説明

可換型撮像装置及びこれを着脱できるカメラ本体

【課題】撮像素子とその周辺回路部(制御部、信号処理部、メモリ)が一体に備え、カメラ本体から着脱可能な可換型撮像装置と、該可換型撮像装置を着脱自在とすることにより簡単に別の可換型撮像装置と交換できるカメラ本体を提供する。
【解決手段】カメラ本体200に着脱可能な可換型撮像装置100と、該カメラ本体200であって、カメラ本体200に可換型撮像装置100を装着した状態で、カメラ本体200の結像光学系21の結像面と撮像素子101の受光部101aとの位置が一致すように規制する位置合わせ手段が設けられ、可換型撮像装置100の制御部13が、カメラ本体200から供給される撮影開始信号に応じて撮影動作の制御を開始し、撮影した画像の画像信号をカメラ本体200に出力する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、撮像装置に関し、特に、カメラ本体に簡単に着脱できる可換型撮像装置及びこの可換型撮像装置を着脱できるカメラ本体に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、アナログカメラ、(銀塩フィルムカメラ)は広く普及しており、各家庭で1台以上は存在する。一方、近年ではデジタルカメラ(電子カメラ)の普及が急速に進展し、アナログカメラを使用する機会が減少しつつある。アナログカメラとデジタルカメラは、光学レンズ系やシャッタ等に共通部分が多いが、アナログカメラは光学像を感知する部分が銀塩フィルムであるのに対し、デジタルカメラは撮像素子によって光学像を感知するという大きな違いがあり、両者は全く独立なカメラとして使用されている。したがって、デジタルカメラを購入したユーザは、2種のカメラを所持して、使用目的に応じて使い分けるか、古いアナログカメラを全く使用しなくなる。何れの場合も、光学レンズ系が使えるのにアナログカメラが殆ど使用されなくなることは、資源的に無駄となる。この様な資源の無駄を避けるために、例えば下記特許文献1及び2のようなアナログカメラをデジタルカメラとして利用することが研究されている。これらは、アナログカメラの銀塩フィルム収納部分に撮像素子、画像処理部、画像記録部、制御部等を一体にしたもの(撮像素子カードまたは電子フィルム装置)を装着し、裏蓋の開閉とフィルム巻き上げとシャッタ動作のみで撮像から画像記録までを完結させるものである。これにより、アナログカメラをデジタルカメラとして利用できる。
【0003】
【特許文献1】特開平11−55557
【特許文献2】特開2000−261708
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、実際には、このようなカメラは、シャッタチャンスに対する即応性が無い、電池寿命が短い、画質が悪いなどの欠点がある。以下にその理由を説明する。
【0005】
(1)シャッタチャンスに対する即応性が無い点
デジタルカメラでは写真を撮ろうとした瞬間に電源スイッチをオンすれば、撮影可能状態となるのに対して、このカメラでは、カメラの裏蓋を開けて、撮像素子カードまたは電子フィルム装置を装填し、裏蓋を閉じて、初めて撮影可能状態となる。この時間は数秒かかり、シャッタチャンスを逃がす場合が起きる。
【0006】
(2)電池寿命が短い点
シャッタチャンス即応性を優先して撮像素子カードまたは電子フィルム装置を常に装填状態にした場合や、撮影後、撮像素子カードまたは電子フィルム装置の取り出しを忘れた場合には、常に電源がオンで動作状態となり、電池の寿命が尽きてしまうことが起きる。そのため、所望の枚数が撮れないことになる。
【0007】
(3)画質が悪い点
撮像素子カードまたは電子フィルム装置は、電源がオンの時点から撮像素子が積分状態(露光状態)になり、メカニカルシャッタの開閉後のフィルム巻き上げ動作を検知して、撮像素子の電気信号を出力することにより、メカニカルシャッタのシャッタ時間で決まる光学像に対応した電気信号が得られる。この電気信号を信号処理し、画像信号として記憶媒体に記録される。しかし、電源がオンの時点から撮像素子を積分状態にすると、暗電流による固定パターン雑音が増加し、画質を劣化させることになる。これを避けるためには、メカニカルシャッタの開く直前または直後に撮像素子の電気信号をゼロ状態にリセットすることが必要である。しかし、アナログカメラから撮像素子カードまたは電子フィルム装置に対してメカニカルシャッタの開始信号は送られていないので、このような動作は出来ない。
上記点を鑑みると、特許文献1及び2のように、アナログカメラをデジタルカメラとして再利用することは実用上、困難であった。
【0008】
光学レンズ系と撮像素子が一体となっている普及型デジタルカメラは、資源的な無駄がある点、及び、デジタルカメラのコストが高くなる点が欠点であった。また、一眼レフタイプのデジタルカメラでは、光学レンズは再使用できる点を除くと、普及型デジタルカメラと同じ欠点がある。以下に、その理由を説明する。
【0009】
(1)資源的な無駄がある点
デジタルカメラに使用される撮像素子の性能向上(特に、画素数)が急速であり、光学レンズ系と撮像素子が一体となっている普及型カメラでは、撮像素子の性能向上の度に、ユーザは新しいデジタルカメラを購入し、古いデジタルカメラを使用しなくなる傾向がある。撮像素子以外の光学レンズ系(一眼レフタイプでは再使用可能)、光学ファインダー、シャッタ、電子部品、表示装置等の大部分が使えるのに、ユーザは古いデジタルカメラを使用しなくなる。これは、資源的に無駄である。
【0010】
(2)デジタルカメラのコストが高くなる点
デジタルカメラに使用される撮像素子の性能向上(特に、画素数)が急速であり、光学レンズ系と撮像素子が一体となっている普及型カメラでは、新しい撮像素子を採用する度に、撮像素子以外の光学レンズ系、シャッタ、電子部品、表示装置等の大部分が使えるのにも拘わらず、新しいデジタルカメラを開発し、製造することになる。これは、開発に要する人件費や製造に係わる経費が多額になり、デジタルカメラのコストアップを招く。
【0011】
本発明は、上記事情に鑑みてなされたもので、その目的は、カメラ本体から着脱可能で、撮像素子とその周辺回路部(制御部、信号処理部、メモリ)が一体に備えた可換型撮像装置と、該可換型撮像装置を着脱自在とすることにより簡単に別の可換型撮像装置と交換できるカメラ本体を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0012】
本発明の上記目的は、下記構成によって達成される。
(1) カメラ本体に着脱可能な可換型撮像装置であって、基板を有し、前記基板には、光学像を電気信号に変換する撮像素子と、前記撮像素子の電気信号を信号処理した画像信号を前記カメラ本体に出力する信号処理部と、前記カメラ本体からの信号やデータを受けて制御を行う制御部と、可換型撮像装置に係わるデータを記憶したメモリとが設けられ、前記カメラ本体の結像光学系の結像面と撮像素子の受光部との位置が一致すように規制する位置合わせ手段が設けられ、前記制御部が、前記カメラ本体から供給される撮影開始信号に応じて撮影動作の制御を開始し、撮影した画像の画像信号を前記カメラ本体に出力することを特徴とする可換型撮像装置。
【0013】
(2) 前記撮影開始信号が静止画撮影開始信号を含み、前記制御部が、前記静止画撮影開始信号に応じて静止画撮影動作の制御を開始し、撮影した静止画の画像信号を前記カメラ本体に出力することを特徴とする上記(1)に記載の可換型撮像装置。
【0014】
(3) 前記撮影開始信号が動画撮影開始信号を含み、前記制御部が、前記動画撮影開始信号に応じて動画撮影動作の制御を開始し、撮影した動画の画像信号を前記カメラ本体に出力することを特徴とする上記(1)又は(2)に記載の可換型撮像装置。
【0015】
(4) 動画撮影終了信号又は静止画撮影修了信号に応じて動画撮影動作の制御を停止し、動画の画像信号を前記カメラ本体に出力することを停止することを特徴とする上記(3)に記載の可換型撮像装置。
【0016】
(5) 前記位置合わせ手段が、前記カメラ本体に設けられた少なくとも3つの本体側基準面に対して、前記本体側基準面ごとに対応して設けられた複数の撮像装置側基準面であり、前記カメラ本体の前記結像面と前記本体側基準面との相対位置関係が前記受光部と前記撮像装置側基準面との相対位置関係と一致することを特徴とする上記(1)から(4)のいずれか1つに記載の可換型撮像装置。
【0017】
(6) 前記カメラ本体に装着された状態で、該カメラ本体との間で信号及びデータの入出力を行うインターフェイス部が設けられていることを特徴とする上記(1)から(5)のいずれか1つに記載の可換型撮像装置。
【0018】
(7) 前記インターフェイス部が前記カメラ本体に対して入出力する前記信号及びデータが、制御部用クロック、制御部用入出力制御信号、画像信号用クロック、画像信号用入出力制御信号、同期信号、前記撮像素子の画素数、前記撮像素子の感度や飽和出力等の性能情報、前記可換型撮像装置の対応可能な動作情報、画像信号の出力形式、シャッタ時間、フォーカス制御や露出制御等の係わるデータのうち少なくとも一つを含むことを特徴とする上記(6)に記載の可換型撮像装置。
【0019】
(8) 前記信号処理部が、前記メモリに記憶された前記撮像素子の画素不良情報に基づいて前記撮像素子の電気信号の補正を行うことを特徴とする上記(1)から(7)のいずれか1つに記載の可換型撮像装置。
【0020】
(9) 前記画像信号が、前記撮像素子の電気信号であることを特徴とする上記(1)から(8)のいずれか1つに記載の可換型撮像装置。
【0021】
(10) 前記画像信号は、3原色信号または輝度信号と色差信号であることを特徴とする上記(1)から(9)のいずれか1つに記載の可換型撮像装置。
【0022】
(11) 前記画像信号は、画像信号を圧縮処理したものであることを特徴とする上記(1)から(10)のいずれか1つに記載の可換型撮像装置。
【0023】
(12) 前記基板の外側に撮像装置側端子が設けられ、前記撮像装置側端子が、前記カメラ本体に設けられた本体側端子と電気的に接続することで前記カメラ本体との間で信号並びにデータの入出力と電源供給とを行うことを特徴とする上記(1)から(11)のいずれか1つに記載の可換型撮像装置。
【0024】
(13) 受光部に入力された光学像に対応した画像信号を出力する可換型撮像装置を着脱できる装着部と、結像光学系と、操作部と、電源と、カメラ制御部と、前記可換型撮像装置や前記記憶媒体から供給される画像信号を信号処理するカメラ信号処理部とを備えたカメラ本体であって、前記装着部には、前記結像光学系の結像面と前記可換型撮像装置の前記受光部とが一致すように位置合わせ手段と、前記可換型撮像装置を固定する固定手段とが設けられ、前記カメラ制御部が、前記可換型撮像装置に撮影信号を供給し、前記可換型撮像装置の撮影動作を制御することを特徴とするカメラ本体。
【0025】
(14) 画像信号を記憶する記憶媒体を備え、前記可換型撮像装置が撮影動作を実行した際に、前記可換型撮像装置から供給される画像信号を前記記憶媒体に記憶する制御を行うことを特徴とする上記(13)に記載のカメラ本体。
【0026】
(15) 動画記録スイッチを備え、前記カメラ制御部が、前記動画記録スイッチの操作に応じて、前記可換型撮像装置に動画撮影開始信号を供給し、前記可換型撮像装置を動画撮影動作させて、前記可換型撮像装置から供給される動画の画像信号を前記記憶媒体に記憶し、前記動画記録スイッチがオフとなると、動画撮影終了信号を前記可換型撮像装置に供給し、動画の画像信号を前記記憶媒体に記憶することを停止することを特徴とする上記(14)に記載のカメラ本体。
【0027】
(16) メカニカルシャッタを備え、静止画撮影時に、露光時間を前記メカニカルシャッタで決めるシャッタ動作と、前記メカニカルシャッタを開放状態にして露光時間を前記可換型撮像装置で決めるシャッタ動作と、露光時間を前記可換型撮像装置で決めて前記受光部の信号読出し期間に前記メカニカルシャッタを閉じるシャッタ動作とのうち少なくとも1つのシャッタ動作を選択できることを特徴とする上記(13)から(15)のうちいずれか1つに記載のカメラ本体。
【0028】
(17) 前記カメラ信号処理部が、前記可換型撮像装置から供給された画像信号を圧縮処理して前記記憶媒体に記憶することを特徴とする上記(14)から(16)のいずれか1つに記載のカメラ本体。
【0029】
(18) 表示装置を備え、前記表示装置は、動画撮影時には動画の画像信号を表示し、静止画撮影時には静止画の画像信号を表示することを特徴とする上記(14)から(17)のいずれか1つに記載のカメラ本体。
【0030】
(19) 前記表示装置が、前記記憶媒体に記録した画像信号の再生時には、前記記憶媒体に記憶された画像信号を前記カメラ信号処理部で信号処理又は伸長処理された再生画像信号を表示することを特徴とする上記(18)に記載のカメラ本体。
【0031】
(20) 前記位置合わせ手段が、前記結像光学系の前記結像面に対して所定の相対位置関係にある少なくとも3つの本体側基準面であることを特徴とする上記(13)から(19)のうちいずれか1つに記載のカメラ本体。
【0032】
(21) 前記固定手段が、前記本体側基準面を前記可換型撮像装置側に付勢する付勢部材を備えたことを特徴とする上記(13)から(20)のうちいずれか1つに記載のカメラ本体。
【0033】
(22) 前記記憶媒体が着脱可能であることを特徴とする上記(14)から(21)のうちいずれか1つに記載のカメラ本体。
【発明の効果】
【0034】
本発明によれば、撮像素子とその周辺回路部(制御部、信号処理部、メモリ)が一体に備え、カメラ本体から着脱可能な可換型撮像装置と、該可換型撮像装置を着脱自在とすることにより簡単に別の可換型撮像装置と交換できるカメラ本体を提供できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0035】
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳しく説明する。
図1に可換型撮像装置の一実施形態とカメラ本体の一実施形態を示す。図1は、可換型撮像装置とカメラ本体とを有するカメラシステムを説明する図である。図2は、カメラ本体の結像面と可換型撮像装置の受光部の位置合わせの状態を説明する平面図である。図3は、図2の可換型撮像装置のB−B線矢視図である。図4は、図2の可換型撮像装置のC−C線矢視図である。
【0036】
カメラシステム1は、カメラ本体200と、該カメラ本体200から着脱可能な可換型撮像装置100とを備えている。
【0037】
可換型撮像装置100は、基板103と、撮像素子101と、該撮像素子101と電気的に接続された制御部13及び信号処理部14を備えている。また、可換型撮像装置100は、制御部13及び信号処理部14に電気的に接続されたメモリ12を備えている。
【0038】
カメラ本体200は、レンズ光学系を含む結像光学系21と、メカニカルシャッタ22と、カメラ信号処理部23と、表示装置24と、記憶媒体25と、カメラ制御部26と、電源27と、シャッタ等の操作部28とを備えている。カメラ制御部26は、結像光学系21,メカニカルシャッタ22,カメラ信号処理部23,及び,記憶媒体25に電気的に接続されている。カメラ制御部26は、表示装置24に所定の信号を出力できる。
【0039】
カメラ本体200の結像光学系21の結像面の大きさと可換型撮像装置100の受光部(撮像素子101の受光部101a)の大きさが対応することが望ましい。しかし、その大きさは、35ミリのフィルムサイズから1/3型以下まで様々である。これらの全て対応するように可換型撮像装置100の外形寸法を規格化すると次のような不都合な点がある。それは、最も大きな受光部101aの大きさに合わせることになり、小さい受光部101aの可換型撮像装置100とそれを装着するカメラ本体200が必要以上に大きくなってしまうためである。したがって、本発明においては、外形の大きさは、数種類の規格(例えば、35ミリサイズ、APSサイズ、4/3型、2/3型、1/2型、1/3型等)とすることが望ましい。受光部101aの大きさが規格化された大きさに適合しない場合、光学的倍率が多少変わることや周辺の解像度が少し変わることなどが起きるが、実用上許容されるので細かい規格化は不要である。また、1/3型以下の場合には、制御用ICや信号処理用IC等の部品も可換型撮像装置100に実装されるため、撮像素子101が小さくなっても、可換型撮像装置100としては小さくならないため、小さい受光部101aの規格も不要である。
【0040】
図1に示すように、カメラ本体200のカメラ制御部26と可換型撮像装置100の制御部13とがそれぞれ分かれて構成されている点を除けば、可換型撮像装置100を装着したカメラ本体200は、通常のデジタルカメラと同じ構成となっている。そして、カメラ本体200のカメラ制御部26と可換型撮像装置100の制御部13は、それぞれ役割分担して、一体のデジタルカメラとして動作するようにプログラムされている。したがって、通常のデジタルカメラと同じような静止画撮影や動画撮影を行うことができる。
【0041】
また、可換型撮像装置100は、図2に示すように同じ大きさの外形(同じ規格)であれば、他の可換型撮像装置100と交換することが可能であり、カメラ本体200の結像面と可換型撮像装置100の受光部101aがほぼ一致するように工夫されている。交換により撮像素子101の受光部101aの画素数や感度等の性能が変わった場合でも、可換型撮像装置100のメモリ12に記憶されているデータを使用して、カメラ本体200のカメラ制御部26と可換型撮像装置100の制御部13が一体のデジタルカメラとして動作するようにプログラムされている。その結果、新しい画素数や新しい感度等の性能を持つ新しい撮像素子を実装したデジタルカメラとして動作する。
【0042】
図2に示すように、可換型撮像装置100は、平面視において矩形の基板103と、該基板103の中央部の凹部の底面に固定された撮像素子101と、撮像素子101が固定された凹部を密閉するように取り付けられたガラスなどの封止用透明板102とを備えている。
【0043】
図2及び図3に示すように、カメラ本体200の装着部210の内部において底面に本体側端子220が設けられている。また、可換型撮像装置100の基板103の底面には、撮像装置側端子として機能する入出力用端子106が設けられている。入出力用端子106は、基板103において、固体撮像素子101を取り付けた部位のx方向両側に、y方向に間隔をおいて複数並べて配置されている。
【0044】
カメラ本体200の装着部210に可換型撮像装置100を装着した状態で、基板103の入出力用端子106と、本体側端子220とが電気的に接続される。入出力用端子106は、図示しない回路及び配線によって図3において104、105で示す、制御部ICや信号処理部のICやその他の電気・電子部品に接続されている。
【0045】
可換型撮像装置100を交換する際においてカメラ本体200に装着するときに、カメラ本体200の結像面と可換型撮像装置100の受光部101aが一致するように機能する以下の位置合わせ手段が設けられている。
【0046】
位置合わせ手段は、第1の要件として、結像光学系21の結像面に垂直な方向(以下、Z方向とする。)に対して結像面と撮像素子101の受光面が一致することである。そのため、図2に示すように、カメラ本体200に設けられた装着部210のZ方向における基準面(Z方向基準面)と結像面が平行で、可換型撮像装置100の受光部101aに垂直な方向(図2に対して奥行き方向に相当する。以下、z方向とする。)に対するZ方向基準面110と受光部101aが平行で、さらに、装着部210のZ方向基準面211と結像面との距離が可換型撮像装置100のZ方向基準面110と受光部101aとの距離が一致するように選ばれている。ここで、Z方向基準面211と結像面との距離とは、単純な距離を意味するものではなく、可換型撮像装置100に装着された封止用ガラス板の屈折率と厚みを考慮した光学的な距離を意味する。
【0047】
位置合わせ手段の第2の要件として、図2に示すように、カメラ本体200の結像面の中心が撮像素子101の受光部101aの中心に一致するように、カメラ本体200の結像面と平行な(X方向)とこれに直交する方向(Y方向)が、受光部101aの受光面と平行な(x方向)とこれに直交する方向(y方向)に一致する。つまり、カメラ本体200で撮像する矩形の画像領域が矩形の受光部101aに一致することが望ましい。そのため、Z方向に平行で、かつ、カメラ本体200の結像面の中心を通るY方向にも平行な面(結像X面とする)とカメラ本体200のX方向の基準面212が平行で、z方向に平行で、かつ、受光部の中心を通るy方向にも平行な面(受光x面とする)が平行で、かつ、結像X面と装着部210のX方向の基準面212との距離が受光x面と可換型撮像装置100のx方向基準面120との距離が一致するように選ばれている。
【0048】
さらに、Z方向に平行で、かつ、カメラ本体200の結像面の中心を通るX方向にも平行な面(結像Y面とする)と装着部210のY方向基準面213が平行で、z方向に平行で、かつ、受光部101aの中心を通るx方向にも平行な面(受光y面とする)が平行で、かつ、結像Y面と装着部210のY方向基準面213との距離が受光y面と可換型撮像装置100のy方向基準面130との距離が一致するように選ばれている。これにより、それぞれの基準面を合わせることにより、可換型撮像装置100を交換した場合でもカメラ本体200の結像面と可換型撮像装置100の受光部101aが一致するようになる。
【0049】
カメラ本体200は、装着部210に形成されたバネ等の付勢部材230,240,250を備えている。これら付勢部材230,240,250は固定手段として機能する。
【0050】
付勢部材230は、可換型撮像装置100を装着部210に装着した状態で、z方向に可換方撮像装置100を押し付ける力が生じるように弾力性を有する材料や形状の部材を使用する。可換型撮像装置100は装着部210に装着された状態で、付勢部材230によってz方向の基準面110が装着部210のX方向基準面211に密着する。
【0051】
付勢部材240は、可換型撮像装置100を装着部210に装着した状態で、x方向に可換方撮像装置100を押し付ける力が生じるように弾力性を有する材料や形状の部材を使用する。可換型撮像装置100は装着部210に装着された状態で、付勢部材240によってx方向の基準面120が装着部210のX方向基準面212に密着する。図示していが、装着部210において、付勢部材240側の面を外側に開閉可能に形成し、開いた状態で可換型撮像装置100を装着部210に着脱できる構成である。なお、X方向基準面212を外側に開閉することで可換型撮像装置100を装着部210に着脱できる構成としてもよい。
【0052】
付勢部材250は、可換型撮像装置100を装着部210に装着した状態で、y方向に可換方撮像装置100を押し付ける力が生じるように弾力性を有する材料や形状の部材を使用する。可換型撮像装置100は装着部210に装着された状態で、付勢部材250によってy方向の基準面130が装着部210のY方向基準面213に密着する。
【0053】
このように、カメラ本体200に設けられた少なくとも3つの本体側基準面211,212,213に対して、本体側基準面211,212,213ごとに対応して設けられた複数の撮像装置側基準面110,120,130が位置合わせ手段として機能する。ここで、カメラ本体200の結像面と本体側基準面211,212,213との相対位置関係が受光部101aと撮像装置側基準面110,120,130との相対位置関係と一致する。
【0054】
次に、可換型撮像装置100の構成部材についてそれぞれ説明する。
撮像素子101は、受光部101aに入力された光学像を電気信号に変換して出力する撮像素子であり、CCD型撮像素子またはMOS型撮像素子がその代表例である。カラー画像を撮像するため、モザイク状のカラーフィルタが設けられている。また、撮像素子101を駆動するためのタイミングパルスを生成するタイミング生成部が撮像素子に内蔵されていない場合には、図示していないが、制御部13と撮像素子101の間にタイミング生成部が設けられている。
【0055】
信号処理部14は、撮像素子101の出力信号を信号処理して、画像信号を生成し、カメラ本体200に出力する。撮像素子101の出力信号がアナログの場合、初段にアナログ信号をデジタル信号に変換するAD変換部(不図示)が設けられている。出力される画像信号は、同時化を行わずに撮像素子の出力信号に対応した画像信号(RAW信号)、または、同時化処理後の赤、緑、青の3原色信号、または3原色信号を輝度信号と色差信号に変換したYCrCb信号が選択できることが望ましい。さらに、静止画撮影や動画撮影において撮像素子101の画素数とカメラ本体200の画素数が異なる場合には、カメラ本体200の画素数に適合した画像信号が出力されるように信号処理が行われる。
【0056】
メモリ12は、1回の書込みが可能なROMまたはフラッシュメモリ等の不揮発性メモリが望ましい。デジタルカメラの動作に必要な可換型撮像装置100の仕様、性能、画像不良データ等のデータが記憶されている。記憶されているデータにより可換型撮像装置100とカメラ本体200の制御や信号処理が適応的に行われる。例えば、画像信号の画素数の調整や画像不良部分の画像補正などが行われる。
【0057】
制御部13は、カメラ本体200に該カメラ本体200が必要とする信号やデータを供給し、カメラ本体200から供給される信号やデータに対応して可換型撮像装置100を制御する役割を果たす。
【0058】
図1に示すように、可換型撮像装置100とカメラ本体200との接続部には、インターフェース部として機能する信号・データ線が形成される。信号・データ線は、可換型撮像装置100の制御部13とカメラ本体200のカメラ制御部26の間で送受信される信号やデータを供給する信号線である。例えば、撮像素子101の画素数、撮像素子101の感度や飽和出力等の性能情報、可換型撮像装置100の対応可能な動作情報、画像信号の出力形式、シャッタ、フォーカス制御や露出制御等の係わるデータや信号のうち少なくとも一つが送受信される。
【0059】
また、可換型撮像装置100とカメラ本体200との接続部には、制御線が形成される。制御線は、制御部13とカメラ制御部26の間で信号やデータを送受信するための制御信号を供給する信号線である。例えば、制御部用クロック、データの書込みと読出しの切り替え信号、データや信号の有無を示す信号、書込み読出しの待ち信号、同期信号等である。
【0060】
さらに、可換型撮像装置100の信号処理部14とカメラ本体200のカメラ信号処理部23との間には、画像信号線と画像信号制御線とが形成されている。画像信号線は、カメラ本体200に画像信号を供給する信号線である。画像信号制御線は、カメラ本体200に画像信号を供給するための制御信号を供給する信号線である。例えば、画像信号用クロック、同期信号、画像信号の有無を示す信号等である。
【0061】
次に、カメラ本体200の構成部材についてそれぞれ説明する。
カメラ信号処理部23は、撮影時に、可換型撮像装置100から出力される画像信号を信号処理して、表示装置24に表示用画像信号を出力し、また、可換型撮像装置100から出力される画像信号を信号処理して、画像信号を記憶媒体25に書き込む。また、再生時には記憶媒体25の画像信号を読み出し、その画像信号を信号処理して表示装置24に表示用画像信号を出力する。また、画像信号の記憶容量を小さくするため、撮影時にデータの圧縮を行い、再生時にデータの伸長を行うことが望ましい。
【0062】
記憶媒体25は、画像信号を記憶する媒体で、フラッシュメモリ等の半導体メモリ、ハードディスク、磁気テープ、CD,DVD等がその代表例である。記憶媒体は着脱可能に構成することが望ましい。カメラ本体200から取り外した記憶媒体25をPCやプリンタ等に接続して画像信号をPCやプリンタ等に送ることができる。
【0063】
表示装置24は、撮影時に、可換型撮像装置100が撮影しているリアルタイムの動画や撮影した静止画等を表示し、再生時には、記憶媒体25の画像信号を表示するものである。さらに、カメラ本体200の設定、可換型撮像装置100の設定、可換型撮像装置100のメモリ12のデータ等の表示を行うものである。液晶型表示装置、有機EL型表示装置、電子管型表示装置、プラズマディスプレイ装置等がその代表例である。
【0064】
結像光学系21は、固定焦点レンズやズームレンズ等の光学レンズ系であり、被写体光学像を可換型撮像装置100の受光部101aに結像する。絞り機能があるものでもよい。
【0065】
メカニカルシャッタ22は、絞り機能があるものでもよい。通常のアナログカメラのように露光時間をメカニカルシャッタ22の開閉で決める方式と、露光時間を撮像素子101の電子シャッタで決めて静止画の信号読出し期間にメカニカルシャッタ22を閉じる方式がある。前者の方式は、高速シャッタ(例えば、1万分の1秒以下)が難しく、メカニカルシャッタ22のコストが高くなるという欠点がある。後者の方式は、高速シャッタが可能で、メカニカルシャッタ22のコストが安いという利点がある。また、動画撮影の場合、メカニカルシャッタ22は開放状態となる。本発明にかかるカメラ本体200及び可換型撮像装置100において、静止画撮影時に、露光時間をメカニカルシャッタ22で決めるシャッタ動作と、メカニカルシャッタ22を開放状態にして露光時間を可換型撮像装置100で決めるシャッタ動作と、露光時間を可換型撮像装置100で決めて受光部101aの信号読出し期間にメカニカルシャッタ22を閉じるシャッタ動作とのうち少なくとも1つのシャッタ動作を選択できることが好ましい。
【0066】
カメラ制御部26は、カメラ本体200と可換型撮像装置100とを制御する。
【0067】
電源27は、カメラ本体200と可換型撮像装置100を駆動するための電源であり、1次電池や2次電池が使用される。
【0068】
シャッタ等の操作部28は、使用者がカメラ本体200の操作するためのヒューマンインタフェースである。シャッタボタンや電源オン/オフのスイッチやカメラの各種設定ができるスイッチやボタン等である。操作部28には、動画撮影開始する動画記録スイッチが設けられていてもよい。そして、カメラ制御部26が、動画記録スイッチの操作に応じて、可換型撮像装置100に動画撮影開始信号を供給し、可換型撮像装置100を動画撮影動作させて、可換型撮像装置100から供給される動画の画像信号を記憶媒体25に記憶し、動画記録スイッチがオフとなると、動画撮影終了信号を可換型撮像装置100に供給し、動画の画像信号を記憶媒体25に記憶することを停止することが好ましい。
【0069】
本発明に係る可換型撮像装置100及びカメラ本体200によれば、新しい撮像素子を使用する場合には、可換型撮像装置100のみを交換すればよい。つまり、撮像素子101、制御部13、信号処理部14、メモリ12等を含む可換型撮像装置100が無駄になるだけであり、結像光学系21、メカニカルシャッタ22、表示装置24、光学ファインダー、記憶媒体25、カメラ制御部23、シャッタ等の操作部、筐体等のデジタルカメラの大部分が再使用できる。つまり、資源の無駄が少ない。
また、可換型撮像装置100のみを開発すればよいので、開発に要する経費や製造に係わる費用が大幅に減少する。そのため、一体のデジタルカメラとして見た場合、大幅なカメラのコストダウンとなる。
さらに、カメラ本体200のカメラ制御部26と可換型撮像装置100の制御部13がカメラ本体200と可換型撮像装置100を一体のデジタルカメラとして動作するように制御することができる。つまり、シャッタ、画像信号の処理・記憶、可換型撮像装置100の電源供給等の制御は、通常のデジタルカメラと同じように制御が出来る。したがって、本発明は、通常のデジタルカメラと同じようにシャッタチャンスに対する即応性があり、電池寿命が長く、良好な画質が得られる。
【0070】
上記実施形態の可換型撮像装置100とカメラ本体200では、静止画撮影と動画撮影が併用出来るものとしたが、静止画撮影専用または動画撮影専用であってもよい。
【0071】
上記実施形態のカメラ本体200では、メカニカルシャッタ22を備えているが、メカニカルシャッタ22を備えていない構成としてもよい。この場合、露光時間は可換型撮像装置100の電子シャッタで行う。動画撮影に重点を置いたカメラ本体200に対しては有効である。こうすれば、コストダウンやセットの小型化が実現できる。
【0072】
上記実施形態のカメラ本体200では、表示装置24を備えているが、表示装置24を備えていない構成としてもよい。この場合、被写体の位置決めはカメラ本体200に設けられた光学ファインダーで行う。
【0073】
上記実施形態の可換型撮像装置100とカメラ本体200では、画像信号の圧縮と伸長をカメラ本体200のカメラ信号処理部23で行っているが、可換型撮像装置100の信号処理部14で画像信号の圧縮と伸長を行ってもよい。
【0074】
上記実施形態の可換型撮像装置100では、その外形が単純なカードのような形状であるが、可換型撮像装置100を誤った方向でカメラ本体に挿入出来ないように、非対称な形状とすることが望ましい。
【0075】
上記実施形態の可換型撮像装置100とカメラ本体200では、x、y、z方向、又はカメラ本体200のX,Y,Z方向にそれぞれ1個の大きな基準面(上面や側面の大部分を占める)であるが、複数個の小さな基準面に分割してもよい。
【0076】
上記実施形態の可換型撮像装置100では、端子がz方向の下面に2列で設けているが、端子の数や配置はこれに限られるものでない。また、端子を設ける面も、下面でなく、基準面と反対側の側面でもよい。基準面を側面にした場合、カメラ本体200の基準面も可換型撮像装置100に対応した位置に設けることになる。
【0077】
上記実施形態の可換型撮像装置100とカメラ本体200では、z方向またはZ方向の基準面を可換型撮像装置100のz方向の上面としているが、下面を基準面としてもよい。この場合、端子を設ける面は、側面または上面となる。
【0078】
上記実施形態のカメラ本体200では、記憶媒体25を取り外し、PC等の装置に記憶媒体を接続して画像信号をPC等の装置に送るようにしたが、カメラ本体200にPC等と接続する端子(例えばUSB)、または電波や赤外光でデータ送受信する手段を設けてもよい。
【0079】
上記実施形態のカメラ本体200では、結像光学系21はカメラ本体200に対して固定された構成であるが、一眼レフタイプのカメラシステムのように結像光学系が着脱できる構成であってもよい。
【0080】
上記実施形態の可換型撮像装置100の撮像素子101は単板カラー撮像素子であるが、これに限られるものでない。1画素のサンプル位置で、異なる3色に光感度がある画素を多層に設けたカラー撮像素子でもよい。また、白黒の撮像素子でもよい。
【図面の簡単な説明】
【0081】
【図1】可換型撮像装置とカメラ本体とを有するカメラシステムを説明する図である。
【図2】カメラ本体の結像面と可換型撮像装置の受光部の位置合わせの状態を説明する平面図である。
【図3】図2の可換型撮像装置のB−B線矢視図である。
【図4】図2の可換型撮像装置のC−C線矢視図である。
【符号の説明】
【0082】
12 メモリ
13 制御部
14 信号処理部
21 結像光学系
22 メカニカルシャッタ
23 カメラ信号処理部
24 表示装置
25 記憶媒体
26 カメラ制御部
100 可換型撮像装置
101 撮像素子
101a 受光部
102 封止用透明板(ガラス)
103 基板
104,105 制御部のIC、信号処理部のIC、その他の電気・電子部品
106 入出力用端子(信号線、制御線および電源供給線の端子)
110 可換型撮像装置のz方向基準面
120 可換型撮像装置のx方向基準面
130 可換型撮像装置のy方向基準面
210 可換型撮像装置を装着するためのカメラ本体の装着部
211 装着部のZ方向基準面
212 装着部のX基準面
213 装着部のY基準面

【特許請求の範囲】
【請求項1】
カメラ本体に着脱可能な可換型撮像装置であって、
基板を有し、前記基板には、光学像を電気信号に変換する撮像素子と、前記撮像素子の電気信号を信号処理した画像信号を前記カメラ本体に出力する信号処理部と、前記カメラ本体からの信号やデータを受けて制御を行う制御部と、可換型撮像装置に係わるデータを記憶したメモリとが設けられ、
前記カメラ本体の結像光学系の結像面と前記撮像素子の受光部との位置が一致すように規制する位置合わせ手段が設けられ、前記制御部が、前記カメラ本体から供給される撮影開始信号に応じて撮影動作の制御を開始し、撮影した画像の画像信号を前記カメラ本体に出力することを特徴とする可換型撮像装置。
【請求項2】
前記撮影開始信号が静止画撮影開始信号を含み、前記制御部が、前記静止画撮影開始信号に応じて静止画撮影動作の制御を開始し、撮影した静止画の画像信号を前記カメラ本体に出力することを特徴とする請求項1に記載の可換型撮像装置。
【請求項3】
前記撮影開始信号が動画撮影開始信号を含み、前記制御部が、前記動画撮影開始信号に応じて動画撮影動作の制御を開始し、撮影した動画の画像信号を前記カメラ本体に出力することを特徴とする請求項1又は2に記載の可換型撮像装置。
【請求項4】
動画撮影終了信号又は静止画撮影修了信号に応じて動画撮影動作の制御を停止し、動画の画像信号を前記カメラ本体に出力することを停止することを特徴とする請求項3に記載の可換型撮像装置。
【請求項5】
前記位置合わせ手段が、前記カメラ本体に設けられた少なくとも3つの本体側基準面に対して、前記本体側基準面ごとに対応して設けられた複数の撮像装置側基準面であり、前記カメラ本体の前記結像面と前記本体側基準面との相対位置関係が前記受光部と前記撮像装置側基準面との相対位置関係と一致することを特徴とする請求項1から4のいずれか1つに記載の可換型撮像装置。
【請求項6】
前記カメラ本体に装着された状態で、該カメラ本体との間で信号及びデータの入出力を行うインターフェイス部が設けられていることを特徴とする請求項1から5のいずれか1つに記載の可換型撮像装置。
【請求項7】
前記インターフェイス部が前記カメラ本体に対して入出力する前記信号及びデータが、制御部用クロック、制御部用入出力制御信号、画像信号用クロック、画像信号用入出力制御信号、同期信号、前記撮像素子の画素数、前記撮像素子の感度や飽和出力等の性能情報、前記可換型撮像装置の対応可能な動作情報、画像信号の出力形式、シャッタ時間、フォーカス制御や露出制御等の係わるデータのうち少なくとも一つを含むことを特徴とする請求項6に記載の可換型撮像装置。
【請求項8】
前記信号処理部が、前記メモリに記憶された前記撮像素子の画素不良情報に基づいて前記撮像素子の電気信号の補正を行うことを特徴とする請求項1から7のいずれか1つに記載の可換型撮像装置。
【請求項9】
前記画像信号が、前記撮像素子の電気信号であることを特徴とする請求項1から8のいずれか1つに記載の可換型撮像装置。
【請求項10】
前記画像信号は、3原色信号または輝度信号と色差信号であることを特徴とする請求項1から9のいずれか1つに記載の可換型撮像装置。
【請求項11】
前記画像信号は、画像信号を圧縮処理したものであることを特徴とする請求項1から10のいずれか1つに記載の可換型撮像装置。
【請求項12】
前記基板の外側に撮像装置側端子が設けられ、前記撮像装置側端子が、前記カメラ本体に設けられた本体側端子と電気的に接続することで前記カメラ本体との間で信号並びにデータの入出力と電源供給とを行うことを特徴とする請求項1から11のいずれか1つに記載の可換型撮像装置。
【請求項13】
受光部に入力された光学像に対応した画像信号を出力する可換型撮像装置を着脱できる装着部と、結像光学系と、操作部と、電源と、カメラ制御部と、前記可換型撮像装置や前記記憶媒体から供給される画像信号を信号処理するカメラ信号処理部とを備えたカメラ本体であって、
前記装着部には、前記結像光学系の結像面と前記可換型撮像装置の前記受光部とが一致すように位置合わせ手段と、前記可換型撮像装置を固定する固定手段とが設けられ、前記カメラ制御部が、前記可換型撮像装置に撮影信号を供給し、前記可換型撮像装置の撮影動作を制御することを特徴とするカメラ本体。
【請求項14】
画像信号を記憶する記憶媒体を備え、
前記可換型撮像装置が撮影動作を実行した際に、前記可換型撮像装置から供給される画像信号を前記記憶媒体に記憶する制御を行うことを特徴とする請求項13に記載のカメラ本体。
【請求項15】
動画記録スイッチを備え、
前記カメラ制御部が、前記動画記録スイッチの操作に応じて、前記可換型撮像装置に動画撮影開始信号を供給し、前記可換型撮像装置を動画撮影動作させて、前記可換型撮像装置から供給される動画の画像信号を前記記憶媒体に記憶し、前記動画記録スイッチがオフとなると、動画撮影終了信号を前記可換型撮像装置に供給し、動画の画像信号を前記記憶媒体に記憶することを停止することを特徴とする請求項14に記載のカメラ本体。
【請求項16】
メカニカルシャッタを備え、
静止画撮影時に、露光時間を前記メカニカルシャッタで決めるシャッタ動作と、前記メカニカルシャッタを開放状態にして露光時間を前記可換型撮像装置で決めるシャッタ動作と、露光時間を前記可換型撮像装置で決めて前記受光部の信号読出し期間に前記メカニカルシャッタを閉じるシャッタ動作とのうち少なくとも1つのシャッタ動作を選択できることを特徴とする請求項13から15のうちいずれか1つに記載のカメラ本体。
【請求項17】
前記カメラ信号処理部が、前記可換型撮像装置から供給された画像信号を圧縮処理して前記記憶媒体に記憶することを特徴とする請求項14から16のいずれか1つに記載のカメラ本体。
【請求項18】
表示装置を備え、
前記表示装置は、動画撮影時には動画の画像信号を表示し、静止画撮影時には静止画の画像信号を表示することを特徴とする請求項14から17のいずれか1つに記載のカメラ本体。
【請求項19】
前記表示装置が、前記記憶媒体に記録した画像信号の再生時には、前記記憶媒体に記憶された画像信号を前記カメラ信号処理部で信号処理又は伸長処理された再生画像信号を表示することを特徴とする請求項18に記載のカメラ本体。
【請求項20】
前記位置合わせ手段が、前記結像光学系の前記結像面に対して所定の相対位置関係にある少なくとも3つの本体側基準面であることを特徴とする請求項13から19のうちいずれか1つに記載のカメラ本体。
【請求項21】
前記固定手段が、前記本体側基準面を前記可換型撮像装置側に付勢する付勢部材であることを特徴とする請求項13から20のうちいずれか1つに記載のカメラ本体。
【請求項22】
前記記憶媒体が着脱可能であることを特徴とする請求項14から21のうちいずれか1つに記載のカメラ本体。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate


【公開番号】特開2007−104653(P2007−104653A)
【公開日】平成19年4月19日(2007.4.19)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−242633(P2006−242633)
【出願日】平成18年9月7日(2006.9.7)
【出願人】(306037311)富士フイルム株式会社 (25,513)
【Fターム(参考)】