型用の挿入装置、コンクリートユニットの製造方法、壁の設置方法、及び、既存の型をレトロフィットする方法
構造ユニット100を製造する型110のための挿入装置10が開示される。該挿入装置10は、型110の一部分に取替え可能に係合するキャリア12と、意匠部16が形成された面部材14とを有する。面部材14は、キャリア12と位置合わせされ、意匠部16は、型100の内空洞12の内外いずれかに延出する。そのような構造ユニット100の製造方法、そのような構造ユニット100を製造するために既存の型110をレトロフィットする方法、そして、構造ユニット100を使用して壁18を設置する方法も開示される。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、コンクリートブロック、レンガ、粘土性材料、敷石、セグメント状擁壁(SRW)、等の構造ユニットを型から製造するための装置と方法、詳しくは、コンクリート構造ユニットを製造するための型と共に使用される挿入装置、その構造ユニットの一つまたは複数の面部材に意匠または印(indicia)を有するコンクリート構造ユニットを製造する方法、複数のコンクリート構造ユニットを壁面として設置する方法、及び、その面に意匠または印が付されたコンクリート構造ユニットを製造するために既存の型をレトロフィットする方法に関する。
【背景技術】
【0002】
コンクリート、コンクリートブロック、敷石、レンガ、SRW等のコンクリート構造ユニットの製造の分野では型が必要とされる。その作業において、コンベアなどの搬送機構によって、通常、開口上部と、開口下部と、コンクリート構造ユニットを形成するための複数の内空洞とを備える型の下方にパレットまたはプレートを移動させる。パレットまたはプレートが移動して型の下側に係合した後、充填ドロワが型の開口上部の上へ移動してコンクリートやセメントなどの材料を、型の内空洞部に投入する。次に、マシンヘッドまたはプランジャによって材料を圧縮し、型内のコンクリート材料を更に圧密化する。通常、コンクリート材料が型に投入または注入されている間、充填性と均一性を良好にするために型は振動させられる。
【0003】
コンクリート材が型の内空洞内において成形された後、パレットまたはプレートは垂直に下方移動して型の底部から離れ、圧密化され、固化され、凝結されたコンクリート構造ユニットもパレットと共に下方に移動する。通常、コンクリート構造ユニットは、自然硬化、または、その他の触媒手段によって更に硬化される。このようにしてコンクリート構造ユニットが製造される。
【0004】
ブロック等のコンクリート構造ユニットは、現在、消費者及び建設環境の両方において広く使用されている。例えば、消費者は、自分の所有地に、擁壁または装飾壁を築くことを望むかもしれない。従って、より機能的、装飾的および/または美的に優れたコンクリート構造ユニットが求められている。従って、そのような専用の構造ユニットを製造するために、通常、型を、意匠表面を付与するように改造しなければならない。装飾または粗表面を達成するには様々な処理があり、その内の典型的な二つのものは、構造ユニットを型から落下させる時に、表面をラフニングするもの、または、複数の複雑な装置または手間のかかる単一の型装置を使用して意匠または印を物理的に刻印する方法である。
【0005】
コンクリート構造ユニット上に意匠またはその他の印を付与することの1つの障害は、コンクリート構造ユニットを型によって製造する方法の制約である。上述したように、底部またはプレートが移動して型をバウンドさせコンクリート材をその中に収め、この材料が固化され、圧密化され、凝縮されると(CCC)、パレットまたはプレートは型の底部から垂直方向に離間移動する。従って、CCCコンクリート構造ユニットがパレットを介して型から落下または摺動する時に、コンクリート構造ユニットの垂直面に形成された意匠が除去される、或いは、その他の何らかの状態で変形してしまう。しかし、単に粗面を備えたコンクリート構造ユニットを製造する場合には、それほど克服不可能な問題を起こすものではない。その意匠は特異的ではなく、粗面のみが望まれているので、構造ユニットに対してそのような粗面を付与するためのシステムと方法が開発されている。例えば、ジョンソン(Johnson)の米国特許No.6,464,199号、ボレス(Bolles)他の米国特許No.6,209,848号、シーヴァート(Sievert)の米国特許No.6,138,983号、ラクロワ(LaCroix)他の米国特許No.6,113,379号、セイレス(Sayles)の米国特許No.5,217,630号、シーヴァート(Sievert)の米国特許No.5,879,603号を参照のこと。また、ラクロワ(LaCroix)他の米国特許公開No.U.S.2001/0007380号を参照のこと。しかし、そのような方法及び型は、構造ユニットの垂直面に対して粗面またはテクスチャ面しか付与することができない点で不十分である。従って、そのようなシステムまたは方法では、CCCコンクリート構造ユニットが型から出されるときに、除去されたり変形したりすることのない特定意匠または印を形成することはできない。
【0006】
コンクリート構造ユニットの垂直面に装飾表面、意匠及び印を形成するためのその他の方法が開発されている。例えば、フォーリニ(Forlini)の米国特許No.5,817,249号、ウィトケ(Wittke)の米国特許No.2,532,049号、デクスター(Dexter)の米国特許No.1,693,693号、マクファーソン(McPherson)他の米国特許No.1,635,093号を参照のこと。しかしながら、これらの型や方法は極めて複雑である。意匠または印を形成するために型を専用に設計しなければならず、通常、その型の壁をコンクリート材料に向けて内側にプレスし、その後、構造ユニットを型から落下させる前に、取り外す必要がある。更に、印を付与し、意匠部分を取り外し、ブロックを型から取り外し可能とするために、複数のパーツ、壁及びその他の機構を利用しなければならないため、そのような型や機械は高価で、手間がかかる。また、それらの型や方法は、コンクリート構造ユニットの大量生産には適していないかもしれない。
【0007】
【特許文献1】米国特許第6,209,848号
【特許文献2】米国特許第6,138,983号
【特許文献3】米国特許第6,113,379号
【特許文献4】米国特許第5,879,603号
【特許文献5】米国特許公開2001/0007380号
【特許文献6】米国特許第5,817,249号
【特許文献7】米国特許第2,532,049号
【特許文献8】米国特許第1,693,693号
【特許文献9】米国特許第1,635,093号
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
従って、本発明の課題は、従来技術の前記欠点を解消する、構造ユニットの製造のための挿入装置、製造方法、及び、構造ユニットを製造するために型をレトロフィットする方法を提供することにある。本発明の別の課題は、構造ユニットの一つまたは複数の垂直面上に意匠、印、突起または凹部を有する構造ユニットを製造するための挿入装置及び方法を提供することにある。本発明の更に別の課題は、前記構造ユニットの全体寸法を変化させる構造ユニットの製造のための挿入装置及び方法を提供することにある。本発明の更に別の課題は、使用が単純で、構造ユニットが型から取り外される時に、付与された意匠を除去或いは変形させることのない、構造ユニットを製造するための型と共に使用される挿入装置を提供することにある。本発明の更に別の課題は、構造ユニットの一つまたは複数の垂直面に意匠または印が刻印または凹形成された構造ユニットの製造方法であって、より効率的でそのような構造ユニットを大量生産することが可能な製造方法を提供することにある。本発明の更に別の課題は、意匠、印、突起または凹部が形成された構造ユニットを製造することが可能なように、既存の型をレトロフィットするための方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明は、少なくとも1つの構造ユニットを製造するための型用の挿入装置に関する。この挿入装置は、型と取替え可能に係合(operatively engage)するように構成されたキャリアを有する。前記挿入装置は、更に、意匠部分を備えるとともに前記キャリア部と位置合わせ(operative communication)される面部材を有する。前記意匠部分は前記型の内空洞の内外いずれかに延出する。
【0010】
本発明は、また、構造ユニットの少なくとも1つの面部材に意匠または印が付与された構造ユニットを製造する方法に関する。この方法は、(a)キャリアを型内に、キャリアが、型の内空洞の内外いずれかに延出する意匠部分を備える面部材と位置合わせされた状態に係合させる工程と、(b)前記型の前記内空洞に、前記内空洞の一つまたは複数の面が前記面部材を含むように材料を投入する工程と、(c)前記材料の固化、圧密化、凝縮の少なくとも1つを行い、それによって前記構造ユニットを形成する工程と、そして(d)前記構造ユニットを前記型から取り外す工程とを含む。
【0011】
本発明は、更に、複数の構造ユニットを壁として設置する方法にも関する。この方法は、複数の構造ユニットを提供する工程、ここで、これらの構造ユニットの一部または全部は、該構造ユニットの面部材から延出する、および/または、面部材内に形成された意匠部分を備える、前記構造ユニットの表面にモルタルを順次塗布し、このモルタルが塗布された表面に次の構造ユニットを配置し、これによって、所望のマスタ意匠を備える壁表面を有する前記壁を形成する工程、そして、少なくとも二つの構造ユニット間の少なくとも1つのモルタル接合部に追加のモルタルを塗布し、この追加モルタルによって、前記少なくとも二つの構造ユニット間の前記意匠部分を有効に結合させ、それによって、前記壁表面上により完全な所望のマスタ意匠を提供する工程を含む。
【0012】
本発明は、更に、構造ユニットの少なくとも1つの面部材に意匠または印が付与された構造ユニットを製造するために既存の型をレトロフィットする方法に関する。前記型は、プレート部材が取り外し可能に取り付けられた一つまたは複数の面を備える内空洞を有する。前記方法は、(a)前記プレート部材を前記型の前記内空洞の前記面から取り外す工程と、(b)意匠部分を備える面部材と位置合わせされるキャリアを備える挿入装置を提供する工程と、そして(c)前記キャリアを取り外された前記プレート部材と位置係合させる工程とを含み、前記面部材の前記意匠部分は前記型の前記内空洞の内外いずれかに延出する。
【0013】
本発明は、更に、構造ユニットの少なくとも1つの面部材に意匠が付与された構造ユニットを製造するための型に関して使用される改良構造に関する。この改良構造は挿入装置を含む。この挿入装置は、前記型の一部と取替え可能に係合するように構成されている。前記挿入装置は、前記型の前記内空洞の内外いずれかに延出する少なくとも1つの意匠部分を備える面部材を有するキャリアを含む。
【0014】
本発明は、更に、少なくとも1つの構造ユニットを製造するための型用の挿入装置(insert)に関する。この挿入装置は、前記型の一部に取替え可能に係合するように構成されたキャリアを有する。更に、前記キャリアは、前記型の前記内空洞の内外いずれかに延出する少なくとも1つの意匠部分を備える面部材を有する。
【0015】
本発明の、その構造と、その操作方法との両方、更に、その他の課題及び利点は、貼付の図面を参照して、実施例に関する下記の説明から良好に理解されるであろう。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
ここでの記載の目的のために、「上方」、「下方」、「右側」、「左側」、「垂直」、「水平」、「頂部」、「底部」、「側方」、という用語、及びこれらの用語の派生語は、図面の向きにおいて本発明に関連するものとする。但し、本発明は、特に明記されない限り、その他種々の変形及び工程順序を前提とすることが可能であるものと理解される。また、貼付図面に示され、下記の明細書に記載されている特定の装置及び方法は、本発明の例示的実施例に過ぎないものと理解される。従って、ここに開示される実施例に関連する特定の寸法及びその他の物理的特長は、限定的なものと解釈されてはならない。
【0017】
本発明は、図1−3、5及び7の種々の実施例おいて示されるような挿入装置10、構造ユニット100を製造する方法、複数の構造ユニット100を壁表面103として設置する方法、そして、そのような構造ユニット100を製造するために既存の型110をレトロフィットする方法に関する。以下詳述するように、挿入装置10は、型110と共に使用するために特に効果的であり、この型110は、図10−12に示されるように、コンクリート構造ユニット等の少なくとも1つの、そして通常は複数の構造ユニット100を製造するために使用されるものである。構造ユニット100はコンクリートブロック、シンダーブロック、セメントブロック、レンガ、粘土性基本ユニット、敷石、セグメント状擁壁、等とすることができる。更に、型110は内空洞112を有し、これは、セメント、コンクリート、骨材(aggregate)、その他類似の材料等の、通常は液状で後に硬化することが可能な材料を受け入れるように構成されている。
【0018】
一つの非限定的な好適実施例において、挿入装置10は、一つまたは複数の構造ユニット100を製造するための型110と共に使用される。具体的には、挿入装置10は、型110の一部または一部分に取替え可能に係合するように構成されたキャリア12を有する。また、挿入装置10は面部材14を有し、この面部材14は、一つまたは複数の意匠部分16を備える。また、面部材14は、キャリア12と位置合わせまたは係合する。意匠部分16は、型110の内空洞112の内外いずれかに延出している。
【0019】
図1−3、5及び7に最もよく示されるように、面部材14はキャリア12に接続または取付けられており、意匠部分16は構造ユニット100の表面上にプリント可能(“imprintable”)(即ち、刻印または凹形成が可能)な1つの意匠または印(indicia)を形成する。また、意匠部分16はこの意匠または印を、通常は構造ユニット100の垂直面上に形成する。尚、本出願の種々の図面に示される意匠部分16は、いくつかの形状または意匠のみを構成しているが、以下に記載される挿入装置10及び方法を使用して、任意の数の形状、意匠、印またはその他の所望の面を得ることができる。例えば、機能的刻印または凹部を構造ユニット100に形成して、インタロック用ユニット、建築構造ユニットまたはその他の類似の機能特性を備える構造ユニットを形成することが可能である。寸法的には、面部材14、特に意匠部分20は、構造ユニット100の表面上に、刻印、凹部、または、刻印と凹部との組み合わせを形成することができる。
【0020】
別実施例において、キャリア12及び面部材14は一体部材として構成または製造することができる。これは、異なるパターンが必要とされず、処理全体を通して同じ挿入装置10を同じ型110と共に使用可能な用途では特に有用である。この実施例では、キャリア12、面部材14及び意匠部分16は、一体ユニットとして構成されている。
【0021】
別実施例では、そして図3に示されるように、面部材14は、キャリア12に対して取り外し可能に取り付けることができ、例えば、キャリア12を、実質的にT形状の構造体として構成することができる。従って、そしてこの実施例では、キャリア12は、水平壁18と、垂直壁20と、第1側面22と、第2側面24と、第1端面26と第2端面28とを備えるものとされる。従って、そのようなキャリア12と共に複数の面部材14を使用することができる。第1面部材14を、垂直壁20の第1側面22に取り外し可能に取付け、第2面部材14を、垂直壁20の第2側面24に取り外し可能に取り付けることができる。このようにして、複数の構造ユニット100が形成されながら、各構造ユニット100に異なる意匠または印を付与することができる。
【0022】
上述したように、面部材14は、キャリア12に対して取付け可能に取り付けることができる。従って、取り外し可能な取付け手段30によって、キャリア12に対する面表面14の一方または両方の取り外し可能な取付け機能を容易にする。具体的には、面部材14は、第1側面22および/または第2側面24にいずれかに対して取り外し可能に取り付けられる。特に、面部材14をキャリア12に対して取り外し可能で非恒久的に係合可能にするのが取り外し可能な取付け手段30である。取付け装置、粘着化合物、相互作用磁気部材、フランジと溝の組み合わせ構造、オス/メスプラグ構造、キャリア12および面部材14と作用連動する長手部材、クランプ等、任意の取付け手段30が考えられる。
【0023】
一つの非限定的な好適実施例では、取り外し可能な取付け手段30として一つまたは複数のピン32を提供することができる。これらのピン32は、キャリア12に形成された対応のピン穴34を通し、そして、更に面部材14にアラインメント形成されたピン穴36を通して挿入可能とされる。これらのピン32は、処理全体を通じて面部材14をキャリア12に対して取付け可能としながら、ピン32を取り外して、それによって、面部材14をキャリア12から解除させることを可能にする。その後、別の面部材14を同じキャリア12と共に使用することが可能である。
【0024】
従来技術の型110が図8に示されている。この型は、第1側壁114と、第2側壁116と、第1端壁118と第2端壁120とを備える典型的な箱型構造である。型110である箱を形成するのは、第1側壁114、第2側壁116、第1端壁118及び第2端壁120である。しかしながら、コンクリート材料等の材料を単に型110内に投入するのではない。そうではなく、これら壁(114,116,118,120)の内面に関しては、側部プレート部材122が第1側壁114と第2側壁116の内面に固定されている。同様に、複数の端部プレート部材124が、第1端壁118と第2端壁120との内面上に配設されている。
【0025】
尚、この構成は、二つの構造ユニット100を構成するためのものであるが、一つまたは複数の種々のサイズ及び形状の構造ユニット100を製造するためには、種々のサイズ及び形状の型110と共に使用する時、任意の数の側部プレート部材122及び端部プレート部材124が使用される。本実施例において、端部プレート部材124は、第1端壁118と第2端壁120とに対して、各端プレート部材124が、側部プレート部材122に当接する第1端部と、溝126を形成する自由端部とを備えるように固定されている。更に、型110は、一つまたは複数の構造ユニット空洞フォーム128を備えることができ、これは材料が型110の内空洞112に注入された後に、構造ユニット100に空洞を形成するのを補助する。
【0026】
挿入装置10に戻ると、キャリア12は、その表面に突起38または溝40を備えることができる。この突起38および/または溝40は、型110の内空洞112内の表面に形成された対応の突起42または溝44と噛み合うように構成されている。例えば、図3に示されるように、突起38(フランジとして作用)を、キャリア12の第1端面26および/または第2端面28上に配設することができる。この突起38は、この実施例では、型110と共に使用される上述した溝126と同じ溝44と噛み合うように構成されている。同様に、図5−7に示されるように、溝40を、キャリア12上に、具体的には、第1端面26および/または第2端面28上に配設することができ、この溝40は、内空洞の突起42と噛み合うように構成されている。
【0027】
一つの非限定的な好適実施例では、そして図5−7に示されるように、キャリア12の溝40は、上下反転半ピラミッド状溝として形成され、型110の突起42は、対応の上下反転半ピラミッド状突起として形成されている。図6に示されるように、改造端部プレート130を提供することができ、この改造端部プレート130は、突起42を備えたものとされ、これが、キャリア12の第1端面26および/または第2端面28の溝40と相互作用し摩擦係合する。更に、これらキャリア12に任意の形状及びサイズの突起38及び溝40を設け、型110にそれらの対応の突起42と溝44を設けることが考えられる。また、挿入装置10の型110内の取付け方法は任意のものとすることができる。
【0028】
キャリア12は、種々の材料から製造することが可能であり、例えば、このキャリア12は、熱可塑性材料、合成材料、プラスチック、ポリマー、木材、硬質材、等から製造することができる。同様に、面部材14も、種々の材料から製造することができる。たとえば、この面部材は、熱可塑性材料、合成材料、プラスチック、ポリマー、木材、硬質材、フレキシブル材、発泡材、独立気泡フォーム、等から製造することができる。一つの非限定的な好適実施例では、面部材14は、独立気泡ポリマー材から製造される。
【0029】
複数の面部材14の面表面46上に異なる意匠部分16を設け、それぞれ異なる意匠部分16が、ラインで製造される時に、所望のマスタ意匠48を形成するように構成することが考えられる。例えば、図10−12を参照。これらの異なる意匠部分16および/または所望のマスタ意匠48は、自動化工程によって面部材14の面表面46上に設けることができる。具体的には、自動化工程は、所望マスタ意匠48をコンピュータ装置上に記憶させる工程と、面部材の基材を、コンピュータ装置と通信するエッチング装置と位置合わせさせる工程と、エッチング装置によって、記憶された所望のマスタ意匠48を面部材の基材上にエッチングする工程とを含むことができる。次に、面部材の基材をキャリア12と共に使用するために、所定のサイズ及び形状の複数の面部材14のセットに切断する。従って、図10−12に示されるように、本発明によって製造された複数の構造ユニット100を、組み付け壁102を形成し(後に詳述するように)、これによって所望のマスタ意匠48を壁表面103上に形成することができる。
【0030】
操作に際しては、そして、本発明による構造ユニット100の製造方法に拠れば、キャリア12が型110内に係合される。更に、このキャリア12は、一つまたは複数の面部材14を予め備えているか、若しくは、面部材14と位置合わせ状態にある。図9に示されるように、そして、典型的なプロセスにおいて行われるように、パレット140がコンベア142上に載置され、このコンベア142によってパレット140を型110の真下の位置へ搬送する。しかしながら、本発明によれば、挿入装置10は型110に対して、パレット140が型110に向けて上方に移動することで型110の底面を形成した時に、挿入装置10が型110内に適切に係合されるように配置されている。図3に示されるように、キャリア12が突起38を備えるように挿入装置10が構成される場合、挿入装置10は、パレット140が型110に係合する時に、これらの突起38が型110の溝126に係合するように配置される。パレット140が係合され、挿入装置10が位置決めされた後で、図9において矢印Aで略示されるように、型110の内空洞112にコンクリート、セメントなどの材料が投入される。
【0031】
従来技術及び典型的なプロセスでは、コンクリートなどの材料が型110の内空洞112に投入された後、ブロック装置(図示せず)を使用して圧密化し、構造ユニット100の形成を補助することが可能であると考えられる。同様に、従来技術において知られているように、材料の充填性、圧密化、凝縮を補助するために振動装置を使用することも可能である。挿入装置10が型110内に配置された後は、従来技術の方法が同様に行われる。コンクリート構造ユニットが締固められ、圧密化され凝結された後、パレット140は、意匠部分104を備え新規に形成された構造ユニット100を支持したまま垂直に降ろされる。この時、構造ユニット100は、一つまたは複数の構造ユニット100に依然として付着または取り付けられたままの挿入装置10と共に降ろされる。キャリア12は、プロセス中のこの時点またはそれ以降の任意の時点で、挿入装置10から機械的(または手作業で)に取り外すことができる。更に、面部材14をキャリア12から取り外し、これを新しい面部材14と取り替えることができる。また、構造ユニット100を、その後の使用のために更に養生(硬化)させ、面部材14をこの時点で取り外すことも可能である。
【0032】
構造ユニット100を効果的に形成するためには、多くの場合、挿入装置10を型110に対して取り外し可能に係合させることが必要である。従って、上述したように、一つまたは複数の改造端部プレート130を、型110内の任意の一つまたは複数の位置に導入することも考えられる。改造端部プレート130側の突起42と、キャリア12側の対応の溝40との形状により(図5及び6を参照)、上下反転した半ピラミッド形状によって、パレット140が挿入装置10を型110内へと持ち上げる時におけるセンタリング性能が最大化される。具体的には、改造端部プレート130側の突起42の形状により、挿入装置10は、初期の位置決めにおいて幾分かの誤差の余地を有するものとなるが、完全な係合後は、この誤差は解消され、挿入装置10は型110内に係合される。このようなセンタリングまたはアラインメント能力を達成するために任意の数の形状及び突起を使用することが考えられる。一つの好適実施例では、面部材14及び意匠部分16は、発泡材料から製造される。この発泡材料は、この方法に特に好適である。何故ならば、そのような材料は、コンクリートなどの材料が硬化する時に、それらの材料と結合しないからである。但し、挿入装置10は、いかなる材料から構成することも可能である。また、図8の型110を示し、説明したが、任意の数の型110を使用することが可能である。更に、挿入装置10は、ユーザ及び処理に使用される装置構成に応じて、上部投入式または下部投入式(上述したように)に構成することができる。
【0033】
本発明の別の態様では、所望の構造ユニット100を形成するために既存の型110をレトロフィットすることも可能である。例えば、挿入装置10、キャリア12および/または面部材14を、側部プレート部材122及び端部プレート部材124の任意の1つまたは複数の代わりに使用することが可能である。また、取り外し可能で交換可能な任意の垂直面を、適切に寸法及び形状構成された挿入装置10、キャリア12および/または面部材14によって置き換えて、構造ユニット100の任意の一つまたは複数の垂直面上に意匠または印を形成することも可能である。挿入装置10の容易な係合及び適当なサイズにより、本発明は、多様な意匠用途及びオプションのいずれに対しても特に適合可能である。これにより、ユーザには、消費者のニーズを満たす設計の選択における最大量のフレキシビリティが提供される。従って、本発明は、構造ユニット100の大量生産と、特殊注文ユニットとの両方に有用である。
【0034】
上述したように、挿入装置10は、キャリア12と面部材14とを備える一体挿入装置として形成することができる。この非限定な好適的実施例では、キャリア12は型110の少なくとも一部分に係合し、キャリア12はこのキャリア12の面部分または一体部分として面部材14を備えたものとされる。上述したように、面部材14は、型110の内空洞112の内外いずれかに延出する一つまたは複数の意匠部分16を備えたものとされる。従って、詳述したように、構造ユニット100を構成する際に、この一体化されたキャリア12と面部材14(意匠部分16を備える)が、既存の型110に係合し、これに取付け可能とされる。
【0035】
次に、複数の構造ユニット100を設置する方法について言及すると、この方法の1つの工程と種々の最終結果とが図10−12に示されている。この方法では、構造ユニット意匠部分104が形成された構造ユニット100が、上述した方法によって製造される。これらの構造ユニット100の1つまたは複数に意匠部分104を設けることができる。設置に際しては、モルタル106が構造ユニット100の表面、通常はその上表面および/または底表面に塗布され、次の構造ユニット100がこのモルタル表面上に配設され、これによって、最終的に上述した所望のマスタ意匠48が形成された壁表面103を備える壁102が形成される。更に、より完全な所望のマスタ意匠48を提供するためには、追加のモルタル106が、二つの構造ユニット100間のモルタル結合部108の一部上に設けられる。これらのモルタル結合部108上に設けられるモルタル106は、隣接する構造ユニット100の意匠部分104を接合し、より詳細な所望のマスタ意匠48を完成させる。この所望のマスタ意匠48は、これらのモルタル接合部108を備える必要性から、その意匠中にギャップを備えないものとなる。
【0036】
構造ユニット100の面表面上に異なる意匠部分104を配設し、各異なる意匠部分104が、所定の位置に配置されアラインメントされた時に、所望のマスタ意匠48を形成する構成も可能である。このようにすることで、壁102の壁表面103上に、突出するまたは陥没した意匠を形成することができる。壁102は、擁壁、構造壁、部屋壁、建築壁、装飾壁、等とすることができる。
【0037】
このようにして、通常はコンクリートまたはセメントの構造ユニットからなる構造ユニット100の一つまたは複数の垂直面上に意匠または印を形成するための挿入装置10が提供される。更に、本発明は、構造ユニット100上に意匠部分104を備えた構造ユニット100を製造する方法を提供し、この方法は、従来技術の方法よりも、適合性が高く、フレキシブルで、しかもその作業が簡単である。更に、本発明は、そのような構造ユニット100を製造するために既存の型110をレトロフィットする方法も提供する。典型的な下部投入/取り出し式の処理に際しては、挿入装置10は構造100に沿って排出されるので、構造ユニット100上に形成された意匠または印が取り除かれる或いは変形することはない。また、挿入装置10は、複雑な機械や多大な労働を使用しなくてもうまく作動する。さらに、複数の構造ユニット100を、壁表面103を有する壁102として設置する方法も提供される。この方法によって構築される場合、所望のマスタ意匠48が表示され、この方法は、石造術及び意匠建築の分野において新規で予想外の結果を提供する。
【0038】
以上、好適実施例を参照しながら本発明を説明した。上記詳細説明を読み、理解することによって、他者にはそれらの改造及び改変が容易に想到されるであろう。従って、本発明は、そのような全ての改造及び改変を含むものと解釈されることが意図される。
【図面の簡単な説明】
【0039】
【図1】本発明による挿入装置の斜視図
【図2】図1の挿入装置の端面図
【図3】本発明による挿入装置の別実施例の端面図
【図4】本発明による挿入装置の略図
【図5】本発明による挿入装置の別実施例の端面図
【図6】本発明による型に使用される改造プレート部材の前面図
【図7】本発明による挿入装置の別実施例の斜視分解図
【図8】従来技術の型の平面図
【図9】本発明による挿入装置の型内への挿入の略図
【図10】本発明による複数の改造構造ユニットの設置の略図
【図11】本発明の方法によって製造された前記改造構造ユニットを使用した壁の一部の前面図
【図12】本発明による方法を使用して構造ユニットで構築された壁の別実施例の詳細前面図
【技術分野】
【0001】
本発明は、コンクリートブロック、レンガ、粘土性材料、敷石、セグメント状擁壁(SRW)、等の構造ユニットを型から製造するための装置と方法、詳しくは、コンクリート構造ユニットを製造するための型と共に使用される挿入装置、その構造ユニットの一つまたは複数の面部材に意匠または印(indicia)を有するコンクリート構造ユニットを製造する方法、複数のコンクリート構造ユニットを壁面として設置する方法、及び、その面に意匠または印が付されたコンクリート構造ユニットを製造するために既存の型をレトロフィットする方法に関する。
【背景技術】
【0002】
コンクリート、コンクリートブロック、敷石、レンガ、SRW等のコンクリート構造ユニットの製造の分野では型が必要とされる。その作業において、コンベアなどの搬送機構によって、通常、開口上部と、開口下部と、コンクリート構造ユニットを形成するための複数の内空洞とを備える型の下方にパレットまたはプレートを移動させる。パレットまたはプレートが移動して型の下側に係合した後、充填ドロワが型の開口上部の上へ移動してコンクリートやセメントなどの材料を、型の内空洞部に投入する。次に、マシンヘッドまたはプランジャによって材料を圧縮し、型内のコンクリート材料を更に圧密化する。通常、コンクリート材料が型に投入または注入されている間、充填性と均一性を良好にするために型は振動させられる。
【0003】
コンクリート材が型の内空洞内において成形された後、パレットまたはプレートは垂直に下方移動して型の底部から離れ、圧密化され、固化され、凝結されたコンクリート構造ユニットもパレットと共に下方に移動する。通常、コンクリート構造ユニットは、自然硬化、または、その他の触媒手段によって更に硬化される。このようにしてコンクリート構造ユニットが製造される。
【0004】
ブロック等のコンクリート構造ユニットは、現在、消費者及び建設環境の両方において広く使用されている。例えば、消費者は、自分の所有地に、擁壁または装飾壁を築くことを望むかもしれない。従って、より機能的、装飾的および/または美的に優れたコンクリート構造ユニットが求められている。従って、そのような専用の構造ユニットを製造するために、通常、型を、意匠表面を付与するように改造しなければならない。装飾または粗表面を達成するには様々な処理があり、その内の典型的な二つのものは、構造ユニットを型から落下させる時に、表面をラフニングするもの、または、複数の複雑な装置または手間のかかる単一の型装置を使用して意匠または印を物理的に刻印する方法である。
【0005】
コンクリート構造ユニット上に意匠またはその他の印を付与することの1つの障害は、コンクリート構造ユニットを型によって製造する方法の制約である。上述したように、底部またはプレートが移動して型をバウンドさせコンクリート材をその中に収め、この材料が固化され、圧密化され、凝縮されると(CCC)、パレットまたはプレートは型の底部から垂直方向に離間移動する。従って、CCCコンクリート構造ユニットがパレットを介して型から落下または摺動する時に、コンクリート構造ユニットの垂直面に形成された意匠が除去される、或いは、その他の何らかの状態で変形してしまう。しかし、単に粗面を備えたコンクリート構造ユニットを製造する場合には、それほど克服不可能な問題を起こすものではない。その意匠は特異的ではなく、粗面のみが望まれているので、構造ユニットに対してそのような粗面を付与するためのシステムと方法が開発されている。例えば、ジョンソン(Johnson)の米国特許No.6,464,199号、ボレス(Bolles)他の米国特許No.6,209,848号、シーヴァート(Sievert)の米国特許No.6,138,983号、ラクロワ(LaCroix)他の米国特許No.6,113,379号、セイレス(Sayles)の米国特許No.5,217,630号、シーヴァート(Sievert)の米国特許No.5,879,603号を参照のこと。また、ラクロワ(LaCroix)他の米国特許公開No.U.S.2001/0007380号を参照のこと。しかし、そのような方法及び型は、構造ユニットの垂直面に対して粗面またはテクスチャ面しか付与することができない点で不十分である。従って、そのようなシステムまたは方法では、CCCコンクリート構造ユニットが型から出されるときに、除去されたり変形したりすることのない特定意匠または印を形成することはできない。
【0006】
コンクリート構造ユニットの垂直面に装飾表面、意匠及び印を形成するためのその他の方法が開発されている。例えば、フォーリニ(Forlini)の米国特許No.5,817,249号、ウィトケ(Wittke)の米国特許No.2,532,049号、デクスター(Dexter)の米国特許No.1,693,693号、マクファーソン(McPherson)他の米国特許No.1,635,093号を参照のこと。しかしながら、これらの型や方法は極めて複雑である。意匠または印を形成するために型を専用に設計しなければならず、通常、その型の壁をコンクリート材料に向けて内側にプレスし、その後、構造ユニットを型から落下させる前に、取り外す必要がある。更に、印を付与し、意匠部分を取り外し、ブロックを型から取り外し可能とするために、複数のパーツ、壁及びその他の機構を利用しなければならないため、そのような型や機械は高価で、手間がかかる。また、それらの型や方法は、コンクリート構造ユニットの大量生産には適していないかもしれない。
【0007】
【特許文献1】米国特許第6,209,848号
【特許文献2】米国特許第6,138,983号
【特許文献3】米国特許第6,113,379号
【特許文献4】米国特許第5,879,603号
【特許文献5】米国特許公開2001/0007380号
【特許文献6】米国特許第5,817,249号
【特許文献7】米国特許第2,532,049号
【特許文献8】米国特許第1,693,693号
【特許文献9】米国特許第1,635,093号
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
従って、本発明の課題は、従来技術の前記欠点を解消する、構造ユニットの製造のための挿入装置、製造方法、及び、構造ユニットを製造するために型をレトロフィットする方法を提供することにある。本発明の別の課題は、構造ユニットの一つまたは複数の垂直面上に意匠、印、突起または凹部を有する構造ユニットを製造するための挿入装置及び方法を提供することにある。本発明の更に別の課題は、前記構造ユニットの全体寸法を変化させる構造ユニットの製造のための挿入装置及び方法を提供することにある。本発明の更に別の課題は、使用が単純で、構造ユニットが型から取り外される時に、付与された意匠を除去或いは変形させることのない、構造ユニットを製造するための型と共に使用される挿入装置を提供することにある。本発明の更に別の課題は、構造ユニットの一つまたは複数の垂直面に意匠または印が刻印または凹形成された構造ユニットの製造方法であって、より効率的でそのような構造ユニットを大量生産することが可能な製造方法を提供することにある。本発明の更に別の課題は、意匠、印、突起または凹部が形成された構造ユニットを製造することが可能なように、既存の型をレトロフィットするための方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明は、少なくとも1つの構造ユニットを製造するための型用の挿入装置に関する。この挿入装置は、型と取替え可能に係合(operatively engage)するように構成されたキャリアを有する。前記挿入装置は、更に、意匠部分を備えるとともに前記キャリア部と位置合わせ(operative communication)される面部材を有する。前記意匠部分は前記型の内空洞の内外いずれかに延出する。
【0010】
本発明は、また、構造ユニットの少なくとも1つの面部材に意匠または印が付与された構造ユニットを製造する方法に関する。この方法は、(a)キャリアを型内に、キャリアが、型の内空洞の内外いずれかに延出する意匠部分を備える面部材と位置合わせされた状態に係合させる工程と、(b)前記型の前記内空洞に、前記内空洞の一つまたは複数の面が前記面部材を含むように材料を投入する工程と、(c)前記材料の固化、圧密化、凝縮の少なくとも1つを行い、それによって前記構造ユニットを形成する工程と、そして(d)前記構造ユニットを前記型から取り外す工程とを含む。
【0011】
本発明は、更に、複数の構造ユニットを壁として設置する方法にも関する。この方法は、複数の構造ユニットを提供する工程、ここで、これらの構造ユニットの一部または全部は、該構造ユニットの面部材から延出する、および/または、面部材内に形成された意匠部分を備える、前記構造ユニットの表面にモルタルを順次塗布し、このモルタルが塗布された表面に次の構造ユニットを配置し、これによって、所望のマスタ意匠を備える壁表面を有する前記壁を形成する工程、そして、少なくとも二つの構造ユニット間の少なくとも1つのモルタル接合部に追加のモルタルを塗布し、この追加モルタルによって、前記少なくとも二つの構造ユニット間の前記意匠部分を有効に結合させ、それによって、前記壁表面上により完全な所望のマスタ意匠を提供する工程を含む。
【0012】
本発明は、更に、構造ユニットの少なくとも1つの面部材に意匠または印が付与された構造ユニットを製造するために既存の型をレトロフィットする方法に関する。前記型は、プレート部材が取り外し可能に取り付けられた一つまたは複数の面を備える内空洞を有する。前記方法は、(a)前記プレート部材を前記型の前記内空洞の前記面から取り外す工程と、(b)意匠部分を備える面部材と位置合わせされるキャリアを備える挿入装置を提供する工程と、そして(c)前記キャリアを取り外された前記プレート部材と位置係合させる工程とを含み、前記面部材の前記意匠部分は前記型の前記内空洞の内外いずれかに延出する。
【0013】
本発明は、更に、構造ユニットの少なくとも1つの面部材に意匠が付与された構造ユニットを製造するための型に関して使用される改良構造に関する。この改良構造は挿入装置を含む。この挿入装置は、前記型の一部と取替え可能に係合するように構成されている。前記挿入装置は、前記型の前記内空洞の内外いずれかに延出する少なくとも1つの意匠部分を備える面部材を有するキャリアを含む。
【0014】
本発明は、更に、少なくとも1つの構造ユニットを製造するための型用の挿入装置(insert)に関する。この挿入装置は、前記型の一部に取替え可能に係合するように構成されたキャリアを有する。更に、前記キャリアは、前記型の前記内空洞の内外いずれかに延出する少なくとも1つの意匠部分を備える面部材を有する。
【0015】
本発明の、その構造と、その操作方法との両方、更に、その他の課題及び利点は、貼付の図面を参照して、実施例に関する下記の説明から良好に理解されるであろう。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
ここでの記載の目的のために、「上方」、「下方」、「右側」、「左側」、「垂直」、「水平」、「頂部」、「底部」、「側方」、という用語、及びこれらの用語の派生語は、図面の向きにおいて本発明に関連するものとする。但し、本発明は、特に明記されない限り、その他種々の変形及び工程順序を前提とすることが可能であるものと理解される。また、貼付図面に示され、下記の明細書に記載されている特定の装置及び方法は、本発明の例示的実施例に過ぎないものと理解される。従って、ここに開示される実施例に関連する特定の寸法及びその他の物理的特長は、限定的なものと解釈されてはならない。
【0017】
本発明は、図1−3、5及び7の種々の実施例おいて示されるような挿入装置10、構造ユニット100を製造する方法、複数の構造ユニット100を壁表面103として設置する方法、そして、そのような構造ユニット100を製造するために既存の型110をレトロフィットする方法に関する。以下詳述するように、挿入装置10は、型110と共に使用するために特に効果的であり、この型110は、図10−12に示されるように、コンクリート構造ユニット等の少なくとも1つの、そして通常は複数の構造ユニット100を製造するために使用されるものである。構造ユニット100はコンクリートブロック、シンダーブロック、セメントブロック、レンガ、粘土性基本ユニット、敷石、セグメント状擁壁、等とすることができる。更に、型110は内空洞112を有し、これは、セメント、コンクリート、骨材(aggregate)、その他類似の材料等の、通常は液状で後に硬化することが可能な材料を受け入れるように構成されている。
【0018】
一つの非限定的な好適実施例において、挿入装置10は、一つまたは複数の構造ユニット100を製造するための型110と共に使用される。具体的には、挿入装置10は、型110の一部または一部分に取替え可能に係合するように構成されたキャリア12を有する。また、挿入装置10は面部材14を有し、この面部材14は、一つまたは複数の意匠部分16を備える。また、面部材14は、キャリア12と位置合わせまたは係合する。意匠部分16は、型110の内空洞112の内外いずれかに延出している。
【0019】
図1−3、5及び7に最もよく示されるように、面部材14はキャリア12に接続または取付けられており、意匠部分16は構造ユニット100の表面上にプリント可能(“imprintable”)(即ち、刻印または凹形成が可能)な1つの意匠または印(indicia)を形成する。また、意匠部分16はこの意匠または印を、通常は構造ユニット100の垂直面上に形成する。尚、本出願の種々の図面に示される意匠部分16は、いくつかの形状または意匠のみを構成しているが、以下に記載される挿入装置10及び方法を使用して、任意の数の形状、意匠、印またはその他の所望の面を得ることができる。例えば、機能的刻印または凹部を構造ユニット100に形成して、インタロック用ユニット、建築構造ユニットまたはその他の類似の機能特性を備える構造ユニットを形成することが可能である。寸法的には、面部材14、特に意匠部分20は、構造ユニット100の表面上に、刻印、凹部、または、刻印と凹部との組み合わせを形成することができる。
【0020】
別実施例において、キャリア12及び面部材14は一体部材として構成または製造することができる。これは、異なるパターンが必要とされず、処理全体を通して同じ挿入装置10を同じ型110と共に使用可能な用途では特に有用である。この実施例では、キャリア12、面部材14及び意匠部分16は、一体ユニットとして構成されている。
【0021】
別実施例では、そして図3に示されるように、面部材14は、キャリア12に対して取り外し可能に取り付けることができ、例えば、キャリア12を、実質的にT形状の構造体として構成することができる。従って、そしてこの実施例では、キャリア12は、水平壁18と、垂直壁20と、第1側面22と、第2側面24と、第1端面26と第2端面28とを備えるものとされる。従って、そのようなキャリア12と共に複数の面部材14を使用することができる。第1面部材14を、垂直壁20の第1側面22に取り外し可能に取付け、第2面部材14を、垂直壁20の第2側面24に取り外し可能に取り付けることができる。このようにして、複数の構造ユニット100が形成されながら、各構造ユニット100に異なる意匠または印を付与することができる。
【0022】
上述したように、面部材14は、キャリア12に対して取付け可能に取り付けることができる。従って、取り外し可能な取付け手段30によって、キャリア12に対する面表面14の一方または両方の取り外し可能な取付け機能を容易にする。具体的には、面部材14は、第1側面22および/または第2側面24にいずれかに対して取り外し可能に取り付けられる。特に、面部材14をキャリア12に対して取り外し可能で非恒久的に係合可能にするのが取り外し可能な取付け手段30である。取付け装置、粘着化合物、相互作用磁気部材、フランジと溝の組み合わせ構造、オス/メスプラグ構造、キャリア12および面部材14と作用連動する長手部材、クランプ等、任意の取付け手段30が考えられる。
【0023】
一つの非限定的な好適実施例では、取り外し可能な取付け手段30として一つまたは複数のピン32を提供することができる。これらのピン32は、キャリア12に形成された対応のピン穴34を通し、そして、更に面部材14にアラインメント形成されたピン穴36を通して挿入可能とされる。これらのピン32は、処理全体を通じて面部材14をキャリア12に対して取付け可能としながら、ピン32を取り外して、それによって、面部材14をキャリア12から解除させることを可能にする。その後、別の面部材14を同じキャリア12と共に使用することが可能である。
【0024】
従来技術の型110が図8に示されている。この型は、第1側壁114と、第2側壁116と、第1端壁118と第2端壁120とを備える典型的な箱型構造である。型110である箱を形成するのは、第1側壁114、第2側壁116、第1端壁118及び第2端壁120である。しかしながら、コンクリート材料等の材料を単に型110内に投入するのではない。そうではなく、これら壁(114,116,118,120)の内面に関しては、側部プレート部材122が第1側壁114と第2側壁116の内面に固定されている。同様に、複数の端部プレート部材124が、第1端壁118と第2端壁120との内面上に配設されている。
【0025】
尚、この構成は、二つの構造ユニット100を構成するためのものであるが、一つまたは複数の種々のサイズ及び形状の構造ユニット100を製造するためには、種々のサイズ及び形状の型110と共に使用する時、任意の数の側部プレート部材122及び端部プレート部材124が使用される。本実施例において、端部プレート部材124は、第1端壁118と第2端壁120とに対して、各端プレート部材124が、側部プレート部材122に当接する第1端部と、溝126を形成する自由端部とを備えるように固定されている。更に、型110は、一つまたは複数の構造ユニット空洞フォーム128を備えることができ、これは材料が型110の内空洞112に注入された後に、構造ユニット100に空洞を形成するのを補助する。
【0026】
挿入装置10に戻ると、キャリア12は、その表面に突起38または溝40を備えることができる。この突起38および/または溝40は、型110の内空洞112内の表面に形成された対応の突起42または溝44と噛み合うように構成されている。例えば、図3に示されるように、突起38(フランジとして作用)を、キャリア12の第1端面26および/または第2端面28上に配設することができる。この突起38は、この実施例では、型110と共に使用される上述した溝126と同じ溝44と噛み合うように構成されている。同様に、図5−7に示されるように、溝40を、キャリア12上に、具体的には、第1端面26および/または第2端面28上に配設することができ、この溝40は、内空洞の突起42と噛み合うように構成されている。
【0027】
一つの非限定的な好適実施例では、そして図5−7に示されるように、キャリア12の溝40は、上下反転半ピラミッド状溝として形成され、型110の突起42は、対応の上下反転半ピラミッド状突起として形成されている。図6に示されるように、改造端部プレート130を提供することができ、この改造端部プレート130は、突起42を備えたものとされ、これが、キャリア12の第1端面26および/または第2端面28の溝40と相互作用し摩擦係合する。更に、これらキャリア12に任意の形状及びサイズの突起38及び溝40を設け、型110にそれらの対応の突起42と溝44を設けることが考えられる。また、挿入装置10の型110内の取付け方法は任意のものとすることができる。
【0028】
キャリア12は、種々の材料から製造することが可能であり、例えば、このキャリア12は、熱可塑性材料、合成材料、プラスチック、ポリマー、木材、硬質材、等から製造することができる。同様に、面部材14も、種々の材料から製造することができる。たとえば、この面部材は、熱可塑性材料、合成材料、プラスチック、ポリマー、木材、硬質材、フレキシブル材、発泡材、独立気泡フォーム、等から製造することができる。一つの非限定的な好適実施例では、面部材14は、独立気泡ポリマー材から製造される。
【0029】
複数の面部材14の面表面46上に異なる意匠部分16を設け、それぞれ異なる意匠部分16が、ラインで製造される時に、所望のマスタ意匠48を形成するように構成することが考えられる。例えば、図10−12を参照。これらの異なる意匠部分16および/または所望のマスタ意匠48は、自動化工程によって面部材14の面表面46上に設けることができる。具体的には、自動化工程は、所望マスタ意匠48をコンピュータ装置上に記憶させる工程と、面部材の基材を、コンピュータ装置と通信するエッチング装置と位置合わせさせる工程と、エッチング装置によって、記憶された所望のマスタ意匠48を面部材の基材上にエッチングする工程とを含むことができる。次に、面部材の基材をキャリア12と共に使用するために、所定のサイズ及び形状の複数の面部材14のセットに切断する。従って、図10−12に示されるように、本発明によって製造された複数の構造ユニット100を、組み付け壁102を形成し(後に詳述するように)、これによって所望のマスタ意匠48を壁表面103上に形成することができる。
【0030】
操作に際しては、そして、本発明による構造ユニット100の製造方法に拠れば、キャリア12が型110内に係合される。更に、このキャリア12は、一つまたは複数の面部材14を予め備えているか、若しくは、面部材14と位置合わせ状態にある。図9に示されるように、そして、典型的なプロセスにおいて行われるように、パレット140がコンベア142上に載置され、このコンベア142によってパレット140を型110の真下の位置へ搬送する。しかしながら、本発明によれば、挿入装置10は型110に対して、パレット140が型110に向けて上方に移動することで型110の底面を形成した時に、挿入装置10が型110内に適切に係合されるように配置されている。図3に示されるように、キャリア12が突起38を備えるように挿入装置10が構成される場合、挿入装置10は、パレット140が型110に係合する時に、これらの突起38が型110の溝126に係合するように配置される。パレット140が係合され、挿入装置10が位置決めされた後で、図9において矢印Aで略示されるように、型110の内空洞112にコンクリート、セメントなどの材料が投入される。
【0031】
従来技術及び典型的なプロセスでは、コンクリートなどの材料が型110の内空洞112に投入された後、ブロック装置(図示せず)を使用して圧密化し、構造ユニット100の形成を補助することが可能であると考えられる。同様に、従来技術において知られているように、材料の充填性、圧密化、凝縮を補助するために振動装置を使用することも可能である。挿入装置10が型110内に配置された後は、従来技術の方法が同様に行われる。コンクリート構造ユニットが締固められ、圧密化され凝結された後、パレット140は、意匠部分104を備え新規に形成された構造ユニット100を支持したまま垂直に降ろされる。この時、構造ユニット100は、一つまたは複数の構造ユニット100に依然として付着または取り付けられたままの挿入装置10と共に降ろされる。キャリア12は、プロセス中のこの時点またはそれ以降の任意の時点で、挿入装置10から機械的(または手作業で)に取り外すことができる。更に、面部材14をキャリア12から取り外し、これを新しい面部材14と取り替えることができる。また、構造ユニット100を、その後の使用のために更に養生(硬化)させ、面部材14をこの時点で取り外すことも可能である。
【0032】
構造ユニット100を効果的に形成するためには、多くの場合、挿入装置10を型110に対して取り外し可能に係合させることが必要である。従って、上述したように、一つまたは複数の改造端部プレート130を、型110内の任意の一つまたは複数の位置に導入することも考えられる。改造端部プレート130側の突起42と、キャリア12側の対応の溝40との形状により(図5及び6を参照)、上下反転した半ピラミッド形状によって、パレット140が挿入装置10を型110内へと持ち上げる時におけるセンタリング性能が最大化される。具体的には、改造端部プレート130側の突起42の形状により、挿入装置10は、初期の位置決めにおいて幾分かの誤差の余地を有するものとなるが、完全な係合後は、この誤差は解消され、挿入装置10は型110内に係合される。このようなセンタリングまたはアラインメント能力を達成するために任意の数の形状及び突起を使用することが考えられる。一つの好適実施例では、面部材14及び意匠部分16は、発泡材料から製造される。この発泡材料は、この方法に特に好適である。何故ならば、そのような材料は、コンクリートなどの材料が硬化する時に、それらの材料と結合しないからである。但し、挿入装置10は、いかなる材料から構成することも可能である。また、図8の型110を示し、説明したが、任意の数の型110を使用することが可能である。更に、挿入装置10は、ユーザ及び処理に使用される装置構成に応じて、上部投入式または下部投入式(上述したように)に構成することができる。
【0033】
本発明の別の態様では、所望の構造ユニット100を形成するために既存の型110をレトロフィットすることも可能である。例えば、挿入装置10、キャリア12および/または面部材14を、側部プレート部材122及び端部プレート部材124の任意の1つまたは複数の代わりに使用することが可能である。また、取り外し可能で交換可能な任意の垂直面を、適切に寸法及び形状構成された挿入装置10、キャリア12および/または面部材14によって置き換えて、構造ユニット100の任意の一つまたは複数の垂直面上に意匠または印を形成することも可能である。挿入装置10の容易な係合及び適当なサイズにより、本発明は、多様な意匠用途及びオプションのいずれに対しても特に適合可能である。これにより、ユーザには、消費者のニーズを満たす設計の選択における最大量のフレキシビリティが提供される。従って、本発明は、構造ユニット100の大量生産と、特殊注文ユニットとの両方に有用である。
【0034】
上述したように、挿入装置10は、キャリア12と面部材14とを備える一体挿入装置として形成することができる。この非限定な好適的実施例では、キャリア12は型110の少なくとも一部分に係合し、キャリア12はこのキャリア12の面部分または一体部分として面部材14を備えたものとされる。上述したように、面部材14は、型110の内空洞112の内外いずれかに延出する一つまたは複数の意匠部分16を備えたものとされる。従って、詳述したように、構造ユニット100を構成する際に、この一体化されたキャリア12と面部材14(意匠部分16を備える)が、既存の型110に係合し、これに取付け可能とされる。
【0035】
次に、複数の構造ユニット100を設置する方法について言及すると、この方法の1つの工程と種々の最終結果とが図10−12に示されている。この方法では、構造ユニット意匠部分104が形成された構造ユニット100が、上述した方法によって製造される。これらの構造ユニット100の1つまたは複数に意匠部分104を設けることができる。設置に際しては、モルタル106が構造ユニット100の表面、通常はその上表面および/または底表面に塗布され、次の構造ユニット100がこのモルタル表面上に配設され、これによって、最終的に上述した所望のマスタ意匠48が形成された壁表面103を備える壁102が形成される。更に、より完全な所望のマスタ意匠48を提供するためには、追加のモルタル106が、二つの構造ユニット100間のモルタル結合部108の一部上に設けられる。これらのモルタル結合部108上に設けられるモルタル106は、隣接する構造ユニット100の意匠部分104を接合し、より詳細な所望のマスタ意匠48を完成させる。この所望のマスタ意匠48は、これらのモルタル接合部108を備える必要性から、その意匠中にギャップを備えないものとなる。
【0036】
構造ユニット100の面表面上に異なる意匠部分104を配設し、各異なる意匠部分104が、所定の位置に配置されアラインメントされた時に、所望のマスタ意匠48を形成する構成も可能である。このようにすることで、壁102の壁表面103上に、突出するまたは陥没した意匠を形成することができる。壁102は、擁壁、構造壁、部屋壁、建築壁、装飾壁、等とすることができる。
【0037】
このようにして、通常はコンクリートまたはセメントの構造ユニットからなる構造ユニット100の一つまたは複数の垂直面上に意匠または印を形成するための挿入装置10が提供される。更に、本発明は、構造ユニット100上に意匠部分104を備えた構造ユニット100を製造する方法を提供し、この方法は、従来技術の方法よりも、適合性が高く、フレキシブルで、しかもその作業が簡単である。更に、本発明は、そのような構造ユニット100を製造するために既存の型110をレトロフィットする方法も提供する。典型的な下部投入/取り出し式の処理に際しては、挿入装置10は構造100に沿って排出されるので、構造ユニット100上に形成された意匠または印が取り除かれる或いは変形することはない。また、挿入装置10は、複雑な機械や多大な労働を使用しなくてもうまく作動する。さらに、複数の構造ユニット100を、壁表面103を有する壁102として設置する方法も提供される。この方法によって構築される場合、所望のマスタ意匠48が表示され、この方法は、石造術及び意匠建築の分野において新規で予想外の結果を提供する。
【0038】
以上、好適実施例を参照しながら本発明を説明した。上記詳細説明を読み、理解することによって、他者にはそれらの改造及び改変が容易に想到されるであろう。従って、本発明は、そのような全ての改造及び改変を含むものと解釈されることが意図される。
【図面の簡単な説明】
【0039】
【図1】本発明による挿入装置の斜視図
【図2】図1の挿入装置の端面図
【図3】本発明による挿入装置の別実施例の端面図
【図4】本発明による挿入装置の略図
【図5】本発明による挿入装置の別実施例の端面図
【図6】本発明による型に使用される改造プレート部材の前面図
【図7】本発明による挿入装置の別実施例の斜視分解図
【図8】従来技術の型の平面図
【図9】本発明による挿入装置の型内への挿入の略図
【図10】本発明による複数の改造構造ユニットの設置の略図
【図11】本発明の方法によって製造された前記改造構造ユニットを使用した壁の一部の前面図
【図12】本発明による方法を使用して構造ユニットで構築された壁の別実施例の詳細前面図
【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも1つの構造ユニットを製造する型のための挿入装置であって、以下を含む挿入装置、
前記型の少なくとも一部分に取替え可能に係合するように構成されたキャリア、および
少なくとも1つの意匠部分を備え、前記キャリアに対して位置合わせまたは一体化の少なくとも一方の状態となった面部材、
ここで、前記少なくとも1つの意匠部分は、前記型の内空洞の内外いずれかに延出する。
【請求項2】
前記構造ユニットは、シンダーブロック、セメントブロック、レンガ、コンクリートブロック、粘土性基本ユニット、敷石、セグメント状擁壁の少なくとも1つである請求項1による挿入装置。
【請求項3】
前記キャリアは、実質的に水平な壁と、第1側面と、第2側面と、第1端面と第2端面とを備える実質的に垂直な壁とを有する実質的にT形状の構造体として形成されている請求項1による挿入装置。
【請求項4】
前記第1側面及び前記第2側面の少なくとも一方に、少なくとも1つの面部材が取り外し可能に取り付けられている請求項3による挿入装置。
【請求項5】
前記第1側面及び前記第2側面の少なくとも一方に、少なくとも1つの面部材が、取り外し可能な取付け手段によって、取り外し可能に取り付けられている請求項3による挿入装置。
【請求項6】
前記取り外し可能な取付け手段は、取付け装置、粘着化合物、相互作用磁気部材、フランジと溝の組み合わせ構造、オス/メスプラグ構造、前記キャリア及び前記面部材と位置合わせする長手部材、の少なくとも1つである請求項5による挿入装置。
【請求項7】
前記キャリアは、その表面上に配設され、かつ前記型の内表面上に配設された対応の溝と突起とに噛み合うように構成された、突起と溝との少なくとも一方を備える請求項1による挿入装置。
【請求項8】
前記キャリアと前記型の前記内表面との少なくとも一方の前記突起及び溝は、上下反転半ピラミッド形状である請求項7による挿入装置。
【請求項9】
前記キャリアの前記溝は、上下反転半ピラミッド形状であり、前記型の前記内表面の前記突起は、それに対応の上下反転半ピラミッド形状である請求項7による挿入装置。
【請求項10】
前記キャリアは、熱可塑性材料、合成材料、プラスチック、ポリマー、木材、硬質材、の少なくとも1つから製造される請求項1による挿入装置。
【請求項11】
前記面部材は、熱可塑性材料、合成材料、プラスチック、ポリマー、木材、硬質材、フレキシブル材、発泡材、独立気泡フォームの少なくとも1つから製造される請求項1による挿入装置。
【請求項12】
前記キャリア及び前記面部材は、一体ユニットとして製造される請求項1による挿入装置。
【請求項13】
別の意匠部分が、複数の面部材のそれぞれの面表面上に配設され、各異なる意匠部分は、所定の位置に配置されアラインメントされた時に、所望のマスタ意匠を形成する請求項1による挿入装置。
【請求項14】
前記異なる意匠部分と前記所望のマスタ意匠との少なくとも一方が、自動化方法によって前記面部材上に配設される請求項13による挿入装置。
【請求項15】
請求項14による挿入装置であって、前記自動化方法が以下の工程を含む挿入装置、
前記所望マスタ意匠をコンピュータ装置上に記憶させる工程、
面部材の基材を、前記コンピュータ装置と通信するエッチング装置と位置合わせさせる工程、そして
前記エッチング装置によって、前記記憶された所望のマスタ意匠を前記面部材の基材上にエッチングする工程。
【請求項16】
更に、前記面部材の基材を前記キャリアと共に使用するために、所定のサイズ及び形状の複数の面部材のセットに切断する工程を有する請求項15による挿入装置。
【請求項17】
少なくとも1つの側面上に配設された意匠を備える構造ユニットを製造する方法であって、以下の工程を含む方法、
(a)キャリアを型の少なくとも一部分内に、該キャリアが型の内空洞の内外いずれかに延出する意匠部分を備える面部材と位置合わせするように係合させる工程、
(b)前記型の前記内空洞に、前記内空洞の少なくとも1つの面の少なくとも一部分が前記面部材を含むように材料を投入する工程、
(c)前記材料に圧密化、固化、凝縮の少なくとも1つを施すことによって前記構造ユニットを形成する工程、および
(d)前記構造ユニットを前記型から取り外す工程。
【請求項18】
請求項17の方法であって、前記係合させる工程は以下の工程を含む方法、
前記キャリアと前記面部材とを前記型の前記内空洞の下方に位置決めする工程、そして
前記キャリアを上方に移動し、前記型の前記内空洞の少なくとも一部分と係合させる工程。
【請求項19】
請求項18の方法であって、更に以下の工程を含む方法、
前記キャリアと前記面部材とをパレット部材上に載置する工程、
前記パレット部材をコンベアユニット上に載置する工程、そして
前記パレットを搬送することで、前記キャリアと面部材とを、前記型の前記内空洞の下方の所定位置へと搬送する工程。
【請求項20】
請求項19の方法であって、前記取り外し工程は更に以下の工程を含む方法、
前記パレット部材を前記型の前記内空洞から取り外し、下方に移動させることで、前記構造ユニット、前記キャリア及び前記面部材を取り外し、移動させる工程、および
前記コンベアユニット上の前記パレット部材を別の所定位置へと搬送する工程。
【請求項21】
更に、前記キャリアと前記面部材との少なくとも一方を前記構造ユニットから分離する工程を含む請求項17の方法。
【請求項22】
請求項17の方法であって、更に、前記構造ユニットを硬化させる工程を含む方法。
【請求項23】
前記材料は、コンクリート、セメント及び骨材の少なくとも1つである請求項17の方法。
【請求項24】
前記構造ユニットは、シンダーブロック、セメントブロック、レンガ、コンクリートブロック、粘土性基本ユニット、敷石、セグメント状擁壁の少なくとも1つである請求項17の方法。
【請求項25】
請求項17の方法を使用して作られた構造ユニット。
【請求項26】
複数の構造ユニットを壁表面として設置する方法であって、以下の工程を含む方法、
複数の構造ユニットを提供する工程、ここで、これら複数の構造ユニットの少なくとも一部は、該構造ユニットの面表面から、または、その内から延出する意匠部分を備える、
前記構造ユニットの表面にモルタルを順次塗布し、このモルタルが塗布された表面に次の構造ユニットを配置し、これによって、所望のマスタ意匠を備える壁面を有する壁を形成する工程、そして、
少なくとも二つの構造ユニット間の少なくとも1つのモルタル接合部に追加のモルタルを塗布し、この追加モルタルによって、前記少なくとも二つの構造ユニット間の前記意匠部分を有効に結合させることで、前記壁面上により完全な所望のマスタ意匠を提供する工程。
【請求項27】
別の意匠部分が、前記複数の構造ユニットのそれぞれの前記面表面上に配設され、各異なる意匠部分は、所定の位置に配置されアラインメントされた時に、前記所望のマスタ意匠を形成する請求項26の方法。
【請求項28】
前記構造ユニットを形成する前記材料は、コンクリート、セメント及び骨材の少なくとも1つである請求項26の方法。
【請求項29】
前記構造ユニットは、シンダーブロック、セメントブロック、レンガ、コンクリートブロック、粘土性基本ユニット、敷石、セグメント状擁壁の少なくとも1つである請求項26の方法。
【請求項30】
請求項26の方法を使用して作られた壁。
【請求項31】
擁壁、構造壁、部屋壁、建築壁および装飾壁の少なくとも1つである請求項30の壁。
【請求項32】
構造ユニットの少なくとも1つの面部材に意匠または印が付与された構造ユニットを製造するために既存の型をレトロフィットする方法であって、前記型が、内空洞と、プレート部材が取り外し可能に取り付けられた少なくとも1つの面部材とを備えるものにおいて、前記方法は以下の工程を含む方法、
(a)前記プレート部材を前記型の前記内空洞の前記面部材から取り外す工程、
(b)少なくとも1つの意匠部分が配設された面部材と位置合わせされるキャリアを備える挿入装置を提供する工程、および
(c)前記キャリアを取り外された前記プレート部材と位置係合させる工程、前記面部材の前記少なくとも1つの意匠部分は前記型の前記内空洞の内外いずれかに延出する。
【請求項33】
前記キャリアは、その表面上に配置されるとともに、前記型の内表面上に配置された対応の溝と突起と噛み合うように構成された突起及び溝の少なくとも1つを有する請求項32の方法。
【請求項34】
前記キャリアと前記型の前記内表面との少なくとも一方の前記突起と溝は、上下反転半ピラミッド形状である請求項33の方法。
【請求項35】
前記キャリアの前記溝は、上下反転半ピラミッド形状であり、前記型の前記内面の前記突起は、それに対応の上下反転半ピラミッド形状である請求項33の方法。
【請求項36】
構造ユニットの少なくとも1つの面部材上に意匠が付与された構造ユニットを製造するための型であって、前記型が内空洞を備えるものにおいて、その改造構造は、前記型の少なくとも一部分に取替え可能に係合するように構成された挿入装置を含み、この挿入装置は、前記型の前記内空洞の内外いずれかに延出する少なくとも1つの意匠部分を備える面部材部分を有するキャリアを含む型。
【請求項37】
少なくとも1つの構造ユニットを製造する型のための挿入装置であって、該挿入装置は、前記型の少なくとも一部分に取替え可能に係合するように構成されるとともに、前記型の前記内空洞の内外いずれかに延出する少なくとも1つの意匠部分を備える面部材を有するキャリアを含む挿入装置。
【請求項1】
少なくとも1つの構造ユニットを製造する型のための挿入装置であって、以下を含む挿入装置、
前記型の少なくとも一部分に取替え可能に係合するように構成されたキャリア、および
少なくとも1つの意匠部分を備え、前記キャリアに対して位置合わせまたは一体化の少なくとも一方の状態となった面部材、
ここで、前記少なくとも1つの意匠部分は、前記型の内空洞の内外いずれかに延出する。
【請求項2】
前記構造ユニットは、シンダーブロック、セメントブロック、レンガ、コンクリートブロック、粘土性基本ユニット、敷石、セグメント状擁壁の少なくとも1つである請求項1による挿入装置。
【請求項3】
前記キャリアは、実質的に水平な壁と、第1側面と、第2側面と、第1端面と第2端面とを備える実質的に垂直な壁とを有する実質的にT形状の構造体として形成されている請求項1による挿入装置。
【請求項4】
前記第1側面及び前記第2側面の少なくとも一方に、少なくとも1つの面部材が取り外し可能に取り付けられている請求項3による挿入装置。
【請求項5】
前記第1側面及び前記第2側面の少なくとも一方に、少なくとも1つの面部材が、取り外し可能な取付け手段によって、取り外し可能に取り付けられている請求項3による挿入装置。
【請求項6】
前記取り外し可能な取付け手段は、取付け装置、粘着化合物、相互作用磁気部材、フランジと溝の組み合わせ構造、オス/メスプラグ構造、前記キャリア及び前記面部材と位置合わせする長手部材、の少なくとも1つである請求項5による挿入装置。
【請求項7】
前記キャリアは、その表面上に配設され、かつ前記型の内表面上に配設された対応の溝と突起とに噛み合うように構成された、突起と溝との少なくとも一方を備える請求項1による挿入装置。
【請求項8】
前記キャリアと前記型の前記内表面との少なくとも一方の前記突起及び溝は、上下反転半ピラミッド形状である請求項7による挿入装置。
【請求項9】
前記キャリアの前記溝は、上下反転半ピラミッド形状であり、前記型の前記内表面の前記突起は、それに対応の上下反転半ピラミッド形状である請求項7による挿入装置。
【請求項10】
前記キャリアは、熱可塑性材料、合成材料、プラスチック、ポリマー、木材、硬質材、の少なくとも1つから製造される請求項1による挿入装置。
【請求項11】
前記面部材は、熱可塑性材料、合成材料、プラスチック、ポリマー、木材、硬質材、フレキシブル材、発泡材、独立気泡フォームの少なくとも1つから製造される請求項1による挿入装置。
【請求項12】
前記キャリア及び前記面部材は、一体ユニットとして製造される請求項1による挿入装置。
【請求項13】
別の意匠部分が、複数の面部材のそれぞれの面表面上に配設され、各異なる意匠部分は、所定の位置に配置されアラインメントされた時に、所望のマスタ意匠を形成する請求項1による挿入装置。
【請求項14】
前記異なる意匠部分と前記所望のマスタ意匠との少なくとも一方が、自動化方法によって前記面部材上に配設される請求項13による挿入装置。
【請求項15】
請求項14による挿入装置であって、前記自動化方法が以下の工程を含む挿入装置、
前記所望マスタ意匠をコンピュータ装置上に記憶させる工程、
面部材の基材を、前記コンピュータ装置と通信するエッチング装置と位置合わせさせる工程、そして
前記エッチング装置によって、前記記憶された所望のマスタ意匠を前記面部材の基材上にエッチングする工程。
【請求項16】
更に、前記面部材の基材を前記キャリアと共に使用するために、所定のサイズ及び形状の複数の面部材のセットに切断する工程を有する請求項15による挿入装置。
【請求項17】
少なくとも1つの側面上に配設された意匠を備える構造ユニットを製造する方法であって、以下の工程を含む方法、
(a)キャリアを型の少なくとも一部分内に、該キャリアが型の内空洞の内外いずれかに延出する意匠部分を備える面部材と位置合わせするように係合させる工程、
(b)前記型の前記内空洞に、前記内空洞の少なくとも1つの面の少なくとも一部分が前記面部材を含むように材料を投入する工程、
(c)前記材料に圧密化、固化、凝縮の少なくとも1つを施すことによって前記構造ユニットを形成する工程、および
(d)前記構造ユニットを前記型から取り外す工程。
【請求項18】
請求項17の方法であって、前記係合させる工程は以下の工程を含む方法、
前記キャリアと前記面部材とを前記型の前記内空洞の下方に位置決めする工程、そして
前記キャリアを上方に移動し、前記型の前記内空洞の少なくとも一部分と係合させる工程。
【請求項19】
請求項18の方法であって、更に以下の工程を含む方法、
前記キャリアと前記面部材とをパレット部材上に載置する工程、
前記パレット部材をコンベアユニット上に載置する工程、そして
前記パレットを搬送することで、前記キャリアと面部材とを、前記型の前記内空洞の下方の所定位置へと搬送する工程。
【請求項20】
請求項19の方法であって、前記取り外し工程は更に以下の工程を含む方法、
前記パレット部材を前記型の前記内空洞から取り外し、下方に移動させることで、前記構造ユニット、前記キャリア及び前記面部材を取り外し、移動させる工程、および
前記コンベアユニット上の前記パレット部材を別の所定位置へと搬送する工程。
【請求項21】
更に、前記キャリアと前記面部材との少なくとも一方を前記構造ユニットから分離する工程を含む請求項17の方法。
【請求項22】
請求項17の方法であって、更に、前記構造ユニットを硬化させる工程を含む方法。
【請求項23】
前記材料は、コンクリート、セメント及び骨材の少なくとも1つである請求項17の方法。
【請求項24】
前記構造ユニットは、シンダーブロック、セメントブロック、レンガ、コンクリートブロック、粘土性基本ユニット、敷石、セグメント状擁壁の少なくとも1つである請求項17の方法。
【請求項25】
請求項17の方法を使用して作られた構造ユニット。
【請求項26】
複数の構造ユニットを壁表面として設置する方法であって、以下の工程を含む方法、
複数の構造ユニットを提供する工程、ここで、これら複数の構造ユニットの少なくとも一部は、該構造ユニットの面表面から、または、その内から延出する意匠部分を備える、
前記構造ユニットの表面にモルタルを順次塗布し、このモルタルが塗布された表面に次の構造ユニットを配置し、これによって、所望のマスタ意匠を備える壁面を有する壁を形成する工程、そして、
少なくとも二つの構造ユニット間の少なくとも1つのモルタル接合部に追加のモルタルを塗布し、この追加モルタルによって、前記少なくとも二つの構造ユニット間の前記意匠部分を有効に結合させることで、前記壁面上により完全な所望のマスタ意匠を提供する工程。
【請求項27】
別の意匠部分が、前記複数の構造ユニットのそれぞれの前記面表面上に配設され、各異なる意匠部分は、所定の位置に配置されアラインメントされた時に、前記所望のマスタ意匠を形成する請求項26の方法。
【請求項28】
前記構造ユニットを形成する前記材料は、コンクリート、セメント及び骨材の少なくとも1つである請求項26の方法。
【請求項29】
前記構造ユニットは、シンダーブロック、セメントブロック、レンガ、コンクリートブロック、粘土性基本ユニット、敷石、セグメント状擁壁の少なくとも1つである請求項26の方法。
【請求項30】
請求項26の方法を使用して作られた壁。
【請求項31】
擁壁、構造壁、部屋壁、建築壁および装飾壁の少なくとも1つである請求項30の壁。
【請求項32】
構造ユニットの少なくとも1つの面部材に意匠または印が付与された構造ユニットを製造するために既存の型をレトロフィットする方法であって、前記型が、内空洞と、プレート部材が取り外し可能に取り付けられた少なくとも1つの面部材とを備えるものにおいて、前記方法は以下の工程を含む方法、
(a)前記プレート部材を前記型の前記内空洞の前記面部材から取り外す工程、
(b)少なくとも1つの意匠部分が配設された面部材と位置合わせされるキャリアを備える挿入装置を提供する工程、および
(c)前記キャリアを取り外された前記プレート部材と位置係合させる工程、前記面部材の前記少なくとも1つの意匠部分は前記型の前記内空洞の内外いずれかに延出する。
【請求項33】
前記キャリアは、その表面上に配置されるとともに、前記型の内表面上に配置された対応の溝と突起と噛み合うように構成された突起及び溝の少なくとも1つを有する請求項32の方法。
【請求項34】
前記キャリアと前記型の前記内表面との少なくとも一方の前記突起と溝は、上下反転半ピラミッド形状である請求項33の方法。
【請求項35】
前記キャリアの前記溝は、上下反転半ピラミッド形状であり、前記型の前記内面の前記突起は、それに対応の上下反転半ピラミッド形状である請求項33の方法。
【請求項36】
構造ユニットの少なくとも1つの面部材上に意匠が付与された構造ユニットを製造するための型であって、前記型が内空洞を備えるものにおいて、その改造構造は、前記型の少なくとも一部分に取替え可能に係合するように構成された挿入装置を含み、この挿入装置は、前記型の前記内空洞の内外いずれかに延出する少なくとも1つの意匠部分を備える面部材部分を有するキャリアを含む型。
【請求項37】
少なくとも1つの構造ユニットを製造する型のための挿入装置であって、該挿入装置は、前記型の少なくとも一部分に取替え可能に係合するように構成されるとともに、前記型の前記内空洞の内外いずれかに延出する少なくとも1つの意匠部分を備える面部材を有するキャリアを含む挿入装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【公表番号】特表2007−500616(P2007−500616A)
【公表日】平成19年1月18日(2007.1.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−521970(P2006−521970)
【出願日】平成16年7月26日(2004.7.26)
【国際出願番号】PCT/US2004/024018
【国際公開番号】WO2005/012666
【国際公開日】平成17年2月10日(2005.2.10)
【出願人】(506027561)アール・アイ・ランパス・カンパニー (1)
【Fターム(参考)】
【公表日】平成19年1月18日(2007.1.18)
【国際特許分類】
【出願日】平成16年7月26日(2004.7.26)
【国際出願番号】PCT/US2004/024018
【国際公開番号】WO2005/012666
【国際公開日】平成17年2月10日(2005.2.10)
【出願人】(506027561)アール・アイ・ランパス・カンパニー (1)
【Fターム(参考)】
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