説明

同軸的フルフローフィルタとバイパスオイルフィルタとを使用した装置および方法

【課題】修正を要することなく既存のエンジン等に対して容易に適用し得るような流体洗浄装置を提供すること。
【解決手段】流体フィルタ(100)であって、第1フィルタ(103)と;第2フィルタ(102)と;第1フィルタおよび第2フィルタを囲んでいるとともに、第1端部および第2端部を有している、ハウジング(101)と;第1端部のところに配置された導入口(109)と;第1導出口(112)と;第2端部のところに配置された第2導出口(115)と;を具備している。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は、2003年12月15日付けで出願された“COAXIAL FULL-FLOW AND BYPASS OIL FILTER” と題する米国特許出願シリアル番号第10/734,977号明細書(特許文献1)の優先権を主張するものであるとともに、その出願の一部継続出願である。この文献の記載内容は、参考のため、その全体がここに組み込まれる。
【0002】
本発明は、一般的にに、流体フィルタに関するものである。より詳細には、本発明は、例えばエンジンやトランスミッションや他の機械部品に関する潤滑剤や油圧オイルや冷却剤のための流体フィルタに関するものである。
【背景技術】
【0003】
潤滑剤を使用したトランスミッションを備えている動力付き車両においては、流体がポンプ内へと導入されるよりも前に、エンジンやトランスミッションや機械油溜内の流体から、破片(例えば、固体分子、不純物、その他)を濾過することが、望ましい。従来技術による公知のフィルタは、流体を濾過する目的で、流体溜とポンプとの間に流体的に介装された多孔性フィルタ媒体を利用している。うまくないことに、このような従来技術によるフィルタは、問題点を有している。なぜなら、所望の程度にまで流体を濾過することができないからである。
【0004】
典型的なオイルフィルタシステムは、単一通過型のフルフローフィルタであって、オイルが循環する際にオイルを清浄化するものである。より完全にオイルを浄化して、オイルと自動車部品とをより長寿命のものとし得るためには、多くの場合、バイパス濾過という態様での追加的かつ補足的な濾過が使用される。バイパス濾過は、オイル流の少しの一部を分岐させて、フルフローフィルタ内に設けられたフィルタ媒体よりも高密度のフィルタ媒体を通過させることにより、実行することができる。
【0005】
しかしながら、バイパス濾過は、いくつかの理由のために問題点を有している。バイパス濾過に際しては、特殊取付ブラケットや、遠隔的なフィルタヘッドアダプタや長尺の連結ホースを必要とするする。さらに、フィルタシステムのバイパス部分を通してのオイルの流速は、所望の流速よりも小さなものである。
【0006】
したがって、ほとんど修正を必要とすることなくあるいは全く修正を必要とすることなくエンジンやトランスミッションや機械部品に対して容易に適用し得るような、流体に対する十分な洗浄方法および装置を提供することが要望されている。さらに、所望の速度でもって流体を伝達し得るような、方法および装置を提供することが要望されている。
【特許文献1】米国特許出願シリアル番号第10/734,977号明細書
【発明の開示】
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記要望は、十分な程度にまで、本発明によって満たされる。本発明の一見地においては、いくつかの実施形態において、装置は、エンジンやトランスミッションや機械部品内において流体を濾過するフィルタとして提供される。
【0008】
本発明の一実施形態においては、流体フィルタは、第1フィルタと;第1フィルタに隣接した第2フィルタと;第1フィルタおよび第2フィルタを囲んでいるとともに、第1端部および第2端部を有している、ハウジングと;第1端部のところに配置された導入口と;第1導出口と;第2端部のところに配置された第2導出口と;を具備している。
【0009】
本発明の他の実施形態においては、流体フィルタは、第1フィルタと;第1フィルタに隣接した第2フィルタと;第1フィルタおよび第2フィルタを囲んでいるとともに、第1端部および第2端部を有している、ハウジングと;導入口と;第1端部のところに配置された第1導出口と;第2端部のところに配置された第2導出口と;を具備している。
【0010】
本発明のさらに他の実施形態においては、流体フィルタは、第1フィルタと;第1フィルタに隣接した第2フィルタと;第1フィルタおよび第2フィルタを囲んでいるハウジングと;を具備し、ハウジングは、スピンオンボディまたは他の容器ボディまたはフィルタ缶またはカートリッジケースを備えているとともに、着脱可能な容器キャップと、導入口と、第1導出口と、着脱可能な容器キャップ上に配置された第2導出口と、が付設されている。
【0011】
本発明のさらに他の実施形態においては、流体フィルタは、第1フィルタと;この第1フィルタに対して同軸のものとされた第2フィルタと;第1フィルタおよび第2フィルタに対して同軸のものとされた導入口と;第1フィルタおよび第2フィルタに対して同軸のものとされた第1導出口と;第1フィルタおよび第2フィルタに対して同軸のものとされた第2導出口と;を具備している。
【0012】
本発明のさらに他の実施形態においては、流体フィルタは、第1フィルタと;第1フィルタに隣接した第2フィルタと;第1フィルタおよび第2フィルタを囲んでいるハウジングと;第1端部のところに配置された導入口と;第1端部のところに配置された第1導出口と;導入口よりも下流側に配置された第2導出口と;を具備している。
【0013】
本発明のさらに他の実施形態においては、流体を濾過するための方法が提供され、この方法においては、円筒形ハウジングを準備し;このハウジング内に第1チューブ状フィルタを挿入し;第1チューブ状フィルタに対して同軸的であるようにしつつ、ハウジング内に第2チューブ状フィルタを挿入し;ハウジング上に、導入口を設け;ハウジング上に、第1導出口および第2導出口を設け、この場合、第2導出口を、第1導出口よりも下流側に配置する。
【0014】
本発明のさらに他の実施形態においては、流体フィルタシステムは、流体を一次濾過することによって一次流体を生成するための一次濾過手段と;流体を二次濾過することによって二次流体を生成するための二次濾過手段と;一次流体を溜にまで搬送するための一次流体搬送手段と;二次流体を溜にまで搬送するための二次流体搬送手段と;を具備し、一次濾過手段と二次濾過手段とは、互いに同軸的なものとされている。
【0015】
上記においては、本発明のいくつかの実施形態を、広義的に概説した。これにより、以下の詳細な説明が、より明瞭に理解されるであろう。また、従来技術と比較しての、本発明の利点が、明瞭に理解されるであろう。当然のことながら、本発明は、後述されるようなまた特許請求の範囲内に属するような様々な追加的な実施形態をも包含するものである。
【0016】
この点において、本発明の実施形態に関する詳細な説明を行う前に、本発明の用途および本発明の構成の詳細および本発明における各構成部材の配置状況が、上記説明によってもまた以下の説明によってもまた添付図面による図示によっても、何ら限定されるものではないことを、理解されたい。本発明は、記述す実施形態の他にも、様々な態様でもって実施することができる。また、要約書も含めて本明細書において使用される用語および用法が、本発明を例示するためのものに過ぎず、本発明を何ら制限するものではないことを、理解されたい。
【0017】
よって、当業者であれば、上記に開示した概念を基礎として使用することにより、本発明のいくつかの目的を具現化するための他の構造や方法やシステムを、容易に構成し得ることは、理解されるであろう。したがって、本発明の精神および範囲から逸脱していない限りにおいて、そのような等価な構成が特許請求の範囲内に包含されていることを理解することは、重要なことである。
【発明を実施するための最良の形態】
【0018】
図1は、本発明の一実施形態による容器フィルタ(あるいは、キャニスタフィルタ)の外面を示す側面図である。
【0019】
図2は、図1の容器フィルタを示す断面図である。
【0020】
図3は、図1における3−3線に沿った矢視断面図である。
【0021】
図4は、図1における4−4線に沿った矢視断面図である。
【0022】
図5は、本発明の他の実施形態による容器フィルタの外面を示す側面図である。
【0023】
図6は、図5における6−6線に沿った長手方向断面図である。
【0024】
図7は、図5における7−7線に沿った矢視断面図である。
【0025】
図8は、図5における8−8線に沿った矢視断面図である。
【0026】
図9は、図5の容器フィルタを示す底面図である。
【0027】
図10は、フィルタ導入圧力の関数としてバイパスフィルタからの測定出力を示すグラフである。
【0028】
以下においては、本発明について、添付図面を参照して説明する。添付図面においては、同様の部材には、同じ符号が付されている。本発明の実施形態は、例えばエンジンやトランスミッションや他の機械部品のための例えば潤滑剤や油圧オイルや冷却剤といったような流体に関しての、高品質でありかつ信頼性が高いような、フルフローフィルタとバイパスフィルタとの組合せを提供する。
【0029】
本発明の実施形態は、2つの同軸状円筒形オイルフィルタと、バイパスフィルタから油溜やリザーバや他の比較的低圧の目的地へとオイルを戻すための回収システムと、を組み合わせたものである。バイパスフィルタは、ただ1つのフィルタにおいて達成し得る濾過度合いと比較して、流体に関してのより大きな濾過度合いを達成する。バイパスフィルタは、エンジンオイルおよび/またはトランスミッション流体および/または他の任意の潤滑流体および/または油圧流体のうちの、対象をなすフィルタ内へと導入される一部分から、固体汚染物質を除去する。そして、この清浄化された一部分が、エンジンオイル供給系やトランスミッション供給系や油圧流体リザーバ等へと戻される、これにより、清浄度合いが定常状態となるまで、清浄度合いのレベルを着実に増大させることができる。後述するような例示としての実施形態は、エンジンオイルおよび/またはトランスミッション流体に関するものではあるけれども、これらの実施形態および他の実施形態は、例えば他の自動車流体や他の潤滑剤や他の油圧流体といったようなものも含めた他の流体を濾過するに際して、適切に適用することができる。
【0030】
本発明のいくつかの実施形態においては、従来技術によるフィルタの場合とは異なり、フルフローフィルタからバイパスフィルタを通してオイルの一部を移動させるに際して、非ベンチュリ的な手法を使用する。本発明においては、例えば完全に廃棄可能なシステムや交換可能なシステムといったように、いくつかの実施形態が存在する。
【0031】
交換可能なシステムは、金属製のフルフローフィルタスクリーンと、ファイバから形成されているような交換可能なバイパスフィルタ部材と、を備えている。この場合、バイパスフィルタ部材は、フィルタ容器(あるいは、フィルタキャニスタ)から取り外し得るとともに、新品のバイパスフィルタ部材と交換することができる。
【0032】
図1は、本発明の一実施形態による容器フィルタの外面を示す側面図である。図2は、図1の容器フィルタを示す断面図(長手方向断面図)である。図3は、図1における4−4線に沿った矢視断面図である。図4は、図1における3−3線に沿った矢視断面図である。図1〜図4には、廃棄可能なシステムという実施形態をなす本発明の一実施形態100が示されている。本発明の一般的な構造は、互いに同軸とされた2つのフィルタを囲んでいる容器(あるいは、キャニスタ)101である。互いに同軸とされた2つのフィルタは、フルフローフィルタ103と、このフルフローフィルタ103よりも小さな直径を有したバイパスフィルタ102と、である。図示されているように、バイパスフィルタ102は、フルフローフィルタ103の中空内部の中に配置されている。フルフローフィルタ103は、大きなスプリング107によって、容器101のネジ山付き取付フランジをなす『タッププレート』106(あるいは、他のもの)の近傍において、フルフローガスケット104に対して保持されており、一方、バイパスフィルタ102は、小さなスプリング108によって、バイパスガスケットに対して保持されている。
【0033】
フィルタの動作は、次のようなものである。タッププレート106の開口109を通して容器101内へと導入した流体を、容器の外周縁領域119を通して下向きに流し、その後、フルフローフィルタ103の外表面110から径方向内向きにフルフローフィルタ103内へと導入し、そして、加圧状態でもって、フィルタの軸線に向けて進行させる。流体は、その後、フィルタどうしの間の移行スペース111へと流入する。流体の大部分は、フィルタ容器101から導出されて、タッププレート106の導出開口112を通して、直接的に、エンジンやトランスミッションや機械部品内へと導入される。移行スペース111内の流体の一部が、バイパスフィルタ102内に導入され、バイパスフィルタ102から導出されて、バイパス収集スペース113内へと導出される。そして、バイパス収集スペース113から、バイパスフロー制御オリフィス115を通してさらには導出ポート114を通して、フィルタ容器から導出される。
【0034】
バイパス導出ポート114は、ホース(図示せず)を介して、エンジンやトランスミッションや機械部品の中の、流体またはオイルが油溜へと戻され得るような何らかの低圧ポイントにに対して接続されている。容器101内へと導入された流体の圧力と、バイパス導出ポート114からホースを介して接続された目的地のところにおける圧力と、の間の圧力差によって、システム全体にわたっての流体流通(あるいは、オイル流通)のうちの有限の一部が、より稠密なバイパスフィルタ102を通過するものとして、吸引される。ゆくゆくは(言い換えれば、長い時間を通して見れば)、すべての流体が、バイパスフィルタ102を通過し、バイパスフィルタ102によって許容される寸法にまで清浄化される。本発明の特徴点は、流体が容器から導出される際に流体が混合されないことであって、バイパスフィルタ102からの出力が、油溜または他の目的地に対して、個別的に案内される。
【0035】
バイパスフィルタ102は、例えば巻付コットンや他の高密度なファイバといったようなタイプの材料から構成される。フルフローフィルタ103は、例えばプリーツ加工紙や金属メッシュを含むタイプの材料から構成される。
【0036】
図5〜図9に示すような本発明の代替可能な実施形態は、廃棄可能な(あるいは、使い捨てタイプの)バイパスフィルタ部材120と、洗浄可能なフィルタスクリーン121と、を備えている。フィルタスクリーン121は、この実施形態における好ましい一構成例においては、スチールから形成されている。フィルタ容器システム122は、容器ボディ124がネジ山125を介して容器底部キャップ126に対して螺着されることにより、バイパス導出ポート123からの導出端部のところにおいて、保持されている。容器底部キャップ126の螺着が解除されたときには、洗浄可能なフィルタスクリーン121を、引き出すことができ、洗浄したりあるいは交換したりすることができる。使用済みのバイパスフィルタ120は、清浄なフィルタスクリーンと交換することができる。底部キャップ126は、エンジンやトランスミッションや機械部品に対して連結されたままとされているユニット残部に対して、螺着することができる。洗浄可能なフィルタスクリーン121に関する代替可能物品として、この構成においては、標準的なプリーツ加工紙製のフルフローフィルタを使用することができる。よって、両フィルタを交換可能なものとすることができる。
【0037】
流体の流通経路は、好ましい実施形態の場合と同様である。流体は、エンジンやトランスミッションや機械部品から、チャンバ140内へと、直接的に導入され、その後、容器ボディ124のベースのところに位置したフルフロー導出開口に周囲に配置されたアレイ状をなす複数の流通通路141を流れる。その後、流体は、容器の周縁部分144を下向きに流れ、フィルタスクリーン121を横断した後に、移行スペース129へと到達する。そこで、圧力差に基づき、流体の一部が、バイパスフィルタ120内へと導入され、フィルタの内部131へと到達し、そこから、バイパス導出オリフィス132を通して導出される。
【0038】
交換可能な実施形態のためのガスケット143は、フルフローフィルタとバイパスフィルタとからなる複合型濾過システムを、フィルタ取付部材やトランスミッションや機械部品に対して、シールする。(フィルタ取付部材は、図示されていない。)ガスケット146,147は、チャンバ140から移行スペース129へとオイルがショートカットすることを防止し、また、容器の周縁部分144から移行スペース129へとオイルがショートカットすることを防止する。
【0039】
フィルタ容器の内部においてバイパスフィルタ120がその取付部材152から逸脱した場合には、バイパスフィルタ120の頂部上に配置された4つのブレード付きの閉塞防止キャップ150が、フィルタ残部を通してのオイル流通およびフィルタスクリーン121を通してのオイル流通をバイパスフィルタ120が閉塞してしまうことを、防止する。そのような場合に4つのブレード付きの閉塞防止キャップ150が存在していなければ、バイパスフィルタ120は、フルフロー導出開口142を閉塞してしまいかねず、その場合には、エンジンやトランスミッションや機械部品に対してのオイル供給を停止させてしまい、深刻な損傷をもたらしかねない。
【0040】
交換可能な実施形態に関する廃棄可能フィルタのバイパス導出オリフィス115あるいはその等価物の寸法は、バイパスフィルタ102,120の効果にとって、重要である。バイパスフィルタ102,120からのこの導出口に関しては、1mmという寸法を使用することができる。
【0041】
フルフローフィルタとバイパスフィルタとを備えてなるフィルタ容器システムという本発明の実施形態は、既存のエンジンやトランスミッションや機械部品に対して適合性を有しており、何らの特殊な取付部材をも必要とすることがない。
【0042】
システムの双方のフィルタを通しての流通が、すべてのエンジン速度において、正圧での流体流通であることを示すことができる。図10は、本発明の一実施形態に関し、バイパスフィルタ102からバイパスフロー制御オリフィス115を通しての純粋なオイルの出力が、ほぼ線形であることを示している。
【0043】
本発明のいくつかの実施形態について上述したけれども、特許請求の範囲によって規定された本発明の精神および範囲から逸脱することなく、修正を加えたり、あるいは、他の実施形態を構成したり、することができる。
【0044】
本発明の多くの特徴点および利点は、上記の詳細な説明によって明瞭である。よって、特許請求の範囲が、本発明の真の精神および範囲に属するすべてのそのような特徴点および利点を包含することが意図されている。さらに、当業者には様々な修正や変形が自明であることにより、本発明は、上述したおよび図示した構成および動作方法の細部によって限定されるものではない。したがって、すべての適切な修正および等価構成は、本発明の範囲内に包含されるものとして理解される。
【図面の簡単な説明】
【0045】
【図1】本発明の一実施形態による容器フィルタの外面を示す側面図である。
【図2】図1の容器フィルタを示す断面図である。
【図3】図1における4−4線に沿った矢視断面図である。
【図4】図1における3−3線に沿った矢視断面図である。
【図5】本発明の他の実施形態による容器フィルタの外面を示す側面図である。
【図6】図5における6−6線に沿った長手方向断面図である。
【図7】図5における8−8線に沿った矢視断面図である。
【図8】図5における7−7線に沿った矢視断面図である。
【図9】図5の容器フィルタを示す底面図である。
【図10】フィルタ導入圧力の関数としてバイパスフィルタからの測定出力を示すグラフである。
【符号の説明】
【0046】
100 流体フィルタ
101 容器(ハウジング)
102 バイパスフィルタ(第2フィルタ)
103 フルフローフィルタ(第1フィルタ)
109 開口(導入口)
112 導出開口(第1導出口)
115 バイパスフロー制御オリフィス(第2導出口)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
流体フィルタであって、
第1フィルタと;
第2フィルタと;
前記第1フィルタおよび前記第2フィルタを囲んでいるとともに、第1端部および第2端部を有している、ハウジングと;
前記第1端部のところに配置された導入口と;
第1導出口と;
前記第2端部のところに配置された第2導出口と;
を具備していることを特徴とする流体フィルタ。
【請求項2】
請求項1記載の流体フィルタにおいて、
前記第1フィルタが、相対的に粗なフィルタ媒体を備え、
前記第2フィルタが、相対的に密なフィルタ媒体を備えていることを特徴とする流体フィルタ。
【請求項3】
請求項1記載の流体フィルタにおいて、
前記第1導出口が、相対的に粗な流通導出口とされ、
前記第2導出口が、相対的に密な流通導出口とされていることを特徴とする流体フィルタ。
【請求項4】
請求項1記載の流体フィルタにおいて、
前記導入口が、複数の開口を備えていることを特徴とする流体フィルタ。
【請求項5】
請求項1記載の流体フィルタにおいて、
前記ハウジングが、容器を備えていることを特徴とする流体フィルタ。
【請求項6】
請求項1記載の流体フィルタにおいて、
前記第2導出口が、容器上に配置されていることを特徴とする流体フィルタ。
【請求項7】
請求項1記載の流体フィルタにおいて、
前記第1フィルタおよび前記第2フィルタが、互いに同軸のものとされていることを特徴とする流体フィルタ。
【請求項8】
請求項1記載の流体フィルタにおいて、
前記第1フィルタが、前記第2フィルタに対して径方向に離間されていることを特徴とする流体フィルタ。
【請求項9】
請求項1記載の流体フィルタにおいて、
前記ハウジングの前記第1端部が、エンジンまたはトランスミッションまたは機械部品に対して取り付けられ得るよう構成されていることを特徴とする流体フィルタ。
【請求項10】
請求項1記載の流体フィルタにおいて、
前記ハウジングの前記第2端部が、戻りラインまたは導出口またはパイプまたはホースに対して接続し得るよう構成されていることを特徴とする流体フィルタ。
【請求項11】
請求項1記載の流体フィルタにおいて、
前記第1フィルタおよび前記第2フィルタが、チューブ状形状のものとされ、
前記第1フィルタの直径が、前記第2フィルタの直径よりも大きなものとされていることを特徴とする流体フィルタ。
【請求項12】
請求項1記載の流体フィルタにおいて、
前記第1フィルタが、金属メッシュスクリーンを備え、
前記第2フィルタが、ファイバ状媒体を備えていることを特徴とする流体フィルタ。
【請求項13】
請求項1記載の流体フィルタにおいて、
前記第1フィルタが、プリーツ加工媒体またはワイヤスクリーンまたはメッシュを備えていることを特徴とする流体フィルタ。
【請求項14】
請求項13記載の流体フィルタにおいて、
前記第2フィルタが、巻付コットンを備えていることを特徴とする流体フィルタ。
【請求項15】
請求項1記載の流体フィルタにおいて、
前記第2フィルタが、ファイバ状媒体を備えていることを特徴とする流体フィルタ。
【請求項16】
請求項15記載の流体フィルタにおいて、
前記第2フィルタが、巻付コットンを備えていることを特徴とする流体フィルタ。
【請求項17】
請求項1記載の流体フィルタにおいて、
前記流体フィルタが、トランスミッション流体用のフィルタであることを特徴とする流体フィルタ。
【請求項18】
請求項1記載の流体フィルタにおいて、
前記流体フィルタが、エンジン流体用のフィルタであることを特徴とする流体フィルタ。
【請求項19】
請求項1記載の流体フィルタにおいて、
前記流体フィルタが、機械部品流体用のフィルタであることを特徴とする流体フィルタ。
【請求項20】
流体フィルタであって、
第1フィルタと;
第2フィルタと;
前記第1フィルタおよび前記第2フィルタを囲んでいるとともに、第1端部および第2端部を有している、ハウジングと;
導入口と;
前記第1端部のところに配置された第1導出口と;
前記第2端部のところに配置された第2導出口と;
を具備していることを特徴とする流体フィルタ。
【請求項21】
請求項20記載の流体フィルタにおいて、
前記第1フィルタが、相対的に粗なフィルタ媒体を備え、
前記第2フィルタが、相対的に密なフィルタ媒体を備えていることを特徴とする流体フィルタ。
【請求項22】
請求項20記載の流体フィルタにおいて、
前記第1導出口が、相対的に粗な流通導出口とされ、
前記第2導出口が、相対的に密な流通導出口とされていることを特徴とする流体フィルタ。
【請求項23】
請求項20記載の流体フィルタにおいて、
前記導入口が、複数の開口を備えていることを特徴とする流体フィルタ。
【請求項24】
請求項20記載の流体フィルタにおいて、
前記ハウジングが、容器またはケースまたは缶またはカートリッジハウジングを備えていることを特徴とする流体フィルタ。
【請求項25】
請求項24記載の流体フィルタにおいて、
前記第2導出口が、前記容器または前記ケースまたは前記缶または前記カートリッジハウジング上に配置されていることを特徴とする流体フィルタ。
【請求項26】
請求項20記載の流体フィルタにおいて、
前記第1フィルタおよび前記第2フィルタが、互いに同軸のものとされていることを特徴とする流体フィルタ。
【請求項27】
請求項20記載の流体フィルタにおいて、
前記第1フィルタが、前記第2フィルタに対して径方向に離間されていることを特徴とする流体フィルタ。
【請求項28】
請求項20記載の流体フィルタにおいて、
前記第1端部が、エンジンに対して取り付けられ得るよう構成され、
前記第2端部が、戻りラインまたはホースに対して接続し得るよう構成されていることを特徴とする流体フィルタ。
【請求項29】
請求項20記載の流体フィルタにおいて、
前記流体フィルタが、トランスミッション流体用のフィルタであることを特徴とする流体フィルタ。
【請求項30】
請求項20記載の流体フィルタにおいて、
前記流体フィルタが、エンジン流体用のフィルタであることを特徴とする流体フィルタ。
【請求項31】
請求項20記載の流体フィルタにおいて、
前記流体フィルタが、油圧流体用のフィルタであることを特徴とする流体フィルタ。
【請求項32】
流体フィルタであって、
第1フィルタと;
第2フィルタと;
前記第1フィルタおよび前記第2フィルタを囲んでいるとともに、着脱可能な容器キャップを有した容器ボディを備えている、ハウジングと;
導入口と;
前記第1端部のところに配置された第1導出口と;
前記第2端部のところに配置された第2導出口と;
を具備していることを特徴とする流体フィルタ。
【請求項33】
請求項32記載の流体フィルタにおいて、
前記第2導出口が、前記着脱可能な容器キャップ上に配置されていることを特徴とする流体フィルタ。
【請求項34】
請求項32記載の流体フィルタにおいて、
前記導入口および前記第1導出口が、前記容器ボディ上に配置されていることを特徴とする流体フィルタ。
【請求項35】
請求項34記載の流体フィルタにおいて、
前記第2導出口が、前記着脱可能な容器キャップ上に配置されていることを特徴とする流体フィルタ。
【請求項36】
請求項32記載の流体フィルタにおいて、
前記容器ボディが、エンジンに対して取り付けられ得るよう構成され、
前記容器キャップが、ホースに対して接続し得るよう構成されていることを特徴とする流体フィルタ。
【請求項37】
請求項32記載の流体フィルタにおいて、
前記容器ボディが、ネジ山を備え、
このネジ山が、前記容器キャップに対して接続されることを特徴とする流体フィルタ。
【請求項38】
請求項32記載の流体フィルタにおいて、
前記流体フィルタが、トランスミッション流体用のフィルタであることを特徴とする流体フィルタ。
【請求項39】
請求項32記載の流体フィルタにおいて、
前記流体フィルタが、エンジン流体用のフィルタであることを特徴とする流体フィルタ。
【請求項40】
請求項32記載の流体フィルタにおいて、
前記流体フィルタが、油圧流体用のフィルタであることを特徴とする流体フィルタ。
【請求項41】
流体フィルタであって、
第1フィルタと;
この第1フィルタに対して同軸のものとされた第2フィルタと;
前記第1フィルタおよび前記第2フィルタに対して同軸のものとされた導入口と;
前記第1フィルタおよび前記第2フィルタに対して同軸のものとされた第1導出口と;
前記第1フィルタおよび前記第2フィルタに対して同軸のものとされた第2導出口と;
を具備していることを特徴とする流体フィルタ。
【請求項42】
請求項41記載の流体フィルタにおいて、
さらに、前記第1フィルタおよび前記第2フィルタを囲んでいる容器またはケースまたは缶またはカートリッジハウジングを具備し、
前記導入口と前記第1導出口と前記第2導出口とが、前記容器または前記ケースまたは前記缶または前記カートリッジハウジング上に配置されていることを特徴とする流体フィルタ。
【請求項43】
請求項41記載の流体フィルタにおいて、
さらに、前記第1フィルタおよび前記第2フィルタを囲んでいる容器ボディまたはケースボディまたは缶ボディまたはカートリッジハウジングを具備し、
前記容器ボディが着脱可能な容器キャップに対して連結され、または、前記ケースボディが着脱可能なケースキャップに対して連結され、または、前記缶ボディが着脱可能な缶キャップに対して連結され、または、前記カートリッジハウジングが着脱可能なカートリッジハウジングキャップに対して連結され、
前記導入口と前記第1導出口とが、前記容器ボディまたは前記ケースボディまたは前記缶ボディまたは前記カートリッジハウジング上に配置され、
前記第2導出口が、前記着脱可能な容器キャップまたは前記着脱可能なケースキャップまたは前記着脱可能な缶キャップまたは前記着脱可能なカートリッジハウジングキャップ上に配置されていることを特徴とする流体フィルタ。
【請求項44】
請求項41記載の流体フィルタにおいて、
前記第1フィルタが、前記第2フィルタに対して径方向に離間されていることを特徴とする流体フィルタ。
【請求項45】
請求項41記載の流体フィルタにおいて、
前記流体フィルタが、トランスミッション流体用のフィルタであることを特徴とする流体フィルタ。
【請求項46】
請求項41記載の流体フィルタにおいて、
前記流体フィルタが、エンジン流体用のフィルタであることを特徴とする流体フィルタ。
【請求項47】
請求項41記載の流体フィルタにおいて、
前記流体フィルタが、油圧流体用のフィルタであることを特徴とする流体フィルタ。
【請求項48】
流体フィルタであって、
第1フィルタと;
第2フィルタと;
前記第1フィルタおよび前記第2フィルタを囲んでいるハウジングと;
第1端部のところに配置された導入口と;
前記第1端部のところに配置された第1導出口と;
前記導入口よりも下流側に配置された第2導出口と;
を具備していることを特徴とする流体フィルタ。
【請求項49】
請求項48記載の流体フィルタにおいて、
前記ハウジングが、容器とされていることを特徴とする流体フィルタ。
【請求項50】
請求項48記載の流体フィルタにおいて、
前記第2導出口が、前記容器上に配置されていることを特徴とする流体フィルタ。
【請求項51】
請求項48記載の流体フィルタにおいて、
前記ハウジングが、容器ボディを備え、
この容器ボディが、着脱可能な容器キャップに対して連結されることを特徴とする流体フィルタ。
【請求項52】
請求項51記載の流体フィルタにおいて、
前記第2導出口が、前記着脱可能な容器キャップ上に配置されていることを特徴とする流体フィルタ。
【請求項53】
請求項48記載の流体フィルタにおいて、
前記第1フィルタが、前記第2フィルタに対して径方向に離間されていることを特徴とする流体フィルタ。
【請求項54】
請求項48記載の流体フィルタにおいて、
前記流体フィルタが、トランスミッション流体用のフィルタであることを特徴とする流体フィルタ。
【請求項55】
請求項48記載の流体フィルタにおいて、
前記流体フィルタが、エンジン流体用のフィルタであることを特徴とする流体フィルタ。
【請求項56】
請求項48記載の流体フィルタにおいて、
前記流体フィルタが、油圧流体用のフィルタであることを特徴とする流体フィルタ。
【請求項57】
流体を濾過するための方法であって、
円筒形ハウジングを準備し;
このハウジング内に第1チューブ状フィルタを挿入し;
前記第1チューブ状フィルタに対して同軸的であるようにしつつ、前記ハウジング内に第2チューブ状フィルタを挿入し;
前記ハウジング上に、導入口を設け;
前記ハウジング上に、第1導出口および第2導出口を設け、この場合、前記第2導出口を、前記第1導出口よりも下流側に配置する;
ことを特徴とする方法。
【請求項58】
請求項57記載の方法において、
さらに、前記導入口を通して前記ハウジング内へと流体を案内することを特徴とする方法。
【請求項59】
請求項58記載の方法において、
さらに、
前記第1フィルタによって流体を濾過し、
その濾過済みの流体を、前記第1導出口を通して前記ハウジングから導出する、
ことを特徴とする方法。
【請求項60】
請求項59記載の方法において、
さらに、
前記流体の一部を、前記第2フィルタによって濾過するするように案内し、
その濾過済みの流体を、前記第2導出口を通して前記ハウジングから導出する、
ことを特徴とする方法。
【請求項61】
流体フィルタシステムであって、
流体を一次濾過することによって一次流体を生成するための一次濾過手段と;
前記流体を二次濾過することによって二次流体を生成するための二次濾過手段と;
前記一次流体を溜にまで搬送するための一次流体搬送手段と;
前記二次流体を前記溜にまで搬送するための二次流体搬送手段と;
を具備し、
前記一次濾過手段と前記二次濾過手段とが、互いに同軸的なものとされていることを特徴とする流体フィルタシステム。
【請求項62】
請求項61記載の流体フィルタシステムにおいて、
前記一次流体搬送手段が、前記二次流体搬送手段よりも下流側に配置されていることを特徴とする流体フィルタシステム。
【請求項63】
請求項61記載の流体フィルタシステムにおいて、
前記一次流体搬送手段が、エンジンに対して接続され、
前記二次流体搬送手段が、戻りラインまたはホースに対して接続されていることを特徴とする流体フィルタシステム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2007−192228(P2007−192228A)
【公開日】平成19年8月2日(2007.8.2)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2007−10462(P2007−10462)
【出願日】平成19年1月19日(2007.1.19)
【出願人】(304039652)エスピーエックス、コーポレーション (8)
【Fターム(参考)】