説明

印刷システム、配信サーバー、印刷端末、配信サーバー制御方法および制御プログラム、印刷端末制御方法および制御プログラム

【課題】コンテンツデータの配信側が指示する印刷回数の制限を超えて印刷端末でのコンテンツデータの印刷が実行されることを防ぐ。
【解決手段】配信サーバー2と、通信回線を介して接続する印刷端末5と、を備え、前記配信サーバーは、印刷対象のコンテンツデータの印刷回数の制限を示す回数制限情報を配信する回数制限情報配信手段と、前記コンテンツデータを配信するコンテンツデータ配信手段と、を備え、前記印刷端末は、前記回数制限情報を受信した後、前記コンテンツデータを受信する前に、前記コンテンツデータに対するユーザーによる前記印刷指示操作を受付手段(操作部)560で受け付けた後、前記コンテンツデータを受信し、前記コンテンツデータの印刷を実行し、印刷後の前記印刷端末における前記コンテンツデータの印刷実行回数が、前記回数制限情報が示す印刷回数の制限に達したとき、前記コンテンツデータを前記印刷端末において印刷不可とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、印刷対象のコンテンツデータを印刷端末に配信する印刷システムに関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、ファクシミリ通信において、受信装置の状態を表す状態情報であって、送信装置の区分に応じて選択された状態情報を通知することが記載されている。送信装置は画像データの送信に先立って受信装置の状態情報を取得できる。特許文献2には、インターネットを介して印刷コンテンツデータを配信する仕組みにおいて、コンテンツデータに印刷可能期限を設定し、印刷可能期限後に不正に印刷されたりすることを抑制することが記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2008−113422号公報
【特許文献2】特開2009−93624号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
コンテンツデータの配信事業者は、コンテンツデータを配信するにあたり、コンテンツデータの内容に応じて配信の態様や印刷の態様を指定したいという要望を持っている。具体的には例えば、重要な文書については「配信時にすぐに必ず印刷させたい」、著作権保護の必要があるコンテンツデータについては「コンテンツデータはサーバーで管理し、ユーザーの印刷要求があったときだけ送信したい」等の要望を持っている。一方、コンテンツデータの受信者側は、配信されたコンテンツデータを「受信したときに自動で印刷したい」あるいは「受信後に内容をプレビューで確認してから必要なものだけ選択して印刷したい」等のような要望を持っている。そのような受信者側の要望をかなえる仕組みは、従来から受信者側の装置(印刷端末)に備えられていたが、コンテンツデータを配信する側の要望を満たす仕組みがなかった。
【0005】
本発明は、コンテンツデータの配信側が指示する印刷回数の制限を超えて印刷端末でのコンテンツデータの印刷が実行されることを防ぐことができる印刷システムを提供することを目的の1つとする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
(1)上記目的を達成するための印刷システムは、配信サーバーと、前記配信サーバーと通信回線を介して接続する印刷端末と、を備え、前記配信サーバーは、印刷対象のコンテンツデータの印刷回数の制限を示す回数制限情報を配信する回数制限情報配信手段と、前記コンテンツデータを配信するコンテンツデータ配信手段と、を備え、前記印刷端末は、前記回数制限情報を受信する回数制限情報受信手段と、前記回数制限情報を受信した後、前記コンテンツデータを受信する前に、前記コンテンツデータに対する前記ユーザーの印刷指示操作を受け付ける受付手段と、前記ユーザーによる前記印刷指示操作を受け付けた後、前記コンテンツデータを受信するコンテンツデータ受信手段と、前記コンテンツデータの印刷を実行し、印刷後の前記印刷端末における前記コンテンツデータの印刷実行回数が、前記回数制限情報が示す印刷回数の制限に達したとき、前記コンテンツデータを前記印刷端末において印刷不可とする印刷制御手段と、を備える。
【0007】
本発明によると、コンテンツデータを配信する側の指定で印刷回数が制限されたコンテンツデータが、印刷端末において、制限された回数を超えて印刷されることを防ぐことができる。また、ユーザーの印刷指示操作を受け付けるまでコンテンツデータを配信サーバーから受信しない構成であるため、印刷端末にコンテンツデータが保持される期間を、印刷指示操作を受け付ける前にコンテンツデータを受信する構成と比較して、短くすることができる。そのため、コンテンツデータをコピーするなどして流用されたりすることを防止することができる。また、印刷端末の記憶資源を節約することができる。
【0008】
(2)上記目的を達成するための印刷システムにおいて、前記印刷制御手段は、前記印刷実行回数が、前記印刷回数の制限に達したとき、前記コンテンツデータを前記印刷端末から破棄してもよい。
【0009】
この構成によると、印刷実行回数が印刷回数の制限に達した後は、コンテンツデータが印刷端末から自動的に破棄されるので、制限に達した後も破棄されない構成と比較すると、印刷端末にコンテンツデータが保持される期間を短くすることができる。そのため、印刷回数の制限を超えたコンテンツデータが再び印刷されたり、流用されたりすることを防止することができる。また、印刷端末の記憶資源を節約することができる。
【0010】
なお、本発明は、上記した印刷システム全体の他にも、配信サーバー・印刷端末単体にも適用可能である。また、上記した処理を行う方法やプログラムの発明としても適用可能である。また、また、配信サーバーや印刷端末、方法、プログラムは、単独の装置として実現される場合もあれば、複数の装置として実現される場合もあり、各種の態様を含むものである。また、一部がソフトウェアであり一部がハードウェアであるなど、適宜変更可能である。さらに、上述のプログラムの記録媒体としても発明は成立する。むろん、その記録媒体は、磁気記録媒体であってもよいし光磁気記録媒体であってもよいし、今後開発されるいかなる記録媒体においても全く同様に考えることができる。また、請求項に記載された動作の順序は、技術的な阻害要因がない限りにおいて記載順に限定されず、同時に実行されても良いし、記載順の逆順に実行されても良いし、連続した順序で実行されなくても良い。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】本発明の実施形態にかかる印刷システムのブロック図。
【図2】本発明の実施形態にかかるシーケンス図。
【図3】本発明の実施形態にかかるシーケンス図。
【図4】本発明の実施形態にかかるシーケンス図。
【図5】本発明の実施形態にかかるシーケンス図。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、本発明の実施形態を、添付図面を参照しながら以下の順に説明する。尚、各図において対応する構成要素には同一の符号が付され、重複する説明は省略される。
【0013】
1.第一実施形態
1−1.構成
図1は本発明の第一実施形態としての印刷システムの概略構成を示すブロック図である。図1に示すように、本実施例の印刷システムは、印刷コンテンツ(広告や通信教材など)の配信を希望する企業(以降、配信事業者という)によって管理される送信端末1と、ネットワークサービス提供業者によって管理される配信サーバー2及びSIP(Session Initiation Protocol)サーバー3,4と、それぞれの顧客によって管理される印刷端末5,6とで構成されている。なお、配信サーバー2及びSIPサーバー3,4は、それぞれ、異なるネットワークサービス提供業者によって管理されていてもよいし、同一のネットワークサービス提供業者によって管理されていてもよい。配信サーバー2、SIPサーバー3,4、及び印刷端末5,6は、インターネットを含む、いわゆるブロードバンドネットワークを介して接続されている。また、送信端末1は、同じくブロードバンドネットワークを介して配信サーバー2に接続されていてもよいし、専用回線などを介して配信サーバー2に接続されていてもよい。
【0014】
また、配信サーバー2とSIPサーバー3と印刷端末5とはドメインAに属し、SIPサーバー4と印刷端末6とはドメインBに属しているとして以降の説明を行う。すなわち、配信サーバー2と印刷端末5はSIPサーバー3のSIPクライアントであり、印刷端末6はSIPサーバー4のSIPクライアントである。
【0015】
本実施形態では、料理レシピや広告ポスター、通信教材などの印刷対象のコンテンツデータが配信事業者によって準備される。また、前述のコンテンツデータの配信先リストと配信情報も、配信事業者によって予め準備される。そして、コンテンツデータ、配信先リスト、配信情報は、送信端末1から配信サーバー2に送信され、配信先リストに基づき配信サーバー2から印刷端末5や印刷端末6にそれぞれ配信される。
【0016】
コンテンツデータのデータ形式としては、例えば、JPEGデータ、GIFデータ、PNGデータ、TIFFデータ、プレーンテキストデータ、HTMLデータ、PDFデータ、PostScript(登録商標)データなど、画像やドキュメントを表現することが可能な各種のデータ形式を用いることができる。また、印刷端末で用いられるプリンター等の機種が分かっている場合には、印刷データの形態で配信するようにしてもよい。
【0017】
本実施形態では、上述のコンテンツデータが配信先リストに基づき印刷端末5,6に配信されるのに先立ち、コンテンツデータに対応する配信情報が、配信先リストに基づき配信サーバー2から印刷端末5,6に配信される。詳細は後述するが、配信情報には、コンテンツデータのタイトルや内容を説明する説明文やサムネイル、配信日時、配信先の印刷端末のSIPアドレス、配信元の配信サーバーのSIPアドレスなどに加え、コンテンツデータの印刷実行の要請に関する情報(要請情報)や、コンテンツデータの印刷回数の制限を示す情報(回数制限情報)等が含まれている。要請情報や回数制限情報については後述する。
【0018】
配信サーバー2は、図1に示すように、サーバーコンピューターによって構成されている。配信サーバー2は、CPU,ROM,RAMを備え、プログラムを実行することにより種々の処理や制御を行う制御部220と、通信回線を介して他の装置との間で各種データや情報などの伝送を行う通信部240と、制御部220が使用するプログラムや、データや情報を格納したりするためのHDD230と、を主に備えている。制御部220は、前述のプログラムの一つとして配信サーバー制御プログラムを実行することができ、このとき制御部220は、要請情報配信手段、回数制限情報配信手段、コンテンツデータ配信手段として機能する。HDD(Hard Disk Device)230は、データや情報として、送信端末1から受け渡されたコンテンツデータや配信情報、配信先リストなどを格納することが可能である。なお、配信サーバー2は、上記構成要素以外にも、キーボードやポインティングデバイスなどの操作部やディスプレイなどの表示部などを備えているが、図では省略されている。
【0019】
また、本実施形態では、上述した配信情報やコンテンツデータの配信に先立って、シグナリングプロトコルの一種であるSIPを用いて、配信サーバー2と印刷端末間におけるセッションの確立を行う。セッションが確立した後、配送情報やコンテンツデータの配信には、データ転送プロトコルの一種であるHTTP(Hypertext Transfer Protocol)が用いられる。
【0020】
SIPサーバー3,4は、次の5つの機能を主に備えている。SIPクライアントからの登録要求を受け付けて、SIPクライアントのSIPアドレス(すなわち、SIP URI(Uniform Resource Identifier))や位置情報(IP(Internet Protocol)アドレスなど)を、ロケーションサーバーに登録する機能(レジストラ)、SIPクライアントやサーバーのSIPアドレスや位置情報などを格納するデータベースとしての機能(ロケーションサーバー)、SIPクライアント間において、リクエストやレスポンスを中継し、SIPクライアント間におけるセッションの確立などを仲介する機能(プロキシサーバー)、SIPクライアントからの問い合わせに対して、通信したい相手先の位置情報を通知する機能(リダイレクトサーバー)、SIPクライアントの状態に関する情報(例えば、電源がオンかオフかなど)を取得し、管理すると共に、それらの情報を他のSIPクライアントに提供する機能(プレゼンスサーバー)である。
【0021】
SIPサーバー3,4も配信サーバー2と同様に、サーバーコンピューターによって構成される。SIPサーバー3,4は、CPU,RAM,ROMを備え、プログラムを実行することにより種々の処理や制御を行う制御部と、通信回線を介して他の装置との間で各種データや情報などの伝送を行う通信部と、制御部が使用するプログラムやデータや情報を格納したりするHDDと、を主に備えている。HDDには、当該情報として、上述した機能によって収集されたSIPクライアントの登録情報や印刷端末状態情報等を格納することができる。登録情報とは具体的には、SIPクライアントのSIP URIとIPアドレスを指す。印刷端末状態情報は、印刷端末の状態に関する情報であり、具体的には例えば印刷端末の起動状況、消耗品の状況などを指す。なお、SIPサーバー3,4は、上記構成要素以外にも、キーボードやポインティングデバイスなどの操作部やディスプレイなどの表示部などを備える。
【0022】
印刷端末5,6の構成としては後述するように種々の形態を採用可能であるが、本実施形態では、印刷端末5は、IP通信対応プリンター(IP通信対応複合機でもよい)として構成され、印刷端末6は、パーソナルコンピューター(PC)にUSB(Universal Serial Bus)などで直接接続されたプリンターまたは複合機として構成されているとして説明を行う。
【0023】
IP通信対応プリンター(印刷端末5)は、CPU,RAM,ROMを備える制御部520と、HDD530と、通信部540、印刷部550、キーパネルなどの操作部560、LCD等の表示部570を備えている。印刷端末5の制御部520は、印刷端末制御プログラムを実行することによって、要請情報受信手段、回数制限情報受信手段、コンテンツデータ受信手段、印刷制御手段、受付手段、として機能する。IP通信対応プリンターは、SIP URIなどグローバルなアドレスを直接扱うことができるため、図示しないブロードバンドルータを介して、インターネットなどのブロードバンドネットワークに直接接続して、当該ネットワーク上の装置との間でデータをやりとりすることができる。
【0024】
印刷端末6は、PC60とプリンター61とで主に構成される。PC60は、制御部620とHDD630と通信部640とを備える。制御部620は印刷端末制御プログラムを実行することができ、このとき制御部620は要請情報受信手段、回数制限情報受信手段、コンテンツデータ受信手段、印刷制御手段、受付手段、として機能する。また、PC60は図示しないインターフェースを介してプリンター61と接続しており、制御部620からコンテンツデータあるいはコンテンツデータをプリンター61の印刷形式に変換した印刷データをプリンター61に受け渡すことができる。また、PC60は図示しないインターフェースを介して、キーボードやポインティングデバイス等の操作部62と、ディスプレイなどの表示部63と接続する。
【0025】
印刷端末5では、受信したコンテンツデータをユーザーの印刷指示操作の有無に依存せず自動で印刷を実行する自動印刷モードと、ユーザーの印刷指示操作に呼応して印刷を実行する手動印刷モードとが選択可能であり、操作部560を用いてユーザーがそのどちらかのモードを選択する操作を行うと、制御部520はその選択操作を受け付け、ユーザーが選択したモードを設定することができる。また、印刷端末6においても、PC60が実行する印刷端末制御プログラムの機能として、自動印刷モードか手動印刷モードかを選択させるUI(User Interface)を表示部63を介して提示し、操作部62を介してユーザーの選択操作を受け付け、ユーザーが選択したモードを設定することができる。
【0026】
なお、上記した構成の他にも、例えば印刷端末は、PCと、そのPCにLANケーブルなどでLAN(Local Area Network)を介して接続されたネットワーク対応複合機とで構成されていてもよい。また、PCと、当該PCにLANケーブルなどでLANを介して接続されたネットワークアダプタと、当該ネットワークアダプタにUSBケーブルなどで接続された複合機またはプリンターとで構成されていてもよい。なお、装置同士は、ケーブルなど有線で接続される代わりに、いわゆる無線LANや、ブルートゥースや、赤外線など、無線で接続されてもよい。なお、グローバルIPアドレスと、LAN内におけるプライペートIPアドレスとのネットワークアドレス変換(NAT:Network Address Translation)は、公知の技術によって解決することができる。
【0027】
1−2.配信、印刷
(SIPクライアントの登録)
本実施形態では、シグナリングプロトコルの一種であるSIPを用いて配信サーバー2と印刷端末間におけるセッションの確立を行い、データ転送プロトコルの一種であるHTTPを用いて配信情報やコンテンツデータの配信を行う。まず、配信サーバー2や印刷端末5は、同じドメインに所属しているSIPサーバー3にSIPクライアントとしてアクセスする(b、g)。同様に印刷端末6も同じドメインに所属しているSIPサーバー4にSIPクライアントとしてアクセスする(i)。そして配信サーバー2、印刷端末5,6は、アクセスしたSIPサーバー3,4にそれぞれ登録要求を出し、自己のSIP URIやIPアドレス等の情報を送信する(b、g、i)。SIPサーバー3,4は、レジストラ、ロケーションサーバーとして機能し、SIPサーバー3,4は、通信部を介して前述のSIP URIやIPアドレス等の情報を受け付け、登録情報としてそれぞれのHDDに登録する。
【0028】
この結果、SIPサーバー3は、同じドメインに所属する配信サーバー2および印刷端末5の登録情報を保持することになり、SIPサーバー4についても同じドメインに所属する印刷端末6の登録情報を保持することになる。登録情報は、各端末ごとにそのSIP URIとそのIPアドレスとが対応付けられたものを指す。
【0029】
(セッションの確立)
配信事業者は、印刷コンテンツとして配信したいコンテンツデータと、当該コンテンツデータに対応する配信情報と、配信先リストを準備しており、送信端末1を用いて、当該コンテンツデータと配信情報と配信先リストを、配信サーバー2に予め送信する(a)。例えばHTTPやFTPプロトコルを用いて送信端末1から配信サーバー2へ送信する。
【0030】
配信サーバー2の制御部220は、送信端末1から受信した配信先リストを解析する。本実施形態では、配信先リストには、配信先として印刷端末5,6のSIP URIが記載されている。制御部220は、配信先リストに従って、配信サーバー2と印刷端末とのセッションを確立するために、まず配信サーバー2と同じドメインに属するSIPサーバー3にリクエストを送信し(b)、SIPサーバー3は登録情報に基づいて同じドメインに属する印刷端末5にリクエストを中継する(f)。印刷端末5はリクエストを受信するとレスポンスをSIPサーバー3に返信し(g)、SIPサーバー3はリクエストを配信サーバー2に中継する(c)。
【0031】
また、SIPサーバー3は、印刷端末6が自己とは異なるドメインに所属しており、印刷端末6に関する登録情報を保持していないので、印刷端末6と同じドメインに属するSIPサーバー4にリクエストを転送する(d)。SIPサーバー4は、印刷端末6が自己と同じドメインに属しており、印刷端末6に関する登録情報を有しているので、当該登録情報に基づき、転送されたリクエストを印刷端末6に中継する(h)。印刷端末6は配信サーバー2を返信先として、当該リクエストに対するレスポンスをSIPサーバー4に送信する(i)。SIPサーバー4は配信サーバー2に関する登録情報を有していないので、配信サーバー2と同じドメインに所属するSIPサーバー3にそのレスポンスを転送し(e)、SIPサーバー3は配信サーバー2に当該レスポンスを転送する(c)。このように配信サーバー2と印刷端末5,6との間でSIPサーバー3,4を介してリクエストとレスポンスがやりとりされることによって、両者の間でセッションが確立される。
【0032】
(配信情報・コンテンツデータの配信)
配信サーバー2と印刷端末5,6とのセッションが確立すると、配信サーバー2は印刷端末5,6に、SIPサーバー3,4を介することなく、印刷端末5,6のIPアドレスに基づいて直接アクセスして、HTTPに従ってデータのやりとりが可能となる(j、k、l、m)。図2〜図5は、配信サーバー2と印刷端末5との通信シーケンスを示す図である。配信サーバー2と印刷端末6との間の通信シーケンスも共通であるので説明を省略する。まず、配信サーバー2の制御部220は、通信部240を制御し、配信情報をPUSH型で印刷端末に送信する(j、ステップS100)。ここで、「PUSH型」とは、印刷端末5側が情報をリクエストしなくても、配信サーバー2側が一方的に情報を端末に送り出して配信する方法を言う。印刷端末5の通信部540がコンテンツデータを受信すると、制御部520は、受信した配信情報をHDD530に一端格納する(ステップS105)。そして制御部520はHDD530から配信情報を読み出し、配信情報の内容を解析する。配信情報には上述したように、要請情報や回数制限情報が含まれている。
【0033】
要請情報は、印刷端末に対する、コンテンツデータの印刷実行の要請に関する情報であって、コンテンツデータの配信側(配信事業者)において指定したものであり、印刷端末では、配信側によって指定された要請に従って印刷が実行される(あるいは実行されない)。要請情報で指定される印刷実行要請に関する態様は、大別すると、ユーザーの印刷指示操作とは無関係に印刷実行を要請するか、否かに分けられるが、印刷時期や印刷実行の有無などに応じて様々な態様を想定可能である。例えば、コンテンツデータを受信後ただちに印刷指示操作の有無にかかわらず強制的に印刷することを要請したり、受信して所定時間経過後や予め指定した時刻に印刷指示操作の有無にかかわらず強制的に印刷することを要請したり、受信後所定期間が経過しても印刷されない場合は印刷指示操作の有無にかかわらず強制的に印刷することを要請したり、特に印刷を要請することなく印刷するか否かは印刷端末のユーザーの印刷指示操作の有無に依存する等、様々な態様を含みうる。本実施形態では、要請情報は、印刷端末側のあらゆる条件によらずコンテンツデータを受信後ただちに強制的に印刷させる「強制印刷」が指示されている(強制印刷フラグ=オン)か、「強制印刷」が指示されていない(強制印刷フラグ=オフ。すなわち、印刷端末側の設定やユーザーの操作に従う)かのどちらであるかを表すものとする。
【0034】
回数制限情報は、個々の印刷端末におけるコンテンツデータの印刷回数の制限を、コンテンツデータの配信側が指定したもので、印刷端末では、配信側によって指定された制限を超えて印刷ができないように制御される。印刷回数の制限は特定の回数に限定されるものではないが、本実施形態では、回数制限情報においては、印刷回数が1回に制限されているか、印刷回数は2回以上無制限であるかが指定されているものとする。また本実施形態では、印刷回数が1回に制限されている場合であって、受信後印刷が1回実行されるとコンテンツデータは破棄されるものとして説明を行う。なお、配信側の限定した回数を超えて印刷できないようにする態様としては、他にも例えば、破棄することなく印刷端末に保持するが配信事業者が発行するパスワードが印刷端末5に入力されない限り再度印刷できないようにしたり、あるいは、ユーザーの削除操作以外は印刷指示操作も外部記録媒体へのコピー操作も編集操作も受け付けないようにする等の態様であってもよい。
【0035】
続いて制御部520は、要請情報において強制印刷が指示されているか否かを判定する(ステップS110)。配信サーバー2の制御部220は、コンテンツデータを強制印刷させたい場合、要請情報として強制印刷を指示する旨を設定した配信情報をステップS100で送信した後、続けて、当該配信情報に対応するコンテンツデータをPUSH型で印刷端末5に対して送信する(j、ステップS115)。なお、印刷端末5の制御部520が、ステップS105にて配信情報の解析を終了し、配信情報において強制印刷が指示されていることが判別された場合、制御部520がコンテンツデータの配信リクエストを配信サーバー2に送信し(k)、配信サーバー2はそのリクエストを受けてコンテンツデータを送信する(j)ようにしてもよい。
【0036】
印刷端末5では、ステップS105で受信した配信情報において、当該配信情報に対応するコンテンツデータの強制印刷が指示されている場合、制御部520は、通信部540を介してコンテンツデータを受信しHDD530に格納する(ステップS120)。そして、制御部520はHDD530に格納されているコンテンツデータに基づいて作成した印刷データを印刷部550に受け渡し、印刷データに基づく印刷を実行させ(ステップS125)、印刷実行回数をインクリメントする。
【0037】
続いて制御部520は、コンテンツデータの印刷実行回数が、配信情報の回数制限情報に示される印刷回数の制限に達したか否かを判定し(ステップS130)、制限に達した場合、制御部520はコンテンツデータをRAMおよびHDD530から破棄する(ステップS135)。すなわち、ステップS135が実行されるのは、要請情報において強制印刷が指定され、回数制限情報において印刷回数を1回に制限することが指定されている場合である。制限に達していない場合は、コンテンツデータは破棄されずに印刷端末5のHDD530に保持される。すなわち、要請情報において強制印刷が指示されているが、回数制限情報に印刷回数の指定がされていない(印刷回数無制限)場合は、コンテンツデータが破棄されずにHDD530に保持される。
【0038】
続いて制御部520は、履歴情報を更新する(ステップS140)。履歴情報とは、印刷端末5における様々な履歴を示す情報であり、HDD530に保持されている。具体的には例えば、配信情報やコンテンツデータの受信日時や、コンテンツデータのタイトル・説明文や、コンテンツデータの印刷実行回数(印刷済/未印刷)や、コンテンツデータが破棄されたか否かなどが履歴情報に含まれる。したがって履歴情報は、コンテンツデータを受信したタイミングや、コンテンツデータを印刷したタイミング、コンテンツデータを破棄したタイミング、また、後述するように、配信情報のみを受信し終えたタイミング等に、制御部520によって更新される。また、履歴情報は、例えば履歴情報を更新したタイミングや印刷端末のユーザーの表示要求を受け付けたタイミングで、表示部570に表示される。
【0039】
このように、本実施形態によると、配信事業者によって強制印刷が指示されたコンテンツデータを受信すると、印刷端末側では、印刷端末における自動印刷モードまたは手動印刷モードの設定によらず、受信後ただちにコンテンツデータを印刷することができる。すなわち、コンテンツデータの配信側の指示によって、印刷端末における印刷実行の態様をコントロールすることができる。また、配信事業者が印刷回数を1回に制限している場合は、印刷実行後コンテンツデータを印刷端末5から破棄し制限を超えて2回以上印刷できないようにすることができる。すなわち、配信側の指示によって、配信したコンテンツデータの印刷端末における印刷後の扱われ方をコントロールすることができる。
【0040】
ステップS110にて、受信した配信情報を解析した結果、要請情報として強制印刷が指示されていないと判定された場合、制御部520は、回数制限情報として印刷回数の制限が設定されているか否かを判定する(図3、ステップS200)。制限が設定されている場合は、例えば印刷用紙種が間違っている等の理由で印刷品質が配信事業者の想定品質より低くても、印刷が実行されると印刷実行回数がインクリメントされてしまう。そのため、印刷を開始する前にユーザーが用紙種の確認等を行えるように、印刷端末5における自動印刷モードまたは手動印刷モードの設定によらず、後述するようにユーザーの印刷指示操作に応じて印刷を実行するようにする。なお回数制限情報は要請情報の一部として指定されていてもよい。ステップS200で制限が設定されていると判定された場合、制御部520は、履歴情報を更新する(ステップS205)。具体的には、印刷回数制限付きのコンテンツデータの配信情報を受信した日時と、当該コンテンツデータのタイトルなどの情報を追加する形で履歴情報を更新する。そして制御部520は、表示部570を介して、印刷回数制限付きのコンテンツデータの配信情報が印刷端末5に届いている旨を提示する。なお、当該コンテンツデータのタイトルや説明文やサムネイル、配信情報が配信された日時なども一緒に提示してもよい。
【0041】
続いて制御部520は、ユーザーによる、前述の配信情報に対応するコンテンツデータに対する印刷指示操作を待機し、当該印刷指示操作がなされると当該操作を受け付け、配信サーバー2にコンテンツデータの配信を依頼するリクエストを送信する(k、ステップS210)。なお、ステップS205の処理を終えた時点で一旦セッションを解消し、ステップS210の前に再度配信サーバー2とのセッションを確立するようにしてもよい。配信サーバー2の制御部220は、前述のリクエストを通信部240を介して受け付けると、コンテンツデータを印刷端末5に配信する(j、ステップS215)。
【0042】
印刷端末5の制御部520は、通信部540を介してコンテンツデータを配信サーバー2から受信すると(ステップS220)、受信したコンテンツデータに基づいて印刷データを生成し、印刷データを印刷部550に受け渡して印刷を実行し(ステップS225)、印刷実行回数をインクリメントする。そして、制御部520は印刷実行回数が印刷回数の制限に達したか否かを判定し(ステップS230)、達した場合はコンテンツデータをRAMおよびHDD530から破棄する(ステップS235)。本実施形態では、印刷回数は1回に制限されているか、無制限に印刷を許可するかのどちらかであるので、ステップS225で印刷が実行された後にコンテンツデータは自動的に破棄される。続いて制御部520は、履歴情報を更新する(ステップS240)。具体的には、コンテンツデータが印刷実行済みであることや、コンテンツデータが破棄済みであるかどうか等の情報を更新する。なお、本実施形態では、印刷端末5における自動印刷モードまたは手動印刷モードの設定によらず、印刷回数の制限がある場合にはユーザーの指示に応じて印刷を実行する形態を採用するが、印刷端末5におけるモードの設定に従い、手動印刷モードの場合は印刷端末5は前述と同様に印刷し自動さに応じて印刷を実行するようにし、自動印刷モードの場合はステップS205を実行せず、ステップS210ではユーザーの印刷指示操作を待たずに配信サーバー2にコンテンツデータの配信リクエストを送信するようにしてもよい。この場合、ステップS215以降の動作は、ステップS240において、ステップS205で説明した処理も実行するほかは既に説明した処理内容および流れと同様である。また、印刷回数の制限が設定されている場合に、印刷端末におけるモードの設定に従うかどうかをユーザーが予め選択できてもよい。
【0043】
このように、配信事業者が印刷回数を1回に制限している場合は、印刷実行後コンテンツデータを印刷端末5から破棄し、制限を超えて印刷できないようにすることができる。それに加えて、印刷回数を制限するコンテンツデータは、まず配信情報のみを印刷端末5に送信し、印刷待ちのコンテンツデータがあることを印刷端末のユーザーに案内し、ユーザーの印刷指示操作を受けて配信リクエストを受け付けるまでコンテンツデータを印刷端末5に配信しないことにより、印刷端末5のユーザーがコンテンツデータの印刷を実行する前後の限られた時間の間だけしか、コンテンツデータが印刷端末5に保持されないようにすることができる。その結果、例えばコンテンツデータを外部記憶媒体にコピーしたり、コンテンツデータに対して編集操作を行ったり、等といったコンテンツデータに対する印刷以外の操作が実行されることを抑制することができる。さらに、HDD530の資源を自動的に節約することにも貢献できる。
【0044】
次に、配信事業者がコンテンツデータに対して強制印刷も印刷回数制限も特に指定しない場合について説明する。そのような場合は、印刷端末5に設定されているモードによって動作が異なる。図4と図5を用いてそれぞれ説明する。
【0045】
配信サーバー2の制御部220は、強制印刷も印刷回数の制限も特に指示しない場合、それらの指示が設定されていない配信情報をステップS100で送信した後、続けて、当該配信情報に対応するコンテンツデータをPUSH型で印刷端末5に対して送信する(j、図4のステップS300)。印刷端末5の制御部520は、配信サーバー2からコンテンツデータを受信し(ステップS305)、HDD530に格納する。ステップS200にて、配信情報解析の結果、回数制限情報として印刷回数の制限が設定されていないと判定された場合(強制印刷は指示されておらずかつ回数無制限に印刷可能の場合)、制御部520は、印刷端末5において自動印刷モードが設定されているかあるいは手動印刷モードが設定されているかを判定し(ステップS310)、自動印刷モードが設定されている場合、制御部520は、コンテンツデータを印刷部550に受け渡してコンテンツデータの印刷を実行する(ステップS315)。そして制御部520は、履歴情報を更新し(ステップS320)、表示部570を介して、コンテンツデータを受信し、自動で印刷済みであること提示する。
【0046】
このように、コンテンツデータの配信側から強制印刷の指示も印刷回数の制限の指示もなされていない場合は、印刷端末5側のモード設定にしたがって、コンテンツデータの印刷を自動的に実行することができる。
【0047】
ステップS310で、印刷端末5において自動印刷モードが設定されていないと判定された場合、すなわち印刷端末5において手動印刷モードが設定されていると判定された場合、制御部520は履歴情報を更新し(図5、ステップS400)、表示部570にて提示する。この場合、制御部520は例えば、受信済みで未印刷のコンテンツデータが1件有ることを表示部570を介してユーザーに提示する。他にも例えば、未印刷のコンテンツデータのタイトルや説明文やサムネイル、配信情報が配信された日時、当該コンテンツデータが印刷回数の制限付きでない(回数無制限に印刷可能)旨なども一緒に提示してもよい。複数ある場合は、リスト状に提示し、ユーザーが操作部560を操作することによって、複数の中から個別の案件を選択できるようにする。
【0048】
続いて制御部520は、ユーザーによる未印刷のコンテンツデータに対する印刷指示操作を受け付けるまでコンテンツデータを印刷せずに待機する状態となる。当該操作がなされると制御部520はこの操作を受け付け、HDD530に格納されているコンテンツデータを印刷部550に受け渡しコンテンツデータの印刷を実行する(ステップS405)。
【0049】
このように、コンテンツデータの配信側から強制印刷の指示も印刷回数の制限の指示もなされていない場合は、印刷端末5側のモード設定にしたがって、コンテンツデータの印刷をユーザーの印刷指示操作に応じて実行することができる。
【0050】
印刷端末5は、図2,3,4,5を用いて説明した以上の4つのパターンのいずれかでコンテンツデータを受信し印刷した後は、再び、SIPに従ってセッション解消のためのリクエストとレスポンスを配信サーバー2とやりとりする。その結果、配信サーバー2と印刷端末5,6とのセッションが解消される。なお、上述したように、ユーザーの印刷指示操作に応じてコンテンツデータを受信する場合、配信情報を印刷端末が受信した後にセッションが解消されてもよい。その場合、印刷指示操作を受け付けた後に、制御部520は、再びSIPに従って配信サーバー2とのセッションを確立する手続を実行する。
【0051】
2.他の実施形態
尚、本発明の技術的範囲は、上述した実施の形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変更を加え得ることは勿論である。例えば、上記実施形態における送信端末1自体が配信サーバー2の機能を有していてもよい。また、印刷端末から別の印刷端末へ、配信情報およびコンテンツデータを送信し、受信側の印刷端末におけるコンテンツデータの印刷の要請や印刷回数の制限等を送信側の印刷端末がコントロールすることができてもよい。
【0052】
また、上記実施形態と同様の仕組みを使って、顧客の印刷端末5,6側から、配信事業者の端末に、配信情報とコンテンツデータを送信し、配信事業者の端末における印刷の要請や印刷回数の制限を、印刷端末5,6のユーザー側でコントロールできてもよい。また、上記実施形態では、2つの異なるドメインにSIPクライアントが属している形態を説明したが、もちろんその場合に限定されるものではない。さらに、上記実施形態では、インターネットを含むネットワークを対象としていたが、例えば企業内LANなどを対象としていてもよい。さらには、SIPプロトコルを用いずに、通信の一部もしくは全部にその他の方法を用いて配信情報やコンテンツデータを配信するようにしてもよい。
【0053】
また、SIPサーバーは、SIPクライアントの状態情報を随時収集し、配信サーバー2は印刷端末5,6の状態(起動状況、消耗品の状況など)をSIPサーバーから取得し、配信先リストの列挙されている配信先の印刷端末のうち印刷可能な印刷端末を選択して、配信情報やコンテンツデータを配信するようにしてもよい。その場合、配信情報やコンテンツデータを配信しなかった印刷端末を配信履歴情報として残すようにしてもよい。
【0054】
また、印刷端末側のなんらかのエラーによって、配信情報やコンテンツデータを受信しんすることができなかったり、コンテンツデータの印刷を実行することができなかった場合、印刷端末からエラー発生を配信サーバー2に通知するようにしてもよい。また、印刷端末からエラー発生を通知されると、配信サーバー2はエラーが発生した印刷端末に対して配信情報やコンテンツデータを再送してもよい。また数回再送してもエラー発生が解消されない場合は、エラーの内容とともにエラーが発生した印刷端末を配信履歴情報として残すようにしてもよい。
【符号の説明】
【0055】
1:送信端末、2:配信サーバー、3:SIPサーバー、4:SIPサーバー、5:印刷端末、6:印刷端末、61:プリンター、62:操作部、63:表示部、220:制御部、230:HDD、240:通信部、520:制御部、530:HDD、540:通信部、550:印刷部、560:操作部、570:表示部、620:制御部、630:HDD、640:通信部。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
配信サーバーと、
前記配信サーバーと通信回線を介して接続する印刷端末と、
を備える印刷システムであって、
前記配信サーバーは、
印刷対象のコンテンツデータの印刷回数の制限を示す回数制限情報を配信する回数制限情報配信手段と、
前記コンテンツデータを配信するコンテンツデータ配信手段と、
を備え、
前記印刷端末は、
前記回数制限情報を受信する回数制限情報受信手段と、
前記回数制限情報を受信した後、前記コンテンツデータを受信する前に、前記コンテンツデータに対する前記ユーザーの印刷指示操作を受け付ける受付手段と、
前記ユーザーによる前記印刷指示操作を受け付けた後、前記コンテンツデータを受信するコンテンツデータ受信手段と、
前記コンテンツデータの印刷を実行し、印刷後の前記印刷端末における前記コンテンツデータの印刷実行回数が、前記回数制限情報が示す印刷回数の制限に達したとき、前記コンテンツデータを前記印刷端末において印刷不可とする印刷制御手段と、
を備える、
印刷システム。
【請求項2】
前記印刷制御手段は、前記印刷実行回数が、前記印刷回数の制限に達したとき、前記コンテンツデータを前記印刷端末から破棄する、
請求項1に記載の印刷システム。
【請求項3】
通信回線を介して印刷端末と接続する配信サーバーであって、
印刷対象のコンテンツデータの印刷回数の制限を示す回数制限情報を配信する回数制限情報配信手段と、
前記コンテンツデータを配信するコンテンツデータ配信手段と、
を備える配信サーバー。
【請求項4】
通信回線を介して配信サーバーと接続する印刷端末であって、
印刷対象のコンテンツデータの印刷回数の制限を示す回数制限情報を前記配信サーバーから受信する回数制限情報受信手段と、
前記回数制限情報を受信した後、前記コンテンツデータを受信する前に、前記コンテンツデータに対する前記ユーザーの印刷指示操作を受け付ける受付手段と、
前記ユーザーによる前記印刷指示操作を受け付けた後、前記コンテンツデータを受信するコンテンツデータ受信手段と、
前記コンテンツデータの印刷を実行し、印刷後の前記印刷端末における前記コンテンツデータの印刷実行回数が、前記回数制限情報が示す印刷回数の制限に達したとき、前記コンテンツデータを前記印刷端末において印刷不可とする印刷制御手段と、
を備える印刷端末。
【請求項5】
印刷対象のコンテンツデータの印刷回数の制限を示す回数制限情報を印刷端末に配信する回数制限情報配信工程と、
前記コンテンツデータを前記印刷端末に配信するコンテンツデータ配信工程と、
を含む配信サーバー制御方法。
【請求項6】
配信サーバーから配信された、印刷対象のコンテンツデータの印刷回数の制限を示す回数制限情報を受信する回数制限情報受信工程と、
前記回数制限情報を受信した後、前記コンテンツデータを受信する前に、前記コンテンツデータに対する前記ユーザーの印刷指示操作を受け付ける受付工程と、
前記ユーザーによる前記印刷指示操作を受け付けた後、前記配信サーバーから配信された前記コンテンツデータを受信するコンテンツデータ受信工程と、
前記コンテンツデータの印刷を実行し、印刷後の前記印刷端末における前記コンテンツデータの印刷実行回数が、前記回数制限情報が示す印刷回数の制限に達したとき、前記コンテンツデータを前記印刷端末において印刷不可とする印刷制御工程と、
を含む印刷端末制御方法。
【請求項7】
印刷対象のコンテンツデータの印刷回数の制限を示す回数制限情報を印刷端末に配信する回数制限情報配信機能と、
前記コンテンツデータを前記印刷端末に配信するコンテンツデータ配信機能と、
をコンピューターに実現させる配信サーバー制御プログラム。
【請求項8】
配信サーバーから配信された、印刷対象のコンテンツデータの印刷回数の制限を示す回数制限情報を受信する回数制限情報受信機能と、
前記回数制限情報を受信した後、前記コンテンツデータを受信する前に、前記コンテンツデータに対する前記ユーザーの印刷指示操作を受け付ける受付機能と、
前記ユーザーによる前記印刷指示操作を受け付けた後、前記配信サーバーから配信された前記コンテンツデータを受信するコンテンツデータ受信機能と、
前記コンテンツデータの印刷を実行し、印刷後の前記印刷端末における前記コンテンツデータの印刷実行回数が、前記回数制限情報を示す印刷回数の制限に達したとき、前記コンテンツデータを前記印刷端末において印刷不可とする印刷制御機能と、
をコンピューターに実現させる印刷端末制御プログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2011−49811(P2011−49811A)
【公開日】平成23年3月10日(2011.3.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−196439(P2009−196439)
【出願日】平成21年8月27日(2009.8.27)
【出願人】(000002369)セイコーエプソン株式会社 (51,324)
【Fターム(参考)】