説明

印刷可能な難燃性高分子フィルム

フィルム作製時に使用する組成物であって、該組成物は、酢酸ビニル・エチレン(VAE)共重合体等の酢酸ビニル含有高分子と、防燃性添加剤と、顔料、界面活性剤、分散剤、湿潤剤、消泡剤、結合剤、溶剤、紫外線(UV)吸収剤、防燃剤、および光安定剤のうち少なくとも一つの添加剤とを含有する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
[関連出願の相互参照]
本出願は2008年11月26日に出願された国際特許出願番号PCT/US2008/84812の一部継続出願であり、本明細書にその全体が参考として組み込まれる。
【0002】
[技術分野]
本発明は、接着性物品、非接着性物品、およびそれらの製造方法に関する。詳細には、本明細書に記載された物品またはフィルムは、防燃性であり、ポリ塩化ビニル(「PVC」)またはハロゲン元素を含有しない。ハロゲン元素は、フッ素(F)、塩素(Cl)、臭素(Br)、ヨウ素(I)を含む、IUPAC形式の周期表における第17族(旧VII族または旧VIIA族)の一連の非金属元素のことをいう。該物品は、壁紙、看板、グラフィックアート、感圧製品等の、印刷適性、難燃性、およびエンボス性を必要とする様々な用途に使用することができる。
【背景技術】
【0003】
PVC膜は、コスト優位性があり、耐久性、印刷適性、および固有の耐火性に優れていることから、壁紙や画像装飾等の用途に幅広く使用される。しかしながら、燃焼時の有毒なダイオキシン類の放出や、そのフタル酸塩可塑剤からの水質汚濁等、PVC材料の使用における環境への懸念が、PVC代替フィルムの開発を大きく前進させてきた。難燃性のPVC代替フィルムは、壁紙等の用途に不可欠である。難燃剤は、火の拡散を抑え、食い止める材料である。通常の非PVC高分子材料は、PVCのような性質、特に印刷適正および難燃性を得ることは難しい。本出願では、防燃剤および難燃剤を同義で用いており、防燃性および難燃性を同義で用いている。
従って、環境に優しい難燃剤として、PVCフィルムと同等の性質を持つ非PVCフィルムが必要とされている。本発明はこの要求に応えるものである。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0004】
【非特許文献1】Encyclopedia of Polymer Science and Engineering、第13巻、ワイリー−インターサイエンスパブリッシャーズ(Wiley−Interscience Publishers)(ニューヨーク、1988)
【非特許文献2】Encyclopedia of Polymer Science and Engineering、第1巻、ワイリー−インターサイエンスパブリッシャーズ(Wiley−Interscience Publishers)(ニューヨーク、1964)
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明は、様々な組成物、該組成物から作製されたフィルム、フィルム積層物、および関連する方法を含む。代表的な実施形態に、フィルムを作製する際に使用される組成物がある。該組成物は、酢酸ビニル含有高分子と、非ハロゲン難燃剤と、顔料、界面活性剤、分散剤、湿潤剤、消泡剤、結合剤、溶剤、紫外線(UV)吸収剤、および光安定剤のうち少なくとも一つの添加剤とを含む。酢酸ビニル含有高分子は、酢酸ビニル共重合体、酢酸ビニル単独重合体、またはこれらの混合物のことをいう。酢酸ビニル共重合体の例として、酢酸ビニル・エチレン(VAE)共重合体が挙げられる。VAE共重合体は、全配合物に対し酢酸ビニルを60〜95%およびエチレンを5〜40%の割合で含有し、酢酸ビニルとエチレンを共重合することにより得られる生成物である。配合物に対する酢酸ビニルの組成が通常10〜40%であり、エチレンが60〜90%の間で変化するエチレン酢酸ビニル(EVA)共重合体と、該生成物とを混同してはならない。VAEが水性エマルションであるのに対し、EVAは、熱溶解やプラスチック成形用途に用いられる固形材料である。VAEは、欧州で最初に開発された技術である粉末形状としても販売されている。
【0006】
本発明の他の代表的な実施形態として、(a)酢酸ビニル単独重合体、酢酸ビニル共重合体、またはこれらの混合物、アクリル共重合体、またはアクリル共重合体とVAE共重合体の混合物、VAEとアクリル酸の混成物、スチレン共重合体、ポリウレタン含有高分子、および生分解性高分子からなる群から選ばれるエマルションポリマーと、(b)微粉末形状の、炭素形成物質、酸触媒、および発泡剤の複合物等の難燃性添加剤と、を含有する組成物を含む。他の代表的な実施形態として、更に、(c)TiOと、(d)疎水性の共重合体分散剤と、を含有する。他の実施形態において、ラテックスまたはCaCO(炭酸カルシウム)が、組成物中のTiO顔料の代わりに使われており、これにより、フィルムを低コストで、かつ、同じフィルム厚において必ずしもフィルム不透明度を損なうことなく、作製する。
【0007】
他の代表的な実施形態として、(a)酢酸ビニル単独重合体、酢酸ビニル共重合体、またはこれらの混合物、アクリル共重合体、またはアクリル共重合体とVAE共重合体の混合物、VAEとアクリル酸の混成物、スチレン共重合体、ポリウレタン含有高分子、および生分解性高分子からなる群から選ばれるエマルションポリマーと、(b)非ハロゲン難燃剤と、(c)顔料、界面活性剤、分散剤、湿潤剤、消泡剤、結合剤、溶剤、UV吸収剤、および光安定剤のうち少なくとも一つの添加剤と、を含むフィルムがある。他の代表的な実施形態は、少なくとも一つの基板層を更に含むフィルムである。更なる実施形態として、該フィルムは、スクリム層または織物層である裏打ち層を含む壁紙用フィルムである。
【0008】
本発明のフィルムを形成する方法の一例として、(a)(i)ポリ酢酸ビニル・エチレン共重合体、(ii)TiO、および(iii)難燃性添加剤を含有する組成物を製造するステップと、(b)塗布方法を用いてポリオレフィン基板上に該組成物を塗布するステップとを含む方法が挙げられる。他の代表的な実施形態では、該組成物はポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム上で成形した後、剥離し、独立したフィルムを形成する。その後、該フィルムをポリオレフィンフィルムへ積層する。
【0009】
本発明の難燃性非PVCフィルムは、接着積層等で、スクリムや織物上に容易に積層でき、壁紙構造物を形成できる。壁紙構造物中の印刷可能な適合した非PVCフィルムは、必要に応じ、引き続き、印刷およびエンボス加工を行うこともできる。薄いフィルムとなる薄い皮膜層は、難燃剤を12マイクロメーター未満の粒径に粉砕することにより、作製できる。また、フィルム不透明度の範囲は、適切な種類および量の顔料を添加して改質することにより、広げることができる。難燃性非PVCフィルムは、粘着ラベル、テープや、化粧板の製造、および、PVCフィルムが通常使用される、ただしこれに限定されない用途を含む他の様々な用途へ使用することもできる。
【0010】
他の代表的な実施形態として、ライナー、感圧接着剤、基板層、および印刷層を含む組立品がある。該基板層はポリオレフィン、ポリオレフィン共重合体、またはこれらの混合物、架橋性酢酸ビニル共重合体およびVAEエマルションの混合物、ポリウレタンエマルション、またはポリウレタン含有エマルションの混合物である材料を含有する。
【0011】
本発明の他の特徴は、発明の原理を例示する図面と併せることで、以下に説明する好ましい実施形態から、当業者に明らかになるであろう。記載されたいずれの好ましい実施形態も、本発明を限定するものではない。
【図面の簡単な説明】
【0012】
本発明のこれらの及び他の特徴、態様、および利点は、以下の図面と併せることで、以下の本発明の好ましい代表的な実施形態のより詳細な説明を参照することにより、完全に理解され、明らかとなり得る。
【0013】
【図1】本発明の代表的な実施形態に従って作製されたフィルムの断面図である。
【0014】
【図2】本発明に係るフィルムを作製する方法のフローチャートである。
【0015】
指示された場合を除き、上記図面の例示は、必ずしも縮尺通りに描写されているわけではない。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
以下に、本発明は、発明を実施するための最良の形態で表される以下の詳細な説明によって、更に詳細に説明される。しかしながら、この記述は本発明を限定するものではなく、本発明の全般的な特徴を説明する目的で提供されることを理解されるべきである。
【0017】
本発明は、ポリ塩化ビニル(「PVC」)代替フィルムの組成物および製造に関する。本発明のフィルムは、PVCを含有しないため、非PVCフィルムと呼ばれる。非PVCフィルムには、環境に優しく、PVCフィルムの性質である耐久性、印刷適性、および難燃性を備えるという利点がある。本発明の非PVCフィルムは、PVCフィルムの性質や性能と同等若しくはそれを上回っており、PVCフィルムが一般的に使用される用途、例えば、壁紙、看板、グラフィックアート、感圧製品に適している。
【0018】
図1は、本発明に従って作製されたフィルムの一例の断面図である。該フィルムには、概して参照符号5が付され、シリコーン塗布材料等の剥離ライナー10、感圧接着層20、基板層30、および印刷層40を備える。
【0019】
接着層20は通常、以下の種類に分類できる。アクリレート共重合体および/またはメタクリレート共重合体、α−オレフィン共重合体、シリコーン共重合体等から成るランダム共重合体接着剤と、線状ブロック共重合体(A−B型およびA−B−A型等)、分岐状ブロック共重合体、星状ブロック共重合体、グラフト型ブロック共重合体、放射状ブロック共重合体等から成るブロック共重合体接着剤と、天然ゴム接着剤と、合成ゴム接着剤である。
【0020】
有用な感圧接着剤に関する記述は、上記非特許文献1(Encyclopedia of Polymer Science and Engineering、第13巻、ワイリー−インターサイエンスパブリッシャーズ(Wiley−Interscience Publishers)(ニューヨーク、1988))に見出すことができる。更に、上記非特許文献2(Encyclopedia of Polymer Science and Engineering、第1巻、ワイリー−インターサイエンスパブリッシャーズ(Wiley−Interscience Publishers)(ニューヨーク、1964))にも、有用な感圧接着剤に関する記述がある。
【0021】
ライナー10は、1.02mil(0.0255mm)未満、1mil(0.0254mm)未満、0.8mil(0.0203mm)未満、0.6mil(0.015mm)未満、0.50mil(0.013mm)未満、または0.25mil(0.00626mm)以下の厚さの極薄もしくは超軽量のライナーが好ましい。このような薄いライナーは、東京にある三菱化学株式会社が提供するホスタファン(HOSTAPHAN:登録商標)ポリエステルフィルム(例えば、0.5mil、0.0127mm、商標名:2SLKシリコーン塗布フィルム)として市販されている。他のライナー材料が、カリフォルニア州パサデナ市にあるエイブリィ・デニソン社によって、1.25mil(0.032mm)の接着層と共に1.02mil(0.026mm)のポリエステル裏打ちシートとして提供される。
【0022】
基板層30はPVCを含有しないあらゆる高分子フィルムを含むことが出来る。このようなフィルムとして、例えば、ポリオレフィン、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリカーボネート、ポリスチレン、ポリスチレン共重合体、およびポリ乳酸等の生分解性高分子が挙げられるが、これらに限定されるものではない。ポリオレフィンフィルムは、好ましくは、ポリプロピレン、ポリプロピレン共重合体、またはこれらの混合物である。塗布工程で基板層を作製する必要がある場合、該基板層は、架橋性酢酸ビニル共重合体および酢酸ビニル・エチレン(VAE)エマルションの混合物、ポリウレタン含有エマルション、または他の任意の非PVC高分子フィルム等の塗布可能な組成物から作製することができる。
【0023】
代表的な実施形態として、印刷層40は、酢酸ビニル含有高分子、酢酸ビニルとVAEの混合物、VAEとアクリル酸の混成物、全アクリル系配合物、スチレン共重合体、またはVAEエマルションと混合した非ハロゲン防燃剤を含む。
【0024】
本発明の組成物とフィルム5の代表的な実施形態は、以下の材料のうち少なくとも一つを含む。
(1)VAE
(2)VAEとアクリル酸の混成物
(3)酢酸ビニル単独重合体
(4)VAEと酢酸ビニル単独重合体の混合物
(5)VAEと酢酸ビニル共重合体の混合物
(6)VAEとポリウレタンの混合物
(7)VAEとアクリル共重合体の混合物
(8)少量のシランを添加して架橋させたVAE
(9)アクリル共重合体
(10)ポリウレタン含有高分子、および/または
(11)ポリウレタンとアクリル樹脂の混合物
(12)スチレン共重合体
(13)ポリ乳酸
【0025】
他の実施形態として、二酸化チタン(「TiO」)および/または他の顔料等の顔料を、本発明の組成物およびフィルムの上記13の実施形態のいずれかに添加することができる。フィルム5の不透明度は、TiOまたは他の材料の量に依存する。他の実施形態として、TiO等の顔料を、ペンシルベニア州フィラデルフィアにあるロームアンドハース社製のロパーク(ROPAQUE:登録商標)OP−96またはウルトラ−オパーク(ULTRA−OPAQUE)等のラテックスに置き換えることができる。他の実施形態として、透明なフィルムを得たい場合、TiO等の顔料を含まなくても良い。更に他の実施形態として、ニュージャージー州ウエスト・パターソンにあるサイテックインダストリーズ社製のサイメル(CYMEL:登録商標)385を、フィルムの引張り強さを増加させる架橋剤として使用することができる。非印刷用途に使用される他の実施形態として、オハイオ州シンシナティにあるマイケルマン社が提供するマイケム(MICHEM:登録商標)ガード(GUARD)55等のワックスエマルションを、組成物とフィルムの上記10の実施形態のいずれかに添加することができ、これにより、フィルムに洗浄容易性を与える。更に他の実施形態として、マイケルマン社が提供するマイケム(MICHEM:登録商標)エマルション(EMULSION)47950等のワックスエマルションを、本発明の組成物とフィルムの上記13の実施形態のいずれかに添加することができ、製造されたフィルムは、落書き防止用に有効である。更に他の実施形態として、シリカ粒子を、上記配合物のいずれかに添加し、水系インク用のインクジェット印刷可能なフィルムを作製することができる。水系インクは、溶媒系インクと比べ、環境保全性が高い。他の実施形態において、上記ポリスチレン共重合体はスチレンブタジエン共重合体である。
【0026】
他の実施形態として、上記印刷層のカルボキシ含有構成材料は、ポリアジリジン、例えば、ルーブリゾール社が提供するXAMA(登録商標)−7を用いて、架橋可能である。ヒドロキシ含有構成材料は、ポリアジリジンまたはサイテックインダストリーズ社が提供するサイメル385等のメラミンホルムアルデヒドを用いて、架橋可能である。当業者に知られている他の架橋剤も、印刷層構成材料の架橋に使用することができる。
【0027】
フィルム5の他の重要な構成材料に、非ハロゲン難燃剤がある。壁紙等の一部の用途において、難燃性は重要な性質であり、生成物は難燃性の基準を満たさなければならない。生成物に難燃性を与えるために使用できる市販の難燃剤は数多く存在する。しかし、市販の難燃剤の多くは、ハロゲン系である。ハロゲン系難燃剤の添加は、非PVCフィルムの環境適合性に悪影響を与えるであろう。非ハロゲン系難燃剤の一部は、基膜配合物との相溶性に欠けており、フィルムの物理的性質および構造物の他の層に対する粘着性への悪影響により、配合や処理が困難である。
【0028】
非PVCフィルムの難燃性基準を満たすため、非ハロゲン系難燃剤または複数の非ハロゲン難燃剤の混合物を上記13の配合物のいずれかに添加することができる。該非ハロゲン防燃剤は、微粉末形状の、炭素形成物質、酸触媒、および発泡剤の複合物が好ましい。このような非ハロゲン難燃剤は、ペンタエリトリトール、ポリリン酸アンモニウム、尿素、およびメラミン系化学物質を含む。該非ハロゲン難燃剤の例として、カリフォルニア州にあるジェイエルエスケミカル(JLS Chemical)社が提供するJLS−Pent、JLS−APP101、およびJLS−Melamineが挙げられる。難燃剤は、非PVCフィルム配合物と混合する前に、微粒子に加工する必要がある。粒径は、12マイクロメートル未満が好ましく、6マイクロメートル未満がより好ましい。難燃剤は、印刷層の総配合物の30〜60%である。本発明の一つの実施形態において、非ハロゲン難燃剤は印刷層にのみ添加する。本発明の他の実施形態において、非ハロゲン難燃剤は印刷層と基板の両方に添加する。
【0029】
本発明のフィルム5は、本発明の組成物の実施形態である液状配合物またはエマルションを調製し、カーテンコーティング等により、該液状配合物またはエマルションを基板に塗布することにより、形成できる。一つの実施形態として、該基板は、ライナーである。フィルムを乾燥後、ライナーからフィルムを、後に基板に積層する独立フィルムとして剥離できる。他の実施形態として、該基板は、PETフィルムである。更に他の実施形態として、該基板は、ポリオレフィンフィルムである。印刷層と基板間の粘着性を改善するため、基板をコロナ処理することができる。下塗層を基板に塗布することによっても、粘着性を改善することができる。このような下塗層には、基板に対する印刷層の粘着性を改善できる任意の塗膜も使用できる。一例として、コネティカット州シェルトンにあるマイカ(Mica)社が提供する5%ポリエチレンイミン(PEI)溶液、MICA A−131−Xが挙げられる。
【0030】
図2のフローチャート50は、本発明に係るフィルムの製造方法の一例を示す。ステップ60で開始後、次のステップ70では、構成材料と基板を供給する。次に、ステップ80では、該構成材料を混合し、組成物を形成する。該組成物は、酢酸ビニル含有高分子と難燃性添加剤を含有する。次に、ステップ90では、基板に該組成物を塗布する。ステップ100では、該組成物を乾燥し、ステップ110では、乾燥させた組成物を該基板から取り除く。この方法は、ステップ120で完了する。
【0031】
接着積層等の既知の方法により、接着剤をフィルム5の一方もしくは両方の主表面へ塗布する。ハロゲンを含まない接着剤を使用し、ハロゲン非含有フィルムを作製できる。ハロゲン非含有接着剤の例として、熱溶融性アクリル接着剤や水系ラテックスアクリル接着剤等のアクリル接着剤が挙げられる。他のハロゲン非含有接着剤として、熱溶融性ゴム系接着剤、シリコーン接着剤、熱可塑性エラストマー、当技術分野で知られている他のハロゲン非含有接着剤、および任意の割合におけるこれらの任意の組み合わせが挙げられる。
【0032】
本発明の組成物の代表的な実施例として、高分子材料は、酢酸ビニル含有量が少なくとも約75%である酢酸ビニル含有高分子、難燃性添加剤、顔料、および分散剤を含有する。更に該組成物の他の代表的な実施例として、高分子材料は、酢酸ビニル含有量が少なくとも75%である酢酸ビニル含有高分子、難燃性添加剤、顔料、分散剤、湿潤剤、および紫外線(UV)安定剤を含有する。
【0033】
[試験方法]
本発明の組成物とフィルム5の性質は、様々な分析技術によって特徴づけられる。これらの分析技術の簡単な説明を以下に記載する。
【0034】
[印刷適性]
印刷適正は、溶剤系または水系インクジェットプリンタおよび水系グラビア印刷機を使用し、フィルム試料上に直接印刷することにより、試験する。目視検査は、フィルムの表面上にインク汚れがないか、フィルムの内側にインクが拡散していないかを確認するために行われる。インクの汚れや拡散がなければ、良い印刷であるといえる。
【0035】
[難燃性試験]
垂直実行可能性試験を使用する。塗膜を2フィート×4フィートの細片に切断し、両端を接続して輪を作製する。マッチからの炎を輪の下に設置する。フィルムが数秒間、炎に対し抵抗を示した場合、本試験に合格したものとする。通常、ポリプロピレン(PP)フィルムは、炎が輪状フィルムの下に配置されるや否や引火する。
【実施例】
【0036】
以下の実施例は、本発明の様々な実施形態を説明する。本発明の請求の範囲内の様々な変更は、当業者に自明であり、本発明は以下の実施例に限定されない。特に明記されない限り、以下の実施例に記載される全ての要素、パーセンテージ、および割合は重量を基準としており、本実施例で使用する全ての試薬は、以下に特定する化学物質供給業者から得ており、もしくは得ることができ、または従来の技術により合成することができる。
【0037】
以下の表1は、以下の実施例で使用した化学物質の一覧であり、その供給業者、機能、化学物質名、組成もしくは種類、固形物パーセント、およびTgを示す。
【0038】
表1 実施例で使用した材料
【表1】

【0039】
本実施例で使用した化学物質を、更に以下に示す。
【0040】
ビナパス(Vinnapas:登録商標)460:低い粘度/高い固形割合(60%)、ポリビニルアルコール保護VAEエマルション、ペンシルベニア州アレンタウンにあるワッカー社から入手可能。
【0041】
ビナパス(Vinnapas:登録商標)465:低い粘度/高い固形割合(65%)、ポリビニルアルコール保護VAEエマルション、ペンシルベニア州アレンタウンにあるワッカー社から入手可能。
【0042】
タモル(Tamol:登録商標)731A:疎水性共重合体分散剤、優れた相溶性および良好な顔料湿潤、ペンシルベニア州フィラデルフィアにあるロームアンドハース社から入手可能。
【0043】
スーパーウェット(Superwet)22S:汎用の非イオン系消泡剤、水性用途に理想的な湿潤剤および平滑剤、固形割合100%、シェパード ブロス.(Shepard Bros.)社から入手可能。
【0044】
クロノス(Kronos:登録商標)4311:77%固形割合の二酸化チタンの水分散液、テキサス州ヒューストンにあるクロノス(Kronos)社から入手可能。
【0045】
レオレート(Rheolate:登録商標)350:会合性増粘剤、オハイオ州シンシナティにあるエレメンティス社から入手可能。
【0046】
ジョンクリル(Joncryl:登録商標)80:固形割合48%のアクリルラテックス、Tg:−30℃、ウィスコンシン州ラシーンにあるビーエーエスエフ(BASF)社から入手可能。
【0047】
ドリュープラス(Drewplus:登録商標)Y−250:脂肪族系石油消泡剤、オハイオ州コロンバスにあるアシュランド社から入手可能。
【0048】
ディスポニル(Disponil:登録商標)AFX4030:非イオン系界面活性剤、オハイオ州シンシナティにあるコグニス社から入手可能。
【0049】
JLS APP−101:メラミン変性リン酸アンモニウム、カリフォルニア州ポモーナにあるJLS Chemical社から入手可能。
【0050】
JLS−melamine:メラミン、カリフォルニア州ポモーナにあるJLS Chemical社から入手可能。
【0051】
JLS−penta:ペンタエリトリトール、カリフォルニア州ポモーナにあるJLS Chemical社から入手可能。
【0052】
JLS−PNP1C:ポリリン酸アンモニウム、JLS Chemical社から入手可能。
【0053】
Xama(登録商標)−7:ポリアジリジン、オハイオ州ブレックスビルにあるルーブリゾール社から入手可能。
【0054】
ガシル(Gasil)23F:シリカ、イリノイ州ジョリエットにあるイネオスシリカ・アメリカ社から入手可能。
【0055】
MICA A−131−X:5%ポリエチレンイミン溶液、コネティカット州シェルトンにあるMica社から入手可能。
【0056】
7.5mil PP:ポリオレフィンフィルム、アイオワ州シーダーラピッズにあるProfol社から入手可能。
【0057】
DS6D81:エチレンプロピレン共重合体、ダウ・ケミカル社から入手可能。
【0058】
P8555SD:TiO2−ポリプロピレンマスターバッチ、A・シュルマン社から入手可能。
【0059】
NA217−000:低密度ポリエチレン、イクイスター社から入手可能。
【0060】
実施例1 難燃性添加剤
【0061】
容器中に下記の混合物を調製した。
(A)48部の水
(B)5部のJLS−Melamine
(C)7部のJLS−Penta
(D)10部のJLS−APP101
(E)0.6部のレオレート(Rheolate)350および0.6部の水
(F)0.17部のドリュープラス(Drewplus)Y−250
【0062】
この混合物を、粒径がヘグマン式で7超(すなわち、12マイクロメートル未満)、好ましくはヘグマン式で7.5超(6マイクロメートル未満)になるまでボールミル粉砕した。
【0063】
実施例2 非PVCフィルムと難燃剤
【0064】
実施例1で得られた難燃性添加剤71.37部を、瓶へ投入し、続いて以下の材料を攪拌しながら加えた。
(A)24.5部のビナパス(Vinnapas)460
(B)2部のディスポニル(Disponil)AFX4030
(C)0.2部のスーパーウェット(Superwet)22S
(D)0.4部のタモル(Tamol)731A
(E)5部のクロノス(Kronos)4311
【0065】
得られた混合物の固形割合は、41.2%であった。該混合物をプロフォール(Profol)社製の7.5milPPフィルム上へ塗布し、非PVCフィルムを作製した。塗布工程を以下に示す。
(1)PPフィルムを47dyne/cmまでコロナ処理した。
(2)メイヤーロッド(Meyer Rod)#1.5を用い、約0.2gsmにて、PPフィルムにPEI下塗溶液を塗布した。
(3)下塗したPPに製造した上記混合物を塗布した。
(4)75℃で5分間乾燥させた。
【0066】
得られた乾燥後の上塗りは2.5milであった。この上塗りは、下塗したPPと良好な粘着性を示し、良好な水系グラビア印刷、エンボス加工性、および垂直実行可能性試験において、難燃性を示した。このフィルムは、ミマキ溶剤インクジェットプリンタ(GP−604S)を用い、デジタル処理で印刷することもできる。
【0067】
実施例3
【0068】
Aでビナパス(Vinnapas)460の代わりにジョンクリル(Joncry)l80を用い、Dでタモル(Tamol:登録商標)731Aの代わりにXama−7を用いたこと以外は、実施例2と同様に行った。得られた配合物は、75℃で5分間乾燥させた後、PEI下塗剤なしのコロナ処理したPPに対し、良好な粘着性を示した。この塗膜はまた、良好なエンボス加工性、グラビア印刷、および難燃性を示した。
【0069】
実施例4
【0070】
Dでタモル(Tamol)731Aの代わりにガシル(Gasil)23Fを使用し、実施例1の71.37部(31.4%固形割合)の代わりに56.6部(39%固形割合)を使用したこと以外は、実施例2と同様に行った。配合物を、コロナ処理しPEIで下塗したPPフィルム上へ塗布した。得られた塗膜は、デスクトップインクジェット印刷適正を示した。色濃度はグレタグマクベススペクトロアイで測定した結果、シアン1.15、マゼンタ1.01、イエロー1.03、ブラック1.11であった。
【0071】
実施例5
【0072】
Eを使用しないこと以外は、実施例2と同様に行った。上塗層はまた、下塗したPPに対し、良好な粘着性を示した。
【0073】
実施例6
【0074】
24.5部のビナパス(Vinnapas)460の代わりに24部のビナパス(Vinnapas)465を使用したこと以外は、実施例2と同様に行った。
【0075】
表2 実施例で使用した配合物の組成
【表2】

【0076】
実施例7〜9 ポリオレフィン基膜
【0077】
ダウ・ケミカル社製のエチレンプロピレン共重合体DS6D81、A・シュルマン社製のTiO2ポリプロピレンマスターバッチP8555SD、およびイクイスター社製の低密度ポリエチレンNA217−000を用い、実施例7〜9の基膜を作製した。難燃性を得るため、ジェイエルエスケミカル(JLS Chemical)社製のポリリン酸アンモニウム系難燃剤JLS−PNP1Cを、該フィルムに組み込んだ。
【0078】
表3 実施例7〜9の配合物
【表3】

【0079】
以下の工程にて、これらのフィルムを形成した。
【0080】
機器:
1.ライストリッツ(Leistritz)社製の二軸押出機(型式:MICRO27)
2.K−トロン社製のLWF式振動フィーダー
【0081】
仕様:
1.27mmの共回転スクリュー、500rpm、40L/D
2.9つの加熱領域
3.区域5に位置する側面供給区域
【0082】
ポリオレフィンと白色マスターバッチパレットを、望ましい割合で予混合した。混合物をK−トロンフィーダーを用い、供給区域に供給した。全ての混合作業は、融点である180℃〜200℃で行った。
【0083】
二軸押出機から溶融して押し出された高分子を、6インチの金型へ直接供給し、冷却しつつ、3ロールスタック上に流し込んだ。得られたシートは引き続き試験に使用した。
【0084】
実施例10
【0085】
実施例6の溶液を、2.5milで、実施例8の下塗した試料上へ塗布した。この塗膜はまた、良好な印刷、エンボス加工性、および難燃性を示した。
【0086】
特許請求の範囲、要約、図面を含む本明細書に記載した全ての特徴、および記載した任意の方法または工程中の全てのステップは、この特徴および/またはステップの少なくともいくつかが互いに相容れない組み合わせを除く、いかなる組み合わせを用いても良い。特許請求の範囲、要約、図面を含む本明細書に記載した各特徴は、明示的に別段の定めがある場合を除き、同一、同等、または類似の目的を達成する代替的な特徴に置き換えることができる。このため、明示的に別段の定めがある場合を除き、各特徴は、一般的な一連の同等または類似の特徴の一例が記載されているのみである。
【0087】
本発明は好ましい実施形態に関して記載されているが、当業者は、変更が本発明の請求の範囲内で、形式上及び細部において成され得ると認識する。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
フィルム作製時に使用する組成物であって、
a.酢酸ビニル単独重合体、酢酸ビニル共重合体、またはこれらの混合物、アクリル共重合体、またはアクリル共重合体と酢酸ビニル・エチレン(VAE)共重合体の混合物、VAEとアクリル酸の混成物、スチレン共重合体、ポリウレタン含有高分子、および生分解性高分子からなる群から選ばれるエマルションポリマーと、
b.少なくとも一つの非ハロゲン防燃剤と、
を含有する、組成物。
【請求項2】
前記非ハロゲン防燃剤が、炭素形成物質、酸触媒、および発泡剤の複合物である、請求項1に記載の組成物。
【請求項3】
前記ハロゲン防燃剤が、好ましくは約12マイクロメートル未満の微粒子形状である、請求項1または2に記載の組成物。
【請求項4】
顔料、界面活性剤、分散剤、湿潤剤、消泡剤、結合剤、溶剤、紫外線(UV)吸収剤、および光安定剤からなる群から選ばれる少なくとも一つの添加剤を更に含む、請求項1乃至3のいずれかに記載の組成物。
【請求項5】
前記添加剤がシリカである、請求項4に記載の組成物。
【請求項6】
前記添加剤がTiOである、請求項4に記載の組成物。
【請求項7】
前記エマルションポリマーがアクリル構成材料を含有しており、
該アクリル構成材料が架橋している、
請求項1乃至6のいずれかに記載の組成物。
【請求項8】
前記アクリル成分が、ポリアジリジンまたはメラミンホルムアルデヒドを使用することにより架橋可能な種類である、請求項7に記載の組成物。
【請求項9】
a.酢酸ビニル単独重合体、酢酸ビニル共重合体、またはこれらの混合物、アクリル共重合体、またはアクリル共重合体と酢酸ビニル・エチレン(VAE)共重合体の混合物、VAEとアクリル酸の混成物、スチレン共重合体、ポリウレタン含有高分子、および生分解性高分子からなる群から選ばれるエマルションポリマーと、
b.少なくとも一つの非ハロゲン防燃剤と、
を含有するフィルム。
【請求項10】
顔料、界面活性剤、分散剤、湿潤剤、消泡剤、結合剤、溶剤、UV吸収剤、および光安定剤からなる群から選ばれる少なくとも一つの添加剤を更に含む、請求項9に記載のフィルム。
【請求項11】
前記添加剤がシリカである、請求項10に記載のフィルム。
【請求項12】
a.基板層と、
b.印刷層とを備えるフィルムであって、
該印刷層がエマルションポリマー含有非ハロゲン防燃剤を含み、
該エマルションポリマーは、酢酸ビニル単独重合体、酢酸ビニル共重合体、またはこれらの混合物、アクリル共重合体、またはアクリル共重合体と酢酸ビニル・エチレン(VAE)共重合体の混合物、VAEとアクリル酸の混成物、スチレン共重合体、ポリウレタン含有高分子、および生分解性高分子からなる群から選ばれ、
該基板層は、ポリオレフィン、ポリオレフィン共重合体、またはこれらの混合物、架橋性酢酸ビニル共重合体、VAEエマルション、ポリウレタンエマルション、およびこれらの混合物、および他の非ポリ塩化ビニル(PVC)ポリマーフィルムからなる群から選ばれる材料を含む、フィルム。
【請求項13】
前記基板が非ハロゲン防燃剤である、請求項12に記載のフィルム。
【請求項14】
前記基板層がポリプロピレンである、請求項12または13に記載のフィルム。
【請求項15】
前記基板層と前記印刷層の間に下塗層を更に備える、請求項12〜14のいずれかに記載のフィルム。
【請求項16】
前記下塗層がポリエチレンイミドである、請求項15に記載のフィルム。
【請求項17】
a.少なくとも一つの非ハロゲン防燃剤を含む構成材料Aを供給する工程と、
b.該構成材料Aの粒径を12マイクロメーター未満に粉砕する工程と、
c.酢酸ビニル単独重合体、酢酸ビニル共重合体、またはこれらの混合物、アクリル共重合体、またはアクリル共重合体と酢酸ビニル・エチレン(VAE)共重合体の混合物、VAEとアクリル酸の混成物、スチレン共重合体、ポリウレタン含有高分子、および生分解性高分子からなる群から選ばれるエマルションポリマーを含有する構成材料Bを供給する工程と、
d.該構成材料Aと該構成材料Bを混合し、組成物を形成する工程と、
e.基板を供給する工程と、
f.該基板を該組成物で塗布し、塗布基板を形成する工程と、
を含む、フィルムを製造する方法。
【請求項18】
前記基板がポリオレフィン基板である、請求項17に記載の方法。
【請求項19】
前記基板がポリエチレンテレフタレート(PET)剥離用基板であり、
塗布方法が注入成形であって、
g.該基板上に塗布した前記組成物を乾燥する工程と、
h.乾燥させた組成物を剥離し、独立フィルムを形成する工程と、
i.第2基板を供給する工程と、
j.該独立フィルムを該第2基板上へ積層する工程と、
を更に含む、請求項17に記載の方法。
【請求項20】
a.ライナーと、
b.感圧接着剤と、
c.基板層と、
d.インク受容層とを備える積層物であって、
該インク受容層がエマルションポリマーを含有する非ハロゲン防燃剤を含み、
該エマルションポリマーは、酢酸ビニル単独重合体、酢酸ビニル共重合体、またはこれらの混合物、アクリル共重合体、またはアクリル共重合体と酢酸ビニル・エチレン(VAE)共重合体の混合物、VAEとアクリル酸の混成物、ポリウレタン含有高分子、および生分解性高分子からなる群から選ばれ、
該基板層は、ポリオレフィン、ポリオレフィン共重合体、またはこれらの混合物、架橋性酢酸ビニル共重合体、VAEエマルション、ポリウレタンエマルション、およびこれらの混合物からなる群から選ばれる材料を含む、積層物。
【請求項21】
a.裏打ち層と、
b.基板層と、
c.インク受容層とを備える壁紙組立品であって、
該インク受容層がエマルションポリマー含有非ハロゲン防燃剤を含み、
該エマルションポリマーは、酢酸ビニル単独重合体、酢酸ビニル共重合体、またはこれらの混合物、アクリル共重合体、またはアクリル共重合体とVAE共重合体の混合物、VAEとアクリル酸の混成物、スチレン共重合体、ポリウレタン含有高分子、および生分解性高分子からなる群から選ばれ、
該基板層は、ポリオレフィン、ポリオレフィン共重合体、またはこれらの混合物、架橋性酢酸ビニル共重合体、VAEエマルション、ポリウレタンエマルション、これらの混合物、および他の非PVCフィルムからなる群から選ばれる材料を含み、
該裏打ち層は、スクリム層および織物層からなる群から選ばれる少なくとも一つである、壁紙組立品。
【請求項22】
前記基板層がポリプロピレンである、請求項21に記載の壁紙組立品。
【請求項23】
前記非ハロゲン防燃剤が、炭素形成物質、酸触媒、および発泡剤の複合物である、請求項21または22に記載の壁紙組立品。

【公表番号】特表2012−509980(P2012−509980A)
【公表日】平成24年4月26日(2012.4.26)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−538609(P2011−538609)
【出願日】平成21年9月14日(2009.9.14)
【国際出願番号】PCT/US2009/056808
【国際公開番号】WO2010/062438
【国際公開日】平成22年6月3日(2010.6.3)
【出願人】(504383645)エイブリィ デニソン コーポレーション (4)
【氏名又は名称原語表記】AVERY DENNISON CORPORATION
【Fターム(参考)】