説明

即時使用可能な接続デバイス

【課題】閉鎖されたレシピエントと容器とを接続するためのデバイスを提供する。
【解決手段】閉鎖したレシピエント2と容器との間を連結するためのデバイスであって、閉鎖したレシピエント2は首部4を備え、首部4の開口部4aはストッパーによって密閉され、連結デバイスは、基部10であって、レシピエント2に取り付けるように適合され、そして内部ボアAを形成するスリーブ18を備える基部10;およびピストン19であって、ストッパーに対して脱係合される第1の位置と、第2の、ピストン19によって支持されるか、またはピストン19を構成する中空針がストッパーを通過する、いわゆる移動位置との間で、ボアA内でスライドするように適合される、ピストン19、を備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、閉鎖されたレシピエントと容器とを接続するためのデバイスに関する。本発明はまた、特に、閉鎖されたレシピエントおよび上記のタイプの接続デバイスを備える即時使用可能なアセンブリに関する。
【背景技術】
【0002】
医薬包装の分野において、比較的非剛性材料(例えば、エラストマー)製のストッパーによって閉鎖されるレシピエント内に、医療調製物の成分(例えば、その活性成分)を保管することは公知である。いつでも患者に投与できる液体形態の調製物、特に、薬物またはワクチンを得ることを目的として、レシピエントに含まれる成分を溶解するか、または懸濁液にそれを入れるために、ストッパーの穿孔処理後、液体がこのレシピエントに導入され得る。
【0003】
公報WO−A−97/10156、WO−A−98/37854およびSU−A−5 925 029は、レシピエントの首部を覆うように適合された基部を備え、そして内側ボアを形成するフランジ内で伸長する上記のタイプの接続デバイスを開示し、ここでピストンは、このボア内でスライドするように取り付けられている。このピストンは、レシピエントのストッパーを横切るこのピストンによって中空針が形成される移動位置に向かって押しつけるように備えられる。これらのデバイスは、その2つの位置(すなわち、ストッパーが脱離する位置および移動位置)の各々において、ピストンを維持するための手段を取り込むべきである。さらに、他の手段が、ピストンを、回転がストッパーの効果的な穿孔に有害であるような回転を可能な限り回避しつつ移動位置にガイドするために備えられなければならない。特に、穿孔の間の針の任意の回転は、ストッパー内のスライバーの形成を導き得る。これらのガイド手段により、公知のデバイスを構築する部品は複雑になり、従ってこれはそのコストを増大し、同時に、別個に製造された異なる部品が設計されそして1つずつ管理されなければならない。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明の特定の目的は、接続デバイスを提案することによってこれらの欠点を克服することであり、ここで、ピストンは、並進移動で前記の位置の間を効果的にガイドされ、一方、このデバイスのアセンブリのコストは、公知のデバイスのコストと比較して実質的に低い。
【課題を解決するための手段】
【0005】
このために、本発明は、閉鎖されたレシピエントと容器との間の接続のためのデバイスに関し、このレシピエントは、首部を備え、この首部の開口部は、ストッパーによって密閉され、ここで、この接続デバイスは、このレシピエントに取り付けられるように適合され、内部ボアを形成するスリーブを備える基部、ストッパーに対して脱係合される第1の位置と、第2の、ピストンの構成による中空針がこのストッパーを横切るいわゆる移動位置との間で、内側ボア内でスライドするように適合される、ピストン、を備える。このデバイスは、ピストンおよび基部が、一部品で形成され、そして上記の位置の間のピストンの移動を付随するために、このボアの中心軸に対して実質的に平行な方向で変形されるように適合された少なくとも1つの弾性トングによって連結されることを特徴とする。
【0006】
本発明によって、基部およびピストンは、1つの配向で取り付けられ、これによって、本発明のデバイスの製造の範囲が最適化され得、そしてそのコストが下げられ得る。この弾性トング(単数または複数)は、使用者が第1の位置と第2の位置との間にピストンおよび針を配置するために、適用しなければならない試みの強度を決定し、このような試みは比較的小さく、医師によるそれらの使用を容易にする。特に、ピストンは、かなりの努力が破損するために必要である1つ以上の破損可能タブによって基部に連結されている場合よりも、はるかに容易に移動する。本発明のトング(単数または複数)は、本質的にピストンの並進方向で変形され、そしてピストンの回転を可能にする方向では変形されない。なぜなら、これらのトングはまた、回転することなく、並進運動でそれらの2つの位置の間にピストンをガイドするための手段を構成するからである。
【0007】
本発明の非限定的な利点によると、このデバイスは、以下の特徴の1つ以上を取り込む:
このデバイスは、ボアの中心軸の周りに分散された複数の弾性トングを備え、これにより、このトングによって得られるガイドを分散することが可能になる。
【0008】
このトング(単数または複数)は、ボアの放射状表面に対して実質的に垂直の方向で測定されるその厚みより実質的に大きな、ボアの放射状表面に対して実質的に平行な方向で測定される幅を有する。このトングのこの形状によって、これらは、捻れに対して優れた剛性を示し、その結果、これらは、ボアの中心軸の周りのピストンの任意の回転に対して効果的に抵抗する。特に、この幅は、それらの厚みより5倍大きく設けられる。従って、これらのトングは、顕著に回転することなく、ボア内で並進運動でピストンをガイドする捻れに対して十分に剛性である。
【0009】
移動しているピストンにおいて、トングは、ボアの内側放射状表面およびピストンの外側放射状表面に対してアバットメントの2つのゾーンを形成する。
【0010】
基部は、レシピエントの首部を弾力的にはさむための手段、これらの手段の周りに設けられたこの首部上のはさみ位置において、これらの手段をフープ状にするためのリングを示し、このリングは、基部の保護のためのキャップと共に一部品で形成され、ここで、連続破損可能ゾーンは、このリングとこのキャップとを接続する。この破損可能ゾーンは、水密および気密の膜によって有利に形成され、その結果、これは、本発明に従うデバイスに装着されたレシピエントの保存の間、微生物汚染からこの基部を効果的に保護する。「水密および気密」との表現は、膜が、このようなデバイスが特にその保存の間に、通常抵抗する圧力に対して密であることを意味することが理解される。
【0011】
基部は、中空針の周りのストッパーの外側表面上のアバットメントのための手段を備え、これらの手段の直径は、この針の直径よりわずかに大きい。従って、これらの手段によって、必要な場合、穿孔されている間にストッパーの隆起を回避し、そして穿孔の間に針をガイドすることが可能になる。特に、これらの手段は、ストッパーに最も近いボアの一部を形成するスリーブによって構成されるように備えられ、このスリーブの縁部は、ストッパーの外側表面におけるこの縁部の表面穿孔を可能にするプロフィールを有するストッパーに対するアバットメントであることが意図される。従って、比較的小さな直径を有する制限された容量は、ピストンの周りかつボアの内側に形成され、特に、針がボアの中心軸に対して厳密に平行な方向でストッパー内で駆動されていない場合、この容量は、針とストッパーとの間における漏出に起因して損失し得る製品の量を制限する。
【0012】
本発明はまた、即時使用のためのアセンブリに関し、このアセンブリは、製品(特に、薬学的調製物)を含む閉鎖したレシピエント、およびこのレシピエントに取り付けられた上記のような接続デバイスを備え、このレシピエントは、首部を備え、この首部の開口部は、ストッパーによって密閉される。このようなアセンブリによって、医薬またはワクチンの成分(特に、活性成分、滅菌成分)を保存し、そして液体と混合することが必要とされる場合、それを調製することが可能になり、ここで、このピストンは、ピストン内で有効に維持され、そして交換の間ガイドされる。
本発明はさらに、以下の項目を提供する。
(項目1)閉鎖したレシピエント(2)と容器(3)との間を連結するためのデバイス(1)であって、該閉鎖したレシピエントは首部(4)を備え、該首部の開口部(4a)はストッパー(5)によって密閉され、該連結デバイスは、以下:
基部(10)であって、該レシピエントに取り付けるように適合され、そして内部ボア(A)を形成するスリーブ(18)を備える、基部(10);および
ピストン(19)であって、該ストッパーに対して脱係合される第1の位置と、第2の、該ピストンによって支持されるか、または該ピストンを構成する中空針が該ストッパーを通過する、いわゆる移動位置との間で、該ボア内でスライドするように適合される、ピストン、を備え、
該ピストン(19)および該基部(10)が一部品で形成され、そして、該第1の位置と第2の位置との間の該ピストンの運動を付随させるために、該ボア(A)の中心軸(X−X’)に対して本質的に平行な方向で、変形されるのに適合した少なくとも1つの弾性トング(26)によって連結されることを特徴とする、
デバイス。
(項目2)項目1に記載のデバイスであって、該デバイスが、前記中心軸(X−X’)の周りに分散した複数の弾性トング(26)を備えることを特徴とする、デバイス。
(項目3)項目1または2のいずれか1項に記載のデバイスであって、前記トング(26)が、放射状表面(20、27)に対して実質的に垂直な方向に測定された厚さより実質的に大きな、前記ボア(A)の該放射状表面に対して実質的に平行な方向で測定された幅(1)を有することを特徴とする、デバイス。
(項目4)前記幅(1)が、前記厚み(e)より5倍大きいことを特徴とする、項目3に記載のデバイス。
(項目5)項目1〜4のいずれか1項に記載のデバイスであって、移動位置において、前記トング(26)が、前記ボア(A)の内部放射状表面(20)および前記ピストン(19)の外側放射状表面(27)に対して、アバットメントの2つのゾーン(31、32)を形成することを特徴とする、デバイス。
(項目6)項目1〜5のいずれか1項に記載のデバイスであって、前記基部(10)が、前記首部(4)上で弾力的に挟むための手段(12、13)、該手段を該手段の周りに設けられた該首部上のはさみ位置において該手段をフープ状にするためのリング(42)であって、該基部を保護するためのキャップ(46)と共に一部品で形成される、リング、および該リングおよび該キャップを連結する連続破損可能ゾーン(47)を有することを特徴とする、デバイス。
(項目7)前記破損可能ゾーン(47)が、水密および気密の膜によって形成されることを特徴とする、項目6に記載のデバイス。
(項目8)項目1〜7のいずれか1項に記載のデバイスであって、前記基部(10)が、前記中空針(19)の周りの前記ストッパー(5)の外側表面(5c)上のアバットメントのための手段(18a)を備え、該手段の直径は、該針の直径よりわずかに大きいことを特徴とする、デバイス。
(項目9)項目8に記載のデバイスであって、前記アバットメント手段は、前記ストッパー(5)に最も近い前記スリーブ(18)の一部によって構成され、該スリーブの縁部(18a)は、該ストッパーの前記表面(5c)内の該縁部の表面浸透を可能にするプロフィールを有する該ストッパーに対するアバットメント内にあることが意図されていることを特徴とする、デバイス。
(項目10)製品、特に薬学的調製物を含む閉鎖されたレシピエント(2)を備える即時使用可能なアセンブリであって、該レシピエントには首部(4)が設けられ、該首部の開口部(4a)は、ストッパー(5)、および該レシピエントに取り付けられた項目1〜9のいずれか1項に記載の連結デバイス(1)によって密閉される、アセンブリ。
本発明は容易に理解され、そしてその他の利点は、例示のみのために示され、そして添付の図面を用いる、その原理に従う接続デバイスの実施形態の形態の以下の説明を読むとより明確になる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】図1は、本発明に従う即時使用可能アセンブリ、およびこのアセンブリと協同するように備えられるシリンジの拡大側面図である。
【図2】図2は、保存構造における、図1のアセンブリに取り付けられたデバイスの軸方向部分である。
【図3】図3は、部品は除去している、図2のデバイスの基部を形成する部品の斜視図である。
【図4】図4は、デバイスが移動構造にある、図2と同じ部分である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
ここで図面を参照すると、本発明に従うデバイス1は、二つの機能を有する:一方では、これは、レシピエント2(例えば、製品(示さず)を含むガラスフラスコ)のテーパープルーフ特性を保証し、そして予め密閉されるかとめられる。この製品は、経口摂取されるワクチンを形成することが意図された粉末であり得るか、または、任意の他のタイプの薬学的調製物、特に任意のタイプ医薬の液体であり得る。
【0015】
一方、デバイス1は、レシピエント2の内側と別の容器(例えば、レシピエント2に含まれる製品を溶解するか、またはそれを懸濁液に入れることが意図された液体を含むシリンジ3)の内側との間の密な接続を保証または確立する。シリンジの変わりに、容器3は、柔軟なバッグ、別のガラスフラスコまたは任意の他の容器によって形成され得る。
【0016】
フラスコ2は、首部4を備え、この首部の開口部4aは、比較的非剛性の材料(例えば、エラストマー、特に、ゴム)から作製されるストッパー5によって密に密閉される。本発明の改変した実施形態(示さず)よると、カプセルが、ストッパー5および首部4の外側環状部分4bの周りに配置され得、このカプセルは、ストッパー5を穿孔し得る中心開口部を備えられる。このストッパー5は、この開口部4aの内側への柔軟かつ密な取付けに適合された実質的に円柱形の中心部分5a、および部分4bをのせ、そしておそらくカプセルによって覆われている平坦部分5bを備える。
【0017】
デバイス1は、プラスチック材料(例えば、ポリエチレンおよび/またはポリプロピレン)の射出成形によって作製される2部品(すなわち、要素4および5周りに取り付けられることが意図される基部要素、すなわち基部10、およびエンベロープ)によって本質的に形成される。
【0018】
基部10は、要素2、4および5の対称の軸X−X’の中心に設けられた円柱型部分11を備える。この部分11は、下側縁部11a(断面で示される)、ストッパー5の上面または暴露表面に表面穿孔することが意図された鋭利なプロフィールを備える。部分11は、首部4の外側表面と協同するように適合された各々がくちばし型突起部13を備える複数の弾性タブ12内を伸長し、その結果、基部10は首部上で弾力的にはさむ。
【0019】
タブ12と部分11との間の連結において、基部10は、歯部14が係合されているストッパー5に対する基部10の回転を防ぐためのデバイスを形成する歯部14を設けられる。
【0020】
タブ12と部分11との間の連結のゾーン15に対する歯部14とは反対に、基部10は、第2シリーズの歯部16を支持する。
【0021】
縁部11aの反対側において、部分11は、中空針によって構成されるピストン19の保存および交換のための内側ボアAを形成するスリーブ18との連結のための環状バンド17内を伸長する。このスリーブの内側放射状表面10は、実質的に円柱形であり、そしてX−X’軸の中心、従って、ボアAの中心軸上にあり、一方、その外側表面21はわずかに短くされ、そしてこれは1つの二重に傾斜を付けられたラグ22および22’を支持し、これらのラグによって、基部10にシリンジ3を取り付けるためのナット6を使用することによって、これは「LUER−LOCK」型のシリンジ3を固定するためのシステムと協同し得る。シリンジ3およびナット6は、ナット6がシリンジ3の一体部分を形成するという事実によって、クリッピングによって連結され得る。
【0022】
中空針19は、鋭利点25付近に中心チャネル23および3つの開口部(このうち2つは、図2および4に示される)を形成する。
【0023】
図3により詳細に示されるように、スリーブ18および針19は、3つの弾性トング26によって接続され、その結果、要素11〜26は、基部10を構成する単一部品を形成する。
【0024】
トング26は、表面20および27に対して垂直に測定された厚さeよりお大きい、針19の表面20または外側放射状表面27に対して平行に測定された幅lを有する。このように、トング26は、軸X−X’に対して平行な方向に変形され得るが、軸X−X’の周りの回転に対して比較的強い剛性を示す。実施において、幅lは、厚さeより少なくとも5倍大きい。
【0025】
フランジ2の反対にあるスリーブ18の縁部18aは、縁部11aと同様に、ストッパー5の表面5c内で表面穿孔を可能にする鋭利プロフィールを示し、中空容量28は、ストッパー5に最も近いスリーブ18の部分と円筒型部分11との間で規定される。
【0026】
くちばし型突起部13が首部4の部分4bの下側にある場合、エンベロープ40はまた、一部品であり、そしてタブ12のフープとして働くリング41を備える。リング41は、くちばし型突起部13の下でロックするための内側フランジ41に接する。このリング41は、基部10のより特定の部分11を囲むわずかに小さい直径の第2のリング42内で伸長する。リング41と42との間の、その内側表面における連結ゾーン43のレベルにおいて、エンベロープ40は、回転中に、基部10に対するエンベロープ40の固定を可能にするために、基部10の歯部16と協同するように設けられた歯部44を備える。
【0027】
この内側放射状表面において、リング42は、基部10とエンベロープ40との間で、シールの介入なしに、X−X’軸の中心およびそれに対して垂直に配置され、密なアセンブリを形成することが意図された3つのリブ45を生じる。基部10とエンベロープ40との間のアセンブリは、リング42がリブ45のようなタイプの少なくとも1つのリブを支持している限りは、密である。3つ以下または以上であり得るリブの実際の数は、設計の選択に依存する。
【0028】
キャップ46は、エンベロープ40の一体部分を形成し、そして小さな厚みの連続破損可能ゾーン47によってリング42の上側縁部に連結される。ゾーン47の厚さは、0.05mmと0.1mmとの間に入れられる。
【0029】
図2および3の構成において、デバイス1は、レシピエント2に含まれる製品の保存の間、比較的長時間レシピエント2に取り付けられる。シリンジ3がレシピエント2に連結される場合、キャップ45は、その上にゾーン47を引き裂く効果を有する回転移動Rを及ぼすことによって除去される。なぜなら、要素10〜45は、首部4の周りの回転に対して固定されるからである。
【0030】
次いで、端部3aをスリーブ18内で前進させるためのナット6を使用することによって、スリーブ18の内側にシリンジ3の端部3aを導入することが可能である。特に、シリンジがナット6のようなタイプのナットを備えられていない場合、針19への並進移動を伝達するために、シリンジ3をレシピエントの方向に押すこともまた可能である。従って、図4の矢印Fにより表される、押しつけの試みは、針19上に生み出され、その結果、この針はストッパー5を穿孔し、これにより、チャネル23および開口部24を通して、レシピエント2と端部3aのチャネル3bの内部容量を連絡して配置し得る。
【0031】
この構成において、トング26は、図2および3のそれらの構成に対して変形される。
【0032】
図2および3の構成において、各トング26は、表面5cに対して距離dだけ間隔をあけられたピストン19に固定された端部29を有し、一方、表面20に固定された端部30は、同じ表面5cに対して距離d’だけ間隔をあけられた表面20に固定される。距離dは、図2および3の構成の距離d’より大きい。反対に、図4の構成において、距離dは、一定のままである距離d’より小さい。言い換えると、各トング26の端部29は、ストッパー5の穿孔に対応する針またはピストン19の並進の間、ストッパー5に向かって前進する。
【0033】
図4の構成において、トング26は、それぞれ、表面27および20のアバットメント31および32の2つのゾーンを形成し、その結果、レシピエント2の内部容量の方向の針19の前進は、この構成においてブロックされる。このように、トング26は、ストッパー5の穿孔の間に、針19のずれをとめ得る。
【0034】
ストッパー5の穿孔の間、スリーブ18の縁部18aは、永久的にストッパー5に対して固定したアバットメントであり、これによって、アバットメントを構成する材料のクリーピング(creeping)に起因するストッパーの隆起の任意の影響が回避され得る。さらに、表面5c内の縁部18aの表面穿孔は、針19の周りのスリーブ18の内側に規定される容量50の間、およびストッパー5とシリンジの端部3aと容量28との間の密閉を保証する。デッドボリューム50は、針19とストッパー5との間の漏出に起因するレシピエント2からの液体の一部が流れ得る容量を構成する。このように、活性液体の最大損失は、この容量50に制限され、この容量50は、表面20と27との間の直径の非常にわずかな差違に起因して比較的小さくあり得る。
【0035】
トング26の弾性は、図4に示されるこの構成が安定な構成であるように選択され得、ここで、針19は、端部3aの除去の後を含めて、フランジ22を装着されたスリーブの開口部の方向に上昇する傾向がない。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
本明細書に記載の発明。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2010−207610(P2010−207610A)
【公開日】平成22年9月24日(2010.9.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−119921(P2010−119921)
【出願日】平成22年5月25日(2010.5.25)
【分割の表示】特願2001−534690(P2001−534690)の分割
【原出願日】平成12年11月2日(2000.11.2)
【出願人】(504318625)
【Fターム(参考)】