説明

地絡検出装置

【課題】低消費電力にて効率的に地絡検出を行う。
【解決手段】蓄電部11の正側端子12及び負側端子13を、スイッチ31及び32を交互にオンすることで接地し、それらの状態で蓄電部11及び地面間に流れる電流を検出することで地絡検出を行う。電力の出力を行う電力ブロックPB1と蓄電部11との間に充電スイッチ21が設けられ、電力の供給を受ける電力ブロックPB2と蓄電部11との間に放電スイッチ22が設けられる。地絡検出制御部40は、時系列上に離散的に配置された複数の対象期間を設定し(例えば1日に1つの対象期間を設定し)、各対象期間において地絡検出回路30に地絡検出を実行させる。この際、各対象期間において、スイッチ21及び22の少なくとも一方がオンとされている期間中に地絡検出が行われるように、地絡検出回路30を制御する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、地絡の発生を検出するための地絡検出装置に関する。
【背景技術】
【0002】
家屋や工場等に設けられた蓄電システムには、図6に示すような、二次電池から成る蓄電部911が設けられる。蓄電部911の正側端子912及び負側端子913は一対の入出力端子を形成し、該一対の入出力端子を介して蓄電部911の充電及び放電が行われる。蓄電部911は、図7に示す如く、充電スイッチや放電スイッチを含むスイッチング回路915を介し、電力出力を行う電力ブロック(充電器など)PB1又は電力供給を受ける電力ブロック(負荷など)PB2に、必要に応じて接続される。
【0003】
蓄電部911に接続された配線に対して、地絡が発生することがある。地絡の状態には、図8(a)の状態と図8(b)の状態がある。図8(a)の状態は、蓄電部911の正側端子912が接続された配線L1’又は電子部品等が接地されている状態であり、図8(b)の状態は、蓄電部911の負側端子913が接続された配線L4’又は電子部品等が接地されている状態である。図8(a)又は図8(b)の状態においても蓄電部911と地面とを経由する電流ループは形成されないため、蓄電部911及び地面間に電流は流れない。但し例えば、図8(a)の状態において人体(接地された人体)が配線L4’に触れたならば、又は、図8(b)の状態において人体(接地された人体)が配線L1’に触れたならば、体内を経由する電流ループが形成されて人体に電流が流れる。このような事象を未然に防ぐために、地絡の発生を検出する地絡検出装置が提案されている。
【0004】
例えば、或る地絡検出装置では、スイッチを用いて蓄電部の正側端子と負側端子を交互に接地させ、それらの状態で蓄電部及び地面間に流れる電流を検出することで地絡の発生有無を検出している(例えば下記特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開平4−12616号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、地絡検出装置におけるスイッチのオン/オフは電力消費を伴うため、必要以上に行うことは望ましくない。尚、図8に示したように、蓄電部911はスイッチング回路915を介して電力ブロックPB1又はPB2に接続されうるため、これらの接続状態をも考慮した地絡検出制御の開発も重要である。
【0007】
そこで本発明は、地絡検出に関わる電力消費の削減に寄与する地絡検出装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明に係る地絡検出装置は、電力を蓄積する蓄電部に接続された配線の地絡検出を行うための地絡検出回路と、前記地絡検出の実行タイミングを制御する制御部と、を備え、前記制御部は、時系列上において離散的に配置された複数の対象期間を設定し、各対象期間に前記地絡検出が行われるように前記地絡検出回路を制御することを特徴とする。
【0009】
これにより、地絡検出を常時継続的に行うようなシステムと比べて、地絡検出用の電力消費を抑制することができる。
【0010】
例えば、前記蓄電部と、電力を出力する又は電力の供給を受ける電力ブロックとの間に、前記蓄電部及び前記電力ブロック間の接続又は遮断を切り替えるスイッチング回路が介在していても良い。この際、前記制御部は、各対象期間において、前記蓄電部及び前記電力ブロック間が接続される期間中に前記地絡検出が行われるように前記地絡検出回路を制御しても良い。
【0011】
蓄電部及び電力ブロック間が接続される期間中に地絡検出を行うことで、スイッチング回路と電力ブロックとの間の部分に対しても地絡検出を行うことができる。仮に、蓄電部及び電力ブロック間の接続/遮断を考慮することなく地絡検出を行う場合、スイッチング回路と電力ブロックとの間の部分を含めた地絡検出を行うために、複数回の地絡検出が必要になることがある。例えば、蓄電部及び電力ブロック間が遮断されている状態で1回目の地絡検出を行うと、スイッチング回路及び電力ブロック間の部分の地絡検出を行うために、別途、他の地絡検出(2回目の地絡検出)が必要になる。これに対し、蓄電部及び電力ブロック間が接続される期間中に地絡検出が行われるように地絡検出回路を制御すれば、スイッチング回路及び電力ブロック間の部分を含めた地絡検出を効率よく(少ない電力消費で)実現することができる。
【0012】
具体的には例えば、前記電力ブロックは、電力を出力する第1電力ブロック及び電力の供給を受ける第2電力ブロックを含みうる。前記スイッチング回路は、前記第1電力ブロックと前記蓄電部との間に介在し、オン又はオフされることによって前記第1電力ブロック及び前記蓄電部間の接続又は遮断を切り替える第1スイッチと、前記第2電力ブロックと前記蓄電部との間に介在し、オン又はオフされることによって前記第2電力ブロック及び前記蓄電部間の接続又は遮断を切り替える第2スイッチと、を含みうる。前記制御部は、各対象期間において、前記第1及び第2スイッチの内の少なくとも一方がオンとされている期間中に前記地絡検出が行われるように前記地絡検出回路を制御してもよい。
【0013】
より具体的には例えば、前記複数の対象期間に含まれる何れかの対象期間である特定対象期間に、前記第1及び第2スイッチがともにオンとされている両オン期間が含まれている場合、前記制御部は、前記両オン期間において前記地絡検出が行われるように前記地絡検出回路を制御してもよい。
【0014】
或いは例えば、前記複数の対象期間に含まれる何れかの対象期間である特定対象期間に、前記第1スイッチがオンとされている第1オン期間及び前記第2スイッチがオンとされている第2オン期間が含まれている場合、前記制御部は、前記第1及び第2オン期間の夫々において前記地絡検出が行われるように前記地絡検出回路を制御してもよい。
【0015】
或いは例えば、前記複数の対象期間に含まれる何れかの対象期間である特定対象期間に、前記第1スイッチがオンとされている第1オン期間又は前記第2スイッチがオンとされている第2オン期間が含まれている場合、前記制御部は、前記特定対象期間に含まれる前記第1又は第2オン期間において前記地絡検出が行われるように前記地絡検出回路を制御してもよい。
【0016】
また例えば、前記複数の対象期間に含まれる何れかの対象期間である特定対象期間に、前記第1及び第2スイッチの何れもがオンとされない場合、前記制御部は、前記特定対象期間の終了タイミングを基準としたタイミングにおいて前記地絡検出回路に前記地絡検出を行わせ、その後、前記特定対象期間中の前記地絡検出を終了してもよい。
【0017】
特定対象期間の時間帯によっては第1スイッチも第2スイッチもオンとされないことがあるが、このような場合に上述の如く地絡検出の動作を制御することにより、蓄電部からスイッチング回路までの経路に対しての地絡検出は確保される。
【0018】
また例えば、前記制御部は、前記蓄電部及び前記電力ブロック間が接続される時間帯の学習し、学習結果に基づき各対象期間を設定してもよい。
【0019】
これにより、スイッチング回路と電力ブロックとの間の部分に対しても地絡検出を行いうる最適な時間帯を各対象期間に含める、といったことが可能となる。
【0020】
また例えば、前記制御部は、各日に対して1以上の対象期間が設定されるように、前記複数の対象期間を複数の日に亘って設定してもよい。
【発明の効果】
【0021】
本発明によれば、地絡検出に関わる電力消費の削減に寄与する地絡検出装置を提供することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【0022】
【図1】本発明の実施形態に係る蓄電システムの概略構成図である。
【図2】図1の蓄電システムにて発生しうる地絡の状態を説明するための図である。
【図3】図1の地絡発生回路の内部構成例を示す図である。
【図4】本発明の実施形態に係る複数の対象期間のイメージ図である。
【図5】本発明の実施形態に係る地絡検出シーケンスの動作フローチャートである。
【図6】従来技術に係る蓄電部及び周辺配線を示す図である。
【図7】従来技術に係る蓄電システムの概略構成図である。
【図8】従来技術に係り、蓄電部に関連する地絡の状態を説明するための図である。
【発明を実施するための形態】
【0023】
以下、本発明の実施形態の例を、図面を参照して具体的に説明する。参照される各図において、同一の部分には同一の符号を付し、同一の部分に関する重複する説明を原則として省略する。尚、本明細書では、記述の簡略化上、情報、信号、物理量、状態量又は部材等を参照する記号又は符号を記すことによって該記号又は符号に対応する情報、信号、物理量、状態量又は部材等の名称を省略又は略記することがある。
【0024】
図1は、本発明の実施形態に係る蓄電システム1の概略構成図である。蓄電システム1は、図1に示される部位の全て又は一部を備えている。
【0025】
蓄電部11は、電力を蓄積する1以上の二次電池から成る。蓄電部11を形成する二次電池は、任意の種類の二次電池であり、例えば、リチウムイオン電池、ニッケル水素電池である。蓄電部11を形成する二次電池の個数は1でも良いが、本実施形態では、蓄電部11が直列接続された複数の二次電池から成るものとする。但し、蓄電部11に含まれる二次電池の一部又は全部は、並列接続された複数の二次電池であっても良い。蓄電部11において、直列接続された複数の二次電池の内、最も高電位側に位置する二次電池の正極は正側端子12に接続され、最も低電位側に位置する二次電池の負極は負側端子13に接続される。正側端子12及び負側端子13は、蓄電部11における一対の入出力端子を形成し、該一対の入出力端子を介して、蓄電部11の充電及び放電が成される。負側端子13は、基準電位PREFを有する基準電位点14に接続されている。蓄電システム1において、基準電位PREFに保たれた配線を配線L4と呼ぶ。尚、本実施形態において、放電及び充電とは、特に記述なき限り蓄電部11の放電及び充電(より詳細には蓄電部11内の各二次電池の放電及び充電)を意味する。
【0026】
蓄電部11の正側端子12は、配線L1を介してスイッチング回路15に接続され、一方で、スイッチング回路15には、電力を出力する又は電力の供給を受ける1以上の電力ブロックが接続されている。スイッチング回路15は、1以上の電力ブロックと蓄電部11との間に介在し、スイッチ制御部16の制御の下で電力ブロック及び蓄電部11間の接続又は遮断を切り替える。スイッチング回路15に接続される電力ブロックの個数は1以上であれば幾つでもよいが、ここでは、スイッチング回路15に、電力を出力する電力ブロックPB1と電力の供給を受ける電力ブロックPB2が接続されていることを想定する。
【0027】
スイッチング回路15は、電力ブロックPB1と蓄電部11との間に直列に介在する充電スイッチ21(以下、単にスイッチ21とも言う)と、電力ブロックPB2と蓄電部11との間に直列に介在する放電スイッチ22(以下、単にスイッチ22とも言う)とを備える。スイッチ21及び22並びに後述のスイッチ31及び32の夫々を、任意の種類の半導体スイッチング素子又は機械式スイッチング素子を用いて形成することができる。例えば、金属酸化膜型電界効果トランジスタ(Metal-Oxide-Semiconductor Field-Effect Transistor)又は絶縁ゲートバイポーラトランジスタ(Insulated Gate Bipolar Transistor)を用いて、スイッチ21及び22並びに後述のスイッチ31及び32を形成することができる。
【0028】
スイッチ21及び22の夫々は、第1及び第2導通端子を有し、スイッチ制御部16の制御の下でオン又はオフとされる。スイッチ21及び22並びに後述のスイッチ31及び32を含む任意のスイッチにおいて、スイッチのオンとは、当該スイッチの第1及び第2導通端子が導通して当該スイッチの第1及び第2導通端子間が接続される状態を意味し、スイッチのオフとは、当該スイッチの第1及び第2導通端子が非導通となって当該スイッチの第1及び第2導通端子間が遮断される状態を意味する。従って、充電スイッチ21は、オン又はオフされることによって電力ブロックPB1及び蓄電部11間の接続又は遮断を切り替えるスイッチであり、放電スイッチ22は、オン又はオフされることによって電力ブロックPB2及び蓄電部11間の接続又は遮断を切り替えるスイッチである。
【0029】
電力ブロックPB1は、基準電位PREFを基準とした直流電圧を自身の出力端子から出力する。電力ブロックPB1の出力端子は、配線L2を介して充電スイッチ21の第1導通端子に接続されている。電力ブロックPB1は、例えば、商用交流電源から供給される交流電圧を直流電圧に変換して該直流電圧を出力するAC/DCコンバータ、若しくは、太陽光に基づく発電を行って発電電力による直流電圧を出力する太陽電池ユニット、又は、それらの組み合わせである。
【0030】
スイッチング回路15内において、充電スイッチ21の第2導通端子は放電スイッチ22の第1導通端子と接続点23にて共通接続されており、接続点23は、配線L1を介して蓄電部11の正側端子12に接続されている。
【0031】
放電スイッチ22の第2導通端子は、配線L3を介して電力ブロックPB2の入力端子に接続されている。電力ブロックPB2は、基準電位PREFを基準として自身の入力端子に印加される電圧を、駆動電圧として用いて駆動する直流負荷である。或いは、基準電位PREFを基準として電力ブロックPB2の入力端子に印加される電圧を他の電圧(直流電圧又は交流電圧)に変換する電力変換部が、電力ブロックPB2に含まれていても良く、該電力変換部の変換によって得られた電圧にて駆動する負荷が電力ブロックPB2に更に含まれていても良い。
【0032】
スイッチ制御部16は、スイッチ21及び22の夫々のオン又はオフを切り替え制御する。蓄電部11の充電が必要な場合、スイッチ制御部16は、充電スイッチ21をオンにする。充電スイッチ21がオンになると、電力ブロックPB1の出力電力による蓄電部11の充電が可能となる。また、スイッチ制御部16は、充電スイッチ21をオフ且つ放電スイッチ22がオンにすることにより、蓄電部11の放電電力を電力ブロックPB2に供給させることができる。また、スイッチ制御部16は、充電スイッチ21及び放電スイッチ22を共にオンにすることもできる。充電スイッチ21及び放電スイッチ22が共にオンとされると、電力ブロックPB1の出力電力にて蓄電部11が充電されると共に電力ブロックPB1の出力電力にて電力ブロックPB2の駆動が成される。スイッチ21及び22の夫々の状態がオン又はオフのどちらであるかを示すスイッチ情報が、スイッチ制御部16から地絡検出制御部40に逐次伝達されている。この伝達内容に基づき、地絡検出制御部40は、任意のタイミングにおけるスイッチ21及び22のオン/オフ状態を認識可能である。
【0033】
蓄電システム1には、地絡検出回路30が備えられている。地絡検出回路30は、符号31〜38によって参照される各部位を備える。地絡検出回路30は、スイッチ31、抵抗素子33、抵抗素子34及びスイッチ32の直列回路を備え、該直列回路は蓄電部11の正側端子12及び負側端子13間に接続される。より具体的には、スイッチ31及び32の第1導通端子はそれぞれ正側端子12及び負側端子13に接続される。スイッチ31の第2導通端子は、抵抗素子33及び34の直列回路を介してスイッチ32の第2導通端子に接続される。抵抗素子33及び34間の接続点35は抵抗素子36を介して接地されている。即ち、接続点35は、抵抗素子36を介して接地電位を有する接地点38に接続されている。蓄電システム1において地絡が発生していない限り、接地点38と基準電位点14は絶縁されている。信号処理部37は、抵抗素子36にて発生した電圧(抵抗素子36における電圧降下)の信号の増幅、二値化、波形成形等を行うことにより、蓄電システム1において地絡が発生しているか否かを判断する。尚、この判断自体を信号処理部37又は地絡検出制御部40にて行うことが可能であるが、以下では、地絡検出制御部40が、地絡が発生しているか否かを判断すると考える。
【0034】
蓄電システム1における地絡の状態には、図2(a)の状態と図2(b)の状態がある。図2(a)の状態は、配線L1が接地されている状態、又は、配線L1に接続されている他の配線若しくは電子部品等が接地されている状態である。図2(b)の状態は、配線L4が接地されている状態、又は、配線L4に接続されている他の配線若しくは電子部品等が接地されている状態である。スイッチ31及び32がオフであるならば、図2(a)又は図2(b)の状態においても蓄電部11と地面とを経由する電流ループは形成されないため、蓄電部11及び地面間に電流は流れない。但し例えば、図2(a)の状態において人体(接地された人体)が配線L4に触れたならば、又は、図2(b)の状態において人体(接地された人体)が配線L1に触れたならば、体内を経由する電流ループが形成されて人体に電流が流れる。このような事象を未然に防ぐために、蓄電システム1では、地絡検出回路30を用いて地絡検出を行う。
【0035】
地絡検出回路30を用いた地絡検出の動作を説明する。地絡検出では、まず、スイッチ31及び32の内、スイッチ31のみをオンにした状態で抵抗素子36に発生した電圧の信号SIG31を取得し、次に、スイッチ31及び32の内、スイッチ32のみをオンにした状態で抵抗素子36に発生した電圧の信号SIG32を取得する。スイッチ31及び32のオン又はオフの切り替え制御は、地絡検出制御部40によって行われ、信号SIG31及びSIG31の取得は、信号処理部37にて行われる。
【0036】
地絡検出制御部40は、取得された電圧信号SIG31に基づき信号処理部37を用いて、図2(b)の状態の地絡が発生しているか否かを判断する。図2(b)の状態の地絡が発生していないときには、スイッチ31をオンにしても、蓄電部11及び地面を経由する電流ループが形成されないため抵抗素子36に電圧は発生しないが、図2(b)の状態の地絡が発生しているときにスイッチ31をオンにすると、蓄電部11、スイッチ31、抵抗素子33及び36並びに地面を経由する電流ループが形成され、抵抗素子36に一定値以上の電圧が発生する。従って、地絡検出制御部40は、電圧信号SIG31に基づき図2(b)の状態の地絡が発生しているか否かを判断することができる。
【0037】
地絡検出制御部40は、取得された電圧信号SIG32に基づき信号処理部37を用いて、図2(a)の状態の地絡が発生しているか否かを判断する。図2(a)の状態の地絡が発生していないときには、スイッチ32をオンにしても、蓄電部11及び地面を経由する電流ループが形成されないため抵抗素子36に電圧は発生しないが、図2(a)の状態の地絡が発生しているときにスイッチ32をオンにすると、蓄電部11、スイッチ32、抵抗素子34及び36並びに地面を経由する電流ループが形成され、抵抗素子36に一定値以上の電圧が発生する。従って、地絡検出制御部40は、電圧信号SIG32に基づき図2(a)の状態の地絡が発生しているか否かを判断することができる。
【0038】
図3に、信号処理部37の内部構成例を示す。信号処理部37は、例えば、抵抗素子36での発生電圧の信号を増幅する増幅器51と、増幅器51にて増幅された電圧信号の高域周波数成分を除去するローパスフィルタ52と、ローパスフィルタ52を介して得られた電圧信号を所定電圧値の電圧信号と比較することにより、ローパスフィルタ52を介して得られた電圧信号の二値化を行うコンパレータ53と、コンパレータ53によって二値化された信号の波形成形を行う波形成形回路54とを備え、地絡検出制御部40は、波形成形回路54による波形成形後の信号に基づき、上述した地絡の発生有無を判断することができる。
【0039】
スイッチ31及び32の内、スイッチ31のみをオンにして信号SIG31を取得し、信号SIG31に基づき図2(b)の状態の地絡が発生しているか否かを判断する処理と、スイッチ31及び32の内、スイッチ32のみをオンにして信号SIG32を取得し、信号SIG32に基づき図2(a)の状態の地絡が発生しているか否かを判断する処理とを、夫々1回ずつ行う動作を、特に単位地絡検出動作と呼ぶ。地絡検出は、1以上の単位地絡検出動作から成る。
【0040】
地絡検出の実行は、スイッチ31及び32のオン/オフ切り替えによる電力消費を伴うため、必要以上に行うことは望ましくない。特に、蓄電システム1が、移動体に搭載されるのではなく、家屋や工場に設置されて家電製品等の駆動に利用される場合、地絡状態が急激に悪化するといったことは少ない(本実施形態では、蓄電システム1が家屋や工場に設置されて家電製品等の駆動に利用されることを想定する)。他方、図1に示されるような蓄電システム1において、スイッチ21及び22がオフのときに地絡検出を行っても地絡の発生有無を検出可能な範囲がスイッチ21及び22を経由しない部分までに限られる。電力ブロックPB1、配線L2、配線L3又は電力ブロックPB2においても地絡は発生しうるので、電力ブロックPB1及びPB2とスイッチング回路15との間の部分に対しても、地絡検出が行われた方が望ましい。
【0041】
地絡検出制御部40は、これらを考慮した地絡検出用の制御動作を行う。図4等を参照して、この制御動作を説明する。図4に示す如く、地絡検出制御部40は、時間軸上に離散的に配置された複数の対象期間を設定し、各対象期間においてのみ地絡検出が行われるように地絡検出回路30を制御する。従って、時間的に隣接する2つの対象期間の間には非対象期間が存在し、非対象期間には地絡検出が行われない。地絡検出制御部40は、1日に1以上の対象期間を設定する。例えば、1日に1つの対象期間を設定する場合、地絡検出制御部40は、i個の対象期間をi日に亘って設定することになる(iは整数)。尚、地絡検出は地絡検出制御部40と地絡検出回路30が協働して実現されるのであるが、以下では、記述の簡略化上、地絡検出制御部40が地絡検出回路30を用いて地絡検出(単位地絡検出動作)を行うことを、単に、地絡検出(単位地絡検出動作)を行うとも表現する。
【0042】
地絡検出制御部40は、時計、又は、外部から時刻情報を取得する時刻取得部(不図示)を有しており、自身の時計又は時刻取得部を用いて現在時刻を認識する。地絡検出制御部40は、現在時刻が非対象期間に属しているときには地絡検出を行わず、現在時刻が対象期間の開始時刻に至ると地絡検出シーケンスを開始させる。
【0043】
図5は、地絡検出シーケンスの動作フローチャートである。図5に示す各ステップの処理は、地絡検出制御部40によって実行及び制御される。端的に言うと、地絡検出制御部40は、蓄電部11と電力ブロック(本実施形態において、電力ブロックPB1及びPB2の内、少なくとも一方)とが接続されているか否かをスイッチ情報を用いて監視し、監視結果に基づき、蓄電部11及び電力ブロック間がスイッチング回路15を介して接続されている期間中において地絡検出を行う(換言すれば、地絡検出が行われるように地絡検出回路30を制御する)。本実施形態では、スイッチング回路15にスイッチ21及び22が含まれているため、地絡検出制御部40は、スイッチ21及び22の内、少なくとも一方がオンとされている期間中において、地絡検出を行う(換言すれば、地絡検出が行われるように地絡検出回路30を制御する)。
【0044】
地絡検出制御部40は、原則として現在時刻が対象期間の終了時刻に至った時点で地絡検出シーケンスを終了させるが、現在時刻が対象期間の終了時刻に至らなくても、必要な地絡検出が完了すれば、その時点で地絡検出シーケンスを終了させることもできる。図5を参照して、或る1つの対象期間(以下、特定対象期間とも言う)において実行される地絡検出シーケンスを説明する。
【0045】
地絡検出シーケンスでは、まず、ステップS11において、地絡検出制御部40により充電スイッチ21及び放電スイッチ22が共にオンとされているか否かが判断される。
【0046】
ステップS11において、スイッチ21及び22が共にオンとされている場合、ステップS11からステップS12への遷移が発生し、スイッチ21及び22が共にオンとされていない場合にはステップS11からステップS21への遷移が発生する。スイッチ21及び22が共にオンとされている期間を特に両オン期間とも言う。ステップS12において、地絡検出制御部40は、単位地絡検出動作を1回だけ実行し、単位地絡検出動作が完了すれば、特定対象期間に対する地絡検出シーケンスを終了させる。即ち、ステップS12に至るケースでは、両オン期間の地絡検出の実行を以って特定対象期間中の地絡検出が終了する。特定対象期間中の地絡検出の終了後、新たな単位地絡検出動作は特定対象期間において実行されない。
【0047】
ステップS21において、地絡検出制御部40は、充電スイッチ21がオンになっているか否かを判断する。ステップS21において、充電スイッチ21がオンになっている場合には、ステップS21からステップS22への遷移が発生し、充電スイッチ21がオフになっている場合には、ステップS21からステップS31への遷移が発生する。スイッチ21及び22の内、充電スイッチ21が少なくともオンになっている期間を特に充電オン期間とも言う。ステップS22において、地絡検出制御部40は、単位地絡検出動作を1回だけ実行し、その後、ステップS23への遷移を発生させる。
【0048】
ステップS23において、地絡検出制御部40は、放電スイッチ22がオンになっているか否かを判断する。ステップS23において、放電スイッチ22がオンになっている場合には、ステップS23からステップS24への遷移が発生し、放電スイッチ22がオフになっている場合には、ステップS23からステップS25への遷移が発生する。ステップS23からステップS24への遷移が発生する際、放電スイッチ22だけでなく充電スイッチ21も更にオンになっていてもよい。スイッチ21及び22の内、放電スイッチ22が少なくともオンになっている期間を特に放電オン期間とも言う。ステップS24において、地絡検出制御部40は、単位地絡検出動作を1回だけ実行し、単位地絡検出動作が完了すれば、特定対象期間に対する地絡検出シーケンスを終了させる。即ち、ステップS24に至るケースでは、ステップS22における充電オン期間中の地絡検出の実行とステップS24における放電オン期間中の地絡検出の実行とを以って、特定対象期間中の地絡検出が終了する。
【0049】
ステップS25において、地絡検出制御部40は、現在時刻と特定対象期間の終了時刻とを比較することで特定対象期間が満了したか否かを判断する。ステップS25において、特定対象期間が満了していない場合にはステップS25からステップS23へ戻るが、特定対象期間が満了している場合、地絡検出制御部40は、特定対象期間に対する地絡検出シーケンスを終了させる。従って、ステップS21及びS22を経た後、ステップS24を経ることなく地絡検出シーケンスが終了するケースでは、ステップS22における充電オン期間中の地絡検出の実行後、特定対象期間の満了を以って特定対象期間中の地絡検出が終了することになる。
【0050】
ステップS31において、地絡検出制御部40は、放電スイッチ22がオンになっているか否かを判断する。ステップS31において、放電スイッチ22がオンになっている場合には、ステップS31からステップS32への遷移が発生し、放電スイッチ22がオフになっている場合には、ステップS31からステップS41への遷移が発生する。ステップS32において、地絡検出制御部40は、単位地絡検出動作を1回だけ実行し、その後、ステップS33への遷移を発生させる。
【0051】
ステップS33において、地絡検出制御部40は、充電スイッチ21がオンになっているか否かを判断する。ステップS33において、充電スイッチ21がオンになっている場合には、ステップS33からステップS34への遷移が発生し、充電スイッチ21がオフになっている場合には、ステップS33からステップS35への遷移が発生する。ステップS33からステップS34への遷移が発生する際、充電スイッチ21だけでなく放電スイッチ22も更にオンになっていてもよい。ステップS34において、地絡検出制御部40は、単位地絡検出動作を1回だけ実行し、単位地絡検出動作が完了すれば、特定対象期間に対する地絡検出シーケンスを終了させる。即ち、ステップS34に至るケースでは、ステップS32における放電オン期間中の地絡検出の実行とステップS34における充電オン期間中の地絡検出の実行とを以って、特定対象期間中の地絡検出が終了する。
【0052】
ステップS35において、地絡検出制御部40は、現在時刻と特定対象期間の終了時刻とを比較することで特定対象期間が満了したか否かを判断する。ステップS35において、特定対象期間が満了していない場合にはステップS35からステップS33へ戻るが、特定対象期間が満了している場合、地絡検出制御部40は、特定対象期間に対する地絡検出シーケンスを終了させる。従って、ステップS31及びS32を経た後、ステップS34を経ることなく地絡検出シーケンスが終了するケースでは、ステップS32における放電オン期間中の地絡検出の実行後、特定対象期間の満了を以って、特定対象期間中の地絡検出が終了することになる。
【0053】
ステップS41において、地絡検出制御部40は、特定対象期間の満了までの残り時間が所定時間以下であるか否かを判断し、該残り時間が該所定時間以下である場合にはステップS41からステップS42への遷移を発生させる。該残り時間が該所定時間以下でない場合、ステップS41からステップS11へ戻り、上述のステップS11及びステップS11以降の処理が繰り返し実行される。
【0054】
ステップS42において、地絡検出制御部40は、単位地絡検出動作を1回だけ実行し、単位地絡検出動作が完了すれば、特定対象期間に対する地絡検出シーケンスを終了させる。ステップS42にて単位地絡検出動作が実行されるタイミングは、特定対象期間の終了タイミングを基準としたタイミングであり、例えば、特定対象期間の終了タイミングからΔtだけ前のタイミングである。Δtは、1回分の単位地絡検出動作の実行に必要な時間、又は、1回分の単位地絡検出動作の実行に必要な時間に対し若干のマージンを加算した時間である。従って、ステップS42に至るケースでは、特定対象期間の終了タイミングを基準としたタイミングにおいて地絡検出が行われ、その後、速やかに特定対象期間中の地絡検出が終了することになる。
【0055】
図5を参照して上述した地絡検出シーケンスは、各対象期間を特定対象期間と捉えた上で、各対象期間において実行される。地絡検出制御部40は、地絡検出シーケンスにおいて地絡の発生を検出した場合、その旨を視覚的又は聴覚的にユーザに知らしめることができる。
【0056】
上述の如く、離散的に対象期間を設定することにより、スイッチ31及び32の交互オンを常時行うようなシステムと比べて、地絡検出用の電力消費を抑制することができる。各対象期間において、スイッチ21及び22の内の少なくとも一方がオンになっている期間中に地絡検出を行うようにすることで、少ない電力消費で、電力ブロック(PB1及び/又はPB2)とスイッチング回路15との間の部分に対しても地絡検出を行うことができる。対象期間の時間帯によっては充電スイッチ21も放電スイッチ22もオンとされない状態が継続することがあるが、そのような場合でも、少なくとも一回は地絡検出を実行する(ステップS42)。これにより、各対象期間において、蓄電部11からスイッチング回路15までの部分に対しての地絡検出は確保される。
【0057】
尚、地絡検出制御部40は、対象期間の開始時刻及び対象期間の長さを任意に定めることができる。但し、地絡検出に対するノイズの影響をなるだけ抑制するために、各対象期間の開始時刻を深夜又は早朝に設定することが望ましい。深夜とは、例えば、深夜電力時間帯に属する時間帯であり、早朝とは、深夜電力時間帯の終了直後の時間帯を指す。深夜電力時間帯は、蓄電システム1が導入される地区に商用交流電力を供給する電力会社が定めた複数の時間帯の1つであり、例えば、午前1時は深夜電力時間帯に属する。
【0058】
また、地絡検出制御部40は、日々、スイッチ制御部16から伝達されるスイッチ情報に基づき、スイッチ21及び22がオンとされる時間帯(以下、両オン時間帯という)、スイッチ21及び22の内、少なくとも充電スイッチ21がオンとされる時間帯(以下、充電オン時間帯という)、又は、スイッチ21及び22の内、少なくとも放電スイッチ22がオンとされる時間帯(以下、放電オン時間帯という)を学習し、学習結果に基づき以後の各対象期間(例えば、各対象期間の開始時刻)を設定するようにするとよい。この際も、1日に1以上の対象期間が設定されるようにすることが望ましい(即ち、時間的に隣接する2つの対象期間の間隔を24時間以内にすることが望ましい)。
【0059】
例えば、地絡検出制御部40は、複数の日に亘って、両オン時間帯がどのような時間帯であるのかを統計的に学習し、両オン時間帯になる確率が統計的に高い時間帯を、以後の各対象期間に含めるようにするとよい。単純には例えば、毎日、午後9時から午後10時までに両オン時間帯が現われることが学習によって判明した場合、地絡検出制御部40は、午後9時から午後10時までの時間帯を以後の各対象期間に含めるようにするとよい。
【0060】
また例えば、両オン時間帯は不定であるが、毎日、午後5時から午後6時までに充電オン時間帯が現われること及び午後10時から午後11時までに放電オン時間帯が現われることが学習によって判明した場合、地絡検出制御部40は、以後、1日に2つの対象期間を設定し、一方の対象期間に午後5時から午後6時までの時間帯を含め且つ他方の対象期間に午後10時から午後11時までの時間帯を含めるようにしてもよい。
【0061】
このような学習を介して対象期間を設定することにより、電力ブロック(PB1及び/又はPB2)とスイッチング回路15との間の部分に対しても地絡検出を行いうる、最適な時間帯を各対象期間に含めることができる。
【0062】
<<変形等>>
本発明の実施形態は、特許請求の範囲に示された技術的思想の範囲内において、適宜、種々の変更が可能である。以上の実施形態は、あくまでも、本発明の実施形態の例であって、本発明ないし各構成要件の用語の意義は、以上の実施形態に記載されたものに制限されるものではない。上述の説明文中に示した具体的な数値は、単なる例示であって、当然の如く、それらを様々な数値に変更することができる。上述の実施形態に適用可能な注釈事項として、以下に、注釈1〜注釈5を記す。各注釈に記載した内容は、矛盾なき限り、任意に組み合わせることが可能である。
【0063】
[注釈1]
上述の地絡検出回路30の構成は例示であり、地絡検出回路を、地絡検出を行いうる任意の回路にて形成することが可能である。例えば、零相変流器(Zero Phase Current Transformer)を用いて地絡検出回路を形成してもよい。
【0064】
[注釈2]
図1では、スイッチ制御部16と地絡検出制御部40が別々の制御部として示されているが、スイッチ制御部16と地絡検出制御部40とによって、1つの制御部が形成されていても良い。
【0065】
[注釈3]
図1に示される蓄電システム1の全部又は一部を、様々な他のシステム、機器などに搭載することができる。例えば、蓄電システム1を、蓄電部11の放電電力を用いて駆動する移動体(電動車両、船、航空機、エレベータ、歩行ロボット等)又は電子機器(パーソナルコンピュータ、携帯端末等)に搭載しても良いし、家屋や工場の電力システムに組み込んでも良い。
【0066】
[注釈4]
スイッチ制御部16及び地絡検出制御部40を、ハードウェア、或いは、ハードウェアとソフトウェアの組み合わせによって構成することができる。ソフトウェアを用いて実現される機能をプログラムとして記述し、該プログラムをプログラム実行装置(例えばコンピュータ)上で実行することによって、その機能を実現するようにしてもよい。
【0067】
[注釈5]
図1の蓄電システム1には、地絡検出装置が含まれていると考えることができる。蓄電システム1に内包される地絡検出装置は、少なくとも地絡検出回路30及び地絡検出制御部40を構成要素として含み、更に、図1に示される他の任意の部位(例えば、スイッチング回路15)も構成要素として含みうる。
【符号の説明】
【0068】
1 蓄電システム
11 蓄電部
12 正側端子
13 負側端子
14 基準電位点
15 スイッチング回路
16 スイッチ制御部
21 充電スイッチ
22 放電スイッチ
30 地絡検出回路
40 地絡検出制御部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
電力を蓄積する蓄電部に接続された配線の地絡検出を行うための地絡検出回路と、
前記地絡検出の実行タイミングを制御する制御部と、を備え、
前記制御部は、時系列上において離散的に配置された複数の対象期間を設定し、各対象期間に前記地絡検出が行われるように前記地絡検出回路を制御する
ことを特徴とする地絡検出装置。
【請求項2】
前記蓄電部と、電力を出力する又は電力の供給を受ける電力ブロックとの間に、前記蓄電部及び前記電力ブロック間の接続又は遮断を切り替えるスイッチング回路が介在し、
前記制御部は、各対象期間において、前記蓄電部及び前記電力ブロック間が接続される期間中に前記地絡検出が行われるように前記地絡検出回路を制御する
ことを特徴とする請求項1に記載の地絡検出装置。
【請求項3】
前記電力ブロックは、電力を出力する第1電力ブロック及び電力の供給を受ける第2電力ブロックを含み、
前記スイッチング回路は、前記第1電力ブロックと前記蓄電部との間に介在し、オン又はオフされることによって前記第1電力ブロック及び前記蓄電部間の接続又は遮断を切り替える第1スイッチと、前記第2電力ブロックと前記蓄電部との間に介在し、オン又はオフされることによって前記第2電力ブロック及び前記蓄電部間の接続又は遮断を切り替える第2スイッチと、を含み、
前記制御部は、各対象期間において、前記第1及び第2スイッチの内の少なくとも一方がオンとされている期間中に前記地絡検出が行われるように前記地絡検出回路を制御する
ことを特徴とする請求項2に記載の地絡検出装置。
【請求項4】
前記複数の対象期間に含まれる何れかの対象期間である特定対象期間に、前記第1及び第2スイッチがともにオンとされている両オン期間が含まれている場合、
前記制御部は、前記両オン期間において前記地絡検出が行われるように前記地絡検出回路を制御する
ことを特徴とする請求項3に記載の地絡検出装置。
【請求項5】
前記複数の対象期間に含まれる何れかの対象期間である特定対象期間に、前記第1スイッチがオンとされている第1オン期間及び前記第2スイッチがオンとされている第2オン期間が含まれている場合、
前記制御部は、前記第1及び第2オン期間の夫々において前記地絡検出が行われるように前記地絡検出回路を制御する
ことを特徴とする請求項3又は請求項4に記載の地絡検出装置。
【請求項6】
前記複数の対象期間に含まれる何れかの対象期間である特定対象期間に、前記第1スイッチがオンとされている第1オン期間又は前記第2スイッチがオンとされている第2オン期間が含まれている場合、
前記制御部は、前記特定対象期間に含まれる前記第1又は第2オン期間において前記地絡検出が行われるように前記地絡検出回路を制御する
ことを特徴とする請求項3又は請求項4に記載の地絡検出装置。
【請求項7】
前記複数の対象期間に含まれる何れかの対象期間である特定対象期間に、前記第1及び第2スイッチの何れもがオンとされない場合、
前記制御部は、前記特定対象期間の終了タイミングを基準としたタイミングにおいて前記地絡検出回路に前記地絡検出を行わせ、その後、前記特定対象期間中の前記地絡検出を終了する
ことを特徴とする請求項3又は請求項4に記載の地絡検出装置。
【請求項8】
前記制御部は、前記蓄電部及び前記電力ブロック間が接続される時間帯の学習し、学習結果に基づき各対象期間を設定する
ことを特徴とする請求項2〜請求項7の何れかに記載の地絡検出装置。
【請求項9】
前記制御部は、各日に対して1以上の対象期間が設定されるように、前記複数の対象期間を複数の日に亘って設定する
ことを特徴とする請求項1〜請求項8の何れかに記載の地絡検出装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2013−36915(P2013−36915A)
【公開日】平成25年2月21日(2013.2.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−174698(P2011−174698)
【出願日】平成23年8月10日(2011.8.10)
【出願人】(000001889)三洋電機株式会社 (18,308)
【Fターム(参考)】