説明

合成樹脂製容器を成形するための成形装置

【課題】1ステージ様式で容器を成形することができることに加えて、必要に応じてプリフォーム成形手段のみを作動せしめてプリフォームを成形し、かかるプリフォームを適宜に排出して、上記2ステージ様式で容器を成形するためのプリフォームとして保管することができる成形装置を提供する。
【解決手段】合成樹脂製プリフォームを成形するためのプリフォーム成形手段、プリフォームを排出するためのプリフォーム排出手段、プリフォーム貯留手段、プリフォームの口頸部を加熱して結晶化するための結晶化手段及びプリフォームをブロー成形して容器せしめるブロー成形手段を具備する成形装置。かかる成形装置は、更に、プリフォーム成形手段によって成形されたプリフォームを、選択的に、プリフォーム貯留手段に移送し或いはプリフォーム排出手段に移送するための第一のプリフォーム移送手段、プリフォーム貯留手段に貯留されているプリフォームを該ブロー成形手段に移送するための第二のプリフォーム移送手段を具備する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、合成樹脂製容器を成形するための成形装置、更に詳しくは合成樹脂製プリフォームを成形し、これに引き続いてプリフォームをブロー成形して容器にせしめるための成形装置に関する。
【背景技術】
【0002】
飲料等のための合成樹脂製容器の成形様式として、円筒形状の口頸部とこれに続く有底円筒形状のブロー成形部とを有するプリフォーム(前成形体とも称されている)を成形し、次いでプリフォームのブロー成形部をブロー成形する様式が広く実用に供されている。そして、かような成形様式は、2ステージ様式と1ステージ様式とに大別される。2ステージ様式においては、射出或いは圧縮成形したプリフォームを一旦冷却して保管する。そして、プリフォームの成形とは別個独立に、プリフォームに所要加熱を加えてそのブロー成形部をブロー成形する。一方、1ステージ様式においては、射出或いは圧縮成形したプリフォームを直接的にブロー成形手段に搬入し、プリフォームのブロー成形部をブロー成形する。
【0003】
上記1ステージ様式においては、複数個の射出成形型と共に同数のブロー成形型とを配設し、複数個の射出成形型で成形した複数個のプリフォームをそのままブロー成形型に移送する故に、ブロー成形のサイクルタイムが射出成形のサイクルタイムに律速され、容器成形速度が制限される。1ステージ様式のかような欠点を解決するために、下記特許文献1には、1.5ステージ様式と称されている様式で容器を成形するための成形装置が開示されている。この成形装置は、プリフォームを射出成形するためのプリフォーム射出成形手段、プリフォームをブロー成形するためのブロー成形手段、及びプリフォーム射出成形手段によって射出成形されたプリフォームを直接的にブロー成形手段に移送するプリフォーム移送手段を備えている。射出成形手段における射出成形型の数はブロー成形手段におけるブロー成形型の数と同一ではなくて、これよりも大きい。プリホーム移送手段は、射出成形手段からブロー成形手段にプリフォームを移送する際に、プリフォームの移送ピッチを射出成形手段における射出成形型のピッチからブロー成形手段におけるブロー成形型のピッチに変更する。かような成形装置においては、ブロー成形のサイクルタイムが射出成形のサイクルタイムに律速されることがない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特許第3227443号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、上記特許文献1に記載された成形装置には、次のとおりの解決すべき問題が存在する。第一に、当業者には周知の如く、プリフォーム自体は同一形態であるが、プリフォームのブロー成形部に異なったブロー成形を加えて、最終形状が異なる複数種の容器を成形することが少なくない。ブロー成形部に加えるブロー成形を異なったものにせしめるためには、ブロー成形手段に装備されているブロー成形型を異なったものに変更する必要があり、かかるブロー成形型の変更の際には、成形型を変更する必要がないプリフォーム成形手段の作動も停止せしめて装置全体の作動を停止することが必要である。
【0006】
本発明は上記事実に鑑みてなされたものであり、その主たる技術的課題は、上記1.5ステージ様式で容器を成形することができることに加えて、ブロー成形手段に装備されているブロー成形型の変更等に起因してブロー成形手段の作動を停止した場合には、必要に応じてプリフォーム成形手段を作動せしめてプリフォームを成形し、かかるプリフォームを適宜に排出して、上記2ステージ様式で容器を成形するためのプリフォームとして保管することができる、新規且つ改良された成形装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明によれば、上記主たる技術的課題を達成する成形装置として、
合成樹脂製プリフォームを成形するためのプリフォーム成形手段、
プリフォームを排出するためのプリフォーム排出手段、
プリフォーム貯留手段、
プリフォームをブロー成形して容器せしめるブロー成形手段、
該プリフォーム成形手段によって成形されたプリフォームを、選択的に、該プリフォーム貯留手段に移送し或いは該プリフォーム排出手段に移送するための第一のプリフォーム移送手段、及び
該プリフォーム貯留手段に貯留されているプリフォームを該ブロー成形手段に移送するための第二のプリフォーム移送手段、
を具備することを特徴とする成形装置が提供される。
本発明の第二の局面によれば、上記第二の技術的課題を達成する成形装置として、
合成樹脂製プリフォームを成形するためのプリフォーム成形手段、
プリフォーム貯留手段。
【発明の効果】
【0008】
本発明の成形装置においては、ブロー成形手段に装備されているブロー成形型の変更等に起因してブロー成形手段の作動を停止した場合には、必要に応じてプリフォーム成形手段を作動せしめてプリフォームを成形し、かかるプリフォームを第一のプリフォーム移送手段によって排出手段に移送して排出し、2ステージ様式で容器を成形するためのプリフォームとして保管することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1】本発明に従って構成された成形装置の全体を示す簡略平面図。
【図2】図1の成形装置におけるプリフォーム成形手段の一部と共に第一のプリフォーム移送手段を示す部分正面図。
【図3】図1の成形装置におけるプリフォーム成形手段の一部及びプリフォーム貯留手段の一部と共に第一のプリフォーム移送手段を示す部分平面図。
【図4】図1の成形装置におけるプリフォーム貯留手段の一部と共に第一のプリフォーム移送手段を示す部分側面図。
【図5】図1の成形装置におけるプリフォーム貯留手段の一部及びブロー成形手段の一部と共に第二のプリフォーム移送手段を示す部分平面図。
【図6】図1の成形装置におけるプリフォーム貯留手段の一部及びブロー成形手段の一部と共に第二のプリフォーム移送手段を示す部分側面図。
【図7】図6と同様の部分側面図。
【図8】図6と同様の部分側面図。
【図9】図6と同様の部分側面図。
【図10】図6と同様の部分側面図。
【図11】図6と同様の部分側面図。
【図12】図1の成形装置におけるプリフォーム貯留手段の一部及び結晶化手段の一部と共に第三のプリフォーム移送手段を示す部分平面図。
【図13】図1の成形装置におけるプリフォーム貯留手段の一部及び結晶化手段の一部と共に第三のプリフォーム移送手段を示す部分正面図。
【図14】図13と同様の部分正面図。
【図15】図13と同様の部分正面図。
【図16】図13と同様の部分正面図。
【図17】図1の成形装置におけるプリフォーム貯留手段の一部及び結晶化手段の一部と共に第四のプリフォーム移送手段を示す部分平面図。
【図18】図17と同様の部分平面図。
【図19】の成形装置におけるプリフォーム貯留手段の一部及び結晶化手段の一部と共に第三のプリフォーム移送手段を示す部分側面図。
【図20】図19と同様の部分側面図。
【図21】図19と同様の部分側面図。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本発明に従って構成された成形装置の好適実施形態を図示している添付図面を参照して、更に詳述する。
【0011】
図1は本発明に従って構成された成形装置の好適実施形態を簡略に図示している。図示の成形装置は、プリフォーム成形手段2、プリフォーム排出手段4、プリフォーム貯留手段6、結晶化手段8及びブロー成形手段10と共に、第一のプリフォーム移送手段12、第二のプリフォーム移送手段14、第三のプリフォーム移送手段16及び第四のプリフォーム移送手段18から構成されている。結晶化手段8を付設しても全体を充分コンパクトにせしめることができるように、プリフォーム成形手段2とブロー成形手段10とはL字型配列の両端部領域に位置せしめられている。
【0012】
図示のプリフォーム成形手段2は3個の射出手段20A、20B及び20Cと成形型手段22とから構成されている。図1と共に図2を参照して説明すると、成形型手段22は下側静止枠部材24と上側昇降枠部材26とを含んでいる。静止枠部材24には、図1において上下方向、図2において紙面に垂直な方向に間隔をおいて複数個、図示の場合は8個の雌型部材27が配設されており、雌型部材27の各々には凹所(図示していない)が形成されている。昇降枠部材26には、図1において上下方向、図2において紙面に垂直な方向に間隔をおいて複数個、図示の場合は8個の雄型部材28が雌型部材27と対応する位置に配設されている。雄型部材28の各々は実質上鉛直に垂下するコア部材30を含んでいる。かようなプリフォーム成形手段2においては、昇降枠部材26が図2に二点鎖線で示す下降位置に位置せしめられ、雌型部材27に対して雄型部材28が閉位置に維持されている間に、雌型部材27と雄型部材28との協働によって規定される成形キャビティ内に射出手段20A、20B及び20Cから溶融状態の合成樹脂が供給され、かくして射出手段20A、20B及び20Cから供給される合成樹脂が積層された多層構造のプリフォーム32が射出成形される。成形されたプリフォーム32は、図6を参照することによって明確に理解される如く、環状支持フランジ34を有する円筒形状の口頸部36とこの口頸部36に続く有底円筒形状のブロー成形部38とを備えている。射出成形されたプリフォーム32が成形型手段22から取り出すのに適した温度に冷却されると、昇降枠部材26が図2に実線で示す上昇位置に上昇せしめられ、雄型部材28が雌型部材27から離隔せしめられる。成形されたプリフォーム32は雄型部材28と共に上昇せしめられて雌型部材27から離型される。しかる後に、雄型部材28から下方に落下せしめられ、後に更に詳述する如く第一のプリフォーム移送手段12に受け入れられる。プリフォーム成形手段2自体の上述したとおりの構成及び作用は、本発明に従って構成された成形装置の新規な特徴を構成するものではなく、当業者には周知の形態であり、従ってこれらについての詳細な説明は本明細書においては省略する。
【0013】
図1に図示するプリフォーム排出手段4は搬送シュート40を含んでいる。後に更に詳述する如く、プリフォーム32にブロー成形を加えることなく成形装置から排出する場合には、第一のプリフォーム移送手段12は、プリフォーム成形手段2から受け取ったプリフォーム32を搬送シュート40上に落下せしめる。搬送シュート40上に落下せしめられたプリフォーム32は、搬送シュート40上を流動せしめられて成形装置から排出され、そして適宜の搬送手段(図示していない)によって適宜の収納手段に搬入される。
【0014】
図1と共に図3及び図4を参照して説明を続けると、図示の実施形態におけるプリフォーム貯留手段6は無端チェーン機構42を備えており、この無端チェーン機構42は4個のスプロケットホイール44に巻き掛けられた無端チェーン46を有する。無端チェーン46は実質上水平に延在せしめられており、電動モータでよい駆動源(図示していない)によってスプロケットホイール44の1個を回転駆動することによって所要方向に移動せしめられる。無端チェーン46の移動径路には、第一のプリフォーム受取域50、第一のプリフォーム送出域52、第二のプリフォーム受取域54及び第二のプリフォーム送出域56が規定されている。無端チェーン46にはその走行方向に間隔をおいて複数個の支持マンドレル58が配設されている。図4を参照することによって明確に理解される如く、支持マンドレル58の各々は無端チェーン46から上方に突出せしめられた短円柱形状であり、その外径はプリフォーム32の口頸部36の内径に対応せしめられている。このプリフォーム貯留手段6に関しては、次の事実が注目されるべきである。即ち、プリフォーム成形手段2で成形されたプリフォーム32がブロー成形手段10に移送されるのに先立って、ブロー貯留手段6に貯留されている間にプリフォーム32の均熱化が実現され内外面の温度差が低減される。また、プリフォーム貯留手段6の存在により、結晶化手段8等の付設設備のレイアウト構成の自由度が大幅に増大される。
【0015】
図1に図示する結晶化手段8はプリフォーム導入手段60とプリフォーム導出手段62とを含んでいる。プリフォーム導入手段60は間隔をおいて並列配置された一対の案内レールから構成されている(図12及び図13も参照されたい)。一対の案内レールは結晶化手段8の主部に向かって(図1において上方に向かって)下方に傾斜せしめられている。後に更に詳述する如く、第三のプリフォーム移送手段16は、環状支持フランジ34を一対の案内レール上に懸架せしめた状態でプリフォーム32をプリフォーム導入手段60に搬入し、プリフォーム導入手段60に搬入されたプリフォーム32は一対の案内レールに沿って進行せしめられて結晶化手段8に内に導入される。結晶化手段8内においてはプリフォーム32の口頸部36が加熱され結晶化せしめられる。口頸部36が結晶化されたプリフォーム32はプリフォーム導出手段62を通して結晶化手段8から導出される。プリフォーム導出手段62も間隔をおいて並列配置された一対の案内レールから構成されており(図17及び図18も参照されたい)、かかる案内レールは結晶化手段8から遠ざかる方向に向かって(図1において下方に向かって)下方に傾斜せしめられている。後に更に言及する如く、プリフォーム導出手段62を通して結晶化手段8から導出されるプリフォーム32は第四のプリフォーム移送手段18に受け取られる。プリフォーム32の口頸部36を結晶化するための結晶化手段8自体の構成は、本発明に従って構成された成形装置の新規な特徴を構成するものではなく、例えば特開平2−34321号公報に開示されているとおりの構成でよく、それ故に本明細書においてはその詳細な説明は省略する。
【0016】
図1を参照して説明を続けると、図示の実施形態におけるブロー成形手段10は、回転盤64を備えている。この回転盤64には周方向に間隔をおいて複数個(図示の場合は8個)の枠部材66が配設され、枠部材66の各々には一対の支持マンドレル68(図6も参照されたい)が配設されている。回転盤64は矢印70で示す方向に間歇的に回転駆動され、枠部材66の各々は順次にプリフォーム受取域72、加熱域74A及び74B、ブロー成形域76及び容器排出域78に位置せしめられる。プリフォーム受取域72においては、後に更に詳細に説明するとおり、第二のプリフォーム移送手段14によって枠部材66の一対の支持マンドレル68上にプリフォーム32が搬入される。加熱域74A及び74Bにおいては、プリフォーム32のブロー成形部38が熱風及び/又は赤外線によって加熱される。ブロー成形域76においてはプリフォーム32のブロー成形部38がブロー成形される。容器排出域78においては、プリフォーム32のブロー成形部38にブロー成形を施すことによって成形された容器が、排出機構80によって枠部材66の支持マンドレル68から取り出される。ブロー成形手段10の上述したとおりの構成及び作用も、本発明に従って構成された成形装置の新規な特徴を構成するものではなく、当業者には周知の形態でよく、従ってこれらについての詳細な説明も本明細書においては省略する。
【0017】
図1と共に図2乃至図4を参照して説明を続けると、第一のプリフォーム移送手段12は支持基台82を有し、この支持基台82上には回転作動器84が装着され、回転作動器84の出力軸上には空気圧シリンダ機構86が装着されている。実質上鉛直に配置されているシリンダ機構86のピストンの先端即ち上端には支持枠部材88が固定されている。回転作動器84の作用によってシリンダ機構86及び支持枠部材88は実質上鉛直に延びる回転中心軸線を中心として図1において時計方向又は半時計方向に回転せしめられる。また、シリンダ機構86の作用によって支持枠部材88は昇降動せしめられる。支持枠部材88上には実質上水平に配列された空気圧シリンダ機構90が装着されている。そして、シリンダ機構90のピストンには副支持枠部材92が固定されている。シリンダ機構90の作用によって副支持枠部材92は水平方向に往復動せしめられる。副支持枠部材92上には実質上水平に延びる支持軸94が回転自在に装着され、そしてこの支持軸94には、図1において上下方向に図2において紙面に垂直な方向に間隔をおいて複数個(図示の場合は8個)のプリフォーム保持手段96が装着されている。プリフォーム保持手段96の各々は先端が開放された円筒形状の保持部材を含んでいる。副支持枠部材92上には回転作動器98も装着されている。この回転作動器98は適宜の伝動機構(図示していない)によってプリフォーム保持手段96に駆動連結されており、回転作動器98の作用によってプリフォーム保持手段96は、図2に実線で示す正立状態と図4に実線で示す倒立状態とに選択的に位置付けられる。プリフォーム保持手段96の保持部材は適宜の連通管(図示していない)を介して真空源(図示していない)に接続されており、後に更に言及する如く、供給されたプリフォーム32を真空吸着することができる。
【0018】
第一のプリフォーム移送手段12の作用を説明すると次のとおりである。図2に明確に図示する如く、プリフォーム成形手段2における昇降枠部材26が上昇され、雄型部材28が雌型部材26から離隔されて上昇せしめられると、シリンダ機構90の作用によって副支持枠部材92が実線で示す通常位置から二点鎖線で示す突出位置に移動せしめられ、直立状態にあるプリフォーム保持手段96の各々が雄型部材28の各々の下方に位置せしめられる。次いで、射出成形されたプリフォーム32が雄型部材28の各々から落下せしめられてプリフォーム保持手段96の各々の保持部材に収容される。正立状態で落下せしめられるプリフォーム32は、そのブロー成形部38が保持部材内に収容され、その口頸部36に形成されている支持フランジ34が保持部材の上端に懸架せしめられる。次いで、
保持部材が真空吸引されることによって保持部材内にプリフォーム32が真空吸着される。しかる後に、シリンダ機構90の作用によって副支持枠部材92が実線で示す通常位置に移動せしめられ、かくしてプリフォーム成形手段2から成形されたプリフォーム32が取り出される。
【0019】
プリフォーム成形手段2から取り出したプリフォーム32のブロー成形部38にブロー成形を加えて容器にせしめる場合には、第一のプリフォーム移送手段12は、プリフォーム32をプリフォーム貯留手段6に移送する。この場合には、回転作動器84の作用によって支持枠部材88が図1において反時計方向に90度回転せしめられ、図2に実線で示す状態から図3に実線で示す状態にせしめられる。次いで、シリンダ機構90の作用によって副支持枠部材92が図3に実線で示す通常位置から図3に二点鎖線で図4に実線で示す突出位置に移動せしめられる。しかる後に、回転作動器98の作用によってプリフォーム保持手段96が図4に二点鎖線で示す正立状態から図4に実線で示す倒立状態に旋回せしめられる。かくすると、プリフォーム保持手段96の各々及びこれらに保持されている倒立状態のプリフォーム32の各々は、プリフォーム貯留手段6における第一のプリフォーム受取域50に位置する支持マンドレル58に整合してそれらの上方に位置する。次いで、シリンダ機構86の作用によって支持枠部材88が所定距離下降せしめられ、プリフォーム保持手段96に保持されている倒立状態のプリフォーム32に口頸部36が支持マンドレル58に被嵌される。そして、プリフォーム保持手段96の真空吸引が解除されてプリフォーム保持手段96からプリフォーム32が開放される。しかる後に、シリンダ機構86の作用によって支持枠部材88が上昇せしめられ、そしてまたシリンダ機構90の作用によって副支持枠部材92が通常位置に後退せしめられると共に回転作動器98の作用によってプリフォーム保持手段96が正立状態にもどされる。更に、回転作動器84の作用によって支持枠部材88が図1において時計方向に90度回転せしめられ、図2に実線で示す状態に戻される。
【0020】
プリフォーム成形手段2から取り出したプリフォーム32を、ブロー成形部38にブロー成形を加えることなくそのまま排出する場合には、回転作動器84の作用によって支持枠部材88が図1において時計方向に90度回転せしめられて図1に二点鎖線で示す状態にせしめられ、次いでシリンダ機構90の作用によって副支持枠部材92が通常位置から突出位置に移動せしめられ、そして更に回転作動器98の作用によってプリフォーム保持手段96が正立状態から倒立状態に旋回せしめられる。かくすると、プリフォーム保持手段96の各々及びこれらに保持されている倒立状態のプリフォーム32の各々は、プリフォーム排出手段4の排出シュート40の上方に位置せしめられる。従って、プリフォーム保持手段96の真空吸引を解除すると、プリフォーム保持手段96に保持されていたプリフォーム32が排出シュート40上に落下せしめられる。排出シュート40上に落下せしめられたプリフォーム32は、排出シュート40上を下流に移動せしめられ、そして更に適宜の搬送手段(図示していない)を通して適宜の保管場所に搬送される。プリフォーム32を排出シート40上に落下せしめた後に、第一のプリフォーム移送手段12は図2に実線で示す状態に戻される。
【0021】
図1と共に図5乃至図11を参照して第二のプリフォーム移送手段14について説明すると、プリフォーム貯留手段6に貯留されているプリフォーム32、更に詳しくはプリフォーム貯留手段6の支持マンドレル58に倒立状態で被嵌されているプリフォーム32をブロー成形手段10に移送するための第二のプリフォーム移送手段14は、プリフォーム貯留手段6の第一のプリフォーム送出域52とブロー成形手段10のプリフォーム受取域72とに関連せしめて配設されている。主として図5及び図6を参照して説明すると、図示の実施形態における第二のプリフォーム移送手段14は、第一の移送機構100と第二の移送機構102とから構成されている。第一の移送機構100は静止基台104を有し、この基台104上には、図5において上下方向に図6において紙面に垂直な方向に間隔をおいて、一対の回転作動器106A及び106Bが装着され、回転作動器106A及び106Bの出力軸には水平円板108A及び108Bが固定されている。円板108A及び108B上には180度の角度間隔をおいて一対の直立支持マンドレル110A及び110Bが固定されている。円板108Aは回転作動器106Aの作用によって所要方向に180度毎に間歇回転せしめられ、円板108Bは回転作動器106Bの作用によって180度毎間歇回転せしめられる。基台104には4本の支柱114を介して支持枠部材116が固定されている。円板108A及び108Bの上方に位置する支持枠部材116には、図5において上下方向に図6において紙面に垂直な方向に間隔をおいて一対の空気圧式往復動作動器118A及び118Bが装着されている。図5及び図6において左右方向に延在する往復動作動器118A及び118Bの出力ロッドには鉛直に配置された空気圧シリンダ機構120A及び120Bが装着され、かかるシリンダ機構120A及び120Bのピストンには鉛直に配置された空気圧シリンダ機構122A及び122Bが装着されている。そして、シリンダ機構122A及び122Bのピストンの先端即ち下端には把持手段124A及び124Bが装着されている。把持手段124A及び124Bは、後に更に言及するとおりにしてプリフォーム32の口頸部36を把持することができる空気圧作動式チャックから構成されている。第二の移送機構102は静止支持枠126を有し、この静止支持枠126上には図5において上下方向に図6において紙面に垂直な方向に間隔をおいて一対の空気圧シリンダ機構128A及び128Bが装着されている。図5及び図6において左右方向に延在するシリンダ機構128A及び128Bのピストンには同様に図5及び図6において左右方向に延在する空気圧シリンダ機構130A及び130Bが装着され、シリンダ機構130A及び130Bのピストンには鉛直方向に配置された空気圧シリンダ機構132A及び132Bが装着され、そして更にシリンダ機構132A及び132Bのピストンには同様に鉛直に配置された空気圧シリンダ機構134A及び134Bが装着されている。シリンダ機構134A及び134Bのピストンには空気圧作動式チャックでよい把持手段136A及び136Bが装着されている。
【0022】
第二のプリフォーム移送手段14の作用を説明すると次のとおりである。プリフォーム貯留手段6における第一のプリフォーム送出域52において支持マンドレル58に倒立状態で支持されているプリフォーム32を、ブロー成形手段10におけるプリフォーム受取域72に位置する枠部材66の一対の支持マンドレル68に移送する際には、第一の移送機構100の往復作動器118A及び118Bの作用によって把持手段124A及び124Bが図6に図示する後退位置から図7に図示する前進位置に移動せしめられ、そして把持手段124A及び124Bが夫々プリフォーム貯留手段6の支持マンドレル倒立状態で支持されているプリフォーム32の口頸部36を把持する。この際には、第二の移送機構102においてもシリンダ機構128A及び128B並びに130A及び130Bの作用によって把持手段136A及び136Bが図6に図示する後退位置から図7に図示する前進位置に移動せしめられ、先の工程において円板108A及び108Bの各々の一対の支持マンドレル110A及び110Bの一方(即ち図6において右方に図5において上下方向外方に位置する方の支持マンドレル110A及び110B)に被嵌されたプリフォーム32の口頸部36を把持する。次いで、第一の移送機構100においては、シリンダ機構122A及び122Bの作用によって、プリフォーム32を把持した把持手段124A及び124Bが図8に図示する位置まで上昇され、次いで往復動作動器118A及び118Bの作用によって、把持手段124A及び124Bが図9に図示する被嵌位置まで後退され、しかる後にシリンダ機構120A及び120B並びに122A及び122Bの作用によって、プリフォーム32を把持した把持手段124A及び124Bが図10に図示する位置まで下降され、かくして倒立状態のプリフォーム32が円板108A及び108Bの各々の一対の支持マンドレル110A及び110Bの他方(即ち図6において左方に図5において上下方向内方に位置する方の支持マンドレル110A及び110B)に被嵌される。次いで、把持手段124A及び124Bはプリフォーム32の把持を解放し、往復動作動器118A及び118Bの作用によって、図11に図示する後退位置まで更に後退せしめられる。一方、第二の移送機構112においては、シリンダ機構134A及び134Bの作用によって、プリフォーム32を把持した把持手段136A及び136Bが図8に図示する位置まで上昇され、これによって円板108A及び108Bの支持マンドレル110A及び110Bからプリフォーム32が離脱される。次いで、シリンダ機構128A及び128Bの作用によって、把持手段136A及び136Bが図9に図示する被嵌位置まで後退され、しかる後にシリンダ機構132A及び132B並びに134A及び134Bの作用によって把持手段136A及び136Bが図10に図示する位置まで下降され、これによってプリフォーム32がブロー成形手段10における枠部材66の一対の支持マンドレル68が被嵌される。次いで、把持手段136A及び136Bはプリフォーム32の把持を開放し、シリンダ機構130A及び130Bの作用によって、更に図11に図示する後退位置まで後退せしめられる。かようにして、プリフォーム貯留手段6の支持マンドレル58から円板108A及び108Bの支持マンドレル110A及び110Bへの移送と共に、円板108A及び108Bの支持マンドレル110A及び110Bからブロー成形手段10の支持マンドレル68への移送が完了すると、第一の移送機構100においてはシリンダ機構120A及び120Bの作用によって把持手段124A及び124Bが図6に図示する位置まで上昇され、第二の移送機構102においてはシリンダ機構132A及び132Bの作用によって把持手段136A及び136Bが図6に図示する位置まで上昇される。また、この間には、円板108Aが矢印112Aで示す方向に180度回転され、円板108Bが矢印112Bで示す方向に180度回転される。ブロー成形手段10において容量の異なる容器を成形するためにブロー成形型のピッチを変更する場合には、枠部材66、支持マンドレル68等の調整又は交換、或いはブロー成形手段10全体を交換することができる。この際、第二のプリフォーム移送手段14も移送先である支持マンドレル68のピッチ変更に合わせてピッチ調整が必要となるが、円板108A及び108Bの回転軸の位置を調整すると共に円板108A及び108Bの静止角度を調整することによってピッチ調整することができる。
【0023】
第三のプリフォーム移送手段16は、プリフォーム貯留手段6の第二のプリフォーム送出域56と結晶化手段8のプリフォーム導入手段60に関連せしめて配設されている。図1と共に図12乃至図16、特に図12及び図13を参照して説明すると、第二のプリフォーム移送手段16は図12及び図13において左右方向に延在せしめられている往復動作動器138を含んでいる。この往復動作動器138の出力ロッドには鉛直に配列された空気圧シリンダ機構140が装着されている。シリンダ機構140のピストンの先端即ち上端には支持板142が固定されており、かかる支持板142には図12において上下方向に図13に置いて紙面に垂直な方向に延びる旋回中心軸線を中心として旋回自在に副支持板144が装着されている。支持板142上には副支持板144を旋回せしめるための回転作動器146も装着されている。副支持板144には空気圧シリンダ機構148が装着され、シリンダ機構148のピストンの先端には支持部材150が装着され、そして支持部材150には図12において上下方向に図13において紙面に垂直な方向に所定間隔をおいて一対の把持手段152A及び152Bが装着されている。把持手段152A及び152Bは空気圧作動式チャックから構成されている。
【0024】
上述したとおりの第三のプリフォーム移送手段6の作用は次のとおりである。プリフォーム貯留手段6の第二のプリフォーム送出域56において支持マンドレル58に倒立状態で支持されているプリフォーム32を結晶化手段8のプリフォーム導入手段60に移送する際には、往復動作動器138の作用によってシリンダ機構140が図12及び図13において左方向に移動せしめられ、把持手段152A及び152Bが図12に図示する後退位置から図14に図示する前進位置に移動せしめられる。そして、把持手段152A及び152Bの各々が支持マンドレル58に支持されているプリフォーム32の口頸部36を把持し、シリンダ機構148の作用によって図14に図示する位置まで上昇せしめられる。次いで、往復動作動器138の作用によってシリンダ機構140が図14において右方向に移動せしめられ、把持手段152A及び152Bが図14に図示する前進位置から図12及び図13に実線で示すと共に図15に二点鎖線で示す後退位置に移動せしめられ、そしてまた回転作動器146(図12)の作用によって副支持板144が図15に二点鎖線で示す位置から180度旋回せしめられ、かくして把持手段152A及び152Bに把持されているプリフォーム32は倒立状態から正立状態に反転せしめられ、結晶化手段8のプリフォーム導入手段60の上方に位置せしめられる。次いで、シリンダ機構140及び148の作用によって把持手段152A及び152Bが図15に実線で図16に二点鎖線で示す位置から図16に実線で示す位置まで下降せしめられ、これによって把持手段152A及び152Bに把持されているプリフォーム32のブロー成形部38の下部がプリフォーム導入手段60を構成する一対の案内レール間に挿入される。しかる後に、把持手段152A及び152Bはプリフォーム32の把持を解除し、プリフォーム32が幾分下方に落下せしめられ、プリフォーム32の環状フランジ34が一対の案内レールに懸架される。一対の案内レールに懸架されたプリフォーム32は傾斜せしめられている案内レールに沿って移動せしめられて結晶化手段8内に導入される。把持手段152A及び152Bはシリンダ機構140及び148並びに回転作動器146の作用によって図12及び図13に図示する位置に戻される。
【0025】
第四のプリフォーム移送手段18は、結晶化手段8のプリフォーム導出手段62とプリフォーム貯留手段6の第二のプリフォーム受取域54とに関連せしめて配設されている。図1と共に図17乃至図21、特に図17及び図19を参照して説明を続けると、図示の実施形態における第四のプリフォーム移送手段18は、受取機構156、中継機構158及び搬入機構160から構成されている。受取機構156は直立支柱162を有し、この直立支柱162の上端部には回転作動器164を介して上側ターレット166及び下側ターレット168が装着されている。上側ターレット166及び下側ターレット168の各々には、周方向に等間隔をおいて収容開口170及び172が形成されている。上側ターレット166に形成されている収容開口170の各々と下側ターッレット168に形成されている収容開口172の各々とは上下方向に整合されている。回転作動器164の作用により上側ターレット166及び下側ターレット168は図17に矢印174で示す方向に回転せしめられる。受取機構156には、図17に図示する如く、上側ターレット166及び下側ターレット168の外側を受入位置176の下流側から放出位置178の上流側まで円弧状に延びる静止レール180も配設されている。プリフォーム32を放出位置178から中継位置179まで搬送するための中継機構158は直立支柱182を有し、この直立支柱182の上端部には回転作動器184を介して支持円板186が装着されている。回転作動器184の作用によって支持円板186は図17に矢印188で示す方向に回転せしめられる。支持円板186の下面には周方向に等間隔をおいて空気圧シリンダ機構190が装着されており、リシンダ機構190の各々のピストンの先端即ち下端には圧縮ばね191を介して真空吸着式保持器192が装着されている。搬入機構160は図17において左右方向に図19において紙面に垂直な方向に延在する往復動作動器194を含んでいる。この往復動作動器194の出力ロッドには鉛直方向に配置されたシリンダ機構196が装着されており、シリンダ機構196のピストンの先端即ち上端には図17において左右方向に図19において紙面に垂直な方向に延びる細長い支持部材198が装着されている。そして、この支持部材198上には回転軸200が回転自在に装着され、この回転軸200には図17において左右方向に図19において紙面に垂直な方向に延びる細長い支持板202が固定されている。支持部材198上には回転軸200を回転せしめるための回転作動器204も装着されている。支持板202上にはその長手方向、即ち図17において左右方向に図19において紙面に垂直な方向に間隔をおいて複数個(図示の場合は8個)の空気圧シリンダ機構206が装着されている。水平に配列されたシリンダ機構206の各々のピストンの先端には把持手段208が装着されている。把持手段208の各々は空気圧作動式チャックから構成されている。
【0026】
第四のプリフォーム移送手段18の作用は次のとおりである。結晶化手段8のプリフォーム導出手段62を構成する一対の案内レールに環状フランジ34が懸架された正立状態で結晶化手段8から次々に導出されるプリフォーム32は、受入位置176において受取機構156の上側ターレット166の収容開口170及び下側ターレット168の収容開口172に順次に収容され、プリフォーム32の環状フランジ34が上側ターレット166に懸架される。そして、上側ターレット166及び下側ターレット168の回転に応じてプリフォーム32は放出位置178まで移動せしめられる。静止レール180はプリフォーム32が上側ターレット166の収容開口170及び下側ターレット168の収容開口172から半径方向外方に離脱するのを阻止する。放出位置178においては、中継機構158のシリンダ機構190の作用によって保持器192が下降されてプリフォーム32内に挿入され、保持器192がプリフォーム32を真空吸着する。中継機構158の支持円板186は受取機構156の上側ターレット166及び下側ターレット168の回転に同期して図17に矢印188で示す方向に回転せしめられ、保持器192に保持されたプリフォーム32は放出位置178から中継位置179まで搬送される。保持器192に保持されたプリフォーム32が中継位置179に到着するのと同期して、搬入機構160におけるシリンダ206の1個の作用によって把持手段208の1個が図17に図示する後退位置から図19に図示する前進位置に前進せしめられ、保持器192に保持されているプリフォーム32の口頸部36を把持する。これと実質上同時に、中継機構158の保持器192はプリフォーム32の真空吸着を解除し、そしてシリンダ機構190の作用によって保持器192が上昇せしめられてプリフォーム32から離脱せしめられる。中継位置179にプリフォーム32が順次に到着するのに同期して、往復動作動器194の作用によって搬入機構160の支持板202は所定距離(即ち中継機構179によって搬送されているプリフォーム32のピッチ距離)毎に図17において左方に間歇移動せしめられ、かくして搬入機構160の把持手段208の各々が順次にプリフォーム32を把持する。搬入機構160の全ての把持手段208がプリフォーム32を把持すると、受取機構156及び中継機構158の作動が休止せしめられる。一方、搬入機構160においては、支持板202が図18に図示する搬入位置まで移動せしめられる。次いで、回転作動器204の作用によって支持板202が図18及び図19に実線で図20に二点鎖線で示す受取位置から図20に実線で示す搬入位置に旋回せしめられる。かくすると、図20に実線で図示する如く、把持手段208の各々に把持されているプリフォーム32が正立状態から倒立状態に反転せしめられ、プリフォーム貯留手段6の第二のプリフォーム受取域54に位置せしめられている支持マンドレル58の上方に位置せしめられる。しかる後に、シリンダ機構196の作用によって支持板202が図20に実線で示す上昇位置から図20に二点鎖線で示す下降位置まで下降せしめられ、把持手段208の各々に把持されているプリフォーム32が支持マンドレル58に被嵌され、かくしてプリフォーム32がプリフォーム貯留手段6に移送される。次いで、把持手段208はプリフォーム32の把持を解除し、シリンダ機構206の作用によって図21に図示する後退位置まで後退せしめられる。しかる後に、シリンダ機構196の作用によって支持板202が上昇位置に上昇せしめられ、回転作動器204の作用によって支持板202が受取位置に旋回され、そしてまた往復動作動器194の作用によって支持板202が図18に図示する位置から図17に図示する位置まで移動せしめられ、かくして搬入機構160は図17に図示する状態にせしめられる。
【0027】
本発明に従って構成された上述したとおりの成形装置においては、1ステージ様式で口頸部36が結晶化された容器を成形する場合には、プリフォーム成形手段2において成形されたプリフォーム32を第一のプリフォーム移送手段12によってプリフォーム貯留手段6に移送し、次いで第三のプリフォーム移送手段16によってプリフォーム貯留手段6から結晶化手段8にプリフォーム32を移送し、結晶化手段8において口頸部36が結晶化されたプリフォーム32を第四のプリフォーム移送手段18によってプリフォーム貯留手段6に移送し、しかる後に第二のプリフォーム移送手段14によってプリフォーム貯留手段6からブロー成形手段10にプリフォーム32を移送すればよい。1ステージ様式で口頸部36が結晶化されていない容器を成形する場合には、プリフォーム成形手段2において成形されたプリフォーム32を第一のプリフォーム移送手段12によってプリフォーム貯留手段6に移送し、次いで第二のプリフォーム移送手段14によってプリフォーム貯留手段6からブロー成形手段10にプリフォーム32を移送すればよい。プリフォーム32にブロー成形を加えることなく2ステージ様式で容器を成形するためのプリフォーム32として排出する場合には、プリフォーム成形手段2において成形されたプリフォーム32を第一のプリフォーム移送手段12によって排出手段4に移送すればよい。
【符号の説明】
【0028】
2:プリフォーム成形手段
4:プリフォーム排出手段
6:プリフォーム貯留手段
8:結晶化手段
10:ブロー成形手段
12:第一のプリフォーム移送手段
14:第二のプリフォーム移送手段
16:第三のプリフォーム移送手段
18:第四のプリフォーム移送手段

【特許請求の範囲】
【請求項1】
合成樹脂製プリフォームを成形するためのプリフォーム成形手段、
プリフォームを排出するためのプリフォーム排出手段、
プリフォーム貯留手段、
プリフォームをブロー成形して容器せしめるブロー成形手段、
該プリフォーム成形手段によって成形されたプリフォームを、選択的に、該プリフォーム貯留手段に移送し或いは該プリフォーム排出手段に移送するための第一のプリフォーム移送手段、及び
該プリフォーム貯留手段に貯留されているプリフォームを該ブロー成形手段に移送するための第二のプリフォーム移送手段、
を具備することを特徴とする成形装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【公開番号】特開2011−73462(P2011−73462A)
【公開日】平成23年4月14日(2011.4.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−11178(P2011−11178)
【出願日】平成23年1月21日(2011.1.21)
【分割の表示】特願2005−231787(P2005−231787)の分割
【原出願日】平成17年8月10日(2005.8.10)
【出願人】(000003768)東洋製罐株式会社 (1,150)
【Fターム(参考)】