受信機
【課題】火災やガス漏れなどの非常時に、不慣れな管理者であっても適切且つ迅速に対処可能とし、正常監視状態で非常時と同様の動作を再現して容易に操作手順を練習可能とする。
【解決手段】音声ガイダンス処理部は受信警報時に主音響停止スイッチ64の操作を判別した際に、ガイダンスする内容がある場合に音声案内誘導灯76を点滅して音声案内スイッチ74の操作を促すと共に、音声案内スイッチ74の操作を判別する毎に、状況に応じた操作方法を示すガイダンスを音声により出力する。練習操作ガイダンス処理部は、監視状態で音声案内スイッチ74の操作を判別した際に操作練習モードを設定し、異常受信時の操作手順を示す操作練習ガイダンスを音声出力する。
【解決手段】音声ガイダンス処理部は受信警報時に主音響停止スイッチ64の操作を判別した際に、ガイダンスする内容がある場合に音声案内誘導灯76を点滅して音声案内スイッチ74の操作を促すと共に、音声案内スイッチ74の操作を判別する毎に、状況に応じた操作方法を示すガイダンスを音声により出力する。練習操作ガイダンス処理部は、監視状態で音声案内スイッチ74の操作を判別した際に操作練習モードを設定し、異常受信時の操作手順を示す操作練習ガイダンスを音声出力する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、警戒区域に引き出された回線に接続した検知器からの火災やガス漏れなどの異常検知信号を回線単位に受信して警報する受信機に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、自動火災報知設備に設けられたP型受信機にあっては、受信機から引き出された回線に発信機、感知器、ガス漏れ検知器を接続して回線単位に火災やガス漏れを監視しており、火災発生時やガス漏れ発生時には、音響や表示灯によって管理人の建物関係者に警報を出すようにしている。
【0003】
火災発生やガス漏れ発生により警報が出された場合、管理者は予め定められた取扱いの手順に従い、主音響停止、現場確認、消防機関への通報、初期消火、避難誘導という手順に従った一連のスイッチ操作や対処を行うことになる。
【0004】
また火災発生時やガス漏れ発生時に適切に対応操作できるようにするため、受信機の取扱説明書を見ながら操作練習を行うようにしている。
【特許文献1】特開平6−176289号公報
【特許文献2】特開2002−109651号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、このような従来のP型受信機にあっては、火災発生時やガス漏れ発生時の警報により、管理者があわててしまい、受信機を適切に操作することができない場合が想定される。
【0006】
また管理者が受信機の操作に慣れるために練習を行うには、受信機から他設備への連動、移報出力、音響などを停止し、実際に発信機や感知器を作動させて火災発報させるなどする必要があり、容易に操作練習をすることができないという問題があった。
【0007】
本発明は、火災やガス漏れなどの発生で警報が出された非常時に、不慣れな管理者であっても適切且つ迅速に対処可能とする受信機を提供することを目的とする。
【0008】
また本発明は、正常監視状態で非常時と同様の動作を再現して容易に操作手順を練習可能とする受信機を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明は、
警戒区域に引き出された回線に接続した、火災感知器やガス漏れ検知器等の検知器からの火災信号やガス漏れ信号等の検知信号を回線単位に受信した時に、異常の種別を示す代表灯と異常発生地区を示す地区表示灯を点滅又は点灯すると共に受信機主音響を鳴動する受信制御部と、
主音響を停止させる主音響停止スイッチと、
地区音響を一時的に停止させる地区音響一時停止スイッチと、
検知信号の受信時に停止に設定されていたスイッチを解除する断定スイッチと、
検知信号を受信して動作した受信機状態を監視状態に戻す復旧スイッチと、
を備えた受信機に於いて、
音声ガイダンスを出力させる音声案内スイッチと、
音声案内スイッチの近傍に配置された音声案内誘導灯と、
音響停止スイッチの操作を判別した際に、ガイダンスする内容がある場合に音声案内誘導灯を点滅して音声案内スイッチの操作を促すと共に、音声案内スイッチの操作を判別する毎に、状況に応じた操作方法を示すガイダンスを音声により出力する音声ガイダンス処理部と、
を設けたことを特徴とする。
【0010】
本発明の受信機は、更に、監視状態で音声案内スイッチの操作を判別した際に操作練習モードを設定し、異常受信時の操作手順を示す操作練習ガイダンスを音声により出力する操作練習ガイダンス処理部を設けたことを特徴とする。
【0011】
ここで、受信制御部は、感知器回線から火災検知信号、防排煙感知器回線からの火災信号、又はガス漏れ検知器回線からのガス漏れ信号を受信して火災代表灯、防排煙火災代表灯、又はガス漏れ代表灯を点滅又は点灯すると共に、感知器回線、防排煙感知器回線、又はガス漏れ検知器回線に対応した地区表示灯を点滅又は点灯し、更に主音響として、火災、防排煙火災、またはガス漏れに応じた内容の擬似警報音と異常内容を示す警報メッセージの組合せからなる音声警報を出力する。
【0012】
本発明の受信機に於いて、
音響停止スイッチは近傍に自己のスイッチ名称を表示すると共にスイッチ番号1を拡大表示し、
地区音響一時停止スイッチは近傍に自己のスイッチ名称を表示すると共にスイッチ番号2を拡大表示し、
復旧スイッチは近傍に自己のスイッチ名称を表示すると共にスイッチ番号3を拡大表示し、
音声ガイダンス処理部は、各スイッチの操作を指示するガイダンス内容として、スイッチ番号とスイッチ名称を指示する。
【0013】
更に、音響停止スイッチ、地区音響一時停止スイッチ及び復旧スイッチを配置した盤面に、スイッチ番号の操作順序を示す矢印マーカを表示する。
【0014】
音声ガイダンス処理部は、ガイダンス内容により指示したスイッチの操作を判別しない状態で音声案内スイッチの操作を判別した場合、ガイダンス内容を再度音声出力する。
【0015】
音声ガイダンス処理部は、復旧スイッチの操作を判別した時に、音声ガイダンスを終了する。
【0016】
音声ガイダンス処理部は、一連のガイダンス内容を音声案内スイッチの操作に応じて全て音声出力した場合、復旧スイッチの操作を判別して音声案内を終了するまでは、音声案内スイッチの操作を判別する毎に最後のガイダンス内容を繰り返し音声出力する。
【0017】
音声ガイダンス処理部は、火災受信時にあっては、
主音響停止後の最初の音声案内スイッチの操作を判別した時に、火災発信機又は感知器の動作と発生場所の確認を促すガイダンス内容を出力し、
2回目の音声案内スイッチの操作を判別した時に、地区音響鳴動中の場合は、火災時について火災の断定スイッチ操作を指示し、非火災時については地区音響停止スイッチによる地区音響一時停止の操作を指示するガイダンス内容を出力し、
2回目の音声案内スイッチの操作を判別した時に地区音響停止中の場合は、火災時については火災の断定スイッチ操作を指示し、非火災時については発信機又は感知器を復旧してから復旧スイッチの操作を指示するガイダンス内容を出力し、
断定スイッチの操作を判別した後に音声案内スイッチの操作を判別した時に、消防機関への通報、初期消火と避難誘導を指示するガイダンス内容を出力し、
復旧スイッチの操作を判別した時に音声案内を終了する。
【0018】
音声ガイダンス処理部は、防排煙設備からの火災受信時にあっては、
主音響停止後の最初の音声案内スイッチの操作を判別した時に、感知器の動作と発生場所の確認を促すガイダンス内容を出力し、
2回目の音声案内スイッチの操作を判別した時に、火災の場合は火災の断定スイッチ操作を指示し、非火災の場合は感知器が作動した原因を取り除いた後の復旧スイッチの操作を指示するガイダンス内容を出力し、
断定スイッチの操作を判別した後に音声案内スイッチの操作を判別した時に、消防機関への通報、初期消火と避難誘導を指示するガイダンス内容を出力し、
復旧スイッチの操作を判別した時に音声案内を終了する。
【0019】
音声ガイダンス処理部は、ガス漏れ受信時にあっては、
主音響停止後の最初の音声案内スイッチの操作を判別した時に、ガス漏れ検知器の動作と発生場所の確認を促すガイダンス内容を出力し、
2回目の音声案内スイッチの操作を判別した時に、ガス漏れの場合はガス漏れの断定スイッチ操作を指示し、ガス漏れでない場合はガス漏れ検知器が作動した原因を取り除いた後の復旧スイッチの操作を指示するガイダンス内容を出力し、
異常断定スイッチの操作を判別した後に音声案内スイッチの操作を判別した時に、ガス会社への通報を指示するガイダンス内容を出力し、
復旧スイッチの操作を判別した時に音声案内を終了する。
【0020】
操作練習ガイダンス処理部は、火災時の操作練習ガイダンス、防排煙設備動作時の操作練習ガイダンス、及びガス漏れ時の操作練習ガイダンスのカテゴリに分けて所定の順番で連続的に音声出力する。
【0021】
各カテゴリの操作練習ガイダンスは、火災又はガス漏れ時の操作練習ガイダンスと、火災又はガス漏れでない時の操作練習ガイダンスを含む。
【0022】
操作練習ガイダンス処理部は、操作練習モードの設定時は、スイッチ操作に伴う移報、連動、地区音響鳴動を含む外部に対する制御を禁止し、スイッチ操作に伴う表示のみを許容する。
【0023】
操作練習ガイダンス処理部は、操作練習モードの設定時に、受信機におけるスイッチ状態を保存し、操作練習モードの設定解除時に、受信機を保存したスイッチ状態に戻す。
【0024】
操作練習ガイダンス処理部は、操作練習モードの設定中に、火災又はガス漏れを受信した時、又は障害が発生した時、操作練習モードの設定を解除して監視状態に戻す。
【0025】
本発明の受信機は、更に、操作練習ガイダンスにおけるガイダンス内容の出力する順番を切替える切替スイッチを設けている。
【0026】
この切替スイッチは4つのキースイッチを十字に配置した十字型切替スイッチであり、
第1キースイッチにより音声ガイダンスのカテゴリを1つ後方に切替え、
第2キースイッチにより音声ガイダンスのカテゴリを1つ前方に切替え、
第3キースイッチにより音声ガイダンスの同一カテゴリに含まれる複数のガイダンスアイテムを1つ後方に切替え、
第4キースイッチにより音声ガイダンスの同一カテゴリに含まれる複数のガイダンスアイテムを1つ前方に切替える。
【発明の効果】
【0027】
本発明によれば、火災やガス漏れが発生した非常時にあっては、火災やガス漏れなどの異常検知信号を受信して主音響が鳴動したら、主音響停止スイッチを操作すると音声ガイダンス処理が起動し、音声案内スイッチを押すと、状況に合った適切な操作方法のガイダンス内容を音声によって知らせ、受信機の操作に不慣れな管理者であっても、音声ガイダンスに従いながら操作することで、非常時に適切な操作を行うことができる。
【0028】
また音声ガイダンスがある場合には、音声案内スイッチの横に配置している音声案内誘導灯が点滅して管理者に音声案内スイッチの操作を促しており、音声案内誘導灯の点滅を見て音声ガイダンスの利用に気づき、音声案内スイッチを押すことで、その時のスイッチ状況に合った操作ガイダンスが音声出力され、適切に操作できる。
【0029】
また操作に慣れている管理者であっても、非常時に現場確認のために受信機から離れるため、現場を確認して受信機に戻ってきたときに、どこまで操作していたか一瞬迷う場合があり、これを確認するためには手間と時間がかかるが、本発明にあっては、これまでの操作状況を確認したい場合には、点滅する音声案内誘導灯が示している音声案内スイッチを押すことで、その時のスイッチ状況に合った操作ガイダンスが音声出力され、それまでのスイッチ操作が簡単に確認でき、確認に手間取ることなく適切に次の操作が正しくできる。
【0030】
また、音声ガイダンスにより操作するスイッチについては、スイッチ名称に加えてスイッチ番号として1,2,3という数字を拡大表示しており、ガイダンス内容として「○番の○○スイッチを押して下さい」というようにスイッチ番号とスイッチ名称を指示することで、不慣れな管理者であっても音声により指示されたスイッチ番号から容易に操作すべきスイッチを把握して適切且つ容易に操作できる。
【0031】
更に音声ガイダンスにより操作するスイッチについては、操作する順番を示す矢印マーカが表示されており、あるスイッチの操作が音声により指示された場合、次に操作を指示されるスイッチを予測することができ、次に音声案内スイッチを押して出されたメッセージを聞いた時、既に次に操作するスイッチが予測できていたことで、迅速に指示されたスイッチを操作できる。
【0032】
また、音声出力されたガイダンス内容を別のことに注意を奪われて聞き逃したり、充分に把握できなかった場合には、再度、音声案内スイッチを押すと同じガイダンス内容が再び音声出力され、ガイダンス内容の確認が簡単にできる。
【0033】
また本発明によれば、正常監視時であれば、いつでも簡単に操作練習モードに入ることができ、操作練習モードでは、火災やガス漏れが発生した非常時と同様な表示を行いながら音声ガイダンスに従って操作練習の説明と指示が行われ、非常時の操作手順を効率的に学ぶことができる。
【0034】
また、操作練習モード中は、音声ガイダンスに従ってスイッチ操作を行っても、外部に対する制御は禁止されており、移報、連動制御、地区音響の鳴動などは一切行われずに受信機盤面での表示と警報のみとなり、外部への制御を停止する操作を必要とすることなく、簡単に操作練習を行うことができる。
【0035】
また操作練習モードを設定した際に、設定前のスイッチ状態を保存し、操作練習モード解除すると、操作練習前のスイッチ状態に戻り、監視状態におけるスイッチ状態を損なうことなく、操作練習ができる。
【0036】
また操作練習モード中に、火災やガス漏れなどの異常検知信号の受信があると、強制的に操作練習モードが解除されて監視状態となり、操作練習により本来の火災や
ガス漏れの監視可能が損なわれることがない。
【0037】
また、操作練習ガイダンスの音声出力は、火災時の操作練習ガイダンス、防排煙設備動作時の操作練習ガイダンス、及びガス漏れ時の操作練習ガイダンスのカテゴリに分けて所定の順番で連続的に音声出力され、また切替スイッチを操作することで、必要に応じてガイダンスのカテゴリの切替え、同一カテゴリの中でのガイダンスのアイテムの切替えが可能であり、管理者の習熟度などに応じて選択的に操作練習ガイダンスの音声出力ができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0038】
図1は本実施形態のP型受信機が設けられる防災監視システムを示した説明図である。図1において、P型受信機10は管理人室などに設置されており、P型受信機10からは建物の警戒区域に対し感知器回線12−1〜12−nが引き出されている。
【0039】
感知器回線12−1には感知器14と発信機16が接続されている。また感知器回線12−nには感知器14のみが接続されている。感知器14としては、光電式スポット型感知器、差動式スポット型感知器、定温式スポット型感知器など、各種のオンオフ型の感知器が使用される。
【0040】
P型受信機10からは更に発信機回線18が引き出され、ここに発信機16を接続している。またP型受信機10からはガス漏れ検知回線20が引き出され、ガス漏れ検知器22を接続している。
【0041】
更にP型受信機10からは制御回線24−1,24−2が引き出され、ここに防排煙機器として防火戸26やダンパ28を接続している。またP型受信機に対しては必要に応じてP型表示盤30が接続され、P型受信機10における監視表示内容を移報して表示できるようにしている。
【0042】
図2は本実施形態におけるP型受信機の機能構成を示したブロック図である。図2において、P型受信機にはMPU32が設けられ、MPU32に対し設けた受信回路部34−1〜34−nを介して感知器回線12−1〜12−nを引き出し、感知器14を接続している。
【0043】
またMPU32に対し、制御回路部35−1〜35−nを介して制御回線24−1〜24−nが引き出され、例えば制御機器として防火戸26やダンパ28を接続している。なお、ガス漏れ検知器については感知器14と同様な受信回路部を介して引き出されたガス漏れ検知器回線を設けているが、図2では省略している。
【0044】
またMPU32に対しては、表示部36、操作部37、スピーカ55を備えた音声出力部38、移報部40及びメモリ部41を設けている。
【0045】
MPU32にはプログラムの実行により実現される機能として、受信制御部42、音声ガイダンス処理部44及び操作練習ガイダンス処理部46が設けられている。受信制御部42は、警戒区域に引き出された例えば感知器回線に接続した感知器14からの火災検出信号を回線単位に受信した際に、火災代表灯、火災発生地区を示す地区表示灯を点滅または点灯すると共に、受信機主音響を鳴動する。
【0046】
音声ガイダンス処理部44は、受信制御部42による例えば火災受信時の主音響の鳴動に対し、操作部37に設けている主音響停止スイッチの操作による主音響停止を判別した際に、同じく操作部37に設けている後の説明で明らかにする音声案内スイッチの操作を判別するごとに、状況に応じた操作方法を示すガイダンスを音声により音声出力部38からスピーカ55を介して出力する。
【0047】
更に操作練習ガイダンス処理部46は、通常の監視状態で操作部37に設けている音声案内スイッチの例えば長押し操作を判別したときに操作練習モードを設定し、火災、ガス漏れなどの異常受信時の操作手順を示す操作練習ガイダンスを音声により出力し、この音声による操作練習ガイダンスに従ったスイッチ操作を行うことで、火災やガス漏れ受信時となる非常時の操作を学ぶことができる。
【0048】
図3は本実施形態におけるP型受信機の正面図と操作表示部を取り出して示した説明図であり、図4に代表表示部50を取り出して示し、図5に子扉を開いた状態で操作表示部54を取り出して示している。
【0049】
図3において、P型受信機10の盤面には、上部から代表表示部50、地区表示部52及び操作表示部54が設けられており、操作表示部54の下半分には開閉自在な小扉68が設けられている。
【0050】
代表表示部50には、火災代表灯56、ガス漏れ代表灯58及び防排煙代表灯60を設けている。なお、設備構成によってはガス漏れ警報設備や防排煙設備を設けない場合等もあり、その場合にはたとえば火災代表灯56のみが設けられる。
【0051】
地区表示部52には複数の地区表示灯61が設けられており、1つの地区表示灯61は1つの感知器回線に対応している。操作表示部54にはスピーカ55が設けられ、その詳細は右側に取り出して示す構成を有する。
【0052】
右側に取り出した操作表示部54において、そのほぼ中央には火災断定スイッチ62が設けられ、その右側に並べて主音響停止スイッチ64と地区音響一時停止スイッチ66が設けられている。また火災断定スイッチ62の左側には音声案内スイッチ74が設けられ、その左側の近傍に音声案内誘導灯76を設けている。
【0053】
主音響停止スイッチ64は、P型受信機10で火災やガス漏れなどを受信した際に鳴動する主音響を停止するスイッチである。地区音響一時停止スイッチ66は、P型受信機における火災やガス漏れの受信時の主音響に連動して鳴動する地区音響を一時的に停止するスイッチである。
【0054】
火災断定スイッチ62は、火災やガス漏れの受信時に停止に設定されていたスイッチを解除するスイッチである。なお、火災断定スイッチ62は火災以外にガス漏れも対象とすることから、異常断定スイッチということができ、ガス漏れ警報時には、ガス漏れ断定スイッチとして使用される。
【0055】
更に、常時露出状態にある操作表示部54の下側に設けた小扉68の内側には、破線で示すように復旧スイッチ70が設けられている。復旧スイッチ70は、火災やガス漏れを受信して動作したP型受信機10の受信機状態を通常の監視状態に戻すスイッチである。
【0056】
本実施形態にあっては、P型受信機10で火災またはガス漏れが受信されてスピーカ55から主音響警報が出された際に音響停止誘導灯が点滅し、主音響停止スイッチ64を押すと主音響が停止し、同時に音声案内誘導灯76が点滅し、この状態で音声案内スイッチ74を押すと、そのときの状況に応じた操作方法を示すガイダンスを音声出力の可能状態となる。
【0057】
音声案内誘導灯76は、その点滅により音声案内スイッチ74の操作を促す。このため、音声案内誘導灯76が点滅していればガイダンスする内容があることが分かり、この状態で音声案内スイッチ74を押すと、そのときの状況に応じた操作方法を示すガイダンスが音声により出力されることになる。
【0058】
音声案内スイッチ74の操作により出力されるガイダンスには、主音響停止スイッチ64、地区音響一時停止スイッチ66、火災断定スイッチ62、更に復旧スイッチ70を操作する指示が含まれている。この音声ガイダンスによる指示に対し管理者が容易に操作できるようにするため、主音響停止スイッチ64にはスイッチ名「音響停止」と同時に、その近くにスイッチ番号64aとして「1」が表示されている。
【0059】
また地区音響一時停止スイッチ66についてもスイッチ名称「地区音響一時停止」を表示すると共に、その近くにスイッチ番号66aとして「2」を拡大表示している。更に、操作表示部54の小扉68の内側に設けている復旧スイッチ70についても、小扉を開いて取り出した図5から明らかなように、復旧スイッチ70の右側にスイッチ名称「復旧」と併せて、スイッチ番号70aとして「3」が拡大表示されている。
【0060】
更に、操作表示部54に配置している主音響停止スイッチ64と地区音響一時停止スイッチ66の配置部分には矢印マーカ72が描かれている。矢印マーカ72は主音響停止スイッチ64の位置を開始位置として、右側の地区音響一時停止スイッチ66の位置に至り、更に右側に進んで下側に屈曲した先端に矢印を描いており、この矢印先頭の部分に復旧スイッチ70の操作を促す表示として「扉を開けて3へ」を表示している。
【0061】
このような矢印マーカ72の矢印の向きを、主音響停止スイッチ64、地区音響一時停止スイッチ66、更に小扉68の内側の復旧スイッチ70に向けて表示しておくことで、音声案内スイッチ74を押したときの音声ガイダンスで指示するスイッチの操作順を視覚的に理解できるようにしている。
【0062】
図4は図3の代表表示部50を取り出して示しており、代表表示部50には、火災代表灯56、ガス漏れ代表灯58及び防排煙代表灯60が設けられ、それぞれ固有のマークが描かれており、受信時にはそれぞれの表示灯が点滅して警報受信を示す。
【0063】
また火災代表灯56の下側には操作練習中灯77が設けられている。操作練習中灯77は通常の監視状態で図3に示す音声案内スイッチ74を長押しした際の操作練習モードの間、点滅し、操作練習モードにあることを表示する。
【0064】
図5の小扉68を開いた状態で示した操作表示部54の復旧スイッチ70の左側には、4つのキースイッチを十字状に配置した十字スイッチ78が設けられている。本実施形態にあっては、十字スイッチ78を利用して操作練習モード中における操作練習ガイダンスの順番を適宜に選択切替えできるようにしている。
【0065】
図6は本実施形態におけるP型受信機の音声ガイダンス処理を示したフローチャートである。図6において、ステップS1で火災やガス漏れなどの異常受信の有無をチェックしており、回線単位に行われる感知器またはガス漏れ検知器からの検知信号により異常を受信すると、ステップS2に進み、図3に示した受信した異常の種別を示す火災代表灯56、ガス漏れ代表灯58または防排煙代表灯60を点滅し、同時に地区表示部52に設けている信号を受信した回線に対応した地区表示灯を点滅する。
【0066】
続いてステップS3で主音響を鳴動する。本実施形態における主音響の鳴動は音声出力により行っており、異常の種別に応じた擬似警報音と異常内容を示す警報メッセージの組合せとなる音声メッセージを出力する。
【0067】
続いてステップS4で、作動した機器が発信機または感知器か否か判別し、発信機または感知器であった場合にはステップS5に進み、主音響として音声合成により異常の種類に応じた内容の擬似警報音と異常内容を示す警報メッセージの組合せとなる音声警報を出力する。例えば「“第1擬似音”火事です。火事です。発生場所を確認してください」を出力する。
【0068】
続いてステップS6に進み、主音響停止スイッチ64の押圧の有無を判別し、押圧を判別すると、ステップS7で主音響即ちステップS4で出力している警報メッセージを停止する。
【0069】
続いてステップS8で操作表示部54に設けている音声案内誘導灯76を点滅し、音声案内スイッチ74の操作により出力する操作ガイダンスがあることを示す。続いてステップS9で音声案内スイッチ74の操作に伴う音声ガイダンス処理が行われる。
【0070】
一方、ステップS4で火災または感知器作動でなかった場合には、ステップS11に進み、防排煙設備の感知器作動か否かチェックする。防排煙設備の感知器作動であった場合には、ステップS12に進み、「“第2擬似音”火事です。火事です。発生場所を確認してください」となる音声メッセージによる主音響出力を行う。
【0071】
またステップS11で防排煙設備の感知器作動でなかった場合には、ステップS13に進み、ガス漏れ検知器の作動を判別すると、ステップS14で「“第3擬似音”ガス漏れ発生。ガス漏れ発生。発生場所を確認してください」となる警報メッセージの音出力による主音響警報を行う。
【0072】
一方、ステップS1で異常受信のない通常の監視状態にあっては、ステップS15で音声案内スイッチ74の長押しの有無をチェックしており、音声案内スイッチ74が長押しされると、ステップS16に進み、操作練習処理を実行することになる。
【0073】
図7〜図10は、図6のステップS9における音声ガイダンス処理の詳細を示したフローチャートである。
【0074】
まず図7は音声ガイダンス処理における発信機作動時の処理の詳細を示したフローチャートである。
【0075】
図7において、音声ガイダンス処理は、ステップS1で発信機作動を判別すると、ステップS2に進み、このとき音声案内誘導灯76の点滅で操作を促している音声案内スイッチ74の操作を判別すると、ステップS3に進み、「発信機が押されました。発生した場所の状況を確認してください」の音声ガイダンスを出力する。なお、以下のフローチャートにおいて、灰色に塗り潰したブロックは音声出力されるガイダンス内容を示している。
【0076】
次にステップS4に進み、地区音響鳴動中か否かチェックし、鳴動中であればステップS5に進み、停止中であればステップS14に進む。地区音響鳴動中について進んだステップS5にあっては、音声ガイダンスとして「確認した結果、火災の場合は火災断定スイッチを押してください」を出力し、無音1秒を介してステップS6で音声ガイダンスとして「火災でない場合は、2番の地区音響一時停止スイッチを押してください」を出力する。
【0077】
ステップS5の音声ガイダンスの指示に従って火災断定スイッチ62を押すと、そのとき停止に設定されているスイッチが自動的に解除される。また、ステップS6の音声ガイダンスにより、現場確認により火災でなかった場合には、地区音響一時停止スイッチ66を操作して地区音響鳴動を停止する。
【0078】
ここで、ステップS6の音声ガイダンスにあっては、地区音響一時停止スイッチ66の操作指示として「2番の地区音響一時停止スイッチ」というようにスイッチ番号66aを指示しており、このため管理者は図3に示す操作表示部54の中に拡大表示されているスイッチ番号66aである「2」を見て、容易に指示された地区音響一時停止スイッチ66を押すことができる。
【0079】
なお、ステップS5の音声ガイダンスで指示した火災断定スイッチ62については、図3のように操作表示部54の中央に配置し、且つスイッチの周囲を例えば赤いリングで囲んで注意を促しており、したがって音声ガイダンスによる火災断定スイッチ62の操作受信については、管理者は迷うことなく直ちにそのスイッチを認識して操作することができる。
【0080】
続いてステップS7で、ステップS5で指示された火災断定スイッチ62の操作(押圧)の有無をチェックしており、火災断定スイッチ62の操作がなければ、ステップS8aで復旧スイッチ70の操作があるか否かチェックする。復旧スイッチ70の操作がないときはステップS8bに進んで音声案内スイッチ74の操作があるか否かチェックし、音声案内スイッチ74が再度操作されれば、ステップS5に戻り、再度、同じ操作ガイダンスをステップS5,S6で出力する。
【0081】
ステップS7で火災断定スイッチ62の押圧を判別すると、ステップS9に進み、火災断定処理の実行終了に伴い音声ガイダンスとして「火災断定処理しました」を出力する。
【0082】
続いてステップS10に進み、音声案内スイッチ74の操作を判別すると、ステップS11で音声ガイダンスとして「119番へ通報してください。状況に応じて初期消火や避難誘導を行ってください」を出力する。
【0083】
続いてステップS12で復旧スイッチ70の操作を判別するまで、ステップS10の音声案内スイッチ74の操作ごとにステップS11の音声ガイダンスの出力を繰り返すことになる。ステップS12で復旧スイッチの操作を判別すると、ステップS13で音声案内を終了する。
【0084】
一方、ステップS4で地区音響一時停止中を判別してステップS14に進んだ場合には、音声ガイダンスとして「確認した結果、火災の場合は火災断定スイッチを押してください」を出力し、続いてステップS15で「火災でない場合は、発信機を元に戻してから3番の復旧スイッチを押してください」を出力する。
【0085】
このため、現場確認により火災であった場合には、ステップS14の操作ガイダンスに従って火災断定スイッチ62を操作し、一方、火災でなかった場合にはステップS15の操作ガイダンスに従って復旧スイッチ70を操作することになる。
【0086】
続いてステップS16で復旧スイッチ70の操作を判別しており、復旧スイッチ70の操作がなければ、ステップS17で音声案内スイッチ74の操作を判別しており、再度、音声案内スイッチ74が操作されると、ステップS14及びS15の操作ガイダンスを出力する。
【0087】
ステップS16で復旧スイッチ70の操作が判別されると、ステップS18で音声案内を終了することになる。
【0088】
図8は図7に続く感知器作動時の音声ガイダンス処理の詳細を示したフローチャートである。図8の感知器作動時の音声ガイダンス処理となるステップS19〜S31の処理は、図7に示した発信機作動時のステップS1〜S13の処理に1対1に対応して音声ガイダンスにより指示するスイッチ操作は同じである。相違点は、ステップS3に対応したステップS21の音声ガイダンスで「感知器が作動しました」としている点だけであり、他の処理及び音声ガイダンスは同じである。
【0089】
図9は図8に続く防排煙設備の感知器作動時の音声ガイダンス処理を示したフローチャートである。図9の防排煙設備の感知器作動時の音声ガイダンス処理は、ステップS37〜S52の手順を備えている。
【0090】
防排煙設備の感知器作動にあっては、図7及び図8の発信機及び感知器の作動の場合のように地区音響鳴動がないことから、この地区音響鳴動に対応する処理を除いた処理となっている。
【0091】
即ち、ステップS37で防排煙用感知器作動を判別すると、ステップS38で音声案内スイッチ74の操作を判別し、ステップS39で音声ガイダンスとして「感知器が作動しました。発生した場所の状況を確認してください」を出力する。これは発信機及び感知器の場合と同じである。
【0092】
続いてステップS40で音声案内スイッチ74の操作を判別すると、ステップS41とステップS43の操作ガイダンスを無音1秒を挟んで出力し、これは図8に示した地区音響一時停止中のステップS32,S33の音声ガイダンスと同じである。
【0093】
即ち、ステップS41で「確認した結果、火災の場合は火災断定スイッチを押してください」を出力し、続いてステップS43で「火災でない場合は、感知器が作動した原因を取り除いてから3番の復旧スイッチを押してください」を出力する。
【0094】
続いてステップS44で火災断定スイッチ62の操作を判別すると、ステップS45で音声メッセージとして「火災断定処理をしました」を出力する。またステップS44で火災断定スイッチ62が操作されない場合は、ステップS50で復旧スイッチ70の操作の有無をチェックし、復旧スイッチも操作されない場合には、ステップS51で音声案内スイッチ74の操作を判別すると、ステップS41,S43の音声ガイダンスを再度、出力する。
【0095】
ステップS45で音声ガイダンスを出力した後は、ステップS46で音声案内スイッチ74の操作を判別すると、ステップS47で「119番へ通報してください。状況に応じて初期消火や避難誘導を行ってください」との音声ガイダンスを出力し、ステップS48で復旧スイッチ70が操作されるまで、ステップS46で音声案内スイッチ74が操作されるごとに、ステップS47の音声ガイダンスの出力を繰り返す。ステップS48で復旧スイッチ70の操作を判別すると、ステップS49で音声案内を終了する。
【0096】
一方、ステップS44で火災断定スイッチ62を操作することなく、ステップS50で復旧スイッチ70の操作が判別すると、ステップS52で音声案内を終了することになる。
【0097】
図10は図9に続くガス漏れ検知器作動時の音声ガイダンス処理の詳細を示したフローチャートである。図10のガス漏れ検知器作動時の音声ガイダンス処理は、ステップS53〜S68の手順を備えており、その手順は図9に示した防排煙設備の感知器作動の場合と基本的に同じであり、相違点は図9のステップS39,ステップS41,ステップ43、ステップS45の音声メッセージにおける「火災」が、図10のステップS55,S57,S59,S61では「ガス漏れ検知器」または「ガス漏れ」と変更されている。
【0098】
更に図9のステップS47に対応した図10のステップS63の音声ガイダンスにあっては、「ガス会社へ連絡し、指示に従ってください」といったガス漏れ検知の際の固有のガイダンス内容となっている。
【0099】
図11〜図16は、図6のステップS16における操作練習処理の詳細を示したフローチャートであり、灰色に塗り潰したブロックが操作練習のガイダンス内容を示している。
【0100】
図11は火災報知設備が作動して火災でなかったときの操作練習ガイダンス処理の詳細を示したフローチャートである。
【0101】
図11において、まずステップS1で図4に示した代表表示部50の左側下に設けている操作練習中灯77を点滅し、操作練習モード中にあることを表示する。次にステップS2でどのような操作練習を行うかの初期説明を行う。
【0102】
続いてステップS3で「火災時の操作方法の練習」を行う点と火災信号を受信した際の警報表示動作を説明する。続いてステップS4で警報受信に対し最初に行うスイッチ操作を説明する。この場合には、警報音が鳴ったら1番の主音響停止スイッチ64の操作を指示している。
【0103】
続いてステップS5で操作練習のための火災代表灯点滅と地区表示灯点滅が行われ、ステップS6で主音響鳴動の音声メッセージとして「“第1擬似音”火事です。火事です。発生場所を確認してください」を出力する。
【0104】
続いてステップS7で、ステップS4のガイダンス内容に基づく主音響停止スイッチ64の操作を判別すると、ステップS8で主音響停止に続く次の操作方法のガイダンスを出力する。この場合には、火災発生場所の状況確認と、火災であった場合に火災断定スイッチ62の操作を指示している。
【0105】
続いてステップS9で、ステップS8のガイダンス内容で指示された火災断定スイッチ62の操作を判別すると、ステップS11に進み、通常の警報受信時と同様、「火災断定処理しました」の操作メッセージが出力される。なお、ステップS9で火災断定スイッチの押圧操作が判別されるまでは、ステップS10で音声案内スイッチ74の操作を判別しており、音声案内スイッチが再び操作されると、ステップS8のガイダンス内容を再び出力する。
【0106】
ステップS11の操作ガイダンスの出力が済むと、ステップS12に進み、操作訓練のガイダンス内容として消防機関への通報と、状況に応じた初期消火や避難誘導の指示を出力する。最終的にステップS13で操作方法の練習終了を出力する。
【0107】
図12は図11に続く火災報知設備が作動して火災でなかったときの操作練習ガイダンス処理の詳細を示したフローチャートであり、ステップS14〜S29の手順を含んでいる。
【0108】
まずステップS14で操作方法の練習を行う条件として「火災でない場合」を示し、また最初に行われる警報受信動作を説明する。次にステップS15で警報動作に対する音声停止スイッチの操作を指示する。
【0109】
続いてステップS16で火災代表灯56と地区表示灯61を点滅し、ステップS17で図11のステップS6と同様、主音響鳴動に対応した警報メッセージを出力する。続いてステップS18で主音響停止スイッチ64の操作を判別すると、ステップS19に進み、火災発生場所の状況確認と、火災でない場合の2番の地区音響一時停止スイッチ66の操作を指示する操作練習ガイダンスを出力する。
【0110】
続いてステップS20で、操作を指示した地区音響一時停止スイッチ66の操作を判別すると、ステップS22で復旧のための処置と3番の復旧スイッチ70の操作を指示する。なお、ステップS20で地区音響一時停止スイッチの操作がない場合には、ステップS21で音声案内スイッチ74の操作の有無を判別し、音声案内スイッチ74が操作されると、ステップS19のガイダンス内容を再び出力する。
【0111】
ステップS22のガイダンス内容を出力した後、ステップS23で復旧スイッチ70の操作を判別すると、ステップS25に進み、火災代表灯56と地区表示灯61を消灯し、ステップS26でP型受信機が通常の監視状態に戻ったことと、現在停止状態にある2番の地区音響一時停止スイッチ66の操作による停止解除を指示する。
【0112】
続いてステップS27で地区音響一時停止スイッチ66の操作を判別すると、ステップS29で練習操作の終了を出力する。なお、ステップS27で地区音響一時停止スイッチ66の操作がなければ、ステップS28で音声案内スイッチ74を判別するごとに、ステップS26のガイダンス内容を再度、出力することになる。
【0113】
図13は図12に続く防排煙設備が作動して火災があったときの操作練習ガイダンス処理の詳細を示したフローチャートであり、ステップS30〜S42の手順を含んでいる。
【0114】
図13における防排煙設備が作動して火災であった場合の処理は、図11の火災報知設備が作動した場合のステップS2〜S13の手順と基本的に同じであり、図11のステップS2に対応した図13のステップS30におけるガイダンス内容が「防排煙設備が作動したときの操作方法の練習を行います」になっている点が相違している。もちろん、ステップS34における主音響警報のためのメッセージにあっては、図11のステップS6の「第1擬似音」に対し、防排煙設備の作動を示す「第2擬似音」になっている点が相違する。
【0115】
図14は図13に続く防排煙設備が作動して火災でなかったときの操作練習ガイダンス処理の詳細を示したフローチャートであり、図12のステップS14〜S29に示した火災報知設備において、火災でない場合の操作方法の練習における地区音響一時停止スイッチに関する処理を除いた処理に、ほぼ一致している。
【0116】
即ち、ステップS43で防排煙設備において火災でない場合の操作方法の練習を行う点と、火災信号を受信した際の受信機動作を示すガイダンス内容を出力した後、ステップS44で主音響出力に対する主音響停止スイッチ64の操作を指示する。
【0117】
続いてステップS45で火災信号の受信に伴う火災代表灯点滅と地区表示灯点滅を行った後、ステップS46で図13のステップS34と同様、「第2擬似音」を使用した音声警報を行い、ステップS47で主音響停止スイッチ64の操作を判別すると、ステップS48に進み、火災発生場所の状況確認と、火災でない場合の感知器作動の原因除去、及びその後の復旧スイッチ70の操作を指示するガイダンス内容を出力する。
【0118】
続いてステップS49で復旧スイッチ70の操作を判別すると、ステップS51で防排煙代表灯と地区表示灯を消灯し、ステップS52で復旧後の処理として防火戸の復旧を指示し、更に地区表示灯の点灯が消えたことでP型受信機が通常の監視状態に戻っていることをガイダンスする。最終的にステップS53で操作方法の練習終了を出力する。
【0119】
なお、ステップS49で復旧スイッチ70の操作を判別するまでは、ステップS50で音声案内スイッチ74の操作を判別するごとに、ステップS48の操作練習ガイダンスを繰り返し出力する。
【0120】
図15は図14に続くガス漏れ警報設備が作動してガス漏れがあったときの操作練習ガイダンス処理の詳細を示したフローチャートであり、ステップS54〜S65の手順を含んでいる。
【0121】
図15のステップS54〜S65の手順は、図13に示した防排煙設備で火災であったときのステップS30〜S42の手順に基本的に対応しており、図13における「防排煙設備」「火災」が、図15にあっては「ガス漏れ警報設備」「ガス漏れ時」となっている。また図15のステップS58におけるガス漏れ受信時の主音響警報としての警報音声は「“第3擬似音”ガス漏れ発生。ガス漏れ発生。発生場所を確認してください」とガス漏れ固有の内容となっている。
【0122】
更にステップS60の音声ガイダンスについては、主音響停止スイッチ64を操作した後のガイダンスとして、ガス漏れ発生場所の状況確認と、ガス漏れであった場合の火災断定スイッチの操作を指示している。この火災断定スイッチは、図3に示す火災断定スイッチ62の操作を意味する。
【0123】
ステップS62でガス漏れ断定スイッチの操作を判別すると、ステップS63で操作メッセージとして「ガス漏れ断定処理をしました」が出力され、ステップS64でガス漏れ固有のガイダンス内容として、ガス会社への連絡とその指示に従う旨の出力が行われ、最終的にステップS64で操作方法の練習終了を出力する。
【0124】
図16は図15に続くガス漏れ警報設備が作動してガス漏れでなかったときの操作練習ガイダンス処理の詳細を示したフローチャートであり、ステップS66〜S77の手順を含んでいる。
【0125】
この手順は図14に示した防排煙設備で火災でない場合の操作方法の練習の手順と基本的に同じであり、図14における「防排煙」が図16では「ガス漏れ」となっている。またステップS69におけるガス漏れ警報は、図15のステップS58と同じガス漏れ固有のものである。
【0126】
ステップS66〜S76のガス漏れ警報設備が作動してガス漏れでなかったときの操作練習ガイダンス処理が終了すると、最終的にステップS77ですべての操作方法の練習終了を出力し、一連の操作練習ガイダンス処理を終了して、図6のメインルーチンにリターンする。
【0127】
図17は図5の十字スイッチ78を取り出して示した説明図であり、十字スイッチ78には十字配置された4箇所に、上キー80、下キー82、右キー84及び左キー86を設けている。なお、各キーは正確にはキースイッチである。
【0128】
図17の十字スイッチ78に設けた4つのキーを操作練習モード中に操作することで、図11〜図16に示した一連の操作練習ガイダンスのガイダンス内容の出力を適宜に切り替えることができる。
【0129】
図18は本実施形態における操作練習ガイダンス内容の全体構成を示した説明図である。図18において、操作練習ガイダンス内容は、火災カテゴリ90、防排煙火災カテゴリ92及びガス漏れカテゴリ94の3つのカテゴリに分かれており、それぞれ順番に配置されている。
【0130】
火災カテゴリ90は火災音声内容1〜nで示す火災音声アイテム90−1〜90−nに分かれており、また防排煙火災カテゴリ92は防排煙音声内容1〜nで示す防排煙音声アイテム92−1〜92−nで構成され、更にガス漏れカテゴリ94はガス漏れ音声内容1〜nで示すガス漏れ音声アイテム94−1〜94−nで構成されている。このような操作練習ガイダンス内容に対し、図17の十字スイッチ78に設けた4つのキーは次のような切替えを指示する。
【0131】
(1)上キー80
次のカテゴリの先頭アイテムへの移行を指示する。
(2)下キー82
1つ前のカテゴリの先頭アイテムへの移行を指示する。
(3)右キー84
同一カテゴリの次のアイテムへの移行を指示する。
(4)左キー86
同一カテゴリの1つ前のアイテムへの移行を指示する。
【0132】
図19は、このような十字スイッチに設け4つのキーによる図18の操作練習ガイダンス内容の切替処理を示したフローチャートである。図19において、ステップS1で上キー80の操作を判別すると、ステップS2で次のカテゴリの先頭アイテムに移行する。例えば図18で防排煙火災カテゴリ92の例えば3番目の防排煙音声アイテム92−3にあるときに上キー80を操作すると、次のガス漏れカテゴリ94の先頭のガス漏れ音声アイテム94−1に移行する。
【0133】
またステップS3で下キー82の操作を判別すると、ステップS4で1つ前のカテゴリの先頭アイテムに移行する。例えば図18の斜線で示す防排煙音声アイテム92−3にあるときに下キー82を押すと、1つ前の火災カテゴリ90の先頭の火災音声アイテム90−1に移行する。
【0134】
次に、ステップS5で右キー84の操作を判別すると、ステップS6で同一カテゴリの次のアイテムに移行する。例えば図18の防排煙火災カテゴリ92の3番目の防排煙音声アイテム92−3にあるときに右キー84を操作すると、次の防排煙音声アイテム92−4に移行する。
【0135】
ステップS7で左キー86の操作を判別すると、ステップS8で同一カテゴリの前のアイテムに移行する。例えば、防排煙音声アイテム92−3にあるときに左キー86を操作すると、1つ前の防排煙音声アイテム92−2に移行する。
【0136】
このような図17に示す十字スイッチ78に設けた4つのキースイッチの操作により、操作練習モード中において、図18の操作練習ガイダンス処理の構成に従って、任意のカテゴリの任意のアイテムから必要に応じて操作練習のためのガイダンスを開始したり切り替えたりする操作が自由にできる。
【0137】
なお上記の実施形態にあっては、図3に示した火災断定スイッチ62についてはスイッチ番号の拡大表示を行っていないが、火災断定スイッチ62についても主音響停止スイッチ64、地区音響一時停止スイッチ66及び復旧スイッチ70のようにスイッチ番号の拡大表示を行い、このスイッチ番号とスイッチ名称をガイダンス内容として指示するようにしてもよい。
【0138】
また上記の実施形態に示した異常受信時の操作ガイダンスの内容及び操作練習のためのガイダンス内容は一例であり、必要に応じて適宜のガイダンス表現を用いてもよいことはもちろんである。
【0139】
また上記の実施形態から明らかなように、本実施形態が対象とするP型受信機10にあっては、受信機の盤面にスイッチ及び表示灯を設けているが、画像を表示するディスプレイは備えておらず、したがって本実施形態はP型受信機に限定されず、適宜の異常受信時において、受信機の操作表示部として画像表示を行うディスプレイを持たない装置構成につき、そのまま適用することができる。
【0140】
また本発明は上記の実施形態に限定されず、その目的と利点を損なうことのない適宜の変形を含み、更に上記の実施形態に示した数値による限定は受けない。
【図面の簡単な説明】
【0141】
【図1】本実施形態の受信機が設けられる防災監視システムを示した説明図
【図2】本実施形態の受信機における機能構成を示したブロック図
【図3】本実施形態における受信機の正面図と操作表示部を取り出して示した説明図
【図4】図3の代表表示部を取り出して示した説明図
【図5】図3の操作表示部を小扉を開いた状態で取り出して示した説明図
【図6】本実施形態における受信制御処理を示したフローチャート
【図7】図6のステップS9における発信機作動時の音声ガイダンスの処理の詳細を示したフローチャート
【図8】図7に続く感知器作動時の音声ガイダンス処理の詳細を示したフローチャート
【図9】図8に続く防排煙設備の感知器作動時の音声ガイダンスの処理の詳細を示したフローチャート
【図10】図9に続くガス漏れ検知器作動時の音声ガイダンスの処理の詳細を示したフローチャート
【図11】図6のステップS16における火災報知設備が作動して火災であった時の操作練習処理の詳細を示したフローチャート
【図12】図11に続く火災報知設備が作動して火災でなかった時の操作練習ガイダンス処理の詳細を示したフローチャート
【図13】図12に続く防排煙設備が作動して火災であった時の操作練習ガイダンス処理の詳細を示したフローチャート
【図14】図13に続く防排煙設備が作動して火災でなかった時の操作練習ガイダンス処理の詳細を示したフローチャート
【図15】図14に続くガス漏れ警報設備が作動してガス漏れであった時の操作練習ガイダンス処理の詳細を示したフローチャート
【図16】図15に続くガス漏れ警報設備が作動してガス漏れでなかった時の操作練習ガイダンス処理の詳細を示したフローチャート
【図17】図5の十字スイッチを取り出して示した説明図
【図18】本実施形態における操作練習ガイダンス内容の構成を示した説明図
【図19】本実施形態における十字スイッチによる操作訓練ガイダンスの操作処理を示したフローチャート
【符号の説明】
【0142】
10:P型受信機
12−1〜12−n:感知器回線
14:感知器
16:発信機
18:発信機回線
20:ガス漏れ検知回線
22:ガス漏れ検知器
24−1〜24−n:制御回線
26:防火戸
28:ダンパー
30:P型表示盤
32:MPU
34−1〜34−n:受信回路部
35−1〜35−n:制御回路部
36:表示部
37:操作部
38:音声出力部
40:移報部
41:メモリ部
42:受信制御部
44:音声ガイダンス処理部
46:操作練習ガイダンス処理部
50:代表表示部
52:地区表示部
54:操作表示部
55:スピーカ
56:火災代表灯
58:ガス漏れ代表灯
60:防排煙代表灯
61:地区表示灯
62:火災断定スイッチ
64:主音響停止スイッチ
64a,66a,68a:スイッチ番号
66:地区音響一時停止スイッチ
68:小扉
70:復旧スイッチ
72:矢印マーカ
74:音声案内スイッチ
76:音声案内誘導灯
77:操作練習中灯
78:十字スイッチ
80:上キー
82:下キー
84:右キー
86:左キー
90:火災カテゴリ
90−1〜90−n:火災音声アイテム
92:防排煙火災カテゴリ
92−1〜92−n:防排煙音声アイテム
94:ガス漏れカテゴリ
94−1〜94−n:ガス漏れ音声アイテム
【技術分野】
【0001】
本発明は、警戒区域に引き出された回線に接続した検知器からの火災やガス漏れなどの異常検知信号を回線単位に受信して警報する受信機に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、自動火災報知設備に設けられたP型受信機にあっては、受信機から引き出された回線に発信機、感知器、ガス漏れ検知器を接続して回線単位に火災やガス漏れを監視しており、火災発生時やガス漏れ発生時には、音響や表示灯によって管理人の建物関係者に警報を出すようにしている。
【0003】
火災発生やガス漏れ発生により警報が出された場合、管理者は予め定められた取扱いの手順に従い、主音響停止、現場確認、消防機関への通報、初期消火、避難誘導という手順に従った一連のスイッチ操作や対処を行うことになる。
【0004】
また火災発生時やガス漏れ発生時に適切に対応操作できるようにするため、受信機の取扱説明書を見ながら操作練習を行うようにしている。
【特許文献1】特開平6−176289号公報
【特許文献2】特開2002−109651号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、このような従来のP型受信機にあっては、火災発生時やガス漏れ発生時の警報により、管理者があわててしまい、受信機を適切に操作することができない場合が想定される。
【0006】
また管理者が受信機の操作に慣れるために練習を行うには、受信機から他設備への連動、移報出力、音響などを停止し、実際に発信機や感知器を作動させて火災発報させるなどする必要があり、容易に操作練習をすることができないという問題があった。
【0007】
本発明は、火災やガス漏れなどの発生で警報が出された非常時に、不慣れな管理者であっても適切且つ迅速に対処可能とする受信機を提供することを目的とする。
【0008】
また本発明は、正常監視状態で非常時と同様の動作を再現して容易に操作手順を練習可能とする受信機を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明は、
警戒区域に引き出された回線に接続した、火災感知器やガス漏れ検知器等の検知器からの火災信号やガス漏れ信号等の検知信号を回線単位に受信した時に、異常の種別を示す代表灯と異常発生地区を示す地区表示灯を点滅又は点灯すると共に受信機主音響を鳴動する受信制御部と、
主音響を停止させる主音響停止スイッチと、
地区音響を一時的に停止させる地区音響一時停止スイッチと、
検知信号の受信時に停止に設定されていたスイッチを解除する断定スイッチと、
検知信号を受信して動作した受信機状態を監視状態に戻す復旧スイッチと、
を備えた受信機に於いて、
音声ガイダンスを出力させる音声案内スイッチと、
音声案内スイッチの近傍に配置された音声案内誘導灯と、
音響停止スイッチの操作を判別した際に、ガイダンスする内容がある場合に音声案内誘導灯を点滅して音声案内スイッチの操作を促すと共に、音声案内スイッチの操作を判別する毎に、状況に応じた操作方法を示すガイダンスを音声により出力する音声ガイダンス処理部と、
を設けたことを特徴とする。
【0010】
本発明の受信機は、更に、監視状態で音声案内スイッチの操作を判別した際に操作練習モードを設定し、異常受信時の操作手順を示す操作練習ガイダンスを音声により出力する操作練習ガイダンス処理部を設けたことを特徴とする。
【0011】
ここで、受信制御部は、感知器回線から火災検知信号、防排煙感知器回線からの火災信号、又はガス漏れ検知器回線からのガス漏れ信号を受信して火災代表灯、防排煙火災代表灯、又はガス漏れ代表灯を点滅又は点灯すると共に、感知器回線、防排煙感知器回線、又はガス漏れ検知器回線に対応した地区表示灯を点滅又は点灯し、更に主音響として、火災、防排煙火災、またはガス漏れに応じた内容の擬似警報音と異常内容を示す警報メッセージの組合せからなる音声警報を出力する。
【0012】
本発明の受信機に於いて、
音響停止スイッチは近傍に自己のスイッチ名称を表示すると共にスイッチ番号1を拡大表示し、
地区音響一時停止スイッチは近傍に自己のスイッチ名称を表示すると共にスイッチ番号2を拡大表示し、
復旧スイッチは近傍に自己のスイッチ名称を表示すると共にスイッチ番号3を拡大表示し、
音声ガイダンス処理部は、各スイッチの操作を指示するガイダンス内容として、スイッチ番号とスイッチ名称を指示する。
【0013】
更に、音響停止スイッチ、地区音響一時停止スイッチ及び復旧スイッチを配置した盤面に、スイッチ番号の操作順序を示す矢印マーカを表示する。
【0014】
音声ガイダンス処理部は、ガイダンス内容により指示したスイッチの操作を判別しない状態で音声案内スイッチの操作を判別した場合、ガイダンス内容を再度音声出力する。
【0015】
音声ガイダンス処理部は、復旧スイッチの操作を判別した時に、音声ガイダンスを終了する。
【0016】
音声ガイダンス処理部は、一連のガイダンス内容を音声案内スイッチの操作に応じて全て音声出力した場合、復旧スイッチの操作を判別して音声案内を終了するまでは、音声案内スイッチの操作を判別する毎に最後のガイダンス内容を繰り返し音声出力する。
【0017】
音声ガイダンス処理部は、火災受信時にあっては、
主音響停止後の最初の音声案内スイッチの操作を判別した時に、火災発信機又は感知器の動作と発生場所の確認を促すガイダンス内容を出力し、
2回目の音声案内スイッチの操作を判別した時に、地区音響鳴動中の場合は、火災時について火災の断定スイッチ操作を指示し、非火災時については地区音響停止スイッチによる地区音響一時停止の操作を指示するガイダンス内容を出力し、
2回目の音声案内スイッチの操作を判別した時に地区音響停止中の場合は、火災時については火災の断定スイッチ操作を指示し、非火災時については発信機又は感知器を復旧してから復旧スイッチの操作を指示するガイダンス内容を出力し、
断定スイッチの操作を判別した後に音声案内スイッチの操作を判別した時に、消防機関への通報、初期消火と避難誘導を指示するガイダンス内容を出力し、
復旧スイッチの操作を判別した時に音声案内を終了する。
【0018】
音声ガイダンス処理部は、防排煙設備からの火災受信時にあっては、
主音響停止後の最初の音声案内スイッチの操作を判別した時に、感知器の動作と発生場所の確認を促すガイダンス内容を出力し、
2回目の音声案内スイッチの操作を判別した時に、火災の場合は火災の断定スイッチ操作を指示し、非火災の場合は感知器が作動した原因を取り除いた後の復旧スイッチの操作を指示するガイダンス内容を出力し、
断定スイッチの操作を判別した後に音声案内スイッチの操作を判別した時に、消防機関への通報、初期消火と避難誘導を指示するガイダンス内容を出力し、
復旧スイッチの操作を判別した時に音声案内を終了する。
【0019】
音声ガイダンス処理部は、ガス漏れ受信時にあっては、
主音響停止後の最初の音声案内スイッチの操作を判別した時に、ガス漏れ検知器の動作と発生場所の確認を促すガイダンス内容を出力し、
2回目の音声案内スイッチの操作を判別した時に、ガス漏れの場合はガス漏れの断定スイッチ操作を指示し、ガス漏れでない場合はガス漏れ検知器が作動した原因を取り除いた後の復旧スイッチの操作を指示するガイダンス内容を出力し、
異常断定スイッチの操作を判別した後に音声案内スイッチの操作を判別した時に、ガス会社への通報を指示するガイダンス内容を出力し、
復旧スイッチの操作を判別した時に音声案内を終了する。
【0020】
操作練習ガイダンス処理部は、火災時の操作練習ガイダンス、防排煙設備動作時の操作練習ガイダンス、及びガス漏れ時の操作練習ガイダンスのカテゴリに分けて所定の順番で連続的に音声出力する。
【0021】
各カテゴリの操作練習ガイダンスは、火災又はガス漏れ時の操作練習ガイダンスと、火災又はガス漏れでない時の操作練習ガイダンスを含む。
【0022】
操作練習ガイダンス処理部は、操作練習モードの設定時は、スイッチ操作に伴う移報、連動、地区音響鳴動を含む外部に対する制御を禁止し、スイッチ操作に伴う表示のみを許容する。
【0023】
操作練習ガイダンス処理部は、操作練習モードの設定時に、受信機におけるスイッチ状態を保存し、操作練習モードの設定解除時に、受信機を保存したスイッチ状態に戻す。
【0024】
操作練習ガイダンス処理部は、操作練習モードの設定中に、火災又はガス漏れを受信した時、又は障害が発生した時、操作練習モードの設定を解除して監視状態に戻す。
【0025】
本発明の受信機は、更に、操作練習ガイダンスにおけるガイダンス内容の出力する順番を切替える切替スイッチを設けている。
【0026】
この切替スイッチは4つのキースイッチを十字に配置した十字型切替スイッチであり、
第1キースイッチにより音声ガイダンスのカテゴリを1つ後方に切替え、
第2キースイッチにより音声ガイダンスのカテゴリを1つ前方に切替え、
第3キースイッチにより音声ガイダンスの同一カテゴリに含まれる複数のガイダンスアイテムを1つ後方に切替え、
第4キースイッチにより音声ガイダンスの同一カテゴリに含まれる複数のガイダンスアイテムを1つ前方に切替える。
【発明の効果】
【0027】
本発明によれば、火災やガス漏れが発生した非常時にあっては、火災やガス漏れなどの異常検知信号を受信して主音響が鳴動したら、主音響停止スイッチを操作すると音声ガイダンス処理が起動し、音声案内スイッチを押すと、状況に合った適切な操作方法のガイダンス内容を音声によって知らせ、受信機の操作に不慣れな管理者であっても、音声ガイダンスに従いながら操作することで、非常時に適切な操作を行うことができる。
【0028】
また音声ガイダンスがある場合には、音声案内スイッチの横に配置している音声案内誘導灯が点滅して管理者に音声案内スイッチの操作を促しており、音声案内誘導灯の点滅を見て音声ガイダンスの利用に気づき、音声案内スイッチを押すことで、その時のスイッチ状況に合った操作ガイダンスが音声出力され、適切に操作できる。
【0029】
また操作に慣れている管理者であっても、非常時に現場確認のために受信機から離れるため、現場を確認して受信機に戻ってきたときに、どこまで操作していたか一瞬迷う場合があり、これを確認するためには手間と時間がかかるが、本発明にあっては、これまでの操作状況を確認したい場合には、点滅する音声案内誘導灯が示している音声案内スイッチを押すことで、その時のスイッチ状況に合った操作ガイダンスが音声出力され、それまでのスイッチ操作が簡単に確認でき、確認に手間取ることなく適切に次の操作が正しくできる。
【0030】
また、音声ガイダンスにより操作するスイッチについては、スイッチ名称に加えてスイッチ番号として1,2,3という数字を拡大表示しており、ガイダンス内容として「○番の○○スイッチを押して下さい」というようにスイッチ番号とスイッチ名称を指示することで、不慣れな管理者であっても音声により指示されたスイッチ番号から容易に操作すべきスイッチを把握して適切且つ容易に操作できる。
【0031】
更に音声ガイダンスにより操作するスイッチについては、操作する順番を示す矢印マーカが表示されており、あるスイッチの操作が音声により指示された場合、次に操作を指示されるスイッチを予測することができ、次に音声案内スイッチを押して出されたメッセージを聞いた時、既に次に操作するスイッチが予測できていたことで、迅速に指示されたスイッチを操作できる。
【0032】
また、音声出力されたガイダンス内容を別のことに注意を奪われて聞き逃したり、充分に把握できなかった場合には、再度、音声案内スイッチを押すと同じガイダンス内容が再び音声出力され、ガイダンス内容の確認が簡単にできる。
【0033】
また本発明によれば、正常監視時であれば、いつでも簡単に操作練習モードに入ることができ、操作練習モードでは、火災やガス漏れが発生した非常時と同様な表示を行いながら音声ガイダンスに従って操作練習の説明と指示が行われ、非常時の操作手順を効率的に学ぶことができる。
【0034】
また、操作練習モード中は、音声ガイダンスに従ってスイッチ操作を行っても、外部に対する制御は禁止されており、移報、連動制御、地区音響の鳴動などは一切行われずに受信機盤面での表示と警報のみとなり、外部への制御を停止する操作を必要とすることなく、簡単に操作練習を行うことができる。
【0035】
また操作練習モードを設定した際に、設定前のスイッチ状態を保存し、操作練習モード解除すると、操作練習前のスイッチ状態に戻り、監視状態におけるスイッチ状態を損なうことなく、操作練習ができる。
【0036】
また操作練習モード中に、火災やガス漏れなどの異常検知信号の受信があると、強制的に操作練習モードが解除されて監視状態となり、操作練習により本来の火災や
ガス漏れの監視可能が損なわれることがない。
【0037】
また、操作練習ガイダンスの音声出力は、火災時の操作練習ガイダンス、防排煙設備動作時の操作練習ガイダンス、及びガス漏れ時の操作練習ガイダンスのカテゴリに分けて所定の順番で連続的に音声出力され、また切替スイッチを操作することで、必要に応じてガイダンスのカテゴリの切替え、同一カテゴリの中でのガイダンスのアイテムの切替えが可能であり、管理者の習熟度などに応じて選択的に操作練習ガイダンスの音声出力ができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0038】
図1は本実施形態のP型受信機が設けられる防災監視システムを示した説明図である。図1において、P型受信機10は管理人室などに設置されており、P型受信機10からは建物の警戒区域に対し感知器回線12−1〜12−nが引き出されている。
【0039】
感知器回線12−1には感知器14と発信機16が接続されている。また感知器回線12−nには感知器14のみが接続されている。感知器14としては、光電式スポット型感知器、差動式スポット型感知器、定温式スポット型感知器など、各種のオンオフ型の感知器が使用される。
【0040】
P型受信機10からは更に発信機回線18が引き出され、ここに発信機16を接続している。またP型受信機10からはガス漏れ検知回線20が引き出され、ガス漏れ検知器22を接続している。
【0041】
更にP型受信機10からは制御回線24−1,24−2が引き出され、ここに防排煙機器として防火戸26やダンパ28を接続している。またP型受信機に対しては必要に応じてP型表示盤30が接続され、P型受信機10における監視表示内容を移報して表示できるようにしている。
【0042】
図2は本実施形態におけるP型受信機の機能構成を示したブロック図である。図2において、P型受信機にはMPU32が設けられ、MPU32に対し設けた受信回路部34−1〜34−nを介して感知器回線12−1〜12−nを引き出し、感知器14を接続している。
【0043】
またMPU32に対し、制御回路部35−1〜35−nを介して制御回線24−1〜24−nが引き出され、例えば制御機器として防火戸26やダンパ28を接続している。なお、ガス漏れ検知器については感知器14と同様な受信回路部を介して引き出されたガス漏れ検知器回線を設けているが、図2では省略している。
【0044】
またMPU32に対しては、表示部36、操作部37、スピーカ55を備えた音声出力部38、移報部40及びメモリ部41を設けている。
【0045】
MPU32にはプログラムの実行により実現される機能として、受信制御部42、音声ガイダンス処理部44及び操作練習ガイダンス処理部46が設けられている。受信制御部42は、警戒区域に引き出された例えば感知器回線に接続した感知器14からの火災検出信号を回線単位に受信した際に、火災代表灯、火災発生地区を示す地区表示灯を点滅または点灯すると共に、受信機主音響を鳴動する。
【0046】
音声ガイダンス処理部44は、受信制御部42による例えば火災受信時の主音響の鳴動に対し、操作部37に設けている主音響停止スイッチの操作による主音響停止を判別した際に、同じく操作部37に設けている後の説明で明らかにする音声案内スイッチの操作を判別するごとに、状況に応じた操作方法を示すガイダンスを音声により音声出力部38からスピーカ55を介して出力する。
【0047】
更に操作練習ガイダンス処理部46は、通常の監視状態で操作部37に設けている音声案内スイッチの例えば長押し操作を判別したときに操作練習モードを設定し、火災、ガス漏れなどの異常受信時の操作手順を示す操作練習ガイダンスを音声により出力し、この音声による操作練習ガイダンスに従ったスイッチ操作を行うことで、火災やガス漏れ受信時となる非常時の操作を学ぶことができる。
【0048】
図3は本実施形態におけるP型受信機の正面図と操作表示部を取り出して示した説明図であり、図4に代表表示部50を取り出して示し、図5に子扉を開いた状態で操作表示部54を取り出して示している。
【0049】
図3において、P型受信機10の盤面には、上部から代表表示部50、地区表示部52及び操作表示部54が設けられており、操作表示部54の下半分には開閉自在な小扉68が設けられている。
【0050】
代表表示部50には、火災代表灯56、ガス漏れ代表灯58及び防排煙代表灯60を設けている。なお、設備構成によってはガス漏れ警報設備や防排煙設備を設けない場合等もあり、その場合にはたとえば火災代表灯56のみが設けられる。
【0051】
地区表示部52には複数の地区表示灯61が設けられており、1つの地区表示灯61は1つの感知器回線に対応している。操作表示部54にはスピーカ55が設けられ、その詳細は右側に取り出して示す構成を有する。
【0052】
右側に取り出した操作表示部54において、そのほぼ中央には火災断定スイッチ62が設けられ、その右側に並べて主音響停止スイッチ64と地区音響一時停止スイッチ66が設けられている。また火災断定スイッチ62の左側には音声案内スイッチ74が設けられ、その左側の近傍に音声案内誘導灯76を設けている。
【0053】
主音響停止スイッチ64は、P型受信機10で火災やガス漏れなどを受信した際に鳴動する主音響を停止するスイッチである。地区音響一時停止スイッチ66は、P型受信機における火災やガス漏れの受信時の主音響に連動して鳴動する地区音響を一時的に停止するスイッチである。
【0054】
火災断定スイッチ62は、火災やガス漏れの受信時に停止に設定されていたスイッチを解除するスイッチである。なお、火災断定スイッチ62は火災以外にガス漏れも対象とすることから、異常断定スイッチということができ、ガス漏れ警報時には、ガス漏れ断定スイッチとして使用される。
【0055】
更に、常時露出状態にある操作表示部54の下側に設けた小扉68の内側には、破線で示すように復旧スイッチ70が設けられている。復旧スイッチ70は、火災やガス漏れを受信して動作したP型受信機10の受信機状態を通常の監視状態に戻すスイッチである。
【0056】
本実施形態にあっては、P型受信機10で火災またはガス漏れが受信されてスピーカ55から主音響警報が出された際に音響停止誘導灯が点滅し、主音響停止スイッチ64を押すと主音響が停止し、同時に音声案内誘導灯76が点滅し、この状態で音声案内スイッチ74を押すと、そのときの状況に応じた操作方法を示すガイダンスを音声出力の可能状態となる。
【0057】
音声案内誘導灯76は、その点滅により音声案内スイッチ74の操作を促す。このため、音声案内誘導灯76が点滅していればガイダンスする内容があることが分かり、この状態で音声案内スイッチ74を押すと、そのときの状況に応じた操作方法を示すガイダンスが音声により出力されることになる。
【0058】
音声案内スイッチ74の操作により出力されるガイダンスには、主音響停止スイッチ64、地区音響一時停止スイッチ66、火災断定スイッチ62、更に復旧スイッチ70を操作する指示が含まれている。この音声ガイダンスによる指示に対し管理者が容易に操作できるようにするため、主音響停止スイッチ64にはスイッチ名「音響停止」と同時に、その近くにスイッチ番号64aとして「1」が表示されている。
【0059】
また地区音響一時停止スイッチ66についてもスイッチ名称「地区音響一時停止」を表示すると共に、その近くにスイッチ番号66aとして「2」を拡大表示している。更に、操作表示部54の小扉68の内側に設けている復旧スイッチ70についても、小扉を開いて取り出した図5から明らかなように、復旧スイッチ70の右側にスイッチ名称「復旧」と併せて、スイッチ番号70aとして「3」が拡大表示されている。
【0060】
更に、操作表示部54に配置している主音響停止スイッチ64と地区音響一時停止スイッチ66の配置部分には矢印マーカ72が描かれている。矢印マーカ72は主音響停止スイッチ64の位置を開始位置として、右側の地区音響一時停止スイッチ66の位置に至り、更に右側に進んで下側に屈曲した先端に矢印を描いており、この矢印先頭の部分に復旧スイッチ70の操作を促す表示として「扉を開けて3へ」を表示している。
【0061】
このような矢印マーカ72の矢印の向きを、主音響停止スイッチ64、地区音響一時停止スイッチ66、更に小扉68の内側の復旧スイッチ70に向けて表示しておくことで、音声案内スイッチ74を押したときの音声ガイダンスで指示するスイッチの操作順を視覚的に理解できるようにしている。
【0062】
図4は図3の代表表示部50を取り出して示しており、代表表示部50には、火災代表灯56、ガス漏れ代表灯58及び防排煙代表灯60が設けられ、それぞれ固有のマークが描かれており、受信時にはそれぞれの表示灯が点滅して警報受信を示す。
【0063】
また火災代表灯56の下側には操作練習中灯77が設けられている。操作練習中灯77は通常の監視状態で図3に示す音声案内スイッチ74を長押しした際の操作練習モードの間、点滅し、操作練習モードにあることを表示する。
【0064】
図5の小扉68を開いた状態で示した操作表示部54の復旧スイッチ70の左側には、4つのキースイッチを十字状に配置した十字スイッチ78が設けられている。本実施形態にあっては、十字スイッチ78を利用して操作練習モード中における操作練習ガイダンスの順番を適宜に選択切替えできるようにしている。
【0065】
図6は本実施形態におけるP型受信機の音声ガイダンス処理を示したフローチャートである。図6において、ステップS1で火災やガス漏れなどの異常受信の有無をチェックしており、回線単位に行われる感知器またはガス漏れ検知器からの検知信号により異常を受信すると、ステップS2に進み、図3に示した受信した異常の種別を示す火災代表灯56、ガス漏れ代表灯58または防排煙代表灯60を点滅し、同時に地区表示部52に設けている信号を受信した回線に対応した地区表示灯を点滅する。
【0066】
続いてステップS3で主音響を鳴動する。本実施形態における主音響の鳴動は音声出力により行っており、異常の種別に応じた擬似警報音と異常内容を示す警報メッセージの組合せとなる音声メッセージを出力する。
【0067】
続いてステップS4で、作動した機器が発信機または感知器か否か判別し、発信機または感知器であった場合にはステップS5に進み、主音響として音声合成により異常の種類に応じた内容の擬似警報音と異常内容を示す警報メッセージの組合せとなる音声警報を出力する。例えば「“第1擬似音”火事です。火事です。発生場所を確認してください」を出力する。
【0068】
続いてステップS6に進み、主音響停止スイッチ64の押圧の有無を判別し、押圧を判別すると、ステップS7で主音響即ちステップS4で出力している警報メッセージを停止する。
【0069】
続いてステップS8で操作表示部54に設けている音声案内誘導灯76を点滅し、音声案内スイッチ74の操作により出力する操作ガイダンスがあることを示す。続いてステップS9で音声案内スイッチ74の操作に伴う音声ガイダンス処理が行われる。
【0070】
一方、ステップS4で火災または感知器作動でなかった場合には、ステップS11に進み、防排煙設備の感知器作動か否かチェックする。防排煙設備の感知器作動であった場合には、ステップS12に進み、「“第2擬似音”火事です。火事です。発生場所を確認してください」となる音声メッセージによる主音響出力を行う。
【0071】
またステップS11で防排煙設備の感知器作動でなかった場合には、ステップS13に進み、ガス漏れ検知器の作動を判別すると、ステップS14で「“第3擬似音”ガス漏れ発生。ガス漏れ発生。発生場所を確認してください」となる警報メッセージの音出力による主音響警報を行う。
【0072】
一方、ステップS1で異常受信のない通常の監視状態にあっては、ステップS15で音声案内スイッチ74の長押しの有無をチェックしており、音声案内スイッチ74が長押しされると、ステップS16に進み、操作練習処理を実行することになる。
【0073】
図7〜図10は、図6のステップS9における音声ガイダンス処理の詳細を示したフローチャートである。
【0074】
まず図7は音声ガイダンス処理における発信機作動時の処理の詳細を示したフローチャートである。
【0075】
図7において、音声ガイダンス処理は、ステップS1で発信機作動を判別すると、ステップS2に進み、このとき音声案内誘導灯76の点滅で操作を促している音声案内スイッチ74の操作を判別すると、ステップS3に進み、「発信機が押されました。発生した場所の状況を確認してください」の音声ガイダンスを出力する。なお、以下のフローチャートにおいて、灰色に塗り潰したブロックは音声出力されるガイダンス内容を示している。
【0076】
次にステップS4に進み、地区音響鳴動中か否かチェックし、鳴動中であればステップS5に進み、停止中であればステップS14に進む。地区音響鳴動中について進んだステップS5にあっては、音声ガイダンスとして「確認した結果、火災の場合は火災断定スイッチを押してください」を出力し、無音1秒を介してステップS6で音声ガイダンスとして「火災でない場合は、2番の地区音響一時停止スイッチを押してください」を出力する。
【0077】
ステップS5の音声ガイダンスの指示に従って火災断定スイッチ62を押すと、そのとき停止に設定されているスイッチが自動的に解除される。また、ステップS6の音声ガイダンスにより、現場確認により火災でなかった場合には、地区音響一時停止スイッチ66を操作して地区音響鳴動を停止する。
【0078】
ここで、ステップS6の音声ガイダンスにあっては、地区音響一時停止スイッチ66の操作指示として「2番の地区音響一時停止スイッチ」というようにスイッチ番号66aを指示しており、このため管理者は図3に示す操作表示部54の中に拡大表示されているスイッチ番号66aである「2」を見て、容易に指示された地区音響一時停止スイッチ66を押すことができる。
【0079】
なお、ステップS5の音声ガイダンスで指示した火災断定スイッチ62については、図3のように操作表示部54の中央に配置し、且つスイッチの周囲を例えば赤いリングで囲んで注意を促しており、したがって音声ガイダンスによる火災断定スイッチ62の操作受信については、管理者は迷うことなく直ちにそのスイッチを認識して操作することができる。
【0080】
続いてステップS7で、ステップS5で指示された火災断定スイッチ62の操作(押圧)の有無をチェックしており、火災断定スイッチ62の操作がなければ、ステップS8aで復旧スイッチ70の操作があるか否かチェックする。復旧スイッチ70の操作がないときはステップS8bに進んで音声案内スイッチ74の操作があるか否かチェックし、音声案内スイッチ74が再度操作されれば、ステップS5に戻り、再度、同じ操作ガイダンスをステップS5,S6で出力する。
【0081】
ステップS7で火災断定スイッチ62の押圧を判別すると、ステップS9に進み、火災断定処理の実行終了に伴い音声ガイダンスとして「火災断定処理しました」を出力する。
【0082】
続いてステップS10に進み、音声案内スイッチ74の操作を判別すると、ステップS11で音声ガイダンスとして「119番へ通報してください。状況に応じて初期消火や避難誘導を行ってください」を出力する。
【0083】
続いてステップS12で復旧スイッチ70の操作を判別するまで、ステップS10の音声案内スイッチ74の操作ごとにステップS11の音声ガイダンスの出力を繰り返すことになる。ステップS12で復旧スイッチの操作を判別すると、ステップS13で音声案内を終了する。
【0084】
一方、ステップS4で地区音響一時停止中を判別してステップS14に進んだ場合には、音声ガイダンスとして「確認した結果、火災の場合は火災断定スイッチを押してください」を出力し、続いてステップS15で「火災でない場合は、発信機を元に戻してから3番の復旧スイッチを押してください」を出力する。
【0085】
このため、現場確認により火災であった場合には、ステップS14の操作ガイダンスに従って火災断定スイッチ62を操作し、一方、火災でなかった場合にはステップS15の操作ガイダンスに従って復旧スイッチ70を操作することになる。
【0086】
続いてステップS16で復旧スイッチ70の操作を判別しており、復旧スイッチ70の操作がなければ、ステップS17で音声案内スイッチ74の操作を判別しており、再度、音声案内スイッチ74が操作されると、ステップS14及びS15の操作ガイダンスを出力する。
【0087】
ステップS16で復旧スイッチ70の操作が判別されると、ステップS18で音声案内を終了することになる。
【0088】
図8は図7に続く感知器作動時の音声ガイダンス処理の詳細を示したフローチャートである。図8の感知器作動時の音声ガイダンス処理となるステップS19〜S31の処理は、図7に示した発信機作動時のステップS1〜S13の処理に1対1に対応して音声ガイダンスにより指示するスイッチ操作は同じである。相違点は、ステップS3に対応したステップS21の音声ガイダンスで「感知器が作動しました」としている点だけであり、他の処理及び音声ガイダンスは同じである。
【0089】
図9は図8に続く防排煙設備の感知器作動時の音声ガイダンス処理を示したフローチャートである。図9の防排煙設備の感知器作動時の音声ガイダンス処理は、ステップS37〜S52の手順を備えている。
【0090】
防排煙設備の感知器作動にあっては、図7及び図8の発信機及び感知器の作動の場合のように地区音響鳴動がないことから、この地区音響鳴動に対応する処理を除いた処理となっている。
【0091】
即ち、ステップS37で防排煙用感知器作動を判別すると、ステップS38で音声案内スイッチ74の操作を判別し、ステップS39で音声ガイダンスとして「感知器が作動しました。発生した場所の状況を確認してください」を出力する。これは発信機及び感知器の場合と同じである。
【0092】
続いてステップS40で音声案内スイッチ74の操作を判別すると、ステップS41とステップS43の操作ガイダンスを無音1秒を挟んで出力し、これは図8に示した地区音響一時停止中のステップS32,S33の音声ガイダンスと同じである。
【0093】
即ち、ステップS41で「確認した結果、火災の場合は火災断定スイッチを押してください」を出力し、続いてステップS43で「火災でない場合は、感知器が作動した原因を取り除いてから3番の復旧スイッチを押してください」を出力する。
【0094】
続いてステップS44で火災断定スイッチ62の操作を判別すると、ステップS45で音声メッセージとして「火災断定処理をしました」を出力する。またステップS44で火災断定スイッチ62が操作されない場合は、ステップS50で復旧スイッチ70の操作の有無をチェックし、復旧スイッチも操作されない場合には、ステップS51で音声案内スイッチ74の操作を判別すると、ステップS41,S43の音声ガイダンスを再度、出力する。
【0095】
ステップS45で音声ガイダンスを出力した後は、ステップS46で音声案内スイッチ74の操作を判別すると、ステップS47で「119番へ通報してください。状況に応じて初期消火や避難誘導を行ってください」との音声ガイダンスを出力し、ステップS48で復旧スイッチ70が操作されるまで、ステップS46で音声案内スイッチ74が操作されるごとに、ステップS47の音声ガイダンスの出力を繰り返す。ステップS48で復旧スイッチ70の操作を判別すると、ステップS49で音声案内を終了する。
【0096】
一方、ステップS44で火災断定スイッチ62を操作することなく、ステップS50で復旧スイッチ70の操作が判別すると、ステップS52で音声案内を終了することになる。
【0097】
図10は図9に続くガス漏れ検知器作動時の音声ガイダンス処理の詳細を示したフローチャートである。図10のガス漏れ検知器作動時の音声ガイダンス処理は、ステップS53〜S68の手順を備えており、その手順は図9に示した防排煙設備の感知器作動の場合と基本的に同じであり、相違点は図9のステップS39,ステップS41,ステップ43、ステップS45の音声メッセージにおける「火災」が、図10のステップS55,S57,S59,S61では「ガス漏れ検知器」または「ガス漏れ」と変更されている。
【0098】
更に図9のステップS47に対応した図10のステップS63の音声ガイダンスにあっては、「ガス会社へ連絡し、指示に従ってください」といったガス漏れ検知の際の固有のガイダンス内容となっている。
【0099】
図11〜図16は、図6のステップS16における操作練習処理の詳細を示したフローチャートであり、灰色に塗り潰したブロックが操作練習のガイダンス内容を示している。
【0100】
図11は火災報知設備が作動して火災でなかったときの操作練習ガイダンス処理の詳細を示したフローチャートである。
【0101】
図11において、まずステップS1で図4に示した代表表示部50の左側下に設けている操作練習中灯77を点滅し、操作練習モード中にあることを表示する。次にステップS2でどのような操作練習を行うかの初期説明を行う。
【0102】
続いてステップS3で「火災時の操作方法の練習」を行う点と火災信号を受信した際の警報表示動作を説明する。続いてステップS4で警報受信に対し最初に行うスイッチ操作を説明する。この場合には、警報音が鳴ったら1番の主音響停止スイッチ64の操作を指示している。
【0103】
続いてステップS5で操作練習のための火災代表灯点滅と地区表示灯点滅が行われ、ステップS6で主音響鳴動の音声メッセージとして「“第1擬似音”火事です。火事です。発生場所を確認してください」を出力する。
【0104】
続いてステップS7で、ステップS4のガイダンス内容に基づく主音響停止スイッチ64の操作を判別すると、ステップS8で主音響停止に続く次の操作方法のガイダンスを出力する。この場合には、火災発生場所の状況確認と、火災であった場合に火災断定スイッチ62の操作を指示している。
【0105】
続いてステップS9で、ステップS8のガイダンス内容で指示された火災断定スイッチ62の操作を判別すると、ステップS11に進み、通常の警報受信時と同様、「火災断定処理しました」の操作メッセージが出力される。なお、ステップS9で火災断定スイッチの押圧操作が判別されるまでは、ステップS10で音声案内スイッチ74の操作を判別しており、音声案内スイッチが再び操作されると、ステップS8のガイダンス内容を再び出力する。
【0106】
ステップS11の操作ガイダンスの出力が済むと、ステップS12に進み、操作訓練のガイダンス内容として消防機関への通報と、状況に応じた初期消火や避難誘導の指示を出力する。最終的にステップS13で操作方法の練習終了を出力する。
【0107】
図12は図11に続く火災報知設備が作動して火災でなかったときの操作練習ガイダンス処理の詳細を示したフローチャートであり、ステップS14〜S29の手順を含んでいる。
【0108】
まずステップS14で操作方法の練習を行う条件として「火災でない場合」を示し、また最初に行われる警報受信動作を説明する。次にステップS15で警報動作に対する音声停止スイッチの操作を指示する。
【0109】
続いてステップS16で火災代表灯56と地区表示灯61を点滅し、ステップS17で図11のステップS6と同様、主音響鳴動に対応した警報メッセージを出力する。続いてステップS18で主音響停止スイッチ64の操作を判別すると、ステップS19に進み、火災発生場所の状況確認と、火災でない場合の2番の地区音響一時停止スイッチ66の操作を指示する操作練習ガイダンスを出力する。
【0110】
続いてステップS20で、操作を指示した地区音響一時停止スイッチ66の操作を判別すると、ステップS22で復旧のための処置と3番の復旧スイッチ70の操作を指示する。なお、ステップS20で地区音響一時停止スイッチの操作がない場合には、ステップS21で音声案内スイッチ74の操作の有無を判別し、音声案内スイッチ74が操作されると、ステップS19のガイダンス内容を再び出力する。
【0111】
ステップS22のガイダンス内容を出力した後、ステップS23で復旧スイッチ70の操作を判別すると、ステップS25に進み、火災代表灯56と地区表示灯61を消灯し、ステップS26でP型受信機が通常の監視状態に戻ったことと、現在停止状態にある2番の地区音響一時停止スイッチ66の操作による停止解除を指示する。
【0112】
続いてステップS27で地区音響一時停止スイッチ66の操作を判別すると、ステップS29で練習操作の終了を出力する。なお、ステップS27で地区音響一時停止スイッチ66の操作がなければ、ステップS28で音声案内スイッチ74を判別するごとに、ステップS26のガイダンス内容を再度、出力することになる。
【0113】
図13は図12に続く防排煙設備が作動して火災があったときの操作練習ガイダンス処理の詳細を示したフローチャートであり、ステップS30〜S42の手順を含んでいる。
【0114】
図13における防排煙設備が作動して火災であった場合の処理は、図11の火災報知設備が作動した場合のステップS2〜S13の手順と基本的に同じであり、図11のステップS2に対応した図13のステップS30におけるガイダンス内容が「防排煙設備が作動したときの操作方法の練習を行います」になっている点が相違している。もちろん、ステップS34における主音響警報のためのメッセージにあっては、図11のステップS6の「第1擬似音」に対し、防排煙設備の作動を示す「第2擬似音」になっている点が相違する。
【0115】
図14は図13に続く防排煙設備が作動して火災でなかったときの操作練習ガイダンス処理の詳細を示したフローチャートであり、図12のステップS14〜S29に示した火災報知設備において、火災でない場合の操作方法の練習における地区音響一時停止スイッチに関する処理を除いた処理に、ほぼ一致している。
【0116】
即ち、ステップS43で防排煙設備において火災でない場合の操作方法の練習を行う点と、火災信号を受信した際の受信機動作を示すガイダンス内容を出力した後、ステップS44で主音響出力に対する主音響停止スイッチ64の操作を指示する。
【0117】
続いてステップS45で火災信号の受信に伴う火災代表灯点滅と地区表示灯点滅を行った後、ステップS46で図13のステップS34と同様、「第2擬似音」を使用した音声警報を行い、ステップS47で主音響停止スイッチ64の操作を判別すると、ステップS48に進み、火災発生場所の状況確認と、火災でない場合の感知器作動の原因除去、及びその後の復旧スイッチ70の操作を指示するガイダンス内容を出力する。
【0118】
続いてステップS49で復旧スイッチ70の操作を判別すると、ステップS51で防排煙代表灯と地区表示灯を消灯し、ステップS52で復旧後の処理として防火戸の復旧を指示し、更に地区表示灯の点灯が消えたことでP型受信機が通常の監視状態に戻っていることをガイダンスする。最終的にステップS53で操作方法の練習終了を出力する。
【0119】
なお、ステップS49で復旧スイッチ70の操作を判別するまでは、ステップS50で音声案内スイッチ74の操作を判別するごとに、ステップS48の操作練習ガイダンスを繰り返し出力する。
【0120】
図15は図14に続くガス漏れ警報設備が作動してガス漏れがあったときの操作練習ガイダンス処理の詳細を示したフローチャートであり、ステップS54〜S65の手順を含んでいる。
【0121】
図15のステップS54〜S65の手順は、図13に示した防排煙設備で火災であったときのステップS30〜S42の手順に基本的に対応しており、図13における「防排煙設備」「火災」が、図15にあっては「ガス漏れ警報設備」「ガス漏れ時」となっている。また図15のステップS58におけるガス漏れ受信時の主音響警報としての警報音声は「“第3擬似音”ガス漏れ発生。ガス漏れ発生。発生場所を確認してください」とガス漏れ固有の内容となっている。
【0122】
更にステップS60の音声ガイダンスについては、主音響停止スイッチ64を操作した後のガイダンスとして、ガス漏れ発生場所の状況確認と、ガス漏れであった場合の火災断定スイッチの操作を指示している。この火災断定スイッチは、図3に示す火災断定スイッチ62の操作を意味する。
【0123】
ステップS62でガス漏れ断定スイッチの操作を判別すると、ステップS63で操作メッセージとして「ガス漏れ断定処理をしました」が出力され、ステップS64でガス漏れ固有のガイダンス内容として、ガス会社への連絡とその指示に従う旨の出力が行われ、最終的にステップS64で操作方法の練習終了を出力する。
【0124】
図16は図15に続くガス漏れ警報設備が作動してガス漏れでなかったときの操作練習ガイダンス処理の詳細を示したフローチャートであり、ステップS66〜S77の手順を含んでいる。
【0125】
この手順は図14に示した防排煙設備で火災でない場合の操作方法の練習の手順と基本的に同じであり、図14における「防排煙」が図16では「ガス漏れ」となっている。またステップS69におけるガス漏れ警報は、図15のステップS58と同じガス漏れ固有のものである。
【0126】
ステップS66〜S76のガス漏れ警報設備が作動してガス漏れでなかったときの操作練習ガイダンス処理が終了すると、最終的にステップS77ですべての操作方法の練習終了を出力し、一連の操作練習ガイダンス処理を終了して、図6のメインルーチンにリターンする。
【0127】
図17は図5の十字スイッチ78を取り出して示した説明図であり、十字スイッチ78には十字配置された4箇所に、上キー80、下キー82、右キー84及び左キー86を設けている。なお、各キーは正確にはキースイッチである。
【0128】
図17の十字スイッチ78に設けた4つのキーを操作練習モード中に操作することで、図11〜図16に示した一連の操作練習ガイダンスのガイダンス内容の出力を適宜に切り替えることができる。
【0129】
図18は本実施形態における操作練習ガイダンス内容の全体構成を示した説明図である。図18において、操作練習ガイダンス内容は、火災カテゴリ90、防排煙火災カテゴリ92及びガス漏れカテゴリ94の3つのカテゴリに分かれており、それぞれ順番に配置されている。
【0130】
火災カテゴリ90は火災音声内容1〜nで示す火災音声アイテム90−1〜90−nに分かれており、また防排煙火災カテゴリ92は防排煙音声内容1〜nで示す防排煙音声アイテム92−1〜92−nで構成され、更にガス漏れカテゴリ94はガス漏れ音声内容1〜nで示すガス漏れ音声アイテム94−1〜94−nで構成されている。このような操作練習ガイダンス内容に対し、図17の十字スイッチ78に設けた4つのキーは次のような切替えを指示する。
【0131】
(1)上キー80
次のカテゴリの先頭アイテムへの移行を指示する。
(2)下キー82
1つ前のカテゴリの先頭アイテムへの移行を指示する。
(3)右キー84
同一カテゴリの次のアイテムへの移行を指示する。
(4)左キー86
同一カテゴリの1つ前のアイテムへの移行を指示する。
【0132】
図19は、このような十字スイッチに設け4つのキーによる図18の操作練習ガイダンス内容の切替処理を示したフローチャートである。図19において、ステップS1で上キー80の操作を判別すると、ステップS2で次のカテゴリの先頭アイテムに移行する。例えば図18で防排煙火災カテゴリ92の例えば3番目の防排煙音声アイテム92−3にあるときに上キー80を操作すると、次のガス漏れカテゴリ94の先頭のガス漏れ音声アイテム94−1に移行する。
【0133】
またステップS3で下キー82の操作を判別すると、ステップS4で1つ前のカテゴリの先頭アイテムに移行する。例えば図18の斜線で示す防排煙音声アイテム92−3にあるときに下キー82を押すと、1つ前の火災カテゴリ90の先頭の火災音声アイテム90−1に移行する。
【0134】
次に、ステップS5で右キー84の操作を判別すると、ステップS6で同一カテゴリの次のアイテムに移行する。例えば図18の防排煙火災カテゴリ92の3番目の防排煙音声アイテム92−3にあるときに右キー84を操作すると、次の防排煙音声アイテム92−4に移行する。
【0135】
ステップS7で左キー86の操作を判別すると、ステップS8で同一カテゴリの前のアイテムに移行する。例えば、防排煙音声アイテム92−3にあるときに左キー86を操作すると、1つ前の防排煙音声アイテム92−2に移行する。
【0136】
このような図17に示す十字スイッチ78に設けた4つのキースイッチの操作により、操作練習モード中において、図18の操作練習ガイダンス処理の構成に従って、任意のカテゴリの任意のアイテムから必要に応じて操作練習のためのガイダンスを開始したり切り替えたりする操作が自由にできる。
【0137】
なお上記の実施形態にあっては、図3に示した火災断定スイッチ62についてはスイッチ番号の拡大表示を行っていないが、火災断定スイッチ62についても主音響停止スイッチ64、地区音響一時停止スイッチ66及び復旧スイッチ70のようにスイッチ番号の拡大表示を行い、このスイッチ番号とスイッチ名称をガイダンス内容として指示するようにしてもよい。
【0138】
また上記の実施形態に示した異常受信時の操作ガイダンスの内容及び操作練習のためのガイダンス内容は一例であり、必要に応じて適宜のガイダンス表現を用いてもよいことはもちろんである。
【0139】
また上記の実施形態から明らかなように、本実施形態が対象とするP型受信機10にあっては、受信機の盤面にスイッチ及び表示灯を設けているが、画像を表示するディスプレイは備えておらず、したがって本実施形態はP型受信機に限定されず、適宜の異常受信時において、受信機の操作表示部として画像表示を行うディスプレイを持たない装置構成につき、そのまま適用することができる。
【0140】
また本発明は上記の実施形態に限定されず、その目的と利点を損なうことのない適宜の変形を含み、更に上記の実施形態に示した数値による限定は受けない。
【図面の簡単な説明】
【0141】
【図1】本実施形態の受信機が設けられる防災監視システムを示した説明図
【図2】本実施形態の受信機における機能構成を示したブロック図
【図3】本実施形態における受信機の正面図と操作表示部を取り出して示した説明図
【図4】図3の代表表示部を取り出して示した説明図
【図5】図3の操作表示部を小扉を開いた状態で取り出して示した説明図
【図6】本実施形態における受信制御処理を示したフローチャート
【図7】図6のステップS9における発信機作動時の音声ガイダンスの処理の詳細を示したフローチャート
【図8】図7に続く感知器作動時の音声ガイダンス処理の詳細を示したフローチャート
【図9】図8に続く防排煙設備の感知器作動時の音声ガイダンスの処理の詳細を示したフローチャート
【図10】図9に続くガス漏れ検知器作動時の音声ガイダンスの処理の詳細を示したフローチャート
【図11】図6のステップS16における火災報知設備が作動して火災であった時の操作練習処理の詳細を示したフローチャート
【図12】図11に続く火災報知設備が作動して火災でなかった時の操作練習ガイダンス処理の詳細を示したフローチャート
【図13】図12に続く防排煙設備が作動して火災であった時の操作練習ガイダンス処理の詳細を示したフローチャート
【図14】図13に続く防排煙設備が作動して火災でなかった時の操作練習ガイダンス処理の詳細を示したフローチャート
【図15】図14に続くガス漏れ警報設備が作動してガス漏れであった時の操作練習ガイダンス処理の詳細を示したフローチャート
【図16】図15に続くガス漏れ警報設備が作動してガス漏れでなかった時の操作練習ガイダンス処理の詳細を示したフローチャート
【図17】図5の十字スイッチを取り出して示した説明図
【図18】本実施形態における操作練習ガイダンス内容の構成を示した説明図
【図19】本実施形態における十字スイッチによる操作訓練ガイダンスの操作処理を示したフローチャート
【符号の説明】
【0142】
10:P型受信機
12−1〜12−n:感知器回線
14:感知器
16:発信機
18:発信機回線
20:ガス漏れ検知回線
22:ガス漏れ検知器
24−1〜24−n:制御回線
26:防火戸
28:ダンパー
30:P型表示盤
32:MPU
34−1〜34−n:受信回路部
35−1〜35−n:制御回路部
36:表示部
37:操作部
38:音声出力部
40:移報部
41:メモリ部
42:受信制御部
44:音声ガイダンス処理部
46:操作練習ガイダンス処理部
50:代表表示部
52:地区表示部
54:操作表示部
55:スピーカ
56:火災代表灯
58:ガス漏れ代表灯
60:防排煙代表灯
61:地区表示灯
62:火災断定スイッチ
64:主音響停止スイッチ
64a,66a,68a:スイッチ番号
66:地区音響一時停止スイッチ
68:小扉
70:復旧スイッチ
72:矢印マーカ
74:音声案内スイッチ
76:音声案内誘導灯
77:操作練習中灯
78:十字スイッチ
80:上キー
82:下キー
84:右キー
86:左キー
90:火災カテゴリ
90−1〜90−n:火災音声アイテム
92:防排煙火災カテゴリ
92−1〜92−n:防排煙音声アイテム
94:ガス漏れカテゴリ
94−1〜94−n:ガス漏れ音声アイテム
【特許請求の範囲】
【請求項1】
警戒区域に引き出された回線に接続した検知器からの検知信号を回線単位に受信した時に、異常の種別を示す代表灯と異常発生地区を示す地区表示灯を点滅又は点灯すると共に受信機主音響を鳴動する受信制御部と、
前記主音響を停止させる主音響停止スイッチと、
前記主音響停止スイッチ近傍に配置された音響停止誘導灯と、
地区音響を一時的に停止させる地区音響一時停止スイッチと、
検知信号の受信時に停止に設定されていたスイッチを解除する断定スイッチと、
検知信号を受信して動作した受信機状態を監視状態に戻す復旧スイッチと、
を備えた受信機に於いて、
音声ガイダンスを出力させる音声案内スイッチと、
前記音声案内スイッチの近傍に配置された音声案内誘導灯と、
前記主音響停止スイッチの操作を判別した際に、ガイダンスする内容がある場合に前記音声案内誘導灯を点滅して前記音声案内スイッチの操作を促すと共に、前記音声案内スイッチの操作を判別する毎に、状況に応じた操作方法を示すガイダンスを音声により出力する音声ガイダンス処理部と、
を設けたことを特徴とすることを特徴とする受信機。
【請求項2】
請求項1記載の受信機に於いて、更に、監視状態で前記音声案内スイッチの所定の操作を判別した際に操作練習モードを設定し、検知信号受信時の操作手順を示す操作練習ガイダンスを音声により出力する操作練習ガイダンス処理部を設けたことを特徴とする受信機。
【請求項3】
請求項1記載の受信機に於いて、前記受信制御部は、感知器回線から火災信号、防排煙感知器回線からの火災信号、又はガス漏れ検知器回線からのガス漏れ信号を受信して火災代表灯、防排煙火災代表灯、又はガス漏れ代表灯を点滅又は点灯すると共に、前記感知器回線、防排煙感知器回線、又はガス漏れ検知器回線に対応した地区表示灯を点滅又は点灯し、更に前記主音響として火災、防排煙火災、またはガス漏れに応じた内容の擬似警報音と異常内容を示す警報メッセージの組合せからなる音声警報を出力することを特徴とする受信機。
【請求項4】
請求項1記載の受信機に於いて、
前記主音響停止スイッチは近傍に自己のスイッチ名称を表示すると共にスイッチ番号1を拡大表示し、
前記地区音響一時停止スイッチは近傍に自己のスイッチ名称を表示すると共にスイッチ番号2を拡大表示し、
前記復旧スイッチは近傍に自己のスイッチ名称を表示すると共にスイッチ番号3を拡大表示し、
前記音声ガイダンス処理部は、前記各スイッチの操作を指示するガイダンス内容として、前記スイッチ番号とスイッチ名称を指示することを特徴とする受信機。
【請求項5】
請求項3記載の受信機に於いて、前記主音響停止スイッチ、地区音響一時停止スイッチ及び復旧スイッチを配置した盤面に、前記スイッチ番号に従った操作順序を示す矢印マーカを表示したことを特徴とする受信機。
【請求項6】
請求項1記載の受信機に於いて、前記音声ガイダンス処理部は、ガイダンス内容により指示したスイッチの操作を判別しない状態で前記音声案内スイッチの操作を判別した場合、前記ガイダンス内容を再度音声出力することを特徴とする受信機。
【請求項7】
請求項1記載の受信機に於いて、前記音声ガイダンス処理部は、前記復旧スイッチの操作を判別した時に、音声ガイダンスを終了することを特徴とする受信機。
【請求項8】
請求項1記載の受信機に於いて、前記音声ガイダンス処理部は、一連のガイダンス内容を前記音声案内スイッチの操作に応じて全て音声出力した場合、前記復旧スイッチの操作を判別して音声案内を終了するまでは、前記音声案内スイッチの操作を判別する毎に最後のガイダンス内容を繰り返し音声出力することを特徴とする受信機。
【請求項9】
請求項1記載の受信機に於いて、前記音声ガイダンス処理部は、火災受信時は、
前記主音響停止後の最初の前記音声案内スイッチの操作を判別した時に、火災発信機又は感知器の動作と発生場所の確認を促すガイダンス内容を出力し、
2回目の前記音声案内スイッチの操作を判別した時に、地区音響鳴動中の場合は、火災時については前記異常断定スイッチの操作を指示し、非火災時については前記地区音響停止スイッチによる地区音響一時停止の操作を指示するガイダンス内容を出力し、
2回目の前記音声案内スイッチの操作を判別した時に地区音響停止中の場合は、火災時については前記火災断定スイッチの操作を指示し、非火災時については前記発信機又は感知器を復旧してから前記復旧スイッチの操作を指示するガイダンス内容を出力し、
前記異常断定スイッチの操作を判別した後に前記音声案内スイッチの操作を判別した時に、消防機関への通報、初期消火と避難誘導を指示するガイダンス内容を出力し、
前記復旧スイッチの操作を判別した時に音声案内を終了することを特徴とする受信機。
【請求項10】
請求項1記載の受信機に於いて、前記音声ガイダンス処理部は、防排煙設備からの火災受信時は、
前記主音響停止後の最初の前記音声案内スイッチの操作を判別した時に、感知器の動作と発生場所の確認を促すガイダンス内容を出力し、
2回目の前記音声案内スイッチの操作を判別した時に、火災の場合は前記異常断定スイッチの操作を指示し、非火災の場合は感知器が作動した原因を取り除いた後の前記復旧スイッチの操作を指示するガイダンス内容を出力し、
前記異常断定スイッチの操作を判別した後に前記音声案内スイッチの操作を判別した時に、消防機関への通報、初期消火と避難誘導を指示するガイダンス内容を出力し、
前記復旧スイッチの操作を判別した時に音声案内を終了することを特徴とする受信機。
【請求項11】
請求項1記載の受信機に於いて、前記音声ガイダンス処理部は、ガス漏れ受信時は、
前記主音響停止後の最初の前記音声案内スイッチの操作を判別した時に、ガス漏れ検知器の動作と発生場所の確認を促すガイダンス内容を出力し、
2回目の前記音声案内スイッチの操作を判別した時に、ガス漏れの場合は前記異常断定スイッチの操作を指示し、ガス漏れでない場合はガス漏れ検知器が作動した原因を取り除いた後の前記復旧スイッチの操作を指示するガイダンス内容を出力し、
前記異常断定スイッチの操作を判別した後に前記音声案内スイッチの操作を判別した時に、ガス会社への通報を指示するガイダンス内容を出力し、
前記復旧スイッチの操作を判別した時に音声案内を終了することを特徴とする受信機。
【請求項12】
請求項2記載の受信機に於いて、前記操作練習ガイダンス処理部は、火災時の操作練習ガイダンス、防排煙設備動作時の操作練習ガイダンス、及びガス漏れ時の操作練習ガイダンスのカテゴリに分けて所定の順番で連続的に音声出力することを特徴とする受信機。
【請求項13】
請求項2記載の受信機に於いて、各カテゴリの操作練習ガイダンスは、火災又はガス漏れ時の操作練習ガイダンスと、火災又はガス漏れでない時の操作練習ガイダンスを含むことを特徴とする受信機。
【請求項14】
請求項2記載の受信機に於いて、前記操作練習ガイダンス処理部は、操作練習モードの設定時は、スイッチ操作に伴う移報、連動、地区音響鳴動を含む外部に対する制御を禁止し、スイッチ操作に伴う表示のみを許容することを特徴とする受信機。
【請求項15】
請求項2記載の受信機に於いて、前記操作練習ガイダンス処理部は、操作練習モードの設定時に、受信機におけるスイッチ状態を保存し、操作練習モードの設定解除時に、受信機を前記保存したスイッチ状態に戻す受信機。
【請求項16】
請求項2記載の受信機に於いて、前記操作練習ガイダンス処理部は、操作練習モードの設定中に、火災又はガス漏れを受信した時、又は障害が発生した時、又は無操作で一定時間経過した時、前記操作練習モードの設定を解除して監視状態に戻すことを特徴とする受信機。
【請求項17】
請求項2記載の受信機に於いて、更に、前記操作練習ガイダンスにおけるガイダンス内容の出力する順番を切替える切替スイッチを設けたことを特徴とする受信機。
【請求項18】
請求項17記載の受信機に於いて、前記切替スイッチは4つのキースイッチを十字に配置した十字型切替スイッチであり、
第1キースイッチにより音声ガイダンスのカテゴリを1つ後方に切替え、
第2キースイッチにより音声ガイダンスのカテゴリを1つ前方に切替え、
第3キースイッチにより音声ガイダンスの同一カテゴリに含まれる複数のガイダンスアイテムを1つ後方に切替え、
第4キースイッチにより音声ガイダンスの同一カテゴリに含まれる複数のガイダンスアイテムを1つ前方に切替えることを特徴とする受信機。
【請求項1】
警戒区域に引き出された回線に接続した検知器からの検知信号を回線単位に受信した時に、異常の種別を示す代表灯と異常発生地区を示す地区表示灯を点滅又は点灯すると共に受信機主音響を鳴動する受信制御部と、
前記主音響を停止させる主音響停止スイッチと、
前記主音響停止スイッチ近傍に配置された音響停止誘導灯と、
地区音響を一時的に停止させる地区音響一時停止スイッチと、
検知信号の受信時に停止に設定されていたスイッチを解除する断定スイッチと、
検知信号を受信して動作した受信機状態を監視状態に戻す復旧スイッチと、
を備えた受信機に於いて、
音声ガイダンスを出力させる音声案内スイッチと、
前記音声案内スイッチの近傍に配置された音声案内誘導灯と、
前記主音響停止スイッチの操作を判別した際に、ガイダンスする内容がある場合に前記音声案内誘導灯を点滅して前記音声案内スイッチの操作を促すと共に、前記音声案内スイッチの操作を判別する毎に、状況に応じた操作方法を示すガイダンスを音声により出力する音声ガイダンス処理部と、
を設けたことを特徴とすることを特徴とする受信機。
【請求項2】
請求項1記載の受信機に於いて、更に、監視状態で前記音声案内スイッチの所定の操作を判別した際に操作練習モードを設定し、検知信号受信時の操作手順を示す操作練習ガイダンスを音声により出力する操作練習ガイダンス処理部を設けたことを特徴とする受信機。
【請求項3】
請求項1記載の受信機に於いて、前記受信制御部は、感知器回線から火災信号、防排煙感知器回線からの火災信号、又はガス漏れ検知器回線からのガス漏れ信号を受信して火災代表灯、防排煙火災代表灯、又はガス漏れ代表灯を点滅又は点灯すると共に、前記感知器回線、防排煙感知器回線、又はガス漏れ検知器回線に対応した地区表示灯を点滅又は点灯し、更に前記主音響として火災、防排煙火災、またはガス漏れに応じた内容の擬似警報音と異常内容を示す警報メッセージの組合せからなる音声警報を出力することを特徴とする受信機。
【請求項4】
請求項1記載の受信機に於いて、
前記主音響停止スイッチは近傍に自己のスイッチ名称を表示すると共にスイッチ番号1を拡大表示し、
前記地区音響一時停止スイッチは近傍に自己のスイッチ名称を表示すると共にスイッチ番号2を拡大表示し、
前記復旧スイッチは近傍に自己のスイッチ名称を表示すると共にスイッチ番号3を拡大表示し、
前記音声ガイダンス処理部は、前記各スイッチの操作を指示するガイダンス内容として、前記スイッチ番号とスイッチ名称を指示することを特徴とする受信機。
【請求項5】
請求項3記載の受信機に於いて、前記主音響停止スイッチ、地区音響一時停止スイッチ及び復旧スイッチを配置した盤面に、前記スイッチ番号に従った操作順序を示す矢印マーカを表示したことを特徴とする受信機。
【請求項6】
請求項1記載の受信機に於いて、前記音声ガイダンス処理部は、ガイダンス内容により指示したスイッチの操作を判別しない状態で前記音声案内スイッチの操作を判別した場合、前記ガイダンス内容を再度音声出力することを特徴とする受信機。
【請求項7】
請求項1記載の受信機に於いて、前記音声ガイダンス処理部は、前記復旧スイッチの操作を判別した時に、音声ガイダンスを終了することを特徴とする受信機。
【請求項8】
請求項1記載の受信機に於いて、前記音声ガイダンス処理部は、一連のガイダンス内容を前記音声案内スイッチの操作に応じて全て音声出力した場合、前記復旧スイッチの操作を判別して音声案内を終了するまでは、前記音声案内スイッチの操作を判別する毎に最後のガイダンス内容を繰り返し音声出力することを特徴とする受信機。
【請求項9】
請求項1記載の受信機に於いて、前記音声ガイダンス処理部は、火災受信時は、
前記主音響停止後の最初の前記音声案内スイッチの操作を判別した時に、火災発信機又は感知器の動作と発生場所の確認を促すガイダンス内容を出力し、
2回目の前記音声案内スイッチの操作を判別した時に、地区音響鳴動中の場合は、火災時については前記異常断定スイッチの操作を指示し、非火災時については前記地区音響停止スイッチによる地区音響一時停止の操作を指示するガイダンス内容を出力し、
2回目の前記音声案内スイッチの操作を判別した時に地区音響停止中の場合は、火災時については前記火災断定スイッチの操作を指示し、非火災時については前記発信機又は感知器を復旧してから前記復旧スイッチの操作を指示するガイダンス内容を出力し、
前記異常断定スイッチの操作を判別した後に前記音声案内スイッチの操作を判別した時に、消防機関への通報、初期消火と避難誘導を指示するガイダンス内容を出力し、
前記復旧スイッチの操作を判別した時に音声案内を終了することを特徴とする受信機。
【請求項10】
請求項1記載の受信機に於いて、前記音声ガイダンス処理部は、防排煙設備からの火災受信時は、
前記主音響停止後の最初の前記音声案内スイッチの操作を判別した時に、感知器の動作と発生場所の確認を促すガイダンス内容を出力し、
2回目の前記音声案内スイッチの操作を判別した時に、火災の場合は前記異常断定スイッチの操作を指示し、非火災の場合は感知器が作動した原因を取り除いた後の前記復旧スイッチの操作を指示するガイダンス内容を出力し、
前記異常断定スイッチの操作を判別した後に前記音声案内スイッチの操作を判別した時に、消防機関への通報、初期消火と避難誘導を指示するガイダンス内容を出力し、
前記復旧スイッチの操作を判別した時に音声案内を終了することを特徴とする受信機。
【請求項11】
請求項1記載の受信機に於いて、前記音声ガイダンス処理部は、ガス漏れ受信時は、
前記主音響停止後の最初の前記音声案内スイッチの操作を判別した時に、ガス漏れ検知器の動作と発生場所の確認を促すガイダンス内容を出力し、
2回目の前記音声案内スイッチの操作を判別した時に、ガス漏れの場合は前記異常断定スイッチの操作を指示し、ガス漏れでない場合はガス漏れ検知器が作動した原因を取り除いた後の前記復旧スイッチの操作を指示するガイダンス内容を出力し、
前記異常断定スイッチの操作を判別した後に前記音声案内スイッチの操作を判別した時に、ガス会社への通報を指示するガイダンス内容を出力し、
前記復旧スイッチの操作を判別した時に音声案内を終了することを特徴とする受信機。
【請求項12】
請求項2記載の受信機に於いて、前記操作練習ガイダンス処理部は、火災時の操作練習ガイダンス、防排煙設備動作時の操作練習ガイダンス、及びガス漏れ時の操作練習ガイダンスのカテゴリに分けて所定の順番で連続的に音声出力することを特徴とする受信機。
【請求項13】
請求項2記載の受信機に於いて、各カテゴリの操作練習ガイダンスは、火災又はガス漏れ時の操作練習ガイダンスと、火災又はガス漏れでない時の操作練習ガイダンスを含むことを特徴とする受信機。
【請求項14】
請求項2記載の受信機に於いて、前記操作練習ガイダンス処理部は、操作練習モードの設定時は、スイッチ操作に伴う移報、連動、地区音響鳴動を含む外部に対する制御を禁止し、スイッチ操作に伴う表示のみを許容することを特徴とする受信機。
【請求項15】
請求項2記載の受信機に於いて、前記操作練習ガイダンス処理部は、操作練習モードの設定時に、受信機におけるスイッチ状態を保存し、操作練習モードの設定解除時に、受信機を前記保存したスイッチ状態に戻す受信機。
【請求項16】
請求項2記載の受信機に於いて、前記操作練習ガイダンス処理部は、操作練習モードの設定中に、火災又はガス漏れを受信した時、又は障害が発生した時、又は無操作で一定時間経過した時、前記操作練習モードの設定を解除して監視状態に戻すことを特徴とする受信機。
【請求項17】
請求項2記載の受信機に於いて、更に、前記操作練習ガイダンスにおけるガイダンス内容の出力する順番を切替える切替スイッチを設けたことを特徴とする受信機。
【請求項18】
請求項17記載の受信機に於いて、前記切替スイッチは4つのキースイッチを十字に配置した十字型切替スイッチであり、
第1キースイッチにより音声ガイダンスのカテゴリを1つ後方に切替え、
第2キースイッチにより音声ガイダンスのカテゴリを1つ前方に切替え、
第3キースイッチにより音声ガイダンスの同一カテゴリに含まれる複数のガイダンスアイテムを1つ後方に切替え、
第4キースイッチにより音声ガイダンスの同一カテゴリに含まれる複数のガイダンスアイテムを1つ前方に切替えることを特徴とする受信機。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
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【図7】
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【図9】
【図10】
【図11】
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【図13】
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【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【公開番号】特開2009−87111(P2009−87111A)
【公開日】平成21年4月23日(2009.4.23)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−257094(P2007−257094)
【出願日】平成19年10月1日(2007.10.1)
【出願人】(000003403)ホーチキ株式会社 (792)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成21年4月23日(2009.4.23)
【国際特許分類】
【出願日】平成19年10月1日(2007.10.1)
【出願人】(000003403)ホーチキ株式会社 (792)
【Fターム(参考)】
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