説明

印刷装置におけるロック印刷の実施方法

【課題】先行する方法の限界に制限されない印刷装置のロック印刷を設定する方法を提供することである。
【解決手段】ユーザインターフェイス、ロック印刷プロセス、及びウェブサーバを有する印刷装置である。ユーザインターフェイスは、情報を表示してユーザ入力を受けるように構成されている。ロック印刷プロセスは、パスワードデータ照合の必要性を判断し、前記パスワードデータを照合しなければならない場合、その印刷データを印刷装置に記憶させ、前記パスワードデータが正しいことが確認された場合、前記印刷データに反映された電子文書の印刷バージョンを生成させるように構成する。ウェブサーバは、1つ以上のウェブページを生成して、前記1つ以上のウェブページをクライアント装置に提供し、ここでクライアント装置における前記1つ以上のウェブページの処理によりクライアント装置から設定データを受け取るように構成されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は一般的に印刷装置におけるロック印刷に関する。
【背景技術】
【0002】
このセクションで説明する方法は、達成しようとすることができるものであるが、必ずしも以前に思いついたものや達成しようと試みたものではない。それゆえ、特に注意しない限り、このセクションに記載した方法は、本発明の請求項の先行技術ではなく、このセクションに含めたことにより先行技術であると認めたものでもない。
【0003】
印刷装置には、電子文書の印刷を制御するための「ロック(された)印刷(locked printing)」として知られる機能を有しているものがある。印刷装置がロックされた印刷機能を有し、印刷データがその印刷装置に送られると、パスワードが印刷装置で確認されるまで、印刷データ中に反映された電子文書の印刷バージョンが作られない。典型的には、ユーザは印刷装置の操作パネルを通してパスワードを入力する。印刷装置はパスワードを確認(verify)し、そのパスワードが正しいことが確認されると、印刷データ中に反映された電子文書の印刷バージョンを生成すなわち印刷する。
【0004】
従来のロックされた印刷方法の問題の1つは、ロック印刷機能を設定するのに、管理者が印刷装置の操作パネルを通じて印刷装置を手作業で設定しなければならないことである。このプロセスは手間と時間がかかり、印刷装置を多数配置してロック印刷を実施使用とすると、費用と時間がかかる。人間が関与しなければならないからである。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上記に基づき、先行する方法の限界に制限されない印刷装置のロック印刷を設定する方法が必要とされている。
【課題を解決するための手段】
【0006】
印刷装置においてロック印刷(locked printing)を実施するための方法を提供する。印刷装置は、情報を表示しユーザ入力を受けるように構成された、操作パネル等のユーザインターフェイスを含む。印刷装置は、それが受け取った印刷データを調べてロック印刷を使用すべきかどうかを判断するように構成されたロック印刷プロセスを含む。そのロック印刷プロセスは、その印刷データに対してロック印刷を使用すべき場合、その印刷データを印刷装置に記憶させるようにも構成されている。ロック印刷プロセスは、ユーザインターフェイスを介して入力されたパスワードデータを確認し、そのパスワードデータが正しいことが確認された場合、印刷データを処理して、印刷データに反映された電子文書の印刷バージョンを生成するようにさらに構成されている。ロック印刷プロセスは、また、後で詳細に説明するように、他の様々な機能を実行するようにも構成されている。これらの機能は以下により詳しく説明する。印刷装置は、また、管理者等のユーザにロック印刷プロセスが実行する1つ以上の機能を規定する設定データを指定させる、ウェブベースのユーザインターフェイスを提供するウェブサーバを含む。本方法(approach)は、管理者がワークフローをカスタマイズして実施に合うようにできる柔軟かつユーザフレンドリーなユーザインターフェイスを提供する。
【0007】
本発明の一態様によると、印刷装置は、ユーザインターフェイス、ロック印刷プロセス、及びウェブサーバを有する。ユーザインターフェイスは、情報を表示してユーザ入力を受けるように構成されている。ロック印刷プロセスは、印刷装置が受け取った印刷データを調べて、その印刷データに反映された電子データの印刷バージョンを生成できる前に印刷装置においてパスワードデータを照合しなければならないか判断し、印刷データに反映された電子文書の印刷バージョンを生成できる前に印刷装置においてパスワードデータを照合しなければならない場合、その印刷データを印刷装置に記憶させるように構成されている。ロック印刷プロセスは、前記ユーザインターフェイスを介して入力されたパスワードデータを照合し、前記パスワードデータが正しいことが確認された場合、前記印刷データに反映された電子文書の印刷バージョンを生成させるように構成されている。ウェブサーバは、1つ以上のウェブページを生成して、前記1つ以上のウェブページをクライアント装置に提供し、ここでクライアント装置における前記1つ以上のウェブページの処理によりユーザに前記ロック印刷プロセスが実行する1つ以上の機能を規定する設定データを入力させ、クライアント装置から設定データを受け取るように構成されている。
【発明を実施するための最良の形態】
【0008】
以下の詳細な説明では、説明を目的として、本発明を完全に理解してもらうために、具体的な詳細事項を開示した実施形態例を記載する。しかし、言うまでもなく、本発明はこれらの詳細がなくても実施することができる。他の場合では、ブロック図に周知の構造とデバイスを示すが、これは本発発明が不明瞭になることを避けるためである。本発明の様々な態様を以下次のセクションで説明する。
I. 概要
II. アーキテクチャ
III. ロック印刷の設定
IV. ロック印刷
V. ハウスキーピング機能及びログ機能
VI. ロック印刷設定用のウェブベースユーザインターフェイス
VII. 設定ファイル
VIII. 実施メカニズム
I. 概要
印刷装置においてロック印刷(locked printing)を実施するための方法を提供する。印刷装置は、情報を表示しユーザ入力を受けるように構成された、操作パネル等のユーザインターフェイスを含む。印刷装置は、それが受け取った印刷データを調べてロック印刷を使用すべきかどうかを判断するように構成されたロック印刷プロセスを含む。そのロック印刷プロセスは、その印刷データに対してロック印刷を使用すべき場合、その印刷データを印刷装置に記憶させるようにも構成されている。ロック印刷プロセスは、ユーザインターフェイスを介して入力されたパスワードデータを確認し、そのパスワードデータが正しいことが確認された場合、印刷データを処理して、印刷データに反映された電子文書の印刷バージョンを生成するようにさらに構成されている。ロック印刷プロセスは、また、後で詳細に説明するように、他の様々な機能を実行するようにも構成されている。これらの機能は以下により詳しく説明する。印刷装置は、また、管理者等のユーザにロック印刷プロセスが実行する1つ以上の機能を規定する設定データを指定させる、ウェブベースのユーザインターフェイスを提供するウェブサーバを含む。本方法(approach)は、管理者がワークフローをカスタマイズして実施に合うようにできる柔軟かつユーザフレンドリーなユーザインターフェイスを提供する。
【0009】
II. アーキテクチャ
図1は、本発明の一実施形態による印刷装置のロック印刷を実施する構成100を示すブロック図である。構成100はクライアント装置102、管理者クライアント装置104、及び印刷装置106を含み、これらがネットワーク108を介して通信可能に結合されている。
【0010】
クライアント装置102と管理者クライアント装置104は、任意タイプのクライアント装置で実施することができる。クライアント装置102と管理者クライアント装置104の実施例としては、これらに限定はされないが、ワークステーション、パーソナルコンピュータ、ラップトップコンピュータ、パーソナルデジタルアシスタント(PDA)、携帯電話、その他の任意タイプのモバイル装置が含まれる。図1に示した構成例では、クライアント装置102はアプリケーション110とプリンタドライバ112を有する。アプリケーション110はいかなるタイプのアプリケーションプロセスでもよい。アプリケーション110の例には、限定はされないが、ワードプロセッサ、スプレッドシートプログラム、電子メールクライアント等が含まれる。プリンタドライバ112は、印刷データを印刷するためにロック印刷を使うかユーザが指定するユーザインターフェイスを提供するように構成されている。プリンタドライバ112は、また、アプリケーション110からのデータを処理し、印刷装置106に処理のため提供する印刷データを生成するように構成されている。このように、アプリケーション110とプリンタドライバ112は、印刷データを生成して印刷装置106に提供するように共に動作する。管理者クライアント装置104により、以下に詳細を説明するように、管理者等のユーザは、印刷装置106のロック印刷機能を設定できる。クライアント装置102と管理者クライアント装置104は、実施形態に応じて、他のメカニズム、プロセス、機能を有するように構成することもできる。さらにまた、ここではロック印刷の設定を、クライアント装置102とは別の管理者クライアント装置104上で実行されているウェブブラウザ114を用いることを前提に図示して説明するが、本発明はこの前提に限定されず、ロック印刷の設定はクライアント装置102上で実行されているウェブブラウザを用いて実行することもできる。
【0011】
印刷装置106は、クライアント装置102から受け取った印刷データを処理して、印刷データに反映された電子文書の印刷バージョンを生成できる任意タイプの装置により実施できる。構成例100において、印刷装置106は、ユーザインターフェイス116、印刷プロセス118、ロック印刷プロセス120、ウェブサーバ122、及び記憶装置124を含む。印刷装置106は実施形態に応じて他のメカニズム、プロセス、機能を有するように構成でき、ここで説明する印刷装置のロック印刷を設定する方法は印刷装置106のタイプには限定されない。例えば、印刷装置106は印刷、コピー、ファクシミリ、スキャン等の機能の任意の組み合わせを含む複合機(multi-function peripheral(MFP))であってもよい。
【0012】
ユーザインターフェイス116はユーザと印刷装置106の間に情報交換を提供する任意のメカニズム及び/または媒体である。ユーザインターフェイス116の例には、これに限定はされないが、ディスプレイとキーパッドまたはキーボードを有するコントロールパネル、陰極線管(CRT)、液晶ディスプレイ(LCD)、キーボード、タッチパッド、マウス、トラックボール、マイクロホンとスピーカ、及びこれらの任意の組み合わせを含む。印刷装置106は実施形態に応じて、任意数の言語でユーザインターフェイス116上に情報を表示するように構成されている。
【0013】
印刷プロセス118は、クライアント装置102から受け取った印刷データを処理してその印刷データ中に反映された電子文書の印刷バージョンを生成する1つ以上のプロセスにより実施される。印刷プロセス118は印刷装置106上の常駐プロセスとして実施される。あるいは、印刷プロセス118はリムーバブルメディアで印刷装置106に提供されてもよい。
【0014】
ロック印刷プロセス120は、以下に詳細に説明するように、ロック印刷サービスを提供するように構成されたプロセスである。
【0015】
ウェブサーバ122はウェブページを生成するメカニズムまたはプロセスにより実施される。ウェブページはHTML等の任意タイプのウェブページであり、実施形態に応じて任意タイプのコンテンツを含む。ウェブページ122の例には、これに限定はされないが、アパッチウェブサーバが含まれる。
【0016】
記憶装置124は、揮発性及び不揮発性の記憶装置を含む任意タイプの記憶装置で実施される。記憶装置124の例には、これに限定はされないが、ランダムアクセスメモリ(RAM)と1つ以上のディスクが含まれる。
【0017】
ユーザインターフェイス116、印刷プロセス118、ロック印刷プロセス120、ウェブサーバ122、及び記憶装置124は、実施形態に応じて、ハードウェア、ソフトウェア、またはハードウェアとソフトウェアの任意の組み合わせにより実施される。
【0018】
ネットワーク108は、クライアント装置102、印刷装置106、管理者クライアント装置104の間の情報の交換を促進する任意タイプの媒体及び/またはメカニズムで実施される。さらに、ネットワーク108は、実施形態に応じて、任意タイプの通信プロトコルを使用し、セキュアなものでもセキュアでないものでもよい。
【0019】
III. ロック印刷の設定
ここで説明する印刷装置においてロック印刷を実施する方法によると、管理者等のユーザにロック印刷プロセス118が実行する1つ以上の機能を規定する設定データを指定させる、ウェブベースのユーザインターフェイスが提供される。具体的には、ウェブサーバ122は1つ以上のウェブページを生成し、ネットワーク108を介して管理者クライアント装置104にそのウェブページを提供するように構成されている。ウェブブラウザ114により処理されて、ウェブページにより、管理者等のユーザは設定データを入力できる。1つ以上のウェブページには例えばプルダウンメニュー、フォーム、フィールド、及びダイアログボックスを含む任意タイプのユーザインターフェイスオブジェクトを使用でき、本方法は特定のユーザインターフェイスやユーザインターフェイスオブジェクトには限定されない。設定データは、ここに説明するすべてのロック印刷機能を含むロック印刷機能の任意の属性または特徴を指定できる。ウェブベースユーザインターフェイスで使用される具体的なユーザインターフェイス例は以下に説明する。
【0020】
管理者が入力した設定データは管理者クライアント装置104から印刷装置106に送信され、設定データ126として記憶装置124に格納される。設定データは多様な方法を用いて印刷装置106に送信でき、本発明は特定の方法には限定されない。例えば、ウェブブラウザ114は、HTTPリクエスト等のウェブページのリクエストにおいて印刷装置106に設定データを送信できる。この場合、設定データはコード化または暗号化され、URLの一部として担われる。他の例として、ウェブブラウザ114はPOSTコマンドで設定データを印刷装置106に送信する。
【0021】
ロック印刷はクライアント側、すなわちクライアント装置102上で設定される。より具体的には、プリンタドライバ112は指示されたロック印刷をサポートするように構成されている。例えば、電子文書を印刷するときに起動されるユーザインターフェイスは、ロック印刷に関連するユーザインターフェイスオブジェクトを含む。これには、例えば、電子文書にロック印刷を使用するか、使用する場合にはユーザIDとその電子文書のロック印刷に使用するパスワードをユーザが指定できるユーザインターフェイスオブジェクトが含まれる。
【0022】
IV. ロック印刷
印刷装置においてロック印刷を実施する方法を、図2のフロー図200を参照してここで説明する。ステップ202において、ロック印刷がクライアント装置を使っているユーザにより開始される。例えば、クライアント装置104のユーザは、アプリケーション110からロック印刷を開始する。図3は、ユーザがアプリケーション110から印刷オプションを選択した後プリンタドライバ112が生成するユーザインターフェイス例を示す図である。図4は、図3の「プロパティ」ボタンをユーザが選択したのに応答して表示されるプリンタプロパティ設定スクリーンを示す図である。プリンタプロパティ設定画面により、ユーザは、ロック印刷を選択して、「詳細(details)」ボタンを介してそのロック印刷の詳細を指定できる。図5は、ユーザIDとパスワードの形式のパスワードデータをユーザに入力させるロック印刷の詳細画面を示す図である。
【0023】
ステップ204において、印刷データをプリンタドライバ112が生成する。ユーザがロック印刷を選択すると、印刷データはこれを示すデータを含む。例えば、ロック印刷を使用すべきことを指定する、1つ以上の印刷ジョブ言語(Print Job Language(PJL))コマンドまたはページディスクリプタ言語(Page Descriptor Language(PDL))コマンドを印刷データは含む。
【0024】
ステップ206において、印刷データはネットワーク108を介して印刷装置106に送信される。印刷データをロック印刷プロセス120に処理させるため、印刷データは1つのポートに送信される。例えば、印刷データはポート9100または515等のトランスポートコントロールプロトコル(TCP)ポートに送信され、ロック印刷プロセス120に印刷データを受信させ処理させる。
【0025】
ステップ208において、印刷データはロック印刷プロセス120により処理される。本発明の一実施形態によると、ロック印刷プロセス120は印刷データを調べて、ロック印刷が指定されているか判断する。この判断は、例えば、ロック印刷が指定されていることを示す印刷データ中の1つ以上のコマンドの存在により行う。ロック印刷が指定されている場合、ステップ210において、ロック印刷プロセス120は印刷装置106の記憶装置124の印刷データ128に、印刷データを格納する。ロック印刷が印刷データ中で指定されていない場合、印刷データは処理のため印刷プロセス118に提供される。本発明の一実施形態によると、印刷データに対してロック印刷が指定されていない場合、その印刷データは削除され印刷装置106では処理されない。このプロセスは任意数のクライアント装置からの任意数の印刷データについて繰り返される。受け取った印刷データのうちロック印刷が指定されたものは、それぞれ記憶装置124に格納される。記憶装置124に格納された印刷データは、記憶容量を節約するために圧縮され、及び/またはセキュリティを強化するために暗号化されていてもよい。
【0026】
ユーザは、ある時点において印刷装置106に格納された印刷データを処理したいと考える。ステップ212において、ユーザは印刷装置106にアクセスしてロック印刷機能を起動する。例えば、印刷装置106において、ユーザはユーザインターフェイス116にアクセスして、図6に示した画面と同様の画面を提示される。その画面は、ロック印刷機能の実行を含む印刷装置106にアクセスするオプションを含む。ステップ214において、ユーザはユーザIDを選択して対応するパスワードデータを入力し認証させる。例えば、図7は、ユーザにユーザIDを選択させるユーザインターフェイス例を示す図である。ユーザIDは個々のユーザに割り当てられてもよいし、会社組織の部署等の論理的グループを表すものであってもよい。図7に示したように、ユーザIDの数が多い場合には、ユーザインターフェイス画面は最初の数字または文字により多数のユーザIDから選択するものであってもよい。図8に示したように、ユーザは選択されたユーザIDに関連したパスワードの形式のパスワードデータを問い合わせられる。ステップ216においてユーザID/パスワードのペアが認証される。ユーザID/パスワードの組み合わせは印刷装置106にローカルに格納されたデータに基づき認証されてもよい。あるいは、ユーザID/パスワードの組み合わせは別の場所に格納されたデータに基づいて認証されてもよい。例えば、印刷装置106は、ユーザID/パスワードの組み合わせを認証して認証が成功したかどうかを示すデータを印刷装置106に返す認証サーバに、ネットワーク108を介してそのユーザID/パスワードを送信する。ユーザIDとパスワードの間には必ずしも1対1の関係がある必要はなく、1対多の関係を使用してもよい。例えば、部署の各メンバーはその部署と関連する単一のユーザIDに関連した自分自身のパスワードを有していてもよい。単一ユーザは単一のユーザIDに対して複数のパスワードを使用して、保護を強化してもよい。ユーザは複数のユーザIDを有してもよい。図9に示したように、入力されたパスワードがユーザIDに対する正しいパスワードでなかった場合に、ユーザは他のパスワードを問い合わせられてもよい。
【0027】
ステップ218において、認証されたユーザID/パスワードのペアと関連する印刷データのリストをユーザに提示する。図10は、ユーザID/パスワードのペアに関連する印刷データまたは印刷ジョブのリストを示す図である。図10に示したように、ユーザIDとそのユーザIDに関連するすべての印刷データまたは印刷ジョブが表示される。印刷データまたは印刷ジョブの数がビューイングエリアに入りきらない場合は、「次ページ」及び「前ページ」等のナビゲーションコントロールを提供してもよい。ユーザは「exit」オプションを選択することによりジョブリストを出ることができる。印刷データまたは印刷ジョブはいろいろな順序で表示される。例えば、以下に説明するように、受け取った時間(または経過時間)、受け取った順序、名前のアルファベットまたは五十音順、大きさ、または印刷データが選択され及び/または印刷されたかどうか等の順序である。印刷データまたは印刷ジョブを表示する順序は、以下に詳しく説明するように、管理者により設定されてもよい。
【0028】
ステップ220において、ユーザは1つ以上の印刷データを選択して、選択された印刷データへの動作を実行する。また、図10に示したように、ユーザは、個別にまたは「全てを選択(select all)」オプションを用いて印刷データを選択し、選択した印刷データを印刷または削除する等の動作を実行する。選択された印刷データは「非選択オプション(deselect option)」を選択することにより、非選択状態にすることができる。ユーザが印刷データの印刷を選択するのに応じて、ロック印刷プロセス120は印刷データを印刷プロセス118で処理させる。ユーザがその印刷データの削除を選択するのに応じて、ロック印刷プロセス120はその印刷データを削除させる。図11に示したように、ユーザは、印刷データが印刷装置106から削除される前にその印刷データの削除を確認するよう問い合わせられる。
【0029】
本発明の一実施形態によると、ユーザはリモート印刷機能を使用することができる。リモート印刷機能により、ユーザは印刷データを他のネットワーク装置に送り処理させることができる。図12は、「リモート印刷」オプションを含むユーザインターフェイス画面を示す図である。1つ以上の印刷データまたは印刷ジョブが選択され、リモート印刷機能が選択されると、ユーザは選択された印刷データまたは印刷ジョブを送信する送り先を問い合わせられる。図13は、送り先ネットワーク装置のIPアドレスをユーザに問い合わせるユーザインターフェイス画面を示す図である。ユーザにIPアドレスの入力を要求する代わりに、送り先のネットワーク装置の名前をユーザに問い合わせて、例えば、ドメイン名検索を実行するかルックアップテーブルを使用して、その送り先ネットワーク装置のIPアドレスをその名前に基づいてルックアップすることもできる。例えば、ユーザは、その部署に関連する名前を有する印刷装置の名前を入力する。有効な送り先ネットワーク装置が指定されると、選択された印刷データはその指定された送り先ネットワーク装置に処理のため送られる。リモート印刷オプションを用いて処理のため他のネットワーク装置に転送された印刷データは、印刷装置106から削除される。
【0030】
V. ハウスキーピング機能及びログ機能
ロック印刷プロセス120は様々な「ハウスキーピング(housekeeping)」機能とログ機能を実行するよう構成されている。本発明の一実施形態によると、ロック印刷プロセス120は、記憶装置124から印刷データを自動的に削除するように構成されている。多様な基準を用いて印刷データの自動削除を実行でき、本発明は特定の基準に限定されない。例えば、ロック印刷プロセス120は、記憶装置124がいっぱいになりつつあることを検知して、それに格納されている印刷データを自動的に削除するように構成されている。その検知は、例えば、記憶装置124の利用可能な容量が指定の閾値を下回った時に行われる。印刷データを記憶装置124から削除すべきとの判断がなされると、ロック印刷プロセス120は、記憶装置124の十分な容量が利用可能になるまで、印刷データを削除させる。これは、例えば、記憶装置124から最も古い印刷データを削除することにより行える。他のいろいろな経験則を用いて削除する印刷データを選択してもよい。利用可能な記憶装置124の閾値容量よりも少なくなることに基づいて印刷データを自動的に削除する代わりに、ロック印刷プロ閲す120は、期限に基づき印刷データを、すなわち指定時間よりも古い印刷データを自動的に削除してもよい。
【0031】
本発明の他の実施形態によると、ロック印刷プロセス120は、印刷装置106で生じたロック印刷イベントを記録したログデータ130を生成して記憶装置124に保持するように構成されている。ログデータ130に含まれるデータは実施形態に応じて変わり、本発明は特定のログデータに限定されない。ログデータの例には、これらに限定はされないが、印刷装置106が受け取った印刷データ、その印刷データをどのように処理したか、例えば印刷したか、リモート印刷のために他のネットワーク装置に転送したか、または削除したかの情報が含まれている。所望の詳細情報の量に基づき、異なるレベルのログが提供されてもよい。本発明の一実施形態によると、印刷データまたは印刷ジョブの名前はログデータ130から除外される。これは、印刷データがセンシティブな情報を含む場合に有用であろう。ハウスキーピング機能とログ機能の属性はすべて管理者により決められ維持されて、設定データ126に反映される。
【0032】
VI. ロック印刷設定用のウェブベースユーザインターフェイス
前述の通り、多様なユーザインターフェイスオブジェクトを利用して、ロック印刷を設定するウェブベースの管理者ユーザインターフェイスを提供する。
【0033】
図14は、有効なユーザID/パスワードの組み合わせ、言語、色テーマを入力するためのユーザインターフェイス例を示す図である。図15は、管理者に多数のロック印刷の属性を指示させるユーザインターフェイス画面を示すブロック図である。この例では、管理者は印刷データを受け取るためにロック印刷プロセス120が使用するポートを指示する。このユーザインターフェイス画面により、管理者は、印刷装置106がパワーサイクル(power cycled)された後、印刷データが印刷された後に印刷データを削除すべきか、自動削除オプション等のいろいろなハウスキーピング機能を指定できる。このユーザインターフェイス画面により、管理者は、ロック印刷を使用すべきと示していない印刷データをいかに処理するか(例えば、このタイプの印刷データを削除するか)指示することができる。図15には具体的には示していないが、図15に示したようなユーザインターフェイス画面により、管理者は、印刷データの名前や、入力形式を確認するために使用されるべきエラーメッセージのタイプをログに含めないかどうかを指定することができる。
【0034】
図16は、ユーザID/パスワードの組み合わせが確認された後で、ソートオプション、デフォルト印刷データ選択、ユーザ認証(ユーザID/パスワード認証)を使用するかどうか、リモート印刷を有効にするかどうか等の利用可能な印刷データのリストのオプションを管理者に指定させるユーザインターフェイス画面を示す図である。図17は、印刷装置106上のすべてのアクティブなユーザと対応する印刷データまたは印刷ジョブを管理者に見せるユーザインターフェイス画面を示す図である。図18は、一ユーザに関連する全ての印刷データを管理者に削除させるユーザインターフェイス画面を示す図である。
【0035】
図19は、ログデータ130のコンテンツを管理者にみせるユーザインターフェイス画面を示す図である。図20は、ログデータ130に含まれる情報量を管理するデバッグログレベルを管理者に指定させるユーザインターフェイス画面を示す図である。例えば、全てのメッセージをログしてもよいし、警告と致命的なエラーのみをログすることもできるし、致命的なエラーのみをログすることもできるし、ログしないことを選択することもできる。図21は、管理者が見るロック印刷設定ファイルのコンテンツを示す図である。
【0036】
VII. 設定ファイル
本発明の一実施形態によると、設定データが管理者クライアント装置104で生成され、印刷装置106に処理のため提供される。例えば、管理者は管理者クライアント装置104において設定データファイルを作成するために編集ツールを使用できる。管理者は、ウェブブラウザ114または管理者クライアント装置104上で実行される他のプロセスを使用して、設定データファイルを印刷装置106に送信する。設定データファイルはロック印刷プロセス120と関連するポートに送信され、ロック印刷プロセス120がその設定データファイルを受け取り処理するようにする。ロック印刷プロセス120は、設定データファイルを認識して、それを記憶装置124に格納する。この方法は、多数の印刷装置を同じ設定に設定する必要がある場合等に有用である。
【0037】
VIII. 実施メカニズム
ここで説明したロック印刷を実施する方法は任意タイプの計算プラットフォームまたはアーキテクチャ上で実施することができる。説明を目的として、図22は、本発明の一実施形態を実施するコンピュータシステム例2200を示すブロック図である。コンピュータシステム2200は、情報をやりとりする通信メカニズムすなわちバス2202と、バス2202に結合した情報を処理するプロセッサ2204とを有する。コンピュータシステム2200は、さらに、情報とプロセッサ2204により実行される命令とを格納する、バス2202に結合したランダムアクセスメモリ(RAM)またはその他のダイナミック記憶装置等のメインメモリ2206を含む。メインメモリ2206は、プロセッサ2204による命令の実行中に、一時的変数やその他の中間情報を記憶するために使用されてもよい。コンピュータシステム2200は、さらに、プロセッサ2204のために静的な情報と命令とを記憶する、バス2202に結合された読み出し専用メモリ(ROM)2208その他の静的記憶デバイスを含む。記憶デバイス2210である磁気ディスクや光ディスク等が、情報と命令を格納するために設けられ、バス2202に結合される。
【0038】
コンピュータユーザに情報を表示するため、コンピュータシステム2200は、バス2202を介して、ディスプレイ2212である陰極線管(CRT)等に結合されてもよい。プロセッサ2204に情報とコマンド選択を送るために、英数字その他のキーを含む入力装置2214がバス2202に結合される。他のタイプのユーザ入力装置として、マウス、トラックボール、またはカーソル方向キー等であるカーソル制御部2216がある。これらは、プロセッサ2204に方向情報とコマンド選択を送り、ディスプレイ2212上のカーソルの動きを制御する。この入力装置は、典型的には2つの軸、すなわち第1の軸(例えばx軸)と第2の軸(例えばy軸)で2自由度を有し、これにより平面内の点を特定することができる。
【0039】
本発明は、個々に説明した方法を実装するためのコンピュータシステム2200の使用にも関する。本発明の一実施形態によると、これらの方法のコンピュータシステム2200による実行は、メインメモリ2206に含まれる1つ以上の命令の1つ以上のシーケンスをプロセッサ2204が実行することに応答して行われる。かかる命令は、他の機械読み取り可能媒体である記憶デバイス2210等から、メインメモリ2206に読み込まれてもよい。メインメモリ2206に含まれる命令シーケンスの実行により、プロセッサ2204はここに説明したプロセスステップを実行する。他の実施形態では、本発明の実装には、ソフトウェア命令に替えて、またはこれと組み合わせて、ソフトウェアがハードウェアに組み込まれた回路を使用してもよい。このように、本発明の実施形態は、ハードウェア回路とソフトウェアの特定の組み合わせに限定はされない。
【0040】
ここで、「機械読み取り可能媒体」との用語は、機械に特定のやり方で動作させるデータを提供するいかなる媒体も指す。コンピュータシステム2200を用いて実装した一実施形態では、例えば、プロセッサ2204が実行する命令を提供するために、様々な機械読み取り可能媒体が使用される。かかる媒体は、不揮発性媒体、揮発性媒体、伝送媒体等の多数の形式をとることができるが、これらに限定はされない。不揮発媒体には、例えば、光ディスクまたは磁気ディスクが含まれ、記憶デバイス2210等である。揮発性媒体には、ダイナミックメモリであるメインメモリ2206等が含まれる。伝送媒体には、同軸ケーブル、銅ワイヤ、光ファイバが含まれ、バス2202を含むワイヤも含まれる。伝送媒体は、音波や光波であって、無線通信や赤外線データ通信中に生成されるものの形態を取ることもできる。
【0041】
機械読み取り可能媒体の一般的な形態には次のものが含まれる。例えば、フロッピー(登録商標)ディスク、フレキシブルディスク、ハードディスク、磁気テープ、その他の磁気媒体、CD−ROMその他の光媒体、パンチカード、紙テープ、その他の穴のパターンを有する物理媒体、RAM、PROM、EPROM、フラッシュEPROM、その他のメモリチップまたはカートリッジ、以下に説明する搬送波、コンピュータが読み取れるその他のいかなる媒体。
【0042】
プロセッサ2204が実行する1つ以上の命令の1つ以上のシーケンスの搬送には、機械読み取り可能媒体の様々な形態が使用される。例えば、命令は最初にリモートのコンピュータの磁気ディスク上に担われていてもよい。リモートコンピュータは、その命令をそのダイナミックメモリにロードして、モデムを用いて電話回線を介してその命令を送信することができる。コンピュータシステム2200にあるモデムが、電話回線上のデータを受信し、赤外トランスミッタを用いてそのデータを赤外信号に変換することができる。赤外検出器が赤外信号で搬送されたそのデータを受信して、適当な回路がそのデータをバス2202に載せることができる。バス2202は、そのデータをメインメモリ2206に送り、プロセッサ2204はそのメインメモリ2206から命令を読み出して実行する。メインメモリ2206が受け取った命令は、プロセッサ2204が実行する前か後に、任意的に、記憶装置2210に記憶されてもよい。
【0043】
コンピュータシステム2200は、バス2202に結合した通信インターフェイス2218も含む。通信インターフェイス2218は、ローカルネットワーク2222に接続されたネットワークリンク2220に結合した双方向データ通信を提供する。例えば、通信インターフェイス2218は、統合デジタルサービスネットワーク(ISDN)カードまたはモデムであって、対応するタイプの電話回線へのデータ通信接続を提供してもよい。他の例として、通信インターフェイス2218は、ローカルエリアネットワーク(LAN)カードであって、互換性のあるLANへのデータ通信接続を提供してもよい。無線リンクで実装してもよい。かかる実装では、通信インターフェイス2218は、いろいろなタイプの情報を表すデジタルデータストリームを搬送する電気的、電磁気的、または光学的信号を送受信する。
【0044】
ネットワークリンク2220は、一般的には、1つ以上のネットワークを介して他のデータデバイスへのデータ通信を提供する。例えば、ネットワークリンク2220は、ホストコンピュータ2224またはインターネットサービスプロバイダ(ISP)2226により運営されているデータ機器へのローカルネットワーク2222を介した通信を提供する。ISP2226は、これに対して、現在は一般的に「インターネット」2228と呼ばれている、世界規模のパケットデータ通信ネットワークを介してデータ通信サービスを提供する。ローカルネットワーク2222とインターネット2228は、両方とも、デジタルデータストリームを担う電気的、電磁気的、または光学的信号を使用する。様々なネットワーク中の信号やネットワークリンク2220と通信インターフェイス2218上の信号は、コンピュータシステム2200との間でデジタルデータを搬送し、情報を伝送する搬送波の形態例である。
【0045】
コンピュータシステム2200は、ネットワーク、ネットワークリンク2220、及び通信インターフェイス2218を介して、メッセージを送信しプログラムコードを含むデータを受信することができる。インターネットの例では、サーバ2230は、インターネット2228、ISP2226、ローカルネットワーク2222、及び通信インターフェイス2218を介して、要求されたアプリケーションプログラムのコードを送信してもよい。
【0046】
受信したコードは、受信しつつプロセッサ2204により実行されてもよいし、後で実行するために記憶装置2210またはその他の不揮発性記憶装置に記憶されてもよい。このように、コンピュータシステム2200は、搬送波の形態でアプリケーションコードを取得してもよい。
【0047】
上記の通り明細書では、実施ごとに代わり得る多数の詳細を参照して本発明の実施形態を説明した。このように、本発明であり、出願人が本発明であると意図しているものを示すのは、願書に添付した特許請求の範囲であり、特許後の訂正も含め特許された請求項である。よって、請求項中に明示的に含まれていない限定、要素、特性、特徴、利益、または属性は、いかなる方法によっても、かかる請求項の範囲を限定するものではない。したがって、明細書と図面は例示であって限定ではないと考えるべきである。
【図面の簡単な説明】
【0048】
添付した図面において、同じ参照番号は同じ構成要素を指す。
【図1】本発明の一実施形態による印刷装置のロック印刷を実施する構成100を示すブロック図である。
【図2】印刷装置でロック印刷を実施する方法を示すフロー図である。
【図3】ユーザがアプリケーションから印刷オプションを選択した後プリンタドライバが生成するユーザインターフェイス例を示す図である。
【図4】図3の「プロパティ」ボタンをユーザが選択したのに応答して表示されるプリンタプロパティ設定スクリーンを示す図である。
【図5】ユーザIDとパスワードの形式のパスワードデータをユーザに入力させるロック印刷の詳細画面を示す図である。
【図6】ロック印刷機能の実行を含む、印刷装置にアクセスするオプションを含む図である。
【図7】ユーザにユーザIDを選択させるユーザインターフェイス例を示す図である。
【図8】ユーザIDに関連するパスワードをユーザに尋ねるユーザインターフェイス例を示す図である。
【図9】入力されたパスワードがユーザIDに対する正しいパスワードでなかった場合に、他のパスワードをユーザに問い合わせるユーザインターフェイススクリーンを示す。
【図10】ユーザID/パスワードのペアに関連する印刷データまたは印刷ジョブのリストを示す図である。
【図11】印刷データが印刷装置から削除されるまえに、印刷データの削除の確認をユーザに問い合わせるユーザインターフェイスを示す。
【図12】「リモート印刷」オプションを含むユーザインターフェイス画面を示す図である。
【図13】送り先ネットワーク装置のIPアドレスをユーザに問い合わせるユーザインターフェイス画面を示す図である。
【図14】有効なユーザID/パスワードの組み合わせ、言語、色テーマの入力するためのユーザインターフェイス例を示す図である。
【図15】管理者に多数のロック印刷の属性を指示させるユーザインターフェイス画面を示す図である。
【図16】ユーザID/パスワードの組み合わせが確認された後で、ソートオプション、デフォルト印刷データ選択、ユーザ認証(ユーザID/パスワード認証)を使用するかどうか、リモート印刷を有効にするかどうか等の利用可能な印刷データのリストのオプションを管理者に指定させるユーザインターフェイス画面を示す図である。
【図17】印刷装置上のすべてのアクティブなユーザと対応する印刷データまたは印刷ジョブを管理者に見せるユーザインターフェイス画面を示す図である。
【図18】一ユーザに関連する全ての印刷データを管理者に削除させるユーザインターフェイス画面を示す図である。
【図19】ログデータのコンテンツを管理者にみせるユーザインターフェイス画面を示す図である。
【図20】ログデータに含まれる情報量を管理するデバッグログレベルを管理者に指定させるユーザインターフェイス画面を示す図である。
【図21】管理者が見るロック印刷設定ファイルのコンテンツを示す図である。
【図22】本発明の実施形態を実現するコンピュータシステムを示すブロック図である。
【符号の説明】
【0049】
102 クライアント装置
104 管理者クライアント装置
106 印刷装置
108 ネットワーク
110 アプリケーション
112 プリンタドライバ
114 ウェブブラウザ
116 ユーザインターフェイス
118 印刷プロセス
120 ロック印刷プロセス
122 ウェブサーバ
124 記憶装置
126 設定データ
128 印刷データ
130 ログデータ
2202 バス
2204 プロセッサ
2206 メインメモリ
2208 ROM
2210 記憶装置
2212 ディスプレイ
2214 入力装置
2216 カーソル制御部
2218 通信インターフェイス
2220 ネットワークリンク
2222 ローカルネットワーク
2224 ホスト
2226 ISP
2228 インターネット
2230 サーバ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
印刷装置であって、
情報を表示してユーザ入力を受けるように構成されたユーザインターフェイスと、
ロック印刷プロセスであって、
前記印刷装置が受け取った印刷データを調べて、前記印刷データに反映された電子文書の印刷バージョンを生成する前に前記印刷装置においてパスワードデータを照合しなければならないか判断し、
前記印刷データに反映された電子文書の印刷バージョンを生成する前に前記印刷装置においてパスワードデータを照合しなければならない場合、前記印刷データを前記印刷装置に記憶させ、
前記ユーザインターフェイスを介して入力されたパスワードデータを照合し、前記パスワードデータが正しいことが確認された場合、前記印刷データに反映された電子文書の印刷バージョンを生成させるように構成されたロック印刷プロセスと、
ウェブサービスであって、
1つ以上のウェブページを生成して、前記1つ以上のウェブページをクライアント装置に提供し、ここでクライアント装置における前記1つ以上のウェブページの処理によりユーザに前記ロック印刷プロセスが実行する1つ以上の機能を規定する設定データを入力させ、
前記クライアント装置から前記設定データを受け取るように構成されたウェブサービスとを有する印刷装置。
【請求項2】
ロック印刷プロセスは前記パスワードデータに関連する識別情報に関連する1つ以上の印刷ジョブを示すデータを前記ユーザインターフェイス上に表示させるようにさらに構成され、前記1つ以上の印刷ジョブはそれが前記印刷装置に受け取られた順番で前記ユーザインターフェイス上に表示される、請求項1に記載の印刷装置。
【請求項3】
ロック印刷プロセスは前記パスワードデータに関連する識別情報に関連する1つ以上の印刷ジョブを示すデータを前記ユーザインターフェイス上に表示させるようにさらに構成され、前記1つ以上の印刷ジョブはその名前に基づく順序で前記ユーザインターフェイス上に表示される、請求項1に記載の印刷装置。
【請求項4】
前記ロック印刷プロセスは、さらに、
前記ユーザインターフェイス上にユーザインターフェイスオブジェクトを表示させ、ここで前記ユーザインターフェイスオブジェクトはユーザと前記パスワードデータの両方と関連し、
前記ユーザインターフェイスオブジェクトの選択を検出すると、それに応答して前記パスワードデータの入力を要求するクエリーを前記ユーザインターフェイス上に表示する、請求項1に記載の印刷装置。
【請求項5】
前記ロック印刷プロセスは、さらに、
前記ユーザインターフェイス上にユーザインターフェイスオブジェクトを表示させ、ここで前記ユーザインターフェイスオブジェクトは二人以上のユーザと前記パスワードデータの両方と関連し、
前記ユーザインターフェイスオブジェクトの選択を検出すると、それに応答して前記パスワードデータの入力を要求するクエリーを前記ユーザインターフェイス上に表示する、請求項1に記載の印刷装置。
【請求項6】
前記ロック印刷プロセスは、さらに、
前記ユーザインターフェイスへのユーザ入力に応答して、
ネットワーク装置を特定するデータを要求するクエリーを前記ユーザインターフェイス上に表示させ、
前記印刷データを前記ネットワーク装置に処理のため送信する、請求項1に記載の印刷装置。
【請求項7】
前記ロック印刷プロセスは、さらに、
前記ユーザインターフェイスを介して入力されたテキストストリングの受け取りに応答して、
ネットワークアドレスルックアップを実行して前記テキストストリングに関連したネットワークアドレスを特定し、
前記印刷データを前記ネットワーク装置に送信する、請求項6に記載の印刷装置。
【請求項8】
前記ロック印刷プロセスは、前記印刷データが正しく処理され、前記電子文書の印刷バージョンが生成されたことを示すログデータを生成するようにさらに構成され、ここで前記電子文書と関連する名前は前記ログデータには含まれない、請求項1に記載の印刷装置。
【請求項9】
前記ロック印刷プロセスはさらに前記印刷データに反映された電子文書の印刷バージョンを生成する前に前記印刷装置においてデータを照合する必要がないか判断し、前記印刷データを削除するように構成された、請求項1に記載の印刷装置。
【請求項10】
前記ロック印刷プロセスは、前記印刷データが所定日より古い場合、前記印刷装置から前記印刷データを削除させるようにさらに構成されている、請求項1に記載の印刷装置。
【請求項11】
前記ロック印刷プロセスは、前記印刷装置上の利用可能な記憶容量が所定閾値より少ない場合、前記印刷装置から前記印刷データを削除させるようにさらに構成されている、請求項1に記載の印刷装置。
【請求項12】
前記印刷装置は、ロック印刷プロセスをサポートするように構成され、前記印刷装置上の利用可能な記憶容量が所定閾値より少ない場合、前記印刷装置から前記印刷データを削除させるようにさらに構成されている、請求項1に記載の印刷装置。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate

【図10】
image rotate

【図11】
image rotate

【図12】
image rotate

【図13】
image rotate

【図14】
image rotate

【図15】
image rotate

【図16】
image rotate

【図17】
image rotate

【図18】
image rotate

【図19】
image rotate

【図20】
image rotate

【図21】
image rotate

【図22】
image rotate


【公開番号】特開2007−203736(P2007−203736A)
【公開日】平成19年8月16日(2007.8.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−22136(P2007−22136)
【出願日】平成19年1月31日(2007.1.31)
【出願人】(000006747)株式会社リコー (37,907)
【Fターム(参考)】