説明

収納システム

【課題】利用者毎に、その利用者が利用可能な物品のみを検索可能である、セキュリティ性の高い収納システムを提供すること。
【解決手段】本発明の収納システム1は、RFIDリーダ14にて、利用者が有するRFIDカードキー18によって利用者を認証した上で、認証された利用者の利用者情報と利用者が入力した条件とに基づいて収納物を検索し、検索された収納物に備えられている無線タグ21に対して信号を送信し、当該無線タグ21が有する有機EL素子22を発光させるようなることができ、その扉15はRFIDリーダ14にて利用者が認証されることで初めて開扉可能となる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、物品の収納システムであって、特にセキュリティ性に優れた収納システムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来から、会社、役所等多量の書類や鍵などの管理、保管、利用等を行うオフィスや工場などでは、利便性の向上や作業の効率化を図るため、これら書類や鍵などにその内容や使用箇所に関しての名称や印を付すことが多い。
【0003】
しかし、利便性の向上等のために機密性を要する書類や鍵に名称等を付すことにより、その書類や鍵を、本来使用してはいけない部外者に対しても、その書類や鍵の内容、用途を教えてしまうこととなり、結果的に不正な利用が容易となってしまう。
【0004】
そこで、書類や鍵などに、検索用IDが記憶された無線タグを貼付した上で、無線タグリーダから書類や鍵などに貼付された無線タグに無線電波を出力し、利用者が利用したい書類や鍵に添付された検索用IDを有する無線タグから音や光などでその位置を知らせることで、書類や鍵などに名称や印を付すことなく、利用者が利用したい書類や鍵などを探すことが可能となる物品検索システムが、例えば特許文献1に紹介されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2006−24018号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、特許文献1で示されている物品検索システムにおいては、無線タグリーダは持ち運び可能に構成されているため、部外者が勝手に持ち出して利用することが容易である。また、仮に無線タグリーダを固定したとしても、誰でも書類等のデータを検索することが可能であり、部外者が容易に書類や鍵などを検索し、持ち出すことが可能となってしまう。特許文献1に示されている物品検索システムにおいては、以上のようなセキュリティ上の問題がある。
【0007】
本発明は、上述した課題を解決するためになされたものであり、利用者毎に、その利用者が利用可能な物品のみが検索可能である、セキュリティ性の高い収納システムを提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記目的を達成するために、本発明の請求項1に係る発明の収納システムは、無線タグが備えられている収納物を収納し、リーダライタの制御により前記無線タグとの間で信号を送受信する送受信手段を有する収納システムであって、前記送受信手段は、前記無線タグに対し、前記無線タグの固有IDを指定した第一信号を送信する第一信号送信手段と、前記第一信号を受信した前記無線タグから返信されてくる返信信号を受信する返信信号受信手段と、前記返信信号を返信した前記無線タグに対し、前記第一信号とは異なる周波数で前記無線タグの固有IDを指定した第二信号を送信する第二信号送信手段とを備え、前記リーダライタは、利用者が有する認証キーによって、利用者を認証する利用者認証手段と、前記収納物と、前記収納物に備えられている前記無線タグの前記固有IDと、前記収納物を利用可能な利用者情報とを関連付けて収納物情報として記憶している収納物情報記
憶手段と、前記収納物情報記憶手段に記憶されている前記収納物情報から、前記利用者認証手段によって認証された利用者に関する前記利用者情報と、前記利用者が入力した条件とに基づいて前記収納物情報を検索する収納物情報検索手段と、前記収納物情報検索手段にて検索された前記収納物情報に基づいて、前記収納物に備えられている前記無線タグに対して対応する固有IDを第一信号として送信し、前記無線タグから返信信号が返信された際には当該無線タグが有する報知手段に報知指示を、第二信号として送信するように送受信手段を制御する送受信手段制御手段と、前記収納物情報記憶手段に記憶されている全ての前記固有IDを第一信号として送信し、前記無線タグからの返信信号の変化により当該収納物の取り出し及び返却を判定する収納物状態判定手段とを有し、前記無線タグは、RFIDチップと、報知を行う報知手段と、前記第一信号を受信し、返信信号を送信する第一アンテナと、前記第二信号を受信する第二アンテナと、前記第一信号又は前記第二信号を受信する第三アンテナと、前記第三アンテナにて受信した信号からRFIDチップや報知手段を駆動する電力を供給する電力供給手段とから構成され、前記RFIDチップは、当該無線タグの固有IDを記憶するID記憶手段と、前記第一アンテナが受信した第一信号を復調、受信する第一信号受信手段と、前記第一信号が指定した固有IDが、前記ID記憶手段の記憶する固有IDと一致するか否かを判断する第一判断手段と、前記第一判断手段において一致と判断した場合に、返信信号を変調して送信する返信信号送信手段と、記第二アンテナが受信した第二信号を復調、受信する第二信号受信手段と、前記第二信号受信手段からの信号が、前記ID記憶手段の記憶する固有IDと一致するか否かを判断する第二判断手段と、前記第二判断手段において一致と判断した場合に報知手段が稼働するように制御する報知手段制御手段とから構成されることを特徴とする。
【0009】
また、本発明の請求項2に係る発明の収納システムは、請求項1に記載の発明の構成に加え、前記収納物を収納可能で、且つ開閉自在で施錠手段を有する扉を有する収納ボックスを更に備え、前記制御手段は、前記利用者認証手段によって利用者が認証されたら前記扉の施錠を解除し、前記扉が閉じられたら施錠するように施錠手段を制御する扉施錠制御手段を更に有することを特徴とする
【0010】
また、本発明の請求項3に係る発明の収納システムは、請求項1に記載の発明の構成に加え、前記収納物を収納可能で、且つ開閉自在で施錠手段を有する扉を有する収納ボックスを更に備え、前記制御手段は、前記収納物情報検索手段によって、前記収納物が検索された際に前記扉の施錠を解除し、前記扉が閉じられたら施錠するように施錠手段を制御する扉施錠制御手段を更に有することを特徴とする。
【0011】
また、本発明の請求項4に係る発明の収納システムは、請求項3に記載の発明の構成に加え、前記制御手段は、前記収納物状態判定手段により、前記利用者が前記収納物情報検索手段を用いて検索した前記収納物が取り出されたと判定された際に、当該利用者の利用履歴を記憶する利用履歴記憶手段を更に有し、前記扉施錠制御手段は、前記利用者認証手段によって、利用履歴を有する利用者が認証された際には、扉の施錠を解除し、前記扉が閉じられたら施錠するように施錠手段を制御することを特徴とする。
【0012】
また、本発明の請求項5に係る発明の収納システムは、請求項1に記載の発明の構成に加え、前記収納物を収納可能で、且つ扉開閉手段によって開閉する扉を有する収納ボックスを更に備え、前記制御手段は、前記利用者認証手段によって利用者が認証されたら前記扉を開く制御を行う扉開閉制御手段を更に有することを特徴とする。
【0013】
本発明の請求項6に係る発明の収納システムは、請求項1に記載の発明の構成に加え、前記収納物を収納可能で、且つ扉開閉手段によって開閉する扉を有する収納ボックスを更に備え、前記制御手段は、前記収納物情報検索手段によって、前記収納物が検索された際に前記扉を開く制御を行う扉開閉制御手段を更に有することを特徴とする。
【0014】
また、本発明の請求項7に係る発明の収納システムは、請求項6に記載の発明の構成に加え、前記制御手段は、前記収納物状態判定手段により、前記利用者が前記収納物情報検索手段を用いて検索した前記収納物が取り出されたと判定された際に、当該利用者の利用履歴を記憶する利用履歴記憶手段を更に有し、前記扉開閉制御手段は、前記利用者認証手段によって、利用履歴を有する利用者が認証された際には、前記扉を開く制御を行うことを特徴とする。
【0015】
本発明の請求項8に係る発明の収納システムは、請求項5乃至7に記載の発明の構成に加え、前記扉開閉制御手段は、前記収納物状態判定手段によって、利用者が前記収納物情報検索手段を用いて検索した前記収納物が取り出されたと判定された後、扉を閉じる制御を行うことを特徴とする。
【0016】
本発明の請求項9に係る発明の収納システムは、請求項7に記載の発明の構成に加え、前記扉開閉制御手段は、前記収納物状態判定手段により前記利用履歴記憶手段に記憶されている収納物が返却されたと判定された後、扉を閉じる制御を行うことを特徴とする。
【0017】
本発明の請求項10に係る発明の収納システムは、請求項5乃至9に記載の発明の構成に加え、前記制御手段は、利用者が前記扉を閉じる指示を入力するための扉閉め入力手段を更に有し、前記扉開閉制御手段は、利用者が前記扉閉め入力手段に入力を行った際に前記扉を閉じる制御を行うことを特徴とする。
【0018】
本発明の請求項11に係る発明の収納システムは、請求項1乃至10に記載の発明の構成に加え、前記収納物状態判定手段により、当該収納システムの利用者が前記収納物情報において当該利用者と関連付けられていない収納物が取り出されたと判定された際には警報を発する警報手段を更に有することを特徴とする。
【0019】
本発明の請求項12に係る発明の収納システムは、請求項1乃至11に記載の発明の構成に加え、前記収納物状態判定手段により、当該収納システムの利用者が前記収納物情報検索手段において検索されていない収納物が取り出されたと判定された際には警報を発する警報手段を更に有することを特徴とする。
【0020】
本発明の請求項13に係る発明の収納システムは、請求項11乃至12に記載の発明の構成に加え、その利用者情報を記憶する不正利用者記憶手段を更に有することを特徴とする。
【発明の効果】
【0021】
請求項1に係る発明の収納システムは、利用者認証手段が、利用者が有する認証キーによって利用者を認識した上で、認証された利用者の利用者情報と利用者が入力した条件とに基づいて収納物を検索し、検索された収納物に備えられている無線タグが有する報知手段を稼働させる収納システムである。このことで、利用可能な利用者のみが検索可能であり、且つその利用者が利用可能な収納物のみが検索できる、セキュリティ性の高い収納システムを得ることができる。
【0022】
請求項2に係る発明の収納システムは、請求項1に記載の発明の効果に加え、利用者認証手段によって利用者が認証された際に施錠が解除され、閉じられたら施錠する扉を有する収納ボックスを更に備えることにより、本発明の収納システムに収納されている収納物を利用可能な利用者のみが収納物を取り出すことが可能である、セキュリティ性の高い収納ボックスを得ることができる。
【0023】
請求項3に係る発明の収納システムは、請求項1に記載の発明の効果に加え、収納物情報検索手段によって利用者が検索したい収納物が検索された際に施錠が解除され、閉じられたら施錠する扉を有する収納ボックスを更に備えることにより、本発明の収納システム中に利用可能な収納物が収納されている利用者のみが収納物を取り出すことが可能である、セキュリティ性の高い収納ボックスを得ることができる。
【0024】
請求項4に係る発明の収納システムは、請求項3に記載の発明の効果に加え、収納物を持ち出した履歴のある利用者を認証した際に扉の施錠が解除されることにより、収納物返却時に不用意に扉が開かない、セキュリティ性の高い収納システムを得ることができる。
【0025】
請求項5に係る発明の収納システムは、請求項1に記載の発明の効果に加え、利用者認証手段によって利用者が認証された際に自動で開く扉を有する収納ボックスを更に備えることにより、本発明の収納システムに収納されている収納物を利用可能な利用者のみが収納物を取り出すことが可能である、セキュリティ性の高い収納ボックスを得ることができる。
【0026】
請求項6に係る発明の収納システムは、請求項1に記載の発明の効果に加え、収納物情報検索手段によって利用者が検索したい収納物が検索された際に自動で開く扉を有する収納ボックスを更に備えることにより、本発明の収納システム中に利用可能な収納物が収納されている利用者のみが収納物を取り出すことが可能である、セキュリティ性の高い収納ボックスを得ることができる。
【0027】
請求項7に係る発明の収納システムは、請求項3に記載の発明の効果に加え、収納物を持ち出した履歴のある利用者を認証した際に自動で開く扉を有することにより、収納物返却時に不用意に扉が開かない、セキュリティ性の高い収納システムを得ることができる。
【0028】
請求項8に係る発明の収納システムは、請求項5乃至7に記載の発明の効果に加え、収納物が取り出された後扉が閉じるように制御されることにより、扉が開いたままにならない、セキュリティ性の高い収納システムを得ることができる。
【0029】
請求項9に係る発明の収納システムは、請求項7に記載の発明の効果に加え、収納物が返却された後扉が閉じるように制御されることにより、扉が開いたままにならない、セキュリティ性の高い収納システムを得ることができる。
【0030】
請求項10に係る発明の収納システムは、請求項5乃至9に記載の発明の効果に加え、利用者が扉を閉じる指示を行うことが可能であるため、収納物の取り出しや返却を行わなくとも扉を閉めることができる、セキュリティ性の高い収納システムを得ることができる。
【0031】
請求項11に係る発明の収納システムは、請求項1乃至10に記載の発明の効果に加え、収納物状態判定手段により、利用者と関連付けられていない収納物が取り出されたと判定された際に警報を発する警報手段を有することにより、持ち出し不可の収納物を持ち出そうとする利用者に対して警告を行うことが可能となる、セキュリティ性の高い収納システムを得ることができる。
【0032】
請求項12に係る発明の収納システムは、請求項1乃至11に記載の発明の効果に加え、収納物状態判定手段により、利用者が検索していない収納物が取り出されたと判定された際に警報を発する警報手段を有することにより、利用するものではない収納物を持ち出そうとする利用者に対して警告を行うことが可能となる、セキュリティ性の高い収納システムを得ることができる。
【0033】
請求項13に係る発明の収納システムは、請求項11乃至12に記載の発明の効果に加え、警報手段が警報を発した際の利用者情報を記憶することにより、後刻不正な利用を行った利用者を知ることが可能となる、セキュリティ性の高い収納システムを得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0034】
【図1】第一実施形態の収納システム1の斜視図である。
【図2】ファイル20が収納されている収納システム1の斜視図である。
【図3】無線タグ21が備えられたファイル20の斜視図である。
【図4】収納ボックス10の電気的構成を示す図である。
【図5】収納物情報記憶領域32bに記憶される収納物情報のデータベース38を示す図である。
【図6】フィルタ手段37の等価回路図である。
【図7】無線タグ21の電気的構成を示す図である。
【図8】無線タグ21の電源構成を示す図である。
【図9】リーダライタ制御部31の制御手順を示すフロー図である。
【図10】チップ制御部46の制御手順を示すフロー図である。
【図11】報知制御部53の制御手順を示すフロー図である。
【図12】第二実施形態の収納システム100の斜視図である。
【図13】第二実施形態の収納ボックス110の電気的構成を示す図である。
【図14】第二実施形態のリーダライタ制御部131の制御手順を示すフロー図である。
【発明を実施するための形態】
【0035】
<第一実施形態>
以下、本発明の実施形態の一例である収納システム1について、図面を参照して説明する。図1はファイル20が収納されていない状態の収納システム1の斜視図であり、図2はファイル20が収納された状態の収納システム1の斜視図である。また、図3は、無線タグ21が備えられたファイル20の斜視図である。
【0036】
まず、図1〜3を参照して、収納ボックス10及び無線タグ21を使用したファイル探索システムの一例である、収納システム1の概要について説明する。
【0037】
収納システム1は、図1、及び図2に示す通り、ヒンジ19を図示しないモーターにて動作させることにより自動的に開閉自在である扉15を有する収納ボックス10、その収納ボックス10と一体に設けられているリーダライタ11及び棚16内に設けられているアンテナ17、及び利用者が保有するRFIDカードキー18により構成される。リーダライタ11には、利用者認証のためにRFIDカードキー18と通信を行うRFIDリーダ14、利用者が収納システム1に収納されているファイル20を検索する際にデータを入力するための入力部12、及び入力部12への入力内容その他の情報を表示する表示部13が設けられている。
【0038】
収納ボックス10には、図3に示すような、背表紙に無線タグ21が貼付された状態のファイル20が複数収納されている。無線タグ21には有機EL素子22が設けられている。そしてユーザは、収納ボックス10に一体に設けられたリーダライタ11を使用することによって、これらのファイル20の中から所望のファイル20に貼付された無線タグ21の有機EL素子22を発光させ、当該ファイルを探索する。
【0039】
次に、収納ボックス10及び無線タグ21の電気的構成について、図4〜8を参照して
説明する。図4は、収納ボックス10の電気的構成を示す図であり、図6は、リーダライタ11が有するフィルタ手段37の等価回路図であり、図7は、無線タグ21の電気的構成を示す図であり、図8は、無線タグ21の電源構成を示す図である。また、図5は収納ボックス10のリーダライタ11が備える収納物情報記憶領域32bに記憶される収納物情報のデータベース38を示す図である。
【0040】
まず、図4を参照して、収納ボックス10の電気的構成について説明する。リーダライタ11は、通信処理や判断処理等、リーダライタ11の全体の制御を司るリーダライタ制御部31と、アンテナ17より送信可能な第一信号を生成する第一リーダライタ変調部34と、アンテナ17より受信した信号(返信信号)を復調する第一リーダライタ復調部35と、アンテナ17より送信可能な、第一信号とは異なる周波数の第二信号を生成する第二リーダライタ変調部36と、第一リーダライタ変調部34/第一リーダライタ復調部35と、第二リーダライタ変調部36とを1つのアンテナ17に接続するフィルタ手段37と、入力部12と、表示部13と、不揮発性記憶素子であるリーダライタ記憶部32と、利用者認証に使用するRFIDリーダ14とにより構成されている。
【0041】
なお、アンテナ17にて送受信される第一信号、返信信号及び第二信号の周波数は、それぞれ無線タグ21の有する第一アンテナ40及び第二アンテナ50(図7参照)と送受信可能であればよく、本実施形態においては、第一信号及び返信信号の周波数は、13.56MHz、第二信号の周波数は60MHzとする。
【0042】
RFIDリーダ14は、利用者が有するRFIDカードキー18を近づけることで、その利用者を認証するためのものであり、すでに公知であるRFIDリーダ、及びRFIDカードキーを使用することができる。RFIDカードキー18を近づけることで、RFIDリーダ14は、RFIDカードキー18と通信し、RFIDカードキー18のカードキーIDを認識する。
【0043】
第一リーダライタ変調部34は、リーダライタ制御部31より送信された電気信号(第一信号)をアンテナ17より送信させることが可能な変調信号に変調するために設けられている。そして第一リーダライタ変調部34は、リーダライタ制御部31及びフィルタ手段37と電気的に接続している。また第二リーダライタ変調部36は、リーダライタ制御部31より送信された電気信号(第二信号)をアンテナ17より送信させることが可能な変調信号に変調するために設けられており、リーダライタ制御部31及びフィルタ手段37と電気的に接続している。
【0044】
第一リーダライタ復調部35は、アンテナ17に電波が照射されることにより発生した電気信号を復調するために設けられており、フィルタ手段37と電気的に接続している。また、復調した電気信号をリーダライタ制御部31に対して送信することが可能なように、第一リーダライタ復調部35はリーダライタ制御部31と電気的に接続している。
【0045】
なお、第一リーダライタ変調部34、及び第二リーダライタ変調部36における変調方式、及び第一リーダライタ復調部35における復調方式は、特定の方式に限定されず、さまざまな従来公知の変復調方式が採用される。例えば、振幅変調(AM)方式、周波数変調(FM)方式、位相変調(PM)方式等が挙げられる。
【0046】
また入力部12は、利用者が探索するファイルのファイル関連情報を入力するために設けられており、押ボタンやタッチセンサ等により構成されている。また、入力部12には、扉15を閉じる際に使用する閉扉ボタン12aも設けられている。
【0047】
表示部13は、入力部12への入力内容その他のリーダライタ11からの制御により情
報を表示するものであり、公知の表示媒体を使用することができる。例えば、液晶ディスプレイ等が挙げられる。
【0048】
またリーダライタ記憶部32には、利用者情報記憶領域32a、及び収納物情報記憶領域32bが設けられている。利用者情報記憶領域32aには、本発明の収納システム1を利用可能である利用者が保有するRFIDカードキー18に記憶されているRFIDカードキーIDがあらかじめ記憶されている。収納物情報記憶領域32bには、無線タグ21のチップ記憶部45(図7参照)に記憶されている固有IDと、当該無線タグ21が貼付されているファイル20のファイル関連情報と、当該ファイルを利用可能な利用者が保有するRFIDカードキー18に記憶されているRFIDカードキーIDとが対応付けられた情報である収納物情報が、例えば図5に示すようなデータベース38としてあらかじめ記憶されている。また、収納物情報記憶領域32bには、記憶されている各ファイル20が収納ボックス10に収納されているか否かの情報も合わせて記憶される。
【0049】
アンテナ17は、所謂ループアンテナにて構成されている。そして電波が照射された場合に、電磁誘導により各々のアンテナに電流を生じさせることが可能であるとともに、各々のアンテナに電気信号を送信することにより、所望の信号電波を放射させることが可能となっている。
【0050】
アンテナ17はフィルタ手段37により第一リーダライタ変調部34、第一リーダライタ復調部35、及び第二リーダライタ変調部36と接続される。フィルタ手段37は図6に示したような回路にて構成されており、第一共振回路37a及び第二共振回路37bを含む。第一リーダライタ変調部34/復調部35に接続される第一共振回路37aの共振周波数を、第二リーダライタ変調部36から送られる信号電波(第二信号)と同じ周波数とし、第二リーダライタ変調部36に接続される第二共振回路37bの共振周波数を、第一リーダライタ変調部34/復調部35と送受信する信号電波(第一信号、返信信号)と同じ周波数とすることで、第一リーダライタ変調部34/復調部35から送受信される信号電波(第一信号、返信信号)は共振によって第二リーダライタ変調部36の回路から隔離され、反対に第二リーダライタ変調部36から送信される信号電波(第二信号)は共振によって第一リーダライタ変調部34/復調部35の回路から隔離される。
【0051】
扉15は、扉開閉手段33により開閉されるように構成されている。扉開閉手段33は、ヒンジ19、及びリーダライタ制御部31からの制御により扉15を開閉するようにヒンジ19を動作させる図示しないモーターにより構成されるものである。
【0052】
次に、図7を参照し、無線タグ21の電気的構成について説明する。図7に示すように、無線タグ21は、RFIDチップ41と、報知制御用通信部51と、RFIDチップ41に接続された第一アンテナ40と、報知制御用通信部51に接続された第二アンテナ50と、報知電源供給部55に接続された第三アンテナ60とを備えている。
【0053】
これらのうち、第一アンテナ40、第二アンテナ50、及び第三アンテナ60は、所謂ループアンテナにて構成されている。そして電波が照射された場合に、電磁誘導により電流を生じさせることが可能であるとともに、第一アンテナ40については各々のアンテナに電気信号を送信することにより、所定の周波数の電波を放射させることが可能となっている。
【0054】
なお第一アンテナ40及び第二アンテナ50は、所定の周波数にて共振現象が発生するように双方のアンテナのループ径及び巻数が調整されている。これにより、リーダライタ11よりアンテナ17を通して放射された信号電波が第一アンテナ40及び第二アンテナ50に対して照射された場合に、効率よく電気信号を取り出すことが可能となっている。
また、チップ変調部42(後述)より電気信号が送信された場合に、信号電波を効率よく放射させることが可能となっている。
【0055】
なお、上述の第一アンテナ40及び第二アンテナ50は、同一の径及び同一の巻数にて構成されていてもかまわないし、異なる径及び異なる巻数にて構成されていてもかまわない。また、第一アンテナ40及び第二アンテナ50にて送受信可能な電波の周波数としては、収納ボックス10が有するアンテナ17にて送受信される上述された各信号(第一信号、返信信号、第二信号)を送受信可能である必要があり、これらの信号と同一周波数の信号を送受信可能であればよい。本実施形態においては、第一信号及び返信信号を送受信する第一アンテナ40では13.56MHzを使用し、第二信号を受信する第二アンテナ50では60MHzの周波数を使用する。また、第三アンテナ60は、第二信号を受信して電流を発生させるように構成されており、60MHzの周波数の電波を受信する。
【0056】
次に、RFIDチップ41の電気的構成について説明する。RFIDチップ41は、通信処理や判断処理、表示処理等の制御を司るチップ制御部46と、第一アンテナ40より送信可能な変調信号を生成するチップ変調部42と、第一アンテナ40より受信した電気信号を復調するチップ復調部43と、不揮発性記憶素子であるチップ記憶部45と、チップ電源供給部44とから構成されている。
【0057】
これらのうち、チップ復調部43は、第一アンテナ40に信号電波(第一信号)が照射されることにより発生した電気信号を復調するために設けられており、第一アンテナ40と電気的に接続している。また、復調した電気信号をチップ制御部46に対して送信することが可能なように、チップ復調部43はチップ制御部46と電気的に接続している。またチップ変調部42は、チップ制御部46より送信された電気信号(返信信号)を、第一アンテナ40を介して送信させることが可能な変調信号に変調するために設けられており、チップ制御部46及び第一アンテナ40と電気的に接続している。
【0058】
なお、チップ変調部42における変調方式、及びチップ復調部43における復調方式は、特定の方式に限定されず、さまざまな従来公知の変復調方式が採用される。例えば、振幅変調(AM)方式、周波数変調(FM)方式、位相変調(PM)方式等が挙げられる。
【0059】
またチップ記憶部45には、固有ID記憶領域45aが設けられており、固有IDが記憶されている。固有IDは、RFIDチップ41を特定するために使用される固有のIDであり、RFIDチップ41同士を識別するために使用される。そして、チップ制御部46よりチップ記憶部45に記憶されている情報を参照することが可能なように、チップ記憶部45はチップ制御部46と電気的に接続している。
【0060】
またチップ電源供給部44は、第一アンテナ40に信号電波が照射されることにより発生した電流を蓄電する。蓄電された電力は、チップ制御部46、チップ変調部42、チップ復調部43、及びチップ記憶部45を駆動させる電力として使用される。
【0061】
なお、上述のRFIDチップ41としては、従来公知のRFIDチップが使用される。
【0062】
次に、報知制御用通信部51について説明する。報知制御用通信部51は、通信処理や判断処理、表示処理等の制御を司る報知制御部53と、第二アンテナ50より受信した電気信号を復調する報知復調部52と、不揮発性記憶素子である報知記憶部54と、有機EL素子22と、報知電源供給部55とから構成されている。
【0063】
これらのうち、報知復調部52は、第二アンテナ50に信号電波(第二信号)が照射されることにより発生した電気信号を復調するために設けられており、第二アンテナ50と
電気的に接続している。また、復調した電気信号を報知制御部53に対して送信することが可能なように、報知復調部52は報知制御部53と電気的に接続している。
【0064】
なお、報知復調部52における復調方式は、特定の方式に限定されず、さまざまな従来公知の変復調方式が採用される。例えば、振幅変調(AM)方式、周波数変調(FM)方式、位相変調(PM)方式等が挙げられる。
【0065】
また報知記憶部54には、固有ID記憶領域54aが設けられており、固有IDが記憶されている。固有IDは、無線タグ21同士を識別し、無線タグ21を特定するために使用されるものであって、チップ記憶部45に記憶されているものと同一IDである。そして、報知制御部53より報知記憶部54に記憶されている情報を参照することが可能なように、報知記憶部54は報知制御部53と電気的に接続している。
【0066】
また有機EL素子22は、報知制御部53からの制御信号に基づいて点灯/消灯を切り替えることが可能なように、報知制御部53と電気的に接続している。
【0067】
次に、図8を参照し、無線タグ21の電源構成について説明する。図8に示すように、RFIDチップ41のチップ電源供給部44は、第一アンテナ40にて発生した電流を蓄電し、チップ制御部46、チップ変調部42、チップ復調部43、及びチップ記憶部45を駆動させるために、これらの機能ブロックに電力を供給する。これによりRFIDチップ41は駆動し、各種処理を実行する。また、報知制御用通信部51の報知電源供給部55は、第三アンテナ60にて発生した電流を蓄電する。そして、報知制御部53、報知復調部52、有機EL素子22、及び報知記憶部54を駆動させるために、これらのデバイスに電力を供給する。これにより報知制御用通信部51を構成する各デバイスは駆動し、各種処理を実行する。
【0068】
次に、リーダライタ11のリーダライタ制御部31、無線タグ21中RFIDチップ41のチップ制御部46、及び報知制御用通信部51の報知制御部53により実行される処理について、図9〜11を参照して説明する。図9は、リーダライタ11のリーダライタ制御部31にて実行される無線タグ探索処理のフローチャートであり、図10は、無線タグ21のチップ制御部46にて実行される報知処理のフローチャートであり、図11は、無線タグ21の報知制御部53にて実行される報知処理のフローチャートである。
【0069】
なお、リーダライタ11のリーダライタ制御部31は、電源投入により図9に示す処理を繰り返し実行する。また、無線タグ21中RFIDチップ41のチップ制御部46は、リーダライタ11よりアンテナ17を通して放射された信号電波が第一アンテナ40に照射され、チップ電源供給部44(図8参照)にて駆動電力が生成され、チップ制御部46に電力が供給された場合に、図10に示す処理を実行する。また、無線タグ21中報知制御用通信部51の報知制御部53は、リーダライタ11よりアンテナ17を通して放射された信号電波が第二アンテナ50、及び第三アンテナ60に照射され、報知電源供給部55(図8参照)にて駆動電力が生成され、報知制御部53に電力が供給された場合に、図11に示す処理を実行する。
【0070】
図9に示すように、リーダライタ11のリーダライタ制御部31は、電源が投入された状態で、RFIDリーダ14を監視し、RFIDリーダ14にRFIDカードキー18が近づけられ、通信が行われているかどうかを監視する。そして、利用者によってRFIDリーダ14にRFIDカードキー18が近づけられ、RFIDカードキーIDを読み取るまで待機している(S11)。
【0071】
RFIDリーダ14がRFIDカードキーIDを読み取ったら(S11:YES)、リ
ーダライタ制御部31は、そのRFIDカードキーIDを、利用者情報記憶領域32aに記憶されているRFIDカードキーIDと照合する(S12)。読み取られたRFIDカードキーIDが利用者情報記憶領域32aに記憶されているRFIDカードキーIDのいずれかと一致した場合には(S12:YES)、RFIDカードキー18を保有している利用者が収納システム1の正当な利用者であると認識し、扉開閉手段33を制御して扉15を開く(S14)。一方、RFIDカードキーIDが利用者情報記憶領域32aに記憶されているRFIDカードキーIDと一致しなかった場合には(S12:NO)、RFIDカードキー18を保有している利用者が収納システム1の正当な利用者でないと認識し、正当な利用者でない旨の表示を表示部13に表示し(S13)、RFIDカードキーIDの読み取り待機状態(S11)に戻る。
【0072】
次に、リーダライタ制御部31は、収納ボックス10に収納されているファイル20を確認するために、全てのファイル20の固有IDを指定した第一信号をアンテナ17より送信させるために、第一リーダライタ変調部34に対して第一信号を送信する(S15)。
【0073】
リーダライタ制御部31より送信された第一信号は、第一リーダライタ変調部34において、アンテナ17より放射させ、無線タグ21の第一アンテナ40にて受信することが可能な周波数(本実施例では13.56MHz)に変調される。そして変調された第一信号が、フィルタ手段37を通り、アンテナ17より信号電波として放射される。
【0074】
一方、無線タグ21のRFIDチップ41では、収納ボックス10のアンテナ17より放射された信号電波(第一信号)が第一アンテナ40に照射された場合、チップ電源供給部44がチップ制御部46等の駆動のために必要な電力を生成する。これによりチップ制御部46が起動し、図10における処理を開始する。
【0075】
図10に示すように、起動したチップ制御部46は、第一アンテナ40により受信し、チップ復調部43にて復調された結果の復調信号を受信するまで待機している。そして復調信号を受信し、受信した信号が、S15(図9参照)の処理に基づいてアンテナ17より送信された第一信号であると判断した場合には(S31:YES)、次に、受信した第一信号にて指定されている固有IDと、チップ記憶部45の固有ID記憶領域45aに記憶されている固有IDとを比較する。
【0076】
そして、受信した第一信号にて指定された固有IDと、読みだした固有IDとが一致する場合には(S33:YES)、チップ制御部46は、第一アンテナ40を介してアンテナ17に対して返信信号を返信し、リーダライタ制御部31に対して第一信号を受信した旨を通知する必要がある。そこでチップ制御部46は、読みだした固有IDの情報を含む返信信号をチップ変調部42に対して送信する(S35)。
【0077】
チップ制御部46より送信された返信信号は、チップ変調部42において、第一アンテナ40より放射させることが可能な周波数(13.56MHz)に変調される。そして、変調された返信信号が、第一アンテナ40より信号電波として放射される。
【0078】
一方チップ制御部46は、復調信号がリーダライタ11よりアンテナ17を介して送信された第一信号でない場合には(S31:NO)、S31に戻って引き続き継続して第一信号を受信するまで待機する。また、復調信号が第一信号である場合であっても(S31:YES)、受信した第一信号にて指定された固有IDと、チップ記憶部45の固有ID記憶領域45aに記憶されている固有IDとが一致しない場合には(S33:NO)、処理を終了する。
【0079】
そして、無線タグ21からの返信信号をアンテナ17が受け(S16)、第一リーダライタ復調部35にて復調され、復調された結果の復調信号に含まれている固有IDを有する無線タグ21を備えたファイル20が収納ボックス10に収納されている旨を、収納物情報記憶領域32bに記憶する(S17)。
【0080】
もし、この時点で入力部12の閉扉ボタン12aが押下されたならば(S18:YES)、リーダライタ制御部31は扉開閉手段33を制御し、扉15を閉じ(S19)、RFIDリーダ14によるRFIDカードキー18の読み取り待機状態(S11)に戻る。
【0081】
閉扉ボタン12aが押下されていない場合(S18:NO)、次に、入力部12を介して利用者により探索ファイルに関連する、表題や図書番号等のファイル関連情報の入力操作がなされ、これをリーダライタ制御部31が検出した場合(S20:YES)、リーダライタ制御部31は、リーダライタ記憶部32の収納物情報記憶領域32bに記憶されている収納物情報を参照し、入力されたファイル関連情報に相当するファイル20(以下、探索ファイルという)に貼付されている無線タグ21(以下、探索無線タグという)の固有IDを、RFIDリーダ14により特定された利用者(が保有するRFIDカードキー18に記憶されたRFIDカードキーID)に関連付けられ、且つ収納ボックス10に収納されている旨収納物情報記憶領域32bに記憶されているファイルに関するデータから特定する。もし、探索ファイルが収納物情報のうちに存在しなければ(S21:NO)、探索ファイルが存在しない旨を表示部13に表示させ(S22)、収納ファイルの確認(S15〜S17)に戻る。
【0082】
もし、探索ファイルが存在したならば、探索無線タグの固有IDを特定し(S21:YES)、次に、リーダライタ制御部31は、S21にて特定した固有IDを指定した第一信号をアンテナ17より送信させるために、第一リーダライタ変調部34に対して第一信号を送信する(S23)。
【0083】
リーダライタ制御部31より送信された第一信号は、第一リーダライタ変調部34において、アンテナ17より放射させ、無線タグ21の第一アンテナ40にて受信することが可能な周波数(本実施例では13.56MHz)に変調される。そして変調された第一信号が、フィルタ手段37を通り、アンテナ17より信号電波として放射される。
【0084】
一方、無線タグ21のRFIDチップ41では、収納ボックス10のアンテナ17より放射された信号電波(第一信号)が第一アンテナ40に照射された場合、チップ電源供給部44がチップ制御部46等の駆動のために必要な電力を生成する。これによりチップ制御部46が起動し、図10における処理を開始し、S15にて第一信号が送信された際と同様に、第一信号で指定された固有IDがチップ記憶部45の固有ID記憶領域45aと一致した際に、返信信号を送信する制御を行う(S31〜S35)。
【0085】
図9に示すように、第一信号を送信した(S23参照)後のリーダライタ11のリーダライタ制御部31は、無線タグ21より返信信号を受信するまで継続して第一信号の送信処理を繰り返す(S24:NO→S23)。
【0086】
無線タグ21からの信号電波をアンテナ17が受け、第一リーダライタ復調部35にて復調され、復調された結果の復調信号が、S35(図10参照)の処理に基づいて無線タグ21より送信された返信信号である場合には(S24:YES)、次いでリーダライタ制御部31は、探索無線タグが備える有機EL素子22を発光させるために、探索無線タグの固有IDを指定した第二信号を第二リーダライタ変調部36に対して送信する(S25)。送信された第二信号は、第二リーダライタ変調部36において、アンテナ17より放射させることが可能な周波数(60MHz)に変調される。そして、変調された第二信
号が、フィルタ手段37を通り、アンテナ17より信号電波として放射される。その後リーダライタ制御部31は、S18に戻り、扉15を閉じる閉扉ボタン12a押下の判断処理を実行する。
【0087】
一方、無線タグ21の報知制御用通信部51では、収納ボックス10の有するアンテナ17より放射された信号電波(第二信号)が第二アンテナ50に照射された場合、報知電源供給部55が報知制御部53等の駆動のために必要な電力を生成する。これにより報知制御部53が起動し、図11における処理を開始する。
【0088】
図11に示すように、起動した報知制御用通信部51の報知制御部53は、はじめに、第二アンテナ50により受信し、報知復調部52にて復調された結果の復調信号を受信するまで待機している(S41:NO)。そして復調信号を受信し、受信した信号がリーダライタ11より送信された第二信号であると判断した場合には(S41:YES)、次いで、報知記憶部54の固有ID記憶領域54aに記憶されている固有IDを読み出す。そして、受信した第二信号にて指定された固有IDと、読みだした固有IDとが一致するか否かを判断する(S43)。
【0089】
受信した第二信号にて指定された固有IDと、読みだした固有IDとが一致する場合には(S43:YES)、報知制御部53は、リーダライタ11より有機EL素子22を発光させる旨の指示(S25、図9参照)がなされたと判断し、有機EL素子22を発光させる(S45)。そして報知制御部53は無線タグ報知処理を終了する。
【0090】
一方、報知制御部53は、受信した第二信号にて指定された固有IDと、報知記憶部54の固有ID記憶領域54aより読みだした固有IDとが一致しない場合には(S43:NO)、自身がリーダライタ11より探索されている無線タグではないものと判断する。この場合、有機EL素子22を発光させる必要はないので、以降特段の処理を行うことなく無線タグ報知処理を終了する。
【0091】
一方、ファイル20を返却する場合は、S11、S12で利用者が認証され、S14にて扉が開いた後、持ち出していたファイル20が収納ボックス10に収納されると、S15〜S17において、返却されたファイル20の無線タグ21と第一信号及び返信信号のやり取りを行い、収納されたファイル20が収納ボックス10に収納されている旨を収納物情報記憶領域32bに記憶する制御を行う。その後リーダライタ制御部31は、S18において、扉15を閉じる閉扉ボタン12a押下の判断処理を実行する。また、S20において探索情報を入力すれば、ファイルの探索を行うことも可能である。
【0092】
以上説明したように、本実施形態の収納システム1では、リーダライタ11が、RFIDリーダ14を有することにより、利用者を認証し、その利用者が利用可能なファイルのみを探索できるようにすることが可能となる。また、利用者の認証と連動して開く扉15を有することにより、利用可能な利用者のみが収納ボックス10からファイル20を取り出すことが可能となるため、セキュリティ性が向上する。
【0093】
上述した実施形態の収納システム1では、扉15は自動で開閉するように構成されていたが、扉15は手動にて開閉するように構成しても良い。この場合、RFIDリーダ14にてRFIDカードキーIDが読み取られ、利用者が正当な利用者であると認証された場合に解錠され、利用者によって手動で扉が閉じられた際に施錠されるようにリーダライタ制御部31から制御される施錠手段を有する扉として構成しても良い。
【0094】
また、利用者の入力部12からの入力によって検索された全てのファイル20について、収納物情報記憶領域32bに記憶されている収納情報が、収納されていない状態になっ
た際に、リーダライタ制御部31が扉開閉手段33を制御し、扉15を閉じるような構成としても良い。
【0095】
また、閉扉ボタン12a押下の判定前に、収納物情報記憶領域32bに記憶されている、収納ボックス10に収納されているファイル20の情報を元に、利用者が、利用を許されていないファイルを持ち出していないかどうかを判定し、持ち出していた場合に警告するように構成しても良い。
【0096】
<第二実施形態>
次に、本発明の第二実施形態について説明する。第二実施形態の収納システム100は、扉15の開閉の制御を、ファイルの検索と連動させて行う点が第一実施形態の収納システム1と異なる。以下、第一実施形態の収納システム1との相違点を中心に説明する。図12はファイル20が収納されていない状態の第二実施形態の収納システム100の斜視図であり、図13は、第二実施形態の収納システム100の電気的構成を示す図であり、図14は、リーダライタ111のリーダライタ制御部131にて実行される無線タグ探索処理のフローチャートである。
【0097】
図13に示す通り、第二実施形態の収納システム100のリーダライタ111が有するリーダライタ記憶部132には、収納物持ち出し履歴記憶領域132cが更に設けられている。この記憶領域は、利用者が現在収納ボックス110から持ち出しているファイルが、利用者毎に記憶されている。
【0098】
次に、第二実施形態の収納システム100におけるリーダライタ111のリーダライタ制御部131により実行される処理について、図14を参照して説明する。図14は、リーダライタ111のリーダライタ制御部131にて実行される無線タグ探索処理のフローチャートである。以下、第一実施形態の収納システム1の処理との相違点を中心に説明する。
【0099】
S12において、利用者の認証が完了した後、その利用者が過去に収納ボックス110からファイルを持ち出したことがあるかどうかを、収納物持ち出し履歴記憶領域132cに照会する(S51)。もし、持ち出し履歴がなかったら(S51:NO)、利用者がファイルを持ち出したいものと判断し、次にS20にて探索情報の入力を待つ。入力部12を介して利用者により探索ファイルに関連するファイル関連情報の入力操作がなされ、これをリーダライタ制御部131が検出した場合(S20:YES)、リーダライタ制御部131は、リーダライタ記憶部132の収納物情報記憶領域132bに記憶されている収納物情報を参照し、入力されたファイル関連情報に相当するファイル20に貼付されている無線タグ21の固有IDを、RFIDリーダ14により特定された利用者(が保有するRFIDカードキー18に記憶されたRFIDカードキーID)に関連付けられ、且つリーダライタ記憶部132の利用者情報記憶領域132aに記憶されている全ての利用者について持ち出し履歴のないファイルに関するデータから特定する。もし、入力されたファイル関連情報に相当するファイルが収納物情報のうちに存在しなければ(S21:NO)、探索ファイルが存在しない旨を表示部13に表示させ(S22)、探索情報の入力(S20)に戻る。
【0100】
もし、入力されたファイル関連情報に相当する探索ファイルが存在したならば、探索ファイルに貼付されている探索無線タグの固有IDを特定し(S21:YES)、次に、リーダライタ制御部131は、扉開閉手段33を制御して扉15を開き(S55)後、S21にて特定した固有IDを指定した第一信号をアンテナ17より送信させる(S23)。
【0101】
そして、第一実施形態の場合と同様に、返信信号の受信、及び第二信号の送信により、
探索無線タグの有機EL素子22を発光させる処理(S24〜25)を行った後、探索ファイルが持ち出されたか否かを判断するため、特定された固有IDについて再度第一信号の送信を行う(S56)。この第一信号に対する返信信号を無線タグ21から受信したならば(S57:YES)、また探索ファイルが持ち出されていないと判断し、さらに第一信号を発信する。一方、返信信号を受信しなかったならば(S57:NO)、探索ファイルが持ち出されたと判断し、扉15を閉じる制御を行い(S53)、収納物持ち出し履歴記憶領域132cに記憶されている収納物持ち出し履歴を持ち出されている旨更新(S54)し、S11に戻ってRFIDカードキー18の認証待機状態となる。
【0102】
一方、持ち出し履歴があった場合(S51:YES)、利用者が持ち出したファイルを返却する可能性があるものと判断し、扉15を開く制御を行う(S14)。そして、S15〜17において収納ボックス110に収納されているファイルを確認し、持ち出されたファイルが返却されたかどうかを判断する(S52)。もし、持ち出されたファイルがまだ返却されていなければ(S52:NO)、持ち出し中のファイルがあり、かつ別のファイルを持ち出したい場合に備え、持ち出し履歴がない場合と同様に、探索情報の入力を待つ(S120)。
【0103】
入力操作がなされた場合(S120:YES)には、リーダライタ制御部131は、リーダライタ記憶部132の収納物情報記憶領域132bに記憶されている収納物情報を参照し、入力されたファイル関連情報に相当するファイル20に貼付されている無線タグ21の固有IDを、RFIDリーダ14により特定された利用者(が保有するRFIDカードキー18に記憶されたRFIDカードキーID)に関連付けられ、かつリーダライタ記憶部132の利用者情報記憶領域132aに記憶されている全ての利用者について持ち出し履歴のないファイルに関するデータから特定する。もし、入力されたファイル関連情報に相当する探索ファイルが存在したならば、探索ファイルに貼付されている探索無線タグの固有IDを特定し(S121:YES)、S21にて特定した固有IDを指定した第一信号をアンテナ17より送信させ(S23)、前述の持ち出し履歴がない場合と同様に、探索無線タグの有機EL素子22を発光させる処理(S24〜25)を行い、収納物が持ち出されたか否かを判断(S56〜57)し、持ち出された場合には扉を閉じる制御(S53)、及び持ち出し履歴の更新(S54)を行った後、S11に戻ってRFIDカードキー18の認証待機状態となる。
【0104】
一方、入力されたファイル関連情報に相当するファイルが収納物情報のうちに存在しなければ(S121:NO)、探索ファイルが存在しない旨を表示部13に表示させ(S122)、再度収納ボックス110中のファイルの確認(S15)に戻る。また、探索情報の入力がなされなかった場合(S120:NO)においても、再度収納ボックス110中のファイルの確認(S15)に戻る。
【0105】
一方、ファイルが返却されたと判断されたら(S52:YES)、扉15を閉じ(S53)、収納物持ち出し履歴記憶領域132cに記憶されている収納物持ち出し履歴を持ち出しされていない旨更新(S54)し、S11に戻ってRFIDカードキー18の認証待機状態となる。
【0106】
以上説明したように、本実施形態の収納システム100では、リーダライタ111が、RFIDリーダ14を有することにより、利用者を認証し、その利用者が利用可能なファイルのみを探索できるようにすることが可能となる。また、その利用者が利用したファイルが収納ボックス110に収納されている場合にのみ扉15が開扉するように構成されていることにより、利用したい収納物が収納ボックス110に収納されている利用者のみが収納ボックス110からファイル20を取り出すことが可能となるため、セキュリティ性が向上する。また、無線タグ21が有する有機EL素子22による報知を行った後、報知
を行ったファイルの存在を確認することで、探索ファイルが持ち出されたか否かを判定することで、探索ファイルが持ち出された後に扉15を自動的に閉扉するような制御を行うことが可能となり、扉15が開いたままになることによるセキュリティ性の低下を防止することが可能となる。
【0107】
また、収納物持ち出し履歴を記憶することにより、持ち出したファイルを返却する利用者を認証した場合にも扉15が開扉するように構成できる。このことで、返却のみを行いたい利用者が利用する場合でも問題なく利用することが可能となる。この場合でも、持ち出し履歴のあるファイルが戻されたか否かをファイルの存在を確認することで判断でき、ファイルが戻されたら扉15を自動的に閉扉するような制御を行うことが可能となり、扉15が開いたままになることによるセキュリティ性の低下を防止することが可能となる。
【0108】
上述した実施形態の収納システム100では、扉15は自動で開閉するように構成されていたが、扉は手動にて開閉するように構成しても良い。この場合、上述した実施例において、開扉するとされた場合に扉15の鍵が解錠され、扉15が閉じられた際に施錠されるようにリーダライタ制御部131から制御される施錠手段を有する扉として構成しても良い。
【0109】
また、上述した処理のいずれのタイミングにおいても、利用者の入力部12からの閉扉ボタン12aの入力によって扉15が閉扉され、RFIDキーの認証に戻るような構成としてもよい。
【0110】
また、第一実施形態の場合と同様に、また、閉扉ボタン押下の判定前に、収納されているファイルの情報を元に、利用者が、検索されたファイル以外のファイルを持ち出していないかどうかを判定し、持ち出していた場合に警告するように構成しても良い。その警告履歴を、利用者情報記憶領域132aに記録しても良い。
【0111】
また、以上説明した実施形態では、本発明の収納システム1、100に用いる収納物としてファイルを例示したが、これには限定されず、例えば、キーホルダー、瓶など、本発明の無線タグ21を備えることのできる各種収納物が本発明の収納システム1、100の収納物として用いることができる。
【0112】
また、有機EL素子22の発光パターンは、連続発光、点滅等どのような発光パターンでも良く、また、図1〜3に示すようなベタパターンの発光の他、文字や記号が発光するようにしても良い。また、収納物毎に発光パターンや文字、記号、色等を変えても良い。また、報知手段は有機EL素子には限定されず、発光ダイオード等その他の発光手段であっても良く、また音を発する手段でもよいが、その視認性や薄型化が可能であることから、有機EL素子を用いることが望ましい。
【符号の説明】
【0113】
1 収納システム
10 収納ボックス
11 リーダライタ
12 入力部
12a 閉扉ボタン
13 表示部
14 RFIDリーダ
15 扉
17 アンテナ
18 RFIDカードキー
20 ファイル
21 無線タグ
22 有機EL素子
31 リーダライタ制御部
40 第一アンテナ
41 RFIDチップ
50 第二アンテナ
51 報知制御用通信部
60 第三アンテナ
100 (第二実施形態の)収納システム
110 収納ボックス
111 リーダライタ
131 リーダライタ制御部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
無線タグが備えられている収納物を収納し、リーダライタの制御により前記無線タグとの間で信号を送受信する送受信手段を有する収納システムであって、
前記送受信手段は、
前記無線タグに対し、前記無線タグの固有IDを指定した第一信号を送信する第一信号送信手段と、
前記第一信号を受信した前記無線タグから返信されてくる返信信号を受信する返信信号受信手段と、
前記返信信号を返信した前記無線タグに対し、前記第一信号とは異なる周波数で前記無線タグの固有IDを指定した第二信号を送信する第二信号送信手段とを備え、
前記リーダライタは、
利用者が有する認証キーによって、利用者を認証する利用者認証手段と、
前記収納物と、前記収納物に備えられている前記無線タグの前記固有IDと、前記収納物を利用可能な利用者情報とを関連付けて収納物情報として記憶している収納物情報記憶手段と、
前記収納物情報記憶手段に記憶されている前記収納物情報から、前記利用者認証手段によって認証された利用者に関する前記利用者情報と、前記利用者が入力した条件とに基づいて前記収納物情報を検索する収納物情報検索手段と、
前記収納物情報検索手段にて検索された前記収納物情報に基づいて、前記収納物に備えられている前記無線タグに対して対応する固有IDを第一信号として送信し、前記無線タグから返信信号が返信された際には当該無線タグが有する報知手段に報知指示を、第二信号として送信するように送受信手段を制御する送受信手段制御手段と、
前記収納物情報記憶手段に記憶されている全ての前記固有IDを第一信号として送信し、前記無線タグからの返信信号の変化により当該収納物の取り出し及び返却を判定する収納物状態判定手段と
を有し、
前記無線タグは、
RFIDチップと、
報知を行う報知手段と、
前記第一信号を受信し、返信信号を送信する第一アンテナと、
前記第二信号を受信する第二アンテナと、
前記第一信号又は前記第二信号を受信する第三アンテナと、
前記第三アンテナにて受信した信号からRFIDチップや報知手段を駆動する電力を供給する電力供給手段と
から構成され、
前記RFIDチップは、
当該無線タグの固有IDを記憶するID記憶手段と、
前記第一アンテナが受信した第一信号を復調、受信する第一信号受信手段と、
前記第一信号が指定した固有IDが、前記ID記憶手段の記憶する固有IDと一致するか否かを判断する第一判断手段と、
前記第一判断手段において一致と判断した場合に、返信信号を変調して送信する返信信号送信手段と、
前記第二アンテナが受信した第二信号を復調、受信する第二信号受信手段と、
前記第二信号受信手段からの信号が、前記ID記憶手段の記憶する固有IDと一致するか否かを判断する第二判断手段と、
前記第二判断手段において一致と判断した場合に報知手段が稼働するように制御する報知手段制御手段と
から構成されることを特徴とする収納システム。
【請求項2】
前記収納物を収納可能で、且つ開閉自在で施錠手段を有する扉を有する収納ボックスを更に備え、
前記リーダライタは、前記利用者認証手段によって利用者が認証されたら前記扉の施錠を解除し、前記扉が閉じられたら施錠するように施錠手段を制御する扉施錠制御手段を更に有することを特徴とする請求項1に記載の収納システム。
【請求項3】
前記収納物を収納可能で、且つ開閉自在で施錠手段を有する扉を有する収納ボックスを更に備え、
前記リーダライタは、前記収納物情報検索手段によって、前記収納物が検索された際に前記扉の施錠を解除し、前記扉が閉じられたら施錠するように施錠手段を制御する扉施錠制御手段を更に有することを特徴とする請求項1に記載の収納システム。
【請求項4】
前記リーダライタは、前記収納物状態判定手段により、前記利用者が前記収納物情報検索手段を用いて検索した前記収納物が取り出されたと判定された際に、当該利用者の利用履歴を記憶する利用履歴記憶手段を更に有し、
前記扉施錠制御手段は、前記利用者認証手段によって、利用履歴を有する利用者が認証された際には、扉の施錠を解除し、前記扉が閉じられたら施錠するように施錠手段を制御することを特徴とする請求項3に記載の収納システム。
【請求項5】
前記収納物を収納可能で、且つ扉開閉手段によって開閉する扉を有する収納ボックスを更に備え、
前記リーダライタは、前記利用者認証手段によって利用者が認証されたら前記扉を開く制御を行う扉開閉制御手段を更に有することを特徴とする請求項1に記載の収納システム。
【請求項6】
前記収納物を収納可能で、且つ扉開閉手段によって開閉する扉を有する収納ボックスを更に備え、
前記リーダライタは、前記収納物情報検索手段によって、前記収納物が検索された際に前記扉を開く制御を行う扉開閉制御手段を更に有することを特徴とする請求項1に記載の収納システム。
【請求項7】
前記リーダライタは、前記収納物状態判定手段により、前記利用者が前記収納物情報検索手段を用いて検索した前記収納物が取り出されたと判定された際に、当該利用者の利用履歴を記憶する利用履歴記憶手段を更に有し、
前記扉開閉制御手段は、前記利用者認証手段によって、利用履歴を有する利用者が認証された際には、前記扉を開く制御を行うことを特徴とする請求項6に記載の収納システム。
【請求項8】
前記扉開閉制御手段は、前記収納物状態判定手段によって、利用者が前記収納物情報検索手段を用いて検索した前記収納物が取り出されたと判定された後、扉を閉じる制御を行うことを特徴とする請求項5乃至7に記載の収納システム。
【請求項9】
前記扉開閉制御手段は、前記収納物状態判定手段により前記利用履歴記憶手段に記憶されている収納物が返却されたと判定された後、扉を閉じる制御を行うことを特徴とする請求項7に記載の収納システム。
【請求項10】
前記リーダライタは、利用者が前記扉を閉じる指示を入力するための扉閉め入力手段を更に有し、
前記扉開閉制御手段は、利用者が前記扉閉め入力手段に入力を行った際に前記扉を閉じる制御を行うことを特徴とする請求項5乃至9に記載の収納システム。
【請求項11】
前記収納物状態判定手段により、当該収納システムの利用者が前記収納物情報において当該利用者と関連付けられていない収納物が取り出されたと判定された際には警報を発する警報手段を更に有することを特徴とする請求項1乃至10に記載の収納システム。
【請求項12】
前記収納物状態判定手段により、当該収納システムの利用者が前記収納物情報検索手段において検索されていない収納物が取り出されたと判定された際には警報を発する警報手段を更に有することを特徴とする請求項1乃至11に記載の収納システム。
【請求項13】
前記リーダライタは、前記警報手段が警報を発した際に、その利用者情報を記憶する不正利用者記憶手段を更に有することを特徴とする請求項11乃至12に記載の収納システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【公開番号】特開2011−238066(P2011−238066A)
【公開日】平成23年11月24日(2011.11.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−109591(P2010−109591)
【出願日】平成22年5月11日(2010.5.11)
【出願人】(000005267)ブラザー工業株式会社 (13,856)
【Fターム(参考)】