説明

合成樹脂フィルム製袋及びその製法

【課題】製造に際してゴミの発生をなくすことを可能にする。
【解決手段】内側に折り込まれる折り込み部12を左右両側に有した偏平なチューブ状フィルムの幅方向全体にわたって延びて前記折り込み部12を含めたすべてを一体に熱溶着する全体シール部14aと、前記折り込み部12を有する部位における前記全体シール部14aの長手方向の途中から左右両側斜め上方に向けて延びて上側2枚のフィルムと下側2枚のフィルムをそれぞれ別々に熱溶着する部分シール部14bとを有する前記角底形成部14を長手方向の両端に備えた両端角底形成体22を得る。その後、この両端角底形成体22の長手方向における角底形成部以外の部位に対して、提げ手となる延長部の外形線と同じ切断線で切断して、1枚の両端角底部形成体から2枚の合成樹脂フィルム製袋11(11a,11b)を得る合成樹脂フィルム製袋の製造方法。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、例えば寿司やパン、弁当、ケーキなどのように水平にして持ち帰りたい物品の包装や、古新聞や古雑誌などのような物品の集積・廃棄などに好適な合成樹脂フィルム製袋に関する。より詳しくは、製造時にゴミの発生をなくせるような合成樹脂フィルム製袋に関する。
【背景技術】
【0002】
前記のような用途の袋としては、使用時に下端の底が方形状になる角底袋が用いられている。
【0003】
この角底袋の一例として、下記特許文献1に開示された角底袋がある。この角底袋は、底となる下端部に、左右両側の傾斜溶断溶着線と、これらの内端同士を結ぶ水平溶断溶着線を有し、使用時に角底となるように構成されている。前記傾斜溶断溶着線は、互いに重なる1枚目と2枚目のフィルム、ならびに3枚目と4枚目のフィルムをそれぞれ相互に溶着するものである。前記水平溶断溶着線は、前記折り重なり部以外の部位において、互いに重なる2枚のフィルムを相互に溶着する。
【0004】
すなわち、角底袋は、内側に折り込まれる断面M字状の折り重なり部を左右両側に有した筒状フィルムを搬送しながら、前記傾斜溶断溶着線と水平溶断溶着線を形成する熱溶断を一定間隔おきに行うとともに、上端に開口を形成するための直線状の切断を一定間隔おきに行うことで製造される。
【0005】
この角底袋は、1回の熱溶断によって必要なすべての熱溶断が行えるので、製造が効率よく行えるとされている。
【0006】
しかしながら、前記傾斜溶断溶着線を有するため、不要な部分が必ず生じ、これがゴミとなって、無駄になるばかりか、作業環境も悪くなってしまう。
【0007】
このようなゴミが生じるのは、下記特許文献2のように提げ手を有する場合も同様である。帯状に延びた提げ手を有する場合には、却って、提げ手の長さのぶん余計に無駄が多くなり、歩留まりが悪かった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】特開2003−137305号公報
【特許文献2】特開2000−62807号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
そこでこの発明は、少なくとも底となる部分の形成に際して無駄が発生しないようにすること主な課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
そのための手段は、内側に折り込まれる折り込み部を左右両側に有した偏平なチューブ状フィルムに対して熱溶着と切断がなされて、使用時に角底となる角底形成部が下端部に形成される合成樹脂フィルム製袋であって、前記角底形成部が、幅方向全体にわたって延びて前記折り込み部を含めてすべて一体に熱溶着された全体シール部と、前記折り込み部を有する部位における前記全体シール部の長手方向の途中から左右両側斜め上方に向けて延びて上側2枚のフィルムと下側2枚のフィルムをそれぞれ別々に熱溶着する部分シール部で構成された合成樹脂フィルム製袋である。
【0011】
別の手段は、内側に折り込まれる折り込み部を左右両側に有した偏平なチューブ状フィルムに対して熱溶着と切断をして、使用時に角底となる角底形成部を下端部に有する合成樹脂フィルム製袋を製造する合成樹脂フィルム製袋の製造方法であって、前記チューブ状フィルムの幅方向全体にわたって延びて前記折り込み部を含めたすべてを一体に熱溶着する全体シール部と、前記折り込み部を有する部位における前記全体シール部の長手方向の途中から左右両側斜め上方に向けて延びて上側2枚のフィルムと下側2枚のフィルムをそれぞれ別々に熱溶着する部分シール部を有する前記角底形成部を、前記全体シール部側を軸に対称となるように2個ずつ隣接して形成するとともに、隣り合う全体シール部間で切断をして、長手方向の両端に前記角底形成部を有する両端角底部形成体を得たのち、該両端角底部形成体の長手方向における角底形成部以外の部位に切断を行って、前記角底形成部を下端部に有した2枚の合成樹脂フィルム製袋を得る合成樹脂フィルム製袋の製造方法である。
【0012】
この構成の合成樹脂フィルム製袋では、下端の角底形成部が、幅方向全体にわたって延びて折り込み部を含めてすべて一体に熱溶着された全体シール部と、この全体シール部の長手方向の途中から左右両側斜め上方に向けて延びて上側2枚のフィルム同士と下側2枚のフィルム同士をそれぞれ別々に熱溶着する部分シール部で構成されているので、無駄な部分はなく、ゴミは出ない。
【0013】
全体シール部と部分シール部で囲まれた部分は、角底部の強度向上に資する。
【0014】
製造時には、その角底形成部を、全体シール部側を軸に対称となるように2個ずつ隣接状態で形成するとともに溶断により分離することで、角底形成部の形成時に一切のゴミが出なくなる。このように角底形成部を形成すると、長手方向の両端に角底部を有する両端角底部形成体が得られるので、この両端角底部形成体の長手方向における角底形成部以外の部位で切断を行えば、開口部を有した2枚の合成樹脂フィルム製袋となる。切断に際して、チューブ状フィルムの幅方向に直線状に切断をすれば提げ手のない合成樹脂フィルム製袋となるが、提げ手とし得る延長部を有するようにチューブ状フィルムの長手方向に入り組んだ形に切断すれば延長部のある合成樹脂フィルム製袋となり、この部位の形成時にも一切のゴミを出さずにすむ。
【発明の効果】
【0015】
以上のように、この発明によれば、少なくとも角底形成部の形成に際してゴミの発生をなくすことができるので、材料の無駄がなく、歩留まりをよくするとともに、作業環境もよくすることができる。製造に際して、その角底形成部を、全体シール部側を軸に対称となるように2個ずつ隣接状態で形成するとともに溶断により分離して、長手方向の両端に角底部を有する両端角底部形成体を得て、この両端角底部形成体の長手方向における角底部以外の部位で、所望する合成樹脂フィルム製袋の上端部形状となるように切断すれば、一切の無駄の発生をなくすことができる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】合成樹脂フィルム製袋の正面図。
【図2】合成樹脂フィルム製袋の斜視図。
【図3】材料となるチューブ状フィルムの斜視図。
【図4】製造工程の概略を示す説明図。
【図5】溶着溶断工程の説明図。
【図6】角底形成部の斜視図。
【図7】切断工程の切断線の説明図。
【図8】切断工程の説明図。
【図9】他の例に係る合成樹脂フィルム製袋の切断工程部分を示す説明図。
【図10】他の例に係る合成樹脂フィルム製袋の切断工程部分を示す説明図。
【図11】他の例に係る合成樹脂フィルム製袋の切断工程部分を示す説明図。
【図12】他の例に係る切断態様を示す説明図。
【図13】図12の切断をして得られた合成樹脂フィルム製袋の斜視図。
【図14】他の例に係る切断態様を示す説明図。
【図15】図14の切断をして得られた合成樹脂フィルム製袋の斜視図。
【発明を実施するための形態】
【0017】
この発明を実施するための一形態を、以下図面を用いて説明する。
図1は合成樹脂フィルム製袋11(11a,11b。以下、「袋」という。)の平面図、図2はその袋11を広げた状態の斜視図である。これらに示すように、袋11は偏平なシート状で、使用時には下端の底が角底となるものである。このため、寿司や弁当、ケーキなどのような物品の包装に使用できるほか、古新聞等の集積・廃棄にも使用できる。
【0018】
まず、袋11の構成について説明する。袋11は、内側に折り込まれる折り込み部12を左右両側に有し、上端部には提げ手とし得る延長部13が、下端部には使用時に角底となる角底形成部14が形成されている。
【0019】
前記延長部13は、略方形状をなし、前記折り込み部12を有する両側壁15の中心部分と、折り込み部12以外の前壁16及び後壁17の中心部分の4箇所、または四隅部分に設けられている。図1(a)、図2(a)に示した袋11aが、両側壁15の中心部分と前壁16及び後壁17の中心部分の4箇所に延長部13を備えたもので、図1(b)、図2(b)に示した袋11bが四隅部分に延長部13を有するものである。この延長部13は、結束や粘着テープの貼り付けなどにより開口部を閉じたり、結束して提げ手にしたりして、所望の形態で適宜使用される。
【0020】
前記角底形成部14は、袋11の幅方向全体にわたって延びて前記折り込み部12を含めてすべて一体に熱溶着する全体シール部14aと、前記折り込み部12を有する部位における前記全体シール部14aの長手方向の途中から左右両側斜め上方に向けて延びて上側2枚のフィルムと下側2枚のフィルムをそれぞれ別々に熱溶着する部分シール部14bで構成されている。
【0021】
全体シール部14aは直線状であり、折り込み部12を有する部分では4枚のフィルムを一体にし、折り込み部12を有しない部分では、2枚のフィルムを一体にする。
【0022】
部分シール部14bは、全体シール部14aとは異なり、前記のように上側2枚のフィルムと下側2枚のフィルムをそれぞれ別々に一体にする。傾斜角度は、全体シール部14aに対して略45度の角度をなす。
【0023】
このような構成の袋11を開いて底を広げると、角底形成部14の部分シール部14bの上端位置が角となり、全体シール部14aが底の中心に位置するようになって、角底ができる。このとき、全体シール部14aと部分シール部14bとの間の三角形状の部分14cは、袋11の底に位置して、底における三角形状の部分14cがある部位は3枚のフィルムが重なった状態となる。
【0024】
図1、図2には袋11として形状の異なる2種類のものを示したが、これらは1つの製造作業により得ることができる。
【0025】
つぎに、その製造方法について説明する。
袋11は、図3に示したように内側に折り込まれる折り込み部12を左右両側に有した長尺で偏平なチューブ状フィルム21に対して熱溶着と切断をして製造される。前記チューブ状フィルム21の幅や折り込み部12の折り込み深さは所望する袋11の形状に応じて適宜定められる。
【0026】
製造工程は、図4の概略説明図に示すように大きく2つに分けられる。一つは、搬送される前記チューブ状フィルム21に対して前記角底形成部14を形成すると同時に切り離す溶着溶断工程S1で、他の一つは、溶着溶断工程S1で得られた中間体としての両端角底形成体22に対して切断をして1枚の両端角底形成体22を2枚の袋11a,11bに分離する切断工程S2である。図中、31は溶着溶断機、32は集積箱、33はカット刃、34は押圧板である。
【0027】
溶着溶断工程では、前記角底形成部14を形成すべく、前記全体シール部14aと部分シール部14bを形成するが、このとき、図5に示したように、2つの角底形成部14を一組として同時に形成し、分割を行う。
【0028】
すなわち、チューブ状フィルム21の先端21aから所定間隔L1を隔てた位置に、一組の角底形成部14を形成する。この一組の角底形成部14は、チューブ状フィルム21の長手方向(搬送方向)と直交する方向(チューブ状フィルムの幅方向)全体にわたって延びる直線状の全体シール部14aの搬送方向下流側と上流側に、前記部分シール部14bが形成されたものである。全体シール部14aを形成すべく溶着するときには、全体シール部14aの中間位置で溶断され、下流側の角底形成部14aがチューブ状フィルム21から分離される。分離されて得られたものが前記両端角底形成体22である。両端角底形成体22は、長手方向の両端に前記角底形成部14を有する。
【0029】
両端角底形成体22が分離された後のチューブ状フィルム21の先端21aには、先に形成された角底形成部14が存在する。このため、続いて所定間隔L1をおいて前記と同様に溶着溶断を行うと、同一の両端角底形成体22を得ることができる。
【0030】
このように袋11の底となる角底形成部14をチューブ状フィルムの搬送方向の下流側または上流側の一方のみに向けるのではなく、上流側と下流側に交互に向くように配置して、溶着溶断を行うことで、角底形成部14の形成に際して余分な部分は発生しない。
【0031】
図6は、両端角底形成体22の端、または両端角底形成体22を分離したあとのチューブ状フィルム21の先端21aを示す斜視図である。この図に示すように角底形成部14は、1本の全体シール部14aと4本の部分シール部14bを有する。
【0032】
両端角底形成体22は、チューブ状フィルム21から分離されたあと、図4に示したように集積箱32に適宜枚数重ねて入れられ、次の切断工程S2に移される。
【0033】
切断工程S2では、両端角底形成体22の長手方向における角底形成部14以外の部分に切断を行って、前記角底形成部14を下端部に有した2枚の袋11a,11bを得る。
【0034】
この切断工程S2で、前記全体シール部14aと平行な直線で切断を行うと、提げ手となるような部分を有しない袋となる。その場合には、例えば上端部に小判型の抜きをつることで提げ手部分を作ることができるが、前記のように延長部13を形成するので、切断は、両端角底形成体22の長手方向に入り組んだ形に行う。
【0035】
具体的には図7に示したような切断線23で切断を行う。すなわち、両端角底形成体22の幅方向の両端から長手方向に直交する方向に折り込み部12の範囲内で延びる2本の両側切断線23aと、この両側切断線23aの内側の端から長手方向に略平行に延びる2本の長手切断線23bと、この長手切断線23bの先端同士を結ぶ長手方向に直交する内側切断線23cとを有する切断線23である。この切断線23は、前記延長部13の外形線と同一である。
【0036】
切断は、図4に示したように集積箱32に入れた状態のまま、押圧板34で押さえて行う。前記のような切断線23で切断すると、図8に示したように、1枚両端角底形成体22が2枚の袋11a,11bに分離されることになる。これらの袋11a,11bが図1、図2に示した2種類の袋11である。
【0037】
このようにして袋11は製造されるので、製造に際して一切の不要部分はでない。このため、ゴミの発生はなく、歩留まりも良好である。また作業環境も良い状態にすることができる。
【0038】
袋11は、広げて物品を収容したのち、前記のように延長部13を結束したり粘着テープで留めたりして開口部を閉じる。また延長部13同士を適宜結んで提げ手とすることができる。
【0039】
図9に示したように、延長部13の先端となる部分に熱溶着を行って、その部分で重なり合う4枚または2枚のフィルムを一体にするシール部24を形成してもよい。シール部24の形成は前記切断工程S2の前段で行うのが好ましい。シール部24が延長部13をループ状に閉じるので、結ばなくとも提げ手として使用できる延長部となる。図9では、2枚の袋11にシール部24を形成した例を示したが、一方の袋11のみに前記シール部24を形成することもできる。
【0040】
袋11には、図10に示したように小判型の抜き25を形成してもよい。抜き25の形成は、前記切断工程S2の前段、または切断工程S2で行える。抜き25は、切断線23における長手切断線23bに挟まれる折り込み部12のない部分と、前記長手切断線23bよりも幅方向外側の折り込み部12のある部分の3箇所に形成する。
【0041】
すると、長手切断線23bに挟まれる部分に抜き25を有する一方の袋11aは、4本の延長部13のうちの2本に抜き25ができることになる。袋11aに物品を収容した後、抜き25のない2本の延長部13を結んで開口部を閉じるとともに、他の本の延長部13の抜き25を用いて袋11aを手に提げることができる。
【0042】
折り込み部12に抜き25を有する他方の袋11bは、4本の延長部13すべてに抜き25を有することになる。延長部13同士を縛って手に提げることも、いずれか又はすべての延長部13の抜き25を用いて手に提げることもできる。
【0043】
前記抜き25は、2枚の袋11a,11bのうちのいずれか一方のみに形成することも可能である。
【0044】
前記の抜きに25に代えて、図11に示したように、捲れば抜きとなる切り込み26を形成すれば、ゴミの発生をなくせるのでよい。切り込み26の形成位置や形成時期、使用方法は図10を用いた説明と同じである。
【0045】
また、前記の製造方法では、図7に示した各部の寸法(チューブ状フィルムの幅W1、折り込み部の折り込み深さW2、両端角底形成体の長さ(チューブ状フィルム21の先端21aから所定間隔)L1、一方の袋の深さL2、他方の袋の深さL3、切断線の長手方向での入り込み深さL4)を適宜変えることで、例えば容量や用途などが異なる2種類の袋11を同時に製造できる。例えば一方の袋の深さL2を他方の袋の深さL3よりも浅くすること、換言すれば切断線23の位置を両端角底形成体22の長手方向の一方にずらすことによって(図12参照)、図13に示したような浅い袋11aと深い袋11bの2種類の袋11が得られる。
【0046】
このほか、例えば切断線23の長手方向での入り込み深さL4を長くすること、換言すれば切断線23の長手切断線23bの長さを長くすることによって(図14参照)、図15に示したように延長部13が長い袋11を得ることができる。
【0047】
このように、2種類の袋11を同時に得られ、角底形成部14の形成間隔L1や切断線23の位置、切断線23の形状・大きさなどを適宜変更することによって、類似の袋ばかりではなく、用途の異なる袋などを様々な態様で製造できる。しかも、前記のように一切のゴミを出さないようにすることもできるので、無駄がなく、効率が良い。
【0048】
また、得られた袋11は、全体シール部14aと交差する部分シール部14bを有するので、開いたときに角底形状を得やすく、角底形状の安定を図れる。また底における前記三角形状の部分に対応する部位ではフィルムが三重に重なっているので、水平に保持したい物品の保護に資するとともに、底の強度を保つこともできる。
【0049】
前記構成は、この発明を実施するための一形態であって、この発明は前記構成のみに限定されるものではく、その他の構成を採用することもできる。
例えば、切断工程での切断は長手方向と直交する方向に直線状に行ってもよい。
【符号の説明】
【0050】
11,11a,11b…合成樹脂フィルム製袋
12…折り込み部
13…延長部
14…角底形成部
14a…全体シール部
14b…部分シール部
21…チューブ状フィルム
22…両端角底形成体
23…切断線
S1…溶着溶断工程
S2…切断工程

【特許請求の範囲】
【請求項1】
内側に折り込まれる折り込み部を左右両側に有した偏平なチューブ状フィルムに対して熱溶着と切断がなされて、使用時に角底となる角底形成部が下端部に形成される合成樹脂フィルム製袋であって、
前記角底形成部が、幅方向全体にわたって延びて前記折り込み部を含めてすべて一体に熱溶着された全体シール部と、
前記折り込み部を有する部位における前記全体シール部の長手方向の途中から左右両側斜め上方に向けて延びて上側2枚のフィルムと下側2枚のフィルムをそれぞれ別々に熱溶着する部分シール部で構成された
合成樹脂フィルム製袋。
【請求項2】
上端部に、提げ手とし得る延長部が4本形成された
請求項1に記載の合成樹脂フィルム製袋。
【請求項3】
内側に折り込まれる折り込み部を左右両側に有した偏平なチューブ状フィルムに対して熱溶着と切断をして、使用時に角底となる角底形成部を下端部に有する合成樹脂フィルム製袋を製造する合成樹脂フィルム製袋の製造方法であって、
前記チューブ状フィルムの幅方向全体にわたって延びて前記折り込み部を含めたすべてを一体に熱溶着する全体シール部と、前記折り込み部を有する部位における前記全体シール部の長手方向の途中から左右両側斜め上方に向けて延びて上側2枚のフィルムと下側2枚のフィルムをそれぞれ別々に熱溶着する部分シール部を有する前記角底形成部を、前記全体シール部側を軸に対称となるように2個ずつ隣接して形成するとともに、
隣り合う全体シール部間で切断をして、長手方向の両端に前記角底形成部を有する両端角底部形成体を得たのち、
該両端角底部形成体の長手方向における角底形成部以外の部位に切断を行って、前記角底形成部を下端部に有した2枚の合成樹脂フィルム製袋を得る
合成樹脂フィルム製袋の製造方法。
【請求項4】
前記両端角底部形成体に対する切断を、合成樹脂フィルム製袋の上端部に提げ手とし得る延長部を形成する形状で行って、
該切断を行う切断線を外形線とする前記延長部を有した2枚の合成樹脂フィルム製袋を得る
請求項3に記載の合成樹脂フィルム製袋の製造方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【公開番号】特開2012−136255(P2012−136255A)
【公開日】平成24年7月19日(2012.7.19)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−289744(P2010−289744)
【出願日】平成22年12月27日(2010.12.27)
【出願人】(592121686)株式会社丸萬 (4)
【Fターム(参考)】