説明

基板の保護構造、電源装置、車両及び電装部品の組み立て方法

【課題】ケース開口部とコネクタの外壁部との間に形成されたクリアランスを介してケースの内部に異物が侵入するのを抑制する。
【解決手段】電池の充放電制御に用いられる情報を電池から取得する取得部を備えた基板と、前記基板を収容するケースと、前記ケースに形成されたケース開口部から突出し、前記情報を通信するためのコネクタ部と、一部が前記ケースに固定され、前記コネクタ部の突出方向視において、前記ケース開口部と前記コネクタ部のコネクタ外壁部との間に形成されたクリアランスに延出するとともに、前記コネクタ部の先端側に屈曲した状態で前記コネクタ外壁部に当接する可撓性のシート状部材と、を有することを特徴とする基板の保護構造。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
電池の充放電制御に関わる情報を電池から取得する基板を保護する技術に関する。
【背景技術】
【0002】
車両に搭載される電池は、充放電制御される。充放電制御は、電池から電流、電圧などの種々の充放電制御に関わる情報を取得することにより実行される。これらの情報を取得する取得部は、基板に実装されており、取得した情報は電池ECUに送信される。基板は、板金からなるケース内に収容されており、電池から取得した情報を電池ECUに出力するためのコネクタに接続されている。
【0003】
ケースには、コネクタをケースの外部に突出させるためのケース開口部が形成されており、ケース開口部とコネクタの外壁部との間にはクリアランスが形成されている。ケース開口部とコネクタの外壁部との間にクリアランスを形成することにより、コネクタの外壁部がケース開口部に当接して、摩耗するのを抑制することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2008−293885号公報(第7頁、第2図)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、前述の構成では、ケース開口部とコネクタの外壁部との間に形成されたクリアランスを介して、ゴミ、ほこり、昆虫などの異物が侵入するおそれがある。
【0006】
特許文献1は、コネクタに対して所要のクリアランスを有して設けられる硬質壁部と、このクリアランスに対して、クリアランスをほぼ塞ぐように設けられたフレキシブル壁部とを有する保護部材を開示する。しかしながら、特許文献1の構成では、フレキシブル壁部をコネクタの挿入口の内周部(硬質壁部の内周部)に貼り付けるなどする必要があり、組み付けが困難である。
【0007】
そこで、本願発明は、ケース開口部とコネクタの外壁部との間に形成されたクリアランスを介してケースの内部に異物が侵入するのを抑制することを第1の目的とする。また、本願発明は、異物の侵入を抑制する構造を備えた電装部品の組み立て作業を容易化することを第2の目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記第1の目的を達成するために、本願発明に係る基板の保護構造は、(1)電池の充放電制御に用いられる情報を電池から取得する取得部を備えた基板と、前記基板を収容するケースと、前記ケースに形成されたケース開口部から突出し、前記情報を通信するためのコネクタ部と、一部が前記ケースに固定され、前記コネクタ部の突出方向視において、前記ケース開口部と前記コネクタ部のコネクタ外壁部との間に形成されたクリアランスに延出するとともに、前記コネクタ部の先端側に屈曲した状態で前記コネクタ外壁部に当接する可撓性のシート状部材と、を有することを特徴とする。
【0009】
(2)上記(1)の構成において、 前記ケースは、前記基板及び前記コネクタ部が収められたケース本体と、前記ケース開口部が形成されたケース蓋とを有し、前記シート状部材は、前記ケース蓋における前記ケース開口部を囲む位置に貼り付けることができる。
【0010】
(3)上記(2)の構成において、前記シート状部材には、該シート状部材の厚み方向視において、前記ケース開口部の内側に位置するシート開口部と、前記コネクタ部が前記ケース開口部に挿通される際に、前記シート開口部の拡開を許容するスリットと、が形成されている。(3)の構成によれば、スリットが設けられることにより、シート状部材を容易に屈曲させることができる。
【0011】
(4)上記(1)〜(3)の構成において、前記コネクタ部は、前記取得部が取得した前記情報を、前記充放電制御を行うコントローラに送信するための通信コネクタであってもよい。(4)の構成によれば、コントローラとの通信を行う通信コネクタとケース開口部との間に形成されたクリアランスからケースの内部に異物が侵入するのを抑制することができる。
【0012】
(5)上記(1)〜(3)の構成において、前記コネクタ部は、前記電池から前記情報を受信して、前記取得部に送信するための通信コネクタであってもよい。(5)の構成によれば、電池から情報を取得する通信コネクタとケース開口部との間に形成されたクリアランスからケースの内部に異物が侵入するのを抑制することができる。
【0013】
(6)上記(1)〜(5)の構成において、前記ケースは、板金により構成されており、
前記コネクタ部の前記外壁部は、樹脂により構成することができる。この構成を採用した場合、ケース開口部とコネクタの外壁部との接触による当該外壁部の摩耗を抑制するために、これらの間に十分なクリアランスを設ける必要があるが、このクリアランスを介してケースの内部に異物が侵入するのを抑制することができる。
【0014】
(7)上記(1)〜(6)の構成において、前記シート状部材は、絶縁性とすることができる。シート状部材の一部が摩耗することにより発生した異物がケースの内部に落下した場合であっても、短絡などの不具合を抑制することができる。
【0015】
(8)上記(1)〜(7)に記載の基板の保護構造と、前記電池とを有する電源装置を提供することができる。
【0016】
(9)上記(8)に記載の電源装置は、車両に搭載することができる。
【0017】
上記第2の目的を達成するために、本願発明に係る電装部品の組み立て方法は、(10) 電池の充放電制御に用いられる情報を電池から取得する取得部を備えた基板と、前記情報を通信するためのコネクタ部と、前記基板及び前記コネクタ部が収められたケース本体と、前記コネクタ部が挿通されるケース開口部を備えるケース蓋と、を有する電装部品の組み立て方法であって、シート開口部を備えた可撓性のシート状部材を、該シート状部材の厚み方向視において、前記ケース開口部の内側に前記シート開口部を位置させた状態で、前記ケース蓋に貼り付ける第1のステップと、前記シート状部材を前記コネクタのコネクタ外壁部に当接させて屈曲させることにより、前記シート開口部を拡開しながら前記コネクタ部を前記ケース開口部に挿通する第2のステップと、前記ケース本体と前記ケース蓋とを固定する第3のステップと、を有することを特徴とする。
【0018】
(11)上記(10)の構成において、前記シート状部材には、前記第2のステップにおいて前記シート開口部の拡開を許容するスリットを形成することができる。(11)の構成によれば、スリットが設けられることにより、シート状部材を容易に屈曲させることができる。
【発明の効果】
【0019】
上記(1)の構成によれば、上記第1の目的、すなわち、ケース開口部とコネクタの外壁部との間に形成されたクリアランスを介してケースの内部に異物が侵入するのを抑制することができる。(10)の構成によれば、上記第2の目的、すなわち、異物の侵入を抑制する構造を備えた電装部品の組み立て作業を容易化することができる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【図1】電装部品の平面図である
【図2】電装部品の斜視図である。
【図3】フレキシブルシートがケース蓋に貼り付けられた状態を示す平面図である。
【図4】フレキシブルシートが屈曲した状態でコネクタの外壁部に当接した状態を示す断面図である。
【図5】フレキシブルシートが屈曲した状態でコネクタの外壁部に当接した状態を示す断面図である(変形例)。
【発明を実施するための形態】
【0021】
図面を参照しながら、本実施形態に係る基板の保護構造について説明する。図1は、基板をケースに収容した電装部品の平面図であり、基板を透視して図示する。図2は、電装部品の斜視図である。これらの図において、X軸、Y軸及びZ軸は互いに直交する異なる三軸であり、他の図面においも同様である。なお、図1では、説明の便宜上、可撓性シートを省略して図示する。
【0022】
これらの図を参照して、電装部品1は、ケース10、基板20及びコネクタ30を備える。電装部品1とは、車両に搭載される電子機器のことである。ケース10は、ケース本体11及びケース蓋12を含む。ケース10は、例えば、板金によって構成することができる。ケース本体11は、X軸方向視において略矩形に形成されており、その四隅には固定部11Aが形成されている。固定部11Aは、薄肉に形成されており、Y−Z面を含む面内方向に延在している。ケース本体11は、Y軸方向の両端部にそれぞれ第1フランジ部11B及び第2フランジ部11Cを備える。第1フランジ部11Bには、第1固定孔部111Bが形成されており、第2フランジ部11Cには、第2固定孔部111Cが形成されている。これらの第1フランジ部11B及び第2フランジ部11Cを、第1固定孔部111B及び第2固定穴部111Cを介して、所定の固定箇所に締結することにより、ケース本体11は固定される。
【0023】
ここで、所定の固定箇所は、電池パックの外面であってもよい。例えば、電池パックが単電池を積層した積層体と、この積層体を挟む位置に配置されるエンドプレートとを有する場合には、該エンドプレートを固定箇所としてもよい。電池パックは、車両に搭載することができる。車両は、例えば、電池パックから得られる電力のみを用いて車輪を駆動する電気車両、或いは、電池パックから得られる電力と内燃機関で得られる動力とを車両の動力源として兼用するハイブリッド車両であってもよい。
【0024】
ケース蓋12は、X軸方向視において略矩形に形成されており、その四隅には固定部12Aが形成されている。固定部12Aは、薄肉に形成されており、Y−Z面を含む面内方向に延在している。ケース本体11の固定部11A及びケース蓋12の固定部12Aは互いに締結ボルト13及び締結ナット14により連結されている。
【0025】
図1を参照して、ケース蓋12には、コネクタ30をケース10の外部に突出させるためのケース開口部121が形成されている。ケース開口部121は、X軸方向視において、略長方形状に形成されており、四隅にはR形状部が形成されている。基板20は、電池の充放電制御に用いられる情報を電池から取得する取得部21を備える。取得部21は、取得コネクタ部22を介して電池から前記情報を取得する。前記情報は、例えば、電圧に関する情報、電流に関する情報、電池の温度に関する情報であってもよい。図2を参照して、取得コネクタ部22には、多数のピン22Aが形成されており、これらのピン22Aと各単電池、或いは複数の単電池を一組とした電池ブロックとを接続することにより、前記情報を取得することができる。
【0026】
コネクタ30は、コネクタ外壁部31及び接続ピン32を備える。コネクタ外壁部31は、ケース開口部121に沿った形状に形成されており、コネクタ外壁部31とケース開口部121との間にはクリアランスTが形成されている。コネクタ外壁部31は、例えば、樹脂で構成することができる。コネクタ30の接続ピン32は、図示しない電池ECU(コントローラに相当する)から延びる別のコネクタに接続されている。これにより、取得部21が取得した前記情報を、コネクタ30を介して、該電池ECUに送信することができる。
【0027】
ここで、クリアンランスTを設ける意義について説明する。上述したようにケース蓋12及びコネクタ外壁部31はそれぞれ板金及び樹脂で構成されているため、クリアランスTが無い、或いは狭小である場合には、ケース開口部121の縁の部分がコネクタ外壁部31に当接する。ケース開口部121がコネクタ外壁部31に当接すると、コネクタ外壁部31の外面が摩耗することにより異物が発生し、この異物がケース10の内部に侵入するおそれがある。そこで、クリアランスTを設けることにより、コネクタ外壁部31がケース開口部121に当接するのを抑制している。
【0028】
しかしながら、ケース開口部121とコネクタ外壁部31との間にクリアランスTが形成されることにより、このクリアランスTを介してゴミ、、ほこり、昆虫などの異物がケース10の内部に侵入するおそれがある。そこで、本実施形態では、可撓性シート(シート状部材に相当する)40を用いてクリアランスTを閉塞することにより、異物の侵入を抑制している。ここで、「閉塞」には、クリアランスTを完全に閉塞する場合の他、短絡を起こさない小径の異物の侵入については許容する隙間が僅かに残った状態についても含むものとする。以下の説明においても同様である。
【0029】
図3は、可撓性シートが貼り付けられたケース蓋の平面図であり、粘着シートが位置する領域をハッチングで示している。また、点線は、可撓性シートに当接する直前のコネクタ及びケース開口部の位置を示している。図4は、屈曲した可撓性シートがコネクタの外壁部に当接した状態を図示する断面図である。ただし、図4では、コネクタの内部に位置する接続ピンを省略して図示する。
【0030】
可撓性シート40は、シート本体41と粘着シート42とを積層することにより構成されている。可撓性シート40は、ケース開口部121に沿った形状をしており、粘着シート42は、シート本体41におけるケース蓋12と向きあう領域のみに積層されている。つまり、粘着シート42は、ケース開口部121を囲む領域のみに配置されている。粘着シート42は、シート本体41の材質に応じて相性がよい材料を適宜選択すればよい。また、粘着シート42は、絶縁性の材料で構成するのが好ましい。
【0031】
シート本体41の略中央には、略矩形のシート開口部40Aが形成されており、このシート開口部40Aは、ケース開口部121の開口方向視(シート本体41の板厚方向視)において、ケース開口部121の内側に位置する。つまり、シート開口部40Aは、ケース開口部121よりも開口面積が小さく設定されている。さらに、可撓性シート40には、シート開口部40Aの四隅からそれぞれ可撓性シート40の四隅に向かって延びるスリット40Bが形成されている。ただし、スリット40Bの長さは、可撓性シート40の四隅まで必ずしも延ばす必要はなく、それより短くてもよい。
【0032】
シート本体41は、絶縁性の材料で構成するのが好ましい。シート本体41には、例えば、ポリプロピレンを用いることができる。シート本体41を絶縁材料で構成することにより、シート本体41の一部が摩耗して、ケース10の内部に落下した場合であっても、短絡などの不具合を抑制することができる。
【0033】
ここで、図3に図示する状態において、ケース蓋12をケース本体11に向けてX軸方向に押し込むと、コネクタ外壁部31の先端部にシート本体41が当接する。ケース蓋12をケース本体11に向けてさらに押し込むと、シート本体41は、コネクタ30の先端側に屈曲した状態でコネクタ外壁部31に沿って摺動する。これにより、組み立て作業時にクリアランスTが閉塞され、ケース10の外部からケース10の内部に異物が侵入するのを抑制することができる。ここで、コネクタ30の先端とは、基板20からより離間した側のコネクタ30の端部を意味する。
【0034】
ここで、可撓性シート40にはスリット40Bが形成されているため、コネクタ30をシート開口部40Aに挿通させる際に可撓性シート40を容易に屈曲させることができる。これにより、電装部品の組み立て作業の負担をより軽減することができる。
【0035】
ケース蓋12をケース本体11に向けてさらに押し込むと、ケース本体11の固定部11Aとケース蓋12の固定部12Aとが当接する。これらの固定部11A及び12Aが当接した状態で、締結ボルト13及び締結ナット14を締結することにより、ケース本体11及びケース蓋12が接合される。
【0036】
ここで、比較例として、スポンジをケース開口部121及び/又はコネクタ外壁部31に貼り付けることにより、クリアランスTを閉塞する方法が考えられる。しかしながら、この方法では、組み付性が悪く、異物の侵入構造を備えた電装部品を簡単に製造することができない。また、スポンジが劣化して、これが異物となってケース10の内部に侵入するおそれもある。
【0037】
これに対して、上述の実施形態によれば、可撓性シート40が貼り付けられたケース蓋12をケース本体11に組み付けるだけで、クリアランスTを閉塞することができる。したがって、異物の侵入構造を備えた電装部品を簡単に製造することができる。また、可撓性シート40が劣化した場合には、可撓性シート40をケース蓋12から剥がすだけで、簡単に交換を行うことができる。
【0038】
(変形例1)
上述の実施形態では、基板20に設けられた取得部21が取得した情報を、電装部品1の外部に位置する電池ECUに送信、つまり、基板20と電池ECUとを別体で構成したが、本発明はこれに限られるものではなく、電池ECUの機能を基板20に実装してもよい。この場合、コネクタ30は、電池から温度、電圧、電流などの情報を取得するための接続ピンを備えるコネクタであってもよい。また、上記実施形態の取得コネクタ部22に上記実施形態の閉塞構造を適用することができる。すなわち、取得コネクタ部22と取得コネクタ部22を突出させるためのケース開口部との間に形成されたクリアランスを閉塞する際に、上記実施形態の構成を用いることができる。
【0039】
(変形例2)
上述の実施形態では、可撓性シート40にスリット40Bを形成したが、本発明はこれに限られるものではなく、スリット40Bを省略することもできる。この場合、可撓性シート40のシート開口部40Aは、コネクタ30のコネクタ外壁部31に当接した際に弾性変形しながら拡開し、クリアランスTが可撓性シート40により閉塞される。これにより、ケース10の外部からケース10の内部に異物が侵入するのを抑制することができる。ただし、シート開口部40Aが拡開する際に可撓性シート40が破れないように、シート開口部40Aのサイズをコネクタ外壁部31の外径に近づける必要がある。
【0040】
(変形例3)
上述の実施形態では、可撓性シート40をケース蓋12に貼り付けることにより固定したが、本発明はこれらに限られるものではなく、他の方法により固定してもよい。当該他の固定方法について、図5を用いて説明する。図5は、屈曲した可撓性シートがコネクタの外壁部に当接した状態を図示する断面図であり、図4に対応する。図5を参照して、粘着シート42を省略した可撓性シート40(つまり、シート本体41)を、ケース蓋12のケース開口部121の縁に形成された差し込みスリット122に滑り込ませることにより、固定してもよい。この構成であっても、可撓性シート40が屈曲した状態で、コネクタ外壁部31に当接するため、クリアランスTを閉塞することができる。
【符号の説明】
【0041】
1 電装部品 10 ケース 11 ケース本体 12 ケース蓋
13 締結ボルト 14 締結ナット 20 基板 21 取得部
22 取得コネクタ部 30 コネクタ 31 コネクタ外壁部 32 接続ピン
40 可撓性シート 40A シート開口部 40B スリット
41 シート本体 42 粘着シート 121 ケース開口部
122 差し込みスリット







【特許請求の範囲】
【請求項1】
電池の充放電制御に用いられる情報を電池から取得する取得部を備えた基板と、
前記基板を収容するケースと、
前記ケースに形成されたケース開口部から突出し、前記情報を通信するためのコネクタ部と、
一部が前記ケースに固定され、前記コネクタ部の突出方向視において、前記ケース開口部と前記コネクタ部のコネクタ外壁部との間に形成されたクリアランスに延出するとともに、前記コネクタ部の先端側に屈曲した状態で前記コネクタ外壁部に当接する可撓性のシート状部材と、を有することを特徴とする基板の保護構造。
【請求項2】
前記ケースは、前記基板及び前記コネクタ部が収められたケース本体と、前記ケース開口部が形成されたケース蓋とを有し、
前記シート状部材は、前記ケース蓋における前記ケース開口部を囲む位置に貼り付けられていることを特徴とする請求項1に記載の基板の保護構造。
【請求項3】
前記シート状部材には、該シート状部材の厚み方向視において、前記ケース開口部の内側に位置するシート開口部と、前記コネクタ部が前記ケース開口部に挿通される際に、前記シート開口部の拡開を許容するスリットと、が形成されていることを特徴とする請求項2に記載の基板の保護構造。
【請求項4】
前記コネクタ部は、前記取得部が取得した前記情報を、前記充放電制御を行うコントローラに送信するための通信コネクタであることを特徴とする請求項1乃至3うちいずれか一つに記載の基板の保護構造。
【請求項5】
前記コネクタ部は、前記電池から前記情報を受信して、前記取得部に送信するための通信コネクタであることを特徴とする請求項1乃至3のうちいずれか一つに記載の基板の保護構造。
【請求項6】
前記ケースは、板金により構成されており、
前記コネクタ外壁部は、樹脂により構成されていることを特徴とする請求項1乃至5のうちいずれか一つに記載の基板の保護構造。
【請求項7】
前記シート状部材は、絶縁性であることを特徴とする請求項1乃至6のうちいずれか一つに記載の基板の保護構造。
【請求項8】
請求項1乃至7のうちいずれか一つに記載の基板の保護構造と、
前記電池と、
を備えることを特徴とする電源装置。
【請求項9】
請求項8に記載の電源装置を搭載した車両。
【請求項10】
電池の充放電制御に用いられる情報を電池から取得する取得部を備えた基板と、前記情報を通信するためのコネクタ部と、前記基板及び前記コネクタ部が収められたケース本体と、前記コネクタ部が挿通されるケース開口部を備えるケース蓋と、を有する電装部品の組み立て方法であって、
シート開口部を備えた可撓性のシート状部材を、該シート状部材の厚み方向視において、前記ケース開口部の内側に前記シート開口部を位置させた状態で、前記ケース蓋に貼り付ける第1のステップと、
前記シート状部材を前記コネクタのコネクタ外壁部に当接させて屈曲させることにより、前記シート開口部を拡開しながら前記コネクタ部を前記ケース開口部に挿通する第2のステップと、
前記ケース本体と前記ケース蓋とを固定する第3のステップと、を有することを特徴とする電装部品の組み立て方法。
【請求項11】
前記シート状部材には、前記第2のステップにおいて前記シート開口部の拡開を許容するスリットが形成されていることを特徴とする請求項10に記載の電装部品の組み立て方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2013−26112(P2013−26112A)
【公開日】平成25年2月4日(2013.2.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−161741(P2011−161741)
【出願日】平成23年7月25日(2011.7.25)
【出願人】(000003207)トヨタ自動車株式会社 (59,920)
【Fターム(参考)】