可変キャパシター、プラズマインピーダンスマッチング装置、及び基板処理装置
【課題】プラズマインピーダンスマッチングにおいて、より正確に、速やかなマッチングが行われるようにする基板処理装置を提供する。
【解決手段】基板処理装置1000は、工程チャンバー1100と、この内に供給されたガスからプラズマを発生させる電極と、高周波電力を出力する高周波電源1200と、高周波電源1200から前記電極へ高周波電力を伝送する伝送ライン1210と、伝送ライン1210に連結されてプラズマインピーダンスをマッチングするインピーダンス整合器と、当該インピーダンス整合器へ制御信号を送出する制御器1320と、を含み、前記インピーダンス整合器は、複数のキャパシター1401の各々にスイッチ1402を連結し、スイッチ1402を制御器1320の制御信号にしたがって断続してキャパシタンスを調節する可変キャパシター1400を含む。
【解決手段】基板処理装置1000は、工程チャンバー1100と、この内に供給されたガスからプラズマを発生させる電極と、高周波電力を出力する高周波電源1200と、高周波電源1200から前記電極へ高周波電力を伝送する伝送ライン1210と、伝送ライン1210に連結されてプラズマインピーダンスをマッチングするインピーダンス整合器と、当該インピーダンス整合器へ制御信号を送出する制御器1320と、を含み、前記インピーダンス整合器は、複数のキャパシター1401の各々にスイッチ1402を連結し、スイッチ1402を制御器1320の制御信号にしたがって断続してキャパシタンスを調節する可変キャパシター1400を含む。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は可変キャパシター、プラズマインピーダンスマッチング装置、及び基板処理装置に関し、より詳細には、キャパシタンスを調節するための可変キャパシター、半導体製造設備のプラズマを利用する工程装置でプラズマのインピーダンスをマッチングさせるプラズマインピーダンスマッチング装置、及び基板処理装置に関することである。
【背景技術】
【0002】
高周波電力を利用するプラズマインピーダンスマッチング装置は、高周波電源の電力をプラズマ工程チャンバー内に最大に伝達するためのインピーダンス整合器として、プラズマを生成し、維持するのに重要な核心装置である。
【0003】
プラズマを発生させるための工程チャンバーに、高周波電源装置の電力を伝達する時、反射波無しで最大電力が伝達されるためには電源装置のインピーダンスとプラズマのインピーダンスとが同一でなければならない。このような電気的な特性を有するようにインピーダンスを調節することをインピーダンスマッチングと称する。
【0004】
プラズマは圧力、高周波電力、ソース気体等の発生条件にしたがって電気的な特性であるインピーダンスが変化するが、プラズマインピーダンスが高周波電源の電力のインピーダンスにマッチングされない場合、一定の電力が伝達されないので、工程中にプラズマ密度が変わり、これによって工程結果の偏差が高くなる問題が発生する。このように、高周波電力を工程チャンバー内へ一定に伝達するためには、インピーダンスマッチングを考慮しなければならず、高周波電源と工程チャンバー内のプラズマ発生装置との間にインピーダンスマッチング装置が設けられる。
【0005】
一般的にインピーダンスマッチング装置は、可変キャパシターとインダクタとで構成され、可変キャパシターを調節して高周波電源のインピーダンスと工程チャンバーのインピーダンスとを同一にすることによってインピーダンスのマッチングを具現する。
【0006】
一般的なインピーダンスマッチング装置の可変キャパシターは、ステッピングモーターとギヤ端とが結合された駆動手段を利用してキャパシターの間隔を調節することによって、キャパシタンスを変化させて高周波電源のインピーダンスを変化させる。
【0007】
しかし、機械式駆動手段によってキャパシターを調節するので、機械式駆動手段の作動時間によりタイムディレイが長くなり、高精度な制御が難しい。特に、高周波電源がパルスモードで電力を供給する場合、高速のパルスではプラズマ状態の変化が速いので、速やかなインピーダンスマッチングが難しいのみでなく、高周波電源電圧によって時間にしたがって周期的にオン/オフされるパルスモードで高周波電力が供給される場合、パルスモードがオフ状態である場合にも可変キャパシターに残っている電力が工程チャンバーへ供給されるといった問題が発生する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】韓国特許公開第10−2008−0113962号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
本発明の目的は、工程チャンバー内の電極に高周波電力を効果的に供給することにある。
【0010】
また、本発明の目的は、プラズマインピーダンスマッチングにおいて、より正確で、速やかなマッチングが行われるプラズマインピーダンスマッチング装置、及び基板処理装置を提供することにある。
【0011】
本発明が解決しようとする課題はここに制限されなく言及されないその他の課題は下の記載から当業者は明確に理解できる。
【課題を解決するための手段】
【0012】
本発明は基板処理装置を提供する。
【0013】
本発明の基板処理装置は、工程チャンバーと、前記工程チャンバー内に供給されたガスからプラズマを発生させる電極と、高周波電力を出力する高周波電源と、前記高周波電源から前記電極へ前記高周波電力を伝送する伝送ラインと、前記伝送ラインに連結されてプラズマインピーダンスをマッチングするインピーダンス整合器と、前記インピーダンス整合器へ制御信号を送出する制御器と、を含み、前記インピーダンス整合器は、複数のキャパシターの各々にスイッチを連結し、前記スイッチを前記制御器の制御信号にしたがって断続してキャパシタンスを調節する可変キャパシターを含む。
【0014】
前記可変キャパシターは、n個のグループ(nは2以上の自然数)に集まった複数のキャパシターと、前記キャパシターの各々に連結されて制御信号にしたがって断続されるスイッチと、を含み、各グループ毎に調節できるキャパシタンス範囲が互いに異なる。
【0015】
前記各グループは複数のキャパシターを包む。
【0016】
前記各グループは互いに並列に連結される。
【0017】
前記各グループ内の複数のキャパシターは互いに並列に連結される。
【0018】
前記同一グループ内のキャパシターは同一なキャパシタンスを有する。
【0019】
前記各グループ内のキャパシターは9個である。
【0020】
前記グループのキャパシターの間のキャパシタンス比率は100:101:102:103、・・・、:10n−1でなされる。
【0021】
前記高周波電源はパルスモードで電力を供給する。
【0022】
前記伝送ラインは、前記可変キャパシターと前記工程チャンバーとを連結する第1伝送ライン、及び前記第1伝送ラインから分岐されて接地される第2伝送ラインを含み、前記制御器は、前記高周波電源のパルスモードにしたがって、前記第1伝送ラインに設けられる第1伝送スイッチ、及び前記第2伝送ラインに設けられる第2伝送スイッチへ、オン/オフ信号を出力する。
【0023】
前記第1伝送スイッチは、前記第1伝送ラインと前記第2伝送ラインとの間の分岐点の次に位置する。
【0024】
また、本発明はプラズマインピーダンスマッチング装置を提供する。
【0025】
本発明のプラズマインピーダンスマッチング装置は、高周波電力の伝送ラインに連結されてプラズマインピーダンスをマッチングさせるインピーダンス整合器と、前記インピーダンス整合器へ制御信号を送出する制御器と、を含み、前記インピーダンス整合器は、複数のキャパシターの各々にスイッチを連結し、前記スイッチを前記制御器の制御信号にしたがって断続してキャパシタンスを調節する可変キャパシターを含む。
【0026】
前記可変キャパシターは、n(nは2以上の自然数)個のグループに集まった複数のキャパシターと、前記キャパシターの各々に連結されて制御信号にしたがって断続されるスイッチと、を含み、各グループ毎に調節できるキャパシタンス範囲が互いに異なる。
【0027】
前記各グループは複数のキャパシターを包む。
【0028】
前記各グループは互いに並列に連結される。
【0029】
前記各グループ内の複数のキャパシターは互いに並列に連結される。
【0030】
前記同一グループ内のキャパシターは同一なキャパシタンスを有する。
【0031】
前記各グループ内のキャパシターは9個である。
【0032】
前記スイッチはピンダイオードでなされる。
【0033】
前記複数のキャパシターは互いに並列に連結される。
【0034】
前記可変キャパシターは、前記制御器の制御信号を受信して機械的な駆動手段によってキャパシタンスを調節する第1可変キャパシターと、複数のキャパシターにスイッチを連結し、前記スイッチを前記制御部の制御信号にしたがってオン/オフしてキャパシタンスを電気的に調節する第2可変キャパシターと、を包む。
【0035】
本発明は可変キャパシターを提供する。
【0036】
本発明の可変キャパシターは、n(nは2以上の自然数)個のグループに集まった複数のキャパシターと、前記複数のキャパシターの各々に連結されて制御信号にしたがって断続されるスイッチと、を含み、各グループ毎に調節できるキャパシタンス範囲が互いに異なる。
【0037】
前記各グループは複数のキャパシターを包む。
【0038】
前記各グループは互いに並列に連結される。
【0039】
前記各グループ内の複数のキャパシターは互いに並列に連結される。
【0040】
前記同一グループに属するキャパシターは同一なキャパシタンスを有する。
【0041】
前記他のグループに属する複数のキャパシターは互いに異なるキャパシタンスを有する。
【0042】
前記各グループ内のキャパシターは9個である。
【0043】
前記グループのキャパシターの間のキャパシタンス比率は100:101:102:103、・・・、:10n−1でなされる。
【0044】
前記スイッチはピンダイオードでなされる。
【発明の効果】
【0045】
本発明によると、キャパシタンスをより正確に、速やかに調節できる。
【0046】
また、本発明によると、プラズマインピーダンスマッチングを効果的に遂行することによって反射パワーを最小化できる。
【0047】
また、本発明によると、工程チャンバー内の電極に高周波電力を効果的に供給できる。
【0048】
また、本発明によると、高周波電源のパルスモードにしたがって工程チャンバー内に供給される高周波電力を効果的に制御できる。
【0049】
また、本発明によると、反射パワーを最小化することによって基板の工程不良を最小化できる。
【図面の簡単な説明】
【0050】
【図1】本発明の一実施形態による基板処理装置の構成図である。
【図2】図1の基板処理装置の変形形態の構成図である。
【図3】図1の基板処理装置の変形形態の構成図である。
【図4】本発明の一実施形態によるプラズマインピーダンスマッチング装置の構成図である。
【図5】図4のプラズマインピーダンスマッチング装置の変形形態の構成図である。
【図6】図4のプラズマインピーダンスマッチング装置の動作に関する順序図である。
【図7】本発明の他の実施形態によるプラズマインピーダンスマッチング装置の構成図である。
【図8】図7の可変キャパシターの回路図である。
【図9】図8の可変キャパシターの変形形態の回路図である。
【図10】図7のプラズマインピーダンスマッチング装置の変形形態の構成図である。
【図11】本発明のさらに他の実施形態によるプラズマインピーダンスマッチング装置の構成図である。
【図12】図11のプラズマインピーダンスマッチング装置の動作に関する順序図である。
【図13】図11のプラズマインピーダンスマッチング装置の動作に関する順序図である。
【図14】図11のプラズマインピーダンスマッチング装置の動作に関する順序図である。
【図15】本発明の他の実施形態による基板処理装置の構成図である。
【図16】パルスモードでの高周波電力の供給にしたがったプラズマ状態の変化を示したグラフである。
【発明を実施するための形態】
【0051】
本発明の実施形態は様々な形態に変形できるので、本発明の範囲が以下で叙述する実施形態に限定されると解釈されてはならない。
【0052】
本実施形態は、本発明が属する技術分野で通常の知識を有する者に本発明をより完全に説明するために提供されるものである。したがって、図面での構成要素の形状等は、より明確な説明を強調するために誇張されたものである。
【0053】
(基板処理装置1)
以下では本発明の一実施形態による基板処理装置1000について説明する。
【0054】
図1は、本発明の一実施形態による基板処理装置1000の構成図である。
【0055】
図1を参照すれば、本発明の一実施形態による基板処理装置1000は、工程チャンバー1100、高周波電源1200、伝送ライン1210、及びプラズマインピーダンスマッチング装置1300を含む。基板処理装置1000は、工程チャンバー1100内の気体をプラズマ状態に変化させ、これを利用して基板を処理する装置である。
【0056】
(工程チャンバー)
工程チャンバー1100は、プラズマを利用する基板の処理工程を遂行する。工程チャンバー1100は電極1110を含む。
【0057】
(電極)
電極1110は、工程チャンバー1100に流入される気体がイオン化されてプラズマ状態に変化されるように電気エネルギーを供給する。
【0058】
電極1110は、工程チャンバー1100内で平行な2つの電極平板でなされた容量結合形プラズマソース(CCP:Capacitively Coupled Plasma)であり得る。容量結合形プラズマソースは、蓄電電気場を利用して工程チャンバー1100内へ流入された気体の電子に電気エネルギーを伝達する。
【0059】
再び、図1を参照すれば、容量結合形プラズマソースは、2つの電極平板のうちいずれか1つの電極平板に高周波電源1200が連結された形態を有し得る。
【0060】
ここで、電極1110の形態及び高周波電源1200の連結形態はこれと異なり得る。
【0061】
図2及び図3は各々、図1の基板処理装置1000の変形形態の構成図である。
【0062】
図2を参照すれば、容量結合形プラズマソースは、2つの電極平板の各々に高周波電源1200が連結された形態を有し得る。ここで、高周波電源1200は各々、互いに異なる周波数の高周波電力を印加できる。
【0063】
また、電極1110は、工程チャンバー1100外部の誘導コイルでなされた誘導結合形プラズマソース(ICP:Inductively Coupled Plasma)であり得る。図3を参照すれば、誘導結合形プラズマソースは、誘導電気場を利用して工程チャンバー1100内へ流入される気体の電子に電気エネルギーを伝達する。誘導結合形プラズマソースは、工程チャンバー1100の上部に別に結合されたプラズマ発生装置によって流入された気体をプラズマ状態に変化させ、そのプラズマをダウンストリーム(Down Stream)方式で工程チャンバー1100に提供する。
【0064】
(高周波電源)
高周波電源1200は、伝送ライン1210を通じて高周波電力を工程チャンバー1100内の電極1110へ供給して、工程チャンバー1100内に供給される気体の電子をプラズマ状態に変化させる。高周波電源1200は、パルスモードで電力を供給できる。例えば、高周波電源1200は、時間にしたがって周期的にオン/オフされるパルスモードで電力を供給できる。しかし、高周波電源1200は、これに制限されなく、連続的な周波数の電力を供給することもあり得る。
【0065】
(高周波伝送ライン)
伝送ライン1210は、高周波電源1200で発生される電力をプラズマインピーダンスマッチング装置1300を経て工程チャンバー1100へ伝達する。
【0066】
(プラズマインピーダンスマッチング装置)
プラズマインピーダンスマッチング装置1300は、高周波電源1200側と工程チャンバー1100側とのインピーダンスをマッチングする。
【0067】
(プラズマインピーダンスマッチング装置1)
以下では本発明の一実施形態によるプラズマインピーダンスマッチング装置1300について説明する。
【0068】
プラズマインピーダンスマッチング装置1300は、高周波電源1200と工程チャンバー1100との間に配置される。プラズマインピーダンスマッチング装置1300は、インピーダンス整合器1310、制御器1320、インピーダンス測定器1330、反射パワー測定器1340、及びインダクタ1350を含む。
【0069】
(インピーダンス整合器)
インピーダンス整合器1310は、可変キャパシター1400を利用して高周波電源1200と工程チャンバー1100との間のインピーダンスを整合させる。
【0070】
図4は、本発明の一実施形態によるプラズマインピーダンスマッチング装置1300の構成図である。
【0071】
インピーダンス整合器1310は伝送ライン1210に連結され、制御器1320から送出される制御信号にしたがってキャパシタンスが変化される。インピーダンス整合器1310は、以下図4を参照すれば、後述する可変キャパシター1400を含む。
【0072】
(可変キャパシター)
図4を参照すれば、可変キャパシター1400は、キャパシター1401とスイッチ1402とを含む。
【0073】
可変キャパシター1400は伝送ライン1210に連結される。キャパシター1401は、伝送ライン1210からの高周波電力を供給するスイッチ1402に連結される。キャパシター1401は複数個で構成され得り、キャパシター1401の各々にスイッチ1402が連結される。可変キャパシター1400は、複数のキャパシター1401の各々に連結されたスイッチ1402を断続してキャパシタンスを調節する。
【0074】
キャパシター1401は、伝送ライン1210にスイッチ1402を介して複数個連結される。スイッチオンされたキャパシター1401のキャパシタンスの組み合わせによって、可変キャパシター1400のキャパシタンスは調節される。複数のキャパシター1401は、互いに並列に連結できる。この時、可変キャパシター1400のキャパシタンスは、並列に連結された複数のキャパシター1401のうちスイッチオンされたキャパシター1401のキャパシタンスを単純に合算することによって求められる。そのため、可変キャパシター1400のキャパシタンスを計算するのが容易である。しかし、可変キャパシター1400の構成はこれに制限されなく、可変キャパシター1400では、複数のキャパシター1401が互いに直列に連結されることもあり得る。
【0075】
複数のキャパシター1401は全て、同一なキャパシタンスを有するように提供され得る。又は選択的に、複数のキャパシター1401の中で一部又は全てが互いに異なるキャパシタンスを有し得る。また、複数のキャパシター1401のキャパシタンスは、配列された順に順次的に増加できる。例えば、複数のキャパシター1401のキャパシタンスは、2倍ずつ増加できる。
【0076】
このように複数のキャパシター1401のキャパシタンスを組み合わせすることによって可変キャパシター1400のキャパシタンス値は精密に制御できる。例えば、キャパシター1401が8個提供され、キャパシター1401のキャパシタンス比率が1:2:4:8:16:32:64:128の場合、各々のキャパシター1401を組み合せることによって256のキャパシタンス値を調節できる。
【0077】
スイッチ1402は、制御信号にしたがって電気的に断続され、スイッチ1402がオンされれば、キャパシター1401は伝送ライン1210から電力を受信する。スイッチ1402は電気的に作動する多様な形態を有し得る。
【0078】
図5は、図4のプラズマインピーダンスマッチング装置1300の変形形態の構成図である。
【0079】
図5を参照すれば、電気的に作動するスイッチ1402にはピンダイオード(PIN diode)が使用され得る。
【0080】
(制御器)
制御器1320は、工程チャンバー1100内のインピーダンスを測定した値、又は伝送ライン1210上の高周波電源1200からの反射電力を測定した値を受信して、インピーダンス整合器1310へインピーダンスマッチングのためのキャパシタンス調節値を送出する。
【0081】
制御器1320は、キャパシタンス調節値に対応して可変キャパシター1400のスイッチ1402へオン/オフ制御信号を送出する。特に、制御器1320はキャパシタンス調節値にしたがって可変キャパシター1400の複数のキャパシター1401の中からスイッチングするキャパシター1401を選択するための制御信号を送出する。すなわち、キャパシタンス調節値にしたがって可変キャパシター1400の複数のキャパシター1401の中から伝送ライン1210に連結させるキャパシター1401を選択して、選択されたキャパシター1401のスイッチ1402をオンになるように制御信号をスイッチ1402へ送出する。
【0082】
制御器1320は、伝送ライン1210の電気的な特性を測定した値のアナログ信号をデジタル信号に変換して、可変キャパシター1400のスイッチ1402へ伝達できる。スイッチ1402は、デジタル信号にしたがって作動し、キャパシター1401と伝送ライン1210とを連結する。しかし、制御器1320は、これに制限されなく、アナログ制御信号をスイッチ1402へ送出することもあり得る。
【0083】
制御器1320は、インピーダンス測定器1330及び反射パワー測定器1340のうち少なくとも1つから測定された値に応じて、高周波電源1200と工程チャンバー1100との間のインピーダンスマッチングのためのキャパシタンス調節値を決定する。
【0084】
(その他の構成)
インピーダンス測定器1330は、工程チャンバー1100内のプラズマインピーダンスを測定して制御器1320へインピーダンス測定値を印加する。
【0085】
反射パワー測定器1340は、伝送ライン1210の高周波電力の電気的な特性を測定して制御器1320へ印加する。ここで、伝送ライン1210上で測定される高周波電力の電気的な特性は電流、電圧、及びこれらの位相値であり得る。この電気的な特性にしたがって反射パワー測定器1340は高周波電源1200から出力される反射電力を測定できる。
【0086】
インダクタ1350は、可変キャパシター1400から出力される高周波電力の直流成分を除去できる。インダクタ1350は、インダクタンスを調節できる可変インダクタで形成されて、インピーダンスマッチングを遂行することもあり得る。
【0087】
(プラズマインピーダンスマッチング装置1の動作)
以下では上述した本発明の一実施形態によるプラズマインピーダンスマッチング装置1300の動作に対して説明する。
【0088】
図6は、図4のプラズマインピーダンスマッチング装置1300の動作に関する順序図である。
【0089】
図6を参照すれば、高周波電源1200は、高周波電力を伝送ライン1210を通じて電極1110へ供給する。この時、工程チャンバー1100内へ流入される気体が電気エネルギーによってプラズマ状態に変化される。工程チャンバー1100は、そのプラズマを利用して基板処理工程を遂行する。インピーダンス測定器1330は、工程チャンバー1100内のプラズマインピーダンスを測定し(S110)、これを制御器1320へ印加し、制御器1320は、受信したプラズマインピーダンス測定値にしたがってキャパシタンス調節値を決定する(S120)。この時、反射パワー測定器1340は、伝送ライン1210の電気的な特性を測定して制御器1320へ印加する。制御器1320は、高周波電力の電気的な特性、例えば電流、電圧又は位相差等をさらに考慮してキャパシタンス調節値を決定することもあり得る。
【0090】
キャパシタンス調節値にしたがってインピーダンス整合器1310の可変キャパシター1400の動作の可否を決定する(S130)。可変キャパシター1400の動作が必要とされた場合には、キャパシタンス調節値に対応してキャパシタンスが組み合わされるように、スイッチングするキャパシター1401を選択する(S140)。制御器1320は、デジタル制御信号を選択されたキャパシター1401のスイッチ1402へ送出してスイッチ1402を作動させる(S150)。スイッチ1402が作動されたキャパシター1401は各々のキャパシタンスの組み合わせにしたがってプラズマインピーダンスマッチングするのに必要であるキャパシタンス調節値を充足させる(S160)。
【0091】
このようにして、工程チャンバー1100内のプラズマインピーダンスと高周波電源1200のインピーダンスとがマッチングされない場合、プラズマインピーダンスマッチング装置1300の可変キャパシター1400を利用してプラズマインピーダンスをマッチングさせる。
【0092】
(プラズマインピーダンスマッチング装置2)
以下では本発明の他の実施形態によるプラズマインピーダンスマッチング装置1300について説明する。他の実施形態によるプラズマインピーダンスマッチング装置1300は上述した一実施形態によるプラズマインピーダンスマッチング装置1300と類似に提供されるので、差異点を中心に説明する。
【0093】
図7は本発明の他の実施形態によるプラズマインピーダンスマッチング装置1300の構成図である。
【0094】
本発明の他の実施形態によるプラズマインピーダンスマッチング装置1300では、可変キャパシター1400は、n個のグループ(nは2以上の自然数)に集まった複数のキャパシター1401を包含する。即ち、可変キャパシター1400は、n個の可変キャパシターグループ1400−1、1400−2、…、1400−nで構成される。各可変キャパシターグループ1400−1、1400−2、・・・、1400−nは、互いに並列に連結される。
【0095】
(可変キャパシターグループ)
各可変キャパシターグループ1400−1、1400−2、・・・、1400−nは、調節できるキャパシタンス範囲が互いに異なる。
【0096】
プラズマインピーダンスマッチング装置1300で調節しようとするキャパシタンスが10n−1のキャパシタンスを有する時、キャパシタンス調節値の1の位のキャパシタンスは第1可変キャパシターグループ1400−1が調節し、10の位のキャパシタンスは第2可変キャパシターグループ1400−2が調節し、102の位のキャパシタンスは第3可変キャパシターグループ1400−3が調節し、・・・、10n−1の位のキャパシタンスは第n可変キャパシターグループ1400−nが調節するように、各キャパシターグループ1400−1、1400−2、…、1400−nが調節しようとするキャパシタンス範囲を定める。例えば、キャパシタンス調節値が123である場合、第1可変キャパシターグループ1400−1はキャパシター1401を利用して3の値を調節し、第2可変キャパシターグループ1400−2はキャパシター1401を利用して20の値を調節し、第3可変キャパシターグループ1400−3はキャパシター1401を利用して100の値を調節する。
【0097】
各可変キャパシターグループ1400−1、1400−2、・・・、1400−nは、キャパシター1401とスイッチ1402とを含む。
【0098】
図8は図7の可変キャパシター1400の回路図である。
【0099】
図8を参照すれば、キャパシター1401は、伝送ライン1210からの高周波電力の供給のために、スイッチ1402と連結される。キャパシター1401は複数個で構成でき、キャパシター1401の各々にスイッチ1402が連結される。各可変キャパシターグループ1400−1、1400−2、・・・、1400−nは、複数のキャパシター1401各々に連結されたスイッチ1402を断続してキャパシタンスを調節する。
【0100】
各可変キャパシターグループ1400−1、1400−2、・・・、1400−n内のキャパシター1401は、互いに並列に連結できる。この時、各可変キャパシターグループ1400−1、1400−2、・・・、1400−n内のキャパシタンスは、並列に連結された複数のキャパシター1401のうちスイッチオンされたキャパシター1401のキャパシタンスを単純に合算することによって求められる。
【0101】
同一グループ内のキャパシター1401は、同一なキャパシタンスを有し得る。また、各可変キャパシターグループ1400−1、1400−2、・・・、1400−n内のキャパシター1401がC[n]1〜C[n]9の9個であり得る。
【0102】
第1可変キャパシターグループ1400−1は、キャパシタンスが1であるキャパシター1401が9個提供され得り、第2可変キャパシターグループ1400−2は、キャパシタンスが10であるキャパシター1401が9個提供され得り、第3可変キャパシターグループ1400−3は、キャパシタンスが102であるキャパシター1401が9個提供され得り、第n可変キャパシターグループ1400−nは、キャパシタンスが10n−1であるキャパシター1401が9個提供され得る。
【0103】
これにより、第1可変キャパシターグループ1400−1は、キャパシタンスが1であるキャパシター1401の中からスイッチ1402がオンされたキャパシター1401を組み合わせすることで1から9までのキャパシタンスを調節でき、第2可変キャパシターグループ1400−2は、キャパシタンスが10であるキャパシター1401の中からスイッチ1402がオンされたキャパシター1401を組み合わせることで10から90までのキャパシタンスを調節でき、第3可変キャパシターグループ1400−3は、キャパシタンスが102であるキャパシター1401の中からスイッチ1402がオンされたキャパシター1401を組み合わせることで102から9×102までのキャパシタンスを調節でき、第n可変キャパシターグループ1400−nは、キャパシタンスが10n−1であるキャパシター1401の中からスイッチ1402がオンされたキャパシター1401を組み合わせることで10n−1から9×10n−1までのキャパシタンスを調節できる。例えば、キャパシタンス調節値が123である場合、第1可変キャパシターグループ1400−1は、キャパシタンスが1であるキャパシター1401の3つをスイッチオンして3を調節し、第2可変キャパシターグループ1400−2は、キャパシタンスが10であるキャパシター1401の2つをスイッチオンして20を調節し、第3可変キャパシターグループ1400−3は、キャパシタンスが100であるキャパシター1401の1つをスイッチオンして100を調節する。
【0104】
このように、各可変キャパシターグループ1400−1、1400−2、・・・、1400−n内の複数のキャパシター1401のキャパシタンスを組み合わせすることで、可変キャパシター1400のキャパシタンス値を精密に制御できる。
【0105】
本実施形態では、制御器1320は、キャパシタンス調節値にしたがって、可変キャパシター1400の複数のキャパシター1401のうちスイッチングするキャパシター1401を選択するための制御信号を送出する。特に、この制御信号は、キャパシタンス調節値にしたがって選択された各可変キャパシターグループ1400−1、1400−2、・・・、1400−n内の複数のキャパシター1401の中から伝送ライン1210に連結されるキャパシター1401を選択して、選択されたキャパシター1401のスイッチ1402がオンになるようにスイッチ1402に送出される。
【0106】
ここで、スイッチ1402は、上述したように電気的スイッチが使用され得る。
【0107】
図9は、図7の可変キャパシター1400の変形形態の回路図である。
【0108】
図9を参照すれば、スイッチ1402にはピンダイオードが使用され得る。n個のグループでなされた可変キャパシター1400は1つ以上存在できる。
【0109】
図10は、図7のプラズマインピーダンスマッチング装置1300の変形形態の構成図である。
【0110】
図10を参照すれば、プラズマインピーダンスマッチング装置には、2つの可変キャパシター1400a、1400bが設けられ、1つの可変キャパシター1400aは、n個の可変キャパシターグループ1400a−1、1400a−2、…、1400a−nを含み、他の1つの可変キャパシター1400bは、m(mは自然数)個の可変キャパシターグループ1400b−1、1400b−2、…、1400b−mを包含できる。ここで、mはnと同一であるか、或いは異なり得る。また、複数の可変キャパシター1400a、1400bは、互いに並列に連結できる。
【0111】
(プラズマインピーダンスマッチング装置2の動作)
以下では上述した本発明の他の実施形態によるプラズマインピーダンスマッチング装置1300の動作に対して説明する。他の実施形態によるプラズマインピーダンスマッチング装置1300は、上述した一実施形態によるプラズマインピーダンスマッチング装置1300と類似に動作できるので、差異点を中心に説明する。
【0112】
上述した段階S110から段階S130を遂行し、可変キャパシター1400の動作が決定された場合には、キャパシタンス調節値に対応して各可変キャパシターグループ1400−1、1400−2、・・・、1400−n内からスイッチングするキャパシター1401を選択する。制御器1320は、デジタル制御信号を選択されたキャパシター1401のスイッチ1402に送出してスイッチ1402を作動させる。スイッチ1402が作動されたキャパシター1401は各々のキャパシタンスが組み合わさって、プラズマインピーダンスマッチングに必要であるキャパシタンス調節値を充足させる。
【0113】
特に、各可変キャパシターグループ1400−1、1400−2、・・・、1400−n内からキャパシター1401を選択する時には、キャパシタンス調節値が10n−1(nは2以上の自然数)のキャパシタンスを有する場合に、キャパシタンス調節値の1の位のキャパシタンスは第1可変キャパシターグループ1400−1が調節するように、10の位のキャパシタンスは第2可変キャパシターグループ1400−2が調節するように、102の位のキャパシタンスは第3可変キャパシターグループ1400−3が調節するように、・・・、10n−1の位のキャパシタンスは第n可変キャパシターグループ1400−nが調節するように、各可変キャパシターグループ1400−1、1400−2、・・・、1400−nの作動の可否を決定する。その後、作動の可否が決定された可変キャパシターグループ1400−1、1400−2、・・・、1400−n内からスイッチングするキャパシター1401を選択する。
【0114】
このようにして、工程チャンバー1100内のプラズマインピーダンスと高周波電源1200のインピーダンスがマッチングされない場合には、プラズマインピーダンスマッチング装置1300の可変キャパシター1400を利用してプラズマインピーダンスをマッチングさせる。
【0115】
(プラズマインピーダンスマッチング装置3)
以下では本発明のさらに他の実施形態によるプラズマインピーダンスマッチング装置1300について説明する。さらに他の実施形態によるプラズマインピーダンスマッチング装置1300は、上述した一実施形態及び他の実施形態によるプラズマインピーダンスマッチング装置1300と類似に提供されるので、差異点を中心に説明する。
【0116】
図11は、本発明のさらに他の実施形態によるプラズマインピーダンスマッチング装置1300の構成図である。
【0117】
図11を参照すれば、本発明のさらに他の実施形態によるプラズマインピーダンスマッチング装置1300は、機械式可変キャパシター1450をさらに包含できる。
【0118】
(機械式可変キャパシター)
機械式可変キャパシター1450と可変キャパシター1400とは互いに並列に連結できる。高周波電源1200から工程チャンバー1100へ高周波電力を伝送するために、機械式可変キャパシター1450と可変キャパシター1400とは、伝送ライン1210に並列に連結される。但し、機械式可変キャパシター1450と可変キャパシター1400とは互いに直列に連結されることもあり得る。
【0119】
機械式可変キャパシター1450は、キャパシター1451と機械式駆動手段1452とを含む。
【0120】
機械式可変キャパシター1450は、機械式駆動手段1452によってキャパシター1451のキャパシタンスを調節する。機械式駆動手段1452は、ステッピングモーターとギヤ端が結合されたような形態等の機械的な駆動手段であり、モーターは伝達された制御信号にしたがって回転駆動し、モーターによって回転されるギヤ端はキャパシター1451の間隔を調節する。
【0121】
機械式可変キャパシター1450と可変キャパシター1400とは、主従関係で動作できる。可変キャパシター1400は、制御信号にしたがって機械式可変キャパシター1450に従属的に作動できる。高周波電源1200のインピーダンスを調節するために必要なキャパシタンス調節値にしたがって、機械式可変キャパシター1450が機械的な駆動手段によってキャパシタンスを粗く調節した後、可変キャパシター1400によって、残りのキャパシタンスを微細に調節できる。機械式駆動手段1452によってキャパシタンスを調節する機械式可変キャパシター1450によって精密に調節されなかったキャパシタンスは、電気的信号によってスイッチオンされた可変キャパシター1400の複数のキャパシター1401のキャパシタンスを組み合わせることで、精密に調節できる。
【0122】
さらには、高周波電源1200の電力が大きい範囲で変動される時には、機械式可変キャパシター1450が使用され、小さい範囲で変動される時には、可変キャパシター1400が使用され得る。例えば、最初の工程が開始される時のように、供給される工程ガスの状態が大きく変動する場合に、機械式可変キャパシター1450が使用され、その後、可変キャパシター1400によって微細に調整される。
【0123】
本実施形態では、制御器1320は、キャパシタンス調節値に対応して機械式可変キャパシター1450の機械式駆動手段1452の駆動制御信号を送出し、可変キャパシター1400のスイッチ1402のオン/オフ制御信号を送出する。
【0124】
(プラズマインピーダンスマッチング装置3の動作)
以下では上述した本発明のさらに他の実施形態によるプラズマインピーダンスマッチング装置1300の動作に対して説明する。さらに他の実施形態によるプラズマインピーダンスマッチング装置1300は、上述した一実施形態及び他の実施形態によるプラズマインピーダンスマッチング装置1300と類似に動作できるので、差異点を中心に説明する。
【0125】
図12乃至図14は10のプラズマインピーダンスマッチング装置1300の動作に関する順序図である。
【0126】
図12を参照すれば、段階S2100乃至段階S2200は、上述した段階S110乃至段階S120と類似に遂行され得る。上述した段階にしたがってキャパシタンス調節値が決定されれば、機械式可変キャパシター1450及び可変キャパシター1400の動作の可否を決定する(S2300)。機械式可変キャパシター1450の作動が必要である場合には、制御器1320はキャパシタンス調節値に対応して機械式駆動手段1452へ動作制御信号を送出する(S2310)。あるいは、可変キャパシター1400の作動が必要である場合には、制御器1320はキャパシタンス調節値に対応して複数のキャパシター1401の各々のスイッチ1402へ動作制御信号を送出する(S2320)。ここで、機械式可変キャパシター1450及び可変キャパシター1400の作動の必要がない場合には、上述した段階が省略され得る。
【0127】
図13を参照すれば、可変キャパシター1400が複数のキャパシター1401で構成される場合には、可変キャパシター1400の作動の可否を決定した後、キャパシタンス調節値に対応してスイッチングするキャパシター1401を選択する(S2330)。即ち、スイッチ1402をオン/オフして、スイッチングされたキャパシター1401を伝送ライン1210に連結することで、可変キャパシター1400は、スイッチングされたキャパシター1401のキャパシタンスを組み合せてキャパシタンス調節値を充足させ得る。制御器1320は、選択されたキャパシター1401のスイッチ1402へ動作制御信号を送出する(S2340)。
【0128】
また、上述したように、機械式可変キャパシター1450と可変キャパシター1400とは主従関係で制御できる。
【0129】
図14を参照すれば、制御器1320は、まず機械式可変キャパシター1450の作動の可否を決定できる(S2400)。機械式可変キャパシター1450の動作が必要である場合には、段階S2500で機械式可変キャパシター1450のキャパシタンスを調節する。その次に、機械式可変キャパシター1450によって調節されたキャパシタンスに対応して可変キャパシター1400の作動の可否を決定し(S2600)、可変キャパシター1400の動作が必要である場合には、段階S2700で可変キャパシター1400のキャパシタンスを調節する。ここで、制御器1320は、機械式可変キャパシター1450によって粗い(coarse)調節をした後のキャパシタンス調節値に対応して、可変キャパシター1400を微細に調節して、プラズマインピーダンスマッチングするのに必要なキャパシタンス調節値を充足させる。
【0130】
このようにして、工程チャンバー1100内のプラズマインピーダンスと高周波電源1200のインピーダンスがマッチングされない場合には、プラズマインピーダンスマッチング装置1300の機械式可変キャパシター1450と可変キャパシター1400とを利用してプラズマインピーダンスをマッチングさせる。
【0131】
(基板処理装置2)
以下では、本発明の他の実施形態による基板処理装置1000について説明する。他の実施形態による基板処理装置1000は、上述した一実施形態による基板処理装置1000と類似に提供されるので、差異点を中心に説明する。
【0132】
図15は本発明の他の実施形態による基板処理装置1000の構成図である。
【0133】
図15を参照すれば、本発明の他の実施形態による基板処理装置1000では、高周波伝送ライン1210は、第1伝送ライン1220と第2伝送ライン1230とを含む。また、基板処理装置1000は、第1伝送ライン1220に設けられる第1伝送スイッチ1225と、第2伝送ライン1230に設けられる第2伝送スイッチ1235とをさらに包含できる。
【0134】
第1伝送ライン1220は、可変キャパシター1400と工程チャンバー1100とを連結する。第1伝送ライン1220には、第1伝送スイッチ1225が設けられる。第1伝送スイッチ1225は、スイッチ断続によって高周波電力を工程チャンバー1100に供給又は遮断する。第1伝送スイッチ1225はピンダイオードであり得る。
【0135】
第2伝送ライン1230は、第1伝送ライン1220から分岐されて接地面に接地される。第2伝送ライン1230には、第2伝送スイッチ1235が設けられる。第2伝送スイッチ1235は、スイッチ断続によって電力を接地面へ放電する。第2伝送スイッチ1235はピンダイオードであり得る。
【0136】
第2伝送ライン1230は、第1伝送スイッチ1225に電力が到達する前に、第1伝送ライン1220から分岐され得る。即ち、第1伝送スイッチ1225は、第1伝送ライン1220と第2伝送ライン1230との間の分岐点の次に位置する。
【0137】
本実施形態では、制御器1320は、高周波電源1200のパルスモードにしたがって第1伝送スイッチ1225及び第2伝送スイッチ1235へオン/オフ信号を出力する。
【0138】
高周波電源1200のパルスモードがオン状態である場合には、制御器1320は第1伝送スイッチ1225にオン信号を出力し、第2伝送スイッチ1235にオフ信号を出力する。高周波電源1200のパルスモードがオフ状態である場合には、制御器1320は第1伝送スイッチ1225にオフ信号を出力し、第2伝送スイッチ1235にオン信号を出力する。
【0139】
(基板処理装置2の動作)
以下では、上述した本発明の他の実施形態による基板処理装置1000の動作に対して説明する。他の実施形態による基板処理装置1000は、上述した一実施形態、他の実施形態及びさらに他の実施形態によるプラズマインピーダンスマッチング装置1300と類似に動作できるので、差異点を中心に説明する。
【0140】
高周波電源1200は、伝送ライン1210を通じて高周波電力をパルスモードで供給する。制御器1320は、高周波電源1200のパルスモードを受信して、その受信したパルスモードにしたがって、第1伝送スイッチ1225及び第2伝送スイッチ1235にスイッチ断続信号を出力する。第1伝送スイッチ1225及び第2伝送スイッチ1235のスイッチ断続信号は互いに異なり得る。
【0141】
制御器1320は、高周波電源1200のパルスモードがオン状態である場合には、第1伝送スイッチ1225にオン信号を出力し、第2伝送スイッチ1235にオフ信号を出力する。したがって、高周波電源1200からの高周波電力は、可変キャパシター1400を経て、第1伝送ライン1220を通じて工程チャンバー1100の電極1110へ供給される。この時、工程チャンバー1100内へ流入される気体に、電気エネルギーが伝達されて、その気体がプラズマ状態に変化される。プラズマが流入された工程チャンバー1100は、そのプラズマを利用して基板処理工程を遂行する。
【0142】
このようにパルスモードがオン状態である場合には、プラズマインピーダンスマッチング装置1300がインピーダンスをマッチングする。これは上述した一実施形態、他の実施形態及びさらに他の実施形態によるプラズマインピーダンスマッチング装置1300の動作と類似に遂行され得る。
【0143】
図16は、パルスモードでの高周波電力の供給にしたがったプラズマ状態の変化を示したグラフである。
【0144】
図16を参照すれば、プラズマインピーダンスマッチング装置1300は、高周波電源1200からパルスモードで高周波電力が供給される時、供給されたパルス高周波電力に相応するようにインピーダンスを調節して、プラズマインピーダンスが最適化されるようにする。
【0145】
また、制御器1320は、高周波電源1200のパルスモードがオフ状態である場合には、第1伝送スイッチ1225にオフ信号を出力し、第2伝送スイッチ1235にオン信号を出力する。したがって、高周波電源1200から高周波電力が供給されることなく、可変キャパシター1400に残留する電力は、第2伝送ライン1230を通じて接地面へ流れて放電される。これにより、高周波電力が高周波電源1200から供給されない場合にも、可変キャパシター1400内に残留する電力によって工程チャンバー1100の電極1110へ電力が供給されることを防止することができる。
【0146】
以上の説明は、本発明の技術思想を例示的に説明したことに過ぎないので、本発明が属する技術分野で通常の知識を有するものであれば、本発明の本質的な特性から逸脱しない範囲で多様な修正及び変形が可能である。したがって、本発明に開示された実施形態は、本発明の技術思想を限定することなく単に説明するためのものであり、このような実施形態によって本発明の技術思想の範囲が限定されることではない。本発明の保護範囲は請求の範囲によって解釈されなければならないし、それと同等な範囲内にある全ての技術思想は本発明の権利範囲に含まれることを解釈されなければならない。
【符号の説明】
【0147】
1000・・・基板処理装置
1100・・・工程チャンバー
1110・・・電極
1200・・・高周波電源
1210・・・伝送ライン
1220・・・第1伝送ライン
1225・・・第1伝送スイッチ
1230・・・第2伝送ライン
1235・・・第2伝送スイッチ
1300・・・インピーダンスマッチング装置
1310・・・インピーダンス整合器
1320・・・制御器
1330・・・インピーダンス測定器
1340・・・反射パワー測定器
1350・・・インダクタ
1400・・・可変キャパシター
1401・・・キャパシター
1402・・・スイッチ
1400−1、1400−2、…1400−n・・・可変キャパシターグループ
1450・・・機械式可変キャパシター
1451・・・キャパシター
1452・・・機械式駆動手段
【技術分野】
【0001】
本発明は可変キャパシター、プラズマインピーダンスマッチング装置、及び基板処理装置に関し、より詳細には、キャパシタンスを調節するための可変キャパシター、半導体製造設備のプラズマを利用する工程装置でプラズマのインピーダンスをマッチングさせるプラズマインピーダンスマッチング装置、及び基板処理装置に関することである。
【背景技術】
【0002】
高周波電力を利用するプラズマインピーダンスマッチング装置は、高周波電源の電力をプラズマ工程チャンバー内に最大に伝達するためのインピーダンス整合器として、プラズマを生成し、維持するのに重要な核心装置である。
【0003】
プラズマを発生させるための工程チャンバーに、高周波電源装置の電力を伝達する時、反射波無しで最大電力が伝達されるためには電源装置のインピーダンスとプラズマのインピーダンスとが同一でなければならない。このような電気的な特性を有するようにインピーダンスを調節することをインピーダンスマッチングと称する。
【0004】
プラズマは圧力、高周波電力、ソース気体等の発生条件にしたがって電気的な特性であるインピーダンスが変化するが、プラズマインピーダンスが高周波電源の電力のインピーダンスにマッチングされない場合、一定の電力が伝達されないので、工程中にプラズマ密度が変わり、これによって工程結果の偏差が高くなる問題が発生する。このように、高周波電力を工程チャンバー内へ一定に伝達するためには、インピーダンスマッチングを考慮しなければならず、高周波電源と工程チャンバー内のプラズマ発生装置との間にインピーダンスマッチング装置が設けられる。
【0005】
一般的にインピーダンスマッチング装置は、可変キャパシターとインダクタとで構成され、可変キャパシターを調節して高周波電源のインピーダンスと工程チャンバーのインピーダンスとを同一にすることによってインピーダンスのマッチングを具現する。
【0006】
一般的なインピーダンスマッチング装置の可変キャパシターは、ステッピングモーターとギヤ端とが結合された駆動手段を利用してキャパシターの間隔を調節することによって、キャパシタンスを変化させて高周波電源のインピーダンスを変化させる。
【0007】
しかし、機械式駆動手段によってキャパシターを調節するので、機械式駆動手段の作動時間によりタイムディレイが長くなり、高精度な制御が難しい。特に、高周波電源がパルスモードで電力を供給する場合、高速のパルスではプラズマ状態の変化が速いので、速やかなインピーダンスマッチングが難しいのみでなく、高周波電源電圧によって時間にしたがって周期的にオン/オフされるパルスモードで高周波電力が供給される場合、パルスモードがオフ状態である場合にも可変キャパシターに残っている電力が工程チャンバーへ供給されるといった問題が発生する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】韓国特許公開第10−2008−0113962号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
本発明の目的は、工程チャンバー内の電極に高周波電力を効果的に供給することにある。
【0010】
また、本発明の目的は、プラズマインピーダンスマッチングにおいて、より正確で、速やかなマッチングが行われるプラズマインピーダンスマッチング装置、及び基板処理装置を提供することにある。
【0011】
本発明が解決しようとする課題はここに制限されなく言及されないその他の課題は下の記載から当業者は明確に理解できる。
【課題を解決するための手段】
【0012】
本発明は基板処理装置を提供する。
【0013】
本発明の基板処理装置は、工程チャンバーと、前記工程チャンバー内に供給されたガスからプラズマを発生させる電極と、高周波電力を出力する高周波電源と、前記高周波電源から前記電極へ前記高周波電力を伝送する伝送ラインと、前記伝送ラインに連結されてプラズマインピーダンスをマッチングするインピーダンス整合器と、前記インピーダンス整合器へ制御信号を送出する制御器と、を含み、前記インピーダンス整合器は、複数のキャパシターの各々にスイッチを連結し、前記スイッチを前記制御器の制御信号にしたがって断続してキャパシタンスを調節する可変キャパシターを含む。
【0014】
前記可変キャパシターは、n個のグループ(nは2以上の自然数)に集まった複数のキャパシターと、前記キャパシターの各々に連結されて制御信号にしたがって断続されるスイッチと、を含み、各グループ毎に調節できるキャパシタンス範囲が互いに異なる。
【0015】
前記各グループは複数のキャパシターを包む。
【0016】
前記各グループは互いに並列に連結される。
【0017】
前記各グループ内の複数のキャパシターは互いに並列に連結される。
【0018】
前記同一グループ内のキャパシターは同一なキャパシタンスを有する。
【0019】
前記各グループ内のキャパシターは9個である。
【0020】
前記グループのキャパシターの間のキャパシタンス比率は100:101:102:103、・・・、:10n−1でなされる。
【0021】
前記高周波電源はパルスモードで電力を供給する。
【0022】
前記伝送ラインは、前記可変キャパシターと前記工程チャンバーとを連結する第1伝送ライン、及び前記第1伝送ラインから分岐されて接地される第2伝送ラインを含み、前記制御器は、前記高周波電源のパルスモードにしたがって、前記第1伝送ラインに設けられる第1伝送スイッチ、及び前記第2伝送ラインに設けられる第2伝送スイッチへ、オン/オフ信号を出力する。
【0023】
前記第1伝送スイッチは、前記第1伝送ラインと前記第2伝送ラインとの間の分岐点の次に位置する。
【0024】
また、本発明はプラズマインピーダンスマッチング装置を提供する。
【0025】
本発明のプラズマインピーダンスマッチング装置は、高周波電力の伝送ラインに連結されてプラズマインピーダンスをマッチングさせるインピーダンス整合器と、前記インピーダンス整合器へ制御信号を送出する制御器と、を含み、前記インピーダンス整合器は、複数のキャパシターの各々にスイッチを連結し、前記スイッチを前記制御器の制御信号にしたがって断続してキャパシタンスを調節する可変キャパシターを含む。
【0026】
前記可変キャパシターは、n(nは2以上の自然数)個のグループに集まった複数のキャパシターと、前記キャパシターの各々に連結されて制御信号にしたがって断続されるスイッチと、を含み、各グループ毎に調節できるキャパシタンス範囲が互いに異なる。
【0027】
前記各グループは複数のキャパシターを包む。
【0028】
前記各グループは互いに並列に連結される。
【0029】
前記各グループ内の複数のキャパシターは互いに並列に連結される。
【0030】
前記同一グループ内のキャパシターは同一なキャパシタンスを有する。
【0031】
前記各グループ内のキャパシターは9個である。
【0032】
前記スイッチはピンダイオードでなされる。
【0033】
前記複数のキャパシターは互いに並列に連結される。
【0034】
前記可変キャパシターは、前記制御器の制御信号を受信して機械的な駆動手段によってキャパシタンスを調節する第1可変キャパシターと、複数のキャパシターにスイッチを連結し、前記スイッチを前記制御部の制御信号にしたがってオン/オフしてキャパシタンスを電気的に調節する第2可変キャパシターと、を包む。
【0035】
本発明は可変キャパシターを提供する。
【0036】
本発明の可変キャパシターは、n(nは2以上の自然数)個のグループに集まった複数のキャパシターと、前記複数のキャパシターの各々に連結されて制御信号にしたがって断続されるスイッチと、を含み、各グループ毎に調節できるキャパシタンス範囲が互いに異なる。
【0037】
前記各グループは複数のキャパシターを包む。
【0038】
前記各グループは互いに並列に連結される。
【0039】
前記各グループ内の複数のキャパシターは互いに並列に連結される。
【0040】
前記同一グループに属するキャパシターは同一なキャパシタンスを有する。
【0041】
前記他のグループに属する複数のキャパシターは互いに異なるキャパシタンスを有する。
【0042】
前記各グループ内のキャパシターは9個である。
【0043】
前記グループのキャパシターの間のキャパシタンス比率は100:101:102:103、・・・、:10n−1でなされる。
【0044】
前記スイッチはピンダイオードでなされる。
【発明の効果】
【0045】
本発明によると、キャパシタンスをより正確に、速やかに調節できる。
【0046】
また、本発明によると、プラズマインピーダンスマッチングを効果的に遂行することによって反射パワーを最小化できる。
【0047】
また、本発明によると、工程チャンバー内の電極に高周波電力を効果的に供給できる。
【0048】
また、本発明によると、高周波電源のパルスモードにしたがって工程チャンバー内に供給される高周波電力を効果的に制御できる。
【0049】
また、本発明によると、反射パワーを最小化することによって基板の工程不良を最小化できる。
【図面の簡単な説明】
【0050】
【図1】本発明の一実施形態による基板処理装置の構成図である。
【図2】図1の基板処理装置の変形形態の構成図である。
【図3】図1の基板処理装置の変形形態の構成図である。
【図4】本発明の一実施形態によるプラズマインピーダンスマッチング装置の構成図である。
【図5】図4のプラズマインピーダンスマッチング装置の変形形態の構成図である。
【図6】図4のプラズマインピーダンスマッチング装置の動作に関する順序図である。
【図7】本発明の他の実施形態によるプラズマインピーダンスマッチング装置の構成図である。
【図8】図7の可変キャパシターの回路図である。
【図9】図8の可変キャパシターの変形形態の回路図である。
【図10】図7のプラズマインピーダンスマッチング装置の変形形態の構成図である。
【図11】本発明のさらに他の実施形態によるプラズマインピーダンスマッチング装置の構成図である。
【図12】図11のプラズマインピーダンスマッチング装置の動作に関する順序図である。
【図13】図11のプラズマインピーダンスマッチング装置の動作に関する順序図である。
【図14】図11のプラズマインピーダンスマッチング装置の動作に関する順序図である。
【図15】本発明の他の実施形態による基板処理装置の構成図である。
【図16】パルスモードでの高周波電力の供給にしたがったプラズマ状態の変化を示したグラフである。
【発明を実施するための形態】
【0051】
本発明の実施形態は様々な形態に変形できるので、本発明の範囲が以下で叙述する実施形態に限定されると解釈されてはならない。
【0052】
本実施形態は、本発明が属する技術分野で通常の知識を有する者に本発明をより完全に説明するために提供されるものである。したがって、図面での構成要素の形状等は、より明確な説明を強調するために誇張されたものである。
【0053】
(基板処理装置1)
以下では本発明の一実施形態による基板処理装置1000について説明する。
【0054】
図1は、本発明の一実施形態による基板処理装置1000の構成図である。
【0055】
図1を参照すれば、本発明の一実施形態による基板処理装置1000は、工程チャンバー1100、高周波電源1200、伝送ライン1210、及びプラズマインピーダンスマッチング装置1300を含む。基板処理装置1000は、工程チャンバー1100内の気体をプラズマ状態に変化させ、これを利用して基板を処理する装置である。
【0056】
(工程チャンバー)
工程チャンバー1100は、プラズマを利用する基板の処理工程を遂行する。工程チャンバー1100は電極1110を含む。
【0057】
(電極)
電極1110は、工程チャンバー1100に流入される気体がイオン化されてプラズマ状態に変化されるように電気エネルギーを供給する。
【0058】
電極1110は、工程チャンバー1100内で平行な2つの電極平板でなされた容量結合形プラズマソース(CCP:Capacitively Coupled Plasma)であり得る。容量結合形プラズマソースは、蓄電電気場を利用して工程チャンバー1100内へ流入された気体の電子に電気エネルギーを伝達する。
【0059】
再び、図1を参照すれば、容量結合形プラズマソースは、2つの電極平板のうちいずれか1つの電極平板に高周波電源1200が連結された形態を有し得る。
【0060】
ここで、電極1110の形態及び高周波電源1200の連結形態はこれと異なり得る。
【0061】
図2及び図3は各々、図1の基板処理装置1000の変形形態の構成図である。
【0062】
図2を参照すれば、容量結合形プラズマソースは、2つの電極平板の各々に高周波電源1200が連結された形態を有し得る。ここで、高周波電源1200は各々、互いに異なる周波数の高周波電力を印加できる。
【0063】
また、電極1110は、工程チャンバー1100外部の誘導コイルでなされた誘導結合形プラズマソース(ICP:Inductively Coupled Plasma)であり得る。図3を参照すれば、誘導結合形プラズマソースは、誘導電気場を利用して工程チャンバー1100内へ流入される気体の電子に電気エネルギーを伝達する。誘導結合形プラズマソースは、工程チャンバー1100の上部に別に結合されたプラズマ発生装置によって流入された気体をプラズマ状態に変化させ、そのプラズマをダウンストリーム(Down Stream)方式で工程チャンバー1100に提供する。
【0064】
(高周波電源)
高周波電源1200は、伝送ライン1210を通じて高周波電力を工程チャンバー1100内の電極1110へ供給して、工程チャンバー1100内に供給される気体の電子をプラズマ状態に変化させる。高周波電源1200は、パルスモードで電力を供給できる。例えば、高周波電源1200は、時間にしたがって周期的にオン/オフされるパルスモードで電力を供給できる。しかし、高周波電源1200は、これに制限されなく、連続的な周波数の電力を供給することもあり得る。
【0065】
(高周波伝送ライン)
伝送ライン1210は、高周波電源1200で発生される電力をプラズマインピーダンスマッチング装置1300を経て工程チャンバー1100へ伝達する。
【0066】
(プラズマインピーダンスマッチング装置)
プラズマインピーダンスマッチング装置1300は、高周波電源1200側と工程チャンバー1100側とのインピーダンスをマッチングする。
【0067】
(プラズマインピーダンスマッチング装置1)
以下では本発明の一実施形態によるプラズマインピーダンスマッチング装置1300について説明する。
【0068】
プラズマインピーダンスマッチング装置1300は、高周波電源1200と工程チャンバー1100との間に配置される。プラズマインピーダンスマッチング装置1300は、インピーダンス整合器1310、制御器1320、インピーダンス測定器1330、反射パワー測定器1340、及びインダクタ1350を含む。
【0069】
(インピーダンス整合器)
インピーダンス整合器1310は、可変キャパシター1400を利用して高周波電源1200と工程チャンバー1100との間のインピーダンスを整合させる。
【0070】
図4は、本発明の一実施形態によるプラズマインピーダンスマッチング装置1300の構成図である。
【0071】
インピーダンス整合器1310は伝送ライン1210に連結され、制御器1320から送出される制御信号にしたがってキャパシタンスが変化される。インピーダンス整合器1310は、以下図4を参照すれば、後述する可変キャパシター1400を含む。
【0072】
(可変キャパシター)
図4を参照すれば、可変キャパシター1400は、キャパシター1401とスイッチ1402とを含む。
【0073】
可変キャパシター1400は伝送ライン1210に連結される。キャパシター1401は、伝送ライン1210からの高周波電力を供給するスイッチ1402に連結される。キャパシター1401は複数個で構成され得り、キャパシター1401の各々にスイッチ1402が連結される。可変キャパシター1400は、複数のキャパシター1401の各々に連結されたスイッチ1402を断続してキャパシタンスを調節する。
【0074】
キャパシター1401は、伝送ライン1210にスイッチ1402を介して複数個連結される。スイッチオンされたキャパシター1401のキャパシタンスの組み合わせによって、可変キャパシター1400のキャパシタンスは調節される。複数のキャパシター1401は、互いに並列に連結できる。この時、可変キャパシター1400のキャパシタンスは、並列に連結された複数のキャパシター1401のうちスイッチオンされたキャパシター1401のキャパシタンスを単純に合算することによって求められる。そのため、可変キャパシター1400のキャパシタンスを計算するのが容易である。しかし、可変キャパシター1400の構成はこれに制限されなく、可変キャパシター1400では、複数のキャパシター1401が互いに直列に連結されることもあり得る。
【0075】
複数のキャパシター1401は全て、同一なキャパシタンスを有するように提供され得る。又は選択的に、複数のキャパシター1401の中で一部又は全てが互いに異なるキャパシタンスを有し得る。また、複数のキャパシター1401のキャパシタンスは、配列された順に順次的に増加できる。例えば、複数のキャパシター1401のキャパシタンスは、2倍ずつ増加できる。
【0076】
このように複数のキャパシター1401のキャパシタンスを組み合わせすることによって可変キャパシター1400のキャパシタンス値は精密に制御できる。例えば、キャパシター1401が8個提供され、キャパシター1401のキャパシタンス比率が1:2:4:8:16:32:64:128の場合、各々のキャパシター1401を組み合せることによって256のキャパシタンス値を調節できる。
【0077】
スイッチ1402は、制御信号にしたがって電気的に断続され、スイッチ1402がオンされれば、キャパシター1401は伝送ライン1210から電力を受信する。スイッチ1402は電気的に作動する多様な形態を有し得る。
【0078】
図5は、図4のプラズマインピーダンスマッチング装置1300の変形形態の構成図である。
【0079】
図5を参照すれば、電気的に作動するスイッチ1402にはピンダイオード(PIN diode)が使用され得る。
【0080】
(制御器)
制御器1320は、工程チャンバー1100内のインピーダンスを測定した値、又は伝送ライン1210上の高周波電源1200からの反射電力を測定した値を受信して、インピーダンス整合器1310へインピーダンスマッチングのためのキャパシタンス調節値を送出する。
【0081】
制御器1320は、キャパシタンス調節値に対応して可変キャパシター1400のスイッチ1402へオン/オフ制御信号を送出する。特に、制御器1320はキャパシタンス調節値にしたがって可変キャパシター1400の複数のキャパシター1401の中からスイッチングするキャパシター1401を選択するための制御信号を送出する。すなわち、キャパシタンス調節値にしたがって可変キャパシター1400の複数のキャパシター1401の中から伝送ライン1210に連結させるキャパシター1401を選択して、選択されたキャパシター1401のスイッチ1402をオンになるように制御信号をスイッチ1402へ送出する。
【0082】
制御器1320は、伝送ライン1210の電気的な特性を測定した値のアナログ信号をデジタル信号に変換して、可変キャパシター1400のスイッチ1402へ伝達できる。スイッチ1402は、デジタル信号にしたがって作動し、キャパシター1401と伝送ライン1210とを連結する。しかし、制御器1320は、これに制限されなく、アナログ制御信号をスイッチ1402へ送出することもあり得る。
【0083】
制御器1320は、インピーダンス測定器1330及び反射パワー測定器1340のうち少なくとも1つから測定された値に応じて、高周波電源1200と工程チャンバー1100との間のインピーダンスマッチングのためのキャパシタンス調節値を決定する。
【0084】
(その他の構成)
インピーダンス測定器1330は、工程チャンバー1100内のプラズマインピーダンスを測定して制御器1320へインピーダンス測定値を印加する。
【0085】
反射パワー測定器1340は、伝送ライン1210の高周波電力の電気的な特性を測定して制御器1320へ印加する。ここで、伝送ライン1210上で測定される高周波電力の電気的な特性は電流、電圧、及びこれらの位相値であり得る。この電気的な特性にしたがって反射パワー測定器1340は高周波電源1200から出力される反射電力を測定できる。
【0086】
インダクタ1350は、可変キャパシター1400から出力される高周波電力の直流成分を除去できる。インダクタ1350は、インダクタンスを調節できる可変インダクタで形成されて、インピーダンスマッチングを遂行することもあり得る。
【0087】
(プラズマインピーダンスマッチング装置1の動作)
以下では上述した本発明の一実施形態によるプラズマインピーダンスマッチング装置1300の動作に対して説明する。
【0088】
図6は、図4のプラズマインピーダンスマッチング装置1300の動作に関する順序図である。
【0089】
図6を参照すれば、高周波電源1200は、高周波電力を伝送ライン1210を通じて電極1110へ供給する。この時、工程チャンバー1100内へ流入される気体が電気エネルギーによってプラズマ状態に変化される。工程チャンバー1100は、そのプラズマを利用して基板処理工程を遂行する。インピーダンス測定器1330は、工程チャンバー1100内のプラズマインピーダンスを測定し(S110)、これを制御器1320へ印加し、制御器1320は、受信したプラズマインピーダンス測定値にしたがってキャパシタンス調節値を決定する(S120)。この時、反射パワー測定器1340は、伝送ライン1210の電気的な特性を測定して制御器1320へ印加する。制御器1320は、高周波電力の電気的な特性、例えば電流、電圧又は位相差等をさらに考慮してキャパシタンス調節値を決定することもあり得る。
【0090】
キャパシタンス調節値にしたがってインピーダンス整合器1310の可変キャパシター1400の動作の可否を決定する(S130)。可変キャパシター1400の動作が必要とされた場合には、キャパシタンス調節値に対応してキャパシタンスが組み合わされるように、スイッチングするキャパシター1401を選択する(S140)。制御器1320は、デジタル制御信号を選択されたキャパシター1401のスイッチ1402へ送出してスイッチ1402を作動させる(S150)。スイッチ1402が作動されたキャパシター1401は各々のキャパシタンスの組み合わせにしたがってプラズマインピーダンスマッチングするのに必要であるキャパシタンス調節値を充足させる(S160)。
【0091】
このようにして、工程チャンバー1100内のプラズマインピーダンスと高周波電源1200のインピーダンスとがマッチングされない場合、プラズマインピーダンスマッチング装置1300の可変キャパシター1400を利用してプラズマインピーダンスをマッチングさせる。
【0092】
(プラズマインピーダンスマッチング装置2)
以下では本発明の他の実施形態によるプラズマインピーダンスマッチング装置1300について説明する。他の実施形態によるプラズマインピーダンスマッチング装置1300は上述した一実施形態によるプラズマインピーダンスマッチング装置1300と類似に提供されるので、差異点を中心に説明する。
【0093】
図7は本発明の他の実施形態によるプラズマインピーダンスマッチング装置1300の構成図である。
【0094】
本発明の他の実施形態によるプラズマインピーダンスマッチング装置1300では、可変キャパシター1400は、n個のグループ(nは2以上の自然数)に集まった複数のキャパシター1401を包含する。即ち、可変キャパシター1400は、n個の可変キャパシターグループ1400−1、1400−2、…、1400−nで構成される。各可変キャパシターグループ1400−1、1400−2、・・・、1400−nは、互いに並列に連結される。
【0095】
(可変キャパシターグループ)
各可変キャパシターグループ1400−1、1400−2、・・・、1400−nは、調節できるキャパシタンス範囲が互いに異なる。
【0096】
プラズマインピーダンスマッチング装置1300で調節しようとするキャパシタンスが10n−1のキャパシタンスを有する時、キャパシタンス調節値の1の位のキャパシタンスは第1可変キャパシターグループ1400−1が調節し、10の位のキャパシタンスは第2可変キャパシターグループ1400−2が調節し、102の位のキャパシタンスは第3可変キャパシターグループ1400−3が調節し、・・・、10n−1の位のキャパシタンスは第n可変キャパシターグループ1400−nが調節するように、各キャパシターグループ1400−1、1400−2、…、1400−nが調節しようとするキャパシタンス範囲を定める。例えば、キャパシタンス調節値が123である場合、第1可変キャパシターグループ1400−1はキャパシター1401を利用して3の値を調節し、第2可変キャパシターグループ1400−2はキャパシター1401を利用して20の値を調節し、第3可変キャパシターグループ1400−3はキャパシター1401を利用して100の値を調節する。
【0097】
各可変キャパシターグループ1400−1、1400−2、・・・、1400−nは、キャパシター1401とスイッチ1402とを含む。
【0098】
図8は図7の可変キャパシター1400の回路図である。
【0099】
図8を参照すれば、キャパシター1401は、伝送ライン1210からの高周波電力の供給のために、スイッチ1402と連結される。キャパシター1401は複数個で構成でき、キャパシター1401の各々にスイッチ1402が連結される。各可変キャパシターグループ1400−1、1400−2、・・・、1400−nは、複数のキャパシター1401各々に連結されたスイッチ1402を断続してキャパシタンスを調節する。
【0100】
各可変キャパシターグループ1400−1、1400−2、・・・、1400−n内のキャパシター1401は、互いに並列に連結できる。この時、各可変キャパシターグループ1400−1、1400−2、・・・、1400−n内のキャパシタンスは、並列に連結された複数のキャパシター1401のうちスイッチオンされたキャパシター1401のキャパシタンスを単純に合算することによって求められる。
【0101】
同一グループ内のキャパシター1401は、同一なキャパシタンスを有し得る。また、各可変キャパシターグループ1400−1、1400−2、・・・、1400−n内のキャパシター1401がC[n]1〜C[n]9の9個であり得る。
【0102】
第1可変キャパシターグループ1400−1は、キャパシタンスが1であるキャパシター1401が9個提供され得り、第2可変キャパシターグループ1400−2は、キャパシタンスが10であるキャパシター1401が9個提供され得り、第3可変キャパシターグループ1400−3は、キャパシタンスが102であるキャパシター1401が9個提供され得り、第n可変キャパシターグループ1400−nは、キャパシタンスが10n−1であるキャパシター1401が9個提供され得る。
【0103】
これにより、第1可変キャパシターグループ1400−1は、キャパシタンスが1であるキャパシター1401の中からスイッチ1402がオンされたキャパシター1401を組み合わせすることで1から9までのキャパシタンスを調節でき、第2可変キャパシターグループ1400−2は、キャパシタンスが10であるキャパシター1401の中からスイッチ1402がオンされたキャパシター1401を組み合わせることで10から90までのキャパシタンスを調節でき、第3可変キャパシターグループ1400−3は、キャパシタンスが102であるキャパシター1401の中からスイッチ1402がオンされたキャパシター1401を組み合わせることで102から9×102までのキャパシタンスを調節でき、第n可変キャパシターグループ1400−nは、キャパシタンスが10n−1であるキャパシター1401の中からスイッチ1402がオンされたキャパシター1401を組み合わせることで10n−1から9×10n−1までのキャパシタンスを調節できる。例えば、キャパシタンス調節値が123である場合、第1可変キャパシターグループ1400−1は、キャパシタンスが1であるキャパシター1401の3つをスイッチオンして3を調節し、第2可変キャパシターグループ1400−2は、キャパシタンスが10であるキャパシター1401の2つをスイッチオンして20を調節し、第3可変キャパシターグループ1400−3は、キャパシタンスが100であるキャパシター1401の1つをスイッチオンして100を調節する。
【0104】
このように、各可変キャパシターグループ1400−1、1400−2、・・・、1400−n内の複数のキャパシター1401のキャパシタンスを組み合わせすることで、可変キャパシター1400のキャパシタンス値を精密に制御できる。
【0105】
本実施形態では、制御器1320は、キャパシタンス調節値にしたがって、可変キャパシター1400の複数のキャパシター1401のうちスイッチングするキャパシター1401を選択するための制御信号を送出する。特に、この制御信号は、キャパシタンス調節値にしたがって選択された各可変キャパシターグループ1400−1、1400−2、・・・、1400−n内の複数のキャパシター1401の中から伝送ライン1210に連結されるキャパシター1401を選択して、選択されたキャパシター1401のスイッチ1402がオンになるようにスイッチ1402に送出される。
【0106】
ここで、スイッチ1402は、上述したように電気的スイッチが使用され得る。
【0107】
図9は、図7の可変キャパシター1400の変形形態の回路図である。
【0108】
図9を参照すれば、スイッチ1402にはピンダイオードが使用され得る。n個のグループでなされた可変キャパシター1400は1つ以上存在できる。
【0109】
図10は、図7のプラズマインピーダンスマッチング装置1300の変形形態の構成図である。
【0110】
図10を参照すれば、プラズマインピーダンスマッチング装置には、2つの可変キャパシター1400a、1400bが設けられ、1つの可変キャパシター1400aは、n個の可変キャパシターグループ1400a−1、1400a−2、…、1400a−nを含み、他の1つの可変キャパシター1400bは、m(mは自然数)個の可変キャパシターグループ1400b−1、1400b−2、…、1400b−mを包含できる。ここで、mはnと同一であるか、或いは異なり得る。また、複数の可変キャパシター1400a、1400bは、互いに並列に連結できる。
【0111】
(プラズマインピーダンスマッチング装置2の動作)
以下では上述した本発明の他の実施形態によるプラズマインピーダンスマッチング装置1300の動作に対して説明する。他の実施形態によるプラズマインピーダンスマッチング装置1300は、上述した一実施形態によるプラズマインピーダンスマッチング装置1300と類似に動作できるので、差異点を中心に説明する。
【0112】
上述した段階S110から段階S130を遂行し、可変キャパシター1400の動作が決定された場合には、キャパシタンス調節値に対応して各可変キャパシターグループ1400−1、1400−2、・・・、1400−n内からスイッチングするキャパシター1401を選択する。制御器1320は、デジタル制御信号を選択されたキャパシター1401のスイッチ1402に送出してスイッチ1402を作動させる。スイッチ1402が作動されたキャパシター1401は各々のキャパシタンスが組み合わさって、プラズマインピーダンスマッチングに必要であるキャパシタンス調節値を充足させる。
【0113】
特に、各可変キャパシターグループ1400−1、1400−2、・・・、1400−n内からキャパシター1401を選択する時には、キャパシタンス調節値が10n−1(nは2以上の自然数)のキャパシタンスを有する場合に、キャパシタンス調節値の1の位のキャパシタンスは第1可変キャパシターグループ1400−1が調節するように、10の位のキャパシタンスは第2可変キャパシターグループ1400−2が調節するように、102の位のキャパシタンスは第3可変キャパシターグループ1400−3が調節するように、・・・、10n−1の位のキャパシタンスは第n可変キャパシターグループ1400−nが調節するように、各可変キャパシターグループ1400−1、1400−2、・・・、1400−nの作動の可否を決定する。その後、作動の可否が決定された可変キャパシターグループ1400−1、1400−2、・・・、1400−n内からスイッチングするキャパシター1401を選択する。
【0114】
このようにして、工程チャンバー1100内のプラズマインピーダンスと高周波電源1200のインピーダンスがマッチングされない場合には、プラズマインピーダンスマッチング装置1300の可変キャパシター1400を利用してプラズマインピーダンスをマッチングさせる。
【0115】
(プラズマインピーダンスマッチング装置3)
以下では本発明のさらに他の実施形態によるプラズマインピーダンスマッチング装置1300について説明する。さらに他の実施形態によるプラズマインピーダンスマッチング装置1300は、上述した一実施形態及び他の実施形態によるプラズマインピーダンスマッチング装置1300と類似に提供されるので、差異点を中心に説明する。
【0116】
図11は、本発明のさらに他の実施形態によるプラズマインピーダンスマッチング装置1300の構成図である。
【0117】
図11を参照すれば、本発明のさらに他の実施形態によるプラズマインピーダンスマッチング装置1300は、機械式可変キャパシター1450をさらに包含できる。
【0118】
(機械式可変キャパシター)
機械式可変キャパシター1450と可変キャパシター1400とは互いに並列に連結できる。高周波電源1200から工程チャンバー1100へ高周波電力を伝送するために、機械式可変キャパシター1450と可変キャパシター1400とは、伝送ライン1210に並列に連結される。但し、機械式可変キャパシター1450と可変キャパシター1400とは互いに直列に連結されることもあり得る。
【0119】
機械式可変キャパシター1450は、キャパシター1451と機械式駆動手段1452とを含む。
【0120】
機械式可変キャパシター1450は、機械式駆動手段1452によってキャパシター1451のキャパシタンスを調節する。機械式駆動手段1452は、ステッピングモーターとギヤ端が結合されたような形態等の機械的な駆動手段であり、モーターは伝達された制御信号にしたがって回転駆動し、モーターによって回転されるギヤ端はキャパシター1451の間隔を調節する。
【0121】
機械式可変キャパシター1450と可変キャパシター1400とは、主従関係で動作できる。可変キャパシター1400は、制御信号にしたがって機械式可変キャパシター1450に従属的に作動できる。高周波電源1200のインピーダンスを調節するために必要なキャパシタンス調節値にしたがって、機械式可変キャパシター1450が機械的な駆動手段によってキャパシタンスを粗く調節した後、可変キャパシター1400によって、残りのキャパシタンスを微細に調節できる。機械式駆動手段1452によってキャパシタンスを調節する機械式可変キャパシター1450によって精密に調節されなかったキャパシタンスは、電気的信号によってスイッチオンされた可変キャパシター1400の複数のキャパシター1401のキャパシタンスを組み合わせることで、精密に調節できる。
【0122】
さらには、高周波電源1200の電力が大きい範囲で変動される時には、機械式可変キャパシター1450が使用され、小さい範囲で変動される時には、可変キャパシター1400が使用され得る。例えば、最初の工程が開始される時のように、供給される工程ガスの状態が大きく変動する場合に、機械式可変キャパシター1450が使用され、その後、可変キャパシター1400によって微細に調整される。
【0123】
本実施形態では、制御器1320は、キャパシタンス調節値に対応して機械式可変キャパシター1450の機械式駆動手段1452の駆動制御信号を送出し、可変キャパシター1400のスイッチ1402のオン/オフ制御信号を送出する。
【0124】
(プラズマインピーダンスマッチング装置3の動作)
以下では上述した本発明のさらに他の実施形態によるプラズマインピーダンスマッチング装置1300の動作に対して説明する。さらに他の実施形態によるプラズマインピーダンスマッチング装置1300は、上述した一実施形態及び他の実施形態によるプラズマインピーダンスマッチング装置1300と類似に動作できるので、差異点を中心に説明する。
【0125】
図12乃至図14は10のプラズマインピーダンスマッチング装置1300の動作に関する順序図である。
【0126】
図12を参照すれば、段階S2100乃至段階S2200は、上述した段階S110乃至段階S120と類似に遂行され得る。上述した段階にしたがってキャパシタンス調節値が決定されれば、機械式可変キャパシター1450及び可変キャパシター1400の動作の可否を決定する(S2300)。機械式可変キャパシター1450の作動が必要である場合には、制御器1320はキャパシタンス調節値に対応して機械式駆動手段1452へ動作制御信号を送出する(S2310)。あるいは、可変キャパシター1400の作動が必要である場合には、制御器1320はキャパシタンス調節値に対応して複数のキャパシター1401の各々のスイッチ1402へ動作制御信号を送出する(S2320)。ここで、機械式可変キャパシター1450及び可変キャパシター1400の作動の必要がない場合には、上述した段階が省略され得る。
【0127】
図13を参照すれば、可変キャパシター1400が複数のキャパシター1401で構成される場合には、可変キャパシター1400の作動の可否を決定した後、キャパシタンス調節値に対応してスイッチングするキャパシター1401を選択する(S2330)。即ち、スイッチ1402をオン/オフして、スイッチングされたキャパシター1401を伝送ライン1210に連結することで、可変キャパシター1400は、スイッチングされたキャパシター1401のキャパシタンスを組み合せてキャパシタンス調節値を充足させ得る。制御器1320は、選択されたキャパシター1401のスイッチ1402へ動作制御信号を送出する(S2340)。
【0128】
また、上述したように、機械式可変キャパシター1450と可変キャパシター1400とは主従関係で制御できる。
【0129】
図14を参照すれば、制御器1320は、まず機械式可変キャパシター1450の作動の可否を決定できる(S2400)。機械式可変キャパシター1450の動作が必要である場合には、段階S2500で機械式可変キャパシター1450のキャパシタンスを調節する。その次に、機械式可変キャパシター1450によって調節されたキャパシタンスに対応して可変キャパシター1400の作動の可否を決定し(S2600)、可変キャパシター1400の動作が必要である場合には、段階S2700で可変キャパシター1400のキャパシタンスを調節する。ここで、制御器1320は、機械式可変キャパシター1450によって粗い(coarse)調節をした後のキャパシタンス調節値に対応して、可変キャパシター1400を微細に調節して、プラズマインピーダンスマッチングするのに必要なキャパシタンス調節値を充足させる。
【0130】
このようにして、工程チャンバー1100内のプラズマインピーダンスと高周波電源1200のインピーダンスがマッチングされない場合には、プラズマインピーダンスマッチング装置1300の機械式可変キャパシター1450と可変キャパシター1400とを利用してプラズマインピーダンスをマッチングさせる。
【0131】
(基板処理装置2)
以下では、本発明の他の実施形態による基板処理装置1000について説明する。他の実施形態による基板処理装置1000は、上述した一実施形態による基板処理装置1000と類似に提供されるので、差異点を中心に説明する。
【0132】
図15は本発明の他の実施形態による基板処理装置1000の構成図である。
【0133】
図15を参照すれば、本発明の他の実施形態による基板処理装置1000では、高周波伝送ライン1210は、第1伝送ライン1220と第2伝送ライン1230とを含む。また、基板処理装置1000は、第1伝送ライン1220に設けられる第1伝送スイッチ1225と、第2伝送ライン1230に設けられる第2伝送スイッチ1235とをさらに包含できる。
【0134】
第1伝送ライン1220は、可変キャパシター1400と工程チャンバー1100とを連結する。第1伝送ライン1220には、第1伝送スイッチ1225が設けられる。第1伝送スイッチ1225は、スイッチ断続によって高周波電力を工程チャンバー1100に供給又は遮断する。第1伝送スイッチ1225はピンダイオードであり得る。
【0135】
第2伝送ライン1230は、第1伝送ライン1220から分岐されて接地面に接地される。第2伝送ライン1230には、第2伝送スイッチ1235が設けられる。第2伝送スイッチ1235は、スイッチ断続によって電力を接地面へ放電する。第2伝送スイッチ1235はピンダイオードであり得る。
【0136】
第2伝送ライン1230は、第1伝送スイッチ1225に電力が到達する前に、第1伝送ライン1220から分岐され得る。即ち、第1伝送スイッチ1225は、第1伝送ライン1220と第2伝送ライン1230との間の分岐点の次に位置する。
【0137】
本実施形態では、制御器1320は、高周波電源1200のパルスモードにしたがって第1伝送スイッチ1225及び第2伝送スイッチ1235へオン/オフ信号を出力する。
【0138】
高周波電源1200のパルスモードがオン状態である場合には、制御器1320は第1伝送スイッチ1225にオン信号を出力し、第2伝送スイッチ1235にオフ信号を出力する。高周波電源1200のパルスモードがオフ状態である場合には、制御器1320は第1伝送スイッチ1225にオフ信号を出力し、第2伝送スイッチ1235にオン信号を出力する。
【0139】
(基板処理装置2の動作)
以下では、上述した本発明の他の実施形態による基板処理装置1000の動作に対して説明する。他の実施形態による基板処理装置1000は、上述した一実施形態、他の実施形態及びさらに他の実施形態によるプラズマインピーダンスマッチング装置1300と類似に動作できるので、差異点を中心に説明する。
【0140】
高周波電源1200は、伝送ライン1210を通じて高周波電力をパルスモードで供給する。制御器1320は、高周波電源1200のパルスモードを受信して、その受信したパルスモードにしたがって、第1伝送スイッチ1225及び第2伝送スイッチ1235にスイッチ断続信号を出力する。第1伝送スイッチ1225及び第2伝送スイッチ1235のスイッチ断続信号は互いに異なり得る。
【0141】
制御器1320は、高周波電源1200のパルスモードがオン状態である場合には、第1伝送スイッチ1225にオン信号を出力し、第2伝送スイッチ1235にオフ信号を出力する。したがって、高周波電源1200からの高周波電力は、可変キャパシター1400を経て、第1伝送ライン1220を通じて工程チャンバー1100の電極1110へ供給される。この時、工程チャンバー1100内へ流入される気体に、電気エネルギーが伝達されて、その気体がプラズマ状態に変化される。プラズマが流入された工程チャンバー1100は、そのプラズマを利用して基板処理工程を遂行する。
【0142】
このようにパルスモードがオン状態である場合には、プラズマインピーダンスマッチング装置1300がインピーダンスをマッチングする。これは上述した一実施形態、他の実施形態及びさらに他の実施形態によるプラズマインピーダンスマッチング装置1300の動作と類似に遂行され得る。
【0143】
図16は、パルスモードでの高周波電力の供給にしたがったプラズマ状態の変化を示したグラフである。
【0144】
図16を参照すれば、プラズマインピーダンスマッチング装置1300は、高周波電源1200からパルスモードで高周波電力が供給される時、供給されたパルス高周波電力に相応するようにインピーダンスを調節して、プラズマインピーダンスが最適化されるようにする。
【0145】
また、制御器1320は、高周波電源1200のパルスモードがオフ状態である場合には、第1伝送スイッチ1225にオフ信号を出力し、第2伝送スイッチ1235にオン信号を出力する。したがって、高周波電源1200から高周波電力が供給されることなく、可変キャパシター1400に残留する電力は、第2伝送ライン1230を通じて接地面へ流れて放電される。これにより、高周波電力が高周波電源1200から供給されない場合にも、可変キャパシター1400内に残留する電力によって工程チャンバー1100の電極1110へ電力が供給されることを防止することができる。
【0146】
以上の説明は、本発明の技術思想を例示的に説明したことに過ぎないので、本発明が属する技術分野で通常の知識を有するものであれば、本発明の本質的な特性から逸脱しない範囲で多様な修正及び変形が可能である。したがって、本発明に開示された実施形態は、本発明の技術思想を限定することなく単に説明するためのものであり、このような実施形態によって本発明の技術思想の範囲が限定されることではない。本発明の保護範囲は請求の範囲によって解釈されなければならないし、それと同等な範囲内にある全ての技術思想は本発明の権利範囲に含まれることを解釈されなければならない。
【符号の説明】
【0147】
1000・・・基板処理装置
1100・・・工程チャンバー
1110・・・電極
1200・・・高周波電源
1210・・・伝送ライン
1220・・・第1伝送ライン
1225・・・第1伝送スイッチ
1230・・・第2伝送ライン
1235・・・第2伝送スイッチ
1300・・・インピーダンスマッチング装置
1310・・・インピーダンス整合器
1320・・・制御器
1330・・・インピーダンス測定器
1340・・・反射パワー測定器
1350・・・インダクタ
1400・・・可変キャパシター
1401・・・キャパシター
1402・・・スイッチ
1400−1、1400−2、…1400−n・・・可変キャパシターグループ
1450・・・機械式可変キャパシター
1451・・・キャパシター
1452・・・機械式駆動手段
【特許請求の範囲】
【請求項1】
工程チャンバーと、
前記工程チャンバー内に供給されたガスからプラズマを発生させる電極と、
高周波電力を出力する高周波電源と、
前記高周波電源から前記電極へ前記高周波電力を伝送する伝送ラインと、
前記伝送ラインに連結されてプラズマインピーダンスをマッチングするインピーダンス整合器と、
前記インピーダンス整合器へ制御信号を送出する制御器と、を含み、
前記インピーダンス整合器は、
複数のキャパシターの各々にスイッチを連結し、前記スイッチを前記制御器の制御信号にしたがって断続してキャパシタンスを調節する可変キャパシターを含む基板処理装置。
【請求項2】
前記可変キャパシターは、
n個のグループ(nは2以上の自然数)に集まった複数のキャパシターと、
前記キャパシターの各々に連結されて制御信号にしたがって断続されるスイッチと、を含み、
各グループ毎に調節できるキャパシタンス範囲が互いに異なる請求項1に記載の基板処理装置。
【請求項3】
前記各グループは複数のキャパシターを含む請求項2に記載の基板処理装置。
【請求項4】
前記各グループは互いに並列に連結される請求項3に記載の基板処理装置。
【請求項5】
前記各グループ内の複数のキャパシターは互いに並列に連結される請求項4に記載の基板処理装置。
【請求項6】
前記同一グループ内のキャパシターは同一なキャパシタンスを有する請求項5に記載の基板処理装置。
【請求項7】
前記各グループ内のキャパシターは9個である請求項6に記載の基板処理装置。
【請求項8】
前記グループのキャパシターの間のキャパシタンス比率は100:101:102:103、・・・、:10n−1でなされる請求項7に記載の基板処理装置。
【請求項9】
前記高周波電源はパルスモードで電力を供給する請求項1に記載の基板処理装置。
【請求項10】
前記伝送ラインは、前記可変キャパシターと前記工程チャンバーとを連結する第1伝送ライン、及び前記第1伝送ラインから分岐されて接地される第2伝送ラインを含み、
前記制御器は、前記高周波電源のパルスモードにしたがって、前記第1伝送ラインに設けられる第1伝送スイッチ、及び前記第2伝送ラインに設けられる第2伝送スイッチへ、オン/オフ信号を出力する請求項9に記載の基板処理装置。
【請求項11】
前記第1伝送スイッチは前記第1伝送ラインと前記第2伝送ラインとの間の分岐点の次に位置する請求項10に記載の基板処理装置。
【請求項12】
高周波電力の伝送ラインに連結されてプラズマインピーダンスをマッチングさせるインピーダンス整合器と、
前記インピーダンス整合器へ制御信号を送出する制御器と、を含み、
前記インピーダンス整合器は、
複数のキャパシターの各々にスイッチを連結し、前記スイッチを前記制御器の制御信号にしたがって断続してキャパシタンスを調節する可変キャパシターを含むプラズマインピーダンスマッチング装置。
【請求項13】
前記可変キャパシターは、
n(nは2以上の自然数)個のグループに集まった複数のキャパシターと、
前記キャパシターの各々に連結されて制御信号にしたがって断続されるスイッチと、を含み、
各グループ毎に調節できるキャパシタンス範囲が互いに異なる請求項12に記載のプラズマインピーダンスマッチング装置。
【請求項14】
前記各グループは複数のキャパシターを含む請求項13に記載のプラズマインピーダンスマッチング装置。
【請求項15】
前記各グループは互いに並列に連結される請求項14に記載のプラズマインピーダンスマッチング装置。
【請求項16】
前記各グループ内の複数のキャパシターは互いに並列に連結される請求項15に記載のプラズマインピーダンスマッチング装置。
【請求項17】
前記同一グループ内のキャパシターは同一なキャパシタンスを有する請求項16に記載のプラズマインピーダンスマッチング装置。
【請求項18】
前記各グループ内のキャパシターは9個である請求項17に記載のプラズマインピーダンスマッチング装置。
【請求項19】
前記スイッチはピンダイオードでなされる請求項12に記載のプラズマインピーダンスマッチング装置。
【請求項20】
前記複数のキャパシターは互いに並列に連結される請求項12に記載のプラズマインピーダンスマッチング装置。
【請求項21】
前記可変キャパシターは、
前記制御器の制御信号を受信して機械的な駆動手段によってキャパシタンスを調節する第1可変キャパシターと、
複数のキャパシターにスイッチを連結し、前記スイッチを前記制御部の制御信号にしたがってオン/オフしてキャパシタンスを電気的に調節する第2可変キャパシターと、を含む請求項12に記載のプラズマインピーダンスマッチング装置。
【請求項22】
n(nは2以上の自然数)個のグループに集まった複数のキャパシターと、
前記複数のキャパシターの各々に連結されて制御信号にしたがって断続されるスイッチと、を含み、
各グループ毎に調節できるキャパシタンス範囲が互いに異なる可変キャパシター。
【請求項23】
前記各グループは複数のキャパシターを含む請求項22に記載の可変キャパシター。
【請求項24】
前記各グループは互いに並列に連結される請求項23に記載の可変キャパシター。
【請求項25】
前記各グループ内の複数のキャパシターは互いに並列に連結される請求項24に記載の可変キャパシター。
【請求項26】
前記同一グループに属するキャパシターは同一なキャパシタンスを有する請求項25に記載の可変キャパシター。
【請求項27】
前記他のグループに属する複数のキャパシターは互いに異なるキャパシタンスを有する請求項25に記載の可変キャパシター。
【請求項28】
前記各グループ内のキャパシターは9個である請求項26に記載の可変キャパシター。
【請求項29】
前記グループのキャパシターの間のキャパシタンス比率は100:101:102:103、・・・、:10n−1でなされる請求項28に記載の可変キャパシター。
【請求項30】
前記スイッチはピンダイオードでなされる請求項22に記載の可変キャパシター。
【請求項1】
工程チャンバーと、
前記工程チャンバー内に供給されたガスからプラズマを発生させる電極と、
高周波電力を出力する高周波電源と、
前記高周波電源から前記電極へ前記高周波電力を伝送する伝送ラインと、
前記伝送ラインに連結されてプラズマインピーダンスをマッチングするインピーダンス整合器と、
前記インピーダンス整合器へ制御信号を送出する制御器と、を含み、
前記インピーダンス整合器は、
複数のキャパシターの各々にスイッチを連結し、前記スイッチを前記制御器の制御信号にしたがって断続してキャパシタンスを調節する可変キャパシターを含む基板処理装置。
【請求項2】
前記可変キャパシターは、
n個のグループ(nは2以上の自然数)に集まった複数のキャパシターと、
前記キャパシターの各々に連結されて制御信号にしたがって断続されるスイッチと、を含み、
各グループ毎に調節できるキャパシタンス範囲が互いに異なる請求項1に記載の基板処理装置。
【請求項3】
前記各グループは複数のキャパシターを含む請求項2に記載の基板処理装置。
【請求項4】
前記各グループは互いに並列に連結される請求項3に記載の基板処理装置。
【請求項5】
前記各グループ内の複数のキャパシターは互いに並列に連結される請求項4に記載の基板処理装置。
【請求項6】
前記同一グループ内のキャパシターは同一なキャパシタンスを有する請求項5に記載の基板処理装置。
【請求項7】
前記各グループ内のキャパシターは9個である請求項6に記載の基板処理装置。
【請求項8】
前記グループのキャパシターの間のキャパシタンス比率は100:101:102:103、・・・、:10n−1でなされる請求項7に記載の基板処理装置。
【請求項9】
前記高周波電源はパルスモードで電力を供給する請求項1に記載の基板処理装置。
【請求項10】
前記伝送ラインは、前記可変キャパシターと前記工程チャンバーとを連結する第1伝送ライン、及び前記第1伝送ラインから分岐されて接地される第2伝送ラインを含み、
前記制御器は、前記高周波電源のパルスモードにしたがって、前記第1伝送ラインに設けられる第1伝送スイッチ、及び前記第2伝送ラインに設けられる第2伝送スイッチへ、オン/オフ信号を出力する請求項9に記載の基板処理装置。
【請求項11】
前記第1伝送スイッチは前記第1伝送ラインと前記第2伝送ラインとの間の分岐点の次に位置する請求項10に記載の基板処理装置。
【請求項12】
高周波電力の伝送ラインに連結されてプラズマインピーダンスをマッチングさせるインピーダンス整合器と、
前記インピーダンス整合器へ制御信号を送出する制御器と、を含み、
前記インピーダンス整合器は、
複数のキャパシターの各々にスイッチを連結し、前記スイッチを前記制御器の制御信号にしたがって断続してキャパシタンスを調節する可変キャパシターを含むプラズマインピーダンスマッチング装置。
【請求項13】
前記可変キャパシターは、
n(nは2以上の自然数)個のグループに集まった複数のキャパシターと、
前記キャパシターの各々に連結されて制御信号にしたがって断続されるスイッチと、を含み、
各グループ毎に調節できるキャパシタンス範囲が互いに異なる請求項12に記載のプラズマインピーダンスマッチング装置。
【請求項14】
前記各グループは複数のキャパシターを含む請求項13に記載のプラズマインピーダンスマッチング装置。
【請求項15】
前記各グループは互いに並列に連結される請求項14に記載のプラズマインピーダンスマッチング装置。
【請求項16】
前記各グループ内の複数のキャパシターは互いに並列に連結される請求項15に記載のプラズマインピーダンスマッチング装置。
【請求項17】
前記同一グループ内のキャパシターは同一なキャパシタンスを有する請求項16に記載のプラズマインピーダンスマッチング装置。
【請求項18】
前記各グループ内のキャパシターは9個である請求項17に記載のプラズマインピーダンスマッチング装置。
【請求項19】
前記スイッチはピンダイオードでなされる請求項12に記載のプラズマインピーダンスマッチング装置。
【請求項20】
前記複数のキャパシターは互いに並列に連結される請求項12に記載のプラズマインピーダンスマッチング装置。
【請求項21】
前記可変キャパシターは、
前記制御器の制御信号を受信して機械的な駆動手段によってキャパシタンスを調節する第1可変キャパシターと、
複数のキャパシターにスイッチを連結し、前記スイッチを前記制御部の制御信号にしたがってオン/オフしてキャパシタンスを電気的に調節する第2可変キャパシターと、を含む請求項12に記載のプラズマインピーダンスマッチング装置。
【請求項22】
n(nは2以上の自然数)個のグループに集まった複数のキャパシターと、
前記複数のキャパシターの各々に連結されて制御信号にしたがって断続されるスイッチと、を含み、
各グループ毎に調節できるキャパシタンス範囲が互いに異なる可変キャパシター。
【請求項23】
前記各グループは複数のキャパシターを含む請求項22に記載の可変キャパシター。
【請求項24】
前記各グループは互いに並列に連結される請求項23に記載の可変キャパシター。
【請求項25】
前記各グループ内の複数のキャパシターは互いに並列に連結される請求項24に記載の可変キャパシター。
【請求項26】
前記同一グループに属するキャパシターは同一なキャパシタンスを有する請求項25に記載の可変キャパシター。
【請求項27】
前記他のグループに属する複数のキャパシターは互いに異なるキャパシタンスを有する請求項25に記載の可変キャパシター。
【請求項28】
前記各グループ内のキャパシターは9個である請求項26に記載の可変キャパシター。
【請求項29】
前記グループのキャパシターの間のキャパシタンス比率は100:101:102:103、・・・、:10n−1でなされる請求項28に記載の可変キャパシター。
【請求項30】
前記スイッチはピンダイオードでなされる請求項22に記載の可変キャパシター。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図2】
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【図10】
【図11】
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【図14】
【図15】
【図16】
【公開番号】特開2012−142285(P2012−142285A)
【公開日】平成24年7月26日(2012.7.26)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−289203(P2011−289203)
【出願日】平成23年12月28日(2011.12.28)
【出願人】(500376449)セメス株式会社 (61)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成24年7月26日(2012.7.26)
【国際特許分類】
【出願日】平成23年12月28日(2011.12.28)
【出願人】(500376449)セメス株式会社 (61)
【Fターム(参考)】
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