説明

反復して起こる量子化損失によるコピー抑制のシステムおよび方法

本発明は、復号ステップのあとで信号にわずかな変更を加えることによって、復号された信号を鑑賞する人間には明らかではないながら量子化損失が反復して起こるようにする。わずかに変更された信号は、再エンコードされると鑑賞の妨げになるに十分なほど劣化するが、最初の復号された信号においてはその細工は感知されない。本発明は、十分な記憶領域があれば復号されたデジタル信号に適用することもできるし、AD変換後のアナログ信号に適用することもできる。


【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、アナログ信号の再エンコードによってビデオやオーディオ信号のコピーを防止する方法および装置に関するものである。より詳細には、本発明は信号のコピーを重ねるにつれて反復して起こる(recurring)量子化損失が累積的により明瞭となるよう、信号を修正することに関するものである。最も詳細には、本発明は、量子化損失が反復して起こり、当該信号の元来の復号信号においては感知できないが、当該信号のコピーを重ねるごとに量子化損失が累積的に復号信号の品質を劣化させ、再エンコードした信号の品質が受忍できるレベル以下となるような形で復号信号を修正する方法および装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
デジタルビデオコンテンツのコピーを防止する方法は数多く存在する。直接的なデジタル−デジタルコピーは典型的には、暗号化およびDVDについてはコンテンツ・スクランブリング・システム(CSS: Content Scrambling System)を使うことによって保護される。使われているデジタル著作権管理(DRM: Digital Rights Management)システムが破られない限り、それは効果的にコンテンツを保護する。特許技術としては、録画機を惑わせるさまざまな方法によってデジタル−アナログのコピーを防止することに向けられている技術があり、その例として同期操作(sync manipulation)(ライアンへの米国特許第4,631,603号;その全内容はここに参照によって組み込まれる)またはカラーバースト操作(コリへの米国特許第5,883,959号;その全内容はここに参照によって組み込まれる)がある。一般に、この保護はVHSへのコピーには比較的うまくはたらく。この操作方式はテレビなら克服できるが、録画機器には克服できないからである。
【0003】
ライアン等への米国特許第6,295,360号(その全内容はここに参照によって組み込まれる)はアナログコピーに対する保護を教えるが、それはVGAではうまくいかない。多くのVGAモニタはその要件を満たさないからである。よって、パソコンにとっては、ライアンの保護は実装できず、VGA信号のパソコンコピーが容認されてしまう。たとえばDVDをパソコンで再生してVGA信号をMPEG2に再エンコードする場合、画質の低下も比較的小さい(2003年3月発行のフィリップス・ナショナル・ラボラトリー技術ノート427/99参照;その全内容はここに参照によって組み込まれる)。透かし技術によって提供される保護のように再エンコードを防止する技術もある(たとえば、リナーツへの米国特許第6,314,518号参照;その全内容はここに参照によって組み込まれる)。しかし、オンザフライでの透かしの埋め込みおよび検出は比較的高価であり、追加的なハードウェアも必要になる。その上、デジタルビデオに透かしを入れる標準は存在しない。その結果、透かしの埋め込みおよび検出は広く採用されるには至っていない。
【0004】
この状況に対処する技術もある(たとえば、アルバレスへの米国特許第6,345,099参照;その全内容はここに参照によって組み込まれる)。しかし、これらの技術はアナログ表示装置の協力を前提としており、したがって従来機種では機能しない。現存のほとんどの表示装置はこれらの技術に関する限りは従来機種と考えられる。
【0005】
もう一つのアプローチが米国特許第6,272,283号(その全内容はここに参照によって組み込まれる)においてヌガイエンによって示されている。ここではコンテンツはコピープロテクトが実施されている場合にはアナログ出力にしか送ることが許されない。ホーガンへの米国特許第6,137,952号(その全内容はここに参照によって組み込まれる)はカラー画像およびビデオシーケンスの不正コピーの品質を劣化させる装置および方法を教える。ホーガンは、不正コピーの品質劣化を起こすような知覚上はバランスのとれた乱れを輝度成分およびクロミナンス成分に導入することによってアナログ出力信号を変更する方法を教えている。しかし、ホーガンが教えるのはアナログフィルタ処理および変換(デジタル−アナログコピー)の際に乱れを導入することであって、再エンコードおよび再圧縮(アナログを介したデジタル−デジタルコピー)は教えていない。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
図1に示すように、ビデオ、たとえばDVDビデオを、アナログ信号、たとえばVGAを再エンコードすることによってコピーすることが可能である。この状況に対処する既存の技術は、可能なあらゆるコピーシナリオをカバーしていなかったり、広く採用されていなかったりするために有効ではない。コピープロテクト策はパソコンのDVD−ROMドライブのビデオ出力信号において施されるため、そうした方策はDVDドライブのビデオ信号ではなくパーソナルコンピュータ(パソコン)のVGA信号を使うことによって簡単に回避できる。パソコンにおいて再エンコードを防止するか、再エンコードされたVGA信号の品質を受忍できるレベル以下にまで劣化させる方策が必要とされており、そうした方策はメディアコンテンツのデジタル版に向けられるのみならず、メディアコンテンツのアナログ版をも包含するものでなければならない。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明のシステムおよび方法は、再エンコードされたいかなる信号でも品質を受忍できるレベル以下にまで劣化させるために、アナログ信号の実際のビデオまたはオーディオコンテンツを変調および操作する。アナログビデオをエンコードするときには、信号はサンプリングされて、量子化ステップがアナログ信号を離散的な値に変換し、それが圧縮されてデジタル式に保存される。そのデジタル信号が復号されると、オリジナルのアナログ信号ができうる限り忠実に再現される。しかし、エンコード側での量子化と圧縮に伴う損失、すなわち復号後に再現されたアナログ値とオリジナルのアナログ値との間のずれがあるため、再現は完全ではない。これは、アナログ信号がその本質上連続的である一方、デジタル信号は離散的であるため避けられない。それでも、再現されたアナログ信号が再エンコードされる場合、そのコピーは画質に関してデジタルエンコードされたオリジナルに近いものでありうる。それは、再エンコードのパラメータを適切に選ぶことによって量子化損失が反復して起こらないか、あるいはごく限定的なものになるという事実によるものである。
【0008】
好ましい実施形態においては、本発明のシステムおよび方法は復号ステップ後にアナログ信号をわずかに変更し、それによって量子化損失が反復して起こるようにする。復号されたアナログ信号を改変することと元来の値を近似することとの間で正しいバランスをとることによって、再エンコードされた信号は鑑賞の妨げとなるには十分な劣化を受けつつ、最初に復号されたアナログ信号を観察する上ではそうした細工は感知されないようにすることができる。こうした細工は量子化されるいかなるパラメータに適応されてもよい。ビデオについては、そのような細工としては、フレームレート変調、ブロックの位置ずらし、カラーおよび輝度変化がある。
【0009】
本発明の効果は録画側でも再生側でも追加的な細工を前提としていない。さらに、実装の費用は比較的少なくてすむ。それは既存のシステムの他のいかなる部分の協力も前提としない単純な方式である。すなわち、既存のシステムの他の部分にいかなる変更もする必要がないのである。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
本発明のシステムおよび方法は、ビデオ再生システムのアナログ出力のフレームレートを変調することによってビデオストリームに反復して起こる損失を導入する。本発明によって採用される変調は人間の脳が訂正できるほど十分に小さい、すなわち人間の鑑賞者にとっては気づかないほどだが、記録される信号に不連続変化を引き起こすには十分な大きさである。
【0011】
図2および図3は、本発明の方法を実現するよう変更すれば、パソコンのDVD−ROMドライブに由来するVGA信号のコピーを劣化させる本発明の実施形態となるコピーハードウェア構成を図解するものである。図2では、ある好ましい実施形態に従って、出力VGA信号に反復して起こる量子化損失のもとが存在するようにする信号修正はパソコン内において位置230で起こり、VGA→ビデオ210信号が再エンコード220されてコピーされると、再生される信号の品質に顕著な劣化を引き起こす。図3では、ある好ましい実施形態に従って、VGA→ビデオ310信号の量子化損失が反復して起こるような信号修正はパソコン内において位置340で起こり、DVDビデオ録画機(DVD-VR: DVD video recorder)330における再エンコード320およびコピーは再生される信号の品質の顕著な劣化を生じる。図4はDVD−VR400および410を使ってのコピーのコピーを図解している。本発明はDVD−VRにも組み込みうるのである。
【0012】
図5に示したように、デジタルソース510(DVDビデオファイルなど)がデコーダ520に入力され、該デコーダ520がコンテンツを復号して生フレームを計算し、その生フレームが変換されて(530)アナログ信号540となる。ある好ましい実施形態では、前記フレームのうち一部は遅延され、一部は前倒しされる。その結果は、最終的なアナログ出力560におけるフレームレート変調550である。
【0013】
図6において示したように、デジタルソース612(DVDビデオファイルなど)がデコーダ620に入力され、該デコーダ620がコンテンツを復号して生フレームを計算し、その生フレームが変換されて(630)アナログ信号640となる。ある好ましい実施形態では、ノイズフレーム650が生成され、ADコンバータからのフレームに上乗せされて(660)、各出力フレーム670にはそれぞれのノイズフレームが上乗せされる。代替的な実施形態では、ノイズフレームは閾値以下の輝度変調であってもよい。
【0014】
図7に示したように、デジタルフレームの記憶に使われる記憶領域が十分大きければ、ノイズの追加はAD変換750の前にデジタル領域において行うことができる。その場合、量子化レベルより小さい値を加えることができる(730)。各出力フレーム760にはノイズが上乗せされる。
【0015】
ビデオ信号のフレームレートが変調されたときの本発明の効果が図8、図9で示される。図8では、再エンコードされた信号810のフレームレートはオリジナル信号800のフレームレートに一致している。図9に示した好ましい実施形態においては、タイミングのずれはごくわずかで鑑賞者には気づかれない程度である。そうしたわずかな差の累積的な効果として、再エンコードされた信号がある時点においてオリジナル900と同期が外れる(910)。この時点で、再エンコーダが次のフレームを必要としたときにまだ準備できていないことになり、一フレームスキップされる。このフレームスキップは鑑賞者によって知覚されうる。既存のエンコード方法は場面の変化がなめらかに感じられるようフレームレートを選ぶ。本発明のフレームレート変調は知覚に影響はしない。だが、フレームのスキップは影響するのである。
【0016】
ある種の表示システムは変調されたフレームレートをもつ信号を表示できない。この問題に対処するため、本発明の代替的な好ましい実施形態は、輝度レベルに人間の知覚閾値以下のランダムノイズを加えることによって反復して起こる損失を導入する。このランダムノイズを加えた結果が図10に示されている。最適圧縮方式は人間の知覚閾値に近い量子化ステップを使う(1000)。量子化ステップの値の半分、すなわち人間の知覚閾値の半分よりも大きい値が加えられた場合でも、鑑賞者は差には気がつかないであろう。この信号のコピーが再エンコードされた場合、反復して起こる量子化損失のためにその差が知覚できるようになる(1010)。
【0017】
もう一つの代替的な実施形態においては、ランダムノイズはクロミナンス信号に加えられて同じような効果を引き起こす。しかし、人間の目の色情報に対する感度は輝度の変化に対する感度よりもずっと低い。
【実施例】
【0018】
音のピッチを変調することによるもう一つの実施形態によっても反復して起こる量子化損失は導入される。人間は成熟するにつれてたいていの場合、絶対音感を失う。すなわち、音の絶対的な高さを判別することはできなくなり、ある音の高さを別の音の高さとの比較でしか知覚できなくなる。たとえば検知閾値の10%といった高さの微妙な変化は感知されない。感知閾値の100%に至るまで微妙な変化が累積しても、変化が徐々になされる場合には感知されない。再エンコードによって量子化損失は反復して起こるようになるので、音高のいかなる変化も感知できるようになる。このことは表1に示されている。
【0019】
【表1】

表1には一定の音高をもつ10の標本値(a)が掲げられている。0から100の範囲で変化するものとし、量子化ステップも知覚閾値も1である。時間とともに音高は直前の標本値に比べて閾値の10%ずつ(b)変化させられる。結果として得られる出力は徐々に変化する音高(c)であり、これは人間の鑑賞者には気づかれない。この出力が再エンコードに際して量子化されると、ある時点でピッチの急激な飛びが観測される((d)の75.0から76.0への飛び)。この処理を繰り返すと(コピー(e)からのコピー)、音高の飛びは増幅され、知覚閾値の2倍もの音高の変化につながる((f)での75.0から77.0)。再エンコードを繰り返す、すなわちコピーのコピーを繰り返すと、この効果が増幅される。
【0020】
代替的な実施形態では、変調そのものは知覚されないが再エンコード後の効果は知覚されるよう、量子化されるパラメータに変調が加えられる。これらの実施形態は、時間、色、輝度、音高、位置(ピクセル、ブロックまたは画像の位置ずらし)を変調する。その効果はさらに表2および表3において示されている。

【0021】
【表2】

表2では、0から100までの範囲で変化するアナログ値(a)がステップ幅1で量子化される(b)。再生されるアナログ信号に対して、量子化ステップすなわち知覚閾値よりも小さいランダムノイズが上乗せされる(c)。これにより量子化損失が反復して起こるようになり、ノイズを増幅する(d)。この効果はコピーのコピーをすると繰り返され(e)、効果が増幅される(f)。
【0022】
【表3】

表3では、0から100までの範囲で変化するアナログ値(a)がステップ1で量子化される(b)。再生されるアナログ信号に対して、量子化ステップすなわち知覚閾値の半分の大きさの固定された変調が上乗せされる(c)。これにより量子化損失が反復して起こるようになり、ノイズを増幅する(d)。この効果はコピーのコピーをすると繰り返され(e)、効果が増幅される(f)。
【0023】
以上の記載は、ビデオ信号に変更を加えて、もともとの復号信号が、それ自身は知覚できないがコピーを重ねるにつれだんだん知覚できるようになる乱れを含むようにするための方法を代表例としての装置とともに示すものであった。本発明の方法を実施する装置には数多くの異なる形が可能であり、通常の技量を有する当業者に思いつくであろうそのようなあらゆる変形は本発明の真の精神および範囲に含まれる。本発明の精神および範囲は付属の請求項においてより具体的に述べられる。
【図面の簡単な説明】
【0024】
【図1】復号されたビデオ信号のVGAの再エンコードによるコピーを図解する図である。
【図2】本発明のある実施形態のパソコンの内部において、パソコンのDVD−ROMによって出力される復号されたビデオ信号から導かれるVGA→ビデオ信号を修正する位置を図解する図である。
【図3】本発明のある実施形態のDVDビデオ録画機(DVD-VR: DVD video recorder)の内部において、パソコンのDVD−ROMによって出力される復号されたビデオ信号から導かれるVGA→ビデオ信号を修正する位置を図解する図である。
【図4】本発明のある実施形態を組み込む二つのDVD−VRを使ってコピーをコピーするところを図解する図である。
【図5】本発明のある実施形態に基づく、出力アナログ信号のフレームレート変調を図解する図である。
【図6】本発明のある実施形態に基づく、出力アナログ信号へのノイズフレーム加算を図解する図である。
【図7】本発明のある実施形態に基づく、デジタル領域でのノイズ加算を図解する図である。
【図8】細工のない再エンコード例を図解し、再エンコードされた信号のフレームレートがオリジナルのフレームレートに合致しているところを示す図である。
【図9】オリジナル信号のフレームレート変調のある再エンコードを図解する図である。
【図10】オリジナル信号に輝度ノイズが加えられた再エンコードを図解する図である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
復号された入力信号を処理する方法であって、
前記入力信号を解析し、
前記入力信号の解析に基づいて信号修正の種類を選択し、
前記入力信号を前記選択された種類の信号修正によって変更して結果として得られる量子化損失が反復して起こるようにする、
ステップを有することを特徴とする方法。
【請求項2】
請求項1記載の方法であって、
当該信号がアナログビデオ信号であり、
前記信号修正の種類が、フレームレート変調、輝度レベルへのランダムノイズ上乗せ、クロミナンスレベルへのランダムノイズ上乗せからなる群から選ばれる、
ことを特徴とする方法。
【請求項3】
前記信号修正が人間の知覚閾値よりも小さいことを特徴とする、請求項2記載の方法。
【請求項4】
前記信号修正が人間の知覚閾値の50ないし100パーセントの間であることを特徴とする、請求項2記載の方法。
【請求項5】
請求項1記載の方法であって、
当該信号がアナログオーディオ信号であり、
前記信号修正の種類が前記オーディオ信号の音高を変えることである、
ことを特徴とする方法。
【請求項6】
前記信号修正が人間の知覚閾値よりも小さいことを特徴とする、請求項5記載の方法。
【請求項7】
前記信号修正が人間の知覚閾値の10パーセントであることを特徴とする、請求項6記載の方法。
【請求項8】
請求項1記載の方法であって、
当該信号がデジタルビデオ信号であり、
前記信号修正の種類が、輝度レベルへのランダムノイズ上乗せ、クロミナンスレベルへのランダムノイズ上乗せからなる群から選ばれる、
ことを特徴とする方法。
【請求項9】
前記信号修正が人間の知覚閾値よりも小さいことを特徴とする、請求項8記載の方法。
【請求項10】
前記信号修正が人間の知覚閾値の50ないし100パーセントの間であることを特徴とする、請求項8記載の方法。
【請求項11】
表示装置上に正常な画像を生成しながらも受忍できるDVDコピーをつくることは禁止するよう、復号されたビデオ信号を処理する方法であって、前記ビデオ信号があるフレーム変調レートを有しており、当該方法は再エンコードしたビデオ信号がある時点においてオリジナルとの同期から外れるような量、フレームレートを変化させるステップを有しており、フレームのスキップが起こって受忍できないDVDコピーとなることを特徴とする方法。
【請求項12】
前記変化の量が人間の知覚閾値よりも小さいことを特徴とする、請求項11記載の方法。
【請求項13】
表示装置上に正常な画像を生成しながらも受忍できるDVDコピーをつくることは禁止するよう、復号されたビデオ信号を処理する方法であって、前記ビデオ信号がある輝度レベルおよびクロミナンスレベルを有しており、当該方法は前記輝度レベルおよびクロミナンスレベルのうちの一つに再エンコードしたビデオ信号において人間の知覚閾値を超えるような量のランダムノイズを加えるステップを有しており、前記加算の知覚が生じて受忍できないDVDコピーとなることを特徴とする方法。
【請求項14】
前記加算の量が人間の知覚閾値よりも小さいことを特徴とする、請求項13記載の方法。
【請求項15】
前記変調が人間の知覚閾値の50ないし100パーセントの間であることを特徴とする、請求項13記載の方法。
【請求項16】
オーディオ再生装置では正常な音声を生成しながらも受忍できるコピーをつくることは禁止するよう、復号されたオーディオ信号を処理する方法であって、前記オーディオ信号が少なくとも一つの音高レベルを有しており、当該方法は前記少なくとも一つの音高レベルに再エンコードしたオーディオ信号において人間の知覚閾値を超えるような量のランダムノイズを加えるステップを有しており、前記加算の知覚が生じて受忍できないオーディオコピーとなることを特徴とする方法。
【請求項17】
前記変化の量が人間の知覚閾値よりも小さいことを特徴とする、請求項16記載の方法。
【請求項18】
前記加算の量が人間の知覚閾値の10パーセントであることを特徴とする、請求項16記載の方法。
【請求項19】
復号された信号に量子化損失を導入する装置であって、結果として得られる量子化損失が反復して起こるよう当該信号を修正する手段を有する装置。
【請求項20】
前記復号された信号がデジタルビデオ信号であって、前記手段が輝度レベルに対するある量のランダムノイズの上乗せおよびクロミナンスレベルに対するある量のランダムノイズの上乗せからなる群から選ばれることを特徴とする、請求項19記載の装置。
【請求項21】
前記量が人間の知覚閾値よりも小さいことを特徴とする、請求項20記載の装置。
【請求項22】
前記量が人間の知覚閾値の50ないし100パーセントの間であることを特徴とする、請求項20記載の装置。
【請求項23】
前記復号された信号がアナログビデオ信号であって、前記手段がある量のフレームレート変調、輝度レベルに対するある量のランダムノイズの上乗せおよびクロミナンスレベルに対するある量のランダムノイズの上乗せからなる群から選ばれることを特徴とする、請求項19記載の装置。
【請求項24】
前記量が人間の知覚閾値よりも小さいことを特徴とする、請求項23記載の装置。
【請求項25】
前記量が人間の知覚レベルの50ないし100パーセントの間であることを特徴とする、請求項23記載の装置。
【請求項26】
前記復号された信号がアナログオーディオ信号であって、前記手段が前記オーディオ信号の音高をある量だけ変えることを特徴とする、請求項19記載の装置。
【請求項27】
前記量が人間の知覚閾値よりも小さいことを特徴とする、請求項26記載の装置。
【請求項28】
前記量が人間の知覚レベルの50ないし100パーセントの間であることを特徴とする、請求項26記載の装置。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公表番号】特表2007−510319(P2007−510319A)
【公表日】平成19年4月19日(2007.4.19)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−530658(P2006−530658)
【出願日】平成16年5月3日(2004.5.3)
【国際出願番号】PCT/IB2004/001591
【国際公開番号】WO2004/102951
【国際公開日】平成16年11月25日(2004.11.25)
【出願人】(590000248)コーニンクレッカ フィリップス エレクトロニクス エヌ ヴィ (12,071)
【Fターム(参考)】