説明

固定局に誘導結合され、利得制御手段を備える携帯オブジェクト

【課題】優れたセットポイント電圧監視と、調整ループに作用する外乱の除去との間のトレードオフを提供する携帯オブジェクトを生成する。
【解決手段】携帯オブジェクト1は、アンテナ3の端子に並列に接続された可変負荷インピーダンスZ及び整流器5と、整流器5の出力と負荷インピーダンスZの制御端子との間に接続された負荷インピーダンスZの端子電圧の調整ループと、を備える。この調整ループは、セットポイント電圧と整流器5の出力電圧との間の差を決定する手段7と、1ビットのアナログ・デジタル変換器8と、積分器タイプの指令手段9とを直列に備える。この指令手段9は、差に応じた利得の制御則を規定する利得制御手段10の出力に接続された利得制御入力Mを備える。復調手段17は変換器8の出力に接続される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、遠隔伝送装置の固定局に誘導結合されたアンテナが装備され、アンテナの端子に並列に接続された可変負荷インピーダンス及び整流器と、整流器出力と負荷インピーダンスの制御端子との間に接続された、負荷インピーダンスの端子電圧の調整ループと、を備える携帯オブジェクトであって、調整ループは、セットポイント電圧と整流器の出力電圧との間の差を決定する手段と、1ビットのアナログ・デジタル変換器と、積分器タイプの指令手段とを直列に含み、復調手段が変換器の出力に接続されている、携帯オブジェクトに関する。
【背景技術】
【0002】
遠隔測定法(telemetry)の分野において、携帯オブジェクトのアンテナと基地局のアンテナとの間の誘導結合が一般に使われる。基地局は、携帯オブジェクトのアンテナによって受信され処理される磁場を放出する。ほとんどの場合、携帯オブジェクトは遠隔給電され、誘導結合は、特に、電力が携帯オブジェクトに供給されること、及び、基地局によって放出されたデータが収集されることを可能にすべきである。
【0003】
したがって、携帯オブジェクトに埋め込まれる電子回路は、基地局アンテナによって放出された磁場のエネルギを、オブジェクトの電源のため必要な直流に変換すべきであり、同時に、オブジェクトと基地局との間でデータ通信を行うために受信された信号を復調する。
【0004】
図1に示されているように、固定局に誘導結合された携帯オブジェクトは知られており、多数の刊行物に記載されている。基地局2のアンテナ4によって放出された磁場Hのエネルギは、携帯オブジェクトのアンテナ3によって受信され、携帯オブジェクトの電源を供給する。可変負荷インピーダンスZ及び整流器5は、アンテナ3の端子に並列に接続されている。携帯オブジェクト1は、整流器5と可変負荷インピーダンスZの制御端子との間に接続された調整ループ6を備える。本出願人によって出願された特許文献1は、調整ループが指令手段と直列に接続されたアナログ・デジタル変換器を備える特有の実施形態について記載している。このようにして、調整ループは、可変負荷インピーダンスZの値を変調することにより携帯オブジェクト1のアンテナ3の端子電圧を修正する。この調整はセットポイント電圧に関して従来通りに実行される。
【0005】
可変負荷インピーダンスZは、制御電極が指令手段の出力に接続されたMOSFET、JFET又はバイポーラタイプのトランジスタによって実現可能である。
【0006】
このアーキテクチャは利点を提示するが、調整ループの安定性は、負荷又は磁場の変動が大きい場合でも携帯オブジェクトが使用されることを可能にするため改善されるべきである。さらに、高い通信レートで動作を可能にするために、ループの速さが改善されるべきである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】国際公開第2005/029726号パンフレット
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明の目的は、優れたセットポイント電圧監視と、調整ループに作用する外乱の除去との間のトレードオフを提供する携帯オブジェクトを生成することである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明による携帯オブジェクトは、添付の請求項によって特徴付けられ、特に、指令手段が、上記差を表す信号を入力で受信する利得制御手段の出力に接続された利得制御入力を備えることによって特徴付けられる。
【0010】
本発明のその他の利点及び特徴は、限定されることのない例示の目的のため記載され、添付図面に表されている発明の特定の実施形態についての以下の説明からより明らかになるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】従来技術による携帯オブジェクトの実施形態を概略的に表す図である。
【図2】本発明による携帯オブジェクトの特定の実施形態を概略的に表す図である。
【図3】調整ループの利得(G)をセットポイント電圧と調整されるべき電圧との間の差(Err)に関連付ける制御則を概略的に表す図である。
【図4】調整ループの利得(G)をセットポイント電圧と調整されるべき電圧との間の差(Err)に関連付ける制御則を概略的に表す図である。
【図5】本発明による携帯オブジェクトの第2の特定の実施形態を概略的に表す図である。
【図6】図2に対応する特定の実施形態をより詳細に表す図である。
【図7】図3に対応する特定の実施形態をより詳細に表す図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
図2に示されているように、携帯オブジェクト1及び基地局2は、データ伝送のためのそれぞれのアンテナ3及び4を介して、誘導結合される。携帯オブジェクト1において、可変負荷インピーダンスZ及び整流器5はアンテナ3の端子に並列に接続されている。携帯オブジェクトは、整流器5と可変負荷インピーダンスZの制御端子との間に接続された調整ループ6をさらに備える。調整ループ6は、セットポイント電圧Vsetpointと整流器5の出力電圧Vdbとの間の差Errを決定する手段7と、アナログ・デジタル変換器8と、指令手段9とを直列に備える。セットポイント電圧Vsetpointと整流器5の出力電圧Vdbとの間の差Errを決定する手段7は、したがって、整流器5の出力に接続され、一方、指令手段9は可変負荷インピーダンスZに接続されている。変換器8の出力と指令手段の入力との間の電気的接続は電気的ノードLによって表されている。
【0013】
このようにして、調整ループ6は、可変負荷インピーダンスZの値を変調することにより携帯オブジェクトのアンテナ3の端子電圧を修正する。この調整はセットポイント電圧Vsetpointに関して従来通りに行われる。
【0014】
整流器5はAC電圧をDC電圧に変換させることができる適当な回路によって実現可能である。整流器は、たとえば、ダイオード、ダイオードブリッジ、又は、半波もしくは全波整流回路でもよい。
【0015】
差Errを決定する手段7は、たとえば、第1の入力端子及び第2の入力端子がセットポイント電圧Vsetppint及び整流器5の出力電圧Vdbにそれぞれ接続されている比較器によって形成される。手段7によって送出される差Errは、整流器の出力電圧Vdbがセットポイント電圧Vsetpointより高いか、又は低いかに依存して、正又は負の電圧になり得る。
【0016】
決定する手段7によって送出される電圧、すなわち、差Errは、その後に、アナログ・デジタル変換器8の入力に印加され、アナログ・デジタル変換器8は次にこのアナログデータを、差Errを表すデジタル信号に変換する。その出力時に、変換器8は、電圧Vdbとセットポイント電圧との間の差Errを表すデジタル信号を1ビットで(on one bit)送出する。変換器8によって送出されたデジタル信号は指令手段9の入力に印加される。
【0017】
アナログ・デジタル変換器8は連続時間型の変換器でもよく、すなわち、その入力端子に印加された電圧間の差を表す値を連続的に送出し、又は、アナログ・デジタル変換器8はサンプル時間型の変換器でもよく、すなわち、同一の周期で測定された差自体を表す値を周期的に送出する。
【0018】
調整ループ6は、セットポイント電圧と整流器の出力における電圧Vdbとの間の差Errに応じて調整される調整可能な利得をさらに備える。このため、指令手段9は、上記差Errを表す信号を入力で受信する利得制御手段10の出力に接続された利得制御入力Mを備える。入力Mは、同様にMと呼ばれる複数個のサブ入力に分解される可能性がある。
【0019】
調整ループ6の利得の変調を用いることにより、ループは過度に高い利得又は過度に低い利得のどちらかを与えることが可能である。高利得の場合、整流器出力電圧Vdbの残留振動は、セットポイント電圧Vsetpointの優れた監視と、外乱の除去とを確実にすることが可能である、より高い周波数で除去される。逆に利得が低いならば、整流器の出力電圧Vdbの振動の振幅は小さいままである。
【0020】
利得制御手段10は、たとえば、変換器8の入力で差Errを表す信号が増加するときに利得Gが増加する、線形型又は離散型でもよい制御則を規定する(図2)。利得制御手段の制御則は、たとえば、線形もしくは指数関数タイプでもよく、又は、差Errの絶対値と共に一般に(generally)増加するその他の適当なタイプでもよい。図3及び4は、利得制御手段10によって送出された利得Gと、セットポイント電圧と整流器の出力電圧Vdbとの間の差Errとの関係を表す2つの制御則を示している。図3では、線形関係が利得Gの値と、セットポイント電圧Vsetpointと調整されるべき電圧、すなわち、電圧Vdbとの間の差Errとの間に存在する。より正確には、差Errの絶対値が増加するとき、利得Gの値が直線的に増加する。図4では、利得Gと差Errとの間の関係は離散化され、本事例では、差Errの所定の範囲と関連付けられた3個の平坦域(plateaus)G1、G2及びG3が存在している。このようにして、差Errが−RefとRefとの間に含まれるならば、利得Gの値はG1と等しい。差Errが−Refと−Refとの間、又はRefとRefとの間に含まれるならば、利得値はG1より高いG2に等しい。
【0021】
図2に示された第1の実施形態では、指令手段9は、セットポイント電圧と整流器の出力電圧Vdbとの間の差Errを入力で受信する利得制御手段10に接続された、利得制御入力Mを備える。図5に示された第2の実施形態では、指令手段9は、差Errを表す信号であるアナログ・デジタル変換器8によって送出されたデジタル信号を、入力で受信する利得制御手段10の出力に接続された、利得制御入力Mを備える。
【0022】
第1の実施形態に対応し、図6に示された特定の実施形態では、セットポイント電圧Vsetpointと電圧Vdbとの間の差Errが複数台の比較器11の入力に印加される。
【0023】
各比較器11は第1及び第2の入力端子と出力端子とを備える。各比較器11の出力端子は、電子スイッチ12の制御端子に接続され、電子スイッチの2個の入出力端子のうちの一方が電流発生器13に接続され、電子スイッチの残りの入出力端子は指令手段9に組み込まれた積分器回路18に接続されている。比較器11は、それぞれが、固有の基準電圧Refと関連付けられている。比較器11は、したがって、基準電圧Refと差Errとの間の比較を実行し、それに応じてデジタルデータビット(0又は1)を送出する。基準電圧Refが関連付けられた比較器11は、利得制御手段10において適用されるべき制御則を規定する。
【0024】
図6は、したがって、以下の通りにブレークダウンすることが可能である。即ち、積分器回路18と、電流源13と、電流源に関連付けられた電子スイッチ12とが、指令手段9に属している。基準電圧Refと関連付けられた比較器11は制御手段10に属している。このようにして、電子スイッチ12は、整流器5の出力電圧Vdbとセットポイント電圧Vsetpointとの間の差を表す信号からもたらされるデータを、電子スイッチ12の制御入力において、すなわち、指令手段9の利得制御入力Mにおいて受信する。しかし、複数台の比較器のうち、ゼロ基準電圧、本例では電圧Refに関連付けられた比較器11aは、制御手段10には属さずに、アナログ・デジタル変換器8に属している。次に、信号復調手段17は、比較器11aの出力と比較器11aに関連付けられた電子スイッチ12との間にノードLで接続されている。
【0025】
図6に示された特定の実施形態は図4に示されているような離散的な制御則に対応している。まさにこの特定の実施形態では、比較器11は、全く同じ個数の比較器を備える2つの系統(11及び11’)に分けられる。第1の比較器の系統11では、セットポイント電圧と整流器の出力電圧Vdbとの間の差Errは各比較器の第1の入力端子、たとえば、正端子に印加される。第2の比較器の系統11’では、セットポイント電圧と整流器の出力電圧Vdbとの間の差Errは各比較器11の第2の入力端子、たとえば、負端子に印加される。両方の系統において、各比較器の開放されたままの入力端子は、その後に、固有の基準電圧Refに接続される。少なくとも1つの基準電圧、本例ではRefは、零であり、変換器8を規定する目的を果たす。
【0026】
有利な点として、制御則がy軸に対して対称であるならば(図4)、使用される基準電圧は、系統のうちの1つずつに関して、絶対値が同一であり、反対符号をもつ(Ref及び−Ref)。非対称な制御則と共に機能するため、2つの系統の間で異なる基準電圧を使用することも可能である。図4に示された制御則を実施するため、電圧Refは電圧Refに対応し、電圧Ref(図示せず)は電圧Refに対応している。
【0027】
例示の目的のため、比較器11b及び11b’は2つの異なる系統に属している。セットポイント電圧と電圧Vdbとの間の差Errは比較器11bの第1の入力端子に印加され、一方、同じ差Errは比較器11b’の第2の入力端子に印加される。比較器11b及び11b’と関連付けられた基準電圧は、絶対値が同一であり、反対符号をもち、すなわち、Ref及び−Refである。
【0028】
さらに、固有の電流源Iが各基準電圧Refと関連付けられる。比較器11bは、このようにして、基準電圧Ref、及び、電子スイッチ12を介して電流源13Iと関連付けられている。一方、比較器11b’は、基準電圧−Ref、及び、電子スイッチを介して電流源−Iと関連付けられている。このようにして、比較器11iは基準電圧Refに接続され、電流源Iに接続された電子スイッチに作用する。
【0029】
したがって、差ErrがRefとRefとの間に含まれるならば、比較器11aは、電子スイッチ12aの閉成を作動させる信号を出力で送出する。この結果として、利得G1に比例する電流Iが積分器回路18の入力に印加される。差Errが少なくともRefより大きいならば、少なくとも比較器11a及び11bはそれぞれが電子スイッチ12a及び12bの閉成を作動させる信号を出力で送出する。この結果として、その後に、利得G2に比例する電流I+Iに少なくとも等しい電流が回路18の入力に印加される。
【0030】
図示されていない別の特定の実施形態では、比較器11bは使用されず、関連付けられていたスイッチ及び電流源は、予め反対に変換されている比較器11aの出力信号に接続される。この実施形態では、比較器11aは依然として変換器8に属しているが、比較器の反転出力は制御手段10の一部分を形成する。
【0031】
図7に示され、図5に示された第2の実施形態に対応する別の特定の実施形態では、利得値は、差Errを表すデジタル信号の値が一定である期間、すなわち、常に1に等しいか、または、常に0に等しい期間の関数である。この特定の実施形態では、利得制御手段10は、利得制御手段の入力に印加された信号の時間積分のための手段を備える。
【0032】
この特定の実施形態では、利得制御手段10は、直列に接続された複数台のフリップフロップ(FF)14を備える。各フリップフロップ14は、信号入力端子と、信号出力端子と、クロック信号ckの入力端子とを備える。フリップフロップ14の入力端子は、前段のフリップフロップの出力端子に接続され、フリップフロップの出力端子は後段のフリップフロップの入力端子に接続されている。さらに、クロック入力端子は全て、同じクロック信号ckに接続されている。したがって、異なるフリップフロップ14は同期させられる。このようにして、アナログ・デジタル変換器8によって送出されたビットは、クロック信号が送出されるとき、種々のフリップフロップを経由して通過する。図7において、変換器8によって送出されたビットは、電気ノードLから、フリップフロップ14aからフリップフロップ14hまでの8台のフリップフロップを通過する。各フリップフロップは、したがって、所与の時点での差を表すデジタル信号の値を示す。
【0033】
各フリップフロップ14の信号出力端子は論理復号化回路15にも接続されている。この論理復号化回路は、差を表すデジタル信号の時間変動の制御を可能にする。よって、信号が0及び1、すなわち、高状態及び低状態の完全な交番を表すならば、復号化回路は最小利得を送出する。一方、この交番の偏りが大きいほど、復号化回路は、制御手段10によって復号化回路15に組み込まれた制御則に従って、高利得を送出する。利得値を計算する際に交番からの偏りの位置を考慮することも可能であり、有利である。よって、完全な交番からの偏りがフリップフロップ14hに現れるならば、利得は、同じ偏りがフリップフロップ14aに現れる場合より低いであろう。
【0034】
携帯オブジェクト1は、アナログ・デジタル変換器8と指令手段9との間に接続された復調手段17をさらに備える。復調手段は、固定局から携帯オブジェクトへ放出された磁場Hに含まれるデータを処理するため、変換器8によって出力されたデジタル信号を使用する。復調手段17は電気ノードLに接続されている。
【0035】
前述の実施形態と有利に組み合わせることが可能である別の実施形態では、調整ループは、負荷インピーダンス変化フェーズ中に部分的に又は全体的に停止させられる。この停止によって、インピーダンス変調との衝突を回避することが可能となる。特許出願国際公開第2005/029726号公報は、たとえば、特定のアーキテクチャを説明している。これにより、バングバング制御装置(bang−bang controller)の入力に強制的に周期信号を与えると同時に、可変負荷インピーダンス・ループ・フィルタの出力を切り離すことが可能である。
【0036】
前述されたことを用いて実施可能である特定の実施形態では、回路はオブジェクトから固定局へデータを返信することが可能である。このデータを送信するため、携帯オブジェクトは、携帯オブジェクトのアンテナの端子に与えるインピーダンスを修正する。固定局側へ伝達されるインピーダンスはその結果として修正される。データはその後に携帯オブジェクトの負荷変動によって符号化される。
【0037】
調整ループは、その従来型の動作では、回路の端子に現れるすべての外乱を除去する。その結果、調整ループは、負荷変調による通信の原理に内在している負荷変動と衝突する。したがって、携帯オブジェクトによる固定局への通信中に調整ループの影響を制限するか、又は、少なくとも修正することが必要である。
【0038】
この制限は、たとえば、通信フェーズ中に調整ループの状態をフリーズすることによって行うことが可能である。このフリーズされた状態は、バングバング制御装置の入力に強制的に周期信号を与えることによって実現可能である。たとえば、信号遮断手段、たとえば、電子スイッチが、差を決定する手段7とアナログ・デジタル変換器8との間に取り付けられる。変換器8が決定する手段7から切り離されると、周期的な誤差が周期信号印加手段(図示せず)によって変換器8の入力に印加される。このフェーズ中に、一定電圧Vshuntが可変負荷インピーダンスZに印加される。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
遠隔伝送装置の固定局(2)に誘導結合されたアンテナ(3)が装備された携帯オブジェクトであって、
前記携帯オブジェクト(1)は、前記アンテナ(3)の端子に並列に接続された可変負荷インピーダンス(Z)及び整流器と、前記整流器の出力と前記負荷インピーダンスの制御端子との間に接続された、前記負荷インピーダンスの端子電圧の調整ループと、を備え、前記調整ループは、セットポイント電圧と前記整流器の出力電圧との間の差を決定する手段と、1ビットのアナログ・デジタル変換器(8)と、積分器タイプの指令手段とを直列に含み、変調手段が前記変換器の出力に接続されており、
前記指令手段は、調整可能な利得タイプであり、前記差を表す信号を入力で受信する利得制御手段の出力に接続された利得制御入力を含むことを特徴とする、携帯オブジェクト。
【請求項2】
前記差を表す信号が、前記セットポイント電圧(Vsetpoint)と前記整流器(5)の前記出力電圧(Vdb)との間の差である、ことを特徴とする請求項1に記載のオブジェクト。
【請求項3】
前記差を表す信号が、前記アナログ・デジタル変換器(8)によって変換された、前記セットポイント電圧(Vsetpoint)と前記整流器(5)の前記出力電圧(Vdb)との間の差である、ことを特徴とする請求項1に記載のオブジェクト。
【請求項4】
前記利得制御手段(10)が前記差を表す信号の時間積分のための手段を含む、ことを特徴とする請求項3に記載のオブジェクト。
【請求項5】
前記変換器(8)と誤差を決定する前記手段(7)との間に接続された信号の遮断手段と、周期信号を前記変換器(8)の入力に印加する手段と、を備える、ことを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載のオブジェクト。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2010−154526(P2010−154526A)
【公開日】平成22年7月8日(2010.7.8)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2009−279630(P2009−279630)
【出願日】平成21年12月9日(2009.12.9)
【出願人】(502142323)コミサリア、ア、レネルジ、アトミク−セーエーアー (195)
【氏名又は名称原語表記】COMMISSARIAT A L’ENERGIE ATOMIQUE
【Fターム(参考)】