単結晶成長装置及び単結晶成長方法
【課題】 本発明は、高品質の結晶成長を高い歩留で成長させ、結晶歩留の改善を図る結晶成長装置または結晶成長方法に関する。
【解決手段】 本発明は、結晶成長を行なう上で、結晶品質の低下や結晶の乱れなどの悪影響を及ぼす混入水分や、混入空気などの活性ガス成分や、生成される炭素化合物ガスの真空排気を促進するため、炉壁材の昇温、供給ガスの昇温、吸着ガスの除去を行なう微量ガスの添加と昇温シーケンスにより炉内吸着ガスや混入ガスの排気を効率よく行なえる結晶成長装置及び結晶成長方法に関する。
【解決手段】 本発明は、結晶成長を行なう上で、結晶品質の低下や結晶の乱れなどの悪影響を及ぼす混入水分や、混入空気などの活性ガス成分や、生成される炭素化合物ガスの真空排気を促進するため、炉壁材の昇温、供給ガスの昇温、吸着ガスの除去を行なう微量ガスの添加と昇温シーケンスにより炉内吸着ガスや混入ガスの排気を効率よく行なえる結晶成長装置及び結晶成長方法に関する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、半導体材料として用いるシリコンの単結晶成長装置及び単結晶成長方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、半導体用のシリコン単結晶成長方法として、チョクラルスキー法(CZ法)が広く使用されてきた。特に、当該CZ法は、大口径結晶の成長を行なう上で優れており、広く使われてきた。しかしながら、量産が進むにつれ、更なる結晶収率向上が望まれ、また、省資源・省エネルギーという観点からも多大な電力を消費するCZ法の結晶収率向上が必要となってきた。
【0003】
例えば、シリコン単結晶引上装置、シリコン単結晶引上方法の特許文献1には、結晶歩留や稼働率の高い単結晶引上装置やシリコン単結晶引上方法について記載されている。
原料多結晶供給装置について記載している。
また、シリコン単結晶の製造方法の特許文献2には、磁場を印加して、石英ルツボ内表面の劣化を抑制し、ルツボの寿命を延ばし、ルツボの劣化に起因する有転位化を防止する方法が記載されている。
また、単結晶の成長方法及びその実施に使用する装置についての特許文献3には、固体層と溶融層との界面を平坦に保ち、抵抗率を均一にし、高歩留で単結晶を得る方法が記載されている。
【0004】
【特許文献1】特開2004−338978
【特許文献2】特開2000−247788
【特許文献3】特開平09−208374
前記の従来例において、例えば特許文献1では、結晶歩留や稼働率の高い単結晶引上装置やシリコン単結晶引上方法として、原料の原料多結晶供給装置について記載しているが、結晶がポリ化し、または異物の落下によるツイン結晶の問題などの対策は書かれていない。また、特許文献2では、単結晶引上げ中に磁場を印加して、石英ルツボ内表面の劣化を抑制し、ルツボの寿命を延ばし、ルツボの劣化に起因する有転位化を防止する方法が記載されているが、炉内雰囲気が起因する有転位化を防止の方法などは、記載されておらず、基本的な有転移化の課題に対する課題が解決されていない。
【0005】
また、特許文献3には、抵抗率の成長方向分布や歩留向上方法が記載されているが、太陽電池向け結晶など、抵抗率幅の大きい製品についての対策にはならない。
このように、結晶歩留を向上する上で重要なことは、先ず、成長結晶がポリ化し、または、有転移化することに対し、対策を要する。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は、例えば単結晶成長法の中で、CZ法を用いるシリコン単結晶成長の過程で成長結晶がポリ化する割合を改善することを目的としたものである。また、同時に、炉の開放時に炉内部品に水分が吸着し、その影響でカーボン部品の消耗が激しくなり、炉の経時変化の影響や、結晶中へのカーボンの混入、溶融シリコンとカーボンが反応し、SiCが生成され、これが成長中の結晶に取込まれて有転移化するなどの問題解決を果たすことを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、上記目的を達成するために、高真空を保持できる炉体と、炉内部品への水分の吸着を防止し、残留吸着物を化学的に積極的に反応させ、無害化、真空排気することによって、成長中のシリコン単結晶の有転移化を防止し、高品質結晶を高い歩留で得られる単結晶成長装置及び単結晶成長方法を提供するものである。
【0008】
請求項1には、
常圧、減圧または真空雰囲気で結晶成長を行なう結晶成長炉で、短時間に真空度を上げるための真空排気装置と、炉内到達真空度維持できる真空シール材を有する結晶成長炉において、真空排気しながら、炉内部品や原料結晶の水分吸着を低減する予備過熱装置を具備し、初期真空到達度を10のマイナス四乗トール以上とすることを特徴とする単結晶成長方法と単結晶成長装置が記載されている。すなわち、真空漏れを低減するために、フランジの精度や、真空シール材料も例えば、回転軸のシールには、磁性流体シールなどの使用も有効であり、真空漏れの低減が図られた上で水分吸着の低減を果たしている。
【0009】
請求項2には、請求項1において、
炉の開放時にチャンバ内壁に結露や吸着を生じさせないために、炉の内壁を室温以上に保つ、機構を具備することを特徴とする単結晶成長方法と単結晶成長装置が記載されている。すなわち、通常、冷却水は、室温より低くなることが多く、炉を構成するチャンバ内壁に結露が生じることがある。しかしチャンバが室温以上であれば、吸着は低減できる。
【0010】
請求項3には、請求項2において、
炉チャンバの水冷ジャケット内部に温水を供給し、炉の内壁を室温以上に保つことを特徴とする単結晶成長方法と単結晶成長装置が記載されている。
具体的には温度制御系により炉の解体中や、準備工程で炉の内面が大気に曝されている場合において、チャンバの内壁に結露が生じないために温水が供給される。
【0011】
請求項4には、請求項1から3において、
炉を閉じ、真空引きを行なう時、水冷ジャケット内部の温度を更に上昇させ、真空引きを行なうことを特徴とする単結晶成長方法と単結晶成長装置が記載されている。
真空引きと同時に、炉壁を大気への暴露中よりも昇温し、吸着水分の除去を行なう。
【0012】
請求項5には、請求項1から4において、
加熱した不活性置換ガスを炉内に流し、吸着水分を除去することを特徴とする単結晶成長方法と単結晶成長装置が記載されている。
すなわち、ガスの通路の吸着水分を除去する。
【0013】
請求項6には、請求項1から5において、
炉内部品を予備加熱装置によって加熱し、吸着水分を取り除くことを特徴とする単結晶成長方法と単結晶成長装置が記載されている。保温筒の予備過熱を行なう。
【0014】
請求項7には、請求項1から6において、
不活性供給ガスの加熱制御と、水冷ジャケット内の温水温度制御と、炉内補助加熱装置と、主加熱源のヒータをそれぞれ真空度レベルに応じて制御することを特徴とする単結晶成長方法と単結晶成長装置が記載されている。主加熱ヒータも含め、昇温し、吸着水分の除去を行なう。
【0015】
請求項8には、
単結晶成長炉に供給する不活性ガス供給時に、不活性ガスに0.01%から3%のモノシランガスやシランガスを混合して炉内に供給することを特徴とする単結晶成長方法と単結晶成長装置が記載されている。微量のモノシランガスやシランガスを用いた場合、下記の化学反応1式又は2式により、炉内部品やシリコン原料への吸着水分を他の物質に転換し、単結晶成長炉内雰囲気より水分を効果的に除去することができる。
SiH4+2H2O=SiO2+4H2 −1
SiClH3+2H2O=SiO2+HCl+3H2 −2
【0016】
本発明によれば、真空レベルの向上と、短時間に高真空度に到達できること、また、吸着物質として水分などの除去を確実に行なえるため、単結晶成長時の有転移化の防止や、多結晶化の防止が確実にできるため、結晶歩留の向上を図ることができる。
【発明の効果】
【0017】
本発明によれば、単結晶引上げの開始前に炉内に残留する空気や、水分、炭化水素化合物を除去し、シリコンの溶解工程に至る以前にシリコンとの反応し易いこれらの物質を除去することができるため、単結晶の成長を妨げるシリコンの炭化物、酸化物などの異物の生成が無くなり、これによって結晶成長の歩留を改善できる効果が得られた。また、従来、炉内のカーボン部品は、水分がある場合、ハイドロカーボン化し、形状劣化を生じる。また、残留酸素によって炭酸ガス化し、カーボン部品寿命を短縮する不具合が有ったが、本発明による残留ガスや残留水分の除去により、長寿命化が実現できる効果が得られた。また、成長中の結晶中に炭素が取込まれる量を低減できるため、その後のウエーハプロセスの熱処理時に生じる炭素起因の酸素析出の低減が可能になった。
更に、本発明によって、更に炉内部品が劣化しないため、従来プロセス条件の経時的変化を抑止することが出来たため、品質の安定化が実現できる効果が得られた。
【発明を実施するための最良の形態】
【0018】
以下に本発明を実施するための最良の形態を実施例に基づき説明する。
【実施例】
【0019】
本発明の実施例を図1から図4によって説明する。
図1は、本発明における単結晶成長装置の模式図である。
である。
図において、真空チャンバ1は水冷ジャケット構造となっており、炉内の加熱時の熱を遮蔽しているが、水冷ジャケット内に冷却水を冷却水結合配管2によって、取り回し、冷却を行なっている。雰囲気ガスとして、アルゴンガスやヘリュームガスなどの不活性ガスが使用されている。前記不活性ガスは、ガスフローメータ3を経由し、炉内に供給される。従来、不活性ガスは略常温で供給されていたが、本発明においては、昇温熱交換器4を経由し、ガスバルブ5で供給ガスの制御を経て炉内に供給する。
【0020】
主制御装置は単結晶引上げ工程の全ての区間を管理しており、引上げ準備工程つまりチャンバ内壁が空気に暴露されている状況下では、冷却水に代わって、温水バルブ7を経由し、昇温熱交換器9で暖められた温水が水冷ジャケット内に供給される。温度計6で、当該温水の温度が監視されており、室温に比較し5℃以上の温度になるように温水を加熱している。炉が閉じられ、完全に空気や水分が置換された後、原料多結晶を溶解する工程に入ると、冷水バルブ8を開き、冷却水槽14からポンプ21によって冷却水が揚水され、チャンバに通水される。また、一般的に複数の炉の冷却用循環水を使用する場合、炉の稼動時に温水化した炉からの冷却排水の温度の高いものを再利用しても良い。
【0021】
炉からの真空排気は、真空排気弁10を経由し、真空ポンプ11によって真空排気するが、減圧状態を保ちながら結晶成長を行なう時は、真空排気弁10を圧力調整弁として使用し、必要な減圧状態に圧力調整を行なう。バルブ12は、置換ガス源13から置換ガス供給を制御する制御弁である。例えば、不活性ガスで置換を行なう前に、乾燥窒素ガスでガス置換を行い、炉内の水分や残留酸素との置換を行なうことができる。炉の冷却を行なう冷却水経路は、冷却水槽14から冷水バルブ8を経由し、温度計6で計測された冷却水が真空チャンバ1に供給され、冷却水結合配管2で上部のチャンバからメインチャンバそして下部チャンバへと供給し、再び冷却水槽14へと戻される。冷却水槽14の水温が上昇するとチラーなどの熱交換器によって冷却され、一定範囲の温度が保たれる。
【0022】
炉が大気開放されている炉の掃除や原料チャージの工程においては、冷水バルブ8を閉じ、温水バルブ7を開き、ポンプ22から昇温熱交換器9を経由して室温より高い温度の温水をチャンバへと流し、チャンバ内壁に結露が生じないようにする。
【0023】
図2は、本発明における保温筒の予備過熱機能の摸式図である。
図において、保温リング15は、ヒータからの熱を遮蔽し、炉内を高温に保つ働きで使用されている。本発明では、炉内部品予備加熱電源16からの電力で、予備加熱ヒータ18を加熱し、吸着水分の置換を促進する。絶縁材17は、保温リング15が導電性の炭素ファイバである場合、電気を通じないための絶縁材である。
【0024】
図3は、本発明における単結晶成長装置のガス供給経路図である。
不活性ガスとして、ヘリュームガスやアルゴンガスが用いられるが、ここではアルゴンガス使用の例を示す。アルゴンガスは、通常液体アルゴンを気化させながら使用するが、真空チャンバ1に供給するアルゴンガスは、アルゴンガスバルブ19から供給される。供給されたアルゴンガスの露天は、マイナス80℃レベルのものであり、水分は含まれないが、炉内部品には、大気中に放置されたことによって、ある程度の水分を吸着している、そこで、供給されたアルゴンガスを先ず昇温熱交換器4に通して加熱し、ガスバルブ5から真空チャンバ1に供給する。このままの状態であっても、従来法に比較すれば、吸着水分量の置換量は大きく改善されているが、さらにモノシランガス(SiH4)をモノシランガスバルブ20から0.01%から3%程度加え、炉内部品の予備加熱装置18で加熱し、100℃以上に過熱すれば、急激に水分を排気することができる。
【0025】
図4は、本発明における単結晶成長工程フロー図である。
図において、炉の自動制御ユニットは、工程毎に環境温度を計測し、真空チャンバ1に水冷ジャケット内部に流す冷却水温度を環境温度以下にしないように制御を行なう。つまり、冷却水温度が室温より低い場合、真空チャンバ1の内壁に結露が生じる可能性がでる。そこで、炉壁の自動制御ユニットは、室温より高めに冷却水の昇温制御を実施する(STEP−1)。
【0026】
次に、炉を大気開放し、次の結晶成長に備え原材料を仕込む。結晶成長が完了している場合、先ず成長結晶を取り出す。その後、炉内掃除・原料チャージ作業に続く。ここで、結晶成長時に生成した粉体や堆積物を炉内から除去する。これらの作業の間、相当する時間及び原材料の組込み作業時間の間、チャンバ内壁面は、大気中に暴露することになり、チャンバ壁への水分吸着が生じる。
その後、炉の組立てを行い、真空引きを行なう時点で、前記チャンバ壁への水分吸着が所定の真空度まで素早く到達させる上で弊害となる。(STEP−2)。
そこで、炉を大気開放時に、チャンバ炉壁面の昇温を行い、水分吸着の低減を図る必要がある。
【0027】
次に炉を組立て、炉を密閉し、真空粗引きを開始する。(STEP−3)。
更に前記チャンバ炉壁面の吸着水分を素早く取除くため、更に冷却水温を高める。また、炉内を減圧状態にした後、置換ガスを流し、また真空引きを行なう動作の繰り返しを行い、置換率を高める。
更に、高温の置換ガスを炉内に供給し、炉内部品表面の吸着水分をガス置換し、排気すると共に目標設定真空度に素早く到達するように真空引きを行なう(STEP−4)。
【0028】
置換ガスが進んだ段階で炉内部品予備加熱工程に入る(STEP−5)。
例えば、炉内で多孔質の炉内保温材である保温筒の予備過熱を行なう。100℃ていどから200℃に昇温し、また、不活性ガスの供給または、昇温した不活性ガスの供給により、水分や、残留ガスの置換を行なう。
【0029】
残留ガスの置換が完了した時点で、不活性ガスの供給を停止、真空引きにより、到達真空度を確認する。到達真空度が10E−4トール以下になった場合、真空漏れが無いものとして、結晶成長工プロセスに移行する(STEP−6)。
【0030】
次に炉内部品の予備加熱を停止する(STEP−7)。
予備加熱装置は、基本的に多孔質の炉内保温材の昇温による吸着物の蒸発を促進する目的であり、単結晶成長プロセスでは停止するが、場合によって、炉内の温度分布改善に流用することも可能である。
【0031】
次に単結晶成長プロセスに移行する(STEP−8)。
単結晶成長プロセスでは、先ず、多結晶原料の溶解、種結晶の成長に続き、目的の単結晶成長工程へと進み、単結晶成長プロセスが完了すると冷却工程を経て、炉の解体、結晶取出しを行い、最初の状態からの繰り返し作業となる。
【0032】
順調に真空工程が進まなかった場合、真空シール保守作業を行なう(STEP−9)。
真空の保持状態が悪い所謂真空炉に漏れがある場合には、真空シール材料の交換や、フランジの合わせ部分の締付けなど保守作業を行う。極微量の漏れがある場合において、不活性ガスに添加したモノシランガス(SiH4)が空気や水分と反応し、炉外に排出されるため、結晶の歩留向上に効果がある。
【0033】
本発明において、このように単結晶歩留を改善する利点がある。
本発明の説明では、シリコン単結晶について記載しているが、本発明における水分や酸素などの吸着物を除去する手法は、シリコン多結晶やその他の無機単結晶・多結晶の製造時における品質改良、歩留改善に適用できることは言うまでもない。又結晶製造以外に、真空蒸着法、化学気相成長法、分子線エピタキシャル法などでの無機材質や有機材質薄膜の形成時にも、真空チャンバを用いて製造を行なうが、この場合にも装置内部の吸着ガスや水分除去に本発明を適用し、品質改良や歩留改善を効果的に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0034】
【図1】本発明における単結晶成長装置の模式図を示す。
【図2】本発明における保温筒の予備過熱機能の摸式図を示す。
【図3】本発明における単結晶成長装置のガス供給経路図を示す。
【図4】本発明における単結晶成長工程フロー図を示す。
【符号の説明】
【0035】
1 真空チャンバ 2 冷却水結合配管 3 ガスフローメータ
4 昇温熱交換器 5 ガスバルブ 6 温度計
7 温水バルブ 8 冷水バルブ 9 昇温熱交換器
10 真空排気弁 11 真空ポンプ 12 バルブ
13 置換ガス源 14 冷却水槽 15 保温リング
16 炉内部品予備加熱電源 17 絶縁材
18 予備加熱ヒータ 19 アルゴンガスバルブ
20 モノシランガスバルブ 21 ポンプ
22 温水ポンプ
【技術分野】
【0001】
本発明は、半導体材料として用いるシリコンの単結晶成長装置及び単結晶成長方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、半導体用のシリコン単結晶成長方法として、チョクラルスキー法(CZ法)が広く使用されてきた。特に、当該CZ法は、大口径結晶の成長を行なう上で優れており、広く使われてきた。しかしながら、量産が進むにつれ、更なる結晶収率向上が望まれ、また、省資源・省エネルギーという観点からも多大な電力を消費するCZ法の結晶収率向上が必要となってきた。
【0003】
例えば、シリコン単結晶引上装置、シリコン単結晶引上方法の特許文献1には、結晶歩留や稼働率の高い単結晶引上装置やシリコン単結晶引上方法について記載されている。
原料多結晶供給装置について記載している。
また、シリコン単結晶の製造方法の特許文献2には、磁場を印加して、石英ルツボ内表面の劣化を抑制し、ルツボの寿命を延ばし、ルツボの劣化に起因する有転位化を防止する方法が記載されている。
また、単結晶の成長方法及びその実施に使用する装置についての特許文献3には、固体層と溶融層との界面を平坦に保ち、抵抗率を均一にし、高歩留で単結晶を得る方法が記載されている。
【0004】
【特許文献1】特開2004−338978
【特許文献2】特開2000−247788
【特許文献3】特開平09−208374
前記の従来例において、例えば特許文献1では、結晶歩留や稼働率の高い単結晶引上装置やシリコン単結晶引上方法として、原料の原料多結晶供給装置について記載しているが、結晶がポリ化し、または異物の落下によるツイン結晶の問題などの対策は書かれていない。また、特許文献2では、単結晶引上げ中に磁場を印加して、石英ルツボ内表面の劣化を抑制し、ルツボの寿命を延ばし、ルツボの劣化に起因する有転位化を防止する方法が記載されているが、炉内雰囲気が起因する有転位化を防止の方法などは、記載されておらず、基本的な有転移化の課題に対する課題が解決されていない。
【0005】
また、特許文献3には、抵抗率の成長方向分布や歩留向上方法が記載されているが、太陽電池向け結晶など、抵抗率幅の大きい製品についての対策にはならない。
このように、結晶歩留を向上する上で重要なことは、先ず、成長結晶がポリ化し、または、有転移化することに対し、対策を要する。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は、例えば単結晶成長法の中で、CZ法を用いるシリコン単結晶成長の過程で成長結晶がポリ化する割合を改善することを目的としたものである。また、同時に、炉の開放時に炉内部品に水分が吸着し、その影響でカーボン部品の消耗が激しくなり、炉の経時変化の影響や、結晶中へのカーボンの混入、溶融シリコンとカーボンが反応し、SiCが生成され、これが成長中の結晶に取込まれて有転移化するなどの問題解決を果たすことを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、上記目的を達成するために、高真空を保持できる炉体と、炉内部品への水分の吸着を防止し、残留吸着物を化学的に積極的に反応させ、無害化、真空排気することによって、成長中のシリコン単結晶の有転移化を防止し、高品質結晶を高い歩留で得られる単結晶成長装置及び単結晶成長方法を提供するものである。
【0008】
請求項1には、
常圧、減圧または真空雰囲気で結晶成長を行なう結晶成長炉で、短時間に真空度を上げるための真空排気装置と、炉内到達真空度維持できる真空シール材を有する結晶成長炉において、真空排気しながら、炉内部品や原料結晶の水分吸着を低減する予備過熱装置を具備し、初期真空到達度を10のマイナス四乗トール以上とすることを特徴とする単結晶成長方法と単結晶成長装置が記載されている。すなわち、真空漏れを低減するために、フランジの精度や、真空シール材料も例えば、回転軸のシールには、磁性流体シールなどの使用も有効であり、真空漏れの低減が図られた上で水分吸着の低減を果たしている。
【0009】
請求項2には、請求項1において、
炉の開放時にチャンバ内壁に結露や吸着を生じさせないために、炉の内壁を室温以上に保つ、機構を具備することを特徴とする単結晶成長方法と単結晶成長装置が記載されている。すなわち、通常、冷却水は、室温より低くなることが多く、炉を構成するチャンバ内壁に結露が生じることがある。しかしチャンバが室温以上であれば、吸着は低減できる。
【0010】
請求項3には、請求項2において、
炉チャンバの水冷ジャケット内部に温水を供給し、炉の内壁を室温以上に保つことを特徴とする単結晶成長方法と単結晶成長装置が記載されている。
具体的には温度制御系により炉の解体中や、準備工程で炉の内面が大気に曝されている場合において、チャンバの内壁に結露が生じないために温水が供給される。
【0011】
請求項4には、請求項1から3において、
炉を閉じ、真空引きを行なう時、水冷ジャケット内部の温度を更に上昇させ、真空引きを行なうことを特徴とする単結晶成長方法と単結晶成長装置が記載されている。
真空引きと同時に、炉壁を大気への暴露中よりも昇温し、吸着水分の除去を行なう。
【0012】
請求項5には、請求項1から4において、
加熱した不活性置換ガスを炉内に流し、吸着水分を除去することを特徴とする単結晶成長方法と単結晶成長装置が記載されている。
すなわち、ガスの通路の吸着水分を除去する。
【0013】
請求項6には、請求項1から5において、
炉内部品を予備加熱装置によって加熱し、吸着水分を取り除くことを特徴とする単結晶成長方法と単結晶成長装置が記載されている。保温筒の予備過熱を行なう。
【0014】
請求項7には、請求項1から6において、
不活性供給ガスの加熱制御と、水冷ジャケット内の温水温度制御と、炉内補助加熱装置と、主加熱源のヒータをそれぞれ真空度レベルに応じて制御することを特徴とする単結晶成長方法と単結晶成長装置が記載されている。主加熱ヒータも含め、昇温し、吸着水分の除去を行なう。
【0015】
請求項8には、
単結晶成長炉に供給する不活性ガス供給時に、不活性ガスに0.01%から3%のモノシランガスやシランガスを混合して炉内に供給することを特徴とする単結晶成長方法と単結晶成長装置が記載されている。微量のモノシランガスやシランガスを用いた場合、下記の化学反応1式又は2式により、炉内部品やシリコン原料への吸着水分を他の物質に転換し、単結晶成長炉内雰囲気より水分を効果的に除去することができる。
SiH4+2H2O=SiO2+4H2 −1
SiClH3+2H2O=SiO2+HCl+3H2 −2
【0016】
本発明によれば、真空レベルの向上と、短時間に高真空度に到達できること、また、吸着物質として水分などの除去を確実に行なえるため、単結晶成長時の有転移化の防止や、多結晶化の防止が確実にできるため、結晶歩留の向上を図ることができる。
【発明の効果】
【0017】
本発明によれば、単結晶引上げの開始前に炉内に残留する空気や、水分、炭化水素化合物を除去し、シリコンの溶解工程に至る以前にシリコンとの反応し易いこれらの物質を除去することができるため、単結晶の成長を妨げるシリコンの炭化物、酸化物などの異物の生成が無くなり、これによって結晶成長の歩留を改善できる効果が得られた。また、従来、炉内のカーボン部品は、水分がある場合、ハイドロカーボン化し、形状劣化を生じる。また、残留酸素によって炭酸ガス化し、カーボン部品寿命を短縮する不具合が有ったが、本発明による残留ガスや残留水分の除去により、長寿命化が実現できる効果が得られた。また、成長中の結晶中に炭素が取込まれる量を低減できるため、その後のウエーハプロセスの熱処理時に生じる炭素起因の酸素析出の低減が可能になった。
更に、本発明によって、更に炉内部品が劣化しないため、従来プロセス条件の経時的変化を抑止することが出来たため、品質の安定化が実現できる効果が得られた。
【発明を実施するための最良の形態】
【0018】
以下に本発明を実施するための最良の形態を実施例に基づき説明する。
【実施例】
【0019】
本発明の実施例を図1から図4によって説明する。
図1は、本発明における単結晶成長装置の模式図である。
である。
図において、真空チャンバ1は水冷ジャケット構造となっており、炉内の加熱時の熱を遮蔽しているが、水冷ジャケット内に冷却水を冷却水結合配管2によって、取り回し、冷却を行なっている。雰囲気ガスとして、アルゴンガスやヘリュームガスなどの不活性ガスが使用されている。前記不活性ガスは、ガスフローメータ3を経由し、炉内に供給される。従来、不活性ガスは略常温で供給されていたが、本発明においては、昇温熱交換器4を経由し、ガスバルブ5で供給ガスの制御を経て炉内に供給する。
【0020】
主制御装置は単結晶引上げ工程の全ての区間を管理しており、引上げ準備工程つまりチャンバ内壁が空気に暴露されている状況下では、冷却水に代わって、温水バルブ7を経由し、昇温熱交換器9で暖められた温水が水冷ジャケット内に供給される。温度計6で、当該温水の温度が監視されており、室温に比較し5℃以上の温度になるように温水を加熱している。炉が閉じられ、完全に空気や水分が置換された後、原料多結晶を溶解する工程に入ると、冷水バルブ8を開き、冷却水槽14からポンプ21によって冷却水が揚水され、チャンバに通水される。また、一般的に複数の炉の冷却用循環水を使用する場合、炉の稼動時に温水化した炉からの冷却排水の温度の高いものを再利用しても良い。
【0021】
炉からの真空排気は、真空排気弁10を経由し、真空ポンプ11によって真空排気するが、減圧状態を保ちながら結晶成長を行なう時は、真空排気弁10を圧力調整弁として使用し、必要な減圧状態に圧力調整を行なう。バルブ12は、置換ガス源13から置換ガス供給を制御する制御弁である。例えば、不活性ガスで置換を行なう前に、乾燥窒素ガスでガス置換を行い、炉内の水分や残留酸素との置換を行なうことができる。炉の冷却を行なう冷却水経路は、冷却水槽14から冷水バルブ8を経由し、温度計6で計測された冷却水が真空チャンバ1に供給され、冷却水結合配管2で上部のチャンバからメインチャンバそして下部チャンバへと供給し、再び冷却水槽14へと戻される。冷却水槽14の水温が上昇するとチラーなどの熱交換器によって冷却され、一定範囲の温度が保たれる。
【0022】
炉が大気開放されている炉の掃除や原料チャージの工程においては、冷水バルブ8を閉じ、温水バルブ7を開き、ポンプ22から昇温熱交換器9を経由して室温より高い温度の温水をチャンバへと流し、チャンバ内壁に結露が生じないようにする。
【0023】
図2は、本発明における保温筒の予備過熱機能の摸式図である。
図において、保温リング15は、ヒータからの熱を遮蔽し、炉内を高温に保つ働きで使用されている。本発明では、炉内部品予備加熱電源16からの電力で、予備加熱ヒータ18を加熱し、吸着水分の置換を促進する。絶縁材17は、保温リング15が導電性の炭素ファイバである場合、電気を通じないための絶縁材である。
【0024】
図3は、本発明における単結晶成長装置のガス供給経路図である。
不活性ガスとして、ヘリュームガスやアルゴンガスが用いられるが、ここではアルゴンガス使用の例を示す。アルゴンガスは、通常液体アルゴンを気化させながら使用するが、真空チャンバ1に供給するアルゴンガスは、アルゴンガスバルブ19から供給される。供給されたアルゴンガスの露天は、マイナス80℃レベルのものであり、水分は含まれないが、炉内部品には、大気中に放置されたことによって、ある程度の水分を吸着している、そこで、供給されたアルゴンガスを先ず昇温熱交換器4に通して加熱し、ガスバルブ5から真空チャンバ1に供給する。このままの状態であっても、従来法に比較すれば、吸着水分量の置換量は大きく改善されているが、さらにモノシランガス(SiH4)をモノシランガスバルブ20から0.01%から3%程度加え、炉内部品の予備加熱装置18で加熱し、100℃以上に過熱すれば、急激に水分を排気することができる。
【0025】
図4は、本発明における単結晶成長工程フロー図である。
図において、炉の自動制御ユニットは、工程毎に環境温度を計測し、真空チャンバ1に水冷ジャケット内部に流す冷却水温度を環境温度以下にしないように制御を行なう。つまり、冷却水温度が室温より低い場合、真空チャンバ1の内壁に結露が生じる可能性がでる。そこで、炉壁の自動制御ユニットは、室温より高めに冷却水の昇温制御を実施する(STEP−1)。
【0026】
次に、炉を大気開放し、次の結晶成長に備え原材料を仕込む。結晶成長が完了している場合、先ず成長結晶を取り出す。その後、炉内掃除・原料チャージ作業に続く。ここで、結晶成長時に生成した粉体や堆積物を炉内から除去する。これらの作業の間、相当する時間及び原材料の組込み作業時間の間、チャンバ内壁面は、大気中に暴露することになり、チャンバ壁への水分吸着が生じる。
その後、炉の組立てを行い、真空引きを行なう時点で、前記チャンバ壁への水分吸着が所定の真空度まで素早く到達させる上で弊害となる。(STEP−2)。
そこで、炉を大気開放時に、チャンバ炉壁面の昇温を行い、水分吸着の低減を図る必要がある。
【0027】
次に炉を組立て、炉を密閉し、真空粗引きを開始する。(STEP−3)。
更に前記チャンバ炉壁面の吸着水分を素早く取除くため、更に冷却水温を高める。また、炉内を減圧状態にした後、置換ガスを流し、また真空引きを行なう動作の繰り返しを行い、置換率を高める。
更に、高温の置換ガスを炉内に供給し、炉内部品表面の吸着水分をガス置換し、排気すると共に目標設定真空度に素早く到達するように真空引きを行なう(STEP−4)。
【0028】
置換ガスが進んだ段階で炉内部品予備加熱工程に入る(STEP−5)。
例えば、炉内で多孔質の炉内保温材である保温筒の予備過熱を行なう。100℃ていどから200℃に昇温し、また、不活性ガスの供給または、昇温した不活性ガスの供給により、水分や、残留ガスの置換を行なう。
【0029】
残留ガスの置換が完了した時点で、不活性ガスの供給を停止、真空引きにより、到達真空度を確認する。到達真空度が10E−4トール以下になった場合、真空漏れが無いものとして、結晶成長工プロセスに移行する(STEP−6)。
【0030】
次に炉内部品の予備加熱を停止する(STEP−7)。
予備加熱装置は、基本的に多孔質の炉内保温材の昇温による吸着物の蒸発を促進する目的であり、単結晶成長プロセスでは停止するが、場合によって、炉内の温度分布改善に流用することも可能である。
【0031】
次に単結晶成長プロセスに移行する(STEP−8)。
単結晶成長プロセスでは、先ず、多結晶原料の溶解、種結晶の成長に続き、目的の単結晶成長工程へと進み、単結晶成長プロセスが完了すると冷却工程を経て、炉の解体、結晶取出しを行い、最初の状態からの繰り返し作業となる。
【0032】
順調に真空工程が進まなかった場合、真空シール保守作業を行なう(STEP−9)。
真空の保持状態が悪い所謂真空炉に漏れがある場合には、真空シール材料の交換や、フランジの合わせ部分の締付けなど保守作業を行う。極微量の漏れがある場合において、不活性ガスに添加したモノシランガス(SiH4)が空気や水分と反応し、炉外に排出されるため、結晶の歩留向上に効果がある。
【0033】
本発明において、このように単結晶歩留を改善する利点がある。
本発明の説明では、シリコン単結晶について記載しているが、本発明における水分や酸素などの吸着物を除去する手法は、シリコン多結晶やその他の無機単結晶・多結晶の製造時における品質改良、歩留改善に適用できることは言うまでもない。又結晶製造以外に、真空蒸着法、化学気相成長法、分子線エピタキシャル法などでの無機材質や有機材質薄膜の形成時にも、真空チャンバを用いて製造を行なうが、この場合にも装置内部の吸着ガスや水分除去に本発明を適用し、品質改良や歩留改善を効果的に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0034】
【図1】本発明における単結晶成長装置の模式図を示す。
【図2】本発明における保温筒の予備過熱機能の摸式図を示す。
【図3】本発明における単結晶成長装置のガス供給経路図を示す。
【図4】本発明における単結晶成長工程フロー図を示す。
【符号の説明】
【0035】
1 真空チャンバ 2 冷却水結合配管 3 ガスフローメータ
4 昇温熱交換器 5 ガスバルブ 6 温度計
7 温水バルブ 8 冷水バルブ 9 昇温熱交換器
10 真空排気弁 11 真空ポンプ 12 バルブ
13 置換ガス源 14 冷却水槽 15 保温リング
16 炉内部品予備加熱電源 17 絶縁材
18 予備加熱ヒータ 19 アルゴンガスバルブ
20 モノシランガスバルブ 21 ポンプ
22 温水ポンプ
【特許請求の範囲】
【請求項1】
常圧、減圧または真空雰囲気で結晶成長を行なう結晶成長炉で、短時間に真空度を上げるための真空排気装置と、炉内到達真空度維持できる真空シール材を有する結晶成長炉において、真空排気しながら、炉内部品や原料結晶の水分吸着を低減する予備過熱装置を具備し、初期真空到達度を10のマイナス四乗トール以上とすることを特徴とする単結晶成長方法と単結晶成長装置。
【請求項2】
請求項1において、
炉の開放時にチャンバ内壁に結露や吸着を生じさせないために、炉の内壁を室温以上に保つ、機構を具備することを特徴とする単結晶成長方法と単結晶成長装置。
【請求項3】
請求項2において、
炉チャンバの水冷ジャケット内部に温水を供給し、炉の内壁を室温以上に保つことを特徴とする単結晶成長方法と単結晶成長装置。
【請求項4】
請求項1から3において、
炉を閉じ、真空引きを行なう時、水冷ジャケット内部の温度を更に上昇させ、真空引きを行なうことを特徴とする単結晶成長方法と単結晶成長装置。
【請求項5】
請求項1から4において、
加熱した不活性パージガスを炉内に流し、吸着水分をパージすることを特徴とする単結晶成長方法と単結晶成長装置。
【請求項6】
請求項1から5において、
炉内部品を予備加熱装置によって加熱し、吸着水分を取り除くことを特徴とする単結晶成長方法と単結晶成長装置。
【請求項7】
請求項1から5において、
不活性供給ガスの加熱制御と、水冷ジャケット内の温水温度制御と、炉内補助加熱装置と、主加熱源のヒータをそれぞれ真空度レベルに応じて制御することを特徴とする単結晶成長方法と単結晶成長装置。
【請求項8】
単結晶成長炉に供給する不活性ガス供給時に、不活性ガスに0.01から3%のモノシランガスやシランガスを混合して炉内に供給することを特徴とする単結晶成長方法と単結晶成長装置。
【請求項1】
常圧、減圧または真空雰囲気で結晶成長を行なう結晶成長炉で、短時間に真空度を上げるための真空排気装置と、炉内到達真空度維持できる真空シール材を有する結晶成長炉において、真空排気しながら、炉内部品や原料結晶の水分吸着を低減する予備過熱装置を具備し、初期真空到達度を10のマイナス四乗トール以上とすることを特徴とする単結晶成長方法と単結晶成長装置。
【請求項2】
請求項1において、
炉の開放時にチャンバ内壁に結露や吸着を生じさせないために、炉の内壁を室温以上に保つ、機構を具備することを特徴とする単結晶成長方法と単結晶成長装置。
【請求項3】
請求項2において、
炉チャンバの水冷ジャケット内部に温水を供給し、炉の内壁を室温以上に保つことを特徴とする単結晶成長方法と単結晶成長装置。
【請求項4】
請求項1から3において、
炉を閉じ、真空引きを行なう時、水冷ジャケット内部の温度を更に上昇させ、真空引きを行なうことを特徴とする単結晶成長方法と単結晶成長装置。
【請求項5】
請求項1から4において、
加熱した不活性パージガスを炉内に流し、吸着水分をパージすることを特徴とする単結晶成長方法と単結晶成長装置。
【請求項6】
請求項1から5において、
炉内部品を予備加熱装置によって加熱し、吸着水分を取り除くことを特徴とする単結晶成長方法と単結晶成長装置。
【請求項7】
請求項1から5において、
不活性供給ガスの加熱制御と、水冷ジャケット内の温水温度制御と、炉内補助加熱装置と、主加熱源のヒータをそれぞれ真空度レベルに応じて制御することを特徴とする単結晶成長方法と単結晶成長装置。
【請求項8】
単結晶成長炉に供給する不活性ガス供給時に、不活性ガスに0.01から3%のモノシランガスやシランガスを混合して炉内に供給することを特徴とする単結晶成長方法と単結晶成長装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図2】
【図3】
【図4】
【公開番号】特開2009−167073(P2009−167073A)
【公開日】平成21年7月30日(2009.7.30)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−28161(P2008−28161)
【出願日】平成20年1月11日(2008.1.11)
【出願人】(591054864)ユニオンマテリアル株式会社 (13)
【出願人】(508040371)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成21年7月30日(2009.7.30)
【国際特許分類】
【出願日】平成20年1月11日(2008.1.11)
【出願人】(591054864)ユニオンマテリアル株式会社 (13)
【出願人】(508040371)
【Fターム(参考)】
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