説明

地上設置物の基礎構造および基礎杭の設置方法

【課題】表層に太陽光発電設備の支持架台を設置するために、柱状改良体と既製杭との組み合わせ工法において、安定した基礎杭構造を実現する。
【解決手段】後で挿入する基礎杭となる既製杭よりも大なる径を有する柱状のソイルセメントにより土壌改良を表層より行ない、土壌中にソイルセメントからなる柱状改良体を形成する。次に、その柱状改良体が固化する前に、太陽光発電設備の支持架台を連結するためのアンカーを上端部に有する既製杭を表層側から柱状改良体に圧入する。このとき、既製杭と柱状改良体との間にセメントミルクを注入しながら圧入するので、未改良の土壌の巻き込みや、既製杭と柱状改良体との間に隙間を生じさせることなく、安定した基礎杭構造を提供することができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、太陽光発電設備の支持架台等の地上設置物の基礎構造、およびその基礎杭の設置方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
太陽光発電設備等の地上設置物を地上に設置するための基礎構造は、場所打ちコンクリート工法、プレコン工法、スパイラル鋼材を使用した設置方法等により形成されていた。
【0003】
場所打ちコンクリート工法は、地盤に掘削した穴に、配筋して現場でコンクリートを打設して基礎杭を形成する工法である(特許文献1参照)。この現場打ちコンクリート工法では、基礎構造が安定するが、コンクリートの打設やその後の養生に工期を要する。
【0004】
プレコン工法は、地盤を整地転圧して、その上に予め工場で製作したコンクリート基礎製品(プレコン品)を上据置きする方式であるが、地盤状態により表層改良が必要となり、また、プレコン品は現場打ちよりも高価となる。さらに、プレコン品は重量物であるため、輸送費や設置用の重機代も嵩み、コスト高となる難点がある。
【0005】
スパイラル鋼材を使用した設置方法では、簡易整地した地盤にバックホーに専用アタッチメントを付け、アースドリル式でスパイラル鋼材を直接埋設する方式である。そのため、施工スピードは速く施工コストが低くなるが、スパイラル鋼材を回転しながら埋設するため、鋼材の表面のメッキ(溶融亜鉛メッキ)が損傷しやすく錆による耐久性に課題があった。
【0006】
他の基礎杭設置方法として、地盤に掘削した杭穴内でセメントミルクと土壌とを攪拌混合して柱状のソイルセメントからなる柱状改良体を形成し、その柱状改良体が固化する前に、既製杭を圧入する摩擦杭工法も開示されている(特許文献2参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特許第2548661号公報
【特許文献2】特開2008-317721号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
ところで、特許文献2の柱状改良体と既製杭との組み合わせ工法においては、柱状改良体と既製杭との間に未改良の土壌を巻き込み、また、既製杭が複数の節部を有する既製杭の場合、既製杭を柱状改良体に対して圧入していく際に、両者の間に隙間が生じる可能性がある。このような隙間が形成された基礎構造では安定性に課題があった。
【0009】
本発明は、上記に鑑み、柱状改良体と既製杭との組み合わせ工法において、安定した基礎杭構造を実現することができる、基礎杭の設置方法および基礎杭の設置構造の提供を目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記目的を達成するため、本発明においては、太陽光発電設備の支持架台等の地上設置物を設置するための基礎杭の設置方法であって、後で挿入する基礎杭となる既製杭よりも大なる径を有する柱状のソイルセメントにより土壌改良を表層より行なって土壌中にソイルセメントからなる柱状改良体を形成し、その柱状改良体が固化する前に、地上設置物を連結するためのアンカーを上端部に有する既製杭を、前記柱状改良体に表層側から圧入し、この圧入時に既製杭と柱状改良体との間に未改良の土壌が巻き込むのを防ぎ、かつ既製杭と柱状改良体との間に隙間を生じさせないよう、両者の間にセメントミルクを注入しながら前記既製杭を圧入することを特徴とする。
【0011】
上記構成によると、柱状改良体は既製杭よりも大径に形成されているので、柱状改良体の中心部に既製杭を圧入すれば、未改良の土壌を巻き込むことはないが、柱状改良体の中心と既製杭の中心とがずれた場合、未改良土壌を巻き込むおそれがある。また、既製杭の圧入時に既製杭に複数の節部が形成されている場合や、圧入方向が垂直方向からずれたため、これを修正した場合などで、既製杭と柱状改良体との間に隙間が生じ、基礎杭が安定しない場合がある。
【0012】
このような場合でも、セメントミルクを注入しながら、既製杭の圧入作業を行なうため、未改良土壌を巻き込んでもセメントミルクにより固化され、また、既製杭と柱状改良体との隙間をセメントミルクで埋めるため、安定した基礎杭構造が出来上がる。そのため、既製杭の上端部に埋設したアンカーに支持架台等の地上設置物を連結する場合も安定した基礎を提供することができる。
【0013】
ここで、地上設置物と基礎杭との連結部が水平方向でずれる場合があるが、地上設置物と基礎杭との取り合い誤差を調整するための調整金具を設ければ、簡単に両者を連結することができる。
【0014】
調整金具の具体的構成は以下のとおりである。例えば、調整金具は、アンカーとの取り合い面に既製杭側のアンカーボルトを挿入するために長軸方向を水平方向とする第1の長孔が形成され、地上設置物との連結部に地上設置物との取り合い誤差を調整するために長軸方向を水平方向とする第2の長孔が形成され、第1の長孔と第2の長孔とは、その長軸方向が互いに直交する方向に設定されている。
【0015】
これにより、水平方向で前後方向と左右方向にずれていたとしても第1の長孔と第2の長孔とで、地上設置物と基礎杭との水平方向のずれを調整することができ、地上設置物を基礎杭に容易に連結することができ、設置作業性を大幅に向上させることができる。
なお、地上設置物としては、太陽光発電設備の支持架台、看板、あるいは街路灯等を例示することができる。
【発明の効果】
【0016】
以上のとおり、本発明によると、既製杭と柱状改良体との間に隙間を生じさせないよう、両者の間にセメントミルクを注入しながら既製杭を圧入するので、安定した基礎杭構造が出来上がる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【図1】本実施形態における太陽光発電設備の概略側面図である。
【図2】(a)〜(d)は柱状改良体と既製杭との組み合わせ工法を説明するための図である。
【図3】パネル支持架台と基礎杭との連結部の構成を示す斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。図1に示す太陽光発電設備1は、基礎杭2、3の上側にパネル固定用の支持架台4を介して太陽光パネル(図示略)が設置される。側面視で前側の基礎杭2と支持架台4とは、架台側の取付金具5が基礎杭2側の取り合い誤差吸収用の調整金具6を介して連結されている。
【0019】
後側の基礎杭3は、前側の基礎杭2よりも長く形成し、かつ地盤からの突出量を多くして支持架台4に直接取り付けることもできるが、本例では、基礎杭3に取り合い誤差吸収用の調整金具6を介して補助支柱7を立設し、この補助支柱7の上端に取付金具5を介して支持架台4を取り付けている。
【0020】
図2(a)〜(d)は柱状改良体と既製杭との組み合わせ工法を説明するための図、図3はパネル支持架台と基礎杭との連結部の構成を示す斜視図であるが、これらの図2(c)(d)および図3を用いて基礎杭の構造を説明する。
【0021】
基礎杭2,3は、コンクリート製の既製杭であって、その外形は、円柱形、角型のいずれであってもよい。基礎杭2,3の基本的構造は、地盤から上方に突出させる杭上部10と、杭上部10の下方に形成された杭下部11とから構成される。
【0022】
杭上部10には、その杭頭部の上端面に、太陽光発電設備の支持架台4を連結するためのアンカー15の基端部が埋設され、上端部が上方に突出形成されている。本例では、アンカーとして、2本のアンカーボルト15が上方に突出形成されている。
【0023】
杭下部11は、ストレート状の軸部12と、その軸部に沿って等間隔に形成された複数の節部13とから構成される。節部13の外径は杭上部10の外径と等しく形成され、軸部12は、節部13よりも小径に形成される。杭内部には鉄筋もしくは鋼管が配置され、コンクリート強度を補強している。鉄筋で配筋する場合、例えば、杭上部10から杭下部11にかけて軸部12の外周部に沿って等間隔にPC鋼棒を配置し、その周囲に螺旋状に鉄筋を巻き付ける。本例では、角型の既製杭としているため、角型の鋼管で配筋を行なっている。
【0024】
本例の基礎杭2,3は、例えば、杭長さが2000mm〜2500mm、埋込み長さ1500mm〜2000mm、杭上部10を約500mmに設定することができる。これらの基礎杭2,3は、太陽光発電設備の支持架台4に合わせて、前後左右に所定間隔で地盤22上に打設される。
【0025】
次に、地盤表層に太陽光発電設備の支持架台を設置するための基礎杭2,3の設置方法を図2に基づいて説明する。図2(a)はアースオーガ20による地盤の掘削状態を示し、同図(b)はソイルセメントにより柱状改良体21を形成した状態を示し、同図(c)は柱状改良体に上方から基礎杭を圧入する状態を示し、同図(d)は圧入した基礎杭にパネル支持架台を取付けた状態を示す。
【0026】
まず、基礎杭2,3を設置するには、地盤を改良するため、地盤22の表層22aからアースオーガ20により柱状の杭穴23を掘削する。杭穴23の径は、例えば、基礎杭2,3の外径が250mm程度であれば、基礎杭よりも大径で、600mm程度に形成すればよい。
【0027】
そして、杭穴23を掘削しながら、図2(a)に示すように、セメント系固化材と水とを攪拌混合してセメントミルクを生成する生成部25からポンプ26、ホース28により、杭穴23にセメントミルク27を注入し、アースオーガ20により掘削土砂とセメントミルクとをスラリー状になるまで攪拌混合し、ソイルセメントを形成する。
【0028】
その後、杭穴23からアースオーガ20を徐々に引き上げていけば、同図(b)に示すように、杭穴23にはソイルセメントから構成される、例えば外径が600mm程度の柱状改良体21が形成される。
【0029】
柱状改良体21が形成されたならば、所定間隔だけ離れた地盤の表層に次の杭穴23を形成するためアースオーガ20を移動し、上記と同様な掘削作業で杭穴23を形成すると共に、杭穴23内にソイルセメントからなる柱状改良体21を形成する。
【0030】
このように、順次形成される柱状改良体21に対して、ソイルセメントが固化する前に、既製の基礎杭2,3を圧入する。この基礎杭2,3の圧入作業は、アースオーガによるソイルセメントからなる柱状改良体の形成作業を追いかけるように順次行なう。
【0031】
例えば、基礎杭2,3の圧入作業は、例えば、バックホー(図示略)を用いてバケットに既製の基礎杭2,3を吊り下げて柱状改良体21の直上に搬送し、柱状改良体21のソイルセメントに基礎杭2,3を挿入し、バケットの背部等を用いて既製の基礎杭2,3をソイルセメント内に圧入する。
【0032】
このとき、既製杭2,3と柱状改良体21との間にセメントミルク生成部25からセメントミルク27を注入しながら既製杭2,3を圧入する。この場合のセメントミルク27もセメント系固化材と水とを攪拌混合して得られたものである。
【0033】
そうすると、柱状改良体21に対して基礎杭2,3の圧入位置がわずかにずれて、圧入する際に未改良の土壌を巻き込んだとしても、セメントミルク27が巻き込んだ未改良土壌と混合されることになる。また、既製杭2,3には複数の節部13が形成されているため、既製杭2,3の圧入につれて既製杭2,3の節部13よりも小径の軸部12とソイルセメントとの間に隙間が生じるおそれがあるが、セメントミルク27の注入によりその隙間が埋められることになり、隙間をなくして安定した基礎杭構造とすることができる。
【0034】
上記のようにして、柱状改良体21に基礎杭2、3の圧入作業が完了したならば、支持架台4を基礎杭2,3上に連結する。このとき、支持架台4と基礎杭2,3との連結部が水平方向でずれる場合があるが、支持架台4と基礎杭2,3との取り合い誤差を調整するための調整金具6を設けているので、簡単に両者を連結することができる。
【0035】
図3に調整金具6の一例を示す。本例の調整金具6は、板状部材が側面視で逆ハット形に折り曲げ形成され、その中央底板部31が基礎杭2,3との取付部とされ、左右両側の立ち上げり側壁32を介して左右外方向に広がる両翼部33が、支持架台4の取付金具5との取付部とされている。
【0036】
中央底板部31には、長軸方向を水平方向で前後方向とする前後一対の第1の長孔35が形成される。両翼部33には、長軸方向を水平方向で左右方向とする第2の長孔36が形成されている。左右の各翼部33には、第2の長孔36が前後に間隔をおいて一対づつ形成されている。したがって、第1の長孔35と第2の長孔36とは、その長軸方向が互いに直交する方向に設定されている。
【0037】
中央底板部31の第1の長孔35は基礎杭2,3の杭頭部の上端面から突出する一対のアンカーボルト15を挿入してボルト締めすることにより、取り合い誤差を吸収しながら連結できる。
【0038】
両翼部33の第2の長孔36は、支持架台4側に取り付けられた取付金具5の取付孔37と軸心を合わせ、両者を貫通するように締付けボルト(図示略)で締結する。
【0039】
このように、調整金具6において、第1の長孔35と第2の長孔36とは、その長軸方向が互いに直交する方向に設定されているので、基礎杭2,3と支持架台4とが前後左右方向でわずかにずれていたとしても、第1の長孔35と第2の長孔36とで、そのずれを調整することができ、支持架台4を基礎杭2,3に容易に連結して設置することができる。
【0040】
また、本例では、既製杭2,3よりも大なる径を有する柱状のソイルセメントからなる柱状改良体21により土壌改良を表層より行ない、その柱状改良体21が固化する前に、支持架台を連結するためのアンカー15を有する既製杭2,3を表層側から柱状改良体21に圧入し、その際、既製杭2,3と柱状改良体21との間に、セメントミルク27を注入しながら圧入するので、安定した基礎杭構造を提供することができる。
【0041】
なお、本例の工法は、既製杭と地盤の柱状改良体とを併用した摩擦杭工法であり、基礎杭の摩擦面が柱状改良体の外周面となるので大きな摩擦力が得られる。この基礎杭2,3による摩擦力と併せて基礎杭2,3の底面が大径に形成されているため、その支持力も期待できる。さらに基礎杭2,3はコンクリート製であるため、スパイラル鋼材による場合とは異なり、腐食がなく耐久性にも優れた基礎杭構造を提供することができる。
【0042】
さらに、施工性については、アースオーガ等の柱状改良機、基礎杭の圧入用としてバックホー、ソイルセメント形成用として、あるいは圧入時のセメントミルク注入用として、混練および圧送機能を有するセメントミルク設備が必要であるが、土壌改良(柱状改良体の形成)と基礎杭の設置作業を追いかけ作業で行えるので、現場打ちコンクリート工法やプレコン工法に比べて施工性を大幅に改善することができる。しかも、現場打ちコンクリート工法に比べて掘削による廃土が極めて少なくなり、また、プレコン工法のように、本整地・転圧作業が不要である。
【0043】
さらに、スパイラル鋼材による工法では、ガラ石に当たると施工不能となるが、本例の場合、柱状掘削段階でバックホー等を利用してガラ石を除去することができる。
【0044】
なお、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の範囲内で多くの修正・変更を加えることができるのは勿論である。例えば、本発明では、アンカー付き既製杭を柱状改良体に表層側から圧入するとき、既製杭と柱状改良体との間にセメントミルクを注入しながら既製杭を圧入しているが、これに代えて、アンカー付き既製杭を柱状改良体に圧入した後、既製杭と柱状改良体との間にセメントミルクを注入するようにすることも考えられる。
【0045】
また、本発明においては、調整金具の形状を側面視ハット形ではなく、基礎杭側のアンカーボルトを貫通して受けることができる程度のスペースがあれば、平板状のものに、第1の長孔と第2の長孔を形成したものであってもよい。
【0046】
さらに、上記実施形態では、太陽光発電設備のパネル支持架台の設置用の基礎杭構造について説明したが、本発明は、これに限定されるものではなく、立て看板の基礎杭構造として、あるいは、街路灯の基礎構造等としても用いることができる。
【符号の説明】
【0047】
1 太陽光発電設備
2,3 基礎杭
4 パネル固定用支持架台
5 取付金具
6 取り合い誤差吸収用の調整金具
7 補助支柱
10 杭上部
11 杭下部
12 軸部
13 節部
15 アンカーボルト
20 アースオーガ
21 柱状改良体
22 地盤
22a 表層
23 杭穴
25 セメントミルク生成部
26 ポンプ
27 セメントミルク
28 ホース
31 中央底板部
32 側壁
33 両翼部
35 第1の長孔
36 第2の長孔

【特許請求の範囲】
【請求項1】
太陽光発電設備の支持架台等の地上設置物を設置するための基礎杭の設置方法であって、
後で挿入する基礎杭となる既製杭よりも大なる径を有する柱状のソイルセメントにより土壌改良を表層より行なって土壌中にソイルセメントからなる柱状改良体を形成し、その柱状改良体が固化する前に、地上設置物を連結するためのアンカーを上端部に有する既製杭を、前記柱状改良体に表層側から圧入し、この圧入時に既製杭と柱状改良体との間に未改良の土壌が巻き込むのを防ぎ、かつ既製杭と柱状改良体との間に隙間を生じさせないよう、両者の間にセメントミルクを注入しながら前記既製杭を圧入することを特徴とする基礎杭の設置方法。
【請求項2】
既製杭は、その外周面に軸方向に間隔をおいて複数の節部が形成されたコンクリート製のものであって、上端部に前記アンカーの基端部が埋設され、アンカーの上端部が上方に向かって突出していることを特徴とする請求項1に記載の基礎杭の設置方法。
【請求項3】
太陽光発電設備の支持架台等の地上設置物を設置するための基礎杭の設置構造であって、基礎杭となる既製杭よりも大径の柱状のソイルセメントにより土壌中に柱状改良体が形成され、前記地上設置物を連結するためのアンカーを上端部に有する既製杭が前記柱状改良体に表層側から圧入され、さらに前記既製杭と柱状改良体との間にセメントミルクが注入されていることを特徴とする基礎杭の設置構造。
【請求項4】
前記既製杭は、その外周面に軸方向に間隔をおいて複数の節部が形成されたコンクリート杭であって、上端部に前記アンカーの基端部が埋設され、アンカーの上端部が上方に向かって突出していることを特徴とする請求項3に記載の基礎杭の設置構造。
【請求項5】
前記アンカーに前記地上設置物との取り合い誤差を調整するための調整金具が連結され、該調整金具は、前記アンカーとの取り合い面に既製杭側のアンカーボルトを挿入するために長軸方向を水平方向とする第1の長孔が形成され、前記地上設置物との連結部に地上設置物との取り合い誤差を調整するために長軸方向を水平方向とする第2の長孔が形成され、第1の長孔と第2の長孔とは、その長軸方向が互いに直交する方向に設定されていることを特徴とする請求項4に記載の基礎杭の設置構造。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開2013−108279(P2013−108279A)
【公開日】平成25年6月6日(2013.6.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−254047(P2011−254047)
【出願日】平成23年11月21日(2011.11.21)
【出願人】(592131663)井上商事株式会社 (18)
【Fターム(参考)】