説明

受信装置

【課題】アンテナの相関係数の向上を図れ、ダイバーシティ処理の特性を十分に発揮することが可能な受信装置を提供する。
【解決手段】電子機器20と、電子機器本体と別途配置された放送波を受信するための第1のアンテナ40と、電子機器に電力を伝送する電力伝送ケーブル30と、を有し、電力伝送ケーブル30は、電源側に高周波遮断部が配置され、ケーブルの少なくとも一部が放送波を受信するための第2のアンテナ32としての機能を有し、電子機器20は、第1のアンテナ40で受信した信号と2のアンテナ32で受信した信号に対するダイバーシティ処理を行うダイバーシティ処理部21を含む。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、放送波を受信する受信装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
周波数の有効利用と映像の高画質化の要求により、デジタル放送が開始されたが、その受信系においては、基本的に屋上や屋根に設けられた指向性を絞った八木アンテナでの受信を基本に設計されている。
【0003】
しかし、近年、ノート型パーソナルコンピュータ(PC)や小型テレビジョンにおいても、高精細(HD)テレビジョン映像が見られるチューナーが搭載され、受信したいという室内においても場所を選ばずテレビジョン映像を見たいというニーズが高まっている。
【0004】
しかし、建物内においては、放送波が反射して起こるマルチパス等に因って引き起こされるフェージングにより、電波状態が安定しないので受信が難しかった。
この問題を解決する手段として、一般的な手法が、複数のチューナーとアンテナを用いて、同時に受信を行い、それらの信号の掛け合わせで欠落した情報を補完する合成ダイバーシティという手法である(たとえば特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2006−191226号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
このダイバーシティの受信を行うためには、電子機器に2つ以上のアンテナが必要であり、効果を最大限に得るためには、それぞれのアンテナの相関係数が低く、アンテナゲインが取れることが望ましい。
【0007】
ところが、現在の携帯電話機やノート型PC等の電子機器には、デザイン上の制約およびサイズの面から、アンテナを2つ搭載することが難しくなっている。
【0008】
本発明は、アンテナの相関係数の向上を図れ、ダイバーシティ処理の特性を十分に発揮することが可能な受信装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の観点の受信装置は、電子機器と、上記電子機器本体と別途配置された放送波を受信するための第1のアンテナと、上記電子機器に電力を伝送する電力伝送ケーブルと、を有し、上記電力伝送ケーブルは、電源側に高周波遮断部が配置され、当該ケーブルの少なくとも一部が放送波を受信するための第2のアンテナとしての機能を有し、上記電子機器は、上記第1のアンテナで受信した信号と上記2のアンテナで受信した信号に対するダイバーシティ処理を行うダイバーシティ処理部を含む。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、アンテナの相関係数の向上を図れ、ダイバーシティ処理の特性を十分に発揮することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】本発明の第1の実施形態に係る受信装置の回路構成を示す図である。
【図2】本発明の実施形態に係る受信装置の概念を説明するための図である。
【図3】本第1の実施形態に係る電力伝送ケーブルにより形成される第2のアンテナの代表的な構造例を示す図である。
【図4】セットである電子機器に、不平衡アンテナを取り付けた例を示す図である。
【図5】セットである電子機器に、不平衡アンテナおよび平衡アンテナを取り付けた例を示す図である。
【図6】本第1の実施形態に係る受信装置の2つのアンテナの干渉および携帯性について説明するための第1図である。
【図7】本第1の実施形態に係る受信装置の2つのアンテナの干渉および携帯性について説明するための第2図である。
【図8】本第1の実施形態に係る電力伝送ケーブルの第2のアンテナとダイバーシティを形成する第1のアンテナの第1の構成例を示す図である。
【図9】本第1の実施形態に係る電力伝送ケーブルの第2のアンテナとダイバーシティを形成する第1のアンテナの第2の構成例を示す図である。
【図10】本第1の実施形態に係る電力伝送ケーブルの第2のアンテナとダイバーシティを形成する第1のアンテナの第3の構成例を示す図である。
【図11】本第1の実施形態に係る電力伝送ケーブルの第2のアンテナとダイバーシティを形成する第1のアンテナの第4の構成例を示す図である。
【図12】本第1の実施形態に係る電力伝送ケーブルの第2のアンテナとダイバーシティを形成する第1のアンテナの第5の構成例を示す図である。
【図13】シールド部付同軸ケーブルの構造例を示す図である。
【図14】電力伝送ケーブルの第1分岐ケーブルと電源側ケーブルをシールド部付同軸ケーブルで形成した場合の、第2のアンテナ機能を含む電力伝送ケーブルの第1構造例を示す図である。
【図15】本実施形態に係る中継部(分岐部)の構成例を示す図である。
【図16】図14の電力伝送ケーブルにより形成される第2のアンテナの代表的な構造例を示す図である。
【図17】比較例および本第1の実施形態に係る受信装置の周波数に対するピークゲイン特性を示す図である。
【図18】電力伝送ケーブルの第1分岐ケーブルと電源側ケーブルをシールド部付同軸ケーブルで形成した場合の、第2のアンテナ機能を含む電力伝送ケーブルの第2構造例を示す図である。
【図19】電力伝送ケーブルの第1分岐ケーブルと電源側ケーブルをシールド部付同軸ケーブルで形成した場合の、第2のアンテナ機能を含む電力伝送ケーブルの第3構造例を示す図である。
【図20】電力伝送ケーブルの第1分岐ケーブルと電源側ケーブルをシールド部付同軸ケーブルで形成した場合の、第2のアンテナ機能を含む電力伝送ケーブルの第4構造例を示す図である。
【図21】電力伝送ケーブルの第1分岐ケーブルと電源側ケーブルをシールド部付同軸ケーブルで形成した場合の、第2のアンテナ機能を含む電力伝送ケーブルの第5構造例を示す図である。
【図22】本第1の実施形態に係る受信装置のテレビジョン受像機以外の第1の応用例を示す図である。
【図23】本第1の実施形態に係る受信装置のテレビジョン受像機以外の第2の応用例を示す図である。
【図24】本第1の実施形態に係る受信装置のテレビジョン受像機以外の第3の応用例を示す図である。
【図25】本第1の実施形態に係る受信装置のテレビジョン受像機以外の第4の応用例を示す図である。
【図26】本第1の実施形態に係る受信装置のテレビジョン受像機以外の第5の応用例を示す図である。
【図27】本第1の実施形態に係る受信装置のテレビジョン受像機以外の第6の応用例を示す図である。
【図28】本第1の実施形態に係る受信装置のテレビジョン受像機以外の第7の応用例を示す図である。
【図29】本第1の実施形態に係る受信装置のテレビジョン受像機以外の第8の応用例を示す図である。
【図30】本発明の第2の実施形態に係る受信装置の回路構成を示す図である。
【図31】モノポール型の第2のアンテナの電子機器のセットグランドに依存しない波長について説明するための第1図である。
【図32】モノポール型の第2のアンテナの電子機器のセットグランドに依存しない波長について説明するための第2図である。
【図33】本発明の第3の実施形態に係る受信装置の回路構成を示す図である。
【図34】本発明の第4の実施形態に係る受信装置の回路構成を示す図である。
【図35】本発明の第5の実施形態に係る受信装置の回路構成を示す図である。
【図36】本実施形態に係るモノポール型の第2のアンテナとして機能する電力伝送ケーブルを垂らした状態と巻いた状態における受信装置のVHF帯域の周波数に対するピークゲイン特性を示す図である。
【図37】本実施形態に係るモノポール型の第2のアンテナとして機能する電力伝送ケーブルを垂らした状態と巻いた状態における受信装置のUHF帯域の周波数に対するピークゲイン特性を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、本発明の実施形態を図面に関連付けて説明する。
なお、説明は以下の順序で行う。
1.第1の実施形態(受信装置の第1の構成例)
2.第2の実施形態(受信装置の第2の構成例)
3.第3の実施形態(受信装置の第3の構成例)
4.第4の実施形態(受信装置の第4の構成例)
5.第5の実施形態(受信装置の第5の構成例)
【0013】
<1.第1の実施形態>
図1は、本発明の第1の実施形態に係る受信装置の回路構成を示す図である。
図2は、本発明の実施形態に係る受信装置の概念を説明するための図である。
【0014】
第1の実施形態に係る受信装置10は、電子機器20、電力を電子機器20に伝送する電力伝送ケーブル(電源コード)30、および電子機器本体とは別個に配置される第1のアンテナ40を有する。また、図1において符号50は電源コンセントを示し、図1において60はAC−DC変換器を示している。
【0015】
図2では、電子機器20の一例として、テレビジョン受像機を示している。ここでは理解を容易にするために通常のテレビジョン受像機を例示している。電子機器20としては、テレビジョン機能を有する携帯電話機やノート型PC、PND(Personal Navigation Device)等の小型の電子機器も採用可能である。
【0016】
本実施形態において、電力伝送ケーブル30は、基本的に電源コンセント50側に、高周波的には分離される、つまり、高周波的にはハイインピーダンスとなり、電力伝送においては、問題ない高周波遮断部31aが配置されている。
電力伝送ケーブル30のすべて、または、一部が、ラジオまたは、テレビジョンを受信するための第2のアンテナ32として機能する。
【0017】
電子機器20は、ダイバーシティ処理部21、電子機器20の各部に電力を伝送する電源回路部22、高周波コネクタ23、および電源プラグ24を有する。
ダイバーシティ処理部21は、第1のアンテナ40で受信した信号と第2のアンテナ32で受信した信号に対する合成ダイバーシティ処理を行う機能を有する。
【0018】
図2は、本発明の第1の実施形態に係る電子機器20としてのテレビジョン受像機を背面側から見て示す図である。
このテレビジョン受像機としての電子機器20は、高周波コネクタ23および電源プラグ24が背面側に配置されている。
【0019】
電力伝送ケーブル30は、電源コンセント50側から電子機器200に至る途中の分岐部(中継部ともいう)70で第1分岐ケーブル310と第2分岐ケーブル320とに2分岐されている。
第1分岐ケーブル310は、先端部に電源ジャック33が配置され、電源ジャック33が電子機器20の電源プラグ24に接続されて、電子機器20の電源回路部22に接続される。
第2分岐ケーブル320は、高周波信号伝送線路320aとして形成され、先端部にコネクタ34が配置され、コネクタ34が電子機器20の高周波コネクタ23に接続され、ダイバーシティ処理部21に接続される。
そして、本第1の実施形態に係る第2のアンテナ32は、分岐部(中継部)70より電源側のケーブル330と第1分岐ケーブル310で、略T字状を形成するダイポール構造を有する。
電力伝送ケーブル30は、電子機器20とは逆側端部にプラグ80が配置され、このプラグ80が、たとえば家庭内電源コンセント50に接続されて、電力を電子機器20に伝送する。
【0020】
電子機器20のダイバーシティ処理部21は、第1受信回路211、第2受信回路212、および信号合成部213を有する。
【0021】
電子機器20は、前述したように、各部へ電力を伝送する電源回路部22と、信号受信部としてのダイバーシティ処理部21を有している。
信号受信部としてのダイバーシティ処理部21は、第1受信回路211と第2受信回路212が、それぞれ独立に配置され、その出力先には、一つの信号合成部213に接続されている。
また、第2受信回路212には、任意の第1のアンテナ40が接続されており、第1受信回路211には、高周波コネクタ23が接続されている。
電源回路部22には、たとえば電力伝送ケーブル30を介して、AC−DC変換器60が接続されている。
この変換器内部または、その電力伝送ケーブル30の中間部には、高周波遮断部31a,31b,31cとしてのインダクタL31〜L36と、高周波信号伝送線路320aが接続された中継部(分岐部)70が配置されている。
【0022】
中継部70には、平衡不平衡変換器(バラン)71が配置されている場合が有り、バランを配置することによって、高周波信号伝送線路320aに流れる不平衡電流が遮断されて、その先において形成される電界への影響を軽減することができる。
高周波信号伝送線路320aは、高周波コネクタ23を介して、電子機器20の第1受信回路211に接続されている。
【0023】
図1の受信装置10において、電力伝送ケーブル30の第1分岐ケーブル310および電源側ケーブル330は平行2線により形成され、高周波信号伝送線路320aは同軸シールドケーブルにより形成されている。
第1分岐ケーブル310は、平行線311,312を有し、電源側ケーブル330は平行2線331,332を有する。
第1分岐ケーブル310の平行線311,312の一端部(電源プラグ33側)に高周波遮断部31cを形成するインダクタL35,L36がそれぞれ配置されている。
電源側ケーブル330の平行線331,332の一端部側(AC−DC変換器60側)に高周波遮断部31aを形成するインダクタL31,L32がそれぞれ配置されている。
そして、第1分岐ケーブル310の平行線311の他端部と電源側ケーブル330の平行線331の他端部とが、高周波遮断部31bを形成するインダクタL33により接続され、それらの接続点によりノードND31,ND32が形成されている。
第1分岐ケーブル310の平行線312の他端部と電源側ケーブル330の平行線332の他端部とが、高周波遮断部31bを形成するインダクタL34により接続されている。
【0024】
なお、第1分岐ケーブル310の平行線311は電子機器20のセットグランドGNDに接続される。したがって、電源側ケーブル330の平行線331もセットグランドGND側に接続されることになる。
【0025】
同軸シールドケーブルで形成される高周波信号伝送線路320aは、芯線321、および図示しない絶縁体を介して外周部に配置されたシールド部322を有する。
なお、同軸シールドケーブルは、シールド部322を含んで全体的に絶縁シーツ(外皮、ジャケット)により被覆される。
【0026】
電源側ケーブル330の平行線331のインダクタL33との接続ノードND32がバラン71を介して同軸シールドケーブルである高周波信号伝送線路320aの芯線321に接続されている。
第1分岐ケーブル310の平行線311のインダクタL33との接続ノードND31はバラン71を介して同軸シールドケーブルである高周波信号伝送線路320aのシールド部322に接続されている。
【0027】
図3は、本第1の実施形態に係る電力伝送ケーブルにより形成される第2のアンテナの代表的な構造例を示す図である。
【0028】
電力伝送ケーブル30Aは、インダクタ等の高周波遮断部31a〜31cによって、高周波的に4つに分断されている。
図3の電力伝送ケーブル30Aにおいては、第1分岐ケーブル310Aは所望の受信周波数の電気長の1/4の奇数倍の長さに設定される。図3の第1分岐ケーブル310Aの長さは、たとえばVHF帯域の中心周波数の波長に対して1/4波長(λ)に設定されている。
そして、電源側ケーブル330Aの長さは、第1分岐ケーブル310Aの長さ以上に設定される。
このように、電力伝送ケーブル30Aは、電力伝送ケーブル30Aの中央より電子機器20側に偏った位置に中継部70が配置される。
その結果、電力伝送ケーブル30Aは、第1分岐ケーブル310Aの長さが、たとえば150〔mm〕に設定され、電源側ケーブル330Aの長さが、たとえば長さ1000〔mm〕に設定される。なお、電力伝送ケーブル30Aの全長は、1200〔mm〕である。
【0029】
ちなみにMVHF帯域の周波数は30MHz〜300MHzである。UHF帯域の周波数は300MHz〜3000MHzであり、地上波デジタルTVでは470MHz〜770MHzである。
【0030】
なお、電力伝送ケーブル30Aは、高周波遮断部により4つに分断されているが、最低限の機能を発揮するためには、最低2つ有れば良い。
【0031】
前述したように、第1分岐ケーブル310Aの端部と電源側ケーブル330Aの端部が中継部70に接続されている。第1分岐ケーブル310Aおよび電源側ケーブル330Aにて共振した高周波信号は、中継部70と高周波信号伝送線路320aを介して、電子機器20の第1受信回路211に伝送される。
【0032】
次に、2つのアンテナの干渉および携帯性について考察する。
【0033】
図4は、セットである電子機器に、不平衡アンテナを取り付けた例を示す図である。
【0034】
図4の例では、電子機器20Xに不平衡タイプのアンテナANT1、ANT2が取り付けられている。
この場合、セットグランドGNDの大きさが波長に対して小さい場合、セットグランドGNDにてアンテナANT1で形成される電界EF1とアンテナANT2で形成される電界EF2が干渉し、相関係数が劣化する。
ただし、アンテナANT1とアンテナANT2のいずれかが、(λ/2)以上の場合は問題とならない。
図4の例では、携帯性は良好である。
【0035】
図5は、セットである電子機器に、不平衡アンテナおよび平衡アンテナを取り付けた例を示す図である。
【0036】
図5の例では、電子機器20Yに不平衡タイプのアンテナANT1と平衡タイプで同軸ケーブルにより形成されたアンテナANT2Aが取り付けられている。
この場合、セットグランドGNDの大きさが波長に対して小さい場合であっても、セットグランドGNDにてアンテナANT1で形成される電界EF1とアンテナANT2で形成される電界EF2が干渉しない。したがって、相関係数が劣化することはない。
しかし、アンテナANT2が大きくなり、かつ電源コードCPWを含むて接続されるケーブルが増え、携帯性が損なわれる。
【0037】
図6は、本第1の実施形態に係る受信装置の2つのアンテナの干渉および携帯性について説明するための第1図である。
【0038】
この場合、セットグランドGNDの大きさが波長に対して小さい場合であっても、セットグランドGNDにて第1のアンテナ40で形成される電界EF40と第2のアンテナ32で形成される電界EF32が干渉しない。したがって、相関係数が劣化することはない。
また、第2のアンテナ32が図5の例に比較して大きくなることはなく、かつ電源コードCPWを含む接続されるケーブルが増えず、携帯性が損なわれることはない。
すなわち、本第1の実施形態に係る受信装置10は、アンテナ間の相関係数向上と機能複合による携帯性の向上を図ることができる。
【0039】
図7は、本第1の実施形態に係る受信装置の2つのアンテナの干渉および携帯性について説明するための第2図である。
【0040】
図7の受信装置30Aは、図3に関連付けて説明したように、電力伝送ケーブル30Aの長さを設定して第2のアンテナ32Aのサイズを大きくしていることから、セットグランドGNDの影響を低減することができる。
【0041】
[第1のアンテナの構成例]
次に、電力伝送ケーブルの第2のアンテナとダイバーシティを形成する第1のアンテナの構成例について、図8〜図12に関連付けて説明する。
【0042】
図8は、本第1の実施形態に係る電力伝送ケーブルの第2のアンテナとダイバーシティを形成する第1のアンテナの第1の構成例を示す図である。
【0043】
図8の例は、電力伝送ケーブルの第2のアンテナ32とモノポールタイプの第1のアンテナ40Aとのダイバーシティとなっている。
第1のアンテナ40Aは、受信機である電子機器20に固定されたアンテナで、携帯性が良いため、一般的なダイバーシティ受信の際のアンテナ構成となる。
この第1のアンテナ40Aは、受信機である電子機器20の地板を用いたアンテナとの組み合わせである。
【0044】
図9は、本第1の実施形態に係る電力伝送ケーブルの第2のアンテナとダイバーシティを形成する第1のアンテナの第2の構成例を示す図である。
【0045】
図9の例は、電力伝送ケーブルの第2のアンテナとダイポール型の第1のアンテナ40Bとのダイバーシティとなっている。
この場合、互いに受信機である電子機器20の地板を用いないことで、高い無相関の関係を維持することができる。
また、ケーブル等によって、接続される場合が、一般的であるため、2つのアンテナの主偏波を切り替えることで、ダイバーシティの効果を非常に得やすい構造である。
【0046】
図10は、本第1の実施形態に係る電力伝送ケーブルの第2のアンテナとダイバーシティを形成する第1のアンテナの第3の構成例を示す図である。
【0047】
図10の例は、電力伝送ケーブルの第2のアンテナと外部アンテナによる第1のアンテナ40Cとのダイバーシティとなっている。
この場合、同軸ケーブル41によって、受信機である電子機器20から離すことで、高い無相関の関係を維持することができる。
【0048】
図11は、本第1の実施形態に係る電力伝送ケーブルの第2のアンテナとダイバーシティを形成する第1のアンテナの第4の構成例を示す図である。
【0049】
図11の例は、電力伝送ケーブルの第2のアンテナと内蔵アンテナによる第1のアンテナ40Dとのダイバーシティとなっている。
第1のアンテナ40Dは、受信機である電子機器20に内蔵されたアンテナで、携帯性・デザイン性が良いため、一般的なダイバーシティ受信の際のアンテナ構成となる。
このアンテナ40Dは、受信機である電子機器20の地板を用いたアンテナとの組み合わせである。
【0050】
図12は、本第1の実施形態に係る電力伝送ケーブルの第2のアンテナとダイバーシティを形成する第1のアンテナの第5の構成例を示す図である。
【0051】
図12の例は、電力伝送ケーブルの第2のアンテナと内蔵アンテナで基板ダイポール型による第1のアンテナ40Eとのダイバーシティとなっている。
この場合、受信機である電子機器20の地板同士をダイポールとして用いたアンテナで、携帯性・デザイン性が良いため、一般的なダイバーシティ受信の際のアンテナ構成となる。
【0052】
[電力伝送ケーブルの構造例]
次に、電力伝送ケーブルの第1分岐ケーブルと電源側ケーブルをシールド部付同軸ケーブルで形成した場合の、第2のアンテナ機能を含む電力伝送ケーブル30の構造例について説明する。
【0053】
図13は、シールド部付同軸ケーブルの構造例を示す図である。
【0054】
同軸ケーブル300は、平行2線311(331)および312(332)を形成する複数の芯線301、および芯線301を絶縁するための内部絶縁体302を有する。
同軸ケーブル300は、絶縁体302の外周に配置されたシールド部303、および外周全体を被覆するエラストマー等の外部絶縁体(外皮、ジャケット)304を有する。
芯線301は、外周を難燃性絶縁体305により被覆され絶縁されている。
また、シールド部303は、たとえば軟銅線により形成される。
また、シールド部303は、導電性を有する複数の素線、たとえば裸軟銅線を編組した編組シールドにより形成されている。
なお、編組シールドは、横巻シールドと比べて、屈曲時においてもシールドの隙間発生が少なく、適度な柔軟性、折り曲げ強さ、機械的強度を備えた静電シールド方法として知られているものである。
芯線301とシールド部303は、高周波的にインピーダンスを有する。
【0055】
[シールド部付同軸ケーブルを用いた電力伝送ケーブルの第1構造例]
図14は、電力伝送ケーブルの第1分岐ケーブルと電源側ケーブルをシールド部付同軸ケーブルで形成した場合の、第2のアンテナ機能を含む電力伝送ケーブルの第1構造例を示す図である。
【0056】
ここで電力伝送ケーブル30Bの第1分岐ケーブル310Bおよび電源側ケーブル330Bは、図13に簡略断面として示したように、いわゆる多芯同軸ケーブル300により形成される。
第1分岐ケーブル310Bおよび電源側ケーブル330Bは、2本の芯線311(301a),312(301b)および331(301a),332(301b)がシールド部303で被覆して作製される。
【0057】
第1分岐ケーブル310Bおよび電源側ケーブル330Bは、2本の芯線311(301a),312(301b)および331(301a),332(301b)が商用電源の伝送に割り当てられ、電源ジャック33、プラグ80の対応する端子に接続される。
【0058】
第1分岐ケーブル310Bおよび電源側ケーブル330Bは、電源ジャック33側端部およびプラグ80側端部に局所的にシールド部303が配置されていない部位が形成される。
第1分岐ケーブル310Bおよび電源側ケーブル330Bは、このシールド部303が配置されていない部位に、それぞれフェライトコア341、342が配置されている。
フェライトコア341、342は、2本の芯線311(301a),312(301b)および331(301a),332(301b)の高周波信号を抑圧するインダクタが配置される。
ここでフェライトコア341および342は、たとえば筒形状であり、第1分岐ケーブル310Bおよび電源側ケーブル330Bを形成する電力伝送ケーブルを挿通して、または巻回して配置される。
中継部70は、フェライトコア341および342間に配置されている。
【0059】
第1分岐ケーブル310Bおよび電源側ケーブル330Bは、中継部70において、局所的にシールド部303が配置されていない部位が形成される。
したがって、第1分岐ケーブル310Bおよび電源側ケーブル330Bを形成する電力伝送用ケーブルは、フェライトコア341から中継部70までの部位と、フェライトコア342から中継部70までの部位とに、シールド部303が分断される。
電力伝送ケーブル30Bは、このフェライトコア341から中継部70までのシールド部303と、フェライトコア342から中継部70までのシールド部303で、放送波を受信するダイポールアンテナのエレメントが形成される。
【0060】
第1分岐ケーブル310Bおよび電源側ケーブル330Bを形成する電力伝送ケーブルは、シールド部303の各部位のフェライトコア341側端部およびフェライトコア342側端部が、それぞれ何れの部位にも接続されていない開放端とされる。
また、第1分岐ケーブル310Bおよび電源側ケーブル330Bは、シールド部303の各部位の中継部70側端部が、バラン71を介して信号伝送用第2分岐ケーブルである高周波信号伝送線路320aに接続される。
ここでバラン71は、たとえば変換比率が1:1の平衡、不平衡の信号変換バランである。
なお、前述したように、信号伝送用第2分岐ケーブル320は、同軸ケーブルであり、一端に高周波コネクタ34が配置される。
第1分岐ケーブル310Bおよび電源側ケーブル330Bは、電源ジャック33側のシールド部303およびプラグ80側のシールド部303が、バラン71を介して信号伝送用第2分岐ケーブル320のシールド部322および芯線321に接続される。
【0061】
第1分岐ケーブル310Bおよび電源側ケーブル330Bの中継部70における接続部には、フェライトコア341、342と同様にフェライトコア343が配置されている。
フェライトコア343は、2本の芯線311(301a),312(301b)および331(301a),332(301b)の高周波信号を抑圧するインダクタが配置される。
第1分岐ケーブル310Bおよび電源側ケーブル330Bは、このフェライトコア343により芯線311(301a),312(301b)および331(301a),332(301b)が高周波的に分離される。
【0062】
図15は、本実施形態に係る中継部(分岐部)の構成例を示す図である。
【0063】
図15の中継部70は、配線基板72にバラン71が実装され、この配線基板72上で、第1分岐ケーブル310(電源ジャック33側)のシールド部303および電源側ケーブル330(プラグ80側)のシールド部303がバラン71に接続される。
また、この配線基板72上で、信号伝送用第2分岐ケーブル320がバラン71に接続される。中継部70は、破線により示すように、その後、全体が樹脂でモールディングされる。
【0064】
図16は、図14の電力伝送ケーブルにより形成される第2のアンテナの代表的な構造例を示す図である。
【0065】
図16の電力伝送ケーブル30Bにおいては、図3の場合と同様に、第1分岐ケーブル310Bは所望の受信周波数の電気長の1/4の奇数倍の長さに設定される。図16の第1分岐ケーブル310Bの長さは、たとえばVHF帯域の中心周波数の波長に対して1/4波長(λ)に設定されている。
そして、電源側ケーブル330Bの長さは、第1分岐ケーブル310Bの長さ以上に設定される。
このように、電力伝送ケーブル30Bは、電力伝送ケーブル30Bの中央より電子機器20側に偏った位置に中継部70が配置される。
その結果、電力伝送ケーブル30Bは、第1分岐ケーブル310Bの長さが、たとえば150〔mm〕に設定され、電源側ケーブル330Bの長さが、たとえば長さ1000〔mm〕に設定される。なお、電力伝送ケーブル30Bの全長は、1200〔mm〕である。
【0066】
ここで、本実施形態に係る図14および図16の電力伝送ケーブル30Bを用いた場合の動作および利点について説明する。
なおここでは、ダイバーシティ機能については前述したことから、電力伝送ケーブル30Bの第2のアンテナの機能を中心に説明する。
【0067】
たとえばテレビジョン受像機である電子機器20では、背面に配置された電源用プラグ24に電力伝送ケーブル30Bを接続し、この電力伝送ケーブル30Bを商用電源のコンセント50に差し込む。これにより、電子機器20は、この電力伝送ケーブル30Bを介して供給される商用電源により動作する。
また、テレビジョン受像機である電子機器20は、背面にアンテナ用コネクタ34が配置され、このアンテナ用コネクタ34に同軸ケーブルが接続されて、いわゆる屋外アンテナを接続することにより、放送波を受信して所望のチャンネルを受信することができる。
【0068】
ところが、テレビジョン受像機を移動して、たとえば台所等の家庭内アンテナコンセントが設けられていない場所で使用する場合、家庭内アンテナコンセントが設けられている部屋から同軸ケーブルを延長してアンテナ用コネクタ34に接続することが必要になる。
また家庭内アンテナコンセントが設けられている部屋で使用する場合でも、改めて同軸ケーブルを引き回して接続することが必要になる。
その結果、テレビジョン受像機は、本体自体は軽量化、小型化により携帯性が向上しているにもかかわらず、アンテナに関して携帯性が著しく損なわれることになる。
【0069】
電源ケーブルをアンテナとして使用する従来構成を適用することも考えられる。しかしながらこの場合、十分に広い周波数帯域で、十分な利得を確保できない問題がある。
【0070】
すなわち特開2002−151932号公報、特許第4105078号公報に開示の構成を適用して、たとえばVHF帯域を受信する場合、アンテナ用のケーブルの長さを1〔m〕以上にする必要がある。
しかしながら、この場合、UHF帯域である周波数470〜770〔MHz〕において、アンテナ利得にヌル点が発生する。
またこれとは逆に、アンテナ用のケーブルの長さをUHF帯域に適した長さにすると、VHF帯域でアンテナ利得が不足することになる。したがって、結局、十分に広い周波数帯域で、十分な利得を確保できない。
【0071】
また、特開2005−341067号公報に開示の構成の場合、LC共振回路を設けた側の電源ケーブルとLC共振回路を設けていない側の電源ケーブルとが高周波的に結合し、結局、LC共振回路が機能を十分に発揮し得ない。
また、LC共振回路自体、共振周波数からの周波数が遠ざかると、機能を発揮できなくなる。したがって、この場合も、十分に広い周波数帯域で、十分な利得を確保できない。
【0072】
そこで、本第1の実施形態では、ダイポールアンテナとして機能するように電力伝送ケーブル30Bを構成し、この電力伝送ケーブル30Bによっても放送波を受信可能となっている。
すなわち、電力伝送ケーブル30Bでは、第1分岐ケーブル310Bおよび電源側ケーブル330Bは、2本の芯線311(301a),312(301b)および331(301a),332(301b)が商用電源の伝送に割り当てられる。
この芯線311(301a),312(301b)および331(301a),332(301b)を覆うシールド部303が中継部70で電子機器20の部位とプラグ80側の部位とに分離される。そして、ダイポールアンテナのエレメントがシールド部303により形成される。
また、各エレメントが信号伝送用第2分岐ケーブル320を介してテレビジョン受像機である電子機器20のダイバーシティ処理部(チューナー)21に接続される。
【0073】
その結果、本第1の実施形態では、ダイポールアンテナとして機能するように電力伝送ケーブル30Bを構成して放送波を受信することができ、従来に比して、広い周波数帯域で十分な利得により放送波を受信することができる。
【0074】
電力伝送ケーブル30Bでは、シールド部303のテレビジョン受像機である電子機器20側端部およびプラグ80側端部にフェライトコア341、342に配置される。
フェライトコア341、342により、高周波的にシールド部303と結合する芯線311(301a),312(301b)および331(301a),332(301b)の高周波的な電気長が制限される。
その結果、電力伝送ケーブル30Bでは、テレビジョン受像機の内部配線、屋内配線によるアンテナ利得の変動を有効に回避し得、安定に放送波を受信することができる。
また商用電源からノイズの混入を防止し、さらにはテレビジョン受像機の内部ノイズの影響を回避し得、これによっても安定に放送波を受信することができる。
【0075】
また、電力伝送ケーブル30Bでは、中継部70にフェライトコア343が配置される。
そして、このフェライトコア343によって芯線311(301a),312(301b)および331(301a),332(301b)がテレビジョン受像機である電子機器20側の部位とプラグ80側の部位とに高周波的に分離される。
その結果、電力伝送ケーブル30Bでは、いわゆる偶数倍の高調波による反共振を防止してアンテナ利得の低下を防止することができ、これによっても従来に比して、広い周波数帯域で十分な利得により放送波を受信することができる。
【0076】
また、バラン71を介して信号伝送用第2分岐ケーブル320をシールド部303に接続することにより、テレビジョン受像機からノイズの影響を回避することができ、これによっても広い周波数帯域で十分な利得により放送波を受信することができる。
【0077】
また、図16に示したように、テレビジョン受像機である電子機器20側のシールド部303の長さに対して、プラグ80側のシールド部303の長さが異なるように設定され、これによっても広い周波数帯域で十分な利得により放送波を受信することができる。
【0078】
図17(A)および(B)は、比較例および本第1の実施形態に係る受信装置の周波数に対するピークゲイン特性を示す図である。図17(A)は比較例における特性を示し、図17(B)は本第1の実施形態の場合の特性を示している。
図17(A)および(B)において、Hで示す曲線が水平偏波(Horizontal Polarization)の特性を示し、Vで示す曲線が垂直偏波(Vertical Polarization)の特性を示している。
【0079】
図17(A)は、特開2002−151932号公報に開示の構成によるアンテナ特性を示す図である。
なお測定は、小型のテレビジョン受像機を想定したグランドサイズが300×300〔mm〕の評価基板を用いて、アンテナとして機能するケーブルを長さ1〔m〕に設定して測定した。
図17(A)および(B)においては、特性図にあわせて測定結果を詳細に示す図表を図示している。
【0080】
これら図17(A)の比較例によれば、アンテナ利得の周期的な低下が見られ、広い周波数帯域で十分な利得により放送波を受信できないことがわかる。
【0081】
これに対して、本第1の実施形態によれば、全周波数帯域で約−5〔dB〕のアンテナ利得を確保でき、広い周波数帯域で十分な利得により放送波を受信できることがわかる。
すなわち、本第1の実施形態の場合、比較例に比べて利得劣化量が少なく、帯域全体の特性も良好である。
なお、測定の条件は、比較例と同一である。
【0082】
以上のように、本第1の実施形態によれば、電力伝送ケーブル30Bを利用してダイポールアンテナのエレメントを形成し、同軸ケーブルを介してテレビジョン受像機等の電子機器20のアンテナ用コネクタに接続可能である。これにより、従来に比してアンテナに関する携帯性を向上し、広い周波数帯域で、十分な利得により放送波を受信することができるようになる。
【0083】
さらに、このエレメントに相当する部位のテレビジョン受像機等の電子機器20側端およびプラグ80側端に、それぞれ芯線の高周波信号を抑圧するインダクタを設けることにより、芯線による特性の劣化を防止することができる。
【0084】
またこのインダクタを、電源伝送用ケーブルを挿通するフェライトコアにより形成することによって、簡易な構成により芯線による特性の劣化を防止することができる。
【0085】
また中継部に、芯線の高周波信号を抑圧するインダクタを設けることにより、反共振による特性の劣化を防止することができる。
【0086】
またバラン71を介して同軸ケーブルである信号伝送用第2分岐ケーブル320に被覆線を接続することにより、テレビジョン受像機等の電子機器20による特性の劣化を防止することができる。
【0087】
また、シールド部303のテレビジョン受像機等の電子機器20側の部位と、プラグ80側の部位とを異なる長さに設定することにより、一段と広い周波数帯域で十分な利得により放送波を受信することができる。
【0088】
[シールド部付同軸ケーブルを用いた電力伝送ケーブルの第2構造例]
図18は、電力伝送ケーブルの第1分岐ケーブルと電源側ケーブルをシールド部付同軸ケーブルで形成した場合の、第2のアンテナ機能を含む電力伝送ケーブルの第2構造例を示す図である。
【0089】
図18の電力伝送ケーブル30Cが図14の電力伝送ケーブル30Bと異なる点は、中継部70Cに増幅回路73が設けられ、シールド部303に誘起される高周波信号をこの増幅回路73で増幅して出力するようにしたことにある。
なお、増幅回路73は、たとえば信号伝送用第2分岐ケーブル320を介して電力が供給される。したがって、信号伝送用第2分岐ケーブル320は、適宜、キャパシタ等の電力伝送に関する構成素子が配置される。
図18の電力伝送ケーブル30Cのその他の構成は、図14の電力伝送ケーブル30Bと同様に構成される。
【0090】
図18の電力伝送ケーブル30Cによれば、中継部70Cに増幅回路73を設け、シールド部303に誘起される高周波信号をこの増幅回路73で増幅して出力することにより、一段とアンテナ利得を向上させることができる。
【0091】
[シールド部付同軸ケーブルを用いた電力伝送ケーブルの第3構造例]
図19は、電力伝送ケーブルの第1分岐ケーブルと電源側ケーブルをシールド部付同軸ケーブルで形成した場合の、第2のアンテナ機能を含む電力伝送ケーブルの第3構造例を示す図である。
【0092】
図19の電力伝送ケーブル30Dが図14の電力伝送ケーブル30Bと異なる点は、電子機器20側の第1分岐ケーブル310Bのシールド部303のみバラン71を介して信号伝送用第2分岐ケーブル320に接続されることにある。
電力伝送ケーブル30Dのその他の構成は、図14の電力伝送ケーブル30Bと同様に構成される。
なお、電子機器20側の第1分岐ケーブル310Bのシールド部303に代えて、プラグ80側の電源側ケーブル330Bのシールド部303のみバラン71に接続するように構成してもよい。
【0093】
図19の電力伝送ケーブル30Dによれば、図14の電力伝送ケーブル30Bと同様の効果を得ることができる。
【0094】
[シールド部付同軸ケーブルを用いた電力伝送ケーブルの第4構造例]
図20は、電力伝送ケーブルの第1分岐ケーブルと電源側ケーブルをシールド部付同軸ケーブルで形成した場合の、第2のアンテナ機能を含む電力伝送ケーブルの第4構造例を示す図である。
【0095】
図20の電力伝送ケーブル30Eが図14の電力伝送ケーブル30Bと異なる点は、バラン71が省略され、直接、シールド部303が信号伝送用第2分岐ケーブル320に接続されていることにある。
電力伝送ケーブル30Eのその他の構成は、図14の電力伝送ケーブル30Bと同様に構成される。
【0096】
図20の電力伝送ケーブル30Eによれば、構成を簡略化して、図14の電力伝送ケーブル30Bと同様の効果を得ることができる。
【0097】
[シールド部付同軸ケーブルを用いた電力伝送ケーブルの第5構造例]
図21は、電力伝送ケーブルの第1分岐ケーブルと電源側ケーブルをシールド部付同軸ケーブルで形成した場合の、第2のアンテナ機能を含む電力伝送ケーブルの第5構造例を示す図である。
【0098】
図21の電力伝送ケーブル30Fが図14の電力伝送ケーブル30Bと異なる点は、フェライトコア341、342、343が省略されていることにある。
電力伝送ケーブル30Fのその他の構成は、図14の電力伝送ケーブル30Bと同様に構成される。
【0099】
図21の電力伝送ケーブル30Fによれば、構成を簡略化して、図14の電力伝送ケーブル30Bと同様の効果を得ることができる。
【0100】
[受信装置の応用例]
次に、本第1の実施形態に係る受信装置10のテレビジョン受像機以外の電子機器への応用例について説明する。
【0101】
図22は、本第1の実施形態に係る受信装置のテレビジョン受像機以外の第1の応用例を示す図である。
【0102】
図22の受信装置10Aは、電子機器20Aとして車載のPND(Personal Navigation Device)に応用した第1例である。
この場合、第1のアンテナ40は、ロッドアンテナ401が適用されている。
また、電源プラグとしては、シガーソケット80Aが適用されている。
【0103】
図23は、本第1の実施形態に係る受信装置のテレビジョン受像機以外の第2の応用例を示す図である。
【0104】
図23の受信装置10Bは、電子機器20Bとして車載のPND(Personal Navigation Device)に応用した第2例である。
この場合、第1のアンテナ40は、ロッドアンテナに代えて、たとえばフロントガラス等に取り付け可能なフィルムアンテナ402が適用されている。
また、電源プラグとしては、シガーソケット80Bが適用されている。
【0105】
図24は、本第1の実施形態に係る受信装置のテレビジョン受像機以外の第3の応用例を示す図である。
【0106】
図24の受信装置10Cは、電子機器20Cとして携帯ゲーム機に応用した例である。
この場合、第1のアンテナ40は、ロッドアンテナ401Cが適用されている。
また、電源側はACアダプタ60Cが適用されている。
【0107】
図25は、本第1の実施形態に係る受信装置のテレビジョン受像機以外の第4の応用例を示す図である。
【0108】
図25の受信装置10Dは、電子機器20Dとしてノート型PCに応用した第1例である。
この場合、第1のアンテナ40は、ロッドアンテナ401Dが適用されている。
また、電源側はACアダプタ60Dが適用されている。
【0109】
図26は、本第1の実施形態に係る受信装置のテレビジョン受像機以外の第5の応用例を示す図である。
【0110】
図26の受信装置10Eは、電子機器20Eとしてノート型PCに応用した第2例である。
この場合、第1のアンテナ40は、内蔵アンテナ403Eが適用されている。
また、電源側はACアダプタ60Eが適用されている。
【0111】
図27は、本第1の実施形態に係る受信装置のテレビジョン受像機以外の第6の応用例を示す図である。
【0112】
図27の受信装置10Fは、電子機器20Fとして携帯型テレビジョン受像機(TV)に応用した例である。
この場合、第1のアンテナ40は、ロッドアンテナ401Fが適用されている。
また、電源側はACアダプタ60Fが適用されている。
【0113】
図28は、本第1の実施形態に係る受信装置のテレビジョン受像機以外の第7の応用例を示す図である。
【0114】
図28の受信装置10Gは、電子機器20Gとして携帯電話機に応用した第1例である。
この場合、第1のアンテナ40は、ロッドアンテナ401Gが適用されている。
また、電源側はACアダプタ60Gが適用されている。
【0115】
図29は、本第1の実施形態に係る受信装置のテレビジョン受像機以外の第8の応用例を示す図である。
【0116】
図29の受信装置10Hは、電子機器20Hとして携帯電話機に応用した第2例である。
この場合、第1のアンテナ40は、内蔵アンテナ403Hが適用されている。
また、電源側はACアダプタ60Hが適用されている。
【0117】
以上のように、本第1の実施形態に係る受信装置10は、車載や携帯型の電子機器に応用可能であり、上述したような、効果を有することから、放送波を最適に受信することが可能となる。
【0118】
以上の第1の実施形態では、電力伝送ケーブル30,30A〜30Fを分岐部(中継部)で分岐して、第2のアンテナをダイポールアンテナとして形成した例について説明した。
以下では、電力伝送ケーブルを分岐させずに、第2のアンテナをモノポールアンテナとして形成した例について、第2〜第5の実施形態として説明する。
【0119】
<2.第2の実施形態>
図30は、本発明の第2の実施形態に係る受信装置の回路構成を示す図である。
【0120】
本第2の実施形態に係る受信装置10Iが第1の実施形態に係る受信装置10と異なる点は、電力伝送ケーブル30Iを分岐させずに、第2のアンテナ32Iをモノポールアンテナとして形成したことにある。
【0121】
本第2の実施形態の電力伝送ケーブル30Iは、平行2線311,312により形成され、AC−DC変換器60側に高周波遮断部31aとしてのインダクタL31,L32が配置されている。
【0122】
第2の実施形態の電子機器20Iにおいては、平行2線311I,312I電源回路部22のある基板上で、電力伝送ケーブル30Iに誘起された高周波信号と電源を分離するため、高周波遮断部31cとしてのインダクタL35、L36が直列に挿入されている。
そして、平行2線311I,312Iは、並列に容量結合して、電源回路部22のグランドGND線より引き出されて、ダイバーシティ処理部21の第1受信回路211に接続されている。
AC−DC変換器60側には、上述したように、その内部または、その電力伝送線の中間部においては、高周波遮断用のインダクタL31、L32が直列にそれぞれ配置されアンテナと機能するように、高周波的に分離されている。
このインダクタL31、L32およびL35、L36でAC−DC変換器60側および電子機器20I側で、分離された部分が第2のアンテナ32Iとして機能し、この部分の長さを受信したい周波数の1/2λ以上あれば、効果的である。
【0123】
ここで、モノポール型の第2のアンテナ32Iの電子機器20IのセットグランドGNDに依存しない波長について考察する。
【0124】
図31(A)および(B)は、モノポール型の第2のアンテナ32Iの電子機器20IのセットグランドGNDに依存しない波長について説明するための第1図である。
図32(A)および(B)は、モノポール型の第2のアンテナ32Iの電子機器20IのセットグランドGNDに依存しない波長について説明するための第2図である。
【0125】
電子機器20Iでなるセットの第1のアンテナ40と電力伝送ケーブル(電源コード)により形成される第2のアンテナ32Iとのアンテナ相関係数を小さくする方法として、電流給電の場合、電流バランスを変える方法が採用可能である。
図31(A)および(B)に示すように、セットグランドGNDとの給電点の位置をλ/4からずらし、セットグランドGNDλ/8、電力伝送ケーブル(電源コード部)を3λ/8として、電流部分をセット本体の第1のアンテナ40と共有しないようにする。
λ/2の場合、図31(A)に示すように、電源コードアンテナである第2のアンテナ長は3λ/8に設定される。
λの場合、図31(B)に示すように、電源コードアンテナである第2のアンテナ長は{3λ/8+λ/2*n}に設定される。nは0を含む整数で変更可能である。
【0126】
また、電流給電の場合、セットグランドGNDの影響はない。電流が、アンテナの給電点では、図32(A)および(B)に示すように、0になるように波長で、調整する。
この場合、セットのグランドGNDは、使用しないので、セット本体の第1のアンテナ40との相関係数は、かなり小さくなる。
【0127】
本第2の実施形態に係る受信装置10Iは、アンテナ間の相関係数向上と機能複合による携帯性の向上を図ることができる。
このように、第2の実施形態によれば、受信装置の利便性向上、受信感度向上を図ることが可能である。
【0128】
本第2の実施形態に係る受信装置10Iによれば、電源ケーブルにモノポールアンテナを形成することで、受信装置が持つその他のアンテナへの影響が少なく、ダイバーシティの効果が非常に得やすいアンテナ構成を実現することができる。
すなわち、第2の実施形態によれば、上述した第1の実施形態に係る受信装置10と同様の効果を得ることが可能である。
【0129】
<3.第3の実施形態>
図33は、本発明の第3の実施形態に係る受信装置の回路構成を示す図である。
【0130】
本第3の実施形態に係る受信装置10Jが第2の実施形態に係る受信装置10Iと異なる点は、電力伝送ケーブル30Jをシールド部付2線とし、編組により形成されるシールド部313をアンテナとしたことにある。
信号線312は、インダクタL36を介して電源回路部22に接続され、信号線311は、セットグランドGNDに接続されている。
そして、電力伝送ケーブル30Jのシールド部313がマッチング回路25、C22を介してダイバーシティ処理部(チューナー)21の第1受信回路211に接続されている。
【0131】
図33の受信装置10Jによれば、DC回路とRF回路を物理的に分離することによりアイソレーションを高める効果あり、電源ノイズ等の影響を減らすことができる。
【0132】
<4.第4の実施形態>
図34は、本発明の第4の実施形態に係る受信装置の回路構成を示す図である。
【0133】
本第4の実施形態に係る受信装置10Kが第3の実施形態に係る受信装置10Jと異なる点は、編組により形成されるシールド部313および信号線311を接続してアンテナとしたことにある。
【0134】
図34の受信装置10Kによれば、偏組による共振と内部導体による共振を使用することで、高調波共振をより多くすることができる。
F1(第一共振)、F2(第二共振)それぞれの高調波ができることにより、UHF帯域のヌル点(NULL−POINT)が減少するという利点がある。
【0135】
<5.第5の実施形態>
図35は、本発明の第5の実施形態に係る受信装置の回路構成を示す図である。
【0136】
本第5の実施形態に係る受信装置10Lが第3の実施形態に係る受信装置10Jと異な点は、電力伝送ケーブル30Lに、フェライトコア(あるいはフェライトビーズ)314,315を2重に配置したことにある。
【0137】
図35の受信装置10Lによれば、フェライトビーズ、フェライトコアを2重で取り付けることにより、より高周波遮断機能を強化および電源ノイズ(30MHz以下のイズ源)に対して有効となる利点がある。
【0138】
第2のアンテナ32Iをモノポールアンテナとして形成した第2〜第5の実施形態に係る受信装置10I〜10Lは、第1の実施形態の受信装置10と同様に、図22〜図29に示した各種電子機器に応用可能である。
【0139】
なお、ダイポール型、モノポール型共に、使用時に電力伝送ケーブル30〜30Lを巻いた状態で使用するよりも、伸ばして垂らした状態で使用する法が第2のアンテナとしての受信感度は高い。
【0140】
以下にモノポール型を例として使用時に電力伝送ケーブル30〜30Lを巻いた状態で使用するよりも、伸ばして垂らした状態で使用する法が第2のアンテナとしての受信特性について考察する。
【0141】
図36および図37の(A),(B)は、本実施形態に係るモノポール型の第2のアンテナとして機能する電力伝送ケーブルを垂らした状態と巻いた状態における受信装置の周波数に対するピークゲイン特性を示す図である。
図36(A)は垂らした状態でのVHF帯域における特性を示し、図36(B)は巻いた状態でのVHF帯域における特性を示している。
図37(A)は垂らした状態でのUHF帯域における特性を示し、図36(B)は巻いた状態でのUHF帯域における特性を示している。
図36および図37の(A)および(B)において、Hで示す曲線が水平偏波(Horizontal Polarization)の特性を示し、Vで示す曲線が垂直偏波(Vertical Polarization)の特性を示している。
また、図36および図37の(A)および(B)においては、特性図にあわせて測定結果を詳細に示す図表を図示している。
【0142】
これらの図からもわかるように、モノポール型共に、使用時に電力伝送ケーブル30〜30Lを巻いた状態で使用するよりも、伸ばして垂らした状態で使用する法が第2のアンテナとしての受信感度は高い。
これらは、ダイポール型であっても同様の測定結果が得られることは容易に推察される。
すなわち、ダイポール型、モノポール型共に、使用時に電力伝送ケーブル30〜30Lを巻いた状態で使用するよりも、伸ばして垂らした状態で使用する法が第2のアンテナとしての受信感度は高いといえる。
したがって、本第1および第2の実施形態に係る受信装置10〜10Lを各種電子機器に応用する場合には、電力伝送ケーブル30〜30Lの少なくとも第2のアンテナ部を直線状に保持する保持部を有することが望ましい。
保持部としては、たとえば車内に貼付する、あるいはフックする等の種々の態様が可能であることはいうまでもない。
【符号の説明】
【0143】
10,10A〜10L・・・受信装置、20,20A〜20L・・・電子機器、30,30A〜30L・・・電力伝送ケーブル、310・・・第1分岐ケーブル、320・・・第2分岐ケーブル、330・・・電源側ケーブル、40・・・第1のアンテナ、50・・・電源コンセント、60・・・AC−DC変換器、70・・・分岐部(中継部)、71・・・バラン、80・・・電源プラグ。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
電子機器と、
上記電子機器本体と別途配置された放送波を受信するための第1のアンテナと、
上記電子機器に電力を伝送する電力伝送ケーブルと、を有し、
上記電力伝送ケーブルは、
電源側に高周波遮断部が配置され、当該ケーブルの少なくとも一部が放送波を受信するための第2のアンテナとしての機能を有し、
上記電子機器は、
上記第1のアンテナで受信した信号と上記2のアンテナで受信した信号に対するダイバーシティ処理を行うダイバーシティ処理部を含む
受信装置。
【請求項2】
上記電力伝送ケーブルは、
電源側から上記電子機器に至る途中の分岐部で第1分岐ケーブルと第2分岐ケーブルとに2分岐され、
上記第1分岐ケーブルは、
上記電子機器の電源部に接続され、
上記第2分岐ケーブルは、高周波信号伝送線路として上記ダイバーシティ処理部に接続され、
上記第2のアンテナは、
上記分岐部より電源側のケーブルと上記第1分岐ケーブルでダイポール構造を有する
請求項1記載の受信装置。
【請求項3】
上記第2分岐ケーブルは、
上記電源側ケーブルと上記第1分岐ケーブルと平衡不平衡変換器を介して接続されている
請求項2記載の受信装置。
【請求項4】
上記電力伝送ケーブルの上記電源側ケーブルおよび上記第1分岐ケーブルは、
平行2線により形成され、
上記第2分岐ケーブルは、
芯線とシールド部が同心状に形成された同軸ケーブルにより形成され、
上記芯線が上記電源側ケーブルの一方の線に接続され、
上記シールド部が上記第1分岐ケーブルの一方の線に接続されている
請求項2または3記載の受信装置。
【請求項5】
上記電力伝送ケーブルの上記電源側ケーブルおよび上記第1分岐ケーブルは、
シールド部付き2線により形成され、
上記第2分岐ケーブルは、
芯線とシールド部が同心状に形成された同軸ケーブルにより形成され、
上記芯線が上記電源側ケーブルのシールド部に接続され、
上記シールド部が上記第1分岐ケーブルのシールド部に接続されている
請求項2または3記載の受信装置。
【請求項6】
上記第1分岐ケーブルの一方の線が上記電子機器のセットグランドに接続されている
請求項4または5記載の受信装置。
【請求項7】
上記電源側ケーブルの電源側、上記第1分岐ケーブルの上記電子機器側、および上記電源ケーブルと上記第1分岐ケーブルの分岐部の少なくともいずれかに高周波遮断部が配置されている
請求項2から6のいずれか一に記載の受信装置。
【請求項8】
上記電力伝送ケーブルと上記電子機器本体のグランドとにより上記第2のアンテナが形成され、当該第2のアンテナが上記ダイバーシティ処理部に接続され、
上記電子機器の電源部側に高周波遮断部が配置されている
請求項1記載の受信装置。
【請求項9】
上記電力伝送ケーブルは、
平行2線により形成され、上記電子機器の電源部側の上記高周波遮断部より電源側の一方の線が上記ダイバーシティ処理部に接続されている
請求項8記載の受信装置。
【請求項10】
上記第2のアンテナは、
上記電子機器の電源部側の上記高周波遮断部より電源側で上記平行2線は容量結合し、上記電源部のグランド線により上記ダイバーシティ処理部に接続されている
請求項9記載の受信装置。
【請求項11】
上記電力伝送ケーブルは、
シールド部付2線により形成され、
上記2線の一方が、上記電子機器の上記高周波遮断部を介して上記電源部に接続され
上記2線の他方が、上記電子機器の上記高周波遮断部を介してグランドに接続され、
上記シールド部が、マッチング回路を介して上記ダイバーシティ処理部に接続されている
請求項8記載の受信装置。
【請求項12】
上記2線の他方と上記シールド部が接続されている
請求項11記載の受信装置。
【請求項13】
上記シールド部側に高周波遮断部が配置されている
請求項11または12記載の受信装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【図27】
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【図28】
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【図29】
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【図30】
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【図31】
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【図32】
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【図33】
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【図34】
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【図35】
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【図36】
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【図37】
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【公開番号】特開2010−226508(P2010−226508A)
【公開日】平成22年10月7日(2010.10.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−72556(P2009−72556)
【出願日】平成21年3月24日(2009.3.24)
【出願人】(000002185)ソニー株式会社 (34,172)
【Fターム(参考)】