説明

合わせずれ検査方法、合わせずれ検査プログラム、合わせずれ検査装置、合わせずれ検査装置選択方法、合わせずれ検査装置選択プログラム、及び合わせずれ検査装置選択システム

【課題】転写ショット毎に合わせずれ検査を行うための検査方法、検査プログラム、及び検査装置、並びに、検査の所要時間を短縮するための検査装置選択方法、検査装置選択プログラム、及び検査装置選択システムを提供する。
【解決手段】転写ショットTS毎に異なる配置の複数の検査マークMを用いて、ウェハWとレチクルとの合わせずれを検査する方法は、転写ショットTS上の複数の検査マークMを計数し(S401)、その結果に基づいて、転写ショットTSの線形補正をする第1補正パラメータkを算出するための複数の第1補正式の中から1つを選択し(S402)、第1補正パラメータkを算出し(S403)、ウェハWの線形補正をする第2補正パラメータPimnを第2補正式に第1補正パラメータkを代入することによって算出し(S404)、第1補正パラメータk及び第2補正パラメータPimnをアライメント補正値として出力する。(S405)

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、合わせずれ検査方法、合わせずれ検査プログラム、合わせずれ検査装置、合わせずれ検査装置選択方法、合わせずれ検査装置選択プログラム、及び合わせずれ検査装置選択システムに関し、より詳しくは、半導体装置の製造プロセスのリソグラフィー工程における合わせずれ検査に用いられる合わせずれ検査方法、合わせずれ検査プログラム、合わせずれ検査装置、合わせずれ検査装置選択方法、合わせずれ検査装置選択プログラム、及び合わせずれ検査装置選択システムに関する。
【背景技術】
【0002】
一般的に、半導体装置の製造プロセスのリソグラフィー工程では、露光に用いられるマスクとなるレチクルとウェハとの間の位置のずれ(以下、「合わせずれ」という)の検査(以下、「合わせずれ検査」という)が行われる。このレチクルは、複数のチップ領域から構成される。各チップ領域は、チップが形成される領域である。
【0003】
従来の合わせずれ検査では、転写ショットの四隅又は外周のXY軸上に複数の合わせずれ検査用の検査マークが配置されたレチクルが用いられていた(特許文献1を参照)。このレチクルを用いて転写された検査パターンでは、全ての転写ショットにおいて転写ショット内座標が同一となっていた。従って、転写ショット毎に計測点が異なる合わせずれ検査を行うことはできなかった。その結果、合わせずれ検査の精度が低下していた。
【0004】
特に、合わせずれ検査の対象となる転写ショットは、全ての検査マークがウェハの中心付近の有効領域の転写ショット(以下、「完全転写ショット」という)に限られていた。すなわち、ウェハの外周付近の無効領域の検査マークを有する転写ショット(以下、「非完全転写ショット」という)に関しては、合わせずれ検査を行うことができなかった。
【0005】
また、従来の合わせずれ検査では、全ての転写ショットにおいて転写ショット内座標が同一であることから、合わせずれ検査の結果が一様であった。従って、合わせずれ検査の結果に基づいて行われる合わせずれ補正においても、一様な結果しか得られなかった。すなわち、従来の合わせずれ検査では、転写ショット毎に合わせずれ補正を行うことはできなかった。
【0006】
一方、一般的に、合わせずれ検査では、合わせずれ検査装置がウェハに転写された検査マークにフォーカスする工程が行われる。ここで、エッチング及びウェハ反りの影響により、ウェハの中心付近とウェハの外周付近とでは合わせずれ検査装置のフォーカス位置が異なる。従って、ウェハの転写ショット毎にフォーカス位置の切り替えが必要となる。その結果、合わせずれ検査の所要時間が長くなることが予想される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開平3−262111号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明の目的は、転写ショット毎に合わせずれ検査を行うための合わせずれ検査方法、合わせずれ検査プログラム、及び合わせずれ検査装置、並びに、合わせずれ検査の所要時間を短縮するための合わせずれ検査装置選択方法、合わせずれ検査装置選択プログラム、及び合わせずれ検査装置選択システムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の第1態様によれば、
転写ショット毎に異なる配置の複数の検査マークを用いて、ウェハとレチクルとの合わせずれを検査する合わせずれ検査方法であって、
前記転写ショット上の複数の検査マークを計数し、
その計数結果に基づいて、前記転写ショットの線形補正パラメータである第1補正パラメータを算出するための複数の第1補正式の中から1つを選択し、
前記選択された第1補正式を用いて、前記第1補正パラメータを算出し、
前記ウェハの線形補正パラメータである第2補正パラメータを算出するための第2補正式に前記算出された第1補正パラメータを代入することによって前記第2補正パラメータを算出し、
前記第1補正パラメータ及び前記第2補正パラメータをアライメント補正値として出力することを特徴とする合わせずれ検査方法
が提供される。
【0010】
本発明の第2態様によれば、
転写ショットチップ領域毎に異なる配置の複数の検査マークを用いて、ウェハとレチクルとの合わせずれを検査する合わせずれ検査処理をコンピュータに実行させるための合わせずれ検査プログラムであって、
前記転写ショット上の複数の検査マークを計数し、
前記検査マークが配置されたレチクルを用いて、
前記検査マークを含む検査パターンをウェハに転写し、
前記ウェハに転写された検査パターンに基づいて、ウェハの転写ショット毎に異なる検査マークを用いて前記レチクルと前記ウェハとの間の合わせずれを検査その計数結果に基づいて、前記転写ショットの線形補正パラメータである第1補正パラメータを算出するための複数の第1補正式の中から1つを選択し、
前記選択された第1補正式を用いて、前記第1補正パラメータを算出し、
前記ウェハの線形補正パラメータである第2補正パラメータを算出するための第2補正式に前記算出された第1補正パラメータを代入することによって前記第2補正パラメータを算出し、
前記第1補正パラメータ及び前記第2補正パラメータをアライメント補正値として出力する合わせずれ検査処理をコンピュータに実行させることを特徴とする合わせずれ検査プログラムが提供される。
【0011】
本発明の第3態様によれば、
転写ショット毎に異なる配置の複数の検査マークを用いて、ウェハとレチクルとの合わせずれを検査する合わせずれ検査装置であって、
前記転写ショットの線形補正パラメータである第1補正パラメータを算出するための複数の第1補正式と、前記ウェハの線形補正パラメータである第2補正パラメータを算出するための第2補正式と、を格納するメモリと、
前記転写ショット上の複数の検査マークを計数する計数部と、
前記計数部の計数結果に基づいて、前記メモリに格納された複数の第1補正式の中から1つを選択する補正式選択部と、
前記選択された第1補正式を用いて前記第1補正パラメータを算出するとともに、算出された第1補正パラメータを前記第2補正式に代入することによって前記第2補正パラメータを算出する補正パラメータ算出部と、
前記補正パラメータ算出部によって算出された第1補正パラメータ及び第2補正パラメータをアライメント補正値として出力する出力部と、を備えることを特徴とする合わせずれ検査装置が提供される。
【0012】
本発明の第4態様によれば、
複数の合わせずれ検査装置と、ウェハの反り量の測定結果及び各合わせずれ検査装置の不良ウェハに対するフォーカス結果を格納するデータベースと、を用いる合わせずれ検査装置選択方法であって、
前記ウェハの識別情報を読み取り、
前記読み取られた識別情報に基づいて、前記データベースから前記測定結果を読み出し、
前記読み出された測定結果に基づいて、前記ウェハの反り量の近似値を算出し、
前記算出された近似値と前記データベースに記憶されたフォーカス結果とを照合することによって、各合わせずれ検査装置のウェハの反り量に対する許容範囲を算出し、
前記測定結果が前記許容範囲内になるような合わせずれ検査装置を選択し、
前記選択された合わせずれ検査装置に合わせずれ検査を実行させることを特徴とする合わせずれ検査装置選択方法
が提供される。
【0013】
本発明の第5態様によれば、
複数の合わせずれ検査装置と、ウェハの反り量の測定結果及び各合わせずれ検査装置の不良ウェハに対するフォーカス結果を格納するデータベースと、を用いる合わせずれ検査装置選択処理をコンピュータに実行させるための合わせずれ検査装置選択プログラムであって、
前記ウェハの識別情報を読み取り、
前記読み取られた識別情報に基づいて、前記データベースから前記測定結果を読み出し、
前記読み出された測定結果に基づいて、前記ウェハの反り量の近似値を算出し、
前記算出された近似値と前記データベースに記憶されたフォーカス結果とを照合することによって、各合わせずれ検査装置のウェハの反り量に対する許容範囲を算出し、
前記測定結果が前記許容範囲内になるような合わせずれ検査装置を選択し、
前記選択された合わせずれ検査装置に合わせずれ検査を実行させる合わせずれ検査装置選択処理をコンピュータに実行させることを特徴とする合わせずれ検査装置選択プログラムが提供される。
【0014】
本発明の第6態様によれば、
複数の合わせずれ検査装置と、
ウェハの反り量の測定結果及び各合わせずれ検査装置の不良ウェハに対するフォーカス結果を格納するデータベースと、
前記ウェハの識別情報を読み取る読取部と、
前記読取部によって読み取られた識別情報に基づいて、前記データベースから前記測定結果を読み出し、前記読み出された測定結果に基づいて、前記ウェハの反り量の近似値を算出する近似値算出部と、
前記近似値算出部によって算出された近似値と前記データベースに記憶されたフォーカス結果とを照合することによって、各合わせずれ検査装置のウェハの反り量に対する許容範囲を算出する許容範囲算出部と、
前記測定結果が前記許容範囲内になるような合わせずれ検査装置を選択する合わせずれ検査装置選択部と、
前記合わせずれ検査装置選択部によって選択された合わせずれ検査装置に合わせずれ検査を実行させるホスト制御部と、を備えることを特徴とする合わせずれ検査装置選択システム
が提供される。
【発明の効果】
【0015】
本発明によれば、転写ショット毎に合わせずれ検査を行うことができるようになる。その結果、合わせずれ検査の精度が向上する。
【0016】
また、本発明によれば、フォーカス位置の切り換えを行うことなく、合わせずれ検査を行うことができる。その結果、合わせずれ検査の所要時間を短縮することができる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【図1】本発明の第1実施形態に係る合わせずれ検査装置10の構成を示すブロック図である。
【図2】本発明の第1実施形態に係る合わせずれ検査に用いられる転写ショットTSを示す模式図である。
【図3】本発明の第1実施形態に係る合わせずれ検査の対象となるウェハWの外周近傍の拡大図である。
【図4】本発明の第1実施形態に係る合わせずれ検査処理の手順を示すフローチャートである。
【図5】図4の計数ステップ(S401)の手順を示すフローチャートである。
【図6】図4の補正式選択ステップ(S402)の手順を示すフローチャートである。
【図7】本発明の第2実施形態に係る合わせずれ検査装置選択システム1の構成を示すブロック図である。
【図8】本発明の第2実施形態に係る合わせずれ検査装置選択処理の手順を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、本発明の実施形態について、図面を参照して詳細に説明する。
【0019】
(第1実施形態)
本発明の第1実施形態について説明する。本発明の第1実施形態は、転写ショット毎に合わせずれ検査及び合わせずれ補正を行う例である。
【0020】
本発明の第1実施形態に係る合わせずれ検査装置の構成について説明する。図1は、本発明の第1実施形態に係る合わせずれ検査装置10の構成を示すブロック図である。
【0021】
図1に示すように、合わせずれ検査装置10は、メモリ11と、制御部12と、計数部13と、補正式選択部14と、補正パラメータ算出部15と、出力部16と、を備える。合わせずれ検査装置10は、ホスト20に接続される。ホスト20は、転写装置30に接続される。
【0022】
図1のメモリ11は、合わせずれ検査プログラムと、複数の第1補正式と、第2補正式と、を格納している。複数の第1及び第2補正式の詳細は後述する。また、メモリ11は、制御部12によって使用される様々なデータを格納可能に構成される。
【0023】
図1の制御部12は、メモリ11に格納された合わせずれ検査プログラムを起動することによって、合わせずれ検査を実行するように構成される。また、制御部12は、所定のコマンド(例えば、ユーザから与えられるコマンド)に従って、計数部13と、補正式選択部14と、補正パラメータ算出部15と、出力部16と、を制御するように構成される。また、制御部12は、計数部13、補正式選択部14、補正パラメータ算出部15、及び出力部16の制御に必要な様々なデータのメモリ11への書き込み及びメモリ11からの読み出しを行うように構成される。例えば、制御部12はマイクロプロセッサである。
【0024】
図1の計数部13、は、転写ショット上の複数の検査マークを計数するように構成される。計数部13の詳細は後述する。
【0025】
図1の補正式選択部14は、計数部13の計測結果に基づいて、メモリ11に格納された複数の第1補正式の中から1つを選択するように構成される。補正式選択部14の詳細は後述する。
【0026】
図1の補正パラメータ算出部15は、補正式選択部14によって選択された第1補正式に基づいて、アライメント補正値を算出するように構成される。補正パラメータ算出部15の詳細は後述する。
【0027】
図1の出力部16は、計数部13の計数結果及び補正パラメータ算出部15によって算出されたアライメント補正値を通信回線を介してホスト20に送信するように構成される。例えば、出力部16は通信回線を介して接続されたホスト20用のインタフェースである。
【0028】
図1のホスト20は、合わせずれ検査装置10の処理結果に基づいて転写装置30を制御するように構成される。ホスト20は、出力部16から送信された計数結果及びアライメント補正値を格納するデータベースを備える。ホスト20は、所定のタイミングで、データベースに格納されたアライメント補正値を転写装置30に送信する。
【0029】
図1の転写装置30は、ホスト20から送信されたアライメント補正値に従って、アライメント補正を実行し、その後、転写プロセスを実行するように構成される。
【0030】
本発明の第1実施形態に係る合わせずれ検査方法について説明する。図2は、本発明の第1実施形態に係る合わせずれ検査に用いられる転写ショットTSを示す模式図である。図3は、本発明の第1実施形態に係る合わせずれ検査の対象となるウェハWの外周近傍の拡大図である。
【0031】
図2に示すように、転写ショットTSは、複数のチップ領域CAと、複数の検査マークMと、を備える。レチクルの転写ショットTSは、ウェハWの転写ショットTSと同様である。検査マークMは、チップ領域CAの外周上、チップ領域CAの周辺、及びチップ領域CA内にランダムに配置される。転写ショットTSは、製品チップ毎に用意される。製品チップ毎に、転写ショットTS上の検査マークMの配置(数及び位置)も異なる。すなわち、ある製品チップの転写ショットTSと別の製品チップの転写ショットTSとの間で、検査マークMの配置が異なる。それによって、レチクルとウェハWとの合わせずれを製品チップ毎に補償することができる。
【0032】
図3に示すように、ウェハWの外周近傍では、転写ショットTSの複数のチップ領域CAは、製品チップのみを含む完全チップ領域CA1と、製品チップ及び非製品チップを含む非完全チップ領域CA2と、に分類される。
【0033】
ウェハWの外周近傍は、外径WCと、有効領域VAと、無効領域IVAと、から構成される。完全チップ領域CA1は、有効領域VAに属する。不完全チップ領域CA2の一部は、無効領域IVAに属する。無効領域IVAは、外径WCと有効領域VAとの間に位置する。例えば、無効領域IVAの幅は、数ミリメートルである。
【0034】
完全チップ領域CA1は、使用可能な検査マークM1のみを含む。非完全チップ領域CA2は、使用可能な検査マークM1だけでなく、使用不可能な検査マークM2及び非検査マークM3も含む。使用可能な非検査マークM3は、完全チップ領域1と非完全チップ領域CA2との境界に設けられる。
【0035】
本発明の第1実施形態に係る合わせずれ検査処理について説明する。図4は、本発明の第1実施形態に係る合わせずれ検査処理の手順を示すフローチャートである。図5は、図4の計数ステップ(S401)の手順を示すフローチャートである。図6は、図4の補正式選択ステップ(S402)の手順を示すフローチャートである。
【0036】
図4の合わせずれ検査処理は、図1の制御部12がメモリ11に格納された合わせずれ検査プログラムを起動することによって開始する。合わせずれ検査処理は、転写ショットTS毎に行われる。
【0037】
<図4:計数ステップ(S401)> 計数部13が、レチクルの転写ショットTS上又はウェハWの転写ショットTS上の検査マークMを計数する。
【0038】
計数ステップ(S401)の具体例について図5を参照して説明する。
【0039】
<図5:S501,S502> 計数ステップ(S401)の対象となる転写ショットTS(以下、「対象転写ショット」という)が完全転写ショットである(すなわち、対象転写ショットが計測不可能な検査マークM2を含まない)場合には(S501−YES)、S502に進む。S502では、計数部13が、計測可能な検査マークM1を計数する。
【0040】
<図5:S501,S512> 対象転写ショットが不完全転写ショットである(すなわち、対象転写ショットが使用不可能な検査マークM2を含む)場合には(S501−NO)、S512に進む。S512では、計数部13が、使用不可能な検査マークM2以外の検査マーク(すなわち、使用可能な検査マークM1及び非検査マークM3)を計数する。
【0041】
<図5:S503> 制御部12が、S502又はS512の計数結果をメモリ11に書き込む。
【0042】
<図5:S504> ウェハWの全ての有効領域VAについて検査マークMが計数されるまで、S501〜S503,S512が繰り返される(S504−NO)。ウェハWの全ての有効領域VAについて検査マークMが計数された場合には(S504−YES)、計数ステップ(S401)が終了する。
【0043】
すなわち、合わせずれ検査プログラムは、対象転写ショットが完全転写ショットである場合には全ての検査マークMを計数し、対象転写ショットが非完全転写ショットである場合には使用不可能な検査マークM2以外の検査マークMを計数する。換言すると、合わせずれ検査プログラムは、対象転写ショットが使用不可能な検査マークM2を含むか否かによって計数方法(S502又はS512)が選択されるように、設定される。
【0044】
なお、本発明の第1実施形態では、合わせずれ検査プログラムは、製品チップ毎に設定されても良い。例えば、製品チップのサイズと、転写ショットTSの配置情報及びチップサイズ情報と、を合わせずれ検査プログラムに設定しても良い。それによって、製品チップ毎に合わせずれを補償することができる。
【0045】
<図4:補正式選択ステップ(S402)> 補正式選択部14が、計数ステップ(S401)の計数結果に基づいて、第1補正パラメータを算出するための第1補正式を選択する。第1補正パラメータは、レチクルとウェハWの合わせずれを補正するための転写ショットの線形補正パラメータである。
【0046】
補正式選択ステップ(S402)の具体例について図6を参照して説明する。
【0047】
メモリ11には、式(1)〜(4)で表される複数の第1補正式が予め格納されている。各第1補正式は、検査マークの計測点座標(x,y)及びずれ量(dx,dy)の関数である。式(1)は0次の第1補正式であり、式(2)は1次の第1補正式であり、式(3)は2次の第1補正式であり、式(4)は3次の第1補正式である。式(1)〜(4)において、k,kはシフト成分であり、k,kはショット倍率成分であり、k,kはショット回転成分であり、k〜k,k10〜k12は2次の合わせずれ線形成分であり、k13,k14,k16,k19は3次の合わせずれ線形成分であり、α,αは残渣である。
【数1】

【0048】
<図6:S601> メモリ11に格納された計数結果が2以下(すなわち、使用可能な検査マークMの数が1個又は2個)である場合には(S601−A)S602に進み、メモリ11に格納された計数結果が3〜5(すなわち、使用可能な検査マークMの数が3〜5個)である場合には(S601−B)S612に進み、メモリ11に格納された計数結果が6〜9(すなわち、使用可能な検査マークMの数が6〜9個)である場合には(S601−C)S622に進み、メモリ11に格納された計数結果が10以上(すなわち、使用可能な検査マークMの数が10個以上)である場合には(S601−D)S632に進む。
【0049】
<図6:S602> 補正式選択部14は、メモリ11に格納された複数の第1補正式の中から、0次の第1補正式(式(1))を選択する。それにより、シフト成分k,kのみが補正される。S602の後に、補正式選択ステップ(S402)が終了する。
【0050】
<図6:S612> 補正式選択部14は、メモリ11に格納された複数の第1補正式の中から、1次の第1補正式(式(2))を選択する。S612の後に、補正式選択ステップ(S402)が終了する。
【0051】
<図6:S622> 補正式選択部14は、メモリ11に格納された複数の第1補正式の中から、2次の第1補正式(式(3))を選択する。S622の後に、補正式選択ステップ(S402)が終了する。
【0052】
<図6:S632> 補正式選択部14は、メモリ11に格納された複数の第1補正式の中から、3次の第1補正式(式(4))を選択する。S632の後に、補正式選択ステップ(S402)が終了する。
【0053】
すなわち、補正式選択ステップ(S402)では、計数ステップ(S401)の計数結果に応じて、異なる次数の第1補正式が選択される。
【0054】
<図4:計測ステップ(S403)> 制御部12が、検査マークMを計測し、フォーカス位置を算出する。具体的には、制御部12は、合わせずれ検査装置10の対物レンズと計測の対象となるウェハとの間の距離をフォーカス位置として算出する。
【0055】
<図4:第1補正パラメータ算出ステップ(S404)> 補正パラメータ算出部15は、補正式選択ステップ(S402)において選択された第1補正式を用いて、第1補正パラメータkを算出する。具体的には、補正パラメータ算出部15は、補正式選択ステップ(S402)において選択された第1補正式(式(1)〜(4)の何れか)において、残渣α,αが最小になるような第1補正パラメータkを算出する。すなわち、式(2)が選択された場合には第1補正パラメータk〜kが算出され、式(3)が選択された場合には第1補正パラメータk〜k,k10〜k12が算出され、式(4)が選択された場合には第1補正パラメータk〜k,k10〜k14,k16,k19が算出される。換言すると、使用可能な検査マークMの数が多いほど、算出される第1補正パラメータkの数も多くなる。
【0056】
<図4:第2補正パラメータ算出ステップ(S405)> 補正パラメータ算出部15は、第2補正式を用いて、第2補正パラメータPを算出する。第2補正パラメータPは、レチクルとウェハWの合わせずれを補正するためのウェハの線形補正パラメータである。メモリ11には、式(5)で表される第2補正式が予め格納されている。式(5)において、ウェハWの転写ショット中心座標が(X,Y)であり、m,nは(X,Y)を乗ずる次数であり、“m+n”が第2補正式(式(5))の次数である。具体的には、補正パラメータ算出部15は、第2補正式(式(5))に、第1補正パラメータ算出ステップ(S701)において算出された第1補正パラメータk及びウェハWの面内の中心座標(X,Y)を代入し、残渣αが最小になるような第2補正パラメータPimnを算出する。すなわち、式(2)が選択された場合には第2補正パラメータP1mn〜P6mnが算出され、式(3)が選択された場合には第2補正パラメータP1mn〜P8mn,P10mn〜P12mnが算出され、式(4)が選択された場合には第2補正パラメータP1mn〜P8mn,P10mn〜P14mn,P16mn,P19mnが算出される。換言すると、使用可能な検査マークMの数が多いほど、算出される第2補正パラメータPの数も多くなる。
【数2】

【0057】
<図4:出力ステップ(S406)> 出力部16は、第1補正パラメータ算出ステップ(S404)及び第2補正パラメータ算出ステップ(S405)の算出結果(すなわち、第1補正パラメータk及び第2補正パラメータPimn)をアライメント補正値として、ホスト20に出力する。ホスト20に出力されたアライメント補正値は、ホスト20のデータベースに格納された後、所定のタイミングで転写装置30に与えられる。転写装置30は、ホスト20から与えられたアライメント補正値(k,Pimn)を用いて、アライメント補正を行う。
【0058】
図4に示すように、合わせずれ検査処理は、出力ステップ(S406)の後に終了する。
【0059】
本発明の第1実施形態によれば、使用可能な検査マークMの数に応じて、転写ショットTS毎に第1補正式(式(2)〜(4))が選択される。従って、対象転写ショットが非完全転写ショットである場合であっても、アライメント補正値を算出することができる。
【0060】
また、本発明の第1実施形態によれば、使用可能な検査マークMの数が多い場合には高次の第1補正式が選択され、使用可能な検査マークが少ない場合には低次の第1補正式が選択される。従って、使用可能な検査マークMの数に応じて、アライメント補正値の精度を向上させることができる。特に、不完全転写ショットでは、検査マークMの数が完全転写ショットより少ないので、従来の合わせずれ検査ではアライメント補正値の精度が低下する傾向にある。従って、不完全転写ショットにおいて、できるだけ多くの検査マークMを用いてアライメント補正値を算出することが重要である。
【0061】
第1補正式及び第2補正式の次数が大きいほど、アライメント補正値の精度が向上する。従って、本発明の第1実施形態では、次数の大きい第1補正式が選択されるように検査マークMが配置されることが好ましい。
【0062】
(第2実施形態)
本発明の第2実施形態について説明する。本発明の第1実施形態では、ウェハとレチクルとの間の合わせずれを検査する合わせずれ検査装置について説明したが、本発明の第2実施形態では、合わせずれ検査装置と、ホストと、転写装置と、を含む合わせずれ検査装置選択システムについて説明する。なお、上述した実施形態と同様の内容についての説明は省略する。
【0063】
本発明の第2実施形態に係る合わせずれ検査装置選択システム1の構成について説明する。図7は、本発明の第2実施形態に係る合わせずれ検査装置選択システム1の構成を示すブロック図である。
【0064】
図7に示すように、合わせずれ検査装置選択システム1は、複数の合わせずれ検査装置10と、ホスト20と、転写装置30と、を備える。
【0065】
図7の各合わせずれ検査装置10は、本発明の第1実施形態と同様である。本発明の第2実施形態では、半導体装置の製造プロセスにおける配線やコンタクトなどの転写プロセスにおけるウェハの反り量に合わせて設計された形状を有するウェハ搬送機構及びウェハステージのウェハ保持部を備える合わせずれ検査装置10が複数台設けられる。
【0066】
図7のホスト20は、ホストメモリ21と、ホスト制御部22と、読取部23と、近似値算出部24と、合わせずれ検査装置選択部25と、許容範囲算出部26と、を備える。
【0067】
図7のホストメモリ21は、合わせずれ検査装置選択プログラムを格納している。また、ホストメモリ21は、ホスト制御部22によって使用される様々なデータを格納可能なデータベースを備える。例えば、データベースには、ウェハの反り量の測定結果及び各合わせずれ検査装置10の不良ウェハに対するフォーカス結果が格納される。
【0068】
図7のホスト制御部22は、ホストメモリ21に格納された合わせずれ検査装置選択プログラムを起動することによって、合わせずれ検査装置選択処理を実行するように構成される。また、ホスト制御部22は、所定のコマンド(例えば、ユーザから与えられるコマンド)に従って、読取部23と、近似値算出部24と、合わせずれ検査装置選択部25と、許容範囲算出部26と、を制御するように構成される。また、ホスト制御部22は、複数の合わせずれ検査装置10及び転写装置30に接続される。また、ホスト制御部22は、読取部23、近似値算出部24、合わせずれ検査装置選択部25、及び許容範囲算出部26の制御に必要な様々なデータのホストメモリ21への書き込み及びホストメモリ21からの読み出しを行うように構成される。例えば、ホスト制御部22はマイクロプロセッサである。
【0069】
図7の読取部23は、複数のロットケース40に付された識別情報を読み取るように構成される。例えば、識別情報はウェハのロット番号を示すバーコードであり、読取部23はバーコードリーダである。読取部23の詳細は後述する。
【0070】
図7の近似値算出部24は、線形近似式を用いて、ウェハの反り量の測定結果の近似値を算出するように構成される。近似値算出部24の詳細は後述する。
【0071】
図7の合わせずれ検査装置選択部25は、合わせずれ検査を実行可能な状態(以下、「実行状態」という)にある合わせずれ検査装置10を選択するように構成される。合わせずれ検査装置選択部25の詳細は後述する。
【0072】
図7の許容範囲算出部26は、ウェハの反り量の許容範囲を算出するように構成される。許容範囲算出部26の詳細は後述する。
【0073】
図7の転写装置30は、転写プロセスを実行するときにウェハの反り量を測定し、その測定結果をホスト制御部22に送信するように構成される。その後、ホスト制御部22は、転写装置30から送信されたウェハの反り量の測定結果をホストメモリ21のデータベースに追加する。
【0074】
本発明の第2実施形態に係る合わせずれ検査装置選択処理について説明する。図8は、本発明の第2実施形態に係る合わせずれ検査装置選択処理の手順を示すフローチャートである。
【0075】
<図8:読取ステップ(S801)> 読取部23が、複数のロットケース40に付された識別情報を読み取り、その識別情報をホスト制御部22に送信する。その後、ホスト制御部22は、読取部23から送信された識別情報に基づいて、ホストメモリ21に格納されたウェハの反り量の測定結果を読み出し、その測定結果を近似値算出部24に送信する。
【0076】
<図8:近似値算出ステップ(S802)> 近似値算出部24が、線形近似式を用いて、ホスト制御部22から送信された測定結果(すなわち、読取ステップ(S801)において読み出されたウェハの反り量の測定結果)の近似値を算出する。
【0077】
<図8:合わせずれ検査装置選択ステップ(S803)> 合わせずれ検査装置選択部25が、複数の合わせずれ検査装置10の中から実行状態にある合わせずれ検査装置10を選択する。複数の合わせずれ検査装置10が実行状態にある場合には、予約ロット数が最も少ない合わせずれ検査装置10が選択される。
【0078】
<図8:許容範囲算出ステップ(S804)> 許容範囲算出部26が、ウェハの反り量の許容範囲を算出する。具体的には、許容範囲算出部26は、転写装置及び工程毎に、過去に流品したLOT(100枚程度)のウェハ反り量の計測結果に基づいてウェハ反り量の近似値を算出し、その近似値と図4の合わせずれ検査処理の計測ステップ(S403)において算出されたフォーカス結果とを照合し、その照合結果から、合わせずれ検査装置選択ステップ(S803)において選択された合わせずれ検査装置10の反り量に対する許容範囲を算出する。例えば、合わせずれ計測装置10の計測動作のフォーカス幅の誤差が±2[μm]である場合には、許容範囲算出部26は、過去に流品した100枚のウェハのフォーカス結果の中からで±2[μm]の範囲に対するウェハ反り量の近似値の閾値を算出する。この閾値がウェハ反り量の許容範囲である。換言すると、X軸がフォーカス位置であり、Y軸がウェハ反り量の近似値である場合には、X軸における±2[μm]のXY1次線形近似線の交点のY座標が閾値である。
【0079】
<図8:S805> 最新のウェハ反り量の測定結果が合わせずれ検査装置選択ステップ(S803)において選択された合わせずれ検査装置10の許容範囲内である場合には(S805−YES)、合わせずれ検査処理(S806)に進み、ウェハ反り量が許容範囲外である場合には(S805−NO)、合わせずれ検査装置選択ステップ(S803)に戻る。
【0080】
<図8:合わせずれ検査処理(S806)> 合わせずれ検査装置選択ステップ(S803)において選択された合わせずれ検査装置10が、合わせずれ検査処理を実行する。合わせずれ検査処理(S806)は、本発明の第1実施形態に係る合わせ検査処理(図4〜6を参照)と同様である。
【0081】
図8に示すように、本発明の第2実施形態に係る合わせずれ検査装置選択処理は、合わせずれ検査処理(S806)の後に終了する。
【0082】
本発明の第2実施形態によれば、ウェハ反り量がウェハ反り量の許容範囲内に入る(すなわち、ウェハの外周近傍の合わせずれ検査の所要時間が最短となる)ような合わせずれ検査装置10が選択される。従って、ウェハの転写ショット毎にフォーカス位置を切り替える必要はない。それにより、合わせずれ検査処理の所要時間を短縮することができる。
【0083】
本発明の実施形態に係る合わせずれ検査装置10及び合わせずれ検査装置選択システム1の少なくとも一部は、ハードウェアで構成しても良いし、ソフトウェアで構成しても良い。ソフトウェアで構成する場合には、合わせずれ検査装置10及び合わせずれ検査装置選択システム1の少なくとも一部の機能を実現するプログラムをフレキシブルディスクやCD−ROM等の記録媒体に収納し、コンピュータに読み込ませて実行させても良い。記録媒体は、磁気ディスクや光ディスク等の着脱可能なものに限定されず、ハードディスク装置やメモリなどの固定型の記録媒体でも良い。
【0084】
また、本発明の実施形態に係る合わせずれ検査装置10及び合わせずれ検査装置選択システム1の少なくとも一部の機能を実現するプログラムを、インターネット等の通信回線(無線通信も含む)を介して頒布しても良い。さらに、同プログラムを暗号化したり、変調をかけたり、圧縮した状態で、インターネット等の有線回線や無線回線を介して、あるいは記録媒体に収納して頒布しても良い。
【0085】
なお、本発明は、上述した実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化される。また、上述した実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合わせにより、種々の発明が形成可能である。例えば、上述した実施形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。さらに、異なる実施形態にわたる構成要素を適宜組み合わせてもよい。
【符号の説明】
【0086】
1 合わせずれ検査装置選択システム
10 合わせずれ検査装置
11 メモリ
12 制御部
13 計数部
14 補正式選択部
15 補正パラメータ算出部
16 出力部
20 ホスト
21 ホストメモリ
22 ホスト制御部
23 読取部
24 近似値算出部
25 合わせずれ検査装置選択部
26 許容範囲算出部
30 転写装置
40 ロットケース

【特許請求の範囲】
【請求項1】
転写ショット毎に異なる配置の複数の検査マークを用いて、ウェハとレチクルとの合わせずれを検査する合わせずれ検査方法であって、
前記転写ショット上の複数の検査マークを計数し、
その計数結果に基づいて、前記転写ショットの線形補正パラメータである第1補正パラメータを算出するための複数の第1補正式の中から1つを選択し、
前記選択された第1補正式を用いて、前記第1補正パラメータを算出し、
前記ウェハの線形補正パラメータである第2補正パラメータを算出するための第2補正式に前記算出された第1補正パラメータを代入することによって前記第2補正パラメータを算出し、
前記第1補正パラメータ及び前記第2補正パラメータをアライメント補正値として出力することを特徴とする合わせずれ検査方法。
【請求項2】
前記第1補正式を選択するときに、前記計数結果に応じて、異なる次数の第1補正式が選択される請求項1記載の合わせずれ検査方法。
【請求項3】
転写ショットチップ領域毎に異なる配置の複数の検査マークを用いて、ウェハとレチクルとの合わせずれを検査する合わせずれ検査処理をコンピュータに実行させるための合わせずれ検査プログラムであって、
前記転写ショット上の複数の検査マークを計数し、
前記検査マークが配置されたレチクルを用いて、前記検査マークを含む検査パターンをウェハに転写し、
前記ウェハに転写された検査パターンに基づいて、ウェハの転写ショット毎に異なる検査マークを用いて前記レチクルと前記ウェハとの間の合わせずれを検査その計数結果に基づいて、前記転写ショットの線形補正パラメータである第1補正パラメータを算出するための複数の第1補正式の中から1つを選択し、
前記選択された第1補正式を用いて、前記第1補正パラメータを算出し、
前記ウェハの線形補正パラメータである第2補正パラメータを算出するための第2補正式に前記算出された第1補正パラメータを代入することによって前記第2補正パラメータを算出し、
前記第1補正パラメータ及び前記第2補正パラメータをアライメント補正値として出力する合わせずれ検査処理をコンピュータに実行させることを特徴とする合わせずれ検査プログラム。
【請求項4】
転写ショット毎に異なる配置の複数の検査マークを用いて、ウェハとレチクルとの合わせずれを検査する合わせずれ検査装置であって、
前記転写ショットの線形補正パラメータである第1補正パラメータを算出するための複数の第1補正式と、前記ウェハの線形補正パラメータである第2補正パラメータを算出するための第2補正式と、を格納するメモリと、
前記転写ショット上の複数の検査マークを計数する計数部と、
前記計数部の計数結果に基づいて、前記メモリに格納された複数の第1補正式の中から1つを選択する補正式選択部と、
前記選択された第1補正式を用いて前記第1補正パラメータを算出するとともに、算出された第1補正パラメータを前記第2補正式に代入することによって前記第2補正パラメータを算出する補正パラメータ算出部と、
前記補正パラメータ算出部によって算出された第1補正パラメータ及び第2補正パラメータをアライメント補正値として出力する出力部と、を備えることを特徴とする合わせずれ検査装置。
【請求項5】
前記補正式選択部は、前記計数結果に応じて、異なる次数の第1補正式を選択する請求項4記載の合わせずれ検査装置。
【請求項6】
複数の合わせずれ検査装置と、ウェハの反り量の測定結果及び各合わせずれ検査装置の不良ウェハに対するフォーカス結果を格納するデータベースと、を用いる合わせずれ検査装置選択方法であって、
前記ウェハの識別情報を読み取り、
前記読み取られた識別情報に基づいて、前記データベースから前記測定結果を読み出し、
前記読み出された測定結果に基づいて、前記ウェハの反り量の近似値を算出し、
前記算出された近似値と前記データベースに記憶されたフォーカス結果とを照合することによって、各合わせずれ検査装置のウェハの反り量に対する許容範囲を算出し、
前記測定結果が前記許容範囲内になるような合わせずれ検査装置を選択し、
前記選択された合わせずれ検査装置に合わせずれ検査を実行させることを特徴とする合わせずれ検査装置選択方法。
【請求項7】
複数の合わせずれ検査装置と、ウェハの反り量の測定結果及び各合わせずれ検査装置の不良ウェハに対するフォーカス結果を格納するデータベースと、を用いる合わせずれ検査装置選択処理をコンピュータに実行させるための合わせずれ検査装置選択プログラムであって、
前記ウェハの識別情報を読み取り、
前記読み取られた識別情報に基づいて、前記データベースから前記測定結果を読み出し、
前記読み出された測定結果に基づいて、前記ウェハの反り量の近似値を算出し、
前記算出された近似値と前記データベースに記憶されたフォーカス結果とを照合することによって、各合わせずれ検査装置のウェハの反り量に対する許容範囲を算出し、
前記測定結果が前記許容範囲内になるような合わせずれ検査装置を選択し、
前記選択された合わせずれ検査装置に合わせずれ検査を実行させる合わせずれ検査装置選択処理をコンピュータに実行させることを特徴とする合わせずれ検査装置選択プログラム。
【請求項8】
複数の合わせずれ検査装置と、
ウェハの反り量の測定結果及び各合わせずれ検査装置の不良ウェハに対するフォーカス結果を格納するデータベースと、
前記ウェハの識別情報を読み取る読取部と、
前記読取部によって読み取られた識別情報に基づいて、前記データベースから前記測定結果を読み出し、前記読み出された測定結果に基づいて、前記ウェハの反り量の近似値を算出する近似値算出部と、
前記近似値算出部によって算出された近似値と前記データベースに記憶されたフォーカス結果とを照合することによって、各合わせずれ検査装置のウェハの反り量に対する許容範囲を算出する許容範囲算出部と、
前記測定結果が前記許容範囲内になるような合わせずれ検査装置を選択する合わせずれ検査装置選択部と、
前記合わせずれ検査装置選択部によって選択された合わせずれ検査装置に合わせずれ検査を実行させるホスト制御部と、を備えることを特徴とする合わせずれ検査装置選択システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2011−159718(P2011−159718A)
【公開日】平成23年8月18日(2011.8.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−18810(P2010−18810)
【出願日】平成22年1月29日(2010.1.29)
【出願人】(000003078)株式会社東芝 (54,554)
【Fターム(参考)】