを選択して基板から離したい場合がある。このような必要性は、例えば、実験や試験のために単一のリードピンだけ基板から外してジャンパー線で他のランドに接続することがある。また、リードピンの接続が誤っている場合にも同様に基板から外すことがある。
【0006】
しかしながら、上記特許文献1及び2における従来技術にあっては、こて先を所定のリードピンだけに接触させるように考慮されていないため、隣接するリードピンにも接触してしまうおそれがあった。従って、近時のリードピンが接近して複数本配置されている実装部品にあっては、単一のリードピンだけ半田を溶融して基板から離すことが困難であった。例えば、半田こてで所望のリードピンだけを加熱することができず隣接するリードピンをも加熱してしまい、その半田を不要に溶融してしまうことがあった。更には、実装部品、基板等を不要に加熱して損傷させてしまう等の問題点があった。特に、プリント基板上に多数の小さな部品が接近して半田付けされている場合には、その中から所望のリードピンだけの半田付けの取り外しを行なうことは極めて困難であった。勿論、こて先でリードピンとランドとの間の半田を溶解し、ピンセット等によってリードピンを引き離す方法もあるが、この方法ではその作業が面倒でありリードピンに過大な力が加わって折り曲げてしまう等の問題点があった。
【0007】
また、リードピンを基板から外すために、こて先を斜めにしてリードピンと基板の間に挿入しているが、隣接する他の実装部品に接触してこれを損傷させてしまうという問題点があった。更に、こて先や把持部が他の実装部に当たってしまい操作の障害になってしまうという問題点があった。
【0008】
そこで、本発明は、プリント基板に半田付けされている実装部品のリードピン中から単一のリードピンを選択して基板から離すための半田こてにおいて、上述した従来技術の問題点を解消した半田こてを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記課題を解決するために、本願の請求項1に係る発明は、基板上に半田付けされた実装部品のリードピンを該基板から離すための半田こてにおいて、
把持部に取付けられる根本部と先端部とが略直角に折曲されているこて先と、
前記こて先に、前記リードピンを間に置く間隔でもって対向して配され、少なくとも一方が形状記憶合金で形成されて半田の溶解温度に略等しい温度で互いに接するように変形する一対の突出片と、
前記突出片の互いに対向する夫々の位置に設けた楔と、
前記突出片の互いに対向する夫々の面に設けた粗面とを備えて構成したことを特徴とする。
【0010】
また、本願の請求項2に係る発明は、基板上に半田付けされた実装部品のリードピンを該基板から離すための半田こてにおいて、
こて先に、前記リードピンを間に置く間隔でもって対向して配され、少なくとも一方が形状記憶合金で形成されて半田の溶解温度に略等しい温度で互いに接するように変形する一対の突出片とを備えて構成したことを特徴とする半田こて。
【0011】
また、本願の請求項3に係る発明は、基板上に半田付けされた実装部品のリードピンを該基板から離すための半田こてにおいて、
こて先に、前記リードピンを間に置く間隔でもって対向して配され、少なくとも一方が形状記憶合金で形成されて半田の溶解温度に略等しい温度で互いに接するように変形する一対の突出片と、
前記突出片の互いに対向する夫々の位置に設けた楔とを備えて構成したことを特徴とする。
【0012】
また、本願の請求項4に係る発明は、基板上に半田付けされた実装部品のリードピンを該基板から離すための半田こてにおいて、
把持部に取付けられる根本部と先端部とが略直角に折曲されているこて先と、
前記こて先に、前記リードピンを間に置く間隔でもって対向して配され、少なくとも一方が形状記憶合金で形成されて半田の溶解温度に略等しい温度で互いに接するように変形する一対の突出片とを備えて構成したことを特徴とする。
【0013】
また、本願の請求項5に係る発明は、基板上に半田付けされた実装部品のリードピンを該基板から離すための半田こてにおいて、
把持部に取付けられる根本部と先端部とが略直角に折曲されているこて先と、
前記こて先に、前記リードピンを間に置く間隔でもって対向して配され、少なくとも一方が形状記憶合金で形成されて半田の溶解温度に略等しい温度で互いに接するように変形する一対の突出片と、
前記突出片の互いに対向する夫々の位置に設けた楔とを備えて構成したことを特徴とする。
【発明の効果】
【0014】
本発明は上述のような構成をとることにより、以下のような効果を奏する。本願の請求項1に係る半田こてにおいては、基板に半田付けされている所定のリードピンを取り外す場合、リードピンを間に挟んで一対の突出片を位置させ、こて先を加熱する。こて先の温度が半田の溶解温度に達すると形状記憶合金が変形して互いに接することになる。そのため、所定のリードピンのみが突出片によって強く挟み込まれ、その部分が最も加熱されるので、素早く半田の溶解が行なわれる。一方、突出片はその周辺の他のリードピン等から離れるので、これらを無用に加熱することがない。従って、所定の部分の半田の溶解が素早くできると共に、他の部分を無用に加熱して損傷させる等の事故を生じさせないので、特に小さな実装部品が基板上に接近して配置されている場合に好適な半田こてを提供できる。
【0015】
同じく、本願の請求項1に係る半田こてにおいては、突出片は所定のリードピンを挟むように変形する際に、その楔がリードピンと基板との間に入り込んで両者を積極的に分離させる。そのため、使用者は分離のための操作を行なわなくても自動的にリードピンと基板の分離が達成できるので、操作性に優れた半田こてを提供できる。
【0016】
同じく、本願の請求項1に係る半田こてにおいては、突出片はその対向する面が粗面となっているので、リードピンをしっかりと挟むことができる。そのため、把持部でもってこて先を持ち上げたときにリードピンがこて先から外れないで確実に基板から持ち上げることができる効果を有する。
【0017】
同じく、本願の請求項1に係る半田こてにおいては、こて先は根本部と先端部とが直角に折曲しているため、基板の上方からこて先を下ろすだけで所定のリードピンにこて先を当てることができる。そのため、基板上に接近して多数の実装部品が実装され空間が少なくても所定のリードピンのみの取り外しが容易な半田こてを提供することができる。
【0018】
また、本願の請求項2に係る本発明の半田こてにおいては、基板に半田付けされている所定のリードピンを取り外す場合、リードピンを間に挟んで一対の突出片を位置させ、こて先を加熱する。こて先の温度が半田の溶解温度に達すると形状記憶合金が変形して互いに接することになる。そのため、所定のリードピンのみが突出片によって強く挟み込まれ、その部分が最も加熱されるので、素早く半田の溶解が行なわれる。一方、突出片はその周辺の他のリードピン等から離れるので、これらを無用に加熱することがない。従って、所定の部分の半田の溶解が素早くできると共に、他の部分を無用に加熱して損傷させる等の事故を生じさせないので、特に小さな実装部品が基板上に接近して配置されている場合に好適な半田こてを提供できる。
【0019】
また、本願の請求項3に係る本発明の半田こてにおいては、基板に半田付けされている所定のリードピンを取り外す場合、リードピンを間に挟んで一対の突出片を位置させ、こて先を加熱する。こて先の温度が半田の溶解温度に達すると形状記憶合金が変形して互いに接することになる。そのため、所定のリードピンのみが突出片によって強く挟み込まれ、その部分が最も加熱されるので、素早く半田の溶解が行なわれる。一方、突出片はその周辺の他のリードピン等から離れるので、これらを無用に加熱することがない。従って、所定の部分の半田の溶解が素早くできると共に、他の部分を無用に加熱して損傷させる等の事故を生じさせないので、特に小さな実装部品が基板上に接近して配置されている場合に好適な半田こてを提供できる。
【0020】
同じく、本願の請求項3に係る半田こてにおいては、突出片は所定のリードピンを挟むように変形する際に、その楔がリードピンと基板との間に入り込んで両者を積極的に分離させる。そのため、使用者は分離のための操作を行なわなくても自動的にリードピンと基板の分離が達成できるので、操作性に優れた半田こてを提供できる。
【0021】
また、本願の請求項4に係る本発明の半田こてにおいては、基板に半田付けされている所定のリードピンを取り外す場合、リードピンを間に挟んで一対の突出片を位置させ、こて先を加熱する。こて先の温度が半田の溶解温度に達すると形状記憶合金が変形して互いに接することになる。そのため、所定のリードピンのみが突出片によって強く挟み込まれ、その部分が最も加熱されるので、素早く半田の溶解が行なわれる。一方、突出片はその周辺の他のリードピン等から離れるので、これらを無用に加熱することがない。従って、所定の部分の半田の溶解が素早くできると共に、他の部分を無用に加熱して損傷させる等の事故を生じさせないので、特に小さな実装部品が基板上に接近して配置されている場合に好適な半田こてを提供できる。
【0022】
同じく、本願の請求項4に係る半田こてにおいては、こて先は根本部と先端部とが直角に折曲しているため、基板の上方からこて先を下ろすだけで所定のリードピンにこて先を当てることができる。そのため、基板上に接近して多数の実装部品が実装され空間が少なくても所定のリードピンのみの取り外しが容易な半田こてを提供することができる。
【0023】
また、本願の請求項5に係る本発明の半田こてにおいては、基板に半田付けされている所定のリードピンを取り外す場合、リードピンを間に挟んで一対の突出片を位置させ、こて先を加熱する。こて先の温度が半田の溶解温度に達すると形状記憶合金が変形して互いに接することになる。そのため、所定のリードピンのみが突出片によって強く挟み込まれ、その部分が最も加熱されるので、素早く半田の溶解が行なわれる。一方、突出片はその周辺の他のリードピン等から離れるので、これらを無用に加熱することがない。従って、所定の部分の半田の溶解が素早くできると共に、他の部分を無用に加熱して損傷させる等の事故を生じさせないので、特に小さな実装部品が基板上に接近して配置されている場合に好適な半田こてを提供できる。
【0024】
同じく、本願の請求項5に係る半田こてにおいては、突出片は所定のリードピンを挟むように変形する際に、その楔がリードピンと基板との間に入り込んで両者を積極的に分離させる。そのため、使用者は分離のための操作を行なわなくても自動的にリードピンと基板の分離が達成できるので、操作性に優れた半田こてを提供できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0025】
本発明を実施するための最良の形態としては、以下に説明する実施例である。
【実施例】
【0026】
本発明の実施例を図1〜図4によって説明する。図1は本発明の実施例における半田こてを示す斜視図、図2は本発明の実施例における半田こての使用の際において加熱前の状態を基板の上方から見た平面図、図3は本発明の実施例における半田こての使用の際において加熱後の状態を基板の上方から見た平面図、図4は本発明の実施例における半田こてが所定のリードピンを挟持した状態を示すこて先の斜視図である。
【0027】
図1において、半田こて1は把持部2とこて先3と内臓されたヒータ(図示せず)の電源スイッチ4と電源コード5から形成されている。こて先3は把持部2に取付けられる根本部31と先端部32とから構成されている。そして、こて先3は全体的に根本部31と先端部32とが直角に曲がった形状に形成されている。ヒータは電源供給開始時点から短時間の間だけ高電圧が発生する電源回路(図示せず)に接続されている。
【0028】
半田こて1が使用されるICのような実装部品6は、側方から一定の間隔をおいて複数のリードピン7が突出して設けられている。これらリードピン7は基板8のランドに半田付けされている。
【0029】
先端部32には、リードピン7を間に置く間隔でもって対向して一対の突出片33が設けられている。また、この突出片33はリードピン7間に挿入される幅で形成されている。更に、この突出片33は形状記憶合金で形成され半田の溶解温度で互いに接するように変形するようになっている。
【0030】
突出片33先端寄りで接する互いの対向して基板に接する位置には、楔34が設けられている。また、突出片33が互いに対向する面には多数の突起を設けて粗面35が形成されている。
次に、上述した本発明の実施例の構成による半田こて1を用いて実装部品6のリードピン7中から一本だけを基板8から離す方法を説明する。まず、図2で示すように、こて先3を加熱しない状態で一対の突出片32を選択した単一のリードピン7の両側の間隙に位置させる。これは使用者が基板8の上方から半田こて1の根本部31を垂直に、こて先32を水平にして下ろすことによって行なう。その後、使用者が電源スイッチ4をオンとすることにより、ヒータに電源コードを介して電力供給が行なわれる。こて先3はヒータによって加熱される。リードピント7をランドに固着している半田が溶解する温度に達すると、突出片33は図3で示すように形状記憶合金の変形によって互いに接するようになる。
突出片33が互いに接するように変形することにより、図4で示すように、楔34はランドとリードピン7との間に入り込んで両者を積極的に分離させる。そして、使用者は半田こて1自体を上方に持ち上げれば、リードピン7が突出片33で挟持されてランドから離される。その後、電源スィッチをオフとすることによりこて先32の温度を下げる。そして、突出片33を再び元の形状に戻させ、リードピン7を挟持した状態を解除する。
【0031】
上述した実施例によれば、基板8に半田付けされている実装部品6の複数のリードピン7中から単一のリードピン7を選択して基板6から離す際には、このリードピン7を間に挟んで一対の突出片33を位置させる。その後、電源スイッチ4をオンとして最初に高電圧を引加しこて先3を急速に加熱する。こて先3の温度が半田の溶解温度に達すると、形状記憶合金が変形して突出片33が互いに接することになる。そのため、所定のリードピン7のみが突出片33によって強く挟み込まれ、その部分が最も加熱されるので、素早く半田の溶解が行なわれる。一方、突出片33はその周辺の他のリードピン7等から離れるので、これらを無用に加熱することがない。即ち、所定箇所の半田の溶解が素早くできると共に、他の部分を無用に加熱して損傷させる等の事故を生じさせない。
【0032】
また、突出片33は所定のリードピン7を挟むように変形する際に、その楔34がリードピン7と基板8との間に入り込んで両者を積極的に分離させる。そのため、使用者は分離のための特別な操作を行なわなくても自動的にリードピン7と基板8の分離が達成できる。その後に、把持部2でもってこて先3を持ち上げてリードピン7を基板8から完全に離すことができる。このとき、突出片33はその対向する面が粗面35となっているので、リードピン7をしっかりと挟むことができる。分離作業が完了した後は、電源スイッチ4をオフとしてこて先3の過熱を停止すると、突出片33が形状記憶合金の復元動作によって互いに離れて元の形状に戻る。このようにして、こて先3からリードピン7を離すことができる。
【0033】
また、こて先3は根本部31と先端部32とが直角に折曲しているため、基板8の上方からこて先3を下ろすだけで所定のリードピン7に当てることができる。そのため、基板8上に接近して多数の実装部品が実装されていることにより空間が少ない状態でも所定のリードピン7のみの取り外しを容易にできる。
【0034】
尚、上述した本発明の実施例においては、一対の突出片33は、両方共に形状記憶合金で形成したが、片方だけを形状記憶合金で形成するようにしてもよい。
【0035】
尚また、上述した本発明の実施例においては、こて先3の加熱の制御は把持部2に設けた電源スイッチ4を操作することによって行なうように構成したが、本発明はこれに限定されることなく、電源スイッチを電源コード5の途中に設ける等種々の構成をとることができる。
【0036】
尚また、上述した本発明の実施例においては、こて先3は把持部2に固定したが、取付け取り外し自在にして他の形状のこて先と把持部2を共用にするようにしてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0037】
【図1】図1は本発明の実施例における半田こてを示す斜視図である。
【図2】図2は本発明の実施例における半田こての使用の際において加熱前の状態を基板の上方から見た平面図である。
【図3】図3は本発明の実施例における半田こての使用の際において加熱後の状態を基板の上方から見た平面図である。
【図4】図4は本発明の実施例における半田こてが所定のリードピンを挟持した状態を示すこて先の斜視図である。
【符号の説明】
【0038】
1 半田こて
2 把持部
3 こて先
4 電源スィッチ
5 電源コード
6 実装部品
7 リードピン
8 基板
31 根本部
32 先端部
33 突出片
34 楔
35 粗面


【特許請求の範囲】
【請求項1】
基板上に半田付けされた実装部品のリードピンを該基板から離すための半田こてにおいて、
把持部に取付けられる根本部と先端部とが略直角に折曲されているこて先と、
前記こて先に、前記リードピンを間に置く間隔でもって対向して配され、少なくとも一方が形状記憶合金で形成されて半田の溶解温度に略等しい温度で互いに接するように変形する一対の突出片と、
前記突出片の互いに対向する夫々の位置に設けた楔と、
前記突出片の互いに対向する夫々の面に設けた粗面とを備えて構成したことを特徴とする半田こて。
【請求項2】
基板上に半田付けされた実装部品のリードピンを該基板から離すための半田こてにおいて、
こて先に、前記リードピンを間に置く間隔でもって対向して配され、少なくとも一方が形状記憶合金で形成されて半田の溶解温度に略等しい温度で互いに接するように変形する一対の突出片とを備えて構成したことを特徴とする半田こて。
【請求項3】
基板上に半田付けされた実装部品のリードピンを該基板から離すための半田こてにおいて、
こて先に、前記リードピンを間に置く間隔でもって対向して配され、少なくとも一方が形状記憶合金で形成されて半田の溶解温度に略等しい温度で互いに接するように変形する一対の突出片と、
前記突出片の互いに対向する夫々の位置に設けた楔とを備えて構成したことを特徴とする半田こて。
【請求項4】
基板上に半田付けされた実装部品のリードピンを該基板から離すための半田こてにおいて、
把持部に取付けられる根本部と先端部とが略直角に折曲されているこて先と、
前記こて先に、前記リードピンを間に置く間隔でもって対向して配され、少なくとも一方が形状記憶合金で形成されて半田の溶解温度に略等しい温度で互いに接するように変形する一対の突出片とを備えて構成したことを特徴とする半田こて。
【請求項5】
基板上に半田付けされた実装部品のリードピンを該基板から離すための半田こてにおいて、
把持部に取付けられる根本部と先端部とが略直角に折曲されているこて先と、
前記こて先に、前記リードピンを間に置く間隔でもって対向して配され、少なくとも一方が形状記憶合金で形成されて半田の溶解温度に略等しい温度で互いに接するように変形する一対の突出片と、
前記突出片の互いに対向する夫々の位置に設けた楔とを備えて構成したことを特徴とする半田こて。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2006−303132(P2006−303132A)
【公開日】平成18年11月2日(2006.11.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−121873(P2005−121873)
【出願日】平成17年4月20日(2005.4.20)
【出願人】(000201113)船井電機株式会社 (7,855)
【Fターム(参考)】