印刷装置及びその制御方法、並びにプログラム
【課題】本発明は、ジョブの先頭に付加された情報のみで、印刷する全ての用紙の種類や後処理等が特定できないジョブであっても印刷物の画像の向きを揃えることができる印刷装置を提供する。
【解決手段】印刷装置では、入力されたジョブの先頭に付加された情報に特殊用紙が設定されているか否かを判別する。この判定結果から特殊用紙が設定されていないと判定された場合は、ジョブをページ単位で解析して各ページに設定されている用紙の種類と後処理設定の組み合わせに基づいて、特殊用紙以外の用紙に印刷する画像の向きを決定する。
【解決手段】印刷装置では、入力されたジョブの先頭に付加された情報に特殊用紙が設定されているか否かを判別する。この判定結果から特殊用紙が設定されていないと判定された場合は、ジョブをページ単位で解析して各ページに設定されている用紙の種類と後処理設定の組み合わせに基づいて、特殊用紙以外の用紙に印刷する画像の向きを決定する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【０００１】
本発明は、印刷装置及びその制御方法、並びにプログラムに関し、特に、１つのジョブで複数の種類の印刷用紙を切り替えながら印刷を行う印刷技術に関する。
【背景技術】
【０００２】
従来、印刷装置には、入力された１つのジョブで複数の種類の印刷用紙、例えば、普通紙のような非タブ紙とタブ紙を使用して印刷処理を実行するものが存在する。通常、非タブ紙に印刷する場合の画像の向きは、印刷装置の仕様に応じて決まる。これは、操作者が、排紙先に排紙された印刷物を取り出して次工程の処理を行う際に、画像が決まった向きを向いていないと、印刷された画像の向きに応じて、操作者が作業を変えなくてはならなくなるためである。
【０００３】
一方、タブ紙のような特殊用紙に印刷を行う場合、後処理装置が、決められた方向で搬送された用紙に対してでなければ、後処理を実行できないことがある。そのため、印刷装置で印刷された後に実行される後処理の種類に基づいて用紙の搬送の向きが決まる。このような印刷装置で、１つのジョブを、非タブ紙とタブ紙を用いて実行する場合には、非タブ紙に印刷する画像をタブ紙に印刷する画像と同じ向きに印刷する必要がある。非タブ紙に印刷する画像とタブ紙に印刷する画像の向きを合わせる印刷技術としては、例えば、特許文献１，２が提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【０００４】
【特許文献１】特開２００７−１７７０４号公報
【特許文献２】特開２００７−２９０２０８号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【０００５】
従来の印刷装置は、非タブ紙とタブ紙に対して画像を同じ向きで印刷するために、ジョブの先頭に付加されている情報を解析して、用紙の種類や後処理の種類を特定することが必要となる。
【０００６】
しかしながら、ジョブの先頭に付加されている情報により、印刷する全ての用紙の種類を特定することが出来ない場合がある。例えば、帳票やデータベースのレコードをまとめて１つの文書として印刷するジョブがある。このようなジョブの印刷を行う場合、膨大な出力数に対するジョブを生成する必要があり、データベースにアクセスするアプリケーションが、印刷装置にジョブを送りながらジョブを生成する。そのため、ジョブの先頭に付加された情報だけでは、印刷する全ての用紙の種類を特定することができない。
【０００７】
このように、ジョブの先頭に付加された情報のみで、印刷する全ての用紙の種類や後処理等が特定できないジョブを処理する場合、例えば、先行して出力される非タブ紙の画像の向きと、その後に出力されるタブ紙の画像の向きが結果的に異なるおそれがある。
【０００８】
本発明は、上記問題に鑑みて成されたものであり、ジョブの先頭に付加された情報のみで、印刷する全ての用紙の種類や後処理等が特定できないジョブであっても印刷物の画像の向きを揃えることができる技術を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【０００９】
上記目的を達成するために、本発明の印刷装置は、少なくとも１つの給紙装置または少なくとも１つの後処理装置の接続が可能で、前記給紙装置または印刷装置内の給紙部から搬送される用紙に対して印刷処理を実行して前記後処理装置に排出する機能を備える印刷装置であって、入力されたジョブの先頭に付加された情報に特殊用紙が設定されているか否かを判定するジョブ判定手段と、前記ジョブ判定手段による判定結果から前記特殊用紙が設定されている場合は、当該ジョブに設定されている用紙の種類と後処理設定の組み合わせに基づいて、特殊用紙以外の用紙に印刷する画像の向きを決定する第１の印刷制御手段と、前記ジョブ判定手段による判定結果から前記特殊用紙が設定されていないと判定された場合は、前記ジョブをページ単位で解析して各ページに設定されている用紙の種類と後処理設定の組み合わせに基づいて、前記特殊用紙以外の用紙に印刷する画像の向きを決定する第２の印刷制御手段とを備えることを特徴とする。
【発明の効果】
【００１０】
本発明によれば、ジョブの先頭に付加された情報のみで、印刷する全ての用紙の種類や後処理等が特定できないジョブであっても印刷物の画像の向きを揃えることができる。
【図面の簡単な説明】
【００１１】
【図１】本発明の第１の実施形態に係る印刷装置を含む印刷システムの全体構成を示す図である。
【図２】図１における印刷装置本体の内部構造の概略を示す図である。
【図３】図２の印刷装置本体に接続可能な後処理装置の内部構造の概略を示す図である。
【図４】図２の印刷装置本体に接続可能な大容量排紙装置の内部構造の概略を示す図である。
【図５】図２の印刷装置本体に接続可能な給紙装置の内部構造の概略を示す図である。
【図６】図２の印刷装置本体の機能構成の概略を示すブロック図である。
【図７】（ａ）は印刷装置本体で印刷された用紙を後処理装置に排紙する場合の用紙搬送方法を説明するための図、（ｂ）は印刷装置本体で印刷された用紙を大容量排紙装置に排紙する場合の用紙搬送方法を説明するための図である。
【図８】（ａ）はジョブの先頭にタブ紙が設定されたジョブのデータ構造の一例を示す図、（ｂ）はジョブの先頭にタブ紙が設定されていないジョブのデータ構造の一例を示す図である。
【図９】図８（ｂ）に示す第２形式ジョブを印刷する際の排紙先とページ番号の関係を示す図である。
【図１０】（ａ）は従来の印刷システムで第２形式ジョブを印刷処理した場合に後処理装置と大容量排紙装置へ排紙される用紙の画像の向きを示す図、（ｂ）は図１の印刷システムで第２形式ジョブを印刷処理した場合に後処理装置４０１と大容量排紙装置５０１へ排紙される用紙の画像の向きを示す図である。
【図１１】第１の実施形態の印刷装置にて、受信したジョブに基づく画像データを生成してＨＤＤに格納する処理の流れを示すフローチャートである。
【図１２】図１１のステップＳ１４０５で生成された画像データを画像形成部へ転送して印刷を行う処理の流れを示すフローチャートである。
【図１３】第２の実施形態の印刷装置にて、受信したジョブに基づく画像データを生成して画像形成部に転送して印刷を行う処理の流れを示すフローチャートである。
【図１４】１つのジョブが複数のブロックに分割されているジョブのデータ構造の一例を示す図である。
【図１５】第３の実施形態の印刷装置にて、受信したジョブに基づく画像データを生成してＨＤＤに格納する処理の流れを示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【００１２】
以下、本発明の実施の形態を図面を参照して詳細に説明する。
【００１３】
［第１の実施形態］
図１は、本発明の第１の実施形態に係る印刷装置を含む印刷システムの全体構成を示す図である。
【００１４】
図１において、印刷装置１０１は、ＬＡＮ（Local Area Network）等のネットワーク１０３を介して、複数のホストコンピュータ１０２に接続されており、これらの機器との間で通信を行う。ホストコンピュータ１０２は、印刷装置１０１に印刷データ（ジョブ）を送信する機能や、画像処理アプリケーションの実行により画像データの編集処理を行う機能を備える。印刷装置１０１は、ホストコンピュータ１０２から受信したジョブを用いて画像形成を行う。
【００１５】
印刷装置１０１は、印刷装置本体２０１と、給紙装置６０１と、大容量排紙装置５０１と、後処理装置４０１とで構成される。これらの装置は、用紙が出口と入口を介して装置間を通過するように接続される。なお、本実施形態では、給紙装置６０１、大容量排紙装置５０１、及び後処理装置４０１について説明するが、これらの装置に限定されるものではない。
【００１６】
図２は、図１における印刷装置本体２０１の内部構造の概略を示す図である。
【００１７】
図２において、２０２は、印刷装置１０１の各種制御を行うためのソフトウェアを稼動させる制御部である。２０３は、印刷装置１０１に対してユーザが操作の指示を行うための操作部である。２０４は、印刷装置本体２０１内の画像形成部２０５に対して、印刷剤であるトナーを供給するためのトナー供給部である。トナー供給部２０４には、開閉扉が装備されており、操作者が開閉扉からトナーを供給することが可能である。
【００１８】
画像形成部２０５では、トナー供給部２０４より供給されたトナーを用いて、ジョブで指示されている画像を形成し転写ベルトに転写する処理を行う。２０６は中間転写ベルトである。中間転写ベルト２０６に転写された画像は、用紙に転写される。なお、本実施形態における用紙は、原則として、通常用紙の他に、タブ紙等の特殊用紙を含むものとする。
【００１９】
２０７は定着部である。定着部２０７では、中間転写ベルト２０６によって画像が転写された用紙に熱及び圧力を加えることにより、用紙にトナーを定着させる。２０８は余剰トナー回収部である。中間転写ベルト２０６において用紙に転写されなかったトナーは、余剰トナー回収部２０８に蓄積される。
【００２０】
２０９は用紙を供給するための給紙部である。２１０は用紙搬送部である。印刷装置内の給紙部２０９から給紙された用紙は、用紙搬送部２１０を通ってトナーの転写、定着処理が施される。２１１は用紙を反転させるためのスイッチバック部である。２１２は外部の給紙装置から用紙を投入するための用紙投入口である。２１３は定着処理された用紙を外部の後処理装置へ排出するための排紙部である。
【００２１】
図３は、大容量排紙装置５０１に接続可能な後処理装置４０１の内部構造の概略を示す図である。なお、後処理装置４０１は、印刷装置本体２０１に直接接続することもできる。
【００２２】
図３において、４０２、４０３は、排出された用紙が載置される第１排紙部、第２排紙部である。４０４は、後処理装置４０１の上流側に接続された装置から用紙が供給される用紙入り口である。
【００２３】
４０５は、第１排紙部４０２へ用紙を排出するための第１の搬送パスである。４０６は、第２排紙部４０３へ用紙を排出するための第２の搬送パスである。４０７は、第２排紙部４０３へ排出する用紙にステープル処理を行うためのステープル部である。４０８は搬送パス切り替え機構であり、搬送路を切り替えることにより用紙入り口４０４から投入された用紙を第１の搬送パス４０５若しくは第２の搬送パス４０６へ導く。
【００２４】
用紙入り口４０４から投入された用紙は、印刷装置本体２０１内の制御部２０２（図６参照）からの指示に応じて搬送パス切り替え機構４０８により搬送路が切り替わり、第１の搬送パス４０５または第２の搬送パス４０６に搬送される。第１の搬送パス４０５へ搬送された用紙は、第１排紙部４０２へ排出される。一方、第２の搬送パス４０６へ搬送された用紙は、用紙の端がステープル部４０７に接するように蓄えられる。その後、ステープルすべき束分の用紙が蓄えられた後、その用紙の束に対してステープル部４０７によりステープル処理がなされ、第２排紙部４０３へ排出される。
【００２５】
第１排紙部４０２及び第２排紙部４０３へ排出される用紙は、用紙の搬送方向の後端が搬送方向に対してほぼ直角に交わる必要がある。従って、タブ紙のタブ部分を含む用紙の辺は、搬送方向の先端になくてはならない。
【００２６】
なお、図１では、後処理装置４０１は、大容量排紙装置５０１を介して印刷装置本体２０１に接続されているが、図示例に限定されるものではない。
【００２７】
図４は、図２の印刷装置本体２０１に接続可能な大容量排紙装置５０１の内部構造の概略を示す図である。
【００２８】
図４において、５０２は、大容量排紙装置５０１の上流側に接続された装置から用紙が供給される用紙入り口である。５０３は、用紙入り口５０２から供給された用紙を搬送するための搬送パスである。
【００２９】
５０４は、搬送パス５０３上を搬送されてきた用紙の搬送を一時停止するための突き当て板である。突き当て板５０４に突き当てることができる用紙は、突き当てる用紙の辺が直線である必要がある。従って、タブ紙のタブ部分は、用紙の搬送方向の後端になくてはならない。
【００３０】
５０５は、突き当て板５０４に突き当てられた用紙を保持する用紙格納部である。５０６は、用紙格納部５０５に格納されている用紙を大容量排紙装置５０１の外部へ運搬するための運搬装置である。運搬装置５０６には、タイヤや持ち手が装備されており、ユーザが容易に印刷物を移動させることが可能である。
【００３１】
図５は、図２の印刷装置本体２０１に接続可能な給紙装置６０１の内部構造の概略を示す図である。
【００３２】
図５において、６０２は第１の用紙格納部である。６０３は第２の用紙格納部である。６０４は第３の用紙格納部である。６０５は、第１の用紙格納部６０２から搬送パスへ用紙を引き出す出口である。６０６は、第２の用紙格納部６０３から搬送パスへ用紙を引き出す出口である。６０７は、第３の用紙格納部６０４から搬送パスへ用紙を引き出す出口である。
【００３３】
６０８は、第１〜第３の用紙格納部６０２〜６０４からそれぞれ引き出された用紙を搬送するための用紙搬送パスである。６０９は、用紙搬送パス６０８上を搬送される用紙が給紙装置外へ排出される出口である。６１０は、用紙搬送パス６０８上で重送が発生しているか否かを検出するためのセンサである。６１１は、センサ６１１で重送の発生を検知した場合に、重送している用紙が排出される重送排紙部である。
【００３４】
なお、第１〜第３の用紙格納部６０２〜６０４にタブ紙を格納した場合、タブ紙のタブ部の向きを判断する機能が装備される場合もある。
【００３５】
図６は、図２の印刷装置本体２０１の機能構成の概略を示すブロック図である。
【００３６】
図６において、制御部２０２は以下の機能部を備える。すなわち、３０５は、印刷装置本体２０１を制御するためのプログラムを実行するＣＰＵである。３０６は、ＣＰＵ上で動作するプログラムによって管理されるＲＡＭである。ＲＡＭ３０６は、外部から受信したデータを一時的に蓄えるための受信バッファやＲＩＰ（ラスターイメージプロセッサ）によってラスタライズされた画像データを一時的に蓄えるための画像データバッファ等として使用される。３０７は、操作部２０３と制御部２０２を接続するための操作部インターフェース（Ｉ／Ｆ）である。３０８は、制御部２０２とネットワーク１０３を接続するためのネットワークＩ／Ｆである。３０９は、制御部２０２と電話回線３０４を接続するためのＭＯＤＥＭである。
【００３７】
３１０は、ＣＰＵ３０５上で動作するプログラムやデータ等を格納するためのＲＯＭである。３１１は、さまざまなデータを長期的に保存することが可能な不揮発性の記憶装置であるハードディスク（ＨＤＤ）である。３１２は上述した各部を接続するＣＰＵバスである。３２４は、画像処理を行うためのハードウェア群に接続されたイメージバスである。３１３は、ＣＰＵバス３１２とイメージバス３２４を接続するためのＩｍａｇｅ Ｂｕｓ Ｉ／Ｆである。
【００３８】
３１４は、画像転送バス３１８によってラスターイメージプロセッサ（ＲＩＰ）３２１とイメージバス３２４を接続するためのＲＩＰ Ｉ／Ｆである。３１５は、データを圧縮するためのデータ圧縮部である。３１６は、データバス３１９，３２０を介して画像形成部２０５と給紙・排紙部３２２をイメージバス３２４に接続するためのデバイスＩ／Ｆである。３１７は、ＲＩＰ３２１によって生成されたビットマップ形成の画像データに各種画像処理を施すための画像処理部である。画像処理部３１７は、２ページのビットマップ形式の画像データを１ページのビットマップ形式の画像データに合成する機能等のビットマップ画像データをデジタル的に処理する機能を備える。
【００３９】
以上の各部が制御部２０２を構成する。
【００４０】
ＲＩＰ３２１は、外部から入力されるジョブに含まれる画像データをビットマップ形式の画像データに変換する機能を有するラスタライズボード（ＲＩＰ）である。給紙・排紙部３２２には、図２に示す給紙部２０９、用紙搬送部２１０、スイッチバック部２１１、用紙投入口２１２、及び排紙部２１３等が含まれる。
【００４１】
ＣＰＵ３０５は、操作部２０３若しくは外部機器からネットワーク１０３を介して指示される信号に従い、データバス３１９，３２０を介して画像形成部２０５や給紙・排紙部３２２を制御して、所定の印刷処理を実行する。
【００４２】
次に、図１の印刷装置１０１における用紙搬送方法について説明する。
【００４３】
図７（ａ）は、印刷装置本体２０１で印刷された用紙を後処理装置４０１に排紙する場合の用紙搬送方法を説明するための図である。図７（ｂ）は、印刷装置本体２０１で印刷された用紙を大容量排紙装置５０１に排紙する場合の用紙搬送方法を説明するための図である。
【００４４】
図７（ａ）において、８０１は給紙装置６０１における用紙搬送の流れである。８０２は印刷装置本体２０１における用紙搬送の流れである。印刷装置本体２０１では、用紙のおもて面に画像が印刷された後、スイッチバック部２１１により用紙の表裏が反転され、大容量排紙装置５０１への排紙が行われる。８０３は大容量排紙装置５０１における用紙搬送の流れである。大容量排紙装置５０１では、特別な処理を行うことなく用紙を通過させる。８０４は後処理装置４０１における用紙搬送の流れである。
【００４５】
８０５は、給紙装置６０１内の第３の用紙格納部６０４に格納されるタブ紙の向きを示す。給紙装置６０１内の第３の用紙格納部６０４に格納されたタブ紙を後処理装置４０１に搬送するジョブを実行する場合、ユーザは、タブ紙のタブ部を含む辺が用紙の搬送方向に対して後端となるように格納する。それによって、タブ紙に対して正常にステープルを行うことができる。その理由を説明する。タブ紙に対してステープルを行う場合、タブ紙のタブ部を含まない辺を綴じて使用する方法が正常な方法である。タブ紙のタブ部を含まない辺を綴じる場合、搬送されるタブ紙のタブ部を含まない辺が、ステープル部４０７に接するようにタブ紙を搬送しなければならない。１ページ目から順にフェースダウンで出力する場合を考えると、印刷されたタブ紙は、スイッチバック部２１１によって反転して排紙される。そのときに、ステープル部４０７によってタブ紙のタブ部を含まない辺を綴じるためには、ユーザは、図７（ａ）に示すように、タブ紙のタブ部を含む辺が用紙の搬送方向に対して後端となるように格納するべきである。
【００４６】
また、タブ紙に対してステープルを行わない場合でも、図７（ａ）に示す方法でタブ紙を後処理装置４０１に搬送することによって、第１排紙部４０２または第２排紙部４０３に排紙される用紙の積載性を向上させることができるという利点もある。なぜならば、タブ紙のタブ部を含む辺を後端にしてタブ紙を第１排紙部４０２また第２排紙部４０３に排紙すると、排紙されたタブ紙は自重によって後処理装置４０１本体側に支えられて積載される。このとき、タブ紙のタブ部を含む辺が後処理装置４０１本体側にくると、タブ部が突き出ているために、積載されるタブ紙が、他の用紙に対してずれてしまう。そこで、タブ紙のタブ部を含まない辺が後処理装置４０１本体側にくるようにタブ紙を第１排紙部４０２また第２排紙部４０３に排紙することによって、タブ紙の積載性を向上させることができる。
【００４７】
８０６は、印刷装置本体２０１内で画像印刷が行われるタブ紙の用紙搬送方向に対する向きを示す。８０７は、後処理装置４０１の第１排紙部４０２へ排紙されるタブ紙の向きを示す。第１排紙部４０２へ排紙されたタブ紙は、画像の印刷面が下向きとなり、タブ紙のタブ部を含む辺が用紙搬送方向に対して先端となるように搬送される。
【００４８】
図７（ｂ）において、９０１は給紙装置６０１における用紙搬送の流れである。９０２は印刷装置本体２０１における用紙搬送の流れである。印刷装置本体２０１では、用紙のおもて面に画像が印刷された後、スイッチバック部２１１により用紙の表裏が反転され、大容量排紙装置５０１への排紙が行われる。９０３は大容量排紙装置５０１における用紙搬送の流れである。大容量排紙装置５０１では、用紙が用紙格納部５０５へ格納される。
【００４９】
９０４は、給紙装置６０１内の第３の用紙格納部６０４に格納されるタブ紙の向きを示す。給紙装置６０１内の第３の用紙格納部６０４に格納されたタブ紙を大容量排紙装置５０１に排紙するジョブを実行する場合、ユーザは、タブ紙のタブ部を含む辺が用紙の搬送方向に対して先端となるようにタブ紙を格納する。それによって、タブ紙を大容量排紙装置５０１に正常に積載させることができる。その理由は、図４を用いて説明した突き当て板５０４にタブ紙のタブ部を含まない方の辺を突き当てて、タブ紙を積載させる必要があるためである。タブ紙のタブ部を含む方の辺を突き当て板に当てると、タブ紙が突き出ているために、運搬装置５０６に積載されるタブ紙が、他の用紙に対してずれてしまうことがある。それを防ぐために、突き当て板５０４にタブ紙のタブ部を含まない方の辺を突き当てて、タブ紙を積載させる必要がある。１ページ目から順にフェースダウンで出力する場合を考えると、印刷されたタブ紙は、スイッチバック部２１１によって反転して排紙される。そのときに、突き当て板５０４にタブ紙のタブ部を含まない方の辺を突き当てて、タブ紙を積載させるためには、ユーザは、図７（ｂ）に示すように、タブ紙のタブ部を含む辺が用紙の搬送方向に対して先端となるように格納するべきである。
【００５０】
９０５は、印刷装置本体２０１内で画像印刷が行われるタブ紙の用紙搬送方向に対する向きを示す。９０６は、大容量排紙装置５０１内の用紙格納部５０５へ格納されるタブ紙の向きを示す。用紙格納部５０５へ格納されるタブ紙は、画像の印刷面が下向きとなり、タブ紙のタブ部を含む辺が用紙搬送方向に対して後端となるように搬送される。
【００５１】
次に、印刷装置１０１に入力されるジョブの構造について説明する。印刷装置１０１は、複数種類のジョブを実行する。図８（ａ）と図８（ｂ）は種類の異なるジョブの例である。印刷装置１０１のＣＰＵ３０５は、これらのジョブを先頭から順に解釈する。
【００５２】
図８（ａ）は、ジョブの先頭にタブ紙が設定されたジョブのデータ構造の一例を示す図である。図８（ｂ）は、ジョブの先頭にタブ紙が設定されていないジョブのデータ構造の一例を示す図である。なお、以下、図８（ａ）に示すようなデータ構造のジョブを第１形式ジョブとし、図８（ｂ）に示すようなデータ構造のジョブを第２形式ジョブと呼ぶ。
【００５３】
図８（ａ）に示す、１００１はジョブの名称やＩＤ情報が格納されているジョブの識別子情報部である。１００２は、印刷を行う用紙の種類がページ単位で指定されている用紙指定部である。１００３は、後処理装置４０１へ排紙するページが指定されている後処理指定部である。１００４は大容量排紙装置５０１へ排紙するページが指定されている排紙先指定部である。１００５はページ単位で画像データが格納されている画像データ格納部である。
【００５４】
図８（ｂ）に示す第２形式ジョブでは、ジョブの途中で用紙の種類の切り替えや後処理を切り替える設定が行われている。例えば、１００６は、排紙先の切り替えが指定されている排紙先切り替え指定部である。１００７は、印刷を行う用紙の種類を切り替えるための用紙切り替え指定部である。
【００５５】
図８（ａ）に示す第１形式ジョブを実行する場合、印刷装置１０１は、印刷を開始する前に、ジョブの先頭に付加された情報に従って、タブ紙を使うか否か、タブ紙が後処理装置４０１または大容量排紙装置５０１のいずれに排紙されるか等の情報を特定できる。一方、図８（ｂ）に示す第２形式ジョブの場合、印刷装置１０１は、ジョブに含まれる排紙先切り替え部１００６や、用紙切り替え指定部１００７を解釈し終わらなければ、タブ紙や後処理の情報を特定することができない。図８（ｂ）に示す第２形式ジョブを、ジョブに含まれる排紙先切り替え部１００６や、用紙切り替え指定部１００７を解釈し終わらないうちに実行すると、非タブ紙に印刷した画像の向きと、タブ紙に印刷する画像の向きが異なってしまう可能性がある。その状況について以下に説明する。
【００５６】
図９は、図８（ｂ）に示す第２形式ジョブを印刷する際の排紙先とページ番号の関係を示す図である。
【００５７】
１１０１は後処理装置４０１に排紙される用紙であり、ページ１，２とも普通紙である非タブ紙である。１１０２は大容量排紙装置５０１に排紙される用紙である。ページ３，５，６，８は普通紙である非タブ紙であるが、ページ４，７はタブ紙である。なお、図示例において、「タブ紙」、「非タブ紙」の下部に記載された数字は、タブ紙、非タブ紙の種類ごとの番号である。なお、本実施形態において、非タブ紙は普通紙や通常用紙として説明する。
【００５８】
図１０（ａ）は、従来の印刷システムで図８（ｂ）に示す第２形式ジョブを印刷処理した場合に、後処理装置４０１と大容量排紙装置５０１へ排紙される用紙の向きと、その用紙に印刷される画像の向きを示す図である。
【００５９】
図１０（ａ）において、１２０１，１２０２は後処理装置４０１へ排紙される用紙である。１２０３〜１２０８は大容量排紙装置５０１へ排紙される用紙である。
【００６０】
従来の印刷装置は、図８（ｂ）に示す最初の排紙先切り替え部１００６や、用紙切り替え指定部１００７の解釈が完了し、１ページ目の画像データの展開ができた場合に、１ページ目の画像データに対応する画像を形成する。その後、２ページ目の画像データの展開ができた場合に、２ページ目の画像データに対応する画像を形成する。
【００６１】
その後、排紙装置が、後処理装置４０１から大容量排紙装置５０１に切り替わることを認識し、３ページ目の画像データの展開ができた場合に３ページ目の画像データに対応する画像を形成する。次に、４ページ目の画像データを解釈する前に、印刷装置は、４ページ目の画像データに対応する画像をタブ紙に印刷するよう指定されていることを認識する。ここで、大容量積載装置４０１に排紙するタブ紙の搬送方向とタブ紙に印刷する画像の向きが一意に決まるので、印刷装置は、３ページ目の画像データに対応する画像の向きと同じ向きの画像を印刷することができない。
【００６２】
そのため、従来の印刷装置において図８（ｂ）に示す第２形式ジョブの印刷処理が行われた場合、タブ紙である用紙１２０４，１２０７の画像の向きが、非タブ紙である用紙１２０３等と異なった向きで排紙される。
【００６３】
そこで、本実施形態における印刷システムは、第２形式ジョブを印刷処理する場合に、ジョブの解析及び画像データの展開が完了してから、印刷を開始するＲＩＰ後印刷を実行するように制御する。そして、印刷システムは、タブ紙が含まれると判断した場合に、そのタブ紙が、後処理装置４０１に搬送されるのか、大容量積載装置５０１に搬送されるのかに従って、タブ紙に印刷する画像の向きを決定する。また、印刷システムは、ジョブに含まれるページの中で、タブ紙が排紙される装置と同じ装置に排紙する予定の非タブ紙に印刷する画像の向きを、タブ紙に印刷する画像の向きに合わせて回転する。
【００６４】
図１０（ｂ）は、このような本実施形態における印刷システムで図８（ｂ）に示す第２形式ジョブを印刷処理した場合に、後処理装置４０１と大容量排紙装置５０１へ排紙される用紙の画像の向きを示す図である。
【００６５】
図１０（ｂ）において、１３０１，１３０２は後処理装置４０１へ排紙される用紙である。１３０３〜１３０８は大容量排紙装置５０１へ排紙される用紙である。
【００６６】
本実施形態における印刷装置１０１において図８（ｂ）に示すジョブの印刷処理が行われた場合、タブ紙である用紙１３０４，１３０７の画像の向きが非タブ紙である用紙１２０３等と同じ向きで排紙される。
【００６７】
それによって、ユーザは、排紙された印刷物を取り出した後に、各用紙の画像の向きが同じになるように用紙を並びかえなくて済む。
【００６８】
次に、印刷装置本体２０１における、図８（ｂ）に示すジョブの印刷処理の流れについて図１１及び図１２のフローチャートを用いて説明する。なお、本フローの制御を実行するためのプログラムはＨＤＤ３１１等に記憶されており、ＲＡＭ３０６に読み出されてＣＰＵ３０５によって実行される。また、本フローにおける画像形成の制御を実行するためのプログラムには、ジョブに含まれる全ての画像データを生成した後に、画像形成部２０５による印刷処理を実行するＲＩＰ後プリント制御を行うための制御プログラムが含まれる。
【００６９】
図１１は、第１の実施形態の印刷装置１０１にて、受信したジョブを解析してＲＩＰ３２１によって画像データを生成し、生成された画像データをＨＤＤ３１１に格納する処理の流れを示すフローチャートである。
【００７０】
受信したジョブの解析処理が開始されると、ＣＰＵ３０５は、ステップＳ１４０１でページカウンタ変数Ｎの初期化（Ｎ＝１）を行い、ステップＳ１４０２へ移行する。
【００７１】
ステップＳ１４０２では、ＣＰＵ３０５は、ジョブの先頭に付加された情報に、特殊用紙（ここではタブ紙）が設定されているか否かの判別を行う。本ステップでは、第１形式ジョブか、第２形式ジョブかの判定が行われる。ここでＣＰＵ３０５はジョブ判定手段として機能する。
【００７２】
ステップＳ１４０２の判定結果から、ジョブの先頭に付加された情報に特殊用紙が設定されている、すなわち第１形式ジョブであると判断した場合はステップＳ１４０３へ移行する。そうでない場合、すなわち、第２形式ジョブであると判断した場合はステップＳ１４０４へ移行する。
【００７３】
ステップＳ１４０３では、ＣＰＵ３０５は、ジョブにおいて設定されている用紙の種類と後処理設定の組み合わせに基づいて非タブ紙（非特殊用紙）を印刷するための画像の向きＲを決定する。ここでＣＰＵ３０５は第１の印刷制御手段として機能する。すなわち、ＣＰＵ３０５は、ジョブの用紙指定部１００２に指定されている用紙の種類のうち、タブ紙のように後処理との組み合わせ次第で用紙の搬送方向が一意に決まってしまう特殊用紙に着目する。そして、その特殊用紙に印刷される画像の向きを、非タブ紙を印刷するための画像の向きＲとして決定する。なお、本実施形態では、特種用紙の一例として、タブ紙が指定されているものとする。
【００７４】
また、ステップＳ１４０３では、ＣＰＵ３０５は、画像形成の制御方法であるＲＩＰ後プリント制御をＯＦＦに設定する。
【００７５】
次に、ステップＳ１４０４では、ＣＰＵ３０５は、画像形成の制御方法であるＲＩＰ後プリント制御をＯＮに設定して、ステップＳ１４０５へ移行する。
【００７６】
ステップＳ１４０５では、ＣＰＵ３０５がページカウンタ変数Ｎに対応するページの画像データのＲＩＰ処理をＲＩＰ３２１に指示して画像データの生成を行い、生成された画像データをＨＤＤ３１１へ格納する。ここでＣＰＵ３０５とＲＩＰ３２１は、画像データ生成手段として機能する。
【００７７】
ステップＳ１４０６では、ＣＰＵ３０５は、ＲＩＰ後プリント制御がＯＮでかつページカウンタ変数Ｎのページがタブ紙か否かの判別を行う。ここでＣＰＵ３０５は用紙判定手段として機能する。ステップＳ１４０６の判別の結果、ＲＩＰ後プリント制御がＯＮでかつページカウンタ変数Ｎのページがタブ紙でないと判断した場合はステップＳ１４０８へ移行する。一方、ＲＩＰ後プリント制御がＯＮでかつページカウンタ変数Ｎのページがタブ紙であると判断した場合はステップＳ１４０７へ移行する。
【００７８】
ステップＳ１４０７では、ＣＰＵ３０５は、ページカウンタ変数Ｎのページに指定されている後処理若しくは排紙先を判別し、タブ紙との組み合わせに基づいて非タブ紙を印刷するための画像の向きＲを決定する。ここでＣＰＵ３０５は第２の印刷制御手段として機能する。
【００７９】
ステップＳ１４０８では、ＣＰＵ３０５は、ページカウンタ変数Ｎがジョブの最終ページか否かの判別を行う。この判別の結果、ページカウンタ変数Ｎがジョブの最終ページであると判断した場合は本処理を終了する。一方、ページカウンタ変数Ｎがジョブの最終ページでないと判断した場合はステップＳ１４０９へ移行する。
【００８０】
ステップＳ１４０９では、ＣＰＵ３０５は、ページカウンタ変数ＮをインクリメントしてステップＳ１４０５の処理へ移行し、ステップＳ１４０５〜ステップＳ１４０８の処理を繰り返し実行する。
【００８１】
図１２は、図１１のステップＳ１４０５で生成された画像データを画像形成部２０５へ転送して印刷を行う処理の流れを示すフローチャートである。
【００８２】
ステップＳ１５０１において、ＣＰＵ３０５は、ＲＩＰ後プリント制御がＯＮに設定されているか否かの監視を行う。ステップＳ１５０１において、ＲＩＰ後プリント制御がＯＮに設定されたと判断した場合はステップＳ１５０２へ移行する。
【００８３】
ステップＳ１５０２では、ＣＰＵ３０５は、印刷用のページカウンタ変数Ｍの初期化（Ｍ＝１）を行い、ステップＳ１５０３へ移行する。
【００８４】
ステップＳ１５０３では、ＣＰＵ３０５は、ページカウンタ変数Ｍに対応するページの画像の向きが、図１１のステップＳ１４０３若しくはステップＳ１４０７で決定された画像の向きＲと同じか否かの判断を行う。この判断の結果、ページカウンタ変数Ｍに対応するページの画像の向きが、画像の向きＲと同じと判断した場合はステップＳ１５０５へ移行する。一方、ページカウンタ変数Ｍに対応するページの画像の向きが、画像の向きＲと異なると判断した場合はステップＳ１５０４へ移行する。
【００８５】
ステップＳ１５０４では、ＣＰＵ３０５は、画像処理部３１７を制御することで、ページカウンタ変数Ｍに対応するページの画像データの画像の向きを、画像の向きＲと同じ向きに回転する処理を行う。このときＣＰＵ３０５と画像処理部３１７は画像回転手段として機能する。
【００８６】
ステップＳ１５０５では、ＣＰＵ３０５は、ページカウンタ変数Ｍに対応するページの画像データを画像形成部２０５へ転送する。その後、ジョブに設定されている後処理及び排紙先に基づいて、指定された後処理装置へ搬送または指定された排紙先への排紙が実行される。
【００８７】
ステップＳ１５０６では、ＣＰＵ３０５は、ページカウンタ変数Ｍがジョブの最終ページか否かの判別を行う。この判別の結果、ページカウンタ変数Ｍがジョブの最終ページであると判断した場合は本処理を終了する。一方、ページカウンタ変数Ｍがジョブの最終ページでないと判断した場合はステップＳ１５０７へ移行する。
【００８８】
ステップＳ１５０７では、ＣＰＵ３０５は、ページカウンタ変数ＭをインクリメントしてステップＳ１５０３の処理へ移行し、ステップＳ１５０３〜ステップＳ１５０６の処理を繰り返し実行する。
【００８９】
本実施形態によれば、後処理や排紙先に依存して装置内の搬送方向が一意に決まってしまう特殊用紙が混在するジョブであっても、ページ間で画像の向きの不整合を発生させずに印刷を行うことが可能となる。
【００９０】
また、特殊用紙への印刷が含まれているジョブの先頭に特殊用紙の設定が行われていないジョブであっても、特殊用紙と特殊用紙以外の用紙の画像の向きの整合性を保つことが可能となる。さらに、特殊用紙への印刷が含まれていないジョブに対しては、従来と同様に、同じ画像の向きで印刷及び排紙を行うことが可能となる。
【００９１】
［第２の実施形態］
上記第１の実施形態では、ＨＤＤ３１１のような大容量の記憶装置を装備している印刷装置について説明したが、大容量の記憶装置を装備していない印刷装置も存在する。そこで、本第２の実施形態では、図６に示す印刷装置１０１内の制御部２０２からＨＤＤ３１１を省いた印刷装置１０１における印刷処理について説明する。なお、第１の実施の形態と同様の部分については、同一の符号を用いてその説明を省略する。
【００９２】
図１３は、第２の実施形態の印刷装置１０１にて、受信したジョブを解析してＲＩＰ３２１によって画像データを生成し、生成された画像データを画像形成部２０５に転送して印刷を行う処理の流れを示すフローチャートである。
【００９３】
受信したジョブの解析処理が開始されると、ＣＰＵ３０５は、ステップＳ１６０１でページカウンタ変数Ｎの初期化（Ｎ＝１）を行い、ステップＳ１６０２へ移行する。
【００９４】
ステップＳ１６０２では、ＣＰＵ３０５は、ジョブの先頭に付加された情報に、特殊用紙が設定されているか否かの判別を行う。本ステップでは、本ステップでは、第１形式ジョブか、第２形式ジョブかの判定が行われる。ここでＣＰＵ３０５はジョブ判定手段として機能する。
【００９５】
ステップＳ１６０２の判定結果から、ジョブの先頭に付加された情報に特殊用紙が設定されている、すなわち図８（ａ）に示すような第１形式ジョブであると判断した場合はステップＳ１６０３へ移行する。そうでない場合、すなわち、図８（ｂ）に示すデータ形式であると判断した場合はステップＳ１６０４へ移行する。
【００９６】
ステップＳ１６０３では、ＣＰＵ３０５は、ジョブにおいて設定されている用紙の種類と後処理設定の組み合わせに従って非タブ紙を印刷するための画像の向きＲを決定する。ここではＣＰＵ３０５は第１の印刷制御手段として機能する。すなわち、ＣＰＵ３０５は、ジョブの用紙指定部１００２に指定されている用紙の種類のうち、タブ紙のように後処理との組み合わせ次第で用紙の搬送方向が一意に決まってしまう特殊用紙に着目する。そして、その特殊用紙が排紙できる画像の向きを、非タブ紙を印刷するための画像の向きＲとして決定する。なお、本実施形態では、特種用紙の一例として、タブ紙が指定されているものとする。
【００９７】
次に、ステップＳ１６０４では、ＣＰＵ３０５は、ページカウンタ変数Ｎに対応するページに印刷属性（用紙種類の指定と後処理指定若しくは排紙先指定等）が設定されているか否かの判別を行う。この判別の結果から、ページカウンタ変数Ｎに対応するページに印刷属性が設定されていないと判断した場合は、ステップＳ１６０６へ移行する。一方、ページカウンタ変数Ｎに対応するページに印刷属性が設定されていると判断した場合は、ステップＳ１６０５へ移行する。
【００９８】
ステップＳ１６０５では、ＣＰＵ３０５は、ページカウンタ変数Ｎに設定されている情報（印刷属性）に基づいて、非タブ紙を印刷するための画像の向きＲを決定する。ここでＣＰＵ３０５は、第２の印刷制御手段として機能する。
【００９９】
ステップＳ１６０６では、ＣＰＵ３０５が、ページカウンタ変数Ｎに対応するページの画像データのＲＩＰ処理をＲＩＰ３２１に指示して画像データの生成を行う。ただし、画像データの生成を行う際に、ＲＩＰ３２１は、Ｒの向きとなるように画像データの生成を行う。
【０１００】
ステップＳ１６０７では、ＣＰＵ３０５は、ステップＳ１６０６で生成された画像データを画像形成部２０５へ転送してステップＳ１６０８へ移行する。
【０１０１】
ステップＳ１６０８では、ＣＰＵ３０５は、ページカウンタ変数Ｎがジョブの最終ページか否かの判別を行う。この判別の結果、ページカウンタ変数Ｎがジョブの最終ページであると判断した場合は本処理を終了する。一方、ページカウンタ変数Ｎがジョブの最終ページでないと判断した場合はステップＳ１６０９へ移行する。
【０１０２】
ステップＳ１６０９では、ＣＰＵ３０５は、ページカウンタ変数ＮをインクリメントしてステップＳ１６０４の処理へ移行し、ステップＳ１６０４〜ステップＳ１６０８の処理を繰り返し実行する。
【０１０３】
本実施形態によれば、大容量の記憶装置を装備しない印刷装置であっても、特殊用紙が混在しているジョブに対して、ページ間で画像の向きの不整合を発生させずに印刷を行うことが可能となる。また、上記第１の実施形態と同様に、特殊用紙への印刷が含まれているジョブの先頭に特殊用紙の設定が行われていないジョブであっても、特殊用紙と特殊用紙以外の用紙の画像の向きの整合性を保つことが可能となる。さらに、特殊用紙への印刷が含まれていないジョブに対しては、従来と同様に、同じ画像の向きで印刷及び排紙を行うことが可能となる。
【０１０４】
［第３の実施形態］
本第３の実施形態では、図１４に示すように、受信した１つのジョブが複数のブロックに分割されている場合の印刷装置１０１における印刷処理について説明する。なお、第１の実施の形態と同様の部分については、同一の符号を用いてその説明を省略する。
【０１０５】
図１４は、１つのジョブが複数のブロックに分割されているジョブのデータ構造の一例を示す図である。
【０１０６】
図１４において、１７０１はジョブの名称やＩＤ情報が格納されているジョブの識別子情報部である。１７０５はページ単位で画像データが格納されている画像データ格納部である。１７０６は、排紙先の切り替えが指定されている排紙先切り替え指定部である。１７０７は、印刷を行う用紙の種類を切り替えるための用紙切り替え指定部である。１７０８は、ジョブをブロック単位に区切るための境界を示すためのデータである。１７０９は、複数のブロックに区切られたジョブの第１番目のブロックであり、１７１０は第２番目のブロックである。
【０１０７】
図１５は、第３の実施形態の印刷装置１０１にて、受信したジョブを解析してＲＩＰ３２１によって画像データを生成し、生成された画像データをＨＤＤ３１１に格納する処理の流れを示すフローチャートである。
【０１０８】
受信したジョブの解析処理が開始されると、ＣＰＵ３０５は、ステップＳ１８０１でページカウンタ変数Ｎの初期化（Ｎ＝１）を行い、ステップＳ１８０２へ移行する。
【０１０９】
ステップＳ１８０２では、ＣＰＵ３０５は、ジョブの先頭に付加された情報に、特殊用紙が設定されているか否かの判別を行う。本ステップでは、本ステップでは、第１形式ジョブか、第２形式ジョブかの判定が行われる。ここでＣＰＵ３０５はジョブ判定手段として機能する。
【０１１０】
ステップＳ１８０２の判定結果から、ジョブの先頭に付加された情報に特殊用紙が設定されている、すなわち図８（ａ）に示すような第１形式ジョブであると判断した場合はステップＳ１８０３へ移行する。そうでない場合、すなわち、図８（ｂ）に示すような第２形式ジョブであると判断した場合はステップＳ１８０４へ移行する。
【０１１１】
ステップＳ１８０３では、ＣＰＵ３０５は、ジョブにおいて設定されている用紙の種類と後処理設定の組み合わせに基づいて非タブ紙を印刷するための画像の向きＲを決定する。ここでＣＰＵ３０５は、第１の印刷制御手段として機能する。すなわち、ＣＰＵ３０５は、ジョブの用紙指定部１００２に指定されている用紙の種類のうち、タブ紙のように後処理との組み合わせ次第で用紙の搬送方向が一意に決まってしまう特殊用紙に着目する。そして、その特殊用紙が排紙できる画像の向きを、非タブ紙を印刷するための画像の向きとして決定する。なお、本実施形態では、特種用紙の一例として、タブ紙が指定されているものとする。
【０１１２】
また、ステップＳ１８０３では、ＣＰＵ３０５は、画像形成の制御方法であるＲＩＰ後プリント制御をＯＦＦに設定して、ステップＳ１８０４へ移行する。
【０１１３】
ステップＳ１８０４では、ＣＰＵ３０５は、画像形成の制御方法であるＲＩＰ後プリント制御をＯＮに設定して、ステップＳ１８０５へ移行する。
【０１１４】
ステップＳ１８０５では、ＣＰＵ３０５は、ジョブ中にブロック間の境界を示すデータ１７０８の有無を判定する。ここでＣＰＵ３０５はブロック判定手段として機能する。ステップＳ１８０５の判定の結果、ジョブ中にブロック間の境界を示すためのデータ１７０８が存在していないと判断した場合はステップＳ１８０５へ移行する。一方、ジョブ中にブロック間の境界を示すデータ１７０８が存在していると判断した場合はステップＳ１８０６へ移行する。
【０１１５】
ステップＳ１８０６では、ＣＰＵ３０５は、画像形成の制御であるＲＩＰ後プリント制御をＯＮに設定して、ステップＳ１８０７へ移行する。
【０１１６】
ステップＳ１８０７では、ＣＰＵ３０５がページカウンタ変数Ｎに対応するページの画像データのＲＩＰ処理をＲＩＰ３２１に指示して画像データの生成を行い、生成された画像データをＨＤＤ３１１へ格納する。ここでＣＰＵ３０５、ＲＩＰ３２１は、画像データ生成手段として機能する。
【０１１７】
ステップＳ１８０８では、ＣＰＵ３０５は、ＲＩＰ後プリント制御がＯＮでかつページカウンタ変数Ｎのページがタブ紙か否かの判別を行う。ここでＣＰＵ３０５は用紙判定手段として機能する。ステップＳ１８０８の判別の結果、ＲＩＰ後プリント制御がＯＮでかつページカウンタ変数Ｎのページがタブ紙でないと判断した場合はステップＳ１８１０へ移行する。一方、ＲＩＰ後プリント制御がＯＮでかつページカウンタ変数Ｎのページがタブ紙であると判断した場合はステップＳ１８０９へ移行する。
【０１１８】
ステップＳ１８０９では、ＣＰＵ３０５は、ページカウンタ変数Ｎのページに設定されている後処理若しくは排紙先を判別し、タブ紙との組み合わせに基づいて非タブ紙を印刷するための画像の向きＲを決定する。ここでＣＰＵ３０５は第２の印刷制御手段として機能する。
【０１１９】
ステップＳ１８１０では、ＣＰＵ３０５は、ページカウンタ変数Ｎがジョブの最終ページか否かの判別を行う。この判別の結果、ページカウンタ変数Ｎがジョブの最終ページであると判断した場合は本処理を終了する。一方、ページカウンタ変数Ｎがジョブの最終ページでないと判断した場合はステップＳ１８１１へ移行する。
【０１２０】
ステップＳ１８１１では、ＣＰＵ３０５は、ページカウンタ変数ＮをインクリメントしてステップＳ１８０５の処理へ移行し、ステップＳ１８０５〜ステップＳ１８１０の処理を繰り返し実行する。
【０１２１】
なお、ステップＳ１８０７で生成された画像データを画像形成部２０５へ転送して印刷を行う処理の流れは、上記第１の実施形態における図１２に示す通りである。
【０１２２】
本実施形態によれば、複数のブロックに分割されたジョブで、かつ特殊用紙が混在するジョブであっても、ページ間で画像の向きの不整合を発生させずに印刷を行うことが可能となる。また、上記第１の実施形態と同様に、特殊用紙への印刷が含まれているジョブの先頭に特殊用紙の設定が行われていないジョブであっても、特殊用紙と特殊用紙以外の用紙の画像の向きの整合性を保つことが可能となる。さらに、特殊用紙への印刷が含まれていないジョブに対しては、従来と同様に、同じ画像の向きで印刷及び排紙を行うことが可能となる。
【０１２３】
上記第１〜第３の実施形態では、図１に示す組み合わせの印刷システムについて説明したが、これに限られるものではない。また、特殊用紙には、タブ紙、インデックス紙等も含まれる。
【０１２４】
また、本発明は、以下の処理を実行することによっても実現される。即ち、上述した実施形態の機能を実現するソフトウェア（プログラム）を、ネットワーク又は各種記憶媒体を介してシステム或いは装置に供給し、そのシステム或いは装置のコンピュータ（またはＣＰＵやＭＰＵ等）がプログラムを読み出して実行する処理である。
【符号の説明】
【０１２５】
１０１ 印刷装置
２０２ 制御部
２０５ 画像形成部
３０５ ＣＰＵ
３１１ ＨＤＤ
３２１ ＲＩＰ
４０１ 後処理装置
５０１ 大容量排紙装置
６０１ 給紙装置
【技術分野】
【０００１】
本発明は、印刷装置及びその制御方法、並びにプログラムに関し、特に、１つのジョブで複数の種類の印刷用紙を切り替えながら印刷を行う印刷技術に関する。
【背景技術】
【０００２】
従来、印刷装置には、入力された１つのジョブで複数の種類の印刷用紙、例えば、普通紙のような非タブ紙とタブ紙を使用して印刷処理を実行するものが存在する。通常、非タブ紙に印刷する場合の画像の向きは、印刷装置の仕様に応じて決まる。これは、操作者が、排紙先に排紙された印刷物を取り出して次工程の処理を行う際に、画像が決まった向きを向いていないと、印刷された画像の向きに応じて、操作者が作業を変えなくてはならなくなるためである。
【０００３】
一方、タブ紙のような特殊用紙に印刷を行う場合、後処理装置が、決められた方向で搬送された用紙に対してでなければ、後処理を実行できないことがある。そのため、印刷装置で印刷された後に実行される後処理の種類に基づいて用紙の搬送の向きが決まる。このような印刷装置で、１つのジョブを、非タブ紙とタブ紙を用いて実行する場合には、非タブ紙に印刷する画像をタブ紙に印刷する画像と同じ向きに印刷する必要がある。非タブ紙に印刷する画像とタブ紙に印刷する画像の向きを合わせる印刷技術としては、例えば、特許文献１，２が提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【０００４】
【特許文献１】特開２００７−１７７０４号公報
【特許文献２】特開２００７−２９０２０８号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【０００５】
従来の印刷装置は、非タブ紙とタブ紙に対して画像を同じ向きで印刷するために、ジョブの先頭に付加されている情報を解析して、用紙の種類や後処理の種類を特定することが必要となる。
【０００６】
しかしながら、ジョブの先頭に付加されている情報により、印刷する全ての用紙の種類を特定することが出来ない場合がある。例えば、帳票やデータベースのレコードをまとめて１つの文書として印刷するジョブがある。このようなジョブの印刷を行う場合、膨大な出力数に対するジョブを生成する必要があり、データベースにアクセスするアプリケーションが、印刷装置にジョブを送りながらジョブを生成する。そのため、ジョブの先頭に付加された情報だけでは、印刷する全ての用紙の種類を特定することができない。
【０００７】
このように、ジョブの先頭に付加された情報のみで、印刷する全ての用紙の種類や後処理等が特定できないジョブを処理する場合、例えば、先行して出力される非タブ紙の画像の向きと、その後に出力されるタブ紙の画像の向きが結果的に異なるおそれがある。
【０００８】
本発明は、上記問題に鑑みて成されたものであり、ジョブの先頭に付加された情報のみで、印刷する全ての用紙の種類や後処理等が特定できないジョブであっても印刷物の画像の向きを揃えることができる技術を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【０００９】
上記目的を達成するために、本発明の印刷装置は、少なくとも１つの給紙装置または少なくとも１つの後処理装置の接続が可能で、前記給紙装置または印刷装置内の給紙部から搬送される用紙に対して印刷処理を実行して前記後処理装置に排出する機能を備える印刷装置であって、入力されたジョブの先頭に付加された情報に特殊用紙が設定されているか否かを判定するジョブ判定手段と、前記ジョブ判定手段による判定結果から前記特殊用紙が設定されている場合は、当該ジョブに設定されている用紙の種類と後処理設定の組み合わせに基づいて、特殊用紙以外の用紙に印刷する画像の向きを決定する第１の印刷制御手段と、前記ジョブ判定手段による判定結果から前記特殊用紙が設定されていないと判定された場合は、前記ジョブをページ単位で解析して各ページに設定されている用紙の種類と後処理設定の組み合わせに基づいて、前記特殊用紙以外の用紙に印刷する画像の向きを決定する第２の印刷制御手段とを備えることを特徴とする。
【発明の効果】
【００１０】
本発明によれば、ジョブの先頭に付加された情報のみで、印刷する全ての用紙の種類や後処理等が特定できないジョブであっても印刷物の画像の向きを揃えることができる。
【図面の簡単な説明】
【００１１】
【図１】本発明の第１の実施形態に係る印刷装置を含む印刷システムの全体構成を示す図である。
【図２】図１における印刷装置本体の内部構造の概略を示す図である。
【図３】図２の印刷装置本体に接続可能な後処理装置の内部構造の概略を示す図である。
【図４】図２の印刷装置本体に接続可能な大容量排紙装置の内部構造の概略を示す図である。
【図５】図２の印刷装置本体に接続可能な給紙装置の内部構造の概略を示す図である。
【図６】図２の印刷装置本体の機能構成の概略を示すブロック図である。
【図７】（ａ）は印刷装置本体で印刷された用紙を後処理装置に排紙する場合の用紙搬送方法を説明するための図、（ｂ）は印刷装置本体で印刷された用紙を大容量排紙装置に排紙する場合の用紙搬送方法を説明するための図である。
【図８】（ａ）はジョブの先頭にタブ紙が設定されたジョブのデータ構造の一例を示す図、（ｂ）はジョブの先頭にタブ紙が設定されていないジョブのデータ構造の一例を示す図である。
【図９】図８（ｂ）に示す第２形式ジョブを印刷する際の排紙先とページ番号の関係を示す図である。
【図１０】（ａ）は従来の印刷システムで第２形式ジョブを印刷処理した場合に後処理装置と大容量排紙装置へ排紙される用紙の画像の向きを示す図、（ｂ）は図１の印刷システムで第２形式ジョブを印刷処理した場合に後処理装置４０１と大容量排紙装置５０１へ排紙される用紙の画像の向きを示す図である。
【図１１】第１の実施形態の印刷装置にて、受信したジョブに基づく画像データを生成してＨＤＤに格納する処理の流れを示すフローチャートである。
【図１２】図１１のステップＳ１４０５で生成された画像データを画像形成部へ転送して印刷を行う処理の流れを示すフローチャートである。
【図１３】第２の実施形態の印刷装置にて、受信したジョブに基づく画像データを生成して画像形成部に転送して印刷を行う処理の流れを示すフローチャートである。
【図１４】１つのジョブが複数のブロックに分割されているジョブのデータ構造の一例を示す図である。
【図１５】第３の実施形態の印刷装置にて、受信したジョブに基づく画像データを生成してＨＤＤに格納する処理の流れを示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【００１２】
以下、本発明の実施の形態を図面を参照して詳細に説明する。
【００１３】
［第１の実施形態］
図１は、本発明の第１の実施形態に係る印刷装置を含む印刷システムの全体構成を示す図である。
【００１４】
図１において、印刷装置１０１は、ＬＡＮ（Local Area Network）等のネットワーク１０３を介して、複数のホストコンピュータ１０２に接続されており、これらの機器との間で通信を行う。ホストコンピュータ１０２は、印刷装置１０１に印刷データ（ジョブ）を送信する機能や、画像処理アプリケーションの実行により画像データの編集処理を行う機能を備える。印刷装置１０１は、ホストコンピュータ１０２から受信したジョブを用いて画像形成を行う。
【００１５】
印刷装置１０１は、印刷装置本体２０１と、給紙装置６０１と、大容量排紙装置５０１と、後処理装置４０１とで構成される。これらの装置は、用紙が出口と入口を介して装置間を通過するように接続される。なお、本実施形態では、給紙装置６０１、大容量排紙装置５０１、及び後処理装置４０１について説明するが、これらの装置に限定されるものではない。
【００１６】
図２は、図１における印刷装置本体２０１の内部構造の概略を示す図である。
【００１７】
図２において、２０２は、印刷装置１０１の各種制御を行うためのソフトウェアを稼動させる制御部である。２０３は、印刷装置１０１に対してユーザが操作の指示を行うための操作部である。２０４は、印刷装置本体２０１内の画像形成部２０５に対して、印刷剤であるトナーを供給するためのトナー供給部である。トナー供給部２０４には、開閉扉が装備されており、操作者が開閉扉からトナーを供給することが可能である。
【００１８】
画像形成部２０５では、トナー供給部２０４より供給されたトナーを用いて、ジョブで指示されている画像を形成し転写ベルトに転写する処理を行う。２０６は中間転写ベルトである。中間転写ベルト２０６に転写された画像は、用紙に転写される。なお、本実施形態における用紙は、原則として、通常用紙の他に、タブ紙等の特殊用紙を含むものとする。
【００１９】
２０７は定着部である。定着部２０７では、中間転写ベルト２０６によって画像が転写された用紙に熱及び圧力を加えることにより、用紙にトナーを定着させる。２０８は余剰トナー回収部である。中間転写ベルト２０６において用紙に転写されなかったトナーは、余剰トナー回収部２０８に蓄積される。
【００２０】
２０９は用紙を供給するための給紙部である。２１０は用紙搬送部である。印刷装置内の給紙部２０９から給紙された用紙は、用紙搬送部２１０を通ってトナーの転写、定着処理が施される。２１１は用紙を反転させるためのスイッチバック部である。２１２は外部の給紙装置から用紙を投入するための用紙投入口である。２１３は定着処理された用紙を外部の後処理装置へ排出するための排紙部である。
【００２１】
図３は、大容量排紙装置５０１に接続可能な後処理装置４０１の内部構造の概略を示す図である。なお、後処理装置４０１は、印刷装置本体２０１に直接接続することもできる。
【００２２】
図３において、４０２、４０３は、排出された用紙が載置される第１排紙部、第２排紙部である。４０４は、後処理装置４０１の上流側に接続された装置から用紙が供給される用紙入り口である。
【００２３】
４０５は、第１排紙部４０２へ用紙を排出するための第１の搬送パスである。４０６は、第２排紙部４０３へ用紙を排出するための第２の搬送パスである。４０７は、第２排紙部４０３へ排出する用紙にステープル処理を行うためのステープル部である。４０８は搬送パス切り替え機構であり、搬送路を切り替えることにより用紙入り口４０４から投入された用紙を第１の搬送パス４０５若しくは第２の搬送パス４０６へ導く。
【００２４】
用紙入り口４０４から投入された用紙は、印刷装置本体２０１内の制御部２０２（図６参照）からの指示に応じて搬送パス切り替え機構４０８により搬送路が切り替わり、第１の搬送パス４０５または第２の搬送パス４０６に搬送される。第１の搬送パス４０５へ搬送された用紙は、第１排紙部４０２へ排出される。一方、第２の搬送パス４０６へ搬送された用紙は、用紙の端がステープル部４０７に接するように蓄えられる。その後、ステープルすべき束分の用紙が蓄えられた後、その用紙の束に対してステープル部４０７によりステープル処理がなされ、第２排紙部４０３へ排出される。
【００２５】
第１排紙部４０２及び第２排紙部４０３へ排出される用紙は、用紙の搬送方向の後端が搬送方向に対してほぼ直角に交わる必要がある。従って、タブ紙のタブ部分を含む用紙の辺は、搬送方向の先端になくてはならない。
【００２６】
なお、図１では、後処理装置４０１は、大容量排紙装置５０１を介して印刷装置本体２０１に接続されているが、図示例に限定されるものではない。
【００２７】
図４は、図２の印刷装置本体２０１に接続可能な大容量排紙装置５０１の内部構造の概略を示す図である。
【００２８】
図４において、５０２は、大容量排紙装置５０１の上流側に接続された装置から用紙が供給される用紙入り口である。５０３は、用紙入り口５０２から供給された用紙を搬送するための搬送パスである。
【００２９】
５０４は、搬送パス５０３上を搬送されてきた用紙の搬送を一時停止するための突き当て板である。突き当て板５０４に突き当てることができる用紙は、突き当てる用紙の辺が直線である必要がある。従って、タブ紙のタブ部分は、用紙の搬送方向の後端になくてはならない。
【００３０】
５０５は、突き当て板５０４に突き当てられた用紙を保持する用紙格納部である。５０６は、用紙格納部５０５に格納されている用紙を大容量排紙装置５０１の外部へ運搬するための運搬装置である。運搬装置５０６には、タイヤや持ち手が装備されており、ユーザが容易に印刷物を移動させることが可能である。
【００３１】
図５は、図２の印刷装置本体２０１に接続可能な給紙装置６０１の内部構造の概略を示す図である。
【００３２】
図５において、６０２は第１の用紙格納部である。６０３は第２の用紙格納部である。６０４は第３の用紙格納部である。６０５は、第１の用紙格納部６０２から搬送パスへ用紙を引き出す出口である。６０６は、第２の用紙格納部６０３から搬送パスへ用紙を引き出す出口である。６０７は、第３の用紙格納部６０４から搬送パスへ用紙を引き出す出口である。
【００３３】
６０８は、第１〜第３の用紙格納部６０２〜６０４からそれぞれ引き出された用紙を搬送するための用紙搬送パスである。６０９は、用紙搬送パス６０８上を搬送される用紙が給紙装置外へ排出される出口である。６１０は、用紙搬送パス６０８上で重送が発生しているか否かを検出するためのセンサである。６１１は、センサ６１１で重送の発生を検知した場合に、重送している用紙が排出される重送排紙部である。
【００３４】
なお、第１〜第３の用紙格納部６０２〜６０４にタブ紙を格納した場合、タブ紙のタブ部の向きを判断する機能が装備される場合もある。
【００３５】
図６は、図２の印刷装置本体２０１の機能構成の概略を示すブロック図である。
【００３６】
図６において、制御部２０２は以下の機能部を備える。すなわち、３０５は、印刷装置本体２０１を制御するためのプログラムを実行するＣＰＵである。３０６は、ＣＰＵ上で動作するプログラムによって管理されるＲＡＭである。ＲＡＭ３０６は、外部から受信したデータを一時的に蓄えるための受信バッファやＲＩＰ（ラスターイメージプロセッサ）によってラスタライズされた画像データを一時的に蓄えるための画像データバッファ等として使用される。３０７は、操作部２０３と制御部２０２を接続するための操作部インターフェース（Ｉ／Ｆ）である。３０８は、制御部２０２とネットワーク１０３を接続するためのネットワークＩ／Ｆである。３０９は、制御部２０２と電話回線３０４を接続するためのＭＯＤＥＭである。
【００３７】
３１０は、ＣＰＵ３０５上で動作するプログラムやデータ等を格納するためのＲＯＭである。３１１は、さまざまなデータを長期的に保存することが可能な不揮発性の記憶装置であるハードディスク（ＨＤＤ）である。３１２は上述した各部を接続するＣＰＵバスである。３２４は、画像処理を行うためのハードウェア群に接続されたイメージバスである。３１３は、ＣＰＵバス３１２とイメージバス３２４を接続するためのＩｍａｇｅ Ｂｕｓ Ｉ／Ｆである。
【００３８】
３１４は、画像転送バス３１８によってラスターイメージプロセッサ（ＲＩＰ）３２１とイメージバス３２４を接続するためのＲＩＰ Ｉ／Ｆである。３１５は、データを圧縮するためのデータ圧縮部である。３１６は、データバス３１９，３２０を介して画像形成部２０５と給紙・排紙部３２２をイメージバス３２４に接続するためのデバイスＩ／Ｆである。３１７は、ＲＩＰ３２１によって生成されたビットマップ形成の画像データに各種画像処理を施すための画像処理部である。画像処理部３１７は、２ページのビットマップ形式の画像データを１ページのビットマップ形式の画像データに合成する機能等のビットマップ画像データをデジタル的に処理する機能を備える。
【００３９】
以上の各部が制御部２０２を構成する。
【００４０】
ＲＩＰ３２１は、外部から入力されるジョブに含まれる画像データをビットマップ形式の画像データに変換する機能を有するラスタライズボード（ＲＩＰ）である。給紙・排紙部３２２には、図２に示す給紙部２０９、用紙搬送部２１０、スイッチバック部２１１、用紙投入口２１２、及び排紙部２１３等が含まれる。
【００４１】
ＣＰＵ３０５は、操作部２０３若しくは外部機器からネットワーク１０３を介して指示される信号に従い、データバス３１９，３２０を介して画像形成部２０５や給紙・排紙部３２２を制御して、所定の印刷処理を実行する。
【００４２】
次に、図１の印刷装置１０１における用紙搬送方法について説明する。
【００４３】
図７（ａ）は、印刷装置本体２０１で印刷された用紙を後処理装置４０１に排紙する場合の用紙搬送方法を説明するための図である。図７（ｂ）は、印刷装置本体２０１で印刷された用紙を大容量排紙装置５０１に排紙する場合の用紙搬送方法を説明するための図である。
【００４４】
図７（ａ）において、８０１は給紙装置６０１における用紙搬送の流れである。８０２は印刷装置本体２０１における用紙搬送の流れである。印刷装置本体２０１では、用紙のおもて面に画像が印刷された後、スイッチバック部２１１により用紙の表裏が反転され、大容量排紙装置５０１への排紙が行われる。８０３は大容量排紙装置５０１における用紙搬送の流れである。大容量排紙装置５０１では、特別な処理を行うことなく用紙を通過させる。８０４は後処理装置４０１における用紙搬送の流れである。
【００４５】
８０５は、給紙装置６０１内の第３の用紙格納部６０４に格納されるタブ紙の向きを示す。給紙装置６０１内の第３の用紙格納部６０４に格納されたタブ紙を後処理装置４０１に搬送するジョブを実行する場合、ユーザは、タブ紙のタブ部を含む辺が用紙の搬送方向に対して後端となるように格納する。それによって、タブ紙に対して正常にステープルを行うことができる。その理由を説明する。タブ紙に対してステープルを行う場合、タブ紙のタブ部を含まない辺を綴じて使用する方法が正常な方法である。タブ紙のタブ部を含まない辺を綴じる場合、搬送されるタブ紙のタブ部を含まない辺が、ステープル部４０７に接するようにタブ紙を搬送しなければならない。１ページ目から順にフェースダウンで出力する場合を考えると、印刷されたタブ紙は、スイッチバック部２１１によって反転して排紙される。そのときに、ステープル部４０７によってタブ紙のタブ部を含まない辺を綴じるためには、ユーザは、図７（ａ）に示すように、タブ紙のタブ部を含む辺が用紙の搬送方向に対して後端となるように格納するべきである。
【００４６】
また、タブ紙に対してステープルを行わない場合でも、図７（ａ）に示す方法でタブ紙を後処理装置４０１に搬送することによって、第１排紙部４０２または第２排紙部４０３に排紙される用紙の積載性を向上させることができるという利点もある。なぜならば、タブ紙のタブ部を含む辺を後端にしてタブ紙を第１排紙部４０２また第２排紙部４０３に排紙すると、排紙されたタブ紙は自重によって後処理装置４０１本体側に支えられて積載される。このとき、タブ紙のタブ部を含む辺が後処理装置４０１本体側にくると、タブ部が突き出ているために、積載されるタブ紙が、他の用紙に対してずれてしまう。そこで、タブ紙のタブ部を含まない辺が後処理装置４０１本体側にくるようにタブ紙を第１排紙部４０２また第２排紙部４０３に排紙することによって、タブ紙の積載性を向上させることができる。
【００４７】
８０６は、印刷装置本体２０１内で画像印刷が行われるタブ紙の用紙搬送方向に対する向きを示す。８０７は、後処理装置４０１の第１排紙部４０２へ排紙されるタブ紙の向きを示す。第１排紙部４０２へ排紙されたタブ紙は、画像の印刷面が下向きとなり、タブ紙のタブ部を含む辺が用紙搬送方向に対して先端となるように搬送される。
【００４８】
図７（ｂ）において、９０１は給紙装置６０１における用紙搬送の流れである。９０２は印刷装置本体２０１における用紙搬送の流れである。印刷装置本体２０１では、用紙のおもて面に画像が印刷された後、スイッチバック部２１１により用紙の表裏が反転され、大容量排紙装置５０１への排紙が行われる。９０３は大容量排紙装置５０１における用紙搬送の流れである。大容量排紙装置５０１では、用紙が用紙格納部５０５へ格納される。
【００４９】
９０４は、給紙装置６０１内の第３の用紙格納部６０４に格納されるタブ紙の向きを示す。給紙装置６０１内の第３の用紙格納部６０４に格納されたタブ紙を大容量排紙装置５０１に排紙するジョブを実行する場合、ユーザは、タブ紙のタブ部を含む辺が用紙の搬送方向に対して先端となるようにタブ紙を格納する。それによって、タブ紙を大容量排紙装置５０１に正常に積載させることができる。その理由は、図４を用いて説明した突き当て板５０４にタブ紙のタブ部を含まない方の辺を突き当てて、タブ紙を積載させる必要があるためである。タブ紙のタブ部を含む方の辺を突き当て板に当てると、タブ紙が突き出ているために、運搬装置５０６に積載されるタブ紙が、他の用紙に対してずれてしまうことがある。それを防ぐために、突き当て板５０４にタブ紙のタブ部を含まない方の辺を突き当てて、タブ紙を積載させる必要がある。１ページ目から順にフェースダウンで出力する場合を考えると、印刷されたタブ紙は、スイッチバック部２１１によって反転して排紙される。そのときに、突き当て板５０４にタブ紙のタブ部を含まない方の辺を突き当てて、タブ紙を積載させるためには、ユーザは、図７（ｂ）に示すように、タブ紙のタブ部を含む辺が用紙の搬送方向に対して先端となるように格納するべきである。
【００５０】
９０５は、印刷装置本体２０１内で画像印刷が行われるタブ紙の用紙搬送方向に対する向きを示す。９０６は、大容量排紙装置５０１内の用紙格納部５０５へ格納されるタブ紙の向きを示す。用紙格納部５０５へ格納されるタブ紙は、画像の印刷面が下向きとなり、タブ紙のタブ部を含む辺が用紙搬送方向に対して後端となるように搬送される。
【００５１】
次に、印刷装置１０１に入力されるジョブの構造について説明する。印刷装置１０１は、複数種類のジョブを実行する。図８（ａ）と図８（ｂ）は種類の異なるジョブの例である。印刷装置１０１のＣＰＵ３０５は、これらのジョブを先頭から順に解釈する。
【００５２】
図８（ａ）は、ジョブの先頭にタブ紙が設定されたジョブのデータ構造の一例を示す図である。図８（ｂ）は、ジョブの先頭にタブ紙が設定されていないジョブのデータ構造の一例を示す図である。なお、以下、図８（ａ）に示すようなデータ構造のジョブを第１形式ジョブとし、図８（ｂ）に示すようなデータ構造のジョブを第２形式ジョブと呼ぶ。
【００５３】
図８（ａ）に示す、１００１はジョブの名称やＩＤ情報が格納されているジョブの識別子情報部である。１００２は、印刷を行う用紙の種類がページ単位で指定されている用紙指定部である。１００３は、後処理装置４０１へ排紙するページが指定されている後処理指定部である。１００４は大容量排紙装置５０１へ排紙するページが指定されている排紙先指定部である。１００５はページ単位で画像データが格納されている画像データ格納部である。
【００５４】
図８（ｂ）に示す第２形式ジョブでは、ジョブの途中で用紙の種類の切り替えや後処理を切り替える設定が行われている。例えば、１００６は、排紙先の切り替えが指定されている排紙先切り替え指定部である。１００７は、印刷を行う用紙の種類を切り替えるための用紙切り替え指定部である。
【００５５】
図８（ａ）に示す第１形式ジョブを実行する場合、印刷装置１０１は、印刷を開始する前に、ジョブの先頭に付加された情報に従って、タブ紙を使うか否か、タブ紙が後処理装置４０１または大容量排紙装置５０１のいずれに排紙されるか等の情報を特定できる。一方、図８（ｂ）に示す第２形式ジョブの場合、印刷装置１０１は、ジョブに含まれる排紙先切り替え部１００６や、用紙切り替え指定部１００７を解釈し終わらなければ、タブ紙や後処理の情報を特定することができない。図８（ｂ）に示す第２形式ジョブを、ジョブに含まれる排紙先切り替え部１００６や、用紙切り替え指定部１００７を解釈し終わらないうちに実行すると、非タブ紙に印刷した画像の向きと、タブ紙に印刷する画像の向きが異なってしまう可能性がある。その状況について以下に説明する。
【００５６】
図９は、図８（ｂ）に示す第２形式ジョブを印刷する際の排紙先とページ番号の関係を示す図である。
【００５７】
１１０１は後処理装置４０１に排紙される用紙であり、ページ１，２とも普通紙である非タブ紙である。１１０２は大容量排紙装置５０１に排紙される用紙である。ページ３，５，６，８は普通紙である非タブ紙であるが、ページ４，７はタブ紙である。なお、図示例において、「タブ紙」、「非タブ紙」の下部に記載された数字は、タブ紙、非タブ紙の種類ごとの番号である。なお、本実施形態において、非タブ紙は普通紙や通常用紙として説明する。
【００５８】
図１０（ａ）は、従来の印刷システムで図８（ｂ）に示す第２形式ジョブを印刷処理した場合に、後処理装置４０１と大容量排紙装置５０１へ排紙される用紙の向きと、その用紙に印刷される画像の向きを示す図である。
【００５９】
図１０（ａ）において、１２０１，１２０２は後処理装置４０１へ排紙される用紙である。１２０３〜１２０８は大容量排紙装置５０１へ排紙される用紙である。
【００６０】
従来の印刷装置は、図８（ｂ）に示す最初の排紙先切り替え部１００６や、用紙切り替え指定部１００７の解釈が完了し、１ページ目の画像データの展開ができた場合に、１ページ目の画像データに対応する画像を形成する。その後、２ページ目の画像データの展開ができた場合に、２ページ目の画像データに対応する画像を形成する。
【００６１】
その後、排紙装置が、後処理装置４０１から大容量排紙装置５０１に切り替わることを認識し、３ページ目の画像データの展開ができた場合に３ページ目の画像データに対応する画像を形成する。次に、４ページ目の画像データを解釈する前に、印刷装置は、４ページ目の画像データに対応する画像をタブ紙に印刷するよう指定されていることを認識する。ここで、大容量積載装置４０１に排紙するタブ紙の搬送方向とタブ紙に印刷する画像の向きが一意に決まるので、印刷装置は、３ページ目の画像データに対応する画像の向きと同じ向きの画像を印刷することができない。
【００６２】
そのため、従来の印刷装置において図８（ｂ）に示す第２形式ジョブの印刷処理が行われた場合、タブ紙である用紙１２０４，１２０７の画像の向きが、非タブ紙である用紙１２０３等と異なった向きで排紙される。
【００６３】
そこで、本実施形態における印刷システムは、第２形式ジョブを印刷処理する場合に、ジョブの解析及び画像データの展開が完了してから、印刷を開始するＲＩＰ後印刷を実行するように制御する。そして、印刷システムは、タブ紙が含まれると判断した場合に、そのタブ紙が、後処理装置４０１に搬送されるのか、大容量積載装置５０１に搬送されるのかに従って、タブ紙に印刷する画像の向きを決定する。また、印刷システムは、ジョブに含まれるページの中で、タブ紙が排紙される装置と同じ装置に排紙する予定の非タブ紙に印刷する画像の向きを、タブ紙に印刷する画像の向きに合わせて回転する。
【００６４】
図１０（ｂ）は、このような本実施形態における印刷システムで図８（ｂ）に示す第２形式ジョブを印刷処理した場合に、後処理装置４０１と大容量排紙装置５０１へ排紙される用紙の画像の向きを示す図である。
【００６５】
図１０（ｂ）において、１３０１，１３０２は後処理装置４０１へ排紙される用紙である。１３０３〜１３０８は大容量排紙装置５０１へ排紙される用紙である。
【００６６】
本実施形態における印刷装置１０１において図８（ｂ）に示すジョブの印刷処理が行われた場合、タブ紙である用紙１３０４，１３０７の画像の向きが非タブ紙である用紙１２０３等と同じ向きで排紙される。
【００６７】
それによって、ユーザは、排紙された印刷物を取り出した後に、各用紙の画像の向きが同じになるように用紙を並びかえなくて済む。
【００６８】
次に、印刷装置本体２０１における、図８（ｂ）に示すジョブの印刷処理の流れについて図１１及び図１２のフローチャートを用いて説明する。なお、本フローの制御を実行するためのプログラムはＨＤＤ３１１等に記憶されており、ＲＡＭ３０６に読み出されてＣＰＵ３０５によって実行される。また、本フローにおける画像形成の制御を実行するためのプログラムには、ジョブに含まれる全ての画像データを生成した後に、画像形成部２０５による印刷処理を実行するＲＩＰ後プリント制御を行うための制御プログラムが含まれる。
【００６９】
図１１は、第１の実施形態の印刷装置１０１にて、受信したジョブを解析してＲＩＰ３２１によって画像データを生成し、生成された画像データをＨＤＤ３１１に格納する処理の流れを示すフローチャートである。
【００７０】
受信したジョブの解析処理が開始されると、ＣＰＵ３０５は、ステップＳ１４０１でページカウンタ変数Ｎの初期化（Ｎ＝１）を行い、ステップＳ１４０２へ移行する。
【００７１】
ステップＳ１４０２では、ＣＰＵ３０５は、ジョブの先頭に付加された情報に、特殊用紙（ここではタブ紙）が設定されているか否かの判別を行う。本ステップでは、第１形式ジョブか、第２形式ジョブかの判定が行われる。ここでＣＰＵ３０５はジョブ判定手段として機能する。
【００７２】
ステップＳ１４０２の判定結果から、ジョブの先頭に付加された情報に特殊用紙が設定されている、すなわち第１形式ジョブであると判断した場合はステップＳ１４０３へ移行する。そうでない場合、すなわち、第２形式ジョブであると判断した場合はステップＳ１４０４へ移行する。
【００７３】
ステップＳ１４０３では、ＣＰＵ３０５は、ジョブにおいて設定されている用紙の種類と後処理設定の組み合わせに基づいて非タブ紙（非特殊用紙）を印刷するための画像の向きＲを決定する。ここでＣＰＵ３０５は第１の印刷制御手段として機能する。すなわち、ＣＰＵ３０５は、ジョブの用紙指定部１００２に指定されている用紙の種類のうち、タブ紙のように後処理との組み合わせ次第で用紙の搬送方向が一意に決まってしまう特殊用紙に着目する。そして、その特殊用紙に印刷される画像の向きを、非タブ紙を印刷するための画像の向きＲとして決定する。なお、本実施形態では、特種用紙の一例として、タブ紙が指定されているものとする。
【００７４】
また、ステップＳ１４０３では、ＣＰＵ３０５は、画像形成の制御方法であるＲＩＰ後プリント制御をＯＦＦに設定する。
【００７５】
次に、ステップＳ１４０４では、ＣＰＵ３０５は、画像形成の制御方法であるＲＩＰ後プリント制御をＯＮに設定して、ステップＳ１４０５へ移行する。
【００７６】
ステップＳ１４０５では、ＣＰＵ３０５がページカウンタ変数Ｎに対応するページの画像データのＲＩＰ処理をＲＩＰ３２１に指示して画像データの生成を行い、生成された画像データをＨＤＤ３１１へ格納する。ここでＣＰＵ３０５とＲＩＰ３２１は、画像データ生成手段として機能する。
【００７７】
ステップＳ１４０６では、ＣＰＵ３０５は、ＲＩＰ後プリント制御がＯＮでかつページカウンタ変数Ｎのページがタブ紙か否かの判別を行う。ここでＣＰＵ３０５は用紙判定手段として機能する。ステップＳ１４０６の判別の結果、ＲＩＰ後プリント制御がＯＮでかつページカウンタ変数Ｎのページがタブ紙でないと判断した場合はステップＳ１４０８へ移行する。一方、ＲＩＰ後プリント制御がＯＮでかつページカウンタ変数Ｎのページがタブ紙であると判断した場合はステップＳ１４０７へ移行する。
【００７８】
ステップＳ１４０７では、ＣＰＵ３０５は、ページカウンタ変数Ｎのページに指定されている後処理若しくは排紙先を判別し、タブ紙との組み合わせに基づいて非タブ紙を印刷するための画像の向きＲを決定する。ここでＣＰＵ３０５は第２の印刷制御手段として機能する。
【００７９】
ステップＳ１４０８では、ＣＰＵ３０５は、ページカウンタ変数Ｎがジョブの最終ページか否かの判別を行う。この判別の結果、ページカウンタ変数Ｎがジョブの最終ページであると判断した場合は本処理を終了する。一方、ページカウンタ変数Ｎがジョブの最終ページでないと判断した場合はステップＳ１４０９へ移行する。
【００８０】
ステップＳ１４０９では、ＣＰＵ３０５は、ページカウンタ変数ＮをインクリメントしてステップＳ１４０５の処理へ移行し、ステップＳ１４０５〜ステップＳ１４０８の処理を繰り返し実行する。
【００８１】
図１２は、図１１のステップＳ１４０５で生成された画像データを画像形成部２０５へ転送して印刷を行う処理の流れを示すフローチャートである。
【００８２】
ステップＳ１５０１において、ＣＰＵ３０５は、ＲＩＰ後プリント制御がＯＮに設定されているか否かの監視を行う。ステップＳ１５０１において、ＲＩＰ後プリント制御がＯＮに設定されたと判断した場合はステップＳ１５０２へ移行する。
【００８３】
ステップＳ１５０２では、ＣＰＵ３０５は、印刷用のページカウンタ変数Ｍの初期化（Ｍ＝１）を行い、ステップＳ１５０３へ移行する。
【００８４】
ステップＳ１５０３では、ＣＰＵ３０５は、ページカウンタ変数Ｍに対応するページの画像の向きが、図１１のステップＳ１４０３若しくはステップＳ１４０７で決定された画像の向きＲと同じか否かの判断を行う。この判断の結果、ページカウンタ変数Ｍに対応するページの画像の向きが、画像の向きＲと同じと判断した場合はステップＳ１５０５へ移行する。一方、ページカウンタ変数Ｍに対応するページの画像の向きが、画像の向きＲと異なると判断した場合はステップＳ１５０４へ移行する。
【００８５】
ステップＳ１５０４では、ＣＰＵ３０５は、画像処理部３１７を制御することで、ページカウンタ変数Ｍに対応するページの画像データの画像の向きを、画像の向きＲと同じ向きに回転する処理を行う。このときＣＰＵ３０５と画像処理部３１７は画像回転手段として機能する。
【００８６】
ステップＳ１５０５では、ＣＰＵ３０５は、ページカウンタ変数Ｍに対応するページの画像データを画像形成部２０５へ転送する。その後、ジョブに設定されている後処理及び排紙先に基づいて、指定された後処理装置へ搬送または指定された排紙先への排紙が実行される。
【００８７】
ステップＳ１５０６では、ＣＰＵ３０５は、ページカウンタ変数Ｍがジョブの最終ページか否かの判別を行う。この判別の結果、ページカウンタ変数Ｍがジョブの最終ページであると判断した場合は本処理を終了する。一方、ページカウンタ変数Ｍがジョブの最終ページでないと判断した場合はステップＳ１５０７へ移行する。
【００８８】
ステップＳ１５０７では、ＣＰＵ３０５は、ページカウンタ変数ＭをインクリメントしてステップＳ１５０３の処理へ移行し、ステップＳ１５０３〜ステップＳ１５０６の処理を繰り返し実行する。
【００８９】
本実施形態によれば、後処理や排紙先に依存して装置内の搬送方向が一意に決まってしまう特殊用紙が混在するジョブであっても、ページ間で画像の向きの不整合を発生させずに印刷を行うことが可能となる。
【００９０】
また、特殊用紙への印刷が含まれているジョブの先頭に特殊用紙の設定が行われていないジョブであっても、特殊用紙と特殊用紙以外の用紙の画像の向きの整合性を保つことが可能となる。さらに、特殊用紙への印刷が含まれていないジョブに対しては、従来と同様に、同じ画像の向きで印刷及び排紙を行うことが可能となる。
【００９１】
［第２の実施形態］
上記第１の実施形態では、ＨＤＤ３１１のような大容量の記憶装置を装備している印刷装置について説明したが、大容量の記憶装置を装備していない印刷装置も存在する。そこで、本第２の実施形態では、図６に示す印刷装置１０１内の制御部２０２からＨＤＤ３１１を省いた印刷装置１０１における印刷処理について説明する。なお、第１の実施の形態と同様の部分については、同一の符号を用いてその説明を省略する。
【００９２】
図１３は、第２の実施形態の印刷装置１０１にて、受信したジョブを解析してＲＩＰ３２１によって画像データを生成し、生成された画像データを画像形成部２０５に転送して印刷を行う処理の流れを示すフローチャートである。
【００９３】
受信したジョブの解析処理が開始されると、ＣＰＵ３０５は、ステップＳ１６０１でページカウンタ変数Ｎの初期化（Ｎ＝１）を行い、ステップＳ１６０２へ移行する。
【００９４】
ステップＳ１６０２では、ＣＰＵ３０５は、ジョブの先頭に付加された情報に、特殊用紙が設定されているか否かの判別を行う。本ステップでは、本ステップでは、第１形式ジョブか、第２形式ジョブかの判定が行われる。ここでＣＰＵ３０５はジョブ判定手段として機能する。
【００９５】
ステップＳ１６０２の判定結果から、ジョブの先頭に付加された情報に特殊用紙が設定されている、すなわち図８（ａ）に示すような第１形式ジョブであると判断した場合はステップＳ１６０３へ移行する。そうでない場合、すなわち、図８（ｂ）に示すデータ形式であると判断した場合はステップＳ１６０４へ移行する。
【００９６】
ステップＳ１６０３では、ＣＰＵ３０５は、ジョブにおいて設定されている用紙の種類と後処理設定の組み合わせに従って非タブ紙を印刷するための画像の向きＲを決定する。ここではＣＰＵ３０５は第１の印刷制御手段として機能する。すなわち、ＣＰＵ３０５は、ジョブの用紙指定部１００２に指定されている用紙の種類のうち、タブ紙のように後処理との組み合わせ次第で用紙の搬送方向が一意に決まってしまう特殊用紙に着目する。そして、その特殊用紙が排紙できる画像の向きを、非タブ紙を印刷するための画像の向きＲとして決定する。なお、本実施形態では、特種用紙の一例として、タブ紙が指定されているものとする。
【００９７】
次に、ステップＳ１６０４では、ＣＰＵ３０５は、ページカウンタ変数Ｎに対応するページに印刷属性（用紙種類の指定と後処理指定若しくは排紙先指定等）が設定されているか否かの判別を行う。この判別の結果から、ページカウンタ変数Ｎに対応するページに印刷属性が設定されていないと判断した場合は、ステップＳ１６０６へ移行する。一方、ページカウンタ変数Ｎに対応するページに印刷属性が設定されていると判断した場合は、ステップＳ１６０５へ移行する。
【００９８】
ステップＳ１６０５では、ＣＰＵ３０５は、ページカウンタ変数Ｎに設定されている情報（印刷属性）に基づいて、非タブ紙を印刷するための画像の向きＲを決定する。ここでＣＰＵ３０５は、第２の印刷制御手段として機能する。
【００９９】
ステップＳ１６０６では、ＣＰＵ３０５が、ページカウンタ変数Ｎに対応するページの画像データのＲＩＰ処理をＲＩＰ３２１に指示して画像データの生成を行う。ただし、画像データの生成を行う際に、ＲＩＰ３２１は、Ｒの向きとなるように画像データの生成を行う。
【０１００】
ステップＳ１６０７では、ＣＰＵ３０５は、ステップＳ１６０６で生成された画像データを画像形成部２０５へ転送してステップＳ１６０８へ移行する。
【０１０１】
ステップＳ１６０８では、ＣＰＵ３０５は、ページカウンタ変数Ｎがジョブの最終ページか否かの判別を行う。この判別の結果、ページカウンタ変数Ｎがジョブの最終ページであると判断した場合は本処理を終了する。一方、ページカウンタ変数Ｎがジョブの最終ページでないと判断した場合はステップＳ１６０９へ移行する。
【０１０２】
ステップＳ１６０９では、ＣＰＵ３０５は、ページカウンタ変数ＮをインクリメントしてステップＳ１６０４の処理へ移行し、ステップＳ１６０４〜ステップＳ１６０８の処理を繰り返し実行する。
【０１０３】
本実施形態によれば、大容量の記憶装置を装備しない印刷装置であっても、特殊用紙が混在しているジョブに対して、ページ間で画像の向きの不整合を発生させずに印刷を行うことが可能となる。また、上記第１の実施形態と同様に、特殊用紙への印刷が含まれているジョブの先頭に特殊用紙の設定が行われていないジョブであっても、特殊用紙と特殊用紙以外の用紙の画像の向きの整合性を保つことが可能となる。さらに、特殊用紙への印刷が含まれていないジョブに対しては、従来と同様に、同じ画像の向きで印刷及び排紙を行うことが可能となる。
【０１０４】
［第３の実施形態］
本第３の実施形態では、図１４に示すように、受信した１つのジョブが複数のブロックに分割されている場合の印刷装置１０１における印刷処理について説明する。なお、第１の実施の形態と同様の部分については、同一の符号を用いてその説明を省略する。
【０１０５】
図１４は、１つのジョブが複数のブロックに分割されているジョブのデータ構造の一例を示す図である。
【０１０６】
図１４において、１７０１はジョブの名称やＩＤ情報が格納されているジョブの識別子情報部である。１７０５はページ単位で画像データが格納されている画像データ格納部である。１７０６は、排紙先の切り替えが指定されている排紙先切り替え指定部である。１７０７は、印刷を行う用紙の種類を切り替えるための用紙切り替え指定部である。１７０８は、ジョブをブロック単位に区切るための境界を示すためのデータである。１７０９は、複数のブロックに区切られたジョブの第１番目のブロックであり、１７１０は第２番目のブロックである。
【０１０７】
図１５は、第３の実施形態の印刷装置１０１にて、受信したジョブを解析してＲＩＰ３２１によって画像データを生成し、生成された画像データをＨＤＤ３１１に格納する処理の流れを示すフローチャートである。
【０１０８】
受信したジョブの解析処理が開始されると、ＣＰＵ３０５は、ステップＳ１８０１でページカウンタ変数Ｎの初期化（Ｎ＝１）を行い、ステップＳ１８０２へ移行する。
【０１０９】
ステップＳ１８０２では、ＣＰＵ３０５は、ジョブの先頭に付加された情報に、特殊用紙が設定されているか否かの判別を行う。本ステップでは、本ステップでは、第１形式ジョブか、第２形式ジョブかの判定が行われる。ここでＣＰＵ３０５はジョブ判定手段として機能する。
【０１１０】
ステップＳ１８０２の判定結果から、ジョブの先頭に付加された情報に特殊用紙が設定されている、すなわち図８（ａ）に示すような第１形式ジョブであると判断した場合はステップＳ１８０３へ移行する。そうでない場合、すなわち、図８（ｂ）に示すような第２形式ジョブであると判断した場合はステップＳ１８０４へ移行する。
【０１１１】
ステップＳ１８０３では、ＣＰＵ３０５は、ジョブにおいて設定されている用紙の種類と後処理設定の組み合わせに基づいて非タブ紙を印刷するための画像の向きＲを決定する。ここでＣＰＵ３０５は、第１の印刷制御手段として機能する。すなわち、ＣＰＵ３０５は、ジョブの用紙指定部１００２に指定されている用紙の種類のうち、タブ紙のように後処理との組み合わせ次第で用紙の搬送方向が一意に決まってしまう特殊用紙に着目する。そして、その特殊用紙が排紙できる画像の向きを、非タブ紙を印刷するための画像の向きとして決定する。なお、本実施形態では、特種用紙の一例として、タブ紙が指定されているものとする。
【０１１２】
また、ステップＳ１８０３では、ＣＰＵ３０５は、画像形成の制御方法であるＲＩＰ後プリント制御をＯＦＦに設定して、ステップＳ１８０４へ移行する。
【０１１３】
ステップＳ１８０４では、ＣＰＵ３０５は、画像形成の制御方法であるＲＩＰ後プリント制御をＯＮに設定して、ステップＳ１８０５へ移行する。
【０１１４】
ステップＳ１８０５では、ＣＰＵ３０５は、ジョブ中にブロック間の境界を示すデータ１７０８の有無を判定する。ここでＣＰＵ３０５はブロック判定手段として機能する。ステップＳ１８０５の判定の結果、ジョブ中にブロック間の境界を示すためのデータ１７０８が存在していないと判断した場合はステップＳ１８０５へ移行する。一方、ジョブ中にブロック間の境界を示すデータ１７０８が存在していると判断した場合はステップＳ１８０６へ移行する。
【０１１５】
ステップＳ１８０６では、ＣＰＵ３０５は、画像形成の制御であるＲＩＰ後プリント制御をＯＮに設定して、ステップＳ１８０７へ移行する。
【０１１６】
ステップＳ１８０７では、ＣＰＵ３０５がページカウンタ変数Ｎに対応するページの画像データのＲＩＰ処理をＲＩＰ３２１に指示して画像データの生成を行い、生成された画像データをＨＤＤ３１１へ格納する。ここでＣＰＵ３０５、ＲＩＰ３２１は、画像データ生成手段として機能する。
【０１１７】
ステップＳ１８０８では、ＣＰＵ３０５は、ＲＩＰ後プリント制御がＯＮでかつページカウンタ変数Ｎのページがタブ紙か否かの判別を行う。ここでＣＰＵ３０５は用紙判定手段として機能する。ステップＳ１８０８の判別の結果、ＲＩＰ後プリント制御がＯＮでかつページカウンタ変数Ｎのページがタブ紙でないと判断した場合はステップＳ１８１０へ移行する。一方、ＲＩＰ後プリント制御がＯＮでかつページカウンタ変数Ｎのページがタブ紙であると判断した場合はステップＳ１８０９へ移行する。
【０１１８】
ステップＳ１８０９では、ＣＰＵ３０５は、ページカウンタ変数Ｎのページに設定されている後処理若しくは排紙先を判別し、タブ紙との組み合わせに基づいて非タブ紙を印刷するための画像の向きＲを決定する。ここでＣＰＵ３０５は第２の印刷制御手段として機能する。
【０１１９】
ステップＳ１８１０では、ＣＰＵ３０５は、ページカウンタ変数Ｎがジョブの最終ページか否かの判別を行う。この判別の結果、ページカウンタ変数Ｎがジョブの最終ページであると判断した場合は本処理を終了する。一方、ページカウンタ変数Ｎがジョブの最終ページでないと判断した場合はステップＳ１８１１へ移行する。
【０１２０】
ステップＳ１８１１では、ＣＰＵ３０５は、ページカウンタ変数ＮをインクリメントしてステップＳ１８０５の処理へ移行し、ステップＳ１８０５〜ステップＳ１８１０の処理を繰り返し実行する。
【０１２１】
なお、ステップＳ１８０７で生成された画像データを画像形成部２０５へ転送して印刷を行う処理の流れは、上記第１の実施形態における図１２に示す通りである。
【０１２２】
本実施形態によれば、複数のブロックに分割されたジョブで、かつ特殊用紙が混在するジョブであっても、ページ間で画像の向きの不整合を発生させずに印刷を行うことが可能となる。また、上記第１の実施形態と同様に、特殊用紙への印刷が含まれているジョブの先頭に特殊用紙の設定が行われていないジョブであっても、特殊用紙と特殊用紙以外の用紙の画像の向きの整合性を保つことが可能となる。さらに、特殊用紙への印刷が含まれていないジョブに対しては、従来と同様に、同じ画像の向きで印刷及び排紙を行うことが可能となる。
【０１２３】
上記第１〜第３の実施形態では、図１に示す組み合わせの印刷システムについて説明したが、これに限られるものではない。また、特殊用紙には、タブ紙、インデックス紙等も含まれる。
【０１２４】
また、本発明は、以下の処理を実行することによっても実現される。即ち、上述した実施形態の機能を実現するソフトウェア（プログラム）を、ネットワーク又は各種記憶媒体を介してシステム或いは装置に供給し、そのシステム或いは装置のコンピュータ（またはＣＰＵやＭＰＵ等）がプログラムを読み出して実行する処理である。
【符号の説明】
【０１２５】
１０１ 印刷装置
２０２ 制御部
２０５ 画像形成部
３０５ ＣＰＵ
３１１ ＨＤＤ
３２１ ＲＩＰ
４０１ 後処理装置
５０１ 大容量排紙装置
６０１ 給紙装置
【特許請求の範囲】
【請求項１】
少なくとも１つの給紙装置または少なくとも１つの後処理装置の接続が可能で、前記給紙装置または印刷装置内の給紙部から搬送される用紙に対して印刷処理を実行して前記後処理装置に排出する機能を備える印刷装置であって、
入力されたジョブの先頭に付加された情報に特殊用紙が設定されているか否かを判定するジョブ判定手段と、
前記ジョブ判定手段による判定結果から前記特殊用紙が設定されている場合は、当該ジョブに設定されている用紙の種類と後処理設定の組み合わせに基づいて、特殊用紙以外の用紙に印刷する画像の向きを決定する第１の印刷制御手段と、
前記ジョブ判定手段による判定結果から前記特殊用紙が設定されていないと判定された場合は、前記ジョブをページ単位で解析して各ページに設定されている用紙の種類と後処理設定の組み合わせに基づいて、前記特殊用紙以外の用紙に印刷する画像の向きを決定する第２の印刷制御手段とを備えることを特徴とする印刷装置。
【請求項２】
前記ジョブに含まれる画像データを解析してページ単位でビットマップ形式の画像データを生成して記憶手段に記憶する画像データ生成手段と、
前記記憶手段に記憶された画像データの各ページに設定されている用紙の種類が特殊用紙か否かを判定する用紙判定手段と、
前記用紙判定手段により前記用紙の種類が特殊用紙であると判定された場合、前記各ページに設定されている用紙の種類と後処理設定の組み合わせに基づいて、前記特殊用紙以外の用紙に印刷する画像の向きを決定する画像の向き決定手段と、
前記記憶手段に記憶された画像データをページ単位で解析し、各ページの画像の向きが前記画像の向き決定手段により決定された画像の向きと同じか否かを判定する画像の向き判定手段と、
前記画像の向き判定手段により前記画像の向き決定手段で決定された画像の向きと同じでないと判定されたページの画像の向きを、前記画像の向き決定手段で決定された画像の向きと同じ向きに回転させる画像回転手段とを備えることを特徴とする請求項１に記載の印刷装置。
【請求項３】
前記第１の印刷制御手段は、前記記憶手段に記憶された全ての画像データを用紙に印刷するように制御し、
前記第２の印刷制御手段は、前記画像の向きが決定された後に画像データを用紙に印刷するように制御することを特徴とする請求項２記載の印刷装置。
【請求項４】
前記ジョブ中のブロック間の境界の有無を判定するブロック判定手段をさらに備え、
前記ブロック判定手段による判定結果から前記ブロック間の境界が存在する場合、前記第１の印刷制御手段と第２の印刷制御手段が前記ブロック単位で処理を行うことを特徴とする請求項１乃至３のいずれか１項に記載の印刷装置。
【請求項５】
前記特殊用紙には、タブ紙、インデックス紙が含まれることを特徴とする請求項１乃至４のいずれか１項に記載の印刷装置。
【請求項６】
少なくとも１つの給紙装置または少なくとも１つの後処理装置の接続が可能で、前記給紙装置または印刷装置内の給紙部から搬送される用紙に対して印刷処理を実行して前記後処理装置に排出する機能を備える印刷装置の制御方法であって、
入力されたジョブの先頭に付加された情報に特殊用紙が設定されているか否かを判定するジョブ判定工程と、
前記ジョブ判定工程による判定結果から前記特殊用紙が設定されている場合は、当該ジョブに設定されている用紙の種類と後処理設定の組み合わせに基づいて、特殊用紙以外の用紙に印刷する画像の向きを決定する第１の印刷制御工程と、
前記ジョブ判定工程による判定結果から前記特殊用紙が設定されていないと判定された場合は、前記ジョブをページ単位で解析して各ページに設定されている用紙の種類と後処理設定の組み合わせに基づいて、前記特殊用紙以外の用紙に印刷する画像の向きを決定する第２の印刷制御工程とを備えることを特徴とする制御方法。
【請求項７】
請求項６に記載の制御方法を印刷装置に実行させるためのコンピュータに読み取り可能なプログラム。
【請求項１】
少なくとも１つの給紙装置または少なくとも１つの後処理装置の接続が可能で、前記給紙装置または印刷装置内の給紙部から搬送される用紙に対して印刷処理を実行して前記後処理装置に排出する機能を備える印刷装置であって、
入力されたジョブの先頭に付加された情報に特殊用紙が設定されているか否かを判定するジョブ判定手段と、
前記ジョブ判定手段による判定結果から前記特殊用紙が設定されている場合は、当該ジョブに設定されている用紙の種類と後処理設定の組み合わせに基づいて、特殊用紙以外の用紙に印刷する画像の向きを決定する第１の印刷制御手段と、
前記ジョブ判定手段による判定結果から前記特殊用紙が設定されていないと判定された場合は、前記ジョブをページ単位で解析して各ページに設定されている用紙の種類と後処理設定の組み合わせに基づいて、前記特殊用紙以外の用紙に印刷する画像の向きを決定する第２の印刷制御手段とを備えることを特徴とする印刷装置。
【請求項２】
前記ジョブに含まれる画像データを解析してページ単位でビットマップ形式の画像データを生成して記憶手段に記憶する画像データ生成手段と、
前記記憶手段に記憶された画像データの各ページに設定されている用紙の種類が特殊用紙か否かを判定する用紙判定手段と、
前記用紙判定手段により前記用紙の種類が特殊用紙であると判定された場合、前記各ページに設定されている用紙の種類と後処理設定の組み合わせに基づいて、前記特殊用紙以外の用紙に印刷する画像の向きを決定する画像の向き決定手段と、
前記記憶手段に記憶された画像データをページ単位で解析し、各ページの画像の向きが前記画像の向き決定手段により決定された画像の向きと同じか否かを判定する画像の向き判定手段と、
前記画像の向き判定手段により前記画像の向き決定手段で決定された画像の向きと同じでないと判定されたページの画像の向きを、前記画像の向き決定手段で決定された画像の向きと同じ向きに回転させる画像回転手段とを備えることを特徴とする請求項１に記載の印刷装置。
【請求項３】
前記第１の印刷制御手段は、前記記憶手段に記憶された全ての画像データを用紙に印刷するように制御し、
前記第２の印刷制御手段は、前記画像の向きが決定された後に画像データを用紙に印刷するように制御することを特徴とする請求項２記載の印刷装置。
【請求項４】
前記ジョブ中のブロック間の境界の有無を判定するブロック判定手段をさらに備え、
前記ブロック判定手段による判定結果から前記ブロック間の境界が存在する場合、前記第１の印刷制御手段と第２の印刷制御手段が前記ブロック単位で処理を行うことを特徴とする請求項１乃至３のいずれか１項に記載の印刷装置。
【請求項５】
前記特殊用紙には、タブ紙、インデックス紙が含まれることを特徴とする請求項１乃至４のいずれか１項に記載の印刷装置。
【請求項６】
少なくとも１つの給紙装置または少なくとも１つの後処理装置の接続が可能で、前記給紙装置または印刷装置内の給紙部から搬送される用紙に対して印刷処理を実行して前記後処理装置に排出する機能を備える印刷装置の制御方法であって、
入力されたジョブの先頭に付加された情報に特殊用紙が設定されているか否かを判定するジョブ判定工程と、
前記ジョブ判定工程による判定結果から前記特殊用紙が設定されている場合は、当該ジョブに設定されている用紙の種類と後処理設定の組み合わせに基づいて、特殊用紙以外の用紙に印刷する画像の向きを決定する第１の印刷制御工程と、
前記ジョブ判定工程による判定結果から前記特殊用紙が設定されていないと判定された場合は、前記ジョブをページ単位で解析して各ページに設定されている用紙の種類と後処理設定の組み合わせに基づいて、前記特殊用紙以外の用紙に印刷する画像の向きを決定する第２の印刷制御工程とを備えることを特徴とする制御方法。
【請求項７】
請求項６に記載の制御方法を印刷装置に実行させるためのコンピュータに読み取り可能なプログラム。
【図１】
【図２】
【図３】
【図４】
【図５】
【図６】
【図７】
【図８】
【図９】
【図１０】
【図１１】
【図１２】
【図１３】
【図１４】
【図１５】
【図２】
【図３】
【図４】
【図５】
【図６】
【図７】
【図８】
【図９】
【図１０】
【図１１】
【図１２】
【図１３】
【図１４】
【図１５】
【公開番号】特開２０１２−１３１０５９（Ｐ２０１２−１３１０５９Ａ）
【公開日】平成２４年７月１２日（２０１２．７．１２）
【国際特許分類】
【出願番号】特願２０１０−２８３２３９（Ｐ２０１０−２８３２３９）
【出願日】平成２２年１２月２０日（２０１０．１２．２０）
【出願人】（０００００１００７）キヤノン株式会社 (59,756)
【Ｆターム（参考）】
【公開日】平成２４年７月１２日（２０１２．７．１２）
【国際特許分類】
【出願日】平成２２年１２月２０日（２０１０．１２．２０）
【出願人】（０００００１００７）キヤノン株式会社 (59,756)
【Ｆターム（参考）】
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