印刷装置
【課題】本発明は画像データを所定サイズに分けて送信処理を行い、記録媒体への印刷を行うバンディング印刷装置に関し、特に登録されたデータの使用頻度に基づき、素材である、例えば印刷データの登録を行い、印刷データの高速印刷を可能とするものである。
【解決手段】ネットワークを介してホスト機器に接続された印刷装置であって、バンド単位データのチェックサム値と、該チェックサム値に対応する番号であって、該チェックサム値の使用頻度に従ってソートしたソート番号を記憶する記憶手段と、作成した新たなバンド単位データのチェックサム値を計算し、上記記憶手段に記憶されたチェックサム値との比較を行なう比較手段と、この比較の結果、両チェックサム値が一致するとき、前記チェックサム値に対応するソート番号を読み出し、バンディング印刷の情報と共に該ソート番号の情報を上記印刷装置に送信し、該ソート番号に従ったバンド単位データに基づく印刷処理を行なわせる送信手段とを有する。
【解決手段】ネットワークを介してホスト機器に接続された印刷装置であって、バンド単位データのチェックサム値と、該チェックサム値に対応する番号であって、該チェックサム値の使用頻度に従ってソートしたソート番号を記憶する記憶手段と、作成した新たなバンド単位データのチェックサム値を計算し、上記記憶手段に記憶されたチェックサム値との比較を行なう比較手段と、この比較の結果、両チェックサム値が一致するとき、前記チェックサム値に対応するソート番号を読み出し、バンディング印刷の情報と共に該ソート番号の情報を上記印刷装置に送信し、該ソート番号に従ったバンド単位データに基づく印刷処理を行なわせる送信手段とを有する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は所定バンドサイズに分けて印刷データを送信し、印刷処理を行なう印刷装置及び印刷システムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、印刷時に送信するバンド単位データ(素材データ)をアイコン化して登録し、以後登録したバンド単位データ(素材データ)を利用して印刷処理を行い、印刷処理の高速化を図る印刷装置が提案されている。例えば、特許文献1は、印刷装置と印刷装置に接続された情報作成端末に共通した素材データを記憶させ、上記情報作成端末での情報編集中にその編集情報を逐一取得して印刷装置に通知し、通知された編集情報に基づいて印刷装置が記録する素材データを用いて印刷装置側で独自に印刷データを作成する発明を開示する。
【0003】
【特許文献1】特開2005−141723号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上記従来例の場合、素材データの登録に手間が掛かり、また初期操作に時間を要し、効率よい印刷処理を行なうことができない。また、アクセス回数を考慮することなく素材データの使用が行なわれ、効率よい印刷処理を行なうことができない。
そこで、本発明は登録されたデータの使用頻度に基づき、素材である、例えばバンド単位データの登録を行い、高速印刷を可能とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記課題は第1の発明によれば、印刷装置とホスト機器がネットワークを介して接続された印刷システムであって、前記印刷装置は、バンド単位データのチェックサム値と、該チェックサム値に対応する選択番号を記憶する記憶手段と、作成した新たなバンド単位データのチェックサム値を計算し、前記記憶手段に記憶されたチェックサム値との比較を行なう比較手段と、該比較の結果、両チェックサム値が一致するとき、前記チェックサム値に対応する選択番号を読み出し、バンディング印刷の情報と共に該選択番号の情報を前記印刷装置に送信する送信手段とを有し、前記ホスト機器は、前記選択番号に対応するバンド単位データを記憶する記憶手段と、前記ホスト機器から送信されたバンディング印刷の情報と選択番号を入力する入力手段と、前記バンディング印刷の情報を解析し、前記選択番号に対応するバンド単位データを読み出し、該バンド単位データに従って印刷処理を行なう印刷処理手段とを有する印刷システムを提供することによって達成できる。
【0006】
上記課題は第2の発明によれば、前記選択番号は、前記比較手段によって一致する頻度順にソートされたソート番号である印刷システムを提供することによって達成できる。
【0007】
上記課題は第3の発明によれば、ネットワークを介してホスト機器に接続された印刷装置であって、バンド単位データのチェックサム値と、該チェックサム値に対応する番号であって、該チェックサム値の使用頻度に従ってソートしたソート番号を記憶する記憶手段と、作成した新たなバンド単位データのチェックサム値を計算し、前記記憶手段に記憶されたチェックサム値との比較を行なう比較手段と、該比較の結果、両チェックサム値が一致するとき、前記チェックサム値に対応するソート番号を読み出し、バンディング印刷の情報と共に該ソート番号の情報を前記印刷装置に送信し、該ソート番号に従ったバンド単位データに基づく印刷処理を行なわせる送信手段とを有する印刷装置を提供することによって達成できる。
【0008】
上記課題は第4の発明によれば、印刷装置とホスト機器がネットワークを介して接続された印刷システムであって、バンド単位データのチェックサム値と、該チェックサム値に対応する選択番号を第1の記憶手段に記憶させる処理と、作成した新たなバンド単位データのチェックサム値を計算し、前記第1の記憶手段に記憶されたチェックサム値との比較を行なう比較処理と、該比較の結果、両チェックサム値が一致するとき、前記チェックサム値に対応する選択番号を読み出し、バンディング印刷の情報と共に該選択番号の情報を前記印刷装置に送信する送信処理と、前記選択番号に対応するバンド単位データを第2の記憶手段に記憶させる処理と、前記ホスト機器から送信されたバンディング印刷の情報と選択番号を入力させる入力処理と、前記バンディング印刷の情報を解析し、前記選択番号に対応するバンド単位データを読み出し、該バンド単位データに従って印刷処理を行なう印刷方法を提供することによって達成できる。
【0009】
上記課題は第5の発明によれば、前記選択番号は、前記比較手段によって一致する頻度順にソートされたソート番号である印刷方法を提供することによって達成できる。
上記課題は第6の発明によれば、前記印刷装置の記憶手段は、前記ホスト機器毎に転送されたバンド単位データを記憶するエリアを有する印刷システムを提供することによって達成できる。
上記課題は第7の発明によれば、前記バンド単位データを記憶するエリアが存在しない場合、最も使用頻度の低いエリアのデータを消去し、新たなバンド単位データを該エリアに記憶する印刷システムを提供することによって達成できる。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、一度登録されたバンド単位データは、再度印刷装置に送信する必要がなく、対応するソート番号を送信するのみで印刷装置による印刷処理を行うことができ、転送時間を短縮し、高速な印刷処理を行なうことができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
以下、本発明の実施の形態を図面を参照しながら説明する。
(実施形態1)
図1は、本実施形態に使用する印刷装置1、及び印刷装置1にネットワークを介して接続されたパーソナルコンピュータ(PC)等のホスト機器2の構成を示すシステム構成図である。同図において、ホスト機器2は中央処理演算装置3、データ記録部4、チェックサム測定部5、データ比較部6、データ判断部7、データソート部8、圧縮/伸張部9、データ転送部10で構成されている。また、ホスト機器2にはキーボード1aとマウス1bの入力装置、及びディスプレイ1cが接続されている。
【0012】
一方、印刷装置1は中央処理演算装置11、データ受信部12、画像メモリ13、データ記録部14、伸張部15、データソート部16、データ比較部17、印刷データ描画部18、プリンタエンジン19で構成されている。
【0013】
先ず、図2に示すフローチャートを使用してホスト機器2の全体動作を説明し、後に各部の具体的動作について説明する。ホスト機器2は、先ずデータ比較部17によってバンディング印刷であるか、又はアンバンディング印刷であるのかの判断を行ない(ステップ(以下、Sで示す)0)、アンバンディング印刷である場合、通常の印刷処理を行うため、印刷データを印刷装置1に送信する(S1)。一方、バンディング印刷である場合、チェックサム測定部5によって一回に印刷装置1に送信するバンド単位データのチェックサム値を計算する(S2)。
【0014】
次に、全個数完了したか判断し(S3)、最初の処理ではNOであり、次にデータ比較部6により、計算したチェックサムの値がデータ記録部14に記録されたチェックサム値に一致するか判断する(S4)。ここで、チェックサム値が不一致である場合(S4がNO)、圧縮/伸張部9によってデータの圧縮処理を行い(S5)、データソート部8によってデータ記録部4に記録されたデータのソート処理を行い、後述するソート番号と圧縮データの作成を行い、データを記録する(S6、S7)。
【0015】
一方、チェックサム値が一致する場合(S4がYES)、対応するバンド単位データを確保し(S8)、データ記録部4に記録された対応するバンド単位データとの一致判断を行なう(S9)。ここで、バンド単位データの比較が不一致である場合(S9がNO)、判断(S3)に戻り、次のバンド単位データのチェックサム値の比較を行なう。
一方、バンド単位データの比較が一致した場合(S9がYES)、データ番号を確保し(S10)、データ記録部4に記録されたデータ頻度表を更新し、データソート部8によってソート処理を行なう(S11、S12)。その後、送信データを作成し(S13)、送信データに後述する情報を付加し(S14)、印刷装置1に送信する(S1)。
【0016】
次に、図3乃至図8に示すフローチャートを使用して、各部の動作を具体的に説明する。先ず、ホスト機器2はアプリケーションプログラムに従って印刷データを作成し、中央処理演算装置3は作成された印刷データの処理を行なう。この処理は、中央処理演算装置3の制御に従って、先ずデータ判断部7によるバンディング印刷の判断を行なう。
図3はデータ判断部7が行なう処理を説明するフローチャートであり、先ずバンディング印刷の判断を行なう(ステップ(以下、STで示す)1)。バンディング印刷は、印刷データをバンド単位に区切って印刷装置1に転送するものであり、このバンディング印刷を行なわない場合には通常の印刷処理を行なう(ST1がNO)。一方、バンディング印刷を行なう場合には、以後中央処理演算装置3はバンディング印刷処理に移行し(ST2)、送信データに後述する情報を付加する(ST3)。
【0017】
本例の説明では、以後バンディング印刷処理について説明する。中央処理演算装置3は作成した印刷データを予め設定されたバンド単位で区切り、バンド単位データを作成し、チェックサム測定部5に送り、チェックサム値を計算する。
【0018】
図4に示すフローチャートは、チェックサム測定部5が行なうチェックサム値の計算処理を説明するものである。同図に示すように、先ずバンド単位データのチェックサムを計算し(ST4)、計算したチェックサム値を確保する(ST5)。図9は上記チェックサム値の計算例を示し、例えばバイト列の先頭から順に加算し、総計の下位1バイトをチェックサム値として使用する。同図の例では、“00 01 02・・・0F”の総和は“78”であり、チェックサム値として“78”を使用する。
【0019】
次に、上記計算結果であるチェックサム値をデータ記録部4に記録されたチェックサム値と比較し、一致を判断する。図10はデータ記録部4のデータ構成を示す図であり、同図(a)はデータ記録部4の基本構成を示し、データ記録部4はソート番号、チェックサム値、頻度、圧縮データで構成されている。例えば、ソート番号は0から始まり、ユーザが設定した個数まで設定でき、チェックサム値は上記チェックサム測定部5によって計算したチェックサム値が記録され、頻度は該当する圧縮データが出現した回数であり、圧縮データは1つのバンド単位データを圧縮したデータである。尚、データ記録部4に記録するデータ個数は、ユーザが任意に設定可能である。
【0020】
また、同図(b)はデータ記録部4に記録された具体的なデータ例であり、例えばソート番号“00001”にはチェックサム値“78”、頻度“246”、圧縮データ“××××”が記録されており、ソート番号“00002”にはチェックサム値“68”、頻度“216”、圧縮データ“××××”が記録されており、以下同図に示す通りである。
【0021】
データ比較部6は図5に示すフローチャートに従って処理を行い、先ず全データの比較処理の完了を判断する(ST6)。最初の上記判断はNOであり、新たに転送すべきバンド単位データのチェックサムの一致判断を行なう(ST7)。例えば、前述の図9に示す例の場合、チェックサム値は“78”であり、図10(図10(b))に示すデータ記録部4に記録されたチェックサム値との比較処理を行う。この場合、ソート番号“00001”のチェックサム値“78”と一致し(ST7がYES)、データ伸張処理に移行する(ST8)。尚、チェックサム値が一致しない場合(ST7がNO)、次のデータのデータ比較に移行する。
【0022】
上記データ伸張処理は、圧縮/伸張部9が図6に示すフローチャートの処理を実行することによって行われ、データ圧縮処理でないと判断された後(ST9がNO)、データ伸張処理の判断を行い(ST11)、データ伸張処理であると判断すると、指示された圧縮データの伸張処理を行なう(ST11がYES、ST12)。尚、データ圧縮処理の指示である場合、バンド単位データを公知の圧縮技術によって圧縮処理する(ST9がYES、ST10)。
【0023】
次に、データ伸張が行なわれたバンド単位データの比較処理を行う(ST13)。ここで、バンド単位データも一致する場合、既に登録されているバンド単位データと同じデータであると判断し(ST14がYES)、対応する番号を抜き出し(S15)、該当データの頻度表を+1(インクリメント)し(ST16)、ソート処理の判断を行い、ソート処理を行なう(ST17、ST17−1)。
【0024】
ここで、データソート処理はデータソート部8により、図7に示すフローチャートに従って実行される。すなわち、新規データの入力判断を行い(ST18)、新規データであれば(S18がYES)、新たなデータを登録し、ソート番号を設定する(S19−1、S19−2)。一方、新たなデータではない場合(S18がNO)、ソート処理の完了を判断し(ST20)、頻度値を比較してデータの入れ替え処理を行なう(ST21、ST22)。
【0025】
尚、全データの比較処理が完了した後(ST6がYES)、最初のバンド単位データである場合(S23がYES)、新規番号の登録を行い(S24)、上記と同様の処理を行う。また、最初のバンド単位データでない場合(S23がNO)、データ記録部4のデータエリアが一杯であるか判断し(S25)、一杯であれば処理を終了し、一杯でなければ(S25がNO)、最も若い番号を取得し(S26)、上記と同様の処理を行う。
【0026】
次に、データ転送部10は、図8に示すフローチャートに従って、印刷装置1に印刷データの転送処理を行なう。ここで、印刷装置1に転送する印刷データは2種類あり、バンディング印刷情報とサイズとソート番号のデータか、又は更に圧縮データを含むデータである。図11は送信する印刷データの例を示す図である。同図(a)は前者の例を示し、送信するバンド単位データが既に印刷装置1側に登録されている場合であり、この場合上記のようにバンディング印刷情報とサイズとソート番号のデータを印刷データとして印刷装置1に送信する。一方、同図(b)は後者の例を示し、送信するバンド単位データが未だ印刷装置1側に登録されていない場合であり、この場合上記のようにバンディング印刷情報とサイズとソート番号、更に圧縮データを含む印刷データを印刷装置1に送信する。
【0027】
尚、図12は印刷データの具体例であり、同図(a)は図11(a)に対応し、バンディング印刷情報、サイズ、及びソート番号のデータで構成されている。また、同図(b)は図11(b)に対応し、同じくバンディング印刷情報、サイズ、及びソート番号に加えて、例えば1Gバイトの圧縮データで構成されている。さらに、同図(c)は、バンディング印刷情報識別子、圧縮データ有り、圧縮データ無しの例をそれぞれ示す。
したがって、データ送信部10は、バンディング印刷の判断を行った後(ST27)、上記対応するバンディング情報を読み出し(S28)、印刷装置1へのデータ転送を行う(S29)。
【0028】
一方、図13は印刷装置1側の全体的な処理を説明するフローチャートであり、図14乃至図19は印刷装置1の各部が行なう具体的な処理を説明するフローチャートである。
【0029】
先ず、ホスト機器2から送信された印刷データを受信し、図13に示すフローチャートに従って、バンディング印刷の判断を行なう(STP1)。具体的には、このバンディング印刷の判断は、データ受信部12が図14に示すフローチャートに従って実行する処理であり、上記印刷データに含まれるバンディング印刷情報に従って行われ、バンディング印刷の判断を行い(STP1−1)、バンディング印刷のコマンドが含まれていればバンディング印刷処理を実行する(STP1−1がYES、STP1−2)。尚、バンディング印刷でなければ(アンバンディング印刷であれば)(STP1−1がNO)、送信された印刷データを画像メモリ13に展開し、印刷データを印刷データ描画部18に送信し、プリンタエンジン19による印刷処理を行う。
【0030】
一方、バンディング印刷の指示であれば、次に印刷データに含まれるデータはソート番号のみであるか判断する(STP2)。この判断は、転送された印刷データを解析して判断し、ソート番号のみではない場合(STP2がNO)、記録データのソートを行い、データを登録する(STP3、STP4)。図20はデータ記録部14のデータ構造を示す図であり、ソート番号に対応してバンド単位データが順次登録されており、記録データのソートを行い、新たなバンド単位データの登録処理を行なう。
【0031】
その後、転送された圧縮データの伸張処理を行い(STP5)、画像メモリ13への画像データの展開処理を行い(STP6)、印刷データ描画部18に転送し(STP7)、プリンタエンジン19を駆動して記録媒体への印刷処理を実行する(STP8)。尚、上記処理は、それぞれ対応する各部が実行し、例えば伸張処理は図15に示すフローチャートに従って実行され(STP5−1、STP5−2)、描画データの展開処理は図16に示すフローチャートに従って実行される(STP6−1〜STP6−3)。
【0032】
尚、画像メモリ13では図17に示すように印刷エリアの容量を判断し、空き容量が存在する間、描画データの展開処理を行なう(STP7−1)。また、プリンタエンジン19は、図18に示すフローチャートに従って、印刷処理が可能であるかの判断を行いつつ、印刷処理を実行する(STP8−1、STP8−2)。
【0033】
一方、前述の判断(STP2)において、ソート番号のみの印刷データであると判断する場合、対応するデータを読み出し、記録データのソート処理を行う(STP9〜STP10)。前述のように、データ記録部14は図20に示す構成であり、ソート番号を検索して同じソート番号のデータを読み出し、記録データの比較処理を行う。
【0034】
この処理を具体的に説明する図が、図19に示すフローチャートである。すなわち、入力したバンド単位データと、同じソート番号のデータを比較し、両データのサイズが一致すれば(STP10−1)、対応するデータを読み出し(STP10−2)、前述と同様、データの伸張処理(STP5)、画像メモリ13への画像データの展開処理(STP6)、印刷データ描画部18への転送処理(STP7)、記録媒体への印刷処理を実行する(STP8)。
【0035】
したがって、このように処理することによって、データ記録部14に登録されたバンド単位データについては、再度印刷装置1に送信する必要がなく、対応するソート番号を送信するのみで印刷装置1による印刷処理を実行することができる。したがって、本例によれば転送時間を短縮することができ、効率よく印刷データの印刷処理を行なうことができる。
【0036】
尚、データ記録部4及び14に登録したバンド単位データは、ユーザが任意にクリアすることも可能であり、この場合印刷装置1側とホスト機器2側において同時に実行する必要がある。
(実施形態2)
【0037】
次に、本発明の実施形態2について説明する。
図21は本実施形態を説明するシステム図であり、前述の図1の構成と基本的に同じであるが、印刷装置1側の構成が異なる。尚、図1と同じ回路には同じ番号を付し、構成上の説明を省略する。
【0038】
印刷装置1は前述と同様、中央処理演算装置11、データ受信部12、画像メモリ13、伸張部15、データソート部16、データ比較部17、印刷データ描画部18、プリンタエンジン19で構成され、更に本例ではデータ振り分け部24、及び前述の実施形態1と構成が異なるデータ記録部25を有する。
【0039】
データ記録部25は、例えばエリア1〜エリア9の9つのエリアで構成され、各エリアにソート番号、頻度、及びデータ(バンド単位データ)が記憶される。図22はデータ記録部25のデータ構成であり、各エリアには対応するホスト機器のIP番号(IPアドレス)が登録されており、ネットワークを介して本例の印刷装置1に接続されたホスト機器2のIPアドレスが登録されている。尚、本例の場合、多数のホスト機器2が接続されており、9台のホスト機器2の接続に対応できる構成である。
【0040】
上記構成において、本例のバンディング印刷処理は前述の実施形態1と同様に処理され、データ記録部25には使用されたバンド単位データが使用頻度順にソートされ、ソート番号を付して登録されている。データ振り分け部24は、ホスト機器2に対応してデータの振り分けを行う機能を有し、具体的には図23に示すフローチャートに従って処理を行なう。
【0041】
先ず、新規バンド単位データが入力すると、バンド単位データに付加されたIPアドレスを判断する(ステップ(以下、Wで示す)1)。このIPアドレスの判断は、既にデータ記録部25に当該IPアドレスが登録されたエリアが存在するか判断するものであり、既にデータ記録部25に当該IPアドレスが登録されたエリアが存在する場合(W1がYES)、対応するエリアにバンド単位データを移動し、前述の実施形態1の処理を行う(W2、W3)。例えば、新たなバンド単位データであれば、当該エリアにデータを登録し、ソート処理を行なう。また、既に当該エリアに登録されたデータであれば、当該データに対応する頻度を+1し、ソート処理を行なう。
【0042】
一方、既にデータ記録部25に当該IP番号が登録されたエリアが存在しない場合(W1がNO)、データ記録部25の新エリアを判断し(W4)、空きエリアがある場合には(W4がYES)、新たなエリアを確保し、バンド単位データを移動する(W5)。この場合、データ記録部25の新たなエリアにIPアドレスを設定し、バンド単位データを登録する。また、空きエリアがない場合には(W4がNO)、新たなエリアへの移動は行なわない(W6)。
【0043】
以上のように本例によれば、ネットワークによって接続された複数のホスト機器2に対し、データ記録部を確保し、複数のホスト機器2に対しても効率よくバンディング印刷処理を行なうことができる。
【0044】
尚、上記実施形態の説明では、IPアドレスを使用してデータ記録部25を分割して使用したが、ハードディスク(HD)を使用してホスト機器2毎に使い分ける構成としてもよい。また、データ記録部25のソート処理を日付毎に行い、所定の期間を設け、古いデータから削除する構成としてもよい。
(実施形態3)
【0045】
次に、本発明の実施形態3について説明する。
図24は本実施形態を説明するシステム図であり、前述の図21の構成と基本的に同じであるが、印刷装置1側の構成が一部異なる。尚、図21と同じ回路には同じ番号を付し、構成上の説明を省略する。
【0046】
印刷装置1は前述と同様、中央処理演算装置11、データ受信部12、画像メモリ13、伸張部15、データソート部16、データ比較部17、印刷データ描画部18、プリンタエンジン19、データ振り分け部24、データ記録部25で構成され、更に本例ではIP受信頻度測定部26、及び記録データ削除部27を有する。
【0047】
データ記録部25は、前述と同様エリア1〜エリア9の9つのエリアで構成され、各エリアにソート番号、頻度、及びデータ(バンド単位データ)が記憶されている。また、各エリアには対応するホスト機器のIPアドレスが登録されており、本例の場合も、多数のホスト機器2が接続されており、9台のホスト機器2の接続に対応できる構成である。
【0048】
上記構成において、本例のバンディング印刷処理も前述の実施形態2と同様に行われ、データ振り分け部24によって、対応するエリアにバンド単位データが登録されている。
本例は上記エリア1〜9へのアクセス頻度を測定し、新たなホスト機器2からのデータ登録の要請があった場合に効率よく対応するものである。以下、具体的に説明する。
【0049】
図25乃至図27に示すフローチャートは、本例の処理を説明する図である。先ず、図25に示すフローチャートに従って、IP受信頻度測定部26は印刷装置1に転送される印刷データに含まれるIPアドレスを検出し、受信頻度を測定する(ステップ(以下、Vで示す)1)。図28は上記IP受信頻度測定部26で測定した情報を記録するテーブルであり、エリア毎に設定されたIPアドレスと頻度の情報が記録されている。
【0050】
IP受信頻度測定部26は、次に上記テーブル内をソートし、受信頻度順にIPアドレスの位置を入れ替える(V2)。このようにしてソート処理が行なわれた後のテーブル構成を示す図が、図29である。同図に示すように、受信頻度順に、IPアドレスが並べられ、例えば上からBest1、Best2、Best3・・・BestNの設定が行われている。
【0051】
上記処理は、次に説明するフローチャート(図26)のIP受信頻度に基づく更新処理(V3)に対応し、以後前述の図23に対応した処理を行う。すなわち、新規のバンド単位データが入力すると、このバンド単位データに付加されたIPアドレスを判断する(V4)。このIPアドレスの判断は、既にデータ記録部25に当該IPアドレスが登録されたエリアが存在するか判断するものであり、既にデータ記録部25に当該IPアドレスが登録されたエリアが存在する場合には(V4がYES)、対応するエリアにバンド単位データを移動し、前述の実施形態1の処理を行う(V5、V6)。一方、既にデータ記録部25に当該IPアドレスが登録されたエリアが存在しない場合(V4がNO)、データ記録部25の新エリアを判断し(V7)、空きエリアがある場合には(V7がYES)、新たなエリアを確保し、バンド単位データを移動する(V8)。
【0052】
一方、空きエリアがない場合(V7がNO)、本実施形態では、受信頻度の少ないエリアをチェックする(V9)。例えば、前述のテーブルが図29に示すソート状態である場合、例えばエリアに対応するIPアドレスの受信頻度は図30に示す状態である。この場合、受信頻度が最下位に位置するエリアLが対応する。
【0053】
したがって、最も受信頻度が低いエリアLを削除し、新たなバンド単位データを当該エリアLに登録する(V10、V11)。図27に示すフローチャートは、記録データ削除部27が行なう記録データの削除処理を示す。IP受信頻度のソートデータをチェックし(V12)、最も低い位置にあるエリアLを削除する(V13)。
【0054】
以上のように、本例によれば新たなバンド単位データが転送された場合、ホスト機器2に対応するデータ記録部25の空きエリアが存在しない場合でも、IP受信頻度測定部26の測定結果に基づいて、最も使用頻度の少ないエリアを空け、新たなホスト機器2からのバンド単位データの登録を行なうことができ、データ記録部25を効率よく使用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0055】
【図1】本実施形態に使用する印刷装置、及び印刷装置にネットワークを介して接続されたパーソナルコンピュータ等のホスト機器の接続構成を示すシステム図である。
【図2】実施形態1の処理動作の全体説明を行なうフローチャートである。
【図3】データ判断部の処理を示すフローチャートである。
【図4】チェックサム測定部の処理を示すフローチャートである。
【図5】データ比較部の処理を示すフローチャートである。
【図6】圧縮/伸張部の処理を示すフローチャートである。
【図7】データソート部の処理を示すフローチャートである。
【図8】データ転送部の処理を示すフローチャートである。
【図9】チェックサムの計算例を示す図である。
【図10】(a)は、データ記録部の基本構成を示す図であり、 (b)は、データ記録部の具体例を示す図である。
【図11】(a)は圧縮データを含まない転送データのデータフォーマットを説明する図であり、(b)は圧縮データを含む転送データのデータフォーマットを説明する図である。
【図12】(a)は圧縮データを含まない転送データの具体例を示す図であり、 (b)は圧縮データを含む転送データの具体例を示す図である。
【図13】印刷装置1の全体的な処理を説明するフローチャートである。
【図14】データ受信部の処理を説明するフローチャートである。
【図15】伸張部の処理を説明するフローチャートである。
【図16】印刷データ描画部の処理を説明するフローチャートである。
【図17】画像メモリを使用する処理を説明するフローチャートである。
【図18】プリンタエンジンの処理を説明するフローチャートである。
【図19】データ比較部の処理を説明するフローチャートである。
【図20】データ記録部の構成を説明する図である。
【図21】実施形態2のシステム構成を説明する図である。
【図22】実施形態2のデータ記録部の構成を説明する図である。
【図23】実施形態2の処理動作を説明するフローチャートである。
【図24】実施形態3のシステム構成を説明する図である。
【図25】実施形態3の処理動作を説明するフローチャートである。
【図26】実施形態3の処理動作を説明するフローチャートである。
【図27】実施形態3の処理動作を説明するフローチャートである。
【図28】IP受信頻度測定部で測定した情報を記録するテーブルを示す図である。
【図29】ソート処理が行なわれた後のテーブル構成を示す図である。
【図30】ソート処理が行なわれた後のエリアに対応する受信頻度を示す図である。
【符号の説明】
【0056】
1・・・印刷装置
2・・・ホスト機器
3・・・中央処理演算装置
4・・・データ記録部
5・・・チェックサム測定部
6・・・データ比較部
7・・・データ判断部
8・・・データソート部
9・・・圧縮/伸張部
10・・データ転送部
11・・中央処理演算装置
12・・データ受信部
13・・画像メモリ
14・・データ記録部
15・・伸張部
16・・データソート部
17・・データ比較部
18・・印刷データ描画部
19・・プリンタエンジン
24・・データ振り分け部
25・・データ記録部
26・・IP受信頻度測定部
27・・記録データ削除部
【技術分野】
【0001】
本発明は所定バンドサイズに分けて印刷データを送信し、印刷処理を行なう印刷装置及び印刷システムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、印刷時に送信するバンド単位データ(素材データ)をアイコン化して登録し、以後登録したバンド単位データ(素材データ)を利用して印刷処理を行い、印刷処理の高速化を図る印刷装置が提案されている。例えば、特許文献1は、印刷装置と印刷装置に接続された情報作成端末に共通した素材データを記憶させ、上記情報作成端末での情報編集中にその編集情報を逐一取得して印刷装置に通知し、通知された編集情報に基づいて印刷装置が記録する素材データを用いて印刷装置側で独自に印刷データを作成する発明を開示する。
【0003】
【特許文献1】特開2005−141723号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上記従来例の場合、素材データの登録に手間が掛かり、また初期操作に時間を要し、効率よい印刷処理を行なうことができない。また、アクセス回数を考慮することなく素材データの使用が行なわれ、効率よい印刷処理を行なうことができない。
そこで、本発明は登録されたデータの使用頻度に基づき、素材である、例えばバンド単位データの登録を行い、高速印刷を可能とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記課題は第1の発明によれば、印刷装置とホスト機器がネットワークを介して接続された印刷システムであって、前記印刷装置は、バンド単位データのチェックサム値と、該チェックサム値に対応する選択番号を記憶する記憶手段と、作成した新たなバンド単位データのチェックサム値を計算し、前記記憶手段に記憶されたチェックサム値との比較を行なう比較手段と、該比較の結果、両チェックサム値が一致するとき、前記チェックサム値に対応する選択番号を読み出し、バンディング印刷の情報と共に該選択番号の情報を前記印刷装置に送信する送信手段とを有し、前記ホスト機器は、前記選択番号に対応するバンド単位データを記憶する記憶手段と、前記ホスト機器から送信されたバンディング印刷の情報と選択番号を入力する入力手段と、前記バンディング印刷の情報を解析し、前記選択番号に対応するバンド単位データを読み出し、該バンド単位データに従って印刷処理を行なう印刷処理手段とを有する印刷システムを提供することによって達成できる。
【0006】
上記課題は第2の発明によれば、前記選択番号は、前記比較手段によって一致する頻度順にソートされたソート番号である印刷システムを提供することによって達成できる。
【0007】
上記課題は第3の発明によれば、ネットワークを介してホスト機器に接続された印刷装置であって、バンド単位データのチェックサム値と、該チェックサム値に対応する番号であって、該チェックサム値の使用頻度に従ってソートしたソート番号を記憶する記憶手段と、作成した新たなバンド単位データのチェックサム値を計算し、前記記憶手段に記憶されたチェックサム値との比較を行なう比較手段と、該比較の結果、両チェックサム値が一致するとき、前記チェックサム値に対応するソート番号を読み出し、バンディング印刷の情報と共に該ソート番号の情報を前記印刷装置に送信し、該ソート番号に従ったバンド単位データに基づく印刷処理を行なわせる送信手段とを有する印刷装置を提供することによって達成できる。
【0008】
上記課題は第4の発明によれば、印刷装置とホスト機器がネットワークを介して接続された印刷システムであって、バンド単位データのチェックサム値と、該チェックサム値に対応する選択番号を第1の記憶手段に記憶させる処理と、作成した新たなバンド単位データのチェックサム値を計算し、前記第1の記憶手段に記憶されたチェックサム値との比較を行なう比較処理と、該比較の結果、両チェックサム値が一致するとき、前記チェックサム値に対応する選択番号を読み出し、バンディング印刷の情報と共に該選択番号の情報を前記印刷装置に送信する送信処理と、前記選択番号に対応するバンド単位データを第2の記憶手段に記憶させる処理と、前記ホスト機器から送信されたバンディング印刷の情報と選択番号を入力させる入力処理と、前記バンディング印刷の情報を解析し、前記選択番号に対応するバンド単位データを読み出し、該バンド単位データに従って印刷処理を行なう印刷方法を提供することによって達成できる。
【0009】
上記課題は第5の発明によれば、前記選択番号は、前記比較手段によって一致する頻度順にソートされたソート番号である印刷方法を提供することによって達成できる。
上記課題は第6の発明によれば、前記印刷装置の記憶手段は、前記ホスト機器毎に転送されたバンド単位データを記憶するエリアを有する印刷システムを提供することによって達成できる。
上記課題は第7の発明によれば、前記バンド単位データを記憶するエリアが存在しない場合、最も使用頻度の低いエリアのデータを消去し、新たなバンド単位データを該エリアに記憶する印刷システムを提供することによって達成できる。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、一度登録されたバンド単位データは、再度印刷装置に送信する必要がなく、対応するソート番号を送信するのみで印刷装置による印刷処理を行うことができ、転送時間を短縮し、高速な印刷処理を行なうことができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
以下、本発明の実施の形態を図面を参照しながら説明する。
(実施形態1)
図1は、本実施形態に使用する印刷装置1、及び印刷装置1にネットワークを介して接続されたパーソナルコンピュータ(PC)等のホスト機器2の構成を示すシステム構成図である。同図において、ホスト機器2は中央処理演算装置3、データ記録部4、チェックサム測定部5、データ比較部6、データ判断部7、データソート部8、圧縮/伸張部9、データ転送部10で構成されている。また、ホスト機器2にはキーボード1aとマウス1bの入力装置、及びディスプレイ1cが接続されている。
【0012】
一方、印刷装置1は中央処理演算装置11、データ受信部12、画像メモリ13、データ記録部14、伸張部15、データソート部16、データ比較部17、印刷データ描画部18、プリンタエンジン19で構成されている。
【0013】
先ず、図2に示すフローチャートを使用してホスト機器2の全体動作を説明し、後に各部の具体的動作について説明する。ホスト機器2は、先ずデータ比較部17によってバンディング印刷であるか、又はアンバンディング印刷であるのかの判断を行ない(ステップ(以下、Sで示す)0)、アンバンディング印刷である場合、通常の印刷処理を行うため、印刷データを印刷装置1に送信する(S1)。一方、バンディング印刷である場合、チェックサム測定部5によって一回に印刷装置1に送信するバンド単位データのチェックサム値を計算する(S2)。
【0014】
次に、全個数完了したか判断し(S3)、最初の処理ではNOであり、次にデータ比較部6により、計算したチェックサムの値がデータ記録部14に記録されたチェックサム値に一致するか判断する(S4)。ここで、チェックサム値が不一致である場合(S4がNO)、圧縮/伸張部9によってデータの圧縮処理を行い(S5)、データソート部8によってデータ記録部4に記録されたデータのソート処理を行い、後述するソート番号と圧縮データの作成を行い、データを記録する(S6、S7)。
【0015】
一方、チェックサム値が一致する場合(S4がYES)、対応するバンド単位データを確保し(S8)、データ記録部4に記録された対応するバンド単位データとの一致判断を行なう(S9)。ここで、バンド単位データの比較が不一致である場合(S9がNO)、判断(S3)に戻り、次のバンド単位データのチェックサム値の比較を行なう。
一方、バンド単位データの比較が一致した場合(S9がYES)、データ番号を確保し(S10)、データ記録部4に記録されたデータ頻度表を更新し、データソート部8によってソート処理を行なう(S11、S12)。その後、送信データを作成し(S13)、送信データに後述する情報を付加し(S14)、印刷装置1に送信する(S1)。
【0016】
次に、図3乃至図8に示すフローチャートを使用して、各部の動作を具体的に説明する。先ず、ホスト機器2はアプリケーションプログラムに従って印刷データを作成し、中央処理演算装置3は作成された印刷データの処理を行なう。この処理は、中央処理演算装置3の制御に従って、先ずデータ判断部7によるバンディング印刷の判断を行なう。
図3はデータ判断部7が行なう処理を説明するフローチャートであり、先ずバンディング印刷の判断を行なう(ステップ(以下、STで示す)1)。バンディング印刷は、印刷データをバンド単位に区切って印刷装置1に転送するものであり、このバンディング印刷を行なわない場合には通常の印刷処理を行なう(ST1がNO)。一方、バンディング印刷を行なう場合には、以後中央処理演算装置3はバンディング印刷処理に移行し(ST2)、送信データに後述する情報を付加する(ST3)。
【0017】
本例の説明では、以後バンディング印刷処理について説明する。中央処理演算装置3は作成した印刷データを予め設定されたバンド単位で区切り、バンド単位データを作成し、チェックサム測定部5に送り、チェックサム値を計算する。
【0018】
図4に示すフローチャートは、チェックサム測定部5が行なうチェックサム値の計算処理を説明するものである。同図に示すように、先ずバンド単位データのチェックサムを計算し(ST4)、計算したチェックサム値を確保する(ST5)。図9は上記チェックサム値の計算例を示し、例えばバイト列の先頭から順に加算し、総計の下位1バイトをチェックサム値として使用する。同図の例では、“00 01 02・・・0F”の総和は“78”であり、チェックサム値として“78”を使用する。
【0019】
次に、上記計算結果であるチェックサム値をデータ記録部4に記録されたチェックサム値と比較し、一致を判断する。図10はデータ記録部4のデータ構成を示す図であり、同図(a)はデータ記録部4の基本構成を示し、データ記録部4はソート番号、チェックサム値、頻度、圧縮データで構成されている。例えば、ソート番号は0から始まり、ユーザが設定した個数まで設定でき、チェックサム値は上記チェックサム測定部5によって計算したチェックサム値が記録され、頻度は該当する圧縮データが出現した回数であり、圧縮データは1つのバンド単位データを圧縮したデータである。尚、データ記録部4に記録するデータ個数は、ユーザが任意に設定可能である。
【0020】
また、同図(b)はデータ記録部4に記録された具体的なデータ例であり、例えばソート番号“00001”にはチェックサム値“78”、頻度“246”、圧縮データ“××××”が記録されており、ソート番号“00002”にはチェックサム値“68”、頻度“216”、圧縮データ“××××”が記録されており、以下同図に示す通りである。
【0021】
データ比較部6は図5に示すフローチャートに従って処理を行い、先ず全データの比較処理の完了を判断する(ST6)。最初の上記判断はNOであり、新たに転送すべきバンド単位データのチェックサムの一致判断を行なう(ST7)。例えば、前述の図9に示す例の場合、チェックサム値は“78”であり、図10(図10(b))に示すデータ記録部4に記録されたチェックサム値との比較処理を行う。この場合、ソート番号“00001”のチェックサム値“78”と一致し(ST7がYES)、データ伸張処理に移行する(ST8)。尚、チェックサム値が一致しない場合(ST7がNO)、次のデータのデータ比較に移行する。
【0022】
上記データ伸張処理は、圧縮/伸張部9が図6に示すフローチャートの処理を実行することによって行われ、データ圧縮処理でないと判断された後(ST9がNO)、データ伸張処理の判断を行い(ST11)、データ伸張処理であると判断すると、指示された圧縮データの伸張処理を行なう(ST11がYES、ST12)。尚、データ圧縮処理の指示である場合、バンド単位データを公知の圧縮技術によって圧縮処理する(ST9がYES、ST10)。
【0023】
次に、データ伸張が行なわれたバンド単位データの比較処理を行う(ST13)。ここで、バンド単位データも一致する場合、既に登録されているバンド単位データと同じデータであると判断し(ST14がYES)、対応する番号を抜き出し(S15)、該当データの頻度表を+1(インクリメント)し(ST16)、ソート処理の判断を行い、ソート処理を行なう(ST17、ST17−1)。
【0024】
ここで、データソート処理はデータソート部8により、図7に示すフローチャートに従って実行される。すなわち、新規データの入力判断を行い(ST18)、新規データであれば(S18がYES)、新たなデータを登録し、ソート番号を設定する(S19−1、S19−2)。一方、新たなデータではない場合(S18がNO)、ソート処理の完了を判断し(ST20)、頻度値を比較してデータの入れ替え処理を行なう(ST21、ST22)。
【0025】
尚、全データの比較処理が完了した後(ST6がYES)、最初のバンド単位データである場合(S23がYES)、新規番号の登録を行い(S24)、上記と同様の処理を行う。また、最初のバンド単位データでない場合(S23がNO)、データ記録部4のデータエリアが一杯であるか判断し(S25)、一杯であれば処理を終了し、一杯でなければ(S25がNO)、最も若い番号を取得し(S26)、上記と同様の処理を行う。
【0026】
次に、データ転送部10は、図8に示すフローチャートに従って、印刷装置1に印刷データの転送処理を行なう。ここで、印刷装置1に転送する印刷データは2種類あり、バンディング印刷情報とサイズとソート番号のデータか、又は更に圧縮データを含むデータである。図11は送信する印刷データの例を示す図である。同図(a)は前者の例を示し、送信するバンド単位データが既に印刷装置1側に登録されている場合であり、この場合上記のようにバンディング印刷情報とサイズとソート番号のデータを印刷データとして印刷装置1に送信する。一方、同図(b)は後者の例を示し、送信するバンド単位データが未だ印刷装置1側に登録されていない場合であり、この場合上記のようにバンディング印刷情報とサイズとソート番号、更に圧縮データを含む印刷データを印刷装置1に送信する。
【0027】
尚、図12は印刷データの具体例であり、同図(a)は図11(a)に対応し、バンディング印刷情報、サイズ、及びソート番号のデータで構成されている。また、同図(b)は図11(b)に対応し、同じくバンディング印刷情報、サイズ、及びソート番号に加えて、例えば1Gバイトの圧縮データで構成されている。さらに、同図(c)は、バンディング印刷情報識別子、圧縮データ有り、圧縮データ無しの例をそれぞれ示す。
したがって、データ送信部10は、バンディング印刷の判断を行った後(ST27)、上記対応するバンディング情報を読み出し(S28)、印刷装置1へのデータ転送を行う(S29)。
【0028】
一方、図13は印刷装置1側の全体的な処理を説明するフローチャートであり、図14乃至図19は印刷装置1の各部が行なう具体的な処理を説明するフローチャートである。
【0029】
先ず、ホスト機器2から送信された印刷データを受信し、図13に示すフローチャートに従って、バンディング印刷の判断を行なう(STP1)。具体的には、このバンディング印刷の判断は、データ受信部12が図14に示すフローチャートに従って実行する処理であり、上記印刷データに含まれるバンディング印刷情報に従って行われ、バンディング印刷の判断を行い(STP1−1)、バンディング印刷のコマンドが含まれていればバンディング印刷処理を実行する(STP1−1がYES、STP1−2)。尚、バンディング印刷でなければ(アンバンディング印刷であれば)(STP1−1がNO)、送信された印刷データを画像メモリ13に展開し、印刷データを印刷データ描画部18に送信し、プリンタエンジン19による印刷処理を行う。
【0030】
一方、バンディング印刷の指示であれば、次に印刷データに含まれるデータはソート番号のみであるか判断する(STP2)。この判断は、転送された印刷データを解析して判断し、ソート番号のみではない場合(STP2がNO)、記録データのソートを行い、データを登録する(STP3、STP4)。図20はデータ記録部14のデータ構造を示す図であり、ソート番号に対応してバンド単位データが順次登録されており、記録データのソートを行い、新たなバンド単位データの登録処理を行なう。
【0031】
その後、転送された圧縮データの伸張処理を行い(STP5)、画像メモリ13への画像データの展開処理を行い(STP6)、印刷データ描画部18に転送し(STP7)、プリンタエンジン19を駆動して記録媒体への印刷処理を実行する(STP8)。尚、上記処理は、それぞれ対応する各部が実行し、例えば伸張処理は図15に示すフローチャートに従って実行され(STP5−1、STP5−2)、描画データの展開処理は図16に示すフローチャートに従って実行される(STP6−1〜STP6−3)。
【0032】
尚、画像メモリ13では図17に示すように印刷エリアの容量を判断し、空き容量が存在する間、描画データの展開処理を行なう(STP7−1)。また、プリンタエンジン19は、図18に示すフローチャートに従って、印刷処理が可能であるかの判断を行いつつ、印刷処理を実行する(STP8−1、STP8−2)。
【0033】
一方、前述の判断(STP2)において、ソート番号のみの印刷データであると判断する場合、対応するデータを読み出し、記録データのソート処理を行う(STP9〜STP10)。前述のように、データ記録部14は図20に示す構成であり、ソート番号を検索して同じソート番号のデータを読み出し、記録データの比較処理を行う。
【0034】
この処理を具体的に説明する図が、図19に示すフローチャートである。すなわち、入力したバンド単位データと、同じソート番号のデータを比較し、両データのサイズが一致すれば(STP10−1)、対応するデータを読み出し(STP10−2)、前述と同様、データの伸張処理(STP5)、画像メモリ13への画像データの展開処理(STP6)、印刷データ描画部18への転送処理(STP7)、記録媒体への印刷処理を実行する(STP8)。
【0035】
したがって、このように処理することによって、データ記録部14に登録されたバンド単位データについては、再度印刷装置1に送信する必要がなく、対応するソート番号を送信するのみで印刷装置1による印刷処理を実行することができる。したがって、本例によれば転送時間を短縮することができ、効率よく印刷データの印刷処理を行なうことができる。
【0036】
尚、データ記録部4及び14に登録したバンド単位データは、ユーザが任意にクリアすることも可能であり、この場合印刷装置1側とホスト機器2側において同時に実行する必要がある。
(実施形態2)
【0037】
次に、本発明の実施形態2について説明する。
図21は本実施形態を説明するシステム図であり、前述の図1の構成と基本的に同じであるが、印刷装置1側の構成が異なる。尚、図1と同じ回路には同じ番号を付し、構成上の説明を省略する。
【0038】
印刷装置1は前述と同様、中央処理演算装置11、データ受信部12、画像メモリ13、伸張部15、データソート部16、データ比較部17、印刷データ描画部18、プリンタエンジン19で構成され、更に本例ではデータ振り分け部24、及び前述の実施形態1と構成が異なるデータ記録部25を有する。
【0039】
データ記録部25は、例えばエリア1〜エリア9の9つのエリアで構成され、各エリアにソート番号、頻度、及びデータ(バンド単位データ)が記憶される。図22はデータ記録部25のデータ構成であり、各エリアには対応するホスト機器のIP番号(IPアドレス)が登録されており、ネットワークを介して本例の印刷装置1に接続されたホスト機器2のIPアドレスが登録されている。尚、本例の場合、多数のホスト機器2が接続されており、9台のホスト機器2の接続に対応できる構成である。
【0040】
上記構成において、本例のバンディング印刷処理は前述の実施形態1と同様に処理され、データ記録部25には使用されたバンド単位データが使用頻度順にソートされ、ソート番号を付して登録されている。データ振り分け部24は、ホスト機器2に対応してデータの振り分けを行う機能を有し、具体的には図23に示すフローチャートに従って処理を行なう。
【0041】
先ず、新規バンド単位データが入力すると、バンド単位データに付加されたIPアドレスを判断する(ステップ(以下、Wで示す)1)。このIPアドレスの判断は、既にデータ記録部25に当該IPアドレスが登録されたエリアが存在するか判断するものであり、既にデータ記録部25に当該IPアドレスが登録されたエリアが存在する場合(W1がYES)、対応するエリアにバンド単位データを移動し、前述の実施形態1の処理を行う(W2、W3)。例えば、新たなバンド単位データであれば、当該エリアにデータを登録し、ソート処理を行なう。また、既に当該エリアに登録されたデータであれば、当該データに対応する頻度を+1し、ソート処理を行なう。
【0042】
一方、既にデータ記録部25に当該IP番号が登録されたエリアが存在しない場合(W1がNO)、データ記録部25の新エリアを判断し(W4)、空きエリアがある場合には(W4がYES)、新たなエリアを確保し、バンド単位データを移動する(W5)。この場合、データ記録部25の新たなエリアにIPアドレスを設定し、バンド単位データを登録する。また、空きエリアがない場合には(W4がNO)、新たなエリアへの移動は行なわない(W6)。
【0043】
以上のように本例によれば、ネットワークによって接続された複数のホスト機器2に対し、データ記録部を確保し、複数のホスト機器2に対しても効率よくバンディング印刷処理を行なうことができる。
【0044】
尚、上記実施形態の説明では、IPアドレスを使用してデータ記録部25を分割して使用したが、ハードディスク(HD)を使用してホスト機器2毎に使い分ける構成としてもよい。また、データ記録部25のソート処理を日付毎に行い、所定の期間を設け、古いデータから削除する構成としてもよい。
(実施形態3)
【0045】
次に、本発明の実施形態3について説明する。
図24は本実施形態を説明するシステム図であり、前述の図21の構成と基本的に同じであるが、印刷装置1側の構成が一部異なる。尚、図21と同じ回路には同じ番号を付し、構成上の説明を省略する。
【0046】
印刷装置1は前述と同様、中央処理演算装置11、データ受信部12、画像メモリ13、伸張部15、データソート部16、データ比較部17、印刷データ描画部18、プリンタエンジン19、データ振り分け部24、データ記録部25で構成され、更に本例ではIP受信頻度測定部26、及び記録データ削除部27を有する。
【0047】
データ記録部25は、前述と同様エリア1〜エリア9の9つのエリアで構成され、各エリアにソート番号、頻度、及びデータ(バンド単位データ)が記憶されている。また、各エリアには対応するホスト機器のIPアドレスが登録されており、本例の場合も、多数のホスト機器2が接続されており、9台のホスト機器2の接続に対応できる構成である。
【0048】
上記構成において、本例のバンディング印刷処理も前述の実施形態2と同様に行われ、データ振り分け部24によって、対応するエリアにバンド単位データが登録されている。
本例は上記エリア1〜9へのアクセス頻度を測定し、新たなホスト機器2からのデータ登録の要請があった場合に効率よく対応するものである。以下、具体的に説明する。
【0049】
図25乃至図27に示すフローチャートは、本例の処理を説明する図である。先ず、図25に示すフローチャートに従って、IP受信頻度測定部26は印刷装置1に転送される印刷データに含まれるIPアドレスを検出し、受信頻度を測定する(ステップ(以下、Vで示す)1)。図28は上記IP受信頻度測定部26で測定した情報を記録するテーブルであり、エリア毎に設定されたIPアドレスと頻度の情報が記録されている。
【0050】
IP受信頻度測定部26は、次に上記テーブル内をソートし、受信頻度順にIPアドレスの位置を入れ替える(V2)。このようにしてソート処理が行なわれた後のテーブル構成を示す図が、図29である。同図に示すように、受信頻度順に、IPアドレスが並べられ、例えば上からBest1、Best2、Best3・・・BestNの設定が行われている。
【0051】
上記処理は、次に説明するフローチャート(図26)のIP受信頻度に基づく更新処理(V3)に対応し、以後前述の図23に対応した処理を行う。すなわち、新規のバンド単位データが入力すると、このバンド単位データに付加されたIPアドレスを判断する(V4)。このIPアドレスの判断は、既にデータ記録部25に当該IPアドレスが登録されたエリアが存在するか判断するものであり、既にデータ記録部25に当該IPアドレスが登録されたエリアが存在する場合には(V4がYES)、対応するエリアにバンド単位データを移動し、前述の実施形態1の処理を行う(V5、V6)。一方、既にデータ記録部25に当該IPアドレスが登録されたエリアが存在しない場合(V4がNO)、データ記録部25の新エリアを判断し(V7)、空きエリアがある場合には(V7がYES)、新たなエリアを確保し、バンド単位データを移動する(V8)。
【0052】
一方、空きエリアがない場合(V7がNO)、本実施形態では、受信頻度の少ないエリアをチェックする(V9)。例えば、前述のテーブルが図29に示すソート状態である場合、例えばエリアに対応するIPアドレスの受信頻度は図30に示す状態である。この場合、受信頻度が最下位に位置するエリアLが対応する。
【0053】
したがって、最も受信頻度が低いエリアLを削除し、新たなバンド単位データを当該エリアLに登録する(V10、V11)。図27に示すフローチャートは、記録データ削除部27が行なう記録データの削除処理を示す。IP受信頻度のソートデータをチェックし(V12)、最も低い位置にあるエリアLを削除する(V13)。
【0054】
以上のように、本例によれば新たなバンド単位データが転送された場合、ホスト機器2に対応するデータ記録部25の空きエリアが存在しない場合でも、IP受信頻度測定部26の測定結果に基づいて、最も使用頻度の少ないエリアを空け、新たなホスト機器2からのバンド単位データの登録を行なうことができ、データ記録部25を効率よく使用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0055】
【図1】本実施形態に使用する印刷装置、及び印刷装置にネットワークを介して接続されたパーソナルコンピュータ等のホスト機器の接続構成を示すシステム図である。
【図2】実施形態1の処理動作の全体説明を行なうフローチャートである。
【図3】データ判断部の処理を示すフローチャートである。
【図4】チェックサム測定部の処理を示すフローチャートである。
【図5】データ比較部の処理を示すフローチャートである。
【図6】圧縮/伸張部の処理を示すフローチャートである。
【図7】データソート部の処理を示すフローチャートである。
【図8】データ転送部の処理を示すフローチャートである。
【図9】チェックサムの計算例を示す図である。
【図10】(a)は、データ記録部の基本構成を示す図であり、 (b)は、データ記録部の具体例を示す図である。
【図11】(a)は圧縮データを含まない転送データのデータフォーマットを説明する図であり、(b)は圧縮データを含む転送データのデータフォーマットを説明する図である。
【図12】(a)は圧縮データを含まない転送データの具体例を示す図であり、 (b)は圧縮データを含む転送データの具体例を示す図である。
【図13】印刷装置1の全体的な処理を説明するフローチャートである。
【図14】データ受信部の処理を説明するフローチャートである。
【図15】伸張部の処理を説明するフローチャートである。
【図16】印刷データ描画部の処理を説明するフローチャートである。
【図17】画像メモリを使用する処理を説明するフローチャートである。
【図18】プリンタエンジンの処理を説明するフローチャートである。
【図19】データ比較部の処理を説明するフローチャートである。
【図20】データ記録部の構成を説明する図である。
【図21】実施形態2のシステム構成を説明する図である。
【図22】実施形態2のデータ記録部の構成を説明する図である。
【図23】実施形態2の処理動作を説明するフローチャートである。
【図24】実施形態3のシステム構成を説明する図である。
【図25】実施形態3の処理動作を説明するフローチャートである。
【図26】実施形態3の処理動作を説明するフローチャートである。
【図27】実施形態3の処理動作を説明するフローチャートである。
【図28】IP受信頻度測定部で測定した情報を記録するテーブルを示す図である。
【図29】ソート処理が行なわれた後のテーブル構成を示す図である。
【図30】ソート処理が行なわれた後のエリアに対応する受信頻度を示す図である。
【符号の説明】
【0056】
1・・・印刷装置
2・・・ホスト機器
3・・・中央処理演算装置
4・・・データ記録部
5・・・チェックサム測定部
6・・・データ比較部
7・・・データ判断部
8・・・データソート部
9・・・圧縮/伸張部
10・・データ転送部
11・・中央処理演算装置
12・・データ受信部
13・・画像メモリ
14・・データ記録部
15・・伸張部
16・・データソート部
17・・データ比較部
18・・印刷データ描画部
19・・プリンタエンジン
24・・データ振り分け部
25・・データ記録部
26・・IP受信頻度測定部
27・・記録データ削除部
【特許請求の範囲】
【請求項1】
印刷装置とホスト機器がネットワークを介して接続された印刷システムであって、
前記印刷装置は
バンド単位データのチェックサム値と、該チェックサム値に対応する選択番号を記憶する記憶手段と、
作成した新たなバンド単位データのチェックサム値を計算し、前記記憶手段に記憶されたチェックサム値との比較を行なう比較手段と、
該比較の結果、両チェックサム値が一致するとき、前記チェックサム値に対応する選択番号を読み出し、バンディング印刷の情報と共に該選択番号の情報を前記印刷装置に送信する送信手段とを有し、
前記ホスト機器は、
前記選択番号に対応するバンド単位データを記憶する記憶手段と、
前記ホスト機器から送信されたバンディング印刷の情報と選択番号を入力する入力手段と、
前記バンディング印刷の情報を解析し、前記選択番号に対応するバンド単位データを読み出し、該バンド単位データに従って印刷処理を行なう印刷処理手段と、
を有することを特徴とする印刷システム。
【請求項2】
前記選択番号は、前記比較手段によって一致する頻度順にソートされたソート番号であることを特徴とする請求項1記載の印刷システム。
【請求項3】
ネットワークを介してホスト機器に接続された印刷装置であって、
バンド単位データのチェックサム値と、該チェックサム値に対応する番号であって、該チェックサム値の使用頻度に従ってソートしたソート番号を記憶する記憶手段と、
作成した新たなバンド単位データのチェックサム値を計算し、前記記憶手段に記憶されたチェックサム値との比較を行なう比較手段と、
該比較の結果、両チェックサム値が一致するとき、前記チェックサム値に対応するソート番号を読み出し、バンディング印刷の情報と共に該ソート番号の情報を前記印刷装置に送信し、該ソート番号に従ったバンド単位データに基づく印刷処理を行なわせる送信手段と、
を有することを特徴とする印刷装置。
【請求項4】
印刷装置とホスト機器がネットワークを介して接続された印刷システムであって、
バンド単位データのチェックサム値と、該チェックサム値に対応する選択番号を第1の記憶手段に記憶させる処理と、
作成した新たなバンド単位データのチェックサム値を計算し、前記第1の記憶手段に記憶されたチェックサム値との比較を行なう比較処理と、
該比較の結果、両チェックサム値が一致するとき、前記チェックサム値に対応する選択番号を読み出し、バンディング印刷の情報と共に該選択番号の情報を前記印刷装置に送信する送信処理と、
前記選択番号に対応するバンド単位データを第2の記憶手段に記憶させる処理と、
前記ホスト機器から送信されたバンディング印刷の情報と選択番号を入力させる入力処理と、
前記バンディング印刷の情報を解析し、前記選択番号に対応するバンド単位データを読み出し、該バンド単位データに従って印刷処理を行なう印刷処理と、
を行なうことを特徴とする印刷方法。
【請求項5】
前記選択番号は、前記比較手段によって一致する頻度順にソートされたソート番号であることを特徴とする請求項4記載の印刷方法。
【請求項6】
前記印刷装置の記憶手段は、前記ホスト機器毎に転送されたバンド単位データを記憶するエリアを有することを特徴とする請求項1、又は2記載の印刷システム。
【請求項7】
前記バンド単位データを記憶するエリアが存在しない場合、最も使用頻度の低いエリアのデータを消去し、新たなバンド単位データを該エリアに記憶することを特徴とする請求項6記載の印刷システム。
【請求項1】
印刷装置とホスト機器がネットワークを介して接続された印刷システムであって、
前記印刷装置は
バンド単位データのチェックサム値と、該チェックサム値に対応する選択番号を記憶する記憶手段と、
作成した新たなバンド単位データのチェックサム値を計算し、前記記憶手段に記憶されたチェックサム値との比較を行なう比較手段と、
該比較の結果、両チェックサム値が一致するとき、前記チェックサム値に対応する選択番号を読み出し、バンディング印刷の情報と共に該選択番号の情報を前記印刷装置に送信する送信手段とを有し、
前記ホスト機器は、
前記選択番号に対応するバンド単位データを記憶する記憶手段と、
前記ホスト機器から送信されたバンディング印刷の情報と選択番号を入力する入力手段と、
前記バンディング印刷の情報を解析し、前記選択番号に対応するバンド単位データを読み出し、該バンド単位データに従って印刷処理を行なう印刷処理手段と、
を有することを特徴とする印刷システム。
【請求項2】
前記選択番号は、前記比較手段によって一致する頻度順にソートされたソート番号であることを特徴とする請求項1記載の印刷システム。
【請求項3】
ネットワークを介してホスト機器に接続された印刷装置であって、
バンド単位データのチェックサム値と、該チェックサム値に対応する番号であって、該チェックサム値の使用頻度に従ってソートしたソート番号を記憶する記憶手段と、
作成した新たなバンド単位データのチェックサム値を計算し、前記記憶手段に記憶されたチェックサム値との比較を行なう比較手段と、
該比較の結果、両チェックサム値が一致するとき、前記チェックサム値に対応するソート番号を読み出し、バンディング印刷の情報と共に該ソート番号の情報を前記印刷装置に送信し、該ソート番号に従ったバンド単位データに基づく印刷処理を行なわせる送信手段と、
を有することを特徴とする印刷装置。
【請求項4】
印刷装置とホスト機器がネットワークを介して接続された印刷システムであって、
バンド単位データのチェックサム値と、該チェックサム値に対応する選択番号を第1の記憶手段に記憶させる処理と、
作成した新たなバンド単位データのチェックサム値を計算し、前記第1の記憶手段に記憶されたチェックサム値との比較を行なう比較処理と、
該比較の結果、両チェックサム値が一致するとき、前記チェックサム値に対応する選択番号を読み出し、バンディング印刷の情報と共に該選択番号の情報を前記印刷装置に送信する送信処理と、
前記選択番号に対応するバンド単位データを第2の記憶手段に記憶させる処理と、
前記ホスト機器から送信されたバンディング印刷の情報と選択番号を入力させる入力処理と、
前記バンディング印刷の情報を解析し、前記選択番号に対応するバンド単位データを読み出し、該バンド単位データに従って印刷処理を行なう印刷処理と、
を行なうことを特徴とする印刷方法。
【請求項5】
前記選択番号は、前記比較手段によって一致する頻度順にソートされたソート番号であることを特徴とする請求項4記載の印刷方法。
【請求項6】
前記印刷装置の記憶手段は、前記ホスト機器毎に転送されたバンド単位データを記憶するエリアを有することを特徴とする請求項1、又は2記載の印刷システム。
【請求項7】
前記バンド単位データを記憶するエリアが存在しない場合、最も使用頻度の低いエリアのデータを消去し、新たなバンド単位データを該エリアに記憶することを特徴とする請求項6記載の印刷システム。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23】
【図24】
【図25】
【図26】
【図27】
【図28】
【図29】
【図30】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23】
【図24】
【図25】
【図26】
【図27】
【図28】
【図29】
【図30】
【公開番号】特開2009−282924(P2009−282924A)
【公開日】平成21年12月3日(2009.12.3)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−137071(P2008−137071)
【出願日】平成20年5月26日(2008.5.26)
【出願人】(000104124)カシオ電子工業株式会社 (601)
【出願人】(000001443)カシオ計算機株式会社 (8,748)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成21年12月3日(2009.12.3)
【国際特許分類】
【出願日】平成20年5月26日(2008.5.26)
【出願人】(000104124)カシオ電子工業株式会社 (601)
【出願人】(000001443)カシオ計算機株式会社 (8,748)
【Fターム(参考)】
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