説明

合金化溶融亜鉛めっき鋼帯の製造方法及び装置

【課題】 電磁制振装置と誘導加熱式合金化装置とを有する合金化溶融亜鉛めっき装置とを用いて、めっき付着量の均一な合金化溶融亜鉛めっき鋼帯を製造する際に、めっき層に縞模様が発生するのを防止すること。
【解決手段】 電磁制振装置の周波数をf1、誘導加熱式合金化装置の誘導コイルの周波数をf2とするときに、f1とf2との関係がf1>10×f2、またはf2>10×f1、或いは1/10×f2≦f1≦10×f2のときm×f1≠n×f2(ただし、m、nは1〜10の整数)を満足する条件で製造することを特徴とする付着量の均一な合金化溶融亜鉛めっき鋼帯の製造方法。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、溶融亜鉛めっき鋼帯を加熱して合金化溶融亜鉛めっき鋼帯を製造する方法及びその装置に関し、特に溶融亜鉛めっき鋼帯の振動を防止して合金化を行うことにより、付着量の均一な合金化溶融亜鉛めっき鋼帯を製造する際に、めっき層に縞模様が発生して品質劣化を引き起こすのを防止した合金化溶融亜鉛めっき鋼帯の製造方法及びその装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
近年、自動車、家庭電気製品、建材等の耐用年数の長期化に対応するため、溶融亜鉛めっき鋼帯の使用が拡大している。特にZn−Al系、Zn−Al−Mg系等の合金化溶融亜鉛めっき鋼帯は耐食性、塗装性、加工性に優れていることから、自動車用鋼板や建材等を中心に多く使用されている。
【0003】
合金化溶融亜鉛めっき鋼帯は、通常、図1に示すような工程で製造されている。即ち、連続焼鈍された鋼帯1は、溶融亜鉛めっき浴2に浸漬され、シンクロール3により進行方向を変えられて垂直方向に引き上げられる。引き上げられた鋼帯の表面に付着した溶融亜鉛めっきの過剰付着量を溶融亜鉛めっき浴の上方に配置してあるワイピングノズル4から、空気、窒素等の高圧ガスを吹き付けて絞り取る。次いで、溶融亜鉛めっき鋼帯は、誘導加熱式合金化装置5に導入され約450〜560℃に加熱され、引き続き該合金化炉出側上方に配置してある保定炉6で所定の時間保持された後に、保定炉の出側上方に配置してある気水冷却装置7により冷却され、合金化溶融亜鉛めっき鋼帯が得られる。
【0004】
このような合金化溶融亜鉛めっき鋼帯の製造工程中において、シンクロール3とトップロール8間で張力を付与されて支持されている溶融亜鉛めっき鋼帯は、板厚の方向に振動したり、ねじれたりする現象を生じることが知られている。このような現象が生じるとめっき付着量にばらつきが生じたり、合金化誘導加熱炉の加熱コイルに鋼帯が接触してスパークが発生し、製品に疵が生じる等の品質劣化を招くこととなる。
【0005】
したがって、振動やねじれを防止する技術として走行中の溶融亜鉛めっき鋼帯の両面に圧力差のある圧縮空気を吹き付けて振動を防止する方法や、電磁石を利用して振動を制御する方法等が提案されている。
【0006】
前者にかかる技術としては、走行する鋼帯の両側に対となる吹出しノズルを1対以上設け、該吹出しノズルより圧力の異なる気体を鋼帯に吹き付けて鋼帯の振動を防止する方法がある(例えば、特許文献1、2参照)。
【0007】
また、後者にかかる技術としては、非接触式の位置検出器により走行する鋼帯の変位値を位置検出器により検出し、検出信号に基づいて電磁石に電流を流し鋼帯に対する吸引力を変化させることにより振動を制御する方法が知られている(例えば、特許文献3〜5参照)。
【0008】
これら両者の技術には一長一短がある。前者の圧力の異なる圧縮空気を吹き付ける方法では、装置自体は簡便であるが、圧縮空気を的確に差圧して吹き付けることが要求され、まためっき層が未凝固のときに圧縮空気を吹き付けるので、めっき層が圧縮空気の影響を受け易い等の問題がある。そして、後者の電磁石に電流を流し鋼帯に対する吸引力を変化させる方法では、電磁石を同一の磁極が対向するように設置するため、磁束が鋼板内で飽和してしまい吸引力が低下する問題があるが、めっき層は圧縮空気等の外部からの影響を受けないので、メッキ付着量にバラツキが生じないという利点がある。
【0009】
【特許文献1】特開平5−78806号公報
【特許文献2】特開平9−184056号公報
【特許文献3】特開2001−62509号公報
【特許文献4】特開平8−10847号公報
【特許文献5】特開平7−256325号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
最近、加工メーカの合金化溶融亜鉛めっき鋼帯についての品質要求は、一層厳しいものとなってきていて、特にめっき付着量の均一性が強く要望されている。
【0011】
本発明者は、めっき付着量にばらつきが無く品質に優れた合金化溶融亜鉛めっき鋼帯を製造するためには、走行中の鋼帯の振動を電磁制振装置を用いて防止するのが有利であると考え、電磁制振装置と誘導加熱式合金化装置とを有する合金化溶融亜鉛めっき装置を用いてめっき付着量の均一な合金化溶融亜鉛めっき鋼帯を製造することを研究した。
【0012】
その結果、電磁制振装置と誘導加熱式合金化装置とを用いて合金化溶融亜鉛めっき鋼帯を製造すると、めっき層に縞模様が発生し、品質劣化が生ずることを見出した。
【0013】
そこで、本発明では、電磁制振装置と誘導加熱式合金化装置とを有する合金化溶融亜鉛めっき装置とを用いて、めっき付着量の均一な合金化溶融亜鉛めっき鋼帯を製造する際に、めっき層に縞模様が発生するのを防止することを発明の解決課題とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0014】
本発明者は、電磁制振装置と誘導加熱式合金化装置とを有する合金化溶融亜鉛めっき装置を用いて合金化溶融亜鉛めっき鋼帯を製造すると、めっき付着量の均一性は確保できるもののめっき層に縞模様が発生することを見出し、その原因について研究を進めた。
【0015】
その結果、めっき層に縞模様が発生するのは、電磁制振装置と誘導加熱式合金化装置とに供給するそれぞれの電流の周波数の影響であること、そして、両者の周波数の関係を特定の条件範囲内に制御すれば、めっき層に縞模様が発生しないことを知見した。
【0016】
本発明は、上記知見に基づいて完成したもので、その発明の要旨は次の通りである。
【0017】
(1) 電磁制振装置と誘導加熱式合金化装置とを有する合金化溶融亜鉛めっき装置を用いる合金化溶融亜鉛めっき鋼帯の製造方法であって、電磁制振装置の周波数をf1、誘導加熱式合金化装置の誘導コイルの周波数をf2とするときに、f1とf2との関係が、下記式(1)〜式(3)
1>10×f2・・・・・式(1)
2>10×f1・・・・式(2)
1/10×f2≦f1≦10×f2で、かつ、m×f1≠n×f2(ただし、m、nは
1〜10の整数)・・・・・式(3)
のいずれかを満足する条件で製造することを特徴とする付着量の均一な合金化溶融亜鉛めっき鋼帯の製造方法。
【0018】
(2) 電磁制振装置の周波数及び誘導加熱式合金化装置の誘導コイルの周波数の各周波数を検出することを特徴とする上記(1)記載の付着量の均一な合金化溶融亜鉛めっき鋼帯の製造方法。
【0019】
(3) 電磁制振装置の周波数及び誘導加熱式合金化装置の誘導コイルの周波数の一方または両方の周波数を制御することを特徴とする上記(1)または(2)記載の付着量の均一な合金化溶融亜鉛めっき鋼帯の製造方法。
【0020】
(4) 溶融亜鉛めっきラインに配置された電磁制振装置と誘導加熱式合金化装置とを有する合金化溶融亜鉛めっき鋼帯の製造装置であって、電磁制振装置の周波数f1と誘導加熱式合金化装置の誘導コイルの周波数f2との関係が、下記式(1)〜式(3)
1>10×f2・・・・・式(1)
2>10×f1・・・・式(2)
1/10×f2≦f1≦10×f2で、かつ、m×f1≠n×f2(ただし、m、nは1〜10の内の任意の整数)・・・・・式(3)
のいずれかの関係を満たすようにする周波数制御装置を設けたことを特徴とする付着量の均一な合金化溶融亜鉛めっき鋼帯の製造装置。
【発明の効果】
【0021】
本発明によれば、合金化溶融亜鉛めっきにおいて、均一なめっき付着量の精度が高い制御を行うことができ、そして、得られる合金化溶融亜鉛めっき鋼帯の品質も縞模様の無い良好なものが得られる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0022】
以下本発明を詳細に説明する。
【0023】
本発明者は、誘導加熱式合金化装置を用いて合金化溶融亜鉛めっき鋼帯(鋼板)を製造する際に、走行する溶融亜鉛めっき鋼帯が振動するのを電磁制振装置を配設して防止するようにすると、めっき付着量の均一性は確保できるもののめっき層に縞模様が発生することを見出し、その原因について研究を進めた。その結果、めっき層に縞模様が発生するのは、電磁制振装置と誘導加熱式合金化装置とに供給するそれぞれの電流の周波数の影響であること知見した。
【0024】
めっき層に品質劣化の原因となる縞模様が発生するメカニズムとしては、電磁制振装置の周波数と誘導加熱式合金化装置の周波数とが共振した場合に、未凝固のめっき層がその共振の影響によって振動して縞模様状に凝固し、品質劣化を引き起こすものと考えられる。
【0025】
そこで、本発明は、電磁制振装置と誘導加熱式合金化装置との共振を防止して、均一なめっき付着量で、めっき層に縞模様のない品質の高い合金化溶融亜鉛めっき鋼帯(鋼板)を製造しようとするものである。
【0026】
図2は、本発明での合金化溶融亜鉛めっき鋼帯を製造する概要を示す図である。
【0027】
誘導加熱式合金化装置および電磁制振装置を有する設備により合金化溶融亜鉛めっき鋼帯を製造する場合には、図2に示すように、連続焼鈍された鋼帯1は、溶融亜鉛めっき浴2に浸漬され、シンクロール3により進行方向を変えられて垂直方向に引き上げられる。引き上げられた鋼帯の表面に付着した溶融亜鉛めっきの過剰付着量を溶融亜鉛めっき浴の上方に配置してあるワイピングノズル4から、空気、窒素等の高圧ガスを吹き付けて絞り取る。次いで、溶融亜鉛めっき鋼帯は、電磁制振装置9により鋼帯の振動を防止して、誘導加熱式合金化装置5に導入され約450〜560℃に加熱され、引き続き該合金化炉出側上方に配置してある保定炉6で所定の時間保持された後に、保定炉の出側上方に配置してある気水冷却装置7により冷却され、合金化溶融亜鉛めっき鋼帯とされている。
【0028】
走行する溶融亜鉛めっき鋼帯の振動を防止する為に使用する電磁制振装置9は公知の装置を用いることができる。
【0029】
例えば、図3(a)に示すように、電磁制振装置は、走行する鋼帯1の両側に所定の間隔(例えば、20〜30mm)をあけて対称に配置された一対の電磁石10と、非接触式の鋼帯位置検出器11とを備えていて、この位置検出器11の検出信号に基づいて各電磁石10の吸引力を制御器により制御することにより、鋼帯の振動を防止する機能を有するもので、図3(b)に示すように、鋼帯の走路に沿って複数の電磁石10と位置検出器11とを配置することにより走行する鋼帯の振動を効果的に制御できる。
【0030】
ところが、電磁制振装置を配設して製造した製品の合金化溶融亜鉛めっき層の表面には縞模様が発生し、品質が劣化する。そこで、めっき層に縞模様が発生する原因について研究を進めた結果、電磁制振装置の電磁石コイルの周波数(f1)と誘導加熱式合金化装置の誘導加熱コイルの周波数(f2)とが、特定範囲内の関係にある周波数、例えば同等の周波数のときに共振して、めっき層に縞模様が発生することを知見し、両者の周波数が共振せず、かつめっき層に縞模様が発生しない条件について調査した。
【0031】
即ち、電磁制振装置の電磁石コイルの周波数(f1)と誘導加熱式合金化装置の誘導加熱コイルの周波数(f2)との組み合わせを種々変更させて縞模様が発生しない条件を求めた。図4にその結果を示す。
【0032】
図4に示すように、電磁制振装置の電磁石コイルの周波数f1と誘導加熱式合金化装置の誘導加熱コイルの周波数f2との関係が、f1>10×f2の領域(I)及びf2>10×f1の領域(III)においては、めっき層に縞模様が発生しなかった。ところが、領域(I)と(III)との間の1/10f≦f1≦10×f2の領域(II)においては、m×f1≠n×f2(ただし、m、nは1〜10の内の任意の整数)とした場合にのみめっき層に縞模様が発生しなかった。
【0033】
よって、上記結果に基づいて、本発明では、領域(I)〜(III)におけるめっき層に縞模様が発生しない条件を規定した。即ち、電磁制振装置の電磁石コイルの周波数f1と誘導加熱式合金化装置の誘導加熱コイルの周波数f2との関係が、下記式(1)〜式(3)
1>10×f2・・・・・式(1)
2>10×f1・・・・式(2)
1/10×f2≦f1≦10×f2で、かつ、m×f1≠n×f2(ただし、m、nは1〜10の内の任意の整数)・・・・・式(3)
のいずれかを満足することを条件とした。
【0034】
本発明における周波数の制御は、例えば図5に示すように、電磁制振装置9の電磁石10のコイルへ電源12から供給される電流の周波数を周波数検出装置13により検出し、また、同様に、誘導加熱式合金化装置5の誘導コイルへ電源14から供給される電流の周波数を周波数検出装置13により検出し、これらの検出信号に基づいて周波数調整装置15により両者の周波数を比較対比して、少なくとも一方の周波数、例えば電磁制振装置9に供給する電流の周波数を本発明で規定する範囲内の条件に制御することによって行うことができる。
【0035】
また、誘導加熱式合金化装置の誘導コイル或いは電磁制振装置の電磁コイルのいずれか一方に供給する電流の周波数を所定の値に固定し、他方に供給する電流の周波数を、図4に示す縞模様が生じない領域(I)〜(III)の内のいずれかの条件に設定する周波数制御を行ってもよい。周波数の制御を行う際には図4の領域(I)および(III)の条件で行うことが好ましい。さらに好ましくは領域(I)の条件である。つまり、領域(II)の条件に比較して領域(I)及び(III)の条件とする方が周波数制御が容易にできるからである。
【実施例】
【0036】
本発明を実施例に基づいて更に説明する。
【0037】
図2に示すように電磁制振装置と誘導加熱式合金化装置を備えた溶融亜鉛めっき装置を用いZn−Fe合金化溶融めっきを行った。板厚0.85mmの冷延鋼板を準備し、450〜560℃に保持した溶融亜鉛めっき浴に浸漬して3秒間溶融めっきをおこない、N2ワイピングでめっき付着量を140g/m2に調整し、電磁制振装置を通して鋼板の振動を抑制しながら誘導加熱式合金化装置に通板し、誘導加熱により470〜510℃に加熱し、保定炉に保持して合金化処理を行った。合金化処理後のめっき鋼板は、気水冷却の冷却装置で16℃/s以下の冷却速度で冷却し、Zn−Fe合金化溶融めっき鋼板を得た。
【0038】
上記Zn−Fe合金化溶融めっき処理において、電磁制振装置の電磁石コイルの周波数(f1)と誘導加熱式合金化装置の誘導加熱コイルの周波数(f2)との組み合わせを種々変更させ、合金化溶融亜鉛めっき層に縞模様が発生するか否かを調査した。その結果を表1に示す。
【0039】
【表1】

【0040】
表1に示すように、条件(I)〜(III)の内のいずれかの周波数の関係を満足した本発明例のNo.1、5及び6の場合にはZn−Fe合金化めっき層は均一なめっき付着量となっていて、かつ、めっき層に縞模様は発生しなかった。即ち、No.1は条件IIIを、No.5は条件IIを、そしてNo.6は条件Iを満たしていた。
【0041】
一方、条件(I)〜(III)の周波数の関係をいずれをも満足しない比較例のNo.2、3及び4の場合(条件(I)、(III)の要件を満足せず、条件(II)についてもm×f≠nfの要件を満足していない)には、電磁制振装置と誘導加熱式合金化装置とが共振して、めっき層に縞模様が発生した。
【0042】
以上のように、本発明例によれば、めっき層は均一なめっき付着量で、かつ、めっき層に縞模様が発生してない高品質の合金化溶融めっき鋼板が得られた。
【図面の簡単な説明】
【0043】
【図1】従来の合金化溶融亜鉛めっき鋼帯の製造を説明する図である。
【図2】本発明にかかる電磁制振装置と誘導加熱式合金化装置を有する合金化溶融亜鉛めっき鋼帯の製造を説明する図である。
【図3】電磁制振装置の例を示す図で、(a)は電磁石部を示す図で、(b)は電磁石の配例を示す図である。
【図4】めっき表面に縞模様が発生しない条件である電磁制振装置の周波数と誘導加熱式合金化装置の誘導コイルの周波数との関係を示す図である。
【図5】本発明における周波数の制御の例を示す図である。
【符号の説明】
【0044】
1 鋼帯
2 溶融亜鉛めっき浴
3 シンクロール
4 ワイピングノズル
5 合金化炉加熱帯
6 合金化炉保熱帯
7 冷却装置
8 トップロール
9 電磁制振装置
10 電磁石
11 位置検出器
12 電源
13 周波数検出装置
14 電源
15 周波数調整装置
16 合金化炉

【特許請求の範囲】
【請求項1】
電磁制振装置と誘導加熱式合金化装置とを有する合金化溶融亜鉛めっき装置を用いる合金化溶融亜鉛めっき鋼帯の製造方法であって、電磁制振装置の周波数をf1、誘導加熱式合金化装置の誘導コイルの周波数をf2とするときに、f1とf2との関係が、下記式(1)〜式(3)
1>10×f2・・・・・式(1)
2>10×f1・・・・式(2)
1/10×f2≦f1≦10×f2で、かつ、m×f1≠n×f2(ただし、m、nは 1〜10の内の任意の整数)・・・・・式(3)
のいずれかを満足する条件で製造することを特徴とする付着量の均一な合金化溶融亜鉛めっき鋼帯の製造方法。
【請求項2】
電磁制振装置の周波数及び誘導加熱式合金化装置の誘導コイルの周波数の各周波数を検出することを特徴とする請求項1記載の付着量の均一な合金化溶融亜鉛めっき鋼帯の製造方法。
【請求項3】
電磁制振装置の周波数及び誘導加熱式合金化装置の誘導コイルの周波数の一方または両方の周波数を制御することを特徴とする請求項1または2記載の付着量の均一な合金化溶融亜鉛めっき鋼帯の製造方法。
【請求項4】
溶融亜鉛めっきラインに配置された電磁制振装置と誘導加熱式合金化装置とを有する合金化溶融亜鉛めっき鋼帯の製造装置であって、電磁制振装置の周波数f1と誘導加熱式合金化装置の誘導コイルの周波数f2との関係が、下記式(1)〜式(3)
1>10×f2・・・・・式(1)
2>10×f1・・・・式(2)
1/10×f2≦f1≦10×f2で、かつ、m×f1≠n×f2(ただし、m、nは 1〜10の内の任意の整数)・・・・・式(3)
のいずれかの関係を満たすようにする周波数制御装置を設けたことを特徴とする付着量の均一な合金化溶融亜鉛めっき鋼帯の製造装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2009−221500(P2009−221500A)
【公開日】平成21年10月1日(2009.10.1)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−64851(P2008−64851)
【出願日】平成20年3月13日(2008.3.13)
【出願人】(000006655)新日本製鐵株式会社 (6,474)
【Fターム(参考)】