説明

回転電機

【課題】従来の構成に比べ、簡易、且つ、小型な構成でその特性を変化させることができる回転電機を提供する。
【解決手段】永久磁石を備えた回転子と電機子コイルを備えた固定子を有する回転電機において、回転子及び固定子の一部を構成する部材であって、永久磁石による磁束及び電機子コイルによる磁束が鎖交する主磁束の磁路となる磁路構成部材と、磁路構成部材に対し、該磁路と交差する方向の応力を付与する応力発生部21とを有する。応力発生部21は、磁路構成部材(ステータコア13)の主磁束磁路に応力を付与し、ロータ12の回転駆動状態に応じて応力を変化させることができ、ロータ12の回転数が高くなる程、応力を大きくする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、回転電機に関し、特に、その特性を変化させることができる回転電機に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、モータの特性を変えるため、エアギャップ部を変化させる可変機構を設けて磁気抵抗を変化させたり、磁束短絡部材を用いて鎖交磁束を変化させることが知られている。
このようなものとして、例えば、「回転電機用ロータ」(特許文献1参照)がある。この「回転電機用ロータ」は、高回転時の誘導起電力を抑制するために、磁束短絡機構を設けて鎖交磁束を変化させることにより回転電機の特性を変化させている。
【特許文献1】特開2004−343842号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、従来の磁束短絡機構を設けて鎖交磁束を変化させる構成においては、一般的な回転電機に比べ、磁束短絡機構が複雑、且つ、大型化してしまうことが避けられなかった。
この発明の目的は、従来の構成に比べ、簡易、且つ、小型な構成でその特性を変化させることができる回転電機を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0004】
上記目的を達成するため、この発明に係る回転電機は、永久磁石を備えた回転子と電機子コイルを備えた固定子を有する回転電機において、回転子及び固定子の一部を構成する部材であって、永久磁石による磁束及び電機子コイルによる磁束が鎖交する主磁束の磁路となる磁路構成部材と、磁路構成部材に対し、磁路と交差する方向に応力を付与する応力付与手段と、を有することを特徴としている。
【発明の効果】
【0005】
この発明によれば、永久磁石を備えた回転子と電機子コイルを備えた固定子を有する回転電機は、応力付与手段により、永久磁石による磁束及び電機子コイルによる磁束が鎖交する主磁束の磁路となる磁路構成部材に対し、当該磁路と交差する方向に応力が付与される。この結果、従来の構成に比べ、簡易、且つ、小型な構成で回転電機の特性を変化させることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0006】
以下、この発明を実施するための最良の形態について図面を参照して説明する。
図1は、この発明の一実施の形態に係る回転電機の説明図である。図1に示すように、永久磁石を用いた回転電機である電動機(永久磁石モータ)10は、固定子(ステータ)11と回転子(ロータ)12を備えており、ステータ11とロータ12の対向面が、ロータ12の中心軸(回転軸)方向に対して平行に配置され、ロータ12とステータ11の間にエアギャップを有している。
ステータ11は、円環状に形成されたステータコア13(磁路構成部材)と、ステータコア13のティース13aに巻き付けられた電機子コイル14を備えており、ロータ12は、円筒状のロータコア15(磁路構成部材)と、ロータコア15の周方向に沿って埋設状態に配列された複数の永久磁石16を備えている。
【0007】
ステータコア13は、ステータ11の外装部を形成する第1ステータハウジング17の内部に、例えば嵌合状態に組み込まれており、このステータコア13では、永久磁石16による磁石磁束と電機子コイル14による電機子磁束が鎖交した状態になる。つまり、ステータ11とロータ12を通って、永久磁石16と電機子コイル14による鎖交した磁束(主磁束)の磁路mが形成される。ステータコア13の、隣接するティース13a間の空間(スロット)と第1ステータハウジング17の間には、ロータ回転軸に沿う方向(図1においては、紙面に対し垂直な方向)から圧縮応力が付与されるエリア18が設けられている。また、ステータコア13のティース13aには、電力取り出し用コイル19が装着されている。
【0008】
図2は、図1のA−A線に沿う断面説明図である。図2に示すように、第1ステータハウジング17には、第1ステータハウジング17と一体的に第2ステータハウジング20が装着されており、第1ステータハウジング17と第2ステータハウジング20により電動機10の外装部が形成される。ステータコア13の圧縮応力が付与されるエリア18は、第1ステータハウジング17に装着された第2ステータハウジング20により、応力発生部21を介して固定されている。このため、第1ステータハウジング17と第2ステータハウジング20、およびステータコア13のエリア18は、応力発生部21で発生した応力の反力を受ける。これにより、エリア18には図中上下方向(ロータ回転軸に沿う方向)にて圧縮応力が付与されることになる。
【0009】
図3は、図1の電力取り出し用回路(その1)を示す回路説明図である。図4は、図1の電力取り出し用回路(その2)を示す回路説明図である。図5は、図1の電力取り出し用回路(その3)を示す回路説明図である。
図3に示すように、電動機10の磁気回路(モータ磁気回路)には、例えば全波整流回路からなる整流回路22が接続されている。整流回路22は、ダイオード23a〜23d、コンデンサ23e、及び保護用抵抗23fを有しており、整流回路22の出力端は、例えば磁歪素子からなる応力発生部21に接続されている。この整流回路22を介して、ステータコア13に設けられた電力取り出し用コイル19から、電動機10の回転数に比例した出力として電力が取り出される。
【0010】
図4に示すように、整流回路22の出力端に接続されるのは、磁歪素子ではなく、例えば圧電素子からなる応力発生部21としても良い。
なお、応力発生部21は、磁歪素子や圧電素子に限らず、例えば油圧等を用いたアクチュエータにより構成しても良い。応力発生部21を、油圧を用いたアクチュエータにより構成する場合、電力取り出し用コイル19は不要である。
また、図5に示すように、電力取り出し用コイル19を用いる場合、電動機10の動作点により任意に整流回路22の接続をオン・オフ(ON/OFF)することができるように、スイッチ24を設けてもよい。
【0011】
図6は、電動機の回転数とトルクの関係をグラフで示す説明図である。図7は、電動機の回転数とβ角度(電流位相角)の関係をグラフで示す説明図である。図6において、横軸は回転数(Revolution[rpm])、縦軸はトルク(Torque[Nm])を示し、図7において、横軸は回転数(Revolution[rpm])、縦軸はβ角度(β_angle[deg])を示す。
【0012】
図6に示すように、電動機の回転数とトルクの関係(N−Tカーブ)において、従来の弱め磁束制御の場合aと、この発明に係る圧縮応力による磁束制御、即ち、磁気抵抗可変を行った場合bをイメージ図として表した場合、従来の弱め磁束制御(a参照)では、回転数域n1において、誘起電圧が電源電圧に達し全てd軸電流として用いることになる。このため、結果的に、トルクに用いることができる電流が無くなってトルクが0となっている。これは、図7に示す、電動機の回転数とβ角度の関係においても確認することができる(a参照)。
【0013】
一方、図6において、この発明に係る圧縮応力による磁束制御、即ち、磁気抵抗可変を行った場合bでは、電動機の高回転領域においてd軸電流が少なくて済む、即ち、β角度が小さくて済む(図7参照)ので、トルクが向上する。
また、図6において、電動機の低回転領域n2では、この発明に係る圧縮応力による磁束制御、即ち、磁気抵抗可変を行った場合bは、従来の弱め磁束制御(a参照)に対しトルクが減少していることを確認することができる。これは、電圧制限の無い低回転領域では、磁束が減少してしまう分、トルクも減少するためである。従って、電動機の低回転域では通常のトルク制御及び必要に応じた弱め界磁制御を、高回転域では磁気抵抗可変制御をするよう切り替えることが望ましい。
【0014】
上述したように、永久磁石型同期電動機である電動機10は、永久磁石16による磁石磁束と電機子コイル14による電機子磁束が鎖交する主磁束の磁路mを構成するステータコア13のエリア18に、駆動状態により応力を可変することができる圧縮応力を付与する応力発生部21を設けている。この応力発生部21は、ステータコア13の磁路mと交差する方向である直交する方向に圧縮応力を付与する。
このため、圧縮応力下でB−H特性が変化する、即ち、圧縮応力によって透磁率が小さくなって磁束が流れ難くなるという軟磁性コアの、圧縮応力による透磁率変化特性を利用し鎖交磁束を変化させることで、電動機の運転中に特性を変化させ動作範囲を拡大することができる。この結果、簡易かつ小型な構成でモータ特性を変化させることができる。
【0015】
ここで、「動作範囲が拡大する」ことについて説明する。
通常、モータの電源電圧はある上限値を持っており、永久磁石モータの場合には、ロータの回転数が上昇するに伴って電機子コイルに誘起される電圧も上昇する。更に、回転数が上昇し誘起電圧が電源電圧を超える領域では、電機子コイルに通電できなくなり、モータを駆動させることができない。
しかしながら、高回転領域において圧縮応力を付与し透磁率を低下させることにより、磁束が流れ難くなって鎖交磁束を減らすことができるので、誘起電圧の上昇が抑制される。
【0016】
従って、従来の永久磁石モータで行われている、弱め磁束制御(トルクに寄与しないd軸電流を通電することで磁束を弱める)に必要なd軸電流が不要となり、結果として、トルクに寄与するq軸電流を増大させることができるので、高回転域のトルクが増大する。つまり、通常のd軸電流を増加させ弱め界磁をするものにくらべ、鎖交磁束を抑制して誘起電圧を低減させることで、弱め界磁のためのd軸電流が不要となり、トルク制御全体としてd軸電流を節約しq軸電流を増加でき高回転時のトルクを増大することができる。この結果、N−Tカーブで言えば、電圧制限で決まっていた最高回転数が向上し、又は高回転時のトルクが増大するので、動作範囲が拡大する(N−Tカーブの囲む面積が大きくなる)ことになる。
【0017】
また、駆動状態により応力を可変する、即ち、回転数が高くなるほど応力を大きくすることにより、駆動状態(回転数)に応じた、最適な鎖交磁束低下(誘導起電力低下)を行うことができる。
また、電動機10は、応力発生部21を、主磁束の経路中に配置しており、ステータコア13の主磁束磁路に応力を付与している。
【0018】
このため、圧縮応力を印加し、鎖交磁束を効率よく低下させると共に、それによる鉄損増加を伴わない。つまり、鉄心に発生する鉄損は、理論的式は導かれていないものの、従来、実験的・経験的に鉄心の磁束密度と周波数に依存することが知られており、用いる鉄心材料の特性によるが、圧縮応力の付与により透磁率が減少し、磁気抵抗が増大して鎖交磁束が減少する。よって、磁束密度が低下する。
【0019】
一方、圧縮応力の付与により、単位体積当たりの鉄損が増加することも知られており、圧縮応力の有無で鉄損が増えるか減るかは、この透磁率変化と鉄損変化の材料固有の比率による。磁路の一部分に圧縮応力を付与した場合、当該部分の単位体積当たりの鉄損は増加するが、磁路全体で見ると、圧縮応力が付与された磁路の磁気抵抗が増大することにより圧縮応力付与部以外では磁束密度が低下して鉄損が減少する。モータ全体の鉄損は、当然のことながら全体積で生じる鉄損の合計であるから、応力付与部分の体積が他の鉄心体積に対して小さければ、全体として鉄損が低下するように設計することが可能である。
【0020】
また、電動機10は、応力発生部21により発生させて印加する応力の上限値σuを、ステータコア13を構成する磁性体の疲労限度より小さくしている。このため、応力発生部21により電動機駆動中に繰り返し圧縮応力が付与されるが、それによってステータコア13に残留応力が生じることはない。この結果、残留応力の発生を抑制することができる。
また、電動機10は、応力発生部21を、電機子コイル14とは別に磁路mに設けられた電力取り出し用コイル19により形成し、電力取り出し用コイル19に生じる誘導起電力により駆動している。つまり、電動機10の交番磁界により誘導される起電力を整流して得られた電力を用いて応力発生部21を駆動するので、別途の動力源及び駆動源制御装置を設けることなく、駆動状態(回転数)に応じた応力発生部21へ電力を供給することができる。
【0021】
また、電動機10は、応力発生部21を、ステータコア13の磁路mを挟持する位置に配置された磁歪素子と、磁歪素子を固定する、第1ステータハウジング17に装着された第2ステータハウジング(固定部材)20により構成している。
これにより、電動機の回転数に相関を持った誘導起電力により磁歪素子の発生応力が得られるので、回転数が増加するに連れて発生応力も増大し、電機子鎖交磁束を抑制するように機能する。つまり、一種のフィードバックループを形成するため、通常の永久磁石同期電動機において一般的に行われる弱め磁束制御に対し、d軸電流の使用量を軽減することができるので、高回転時のトルクを向上させる、即ち、出力範囲を拡大することができる。
【0022】
これは、結局、モータシステムで供給できる電流量の上限が存在するときに、高回転域において磁束を弱めるため、トルクに寄与しないd軸電流を増大させる、即ち、トルクに寄与するq軸電流が必然的に減る、必要があるが、鎖交磁束を磁気抵抗の増加により減少させれば、d軸電流を減少させることができる(Idq=(id+iq1/2)。これにより、q軸電流を増加させることになるので、結果的にトルクが向上する。
このように、簡易な構成で、応力を付与することができる。
また、電機子コイル14とは別に磁路mに設けられたコイルによる誘導起電力を利用し、磁歪素子の発生応力を得ることで、別途の動力源及び駆動源制御装置を有することなく、更に応力制御装置を有することなく、駆動状態(回転数)に応じた応力を付与することができる。
【0023】
また、電動機10は、応力発生部21を構成する誘導起電力取り出し回路(整流回路22)中に、回路を遮断する回路遮断用スイッチ24を備えており、この回路遮断用スイッチ24は、低回転域においてOFF、高回転域においてONされる。
これにより、動作点に応じて磁束抑制のON/OFFを切り替えることができるので、制御性が拡大する。例えば、電源電圧に対して誘起電圧が充分に低い低回転領域においては、回路遮断用スイッチ24をOFFとし、誘起電圧が電源電圧を超える高回転領域(通常、d軸電流を増大させて弱め磁束制御を行う)においては、回路遮断用スイッチ24をONし、鎖交磁束を抑制して誘起電圧を低減させることで、d軸電流を節約しq軸電流を増大させる。この結果、高回転域でのトルクが拡大する。
【0024】
なお、上述の通り圧縮応力を付与すると磁束が減少するため、電圧制限のない、すなわち誘起電圧による影響が小さい低回転のときは、回路遮断用スイッチ24をOFFして応力を付与せず通常のトルク制御および必要に応じた弱め界磁制御をすることにより、通常のトルク制御及び弱め界磁制御と、応力付与による高回転域のトルクの増大する効果とを効果的に利用することができる。
また、電動機10は、応力が付与されるステータコア13を、軟磁性圧粉体や金属ガラス成形体、軟磁性焼結体等の等方性磁性材料で構成している。
【0025】
これにより、電機子のコア(ステータコア13)が等方性圧粉材等を用いて形成されるので、磁歪素子等による圧縮応力を効果的に付与することができる。つまり、モータの鉄心として最も一般的に用いられている積層鉄心は、絶縁皮膜を有した薄板の珪素鋼板をプレスにて打ち抜き、それを積層してカシメや溶接や接着等により一体化されたものを用いるが、その工法及び構造上、積層方向の荷重−撓み特性でみると、低荷重領域において低剛性領域が存在してしまう。この状態で軸方向に圧縮応力を付与したい場合、低剛性領域を余分にストロークさせる必要がある。これに対し、圧粉材を用いれば、もともと圧粉材自体が高圧化において成形されるので、積層鉄心のような低剛性領域が少なく、無駄なストロークをさせる必要が無く効果的に圧縮することができる。
【0026】
また、電動機10は、ステータコア13を積層鉄心により構成する場合、応力印加手段である応力発生部21により印加する応力値よりも大きな予圧を、積層時に予め与えておく。
これにより、通常工程による積層鉄心形成時に打ち抜きバリや異物等によって生じる低剛性領域の発生を、予圧を付与することにより回避することができ、低剛性領域の発生による応力逃げが抑制されるので、圧縮応力を効果的に付与することができる。つまり、上述したのと同様に、積層鉄心の初期状態に存在する低剛性領域を予め除去することができるので、効果的に圧縮することができる。
本実施形態においては、ステータコア13のエリア18にロータ回転軸に沿う方向から圧縮応力を付与し、透磁率を低下させ錯交磁束を減少させ、誘起電圧の低減を図っているが、圧縮応力を付与するエリアや、圧縮応力を付与する方向は、この実施形態に限定されるものではなく、少なくとも、図1の磁路mに示されるような錯交磁束の磁路に交差するよう圧縮応力を付与する構成であれば、適宜変更可能であり、本実施形態同様の効果を得られることは言うまでもない。
【図面の簡単な説明】
【0027】
【図1】この発明の一実施の形態に係る回転電機の説明図である。
【図2】図1のA−A線に沿う断面説明図である。
【図3】図1の電力取り出し用回路(その1)を示す回路説明図である。
【図4】図1の電力取り出し用回路(その2)を示す回路説明図である。
【図5】図1の電力取り出し用回路(その3)を示す回路説明図である。
【図6】電動機の回転数とトルクの関係をグラフで示す説明図である。
【図7】電動機の回転数とβ角度の関係をグラフで示す説明図である。
【符号の説明】
【0028】
10 電動機
11 ステータ
12 ロータ
13 ステータコア
13a ティース
14 電機子コイル
15 ロータコア
16 永久磁石
17 第1ステータハウジング
18 エリア
19 電力取り出し用コイル
20 第2ステータハウジング
21 応力発生部
22 整流回路
23a〜23d ダイオード
23e コンデンサ
23f 保護用抵抗
24 スイッチ
m 磁路

【特許請求の範囲】
【請求項1】
永久磁石を備えた回転子と電機子コイルを備えた固定子を有する回転電機において、
前記回転子及び前記固定子の一部を構成する部材であって、前記永久磁石による磁束及び前記電機子コイルによる磁束が鎖交する主磁束の磁路となる磁路構成部材と、
前記磁路構成部材に対し、前記磁路と交差する方向に応力を付与する応力付与手段と、を有することを特徴とする回転電機。
【請求項2】
前記応力付与手段は、
前記磁路構成部材の主磁束磁路に応力を付与することを特徴とする請求項1に記載の回転電機。
【請求項3】
前記応力付与手段は、
前記回転子の回転駆動状態に応じて応力を変化させることを特徴とする請求項1または2に記載の回転電機。
【請求項4】
前記応力付与手段は、
前記回転子の回転数が高くなる程、応力を大きくすることを特徴とする請求項3に記載の回転電機。
【請求項5】
前記応力付与手段は、
前記磁路構成部材を構成する磁性体の疲労限度よりも小さい応力を付与することを特徴とする請求項1から4のいずれか一項に記載の回転電機。
【請求項6】
前記応力付与手段は、
前記電機子コイルとは別に、前記磁路に設けたコイルによる誘導起電力により駆動されることを特徴とする請求項1から5のいずれか一項に記載の回転電機。
【請求項7】
前記応力付与手段は、
前記磁路を挟む前記磁路構成部材の向かい合う端部の、少なくとも一端に配置された磁歪素子と、
前記磁路構成部材と、前記磁歪素子とを挟持して固定する固定部材と、
から構成されることを特徴とする請求項1から6のいずれか一項に記載の回転電機。
【請求項8】
前記磁路構成部材を、等方性磁性材料により構成することを特徴とする請求項1から7のいずれか一項に記載の回転電機。
【請求項9】
前記磁路構成部材を積層鉄心によって構成する場合、前記積層鉄心に、前記応力付与手段により付与する応力値よりも大きな予圧を積層時に予め与えることを特徴とする請求項1から8のいずれか一項に記載の回転電機。
【請求項10】
前記応力付与手段は、
前記回転子が高回転のときのみ応力を付与することを特徴とする請求項1から9のいずれか一項に記載の回転電機。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2009−219237(P2009−219237A)
【公開日】平成21年9月24日(2009.9.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−59879(P2008−59879)
【出願日】平成20年3月10日(2008.3.10)
【出願人】(000003997)日産自動車株式会社 (16,386)
【Fターム(参考)】