説明

固体調製物の製造方法及び該方法により製造された固体調製物

本発明は、固体調製物の製造する方法を開示しており:該方法は水不溶性及び/又は水難溶性のアルカリ性薬物活性成分を、酸性化剤を含んだ酸性溶液中に溶解させ、薬を含んだ酸性液体を得る;アルカリ化剤、アジュバント及び上述の薬を含んだ酸性液体を、均一に混ぜ、湿式造粒法を行うものであり;ここで、上述のアルカリ化剤は、薬を含んだ酸性液体の酸性に対して、アルカリ化剤と薬を含んだ酸性液体の混合液の酸性度を低減させる試薬である。本発明は又、上述の方法によって調製された固体調製物を開示する。本発明の調製方法は環境汚染、大きい損耗、重大な安全上のリスクなど、機械粉砕処理における問題を除去する。本発明の方法は、操作が簡便であり、安全係数は高く、工業化の生産に応用し易い。この方法によって調製された固体調製物は従来技術により生産されるものに比べて溶解特性がよく、そのうえ従来技術と比べてよいまたは少なくとも同等の安定性と含有量均一性がある。
なし

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、薬物調製物の領域に関し、特に、固体調製物を製造する方法及びその方法により製造される固体調製物に関するものである。
【背景技術】
【0002】
薬物調製物の領域において、薬物活性成分の粒子径は固体調製物の調製方法と品質に密接に関係する。具体的な薬物調製物の方法において、通常、薬物の溶解特性とバイオフィルムの透過性に基づいて、適当な薬物活性成分の粒子径が選択される。例えば、律速吸収過程での低い溶解性及び薬物溶解を伴う薬物は、薬物の吸収を促進するために、小さい粒子径を選びうる。別の例では、薬の圧縮性が悪い場合、適切な粒子径を選ぶことと、適当なアジュバントを加えることによって、圧縮性を改善出来る。従って、しばしば、薬物活性成分の粒子径の選択的コントロールは薬物固体調製物の方法に関係している。現在、薬物活性成分の粒子径の選択的コントロールは、機械粉砕の種々な方法と工程条件の選択によって、実現される。
【0003】
しかし、機械粉砕の処理方法は粉塵が多いこと、環境汚染と損耗が大きいなどの問題がある。活性が高い薬物は、機械粉砕方法にて、操作者が有害反応をうけるという重大な安全上のリスクがある。例えば、エスゾピクロン、アルプラゾラムなど、多くの催眠鎮静薬は、薬物が活性高く、低い量を吸い込んで、催眠が速く生じる。操作者がこのような薬物を粉砕処理する時に、操作者は素早く催眠されるなどの有害な反応を生じ、事故に至る。別の例では、活性が高いホルモンあるいは抗腫瘍などの薬物の粉砕処理を行う時に、薬物パウダーを吸い込み又は接触することは、操作者に重大な副作用を生じやすい。
【0004】
また、現在、広範に使用される一般的な機械粉砕方法(例えば、一般に使用されるユニバーサル粉砕機)は、平均粒子径は一般的に約100マイクロメートルある。この方法によって調製された固体調製物の溶解特性はまだ理想的なものではない。
【0005】
機械粉砕方法において、高い薬物活性の活性成分であって、その固体調製物中の含有量が低い(例えば≦5wt%)活性成分は、アジュバントと混ぜる時、分散均一性の問題を含んでいる。通常は、薬物活性成分とアジュバントを等量で希釈し逐次増大する方法を行うことにより薬物活性成分を固体調製物に均一に分散させることができる。しかし、この方法の操作が煩わしく、また、粉塵、環境汚染、大きな損失、及び労働者保護における安全上のリスクがあるなどの問題が生じる。
【0006】
これ以外にも、固体調製物が作られる場合、製品の性能が需要を満足できるかどうかということも考慮しなければいけない。例えば、よい含有量均一性を保証できるかどうかを考慮しなければいけない。別の例では、固体調製物の品質を検査する場合、安定性が焦点となり、薬物活性成分の化学安定性、関連物質(即ち不純物)の含有量、固体調製物の状態安定性、及び溶解安定性などが、固体調製物の貯蔵時間の間薬品基準の範囲内にあるかどうかということが含まれる。
【0007】
従って、上述の既存の技術的欠陥に対しては、機械粉砕方法の上述の欠陥を除去するだけでなく、固体調製物の多様な性能を保証できる優れた調製方法が早急に必要とされる。
【発明の概要】
【0008】
本発明の解決すべき技術問題は、機械粉砕の方式によって、薬物活性成分の粒子径を選択的にコントロールすることが、環境汚染を引き起こすこと、重大な安全上のリスクがあること、大きな消失があり、及び、得られた固体製剤調製物の低い溶出性など、固体調製物の既存の調製方法の欠陥を克服することであり、本発明は、水不溶性及び/又は水難溶性のアルカリ性薬物に着目し、固体製剤調製物及びその調製方法を提供するものであり、その方法は、操作が簡単であり、汚染が少なく、前述の安全上のリスクがなく、並びに、得られた固体製剤調製物がよい溶出特性、安定性及び含有量均一性を有することを保証するものである。
【0009】
上述の技術問題を解決するために、本発明者が新たなルートを切り開き、酸性溶液によって、水不溶性及び/又は水難溶性のアルカリ性薬物を溶解させ、ついで生産工程において、酸性度を低減し、薬物を固形状態に戻すことによって、機械粉砕の数多くの欠陥を除去した。また、本発明者は、意外にも、この方法によって調製された固体調製物が優れた溶出特性、安定性、含有量均一性を有することを発見した。
【0010】
本発明の製造方法は以下のステップを含む:
水不溶性及び/又は水難溶性のアルカリ性薬物活性成分を、酸性化剤を含んだ酸性溶液中に溶解させ、薬を含んだ酸性液体を得る工程;ついで、アルカリ化剤、アジュバント及び薬を含んだ酸性液体を、均一に混ぜ、湿式造粒法を行う工程;ここで、薬を含んだ酸性液体の酸性度と比較して、前述のアルカリ化剤はアルカリ化剤と薬とを含んだ酸性液体の酸性度を混合液の酸性度よりも低減させる試薬であることを特徴とする。
【0011】
本発明において、前述の水不溶性及び/又は水難溶性のアルカリ性薬物活性成分は上述の性質に相当する性質を有する既存の薬物活性成分から選択され、同時に酸性基とアルカリ性基を有する両性薬物活性成分を含む。本分野において、前述のアルカリ性薬物活性成分の大部分は弱アルカリ類の薬物活性成分である。本発明は活性が高く、固体調製物中含有量が低い(含有量が一般的に20%未満、好ましくは5%未満、より好ましくは1%未満である。パーセントは質量パーセントである。)水不溶性及び/又は水難溶性のアルカリ性薬物活性成分が好ましい。特に、本発明は、エスゾピクロン、ジアゼパム、エスタゾラム、アルプラゾラム、ゾピクロン、アリピプラゾール、リスペリドン、ミフェプリストン、ペルフェナジン、ジゴキシン、アゴメラチン、イロペリドン、パリペリドン、オランザピン、ハロペリドール、ジピリダモール、カルビマゾール、メトクロプラミド、ミノキシジル又はレセルピンが好ましいが、これらに限定されない。製造方法において、湿式造粒乾燥物中の水不溶性及び/又は水難溶性のアルカリ性薬物活性成分の質量パーセントは、調製過程中において固体調製物中の水不溶性及び/又はは水難溶性のアルカリ性薬物活性成分の通常の含有量に基づいて決定できる。必要に応じて、水不溶性及び/又は水難溶性のアルカリ性薬物活性成分に加えて、他の薬物活性成分も加えることが出来て、オランザピンと塩酸フルオキセチンの複合固体調製物、又はミフェプリストンとアノレチンドラン ジプロピオネート(anorethindrane dipropionate)の複合固体調製物など、複合固体調製物を調製できる。
【0012】
本発明において、前述の酸性化剤は水不溶性及び/又は水難溶性のアルカリ性薬物活性成分を完全に酸性化剤を含んだ酸性溶液に溶解させることが出来る酸性試薬をいう。当分野の常識に基づいて、前述の酸性化剤は、薬学上受容でき、水不溶性及び/又は水難溶性のアルカリ性薬物活性成分と適合できることを要する。本発明において、前述の適合性は、悪影響なしに、共存できることを意味する。前述の酸性化剤は単一の酸性化剤並びに、2以上成分からなる複合酸性化剤でよく、ここで2以上の成分は、いろいろな酸から選択できて、例えば、無機強酸、無機中強酸及び弱有機酸の群から選択される一以上など多様な酸から選択することができ、好ましくは、塩酸、クエン酸、酒石酸、リンゴ酸、フマル酸、コハク酸、マレイン酸、乳酸、酢酸、臭化水素酸、硫酸、硝酸及びリン酸の群から選択される一以上であり、さらに好ましくは、塩酸、クエン酸、酒石酸、リンゴ酸、乳酸、酢酸又はリン酸の群から選択される一以上である。特に、本発明は下記の酸性化剤が好ましい:
【0013】
水不溶性及び/又は水難溶性のアルカリ性薬物活性成分がエスゾピクロンである場合には、前述の酸性化剤は塩酸、クエン酸、リンゴ酸又は酒石酸である、より好ましくは塩酸である。
【0014】
水不溶性及び/又は水難溶性のアルカリ性薬物活性成分がゾピクロンである場合には、前述の酸性化剤はクエン酸、塩酸、リンゴ酸又は酒石酸である、より好ましくはクエン酸である。
【0015】
水不溶性及び/又は水難溶性のアルカリ性薬物活性成分がアリピプラゾールである場合には、前述の酸性化剤は塩酸、クエン酸、リンゴ酸又は乳酸である、より好ましくは塩酸又はクエン酸である。
【0016】
水不溶性及び/又は水難溶性のアルカリ性薬物活性成分がリスペリドンである場合には、前述の酸性化剤は塩酸、クエン酸又は酒石酸である、より好ましくは塩酸又はクエン酸である。
【0017】
水不溶性及び/又は水難溶性のアルカリ性薬物活性成分がジピリダモールである場合には、前述の酸性化剤は塩酸又はクエン酸である。
【0018】
水不溶性及び/又は水難溶性のアルカリ性薬物活性成分がイロペリドンである場合には、前述の酸性化剤は酢酸又はクエン酸である。
【0019】
前述の酸性化剤の用量は水不溶性及び/又は水難溶性のアルカリ性薬物活性成分を完全に溶解できる最小量であり、好ましくは最小量の1〜1.5倍、より好ましくは最小量の1〜1.05倍である。水不溶性及び/又は水難溶性のアルカリ性薬物活性成分を溶解できる酸性化剤の量はいろいろの要素と関係があり、例えば酸性化剤の種類、溶剤の種類、水不溶性及び/又は水難溶性のアルカリ性薬物活性成分のアルカリ性中心と結合できる酸性化剤中の水素イオンの数量、および薬を含んだ酸性液体の調製条件(例えば、温度のように)などである。ここで、前述のアルカリ性中心は、酸性化剤の分子の水素イオンと結合できる水不溶性及び/又は水難溶性のアルカリ性薬物活性の基又は部分をいう。従って、上述の最小量は同じ溶剤及び薬を含んだ酸性液体の調製条件下、ある水不溶性及び/又は水難溶性のアルカリ性薬物活性成分を溶解させることが出来るある酸性化剤の最小量をいい、上述の最小量は簡単な通常の方法によって確定できる:同じ溶剤と薬を含んだ酸性液体との配合調製条件下、ある水不溶性及び/又は水難溶性のアルカリ性薬物活性が、ある酸性化剤の用量を次第に増加させることにより、ちょうど完全に溶解する時、最小量が得られる。具体的には、本発明者は多くの実験によって、酸性化剤対水不溶性及び/又は水難溶性のアルカリ性薬物活性のモル比は、一般的に0.1〜2.5、好ましくは0.5〜1.5であることを見出した。本発明は下記の用量の酸性化剤が特に好ましい:
【0020】
エスゾピクロンに対して、モル量0.75〜1.05倍の塩酸、又はモル量0.9〜1.1倍のクエン酸が特に好ましい。
【0021】
ゾピクロンに対して、モル量0.9〜1.1倍のクエン酸、又はモル量0.95〜1.2倍の塩酸が特に好ましい。
【0022】
アリピプラゾールに対して、モル量0.9〜1.2倍の塩酸、モル量0.8〜1.3倍のクエン酸、又はモル量0.8〜1.1倍のリンゴ酸が特に好ましい。
【0023】
ジピリダモールに対して、モル量0.7〜1.2倍の塩酸、又はモル量0.7〜1.1倍のクエン酸が特に好ましい。
【0024】
リスペリドンに対して、モル量0.8〜2.1倍の塩酸、又はモル量0.3〜1.1倍のクエン酸、又はモル量0.25〜1.1倍の酒石酸が特に好ましい。
【0025】
イロペリドンに対して、モル量1.4〜2.7倍の酢酸が特に好ましい。
【0026】
本発明において、前述の酸性化剤を含んだ酸性溶液中の溶剤は水、有機溶剤又は、水と有機溶剤との混合液でよい。本分野の常識に基づいて、選んだ溶剤は酸性化剤のイオンが解離できる溶剤でよい。例えば、酸性化剤が無機物の場合には、水又は水と有機溶剤との混合液を選ぶことができる;酸性化剤が有機物の場合には、水、水と有機溶剤との混合液、又は有機溶剤を選ぶことができる。薬物活性成分の溶解性が水中より有機溶剤中で優れる場合には、水と有機溶剤との混合液が好ましくは選択される。これにより、薬物活性成分の溶解が有利となり、酸性溶液の用量を減らすことができ、あとの造粒工程を容易にすることができる。前述の有機溶剤は、この有機溶剤中の水不溶性及び/又は水難溶性のアルカリ性薬物活性成分の溶解性は水中における溶解性より優れており、薬剤領域に受け入れられる溶剤から選択され、薬剤領域に従来使用される水溶性アルコール類など、水混和性有機溶剤が好ましく、例えば、エタノール、プロピレングリコール、グリセリン、アセトン、イソプロピルアルコールとターシャリーブチルアルコールなど、好ましくは、エタノール、アセトン、プロピレングリコール及びグリセリンから選択される一以上、特に好ましくは、エタノールである。有機溶剤の濃度は水と有機溶剤との混合液中任意に選択できる。前述の酸性溶液の溶剤の容量は少なくとも薬物が溶解でき、湿式造粒法の造粒液体の最小量以上である。一般的に湿式造粒法の乾燥物の重量パーセントの5〜100%であり、好ましくは10〜50%である。
【0027】
薬を含んだ酸性液体を調製する時に、アジュバントを加えることが出来る。例えば、接着剤、界面活性剤、可溶化剤及び固形分散体の水溶性キャリアなどである。好ましくは、水不溶性及び/又は水難溶性のアルカリ性薬物活性成分を酸性化剤を含んだ酸性液体に溶解する時又は後に、接着剤、界面活性剤、可溶化剤と固形分散体の水溶性キャリアの群から選択される一以上を加え、ついで、得られた薬を含んだ酸性液体を後続工程を行い、即ちアルカリ化剤とアジュバントとで薬を含んだ酸性液体を均一にを混ぜ、湿式造粒法を行う。ここで、固形分散体の水溶性キャリア及び水不溶性及び/又は水難溶性のアルカリ性薬物活性成分を酸性化剤を含んだ酸性液体に同時に加える時に、固形分散体の水溶性キャリアの量が、水不溶性及び/又は水難溶性のアルカリ性薬物活性成分が酸性化剤を含んだ酸性液体に完全に溶解する量より、少なくなるようにコントロールされる。それから、その溶液に固形分散体の水溶性キャリアを更に加えることもできる。用量が割に多い場合には、得られた薬を含んだ酸性液体は、混濁液又は粘稠液の形態であるだろう。本発明はポビドン、ポリエチレン・グリコール(好ましくは、ポリエチレン・グリコール400-8000)、硫酸ドデシルナトリウム、ポロキサマ(poloxamer)、ポリオキシエチレンヒマシ油(polyoxyethylenated castor oil)、トゥイーン-80、ステアリン酸ポリオキシル40、ラクトース、マンニトール、蔗糖、ヒドロキシプロピル-β-シクロデキストリン、β-シクロデキストリン、及びマルトースの群から選択される1以上を加えることが特に好ましい。前述の界面活性剤及び/又は可溶化剤の用量は、水不溶性及び/又は水難溶性のアルカリ性薬物活性成分質量の0.05〜5倍が好ましい。前述の固形分散体の水溶性キャリアの用量は、水不溶性及び/又は水難溶性のアルカリ性薬物活性成分質量の1〜10倍が好ましい。界面活性剤及び/又は可溶化剤を加える前述の操作によれば、酸性溶液中に水不溶性及び/又は水難溶性のアルカリ性薬物活性成分の溶解性を増加させ、及び溶剤の用量を減少されることが出来て、後続の造粒ステップの操作にとって有利である。特にそれに言及する価値があることは、前述の操作によって、界面活性剤、可溶化剤及び固形分散体の水溶性キャリアの群から選択される一以上、特に固形分散体の水溶性キャリアを加える場合、固体調製物の溶解特性がよくなり得る。
【0028】
好ましくは、薬を含んだ酸性液体を調製する時に、湯浴など、従来の加熱法によって、適切に薬を含んだ酸性液体の調製温度を上げることができ、薬物活性成分の溶解に対して有利である。溶剤が水の場合、好ましくは、調製温度は、40〜80℃まで上げる。溶剤が水と有機溶剤との混合液の場合、好ましくは、調製温度は、40〜70℃までに上げる。溶剤がエタノールの場合、好ましくは、調製温度は、30〜50℃までに上げる。
【0029】
本発明において、前述のアジュバントは本分野において知られた又は広く使用されたアジュバントから選ぶことができて、例えば、充填剤、結合剤、崩壊剤、吸着剤及び潤滑剤などである。前述のアジュバントの用量は本分野の従来の知識に基づいて、選ぶことができる。ここで、前述の充填剤は好ましくは、ラクトース、微結晶性セルロース、澱粉、アルファ化でんぷん、マンニトール、蔗糖、及びマルチトールの群から選択される一以上が好ましい。前述の結合剤は、ヒプロメロース(hypromellose)、ポビドン、メチル・セルロース及びヒドロキシプロピルセルロースの群から選択される一以上が好ましい。前述の崩壊剤は、好ましくは、カルボキシメチルデンプンナトリウム、低置換度ヒドロキシプロピルセルロース、架橋ポリビニルピロリドン及びクロスカルメロースナトリウム(croscarmellose sodium)の群から選択される一以上である。前述の潤滑剤は好ましくは、コロイドシリカ(エアロジル(aerosil))、ナトリウム・オクタデシル・フマラート(sodium octadecyl fumarate)、タルカム・パウダー又はステアリン酸マグネシウムである。前述のアジュバントの用量は本分野の従来の知識に基づいて選択できる。
【0030】
本発明において、前述のアルカリ化剤が、薬を含んだ酸性液体の酸性度よりも、アルカリ化剤と薬を含んだ酸性液体との混合液の酸性度を低くする試薬とする。例えば、無機強アルカリ(例えば、水酸化ナトリウム)、弱酸と強アルカリの塩(例えば、炭酸ナトリウム、リン酸水素二ナトリウム)、及び有機弱酸の共役塩基(例えばクエン酸ナトリウム、酒石酸ナトリウム、リンゴ酸ナトリウム及び酢酸ナトリウム)、又は酸性度が強酸性酸性化剤より低く、及び強酸性酸性化剤と緩衝対を形成できる酸(例えば、グリシンとアラニン)とする。本分野の従来の知識に基づいて、前述のアルカリ化剤は薬学的に受けいれられ、又は水不溶性及び/又は水難溶性のアルカリ性薬物活性成分と適合できる試薬でよい。
【0031】
本発明において、酸性化剤とアルカリ化剤のグループの次のタイプが好ましい:
タイプ1:前述の酸性化剤が無機強酸であり、前述のアルカリ化剤は無機強アルカリ、例えば塩酸と水酸化ナトリウムである。
タイプ2:前述の酸性化剤は無機強酸であり、前述のアルカリ化剤は無機弱酸と強アルカリの塩、例えば塩酸と炭酸ナトリウム、塩酸とリン酸水素二ナトリウムである。
タイプ3:前述の酸性化剤は無機強酸であり、前述のアルカリ化剤は有機弱酸と強アルカリの塩、例えば塩酸とクエン酸ナトリウム、塩酸と酒石酸ナトリウム、塩酸と酢酸ナトリウム、又は塩酸とリンゴ酸ナトリウムである。
タイプ4:前述の酸性化剤は有機弱酸であり、前述のアルカリ化剤はその有機弱酸の共役塩基である。酸性化剤とアルカリ化剤は共役の酸-アルカリの緩衝対を構成し、例えばクエン酸、酒石酸、リンゴ酸、フマル酸、コハク酸、マレイン酸、乳酸及び酢酸及びそれらの対応する共役塩基の群から選択される一以上から構成される緩衝対であり、好ましくは、次の緩衝対の群から選択される一以上である:
クエン酸及びクエン酸ナトリウム、酒石酸及び酒石酸ナトリウム、リンゴ酸及びリンゴ酸ナトリウム、並びに酢酸及び酢酸ナトリウム。
タイプ5:前述の酸性化剤は有機弱酸であり、前述のアルカリ化剤は無機強アルカリ又は無機弱酸と強アルカリの塩であり、酸性化剤とアルカリ化剤は緩衝対を構成し、例えばクエン酸と水酸化ナトリウム、酢酸と水酸化ナトリウム、クエン酸と炭酸ナトリウム、リンゴ酸と炭酸ナトリウム、リンゴ酸とリン酸水素二ナトリウム、又はクエン酸とリン酸水素二ナトリウムである。
タイプ6:前述の酸性化剤は無機強酸であり、前述のアルカリ化剤は無機強酸と緩衝対を構成できる弱酸であり、例えば、塩酸及びグリシン、又は塩酸及びアラニン。
タイプ7:前述の酸性化剤は無機中強酸であり、前述のアルカリ化剤は無機強アルカリ、無機弱酸と強アルカリの塩又は有機弱酸と強アルカリの塩であり、例えばリン酸と水酸化ナトリウム、リン酸と炭酸ナトリウム、又はリン酸とリン酸水素二ナトリウムである。
【0032】
前述のアルカリ化剤の用量は、薬を含んだ酸性液体の酸性度と比較して、アルカリ化剤と薬を含んだ酸性液体との混合液の酸性度を低減できる量以上である。好ましくは、酸性化剤とアルカリ化剤の用量は下記式:
(アルカリ化剤のモル数×A)/(酸性化剤のモル数×B) 式1
において、0.01〜1.5、より好ましくは0.3〜1.2の値を示し、
ここで、酸性化剤とアルカリ化剤はタイプ1、2又は5である場合には、Aはアルカリ化剤分子アニオン総原子価数−アルカリ化剤分子に水素イオン数であり;
酸性化剤とアルカリ化剤はタイプ1、2、3又は6である場合には、Bは酸性化剤分子中の水素イオン数であり;
酸性化剤とアルカリ化剤はタイプ4である場合には、A/Bは1であり;
酸性化剤とアルカリ化剤はタイプ5である場合には、Bは1であり;
酸性化剤とアルカリ化剤はタイプ3又は6である場合には、Aは1である。
【0033】
本発明は:
エスゾピクロンでは、式1の値が0.9〜1.1となる用量の塩酸と炭酸ナトリウム、式1の値が0.9〜1.05となる用量の塩酸と水酸化ナトリウム、又は式1の値が0.4〜1.2となる用量のクエン酸とクエン酸ナトリウムであることが特に好ましく;
【0034】
ゾピクロンでは、式1の値が0.6〜1.2となる用量のクエン酸とクエン酸ナトリウム、式1の値が0.1〜1となる用量の塩酸と炭酸ナトリウム、又は式1の値が0.1〜1となる用量の塩酸と水酸化ナトリウムであることが特に好ましく;
【0035】
アリピプラゾールでは、式1の値が0.01〜1.1となる用量の塩酸と水酸化ナトリウム、式1の値が0.1〜1.3となる用量のクエン酸とクエン酸ナトリウム、又は式1の値が0.2〜1.0となる用量の塩酸と炭酸ナトリウムであることが特に好ましく;
【0036】
リスペリドンでは、式1の値が0.01〜1.1となる用量の塩酸と水酸化ナトリウム、又は式1の値が0.1〜1.5となる用量のクエン酸とクエン酸ナトリウム、又は式1の値が0.1〜1.3となる用量の塩酸とグリシンであることが特に好ましく;
【0037】
ジピリダモールでは、塩酸と水酸化ナトリウムが特に好ましく;
【0038】
イロペリドンでは、式1の値が0.99〜1.01となる用量の酢酸と水酸化ナトリウムが特に好ましい。
【0039】
いくつかの水不溶性及び/又は水難溶性のアルカリ性薬物活性成分について、アルカリ化剤の用量が少ない場合には、固体調製物は依然としてよい安定性有することができて、しかし、前記調製物の安定性を影響しないことを前提として、適切にアルカリ化剤の用量を増加して、酸性度を下げることが、調製方法において薬物活性成分の移行を減少することができ、固体調製物のpH値を緩和する助けとなる。
【0040】
本発明において、前述の湿式造粒法は本領域に湿式造粒法のカテゴリーに属するいろいろな造粒法の従来の工程と条件によって行うことが出来る。例えば押し出し造粒法(例えば振動機で押し出し、スクリュー押し出しと回転押し出し等)、撹拌造粒法、流動噴霧造粒法と遠心噴霧造粒法などである。水不溶性及び/又は水難溶性のアルカリ性薬物活性成分の容量が、固体調製物中の用量が大きい(一般的に20%より大きい)、又は大量の酸性溶液だけで溶解でき、酸性化剤を含んだ酸性溶液中の溶解度が低い場合、造粒溶液の量に制限が少ない湿式造粒法を選択することが出来、例えば、流動噴霧造粒法と遠心噴霧造粒法である。
【0041】
好ましくは、前述のアルカリ化剤、アジュバント及び薬を含んだ酸性液体を均一に混ぜ、湿式造粒法を行う工程をいう具体的な操作方式は下記方式中のいずれか一つを選択する:
方法(1)アルカリ化剤又はアルカリ化剤を含んだ溶液とアジュバントを均一に混ぜ、それから、それらを薬を含んだ酸性液体と混ぜて、押し出し造粒又は撹拌造粒を行う方法;
方法(2)薬を含んだ酸性液体と、アルカリ化剤又はアルカリ化剤を含んだ溶液を均一に混ぜ、造粒液体を得て、後にその造粒液体とアジュバントとを押し出し造粒、撹拌造粒法、流動噴霧造粒又は遠心噴霧造粒などを行う方法;
方法(3)薬を含んだ酸性液体とアジュバントを均一に混ぜ、ついで、アルカリ化剤を含んだ溶液とそれらを均一に混ぜ、押し出し造粒又は撹拌造粒を行う方法;
方法(4)薬を含んだ酸性液体を、用量が1/3未満のアジュバント、及びアルカリ化剤又はアルカリ化剤を含んだ溶液を均一に混ぜ(特に操作は:最初に、用量が1/3未満のアジュバント、及びアルカリ化剤又はアルカリ化剤を含んだ溶液を均一に混ぜ、それから、得られた混合物と薬を含んだ酸性液体とを均一に混ぜ、;又は、用量が1/3未満のアジュバントと薬を含んだ酸性液体とを均一に混ぜ、そらから、アルカリ化剤又はアルカリ化剤を含んだ溶液を均一に混ぜてよい。)、ついで、それらを残ったアジュバントと混ぜて、押し出し造粒又は撹拌造粒を行う。用量が1/3以下のアジュバントの前述のアジュバントは好ましくは水溶性アジュバントとする。前述の1/3未満は通常1/5〜1/10未満とすることが出来る。前述のアルカリ化剤を含んだ溶液は本分野の従来の操作によって、少量の溶剤でアルカリ化剤を溶解することにより、得られた溶液をいい、均一に混ぜる工程を容易にする。前述の溶剤は水、有機溶液又は水と有機溶剤との混合液とすることが出来る。前述の有機溶剤は前述に言及した通りである。
【0042】
湿式造粒法が終わった後に、固形顆粒調製物を直接的に得ることが出来、又は製薬の中間体が、更に従来の工程を経て、錠剤又はカプセルなど、固体調製物の他の形状として調製できる。
【0043】
本発明において、上述の最適条件は、本分野の一般知識に基づき、任意で組み合わせることができ、好ましい実施形態を得る。
【0044】
本発明において、使用した試薬及び原料は商業で得ることができ、いくつかの原料は既存の文献方法によって、調製できる。
【0045】
更に、本発明は、上述の方法により調製された固体調製物に関する。
【0046】
本発明の確かな効果は、本発明の調製方法は機械粉砕の方式の間の重大な環境汚染、大きな消失、及び安全上の高いリスクという欠陥を避けることである。本発明の方法は操作が簡単で、安全係数が高く、工業化生産に利用し易いとする。本発明の固体調製物はよい溶解特性があり、バイオアベイラビリティーが高く、個体差異が小さくて、そのうえ、よい安定性と含有量均一性がある。
【発明を実施するための形態】
【0047】
発明を実施するための具体的な形態
下記実施形態によって、本発明を説明するが、本発明は下記の実施形態に限定されない。
【0048】
下記実施形態中に具体的条件のない実験方法は、従来の条件又は製造者から推奨された条件に基づいて行う。薬の規格は薬物活性成分の含有量によって計算され、例えば2mg/タブレットは、薬物活性成分2mgを含むひとつのタブレット(錠剤)をいう。用量の単位はグラムであり、パーセントは質量パーセントとする。薬物と溶剤との質量パーセントは湿式造粒法の乾燥物のものをいう。ここで、溶剤の用量は酸性化剤とアルカリ化剤との水溶液の水を含む。
【実施例】
【0049】
【表1】


【0050】
【表2】


【0051】
【表3】


【0052】
【表4】


【0053】
第7の実施例 エスゾピクロンカプセル(3mg/タブレット) の規定及び調製方法
第6の実施例の圧縮する前に、粒子を30メッシュ篩によりふるいにかけ、硬いカプセル内に添加する。
【0054】
【表5】


【0055】
【表6】


【0056】
【表7】


【0057】
【表8】


【0058】
【表9】


【0059】
【表10】


【0060】
【表11】


【0061】
【表12】


【0062】
【表13】

【0063】
【表14】

【0064】
【表15】

【0065】
【表16】

【0066】
【表17】

【0067】
【表18】

【0068】
【表19】

【0069】
【表20】

【0070】
【表21】

【0071】
【表22】

【0072】
【表23】

【0073】
【表24】

【0074】
【表25】

【0075】
【表26】

【0076】
【表27】

【0077】
【表28】

【0078】
【表29】

【0079】
【表30】

【0080】
【表31】

【0081】
【表32】

【0082】
【表33】

【0083】
【表34】

【0084】
【表35】

【0085】
【表36】

【0086】
【表37】

【0087】
【表38】

【0088】
【表39】

【0089】
【表40】

【0090】
【表41】

【0091】
【表42】

【0092】
【表43】

【0093】
【表44】

【0094】
【表45】

【0095】
【表46】

【0096】
【表47】

【0097】
【表48】

【0098】
【表49】

【0099】
【表50】

【0100】
【表51】

【0101】
【表52】

【0102】
【表53】

【0103】
【表54】

【0104】
【表55】

【0105】
【表56】

【0106】
【表57】

【0107】
【表58】

【0108】
【表59】

【0109】
【表60】

【0110】
【表61】

【0111】
【表62】

【0112】
【表63】

【0113】
【表64】

【0114】
【表65】

【0115】
【表66】

【0116】
【表67】

【0117】
【表68】

【0118】
【表69】

【0119】
【表70】

【0120】
【表71】

【0121】
【表72】

【0122】
第82の実施例 エスゾピクロンカプセル(2mg/タブレット) の規定及び調製方法
第80の実施例において圧縮する前に、顆粒を30メッシュ篩に通じた後に、それらを均一に混ぜ、カプセルにいれる。
【0123】
【表73】

【0124】
【表74】

【0125】
【表75】

【0126】
【表76】

【0127】
【表77】

【0128】
【表78】

【0129】
【表79】

【0130】
【表80】

【0131】
【表81】

【0132】
【表82】

【0133】
第1の効果実施例 粒子径比較試験
試験器具:BT-9300Sレーザー粒度分布計;BT-800自動ループサンプルシステム。
試験条件:ループサンプルシステムの溶媒は水であり、体積は約570mlであり、遠心ポンプの回転速度は1600rpmである。
試験方法:2gの粒子をループサンプルシステムに加え、システムの吸光度を15%程度までにくるようにさせ、超音波で3分間で分散し、続いて6回でサンプルを採取し、平均粒子径を得る。D10、D50とD90はそれぞれ累計粒度分布が10%、50%と90%に達したときにその粒度分布に対応する粒子径である。
1)アリピプラゾール粒子径の比較
試験目的:第1〜2の比較実施例、第1〜2の実施例と第77〜78の実施例のアリピプラゾール粒子のアリピプラゾール粒子径を比較する。
【0134】
【表83】

【0135】
上記の比較を見てわかるように、第1と2の比較実施例と比べて、本発明の第1、2、77と78の実施例から得られたアリピプラゾール粒子のアリピプラゾールの粒子径は小さく、薬物活性成分の溶解に対して有利である。
【0136】
2)イロペリドン粒子径の比較
試験目的:第9の比較実施例と第85の実施例のイロペリドン粒子のイロペリドンの粒子径を比較する。
【0137】
【表84】

【0138】
第2の効果実施例 溶解度の比較試験
(1)第3と4の比較実施例、第3〜5の実施例、及び第75の実施例アリピプラゾールタブレットの溶解度を比較する
溶解度試験方法:サンプルを取って、溶解度の測定法(中国薬典2005年版二部付録XC第二法(Chinese Pharmacopoeia 2005 Volume 2 appendix X C No.2))に従って、pH4.0の酢酸塩緩衝液(0.05 mol/Lの酢酸-0.05 mol/L酢酸ナトリウム=16.4:3.6)500mlを溶剤として作り、回転速度は50rpmとし、測定を実施し、それぞれ5、10、20、30、45分に、5 mlの溶液を取って、5 mlの溶解媒質を各溶解カップに補足し、サンプルをろ過し、そのすぐ後のろ液をサンプル溶液として採取し、対照液を調製する。高速液体クロマトグラフィー(中国薬典2005年版二部付録V D(Chinese Pharmacopoeia 2005 Volume 2 appendixV D))によりそれぞれ測定し、シリカを化学的に結合するオクタデシルシランを充填剤として用い;メタノール−0.1%トリエチルアミン溶液(90:10)を移動相として用い;255nmにて検出し、各タブレットの溶解量を計算する。
【0139】
【表85】

【0140】
(2)第5の比較実施例、第6〜11の実施例、第79の実施例のエスゾピクロン調製物の溶解度の比較
溶解度試験方法:サンプルを取って、溶解度の測定法(中国薬典2005年版二部付録XC第三法(Chinese Pharmacopoeia 2005 Volume 2 appendix X C No.3))に従って、200mlの水を溶剤として作り、回転速度は50rpmとして、測定を実施し、対照液を調製する。紫外線の可視分光光度法(中国薬典2005年版二部付録IV A((Chinese Pharmacopoeia 2005 Volume 2 appendix IV A))によって、304nmにて吸光度をそれぞれ測定し、各タブレットの溶解量を計算する。
【0141】
【表86】

【0142】
(3)第6の比較実施例、第12〜17の実施例と第84の実施例ゾピクロンタブレットの溶解度の比較
溶解度試験方法:サンプルを取って、溶解度の測定法(中国薬典2005年版二部付録XC第三法(Chinese Pharmacopoeia 2005 Volume 2 appendix X C No.3))に従って、200mlの水を溶剤として作り、回転速度は50rpmとして、測定を実施し、対照液を調製する。紫外線の可視分光光度法(中国薬典2005年版二部付録IV A(Chinese Pharmacopoeia 2005 Volume 2 appendix IV A)によって、検出吸光度が304nmにてそれぞれタブレットの溶解量を計算する。
【0143】
【表87】

【0144】
(4)第7の比較実施例と第18〜20の実施例リスペリドンタブレットの溶解度の比較
溶解度試験方法:サンプルを取って、溶解度の測定法(中国薬典2005年版二部付録XC第二法 (Chinese Pharmacopoeia 2005 Volume 2 appendix X C No.2))に従って、水の200mlを溶剤として作り、回転速度は50rpmとして、測定を実施し、それぞれ15、30、45分に、5 mlの溶液を取って、5 mlの溶解媒質を補足し、サンプルをろ過し、プレフィルトレーションのろ液を捨て、次のろ液をサンプル溶液として採取し、対照液を調製する。高速液体クロマトグラフィー(中国薬典2005年版二部付録V D(Chinese Pharmacopoeia 2005 Volume 2 appendixV D))によって、シリカに化学的に結合したオクタデシルシランを充填剤として用い、それぞれ測定し、各タブレットの溶解量を計算する。
【0145】
【表88】

【0146】
(5)第8の比較実施例と第21の実施例ジピリダモールタブレットの溶解度の比較
溶解度試験方法:サンプルを取って、溶解度の測定法(中国薬典2005年版二部付録XC第一法(Chinese Pharmacopoeia 2005 Volume 2 appendix X C No.1))に従って、pH4.0の酢酸塩緩衝液(0.05 mol/Lの酢酸-0.05 mol/L酢酸ナトリウム=16.4:3.6)900 mlを溶剤としてつくり、回転速度は50rpmとして、測定を行う。紫外線の可視分光光度法(中国薬典2005年版二部付録IV A(Chinese Pharmacopoeia 2005 Volume 2 appendix IV A))に従って、283nmにて吸光度をそれぞれ測定し、各タブレットの溶解量を計算する。
【0147】
【表89】

【0148】
(6)第10の比較実施例と第86、87の実施例イロペリドンタブレットの溶解度の比較
溶解度試験方法:サンプルを取って、溶解度の測定法(中国薬典2005年版二部付録XC第二法(Chinese Pharmacopoeia 2005 Volume 2 appendix X C No.2))に従って、500mL 0.1mol/Lの塩酸溶液を溶解媒質として作り、回転速度は50rpmとして、測定を実施し、それぞれ10、20、30、45分に、5 mlの溶液を取って、各5 mlの溶解媒質を補足し、サンプルをろ過し、プレフィルトレーションのろ液を捨て、次のろ液をサンプル溶液として採取し、対照液を調製する。紫外線の可視分光光度法(中国薬典2005年版二部付録IV A(Chinese Pharmacopoeia 2005 Volume 2 appendix IV A))によって、228nmにて吸光度を検知し、、各タブレットの溶解量を計算する。
【0149】
【表90】

【0150】
第3の効果実施例 安定性加速試験
試験サンプルをそれぞれ高密度ポリエチレン・プラスチック瓶に加え、密封し、加速検査箱に加え、温度を40℃±2℃、相対湿度を75%±5%条件で3ヶ月の加速試験を行った後に、関係項目の安定性の測定を行う。
【0151】
(1)第3の比較実施例と第3〜4の実施例アリピプラゾールタブレットの安定性の比較
含有量と関連物質の測定方法:サンプルの適量を取って、それを移動相超音波で振動させ、溶解させ、試験サンプル溶液として、ミリリットル当たり適量なアリピプラゾールを含んだ溶液を調製し、対照液を調製する。高速液体クロマトグラフィー(中国薬典2005年版二部付録V D(Chinese Pharmacopoeia 2005 Volume 2 appendixV D))によって、それぞれ測定し、シリカを化学的に結合するオクタデシルシランを充填剤として用いる。含有量の測定方法は外部標準法によって行い、関連物質の測定方法は主成分自律校正法(self−calibrated method)によって行う。溶解度の試験方法は第2の効果実施例の(1)と同じである。
【0152】
【表91】

【0153】
(2)第5の比較実施例、第6〜9と11の実施例のエスゾピクロン調製物の安定性の比較
含有量の測定方法:サンプルの適量を(エスゾピクロンの3 mgに該当する)を取って、250 mlの計量フラスコに加えて、適量な0.02 mol/Lの塩酸を加えて、均一に振盪し、ろ過し、そのすぐ後のろ液を試験液として採取し;別に、対照サンプルとして適量なエスゾピクロンを取って、0.02 mol/Lの塩酸で、1ミリリットル当たりエスゾピクロン12μgを含んだ溶液を調製し、対照溶液とする。紫外線の可視分光光度法(中国薬典2005年版二部付録IV A(Chinese Pharmacopoeia 2005 Volume 2 appendix IV A))によって、それぞれ304nmにて吸光度を検出し、含有量を計算する。
関連物質の測定方法:高速液体クロマトグラフィー(中国薬典2005年版二部付録V D(Chinese Pharmacopoeia 2005 Volume 2 appendixV D))によって、検出し、シリカを化学的に結合するオクタデシルシランを充填剤として用いる。;アセトニトリル−0.05mol/L硫酸アンモニウム溶液(40:60)を移動相とする;検出波長は304 nmとして、試験液と対照液のクロマトグラムを主成分自律校正法によって計算する。
溶解度の試験方法は第2の効果実施例の(2)と同じである。
【0154】
【表92】

【0155】
(3)第6の比較実施例、第12、13と15の実施例のゾピクロンタブレットの安定性の比較
含有量の測定方法:適量なサンプル(エスゾピクロンの3 mgに該当する)を取って、250 mlの計量フラスコに加えて、適量な0.02 mol/Lの塩酸を加えて、均一に振り混ぜ、ろ過し、次のろ液を試験液として採取し;別に、対照サンプルとして、適量なエスゾピクロンを取って、0.02 mol/Lの塩酸で、1ミリリットルあたり12μgエスゾピクロンを含んだ溶液を調製し、対照溶液とする。紫外線の可視分光光度法(中国薬典2005年版二部付録IV A(Chinese Pharmacopoeia 2005 Volume 2 appendix IV A))によって、それぞれ吸光度を304nmにて検出し、含有量を計算する。
関連物質の測定方法:検出は、高速液体クロマトグラフィー(中国薬典2005年版二部付録V D(Chinese Pharmacopoeia 2005 Volume 2 appendixV D))により、シリカを化学的に結合するオクタデシルシランを充填剤として用い、波長は304 nmである。試験液と対照液のクロマトグラムを主成分自律校正法によって計算する。
溶解度の試験方法は第2の効果実施例の(3)と同じである。
【0156】
【表93】

【0157】
(4)第7の比較実施例と第18の実施例リスペリドンタブレットの安定性の比較
含有量と関連物質の測定方法:適量なサンプルを取って、移動相超音波でそれを振動し、溶解させ、試験サンプル溶液として、ミリリットル当たり適量なリスペリドンを含んだ溶液を調製し、対照液を調製する。高速液体クロマトグラフィー(中国薬典2005年版二部付録V D(Chinese Pharmacopoeia 2005 Volume 2 appendixV D))によって、シリカを化学的に結合するオクタデシルシランを充填剤として、それぞれ測定する。含有量の測定方法は外部標準法によって行い、関連物質の測定方法は主成分自律校正法によって行う。
溶解度の試験方法は第2の効果実施例の(4)と同じである。
【0158】
【表94】

【0159】
(5)第8の比較実施例と第21の実施例ジピリダモールタブレットの安定性の比較
含有量の測定方法:適量なサンプル(ジピリダモールの50 mgに相当する)を取って、それを100 mlの計量フラスコに加えて、適量な0.01 mol/Lの塩酸を加えて、ジピリダモールを振盪し、溶解し、0.01 mol/Lの塩酸で、測るために希釈し、振盪し、ろ過し、0.01 mol/Lの塩酸で、試験サンプル溶液として、1ミリリットル当たり10ugのジピリダモールを含んだ溶液を調製し、紫外線の可視分光光度法(中国薬典2005年版二部付録IV A(Chinese Pharmacopoeia 2005 Volume 2 appendix IV A))によって、283nmにて吸光度を測定する。
関連物質の測定方法:適量なサンプルを取って、試験サンプル溶液として、メタノールで、1.0mgのジピリダモールを含んだ溶液を調製し、ミリリットル当たり10ugのジピリダモールを含んだ溶液を対照溶液として、調製する。高速液体クロマトグラフィー(中国薬典2005年版二部付録V D(Chinese Pharmacopoeia 2005 Volume 2 appendixV D))によって、それぞれ測定し、シリカを化学的に結合するオクタデシルシランを充填剤として使用し、波長は288nmであり、主成分自律校正法によって計算する。
溶解度の試験方法は第2の効果実施例の(5)と同じである。
【0160】
【表95】

【0161】
第4の効果実施例 含有量均一性の実験
中国薬典2005年版二部付録XE含有量均一性の測定方法(Chinese Pharmacopoeia 2005 appendix XE content uniformity test)によって、各タブレットの含有量(含有量の測定方法は第3の効果実施例の(2)と同じである)を測定し、含有量均一性(A+1.80S)を計算する。
【0162】
【表96】


【特許請求の範囲】
【請求項1】
固体調製物の製造方法であって:
水不溶性及び/又は水難溶性のアルカリ性薬物活性成分を、酸性化剤を含んだ酸性溶液中に溶解させ、薬を含んだ酸性液体を得る工程;
ついで、アルカリ化剤、アジュバント及び前記薬を含んだ酸性液体を、均一に混ぜ、湿式造粒法を行う工程
を含む方法であり、
ここで、前記アルカリ化剤はアルカリ化剤と薬を含んだ酸性液体の混合液の酸性度を前記薬を含んだ酸性液体の酸性度よりも低くする試薬であることを特徴とする前記方法。
【請求項2】
前記水不溶性及び/又は水難溶性のアルカリ性薬物活性成分は固体調製物中の含有量が20%未満であり、好ましくは5%未満であり、更に好ましくは1%未満である水不溶性及び/又は水難溶性のアルカリ性薬物活性成分である、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記水不溶性及び/又は水難溶性のアルカリ性薬物活性成分はエスゾピクロン、ジアゼパム、エスタゾラム、アルプラゾラム、ゾピクロン、アリピプラゾール、リスペリドン、ミフェプリストン、ペルフェナジン、ジゴキシン、アゴメラチン、イロペリドン、パリペリドン、オランザピン、ハロペリドール、ジピリダモール、カルビマゾール、メトクロプラミド、ミノキシジル又はレセルピンである、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記酸性化剤は無機強酸、無機中強酸、及び有機弱酸の群から選択される一以上であり;
好ましくは、塩酸、クエン酸、酒石酸、リンゴ酸、フマル酸、コハク酸、マレイン酸、乳酸、酢酸、臭化水素酸、硫酸、硝酸、及びリン酸の群から選択される一以上であり;
更に好ましくは、塩酸、クエン酸、酒石酸、リンゴ酸、乳酸、酢酸及びリン酸の群から選択される一以上であり;
水不溶性及び/又は水難溶性のアルカリ性薬物活性成分がイロペリドンである場合には、前記酸性化剤は好ましくは、酢酸又はクエン酸であり;
更に好ましくは、イロペリドンに対して、モル量1.4〜2.7倍の酢酸である、
請求項1〜3のいずれか一つの請求項に記載の方法。
【請求項5】
前記酸性化剤の用量は水不溶性及び/又は水難溶性のアルカリ性薬物活性成分を完全に溶解できる最小量の1〜1.5倍であり、更に好ましくは、1〜1.05倍である、
請求項1〜4のいずれか一つの請求項に記載の方法。
【請求項6】
酸性化剤と水不溶性及び/又は水難溶性のアルカリ性薬物活性のモル比は0.1〜2.5であり、より好ましくは、0.5〜1.5である、
請求項1〜4のいずれか一つの請求項に記載の方法。
【請求項7】
前記酸性化剤を含んだ酸性溶液中の溶剤は水、有機溶剤、又は水と有機溶剤の混合液であり、酸性化剤のイオンが前記溶剤に解離できるものであり、
前記有機溶剤は、薬剤領域に受けいれられる溶剤であり、前記有機溶剤中の水不溶性及び/又は水難溶性のアルカリ性薬物活性成分の溶解性は水中における溶解性より優れており;
前記有機溶剤は好ましくは、薬剤領域に受け入れられる水溶性有機溶剤、より好ましくは、エタノール、プロピレングリコール、グリセリン、アセトン、イソプロピルアルコールとターシャリーブチルアルコールの群から選択される一以上であり;
最も好ましくは、エタノールである、
請求項1〜6のいずれか一つの請求項に記載の方法。
【請求項8】
酸性溶液の前記溶剤の用量は湿式造粒法の乾燥物の5〜100%の質量パーセントであり、好ましくは10〜50%である、
請求項1〜7のいずれか一つの請求項に記載の方法。
【請求項9】
請求項1から8のいずれか一つの請求項に記載の方法であって、
前記水不溶性及び/又は水難溶性のアルカリ性薬物活性成分を酸性化剤を含んだ酸性液体に溶解する時又は後に、界面活性剤、可溶化剤及び固形分散体の水溶性キャリアの群から選択される一以上を加え、ついで、得た薬を含んだ酸性液体を後続ステップ、即ちアルカリ化剤とアジュバントを均一に混ぜ、湿式造粒法を施すステップを行い、
固形分散体の水溶性キャリアと水不溶性及び/又は水難溶性のアルカリ性薬物活性成分を同時に酸性化剤を含んだ酸性液体に加える時に、固形分散体の水溶性キャリアの量が水不溶性及び/又は水難溶性のアルカリ性薬物活性成分が酸性化剤を含んだ酸性液体に完全に溶解できる量より少なくコントロールされ;
前記界面活性剤、可溶化剤及び固形分散体の水溶性キャリアの群から選択される一以上が好ましくは、ポビドン、ポリエチレン・グリコール、ドデシル硫酸ナトリウム、ポロキサマ、ポリオキシエチル化ヒマシ油、トゥイーン 80、ステアリン酸ポリオキシル40、ラクトース、マンニトール、蔗糖、ヒドロキシプロピル-β-シクロデキストリン、β-シクロデキストリン、及びマルトースの群から選択される一以上である、前記方法。
【請求項10】
前記界面活性剤及び/又は可溶化剤の用量は好ましくは水不溶性及び/又は水難溶性のアルカリ性薬物活性成分質量の0.05〜5倍であり、;前記固形分散体の水溶性キャリアの用量は好ましくは水不溶性及び/又は水難溶性のアルカリ性薬物活性成分質量の1〜10倍である、
請求項9に記載の方法。
【請求項11】
薬を含んだ酸性液体を調製する時に、溶剤が水の場合、調製温度は、好ましくは、40〜80℃まで上げ、溶剤が水と有機溶剤との混合液の場合、調製温度は、好ましくは、40〜70℃まで上げ、溶剤がエタノールの場合、調製温度は、好ましくは、30〜50℃まで上げる、
請求項1〜10のいずれか一つの請求項に記載の方法。
【請求項12】
前記アルカリ化剤は無機強アルカリ、弱酸と強アルカリとの塩、有機弱酸の共役塩基、又は酸性が強酸性の酸性化剤より低く、強酸性の酸性化剤と緩衝対を形成できる酸であり;
好ましくは、水酸化ナトリウム、炭酸ナトリウム、リン酸水素二ナトリウム、クエン酸ナトリウム、酒石酸ナトリウム、リンゴ酸ナトリウム及び酢酸ナトリウム、グリシン及びアラニンの群から選択される一以上である、
請求項1〜11のいずれか一つの請求項に記載の方法。
【請求項13】
前記酸性化剤とアルカリ化剤は下記のタイプ:
タイプ1:前記酸性化剤が無機強酸であり、前記アルカリ化剤が無機強アルカリであるもの;
タイプ2:前記酸性化剤は無機強酸であり、前記アルカリ化剤は無機弱酸と強アルカリとの塩であるもの;
タイプ3:前記酸性化剤は無機強酸であり、前記アルカリ化剤は有機弱酸と強アルカリとの塩であるもの;
タイプ4:前記酸性化剤は有機弱酸であり、前記アルカリ化剤は有機弱酸の共役塩基であるもの;
タイプ5:前記酸性化剤は有機弱酸であり、前記アルカリ化剤は無機強アルカリ又は無機弱酸と強アルカリとの塩であるもの;
タイプ6:前記酸性化剤は無機強酸であり、前記アルカリ化剤は無機強酸と緩衝対を構成できる弱酸であるもの;
タイプ7:前記酸性化剤は無機中強酸であり、前記アルカリ化剤は無機強アルカリ、無機弱酸と強アルカリとの塩又は有機弱酸と強アルカリとの塩であるもの;
のいずれかであり、
好ましくは、前記酸性化剤とアルカリ化剤は塩酸と水酸化ナトリウム、塩酸と炭酸ナトリウム、塩酸とリン酸水素二ナトリウム、塩酸とクエン酸ナトリウム、塩酸と酒石酸ナトリウム、塩酸とリンゴ酸ナトリウム、塩酸と酢酸ナトリウム、クエン酸とクエン酸ナトリウム、酒石酸と酒石酸ナトリウム、リンゴ酸とリンゴ酸ナトリウム、酢酸と酢酸ナトリウム、クエン酸と水酸化ナトリウム、酢酸と水酸化ナトリウム、クエン酸と炭酸ナトリウム、リンゴ酸と炭酸ナトリウム、リンゴ酸とリン酸水素二ナトリウム、クエン酸とリン酸水素二ナトリウム、塩酸とグリシン、塩酸とアラニン、リン酸と水酸化ナトリウム、リン酸と炭酸ナトリウム、又はリン酸とリン酸水素二ナトリウムである、
請求項1〜11のいずれか一つの請求項に記載の方法。
【請求項14】
前記酸性化剤とアルカリ化剤の用量は下記の関係式:
(アルカリ化剤のモル数×A)/(酸性化剤のモル数×B) 式1
において0.01〜1.5、好ましくは、0.3〜1.2の値を示し;
ここで、酸性化剤とアルカリ化剤が前記タイプ1、2又は5である場合、Aはアルカリ化剤分子のアニオン総原子価数−アルカリ化剤分子中の水素イオン数であり;
酸性化剤とアルカリ化剤が前記タイプ1、2、3又は6である場合、Bは酸性化剤分子中の水素イオン数であり;
酸性化剤とアルカリ化剤が前記タイプ4である場合、A/Bは1であり;
酸性化剤とアルカリ化剤は前記タイプ5である場合、Bは1であり;
酸性化剤とアルカリ化剤は前記タイプ3又は6である場合、Aは1であり;
前記水不溶性及び/又は水難溶性のアルカリ性薬物活性成分がイロペリドンである場合、酸性化剤とアルカリ化剤が酢酸と水酸化ナトリウムであり、式1の値が0.99〜1.01となる用量である、
請求項13に記載の方法。
【請求項15】
前記アルカリ化剤、アジュバント及び前記薬を含んだ酸性液体を均一に混ぜ、湿式造粒法を行う工程の具体的な操作方式は下記方法、
方法(1)アルカリ化剤又はアルカリ化剤を含んだ溶液とアジュバントを均一に混ぜ、更に、薬を含んだ酸性液体とそれらを均一に混ぜて、押し出し造粒又は撹拌造粒を行う方法;
方法(2)薬を含んだ酸性液体と、アルカリ化剤又はアルカリ化剤を含んだ溶液を均一に混合し、造粒液体を得て、ついで、前記造粒液体及びアジュバントを用いて押し出し造粒、撹拌造粒、流動噴霧造粒又は遠心噴霧造粒を行う方法;
方法(3)薬を含んだ酸性液体とアジュバントを均一に混合し、ついで、アルカリ化剤を含んだ溶液と均一に混合し、押し出し造粒又は撹拌造粒を行う方法;
方法(4)薬を含んだ酸性液体、1/3未満の用量のアジュバント、及びアルカリ化剤又はアルカリ化剤を含んだ溶液を均一に混合し、ついで、残ったアジュバントとそれらを混ぜて、押し出し造粒又は撹拌造粒を行う方法であり、ここで、前記1/3未満の用量のアジュバントは、好ましくは水溶性アジュバントである、方法
のいずれか一つから選択される、
請求項1〜14のいずれか一つの請求項に記載の方法。
【請求項16】
請求項1〜16のいずれか一つの請求項に記載の方法によって調製された固体調製物は、更に従来の工程を経て、錠剤又はカプセルに作成される、
請求項1〜15のいずれかの請求項に記載の方法。
【請求項17】
請求項1〜16のいずれか一つの請求項に記載の方法によって調製された固体調製物。

【公表番号】特表2013−515751(P2013−515751A)
【公表日】平成25年5月9日(2013.5.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−546339(P2012−546339)
【出願日】平成22年12月28日(2010.12.28)
【国際出願番号】PCT/CN2010/080349
【国際公開番号】WO2011/079768
【国際公開日】平成23年7月7日(2011.7.7)
【出願人】(512171674)上海中西制薬有限公司 (1)
【出願人】(512171685)上海中西三維薬業有限公司 (1)
【Fターム(参考)】