説明

取扱マニピュレータ装置

【課題】汎用的に適用可能で、特に好適には工作機械に前面入口から加工材または工具を送給または取り出すことに適する取扱マニピュレータ装置を得る。
【解決手段】取扱マニピュレータ装置1に、垂直方向に延在し垂直軸線の周りに回転可能な主支持体2と、垂直方向に移動可能な垂直キャリッジ9によって主支持体2に支持した水平伸展アーム12および、直接的または間接的に水平伸展アーム12に支持したグリッパ18を設け、水平伸展アーム12をリニアガイドによって水平方向に移動可能に垂直キャリッジ9に支持し、水平伸展アーム12に垂直軸線15の周りに回転可能な関節連結アーム14を設け、この関節連結アーム14の端部にグリッパを設ける。好適には、主支持体2を水平方向に移動可能な主キャリッジ5上に固定する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、請求項1の前段に記載の取扱マニピュレータ装置、請求項15に記載した取扱マニピュレータ装置の使用方法および、請求項16の前段に記載の工作機械装置に関する。
【背景技術】
【0002】
旋盤装置、フライス装置、型彫り装置、型裁断装置などの工作機械装置に、工作すべき加工材を全自動で送給または取り出すには、ロボットなどの取扱マニピュレータ装置が知られている。加工材の他に、本明細書で説明する取扱マニピュレータ装置によって、当然加工工具(ツール)を送給または取り出すこともできる。
【0003】
特許文献1(欧州特許出願公開第1481759号)には、この種の取扱マニピュレータ装置が記載されている。この取扱マニピュレータ装置は水平ポータル(入口)を有し、この水平ポータルに対して第1キャリッジを水平方向に移動できる。第1キャリッジには細長い支持体を設け、この支持体上を他のキャリッジを垂直方向に移動可能とする。第1キャリッジには水平軸線の周りに旋回可能なアームを支持する。アームの端部には加工材のためのグリッパを設ける。この取扱マニピュレータ装置は、とくに、工作機械の側方の入口に、深く送給することに適している。
【0004】
特許文献2(特開2004‐090186号)には、搬送ロボットとして構成したこの種の取扱マニピュレータ装置が記載されている。この取扱マニピュレータ装置は垂直方向に延在し、垂直軸線の周りに回転可能な主支持体を有し、この主支持体に垂直方向に移動可能な水平伸展アームを支持する。第1事例(タイプ200A〜200C)によれば、水平伸展アームを2個の軸線方向に関して整列させ、垂直方向に関して重ねて備えたプレート状の支持体によって構成する。第1支持体を主支持体に備えた2個のブラケットにしっかりと連結し、第2支持体に軸線方向に移動可能な、水平軸線の周りに回転可能なフォーク部材を設ける。第2事例(タイプ200D〜200E)では、水平伸展アームに、それぞれ垂直軸線の周りに回転可能な2個の旋回アームを設け、フォーク部材を水平軸線または軸線軸線のいずれかの周りに旋回可能とする。第1事例ではフォーク部材の限られた運動のみが可能であるが、第2事例では2個の旋回アームを有するため一方では比較的複雑な運動が可能であり、他方ではそのために小さな荷重しか取り扱うことができない。さらに両方の事例において、ロボットの融通性が制限されており、移動範囲、すなわちグリッパの水平方向の摺動経路が限定される。
【0005】
特許文献3(特開平05‐076965号)には、レール上を移動可能に、2個の水平方向に関して離間させたプレス機の間に備えたロボットが記載されている。このロボットより、加工材を直接一方のプレス機から他方のプレス機に搬送する。このロボットの構成により、ロボットアームをロボットが水平方向に移動する際に、同時に垂直軸線の周りに回転できる。
【特許文献1】欧州特許出願公開第1481759号明細書
【特許文献2】特開2004‐090186号公報
【特許文献3】特開平05‐076965号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明の課題は、請求項1記載の取扱マニピュレータ装置を発展構成することにより、汎用的に適用可能で、とくに好適には工作機械に前方から加工材または工具を送給または取り出すことに適する取扱マニピュレータ装置を得ることにある。取扱マニピュレータ装置によって工作機械へのアクセスが大きく阻害されることなく、さらにこの比較的簡単かつ堅牢な構成を有する取扱マニピュレータ装置を得るにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
この課題は、請求項1に記載の取扱マニピュレータ装置により解決する。
【発明の効果】
【0008】
請求項1において定義する取扱マニピュレータ装置は、2個の回転軸線並びに、垂直軸線および水平軸線を有し、融通性が高く、かつ構成が簡単および堅牢である。この請求の範囲に記載した取扱マニピュレータ装置は仮想の円筒状空間内において、中央部分を除いて全ての地点にアクセスできる。さらに水平方向に移動可能な水平伸展アームのリニアガイドによって水平伸展アームが水平方向に関して大きく摺動可能となり、これにより当然グリッパも、比較的小さいエネルギー消費と高い正確性で、水平方向に関して大きく摺動可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
従属請求項2〜14においては、請求項1記載の取扱マニピュレータ装置の好適な実施例を定義する。
【0010】
好適な実施例において定義するように、主支持体を水平方向に移動可能な主キャリッジ上に固定すると、取扱マニピュレータ装置の移動範囲が増大するため、融通性が高くなる。
【0011】
他の好適な実施例では、グリッパを継手リンクによって関節アームに支持し、継手リンクの回転軸線が垂直軸線に対して30°〜60°、好適には45°の角度をなすものとする。これにより、加工材または工具を水平方向だけでなく斜め方向にも把持および搬送できる。
【0012】
本発明の別の課題は、少なくとも1個の工作機械および取扱マニピュレータ装置を有し、工作機械に前面入口から阻害なくアクセスできる工作機械装置を得ることにある。
【0013】
この課題は、請求項16記載の工作機械装置によって解決する。
【0014】
この工作機械装置の好適な実施例は、従属請求項17および18において定義する。
【0015】
次に、図面につき本発明の好適な実施例の詳細を説明する。
【実施例】
【0016】
図1には、本発明の取扱マニピュレータ装置の実施例における基本的な構成を示す。この取扱マニピュレータ装置1は縦型主支持体2を有し、この主支持体2を回転プレート3上に設ける。この実施例では主支持体2を回転プレート3の中心に配置するが、偏心させて設けることもできる。垂直軸線4の周りに回転可能な回転プレート3を水平方向に移動可能な主キャリッジ5上に固定し、この主キャリッジ5を双頭矢印6で示すように走行レール7に沿って移動可能とする。縦型主支持体2には、垂直方向に移動可能な垂直キャリッジ9を設ける。垂直キャリッジの摺動方向を同様に双頭矢印11によって示す。垂直キャリッジ9は丈夫な支持体9aを有し、この支持体9aの下面10に水平方向に摺動可能な水平伸展アーム12を設ける。この水平伸展アーム12の摺動方向を同様に双頭矢印13によって示す。水平伸展アーム12を、リニアスライドガイド、好適には、リニアガイドマウント、蟻溝ガイドまたはレールガイドによって垂直スライド9に取り付ける。このリニアスライドガイドにより、比較的わずかなエネルギー消費で水平伸展アーム12の大きな水平方向移動行程が得られるとともに、規定された水平位置に繰り返し正確にアクセスできる。
【0017】
水平伸展アーム12の前端部には垂直軸線15の周りに回転する関節連結アーム14を設ける。この関節連結アーム14の端部には継手リンク16によってグリッパ18を固定し、このグリッパ18によって例えば工具および/または加工材および/またはパレットなどの部材を把持し、場合によっては必要に応じて工作機械に送給し、再びこの工作機械から取り外すこともできるものとする。継手リンク16は回転軸線17を有し、この回転軸線17の周りにグリッパ18が回転できるようにする。この実施例ではグリッパ18によって把持したプレート19を線図的に示し、このプレート19は加工材を取り付けるためのパレットを象徴的に示すものとする。ここでは図示しないが、通常は加工すべき加工材を加工材パレット19に固定する。グリッパ18は、例えば可動マニピュレータフィンガ、クランプ素子、形状規制ロックおよび/または押圧力ロックによる係合素子などを設けることにより、種々の形態にすることができることを理解されたい。これらの素子の詳細は図示しない。グリッパ18は、当然、パレット上に載せない加工材を直接把持するように構成することもできる。継手リンク16の回転軸線17は、垂直軸線に対して好適には約45°の角度をなすものとする。
【0018】
関節連結アーム14の長さを、好適には水平伸展アーム12の長さの少なくとも0.4倍に相当するものとする。通常は、関節連結アーム14の水平伸展アーム12に対する長さの比を0.4:1〜1:1の範囲の値とする。言い換えると、好適には関節連結アーム14は水平伸展アーム12の長さの少なくとも40%、最大で100%の長さを有するものとする。従って、水平伸展アーム12の長さが約2メートルの場合、関節アーム14は0.8〜2メートルの長さを有する。関節連結アーム14の長さは、取扱マニピュレータ装置1を工作機械の側方に配置した場合、とくに重要である。この場合、関節連結アーム14の長さは、取扱マニピュレータ装置1がグリッパ18を工作機械の正面入口から工作機械にどの程度深く挿入できるかを決定する。
【0019】
関節連結アーム14が水平伸展アーム12よりも著しく短いならば、水平伸展アーム12を関節連結アーム14の最大可動範囲において、おおよそ水平伸展アーム12と関節連結アーム14との距離の分だけ水平方向に摺動できる。他方で、グリッパ18の半径方向自由度は、水平伸展アーム12および関節連結アーム14の絶対長さによって決定される。
【0020】
垂直主支持体2に、2個の側方支持輪郭部20,21を設け、これらの支持輪郭部間に中央スロット22を画定する。水平伸展アーム12をこのスロット22に突入させることにより、後端部をこのスロット22から後方に摺動できる。これにより、水平伸展アーム12の移動行程を大きくできる。支持輪郭部20,21の前面にはそれぞれガイドレール23,24を固定し、これらが協働して垂直キャリッジ9を案内する。好適には、2個のガイドレール23,24の少なくとも1個をラックとして構成することにより、垂直キャリッジ9に設けた、電動モータによって駆動するピニオン(図示しない)に形状規制ロックで係合させることができ、これによって垂直キャリッジ9を上方または下方に移動できる。垂直キャリッジ9を、好適には、同様にリニアガイドによって主支持体2に支持する。さらに、2個のガイドレールまたはラック23,24に蟻溝ガイドを設けることができる。ピニオン駆動装置の代案として、例えば、特に垂直キャリッジ9のためのボールねじを備えたスピンドル駆動装置などを設けることもできる。いずれの駆動装置の実施例によってもそれぞれ、規定した垂直位置に繰り返し正確に移動できる。
【0021】
回転プレート3、主キャリッジ5、垂直キャリッジ9、水平伸展アーム12および関節連結アーム14を電動モータによってそれぞれの軸線の周りに、またはそれぞれの軸線に沿って移動できる。付属の電動モータ駆動装置の詳細は図示しない。グリッパ18も同様に、電動モータによって継手リンク16の回転軸線17の周りに回転できる。それぞれの駆動装置を該当の歯車装置と協働するように構成することにより、全体の移動範囲内において、それぞれの位置に繰り返し正確に移動できる。
【0022】
図2には、図1に示す取扱マニピュレータ装置1が、主キャリッジ5をわずかに左方に、垂直キャリッジ9をわずかに下方に、水平伸展アーム12をわずかに後方に、それぞれ移動した状態を示す。さらに、グリッパ18を加工材パレット19と共に継手リンク16によって180°回転させた状態を示す。
【0023】
実施例によって、取扱マニピュレータ装置1の基本的な作用方法を図3〜図8につき説明し、これらの図にはそれぞれ、取扱マニピュレータ装置1の他に工作機械26および、加工材および/またはパレットおよび/または工具(ツール)を収容するためのマガジン28を示す。取扱マニピュレータ装置1を工作機械26の側方に配置し、工作機械26に前面入口27を設けることにより、工作機械26に基本的にアクセス可能となり、かつ加工材または工具を送給または取り外しできる。取扱マニピュレータ装置1を側方に配置することにより、通常は、すなわち取扱マニピュレータ装置1が工作機械26に背反する待機位置に位置するとき、阻害を受けることなく前面入口27から工作機械26にアクセスできる。図3および図4にはさらに、水平伸展アーム12がスロット22によって主支持体2内に貫通できることを示す。
【0024】
図3には、グリッパ18がどのようにして、加工材パレット19をマガジン28のマガジン間仕切り29から取り出すかを示す。この目的のため、初めに加工材パレット19をグリッパ18によって把持し、次に垂直キャリッジ9を少し持ち上げて水平伸展アーム12を後方に移動する。続いて回転プレートを図4および図5に矢印30で示すように時計回りに回転し、この回転動作を行う間に垂直キャリッジ9を必要とする垂直位置に予め移動しているものとする。
【0025】
図6には、回転動作が終了する直前の取扱マニピュレータ装置1を示す。加工材パレット19をこの位置から工作機械26に送給するためには、水平伸展アーム12を前方に移動し、同時に図7に示すように関節連結アーム14を、加工材パレット19を工作機械26の前面入口27から送給できる位置に位置決めする。
【0026】
図7および図8に示すように、加工材パレットを工作機械26に前面入口27から送給する。実際の送給は、取扱マニピュレータ装置1の各部分による動作の組み合わせ、すなわち回転プレート3の回転運動と垂直キャリッジ9の垂直方向移動、水平伸展アーム12の水平方向移動および、同時に関節連結アーム14の回転によって行う。図7および図8にはさらに、関節連結アーム14が所定の最小長さを有し、これによりグリッパが、取扱マニピュレータ装置1を側方に配置した際に適切な深さで前面入口27に挿入できることを示す。これに関して、関節連結アーム14を、水平伸展アーム12の長さの少なくとも0.4倍に相当する長さにすると良好な結果が得られることが分かった。
【0027】
主支持体2を水平方向に移動可能な主キャリッジ5上に固定すれば(図1参照)、主キャリッジ5による別の運動も重ねて行うことができる。主キャリッジ5を設けることは、とくに、取扱マニピュレータ装置1によって複数の工作機械を作動させ、および/または複数個のマガジンから加工材または工具を出し入れする場合に有用である。
【0028】
取扱マニピュレータ装置1の配置および適用方法によっては、回転プレート3を垂直軸線4の周りに360°以上回転できるように構成すると有利である。
【0029】
図示した取扱マニピュレータ装置1は、比較的簡単な構成であって低コストで製造でき、とくに垂直キャリッジ9を摺動するためのモータのみ、大きな荷重を持ち上げるために比較的高い性能を有する必要がある。それに対して、主キャリッジ5、並びに水平伸展アーム12および関節連結アーム14を動かすために設けるモータは荷重を持ち上げることはなく、加速すべき質量体の他には、ほぼ摩擦力のみに打ち勝てばよいため、適切に小さく構成できる。いずれの場合も、図示する取扱マニピュレータ装置1は、質量が100キログラム以上の工具または加工材を取り扱うのにも適する。さらに、この取扱マニピュレータ装置1は、汎用的に適用でき、グリッパ18を作動範囲内で繰り返し正確に位置決めできる。
【0030】
図9には、取扱マニピュレータ装置1、2個の工作機械26,26aおよび2個のマガジン28,28aを有する工作機械装置の頂面図を示す。2個の工作機械26,26aおよびマガジン28,28aは、取扱マニピュレータ装置1を囲む円周に沿って配置する。このため、取扱マニピュレータ装置1を、この場合は水平方向に移動可能な主キャリッジ上に設ける必要はなく、取扱マニピュレータ装置1を、垂直軸線4の周りに回転可能なプレート3上に設ければ十分である。この場合、とくに取扱マニピュレータ装置1を、垂直軸線4の周りに360°以上回転可能とし、これにより以下に例によって説明する特定の実施例において取扱操作速度が著しく上昇する。
【0031】
例えば、工作機械26にマガジン28から加工材19を送給する場合、取扱マニピュレータ装置1のグリッパ18を位置P1に位置決めする必要がある。その後、時計回りに90°回転させることによりグリッパ18を位置P2に位置決めして加工材19を工作機械26に送給する。次に、工作機械26aにマガジン28aから加工材19aを送給する。このためには、まず取扱マニピュレータ装置1を再び時計回りに90°回転し、グリッパ18を位置P3に位置決めする必要がある。位置P3からは取扱マニピュレータ装置1を再び時計回りに90°回転させ、加工材19aを工作機械26aに送給する。取扱マニピュレータ装置1を垂直軸線4の周りに360°以上回転できるならば、この取扱マニピュレータ装置1をさらに時計回りに90°回転させてマガジン28から加工材を取り出し、工作機械26に送給することができる。いずれにせよ、この場合、旋回動作を270°〜90°削減できるため、速度が著しく上昇する。上述の動作は単なる例であることを理解されたい。いずれにせよ、取扱マニピュレータ装置1によって2個のマガジン26,26aから加工材または工具を取り出してこれらをそれぞれの工作機械26,26aに送給でき、この際、取扱マニピュレータ装置1の旋回運動は最大で180°とすることができる。
【0032】
本発明取扱マニピュレータ装置は、
−垂直軸線の周りに回転可能な主支持体と
−垂直方向に移動可能な垂直キャリッジによって主支持体に支持した水平伸展アームを有し、
−水平伸展アームをリニアガイドによって水平方向に移動可能に垂直キャリッジに支持し、
−水平伸展アームに、垂直軸線の周りに回転可能な関節連結アームを設け、この関節連結アームの端部側にグリッパを設けるものとする。
【0033】
取扱マニピュレータ装置は、汎用的に適用可能とし、とくに好適には、工作機械に前方から加工材または工具を送給または取り出すことに適している。このような構成の取扱マニピュレータ装置を工作機械の側方に配置することにより、工作機械へのアクセスが大きく阻害されることはない。
【0034】
さらに取扱マニピュレータ装置は、好適な運動性を有し、グリッパの作動範囲が大きい。構成部材の数が比較的少ないことに併せて、線形移動の軸線および回転軸線が少ないため、取扱マニピュレータ装置を比較的簡単かつ堅牢に構成でき、これにより大きな荷重でも持ち上げることができる。取扱マニピュレータ装置の複数個の素子が組み合わさって運動することにより、運動シーケンスを最適化し、アクセス時間を短くする。
【図面の簡単な説明】
【0035】
【図1】本発明による装置の第1状態における斜視図である。
【図2】図1に示す取扱マニピュレータ装置の第2状態における斜視図である。
【図3】加工材ホルダを工作機械に挿入するある段階における操作装置の斜視図である。
【図4】加工材パレットを工作機械に送給する他の段階における取扱マニピュレータ装置の斜視図である。
【図5】加工材パレットを工作機械に送給する他の段階における取扱マニピュレータ装置の斜視図である。
【図6】加工材パレットを工作機械に送給する他の段階における取扱マニピュレータ装置の斜視図である。
【図7】加工材パレットを工作機械に送給する他の段階における取扱マニピュレータ装置の斜視図である。
【図8】加工材パレットを工作機械に送給する他の段階における取扱マニピュレータ装置の斜視図である。
【図9】取扱マニピュレータ装置、2個の工作機械および2個のマガジンよりなる工作機械装置の頂面図である。
【符号の説明】
【0036】
1 取扱マニピュレータ装置
2 主支持体
3 回転プレート
4 垂直軸線
5 主キャリッジ
6 双頭矢印
7 走行レール
9 垂直キャリッジ
9a 支持体
10 下面
11 双頭矢印
12 水平伸展アーム
13 双頭矢印
14 関節連結アーム
15 垂直軸線
16 継手リンク
17 回転軸線
18 グリッパ
19 プレート(パレット)
19a 加工材
20 支持輪郭部
21 支持輪郭部
22 スロット
23 ガイドレール
24 ガイドレール
26 工作機械
26a 工作機械
27 入口
28 マガジン
28a マガジン
29 マガジン間仕切り
P1 位置
P2 位置
P3 位置
P4 位置

【特許請求の範囲】
【請求項1】
垂直方向に延在し垂直軸線の周りに回転可能な主支持体(2)と、垂直方向に移動可能な垂直キャリッジ(9)によって主支持体(2)に支持した水平伸展アーム(12)とおよび、直接的または間接的に水平伸展アーム(12)に支持したグリッパ(18)とを有する取扱マニピュレータ装置において、前記水平伸展アーム(12)をリニアガイドによって水平方向に移動可能に垂直キャリッジ(9)に支持し、水平伸展アーム(12)に垂直軸線(15)の周りに回転可能な関節連結アーム(14)を設け、この関節連結アーム(14)の端部にグリッパを設けたことを特徴とする取扱マニピュレータ装置。
【請求項2】
請求項1記載の装置において、主支持体(2)を水平方向に移動可能な主キャリッジ(5)上に固定した取扱マニピュレータ装置。
【請求項3】
請求項1または2記載の装置において、主支持体(2)を、垂直軸線(4)の周りに360°以上回転できるものとした取扱マニピュレータ装置。
【請求項4】
請求項1〜3のいずれか一項に記載の装置において、関節連結アーム(14)の水平伸展アーム(12)に対する長さの比を0.4:1〜1:1とした取扱マニピュレータ装置。
【請求項5】
請求項1〜4のいずれか一項に記載の装置において、グリッパ(18)を継手リンク(16)によって関節連結アーム(14)に支持し、継手リンク(16)の回転軸線(17)が前記垂直軸線に対して30°〜60°、好適には45°の角度をなすものとした取扱マニピュレータ装置。
【請求項6】
請求項1〜5のいずれか一項に記載の装置において、主支持体(2)、水平伸展アーム(12)および関節連結アーム(14)を電動モータによってそれぞれの軸線の周りに回転または、それぞれの軸線に沿って移動可能にした取扱マニピュレータ装置。
【請求項7】
請求項1〜6のいずれか一項に記載の装置において、主支持体(2)に細長い、垂直方向に延在させたスロット(22)を設け、このスロット(22)内に水平伸展アーム(12)が突入可能とした取扱マニピュレータ装置。
【請求項8】
請求項7記載の装置において、垂直キャリッジ(9)を、スロット(22)の両側で主支持体(2)に沿って移動可能に支持した取扱マニピュレータ装置。
【請求項9】
請求項8記載の装置において、スロット(22)の両側にそれぞれ、垂直方向に延在させたラック(23,24)を設け、これらのラック(23,24)によって垂直キャリッジ(9)を案内し、また、主支持体(2)に対して押圧力結合による支持を行う取扱マニピュレータ装置。
【請求項10】
請求項9記載の装置において、垂直キャリッジ(9)にピニオンを設けることによりそれぞれのラック(23,24)に形状規制ロックするよう係合させ、これらのピニオンを電動モータによって駆動し垂直キャリッジ(9)を垂直方向に摺動する取扱マニピュレータ装置。
【請求項11】
請求項1〜10のいずれか一項に記載の装置において、主支持体(2)を、垂直軸線(4)の周りに回転可能な回転プレート(3)上に設けた取扱マニピュレータ装置。
【請求項12】
請求項11記載の装置において、主支持体(2)を回転プレート(3)の中心に配置した取扱マニピュレータ装置。
【請求項13】
請求項11記載の装置において、主支持体(2)を偏心させて回転プレート(3)上に配置した取扱マニピュレータ装置。
【請求項14】
請求項1〜10のいずれか一項に記載の装置において、グリッパ(18)は、加工材および/または加工材パレットおよび/または工具を把持する構成とした取扱マニピュレータ装置。
【請求項15】
請求項1〜14のいずれか一項に従って構成した取扱マニピュレータ装置(1)により、加工材および/または工具を工作機械(26)に送給または、工作機械(26)から取り出す取扱マニピュレータ装置の使用方法。
【請求項16】
工具および/または加工材を送給および取り出すため前面入口(27)を設けた工作機械(26)と、請求項1〜14のいずれか一項に従って構成する取扱マニピュレータ装置(1)とを有する工作機械装置において、前記取扱マニピュレータ装置(1)を工作機械(26)における前記前面入口(27)の側方に配置した工作機械装置。
【請求項17】
請求項16記載の工作機械装置において、取扱マニピュレータ装置(1)の移動領域内に工具および/または加工材および/または加工材パレットを収容するためのマガジン(28)を配置した工作機械装置。
【請求項18】
工具および/または加工材および/または加工材パレットを送給または取り出すため前面入口(27)をそれぞれ有する少なくとも2個の工作機械と、請求項3に従って構成した取扱マニピュレータ装置とを有する工作機械装置において、取扱マニピュレータ装置(1)をキャリッジ(5)上に工作機械に沿って移動可能に設け、および/または垂直軸線(4)の周りに360°以上回転可能にした工作機械装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2008−260120(P2008−260120A)
【公開日】平成20年10月30日(2008.10.30)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−99321(P2008−99321)
【出願日】平成20年4月7日(2008.4.7)
【出願人】(502454802)エロワ アーゲー (8)
【氏名又は名称原語表記】EROWA AG
【Fターム(参考)】