説明

反射層を含有させた色効果材料

向かって来る光を反射する反射体として働く高反射性層および向かって来る光を選択的に透過するスペーサー顔料層によって各小板が包み込まれている複数の包み込まれた基質小板で構成されている如き色効果材料を記述する。

【発明の詳細な説明】
【背景技術】
【0001】
表面塗装、プラスチックの着色、化粧品などに金属光沢効果を与えることは良く知られている。そのような効果を達成しようとして、金属光沢顔料と透明な着色顔料の両方を組成物の中に分散させようとする1つの取り組みが成された。金属光沢顔料は一般にアルミニウムフレークでありそして着色顔料は例えば酸化鉄などであり得る。本技術分野ではまた着色した材料をアルミニウムフレークの上に沈澱させることで2種類の顔料を組み合わせて単一の構成要素を生じさせることも成された。
【0002】
例えば、酸化鉄をアルミニウムフレークの上に沈澱させる場合、これはしばしば水溶液を用いて実施されたが、それによっていろいろな問題が生じていた。アルミニウムは水性媒体と容易に反応し、酸化鉄の非常に希釈された溶液が要求され、錯体形成用添加剤が要求され、そして手順を限定されたpH範囲で実施する必要があった。
【0003】
代替の非水性手順が特許文献1に記述されている。特許文献1では、アルミニウムフレークの流動床の中でペンタカルボニル鉄に酸素による酸化を高温で受けさせることで酸化鉄と二酸化炭素を生じさせている。前記カルボニルの量が流動用気体の5体積パーセントを超えると再現性のある結果を得ることができない。そのような取り組みでは使用するカルボニルの濃度が低いことと流動床を用いた操作が明らかな欠点である。
【0004】
そのような従来技術が直面している生産および材料制限を伴わなくてこの直ぐ上に記述した製品と同じか或はより良好な顔料特性を有する色効果材料(color effect material)(CEM)を提供することができれば、これは望ましいことである。本発明はそのような要望を満足させることに向けたものである。
【特許文献1】米国特許第4,328,042号
【発明の開示】
【課題を解決するための手段】
【0005】
(発明の要約)
本発明は、血小板形状の基質(platelet−shaped substrate)を含んで成っていて前記基質が(a)光を高度に反射する1番目の層(例えば銀、金、白金、パラジウム、ロジウム、ルテニウム、オスミウム、イリジウムまたはこれらの合金などの層)、(b)(i)金属の酸化物、窒化物、フッ化物もしくは炭化物または重合体のスペーサー層(spacer layer)[スネルの法則に従って入射角依存可変光路差(incident angle dependent variable pathlength difference)が最小限であるに充分なほど高い屈折率を示すか或は光学的に活性(optically active)でないほど薄い]または(ii)前記1番目の層(a)の上に直接位置する酸化鉄のいずれかである2番目の層で包み込まれている色効果材料(CEM)を提供する。本CEMに前記2番目の層(b)(i)を存在させる場合、本CEMに、場合により、(c)(i)前記1番目の層(a)の中の金属と同じまたは異なる金属である光透過性層または前記スペーサー層(b)(i)の中の材料とは異なりかつ前記スペーサー層材料が示す屈折率より高い屈折率を示すスペーサー層材料または(c)(ii)酸化鉄を含有させてもよい。必要ならば、本CEMに特殊な属性、例えば気候安定性、重合体分散性および化粧品適合性などを与える目的で、それに後処理を受けさせてもよい。本CEMを製造する方法もまた本発明の一部である。
(発明の説明)
本発明の1つの目的は、新規でありかつまた再現可能で技術的に効率が良くかつ信頼できる様式で調製可能な金属CEMを提供することにある。血小板形状の基質を含んで成っていて前記基質が(a)高い光反射率を示す1番目の層、(b)スペーサー層および場合により(c)光を透過する上方層(overlayer)で被覆されているCEMを用いて本目的を達成する。
【0006】
本発明では包み込み可能で滑らかな如何なる小板(platelet)も基質として使用可能である。使用可能な小板の例には、雲母、酸化アルミニウム、オキシ塩化ビスマス、窒化ホウ素、ガラスフレーク、酸化鉄被覆雲母、酸化鉄被覆ガラスフレーク、二酸化ケイ素、二酸化チタン被覆雲母および酸化チタン被覆ガラスフレークが含まれる。そのような血小板形状の基質の大きさは本質的に決定的ではなく、個々の用途に合わせることができる。そのような粒子の平均最大主要寸法は一般に約5−250ミクロン、特に5−100ミクロンである。それらが示す比自由表面積(BET)は一般に0.2から25m/gである。
【0007】
1番目の包み込み層(a)、即ち反射率が高い層が示す反射率の度合は、少なくとも約75%の反射率であるべきであり、好適には少なくとも約90%の反射率である。このような層は、1種以上の高反射性金属、例えば銀、金、白金、パラジウム、ロジウム、ルテニウム、オスミウムおよび/またはイリジウムまたはこれらの合金などで構成可能である。合金の場合、本発明で用いることができる合金の数はほぼ無限であるのは明らかである。合金のいくつかの例(これらの元素成分を括弧の中に示す)は下記である:純銀(銀および銅)、貨幣(金および銅)、ローダイト(金およびロジウム)、白金(金およびパラジウム)、黄金(金、銀、銅、亜鉛およびニッケル)および金張り(金、銀および銅)。そのような層を好適には反射率が高い銀で構成させる。
【0008】
前記1番目の層(a)の厚みは、この層が高い反射率を示すに充分な厚みである限り決定的ではない。望まれるならば、前記1番目の層の厚みを変化させることで光がいくらか選択的に透過するようにすることも可能である。この厚みは、1番目の包み込み層で用いる金属または合金に依存して、約2から100nm、好適には約10nmから75nmであってもよい。この被膜の質量パーセントはかなり多様である、と言うのは、それは用いる個々の基質の表面積および所望の反射率を達成するに必要な厚みと直接関係しているからである。例えば、銀を前記1番目の層の成分として選択した場合、その厚みは少なくとも約5nm、好適には約10から75nmであってもよい。金を用いる場合、その厚みは少なくとも約4nm、好適には約10から70nmであってもよい。白金を1番目の層として用いる場合、その厚みは少なくとも約3nm、好適には約5から65nmであってもよい。そのような金属の層の厚みが上述した範囲外であると、それは典型的に完全に不透明であるか或は光を実質的に透過するであろう。
【0009】
基質を銀で包み込むと、銀が示す反射率が高い結果として、それは実質的に不透明でありかつ通常の効果顔料に比べて光をずっと多い量で反射する。例えば酸化鉄で被覆されている雲母の場合に反射する光の量は約18%の大きさであるが、本発明の効果顔料の場合の光の量はおおよそ35%である。
【0010】
そのような金属は反射特性を有することに加えて膜厚に応じてユニークなバルク色効果(bulk color effect)も示し得る。例えば、金の薄い半透明性膜は紫がかって見える可能性があり、その色はカシウス紫に類似している。100nm未満(これは白色光の350−700nm波長より短い)の金箔では、これを透過光で見ると青色がかった緑色に見える。
【0011】
前記1番目の包み込み層をまた上述した材料で出来ている複数のいろいろな層で構成させることで望ましい効果を得ることも可能である。例えば、金の薄い半透明性層を反射性銀層の上に付着させることも可能である。
【0012】
本発明のCEMは、(b)(i)前記1番目の包み込み層のスペーサー層包み込み(spacer layer encapsulation)または(ii)前記1番目の層(a)の上に直接位置する酸化鉄のいずれかである2番目の層を含有する。前記スペーサー層を通常は金属、金属の酸化物、窒化物、フッ化物もしくは炭化物または重合体で構成させる。スネルの法則に従って100度以上の色相角カラートラベル(color travel)をもたらさない限り如何なる材料をスペーサー層として用いてもよい。適切な材料の例には酸化クロム、二酸化ケイ素、フッ化マグネシウム、酸化マグネシウム、水酸化マグネシウム、酸化アルミニウム、水酸化アルミニウム、酸化亜鉛、水酸化亜鉛、酸化ジルコニウム、水酸化ジルコニウム、窒化ジルコニウム、酸化チタン、水酸化チタン、窒化チタン、酸化鉄、水酸化鉄および重合体、例えばポリメタアクリル酸メチル、ポリエチレンテレフタレートおよび高密度ポリエチレンなどが含まれる。この材料は好適には二酸化ケイ素(SiO)、二酸化ケイ素の亜酸化物(SiO0.25からSiO1.95)またはフッ化マグネシウムである。
【0013】
層(b)(i)のスペーサー層の材料および厚みを、この層がスネルの法則に従って有意な入射角依存可変光路差を与えない、即ち結果として100度以上の色相角カラートラベルをもたらさないように選択する。従って、この層の個々の厚みはそのような判断基準を満足させる限り重要ではない。そのような必要条件を満足させる1つの便利な方法は、その層を適切に薄くする方法である。例えば、屈折率が約1.5の材料では、100度を超える色相角カラートラベルが生じることがないように、膜厚を100ナノメートル以内、好適には60ナノメートル以内にすべきである。その層が二酸化ケイ素またはフッ化マグネシウムの時には、それの厚みを好適には約25から75ナノメートル、より好適には約25から50ナノメートルにする。高い屈折率を示す層材料、例えば酸化鉄または二酸化チタンなどの場合、そのような層に持たせる厚みは所望効果をもたらすに充分な如何なる厚みであってもよい。
【0014】
入射角依存可変光路差は、見る角度を通常の入射角から高い反射角に変えた時に色相角が変化する度合に関係している。層の厚み、それの屈折率およびスネルの法則の全部が入射角依存可変光路差に寄与する。光路(これによって色が決まる)は式2(n)(d)Cosθ[式中、nは屈折率であり、dは厚み(nm)でありそしてθは屈折角である]で計算される。屈折角θはスネルの法則nSinθ=nSinθ[ここで、nは入射媒体(incident medium)(ここでは反射層)が示す屈折率であり、nは(スペーサー)層が示す屈折率であり、そしてθは入射角である]で決まる。従って、高い屈折率を示すスペーサー層は、θが高くなってもθに大きな差をもたらさずかつ有意な光路差をもたらさないであろう。他方、低い屈折率を示す層は、層の厚みを薄膜干渉(thin film interference)がもたらされないほど薄くしない限り、θが高くなるとθに大きな差をもたらしかつ有意な光路差をもたらすであろう。従って、スペーサー層が高い屈折率を示しそして/またはそれが薄膜干渉をもたらさないほど薄い時には有意な入射角依存可変光路差をもたらさないであろう。そのようなスペーサー層の目的は、限定するものでないが、装飾および/または機能的属性、例えば色、接着促進および膜応力緩和などを与えることにある。
【0015】
2番目の層(b)が酸化鉄の時には、本発明の効果材料に含める酸化鉄層が前記1番目の包み込み層を直接包み込むようにする。この層の厚みはかなり多様であり得る。その厚みを厚くするにつれて干渉色が現れる。その層厚を一般に約40から200nm、好適には約60から180nmにする。
【0016】
任意の外側包み込み層(c)(i)を存在させる場合、それを透過率が約25−75%の透過性を示す材料にする。より好適には、そのような外側包み込み層が約40−60%の透過率を示すようにするのが好適であろう。いろいろな層が示す反射率および透過率の度合はいろいろな方法、例えばASTM方法E1347−97、E1348−90(1996)またはF1252−89(1996)などを用いて測定可能であり、それらは全部本発明の目的で実質的に均当物である。
【0017】
外側層(c)(i)として用いる材料は、前記反射層の材料と同じ群から選択可能である。別法として、そのような外側層もまた金属の酸化物、窒化物または炭化物であってもよいが、但しそれが前記スペーサー層のそれとは異なりかつまたより高い屈折率を示すことも条件とする。
【0018】
本発明の効果材料は、(c)(ii)前記スペーサー層の上を直接包み込んでいる酸化鉄層を含有する。この層の厚みはかなり多様であり得る。その厚みを厚くするにつれて干渉色が現れる。その層厚を一般に約40から200nm、好適には約60から180nmにする。
【0019】
任意の外側包み込み層(d)を存在させる場合、それを透過率が約25−75%の透過性を示す材料にする。より好適には、そのような外側包み込み層が約40−60%の透過率を示すようにするのが好適であろう。いろいろな層が示す反射率および透過率の度合はいろいろな方法、例えばASTM方法E1347−97、E1348−90(1996)またはF1252−89(1996)などを用いて測定可能であり、それらは全部本発明の目的で実質的に均当物である。
【0020】
前記外側層として用いる材料は前記反射層の材料の群と同じ群から選択可能である。別法として、そのような外側層はまた金属の酸化物(酸化鉄以外の)、窒化物または炭化物であってもよいが、但しそれが前記スペーサー層のそれとは異なりかつまたより高い屈折率も示すことを条件とする。
【0021】
本発明のCEMは血小板形状の基質が複数のカプセルに包み込まれていることが注目に値する。1つの態様では、前記1番目の層およびスペーサー層を追加的に選択的透過性を示す外側層(これは向かって来る光を部分的に反射させる)で包み込む。そのような外側包み込み層を、好適には、屈折率が前記スペーサー層のそれよりも高くなるように、ケイ素、酸化鉄、酸化クロム、混合金属酸化物、二酸化チタン、窒化チタン、窒化ジルコニウムおよびアルミニウムから成る群から選択する。より好適には、そのような外側層は前記1番目の(反射)層の貴金属もしくは合金の中の1種以上である。
【0022】
そのような任意の外側層は、勿論、光学的包装(optical package)の一部である。それの厚みは多様であり得るが、必ず、ある程度の透過性を可能にすべきである。そのような層の好適な厚みは、例えばケイ素の場合には約5から20nmであり、アルミニウムの場合には約2から15nmであり、窒化チタンの場合には約1−15nmであり、酸化鉄の場合には約10から100nmであり、酸化クロムの場合には約10から60nmであり、二酸化チタンの場合には約10−100nmであり、混合金属酸化物の場合には約5から60nmであり、銀の場合には約5から20nmであり、金の場合には約3から20nmであり、白金の場合には約3から20nmであり、そしてパラジウムの場合には約5から20nmである。金属合金にも一般に純粋な金属に匹敵する同様な膜厚を持たせる。膜厚がこの上に示した範囲以外であっても所望効果に応じて適用可能であると認識する。
【0023】
本発明に従う調製様式の結果として本発明のCEMの包み込み層の全部が一緒になって均一で均質な膜様構造になっていることが注目に値する。
【0024】
本発明で実現する利点は、金属フレークに典型的に伴う構造的一体性の問題、水素ガス発生問題および他の考えられる多数の問題(自然発火性および環境問題)を持ち得る伝統的な金属フレークを用いて出発する必要がない点にある。前記基質が構造的一体性に寄与しかつ本発明で用いる金属は化学的にアルミニウムよりもずっと安定でありかつ一般に酸化されていない金属基底状態である方が好ましい。その上、銀を反射層の1つとして用いるとそれはCEMの反射色1種または2種以上の色度を最大限にし得ることからそれが好適である。加うるに、銀を粒子の最終的(外側)層として用いると、それはCEMに導電性を与える可能性があり、それはある用途、例えば粉末塗装などで望ましい可能性がある。
【0025】
そのような金属層の付着は公知の如何なる手段で実施されてもよいが、それらの付着を好適には無電解メッキで実施し、そして非金属層の付着は好適には水性もしくは非水性ゾル−ゲル付着で実施可能である。無電解メッキの利点[Egypt.J.Anal.Chem.、3巻、118−123(1994)]は、それが世界規模で確立されている化学技術であることと他の技術に比べて厄介で高価なインフラを必要としない点にある。そのような無電解メッキ技術を用いると、また、金属膜の厚みを変えることで光の反射率を非常に正確かつ容易に制御することも可能になる。加うるに、そのような公知手順はいろいろな表面を被覆する目的で利用され得る一般化された手順でもある。その上、適切な前駆体を用いて化学蒸着させることで金属または金属の窒化物の層を如何なる基質にも付着させることができる(The Chemistry of Metal CVD、Toivo T.KodasおよびMark J.Hampden−Smith編集;VCH Verlagsgesellschaft mbH、D−69451 Weinheim、1994、ISBN 3−527−29071−0)。
【0026】
本発明の製品は、自動車、化粧品、工業、または金属フレーク、真珠光沢顔料または吸収顔料(absorption pigment)が伝統的に用いられている他の如何なる用途で用いるにも有用である。
【0027】
そのような被覆血小板様基質(coated platelet−like substrates)を生じさせる新規な方法では、個々の被覆段階の各々を公知手順、例えば被覆を受けさせるべき基質粒子の存在下で適切な出発化合物の無電解メッキまたは加水分解/縮合を起こさせることなどで実施する。例えば、金属の水性塩、例えばHAuCl、AgNO、HPtClおよびPdClなどの水溶液に還元を受けさせることで金属を付着させることができる。二酸化ケイ素の場合には、ケイ素テトラアルコキサイド、例えばテトラエトキシシランなど、塩基、例えばケイ酸ナトリウムなど、およびハライドシラン(halide silanes)、例えば四塩化ケイ素などから二酸化ケイ素を付着させることができ、二酸化チタンの場合には、テトラアルコキサイド、例えばチタンイソプロポキサイドおよびチタンテトラエトキサイドなど、ハロゲン化化合物、例えば四塩化チタンなど、および硫酸塩化合物、例えば硫酸チタンなどから二酸化チタンを付着させることができ、窒化チタンの場合には、四塩化チタン、テトラキス(ジエチルアミド)チタン(TDEAT)およびテトラキス(ジメチルアミド)−チタン(TDMAT)などから窒化チタンを付着させることができ、酸化鉄の場合には、カルボニル鉄、硫酸鉄、硝酸鉄および塩化鉄などから酸化鉄を付着させることができ、そして酸化クロムの場合には、カルボニルクロムおよび塩化クロムなどから酸化クロムを付着させることができる。
【0028】
本色効果材料の合成は一般に下記の如く実施可能である:小板材料、例えば雲母などを水性媒体に入れて撹拌しながら懸濁させる。そのような小板基質を担体基質(carrier substrate)として働かせる。それは当該粒子の最終的光学特性に対してある貢献または効果を示すか或は示さなくてもよい。所望の金属(または合金)を当該基質に無電解メッキで付着させ得る金属前駆体を適切な還元剤と一緒に前記懸濁液に添加する。その結果として得た高い反射率を示す金属被覆基質を濾過し、洗浄した後、アルコール系媒体、例えばブタノールなどに入れて再懸濁させる。二酸化ケイ素スペーサー層を前記金属被覆雲母または他の基質に付着させようとする時、Stober方法を用いることができる[C.Jeffrey BrinkerおよびGeorge W.Scherer、Sol−Gel Science、The Physics and Chemistry of Sol−Gel Processing、Academic Press,Inc.(1990)]。そのようなStober方法では純粋なアルコールの代わりにアルコール系共沸混合物、例えばエタノールと水などを用いることも可能である。そのシリカによって包み込まれた金属被覆小板を濾過し、洗浄した後、水性媒体に撹拌しながら入れて再懸濁させる。金属塩の水溶液を添加した後、pHを変えることで、その金属塩を前記スペーサー層の上に付着させる。次に、無電解メッキ用の金属溶液をこの上に記述したようにして前記水性媒体に添加することで、選択的に透過性の金属被膜を付着させる。最終的な粒状製品を洗浄した後、乾燥させる。
【0029】
本発明の色効果材料(CEM)は、いろいろな目的、例えば塗料、印刷用インク、プラスチック、ガラス、セラミック製品および装飾用化粧品の着色などで用いるに有利である。それらは特殊な機能的特性を有することから他のいろいろな目的で用いるにも適する。例えば、導電性外側層を持たせた本CEMは、導電性もしくは電磁遮蔽用プラスチック、塗料もしくは塗装または導電性重合体で使用可能である。そのようなCEMは導電機能を有することから、粉末塗装用途に非常に有用である。
【0030】
本発明の製品はあらゆる種類の自動車および産業用塗料用途、特に有機色塗装(organic color coating)およびインク分野(これらの分野では深い色強度が要求される)で無限に使用可能である。例えば、本CEMはあらゆる種類の自動車および自動車以外の運搬手段を噴霧塗装する目的でマストーン(mass tone)またはスタイリング剤(styling agents)として使用可能である。同様に、それらはあらゆる粘土/加熱硬化性合成樹脂/木/ガラス/金属/エナメル/セラミックおよび非多孔性もしくは多孔性表面上で使用可能である。本CEMは粉末塗装用組成物で使用可能である。それらを玩具産業または家庭用プラスチック製品の中に混合することも可能である。本CEMを繊維の中に染み込ませることで布およびカーペット材料に新しくて美しい色を与えることも可能である。それらを用いて靴、ゴムおよびビニール/大理石床材、ビニール壁板、および他のあらゆるビニール製品の外観を向上させることも可能である。加うるに、本着色剤はあらゆる種類の趣味模型製作でも使用可能である。
【0031】
本発明の組成物が有用である上述した組成物は本分野の通常の技術者に良く知られている。その例には印刷用インク、ネイルエナメル、ラッカー、熱可塑性プラスチックおよび熱硬化性材料、天然樹脂および合成樹脂が含まれる。いくつかの非限定例には、ポリスチレンおよびこれの混合重合体、ポリオレフィン、特にポリエチレンおよびポリプロピレン、ポリアクリル系コンパウンド、ポリビニルコンパウンド、例えばポリ塩化ビニルおよびポリ酢酸ビニルなど、ポリエステルおよびゴム、およびまた、ビスコースとセルロースエーテルで作られたフィラメント、セルロースエステル、ポリアミド、ポリウレタン、ポリエステル、例えばポリグリコールテレフタレートなど、およびポリアクリロニトリルなどが含まれる。
【0032】
いろいろな顔料用途の包括的序論に関しては、Temple C.Patton編集、The Pigment Handbook、II巻、Applications and Market、John Wiley and Sons、ニューヨーク(1973)を参照のこと。加うるに、インクに関しては、例えばR.H.Leach編集、The Printing Ink Manual、第4版、Van Nostrand Reinhold(international)Co.Ltd.、ロンドン(1988)、特に282−591頁、塗料に関しては、C.H.Hare、Protective Coatings、Technology Publishing Co.、ピッツバーグ(1994)、特に63−288頁を参照のこと。前記文献は本発明の組成物を用いることが可能なインク、塗料およびプラスチックの組成、配合および媒体の教示(着色剤の量を包含)に関して引用することによって本明細書に組み入れられる。例えば、本CEMをオフセット平版印刷用インクで用いる場合、それを10から15%の濃度で用いてもよく、その残りはゲル化したおよびゲル化していない炭化水素樹脂、アルキド樹脂、蝋状化合物および脂肪族溶媒を含有する媒質である。また、本CEMを自動車塗装配合で用いる場合、それを他の顔料と一緒に例えば1から10%の濃度で用いてもよく、そのような他の顔料には二酸化チタン、アクリル系ラテックス、合体剤、水または溶媒が含まれ得る。また、本CEMをポリエチレンに入れるプラスチック着色用濃縮物として用いる場合、それを例えば20から30%の濃度で用いてもよい。
【0033】
本CEMを化粧品分野で用いる場合、これはあらゆる化粧品およびパーソナルケア用途で使用可能であるが、それは勿論あらゆる規制基準を受ける。従って、それらはヘアースプレー、フェイスパウダー、レッグメーキャップ(leg−makeup)、昆虫忌避用ローション、マスカラケーキ/クリーム、ネイルエナメル、ネイルエナメルリムーバー、パフュームローション、およびあらゆる種類のシャンプー(ゲルまたは液体)で使用可能である。加うるに、それらはシェービングクリーム(エーロゾル、ブラシレス、泡用の濃縮物)、スキングロサースティック(skin glosser stick)、スキンメーキャップ、ヘアグルーム、アイシャドー(液体、ポマード、粉末、スティック、圧縮型またはクリーム)、アイライナー、コロンスティック、コロン、コロンエモリエント、バブルバス、ボディーローション(保湿、洗浄、鎮痛、アストリンゼン)、アフターシェーブローション、アフターバスミルクおよびサンスクリーンローションでも使用可能である。
【0034】
化粧品用途の論評に関しては、Cosmetics:Science and Technology、第2版、M.S.BalsamおよびEdward Sagarin編集、Wiley−Interscience(1972)およびdeNavarre、The Chemistry and Science of Cosmetics、第2版、1および2巻(1962)、Van Nostrand Co.Lnc.、3および4巻(1975)、Continental Press(これらは両方とも引用することによって本明細書に組み入れられる)を参照のこと。
【0035】
ここに、本発明の具体的実施例をいくつか挙げる。本実施例ばかりでなく本明細書および請求の範囲の全体に渡って、特に明記しない限り、部およびパーセントは全部重量でありそして温度は全部摂氏度である。
【実施例1】
【0036】
1リットルのビーカーに磁気撹拌子を装備しそして2%のデキストロース溶液を393グラム入れて、これに100ミクロンのガラスフレーク(平均主要寸法が100ミクロン)を100グラム入れる。そのスラリーを室温で撹拌する。
【0037】
このスラリーに下記の如く調製した溶液を迅速添加する:磁気撹拌子を用いて7.87グラムの硝酸銀結晶を375mlの蒸留水に入れて溶解させる。前記ビーカーに水酸化アンモニウムの29%溶液を滴下して加えると結果として褐色の沈澱物が生じたが、この沈澱物は水酸化アンモニウム溶液の濃度をより高くすると再溶解する。前記溶液が再び透明になった時点で水酸化アンモニウム溶液を更に5滴添加することでそれが過剰であることを確保する。
【0038】
反応が進行するにつれてスラリーの色合いの変化が数回起こる。撹拌を15分間行った後、上澄み液に濃塩酸を数滴添加することで銀イオンに関する試験を行う。この試験はいくらか存在する沈澱および/または濁りが確認されなくなることを目で評価する試験である。そのスラリーを濾過し、蒸留水で数回濯いだ後、プレスケーキ(presscake)を100℃で一定質量になるまで乾燥させる。その乾燥させたサンプルは光沢のある不透明な銀色の材料である。
【実施例2】
【0039】
実施例1で調製した銀被覆ボロシリケートフレーク(0.9kg;平均粒子サイズ100ミクロン)をカンチレバーシャフト(cantilever shaft)上の水平円筒形機械的混合装置(混合用ブレードが備わっている)に充填する。反応体を導入する目的でスパージャー(sparger)を反応槽の側面を介して導入する。前記反応槽を200℃に加熱した後、窒素を前記反応槽のドアエンド(door end)を介して1時間当たり168標準立方フィート(SCFH)で添加する。ペンタカルボニル鉄(IPC)の添加速度が結果として0.32g/分になるように窒素をIPCが入っている密封貯蔵槽の中に5SCFHで吹き込む。この反応体流れが前記スパージャーの中に入る時に238SCFHの追加的窒素と一緒になることでスパージャーの総気体流量は243SCFHになる。この流れを5時間継続すると酸化鉄層の厚みに伴って色連鎖が進展する(color progression advances)。前記反応槽からサンプルを定期的に取り出して、青銅色、銅色そしてあずき色から金色がかった緑色の範囲の色を示す色連鎖を時間の関数として実証する。
【実施例3】
【0040】
1Lの丸底フラスコに蒸留水を300ml入れ、これに125グラムの銀被覆ガラスフレーク(実施例1に挙げたようにして製造)を入れて300rpmでスラリー状にしそして50℃に加熱する。次に、5%のNHOHを用いてpHを4.0に維持しながら300mlの0.19M Fe(NO・9HOを0.3ml/分で添加する。この添加が終了(約16時間)した後、このサンプルを90℃に4時間加熱する。次に、このサンプルを熱濾過し、洗浄した後、室温で乾燥させる。このサンプルはユニークな金色がかった青銅色を示す。
【実施例4】
【0041】
下記のようにして、薄いシリカスペーサー層を反射性金属被覆基質に加える。3 lのフラスコの中で1028mlの2−プロパノールに実施例1で調製した銀被覆ボロシリケートフレークを600g入れてスラリー状にする。このスラリーに29%の水酸化アンモニウムを8mlおよび蒸留水を64ml加える。このスラリーを機械的に撹拌しながら60℃になるまで加熱し、この時点でテトラエトキシシランを33.2g加える。約20時間後のスラリーを冷却し、濾過した後、100ml分量の2−プロパノールで数回洗浄する。その被覆製品を120℃で24時間乾燥させる。
【実施例5】
【0042】
3 lのフラスコの中で500mlの蒸留水に実施例4で調製した生成物を200g入れてスラリー状にしそして75℃に加熱する。15%の酢酸を用いてpHを5になるまで下げる。22.5%のFe(NO・9HO溶液を0.25ml/分で添加する。pHが3.5に到達した時点で10%のNaOHを用いてpHを一定に保持する。硝酸鉄(III)溶液を約400ml加える。その結果として得たサンプルを濾過し、洗浄した後、200℃で乾燥させることで、高い反射率を示す金色の効果材料を得る。
【実施例6】
【0043】
硝酸鉄(III)溶液を約600ml添加する以外は実施例5を繰り返す。その結果として得たサンプルを濾過し、洗浄した後、200℃で乾燥させることで、高い反射率を示す金色がかったオレンジ色の効果材料を得る。
【実施例7】
【0044】
硝酸鉄(III)溶液を約800ml添加する以外は実施例5を繰り返す。その結果として得たサンプルを濾過し、洗浄した後、200℃で乾燥させることで、高い反射率を示す金色がかったオレンジ色の効果材料を得る。
【実施例8】
【0045】
下記のようにして、薄いチタニアスペーサー層を反射性金属被覆基質に加える。3 lのフラスコの中で1200mlのエタノールに実施例1で調製した銀被覆ボロシリケートフレークを100g入れてスラリー状にする。このスラリーに39%の塩酸を1.14gおよび蒸留水を70ml加える。次に、このスラリーを機械的に撹拌しながらこれにチタンテトライソプロポキサイドを69g加える。約24時間後のスラリーを濾過した後、100ml分量のエタノールで数回洗浄する。その被覆製品を200℃で24時間乾燥させる。
【実施例9】
【0046】
下記のようにして、薄いチタニアスペーサー層を反射性金属被覆基質に加える。5 lのフラスコの中で3600mlのエタノールに実施例1で調製した銀被覆ボロシリケートフレークを100g入れてスラリー状にする。このスラリーに39%の塩酸を3.42gおよび蒸留水を210ml加える。次に、このスラリーを機械的に撹拌しながらこれにチタンテトライソプロポキサイドを207g加える。約24時間後のスラリーを濾過した後、100ml分量のエタノールで数回洗浄する。その被覆製品を200℃で24時間乾燥させる。
【実施例10】
【0047】
実施例1の無電解銀メッキ方法を用いて実施例8の生成物(100g)の上に厚みが5nmの3番目の銀層を生じさせる。
【実施例11】
【0048】
実施例1に従って調製したCEMをポリプロピレンステップチップ(step chips)の中に1%の濃度で混合する。前記ステップチップはチップ表面を横切る各ステップ毎に少しづつ変わる厚みを有することから、そのように呼ぶのが適切であろう。そのように少しづつ変わるステップによって、CEMが示すいろいろな効果を重合体の厚みを基にして検査することができる。
【実施例12】
【0049】
実施例1に従って調製したCEMをネイルエナメルの中に混合する。10gの前記CEMを82gの懸濁用ラッカーSLF−2、4gのラッカー127Pおよび4gの酢酸エチルと混合する。前記懸濁用ラッカーSLF−2は、酢酸ブチル、トルエン、ニトロセルロース、トシルアミド/ホルムアルデヒド樹脂、イソプロピルアルコール、フタル酸ジブチル、酢酸エチル、樟脳、n−ブチルアルコールおよびシリカで構成されている一般的ネイルエナメルであり、そして127Pは粘度が中程度のニトロセルロースラッカーであり、これには酢酸ブチル、トルエン、ニトロセルロース、トシルアミド/ホルムアルデヒド樹脂、イソプロピルアルコール、フタル酸ジブチル、酢酸エチル、樟脳、n−ブチルアルコールおよびメトキシプロパノールアセテートが入っている。
【実施例13】
【0050】
同様な様式で、実施例1に従って調製したCEMをニトロセルロースが基になっていないネイルエナメルに混合する。10gの前記CEMを82gのAvalure AC 315重合体、即ちエタノールとアセトン(ニトロセルロースの代わりに使用)に入っているアクリル系重合体と混合する。
【実施例14】
【0051】
PGIコロナガン#110347を用いて、Tiger DrylacのポリエステルTGIC粉末塗料の中に実施例1で得た10重量%のCEMを噴霧する。前記CEMを透明なポリエステル系の中に混合した後、RAL 9005黒色粉末噴霧基材(black powder sprayed base)の上に噴霧する。前記CEMは前記下塗り金属板(ground metal panel)に高度に引き寄せられる。加うるに、それは表面に高い親和性を示して密接して正確に位置することから、印象の明確さ(distinctness of image)(DOI)が高度な仕上げがもたらされる。突出[伝統的な真珠光沢(効果)および金属フレーク顔料を用いた時にしばしば引き起こされる]を軽減しようとして追加的クリアコート(clear coat)で被覆する必要はない。
【実施例15】
【0052】
所望の色を達成する目的で、実施例1に従って調製したCEMが10%の分散液をいろいろなPPG染料と一緒に透明なアクリル系ウレタンベースコートクリアコート塗料系DBX−689(PPG)の中に混合する。前記染料ペーストはPPGのDMD Deltron Automotive Refinish塗装ラインに適した溶媒系にいろいろな濃度で分散している有機もしくは無機着色剤で構成されている。通常のサイフォンフィードスプレーガン(siphon feed spraygun)を用いて、その完成させた配合物をGraphic Metalsが供給している4x12インチ(約10x30cm)の湾曲した自動車タイプパネル(automotive type panels)の上に噴霧する。前記パネルはPPG 2001高固体ポリウレタンクリアコート(high solids polyurethane clear coat)で透明被覆して空気で乾燥させたパネルである。
【実施例16】
【0053】
下記のようにして、薄いシリカスペーサー層を実施例1の反射性金属被覆基質に加える。3 lのフラスコの中で1028mlの2−プロパノールに銀被覆ボロシリケートフレークを600g入れてスラリー状にする。このスラリーに29%の水酸化アンモニウムを8mlおよび蒸留水を64ml加える。このスラリーを機械的に撹拌しながら60℃になるまで加熱し、この時点でテトラエトキシシランを33.2g加える。約20時間後のスラリーを冷却し、濾過した後、100ml分量の2−プロパノールで数回洗浄する。その被覆製品を120℃で24時間乾燥させる。
【0054】
その結果として得たシリカ被覆銀被覆ボロシリケートフレーク(0.9kg;平均粒子サイズ100ミクロン)をカンチレバーシャフト上の水平円筒形機械的混合装置(片持ちばり軸上に混合用ブレードが備わっている)に充填する。反応体を導入する目的でスパージャーを反応槽の側面を介して導入する。前記反応槽を200℃に加熱した後、窒素を前記反応槽のドアエンドを介して1時間当たり168標準立方フィート(SCFH)で添加する。ペンタカルボニル鉄(IPC)の添加速度が結果として0.32g/分になるように窒素をIPCが入っている密封貯蔵槽の中に5SCFHで吹き込む。この反応体流れが前記スパージャーの中に入る時に238SCFHの追加的窒素と一緒になることでスパージャーの総気体流量は243SCFHになる。この流れを5時間継続すると酸化鉄層の厚みに伴って色連鎖が進展する。前記反応槽からサンプルを定期的に取り出して色連鎖を時間の関数として評価する。
【実施例17】
【0055】
1Lの丸底フラスコに蒸留水を300ml入れ、これに125グラムのシリカ被覆銀被覆ガラスフレーク(実施例16に挙げたようにして製造)を入れて300rpmでスラリー状にしそして50℃に加熱する。次に、5%のNHOHを用いてpHを4.0に維持しながら300mlの0.19M Fe(NO・9HOを0.3ml/分で添加する。この添加が終了(約16時間)した後、このサンプルを90℃に4時間加熱する。次に、このサンプルを熱濾過し、洗浄した後、室温で乾燥させる。このサンプルはユニークな金色がかった青銅色を示す。
【実施例18】
【0056】
3 lのフラスコの中で500mlの蒸留水に200gのシリカ被覆銀被覆ガラスフレーク(実施例16に挙げたようにして製造)を入れてスラリー状にしそして75℃に加熱する。15%の酢酸を用いてpHを5になるまで下げる。22.5%のFe(NO・9HO溶液を0.25ml/分で添加する。pHが3.5に到達した時点で10%のNaOHを用いてpHを一定に保持する。硝酸鉄(III)溶液を約400ml加える。その結果として得たサンプルを濾過し、洗浄した後、200℃で乾燥させることで、高い反射率を示す金色の効果材料を得る。
【実施例19】
【0057】
硝酸鉄(III)溶液を約600ml添加する以外は実施例18を繰り返す。その結果として得たサンプルを濾過し、洗浄した後、200℃で乾燥させることで、高い反射率を示す金色がかったオレンジ色の効果材料を得る。
【実施例20】
【0058】
硝酸鉄(III)溶液を約800ml添加する以外は実施例18を繰り返す。その結果として得たサンプルを濾過し、洗浄した後、200℃で乾燥させることで、高い反射率を示す金色がかったオレンジ色の効果材料を得る。
【実施例21】
【0059】
下記のようにして、薄いチタニアスペーサー層を反射性金属被覆基質に加える。3 lのフラスコの中で1200mlのエタノールに実施例1で調製した銀被覆ボロシリケートフレークを100g入れてスラリー状にする。このスラリーに39%の塩酸を1.14gおよび蒸留水を70ml加える。次に、このスラリーを機械的に撹拌しながらこれにチタンテトライソプロポキサイドを69g加える。約24時間後のスラリーを濾過した後、100ml分量のエタノールで数回洗浄する。その被覆製品を200℃で24時間乾燥させる。
【実施例22】
【0060】
下記のようにして、薄いチタニアスペーサー層を反射性金属被覆基質に加える。5 lのフラスコの中で3600mlのエタノールに実施例1で調製した銀被覆ボロシリケートフレークを100g入れてスラリー状にする。このスラリーに39%の塩酸を3.42gおよび蒸留水を210ml加える。次に、このスラリーを機械的に撹拌しながらこれにチタンテトライソプロポキサイドを207g加える。約24時間後のスラリーを濾過した後、100ml分量のエタノールで数回洗浄する。その被覆製品を200℃で24時間乾燥させる。
【実施例23】
【0061】
実施例1の無電解銀メッキ方法を用いて実施例7の生成物(100g)の上に厚みが5nmの3番目の銀層を生じさせる。
【実施例24】
【0062】
オーブンで乾燥させておいた1リットルのモートンフラスコに、無水硫酸マグネシウムを用いて前以て乾燥させておいたミネラルスピリット(沸点が179−210℃)を650ml入れて、これに実施例1で調製した銀被覆ボロシリケートフレークを50グラム入れる。3つ口モートンフラスコの1つの口に凝縮器[乾燥剤であるドリエライト(drierite)を入れた]を取り付けそして他の2つの口に撹拌軸と温度探針を取り付ける。その懸濁液を250rpmで撹拌しながら100℃に加熱する。この加熱した懸濁液にベンゾイルパーオキサイド結晶を0.82グラム加え、続いてジビニルベンゼン(異性体混合物)を7.4グラム加える。この反応物を100℃で18時間撹拌した後、45℃になるまで冷却する。次に、この懸濁液全体をブフナー漏斗でワットマン#2濾紙を用いて濾過し、エタノールで濯いだ後、生成物を120℃で乾燥させる。その結果として生じたジビニルベンゼン被膜は目で見て透明でありかつ前記銀被覆ボロシリケートフレークが示す高い反射率を低下させない。
【0063】
500mlのエタノールに前記重合体被覆銀被覆ボロシリケートフレークを50グラム入れてスラリー状にする。このスラリーに39%の塩酸を1.14gおよび蒸留水を70ml加える。このスラリーを機械的に撹拌しながらこれにチタンテトライソプロポキサイドを69g加える。約20時間後のスラリーを濾過した後、100ml分量のエタノールで洗浄する。その被覆製品を95℃で24時間乾燥させる。
【実施例25】
【0064】
250mlの3つ口フラスコの中で100mlの蒸留水に実施例24で製造した生成物を10グラム入れて分散させる。前記3つ口フラスコに撹拌軸、pHメーターおよび温度探針を取り付ける。前記懸濁液を250rpmで撹拌する。この懸濁液に、0.10グラムの塩化錫を100mlの蒸留水に入れることで生じさせたコロイド状溶液を加える。この懸濁液を10分間撹拌した後、ブフナー漏斗で濾過して、蒸留水で濯ぐ。次に、その濯いだプレスケーキを撹拌軸とpHメーターと温度探針を取り付けておいた250mlの3つ口モートンフラスコに移す。1.0グラムのデキストロースを75mlの蒸留水に入れることで生じさせた溶液を前記フラスコに加えて250rpmで撹拌する。2−アミノ−2−メチルプロパノールをモル過剰量で入れておいた100mlの蒸留水に1.0グラムの硝酸銀を入れることで生じさせた溶液を前記フラスコの温度探針口に通して1分当たり10mlで加える。この反応物を更に30分間撹拌し、ブフナー漏斗で濾過し、蒸留水で濯いだ後、120℃で乾燥させる。
【実施例26】
【0065】
1リットルのフラスコの中で300mlの蒸留水に実施例24で製造した製品を50g入れてスラリー状にして200rpmで撹拌しながら75℃に加熱する。15%の酢酸を用いてpHを5になるまで下げる。22.5%のFe(NO・9HO溶液を0.25ml/分で添加する。pHが3.5に到達した時点で10%のNaOHを用いてpHを一定に保持する。硝酸鉄(III)溶液を約200ml加える。その結果として得たサンプルを濾過し、洗浄した後、95℃で乾燥させる。
【実施例27】
【0066】
実施例16に従って調製した効果材料をポリプロピレンステップチップの中に1%の濃度で混合する。前記ステップチップはチップ面を横切る各ステップ毎に少しづつ変わる厚みを有することから、そのように呼ぶのが適切であろう。そのように少しづつ変わるステップによって、効果材料が示すいろいろな効果を重合体の厚みを基にして検査することができる。
【実施例28】
【0067】
実施例16に従って調製した効果材料をネイルエナメルの中に混合する。10gの前記効果材料を82gの懸濁用ラッカーSLF−2、4gのラッカー127Pおよび4gの酢酸エチルと混合する。前記懸濁用ラッカーSLF−2は、酢酸ブチル、トルエン、ニトロセルロース、トシルアミド/ホルムアルデヒド樹脂、イソプロピルアルコール、フタル酸ジブチル、酢酸エチル、樟脳、n−ブチルアルコールおよびシリカで構成されている一般的ネイルエナメルであり、そして127Pは粘度が中程度のニトロセルロースラッカーであり、これには酢酸ブチル、トルエン、ニトロセルロース、トシルアミド/ホルムアルデヒド樹脂、イソプロピルアルコール、フタル酸ジブチル、酢酸エチル、樟脳、n−ブチルアルコールおよびメトキシプロパノールアセテートが入っている。
【実施例29】
【0068】
同様な様式で、実施例16に従って調製した効果材料をニトロセルロースが基になっていないネイルエナメルに混合する。10gの前記効果材料を82gのAvalure AC 315重合体、即ちエタノールとアセトン(ニトロセルロースの代わりに使用)に入っているアクリル系重合体と混合する。
【実施例30】
【0069】
PGIコロナガン#110347を用いて、Tiger DrylacのポリエステルTGIC粉末塗料の中に実施例16で得た10重量%の効果材料を噴霧する。前記効果材料を透明なポリエステル系の中に混合した後、RAL 9005黒色粉末噴霧基材の上に噴霧する。前記効果材料は前記下塗り金属板に高度に引き寄せられる。加うるに、それは表面に高い親和性を示して密接して正確に位置することから、印象の明確さ(DOI)が高度な仕上げがもたらされる。突出[伝統的な真珠光沢(効果)および金属フレーク顔料を用いた時にしばしば引き起こされる]を軽減しようとして追加的クリアコートで被覆する必要はない。
【実施例31】
【0070】
所望の色を達成する目的で、実施例16に従って調製した効果材料が10%の分散液をいろいろなPPG染料と一緒に透明なアクリル系ウレタンベースコートクリアコート塗料系DBX−689(PPG)の中に混合する。前記染料ペーストはPPGのDMD Deltron Automotive Refinish塗装ラインに適した溶媒系にいろいろな濃度で分散している有機もしくは無機着色剤で構成されている。通常のサイフォンフィードスプレーガンを用いて、その完成させた配合物をGraphic Metalsが供給している4x12インチ(約10x30cm)の湾曲した自動車タイプパネルの上に噴霧する。前記パネルはPPG 2001高固体ポリウレタンクリアコートで透明被覆して空気で乾燥させたパネルである。
【実施例32】
【0071】
実施例1の結果として得た銀被覆ボロシリケートフレーク(0.9kg;平均粒子サイズ100ミクロン)をカンチレバーシャフト上の水平円筒形機械的混合装置(混合用ブレードが備わっている)に充填する。反応体を導入する目的でスパージャーを反応槽の側面を介して導入する。前記反応槽を200℃に加熱した後、窒素を前記反応槽のドアエンドを介して1時間当たり168標準立方フィート(SCFH)で添加する。ペンタカルボニル鉄(IPC)の添加速度が結果として0.32g/分になるように窒素をIPCが入っている密封貯蔵槽の中に5SCFHで吹き込む。この反応体流れが前記スパージャーの中に入る時に238SCFHの追加的窒素と一緒になることでスパージャーの総気体流量は243SCFHになる。この流れを5時間継続すると酸化鉄層の厚みに伴って色連鎖が進展する。前記反応槽からサンプルを定期的に取り出して、青銅色、銅色そしてあずき色から金色がかった緑色の範囲の色を示す色連鎖を時間の関数として実証する。
【実施例33】
【0072】
1Lの丸底フラスコに蒸留水を300ml入れ、これに125グラムの銀被覆ガラスフレーク(実施例1に挙げたようにして製造)を入れて300rpmでスラリー状にしそして50℃に加熱する。次に、5%のNHOHを用いてpHを4.0に維持しながら300mlの0.19M Fe(NO・9HOを0.3ml/分で添加する。この添加が終了(約16時間)した後、このサンプルを90℃に4時間加熱する。次に、このサンプルを熱濾過し、洗浄した後、室温で乾燥させる。このサンプルはユニークな金色がかった青銅色を示す。
【実施例34】
【0073】
3 lのフラスコの中で500mlの蒸留水に実施例1で調製した生成物を200g入れてスラリー状にしそして75℃に加熱する。15%の酢酸を用いてpHを5になるまで下げる。22.5%のFe(NO・9HO溶液を0.25ml/分で添加する。pHが3.5に到達した時点で10%のNaOHを用いてpHを一定に保持する。硝酸鉄(III)溶液を約400ml加える。その結果として得たサンプルを濾過し、洗浄した後、200℃で乾燥させる。高い反射率を示す金色の効果材料が得られるように酸化鉄の量を計算する。
【実施例35】
【0074】
硝酸鉄(III)溶液を約600ml添加する以外は実施例34を繰り返す。その結果として得たサンプルを濾過し、洗浄した後、200℃で乾燥させる。高い反射率を示す金色がかったオレンジ色の効果材料が得られるように酸化鉄の量を策定する。
【実施例36】
【0075】
硝酸鉄(III)溶液を約800ml添加する以外は実施例34を繰り返す。その結果として得たサンプルを濾過し、洗浄した後、200℃で乾燥させる。高い反射率を示す金色がかったオレンジ色の効果材料が得られるように酸化鉄の量を策定する。
【実施例37】
【0076】
磁気撹拌子を装備しておいた5リットルのモートンフラスコにNippon Sheet GlassのRCFFX−1045ガラスフレークを591.0グラム入れる。このフラスコに蒸留水を2.36リットル加えた後、穏やかな撹拌を開始する。このスラリーに、9.45グラムのSnCl・2HOと8.0mlの1:1 HClと142mlの蒸留水から生じさせた溶液を加える。1時間後のスラリーをブフナー漏斗に通して濾過した後、湿った状態のプレスケーキとして回収する。このケーキを穏やかな機械的撹拌装置が備わっている5リットルのモートンフラスコ(191.0グラムのデキストロースを1.90リットルの蒸留水に入れることで生じさせた溶液を入れておいて20−25℃に維持)に移す。このフラスコに190.54グラムのAgNOと350mlの蒸留水と472.8グラムの50%2−アミノ−2−メチル−1−プロパノールが入っている溶液を迅速に加える。この反応用フラスコを20−25℃で1時間撹拌すると、高い光沢を示す被覆されたガラスフレークがスラリーの中に存在することが観察される。そのスラリーをブフナー漏斗に通して濾過した後、乾燥させると、結果として光沢のある銀で被覆されたガラスフレークがもたらされる。
【実施例38】
【0077】
実施例37で調製した銀被覆ガラスフレークを直径が15cmで高さが152cmのステンレス鋼製外部加熱流動床反応槽[焼結金属製底板(流動用板)および多孔質金属製フィルターが備わっている]に入れて、それにさらなる処理を受けさせる。流動用気体を前記焼結金属製底板に通して前記反応槽の中に送り込む。追加的に、反応体および追加的流動用気体を側面の入り口に通して前記反応槽の中に導入する。
【0078】
より詳細には、前記流動床反応槽の底の前記焼結金属製分配用板の上に実施例37で調製した銀被覆ガラスフレーク[平均粒子サイズ(主要寸法)が45ミクロン]を450グラム入れる。流動用窒素ガスを前記焼結金属製底板に通して1時間当たり〜150標準立方フィート(SCFH)で導入すると、結果として、粒状基質のエアゾール化がもたらされる。反応体用の反応性雰囲気がもたらされるように追加的に酸素を前記流動用気体の中に1SCFHで加える。前記流動床反応槽を200℃に電気加熱する。窒素をペンタカルボニル鉄(IPC)が入っている密封貯蔵槽の中に5SCFHで吹き込むと、これが下流で追加的70SCFHの窒素と一緒になって、側面の口から前記流動床反応槽の中に入る。この流れを12時間継続すると酸化鉄層の厚みが増すことに伴って色連鎖が進展する。前記反応槽からサンプルを定期的に取り出して色連鎖を時間の関数として評価する。この上に示した条件下でIPCを約0.3グラム/分で添加しそして担体ガスである窒素の中のそれの濃度を〜3−4重量%にする。そのIPCは前記反応槽の温度、気体の組成および前記銀被覆ガラスフレーク表面の化学的性質が理由で分解を起こして前記エアゾール化した粒子の表面の上に鉄の酸化物/水酸化物種を付着させる。前記銀被覆ガラスフレークがIPC分解生成物の層によって包み込まれる。
【実施例39】
【0079】
1リットルの丸底フラスコに蒸留水を600ml入れ、これに100グラムの銀被覆ガラスフレーク(実施例37に挙げたようにして製造)を入れてスラリー状にして300rpmで撹拌しながら50℃に加熱する。5%のNHOHを用いてpHを4.0に維持しながら300mlの0.19M Fe(NO・9HOを前記フラスコに0.3ml/分で添加する。この添加が終了(約16時間)した後、このサンプルを90℃に4時間加熱する。次に、このサンプルを熱濾過し、洗浄した後、室温で乾燥させる。
【実施例40】
【0080】
機械的撹拌装置を装備しておいた6リットルのビーカーに実施例39で製造した生成物を1キログラム入れる。このビーカーに蒸留水を3.43リットル加えた後、この懸濁液を穏やかに撹拌する。このビーカーに4.91グラムのSnCl・2HOを1/2リットルの蒸留水に入れることで生じさせたコロイド状溶液を注ぎ込んだ後、10時間撹拌する。次に、この懸濁液をブフナー漏斗に通して濾過した後、湿った状態のプレスケーキを機械的撹拌装置が備わっている8リットルのビーカー(27.0グラムのデキストロースを4.72リットルの蒸留水に入れることで生じさせた室温の溶液を入れておいた)に移す。この懸濁液を1時間撹拌する。26.53グラムのAgNOと120mlの蒸留水と77.0グラムの50%2−アミノ−2−メチル−1−プロパノールが入っている溶液を前記懸濁液の中に注ぎ込んで室温で300分間撹拌する。この懸濁液をブフナー漏斗で濾過した後、オーブンに入れて120℃のオーブンで乾燥させる。
(実施例41−43)
実施例32、37および39の中の1つに従って調製した酸化物である金属光沢効果材料をポリプロピレンステップチップの中に1%の濃度で混合する。前記ステップチップはチップ面を横切る各ステップ毎に少しづつ変わる厚みを有することから、そのように呼ぶのが適切であろう。そのように少しづつ変わるステップによって、効果材料が示すいろいろな効果を重合体の厚みを基にして検査することができる。
(実施例44−46)
実施例32、37および39の中の1つに従って調製した酸化物である金属光沢効果材料をネイルエナメルの中に混合する。10gのCEMを82gの懸濁用ラッカーSLF−2、4gのラッカー127Pおよび4gの酢酸エチルと混合する。前記懸濁用ラッカーSLF−2は、酢酸ブチル、トルエン、ニトロセルロース、トシルアミド/ホルムアルデヒド樹脂、イソプロピルアルコール、フタル酸ジブチル、酢酸エチル、樟脳、n−ブチルアルコールおよびシリカで構成されている一般的ネイルエナメルであり、そして127Pは粘度が中程度のニトロセルロースラッカーであり、これには酢酸ブチル、トルエン、ニトロセルロース、トシルアミド/ホルムアルデヒド樹脂、イソプロピルアルコール、フタル酸ジブチル、酢酸エチル、樟脳、n−ブチルアルコールおよびメトキシプロパノールアセテートが入っている。
(実施例47−48)
同様な様式で、実施例32、37および39の中の1つに従って調製した酸化物である効果材料をニトロセルロースが基になっていないネイルエナメルに混合する。10gの前記効果材料を82gのAvalure AC 315重合体、即ちエタノールとアセトンに入っているアクリル系重合体(ニトロセルロースの代わりに使用)と混合する。
(実施例49−50)
PGIコロナガン#110347を用いて、Tiger DrylacのポリエステルTGIC粉末塗料の中に実施例32または実施37で得た酸化物効果材料が10重量%入っている塗料組成物を噴霧する。前記効果材料を透明なポリエステル系の中に混合した後、RAL 9005黒色粉末噴霧基材の上に噴霧する。前記効果顔料は前記下塗り金属板に高度に引き寄せられる。加うるに、それは表面に高い親和性を示して密接して正確に位置することから、印象の明確さ(DOI)が高度な仕上げがもたらされる。突出[伝統的な真珠光沢(効果)および金属フレーク顔料を用いた時にしばしば引き起こされる]を軽減しようとして追加的クリアコートで被覆する必要はない。
(実施例51−52)
所望の色を達成する目的で、実施例32または実施例39に従って調製した酸化物である金属光沢効果材料が10%入っている分散液をいろいろなPPG染料と一緒に透明なアクリル系ウレタンベースコートクリアコート塗料系DBX−689(PPG)の中に混合する。前記染料ペーストはPPGのDMD Deltron Automotive Refinish塗装ラインに適した溶媒系にいろいろな濃度で分散している有機もしくは無機着色剤で構成されている。通常のサイフォンフィードスプレーガンを用いて、その完成させた配合物をGraphic Metalsが供給している4x12インチ(約10x30cm)の湾曲した自動車タイプパネルの上に噴霧する。前記パネルはPPG 2001高固体ポリウレタンクリアコートで透明被覆して空気で乾燥させたパネルである。
【0081】
本発明の精神および範囲から逸脱しない限り本発明の方法および製品にいろいろな変更および修飾を行ってもよい。本明細書に開示するいろいろな態様は単に説明の目的で開示するものであり、本発明を限定することを意図するものでなかった。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
血小板形状の基質を含んで成っていて前記基質が順次
(a)向かって来る光を高度に反射しかつ銀、金、白金、パラジウム、ロジウム、ルテニウム、オスミウム、イリジウムおよびこれらの合金から成る群から選択される1番目の層、および
(b)(i)スペーサー層でありかつ有意な入射角依存可変光路差を与えないか或は(ii)前記1番目の層(a)の上に直接位置する酸化鉄のいずれかである2番目の層、
で包み込まれている色効果材料。
【請求項2】
前記2番目の層(b)(i)が存在しかつこれに追加的に(c)酸化鉄も含んで成る請求項1記載の色効果材料。
【請求項3】
前記2番目の層(b)(ii)が存在する請求項1記載の色効果材料。
【請求項4】
前記基質が雲母、酸化アルミニウム、オキシ塩化ビスマス、窒化ホウ素、ガラスフレーク、酸化鉄被覆雲母、酸化鉄被覆ガラス、二酸化ケイ素、二酸化チタン被覆雲母および二酸化チタン被覆ガラスから成る群から選択される請求項1記載の色効果材料。
【請求項5】
前記1番目の層(a)が銀である請求項1記載の色効果材料。
【請求項6】
向かって来る光を選択的に透過する外側層によって前記2番目の層(b)が包み込まれている請求項1記載の色効果材料。
【請求項7】
前記選択的に透過する層がケイ素、二酸化ケイ素、二酸化チタン、酸化クロム、アルミニウム、酸化アルミニウムおよび混合金属酸化物から成る群から選択される請求項6記載の色効果材料。
【請求項8】
前記2番目の層(b)(i)が二酸化ケイ素、フッ化マグネシウム、酸化マグネシウム、水酸化マグネシウム、酸化アルミニウム、水酸化アルミニウム、酸化チタンおよび水酸化チタンから成る群から選択される請求項2記載の色効果材料。
【請求項9】
前記2番目の層(b)(i)が二酸化ケイ素である請求項8記載の色効果材料。
【請求項10】
着色剤を含有する化粧品であって、前記着色剤が請求項1記載の色効果材料である化粧品。

【公表番号】特表2006−516154(P2006−516154A)
【公表日】平成18年6月22日(2006.6.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−560873(P2004−560873)
【出願日】平成15年12月15日(2003.12.15)
【国際出願番号】PCT/US2003/039812
【国際公開番号】WO2004/055118
【国際公開日】平成16年7月1日(2004.7.1)
【出願人】(591044371)エンゲルハード・コーポレーシヨン (43)
【氏名又は名称原語表記】ENGELHARD CORPORATION
【出願人】(306010864)
【出願人】(306010875)
【出願人】(306010886)
【出願人】(306010897)
【出願人】(306010901)
【Fターム(参考)】