説明

同軸レーザ支援コールド・スプレー・ノズル

基材に粒子の被膜を付着させるためのコールド・スプレー・ノズル組立体は、ノズル出口を有する内部通路を画定する、ノズルを備える。ノズル組立体はまた、内部通路と連通している粒子供給部材を備える。粒子供給部材は、内部通路を通って流れ且つ加速して前記ノズル出口を介してノズルから外に出て表面を被膜すべき基材に向かう粒子を供給する。さらに、ノズル組立体は、内部通路を通して伝送されるレーザ光線を発するレーザ装置を備える。レーザ装置は、粒子及び基材のうちの少なくとも1つを加熱して、粒子による基材の被膜を促進する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は、2010年12月3日に出願した米国実用出願第12/959,523号及び2009年12月4日に出願した米国仮出願第61/266,639号の優先権を主張するものである。上記出願の全開示は、参照により本明細書に組み込まれている。
【0002】
本発明は、米国海軍によって与えられた交付番号第N00244−07−P−0553号の下で政府支援により成された。政府は、本発明において一定の権利を有する。
【0003】
本開示は、溶射被膜に関し、詳細には、同軸レーザ支援コールド・スプレー・ノズルに関する。
【背景技術】
【0004】
この節では本開示に関する背景情報を提供するが、これは必ずしも従来技術を意味するものではない。
【0005】
溶射は、例えば基材を腐食から保護する目的で、基材を被膜するために使用される技法である。コールド・スプレー法は溶射の一種であり、この方法では、ノズルを通って基材に向かう搬送ガスにより、固体粒子の流れが高速に加速される。この粒子は、基材に衝突した際に塑性変形し且つ基材に冶金学的/機械的に付着して被膜を形成するのに十分な運動エネルギーを有する。
【0006】
粒子は、被膜が作り出されうるように、臨界速度まで加速される。この臨界速度は、粒子及び基材の特性(例えば、変形能、形状、寸法、温度、等)に依存しうる。
【0007】
粒子はまた、粒子をより可塑性にして衝突の際に変形させるために、搬送ガスによって加熱されうる。ガスから与えられる熱量は、粒子及び基材の特性に依存しうる。
【0008】
過度に硬い基材(例えば、工具鋼)は、コールド・スプレー法による被膜が困難なことがある。これは、粒子の付着及び被膜の形成を可能とするのに十分なほどには基材が変形しない可能性があるためである。粒子の衝突もまた、基材の亀裂の原因になりうる。
【0009】
さらに、過度に柔らかい基材(例えば、重合体)もまた、コールド・スプレー技法を使用した被膜が困難なことがある。例えば、これらの基材は、粒子の衝突、及び/又は粒子を加速するために使用されるガスの高温によって、損傷を受ける可能性がある。
【0010】
さらに、幾つかの粒子は、コールド・スプレー法に適さない可能性がある。例えば、過度に硬い粒子(例えば、セラミックス)は、基材に衝突した際に、付着及び基材を被膜するのに十分なほどには変形しない可能性がある。
【発明の概要】
【0011】
この節では本開示の一般的な概要を提供する。またこの節は、本開示の全ての範囲又は全ての特徴を包括的に開示するものではない。
【0012】
基材に粒子の被膜を付着させるためのコールド・スプレー・ノズル組立体を開示する。ノズル組立体は、ノズル出口を有する内部通路を画定する、ノズルを備える。ノズル組立体はまた、内部通路と連通している粒子供給部材を備える。粒子供給部材は、内部通路を通って流れ且つ加速してノズル出口を介してノズルから外に出て表面を被膜すべき基材に向かう粒子を供給する。さらに、ノズル組立体は、内部通路を通して伝送されるレーザ光線を発するレーザ装置を備える。レーザ装置は、粒子及び基材のうちの少なくとも1つを加熱して、粒子による基材の被膜を促進する。
【0013】
さらに、基材への粒子の被膜の付着方法を開示する。この方法は、ノズルの内部通路を通って流れ且つ加速してノズル出口を介してノズルから外に出て基材に向かう粒子を供給するステップを含む。この方法はさらに、粒子及び基材のうちの少なくとも1つを加熱して粒子による基材の被膜を促進するために、内部通路を通してレーザ光線を伝送するステップを含む。
【0014】
基材に粒子の被膜を付着させるためのコールド・スプレー・ノズル組立体をさらに開示する。ノズル組立体は、ノズル入口と、ノズル出口と、ノズル入口及びノズル出口の両方を貫通して延在する実質的に一直線の長手軸とを有する内部通路を画定する、ノズルを備える。内部通路は、長手軸に直角をなす断面において矩形であり、断面は、ノズル入口からノズル出口まで、ノズル全体を通して矩形を維持する。内部通路はまた、ノズル入口に隣接した先細区間、及びノズル出口に隣接した末広区間を備える。ノズルはまた、末広区間と連通し且つ内部通路の長手軸を横切って延在する、粒子供給入口を備える。ノズル組立体はまた、粒子供給入口と連通している粒子供給部材を備える。粒子供給部材は、内部通路を通って流れ且つ加速してノズル出口を介してノズルから外に出て表面を被膜すべき基材に向かう粒子を供給する。さらに、ノズル組立体は、ノズルの内部通路を通って流れて粒子を加速するガスを内部通路に供給する、ガス供給部材を備える。さらに、ノズル組立体は、レーザ光線を発するレーザ装置を備え、レーザ光線は、ノズル入口を介してノズル内に伝送され、内部通路を通過し、ノズル出口を介してノズルから外に出る。レーザ装置は、粒子及び基材の両方を加熱して、粒子による基材の被膜を促進する。さらに、ノズル組立体は、ノズル及び基材のうちの少なくとも一方を他方に対して移動させる取扱装置を備える。
【0015】
さらなる適用可能領域は、本明細書に記載の説明から明らかになるであろう。この概要における説明及び具体例は、例示のみを目的として意図したものであり、本開示の範囲を限定することを意図したものではない。
【0016】
本明細書に記載されている各図面は、選択された実施例、及び全てではない実施可能態様を単に例示する目的のものであり、本開示の範囲を限定することを意図したものではない。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【図1】本開示の様々な例示的な実施例によるコールド・スプレー・ノズル組立体の斜視図である。
【図2】図1のコールド・スプレー・ノズル組立体の長手方向断面図である。
【図3】レーザ装置の動作中を示す、図1のコールド・スプレー・ノズル組立体の長手方向断面図である。
【図4】図1のコールド・スプレー・ノズル組立体のノズルの長手方向断面図である。
【図5】図1のコールド・スプレー・ノズル組立体を使用して被膜された平面基材の写真である。
【図6】図1のコールド・スプレー・ノズル組立体を使用して被膜された円筒状基材の写真である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
各図面の幾つかの図を通して、対応する参照番号は、対応する部品を示す。
【0019】
次に、添付の図面を参照しながら、例示的な実施例をより詳細に説明する。
【0020】
まず図1から図4を参照すると、本開示の様々な例示的な実施例に従って、コールド・スプレー・ノズル組立体10が示されている。コールド・スプレー・ノズル組立体10は、下記においてより詳細に説明するように、基材14(図1、図5、及び図6)に粒子12の被膜11を付着させるために使用することができる。
【0021】
組立体10は、実質的に一直線の長手軸Xを有するノズル16を備えうる。図2から図4に示したように、ノズル16は、軸Xと平行に延在する内部通路18を画定しうる。内部通路18も同様に、その両端にノズル入口20及びノズル出口22を備えうる(図2から図4)。図4に最もよく示したように、内部通路18は、ノズル入口20に隣接した先細区間24、及びノズル出口22に隣接した末広区間26を備えうる。より具体的には、先細区間24及び末広区間26はどちらにもテーパをつけることができる。先細区間24は、入口20から離れるほど狭まり、末広区間26は、出口22に向かうほど広がる。先細区間24は、末広区間26に接続されて、肩27を画定する(図4)。説明するように、粒子12は、内部通路18を通って流れ、先細区間24及び末広区間26は、粒子12が基材14を被膜するのに十分な速度で移動するように、通路18における適切な流れ場を確保する。
【0022】
図1に示したように、出口22は、実質的に矩形状とすることができる。より具体的には、内部通路18は、出口22に隣接した軸Xに直角をなす、実質的に矩形の断面を有しうる。内部通路18全体は、通路18の軸X全体に沿って、同様の実質的に矩形の断面を有しうる。しかし、かかる断面の面積が、先細区間24及び末広区間26のテーパづけのために軸Xに沿って変化することが明らかであろう。また、内部通路18及び出口22が、任意の適切な(矩形ではない)形状を代わりとして有しうることが理解されよう。
【0023】
さらに、図4に示したように、ノズル16は、1つ又は複数の粒子供給入口28a、28bを備えうる。ノズル16は、任意の数の入口28a、28bを備えうり、入口28a、28bは、任意の適切な位置に配置されうる。示した実施例では、2つの入口28a、28bが、軸Xの両側に対称的に配置されている。粒子供給入口28a、28bは、軸Xを横切ってそれぞれ延在しうる。例えば、粒子供給入口28a、28bは、軸Xに対して正の鋭角で且つ通常は出口22の方へ向けて、それぞれ配置されうる。
【0024】
図1に示したように、組立体10は、概略的に30で示した粒子供給部材を備えうる。粒子供給部材30は、入口28a、28bを介してノズル16の内部通路18と(流体)連通しうる。例えば、粒子供給部材30は、入口28a、28bにそれぞれ受け入れられ且つ動作可能に連結された、1つ又は複数の管29a、29b(図1から図3)を備えうる。したがって、説明するように、粒子12で基材14を被膜するために、入口28a、28bを通り、内部通路18を通り、ノズル出口22から外に出て基材14に向かう粒子12が、供給部材30の管29a、29bから供給されうる。
【0025】
粒子12は、任意の適切なタイプの粒子とすることができることが理解されよう。例えば、粒子12は、金属、重合体、及び/又はセラミックを粉砕した粒子12とすることができる。また、粒子12は、金属、重合体、及び/又はセラミックの粒子12の複合混合物とすることができる。
【0026】
図1から図3を参照すると、組立体10は、圧力管32をさらに備えうる。圧力管32は、第1の枝路34、第2の枝路36、及び第3の枝路38を備えうり、これらの枝路のそれぞれは、中が空洞であり、互いに流体連通している。第1、第2、及び第3の枝路34、36、38はまた、ノズル入口20と流体連通しうる。第1の枝路34は、軸Xと同軸になるように、ノズル16に直接固定されうる。第2の枝路36及び第3の枝路38は、軸Xに対して鋭角に配置されうり、また通常はノズル入口20の方へ向けられうる。第3の枝路38は、第2の枝路36とノズル入口20との間に配置されうる。
【0027】
さらに、図1に示したように、組立体10は、ガス供給部材31を備えうる。ガス供給部材31は、圧力管32の第2の枝路36と流体連通しうる。ガス供給部材31は、ノズル16の内部通路18を加圧するために、任意の適切なガスを供給しうる。
【0028】
さらに、組立体10は、レーザ装置40を備えうる。レーザ装置40は、既知のタイプのダイオード・レーザ装置などの、任意の適切なタイプのものとすることができる。レーザ装置40は、光ファイバ・ケーブル42、及び少なくとも1つ又は複数(例えば、3つ)のレンズ44a、44b、44c(図2)を備えうる。レーザ装置40は、軸Xと実質的に同軸になるように、圧力管32の第1の枝路34に動作可能に連結されうる。説明するように、レーザ装置40は、レーザ光線46(図1及び図3)を発することができ、レーザ光線46は、ノズル16の内部通路18の入口20を通して伝送され、出口22を介してノズル16から外に出て、基材14に向かう。レーザ光線46は、基材14の方へ、軸Xと実質的に平行且つ軸Xと同軸に向けることができるが、光線46が軸Xから外れてある程度広がることが起こる可能性がある。
【0029】
図1に示したように、組立体10は、プラットフォーム49をさらに備えうり、プラットフォーム49上には、圧力管32及びレーザ装置40が取り付けられる。組立体10はまた、プラットフォーム49及び/又は基材14を互いに対して移動させる取扱装置50を備えうる。示した実施例では、取扱装置50は、基材14が静止している間、プラットフォーム49が移動可能であるように、プラットフォーム49に動作可能に連結されている。しかし、取扱装置50が、プラットフォーム49が静止している間、基材14を移動させうること、又は取扱装置50が、プラットフォーム49及び基材14の両方を互いに対して移動させるように構成されうることが理解されよう。取扱装置50は、ロボット取扱装置50などの、任意の適切なタイプのものとすることができる。取扱装置50がプラットフォーム49を移動させると、レーザ装置40、圧力管32、及びノズル16は、基材14に対してユニットとして移動される。
【0030】
さらに、組立体10は、制御装置52を備えうる。制御装置52は、プログラム可能なコンピュータなどの、任意の適切なタイプのものとすることができる。制御装置52は、レーザ装置40、取扱装置50、ガス供給部材31、及び粒子供給部材30をそれぞれ作動させるために、これらと通信しうる。制御装置52はまた、圧力管32及びノズル16の内部の圧力に関するフィードバックを受け取るために、第3の枝路38と通信しうる。例えば、圧力管32及びノズル16の内部の圧力を検出するために、圧力センサ(図示せず)が第3の枝路38に動作可能に連結されていてもよく、また圧力センサが、組立体10を制御するために相関的な電子的フィードバック信号を制御装置52に提供してもよい。
【0031】
作動中、制御装置52は、取扱装置50を使用して、組立体10を基材14に対して所望の位置に移動させうる。適切な位置にある場合、制御装置52は、圧力管32を通りノズル16を通って基材14に向かうレーザ光線46を発する、レーザ装置40を作動させうる。レーザ光線46のエネルギーが、基材14をより塑性変形しやすくしまた基材14を被膜するための準備のために、基材14を加熱しうる。この基材14の「前処理」が、基材14の材料のタイプに応じて、幾つかの実施例において省略されうることが理解されよう。
【0032】
また、幾つかの実施例では、制御装置52は、レーザ装置40の作動前及び作動中、ガス供給部材31に、内部通路18内及び基材14にガスを供給させうる。したがって、ガスにより、基材14が酸化する可能性が減少されうる。
【0033】
レーザ装置40が作動し始めた後、制御装置52は、粒子供給部材30に粒子12を供給させうる。粒子12は、内部通路18の内部でガスによって臨界速度まで又は臨界速度を越えて加速されて、基材14に向けられうる。レーザ光線46のエネルギーにより、粒子12は基材14へ向う飛行中に加熱されうる。粒子12が加熱されるため、粒子12は、基材14への衝突の際により容易に塑性変形しうる。
【0034】
さらに、レーザ光線46のエネルギーは、粒子12が基材14に向けて放出されている時に、基材14を加熱し続けうる。したがって、基材14は、より容易に塑性変形しうる。
【0035】
取扱装置50は、所定の領域上で基材14を粒子12で均一に被膜するために、組立体10を継続的に移動させうる。平面基材14上での被膜11の一実例が図5に示され、円筒状基材14上での被膜11の一実例が図6に示されている。
【0036】
したがって、組立体10は、基材14を粒子12で被膜するために使用することができる。コールド・スプレー被膜処理において通常使用される基材と比較して、より様々な基材14(例えば、より硬い又はより柔らかい基材14)を使用することができる。具体的には、粒子12の加熱が、従来技術のシステムの場合のような高圧ガスだけではなく、レーザ装置40によって起こるので、粒子12を比較的低い圧力で供給することができる。同様に、同じ理由から、粒子12の臨界速度を下げることができる。これらの理由から、粒子12の衝突により基材14が損傷を受けることが少なくなる。したがって、基材14は、コールド・スプレー被膜処理によって通常被膜される基材よりも、柔らかく又は硬くすることができる。
【0037】
また、コールド・スプレー被膜処理において通常使用される粒子と比較して、より様々な粒子12(例えば、より硬い又はより柔らかい複合粒子12)を使用することができる。これは、レーザ装置40が、基材14との衝突に先立って粒子12を加熱し、粒子12のより容易な塑性変形を可能にするためである。
【0038】
さらに、基材14は、必ずしも酸化から保護されている(例えば、保護された環境チャンバにある)必要は無い。これは、レーザ光線46の影響を受ける基材14の領域が、ガス供給部材31によって供給されるガスの流れの中に留まるためである。
【0039】
さらに、内部通路18の矩形の断面のため、及びノズル出口22の矩形の形状のため、従来技術のシステムと比較して、粒子12を基材14上に相当に均一な厚さで付着させることができる(図5及び図6参照)。さらに、仕上がった部分は、より美的に魅力的となり、他の部品により適合しやすくなり、またin−situアニーリングによってより良い耐腐食性を有しうる。
【0040】
各実施例の上述の説明は、例示及び説明の目的のために行われた。完全を期すこと又は本開示を限定することを意図したものではない。特定の実施例の個々の要素及び特徴は、一般にその特定の実施例に限定されず、適用可能であれば、たとえ具体的に図示又は説明されていなくても、置き換え可能であり且つ選択された実施例で使用することができる。また、同じことが多くのやり方において変更可能である。そうした変形形態は、本開示からの逸脱とみなされるべきではなく、そうした全ての変更形態は、本開示の範囲内に含まれることが意図されている。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
基材に粒子の被膜を付着させるためのコールド・スプレー・ノズル組立体であって、
ノズル出口を有する内部通路を画定する、ノズルと、
前記内部通路と連通しており、前記内部通路を通って流れ且つ加速して前記ノズル出口を介して前記ノズルから外に出て表面を被膜すべき前記基材に向かう粒子を供給する、粒子供給部材と、
前記内部通路を通して伝送されるレーザ光線を発し、前記粒子及び前記基材のうちの少なくとも1つを加熱して前記粒子による前記基材の被膜を促進する、レーザ装置と、
を備える、コールド・スプレー・ノズル組立体。
【請求項2】
前記内部通路が、実質的に一直線の長手軸を有し、前記レーザ光線が、前記長手軸と実質的に平行に配向されて前記ノズル出口から外に出て前記基材に向かう、請求項1に記載のコールド・スプレー・ノズル組立体。
【請求項3】
前記レーザ光線が、前記長手軸と実質的に平行且つ同軸に配向される、請求項2に記載のコールド・スプレー・ノズル組立体。
【請求項4】
前記内部通路が、ノズル入口を備え、前記長手軸が、前記ノズル入口及び前記ノズル出口の両方を貫通して延在し、前記レーザ装置が、前記レーザ光線が前記ノズル入口を介して前記ノズル内に伝送されるように、前記ノズルに動作可能に連結される、請求項3に記載のコールド・スプレー・ノズル組立体。
【請求項5】
前記ノズルの前記内部通路が、前記内部通路の長手軸に直角をなす断面において実質的に矩形である、請求項1に記載のコールド・スプレー・ノズル組立体。
【請求項6】
前記ノズルが、前記内部通路の長手軸を横切る軸を有する粒子供給入口を備え、前記粒子供給部材が、前記粒子供給入口を介して前記内部通路と連通している、請求項1に記載のコールド・スプレー・ノズル組立体。
【請求項7】
前記内部通路が、先細区間、及び前記先細区間の下流にある末広区間を備え、前記粒子供給入口が、前記末広区間と直接連通している、請求項6に記載のコールド・スプレー・ノズル組立体。
【請求項8】
前記レーザ装置が、ダイオード・レーザ装置である、請求項1に記載のコールド・スプレー・ノズル組立体。
【請求項9】
前記粒子供給部材が、前記粒子が前記レーザ光線によって加熱されるように、前記レーザ装置の下流で前記内部通路と連通している、請求項1に記載のコールド・スプレー・ノズル組立体。
【請求項10】
前記ノズル及び前記基材のうちの少なくとも一方を他方に対して移動させる取扱装置をさらに備える、請求項1に記載のコールド・スプレー・ノズル組立体。
【請求項11】
前記レーザ装置と前記ノズルとの間に配置され前記内部通路と流体連通している圧力管をさらに備え、また前記ノズルの前記内部通路を通って前記ノズル出口から外に出るガスを前記圧力管に供給するガス供給部材をさらに備える、請求項1に記載のコールド・スプレー・ノズル組立体。
【請求項12】
基材に粒子の被膜を付着させる方法であって、
ノズルの内部通路を通って流れ且つ加速してノズル出口を介して前記ノズルから外に出て前記基材に向かう粒子を供給するステップと、
前記粒子及び前記基材のうちの少なくとも1つを加熱して前記粒子による前記基材の被膜を促進するために、前記内部通路を通してレーザ光線を伝送するステップと、
を含む、方法。
【請求項13】
前記レーザ光線を伝送するステップが、前記レーザ光線で前記基材を加熱するステップを含み、前記レーザ光線で前記基材を加熱するステップが、前記内部通路を通って流れる前記粒子を供給するステップの前に起こる、請求項12に記載の方法。
【請求項14】
前記レーザ光線を伝送するステップが、前記レーザ光線で前記基材を加熱するステップを含み、前記ノズルの前記内部通路を通って流れ且つ加速する前記粒子を供給するステップの間に、前記レーザ光線で前記基材を加熱するステップが行われる、請求項12に記載の方法。
【請求項15】
前記レーザ光線を伝送するステップが、前記レーザ光線を前記ノズル出口から外へ伝送するステップを含む、請求項12に記載の方法。
【請求項16】
前記レーザ光線を伝送するステップが、前記レーザ光線を、前記内部通路の長手軸と実質的に平行且つ同軸に伝送するステップを含む、請求項12に記載の方法。
【請求項17】
前記内部通路を加圧するために前記内部通路内にガスを供給するステップをさらに含み、前記ガスが、前記内部通路を通って前記基材に向かう前記粒子を加速する、請求項12に記載の方法。
【請求項18】
前記レーザを伝送するステップが、前記粒子及び前記基材の両方を前記レーザ光線で加熱するステップを含む、請求項12に記載の方法。
【請求項19】
前記ノズル及び前記基材のうちの少なくとも一方を他方に対して移動させるステップをさらに含む、請求項12に記載の方法。
【請求項20】
基材に粒子の被膜を付着させるためのコールド・スプレー・ノズル組立体であって、
ノズル入口と、ノズル出口と、前記ノズル入口及び前記ノズル出口を貫通して延在する実質的に一直線の長手軸とを有する内部通路を画定する、ノズルを備え、前記内部通路が、前記長手軸に直角をなす断面において矩形であり、前記断面が、前記ノズル入口から前記ノズル出口までノズル全体を通じて矩形を維持し、前記内部通路がまた、前記ノズル入口に隣接した先細区間、及び前記ノズル出口に隣接した末広区間を備え、前記ノズルがまた、前記末広区間と連通し且つ前記内部通路の前記長手軸を横切って延在する粒子供給入口を備え、コールド・スプレー・ノズル組立体がさらに、
前記粒子供給入口と連通し、前記内部通路を通って流れ且つ加速して前記ノズル出口を介して前記ノズルから外に出て表面を被膜すべき前記基材に向かう前記粒子を供給する、粒子供給部材と、
前記ノズルの前記内部通路を通って流れて前記粒子を加速させるガスを前記内部通路に供給する、ガス供給部材と、
前記ノズル入口を介して前記ノズル内に伝送され、前記内部通路を通過し、前記ノズル出口を介して前記ノズルから外に出るレーザ光線を発するレーザ装置であり、前記粒子及び前記基材の両方を加熱して、前記粒子による前記基材の被膜を促進する、前記レーザ装置と、
前記ノズル及び前記基材のうちの少なくとも一方を他方に対して移動させる、取扱装置と、
を備える、コールド・スプレー・ノズル組立体。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公表番号】特表2013−513029(P2013−513029A)
【公表日】平成25年4月18日(2013.4.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−542224(P2012−542224)
【出願日】平成22年12月3日(2010.12.3)
【国際出願番号】PCT/US2010/058953
【国際公開番号】WO2011/069101
【国際公開日】平成23年6月9日(2011.6.9)
【出願人】(511314599)ザ リージェンツ オブ ユニバーシティー オブ ミシガン (3)
【Fターム(参考)】