説明

厚紙の箱に製品を自動的に包装するための機械

本発明は、厚紙の箱(12)への製品(28)の自動包装機械(10)であって、ブランク(14)を形成する第1ステーション(A)と、このステーション(A)で形成された箱(12A)を外への経路に沿い製品(28)を箱詰めする箱詰め用第2ステーション(B)に向け、さらにこの箱(12C)を閉じる第3ステーション(C)に向けて搬送するための搬送装置(30)とを有する機械(10)に関する。本発明は、搬送装置(30)が、台(32)を有し、この台は、最上流側及び最下流側の位置の間を長手方向に可動に取付けられ、第1ステーション(A)から第2ステーション(B)へ形成された箱(12A)を搬送する少なくとも1つの第1の把持部(36)と、第2ステーション(B)から第3ステーション(C)へ他の詰められた箱(12B)を同時に搬送する第2の把持部(38)とを有している箱の搬送手段(34)を支持していることを特徴とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、厚紙の箱に1つの製品又は複数の製品を自動的に包装するための機械に関する。
【0002】
本発明は、特に、箱を作成し、詰めて、封止するための少なくとも3つの連続する作業からなる箱詰めサイクルで、1つの製品又は複数の製品を厚紙の箱に包装するための機械であって、前記機械の長手方向の包装ラインに沿って配置された箱詰め手段と、上流側の端から下流側の、少なくとも部分的に作成される目的の一連の複数の箱用ブランクを所定のレートで受ける、第1の、作成用のステーションと、この箱に包装される前記製品を載せることができる関連付けされた装填手段により、前記製品が前記箱に包装される第2の、箱詰め用のステーションに向けて、続いて前記箱が、この箱が前記機械から排出される前に封止される第3の、箱の封止用のステーションに、このように作成された前記箱を外向きの経路で下流側の方向に、連続的に搬送するための搬送装置とを有する機械に関する。
【背景技術】
【0003】
複数の製品、特に、缶、ボトル、袋など、すなわち一般にいかなるの種類の包装された品物のような包装された製品を、例えば、製造場所から販売店へ発送するために、これら製品を保護し、輸送するのをより容易にする目的で、包装即ち箱詰めするためのこのタイプの数多くの包装機械が既知である。
【0004】
様々なタイプの包装機械が、従来、製品を箱詰めし、又はオーバーラッピングするために用いられる厚紙の箱のタイプに応じて構成されている。
【0005】
この「オーバーラッピング」という用語は、あらかじめ包装された複数の製品からなるグループ即ちバッチ(複数のバッチ)を補強し、又は保護する作業を規定している。
【0006】
このように、「アメリカンボックス」として知られる複数のフラップを備えた箱を用いる「箱詰め」タイプの機械と、「ラップアラウンド」タイプの箱を用いる「オーバーラッパー」タイプの機械との間では、明らかな相違がある。
【0007】
包装機械のタイプが何であれ、箱詰めサイクルは、一般に、少なくとも3つの作業を伴う。すなわち、この箱を作成することと、この箱に詰めることと、この箱を封止することである。これらの作業は、様々なステーションの間で箱を搬送する搬送装置のおかげで、搬送ラインに沿って連続して実行される。
【0008】
例えば、平行に取付けられ、各々が箱の底部をその4つの角の近くで規制するように配置された複数のつめを有し、これら箱を機械の搬送ラインの複数のステーションの各々に搬送することができるようにした、2つのチェーンを備えた搬送装置が既知である。
【0009】
したがって、各箱の底部の側部は、2つの連続したつめの間にある各チェーンの長手方向部分と接触している。これらつめは、各チェーンに固定され、箱を進行方向に長手方向で規制するようにチェーンの垂直上方に延びるように取付けられ、この結果、品物を箱詰めすることができる。
【0010】
輪になったチェーンは、モータのような駆動手段により回転され、駆動手段は、2つの横方向の軸に接続され、スプロケットが取付けられ、包装ラインの上流側及び下流側の端の各々に配置されている。
【0011】
しかしながら、このようなチェーンタイプの搬送装置は、完全に満足のいくものではない。
【0012】
問題は、高い作業速度では、チェーンタイプの搬送装置は、一般に、つめの間に箱用ブランク又は箱を正確に位置付けることができず、この結果、箱が正確に規制されず、位置付けられない結果として、特に箱詰めの間に、作業上の事故が生じうる。
【0013】
加えて、各チェーンを作り上げる関節結合されたリンクは、搬送装置がさらされる様々なタイプの埃と汚れとに敏感であることが見出されてきた。
【0014】
結果として、このようなチェーンタイプの搬送装置は、例えば、化粧品製品の分野のような一部の用途では、満足がいくものではない。特にこのような用途では、このような搬送機械は、特に処理量の増加のかたちで向上した信頼性と、向上した生産性とを発揮し、このような搬送装置が、有利に厚紙の箱の様式が迅速に変化することに対処することができることができるように作業上の柔軟性を発揮することが必要とされる。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0015】
したがって、本発明の目的は、従来技術の不都合な点を克服し、この目的のために、特により信頼性があり、より高速で動作することができる機械を提案することである。
【課題を解決するための手段】
【0016】
これらの目的のために、本発明は、上述のタイプの包装機械において、前記搬送機械は、最上流側の位置と最下流側の位置との間で長手方向に動作することができるように取り付けられ、少なくとも、前記第1のステーションから前記第2のステーションに作成された箱を搬送するための第1の把持部と、前記第2のステーションから前記第3のステーションに他の詰められた箱を同時に搬送するための第2の把持部とを有している箱の搬送手段を支持している台を有していることを特徴とする機械を提案する。
【0017】
本発明の他の態様によれば、
前記把持部の各々は、上流側の規制手段と下流側の規制手段とを有し、これら規制手段は、
1つの所定のステーションから次のステーションに同時に各箱を搬送するために、前記規制手段が対応する箱の部分と協働する作動位置と、
前記箱を搬送して、前記規制手段は引き込まれ、戻り経路で前記台がその上流側の初期位置を再び取ることができるようにする非作動位置と、
の間で動くことができるように取付けられている。
【0018】
前記搬送装置は、前記機械の前記封止用のステーションCから前記封止された箱を排出するための排出手段を有し、この排出手段は、前記上流側の規制手段の動作と同期するように、作動位置と非作動位置との間を動くように取付けられている。
【0019】
前記作動位置では、各把持部の前記規制手段又は排出手段は、前記箱の水平な底部に隣接した複数の横方向の面の少なくとも一部と協働し、各箱の底部が、2つの連続するステーションの間で案内経路に沿って摺動するようにする。
【0020】
前記案内経路は、間に前記第1及び第2の把持部の規制手段、並びに/もしくは排出手段が位置している、前記搬送ラインの2つの長手方向のレールの水平な支持上面からなる。
【0021】
各把持部の前記規制手段並びに/もしくは前記排出手段は、それぞれ、前記長手方向のレールに直交する横方向軸を中心として、前記上流側及び下流側の規制手段並びに/もしくは前記排出手段が、前記レールの水平な上面の垂直上方に延びて、前記箱と協働するようにする前記作動位置と、前記台の戻り経路の間に、前記上流側及び下流側の規制手段並びに/もしくは前記排出手段とが、前記水平な上面の下方に引込まれる前記非作動位置との間で、回動することができるように取付けられている。
【0022】
前記機械は、前記規制手段並びに/もしくは前記排出手段が、これらの非作動位置に引込まれている場合に、各箱を所定のステーションで長手方向の位置で一時的に保持することができる固定手段を有している。
【0023】
一時的な前記固定手段は、複数の指部からなり、これら指部は、前記長手方向のレールの各々に配置され、これら指部が、前記レールの水平な上面の平面の上方に突出し、前記箱を固定するようにする動作位置と、これら指部が、水平な上面の下方に引込まれ、前記箱が次のステーションに搬送される間、この箱と相互に作用しないようにする休止位置との間を動くことができるように取付けられている。
【0024】
前記台は、前記上流側の規制手段並びに/もしくは前記排出手段を支持している垂直な第1のフランジと、前記下流側の規制手段を支持している垂直な第2のフランジとを有し、これら第1及び第2のフランジは、互いに長手方向に動くことができるように取付けられ、前記上流側及び下流側の規制手段との間の長手方向の間隔、並びに/もしくは前記排出手段と固定手段との間の長手方向の間隔を、前記厚紙の箱の寸法、特にこの箱の底部の長さ、に合うように調整することができるようにする。
【0025】
把持部の各規制手段、並びに/もしくは前記排出手段は、1対のアームからなり、これらアームのうち、少なくとも一方は、横方向に動くことができるように取付けられ、これらアームの各々の間の横方向の間隔を、前記厚紙の箱の寸法、特にこの箱の底部の幅P、に合うように調整することができるようにする。
【0026】
前記台は、前記包装ラインの垂直下方に位置するスペースを空けるように、この包装ラインの外側に横方向で配置され、特に、前記搬送手段を調整するために、又はメインテナンス又はクリーニング作業を実行するために、前記機械のこの部分に接近することが容易になるようにしている。
【0027】
本発明の他の態様と有利な点とは、以下の詳細な説明を読むと明らかになる。詳細な説明の理解のために添付された図面が参照される。
【発明を実施するための最良の形態】
【0028】
本明細書と請求項では、「下流側」及び「上流側」と、「上方の」及び「下方の」と、「外部」及び「内部」と、「縦の」、「垂直の」、及び「横の」方向のような用語が、図に示されている3面座標系(re’fe’rence au trie`dre) (L、V、T)と明細書に与えられている定義とを参照して用いられる。
【0029】
加えて、本発明の、同一の、同様の、又は類似の部材は、同一の参照符号により指示される。
【0030】
図1乃至図3は、本発明の一実施形態を示している、厚紙(ボール紙)製の箱12内に製品又は複数の製品を自動的に包装するための機械10を示している。
【0031】
この場合の機械10は、「オーバーラッピング」タイプの機械、すなわち図4と図5とに示されているような複数の包装製品を収容する箱が、基本的にこの製品の周りに巻かれることを意味する「ラップ」又は「ラップアラウンド」タイプの箱用ブランク14を連続的に作り上げることにより得られる機械である。
【0032】
この機械10による製品の包装は、主に、箱12の作成と箱詰めと封止との少なくとも3つの連続する動作を行なう箱詰めすなわち箱詰め包装サイクルに従って行なわれることが好ましい。
【0033】
これら箱詰め動作は、慣例により、文字A、B、及びCにより指示されている異なる作業ステーションで実行され、この結果、これら箱の間で区別するために、各箱12は、以下では、この箱が位置しているステーションに対応した文字により、すなわち、作成された箱12Aの場合で、箱詰めされた箱12Bの場合で、封止された箱12Bの場合で、それぞれ特定される。
【0034】
このように、機械10は、この機械の長手方向の(縦方向の)包装ライン16に沿って配置され、すなわち前記サイクルの間に複数の箱12が進行する方向に関して上流側から下流側の方向に配置され、この場合、図1乃至3に示されているように3つの連続する作業ステーションA、B及びCに位置している従来の箱詰め手段を有している。
【0035】
既知のように、機械10は、包装ライン16の第1のステーションの上流側に図1乃至図3に示されていない手段、例えば、箱用ブランク14を格納するための手段を有し、この格納するための手段は、各箱用ブランク14を所定のレートでこの箱用ブランク14を少なくとも部分的に作成するために受入れる第1のステーションAに搬送するための手段と連絡している。
【0036】
理解を容易にするために、図4は、「ラップ」タイプの箱用ブランク14の例を示し、図5(a)乃至図5(f)は、前記サイクルに従って機械10の包装ライン16に沿って連続して実行される様々な変換工程を、すなわち箱用ブランク14の作成から複数の製品を収容したラップタイプの箱12の最終的な封止までを示している。
【0037】
ラップタイプの箱12の箱用ブランク14は、作成されるまで、平坦で通常コルゲーションの設けられたダンボール紙から形成されている。したがって、この箱用ブランク14は、平積みされ、これら箱用ブランクを輸送し、取り扱い、格納することさえ容易にすることが好都合である。
【0038】
もちろん、箱12になる箱ブランク14の寸法は、包装される製品の寸法に応じて決定される。
【0039】
この箱12は、慣例により、高さ(H)、長さ(L)、及び深さ(P)が、図4と図5との三面座標系L,V,Tに従った垂直方向、縦方向、及び横方向に、この場合それぞれ対応している直角の平行六面体である。
【0040】
図4の箱用ブランク14は、主に、この場合1乃至4で参照される長方形形状の4つの面を有し、これら面には、5乃至8で参照される少なくとも2つのフラップが側方に設けられ、1対のフラップの各フラップは、他方のフラップに面するように位置している。
【0041】
図5(a)乃至図5(f)で比較的よく見ることができるように、これら面1乃至4は、様々な形成作業の後で、それぞれ、一方では、箱の4つの面のうちの2つ1、3を、他方では、箱12の底部2と蓋部4とを形成する。
【0042】
このように、この場合、垂直面1、3は、箱12の横方向の面に対応し、一方で、側面は、それぞれ面1、2、3及び4により支持され、5、6、7、及び8で参照される4つの側方フラップを、特に接着結合により組み立ていることにより、各々形成される。
【0043】
この場合、横方向フラップ9は、蓋部4の横方向の自由端に固定され、側面1の外面に、もしくは代わりに内面に、折り曲げられ、続いて、詰められた箱12Bを封止する作業の間に、この側面1に固定される。
【0044】
面すなわち表面は、この面が前記複数の製品を収容する目的の、箱12の容積の内部に向いている場合、「内部の」と称され、逆の場合には、「外部の」と称される。
【0045】
代わりに、フラップ9は、箱用ブランク14の横方向の面1の横方向の自由端に固定される。
【0046】
箱詰め機械10により実行され、図5(a)乃至図5(f)に示されているような、箱詰めサイクルの様々な連続的な作業を以下で説明する。
【0047】
機械10が箱用ブランク14のスタックを有している格納マガジン18を備え、この格納マガジンに、このマガジン18から第1の、作成用のステーションAへ箱用ブランク14を搬送する目的の抜き出し手段を形成する搬送アーム20が関連付けられていることは好ましい。
【0048】
この格納マガジン18には、箱用ブランク供給手段により箱用ブランク14が自動的に供給されることが好都合である。
【0049】
図5(a)に示されている搬送アーム20は、横方向軸(図示されていない)を中心としてこの搬送アームの端部のうちの1つ、すなわち下方の端部で、この搬送アームがほぼ垂直に移動する高い抜き出し位置と、この搬送アームがほぼ水平に移動する低い作成位置とのそれぞれの間を移動することができるように取付けられている。
【0050】
この搬送アーム20は、この搬送アームの他方の端部、すなわち上方の端部で、箱用ブランク14を把持するための複数の吸着カップのような把持手段を有し、これら把持手段は、この場合、空気圧タイプであるが、代わりに選択的に制御することができる吸着装置(図示されていない)に関連付けられた複数の吸着カップ22を備えたアレイのような機械的なタイプでもよい。
【0051】
図5(a)乃至5(c)に示されているように、搬送アーム20が最初に高い抜き出し位置にある場合、吸着カップ22は、近接する箱用ブランク14と協働し、この例ではこのブランクの底部2に下向きの吸着力をかける。
【0052】
アーム20により、近接する箱用ブランク14は、マガジン18から抜き出され、このアームは、回転するように形成されている場合には、その回転軸を中心として下方の位置へと回動する。
【0053】
マガジン18は、箱用ブランク14を保持するための保持手段を有し、この保持手段は、固定され、又は可動で、例えば、この場合、フラップ5乃至8の近くに位置している垂直な複数の保持バー19からなり、近接するブランク14がマガジン18から抜き出されることが可能となるように曲がることにより、これらフラップ5乃至8がこれら保持バー19に対して脇による(s’effacent)ようにする。
【0054】
図5(b)は、アームの前記高い位置から低い位置への下向きの動作の間の中間位置にあるアーム20を特に示している。この動作で、ブランク14は、案内手段24、26と協働し、この結果、底部2に隣接している箱用ブランクの複数の面がほぼ垂直な位置に曲がる。
【0055】
これら案内手段24、26が、一方では、上流側で横方向の面1の外面と協働し底部2と共通の横方向端部を中心とした第1の曲げを生じさせる2つの弓状のフープ24を有し、他方では、下流側で対向する面3と蓋部4の外面と協働し対向する横方向端部を中心とした、すなわち前記底部と面3とに共通の端部を中心とした第2の曲げを生じさせる複数の案内ロッド22を有していることは好ましい。
【0056】
曲げによるこの作成のこの第1の作業は、包装のための製品が引き続いて載せられる、箱12の水平な底部2を形成する主な目的を持っている。
【0057】
しかしながら、底部2は、封止された箱12Cの結果としての底部を必ずしも構成せず、この底部は、包装された製品の実際の方向により決定され、箱詰めのために採用された方向と異なっていてもよい。
【0058】
図5(c)は、一旦箱用ブランク14が少なくとも部分的に作成されると、ラップタイプの箱12がそのまま、機械10の包装ライン16の第1の作成用のステーションAで受け取られることを示している。
【0059】
吸着装置(図示されていない)は、搬送アーム20がその低い位置に到達し、この結果、引き続いて吸着カップ22が底部2の下側と協働することを停止する場合、搬送アームの吸着効果を解放するように形成されている。
【0060】
第1の、作成用のステーションAから、このように作成された箱12Aを、本発明による搬送装置30により下流側方向に連続的に、第2の、箱詰め用のステーションに搬送することができ、この第2の、箱詰め用のステーションでは、図5(d)に示されているように、包装のための複数の製品28が、箱詰めされた箱12Bの底部2に載せられ、続いて、封止された箱12Cが機械10から排出される前に、図5(f)に示されている第3の、封止用のステーションCに搬送することができる。
【0061】
作成された箱12Aが、箱詰め用のステーションBに搬送される間に、再び自由になったアーム20は、続いて反対方向に、すなわちこのアームの高い抜き出し位置に移動され、このアームがマガジン18から新しい箱用ブランク14を第1のステーションAに運ぶことができるようにする。
【0062】
このアーム20が、上流側の方向への第1の縦方向の並進運動と、続いて吸盤22を支持している上部が箱12Aの底部2と干渉するいかなる危険ももはやない場合に、このアームの高い抜き出し位置への第2の垂直な回転運動とからなる動作でこのアームの低い位置から離れることができるように伸縮式の本体を有し、このアーム20がこの抜き出し位置に到達する前にこのアームの初期の長さに戻るように形成されていることは好都合である。
【0063】
既知のように、この機械10は、包装ライン16の各側で側方に、一方では、この包装ライン16に沿って長手方向に位置し、連続する箱詰め作業の間作用する、ブランク14の様々なフラップ5乃至9を保持し並びに/もしくは位置付けるための手段(図示されていない)を有し、他方では、これらフラップ5乃至9に接着剤を塗布するための手段(図示されていない)を有している。
【0064】
この接着剤を塗布する手段は、例えば、各フラップの所定の接着剤塗布領域に加熱された接着剤を正確にスプレーすることができる複数の「銃」からなる。
【0065】
図5(c)乃至図5(f)では、箱詰めサイクルの間に様々なフラップ5乃至9を折り曲げる際に実行される動作を示すように、点線で描かれた矢印が用いられている。
【0066】
フラップ6がステーションAでほぼ水平に位置し、続いてステーションBまでこの位置で保持され、一方、フラップ5、7は、それぞれ、AとBとの間で搬送中に、並びに/もしくはステーションBで、箱12A、12Bの内側に向かって畳まれ、これらのフラップが側方に位置し、すなわち横方向の面1、3と底部2とに直角に位置するようにすることは好ましい。
【0067】
機械10は、箱詰め用のステーションBの図5(d)で矢印Fにより示されているように一般にバッチに形成された複数の製品28を取り上げ、搬送するための装填装置(図示されていない)も有している。
【0068】
既知のように、作成された箱12Aに複数の製品28を詰める作業を、箱12Bの複数の側方の面のうちの開いた面を介して横方向に、又は前もってステーションAで作成された箱12Bの水平な底部2に複数の製品28を載せるように垂直下方に、実行することができる。
【0069】
複数の製品からなるバッチを取上げるための把持手段を有している自動アームのような、これら製品28を横方向に又は垂直方向に箱詰めするための数多くの装填装置が既知である。
【0070】
この把持手段(図示されていない)は、特に、包装と、箱の中に搬送される製品のタイプとに応じ、この結果、この手段は、把持部のような機械的なタイプでもよく、又は代わりに吸着カップのような空気圧タイプでもよい。
【0071】
箱が垂直方向に詰められる場合、フラップ5、7の各対は、接着剤を各対に塗布することができるように前記側方の位置に保持され、フラップ5、7の各々が、詰められた箱12Bが第3の、封止用のステーションCに搬送される場合、対応するフラップ6に接着剤で接着されることが可能なようにすることは好都合である。
【0072】
このことを行なうために、各フラップ6が、曲げられ垂直方向上方に畳まれ、確実に組み立てられることが保障されるのに十分に長い所定の時間の間、フラップ5、7に押圧されることは、好都合である。この結果、箱12の他の2つの面、すなわち側方の面が、部分的に形成された。
【0073】
図5(e)と図5(f)とを比較することにより見ることができるように、蓋部4は、この場合、封止用のステーションCに備えられている曲げ/畳み手段(図示されていない)を用いて、曲げられ下方に畳まれた結果、この蓋部は、水平な底部2に平行に延びている。
【0074】
同様に、フラップ8は、既に接着剤が塗布されたフラップ5、7に曲げられ畳まれて、箱12の側方の面の形成は終了し、フラップ9は、横方向の面1の既に接着剤が塗布された外面に曲げられ畳まれて、箱詰めされた箱12Bの封止は終了する。
【0075】
代わりに、例えば、複数の製品28を取上げたことにより、箱12Bの上方に位置する横方向の第1の動作が生じ、続いてこれら製品28を載せる垂直な第2の動作が生じる装填/箱詰め装置の把持手段を備えた接着剤塗布手段として動作する接着剤塗布手段により、フラップ9には、接着剤が塗布される。
【0076】
既知のように、封止用のステーションCは、前記箱が平行六面体に作成されたことを検査し、前記フラップのような様々な接着剤が塗布された部分に押し込み力をかけて、これら部分が確実に固定されるようにする押圧並びに/もしくは検査(e’querrage)手段を有していることは好都合である。
【0077】
以下では、図6乃至図8に詳細が示されている、本発明による搬送装置30の例示的な実施形態を説明する。
【0078】
本発明によれば、搬送装置30は、長手方向に両方向に前後に最上流側の位置と最下流側の位置との間で移動可能なように取り付けられ、この場合作成された箱12Aを第1のステーションAから第2のステーションBに搬送するための第1の把持部36と、同時に他の箱詰めされた箱12Bを第2のステーションBから第3のステーションCに搬送するための第2の把持部38とからなる箱搬送手段34を支持している台(chariot)32を備えている。
【0079】
第1及び第2の把持部36、38の各々が、箱12の、上流側の規制手段40と下流側の規制手段42との少なくとも1つを有していることは好都合である。
【0080】
これら上流側の規制手段40と下流側の規制手段42とは、これら規制手段が、
所定の1つのステーションから次のステーションに各箱12A、12Bを同時に搬送するために、規制手段40、42が、対応する箱12A、12Bの部分と協働する作動位置と、
これら箱12A、12Bを搬送して、規制手段40、42が、台32が経路を戻ってこの台の上流側の初期位置に再び位置を取ることができるように、引き込まれる非作動位置と、
の間を動くことができるように取り付けられている。
【0081】
台32が最上流側の位置にある場合、箱に作成された箱用ブランク14は、図1乃至図6のステーションAで示されている作成された箱12Aを構成する。
【0082】
上で説明したように、実際に起こることは、箱用ブランク14が、搬送アーム20により取上げられ、案内手段24、26とこのアーム20との組合された作動を介して作成され、図5cに示されているような箱12Aの位置は、底部2を水平にして、この搬送アーム20がこのアームの低い作成位置に到達する場合に得られることである。
【0083】
この場合、作成された箱12Aは、作動位置にある把持部36、38の規制手段40、42によりこの位置に保持される。
【0084】
より具体的には、この作動位置では、各把持部36、38の規制手段40、42は、2つの連続するステーションの間で、各箱の底部2が水平な案内経路44に沿って摺動するように、箱12の水平な底部2に隣接している上流側の面1と下流側の面3の一部と協働する。
【0085】
箱用ブランク14を案内するための、複数のロッド26からなる上流側の案内手段が、この案内手段が、これらロッドがステーションAで箱12の蓋部4を所定位置に保持する低い保持位置と、これらロッドが搬送装置30の第1の把持部36によるステーションAからステーションBへの箱12Aの搬送の妨げとならないように、これらロッド26が上向きに動かされて取る高い開放位置との間を、垂直方向に動くことができるように取り付けられていることは好都合である。
【0086】
案内経路44は、前記機械の搬送ライン16に沿って長手方向に、すなわち上流側の端から下流側に、案内経路44に対して、したがって包装ライン16に対して、側方に、この場合左側に、位置しているステーションA、B及びCに隣接して延びている。
【0087】
案内経路44は、平行であり、包装ライン16を長手方向と横方向とに規定している2つの長手方向のレール48からなる水平な支持上面からなることが好ましい。
【0088】
台32の第1及び第2の把持部36、38の規制手段40、42は、これら2つのレール48の間に横断するように配置され、この結果、これら規制手段は、台32により包装ライン16に沿って長手方向に前後に最上流側の位置と最下流側の位置との間を外向きの経路と戻りの経路とで動かされる。
【0089】
各把持部36、38の規制手段40、42は、これら規制手段が、上流側の規制手段40と下流側の規制手段42とがレール48からなる水平な支持上面46の上方に垂直に延び、各箱12A、12Bと協働するようにされる作動位置と、上流側の規制手段40と、下流側の規制手段42とが台32の戻り経路の間、レール48からなる水平な支持上面46の下方に引き込まれ、箱12A、12Bの底部2と干渉しないようにされる非作動位置との間を、長手方向のレール48に垂直な横方向軸を中心として回動するように取付けられている。
【0090】
図6は、把持部36、38の各々の規制手段40、42の作動位置と非作動位置とを示し、これらの位置は、実線と点線とでそれぞれ示されている。
【0091】
好ましいことは、各規制手段40、42が、1対のアーム50を有し、これらアームが、それぞれ、左手側のアーム50aと右手側のアーム50bとであることであり、このことは、各把持部36、38が4つのアーム50から形成されていることを意味する。
【0092】
各規制手段40、42のアーム50の少なくとも一方50bが、箱12の寸法、特に底部2の深さPに合うように、アーム50a、50bの各々の間の横方向の間隔を調整することができるように、これらアームの横方向の回動軸を構成する支持管52、53に対して横方向に動くことができるように、取り付けられていることは好都合である。
【0093】
より具体的には、把持部36、38の各々の上流側の規制手段40のアーム50a、50bは、下方の横方向管52に取り付けられ、把持部36、38の各々の下流側の規制手段42のアーム50a、50bは、上方の横方向管53に取り付けられ、軸の管52、53は、垂直方向に、ずらされ全体として重なっている。
【0094】
各把持部36、38の各規制手段40、42のアーム50a、50bを、これらアームの横方向の間隔を、特に深さPに合うように調整することができるように、動かすことができる。
【0095】
アーム50a、50bが、好ましくは、アーム50を手動で早く簡単にクランプすることを可能とするクランプ手段54により前記作動位置で固定されることは好都合である。
【0096】
この場合、軸の管52、53にアーム50をクランプするためのクランプ手段54は、ハンドル56を有している、留め具、又は、例えば4分の1回転特性の自己ロックねじを伴い、何であれいかなる特殊な目的の工具に頼ることなく調整を行なうことを可能とするシステムである。
【0097】
既知のように、このようなクランプ手段54は、例えば、前記システムのロックを解除するために、このシステムをロックされた位置に戻そうとする戻しばねの作用に抗して引かれ、調整のために1回以上の回転動作を受けるハンドル56を用いて手動で操作される。
【0098】
図6乃至図8で見ることができるように、台32は、それぞれが、把持部36、38の上流側の規制手段40と下流側の規制手段42とを支持している垂直な第1のフランジ58と垂直な第2のフランジ60とを有している。
【0099】
より具体的には、上流側の規制手段40のアーム50a、50bの対を支持している下方の軸の管52は、これらの端部の一方で第1のフランジ58に固定され、下流側の規制手段42のアーム50a、50bの対を支持している上方の軸の管53は、これらの端部の一方で第2のフランジ60に固定されている。
【0100】
台32の第1及び第2のフランジ58、60は、これらフランジが長手方向に互いに動くことができるように取り付けられ、上流側及び下流側の規制手段40、42との間の長手方向の距離を、段ボール箱の寸法、特にこの箱の底部2の長さLに合うように調整することができるようにされる。
【0101】
第1のフランジ58は、このフランジの左手側の側面に、滑り面を形成する上流側及び下流側の2つの下方のホイールすなわちシュー(patin)62と、上方のシュー63とを有し、これらシューは、それぞれ、長手方向の下方のレール64と上方のレール65とに沿って摺動し、これらレールは、第2のフランジ60の右手側の側面に固定されている。
【0102】
第2のフランジ60は、その左手側の側面に、1対の上流側のシュー66と、1対の下流側のシュー68とを有し、これらシュー66、68の各対は、それぞれ、全体が垂直方向に整列した上方のシューと下方のシューとを有している。
【0103】
シューの対66、68は、この場合、機械10のフレーム部分74に固定されている長手方向の下方のレール70と長手方向の上方のレール72とに取り付けられ、台32が、その最上流側の位置と最下流側の位置との間を摺動することができるようにする。
【0104】
本発明による搬送装置30は、機械10の封止用のステーションCから封止された箱12Cを排出するための排出手段76も有している。
【0105】
この排出手段76は、第3の、1対の上流側の排出アームからなり、これらアームは、把持部36、38の上流側の規制手段40のアーム50a、50bに類似した左手のアーム76aと右手のアーム76bとである。
【0106】
第1のフランジ58は、把持部36、38の各々の上流側の規制手段40から離れて、台32が前記最上流側の位置にある場合、封止用のステーションCに面するように、このフランジの下流側の端部に位置している排出アーム76a、76bを有している。
【0107】
これら排出アーム76が、上流側の規制手段40の動作と同期して動作することができるように取り付けられていることは好都合である。
【0108】
同様に、排出アーム76a、76bは、これらアームが箱12Cの上流側の横方向の面1と協働する作動位置と、台32が戻り経路に再び位置することができるように、把持部36、38のアーム50のように、アーム76が引き込まれる非作動位置との間を動くことができるように取付けられている。
【0109】
したがって、排出アーム76は、台32の外へ向かう経路の間に、封止された箱12Cを下流側の方向に押圧し、この箱を案内経路44を形成しているレール48の水平な支持上面46に沿って、封止用ステーションCから機械10の外へ摺動させる機能を有し、この場合、この箱12Cは、例えば、自動的に又は他の方法で、輸送手段(図示されていない)により発送エリアまで搬送される。
【0110】
したがって、排出アーム76は、本発明の意味では、搬送手段36も構成している。
【0111】
アーム50と同様に、これら排出アーム76は、それぞれ、長手方向のレール48に垂直な横方向軸52を中心として、これらアーム76が箱12Cと協働するようにレール48の水平な上面46の上方に垂直に延びる作動位置と、台32の戻り経路の間、これらアーム76がレール48の水平な上面46の下方に引き込まれる非作動位置との間で、回動することができるように取付けられている。
【0112】
これら排出アーム76の少なくとも一方、76bが、横方向に動くことができ、段ボール箱の寸法、特に箱12の、この場合その底部2の、幅Pに合うように、これらアーム76の横方向の間隔を調整できるようにすることは、好都合である。
【0113】
図5(a)乃至図5(f)に示されている箱詰めサイクルの間の、本発明による搬送装置30の動作の動的な様相を以下で説明する。
【0114】
台32が、最初、最上流側の位置にある場合、第1の把持部36は、作成用のステーションAに長手方向に配置され、一方、第2の把持部38は、箱詰め用のステーションBに面し、箱を排出するための排出アーム76は、封止用のステーションCに面している。
【0115】
この場合、把持部36は、上流側の規制手段40と下流側の規制手段42のアーム50a、50bが、ステーションAに位置している作成された箱12Aと協働し、同様に、把持部38のアーム(ceux)が、ステーションBに位置している箱詰めされた箱12Bと協働し、最後に、排出アーム76a、76bが、ステーションCに位置している封止された箱12Cと協働する作動位置にある。
【0116】
台32は、その最上流側の位置と最下流側の位置との間で、また、その逆に、機械10が有している駆動装置78により長手方向に動かされる。
【0117】
この駆動装置78は、例えば、ベルト駆動の、サーボモータ82により駆動される伝達手段80を有している。
【0118】
したがって、台32は、第1の把持部36が作成された箱12AをステーションAからステーションBに搬送し、第2の把持部38が詰められた箱をステーションBからステーションCに搬送し、排出アーム76a、76bが下流側で機械10の外に封止された箱12Cを押す外に向かう経路に対応する、台の最上流側の位置から最下流側の位置への第1の長手方向の進行を実行する。
【0119】
特に、台32がその最上流側の位置を再び取る、反対方向への第2の進行の間に、規制手段40、42又は排出手段76のいくつかが、これらの非作動位置に引き込まれる場合に、所定の箱を一時的に長手方向の位置に保持することを可能とするために、機械10は、前記複数のステーションのいくつかに、以下でより詳細に説明する固定手段84を有している。
【0120】
搬送装置30は、把持部36、38と排出アーム76とからなる搬送手段34をこれらの作動位置と非作動位置との間で切替えるための作動手段86を有している。
【0121】
この作動手段86が、第1のフランジ58により支持されている上流側の規制手段40と排出アーム76a、76bとを作動させるための第1の手段88を有していることは好ましい。
【0122】
この第1の手段88は、少なくとも1つの作動シリンダ90を有し、この作動シリンダは、下方の管52の1つに固定されている第1の主制御レバー92に作用し、この例では第2の把持部38の、軸の管52とアーム50a、50b(すなわち上流側の規制手段40)とを有している組立体を前記作動状態と非作動状態との間で回転させる。
【0123】
第1の主制御レバー92は、接続ロッドリンケージ98の結果として、第1の把持部36の上流側の規制手段40と排出アーム76とをそれぞれ制御する同様のレバー94、96を備えたレバーとして動作する。
【0124】
同様に、作動手段86は、第2のフランジ60により支持されている下流側の規制手段42を作動させるための第2の手段100も有している。
【0125】
第2の手段100は、少なくとも1つの作動シリンダ102を有し、この作動シリンダは、第1の把持部36の下流側の規制手段42のアーム50a、50bを支持している上方の軸の管53の1つに固定されている接続ロッド106を介して第2の主制御レバー104に作用し、これらアームを作動位置と非作動位置との間で回転させる。
【0126】
この第2の主制御レバーは、接続ロッドリンケージ112を接続することを介して、第2の把持部38の上流側の規制手段40をそれぞれ制御するレバー108を備えたレバーとして動作する。
【0127】
接続ロッドリンケージ98、112が、前記作動状態と非作動状態との間の、前記把持手段36、38の規制手段40、42と、排出アーム76との往復前後運動を同期するための手段を構成していることは、好都合である。
【0128】
このように、台32がその最上流側の位置にある場合、作動手段86は、前記把持部36、38と、排出アーム76とを前記非作動状態に回動させるように操作される。
【0129】
この場合、作成された箱12Aが把持部36によりステーションBに搬送されるため、ステーションAは空になり、この場合、したがって、作成用のステーションAは、箱を固定するいかなる手段84も有していない。
【0130】
行なわれることは、台32がその最上流側の位置にある場合に第1の把持部36のアームが前記作動位置に戻るような時まで、搬送アーム20により搬入された新しい箱用ブランク14が、長手方向上流側で弓状部24により、下流側で複数のロッド26により、固定されることである。
【0131】
しかしながら、逆に、ステーションBで、詰められる目的のこの作成された箱12Aは、特に長手方向に、少なくともの第2の把持部38の規制手段40、42が前記非作動位置にある間は、所定位置に保持されなければならない。
【0132】
これが、箱詰め用のステーションBが、上流側と下流側とに、規制手段40、42の役割を一時的に引継ぐ固定手段84を有している理由である。
【0133】
封止用のステーションCも、下流側のみに配置され、一時的停止手段を構成している同様の固定手段84を有し、この一時的停止手段により、詰められた箱12Bが長手方向に正確に位置していることが保障され、例えば、ステーションCの垂直上方に配置され、箱検査手段(図示されていない)として知られる手段が上流側でこの箱に作用する。
【0134】
この固定手段84のおかげで、台32は、最上流側の位置を再び取るように経路を戻り、続いて、把持部36、38のアームとアーム76とがこれらの動作位置へと回動するように作動され、図1乃至図6に示されている初期の構成に戻るようにされる。
【0135】
1回の完全な箱詰めサイクルは、このように、外に向かう経路に対応し、続いて搬送手段34を有する台32の戻り経路に対応する。
【0136】
この場合、固定手段84は、上流側の指部114並びに/もしくは下流側の指部116からなり、これら指部は、適当に配置され、これら指部が長手方向のレール48の各々で動くことができるように取付けられている。
【0137】
上流側の指部114並びに/もしくは下流側の指部116は、これら指部が、
これら指部114、116がレール48の水平な上面46の平面の上方に突出し、箱12B、12Cの少なくとも一方を対応する前記ステーションで固定するようにする動作位置と、
これら指部114、116が、箱12B又は箱12Cと相互に作用しないように、この水平な上面46の下方に引込まれる一方で、この箱が次のステーションに搬送されるか、前記機械から排出される休止位置と、
の間で動くことができるように取付けられている。
【0138】
より具体的には、上流側の指部114と下流側の指部116との各々は、横方向の軸を中心として回動することができ、この場合、作動シリンダ120を有し、この作動シリンダのロッドがレバー122に作用し指部114、116を回動させる作動手段118により、指部の動作位置と休止位置との間を動かされるように、取付けられている。
【0139】
ステーションB、Cの下流側の指部116とその作動手段118とが個々のサブ組立体を形成するように支持プレート124に固定されて取付けられ、この個々のサブ組立体は、この例では、様々な様式の箱12、特に様々な長さLに合うように上流側の指部114の対又は箱12Cを検査するための手段と、下流側の指部116の対との間の長手方向の距離を調整できるように、レール48内を摺動することにより、長手方向に、移動できるように取付けられている。
【0140】
理解を簡単にするために、図1では、ステーションB、Cに、機械10で処理することができる箱12の最長の長さLに対応して、意図して最上流側の位置に長手方向にずらされた、ステーションBの下流側の指部116を備えたそのようなただ1つのサブ組立体が示されている。
【0141】
図1では、ステーションBの下流側の指部116の場合、前記箱を長手方向に固定する指部116の2つの位置が示され、これらの位置は、点線で示されている、前記指部がレール48から突出する動作位置と、実線で示されている、この指部がレール48の内側に引込まれる休止位置である。
【0142】
機械10が、前記底部又は複数のフラップのうちの1つのような箱の一部を例えば保持し、又は固定することを可能とする吸引装置と関連付けられた、他の固定手段、特に、複数の吸引カップのような空気圧手段を有していることは、好都合である。
【0143】
この機械10は、この例では、箱詰め用のステーションBのところで、箱12を実質的に水平方向の位置に保つために、右手側のレール48の厚み内で、案内経路44の水平な支持上面44と同一平面に配置され、この箱12のフラップ6の1つに垂直下向きの吸着力を印可するようにした、吸着カップ126を有している。
【0144】
この機械10が、前記箱の底部2が摺動する案内経路44を形成する長手方向の各レール48の間の横方向の間隔を変更するための手段128を有し、ちょうど搬送装置30の搬送手段34に対して行なうことができるように、箱12の様々な様式に合うように、迅速に簡単に変更を行なえるようにすることは好都合である。
【0145】
この場合、調整手段128は、ねじナットタイプの接続手段を介してレール48の位置に作用する横方向のシャフト134を作動させる伝達チェーン132を回転させる、操作用手回し車すなわちクランク130を有している。
【0146】
これらレール48により支持されている手段、例えば固定手段84、114、116、の横方向の間隔も同時に調整されることは好都合である。
【0147】
図3で最もよく見ることができるように、台32が機械10に搬送ライン16の横方向外側に、この場合左に側方にずらされて、配置され、搬送ライン16の垂直方向下方に位置するスペース136を開けるようにし、特に右からこの機械10のこの領域に接近するのが容易となるようにしている。
【0148】
クランプ手段54への接近をこのように容易に行なうことができ、この結果、把持部36、38のアーム50a、50b、又は排出アーム76a、76bの横方向の間隔を調整することができることは好都合である。
【0149】
さらに、機械10にこのように配置される、本発明による搬送装置30は、従来技術のドッグチェーン(chai^ne de taquet)の搬送装置よりも埃に対して敏感ではない。
【0150】
これは、箱用ブランクが起源のダンボールのどんな埃並びに/もしくは微粒子は、特に前記作成作業の間、常に、作業の不稼動時間を生じさせる可能性が高い、搬送装置の汚染の源であり、最低限、定期的なメインテナンスとクリーニング作業とが必要とされるからである。
【0151】
加えて、機械が運転中の場合、包装される製品の実際の内容物からの埃又は汚れにも直接さらされる。これらの埃又は汚れは、特に、チェーン全体に広がり、とりわけリンクの間に侵入する傾向を有している。
【0152】
このことは、打撃を受けた結果として、又は製品が緩くなり、壊れて開き、内容物を機械の包装ライン全体に撒き散らす場合に、箱を自動的に充填/詰める作業の間の事故の結果として、例えばチャンプーのボトルが完全に封止されていなかったならば起こりうることであろう。
【0153】
このような不稼動時間又は作業が、特に様々箱に合わせるように機械10を調節するためのいかなるの停止のように、特に高価であることは、認められるだろう。
【0154】
搬送アーム20を駆動するための駆動手段(図示されていない)が、機械10で、格納マガジン18の上流側、又は第1のステーションAの上流側に配置され、前記駆動手段をダンボールの埃並びに/もしくは微粒子が起源の前記汚染から保護し、包装ライン16の下方のスペース136を清浄に保つようにすることは、好ましい。
【0155】
したがって、このような、台32の特定の配置と、一般的には、機械10の他の設備の特定の配置とが、特に前記搬送手段を調整するために、また代わりに、必ずしも機械10をシャットダウンさせる必要を伴わないメインテナンス及びクリーニングの作業を実行するために、このスペース136に接近することを容易にすることに大きな寄与をすることは好都合である。
【0156】
もちろん、(ラップボックスを用いる)「オーバーラッピング」タイプの機械10のための上述の例示的な実施形態は、完全に非限定的である。
【0157】
代わりに、本発明による搬送装置は、アメリカンボックスを用いるタイプの箱詰め機械に用いられる。
【図面の簡単な説明】
【0158】
【図1】本発明によるキャリッジタイプの搬送装置を有する、複数の製品を箱に包装するために包装機械の右からの側面図である。
【図2】図1による機械の上方からの図である。
【図3】図1による機械の上流側の端からの図である。
【図4】一旦作成されたら「ラップアラウンド」タイプの箱を形成することを目的とする平坦な箱用ブランクの一例の上方からの図である。
【図5】(a)ブランクを作成し、箱詰めし、この箱を封止することからなる作業を有する箱詰めサイクルの主要な工程を示す概略的な斜視図である。(b)ブランクを作成し、箱詰めし、この箱を封止することからなる作業を有する箱詰めサイクルの主要な工程を示す概略的な斜視図である。(c)ブランクを作成し、箱詰めし、この箱を封止することからなる作業を有する箱詰めサイクルの主要な工程を示す概略的な斜視図である。(d)ブランクを作成し、箱詰めし、この箱を封止することからなる作業を有する箱詰めサイクルの主要な工程を示す概略的な斜視図である。(e)ブランクを作成し、箱詰めし、この箱を封止することからなる作業を有する箱詰めサイクルの主要な工程を示す概略的な斜視図である。(f)ブランクを作成し、箱詰めし、この箱を封止することからなる作業を有する箱詰めサイクルの主要な工程を示す概略的な斜視図である。
【図6】同時に箱を搬送するための把持部と排出アームとを有している搬送装置の台の側面図である。
【図7】同時に箱を搬送するための把持部と排出アームとを有している搬送装置の台の上方からの図である。
【図8】同時に箱を搬送するための把持部と排出アームとを有している搬送装置の台の端からの詳細な図である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
箱(12)を作成し、詰めて、封止するための少なくとも3つの連続する作業からなる箱詰めサイクルで、1つの製品又は複数の製品(28)を厚紙の箱(12)に包装するための機械(10)であって、前記機械の長手方向の包装ライン(16)に沿って配置された箱詰め手段と、上流側の端から下流側の、少なくとも部分的に作成される目的の一連の箱用ブランク(14)を所定のレートで受ける、第1の、作成用のステーション(A)と、この箱(12B)に包装される前記製品を載せることができる関連付けされた装填手段により、前記製品(28)が前記箱に包装される第2の、箱詰め用のステーション(B)に向けて、続いて前記箱(12C)が、この箱が前記機械(10)から排出される前に封止される第3の、箱の封止用のステーション(C)に、このように作成された前記箱(12A)を外向きの経路で下流側の方向に、連続的に搬送するための搬送装置(30)とを具備する機械(10)において、
前記搬送装置(30)は、最上流側の位置と最下流側の位置との間で長手方向に動作することができるように取り付けられ、少なくとも、前記第1のステーション(A)から前記第2のステーション(B)に作成された箱(12A)を搬送するための第1の把持部(36)と、前記第2のステーション(B)から前記第3のステーション(C)に他の詰められた箱(12B)を同時に搬送するための第2の把持部(38)とを有している箱の搬送手段を支持している台を有していることを特徴とする機械(10)。
【請求項2】
前記把持部(36、38)の各々は、上流側の規制手段(40)と下流側の規制手段(42)とを有し、これら規制手段は、
1つの所定のステーションから次のステーションに同時に各箱を搬送するために、前記規制手段(40、42)が対応する箱(12A,12B)の部分と協働する作動位置と、
前記箱(12A、12B)を搬送して、前記規制手段(40、42)は引き込まれ、戻り経路で前記台がその上流側の初期位置を再び取ることができるようにする非作動位置との間で動くことができるように取付けられていることを特徴とする請求項1に記載の機械(10)。
【請求項3】
前記搬送装置(30)は、前記機械の前記封止用のステーションCから前記封止された箱(12C)を排出するための排出手段を有し、この排出手段は、前記上流側の規制手段(40)の動作と同期するように、作動位置と非作動位置との間を動くように取付けられていることを特徴とする請求項2に記載の機械(10)。
【請求項4】
前記作動位置では、各把持部(36、38)の前記規制手段(40、42)又は排出手段(76)は、前記箱(12A、12B)の水平な底部(2)に隣接した複数の横方向の面(1、3)の少なくとも一部と協働し、各箱の底部(2)が、2つの連続するステーションの間で案内経路(44)に沿って摺動するようにすることを特徴とする請求項2又は3に記載の機械(10)。
【請求項5】
前記案内経路(44)は、間に前記第1及び第2の把持部(36、38)の規制手段(40、42)、並びに/もしくは排出手段(76)が位置している、前記搬送ライン(16)の2つの長手方向のレール(48)の水平な支持上面(46)からなることを特徴とする請求項4に記載の機械(10)。
【請求項6】
各把持部(36、38)の前記規制手段(40、42)並びに/もしくは前記排出手段(76)は、それぞれ、前記長手方向のレール(48)に直交する横方向軸(52、53)を中心として、前記上流側及び下流側の規制手段(40、42)並びに/もしくは前記排出手段(76)が、前記レール(48)の水平な上面(46)の垂直上方に延びて、前記箱(12A、12B、12C)と協働するようにする前記作動位置と、前記台(32)の戻り経路の間に、前記上流側及び下流側の規制手段(40、42)並びに/もしくは前記排出手段(76)とが、前記水平な上面(46)の下方に引込まれる前記非作動位置との間で、回動することができるように取付けられていることを特徴とする請求項5に記載の機械(10)。
【請求項7】
前記規制手段(40、42)並びに/もしくは前記排出手段(76)が、これらの非作動位置に引込まれている場合に、各箱を所定のステーションで長手方向の位置で一時的に保持することができる固定手段(84)をさらに具備することを特徴とする請求項6に記載の機械(10)。
【請求項8】
一時的な前記固定手段(84)は、複数の指部(114、116)からなり、これら指部は、前記長手方向のレール(48)の各々に配置され、これら指部(114、116)が、前記レール(48)の水平な上面(46)の平面の上方に突出し、前記箱(12A、12B、12C)を固定するようにする動作位置と、これら指部(114、116)が、水平な上面の下方に引込まれ、前記箱が次のステーションに搬送される間、この箱(12A、12B、12C)と相互に作用しないようにする休止位置との間を動くことができるように取付けられていることを特徴とする請求項7に記載の機械(10)。
【請求項9】
前記台(32)は、前記上流側の規制手段(40)並びに/もしくは前記排出手段(76)を支持している垂直な第1のフランジ(58)と、前記下流側の規制手段(42)を支持している垂直な第2のフランジ(60)とを有し、これら第1及び第2のフランジ(58、60)は、互いに長手方向に動くことができるように取付けられ、前記上流側及び下流側の規制手段(40、42)との間の長手方向の間隔、並びに/もしくは前記排出手段(76)と固定手段(84、116)との間の長手方向の間隔を、前記厚紙の箱の寸法、特にこの箱の底部の長さ、に合うように調整することができるようにすることを特徴とする請求項2乃至8のいずれか1に記載の機械(10)。
【請求項10】
把持部(36、38)の各規制手段(40、42)、並びに/もしくは前記排出手段(76)は、1対のアーム(50a、50b、76)からなり、これらアームのうち、少なくとも一方(50b、76b)は、横方向に動くことができるように取付けられ、これらアーム(50、76)の各々の間の横方向の間隔を、前記厚紙の箱の寸法、特にこの箱の底部の幅(P)、に合うように調整することができるようにすることを特徴とする請求項2乃至9のいずれか1に記載の機械(10)。
【請求項11】
前記台(32)は、前記包装ライン(16)の垂直下方に位置するスペース(136)を空けるように、この包装ライン(16)の外側に横方向で配置され、特に、前記把持部(36、38、76)のような前記搬送手段(34)を調整するために、又はメインテナンス又はクリーニング作業を実行するために、前記機械のこの部分に接近することが容易になるようにしている前記全ての請求項のいずれか1に記載の機械(10)。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公表番号】特表2008−531421(P2008−531421A)
【公表日】平成20年8月14日(2008.8.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−557452(P2007−557452)
【出願日】平成18年1月10日(2006.1.10)
【国際出願番号】PCT/EP2006/050125
【国際公開番号】WO2006/092342
【国際公開日】平成18年9月8日(2006.9.8)
【出願人】(506208528)スィデル・パルティスィパスィヨン (44)
【Fターム(参考)】