収納箱及びこの収納箱が設けられた電気接続箱ならびに収納箱の成型方法
【課題】がたつきを確実に防止することができる収納箱およびこの収納箱が設けられた電気接続箱ならびに収納箱の成型方法を提供する。
【解決手段】外箱20の中に内箱30を収容する収納箱10において、外箱20の内面22に嵌挿方向に沿って設けるリブ11の高さに傾斜を設けて成型時の金型を容易に取り外すことができるようにした。この際、内箱30の嵌挿方向に沿って高さが高くなる正傾斜のリブ11a〜11dと、内箱30の嵌挿方向に沿って高さが低くなる逆傾斜のリブ11eとをともに設ける。
【解決手段】外箱20の中に内箱30を収容する収納箱10において、外箱20の内面22に嵌挿方向に沿って設けるリブ11の高さに傾斜を設けて成型時の金型を容易に取り外すことができるようにした。この際、内箱30の嵌挿方向に沿って高さが高くなる正傾斜のリブ11a〜11dと、内箱30の嵌挿方向に沿って高さが低くなる逆傾斜のリブ11eとをともに設ける。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は外箱の中に内箱を収納する収納箱及びこの収納箱が設けられた電気接続箱ならびに収納箱の成型方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、例えば複数のヒューズを格納する矩形箱状のケース本体と、ケース本体に取り付けるカバーを有するタイプの電気接続箱が知られている(例えば特許文献1参照)。
【0003】
このような電気接続箱においては、ケース本体においてカバーを取り付ける開口側端部の先端にカバーの脱落を防止する係止爪を設けているが、係止爪を弾性片の先端に設けて、弾性片の弾性力によりカバーを押えて、カバーのがたつきを防止している。
【0004】
【特許文献1】特開2001−44654号公報(図1)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、このようなケース本体にその開口からBCM(ボディ・コントロール・モジュール、(ECUとも言う。))のような電子ユニットを嵌挿する場合には、電子ユニットが振動に弱いため、ケース本体の内面あるいはBCMの外面に嵌挿方向に沿ってリブを設けて、がたつきを防止することが通常行われている。
【0006】
しかしながら、この種のケース本体に嵌挿方向に沿ったリブを金型で成型する際には、金型の加工制約上、リブの高さにテーパを設ける必要がある。即ち、従来は、リブの高さをケース本体の入り口側で低く、奥側で高くして、ケース本体の開口から金型を抜き取りやすくしている。このように一方のみにリブの高さが傾斜する場合には、リブの高さが低い側の端部付近で十分な押圧力が得られない、或いは不必要な隙間が形成されて、がたつきが解消されないおそれがあり、改善の余地があった。
【0007】
本発明は、前述した問題点に鑑みてなされたものであり、その目的は、がたつきを確実に防止することができる収納箱及びこの収納箱が設けられた電気接続箱ならびに収納箱の成型方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の目的は、下記の構成により達成される。
(1) 上下の端面のうち少なくとも一方に開口を有する筒状の外箱を有し、当該開口から前記外箱に嵌挿可能な内箱の嵌挿方向に沿って前記外箱の内面に複数のリブが設けられる収納箱であって、
当該複数のリブは、
前記内箱の嵌挿方向に沿って高さが高くなる正傾斜のリブと、
前記内箱の嵌挿方向に沿って高さが低くなる逆傾斜のリブと、
から構成される
ことを特徴とする収納箱。
(2) 上記(1)の収納箱が設けられていることを特徴とする電気接続箱。
(3) 上下の端面のうち少なくとも一方に開口を有する外箱を有し、当該開口から前記外箱に嵌挿可能な内箱の嵌挿方向に沿って前記外箱の内面に複数のリブが設けられる収納箱を、前記内箱の嵌挿方向と平行な挿脱方向に相対的に挿脱自在な複数の金型を用いて成型する成型方法であって、
前記複数の金型のうち前記外箱の内面を形成する第1金型の表面に前記挿脱方向に沿って設けられた凹部と、前記複数の金型のうち前記第1金型に対向して配置され且つ該第1金型に対して前記挿脱方向に挿脱自在な第2金型を用いて、前記内箱の嵌挿方向に沿って高さが高くなる正傾斜のリブを形成するとともに、
前記第1金型の前記第2金型からの離脱方向に挿入され、且つ前記第1金型の前記第2金型への挿入方向に離脱する入れ子に、前記挿脱方向に沿って設けられた凹部を用いて、前記内箱の嵌挿方向に沿って高さが低くなる逆傾斜のリブを形成する
ことを特徴とする成型方法。
(4)前記入れ子は、前記外箱の前記開口の縁部に設けられて前記内箱が前記外箱から離脱するのを防止するための係止爪を形成するために前記複数の金型の前記挿脱方向の隙間に挿入される
ことを特徴とする上記(3)の成型方法。
【0009】
上記(1)の構成によれば、成型時の金型を容易に取り外すため、外箱の内面に嵌挿方向に沿って設けるリブの高さに傾斜が設けられる際、内箱の嵌挿方向に沿って高さが高くなる正傾斜のリブと、内箱の嵌挿方向に沿って高さが低くなる逆傾斜のリブとがともに設けられることとなるので、内箱に対し十分な押圧力を得ることができるとともに不必要な隙間が形成されず、がたつきを確実に防止することができる。
また、上記(2)の構成によれば、上記(1)の構成の収納箱を、振動などによるがたつきが大きな問題となる電気接続箱に適用するので、電気接続箱における信頼性及び耐久性を向上させることができる。
さらに、上記(3)の構成によれば、外箱の内面を形成する金型の表面に挿脱方向に沿って設けられた凹部を用いて正傾斜リブを形成するとともに、第1金型の第2金型への挿入方向に離脱する入れ子に挿脱方向に沿って設けられた凹部を用いて逆傾斜リブを形成するので、正傾斜リブと逆傾斜リブとを少ない工程で形成することができ、効率的に外箱に形成することができて、製造上の作業効率を向上させることができる。
そして、上記(4)の構成によれば、入れ子が係止爪を形成するためにも用いられるので、係止爪の形成工程と、正傾斜リブと逆傾斜リブとの形成工程とを同じにすることができ、且つ金型構造を簡素化できる。このため、より効率的に外箱を形成することができて、製造上の作業効率をより向上させることができる。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、がたつきを確実に防止することができる収納箱及びこの収納箱が設けられた電気接続箱ならびに収納箱の成型方法を提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
以下、本発明に係る好適な実施形態について、図面を参照しながら説明する。
なお、図1は本発明の実施形態に係る収納箱及びこの収納箱が設けられた電気接続箱を示す斜視図であり、図2Aは外箱の平面図であり、図2Bは図2A中B−B方向から見た断面図であり、図2Cは図2A中C−C位置の断面図であり、図2Dは図2A中D−D位置の断面図であり、図3Aは嵌挿方向に高くなるリブの側面図であり、図3Bは嵌挿方向に低くなるリブの側面図であり、図4は本発明に係る収納箱の成型に用いられる金型を示す概略正面図であり、図5は係止爪を成型するための入れ子の横方向正面図であり、図6は図5中E−E位置の断面図である。
【0012】
本実施形態に係る電気接続箱40は図1に示すように収納箱10を備えており、例えば自動車内部の運転席足元の壁等に配置されて、自動車の電気的機能を制御するものである。
【0013】
図1に示すように、電気接続箱40には、後述する収納箱10を構成する外箱20の周辺に、コネクタ41、ヒューズ42、リレー43、ヒュージブルリンク44等が付設されている。コネクタ41、ヒューズ42、リレー43、ヒュージブルリンク44等を収容するためのキャビティ部と、外箱20とは樹脂で一体成形されている。
【0014】
そして、後述する収納箱10を構成する内箱30としては、BCM(ボディ・コントロール・モジュール、(ECUとも言う。))のような電子ユニットとされる。
これにより、内箱(BCM)30を外箱20の内部に挿入することにより、安定した状態でバッテリーからの電気を各部に供給したり、信号を送ったりすることができる。
【0015】
次に、前記収納箱10について詳細に説明する。
図1および図2Aに示すように、収納箱10は、上下一方の端面(ここでは上面)が開口した中空の外箱20と、開口21から外箱20に嵌挿可能な内箱30とを有している。そして、外箱20の内面22に内箱30の嵌挿方向に沿って複数のリブ11が設けられている。
【0016】
内箱30は樹脂製の矩形箱を有しており、外箱20の内部に嵌挿可能な大きさとなっている。内箱30の上面には、電力線や信号線が接続されるコネクタ32が設けられている。また、内箱30の短面31aの上端部には、内箱30を外箱20の内部嵌挿した際に、外箱20の係止部23によって係止される係止突起33が設けられており、外箱20から内箱30が脱落するのを防止している。
【0017】
図2A、B、C、Dに示すように、外箱20は上方に内箱30の嵌挿口となる開口21が設けられた矩形箱状に形成されており、幅寸法が大きくて対向する一対の長面(図2Aの左右方向に対して垂直面)22a、22aと、幅寸法が小さくて対向する一対の短面(長面22a、22aの延長方向に対して略直交する方向に延びる面)22b、22bを有している。この対向する短面22bの上端部(開口21の縁部)には、外箱20の内部に嵌挿された内箱30の係止突起33を係止して脱落を防止するための係止部23が設けられている。
【0018】
係止部23は、先端に内箱30の係止突起33を係止する係止爪23aを有しており、係止爪23aは弾性部23bによって外側へ変形可能に支持されている。このため、内箱30を外箱20の内部に嵌挿する場合に、内箱30の係止突起33が係止爪23aの先端部に当接した際には、弾性部23bが外側へ弾性変形して係止爪23aを外側へ移動させる。
一方、内箱30が完全に外箱20の内部に嵌挿された後は、弾性部23bの復帰により係止爪23aが内側へ移動して内箱30の係止突起33を係止することになる。
【0019】
外箱20の内面22の4面22a、22bには、各々リブ11が設けられている。長面22aでは中央部と両端部の合計3本のリブ11a、11b、11cが設けられており、短面22bでは係止爪23を挟む両側にリブ11d、11eが設けられている。
なお、リブを総称する場合にはリブ11と記し、1本ずつリブを区別する際には11a、11b、…、11eと記載することとする。
【0020】
図2C、D及び図3Aに示すように、長面22aに設けられているリブ11a、11b、11cは、嵌挿方向奥側(すなわち下側)においてリブ11の高さが高くなっている(これを「正傾斜のリブ」という。)。また、短面22bでは、嵌挿方向奥側においてリブの高さが高い正傾斜のリブ11dと、図3Bに示すように、嵌挿方向手前側(すなわち上側)においてリブの高さが高い逆方向に傾斜したリブ11e(「逆傾斜のリブ」という。)が設けられている。すなわち、リブ11eの傾斜方向は、他のリブ11a〜リブ11dとは反対方向に傾斜している。
なお、リブ11の傾斜は、図3A、Bに示すように、リブ11の全長にわたって傾斜を設けることができるが、成型時に金型を容易に取り外せればよく、例えば部分的に傾斜部分を設けるように構成してもよい。
【0021】
図2A、B、C、Dに示すように、外箱20の底面24には、中央に切欠き24aが設けられている。また、外箱20の底面24における短面22b側端部には、切欠き24bが設けられている。なお、当該切抜き24bは、後述する、短面22bの上端部に係止爪23aを成型するための入れ子(金型)を引き抜くために形成されたものである。
【0022】
次に、本発明に係る収納箱10の成型方法について説明する。
図4に示すように、本発明に係る収納箱10の成型方法では、外箱20への内箱30の嵌挿方向と平行な挿脱方向に相対的に挿脱自在な一組の雄型金型51および雌型金型52と、組み合わさった雄型金型51と雌型金型52との間で挿脱方向に延びる隙間54に相対的に挿脱自在な入れ子55,55と、を有する複数の金型50を用いて外箱20を成型する。その際、金型50のうち外箱20の内面22を形成する第1金型、即ち雄型金型51の表面にその挿脱方向に沿って形成された凹部53と、金型50のうち雄型金型51に対向して配置され且つ該雄型金型51に対して挿脱方向に挿脱自在な第2金型、即ち雌型金型52とを用いて正傾斜のリブ11a〜11dを形成する。また、隙間54に入れ子55,55を挿入して、雄型金型51と雌型金型52との間に係止爪23aを形成するとともに、当該入れ子55,55に設けられた凹部56を用いて逆傾斜のリブ11eを形成する。
【0023】
即ち、正傾斜のリブ11a〜11d(図3(A)参照)を形成する凹部53は、雄型51の基端部(図4中下部)側から先端部側(図4中上部)へ徐々に深くなった形状を有し、正傾斜のリブ11a〜11dを形成した後、成型品である外箱20から雄型金型51を容易に引き抜くことができる。
【0024】
一方、前述した通り、短面22bに設けられている逆傾斜のリブ11eについては、正傾斜のリブ11a〜11dと同様に雄型金型51の凹部53を用いて形成することが考えられるが、この場合には、外箱20形成後の雄型金型51の引き抜きの際に、成型された逆傾斜のリブ11eの存在によりその引き抜きが邪魔されてしまう。そのため、逆傾斜のリブ11eを形成するためには、雄型金型51の挿入方向とは逆に挿入される金型を別途用いる必要がある。
【0025】
また、雄型金型51と雌型金型52との挿脱方向の隙間54に係止爪23aを形成するためには雄型金型51、雌型金型52とは別に入れ子55を用意する必要があり、成型の際には当該入れ子55は雌型金型52の基端部(図4中上部)側から雄型金型51側に挿入されることになり、このためその方向が雄型金型51の挿入方向とは逆となる。
【0026】
したがって、本発明に係る収納箱10の成型方法では、図4、5に示すように、逆傾斜のリブ11eを形成するため、入れ子55の側部に前記挿脱方向に沿って凹部56が設けられおり、図6に示すように、この凹部56は入れ子55の挿入方向に沿って深さが深くなった形状を有している。このため、本成型方法では、逆傾斜のリブ11eと係止爪23aとの成型を一つの金型で可能としている。また成型後、入れ子55が雌型金型53側から(図4中上方向に)引き抜かれるので、外箱20の底面24に切欠き24bが形成されることとなる。
なお、図5は、図4中の左部の入れ子55の横方向正面を示している。
【0027】
以上説明した収納箱10によれば、成型時の金型を容易に取り外すため、外箱20の内面22に嵌挿方向に沿って設けるリブ11の高さに傾斜が設けられる際、内箱30の嵌挿方向に沿って高さが高くなる正傾斜のリブ11a〜11dと、内箱30の嵌挿方向に沿って高さが低くなる逆傾斜のリブ11eとがともに設けられた。このため、従来のように一方のみに傾斜する場合、リブ11の高さが低い側の端部付近では十分な押圧力が得られずに、がたつきを完全に防止することができなかった事態が発生せず、即ち内箱30に対し十分な押圧力を得ることができるとともに不必要な隙間が形成されず、がたつきを確実に防止することができる。
【0028】
また、内箱30の嵌挿方向に沿って高さが高くなる正傾斜のリブ11a〜11dと、内箱30の嵌挿方向に沿って高さが低くなる逆傾斜のリブ11eとがともに設けられた収納箱を、振動などによるがたつきが大きな問題となる電気接続箱40に適用するので、電気接続箱における信頼性及び耐久性を向上させることができる。
【0029】
さらに、前述した成型方法によれば、外箱20の内面を形成する雄型金型51の表面に挿脱方向に沿って設けられた凹部53を用いて正傾斜のリブ11a〜11dを形成するとともに、雄型金型51の雌型金型52への挿入方向に離脱する入れ子55に挿脱方向に沿って設けられた凹部56を用いて逆傾斜のリブ11eを形成するので、正傾斜のリブ11a〜11dと逆傾斜のリブ11eとを少ない工程で形成することができ、効率的に外箱20に形成することができて、製造上の作業効率を向上させることができる。
【0030】
また、前述した成型方法によれば、入れ子55が係止爪23aを形成するためにも用いられるので、係止爪23aの形成工程と、正傾斜のリブ11a〜11dと逆傾斜のリブ11eとの形成工程とを同じにすることができ、且つ金型50の構造を簡素化できる。このため、より効率的に外箱20を形成することができ、製造上の作業効率をより向上させることができる。
【0031】
なお、本発明は、上述した実施形態に限定されるものではなく、適宜、変形、改良等が自在である。その他、上述した実施形態における各構成要素の材質、形状、寸法、数値、形態、数、配置場所、等は本発明を達成できるものであれば任意であり、限定されない。
【0032】
例えば、前述した実施形態において、外箱20の内面22のみにリブ11を設けた場合を例示したが、内箱30の外面31に内箱30の嵌挿方向に沿って高さが低くなる逆傾斜のリブを設けてもよく、この場合は、外箱20の内面22にリブ11eを設けなくてもよい。
【0033】
また、前述した実施形態においては、外箱20の短面22bに正逆両方向の傾斜のリブ11d、11eを設けたが、長面22aに正逆両方向の傾斜のリブを設けることも可能である。あるいは、短面22bおよび長面22aの両方に正逆両方向の傾斜のリブを設けることも可能である。
さらに、前述した実施形態においては、自動車の車内に取り付ける電気接続箱40について例示したが、その他の箇所に設ける電気接続箱についても適用可能である。
【0034】
そして、前述した実施形態においては、電気接続箱40として、内箱30にBCMを用いた場合について説明したが、この他、例えば種々のコネクタにおいて採用することができる。即ち、コネクタの雌雄嵌合するハウジングのうち、雌ハウジングに外箱20の構造を適用し、そして雄ハウジングに内箱30の構造を適用すればよい。
【0035】
なお、外箱20に嵌挿される内箱30は、収納箱10の必須の構成要素として含めなくてもよいものとする。
【図面の簡単な説明】
【0036】
【図1】本発明の実施形態に係る収納箱およびこの収納箱が設けられた電気接続箱を示す斜視図である。
【図2A】外箱の平面図である。
【図2B】図2A中B−B方向から見た断面図である。
【図2C】図2A中C−C位置の断面図である。
【図2D】図2A中D−D位置の断面図である。
【図3A】嵌挿方向に高くなるリブの側面図である。
【図3B】嵌挿方向に低くなるリブの側面図である。
【図4】本発明に係る収納箱の成型に用いられる金型を示す概略正面図である。
【図5】係止爪を成型するための入れ子の横方向正面図である。
【図6】図5中E−E位置の断面図である。
【符号の説明】
【0037】
10 収納箱
11 リブ
20 外箱
21 開口
22 外箱の内面
23a 係止爪
30 内箱(BCM)
31 内箱の外面
40 電気接続箱
50 金型
51 雄型金型
52 雌型金型
53,56 凹部
55 入れ子
【技術分野】
【0001】
本発明は外箱の中に内箱を収納する収納箱及びこの収納箱が設けられた電気接続箱ならびに収納箱の成型方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、例えば複数のヒューズを格納する矩形箱状のケース本体と、ケース本体に取り付けるカバーを有するタイプの電気接続箱が知られている(例えば特許文献1参照)。
【0003】
このような電気接続箱においては、ケース本体においてカバーを取り付ける開口側端部の先端にカバーの脱落を防止する係止爪を設けているが、係止爪を弾性片の先端に設けて、弾性片の弾性力によりカバーを押えて、カバーのがたつきを防止している。
【0004】
【特許文献1】特開2001−44654号公報(図1)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、このようなケース本体にその開口からBCM(ボディ・コントロール・モジュール、(ECUとも言う。))のような電子ユニットを嵌挿する場合には、電子ユニットが振動に弱いため、ケース本体の内面あるいはBCMの外面に嵌挿方向に沿ってリブを設けて、がたつきを防止することが通常行われている。
【0006】
しかしながら、この種のケース本体に嵌挿方向に沿ったリブを金型で成型する際には、金型の加工制約上、リブの高さにテーパを設ける必要がある。即ち、従来は、リブの高さをケース本体の入り口側で低く、奥側で高くして、ケース本体の開口から金型を抜き取りやすくしている。このように一方のみにリブの高さが傾斜する場合には、リブの高さが低い側の端部付近で十分な押圧力が得られない、或いは不必要な隙間が形成されて、がたつきが解消されないおそれがあり、改善の余地があった。
【0007】
本発明は、前述した問題点に鑑みてなされたものであり、その目的は、がたつきを確実に防止することができる収納箱及びこの収納箱が設けられた電気接続箱ならびに収納箱の成型方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の目的は、下記の構成により達成される。
(1) 上下の端面のうち少なくとも一方に開口を有する筒状の外箱を有し、当該開口から前記外箱に嵌挿可能な内箱の嵌挿方向に沿って前記外箱の内面に複数のリブが設けられる収納箱であって、
当該複数のリブは、
前記内箱の嵌挿方向に沿って高さが高くなる正傾斜のリブと、
前記内箱の嵌挿方向に沿って高さが低くなる逆傾斜のリブと、
から構成される
ことを特徴とする収納箱。
(2) 上記(1)の収納箱が設けられていることを特徴とする電気接続箱。
(3) 上下の端面のうち少なくとも一方に開口を有する外箱を有し、当該開口から前記外箱に嵌挿可能な内箱の嵌挿方向に沿って前記外箱の内面に複数のリブが設けられる収納箱を、前記内箱の嵌挿方向と平行な挿脱方向に相対的に挿脱自在な複数の金型を用いて成型する成型方法であって、
前記複数の金型のうち前記外箱の内面を形成する第1金型の表面に前記挿脱方向に沿って設けられた凹部と、前記複数の金型のうち前記第1金型に対向して配置され且つ該第1金型に対して前記挿脱方向に挿脱自在な第2金型を用いて、前記内箱の嵌挿方向に沿って高さが高くなる正傾斜のリブを形成するとともに、
前記第1金型の前記第2金型からの離脱方向に挿入され、且つ前記第1金型の前記第2金型への挿入方向に離脱する入れ子に、前記挿脱方向に沿って設けられた凹部を用いて、前記内箱の嵌挿方向に沿って高さが低くなる逆傾斜のリブを形成する
ことを特徴とする成型方法。
(4)前記入れ子は、前記外箱の前記開口の縁部に設けられて前記内箱が前記外箱から離脱するのを防止するための係止爪を形成するために前記複数の金型の前記挿脱方向の隙間に挿入される
ことを特徴とする上記(3)の成型方法。
【0009】
上記(1)の構成によれば、成型時の金型を容易に取り外すため、外箱の内面に嵌挿方向に沿って設けるリブの高さに傾斜が設けられる際、内箱の嵌挿方向に沿って高さが高くなる正傾斜のリブと、内箱の嵌挿方向に沿って高さが低くなる逆傾斜のリブとがともに設けられることとなるので、内箱に対し十分な押圧力を得ることができるとともに不必要な隙間が形成されず、がたつきを確実に防止することができる。
また、上記(2)の構成によれば、上記(1)の構成の収納箱を、振動などによるがたつきが大きな問題となる電気接続箱に適用するので、電気接続箱における信頼性及び耐久性を向上させることができる。
さらに、上記(3)の構成によれば、外箱の内面を形成する金型の表面に挿脱方向に沿って設けられた凹部を用いて正傾斜リブを形成するとともに、第1金型の第2金型への挿入方向に離脱する入れ子に挿脱方向に沿って設けられた凹部を用いて逆傾斜リブを形成するので、正傾斜リブと逆傾斜リブとを少ない工程で形成することができ、効率的に外箱に形成することができて、製造上の作業効率を向上させることができる。
そして、上記(4)の構成によれば、入れ子が係止爪を形成するためにも用いられるので、係止爪の形成工程と、正傾斜リブと逆傾斜リブとの形成工程とを同じにすることができ、且つ金型構造を簡素化できる。このため、より効率的に外箱を形成することができて、製造上の作業効率をより向上させることができる。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、がたつきを確実に防止することができる収納箱及びこの収納箱が設けられた電気接続箱ならびに収納箱の成型方法を提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
以下、本発明に係る好適な実施形態について、図面を参照しながら説明する。
なお、図1は本発明の実施形態に係る収納箱及びこの収納箱が設けられた電気接続箱を示す斜視図であり、図2Aは外箱の平面図であり、図2Bは図2A中B−B方向から見た断面図であり、図2Cは図2A中C−C位置の断面図であり、図2Dは図2A中D−D位置の断面図であり、図3Aは嵌挿方向に高くなるリブの側面図であり、図3Bは嵌挿方向に低くなるリブの側面図であり、図4は本発明に係る収納箱の成型に用いられる金型を示す概略正面図であり、図5は係止爪を成型するための入れ子の横方向正面図であり、図6は図5中E−E位置の断面図である。
【0012】
本実施形態に係る電気接続箱40は図1に示すように収納箱10を備えており、例えば自動車内部の運転席足元の壁等に配置されて、自動車の電気的機能を制御するものである。
【0013】
図1に示すように、電気接続箱40には、後述する収納箱10を構成する外箱20の周辺に、コネクタ41、ヒューズ42、リレー43、ヒュージブルリンク44等が付設されている。コネクタ41、ヒューズ42、リレー43、ヒュージブルリンク44等を収容するためのキャビティ部と、外箱20とは樹脂で一体成形されている。
【0014】
そして、後述する収納箱10を構成する内箱30としては、BCM(ボディ・コントロール・モジュール、(ECUとも言う。))のような電子ユニットとされる。
これにより、内箱(BCM)30を外箱20の内部に挿入することにより、安定した状態でバッテリーからの電気を各部に供給したり、信号を送ったりすることができる。
【0015】
次に、前記収納箱10について詳細に説明する。
図1および図2Aに示すように、収納箱10は、上下一方の端面(ここでは上面)が開口した中空の外箱20と、開口21から外箱20に嵌挿可能な内箱30とを有している。そして、外箱20の内面22に内箱30の嵌挿方向に沿って複数のリブ11が設けられている。
【0016】
内箱30は樹脂製の矩形箱を有しており、外箱20の内部に嵌挿可能な大きさとなっている。内箱30の上面には、電力線や信号線が接続されるコネクタ32が設けられている。また、内箱30の短面31aの上端部には、内箱30を外箱20の内部嵌挿した際に、外箱20の係止部23によって係止される係止突起33が設けられており、外箱20から内箱30が脱落するのを防止している。
【0017】
図2A、B、C、Dに示すように、外箱20は上方に内箱30の嵌挿口となる開口21が設けられた矩形箱状に形成されており、幅寸法が大きくて対向する一対の長面(図2Aの左右方向に対して垂直面)22a、22aと、幅寸法が小さくて対向する一対の短面(長面22a、22aの延長方向に対して略直交する方向に延びる面)22b、22bを有している。この対向する短面22bの上端部(開口21の縁部)には、外箱20の内部に嵌挿された内箱30の係止突起33を係止して脱落を防止するための係止部23が設けられている。
【0018】
係止部23は、先端に内箱30の係止突起33を係止する係止爪23aを有しており、係止爪23aは弾性部23bによって外側へ変形可能に支持されている。このため、内箱30を外箱20の内部に嵌挿する場合に、内箱30の係止突起33が係止爪23aの先端部に当接した際には、弾性部23bが外側へ弾性変形して係止爪23aを外側へ移動させる。
一方、内箱30が完全に外箱20の内部に嵌挿された後は、弾性部23bの復帰により係止爪23aが内側へ移動して内箱30の係止突起33を係止することになる。
【0019】
外箱20の内面22の4面22a、22bには、各々リブ11が設けられている。長面22aでは中央部と両端部の合計3本のリブ11a、11b、11cが設けられており、短面22bでは係止爪23を挟む両側にリブ11d、11eが設けられている。
なお、リブを総称する場合にはリブ11と記し、1本ずつリブを区別する際には11a、11b、…、11eと記載することとする。
【0020】
図2C、D及び図3Aに示すように、長面22aに設けられているリブ11a、11b、11cは、嵌挿方向奥側(すなわち下側)においてリブ11の高さが高くなっている(これを「正傾斜のリブ」という。)。また、短面22bでは、嵌挿方向奥側においてリブの高さが高い正傾斜のリブ11dと、図3Bに示すように、嵌挿方向手前側(すなわち上側)においてリブの高さが高い逆方向に傾斜したリブ11e(「逆傾斜のリブ」という。)が設けられている。すなわち、リブ11eの傾斜方向は、他のリブ11a〜リブ11dとは反対方向に傾斜している。
なお、リブ11の傾斜は、図3A、Bに示すように、リブ11の全長にわたって傾斜を設けることができるが、成型時に金型を容易に取り外せればよく、例えば部分的に傾斜部分を設けるように構成してもよい。
【0021】
図2A、B、C、Dに示すように、外箱20の底面24には、中央に切欠き24aが設けられている。また、外箱20の底面24における短面22b側端部には、切欠き24bが設けられている。なお、当該切抜き24bは、後述する、短面22bの上端部に係止爪23aを成型するための入れ子(金型)を引き抜くために形成されたものである。
【0022】
次に、本発明に係る収納箱10の成型方法について説明する。
図4に示すように、本発明に係る収納箱10の成型方法では、外箱20への内箱30の嵌挿方向と平行な挿脱方向に相対的に挿脱自在な一組の雄型金型51および雌型金型52と、組み合わさった雄型金型51と雌型金型52との間で挿脱方向に延びる隙間54に相対的に挿脱自在な入れ子55,55と、を有する複数の金型50を用いて外箱20を成型する。その際、金型50のうち外箱20の内面22を形成する第1金型、即ち雄型金型51の表面にその挿脱方向に沿って形成された凹部53と、金型50のうち雄型金型51に対向して配置され且つ該雄型金型51に対して挿脱方向に挿脱自在な第2金型、即ち雌型金型52とを用いて正傾斜のリブ11a〜11dを形成する。また、隙間54に入れ子55,55を挿入して、雄型金型51と雌型金型52との間に係止爪23aを形成するとともに、当該入れ子55,55に設けられた凹部56を用いて逆傾斜のリブ11eを形成する。
【0023】
即ち、正傾斜のリブ11a〜11d(図3(A)参照)を形成する凹部53は、雄型51の基端部(図4中下部)側から先端部側(図4中上部)へ徐々に深くなった形状を有し、正傾斜のリブ11a〜11dを形成した後、成型品である外箱20から雄型金型51を容易に引き抜くことができる。
【0024】
一方、前述した通り、短面22bに設けられている逆傾斜のリブ11eについては、正傾斜のリブ11a〜11dと同様に雄型金型51の凹部53を用いて形成することが考えられるが、この場合には、外箱20形成後の雄型金型51の引き抜きの際に、成型された逆傾斜のリブ11eの存在によりその引き抜きが邪魔されてしまう。そのため、逆傾斜のリブ11eを形成するためには、雄型金型51の挿入方向とは逆に挿入される金型を別途用いる必要がある。
【0025】
また、雄型金型51と雌型金型52との挿脱方向の隙間54に係止爪23aを形成するためには雄型金型51、雌型金型52とは別に入れ子55を用意する必要があり、成型の際には当該入れ子55は雌型金型52の基端部(図4中上部)側から雄型金型51側に挿入されることになり、このためその方向が雄型金型51の挿入方向とは逆となる。
【0026】
したがって、本発明に係る収納箱10の成型方法では、図4、5に示すように、逆傾斜のリブ11eを形成するため、入れ子55の側部に前記挿脱方向に沿って凹部56が設けられおり、図6に示すように、この凹部56は入れ子55の挿入方向に沿って深さが深くなった形状を有している。このため、本成型方法では、逆傾斜のリブ11eと係止爪23aとの成型を一つの金型で可能としている。また成型後、入れ子55が雌型金型53側から(図4中上方向に)引き抜かれるので、外箱20の底面24に切欠き24bが形成されることとなる。
なお、図5は、図4中の左部の入れ子55の横方向正面を示している。
【0027】
以上説明した収納箱10によれば、成型時の金型を容易に取り外すため、外箱20の内面22に嵌挿方向に沿って設けるリブ11の高さに傾斜が設けられる際、内箱30の嵌挿方向に沿って高さが高くなる正傾斜のリブ11a〜11dと、内箱30の嵌挿方向に沿って高さが低くなる逆傾斜のリブ11eとがともに設けられた。このため、従来のように一方のみに傾斜する場合、リブ11の高さが低い側の端部付近では十分な押圧力が得られずに、がたつきを完全に防止することができなかった事態が発生せず、即ち内箱30に対し十分な押圧力を得ることができるとともに不必要な隙間が形成されず、がたつきを確実に防止することができる。
【0028】
また、内箱30の嵌挿方向に沿って高さが高くなる正傾斜のリブ11a〜11dと、内箱30の嵌挿方向に沿って高さが低くなる逆傾斜のリブ11eとがともに設けられた収納箱を、振動などによるがたつきが大きな問題となる電気接続箱40に適用するので、電気接続箱における信頼性及び耐久性を向上させることができる。
【0029】
さらに、前述した成型方法によれば、外箱20の内面を形成する雄型金型51の表面に挿脱方向に沿って設けられた凹部53を用いて正傾斜のリブ11a〜11dを形成するとともに、雄型金型51の雌型金型52への挿入方向に離脱する入れ子55に挿脱方向に沿って設けられた凹部56を用いて逆傾斜のリブ11eを形成するので、正傾斜のリブ11a〜11dと逆傾斜のリブ11eとを少ない工程で形成することができ、効率的に外箱20に形成することができて、製造上の作業効率を向上させることができる。
【0030】
また、前述した成型方法によれば、入れ子55が係止爪23aを形成するためにも用いられるので、係止爪23aの形成工程と、正傾斜のリブ11a〜11dと逆傾斜のリブ11eとの形成工程とを同じにすることができ、且つ金型50の構造を簡素化できる。このため、より効率的に外箱20を形成することができ、製造上の作業効率をより向上させることができる。
【0031】
なお、本発明は、上述した実施形態に限定されるものではなく、適宜、変形、改良等が自在である。その他、上述した実施形態における各構成要素の材質、形状、寸法、数値、形態、数、配置場所、等は本発明を達成できるものであれば任意であり、限定されない。
【0032】
例えば、前述した実施形態において、外箱20の内面22のみにリブ11を設けた場合を例示したが、内箱30の外面31に内箱30の嵌挿方向に沿って高さが低くなる逆傾斜のリブを設けてもよく、この場合は、外箱20の内面22にリブ11eを設けなくてもよい。
【0033】
また、前述した実施形態においては、外箱20の短面22bに正逆両方向の傾斜のリブ11d、11eを設けたが、長面22aに正逆両方向の傾斜のリブを設けることも可能である。あるいは、短面22bおよび長面22aの両方に正逆両方向の傾斜のリブを設けることも可能である。
さらに、前述した実施形態においては、自動車の車内に取り付ける電気接続箱40について例示したが、その他の箇所に設ける電気接続箱についても適用可能である。
【0034】
そして、前述した実施形態においては、電気接続箱40として、内箱30にBCMを用いた場合について説明したが、この他、例えば種々のコネクタにおいて採用することができる。即ち、コネクタの雌雄嵌合するハウジングのうち、雌ハウジングに外箱20の構造を適用し、そして雄ハウジングに内箱30の構造を適用すればよい。
【0035】
なお、外箱20に嵌挿される内箱30は、収納箱10の必須の構成要素として含めなくてもよいものとする。
【図面の簡単な説明】
【0036】
【図1】本発明の実施形態に係る収納箱およびこの収納箱が設けられた電気接続箱を示す斜視図である。
【図2A】外箱の平面図である。
【図2B】図2A中B−B方向から見た断面図である。
【図2C】図2A中C−C位置の断面図である。
【図2D】図2A中D−D位置の断面図である。
【図3A】嵌挿方向に高くなるリブの側面図である。
【図3B】嵌挿方向に低くなるリブの側面図である。
【図4】本発明に係る収納箱の成型に用いられる金型を示す概略正面図である。
【図5】係止爪を成型するための入れ子の横方向正面図である。
【図6】図5中E−E位置の断面図である。
【符号の説明】
【0037】
10 収納箱
11 リブ
20 外箱
21 開口
22 外箱の内面
23a 係止爪
30 内箱(BCM)
31 内箱の外面
40 電気接続箱
50 金型
51 雄型金型
52 雌型金型
53,56 凹部
55 入れ子
【特許請求の範囲】
【請求項1】
上下の端面のうち少なくとも一方に開口を有する筒状の外箱を有し、当該開口から前記外箱に嵌挿可能な内箱の嵌挿方向に沿って前記外箱の内面に複数のリブが設けられる収納箱であって、
当該複数のリブは、
前記内箱の嵌挿方向に沿って高さが高くなる正傾斜のリブと、
前記内箱の嵌挿方向に沿って高さが低くなる逆傾斜のリブと、
から構成される
ことを特徴とする収納箱。
【請求項2】
請求項1に記載の収納箱が設けられていることを特徴とする電気接続箱。
【請求項3】
上下の端面のうち少なくとも一方に開口を有する外箱を有し、当該開口から前記外箱に嵌挿可能な内箱の嵌挿方向に沿って前記外箱の内面に複数のリブが設けられる収納箱を、前記内箱の嵌挿方向と平行な挿脱方向に相対的に挿脱自在な複数の金型を用いて成型する成型方法であって、
前記複数の金型のうち前記外箱の内面を形成する第1金型の表面に前記挿脱方向に沿って設けられた凹部と、前記複数の金型のうち前記第1金型に対向して配置され且つ該第1金型に対して前記挿脱方向に挿脱自在な第2金型を用いて、前記内箱の嵌挿方向に沿って高さが高くなる正傾斜のリブを形成するとともに、
前記第1金型の前記第2金型からの離脱方向に挿入され、且つ前記第1金型の前記第2金型への挿入方向に離脱する入れ子に、前記挿脱方向に沿って設けられた凹部を用いて、前記内箱の嵌挿方向に沿って高さが低くなる逆傾斜のリブを形成する
ことを特徴とする成型方法。
【請求項4】
前記入れ子は、前記外箱の前記開口の縁部に設けられて前記内箱が前記外箱から離脱するのを防止するための係止爪を形成するために前記複数の金型の前記挿脱方向の隙間に挿入される
ことを特徴とする請求項3に記載の成型方法。
【請求項1】
上下の端面のうち少なくとも一方に開口を有する筒状の外箱を有し、当該開口から前記外箱に嵌挿可能な内箱の嵌挿方向に沿って前記外箱の内面に複数のリブが設けられる収納箱であって、
当該複数のリブは、
前記内箱の嵌挿方向に沿って高さが高くなる正傾斜のリブと、
前記内箱の嵌挿方向に沿って高さが低くなる逆傾斜のリブと、
から構成される
ことを特徴とする収納箱。
【請求項2】
請求項1に記載の収納箱が設けられていることを特徴とする電気接続箱。
【請求項3】
上下の端面のうち少なくとも一方に開口を有する外箱を有し、当該開口から前記外箱に嵌挿可能な内箱の嵌挿方向に沿って前記外箱の内面に複数のリブが設けられる収納箱を、前記内箱の嵌挿方向と平行な挿脱方向に相対的に挿脱自在な複数の金型を用いて成型する成型方法であって、
前記複数の金型のうち前記外箱の内面を形成する第1金型の表面に前記挿脱方向に沿って設けられた凹部と、前記複数の金型のうち前記第1金型に対向して配置され且つ該第1金型に対して前記挿脱方向に挿脱自在な第2金型を用いて、前記内箱の嵌挿方向に沿って高さが高くなる正傾斜のリブを形成するとともに、
前記第1金型の前記第2金型からの離脱方向に挿入され、且つ前記第1金型の前記第2金型への挿入方向に離脱する入れ子に、前記挿脱方向に沿って設けられた凹部を用いて、前記内箱の嵌挿方向に沿って高さが低くなる逆傾斜のリブを形成する
ことを特徴とする成型方法。
【請求項4】
前記入れ子は、前記外箱の前記開口の縁部に設けられて前記内箱が前記外箱から離脱するのを防止するための係止爪を形成するために前記複数の金型の前記挿脱方向の隙間に挿入される
ことを特徴とする請求項3に記載の成型方法。
【図1】
【図2A】
【図2B】
【図2C】
【図2D】
【図3A】
【図3B】
【図4】
【図5】
【図6】
【図2A】
【図2B】
【図2C】
【図2D】
【図3A】
【図3B】
【図4】
【図5】
【図6】
【公開番号】特開2009−100533(P2009−100533A)
【公開日】平成21年5月7日(2009.5.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−268959(P2007−268959)
【出願日】平成19年10月16日(2007.10.16)
【出願人】(000006895)矢崎総業株式会社 (7,019)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成21年5月7日(2009.5.7)
【国際特許分類】
【出願日】平成19年10月16日(2007.10.16)
【出願人】(000006895)矢崎総業株式会社 (7,019)
【Fターム(参考)】
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