説明

回転角検出装置の製造方法

【課題】コンデンサに対する樹脂の流動によるストレスを低減する。
【解決手段】磁気検出部材44をインサートして樹脂で1次モールドすることによりセンサ本体40を形成する工程と、センサ本体40の取付ターミナル49に配線ターミナル54を連結する工程と、センサ本体40と配線ターミナル54とをインサートして樹脂で2次モールドすることによりセンサカバー30を形成する工程とを備える。センサ本体40の樹脂モールド部52に、配線ターミナル54の取付側に開口する空洞部53を形成する。配線ターミナル54にコンデンサ103を連結する。空洞部53にコンデンサ103を収容した状態で2次モールドを行う。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、回転角検出装置の製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
回転角検出装置の従来例(例えば、特許文献1参照)を述べる。図18は回転角検出装置のセンサ本体を示す断面図である。
図18に示すように、回転角検出装置のセンサ本体140は、2個の磁気検出部材142と、両磁気検出部材142をモールドすなわち埋設した樹脂モールド部152とを備えている。磁気検出部材142は、磁気の変化を検出するセンシング部145と、センシング部145の出力信号に基づいた演算を行って磁気の変化に応じた信号を出力する演算部146とを備えている。また、センシング部145と演算部146とはL字形状をなしている。両磁気検出部材142がセンシング部145を互いに重ねた状態で向かい合わせに配置されている。また、磁気検出部材142のリード端子147には取付ターミナル149が連結されている。取付ターミナル149の基端部(図18において縦片部)は、樹脂モールド部152にモールドされている。また、取付ターミナル149には雑音防止用のコンデンサ(チップコンデンサ)148が連結されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2008−8754号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
前記従来例におけるセンサ本体140によると、両磁気検出部材142をインサートして樹脂でモールドする際に、コンデンサ148に樹脂(溶融樹脂)の流動による多大なストレスが作用するおそれがあった。このことは、コンデンサ148に断線を招くおそれがあることからその改善が望まれている。
本発明が解決しようとする課題は、コンデンサに対する樹脂の流動によるストレスを低減することのできる回転角検出装置の製造方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
前記課題は、特許請求の範囲に記載された構成を要旨とする回転角検出装置の製造方法により解決することができる。
すなわち、請求項1に記載された回転角検出装置の製造方法によると、1次成形体の樹脂モールド部に形成した空洞部に、配線ターミナルに連結したコンデンサを収容した状態で2次モールドを行うことによって、コンデンサに対する樹脂の流動によるストレスを低減することができる。
【0006】
また、請求項2に記載された回転角検出装置の製造方法によると、1次モールドを行う際に、2個の磁気検出部材で囲まれる樹脂モールド部に空洞部を成形することによって、両磁気検出部材の間のスペースを利用してコンデンサをコンパクトに配置することができる。
【0007】
また、請求項3に記載された回転角検出装置の製造方法によると、リード形コンデンサのリード端子に形成された折り曲げ部の撓み変形を利用して、コンデンサ本体がリード端子の軸方向に変位可能とされる。したがって、2次モールドを行う際の樹脂の流動圧によって、コンデンサ本体がリード端子の折り曲げ部の撓み変形を利用してリード端子の軸方向に変位することで、コンデンサ本体に対する樹脂の流動によるストレスを吸収することができる。
【0008】
また、請求項4に記載された回転角検出装置の製造方法によると、1次成形体の樹脂モールド部の空洞部に形成された当接面にリード形コンデンサのコンデンサ本体が当接される。したがって、2次モールドを行う際の樹脂の流動によるコンデンサ本体の位置ずれを防止することができる。
【0009】
また、請求項5に記載された回転角検出装置の製造方法によると、発泡樹脂は、溶融樹脂の流動性が高く、金型内への樹脂の充填にかかる流動圧を低減することができる。したがって、1次モールドする樹脂を発泡樹脂とすることにより、磁気検出部材に対する樹脂(溶融樹脂)の流動によるストレスを低減することができる。
【0010】
また、請求項6に記載された回転角検出装置の製造方法によると、発泡樹脂は、溶融樹脂の流動性が高く、金型内への樹脂の充填にかかる流動圧を低減することができる。したがって、2次モールドする樹脂を発泡樹脂とすることにより、コンデンサに対する樹脂(溶融樹脂)の流動によるストレスを低減することができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】一実施例に係るスロットル制御装置を示す断面図である。
【図2】スロットルギヤの周辺部を示す断面図である。
【図3】センサカバーを示す斜視図である。
【図4】センサ本体を示す正面図である。
【図5】センサ本体を示す平面図である。
【図6】センサ本体を示す平断面図である。
【図7】配線ターミナル付きセンサ本体を示す正面図である。
【図8】配線ターミナル付きセンサ本体を示す背面図である。
【図9】配線ターミナル付きセンサ本体を示す平断面図である。
【図10】配線ターミナル付きセンサ本体を示す側断面図である。
【図11】配線ターミナルとセンサ本体を分解して示す斜視図である。
【図12】センサ本体の製造に係る金型を示す断面図である。
【図13】金型と磁気検出部材とを分解して示す断面図である。
【図14】図13のXIV−XIV線矢視断面図である。
【図15】センサカバーの製造に係る金型を示す断面図である。
【図16】変更例1に係る配線ターミナル付きセンサ本体を示す断面図である。
【図17】変更例2に係るセンサ本体を示す断面図である。
【図18】従来例に係る回転角検出装置のセンサ本体を示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、本発明を実施するための形態について図面を用いて説明する。
【実施例】
【0013】
本発明の一実施例を説明する。本実施例は、自動車等の車両に搭載される電子制御式のスロットル制御装置におけるスロットルバルブの回転角すなわち開度を検出するスロットルポジションセンサとして用いられる回転角検出装置について例示する。説明の都合上、スロットル制御装置から説明する。図1はスロットル制御装置を示す断面図である。なお、スロットル制御装置については、図1における上下左右を基準として説明を行う。
【0014】
図1に示すように、スロットル制御装置10は、スロットルボデー12を備えている。スロットルボデー12は、例えば樹脂製で、ボア壁部14とモータハウジング部17とを一体に有している。ボア壁部14は、図1において紙面表裏方向に延びる中空円筒状に形成されている。ボア壁部14内に、吸気通路としてのボア13が形成されている。ボア壁部14の上流側がエアクリーナ(図示省略)と接続され、その下流側がインテークマニホールド(図示省略)と接続される。また、ボア壁部14には、ボア13を径方向すなわち左右方向に横切る金属製のスロットルシャフト16が設けられている。スロットルシャフト16は、ボア壁部14の左右両側部に設けられた軸受部15に対してそれぞれ軸受(符号省略)を介して回転可能に支持されている。また、スロットルシャフト16には、円板状をなすバタフライバルブ式のスロットルバルブ18がスクリュ18sにより締着されている。スロットルバルブ18は、スロットルシャフト16と一体で回転することにより、ボア13を開閉する。
【0015】
前記スロットルシャフト16の右端部は、右側の軸受部15を貫通している。そして、スロットルシャフト16の右端部には、スロットルギヤ22が同軸上に回り止め状態で取付けられている。スロットルギヤ22は、例えば樹脂製で、二重円筒状をなす内筒部22eと外筒部22fとを有している。外筒部22fの外周部には、扇形のギヤ部22wが形成されている。また、スロットルギヤ22と、スロットルギヤ22に対面する前記スロットルボデー12の右側面との間には、コイルスプリングからなるバックスプリング26が設けられている。バックスプリング26は、スロットルギヤ22を常に閉じる方向へ付勢している。なお、バックスプリング26は、スロットルギヤ22の外筒部22f及び右側の軸受部15に嵌合されている。
【0016】
前記スロットルボデー12のモータハウジング部17は、右方に開口しかつ前記スロットルシャフト16に平行する有底円筒状に形成されている。モータハウジング部17内には、例えばDCモータ等からなる駆動モータ28が設置されている。駆動モータ28は、自動車等のアクセルペダルの踏み込み量等に基づいて、エンジンコントロールユニットECU(図示省略)から出力される信号により出力回転軸(図示省略)が回転駆動される。また、駆動モータ28の出力回転軸は図1において右方に突出されており、その出力回転軸にピニオンギヤ29が設けられている。また、スロットルボデー12の右側面には、スロットルシャフト16と平行するカウンタシャフト23が設けられている。カウンタシャフト23には、カウンタギヤ24が回転可能に支持されている。カウンタギヤ24はギヤ径の異なる二つのギヤ部24a,24bを有している。大径側のギヤ部24aは、前記ピニオンギヤ29と噛合されている。また、小径側のギヤ部24bは、前記スロットルギヤ22(詳しくはギヤ部22w)と噛合されている。このため、駆動モータ28の回転駆動力は、ピニオンギヤ29、カウンタギヤ24、スロットルギヤ22を介してスロットルシャフト16に伝達される。これにより、スロットルバルブ18がボア13内で回転すなわち開閉されることで、ボア13を流れる吸入空気量が調節される。なお、ピニオンギヤ29、カウンタギヤ24、スロットルギヤ22により減速ギヤ機構が構成されている。
【0017】
前記スロットルギヤ22の内筒部22eの内周部には、円筒状をなすヨーク43、及び、ヨーク43の内側に配置された一対の永久磁石41が一体的に設けられている(図2参照)。また、一対の永久磁石41は、例えばフェライト磁石からなり、相互間に略平行な磁界が発生するように平行着磁されている。また、ヨーク43は、磁性材料からなり、内筒部22eに埋設されている。なお、図2はスロットルギヤの周辺部を示す断面図である。
【0018】
図1に示すように、前記スロットルボデー12の右側面には、前記減速ギヤ機構(ピニオンギヤ29、カウンタギヤ24及びスロットルギヤ22)等を覆うカバー30が取付けられている。カバー30(以下、「センサカバー」という)は、例えば樹脂製で、スロットルギヤ22の回転角すなわちスロットルバルブ18の開度を検出するためのセンサ本体40がインサート成形(1次モールド)により一体化されている(図3参照)。なお、図3はセンサカバーを示す斜視図である。
【0019】
前記センサ本体40は、円柱状をなしており、その基部が前記センサカバー30のカバー本体を形成する樹脂モールド部31にモールド(2次モールド)により埋設され、その先端部が樹脂モールド部31の内側面に露出されている(図2及び図3参照)。センサ本体40の先端部は、前記スロットルギヤ22の内筒部22e内に対して、同軸状にかつ遊嵌状に挿入されている(図2参照)。したがって、センサ本体40は、スロットルギヤ22の永久磁石41及びヨーク43に対して非接触の関係をなしている。なお、スロットルギヤ22は本明細書でいう「回転側部材」に相当する。また、センサカバー30は本明細書でいう「固定側部材」に相当する。また、永久磁石41及びヨーク43を備えたスロットルギヤ22と、センサ本体40を備えたセンサカバー30とによって、本明細書でいう「回転角検出装置」が構成されている。
【0020】
次に、センサ本体40を説明する。図4はセンサ本体を示す正面図、図5は同じく平面図、図6は同じく平断面図である。なお、説明の都合上、センサ本体40については、先端部側(図5及び図6において下側)を前側とし、基部側(図5及び図6において上側)を後側として説明を行う。
図6に示すように、センサ本体40は、2個の磁気検出部材44と、両磁気検出部材44をモールド(1次モールド)により埋設した円柱状の樹脂モールド部52とを備えている。また、センサ本体40は、前記スロットルギヤ22(図2参照)の回転にともなう磁気の変化を検出するもので、フェイルセーフを考慮して磁気検出部材44を2個使用し、仮にどちらかの磁気検出部材44が故障したとしても残りの磁気検出部材44で検出機能を確保できるように構成されている。
【0021】
図6に示すように、磁気検出部材44は、例えばMR素子と呼ばれる磁気抵抗素子を備えたセンサICであって、センシング部45に複数の連結端子46を介して演算部47が接続されている。センシング部45は、樹脂製の直方体状のピース45aに磁気抵抗素子からなるチップ45bを内蔵している。また、演算部47は、樹脂製の直方体状のピース47aに図示しない半導体集積回路(IC)を内蔵している。センシング部45と演算部47とは、センシング部45の短手方向の一端面と演算部47の長手方向の一端面との間に架設された複数の連結端子46によって電気的に接続されている。また、複数の連結端子46はL字状に折り曲げられている。これによって、センシング部45と演算部47とがL字形状をなしている。また、演算部47の長手方向の他端部(後端面)には、複数(例えば、3本)のリード端子48の一端部(基端部)が接続されている。なお、説明の都合上、磁気検出部材44において、センシング部45と演算部47とのなす内角側を内側といい、その外角側を外側という。また、演算部47の長手方向と同方向を磁気検出部材44の長手方向といい、演算部47の短手方向(図6において紙面表裏方向)と同方向を磁気検出部材44の幅方向という。
【0022】
前記センシング部45のチップ45bは、金属製の長細板状の支持板45c上の中央部に設置されている。支持板45cは、その長手方向をセンシング部45の幅方向(図6において紙面表裏方向)に向けた状態で前記ピース45aに埋設されている。支持板45cの長手方向の両端部は、ピース45aの幅方向の両側面から突片状に突出されている(図4及び図5参照)。また、センシング部45は、その板厚方向(図6において上下方向)の両側面が前記スロットルギヤ22の軸線に対して直角をなすように配置されるとともに、チップ45bが前記樹脂モールド部52の軸線上に配置されている。また、前記スロットルボデー12にセンサカバー30が取付けられた状態(図1参照)では、センシング部45のチップ45bが前記スロットルギヤ22の一対の永久磁石41の間においてスロットルシャフト16の軸線上に位置されるようになっている。これにより、センシング部45(詳しくはチップ45b)は、一対の永久磁石41の間に発生する磁気の変化すなわち磁界の方向を検出可能となっている。
【0023】
前記演算部47(詳しくは半導体集積回路(IC))には、前記センシング部45によって検出された検出結果(出力信号)が連結端子46を介して出力される。演算部47は、センシング部45の出力信号に基づいた演算を行って磁界の方向に応じた信号を出力する。演算部47の出力した信号に基づいて、前記エンジンコントロールユニットECU(図示省略)が前記スロットルギヤ22の回転角すなわち前記スロットルバルブ18の開度を検出する。また、演算部47は、スロットルギヤ22の回転角に対応するリニアな電圧信号を出力できるようにプログラムされている。
【0024】
図6に示すように、前記2個の磁気検出部材44は、左右方向に向かい合わせでかつ前記センシング部45を互いに前後(図6において上下)に重ねた状態に配置されている。両センシング部45のチップ45bは、前記樹脂モールド部52の軸線上において、対向する位置関係をもって配置されている。また、両センシング部45の支持板45cは、前後方向(図6において上下方向)に整列されている。また、両磁気検出部材44の演算部47は、左右方向に所定間隔を隔てて平行状に配置されている。
【0025】
前記演算部47の各リード端子48は、基部と先端部とが段違い状をなすように折り曲げられている。これにより、リード端子48の先端部(図6において上端部)が内側に片寄せられている。各リード端子48の先端部の内側には、L型の取付ターミナル49の一方の片部(「基端部」という)がそれぞれ溶接等により連結されている。これとともに、両取付ターミナル49の他方の片部(「先端部」という)が樹脂モールド部52の後端部から相反方向すなわち外側方に向けて突出されている。なお、取付ターミナル49(詳しくは先端部)により、本明細書でいう「磁気検出部材の接続端子」が構成されている。
【0026】
前記樹脂モールド部52は、化学発泡樹脂により円柱状に形成されている。樹脂モールド部52には、前記両磁気検出部材44(センシング部45、各連結端子46、演算部47及び各リード端子48)とともに両磁気検出部材44の各リード端子48と各取付ターミナル49との接続部すなわち連結部が埋設されている。また、両磁気検出部材44で囲まれる樹脂モールド部52には、空洞部53が形成されている。空洞部53は、樹脂モールド部52の後端面(図6において上端面)に開口する凹所内に形成されている。これにより、両磁気検出部材44で囲まれる樹脂モールド部52(特に演算部47の内側の樹脂モールド部)が演算部47の長手方向(図6において上下方向)に均肉化されている。すなわち、両磁気検出部材44の演算部47の内側の樹脂モールド部52における左右方向の肉厚t1が前後方向に均等化されている。また、両磁気検出部材44の演算部47の外側の樹脂モールド部52における左右方向の肉厚t2が、演算部47の長手方向(前後方向)に均等化されている。また、樹脂モールド部52の肉厚t1と肉厚t2とは同等化されている。また、空洞部53には、その内壁面に両磁気検出部材44の取付ターミナル49の基端部の内側面が露出されている。また、樹脂モールド部52の後端面(図6において上端面)は、本明細書でいう「配線ターミナルの取付側」に相当する。また、空洞部53を形成する凹所(内壁面)は、左右方向の横幅よりも上下方向(図6において紙面表裏方向)の縦幅を大きくする段付角筒状に形成されており、開口端面と平行をなす段付面101を有している。なお、センサ本体40は本明細書でいう「1次成形体」に相当する。また、段付面101は本明細書でいう「当接面」に相当する。
【0027】
前記センサ本体40の各取付ターミナル49の先端部にはそれぞれ配線ターミナル54の一端部(基端部)が溶接等により連結される(図7〜図10参照)。なお、図7において、配線ターミナル54(符号、(a)を付す)は電源用、配線ターミナル54(符号、(b)を付す)は接地用、配線ターミナル54(符号、(c)を付す)及び配線ターミナル54(符号、(d)を付す)はそれぞれ信号出力用となっている。なお、図7は配線ターミナル付きセンサ本体を示す正面図、図8は同じく背面図、図9は同じく平断面図、図10は同じく側断面図、図11は配線ターミナルとセンサ本体を分解して示す斜視図である。
【0028】
図8に示すように、電源用配線ターミナル54(a)と接地用配線ターミナル54(b)の基端部は線対称状に形成されている。配線ターミナル54(a),54(b)の基端部の相互間には、雑音防止用のコンデンサ103が連結されている。コンデンサ103は、コンデンサ(詳しくはアキシャルリード形コンデンサ)からなり、コンデンサ本体104と、上下2本のリード端子105とを有している(図11参照)。図10に示すように、両リード端子105の先端部は相反方向へ向けてL字状に折り曲げられている。コンデンサ103は、両配線ターミナル54(a),54(b)の基端部の相互間にその後方から前方(図10において左方から右方)へ向けてコンデンサ本体104を挿通した状態で、両リード端子105の先端部が両配線ターミナル54(a),54(b)の基端部の後面(図10において左面)に溶接等により連結されている。
【0029】
前記コンデンサ103は、前記センサ本体40の各取付ターミナル49に対する配線ターミナル54の連結に先立って、両配線ターミナル54(a),54(b)に連結されている。そして、センサ本体40の各取付ターミナル49に対する配線ターミナル54の連結に際して、コンデンサ103がセンサ本体40の樹脂モールド部52の空洞部53に収容されている(図9及び図10参照)。また、コンデンサ103のコンデンサ本体104の先端(図10において右端)は空洞部53の段付面101に近接又は当接されている。
【0030】
また、前記センサ本体40の各取付ターミナル49に対する各配線ターミナル54の連結前においては、隣り合う配線ターミナル54の間が連結部57(図8参照)により相互に連結されており、計4本の配線ターミナル54が一体をなしている。この状態で、両配線ターミナル54(a),54(b)に前記コンデンサ103が連結される。そして、センサ本体40の各取付ターミナル49に対する各配線ターミナル54の連結後において連結部57が切除されることにより各配線ターミナル54が独立したターミナルとして形成されている。また、配線ターミナル54とセンサ本体40とより、配線ターミナル付きセンサ本体(符号、107を付す)が構成されている。
【0031】
前記配線ターミナル付きセンサ本体107(図7〜図10参照)は、前記センサカバー30にインサート成形(2次モールド)により一体化される(図3参照)。センサ本体40の基部はセンサカバー30の樹脂モールド部31に埋設され、その先端部は樹脂モールド部31の内側面に露出される。これとともに、樹脂モールド部31には、センサ本体40の各取付ターミナル49と各配線ターミナル54との連結部、及び、各配線ターミナル54の先端部(端子部)54aを除いた大半の部分が埋設される。また、コンデンサ103は、センサ本体40の樹脂モールド部52の空洞部53に収容された状態で樹脂モールド部31に埋設される(図2参照)。また、各配線ターミナル54の端子部54a(図7参照)は、樹脂モールド部31に形成されたコネクタ部55(図3参照)内に露出される。コネクタ部55には、前記エンジンコントロールユニットECU側の外部コネクタ(図示省略)が接続されるようになっている。これにより、両磁気検出部材44の演算部47(図2参照)から出力された信号がエンジンコントロールユニットECUに入力される。また、樹脂モールド部31の内側面に露出されたセンサ本体40の樹脂モールド部52の先端部の外表面は、防湿材でコーティングするとよい。なお、センサカバー30は本明細書でいう「2次成形体」に相当する。
【0032】
前記樹脂モールド部31は、前記センサ本体40の樹脂モールド部(発泡樹脂)52とは別の樹脂で形成されている。すなわち、樹脂モールド部(発泡樹脂)52を形成する発泡樹脂は、樹脂モールド部31を形成する樹脂の材料に発泡剤を加えた材料からなる。また、樹脂モールド部31の材料としては、例えばポリブチレンテレフタレート(PBT)樹脂が使用される。その場合、樹脂モールド部(発泡樹脂)52の材料としては、ポリブチレンテレフタレート(PBT)樹脂に発泡剤を加えたものが使用される。
【0033】
次に、前記センサ本体40の製造方法すなわち樹脂モールド部52の成形方法について説明する。なお、図12はセンサ本体の製造に係る金型を示す断面図、図13は金型と磁気検出部材とを分解して示す断面図、図14は図13のXIV−XIV線矢視断面図である。
まず、磁気検出部材44を発泡樹脂でインサート成形(1次モールド)する成形型いわゆる金型を説明する。図13に示すように、金型60は、下型62と上型64とから構成されている。下型62は、前記樹脂モールド部52(図4〜図6参照)の前端面及び外周面を成形する型で、有底円筒状の成形凹部63を備えている。また、上型64は、樹脂モールド部52の後端面及び空洞部53(図6参照)を成形する型で、下端面すなわち型合わせ面には凸部65が突出されている。
【0034】
前記下型62の成形凹部63の両側壁(磁気検出部材44の幅方向(図13において紙面表裏方向)に対応する両側壁)には、L字状の位置決め部66が成形凹部63の軸線を中心として点対称状に設けられている(図14参照)。図13に示すように、位置決め部66は、両磁気検出部材44のセンシング部45の支持板45cの両端部と係合可能に形成されている。各位置決め部66は、前側のセンシング部45の支持板45cの端部の前側面(図13において下側面)に当接する水平状の第1段面66aと、両センシング部45の支持板45cの端部の一方(支持板45cの短手方向の一方)の側端面(図6において左端面)に当接する垂直状の第2段面66bと、磁気検出部材44の支持板45cの長手方向の端面に当接する垂直状の第3段面66cとを有している(図14参照)。また、下型62の上端面すなわち型合わせ面には、両取付ターミナル49の先端部を嵌合する凹部67が形成されている(図13参照)。
【0035】
前記下型62の成形凹部63の一側壁(磁気検出部材44の幅方向に対応する一方の側壁)には、左右一対のゲート68が設けられている。ゲート68は、両磁気検出部材44のリード端子48の先端部の外側近くにおける幅方向の側方位置に設定されている(図12参照)。
【0036】
続いて、前記金型60を使用して磁気検出部材44を発泡樹脂でインサート成形(1次モールド)する手順を説明する。
金型60の型開き状態(図13参照)において、前記下型62の成形凹部63内に右側の磁気検出部材44が配置される。右側の磁気検出部材44のセンシング部45の支持板45cの両端部が両位置決め部66の各第1段面66a、第2段面66b及び第3段面66c(図13及び図14参照)にそれぞれ当接される。これによって、右側の磁気検出部材44のセンシング部45が位置決め状態で支持される(図12参照)。また、右側の磁気検出部材44の各取付ターミナル49の先端部が右側の各凹部67にそれぞれ嵌合されることによって、右側の磁気検出部材44が位置決め状態に支持される。
【0037】
そして、下型62の成形凹部63内に左側の磁気検出部材44が右側の磁気検出部材44と向かい合わせをなすように配置される。左側の磁気検出部材44のセンシング部45が右側の磁気検出部材44のセンシング部45に積層状に重ねられる。これとともに、左側の磁気検出部材44のセンシング部45の支持板45cの両端部が両位置決め部66の第2段面66b及び第3段面66c(図13及び図14参照)にそれぞれ当接される。これによって、左側の磁気検出部材44のセンシング部45が位置決め状態で支持される(図12参照)。また、左側の磁気検出部材44の各取付ターミナル49の先端部が左側の各凹部67にそれぞれ嵌合されることによって、左側の磁気検出部材44が位置決め状態に支持される。
【0038】
上記したように、両磁気検出部材44が下型62にセットされた後、金型60が型締めすなわち下型62と上型64が型閉じされる(図12参照)。これにより、下型62の成形凹部63の開口端面が上型64で閉鎖されることにより密閉状のキャビティ70が形成される。これととともに、両磁気検出部材44の取付ターミナル49の先端部が下型62(詳しくは各凹部67の底面)と上型64と間に挟まれた状態で支持される。また、両磁気検出部材44の取付ターミナル49の基端部の内側面が上型64の凸部65の両側面にそれぞれ当接される。このように、両磁気検出部材44の各取付ターミナル49の先端部を金型60で保持することにより、インサート成形(1次モールド)時の発泡樹脂(溶融樹脂)の流動による両磁気検出部材44の位置ずれを防止することができる。
【0039】
その後、下型62の両ゲート68からキャビティ70内に発泡樹脂(溶融樹脂)が射出されることにより、両磁気検出部材44をモールド(1次モールド)する樹脂モールド部52が成形される。このとき、発泡樹脂(溶融樹脂)が両磁気検出部材44の演算部47の内外両側面に沿ってほぼ均等に流動されることで、その流動によって磁気検出部材44に加わる応力が均等化される。また、上型64の凸部65によって樹脂モールド部52に空洞部53が形成される(図6参照)。また、樹脂モールド部52の成形後の冷却により発泡樹脂(溶融樹脂)が固化した後、金型60が型開きされて、下型62から製品すなわちセンサ本体40が取出される。
【0040】
前記したように製造されたセンサ本体40の取付ターミナル49に対して各配線ターミナル54が連結されることによって、配線ターミナル付きセンサ本体107が構成される(図7〜図10参照)。このとき、予め両配線ターミナル54(a),54(b)に連結されたコンデンサ103がセンサ本体40の樹脂モールド部52の空洞部53に収容される(図9及び図10参照)。
【0041】
次に、前記センサカバー30の製造方法すなわち樹脂モールド部31の成形方法について説明する。なお、図15はセンサカバーの製造に係る金型を示す断面図である。
まず、配線ターミナル付きセンサ本体107を樹脂でインサート成形(2次モールド)する成形型いわゆる金型を説明する。
図15に示すように、金型110は、下型112と上型114とから構成されている。下型112は、前記樹脂モールド部31(図3参照)の内側面を成形する型で、センサ本体40の樹脂モールド部52の先端部(図15において下半部)を嵌合する有底円筒状の嵌合凹部113を備えている。また、上型114は、樹脂モールド部31の外側面を成形する型である。なお、上型114は、コネクタ部55(図3参照)を成形するためのスライド型(図示省略)を備えている。
【0042】
続いて、前記金型110を使用して配線ターミナル付きセンサ本体107を樹脂でインサート成形(2次モールド)する手順を説明する。
金型110(図15参照)の型開き状態において、前記下型112の嵌合凹部113内に配線ターミナル付きセンサ本体107の樹脂モールド部52の先端部が嵌合される。これとともに、各配線ターミナル54が所定位置に位置決めされる。
【0043】
上記したように、下型112に配線ターミナル付きセンサ本体107がセットされた後、金型110が型締めすなわち下型112と上型114(スライド型を含む)が型閉じされる(図15参照)。これにより、下型112と上型114との間に密閉状のキャビティ116が形成される。
その後、下型112または上型114に設けられているゲート(図示省略)から樹脂(溶融樹脂)がキャビティ116内に射出されることにより、配線ターミナル付きセンサ本体107をモールド(2次モールド)する樹脂モールド部31が成形される。また、樹脂モールド部31の成形後の冷却により樹脂(溶融樹脂)が固化した後、金型110が型開きされて、下型112から製品すなわちセンサカバー30が取出される。
【0044】
前記した回転角検出装置の製造方法によると、センサ本体40の樹脂モールド部52に形成した空洞部53に、配線ターミナル54にリード端子48を連結したコンデンサ103を収容した状態でセンサカバー30の樹脂モールド部31にかかる2次モールドを行う。したがって、コンデンサ103に対する樹脂(溶融樹脂)の流動によるストレスを低減することができる。
【0045】
また、センサカバー30の樹脂モールド部31にかかる2次モールドを行う際に、センサ本体40の樹脂モールド部52の空洞部53に形成した段付面101にコンデンサ103のコンデンサ本体104を近接又は当接させておくことにより、段付面101によりコンデンサ103のコンデンサ本体104を受け止めることができる。したがって、樹脂(溶融樹脂)の流動によるコンデンサ本体104の位置ずれを防止することができる。このことは、コンデンサ本体104に対する樹脂(溶融樹脂)の流動による断線の防止に有効である。
【0046】
また、センサ本体40の樹脂モールド部52にかかる1次モールドを行う際に、両磁気検出部材44で囲まれる樹脂モールド部52に空洞部53を成形する。したがって、両磁気検出部材44の間のスペースを利用してコンデンサ103をコンパクトに配置することができる。
【0047】
また、センサ本体40の樹脂モールド部52にかかる1次モールドする樹脂を発泡樹脂とすることで、樹脂(溶融樹脂)の流動圧が低圧化される。したがって、磁気検出部材44に対する樹脂(溶融樹脂)の流動によるストレスを低減することができる。また、発泡樹脂(樹脂モールド部52)が化学発泡樹脂であるため、一般的な射出成形機を用いて、磁気検出部材44をモールドする樹脂モールド部52を成形することができる。また、樹脂モールド部52が樹脂モールド部31でモールドされ、樹脂モールド部52が樹脂モールド部31の材料に発泡剤を加えた材料からなる。したがって、樹脂モールド部52と樹脂モールド部31との基本的特性を同一化することができる。
【0048】
また、センサカバー30の樹脂モールド部31にかかる2次モールドする樹脂を発泡樹脂に代えることにより、樹脂(溶融樹脂)の流動圧を低圧化し、コンデンサ103に対する樹脂(溶融樹脂)の流動によるストレスを低減することができる。この場合も、発泡樹脂は化学発泡樹脂であるとよい。
【0049】
[変更例1]
図16は配線ターミナル付きセンサ本体を示す断面図である。
図16に示すように、本変更例は、前記実施例におけるコンデンサ103のリード端子105の基部に、リード端子105の軸方向(図16において左右方向)にコンデンサ本体104を変位可能とする波形状の折り曲げ部106を形成したものである。この場合、センサ本体40の樹脂モールド部52の空洞部53にコンデンサ103を収容した際に、コンデンサ本体104の先端(図16において右端)が空洞部53の段付面101に所定量離れた状態にしておく。
【0050】
本変更例によると、コンデンサ103のリード端子105に形成された折り曲げ部106の撓み変形を利用して、コンデンサ本体104がリード端子105の軸方向に変位可能とされる。したがって、センサカバー30の樹脂モールド部31にかかる2次モールドを行う際の樹脂(溶融樹脂)の流動によるストレスがコンデンサ本体104に作用したとしても、コンデンサ本体104がリード端子105の折り曲げ部106の撓み変形を利用してリード端子105の軸方向に変位することで、コンデンサ本体104に対する樹脂(溶融樹脂)の流動によるストレスを吸収することができる。このことは、コンデンサ本体104に対する樹脂(溶融樹脂)の流動による断線の防止に有効である。
【0051】
また、コンデンサ本体104がリード端子105の折り曲げ部106の撓み変形によるコンデンサ本体104の変位が所定量になると、センサ本体40の樹脂モールド部52の空洞部53に形成した段付面101によりコンデンサ103のコンデンサ本体104を受け止めることができる。したがって、樹脂(溶融樹脂)の流動によるコンデンサ本体104の位置ずれを防止することができる。
【0052】
また、前記変更例では、センサ本体40の樹脂モールド部52の空洞部53にコンデンサ103を収容した際に、コンデンサ本体104の先端(図16において右端)が空洞部53の段付面101に所定量離れた状態にしたが、コンデンサ本体104の先端(図16において右端)が空洞部53の段付面101に当接した状態とすることもできる。
【0053】
[変更例2]
図17はセンサ本体を示す断面図である。
本実施例は、図17に示すように、前記実施例(図6参照)における取付ターミナル49を省略し、磁気検出部材44のリード端子48の先端部(符号、48aを付す)を樹脂モールド部52の後端面上に突出したものである。リード端子48の先端部48aは、外方へ向けてL字状に折り曲げられている。なお、磁気検出部材44のリード端子48の先端部48aが本明細書でいう「磁気検出部材の接続端子」に相当する。また、リード端子48の基端部(演算部47寄りの端部を除く)の内側面は、空洞部53に露出されている。
本実施例によると、磁気検出部材44のリード端子48に、発泡樹脂の樹脂モールド部52から突出する取付ターミナル49(図6参照)を連結する必要がない。したがって、前記実施例と比べて、取付ターミナル49に係る部品点数を削減し、部品コストを低減することができる。また、磁気検出部材44のリード端子48に対する取付ターミナル49の溶接等の連結工程を削減し、生産性を向上することができる。
【0054】
本発明は上記した実施例に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲における変更が可能である。例えば、前記実施例では、スロットル制御装置10のスロットルバルブ18の開度を検出する回転角検出装置を例示したが、スロットル制御装置10以外の種々の回転側部材の回転角を検出する回転角検出装置としても本発明を適用することができる。また、前記実施例では、電子制御式のスロットル制御装置10を例示したが、アクセルペダルの操作によりリンク、ケーブル等を介してスロットルバルブ18を機械的に開閉する機械式のスロットル制御装置にも本発明を適用することができる。また、前記実施例では、磁気検出部材44としてセンサICを使用する例を示したが、磁気検出部材としてホール素子、ホールIC等を使用することも可能である。また、前記実施例の磁気検出部材44は、一対の永久磁石41の間の磁界の方向に基づいてスロットルギヤ22の回転角を検出するものであるが、一対の永久磁石41の間の磁界の強さに基づいてスロットルギヤ22の回転角を検出するものでもよい。また、前記実施例では、センシング部45と演算部47とを備えた磁気検出部材44を使用したが、センシング部45と演算部47とが1つのピース内に一体化された磁気検出部材、センシング部45のみの磁気検出部材を使用することも可能である。また、前記実施例では磁気検出部材44を2個使用したが、磁気検出部材44を1個だけ使用することもできる。また、コンデンサ148には、リード形コンデンサの他、チップコンデンサを用いることも可能である。また、磁気検出部材44をモールドする樹脂モールド部52は発泡樹脂に限定されない。
【符号の説明】
【0055】
10…スロットル制御装置
12…スロットルボデー
13…ボア(吸気通路)
18…スロットルバルブ
22…スロットルギヤ(回転側部材)
30…センサカバー(2次成形体)
31…樹脂モールド部
40…センサ本体(1次成形体)
44…磁気検出部材
45…センシング部
47…演算部
48…リード端子
49…取付ターミナル
52…樹脂モールド部
53…空洞部
54…配線ターミナル
60…金型
65…凸部
101…段付面(当接面)
103…コンデンサ
104…コンデンサ本体
105…リード端子
106…折り曲げ部


【特許請求の範囲】
【請求項1】
回転側部材の回転にともなう磁気の変化を検出する磁気検出部材をインサートして樹脂で1次モールドすることにより1次成形体を形成する工程と、
前記1次成形体の接続端子に配線ターミナルを連結する工程と、
前記配線ターミナル付き1次成形体をインサートして樹脂で2次モールドすることにより2次成形体を形成する工程と
を備え、
前記1次成形体の樹脂モールド部に前記配線ターミナルの取付側に開口する空洞部を形成し、
前記配線ターミナルにコンデンサを連結し、
前記1次成形体の樹脂モールド部の空洞部に前記コンデンサを収容した状態で前記2次モールドを行う
ことを特徴とする回転角検出装置の製造方法。
【請求項2】
請求項1に記載の回転角検出装置の製造方法であって、
前記磁気検出部材は、磁気の変化を検出するセンシング部と、そのセンシング部の出力信号に基づいた演算を行って磁気の変化に応じた信号を出力する演算部とを備え、前記センシング部と前記演算部とがL字形状をなしており、
前記磁気検出部材を2個使用し、両磁気検出部材が前記センシング部を互いに重ねた状態で向かい合わせに配置された状態で前記1次モールドを行う際に、前記両磁気検出部材で囲まれる樹脂モールド部に空洞部を成形する
ことを特徴とする回転角検出装置の製造方法。
【請求項3】
請求項1又は2に記載の回転角検出装置の製造方法であって、
前記コンデンサにリード形コンデンサを用い、
前記コンデンサのリード端子に、コンデンサ本体をリード端子の軸方向に変位可能とする折り曲げ部を形成したことを特徴とする回転角検出装置の製造方法。
【請求項4】
請求項1又は2に記載の回転角検出装置の製造方法であって、
前記コンデンサにリード形コンデンサを用い、
前記1次成形体の樹脂モールド部の空洞部に、前記コンデンサのコンデンサ本体が当接する当接面を形成したことを特徴とする回転角検出装置の製造方法。
【請求項5】
請求項1〜4のいずれか1つに記載の回転角検出装置の製造方法であって、
前記1次モールドする樹脂を発泡樹脂とすることを特徴とする回転角検出装置の製造方法。
【請求項6】
請求項1〜5のいずれか1つに記載の回転角検出装置の製造方法であって、
前記2次モールドする樹脂を発泡樹脂とすることを特徴とする回転角検出装置の製造方法。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【公開番号】特開2011−106850(P2011−106850A)
【公開日】平成23年6月2日(2011.6.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−259650(P2009−259650)
【出願日】平成21年11月13日(2009.11.13)
【出願人】(000116574)愛三工業株式会社 (1,018)
【Fターム(参考)】