説明

原稿送り装置及びこれを搭載した画像形成装置

【課題】ユーザの負担を減らしつつ、排出原稿のスタック性が確実に向上可能な原稿送り装置及びこれを搭載した画像形成装置を提供する。
【解決手段】上流から搬送された原稿を読み取り部(7)から排出ローラ(42)に向けて搬送可能な読取側ローラ(36,37)と、読取側ローラを、読取モード毎に設定された読取速度に可変させて駆動させる読取側駆動手段と、読取側駆動手段とは別個に設置されており、排出ローラを所定の排出速度で駆動させる排出側駆動手段と、原稿の後端が読取側ローラを通過した後には、排出側駆動手段を、設定された読取速度の可変の範囲内で変化させる制御手段(80)とを具備する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、原稿を所定の画像読取位置に搬送する原稿送り装置及びこれを搭載した画像形成装置に関する。
【背景技術】
【0002】
この種の画像形成装置は、原稿送り装置や読み取り部を搭載しており、原稿送り装置の原稿トレイにセットされた原稿は読み取り部の画像読取位置に向けて搬送され、その画像面が読み取られる。
そして、電子写真プロセスを用いる画像形成装置では、感光体ドラムを予め帯電し、このドラムの表面にレーザ光を照射して静電潜像を形成する。次いで、現像されたトナー画像を用紙に転写及び定着する。
【0003】
ここで、原稿送り装置は上記読み取り部に対峙した読取側ローラを有しており、この読取側ローラの回転速度(読取速度)は、操作パネル等で設定された読取モードに対応して設定される。なお、この読取速度は原稿送り装置を搭載する画像形成装置側の性能によっても変わる。
【0004】
一方、原稿トレイから搬送された原稿は、原稿送り装置の排出トレイに所定の排出速度で送出されるが、この排出速度を上述の読取速度と同等に設定すると、原稿が排出トレイに届かない等の不具合がある。そのため、排出速度を読取速度に対して変更する技術が開示されている(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開平2−210339号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ところで、上述した排出トレイは、その積載面が排出ローラの近傍では排出ローラの下方に位置し、排出方向に沿って上方に傾斜する形状をなし、枚葉の排出原稿を厚み方向に積層可能である。
つまり、当該排出トレイの形状や、上記読取速度が読取モード等によって可変する点を鑑みると、原稿を排出トレイに送出する際には、この排出原稿の整合性(スタック性)を満たす最適な排出速度が存在するはずである。
【0007】
しかしながら、上述した従来の技術では、排出速度を読取速度よりも単に速くするのみであり、スタック性を向上させるための細やかな制御については格別な配慮がなされていない。
この場合に、排出原稿の先端を揃えるガイドを排出トレイに別途設けることも考えられるが、排出原稿には種々のサイズがあることを考慮すると、ガイドの位置も適宜変更させる必要があり、ユーザにとって不便である。
【0008】
そこで、本発明の目的は、上記課題を解消し、ユーザの負担を減らしつつ、排出原稿のスタック性が確実に向上可能な原稿送り装置及びこれを搭載した画像形成装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記目的を達成するための第1の発明は、原稿トレイから搬送され、その画像面が読み取り部で読み取られた原稿を、排出ローラで排出トレイに送出する原稿送り装置である。
そして、上流から搬送された原稿を読み取り部から排出ローラに向けて搬送可能な読取側ローラと、読取側ローラを、読取モード毎に設定された読取速度に可変させて駆動させる読取側駆動手段と、読取側駆動手段とは別個に設置されており、排出ローラを所定の排出速度で駆動させる排出側駆動手段と、原稿の後端が読取側ローラを通過した後には、排出側駆動手段を、設定された読取速度の可変の範囲内で変化させる制御手段とを具備する。
【0010】
第1の発明によれば、原稿は、その画像面が読み取り部で読み取られた後に排出ローラで排出トレイに送出される。
具体的には、読取側ローラは、読み取り部で読み取られた原稿を排出ローラに向けて搬送可能であり、この読取側ローラは、読取側駆動手段によって、読取モード毎に設定された読取速度で駆動する。例えば、標準モードの読取速度を基準とすると、高速スキャンモードの読取速度は標準モードの読取速度よりも速くなり、高画質を要するモードの読取速度は標準モードの読取速度よりも遅くなる。
【0011】
ここで、排出ローラも同じ読取速度で駆動されていると、仮に、この読取速度が遅い場合には、排出ローラの排出速度も同じく遅くなるため、原稿の後端が排出ローラに残り易くなる。一方、この読取速度が速い場合には、排出速度も同じく速くなるので、原稿が排出トレイから脱落し易くなり、いずれにしても排出原稿のスタック性が悪化する。
【0012】
しかしながら、本発明の制御手段には、排出スピード加減速制御が施されている。
詳しくは、排出側駆動手段が読取側駆動手段とは別個に設置されており、排出ローラが読取側ローラとは別駆動である。そして、原稿が読取側ローラで搬送されている間は、排出ローラは読取側ローラと同じ速度で回転するが、この原稿の後端が読取側ローラを通過した後には、排出ローラは排出ローラ本来の速度で回転する。
このように、読取速度の可変範囲内で排出速度を変化させれば最適な排出速度を目指せるため、排出原稿のスタック性が向上可能になる。
【0013】
第2の発明は、第1の発明の構成において、制御手段は、原稿の後端が読取側ローラを通過した後には、排出側駆動手段に対し、設定された読取速度が所定の基準速度よりも遅い場合には排出速度を当該遅い読取速度よりも速くする一方、設定された読取速度が所定の基準速度よりも速い場合には排出速度を当該速い読取速度よりも遅くすることを特徴とする。
第2の発明によれば、第1の発明の作用に加えてさらに、読取速度の可変範囲内で、且つ所定の速度(例えば標準モードの読取速度)を基準として、読取速度が所定の速度未満の場合には、排出速度はこの読取速度より速くするのに対し、読取速度が所定の速度以上の場合には、排出速度はこの読取速度より遅くしている。
よって、単に、排出速度を読取速度に対して自由に変更するのみならず、細やかな制御によって排出トレイにおける原稿の排出スピードを、速い読取速度には達しないが、遅い読取速度は超えている最適な排出速度を目指すことができ、従来に比してユーザの負担を減らしつつ、排出原稿のスタック性が確実に向上する。
【0014】
第3の発明は、第1や第2の発明の構成において、制御手段は、原稿の後端が読取側ローラを通過した後の排出速度を、読取速度の範囲内で略一定にすることを特徴とする。
第3の発明によれば、第1や第2の発明の作用に加えてさらに、読取速度の値に拘わらず排出速度は常に一定に維持されるため、排出トレイにおける原稿の排出スピードをより一定に保つことができ、この場合も排出原稿のスタック性向上に寄与する。
【0015】
第4の発明は、第1から第3の発明の構成において、排出トレイに送出された原稿の状態を検知する検知手段をさらに具備し、制御手段は、検知手段の検知結果に応じて排出速度をさらに変更していることを特徴とする。
第4の発明によれば、第1から第3の発明の作用に加えてさらに、排出トレイは枚葉の排出原稿を厚み方向に積層可能に形成される。そして、排出速度は、読取速度に比して増減させる他、排出原稿の状態も鑑みてさらに増減可能に構成されており、排出原稿のスタック性がより一層向上可能になる。
【0016】
第5の発明は、第4の発明の構成において、検知手段は、排出トレイに送出された原稿の枚数を計測するカウンタであり、制御手段は、カウンタによる原稿の枚数が少ない場合には、排出側駆動手段に対し、排出速度を読取速度との関係から求められた値よりも速くすることを特徴とする。
第5の発明によれば、第4の発明の作用に加えてさらに、排出原稿が少ない場合には、排出ローラから排出される原稿の先端は、この排出ローラの近傍では排出トレイの傾斜による抵抗によって、この原稿の後端は排出ローラに残り易くなる。しかし、この場合の制御手段は、原稿の排出スピードを速めているので、この点も排出原稿のスタック性向上に寄与する。
【0017】
第6の発明は、第4や第5の発明の構成において、検知手段は、排出トレイに送出された原稿の枚数を計測するカウンタであり、制御手段は、カウンタによる原稿の枚数が多い場合には、排出側駆動手段に対し、排出速度を読取速度との関係から求められた値よりも遅くすることを特徴とする。
第6の発明によれば、第4や第5の発明の作用に加えてさらに、排出原稿が既に多い場合には、当該原稿の先端が、既に載置されている原稿の最上層に沿って進み、この原稿は排出トレイからより脱落し易くなる。しかし、この場合の制御手段は、原稿の排出スピードを遅くすることから、排出原稿の端面がより揃い易くなり、この点も排出原稿のスタック性向上に寄与する。
【0018】
第7の発明は、第4や第5の発明の構成において、検知手段は、排出トレイに送出された原稿の枚数を計測するカウンタであり、制御手段は、カウンタによる原稿の枚数が多くなるに比例して、排出側駆動手段に対し、排出速度を読取速度との関係から求められた値よりも次第に遅くすることを特徴とする。
第7の発明によれば、第4や第5の発明の作用に加えてさらに、制御手段は、排出原稿の枚数に応じて原稿の排出スピードを徐々に遅くしているため、排出原稿の端面がより一層確実に揃う。
【0019】
第8の発明は、第1から第7のいずれかの原稿送り装置を搭載した画像形成装置であることを特徴とする。
第8の発明によれば、第1から第7の発明の作用に加えてさらに、排出原稿のスタック性が向上することにより、画像形成装置に対するユーザの作業期間が短くて済み、画像形成装置の信頼性も向上する。
【発明の効果】
【0020】
本発明によれば、排出速度が細やかに制御されており、ユーザの負担を減らし、且つ、排出原稿のスタック性が向上する原稿送り装置及びこれを搭載した画像形成装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【図1】本実施例の原稿送り装置を搭載した複合機の断面正面図である。
【図2】図1の原稿送り装置の斜視図である。
【図3】図2の原稿送り装置の断面正面図である。
【図4】図2の原稿送り装置の制御ブロック図である。
【図5】図4のコントローラによる排出スピード加減速制御のフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0022】
以下、本発明の実施形態について図面を参照しながら説明する。
図1には、画像形成装置の一例である複合機1の正面側からみた断面が示されている。
本実施例の複合機1は、胴内排紙型の装置本体2を有しており、排紙トレイ14が読み取り部7の下側に形成されている。
【0023】
装置本体2の上側、詳しくは、読み取り部7の上側には原稿送り装置20が搭載され、この原稿送り装置20は、原稿を所定の画像読取位置に自動搬送可能に構成されている(ADF:Auto Document Feeder)。具体的には、複合機1を複写機やファクシミリ、ネットワークスキャナとして利用するときには、この原稿送り装置20から原稿を搬送し、その画像面は読み取り部7にて光学的に読み取られる。
【0024】
一方、装置本体2の下部にはフロントローディング式の用紙供給装置が配置される。詳しくは、本実施例の供給装置には、本体2の高さ方向に沿って上下2段の給紙カセット3が備えられている。そして、各カセット3はいずれも本体2に対して着脱可能に構成され、複合機1の正面側に向けて引き出されると、カセット3の内部が外部に対して開かれる一方、複合機1の背面側に向けて押し込まれると、その内部が閉じられる。
【0025】
また、同図にて実線で示された矢印は用紙の搬送経路及びその搬送方向を表している。
各カセット3には画像形成前の各種の用紙Pが積層状態で収容され、この用紙Pはカセット3から1枚ずつ分離され、図の左方向に向けて送出される。そして、搬送路4の用紙Pは装置本体2の左側面に沿って上方に向けて搬送される。
【0026】
また、装置本体2の右側面には開閉式の手差しトレイ5が備えられており、この手差しトレイ5から送出された用紙も搬送路6に搬送され、その後、上方に向けて搬送される。
この装置本体2の内部には、用紙搬送方向で見て下流側にレジストローラ、画像形成部9及び転写部10が順番に配置されている。画像形成部9の右方には露光部8やトナーコンテナ11が備えられており、露光部8からは画像形成部9の感光体ドラムに向けてレーザ光Lが照射され、トナーコンテナ11からのトナーが現像される。
【0027】
用紙搬送方向で見て転写部10の下流側には、定着部12、及び排出分岐部13が順番に配置され、搬送路4の左方には、両面印刷用ユニット16が配置されている。両面印刷用ユニット16は、一端側が搬送路4における定着部12の下流側に接続され、他端側が画像形成部9の上流側に接続された逆搬送路を含む。片面印刷の場合には、定着部12から排出された用紙は排出ローラ15を経て排紙トレイ14に排出される。
一方、両面印刷の場合には、用紙は一旦排紙トレイ14に向けて送り出された後、排出ローラ15の反転駆動で両面印刷用ユニット16の逆搬送路へ向けてスイッチバック搬送され、搬送路4の画像形成部9の上流側に戻され、画像形成部9に向けて再び送出される。
【0028】
ここで、上述した原稿送り装置20は、同図の右方に配置した原稿を左方に向けて搬送し、再び右方に向けて排出可能な送り装置本体21を有している。
具体的には、図2に示されるように、送り装置本体21は、その中央部分から右斜め上方に向けて延びた原稿トレイ22を有しており、この原稿トレイ22は、当該中央部分にて送り装置本体21に回動可能に構成されており、読み取り位置39で読み取られる原稿は原稿トレイ22上にセットされる。
【0029】
また、この原稿トレイ22には幅合わせガイド28が設けられ、当該幅合わせガイド28は原稿の幅方向に向けて移動可能に構成されている。そして、幅合わせガイド28が原稿トレイ22上にセットされた原稿の側端部分に当接すると、原稿のセット位置が決定する。
この送り装置本体21は、原稿トレイ22の左側に給紙カバー25を備えている(図2,3)。
【0030】
この給紙カバー25は、同図の左端にて送り装置本体21に回動自在に支持されており、その内部に配置された原稿の搬送路を外部に対して開閉することができる。つまり、同図に示された状態の給紙カバー25は搬送路を閉じており、給紙カバー25の外面は原稿送り装置20の天面に相当する一方、この給紙カバー25の内面は搬送路のガイドとして機能している。
【0031】
ここで、給紙カバー25が、図2,3で見て反時計回りに回動すると、上述した搬送路が開かれ、この搬送路の周囲に配設された各種のローラを視ることができる。
詳しくは、この搬送路には、原稿トレイ22からの原稿搬送方向で見て、ピックアップローラ30、分離ローラ対33、レジストローラ35が順番に配置されている(図3)。
【0032】
ピックアップローラ30は、給紙カバー25に設置されており、原稿トレイ22の最上層に位置する原稿に接触し、当該原稿を分離ローラ対33に向けて送出する。この原稿の搬送の有無や原稿の向きなどは、給紙カバー25に設置されたセットスイッチなどで検知可能である。
分離ローラ対33は、給紙カバー25と送り装置本体21とにそれぞれ設けられ、当該原稿をレジストローラ35に向けて1枚ずつ送出する。
【0033】
このレジストローラ35は、その対峙するコロとの間でニップを形成し、原稿の斜め送りを矯正しつつ、調整された所定のタイミングで原稿を読み取り位置39へと送出する。
また、原稿搬送方向で見てレジストローラ35の下流側には、読取ガイド38が配置され、読み取り部7のコンタクトガラスに対峙する。具体的には、このコンタクトガラスは、幅広の原稿載置用ガラスと、図1等では原稿載置用ガラスの左側に位置する細長い原稿自動読取用ガラスとから構成されている。
【0034】
より詳しくは、本実施例の原稿送り装置20は、原稿押さえとしても機能しており、送り装置本体21は、複合機1の背面側にて装置本体2に回動自在に支持され、この送り装置本体21は読み取り部7に対して開閉可能である。
そして、当該送り装置本体21の下面には樹脂製の押圧板が設けられ、前者の原稿載置用ガラスが押圧板に対峙する。このガラスに載置した原稿を押圧板で押さえつけておき、所定ボタンを押下げると、読み取り部7内に配置されたミラーやレンズ等を介したCCDにより当該原稿の画像面を読み取ることができる。
【0035】
一方、後者の原稿自動読取用ガラスは、図3の読み取り位置39にて読取ガイド38に対峙している。
詳しくは、原稿搬送方向で見て読取ガイド38の上流側には、読取側ローラ36が送り装置本体21に設置され、その対峙するコロとでニップを形成し、原稿を読取ガイド38に向けて搬送する。この読取ガイド38と原稿自動読取用ガラスとの間を原稿が通過するときに、原稿の画像面が読み取られる。
【0036】
この読取ガイド38の下流側には、読取側ローラ37や経路切り換え部40が設置されている。経路切り換え部40は、読み取り位置39から反転トレイ23に向かう搬送路と、読み取り位置39から排出トレイ24に向かう搬送路とに切り換えることができ、読取側ローラ37は、その対峙するコロとでニップを形成し、経路切り換え部40の位置に応じて原稿を反転トレイ23や排出トレイ24に向けて搬送する。
【0037】
ここで、経路切り換え部40によって、読み取り位置39から排出トレイ24に直接に向かう搬送路が選択されている場合には、原稿搬送方向で見て読取側ローラ37の下流側には、排出ローラ42、排出トレイ24の順に配置される。
排出ローラ42は、その対峙するコロとでニップを形成し、読み取り位置39で読み取られた原稿を排出トレイ24に送出している。
【0038】
排出トレイ24は、図3にも示される如く、その積載面が排出ローラ42の近傍では排出ローラ42の下方に位置し、排出方向に沿って上方に傾斜する形状をなし、枚葉の排出原稿を厚み方向に積層することができる。
これに対し、経路切り換え部40によって、読み取り位置39から反転トレイ23に向かう搬送路が選択されていた場合には、原稿搬送方向で見て読取側ローラ37の下流側には、反転ローラ44、反転トレイ23の順に配置される。
【0039】
本実施例の反転トレイ23は、原稿の表面及び裏面の双方を読み取り位置39で読み取る場合に利用される。
具体的には、反転トレイ23は、原稿トレイ22と排出トレイ24との間に配置されており、原稿トレイ22と同様に排出方向に向けて延び、この原稿トレイ22との間に原稿を載置できる空間を有して形成されている。
【0040】
反転ローラ44は、排出ローラ42の近傍に設けられ、読取側ローラ37からの原稿を反転トレイ23に向けて原稿を搬送する機能、さらに、この反転トレイ23の原稿をその搬送された方向とは逆方向に向けて搬送する機能を有する。
この反転ローラ44が図3で見て時計回りに回転した場合には、読み取り位置39で読み取られた原稿を反転トレイ23に搬送することができる。一方、反転ローラ44が反時計回りに回転した場合には、反転トレイ23に搬送された原稿の進行方向を逆転させ、この反転トレイ23の原稿をレジストローラ35に向けて、或いは、スイッチバック搬送路47に向けて搬送することができる。
【0041】
このように、原稿をスイッチバックする方向には2通りの経路があるが、この経路は、図3で見て反転ローラ44の左側に位置する経路切り換え部41で選択される。
そして、仮に、表面を読み取り、反転トレイ23に搬送された原稿が、次いで裏面も読み取る必要がある場合には、経路切り換え部41によって、反転トレイ23からレジストローラ35に向かう搬送路が選択され、反転ローラ44はコロ45と協働して反転トレイ23の原稿をレジストローラ35に向けて搬送する。
【0042】
これに対し、その後、読み取り位置39で裏面も読み取った場合も、原稿は、反転トレイ23に搬送される。この場合には、経路切り換え部41によって、反転トレイ23からレジストローラ35に向かう搬送路は選択されず、反転トレイ23からスイッチバック搬送路47に向かう搬送路が選択され、反転ローラ44はコロ45と協働して反転トレイ23の原稿をスイッチバック搬送路47に向けて搬送する。
【0043】
本実施例のスイッチバック搬送路47は、上述した読み取り位置39から反転トレイ23に向かう搬送路と上述の読み取り位置39から排出トレイ24に向かう搬送路とを連通しており、反転トレイ23からレジストローラ35、読み取り位置39を経て直接に排出トレイ24に達する大きく湾曲した経路に比して小さな曲率を有した略C字状に形成されている。
【0044】
このスイッチバック搬送路47には、反転ローラ44の近傍に搬送ローラ48が設けられ、その対峙するコロとでニップを形成し、この搬送路47に搬送された原稿を排出ローラ42に向けて搬送する。
ここで、上述した各種ローラ30,33,35〜37,42,44,48は送り装置本体21内のコントローラ(制御手段)80により制御されている(図4)。
【0045】
本実施例のコントローラ80は、同図に示されるように、経路制御部82と、モータ制御部84とを備えており、例えば図示しない操作パネルからの入力によって設定された読取モードの選択などに基づいて所定のプログラムを実行する。より具体的には、この経路制御部82では、上述した経路切り換え部40,41に駆動信号を出力し、原稿の搬送経路を決定する。
【0046】
また、モータ制御部84は上記各種ローラ30,33,35〜37,42,44,48を駆動する各モータに駆動信号を出力している。
具体的には、本実施例のモータ制御部84は読取側調整部86及び排出側調整部88を有し、読取側ローラ36,37と排出ローラ42とを別個のモータで駆動している。
【0047】
より詳しくは、この読取側調整部86は、メインECU70のモード設定部72からの信号に基づいて読取側モータに駆動信号を出力しており、例えば標準モード、高速スキャンモード、若しくは、高画質(高解像度)を要するモードのいずれかが上述の如く選択されると、読取速度が設定される。これにより、読取側調整部86が各モードに対応した読取速度で駆動させる信号を読取側モータ(読取側駆動手段)に出力すると、読取側ローラ36,37はこの読取速度で回転する。
【0048】
仮に、標準モードの読取速度を基準とすれば、高速スキャンモードの読取速度は標準モードの読取速度よりも速くなり、高画質を要するモードの読取速度は標準モードの読取速度よりも遅くなる。
これに対し、排出側調整部88は、原稿の後端が読取側ローラ37を通過した後には、読取側調整部86で設定された読取速度、つまり、読取側ローラ36,37の回転速度とは異なる大きさの排出速度で駆動させる信号を排出側モータ(排出側駆動手段)に出力している。
【0049】
より具体的には、排出側調整部88は、例えば高画質を要するモードの如く、設定された読取速度が遅い場合には、排出速度を当該モードによる遅い読取速度よりも速くする信号を排出側モータに出力する。これにより、排出ローラ42は、当該モードによる遅い読取速度よりも速い排出速度で回転する。
一方、例えば高速スキャンモードの如く、設定された読取速度が速い場合には、排出速度を当該速い読取速度よりも遅くする信号を排出側モータに出力しており、排出ローラ42は、当該モードによる速い読取速度よりも遅い排出速度で回転する。
【0050】
このように、排出側調整部88は、設定された読取速度に応じて排出ローラ42の排出速度を減速或いは増速させるが、コントローラ80には、例えば排出ローラ42の近傍に設置された原稿の枚数を検出可能なカウンタ(検知手段)90からの信号も入力されている。
そして、本実施例では、排出ローラ42が読取側ローラ36,37とは別駆動可能に構成されているため、排出側調整部88は、読取速度との関係の他、カウンタ90の検知結果に基づいて、排出速度をさらに減速或いは増速させることができる。
【0051】
図5を参照すると、コントローラ80による排出スピード加減速制御のフローチャートが示されている。以下、上記の如く構成された原稿送り装置20の本発明に係る作用について説明する。
同図のステップS501では、操作パネル等で例えば標準モード、高速スキャンモード、若しくは、高画質を要するモードのいずれかの読取モードを設定してステップS502に進む。
【0052】
このステップS502では、読み取り位置39で原稿の読み取りを開始する。詳しくは、原稿トレイ22にセットされた原稿のうち最上層の原稿は、所定ボタンの押下げにより、レジストローラ35、読取側ローラ36を経由して読み取り位置39に向けて搬送され、読み取り位置39で読み取られる。
続いて、経路制御部82からの信号に基づき、原稿の片面だけを読み取る場合には、読取側ローラ37から直接に排出ローラ42に向けて搬送される。
【0053】
或いは、原稿の両面を読み取る場合には、この読取側ローラ37から、反転トレイ23、レジストローラ35、読取側ローラ36、読み取り位置39、反転トレイ23、そして、スイッチバック搬送路47を経てから排出ローラ42に向けて搬送される。これら読取側ローラ36,37は読取側調整部86で設定された各読取速度で回転している。
【0054】
これに対し、排出側調整部88は、読取側調整部86で設定された読取速度よりも増減速した排出速度を設定し、排出ローラ42は、この排出速度で回転する。例えば、高画質を要するモードの読取速度の場合には、排出速度は当該読取速度に比して速くするし、高速スキャンモードの読取速度の場合には、排出速度は当該読取速度に比して遅くする。なお、標準モードの読取速度の場合には、排出速度は当該読取速度と略同じく設定しても良く、この場合の排出速度は次のカウント枚数に応じて変更される。
【0055】
次に、ステップS503では、コントローラ80が排出ローラ42で排出トレイ24に送出された排出原稿の状態を判別しており、例えば、カウンタ90で計測された原稿の枚数が所定枚数Aよりも少ないか否かを判別する。
そして、カウンタ90による原稿の枚数が上記所定枚数Aよりも少ない場合、つまり、この場合には、原稿が排出トレイ24の傾斜部分に沿って排出されるように調整する必要があるため、YESと判定してステップS504に進み、排出側調整部88は、上述した読取速度との関係から求められた排出速度の値よりも速い排出速度を設定し、排出側モータを介して排出ローラ42を回転させる。
【0056】
この点について詳述する。仮に、排出トレイ24の最大積載枚数が例えば100枚である場合を想定し、この排出トレイ24の積載枚数が50枚に到達した時点の排出速度をEとすれば、排出側調整部88は、排出トレイ24の積載枚数が0枚〜25枚では排出速度Eよりも速い排出速度を設定している。
この結果、排出トレイ24の枚数が少ない場合に遅い排出速度を設定すると、排出ローラ42から送出された原稿の先端が垂れて排出トレイ24の傾斜部分に対して急角度で進入し、原稿が突っかかって折れたり丸まったりするし、若しくは、排出トレイ24の傾斜部分を上る際の負荷が大きくなるため、排出ローラ42から送出された原稿が排出直後で腰折れし、排出不良になる。しかし、排出側調整部88による排出速度の設定により、排出ローラ42から送出された原稿の先端は、排出トレイ24の傾斜部分に対して緩い角度で進入し、また、この傾斜部分を上る際の負荷も小さくなり、排出不良を回避できる。
【0057】
続いて、ステップS505では、コントローラ80が原稿トレイ22にセットされた原稿の読み込みが終了したか否かを判別しており、総ての原稿の読み込みが終了していない場合にはステップS502に戻る一方、総ての原稿の読み込みが終了した場合には一連のルーチンを抜ける。
これに対し、上記ステップS503において、カウンタ90で計測された原稿の枚数が所定枚数Aまで達した場合には、ステップS506に進む。
【0058】
このステップS506では、排出側調整部88は、上述した読取速度との関係から求められた排出速度の値よりも遅い排出速度を設定し、排出側モータを介して排出ローラ42を回転させる。原稿の先端が排出トレイ24から飛び出さないように調整する必要があるからである。そして、ステップS505に進み、総ての原稿の読み込みが終了してから一連のルーチンを抜ける。
【0059】
この点についても詳述すると、排出側調整部88は、排出トレイ24の積載枚数が26枚〜74枚では排出速度Eと同じ値に設定する一方、排出トレイ24の積載枚数が75枚〜100枚では排出速度Eよりも遅い排出速度を設定している。
この結果、排出トレイ24の枚数が多い場合には、排紙トレイ24の端部分に設置可能な図示しない原稿ストッパの高さに余裕が少ないため、速い排出速度を設定すると、排出ローラ42から送出された原稿が当該原稿ストッパを越えて排出トレイ24から飛び出し、排出不良になる。しかし、排出側調整部88による排出速度の設定により、排出ローラ42から送出された原稿は排出トレイ24から装置本体2の外側へ向けて飛び出さなくなり、排出不良を回避できる。
【0060】
一方、この原稿送り装置20を搭載した複合機1では、カセット3や手差しトレイ5から用紙が1枚ずつ分離して送出され、この用紙は装置本体2内のレジストローラに到達する。このレジストローラは、用紙の斜め送りを矯正しつつ、画像形成部9で形成されるトナー画像とのタイミングを計りながら、用紙を転写部10へと送出する。
【0061】
また、読み取り部7の画像データに基づき、複合機1では露光部8によるレーザ光Lの照射が制御される。これにより、画像形成部9においてドラム上に原稿画像の静電潜像が作られ、続いてトナーコンテナ11のトナーを用い、この潜像からドラム上にトナー画像が形成され、用紙に転写される。
その後、用紙は未定着トナー画像を担持した状態で定着部12に向けて送られ、トナー画像を定着する。次いで、定着部12から排出された用紙は排出分岐部13を通って排紙トレイ14に排出される。
【0062】
この片面印刷に対し、両面印刷を行う場合には、定着部12から排出された用紙は排紙トレイ14に向けて送り出された後、排出ローラ15の反転駆動で両面印刷用ユニット16側にスイッチバックされ、この用紙は搬送路4に合流し、再び転写部10に向けて送られる。そして、この場合には、用紙の未だ印刷がされていない面にトナー画像が転写される。
ところで、この実施例では、排出ローラ42の排出速度が所定枚数Aを基準として変更されているが、カウンタ90による原稿の枚数が多くなるに比例して、排出速度を次第に遅くしても良い。
【0063】
一方、上記実施例では、排出ローラ42の排出速度が遅い読取速度から速い読取速度までの範囲内に設定されている。しかし、排出側調整部88は、この排出ローラ42の排出速度を、これら遅い読取速度と速い読取速度との間で略一定に調整しても良い。この固定された排出速度によって排出トレイ24の原稿の排出スピードをより一定に保つことができ、この場合も排出原稿のスタック性向上に寄与するからである。
【0064】
以上のように、本実施例によれば、原稿は、その画像面が読み取り位置39で読み取られた後に排出ローラ42で排出トレイ24に送出される。
具体的には、読取側ローラ36,37は、読み取り位置39で読み取られた原稿を排出ローラ42に向けて搬送可能であり、この読取側ローラ36,37は、読取側モータによって、読取モード毎に設定された読取速度で駆動する。
【0065】
ここで、排出ローラ42も同じ読取速度で駆動されていると、仮に、この読取速度が遅い場合には、排出ローラ42の排出速度も同じく遅くなるため、原稿の後端が排出ローラ42に残り易くなる。一方、この読取速度が速い場合には、排出速度も同じく速くなるので、原稿の先端が排出トレイ24から脱落し易くなり、いずれにしても排出原稿のスタック性が悪化する。
【0066】
しかしながら、本発明のコントローラ80には、排出スピード加減速制御が施されている。
詳しくは、排出側モータが読取側モータとは別個に設置されており、排出ローラ42が読取側ローラ36,37とは別駆動である。そして、排出側調整部88は、原稿の後端が読取側ローラ37を通過した後には、排出側モータに対し、読取速度の可変範囲内で排出速度を変化させ、また、例えば標準モードの読取速度を基準として、設定された読取速度が遅い場合(例えば高画質を要するモード)には排出速度をこの遅い読取速度よりも速くする一方、設定された読取速度が速い場合(例えば高速スキャンモード)には排出速度をこの速い読取速度よりも遅くする信号を出力している。
【0067】
よって、単に、排出速度を読取速度に対して自由に変更するのみでは、読取速度が遅い(例えば高解像度)にも拘わらず、排出速度がさらに遅くなって後端がより残り易くなるし、また、読取速度が速い(例えば低解像度)にも拘わらず、排出速度がさらに速くなって、排出トレイ24からより脱落し易くなるものの、本実施例の如くの細やかな制御によって排出トレイ24における原稿の排出スピードを、速い読取速度には達しないが、遅い読取速度は超えている最適な排出速度を目指すことができ、排出トレイにガイドを要する場合に比してユーザの負担を減らしつつ、排出原稿のスタック性が確実に向上する。
【0068】
また、排出トレイ24は枚葉の排出原稿を厚み方向に積層可能に形成される。そして、排出側調整部88による排出速度は、読取速度に比して増減させる他、排出原稿の状態も鑑みてさらに増減可能に構成されており、排出原稿のスタック性がより一層向上可能になる。
さらに、排出原稿が少ない場合に遅い排出速度を設定すると、排出ローラ42から送出された原稿の先端が垂れて排出トレイ24の傾斜部分に対して急角度で進入し、原稿が突っかかって折れたり丸まったりするし、若しくは、排出トレイ24の傾斜部分を上る際の負荷が大きくなるため、排出ローラ42から送出された原稿が排出直後で腰折れし、排出不良になる。しかし、この場合の排出側調整部88は、原稿の排出スピードを速めているので、排出ローラ42から送出された原稿の先端は、排出トレイ24の傾斜部分に対して緩い角度で進入し、また、この傾斜部分を上る際の負荷も小さくなり、排出不良を回避でき、排出原稿のスタック性向上に寄与する。
【0069】
さらにまた、排出原稿が既に多い場合に速い排出速度を設定すると、排出ローラ42から送出された原稿が排出トレイ24から装置本体2の外側へ飛び出し、排出不良になる。しかし、この場合の排出側調整部88は、原稿の排出スピードを遅くすることから、排出ローラ42から送出された原稿が排出トレイ24から装置本体2の外側へ向けて飛び出さず、排出原稿の端面がより揃い易くなり、排出不良を回避でき、排出原稿のスタック性向上に寄与する。
【0070】
また、排出側調整部88が、排出原稿の枚数に応じて原稿の排出スピードを徐々に遅くすれば、排出原稿の端面がより一層確実に揃う。
さらに、排出原稿のスタック性が向上することにより、複合機1に対するユーザの作業期間が短くて済み、複合機1の信頼性も向上する。
本発明は、上記各実施例に限定されず、特許請求の範囲を逸脱しない範囲で種々の変更を行うことができる。
【0071】
例えば、上記実施例では排出原稿の状態をカウンタ90で検知しているが、本発明の検知手段は、排出トレイ24の積載された原稿の高さを測定可能なセンサであっても良い。また、この排出途中で、排出トレイ24の原稿を抜き取る場合も想定すると、排出トレイ24の原稿の重量を測定可能なスケールであっても良い。
前者の排出位置で検知する例について具体的に述べると、仮に、カウンタ90で計測すれば約50枚に相当する原稿の高さ(以下、50枚付近の高さと称する)を基準にしており、排出側調整部88は、排出トレイ24に積載された原稿の高さが上記50枚付近の高さに達するまでは、上述した排出速度Eよりも速い排出速度を設定する一方、排出トレイ24に積載された原稿の高さが上記50枚付近の高さを超えたときには、排出速度Eよりも遅い排出速度を設定すれば良いからである。
【0072】
また、上記実施例では画像形成装置として複合機に具現化した例を示しているが、本発明は原稿送り装置を有する複写機、プリンタ等にも当然に適用可能である。そして、この場合にも上記と同様に、ユーザの負担を減らしつつ、排出原稿のスタック性が確実に向上するとの効果を奏する。
【符号の説明】
【0073】
1 複合機(画像形成装置)
7 読み取り部
20 原稿送り装置
22 原稿トレイ
24 排出トレイ
36,37 読取側ローラ
42 排出ローラ
80 コントローラ(制御手段)
86 読取側調整部
88 排出側調整部
90 カウンタ(検知手段)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
原稿トレイから搬送され、その画像面が読み取り部で読み取られた原稿を、排出ローラで排出トレイに送出する原稿送り装置であって、
上流から搬送された前記原稿を前記読み取り部から前記排出ローラに向けて搬送可能な読取側ローラと、
該読取側ローラを、読取モード毎に設定された読取速度に可変させて駆動させる読取側駆動手段と、
該読取側駆動手段とは別個に設置されており、前記排出ローラを所定の排出速度で駆動させる排出側駆動手段と、
前記原稿の後端が前記読取側ローラを通過した後には、該排出側駆動手段を、前記設定された読取速度の可変の範囲内で変化させる制御手段と
を具備することを特徴とする原稿送り装置。
【請求項2】
請求項1に記載の原稿送り装置であって、
前記制御手段は、前記原稿の後端が前記読取側ローラを通過した後には、該排出側駆動手段に対し、前記設定された読取速度が所定の基準速度よりも遅い場合には前記排出速度を当該遅い読取速度よりも速くする一方、前記設定された読取速度が前記所定の基準速度よりも速い場合には前記排出速度を当該速い読取速度よりも遅くすることを特徴とする原稿送り装置。
【請求項3】
請求項1又は2に記載の原稿送り装置であって、
前記制御手段は、原稿の後端が前記読取側ローラを通過した後の前記排出速度を、前記読取速度の範囲内で略一定にすることを特徴とする原稿送り装置。
【請求項4】
請求項1から3のいずれか一項に記載の原稿送り装置であって、
前記排出トレイに送出された原稿の状態を検知する検知手段をさらに具備し、
前記制御手段は、該検知手段の検知結果に応じて前記排出速度をさらに変更していることを特徴とする原稿送り装置。
【請求項5】
請求項4に記載の原稿送り装置であって、
前記検知手段は、前記排出トレイに送出された原稿の枚数を計測するカウンタであり、
前記制御手段は、該カウンタによる前記原稿の枚数が少ない場合には、前記排出側駆動手段に対し、前記排出速度を前記読取速度との関係から求められた値よりも速くすることを特徴とする原稿送り装置。
【請求項6】
請求項4又は5に記載の原稿送り装置であって、
前記検知手段は、前記排出トレイに送出された原稿の枚数を計測するカウンタであり、
前記制御手段は、該カウンタによる前記原稿の枚数が多い場合には、前記排出側駆動手段に対し、前記排出速度を前記読取速度との関係から求められた値よりも遅くすることを特徴とする原稿送り装置。
【請求項7】
請求項4又は5に記載の原稿送り装置であって、
前記検知手段は、前記排出トレイに送出された原稿の枚数を計測するカウンタであり、
前記制御手段は、該カウンタによる前記原稿の枚数が多くなるに比例して、前記排出側駆動手段に対し、前記排出速度を前記読取速度との関係から求められた値よりも次第に遅くすることを特徴とする原稿送り装置。
【請求項8】
請求項1から7のいずれか一項に記載の原稿送り装置を搭載したことを特徴とする画像形成装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2011−43732(P2011−43732A)
【公開日】平成23年3月3日(2011.3.3)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−192925(P2009−192925)
【出願日】平成21年8月24日(2009.8.24)
【出願人】(000006150)京セラミタ株式会社 (13,173)
【Fターム(参考)】