基板の欠陥を検出するシステム及び方法
基板の欠陥を検出するシステム及び方法が提供される。システムは、基板(120)の一方の側に配置され、基板(120)に拡散光を放射するように適合された第1照明部(140)と、基板(120)の他方の側に配置され、第1照明部(140)により放射されて基板(120)を透過した光を検知することによって、基板(120)を走査するように適合された第1画像化部(160)であって、第1照明部(140)及び第1画像化部(160)が第1検出チャネルを構成する第1照明部(140)と、基板(120)と第1照明部(140)及び第1画像化部(160)との間に相対運動を生成するように適合された移送モジュール(130)と、を備える。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は、2009年2月27日に出願された中国特許出願第200910117992.X号及び2009年6月22日に出願された中国特許出願第200910150940.8号の優先権を主張する。2つの中国特許出願の全ての内容は、参照されて、本明細書に組み込まれる。
【0002】
本発明は、一般に、基板の欠陥を検出する方法及びシステムに関し、特に、透明又は半透明のパターン化又は構造化された基板内又は基板上の欠陥を検出する方法及びシステムに関する。
【背景技術】
【0003】
透明又は半透明の基板の分野では、太陽モジュール産業におけるような改善された機能への増大する要求として、パターン化又は構造化された基板がますます普及している。製品の欠陥検出は、品質管理のための重要な手段である。例えば、ガラスの製造工程の間の異なる理由によって、擦り傷、しみ、開いた気泡のような表面欠陥、及び、閉じた気泡、白、黒又は他の色のインクルージョン(inclusion:混入)のような内部欠陥を含む様々なタイプの欠陥が形成され得る。品質管理の仕様が異なるタイプの欠陥に対して異なるので、欠陥検出の目的は、欠陥を検出することだけでなく、これらの欠陥を分類することにもある。
【0004】
パターン化又は構造化された基板の欠陥を検出することの課題は、正確に欠陥を検出することに困難な影響をもたらす検出された画像への基板上のパターン又は構造の強い影響を取り除くことにある。非拡散照明モードでは、光は、一定の範囲内の角度で基板に入射する。入射光の光強度は、基板上の規則正しいパターン又は構造によって変調され、画像センサによって集められた原画像には、明確に交互に変化する明暗パターンが生じる。図1Aは、非拡散透過照明モードにおいて、画像センサによって集められた原画像を示す。図1Aから分かるように、画像に対するパターンの強い影響が、欠陥を検出し、更に、欠陥の寸法を決め且つ分類することに困難をもたらす。例えば、小さな寸法を有する欠陥の全体の画像は、パターンの画像の下に覆われて、そのような欠陥を検出することは困難であり、不可能でさえあるだろう。また、2つのパターンの間に形成された大きな寸法の欠陥の画像の一部は、パターンの画像によって覆われるだろう。従って、たとえそのような欠陥が検出されても、その実際の寸法を計算することは困難である。
【0005】
そのようなパターン化又は構造化された基板の例として、2007年2月7日に公開された中国特許出願公開1908638号は、パターン化されたガラスの欠陥を検出する光学的方法及び装置を開示しており、図1Bに示すように、エッジ照明(EL)モードが用いられている。レーザ光ビームが、円柱レンズを用いて拡大されて、検出されるガラスの一方の側部に入射することが開示されている。入射光は、ガラスの表面に平行に伝わる。光は、ガラス内の欠陥によって散乱され、散乱光は、ガラス表面の上又は下に配置された画像センサによって集められて、原画像が取得され得る。そのようなエッジ照明モードは原画像へのパターンの影響を弱めるけれども、暗い色のインクルージョンのような欠陥は検出できない。また、円柱レンズは高品質で長く作製することが難しいので、レーザビームは限られた幅にしか拡大できないため、そのような照明モードは、小さな寸法の基板を検出するためにしか使用できない。更に、光のエネルギーは、ガラスの幅内で急に減衰し、検出下のガラスのエッジ又は中央でさえも、鮮明な原画像を取得できる程に十分に強い光で照明され得ない。大きなガラスを検出する場合には、正確さが低減するだろう。
【0006】
従って、透明又は半透明のパターン化された基板上又は基板内の様々な欠陥を、その寸法に関わらず高解像度で検出できる方法及びシステムを提供することが求められている。また、パターン化された基板上又は基板内の検出された欠陥を高い正確さで分類できる方法及びシステムを提供することが求められている。
【発明の概要】
【0007】
本発明の目的は、透明又は半透明のパターン化又は構造化された基板内又は基板上の欠陥を正確に検出する方法及びシステムを提供することである。本発明の他の目的は、検出された欠陥を分類する方法及びシステムを提供することである。
【0008】
本発明に係る透明又は半透明の基板の欠陥を検出するシステムによれば、上記基板の一方の側に配置され、上記基板に拡散光を放射するように適合された第1照明部と、上記基板の他方の側に配置され、上記第1照明部により放射されて上記基板を透過した光を検知することによって、上記基板を走査するように適合された第1画像化部であって、上記第1照明部及び上記第1画像化部が第1検出チャネルを構成する上記第1照明部と、上記基板と上記第1照明部及び上記第1画像化部との間に相対運動を生成するように適合された移送モジュールと、を備えるシステムが提供される。
【0009】
本発明に係る透明又は半透明の基板の欠陥を検出するシステムは、上記基板の一方の側又は上記基板の他方の側に配置され、上記基板に光を放射するように適合された第2照明部と、上記基板の上記他方の側に配置され、上記第2照明部によって放射された光が上記基板を通る際の散乱から生じる光を検知することによって、上記基板を走査するように適合された第2画像化部と、上記基板と上記第2照明部及び上記第2画像化部との間に相対運動を生成するように適合された移送モジュールと、を備え、上記第2照明部及び上記第2画像化部は、第2検出チャネルを構成する。
【0010】
本発明に係る透明又は半透明の基板の欠陥を検出するシステムは、上記基板に光を放射するように適合された第3照明部と、上記基板の一方の側に配置され、上記第3照明部が上記基板に光を放射する時に上記基板を走査するように適合された第3画像化部と、第1偏光方向を有し、上記第3照明部と上記基板との間に配置された第1偏光部と、上記第1偏光方向と直交する第2偏光方向を有し、上記第3画像化部と上記基板との間に配置された第2偏光部と、上記基板と、上記第3照明部及び上記第1偏光部及び上記第2偏光部及び上記第3画像化部との間の相対運動を生成するように適合した移送モジュールと、を備え、上記第3照明部、上記第1偏光部、上記第2偏光部及び上記第3画像化部は第3検出チャネルを構成している。
【0011】
本発明に係る透明又は半透明の基板の欠陥を検出する方法によれば、上記基板の一方の側に配置された第1照明部を用いて、上記基板に拡散光を放射し、上記基板の他方の側に配置された第1画像化部を用いて、上記第1照明部により放射されて上記基板を透過した光を検知することによって上記基板を走査し、この際、上記第1照明部及び上記第1画像化部が第1検出チャネルを構成しており、上記基板と上記第1照明部及び上記第1画像化部との間に相対運動を生成し、上記第1画像化部からのデータを処理して、上記基板の欠陥を検出し且つ分類する方法が提供される。
【0012】
本発明に係る透明又は半透明の基板の欠陥を検出する方法によれば、上記基板の一方の側又は他方の側に配置された第2照明部を用いて、上記基板に光を放射し、上記基板の上記他方の側に配置され、上記第2照明部によって放射された光が上記基板を通る際の散乱から生じる光を検知することによって、上記基板を走査するように適合された第2画像化部を用い、上記基板と上記第2照明部及び上記第2画像化部との間の相対運動を生成し、上記第2画像化部からのデータを処理して、上記基板の欠陥を検出し且つ分類する方法が提供される。
【0013】
本発明に係る透明又は半透明の基板の欠陥を検出する方法は、第3照明部を用いて、上記基板に光を放射し、上記基板の上記一方の側に配置された第3画像化部を用いて、上記第3照明部が上記基板に光を放射する時に上記基板を走査し、上記第3照明部と上記基板との間に、第1偏光方向を有する第1偏光部を配置し、上記第3画像化部と上記基板との間に、上記第1偏光方向と直交する第2偏光方向を有する第2偏光部を配置し、上記基板と、上記第3照明部及び上記第1偏光部及び上記第2偏光部及び上記第3画像化部との間の相対運動を生成し、上記第3画像化部からのデータを処理して、上記基板の欠陥を検出し且つ分類する。
【0014】
本発明の上述した及び他の特徴は、添付の図面を参照して、例示である本発明の実施形態の後述する詳細な説明から、より良く理解されるだろう。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1A】図1Aは、先行技術の欠陥検出方法における照明モードを用いて撮影された画像に現れた欠陥を示す。
【図1B】図1Bは、先行技術によるエッジ照明モードを用いて検出を行う装置を示す模式図である。
【図2】図2は、本発明の第1実施形態による基板上又は基板内の欠陥を検出するシステムを説明する模式図である。
【図3】図3は、本発明の第1実施形態による単一チャネルの光学構造を説明する模式図である。
【図4】図4は、本発明の第1実施形態による単一チャネルの検出システムによって得られた原画像を示す図である。
【図5】図5は、本発明の第2実施形態による2チャネルの光学構造を説明する模式図である。
【図6】図6は、本発明の第2実施形態による2チャネルの光学構造において、各部のトリガタイミングを示すタイムチャートである。
【図7】図7は、本発明の第2実施形態による2チャネルの検出システムによって得られた原画像を示す図である。
【図8】図8は、本発明の第3実施形態による3チャネルの光学構造を説明する模式図である。
【図9】図9は、本発明の第3実施形態による3チャネルの光学構造において、各部のトリガタイミングを示すタイムチャートである。
【図10】図10は、本発明の第3実施形態による3チャネルの光学構造において、第1検出チャネル及び第3検出チャネルによって得られた原画像を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
本発明の図及び説明は、単純化されて本発明の明解な理解に関係する要素を説明しているので、明確さのために、一般の欠陥検出システムにおいて見られる他の要素が取り除かれていることを理解されたい。当業者は、本発明を実施するために、他の要素が望まれ、及び/又は、求められることを認識するだろう。しかし、そのような要素は当該技術では公知であり、それらは本発明のより良い理解を促進しないので、そのような要素の説明は、本明細書では与えられていない。本明細書に含まれる図面は、本発明の目下の好ましい構造の図表としての表示を提供するだけであり、本発明の範囲内にあるこの構造は図面に示されるもの以外の構造を含み得ることも理解されたい。図面では、同様の構造には同様の参照符号が付されている。
【0017】
以下、本発明の実施形態が、図面と共に詳細に説明される。
【0018】
(第1実施形態)
【0019】
上述したように、パターン化又は構造化された基板の局所的欠陥を検出する秘訣は、パターン又は構造の影響を取り除き、背景から欠陥を強調することである。本発明の第1実施形態において提案する近接し且つ拡散する基板の照明は、上述した問題を解決する。上述したように、他の照明モードでは、入射光は一定の角度範囲で基板に入射する。基板の規則正しいパターンの形状により、これらのパターンによる一定の角度範囲内の入射光の変調は、画像センサによって集められた原画像に交互に変化する明暗パターンを引き起こす。対照的に、本発明の拡散照明モードでは、理想的には、拡散光源の入射光が任意の方向を向いているならば、基板の各領域は全空間にわたって各角度の光によって照明されるだろう。実際には、拡散光源の入射角は限定されており、基板上の完全に均一な光の分布は不可能であるけれども、基板に極めて近接して位置付けられた拡散光源によって放射される光線は、十分な幅の領域にわたって、比較的均一な分布を有している。均一な照明は、基板のパターン又は構造の変調を非常に弱めるので、それによって、背景から欠陥が強調される。すなわち、拡散照明源は、実質的に均一な照明を提供するように、基板に対して配置される。
【0020】
図2は、本発明の第1実施形態による基板120上又は基板120内の欠陥を検出するシステム100を示す。欠陥検出システム100は、移送モジュール130と、照明モジュール140と、画像化モジュール160と、画像処理モジュール180と、制御モジュール190とを備える。環境による光の影響を取り除くために、システム全体は、黒いカバー(図示せず)によって閉じられていることが好ましい。
【0021】
本実施形態では、基板120は、太陽電池又は太陽電池モジュールにおいて使用されるパターン化された基板のようなパターン化又は構造化されたガラス、プラスチック又は任意の他の透明又は半透明の物質であり得る。また、基板120は、実質的に平行な表面を有するシートの形に限定されず、基板の移動方向に垂直な平面内で円柱状に湾曲した形にまで拡大され得る。「基板の2つの対向する側面」は、他に規定されない限りは、そこで用いられているように、基板の表面に垂直に沿った2つの側面を意味しており、即ち、図3に示すように、基板120の上と下の2つの側面である。
【0022】
移送モジュール130は、透明基板120と、画像化モジュール160及び照明モジュール140との間の相対運動を生成するために用いられる。例えば、図2に示すように、相対運動は、基板120を、画像化モジュール160及び照明モジュール140に対して、図2の平面に垂直な方向に動かすことにより発展し得る。代わりに、相対運動は、照明モジュール140及び画像化モジュール160を、基板120に対して動かすことにより発展し得る。例えば、大規模な基板に対しては、照明モジュール140及び画像化モジュール160を動かすことは、基板120を動かすことに対して、魅力的な代替案になり得る。しかし、基板が動かされる場合の光学系の位置合わせは、照明モジュール及び画像化モジュールが動かされる場合よりも簡単である。本実施形態の移送モジュール130は、例えば、リニアステージ、ステップモータ、コンベヤベルト、トラック(track)、台車(carriage)、空気テーブル、エアベアリング、又は、基板、カメラ及び/又は光源の何れかを搬送する他の従来の方法を備え得る。制限されるわけではないが説明を目的として、以下、基板120は、照明モジュール140及び画像化モジュール160に対して動かされると考える。移送モジュール130は、図3にY方向として示されるように、基板120と照明モジュール140及び画像化モジュール160との間を一貫した距離に維持するために、基板120の表面に垂直な方向に基板120を動かす調整部を有することが好ましい。また、移送モジュール130は、走査中に基板120の平坦化による誤差を最小化するための平坦化機能を実行しても良い。平坦化は、空気圧(例えば、エアベアリング)を用いて、従来の方法において実行され得る。
【0023】
図3A及び図3Bは、それぞれ正面図及び側面図であり、図2に示す欠陥検出システム100における照明モジュール140及び画像化モジュール160を、2つのモジュールと基板120との間の位置関係と共に説明する。図3A及び図3Bに示すように、欠陥検出システム100では、基板120はZ方向に移動する。画像化モジュール160は、基板120の上方に配置された第1画像化部161−1、第2画像化部161−2、第3画像化部161−3及び第4画像化部161−4を有しており、それぞれの画像化部は、画像センサ162(図3A及び図3Bにおいて162−1、162−2、162−3、162−4と示される)及び1つ又は複数の画像化レンズ164(図3A及び図3Bにおいて164−1、164−2、164−3、164−4と示される)を有する。本明細書では、他に規定されない限りは、いわゆる画像化部161は、図3A及び図3Bに示される全ての4つの画像化部161−1、161−2、161−3、161−4をまとめて言及し、いわゆる画像センサ162は、図3A及び図3Bに示される全ての4つの画像センサ162−1、162−2、162−3、162−4をまとめて言及し、いわゆる画像化レンズ164は、図3A及び図3Bに示される全ての4つの画像化レンズ164−1、164−2、164−3、164−4をまとめて言及する。
【0024】
画像化レンズ164は、光を集め、その光を画像センサ162の感光面上に結像するために用いられる。画像化部161は、画像化部が光を受け入れ得る受け入れ角を決定する開口数を有し、この開口数は、主に、画像化レンズ164、及び虹彩のような画像化部に含まれる任意の他の開口部を制限する要素によって制御される。画像センサ162は、その感光面で画像化される光を検知し、その光を電気信号に変換するために用いられる。本発明の実施形態では、画像センサ162は、CCDライン走査センサ、CMOSライン走査センサ、又は光を電気信号に変換可能な任意の他のセンサのタイプのような、ライン走査カメラである。ライン走査カメラは、すでに市販されており、一度の走査で、1秒あたりに数100又はものすごい数の回数で、基板120を走査するために用いられ得る。基板120上において、第1画像化部161−1、第2画像化部161−2、第3画像化部161−3及び第4画像化部161−4の走査ラインは、実質的に平行であり、通常、基板120の移動方向に対して垂直である。画像化部161は、基板120上の照明された表面の部分に焦点を合わせる。実際には、特にリアルタイムでの検出の実行の要求が低い場合には、4つの画像化部161−1,161−2,161−3,161−4の基板120の表面上の焦点ラインは、互いに厳密に一致している必要はないことに留意されたい。画像化部161の数は、上述した4つに限定されるものではなく、基板における欠陥の推測される最大数又は最小の検出サイズ等と共に、基板の幅、画像化部の開口数、検出精度に依存して、3つ以下(1つでも)、又は5つよりも多く設定されても良いことに留意されたい。
【0025】
図3に示すように、本実施形態では、照明モジュール140は、基板120の下に配置された拡散照明部141を有し、拡散照明部141は基板120の幅方向、即ち図3AのX方向、と平行になるように配置される。拡散照明部141は、第1光源142と、第1光源142及び基板120の間に位置する拡散器144とを有する。第1光源142によって放射された光は、拡散器144を通る際に拡散光になり、その結果、拡散照明モードにおいて基板120を照明する。拡散照明部141から基板120上へ発せられた光の少なくとも一部分は、基板120を透過し、4つの画像化部161−1、161−2、161−3、161−4によって同時に検知される。その結果、透過経路を介して、画像化部161−1、161−2、161−3、161−4に対して、基板120の明視野照明を提供する。
【0026】
本実施形態では、第1光源142は、LED(light emit diode)又はLD(laser diode)のような半導体光源、蛍光灯又はハロゲンライトでも良いことに留意されたい。また、本実施形態では、光源は、画像センサ162が光源により放射された光を検知する限りにおいては、任意のスペクトル範囲を有していて良い。更に、本実施形態では、光源は、単色光源に限定されない。白色光源のような、広いスペクトル範囲を有する多色光源も可能である。更にまた、拡散光源は、容易に大きな寸法に形成され得る。例えば、数メートルの長さのLEDアレイが市販されている。そして、本実施形態の欠陥検出技術は、そのような大きな幅の基板に対して適用され得る。本実施形態では、第1光源142及び拡散器144の長さは、X方向において基板120の幅と同じか又は少し長くなっている。
【0027】
本実施形態では、単一の長い拡散光源が、第1光源142として用いられており、直線状に配置された4つの画像化部161−1,161−2,161−3,161−4に対してZ方向に並べられているが、本実施形態では、複数の短い拡散光源が基板120を照明するために用いられても良い。例えば、4つの画像化部161−1,161−2,161−3,161−4それぞれに対して、Z方向に整列している4つの拡散照明部141−1,141−2,141−3,141−4が用いられ得る。また、複数の照明部が、X方向に一列に配置されても良く(単一の長い拡散光源を用いる場合と似ている)、または、それぞれの画像化部と並ぶようにZ方向に互いに間隔を空けて配置されても良い。後者の場合には、4つの画像化部及びそれぞれの拡散照明部は、基板上の異なるZ値の位置で同時に動作する。基板上の欠陥の正確な位置は、拡散照明部間の距離を考慮して、後続の画像処理によって決定され得る。
【0028】
本実施形態では、基板120のできる限り均一な照明を提供するために、拡散照明モジュール141は、基板120に非常に近接して配置されることが好ましい。実験結果は、拡散照明モジュール141と基板120との間をより近づけることは、パターンの影響がより良く取り除かれ且つ検出精度がより高くなることを示している。
【0029】
図2に戻って、画像化モジュール160は、複数の検知した画像を、次々に画像を記憶し且つ集める画像処理モジュール180に送る。図2に示すように、画像処理モジュール180は、データバッファ182(メモリ182)及び画像化モジュール160からのデータを処理する処理ユニット(例えば、コンピュータ)184を有することが好ましい。制御モジュール190は、それぞれの照明部及び画像化部のトリガタイミングを制御する外部トリガとして働く。制御モジュール190は、任意のタイプのパルストリガであって良く、エンコーダには限定されない。
【0030】
図2に示す欠陥検出システム100の動作は、以下のように進み得る。制御モジュール190は、拡散照明部141及び画像化部161−1,161−2,161−3,161−4それぞれのワークタイミングを制御するために用いられて、基板120が照明モジュール140及び画像化部160を通過する時に、拡散照明部141の第1光源142のスイッチが入れられ、一方で、4つの画像化部161−1,161−2,161−3,161−4が基板120を透過した光を同時にとらえ始める。画像化部161は、取得したデータを画像処理モジュール180に送る。そして、画像処理モジュール180は、それぞれの画像化部から受け取ったデータをバッファ182の各画像化部のための配列内に記憶する。画像処理モジュール180の処理ユニット184は、基板120上又は基板120内の欠陥を識別し分類するために必要な特性計算を実行する。検出結果は、品質管理のためにオペレータに対して表示される。画像取得及び処理の速度は、基板120の移動速度に対応するべきである。実際には、欠陥検出システム100をキャリブレーションするために標準ピースが使用され得る。
【0031】
図4は、図3の欠陥検出システム100による、楕円ボックス内に示された気泡及びインクルージョンのようなパターン化されたガラスの欠陥の検出結果を示している。図4から分かるように、照明が広く且つ検出対象の基板に対して非常に近接しているので、光は基板上のパターン又は構造をほとんどあらゆる角度で透過し得る。そして、明るく且つ均一な背景が、集められた原画像に生成される。従って、本実施形態の欠陥検出システム100は、上述したように、様々な欠陥を正確に識別し、且つ、前分類することができる。
【0032】
図3に示す実施形態では、拡散照明部141及び画像化部161によって構成される明視野伝達チャネルのみが用いられており、以下、このチャネルは第1チャネル又は第1検出チャネルと呼ばれる。しかし、第1チャネルでは、得られた原画像において欠陥を特徴づけるグレースケールが、拡散照明によって弱められるので、基板の表面上の開いた気泡を、基板内の閉じた気泡から区別するような、厚さ方向において基板の異なる位置に存在する同じ種類の局所欠陥を区別することは困難である。
【0033】
(第2実施形態)
【0034】
図5は、第1検出チャネルによって識別された欠陥の分類の信頼性を向上するための本発明の第2実施形態による2チャネルの光学構造を説明する。示された2チャネルの構造では、図3に示す構造と比較して、平行光照明部441が照明モジュール140に追加されている。図5の要素は、図3の同様の要素と同じ参照符号によって示されている。
【0035】
平行光照明部441は、第2光源442及びコリメーション光学要素444(例えば、1つ又は複数のレンズ)を有している。第2光源442によって放射された光は、コリメーション光学要素444を通って平行光線になり、矢印443によって示される方向で基板120上に衝突する。平行光照明部441は、第2光源442が4つの画像化部161−1,161−2,161−3、161−4に対して基板の暗視野照明を提供するように配置される。図5に示すように、平行光照明部441は、4つの画像化部161−1,161−2,161−3、161−4と基板120の同じ側に位置している(図5では、それらは皆、基板120の上に位置しているが、当業者は、それらを対応して基板120の下に位置していても良いことを予期するだろう)。平行光照明部441からの光の少なくとも一部分は、矢印443’によって示される方向に、基板120から反射されて、4つの画像化部161−1,161−2,161−3、161−4によって検知される。その結果、反射経路を介して、4つの画像化部に対して基板120の暗視野照明が提供される。以下、平行光照明部441及び4つの画像化部161−1,161−2,161−3、161−4によって構成された暗視野反射検出チャネルは、第2検出チャネル又は第2チャネルとも呼ばれる。図5に示された2チャネルの光学構造では、第1光源142及び第2光源442は、例えば、LED(light emit diode)又はLD(laser diode)であり得る。同様に、2つの光源は、画像センサ162が光源により放射された光を検知する限りにおいては、任意のスペクトル範囲を有していて良い。また、2つの光源は、単色光源に限定されない。白色光源のような、広いスペクトル範囲を有する多色光源も可能である。第2検出チャネルのみが用いられる場合には、第2光源442はハロゲンランプ又は蛍光灯でも良いことを、当業者は理解するだろう。
【0036】
本実施形態では、2つの照明部、平行光照明部441及び拡散照明部141は、同時にスイッチが入れられることはなく、基板120を交互に照明するために用いられる。4つの画像化部161−1,161−2,161−3、161−4は、平行光照明部441のスイッチが入る時及び拡散照明部141のスイッチが入る時の両方で動作する。従って、図5の2チャネルの光学構造の欠陥検出システムの動作は、以下のように進み得る。制御モジュール190を用いて、平行光照明部441及び拡散照明部141及び4つの画像化部161−1,161−2,161−3、161−4それぞれのワークタイミングを制御する。基板120が照明モジュール140及び画像化部160を通過する時に、拡散照明部141の第1光源142のスイッチが入れられ、一方で、4つの画像化部161−1,161−2,161−3,161−4が基板120を透過した光をとらえ始め、その結果、第1チャネルの検出が実行される。そして、拡散照明部141の第1光源142のスイッチが切られ、平行光照明部441の第2光源442のスイッチが入れられ、一方、4つの画像化部161−1,161−2,161−3,161−4が基板120から反射した光をとらえ始め、その結果、第2チャネルの検出が実行される。
【0037】
具体的には、制御モジュール190は、基板120の変位を検知し且つ基板120が一定の変位ΔL=P/Mを移動する時間を、ワーク時間として、計算するために用いられる。ここで、Pは、画像化部の画像センサのピクセル幅を示しており、Mは、画像センサの画像化倍率を示している。全てのチャネル検出は、一つのワーク時間で実行されるべきである。そして、制御モジュール190は、同時に動作しない検出チャネルのグループの数n(nは、2以上の正の整数である)に基づいて、一つのワーク時間をn等分又は不等分する。その結果、図6に示すように、トリガパルス列Ti(iは正の整数)が得られる。具体的には、本実施形態の3チャネル構造では、第1チャネル検出及び次の第2チャネル検出は一つのワーク時間ΔTで実行されるので、一つのワーク時間ΔTは、T1及びT2のような2つのトリガパルスを含む。また、制御モジュール190は、それぞれの画像化部の動作を制御して、光源からの照明が安定した時に照明された基板を走査する。一つのワーク時間に含まれるnパルスの時間は、等しい又は等しくなくても良いことに留意されたい。例えば、反射チャネルから得られたデータの信号対ノイズ比を向上するために、反射チャネルの時間が、透過チャネルの時間よりも長く設定されても良い。
【0038】
次に、それぞれの光源及び画像化部に対する制御モジュール190の制御動作が、図6に示されたトリガパルス列を参照して説明される。T1パルス時間の間に、制御モジュール190によって生成されたパルス1の前縁(leading edge)の一定の遅延の後に、第1光源142のスイッチが入って、一定のパルス幅(パルス時間よりも短い)の間、基板120を照明する。4つの画像化部161−1,161−2,161−3、161−4の4つの画像センサ162−1,162−2,162−3、162−4は、第1光源142のスイッチが入った後に動作を開始する。そして、第1光源142は、パルス2の前縁が来る前に、スイッチが切れる。一方、4つの画像センサ162−1,162−2,162−3、162−4は閉じる。第1光源142がオンしている間、第2光源442はオフし続け、4つの画像化部162は基板120を透過した光をとらえ、且つ取得したデータを画像処理モジュール180に送る。そして、画像処理モジュール180は、それぞれの画像センサ162−1,162−2,162−3、162−4から受け取ったデータを、バッファ182内のそれぞれの画像センサのための配列内に記憶する。
【0039】
パルス2の前縁の一定の遅延の後に、第2光源442のスイッチが入り、一定のパルス幅の間、基板120を照明する。4つの画像センサ162は、第2光源442のスイッチが入った後に、動作を開始する。そして、第2光源442は、パルス3の前縁がくる前にスイッチが切れ、一方、4つの画像センサ162が閉じる。第2光源442がオンしている間、第1光源142はオフし続け、4つの画像化部161は基板120から反射した光をとらえ、且つ取得したデータを画像処理モジュール180に送る。そして、画像処理モジュール180は、それぞれの画像センサ162−1,162−2,162−3、162−4から受け取ったデータを、バッファ182内のそれぞれの画像センサのための配列内に記憶する。
【0040】
同様に、奇数番号のパルス時間T2J−1(Jは正の整数)の間、第1光源142は動作し、第1検出チャネルから得られたデータが画像処理モジュール180のバッファ182内に記憶される。一方、偶数番号のパルス時間T2J(Jは正の整数)の間、第2光源442は動作し、第2検出チャネルから得られたデータが画像処理モジュール180のバッファ182内に記憶される。
【0041】
本実施形態の複数の画像化部は、平行光照明部441のスイッチが入った時に全ての画像化部が画像をとらえるという説明された場合に限定されることなく、平行光照明部441のスイッチが入った時に、第1検出チャネルから得られた原画像の解析結果に基づいて、複数の画像化部の内の1つ又は複数が動作する場合に拡張され得ることに留意されたい。例えば、第1検出チャネルから得られた原画像において第3画像化部161−3の画像領域の気泡タイプの欠陥が開いた気泡か又は閉じた気泡かを決定できない場合、制御モジュール190は、平行光照明部441のスイッチが入った時に第3画像化部161−3のみがトリガされて画像をとらえるように制御を実行する。また、第1チャネル及び第2チャネルが画像化部161を共有していたが、本発明はそれに限定されない。第1チャネルにおける画像化部161以外の1つ又は複数の画像化部が第2チャネルに対して提供される。
【0042】
図7は、図5に示す2チャネルの光学構造によるパターン化されたガラス上又はガラス内の開いた気泡及び閉じた気泡の検出結果を示す。図7の「第1チャネル」に示すように、図3の単一チャネルの光学構造によって得られた原画像では、開いた気泡又は閉じた気泡の何れも黒い楕円形に見える。その結果、互いに区別することができない。対照的に、第2チャネルを追加した場合には、図7の「第2チャネル」に示すように、開いた気泡は第2チャネルによって得られた原画像では検出できない。一方、第2チャネルによって得られた原画像では、楕円形のボックス内に示すように、閉じた気泡が明るく見える。従って、表面の欠陥を内部の欠陥から明確に区別する。
【0043】
また、上述した実施形態では第2検出チャネルが暗視野反射モードを有していると説明したが、当業者であれば、光源を画像化部に対して設置することによって、暗視野透過モードの第2検出チャネルを予期するだろう。即ち、第2検出チャネルでは、照明部441及び画像化部161は、基板120の両側それぞれに配置されても良く、画像化部161が、照明部441によって放射された光が基板120を通る際の散乱から生じる光を検知することによって、基板120を走査する。
【0044】
第2実施形態では、平行光照明部441が光を放射する角度は、基板120が平行光照明部441によって放射された光を散乱することにより生じた光に基づいて画像化部161によって形成された画像では、基板120の開いた気泡は見えず、基板120の閉じた気泡は見えるというように設定されるということを、当業者は理解するだろう。ただし、本発明は、そのように限定はされない。また、本発明の他の実施形態では、平行光照明部441が、基板120が平行光照明部441によって放射された光を散乱することにより生じた光に基づいて画像化部161によって形成された画像では、基板120の開いた気泡は見えて、基板120の閉じた気泡は見えないというように設定され得る。
【0045】
第2実施形態及びその変型例では、平行光照明部441が、基板120が平行光照明部441によって放射された光を散乱することにより生じた光に基づいて画像化部161によって形成された画像では、基板120の開いた気泡及び閉じた気泡の内の一方が見えて、他方は見えないというように設定されることを、当業者は、理解するだろう。ただし、本発明は、そのように限定はされない。また、本発明の他の実施形態では、放射角を備えた光の照明部が用いられて、基板120が放射角を備えた光の照明部によって放射された光を散乱することにより生じた光に基づいて画像化部161によって形成された画像では、基板120の開いた気泡及び閉じた気泡が見え得る。基板120の開いた気泡及び閉じた気泡が見える状態では、明るさ及び他の特徴(例えば、粗さ)が、画像に現れる欠陥が基板120の開いた気泡又は閉じた気泡であることを決定するために用いられ得る。
【0046】
(第3実施形態)
【0047】
例え基板が欠陥の検査の前に洗浄工程を受けても、基板の表面上には、まだほこりのような外部の物体が存在する。これらの基板の表面上のほこりのような外部の物体は、本物の欠陥として、欠陥検出システムの誤った分類をもたらしかねない。それは、間違いなく、検査の偽の欠陥割合(即ち、偽の欠陥を本物の欠陥として分類する確率)を増加して、結果として検定製品の廃棄を増大する。ほこりの影響を取り除き、且つ、更に、インクルージョン、気泡及び他の応力(stress)又は光学的歪み(optical−distortion)タイプの欠陥を正確に識別するために、本発明の第3実施形態は、欠陥の存在により生じる検出光の偏光特性の変化に基づいて、基板の応力又は光学的歪みタイプの欠陥を検出するための解決法を提供する。基板が直線偏光の光によって照明された時、基板が均一な光学的特性を有している場合、即ち応力又は光学的歪みタイプの欠陥がない場合、基板を透過した光は、実質的に均一な偏光特性を有する。この時、画像化部の前に配置され、直線偏光の光の偏光方向と直交する偏光方向を有する偏光子を用いることによって、全消光の画像が得られ得る。一方、基板のある領域に応力又は光学的歪みタイプの欠陥が存在する場合、その領域を透過した光の偏光特性は、他の領域を透過した光のものとは異なる。その結果、応力又は光学的歪みタイプの欠陥を有する領域を透過した光に関しては、全消光は見られないだろう。言い換えると、画像化部によってとらえた基板の画像では、応力又は光学的歪みタイプの欠陥を有する領域は明るく見え、一方、その周りの領域は暗い背景として見える。
【0048】
本明細書で用いられているように、「応力タイプの欠陥」という用語は、基板内の局所応力によってもたらされた欠陥を意味する。本発明者らは、インクルージョン(白、黒又は他の色のインクルージョン)又は再結晶化は、基板内の応力によりもたらされるということを実験的に明らかにしている。本明細書で用いられているように、「光学的歪みタイプの欠陥」という用語は、ノット(knot)のように、その存在が光の伝搬方向の変化をもたらす欠陥を意味する。
【0049】
図8は、本発明の第3実施形態による3チャネルの光学検出構造を示す。図8に示される3チャネルの構造では、インクルージョンのような応力タイプの欠陥の存在による照明光の偏光特性の変化に基づいて、基板内の欠陥は、パターン化又は構造化された基板及び光源との間に配置された偏光子、及び、基板と画像化部との間に配置された検光子との組み合わせを用いることによって、更に正確に検出される。
【0050】
図8に示された3チャネルの構造は、照明モジュール140に対して、基板120の下に配置され且つビームスプリッタ770を介して画像化部161に位置合わせされた偏光検出のための照明部741と、基板120と偏光検出のための照明部741との間に配置された第1偏光部730(以下、偏光子730ともいう)と、基板120と画像化部161との間に配置された第2偏光部750(以下、検光子750ともいう)と、が追加された点において図5に示されたものとは異なる。図8に示された構造では、偏光検出のための照明部741は、拡散照明部141及び平行光照明部441と、画像化部のセット、即ち4つの画像化部161−1,161−2,161−3,161−4を共有している。以下、偏光子730、第2偏光部750、偏光検出のための照明部741、及び上記4つの画像化部によって構成される偏光検出チャネルは、第3チャネル又は第3検出チャネルとも呼ばれる。図8では、図3及び図5における同じ要素には、同じ参照符号を示す。
【0051】
図8に示すように、偏光検出のための照明部741は、第3光源742を有する。本実施形態の第3検出チャネルは、欠陥の存在による検出光の偏光特性の変化に基づいて検出を行うので、測定結果は、照明モード、スペクトル範囲、照明強度又は第3光源742の照明角度の影響を受けない。従って、第3光源742は、拡散光源、平行光源、又は照明角度が特に限定されない他の光源であり得る。第3光源742は、そのスペクトル範囲が画像センサ162の動作範囲内である限り、単色光源、多色光源、又は、白色光源でさえあり得る。第3光源742は、LED及びレーザのような半導体光源であり得る。また、第3検出チャネルが単独で動作する時(即ち、第1及び第2検出チャネルが存在しないか又は基板の検出中に動作しない)には、蛍光灯及びハロゲンライトでもあり得る。第3光源742は、基板120に対してできるだけ近接して配置されることが求められる第1光源142とは異なって、第3光源742が基板の検出される領域を照明して後続の処理を勧めることが可能な限り、図3に示されるY方向において、基板から任意の距離に位置して良い。
【0052】
図8に示される偏光検出のための照明部741は、第3光源742のみを有しているが、照明部741は、拡散器(例えば、拡散照明が求められる場合)、1つ又は複数のレンズのような照らされる光学部品(例えば、平行光照明が求められる場合)を有していても良い。
【0053】
図8に示すように、偏光検出のための照明部741及び拡散照明部141が画像化部161を共有できるように、ビームスプリッタ770が用いられる。ビームスプリッタ770は、偏光検出のための照明部741を、図3に示すように、基板120の透過方向(即ち、Z方向)における第1検出チャネルの拡散照明部141に対して間隔を空けて、且つ、Z方向に直交するX方向における拡散照明部141と平行に配置することによって、取り除かれ得ることに留意されたい。マトリックスフォトセンサ又はフォトセンサに基づいた時間遅延積分器である時。この場合に関して、実際には、画像化部161の限定された受け入れ範囲のために、2つの照明部141、741の間の距離は非常に短い。また、第1検出チャネルと同様に、第3光源として単一の長い光源を用いる代わりに、Z方向に間隔を空けた複数の平行な短い光源が、偏光検出チャネルにおいて用いられ得る。複数のサブ光源を用いる場合には、対応する数の第1及び第2偏光部が用いられるべきであることに留意されたい。
【0054】
本実施形態では、図3A及び図5に示された実施形態とは異なり、第1光源142によって放射された光は、ビームスプリッタ770を透過し、基板120を照明する。第3光源742によって放射された光は、偏光子730を透過した後、第1偏光方向を有する直線偏光の光になる。この直線偏光の光の第1偏光方向は、偏光子730の偏光方向でもある。直線偏光の光は、ビームスプリッタ770によって反射されて、基板120上を照明する。直線偏光の光は、基板120を透過し、基板120の上に配置された検光子750を通過して、画像化部161によって検知される。検光子750の偏光方向(以下、第2偏光方向という)は、偏光子730の偏光方向に対して直交するように設定される。上述したように、直交偏光構造では、基板の応力タイプの欠陥がない領域を透過した直線偏光の光は、検光子750を透過した後は、全消光のように振る舞うので、画像化部161によって得られた画像には黒い領域が形成される。一方、応力タイプの欠陥の領域を透過した直線偏光の光は、検光子750を透過した後は、全消光ではないように振る舞うので、画像化部161によって得られた画像には明るい領域が形成される。本発明者らは、第1偏光部730と基板120との間の距離及び第2偏光部750と基板120との間の距離は、測定結果に対して影響が小さいか又はほとんどないことを実験により発見した。言い換えると、第1及び第2偏光部730、750は、必要に応じて、基板120、照明部741及び画像化部161から任意の距離に配置され得る。また、第1チャネルが動作する時、第2偏光部750の存在は、画像化部161によって検知される拡散照明部141の第1光源142の光強度を低減するが、検出光の均一な光のフィールドを破壊するものではない。図8に示された本実施形態では、第1及び第2偏光部として透過型の偏光子が用いられているが、反射型の偏光子、2色性の偏光子、複屈折結晶又はその他のような、偏光した光を得ることができる他の種類の偏光部品もまた可能である。
【0055】
本実施形態では、3つの照明部、即ち、平行光照明部441、拡散照明部141及び偏光検出のための照明部741は、同時にスイッチが入れられることはなく、交代で基板120を照明するために用いられる。4つの画像化部161−1,161−2,161−3,161−4は、平行光照明部441のスイッチが入れられた時、拡散照明部141のスイッチが入れられた時、又は、偏光検出のための照明部741のスイッチが入れられた時に動作する。従って、図8の3チャネルの構造の欠陥検出システムの動作は、以下のように進み得る。制御モジュール190を用いて、平行光照明部441及び拡散照明部141及び偏光検出のための照明部741及び4つの画像化部161−1,161−2,161−3、161−4それぞれのワークタイミングを制御する。基板120が照明モジュール140及び画像化部160を通過する時に、拡散照明部141の第1光源142のスイッチが入れられ、一方で、4つの画像化部161−1,161−2,161−3,161−4が基板120を透過した光をとらえ始め、その結果、第1チャネルの検出が実行される。次に、拡散照明部141の第1光源142のスイッチが切られ、平行光照明部441の第2光源442のスイッチが入れられ、一方、4つの画像化部161−1,161−2,161−3,161−4が基板120から反射した光をとらえ始め、その結果、第2チャネルの検出が実行される。そして、偏光検出のための照明部741の第3光源742のスイッチが入れられ、一方で、4つの画像化部161−1,161−2,161−3,161−4が基板120を透過した光をとらえ始め、その結果、第3チャネルの検出が実行される。
【0056】
具体的には、制御モジュール190は、基板120の変位を検知し且つ基板120が一定の変位ΔL=P/Mを移動する時間を、ワーク時間として、計算するために用いられる。ここで、Pは、画像化部の画像センサのピクセル幅を示しており、Mは、画像センサの画像化倍率を示している。全てのチャネル検出は、一つのワーク時間内で一度行われるべきである。そして、制御モジュール190は、同時に動作しない検出チャネルのグループの数n(nは、3以上の正の整数である)に基づいて、一つのワーク時間をn等分又は不等分する。その結果、図9に示すように、トリガパルス列Ti(iは正の整数)が得られる。具体的には、本実施形態の3チャネル構造では、第1チャネル検出及び次の第2チャネル検出及び次の第3チャネル検出が一つのワーク時間ΔTで実行されるので、一つのワーク時間ΔTは、T1及びT2及びT3のような3つのトリガパルスを含む。また、制御モジュール190は、それぞれの画像化部の動作を制御して、光源からの照明が安定した時に照明された基板を走査する。一つのワーク時間に含まれるnパルスの時間は、等しい又は等しくなくても良いことに留意されたい。例えば、反射チャネルから得られたデータの信号対ノイズ比を向上するために、反射チャネルの時間が、透過チャネルの時間よりも長く設定されても良い。
【0057】
次に、それぞれの光源及び画像化部に対する制御モジュール190の制御動作が、図9に示されたトリガパルス列を参照して説明される。T1パルス時間の間、制御モジュール190によって生成されたパルス1の前縁の一定の遅延の後に、第1光源142のスイッチが入って、一定のパルス幅(パルス時間よりも短い)の間、基板120を照明する。4つの画像化部161−1,161−2,161−3、161−4の4つの画像センサ162−1,162−2,162−3、162−4は、第1光源142のスイッチが入った後に動作を開始する。そして、第1光源142は、パルス2の前縁が来る前に、スイッチが切れる。一方、4つの画像センサ162−1,162−2,162−3、162−4は閉じる。第1光源142がオンしている間、第2光源442及び第3光源742はオフし続け、4つの画像化部162は基板120を透過した光をとらえ、且つ取得したデータを画像処理モジュール180に送る。そして、画像処理モジュール180は、それぞれの画像センサ162−1,162−2,162−3、162−4から受け取ったデータを、バッファ182内のそれぞれの画像センサのための配列内に記憶する。
【0058】
パルス2の前縁の一定の遅延の後に、第2光源442のスイッチが入り、一定のパルス幅の間、基板120を照明する。4つの画像センサ162は、第2光源442のスイッチが入った後に、動作を開始する。そして、第2光源442は、パルス3の前縁がくる前にスイッチが切れ、一方、4つの画像センサ162が閉じる。第2光源442がオンしている間、第1光源142及び第3光源742はオフし続け、4つの画像化部161は基板120から反射した光をとらえ、且つ取得したデータを画像処理モジュール180に送る。そして、画像処理モジュール180は、それぞれの画像センサ162−1,162−2,162−3、162−4から受け取ったデータを、バッファ182内のそれぞれの画像センサのための配列内に記憶する。
【0059】
パルス3の前縁の一定の遅延の後に、第3光源742のスイッチが入り、一定のパルス幅の間、基板120を照明する。4つの画像センサ162は、第3光源742のスイッチが入った後に、動作を開始する。そして、第3光源742は、パルス4の前縁がくる前にスイッチが切れ、一方、4つの画像センサ162が閉じる。第3光源742がオンしている間、第1光源142及び第2光源442はオフし続け、4つの画像化部161は基板120を透過した光をとらえ、且つ取得したデータを画像処理モジュール180に送る。そして、画像処理モジュール180は、それぞれの画像センサ162−1,162−2,162−3、162−4から受け取ったデータを、バッファ182内のそれぞれの画像センサのための配列内に記憶する。
【0060】
図10は、第1検出チャネルによる結果と比較して、図8に示される3チャネルの光学構造による太陽電池のパターン化されたガラスのインクルージョン、開いた気泡、閉じた気泡及びほこりの検出結果を示す。図10の「C.第3チャネル」欄に示すように、インクルージョンは、黒い背景における明るい領域として現れる。そして、開いた気泡及び閉じた気泡又はほこりは、見えない。図10の「D.第1チャネル」欄に示すように、インクルージョンは、明るい背景における不定形な暗い領域として現れる。開いた気泡又は閉じた気泡は、黒い定まった楕円形として現れ、図5及び図7に示される第2検出チャネルによって区別され得る。ほこりは、第1検出チャネルによって検出された画像では非常に小さい寸法の個別のスポットとして現れ、第3検出チャネルでは見えないか又は黒い背景における明るい領域である。第3検出チャネル(即ち、偏光検出チャネル)において見えるか見えないか、明るさ、及び、画像が歪んでいるかいないかという特徴に基づいて、検出結果におけるほこりの影響が取り除かれる。その結果、インクルージョンのような応力タイプの欠陥のより正確な検出を実行する。インクルージョン、開いた気泡、閉じた気泡及び他の応力又は光学的歪みタイプの欠陥が、図8に説明された3チャネルの統合された解析によって正確に区別される。
【0061】
図8は3チャネルの統合された解析の一実施形態を説明しているけれども、インクルージョンのような応力タイプの欠陥の検出のみが目的とされる場合には、基板のタイプ及び性質に依存して、第1チャネル(拡散照明検出チャネル)及び第3チャネル(偏光チャネル)を有する2チャネル構造が用いられ得ること、第2チャネル及び第3チャネルを有する2チャネル構造が用いられ得ること、偏光検出チャネルのみを有する単一チャネル構造が用いられ得ることを理解すべきである。また、図8に示すようにコストを低減するために3チャネル構造は画像化部のセットを共有しているけれども、それぞれの検出チャネルは独自の画像化部のセット有していても良いことが当業者には理解されるべきである。又は、任意の2つの検出チャネルは画像化部のセットを共有する。例えば、偏光検出チャネルは、第1チャネル(拡散照明検出チャネル)とのみ画像化部のセットを共有し得る。一方、第2チャネル(平行光照明検出チャネル)は、個別の画像化部のセットを用いる。また、偏光検出チャネルは、第3光源の照明モードに対して制約を課さないので、第3チャネルは第1チャネルと光源を共有し得る。この場合、光源を共有する2つのチャネルは2つの異なる画像化部のセットを必要とする。
【0062】
第3検出チャネルでは、照明部741及び画像化部161は、基板120の両側それぞれに配置され、画像化部161は、照明部741によって放射され、第1偏光部730及び基板120及び第2偏光部750を透過した光を検知することによって、基板120を走査するということを、当業者は、理解するだろう。ただし、本発明は、そのように限定はされない。本発明の他の実施形態では、照明部が放射する光の角度は、画像化部161が、照明部741によって放射され且つ第1偏光部730を透過して基板120を通る際の散乱により生じた光であって、第2偏光部750を透過した光を検知することによって、基板120を走査するように設定される。
【0063】
第3検出チャネルでは、照明部741及び画像化部161は、基板120の両側それぞれに配置されることを、当業者は理解するだろう。ただし、本発明は、そのように限定はされない。また、本発明の他の実施形態では、照明部741及び画像化部161の両方は、基板120の全く同一の側に配置される。照明部741及び画像化部161が基板120の全く同一の側に配置される状態では、第1偏光部730は照明部741と基板120との間に配置され、第2偏光部750は画像化部161と基板120との間に配置され、画像化部161が、照明部741によって放射され且つ第1偏光部730を透過して基板120を通る際の散乱により生じた光であって、第2偏光部750を透過した光を検知することによって、基板120を走査する。
【0064】
本発明の全ての態様の上述した説明は、解説及び説明を目的としている。本発明を開示されたまさにその形態に包括的に説明する又は制限することを意図するものではなく、多くの変形及び変化があることは明かである。例えば、本発明の欠陥検出システムでは、検出チャネルの数は3つに制限されない、画像化部の数は4つに制限されない、また、2つ以上の光源が用いられ得る。また、偏光検出構造が、例としてインクルージョンに関して説明されているけれども、偏光検出の原理に基づいて、本発明の上述した検出構造は、インクルージョン以外の他の応力タイプ又は光学的歪みタイプの欠陥を検出するためにも用いられ得ることを当業者は理解するだろう。従って、本発明は、説明された具体的な実施形態に限定されず、添付の請求項によって規定される全ての可能な修正及び変形をカバーすることを理解するべきである。
【技術分野】
【0001】
本出願は、2009年2月27日に出願された中国特許出願第200910117992.X号及び2009年6月22日に出願された中国特許出願第200910150940.8号の優先権を主張する。2つの中国特許出願の全ての内容は、参照されて、本明細書に組み込まれる。
【0002】
本発明は、一般に、基板の欠陥を検出する方法及びシステムに関し、特に、透明又は半透明のパターン化又は構造化された基板内又は基板上の欠陥を検出する方法及びシステムに関する。
【背景技術】
【0003】
透明又は半透明の基板の分野では、太陽モジュール産業におけるような改善された機能への増大する要求として、パターン化又は構造化された基板がますます普及している。製品の欠陥検出は、品質管理のための重要な手段である。例えば、ガラスの製造工程の間の異なる理由によって、擦り傷、しみ、開いた気泡のような表面欠陥、及び、閉じた気泡、白、黒又は他の色のインクルージョン(inclusion:混入)のような内部欠陥を含む様々なタイプの欠陥が形成され得る。品質管理の仕様が異なるタイプの欠陥に対して異なるので、欠陥検出の目的は、欠陥を検出することだけでなく、これらの欠陥を分類することにもある。
【0004】
パターン化又は構造化された基板の欠陥を検出することの課題は、正確に欠陥を検出することに困難な影響をもたらす検出された画像への基板上のパターン又は構造の強い影響を取り除くことにある。非拡散照明モードでは、光は、一定の範囲内の角度で基板に入射する。入射光の光強度は、基板上の規則正しいパターン又は構造によって変調され、画像センサによって集められた原画像には、明確に交互に変化する明暗パターンが生じる。図1Aは、非拡散透過照明モードにおいて、画像センサによって集められた原画像を示す。図1Aから分かるように、画像に対するパターンの強い影響が、欠陥を検出し、更に、欠陥の寸法を決め且つ分類することに困難をもたらす。例えば、小さな寸法を有する欠陥の全体の画像は、パターンの画像の下に覆われて、そのような欠陥を検出することは困難であり、不可能でさえあるだろう。また、2つのパターンの間に形成された大きな寸法の欠陥の画像の一部は、パターンの画像によって覆われるだろう。従って、たとえそのような欠陥が検出されても、その実際の寸法を計算することは困難である。
【0005】
そのようなパターン化又は構造化された基板の例として、2007年2月7日に公開された中国特許出願公開1908638号は、パターン化されたガラスの欠陥を検出する光学的方法及び装置を開示しており、図1Bに示すように、エッジ照明(EL)モードが用いられている。レーザ光ビームが、円柱レンズを用いて拡大されて、検出されるガラスの一方の側部に入射することが開示されている。入射光は、ガラスの表面に平行に伝わる。光は、ガラス内の欠陥によって散乱され、散乱光は、ガラス表面の上又は下に配置された画像センサによって集められて、原画像が取得され得る。そのようなエッジ照明モードは原画像へのパターンの影響を弱めるけれども、暗い色のインクルージョンのような欠陥は検出できない。また、円柱レンズは高品質で長く作製することが難しいので、レーザビームは限られた幅にしか拡大できないため、そのような照明モードは、小さな寸法の基板を検出するためにしか使用できない。更に、光のエネルギーは、ガラスの幅内で急に減衰し、検出下のガラスのエッジ又は中央でさえも、鮮明な原画像を取得できる程に十分に強い光で照明され得ない。大きなガラスを検出する場合には、正確さが低減するだろう。
【0006】
従って、透明又は半透明のパターン化された基板上又は基板内の様々な欠陥を、その寸法に関わらず高解像度で検出できる方法及びシステムを提供することが求められている。また、パターン化された基板上又は基板内の検出された欠陥を高い正確さで分類できる方法及びシステムを提供することが求められている。
【発明の概要】
【0007】
本発明の目的は、透明又は半透明のパターン化又は構造化された基板内又は基板上の欠陥を正確に検出する方法及びシステムを提供することである。本発明の他の目的は、検出された欠陥を分類する方法及びシステムを提供することである。
【0008】
本発明に係る透明又は半透明の基板の欠陥を検出するシステムによれば、上記基板の一方の側に配置され、上記基板に拡散光を放射するように適合された第1照明部と、上記基板の他方の側に配置され、上記第1照明部により放射されて上記基板を透過した光を検知することによって、上記基板を走査するように適合された第1画像化部であって、上記第1照明部及び上記第1画像化部が第1検出チャネルを構成する上記第1照明部と、上記基板と上記第1照明部及び上記第1画像化部との間に相対運動を生成するように適合された移送モジュールと、を備えるシステムが提供される。
【0009】
本発明に係る透明又は半透明の基板の欠陥を検出するシステムは、上記基板の一方の側又は上記基板の他方の側に配置され、上記基板に光を放射するように適合された第2照明部と、上記基板の上記他方の側に配置され、上記第2照明部によって放射された光が上記基板を通る際の散乱から生じる光を検知することによって、上記基板を走査するように適合された第2画像化部と、上記基板と上記第2照明部及び上記第2画像化部との間に相対運動を生成するように適合された移送モジュールと、を備え、上記第2照明部及び上記第2画像化部は、第2検出チャネルを構成する。
【0010】
本発明に係る透明又は半透明の基板の欠陥を検出するシステムは、上記基板に光を放射するように適合された第3照明部と、上記基板の一方の側に配置され、上記第3照明部が上記基板に光を放射する時に上記基板を走査するように適合された第3画像化部と、第1偏光方向を有し、上記第3照明部と上記基板との間に配置された第1偏光部と、上記第1偏光方向と直交する第2偏光方向を有し、上記第3画像化部と上記基板との間に配置された第2偏光部と、上記基板と、上記第3照明部及び上記第1偏光部及び上記第2偏光部及び上記第3画像化部との間の相対運動を生成するように適合した移送モジュールと、を備え、上記第3照明部、上記第1偏光部、上記第2偏光部及び上記第3画像化部は第3検出チャネルを構成している。
【0011】
本発明に係る透明又は半透明の基板の欠陥を検出する方法によれば、上記基板の一方の側に配置された第1照明部を用いて、上記基板に拡散光を放射し、上記基板の他方の側に配置された第1画像化部を用いて、上記第1照明部により放射されて上記基板を透過した光を検知することによって上記基板を走査し、この際、上記第1照明部及び上記第1画像化部が第1検出チャネルを構成しており、上記基板と上記第1照明部及び上記第1画像化部との間に相対運動を生成し、上記第1画像化部からのデータを処理して、上記基板の欠陥を検出し且つ分類する方法が提供される。
【0012】
本発明に係る透明又は半透明の基板の欠陥を検出する方法によれば、上記基板の一方の側又は他方の側に配置された第2照明部を用いて、上記基板に光を放射し、上記基板の上記他方の側に配置され、上記第2照明部によって放射された光が上記基板を通る際の散乱から生じる光を検知することによって、上記基板を走査するように適合された第2画像化部を用い、上記基板と上記第2照明部及び上記第2画像化部との間の相対運動を生成し、上記第2画像化部からのデータを処理して、上記基板の欠陥を検出し且つ分類する方法が提供される。
【0013】
本発明に係る透明又は半透明の基板の欠陥を検出する方法は、第3照明部を用いて、上記基板に光を放射し、上記基板の上記一方の側に配置された第3画像化部を用いて、上記第3照明部が上記基板に光を放射する時に上記基板を走査し、上記第3照明部と上記基板との間に、第1偏光方向を有する第1偏光部を配置し、上記第3画像化部と上記基板との間に、上記第1偏光方向と直交する第2偏光方向を有する第2偏光部を配置し、上記基板と、上記第3照明部及び上記第1偏光部及び上記第2偏光部及び上記第3画像化部との間の相対運動を生成し、上記第3画像化部からのデータを処理して、上記基板の欠陥を検出し且つ分類する。
【0014】
本発明の上述した及び他の特徴は、添付の図面を参照して、例示である本発明の実施形態の後述する詳細な説明から、より良く理解されるだろう。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1A】図1Aは、先行技術の欠陥検出方法における照明モードを用いて撮影された画像に現れた欠陥を示す。
【図1B】図1Bは、先行技術によるエッジ照明モードを用いて検出を行う装置を示す模式図である。
【図2】図2は、本発明の第1実施形態による基板上又は基板内の欠陥を検出するシステムを説明する模式図である。
【図3】図3は、本発明の第1実施形態による単一チャネルの光学構造を説明する模式図である。
【図4】図4は、本発明の第1実施形態による単一チャネルの検出システムによって得られた原画像を示す図である。
【図5】図5は、本発明の第2実施形態による2チャネルの光学構造を説明する模式図である。
【図6】図6は、本発明の第2実施形態による2チャネルの光学構造において、各部のトリガタイミングを示すタイムチャートである。
【図7】図7は、本発明の第2実施形態による2チャネルの検出システムによって得られた原画像を示す図である。
【図8】図8は、本発明の第3実施形態による3チャネルの光学構造を説明する模式図である。
【図9】図9は、本発明の第3実施形態による3チャネルの光学構造において、各部のトリガタイミングを示すタイムチャートである。
【図10】図10は、本発明の第3実施形態による3チャネルの光学構造において、第1検出チャネル及び第3検出チャネルによって得られた原画像を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
本発明の図及び説明は、単純化されて本発明の明解な理解に関係する要素を説明しているので、明確さのために、一般の欠陥検出システムにおいて見られる他の要素が取り除かれていることを理解されたい。当業者は、本発明を実施するために、他の要素が望まれ、及び/又は、求められることを認識するだろう。しかし、そのような要素は当該技術では公知であり、それらは本発明のより良い理解を促進しないので、そのような要素の説明は、本明細書では与えられていない。本明細書に含まれる図面は、本発明の目下の好ましい構造の図表としての表示を提供するだけであり、本発明の範囲内にあるこの構造は図面に示されるもの以外の構造を含み得ることも理解されたい。図面では、同様の構造には同様の参照符号が付されている。
【0017】
以下、本発明の実施形態が、図面と共に詳細に説明される。
【0018】
(第1実施形態)
【0019】
上述したように、パターン化又は構造化された基板の局所的欠陥を検出する秘訣は、パターン又は構造の影響を取り除き、背景から欠陥を強調することである。本発明の第1実施形態において提案する近接し且つ拡散する基板の照明は、上述した問題を解決する。上述したように、他の照明モードでは、入射光は一定の角度範囲で基板に入射する。基板の規則正しいパターンの形状により、これらのパターンによる一定の角度範囲内の入射光の変調は、画像センサによって集められた原画像に交互に変化する明暗パターンを引き起こす。対照的に、本発明の拡散照明モードでは、理想的には、拡散光源の入射光が任意の方向を向いているならば、基板の各領域は全空間にわたって各角度の光によって照明されるだろう。実際には、拡散光源の入射角は限定されており、基板上の完全に均一な光の分布は不可能であるけれども、基板に極めて近接して位置付けられた拡散光源によって放射される光線は、十分な幅の領域にわたって、比較的均一な分布を有している。均一な照明は、基板のパターン又は構造の変調を非常に弱めるので、それによって、背景から欠陥が強調される。すなわち、拡散照明源は、実質的に均一な照明を提供するように、基板に対して配置される。
【0020】
図2は、本発明の第1実施形態による基板120上又は基板120内の欠陥を検出するシステム100を示す。欠陥検出システム100は、移送モジュール130と、照明モジュール140と、画像化モジュール160と、画像処理モジュール180と、制御モジュール190とを備える。環境による光の影響を取り除くために、システム全体は、黒いカバー(図示せず)によって閉じられていることが好ましい。
【0021】
本実施形態では、基板120は、太陽電池又は太陽電池モジュールにおいて使用されるパターン化された基板のようなパターン化又は構造化されたガラス、プラスチック又は任意の他の透明又は半透明の物質であり得る。また、基板120は、実質的に平行な表面を有するシートの形に限定されず、基板の移動方向に垂直な平面内で円柱状に湾曲した形にまで拡大され得る。「基板の2つの対向する側面」は、他に規定されない限りは、そこで用いられているように、基板の表面に垂直に沿った2つの側面を意味しており、即ち、図3に示すように、基板120の上と下の2つの側面である。
【0022】
移送モジュール130は、透明基板120と、画像化モジュール160及び照明モジュール140との間の相対運動を生成するために用いられる。例えば、図2に示すように、相対運動は、基板120を、画像化モジュール160及び照明モジュール140に対して、図2の平面に垂直な方向に動かすことにより発展し得る。代わりに、相対運動は、照明モジュール140及び画像化モジュール160を、基板120に対して動かすことにより発展し得る。例えば、大規模な基板に対しては、照明モジュール140及び画像化モジュール160を動かすことは、基板120を動かすことに対して、魅力的な代替案になり得る。しかし、基板が動かされる場合の光学系の位置合わせは、照明モジュール及び画像化モジュールが動かされる場合よりも簡単である。本実施形態の移送モジュール130は、例えば、リニアステージ、ステップモータ、コンベヤベルト、トラック(track)、台車(carriage)、空気テーブル、エアベアリング、又は、基板、カメラ及び/又は光源の何れかを搬送する他の従来の方法を備え得る。制限されるわけではないが説明を目的として、以下、基板120は、照明モジュール140及び画像化モジュール160に対して動かされると考える。移送モジュール130は、図3にY方向として示されるように、基板120と照明モジュール140及び画像化モジュール160との間を一貫した距離に維持するために、基板120の表面に垂直な方向に基板120を動かす調整部を有することが好ましい。また、移送モジュール130は、走査中に基板120の平坦化による誤差を最小化するための平坦化機能を実行しても良い。平坦化は、空気圧(例えば、エアベアリング)を用いて、従来の方法において実行され得る。
【0023】
図3A及び図3Bは、それぞれ正面図及び側面図であり、図2に示す欠陥検出システム100における照明モジュール140及び画像化モジュール160を、2つのモジュールと基板120との間の位置関係と共に説明する。図3A及び図3Bに示すように、欠陥検出システム100では、基板120はZ方向に移動する。画像化モジュール160は、基板120の上方に配置された第1画像化部161−1、第2画像化部161−2、第3画像化部161−3及び第4画像化部161−4を有しており、それぞれの画像化部は、画像センサ162(図3A及び図3Bにおいて162−1、162−2、162−3、162−4と示される)及び1つ又は複数の画像化レンズ164(図3A及び図3Bにおいて164−1、164−2、164−3、164−4と示される)を有する。本明細書では、他に規定されない限りは、いわゆる画像化部161は、図3A及び図3Bに示される全ての4つの画像化部161−1、161−2、161−3、161−4をまとめて言及し、いわゆる画像センサ162は、図3A及び図3Bに示される全ての4つの画像センサ162−1、162−2、162−3、162−4をまとめて言及し、いわゆる画像化レンズ164は、図3A及び図3Bに示される全ての4つの画像化レンズ164−1、164−2、164−3、164−4をまとめて言及する。
【0024】
画像化レンズ164は、光を集め、その光を画像センサ162の感光面上に結像するために用いられる。画像化部161は、画像化部が光を受け入れ得る受け入れ角を決定する開口数を有し、この開口数は、主に、画像化レンズ164、及び虹彩のような画像化部に含まれる任意の他の開口部を制限する要素によって制御される。画像センサ162は、その感光面で画像化される光を検知し、その光を電気信号に変換するために用いられる。本発明の実施形態では、画像センサ162は、CCDライン走査センサ、CMOSライン走査センサ、又は光を電気信号に変換可能な任意の他のセンサのタイプのような、ライン走査カメラである。ライン走査カメラは、すでに市販されており、一度の走査で、1秒あたりに数100又はものすごい数の回数で、基板120を走査するために用いられ得る。基板120上において、第1画像化部161−1、第2画像化部161−2、第3画像化部161−3及び第4画像化部161−4の走査ラインは、実質的に平行であり、通常、基板120の移動方向に対して垂直である。画像化部161は、基板120上の照明された表面の部分に焦点を合わせる。実際には、特にリアルタイムでの検出の実行の要求が低い場合には、4つの画像化部161−1,161−2,161−3,161−4の基板120の表面上の焦点ラインは、互いに厳密に一致している必要はないことに留意されたい。画像化部161の数は、上述した4つに限定されるものではなく、基板における欠陥の推測される最大数又は最小の検出サイズ等と共に、基板の幅、画像化部の開口数、検出精度に依存して、3つ以下(1つでも)、又は5つよりも多く設定されても良いことに留意されたい。
【0025】
図3に示すように、本実施形態では、照明モジュール140は、基板120の下に配置された拡散照明部141を有し、拡散照明部141は基板120の幅方向、即ち図3AのX方向、と平行になるように配置される。拡散照明部141は、第1光源142と、第1光源142及び基板120の間に位置する拡散器144とを有する。第1光源142によって放射された光は、拡散器144を通る際に拡散光になり、その結果、拡散照明モードにおいて基板120を照明する。拡散照明部141から基板120上へ発せられた光の少なくとも一部分は、基板120を透過し、4つの画像化部161−1、161−2、161−3、161−4によって同時に検知される。その結果、透過経路を介して、画像化部161−1、161−2、161−3、161−4に対して、基板120の明視野照明を提供する。
【0026】
本実施形態では、第1光源142は、LED(light emit diode)又はLD(laser diode)のような半導体光源、蛍光灯又はハロゲンライトでも良いことに留意されたい。また、本実施形態では、光源は、画像センサ162が光源により放射された光を検知する限りにおいては、任意のスペクトル範囲を有していて良い。更に、本実施形態では、光源は、単色光源に限定されない。白色光源のような、広いスペクトル範囲を有する多色光源も可能である。更にまた、拡散光源は、容易に大きな寸法に形成され得る。例えば、数メートルの長さのLEDアレイが市販されている。そして、本実施形態の欠陥検出技術は、そのような大きな幅の基板に対して適用され得る。本実施形態では、第1光源142及び拡散器144の長さは、X方向において基板120の幅と同じか又は少し長くなっている。
【0027】
本実施形態では、単一の長い拡散光源が、第1光源142として用いられており、直線状に配置された4つの画像化部161−1,161−2,161−3,161−4に対してZ方向に並べられているが、本実施形態では、複数の短い拡散光源が基板120を照明するために用いられても良い。例えば、4つの画像化部161−1,161−2,161−3,161−4それぞれに対して、Z方向に整列している4つの拡散照明部141−1,141−2,141−3,141−4が用いられ得る。また、複数の照明部が、X方向に一列に配置されても良く(単一の長い拡散光源を用いる場合と似ている)、または、それぞれの画像化部と並ぶようにZ方向に互いに間隔を空けて配置されても良い。後者の場合には、4つの画像化部及びそれぞれの拡散照明部は、基板上の異なるZ値の位置で同時に動作する。基板上の欠陥の正確な位置は、拡散照明部間の距離を考慮して、後続の画像処理によって決定され得る。
【0028】
本実施形態では、基板120のできる限り均一な照明を提供するために、拡散照明モジュール141は、基板120に非常に近接して配置されることが好ましい。実験結果は、拡散照明モジュール141と基板120との間をより近づけることは、パターンの影響がより良く取り除かれ且つ検出精度がより高くなることを示している。
【0029】
図2に戻って、画像化モジュール160は、複数の検知した画像を、次々に画像を記憶し且つ集める画像処理モジュール180に送る。図2に示すように、画像処理モジュール180は、データバッファ182(メモリ182)及び画像化モジュール160からのデータを処理する処理ユニット(例えば、コンピュータ)184を有することが好ましい。制御モジュール190は、それぞれの照明部及び画像化部のトリガタイミングを制御する外部トリガとして働く。制御モジュール190は、任意のタイプのパルストリガであって良く、エンコーダには限定されない。
【0030】
図2に示す欠陥検出システム100の動作は、以下のように進み得る。制御モジュール190は、拡散照明部141及び画像化部161−1,161−2,161−3,161−4それぞれのワークタイミングを制御するために用いられて、基板120が照明モジュール140及び画像化部160を通過する時に、拡散照明部141の第1光源142のスイッチが入れられ、一方で、4つの画像化部161−1,161−2,161−3,161−4が基板120を透過した光を同時にとらえ始める。画像化部161は、取得したデータを画像処理モジュール180に送る。そして、画像処理モジュール180は、それぞれの画像化部から受け取ったデータをバッファ182の各画像化部のための配列内に記憶する。画像処理モジュール180の処理ユニット184は、基板120上又は基板120内の欠陥を識別し分類するために必要な特性計算を実行する。検出結果は、品質管理のためにオペレータに対して表示される。画像取得及び処理の速度は、基板120の移動速度に対応するべきである。実際には、欠陥検出システム100をキャリブレーションするために標準ピースが使用され得る。
【0031】
図4は、図3の欠陥検出システム100による、楕円ボックス内に示された気泡及びインクルージョンのようなパターン化されたガラスの欠陥の検出結果を示している。図4から分かるように、照明が広く且つ検出対象の基板に対して非常に近接しているので、光は基板上のパターン又は構造をほとんどあらゆる角度で透過し得る。そして、明るく且つ均一な背景が、集められた原画像に生成される。従って、本実施形態の欠陥検出システム100は、上述したように、様々な欠陥を正確に識別し、且つ、前分類することができる。
【0032】
図3に示す実施形態では、拡散照明部141及び画像化部161によって構成される明視野伝達チャネルのみが用いられており、以下、このチャネルは第1チャネル又は第1検出チャネルと呼ばれる。しかし、第1チャネルでは、得られた原画像において欠陥を特徴づけるグレースケールが、拡散照明によって弱められるので、基板の表面上の開いた気泡を、基板内の閉じた気泡から区別するような、厚さ方向において基板の異なる位置に存在する同じ種類の局所欠陥を区別することは困難である。
【0033】
(第2実施形態)
【0034】
図5は、第1検出チャネルによって識別された欠陥の分類の信頼性を向上するための本発明の第2実施形態による2チャネルの光学構造を説明する。示された2チャネルの構造では、図3に示す構造と比較して、平行光照明部441が照明モジュール140に追加されている。図5の要素は、図3の同様の要素と同じ参照符号によって示されている。
【0035】
平行光照明部441は、第2光源442及びコリメーション光学要素444(例えば、1つ又は複数のレンズ)を有している。第2光源442によって放射された光は、コリメーション光学要素444を通って平行光線になり、矢印443によって示される方向で基板120上に衝突する。平行光照明部441は、第2光源442が4つの画像化部161−1,161−2,161−3、161−4に対して基板の暗視野照明を提供するように配置される。図5に示すように、平行光照明部441は、4つの画像化部161−1,161−2,161−3、161−4と基板120の同じ側に位置している(図5では、それらは皆、基板120の上に位置しているが、当業者は、それらを対応して基板120の下に位置していても良いことを予期するだろう)。平行光照明部441からの光の少なくとも一部分は、矢印443’によって示される方向に、基板120から反射されて、4つの画像化部161−1,161−2,161−3、161−4によって検知される。その結果、反射経路を介して、4つの画像化部に対して基板120の暗視野照明が提供される。以下、平行光照明部441及び4つの画像化部161−1,161−2,161−3、161−4によって構成された暗視野反射検出チャネルは、第2検出チャネル又は第2チャネルとも呼ばれる。図5に示された2チャネルの光学構造では、第1光源142及び第2光源442は、例えば、LED(light emit diode)又はLD(laser diode)であり得る。同様に、2つの光源は、画像センサ162が光源により放射された光を検知する限りにおいては、任意のスペクトル範囲を有していて良い。また、2つの光源は、単色光源に限定されない。白色光源のような、広いスペクトル範囲を有する多色光源も可能である。第2検出チャネルのみが用いられる場合には、第2光源442はハロゲンランプ又は蛍光灯でも良いことを、当業者は理解するだろう。
【0036】
本実施形態では、2つの照明部、平行光照明部441及び拡散照明部141は、同時にスイッチが入れられることはなく、基板120を交互に照明するために用いられる。4つの画像化部161−1,161−2,161−3、161−4は、平行光照明部441のスイッチが入る時及び拡散照明部141のスイッチが入る時の両方で動作する。従って、図5の2チャネルの光学構造の欠陥検出システムの動作は、以下のように進み得る。制御モジュール190を用いて、平行光照明部441及び拡散照明部141及び4つの画像化部161−1,161−2,161−3、161−4それぞれのワークタイミングを制御する。基板120が照明モジュール140及び画像化部160を通過する時に、拡散照明部141の第1光源142のスイッチが入れられ、一方で、4つの画像化部161−1,161−2,161−3,161−4が基板120を透過した光をとらえ始め、その結果、第1チャネルの検出が実行される。そして、拡散照明部141の第1光源142のスイッチが切られ、平行光照明部441の第2光源442のスイッチが入れられ、一方、4つの画像化部161−1,161−2,161−3,161−4が基板120から反射した光をとらえ始め、その結果、第2チャネルの検出が実行される。
【0037】
具体的には、制御モジュール190は、基板120の変位を検知し且つ基板120が一定の変位ΔL=P/Mを移動する時間を、ワーク時間として、計算するために用いられる。ここで、Pは、画像化部の画像センサのピクセル幅を示しており、Mは、画像センサの画像化倍率を示している。全てのチャネル検出は、一つのワーク時間で実行されるべきである。そして、制御モジュール190は、同時に動作しない検出チャネルのグループの数n(nは、2以上の正の整数である)に基づいて、一つのワーク時間をn等分又は不等分する。その結果、図6に示すように、トリガパルス列Ti(iは正の整数)が得られる。具体的には、本実施形態の3チャネル構造では、第1チャネル検出及び次の第2チャネル検出は一つのワーク時間ΔTで実行されるので、一つのワーク時間ΔTは、T1及びT2のような2つのトリガパルスを含む。また、制御モジュール190は、それぞれの画像化部の動作を制御して、光源からの照明が安定した時に照明された基板を走査する。一つのワーク時間に含まれるnパルスの時間は、等しい又は等しくなくても良いことに留意されたい。例えば、反射チャネルから得られたデータの信号対ノイズ比を向上するために、反射チャネルの時間が、透過チャネルの時間よりも長く設定されても良い。
【0038】
次に、それぞれの光源及び画像化部に対する制御モジュール190の制御動作が、図6に示されたトリガパルス列を参照して説明される。T1パルス時間の間に、制御モジュール190によって生成されたパルス1の前縁(leading edge)の一定の遅延の後に、第1光源142のスイッチが入って、一定のパルス幅(パルス時間よりも短い)の間、基板120を照明する。4つの画像化部161−1,161−2,161−3、161−4の4つの画像センサ162−1,162−2,162−3、162−4は、第1光源142のスイッチが入った後に動作を開始する。そして、第1光源142は、パルス2の前縁が来る前に、スイッチが切れる。一方、4つの画像センサ162−1,162−2,162−3、162−4は閉じる。第1光源142がオンしている間、第2光源442はオフし続け、4つの画像化部162は基板120を透過した光をとらえ、且つ取得したデータを画像処理モジュール180に送る。そして、画像処理モジュール180は、それぞれの画像センサ162−1,162−2,162−3、162−4から受け取ったデータを、バッファ182内のそれぞれの画像センサのための配列内に記憶する。
【0039】
パルス2の前縁の一定の遅延の後に、第2光源442のスイッチが入り、一定のパルス幅の間、基板120を照明する。4つの画像センサ162は、第2光源442のスイッチが入った後に、動作を開始する。そして、第2光源442は、パルス3の前縁がくる前にスイッチが切れ、一方、4つの画像センサ162が閉じる。第2光源442がオンしている間、第1光源142はオフし続け、4つの画像化部161は基板120から反射した光をとらえ、且つ取得したデータを画像処理モジュール180に送る。そして、画像処理モジュール180は、それぞれの画像センサ162−1,162−2,162−3、162−4から受け取ったデータを、バッファ182内のそれぞれの画像センサのための配列内に記憶する。
【0040】
同様に、奇数番号のパルス時間T2J−1(Jは正の整数)の間、第1光源142は動作し、第1検出チャネルから得られたデータが画像処理モジュール180のバッファ182内に記憶される。一方、偶数番号のパルス時間T2J(Jは正の整数)の間、第2光源442は動作し、第2検出チャネルから得られたデータが画像処理モジュール180のバッファ182内に記憶される。
【0041】
本実施形態の複数の画像化部は、平行光照明部441のスイッチが入った時に全ての画像化部が画像をとらえるという説明された場合に限定されることなく、平行光照明部441のスイッチが入った時に、第1検出チャネルから得られた原画像の解析結果に基づいて、複数の画像化部の内の1つ又は複数が動作する場合に拡張され得ることに留意されたい。例えば、第1検出チャネルから得られた原画像において第3画像化部161−3の画像領域の気泡タイプの欠陥が開いた気泡か又は閉じた気泡かを決定できない場合、制御モジュール190は、平行光照明部441のスイッチが入った時に第3画像化部161−3のみがトリガされて画像をとらえるように制御を実行する。また、第1チャネル及び第2チャネルが画像化部161を共有していたが、本発明はそれに限定されない。第1チャネルにおける画像化部161以外の1つ又は複数の画像化部が第2チャネルに対して提供される。
【0042】
図7は、図5に示す2チャネルの光学構造によるパターン化されたガラス上又はガラス内の開いた気泡及び閉じた気泡の検出結果を示す。図7の「第1チャネル」に示すように、図3の単一チャネルの光学構造によって得られた原画像では、開いた気泡又は閉じた気泡の何れも黒い楕円形に見える。その結果、互いに区別することができない。対照的に、第2チャネルを追加した場合には、図7の「第2チャネル」に示すように、開いた気泡は第2チャネルによって得られた原画像では検出できない。一方、第2チャネルによって得られた原画像では、楕円形のボックス内に示すように、閉じた気泡が明るく見える。従って、表面の欠陥を内部の欠陥から明確に区別する。
【0043】
また、上述した実施形態では第2検出チャネルが暗視野反射モードを有していると説明したが、当業者であれば、光源を画像化部に対して設置することによって、暗視野透過モードの第2検出チャネルを予期するだろう。即ち、第2検出チャネルでは、照明部441及び画像化部161は、基板120の両側それぞれに配置されても良く、画像化部161が、照明部441によって放射された光が基板120を通る際の散乱から生じる光を検知することによって、基板120を走査する。
【0044】
第2実施形態では、平行光照明部441が光を放射する角度は、基板120が平行光照明部441によって放射された光を散乱することにより生じた光に基づいて画像化部161によって形成された画像では、基板120の開いた気泡は見えず、基板120の閉じた気泡は見えるというように設定されるということを、当業者は理解するだろう。ただし、本発明は、そのように限定はされない。また、本発明の他の実施形態では、平行光照明部441が、基板120が平行光照明部441によって放射された光を散乱することにより生じた光に基づいて画像化部161によって形成された画像では、基板120の開いた気泡は見えて、基板120の閉じた気泡は見えないというように設定され得る。
【0045】
第2実施形態及びその変型例では、平行光照明部441が、基板120が平行光照明部441によって放射された光を散乱することにより生じた光に基づいて画像化部161によって形成された画像では、基板120の開いた気泡及び閉じた気泡の内の一方が見えて、他方は見えないというように設定されることを、当業者は、理解するだろう。ただし、本発明は、そのように限定はされない。また、本発明の他の実施形態では、放射角を備えた光の照明部が用いられて、基板120が放射角を備えた光の照明部によって放射された光を散乱することにより生じた光に基づいて画像化部161によって形成された画像では、基板120の開いた気泡及び閉じた気泡が見え得る。基板120の開いた気泡及び閉じた気泡が見える状態では、明るさ及び他の特徴(例えば、粗さ)が、画像に現れる欠陥が基板120の開いた気泡又は閉じた気泡であることを決定するために用いられ得る。
【0046】
(第3実施形態)
【0047】
例え基板が欠陥の検査の前に洗浄工程を受けても、基板の表面上には、まだほこりのような外部の物体が存在する。これらの基板の表面上のほこりのような外部の物体は、本物の欠陥として、欠陥検出システムの誤った分類をもたらしかねない。それは、間違いなく、検査の偽の欠陥割合(即ち、偽の欠陥を本物の欠陥として分類する確率)を増加して、結果として検定製品の廃棄を増大する。ほこりの影響を取り除き、且つ、更に、インクルージョン、気泡及び他の応力(stress)又は光学的歪み(optical−distortion)タイプの欠陥を正確に識別するために、本発明の第3実施形態は、欠陥の存在により生じる検出光の偏光特性の変化に基づいて、基板の応力又は光学的歪みタイプの欠陥を検出するための解決法を提供する。基板が直線偏光の光によって照明された時、基板が均一な光学的特性を有している場合、即ち応力又は光学的歪みタイプの欠陥がない場合、基板を透過した光は、実質的に均一な偏光特性を有する。この時、画像化部の前に配置され、直線偏光の光の偏光方向と直交する偏光方向を有する偏光子を用いることによって、全消光の画像が得られ得る。一方、基板のある領域に応力又は光学的歪みタイプの欠陥が存在する場合、その領域を透過した光の偏光特性は、他の領域を透過した光のものとは異なる。その結果、応力又は光学的歪みタイプの欠陥を有する領域を透過した光に関しては、全消光は見られないだろう。言い換えると、画像化部によってとらえた基板の画像では、応力又は光学的歪みタイプの欠陥を有する領域は明るく見え、一方、その周りの領域は暗い背景として見える。
【0048】
本明細書で用いられているように、「応力タイプの欠陥」という用語は、基板内の局所応力によってもたらされた欠陥を意味する。本発明者らは、インクルージョン(白、黒又は他の色のインクルージョン)又は再結晶化は、基板内の応力によりもたらされるということを実験的に明らかにしている。本明細書で用いられているように、「光学的歪みタイプの欠陥」という用語は、ノット(knot)のように、その存在が光の伝搬方向の変化をもたらす欠陥を意味する。
【0049】
図8は、本発明の第3実施形態による3チャネルの光学検出構造を示す。図8に示される3チャネルの構造では、インクルージョンのような応力タイプの欠陥の存在による照明光の偏光特性の変化に基づいて、基板内の欠陥は、パターン化又は構造化された基板及び光源との間に配置された偏光子、及び、基板と画像化部との間に配置された検光子との組み合わせを用いることによって、更に正確に検出される。
【0050】
図8に示された3チャネルの構造は、照明モジュール140に対して、基板120の下に配置され且つビームスプリッタ770を介して画像化部161に位置合わせされた偏光検出のための照明部741と、基板120と偏光検出のための照明部741との間に配置された第1偏光部730(以下、偏光子730ともいう)と、基板120と画像化部161との間に配置された第2偏光部750(以下、検光子750ともいう)と、が追加された点において図5に示されたものとは異なる。図8に示された構造では、偏光検出のための照明部741は、拡散照明部141及び平行光照明部441と、画像化部のセット、即ち4つの画像化部161−1,161−2,161−3,161−4を共有している。以下、偏光子730、第2偏光部750、偏光検出のための照明部741、及び上記4つの画像化部によって構成される偏光検出チャネルは、第3チャネル又は第3検出チャネルとも呼ばれる。図8では、図3及び図5における同じ要素には、同じ参照符号を示す。
【0051】
図8に示すように、偏光検出のための照明部741は、第3光源742を有する。本実施形態の第3検出チャネルは、欠陥の存在による検出光の偏光特性の変化に基づいて検出を行うので、測定結果は、照明モード、スペクトル範囲、照明強度又は第3光源742の照明角度の影響を受けない。従って、第3光源742は、拡散光源、平行光源、又は照明角度が特に限定されない他の光源であり得る。第3光源742は、そのスペクトル範囲が画像センサ162の動作範囲内である限り、単色光源、多色光源、又は、白色光源でさえあり得る。第3光源742は、LED及びレーザのような半導体光源であり得る。また、第3検出チャネルが単独で動作する時(即ち、第1及び第2検出チャネルが存在しないか又は基板の検出中に動作しない)には、蛍光灯及びハロゲンライトでもあり得る。第3光源742は、基板120に対してできるだけ近接して配置されることが求められる第1光源142とは異なって、第3光源742が基板の検出される領域を照明して後続の処理を勧めることが可能な限り、図3に示されるY方向において、基板から任意の距離に位置して良い。
【0052】
図8に示される偏光検出のための照明部741は、第3光源742のみを有しているが、照明部741は、拡散器(例えば、拡散照明が求められる場合)、1つ又は複数のレンズのような照らされる光学部品(例えば、平行光照明が求められる場合)を有していても良い。
【0053】
図8に示すように、偏光検出のための照明部741及び拡散照明部141が画像化部161を共有できるように、ビームスプリッタ770が用いられる。ビームスプリッタ770は、偏光検出のための照明部741を、図3に示すように、基板120の透過方向(即ち、Z方向)における第1検出チャネルの拡散照明部141に対して間隔を空けて、且つ、Z方向に直交するX方向における拡散照明部141と平行に配置することによって、取り除かれ得ることに留意されたい。マトリックスフォトセンサ又はフォトセンサに基づいた時間遅延積分器である時。この場合に関して、実際には、画像化部161の限定された受け入れ範囲のために、2つの照明部141、741の間の距離は非常に短い。また、第1検出チャネルと同様に、第3光源として単一の長い光源を用いる代わりに、Z方向に間隔を空けた複数の平行な短い光源が、偏光検出チャネルにおいて用いられ得る。複数のサブ光源を用いる場合には、対応する数の第1及び第2偏光部が用いられるべきであることに留意されたい。
【0054】
本実施形態では、図3A及び図5に示された実施形態とは異なり、第1光源142によって放射された光は、ビームスプリッタ770を透過し、基板120を照明する。第3光源742によって放射された光は、偏光子730を透過した後、第1偏光方向を有する直線偏光の光になる。この直線偏光の光の第1偏光方向は、偏光子730の偏光方向でもある。直線偏光の光は、ビームスプリッタ770によって反射されて、基板120上を照明する。直線偏光の光は、基板120を透過し、基板120の上に配置された検光子750を通過して、画像化部161によって検知される。検光子750の偏光方向(以下、第2偏光方向という)は、偏光子730の偏光方向に対して直交するように設定される。上述したように、直交偏光構造では、基板の応力タイプの欠陥がない領域を透過した直線偏光の光は、検光子750を透過した後は、全消光のように振る舞うので、画像化部161によって得られた画像には黒い領域が形成される。一方、応力タイプの欠陥の領域を透過した直線偏光の光は、検光子750を透過した後は、全消光ではないように振る舞うので、画像化部161によって得られた画像には明るい領域が形成される。本発明者らは、第1偏光部730と基板120との間の距離及び第2偏光部750と基板120との間の距離は、測定結果に対して影響が小さいか又はほとんどないことを実験により発見した。言い換えると、第1及び第2偏光部730、750は、必要に応じて、基板120、照明部741及び画像化部161から任意の距離に配置され得る。また、第1チャネルが動作する時、第2偏光部750の存在は、画像化部161によって検知される拡散照明部141の第1光源142の光強度を低減するが、検出光の均一な光のフィールドを破壊するものではない。図8に示された本実施形態では、第1及び第2偏光部として透過型の偏光子が用いられているが、反射型の偏光子、2色性の偏光子、複屈折結晶又はその他のような、偏光した光を得ることができる他の種類の偏光部品もまた可能である。
【0055】
本実施形態では、3つの照明部、即ち、平行光照明部441、拡散照明部141及び偏光検出のための照明部741は、同時にスイッチが入れられることはなく、交代で基板120を照明するために用いられる。4つの画像化部161−1,161−2,161−3,161−4は、平行光照明部441のスイッチが入れられた時、拡散照明部141のスイッチが入れられた時、又は、偏光検出のための照明部741のスイッチが入れられた時に動作する。従って、図8の3チャネルの構造の欠陥検出システムの動作は、以下のように進み得る。制御モジュール190を用いて、平行光照明部441及び拡散照明部141及び偏光検出のための照明部741及び4つの画像化部161−1,161−2,161−3、161−4それぞれのワークタイミングを制御する。基板120が照明モジュール140及び画像化部160を通過する時に、拡散照明部141の第1光源142のスイッチが入れられ、一方で、4つの画像化部161−1,161−2,161−3,161−4が基板120を透過した光をとらえ始め、その結果、第1チャネルの検出が実行される。次に、拡散照明部141の第1光源142のスイッチが切られ、平行光照明部441の第2光源442のスイッチが入れられ、一方、4つの画像化部161−1,161−2,161−3,161−4が基板120から反射した光をとらえ始め、その結果、第2チャネルの検出が実行される。そして、偏光検出のための照明部741の第3光源742のスイッチが入れられ、一方で、4つの画像化部161−1,161−2,161−3,161−4が基板120を透過した光をとらえ始め、その結果、第3チャネルの検出が実行される。
【0056】
具体的には、制御モジュール190は、基板120の変位を検知し且つ基板120が一定の変位ΔL=P/Mを移動する時間を、ワーク時間として、計算するために用いられる。ここで、Pは、画像化部の画像センサのピクセル幅を示しており、Mは、画像センサの画像化倍率を示している。全てのチャネル検出は、一つのワーク時間内で一度行われるべきである。そして、制御モジュール190は、同時に動作しない検出チャネルのグループの数n(nは、3以上の正の整数である)に基づいて、一つのワーク時間をn等分又は不等分する。その結果、図9に示すように、トリガパルス列Ti(iは正の整数)が得られる。具体的には、本実施形態の3チャネル構造では、第1チャネル検出及び次の第2チャネル検出及び次の第3チャネル検出が一つのワーク時間ΔTで実行されるので、一つのワーク時間ΔTは、T1及びT2及びT3のような3つのトリガパルスを含む。また、制御モジュール190は、それぞれの画像化部の動作を制御して、光源からの照明が安定した時に照明された基板を走査する。一つのワーク時間に含まれるnパルスの時間は、等しい又は等しくなくても良いことに留意されたい。例えば、反射チャネルから得られたデータの信号対ノイズ比を向上するために、反射チャネルの時間が、透過チャネルの時間よりも長く設定されても良い。
【0057】
次に、それぞれの光源及び画像化部に対する制御モジュール190の制御動作が、図9に示されたトリガパルス列を参照して説明される。T1パルス時間の間、制御モジュール190によって生成されたパルス1の前縁の一定の遅延の後に、第1光源142のスイッチが入って、一定のパルス幅(パルス時間よりも短い)の間、基板120を照明する。4つの画像化部161−1,161−2,161−3、161−4の4つの画像センサ162−1,162−2,162−3、162−4は、第1光源142のスイッチが入った後に動作を開始する。そして、第1光源142は、パルス2の前縁が来る前に、スイッチが切れる。一方、4つの画像センサ162−1,162−2,162−3、162−4は閉じる。第1光源142がオンしている間、第2光源442及び第3光源742はオフし続け、4つの画像化部162は基板120を透過した光をとらえ、且つ取得したデータを画像処理モジュール180に送る。そして、画像処理モジュール180は、それぞれの画像センサ162−1,162−2,162−3、162−4から受け取ったデータを、バッファ182内のそれぞれの画像センサのための配列内に記憶する。
【0058】
パルス2の前縁の一定の遅延の後に、第2光源442のスイッチが入り、一定のパルス幅の間、基板120を照明する。4つの画像センサ162は、第2光源442のスイッチが入った後に、動作を開始する。そして、第2光源442は、パルス3の前縁がくる前にスイッチが切れ、一方、4つの画像センサ162が閉じる。第2光源442がオンしている間、第1光源142及び第3光源742はオフし続け、4つの画像化部161は基板120から反射した光をとらえ、且つ取得したデータを画像処理モジュール180に送る。そして、画像処理モジュール180は、それぞれの画像センサ162−1,162−2,162−3、162−4から受け取ったデータを、バッファ182内のそれぞれの画像センサのための配列内に記憶する。
【0059】
パルス3の前縁の一定の遅延の後に、第3光源742のスイッチが入り、一定のパルス幅の間、基板120を照明する。4つの画像センサ162は、第3光源742のスイッチが入った後に、動作を開始する。そして、第3光源742は、パルス4の前縁がくる前にスイッチが切れ、一方、4つの画像センサ162が閉じる。第3光源742がオンしている間、第1光源142及び第2光源442はオフし続け、4つの画像化部161は基板120を透過した光をとらえ、且つ取得したデータを画像処理モジュール180に送る。そして、画像処理モジュール180は、それぞれの画像センサ162−1,162−2,162−3、162−4から受け取ったデータを、バッファ182内のそれぞれの画像センサのための配列内に記憶する。
【0060】
図10は、第1検出チャネルによる結果と比較して、図8に示される3チャネルの光学構造による太陽電池のパターン化されたガラスのインクルージョン、開いた気泡、閉じた気泡及びほこりの検出結果を示す。図10の「C.第3チャネル」欄に示すように、インクルージョンは、黒い背景における明るい領域として現れる。そして、開いた気泡及び閉じた気泡又はほこりは、見えない。図10の「D.第1チャネル」欄に示すように、インクルージョンは、明るい背景における不定形な暗い領域として現れる。開いた気泡又は閉じた気泡は、黒い定まった楕円形として現れ、図5及び図7に示される第2検出チャネルによって区別され得る。ほこりは、第1検出チャネルによって検出された画像では非常に小さい寸法の個別のスポットとして現れ、第3検出チャネルでは見えないか又は黒い背景における明るい領域である。第3検出チャネル(即ち、偏光検出チャネル)において見えるか見えないか、明るさ、及び、画像が歪んでいるかいないかという特徴に基づいて、検出結果におけるほこりの影響が取り除かれる。その結果、インクルージョンのような応力タイプの欠陥のより正確な検出を実行する。インクルージョン、開いた気泡、閉じた気泡及び他の応力又は光学的歪みタイプの欠陥が、図8に説明された3チャネルの統合された解析によって正確に区別される。
【0061】
図8は3チャネルの統合された解析の一実施形態を説明しているけれども、インクルージョンのような応力タイプの欠陥の検出のみが目的とされる場合には、基板のタイプ及び性質に依存して、第1チャネル(拡散照明検出チャネル)及び第3チャネル(偏光チャネル)を有する2チャネル構造が用いられ得ること、第2チャネル及び第3チャネルを有する2チャネル構造が用いられ得ること、偏光検出チャネルのみを有する単一チャネル構造が用いられ得ることを理解すべきである。また、図8に示すようにコストを低減するために3チャネル構造は画像化部のセットを共有しているけれども、それぞれの検出チャネルは独自の画像化部のセット有していても良いことが当業者には理解されるべきである。又は、任意の2つの検出チャネルは画像化部のセットを共有する。例えば、偏光検出チャネルは、第1チャネル(拡散照明検出チャネル)とのみ画像化部のセットを共有し得る。一方、第2チャネル(平行光照明検出チャネル)は、個別の画像化部のセットを用いる。また、偏光検出チャネルは、第3光源の照明モードに対して制約を課さないので、第3チャネルは第1チャネルと光源を共有し得る。この場合、光源を共有する2つのチャネルは2つの異なる画像化部のセットを必要とする。
【0062】
第3検出チャネルでは、照明部741及び画像化部161は、基板120の両側それぞれに配置され、画像化部161は、照明部741によって放射され、第1偏光部730及び基板120及び第2偏光部750を透過した光を検知することによって、基板120を走査するということを、当業者は、理解するだろう。ただし、本発明は、そのように限定はされない。本発明の他の実施形態では、照明部が放射する光の角度は、画像化部161が、照明部741によって放射され且つ第1偏光部730を透過して基板120を通る際の散乱により生じた光であって、第2偏光部750を透過した光を検知することによって、基板120を走査するように設定される。
【0063】
第3検出チャネルでは、照明部741及び画像化部161は、基板120の両側それぞれに配置されることを、当業者は理解するだろう。ただし、本発明は、そのように限定はされない。また、本発明の他の実施形態では、照明部741及び画像化部161の両方は、基板120の全く同一の側に配置される。照明部741及び画像化部161が基板120の全く同一の側に配置される状態では、第1偏光部730は照明部741と基板120との間に配置され、第2偏光部750は画像化部161と基板120との間に配置され、画像化部161が、照明部741によって放射され且つ第1偏光部730を透過して基板120を通る際の散乱により生じた光であって、第2偏光部750を透過した光を検知することによって、基板120を走査する。
【0064】
本発明の全ての態様の上述した説明は、解説及び説明を目的としている。本発明を開示されたまさにその形態に包括的に説明する又は制限することを意図するものではなく、多くの変形及び変化があることは明かである。例えば、本発明の欠陥検出システムでは、検出チャネルの数は3つに制限されない、画像化部の数は4つに制限されない、また、2つ以上の光源が用いられ得る。また、偏光検出構造が、例としてインクルージョンに関して説明されているけれども、偏光検出の原理に基づいて、本発明の上述した検出構造は、インクルージョン以外の他の応力タイプ又は光学的歪みタイプの欠陥を検出するためにも用いられ得ることを当業者は理解するだろう。従って、本発明は、説明された具体的な実施形態に限定されず、添付の請求項によって規定される全ての可能な修正及び変形をカバーすることを理解するべきである。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
透明又は半透明の基板の欠陥を検出するシステムであって、
前記基板の一方の側に配置され、前記基板に拡散光を放射するように適合された第1照明部と、
前記基板の他方の側に配置され、前記第1照明部により放射されて前記基板を透過した光を検知することによって、前記基板を走査するように適合された第1画像化部であって、前記第1照明部及び前記第1画像化部が第1検出チャネルを構成する前記第1照明部と、
前記基板と前記第1照明部及び前記第1画像化部との間に相対運動を生成するように適合された移送モジュールと、
を備えるシステム。
【請求項2】
前記第1照明部は、前記基板の実質的に均一な照明を提供するように、前記基板に対して配置される請求項1に記載のシステム。
【請求項3】
前記基板の前記一方の側又は前記他方の側に配置され、前記基板に光を放射するように適合された第2照明部と、
前記基板の前記他方の側に配置され、前記第2照明部によって放射された光が前記基板を通る際の散乱から生じる光を検知することによって、前記基板を走査するように適合された第2画像化部と、を備え、
前記移送モジュールは、更に、前記基板と前記第2照明部及び前記第2画像化部との間の相対運動を生成するように適合されており、前記第2照明部及び前記第2画像化部は、第2検出チャネルを構成する請求項1に記載のシステム。
【請求項4】
更に、前記第1照明部と前記第2照明部とが同時にオンしないように、前記第1照明部、前記第2照明部、前記第1画像化部及び前記第2画像化部の動作を制御するように適合された制御モジュールを備え、
前記第1照明部が前記基板に拡散光を放射する時に、前記第1画像化部は前記基板を走査し、前記第2照明部が前記基板に光を放射する時に、前記第2画像化部は前記基板を走査する請求項3に記載のシステム。
【請求項5】
前記第1画像化部及び前記第2画像化部は、同一の画像化部である請求項3に記載のシステム。
【請求項6】
前記第2照明部は、平行光の照明部又は放射角を備えた光の照明部である請求項3に記載のシステム。
【請求項7】
更に、前記基板に光を放射するように適合された第3照明部と、
前記基板の前記他方の側に配置され、前記第3照明部が前記基板に光を放射する時に前記基板を走査するように適合された第3画像化部と、
第1偏光方向を有し、前記第3照明部と前記基板との間に配置された第1偏光部と、
前記第1偏光方向と直交する第2偏光方向を有し、前記第3画像化部と前記基板との間に配置された第2偏光部と、を備え、
前記移送モジュールは、更に、前記基板と、前記第3照明部及び前記第1偏光部及び前記第2偏光部及び前記第3画像化部との間の相対運動を生成するように適合しており、
前記第3照明部、前記第1偏光部、前記第2偏光部及び前記第3画像化部は第3検出チャネルを構成している請求項1に記載のシステム。
【請求項8】
前記第3照明部は、前記基板の前記一方の側に配置され、
更に、前記第3画像化部は、前記第3照明部によって放射され、前記第1偏光部及び前記基板及び前記第2偏光部を透過した光を検知することによってか、又は、前記第2照明部によって放射され且つ前記第1偏光部を透過して前記基板を通る際の散乱により生じた光であって、前記第2偏光部を透過した光を検知することによって、前記基板を走査するように適合されている請求項7に記載のシステム。
【請求項9】
前記第3照明部は、前記基板の前記他方の側に配置され、
更に、前記第3画像化部は、前記第3照明部によって放射され且つ前記第1偏光部を透過して前記基板を通る際の散乱により生じた光であって、前記第2偏光部を透過した光を検知することによって、前記基板を走査するように適合されている請求項7に記載のシステム。
【請求項10】
更に、前記第1照明部と前記第3照明部とが同時にオンしないように、前記第1照明部、前記第3照明部、前記第1画像化部及び前記第3画像化部の動作を制御するように適合された制御モジュールを備え、
前記第1照明部が前記基板に拡散光を放射する時に、前記第1画像化部は前記基板を走査し、前記第3照明部が前記基板に光を放射する時に、前記第3画像化部は前記基板を走査する請求項7〜9の何れか一項に記載のシステム。
【請求項11】
前記第1画像化部及び前記第3画像化部は、同一の画像化部である請求項7〜9の何れか一項に記載のシステム。
【請求項12】
前記第1照明部及び前記第3照明部は、同一の照明部である請求項8に記載のシステム。
【請求項13】
更に、前記基板に光を放射するように適合された第3照明部と、
前記基板の前記他方の側に配置され、前記第3照明部が前記基板に光を放射する時に前記基板を走査するように適合された第3画像化部と、
第1偏光方向を有し、前記第3照明部と前記基板との間に配置された第1偏光部と、
前記第1偏光方向と直交する第2偏光方向を有し、前記第3画像化部と前記基板との間に配置された第2偏光部と、を備え、
前記移送モジュールは、更に、前記基板と、前記第3照明部及び前記第1偏光部及び前記第2偏光部及び前記第3画像化部との間の相対運動を生成するように適合しており、
前記第3照明部、前記第1偏光部、前記第2偏光部及び前記第3画像化部は第3検出チャネルを構成している請求項3に記載のシステム。
【請求項14】
前記第3照明部は、前記基板の前記一方の側に配置され、
更に、前記第3画像化部は、前記第3照明部によって放射され、前記第1偏光部及び前記基板及び前記第2偏光部を透過した光を検知することによってか、又は、前記第2照明部によって放射され且つ前記第1偏光部を透過して前記基板を通る際の散乱により生じた光であって、前記第2偏光部を透過した光を検知することによって、前記基板を走査するように適合されている請求項13に記載のシステム。
【請求項15】
前記第3照明部は、前記基板の前記他方の側に配置され、
更に、前記第3画像化部は、前記第2照明部によって放射され且つ前記第1偏光部を透過して前記基板を通る際の散乱により生じた光であって、前記第2偏光部を透過した光を検知することによって、前記基板を走査するように適合されている請求項13に記載のシステム。
【請求項16】
更に、前記第1照明部及び前記第2照明部及び前記第3照明部が同時にオンしないように、前記第1照明部、前記第2照明部、前記第3照明部、前記第1画像化部、前記第2画像化部及び前記第3画像化部の動作を制御するように適合された制御モジュールを備え、
前記第1照明部が前記基板に拡散光を放射する時に、前記第1画像化部は前記基板を走査し、前記第2照明部が前記基板に光を放射する時に、前記第2画像化部は前記基板を走査し、前記第3照明部が前記基板に光を放射する時に、前記第3画像化部は前記基板を走査する請求項13〜15の何れか一項に記載のシステム。
【請求項17】
前記第1画像化部、前記第2画像化部及び前記第3画像化部の内の全てか又は何れか2つは、同一の画像化部である請求項13〜15の何れか一項に記載のシステム。
【請求項18】
前記第1照明部及び前記第3照明部は、同一の照明部である請求項14に記載のシステム。
【請求項19】
更に、前記第1画像化部からのデータを処理して、前記基板の欠陥を検出し且つ分類するように適合された画像処理モジュールを備える請求項1に記載のシステム。
【請求項20】
前記基板は、太陽電池又は太陽電池モジュールに使用されるパターン化又は構造化された基板を含み、前記パターン又は構造はピラミッド形状を含む請求項1に記載のシステム。
【請求項21】
前記第1画像化部の数は、前記基板における欠陥の推測される最大数又は最小の検出サイズと共に、前記基板の幅、画像化の開口数及び検出精度に依存して決定される請求項1に記載のシステム。
【請求項22】
透明又は半透明の基板の欠陥を検出するシステムであって、
前記基板の一方の側又は前記基板の他方の側に配置され、前記基板に光を放射するように適合された第2照明部と、
前記基板の前記他方の側に配置され、前記第2照明部によって放射された光が前記基板を通る際の散乱から生じる光を検知することによって、前記基板を走査するように適合された第2画像化部と、
前記基板と前記第2照明部及び前記第2画像化部との間に相対運動を生成するように適合された移送モジュールと、を備え、
前記第2照明部及び前記第2画像化部は、第2検出チャネルを構成するシステム。
【請求項23】
前記第2照明部は、平行光の照明部又は放射角を備えた光の照明部である請求項22に記載のシステム。
【請求項24】
更に、前記基板に光を放射するように適合された第3照明部と、
前記基板の前記他方の側に配置され、前記第3照明部が前記基板に光を放射する時に前記基板を走査するように適合された第3画像化部と、
第1偏光方向を有し、前記第3照明部と前記基板との間に配置された第1偏光部と、
前記第1偏光方向と直交する第2偏光方向を有し、前記第3画像化部と前記基板との間に配置された第2偏光部と、を備え、
前記移送モジュールは、更に、前記基板と、前記第3照明部及び前記第1偏光部及び前記第2偏光部及び前記第3画像化部との間の相対運動を生成するように適合しており、
前記第3照明部、前記第1偏光部、前記第2偏光部及び前記第3画像化部は第3検出チャネルを構成している請求項22に記載のシステム。
【請求項25】
前記第3照明部は、前記基板の前記一方の側に配置され、
前記第3画像化部は、更に、前記第3照明部によって放射され、前記第1偏光部及び前記基板及び前記第2偏光部を透過した光を検知することによってか、又は、前記第2照明部によって放射され且つ前記第1偏光部を透過して前記基板を通る際の散乱により生じた光であって、前記第2偏光部を透過した光を検知することによって、前記基板を走査するように適合されている請求項24に記載のシステム。
【請求項26】
前記第3照明部は、前記基板の前記他方の側に配置され、
前記第3画像化部は、更に、前記第3照明部によって放射され且つ前記第1偏光部を透過して前記基板を通る際の散乱により生じた光であって、前記第2偏光部を透過した光を検知することによって、前記基板を走査するように適合されている請求項24に記載のシステム。
【請求項27】
更に、前記第2照明部及び前記第3照明部が同時にオンしないように、前記第2照明部、前記第3照明部、前記第2画像化部及び前記第3画像化部の動作を制御するように適合された制御モジュールを備え、
前記第2照明部が前記基板に光を放射する時に、前記第2画像化部は前記基板を走査し、前記第3照明部が前記基板に光を放射する時に、前記第3画像化部は前記基板を走査する請求項24〜26の何れか一項に記載のシステム。
【請求項28】
前記第2画像化部及び前記第3画像化部は、同一の画像化部である請求項24〜26の何れか一項に記載のシステム。
【請求項29】
前記第2照明部が、前記基板の前記一方の側に配置されており、前記第2照明部及び前記第3照明部は、同一の照明部である請求項25に記載のシステム。
【請求項30】
更に、前記第2画像化部からのデータを処理して、前記基板の欠陥を検出し且つ分類するように適合された画像処理モジュールを備える請求項22に記載のシステム。
【請求項31】
透明又は半透明の基板の欠陥を検出するシステムであって、
前記基板に光を放射するように適合された第3照明部と、
前記基板の一方の側に配置され、前記第3照明部が前記基板に光を放射する時に前記基板を走査するように適合された第3画像化部と、
第1偏光方向を有し、前記第3照明部と前記基板との間に配置された第1偏光部と、
前記第1偏光方向と直交する第2偏光方向を有し、前記第3画像化部と前記基板との間に配置された第2偏光部と、
前記基板と、前記第3照明部及び前記第1偏光部及び前記第2偏光部及び前記第3画像化部との間の相対運動を生成するように適合した移送モジュールと、を備え、
前記第3照明部、前記第1偏光部、前記第2偏光部及び前記第3画像化部は第3検出チャネルを構成しているシステム。
【請求項32】
前記第3照明部は、前記基板の他方の側に配置され、
前記第3画像化部は、更に、前記第3照明部によって放射され、前記第1偏光部及び前記基板及び前記第2偏光部を透過した光を検知することによってか、又は、前記第2照明部によって放射され且つ前記第1偏光部を透過して前記基板を通る際の散乱により生じた光であって、前記第2偏光部を透過した光を検知することによって、前記基板を走査するように適合されている請求項31に記載のシステム。
【請求項33】
前記第3照明部は、前記基板の前記一方の側に配置され、
更に、前記第3画像化部は、前記第3照明部によって放射され且つ前記第1偏光部を透過して前記基板を通る際の散乱により生じた光であって、前記第2偏光部を透過した光を検知することによって、前記基板を走査するように適合されている請求項31に記載のシステム。
【請求項34】
更に、前記第3画像化部からのデータを処理して、前記基板の欠陥を検出し且つ分類するように適合された画像処理モジュールを備える請求項31に記載のシステム。
【請求項35】
前記第3画像化部の数は、前記基板における欠陥の推測される最大数又は最小の検出サイズと共に、前記基板の幅、開口数及び検出精度に依存して決定される請求項31に記載のシステム。
【請求項36】
透明又は半透明の基板の欠陥を検出する方法であって、
前記基板の一方の側に配置された第1照明部を用いて、前記基板に拡散光を放射し、
前記基板の他方の側に配置された第1画像化部を用いて、前記第1照明部により放射されて前記基板を透過した光を検知することによって前記基板を走査し、この際、前記第1照明部及び前記第1画像化部が第1検出チャネルを構成しており、
前記基板と前記第1照明部及び前記第1画像化部との間に相対運動を生成し、
前記第1画像化部からのデータを処理して、前記基板の欠陥を検出し且つ分類する方法。
【請求項37】
更に、前記基板の前記一方の側又は前記他方の側に配置された第2照明部を用いて、前記基板に光を放射し、
前記基板の前記他方の側に配置され、前記第2照明部によって放射された光が前記基板を通る際の散乱から生じる光を検知することによって、前記基板を走査するように適合された第2画像化部を用い、
前記基板と前記第2照明部及び前記第2画像化部との間の相対運動を生成し、
前記第1画像化部及び前記第2画像化部からのデータを処理して、前記基板の欠陥を検出し且つ分類する請求項36に記載の方法。
【請求項38】
更に、第3照明部を用いて、前記基板に光を放射し、
前記基板の前記他方の側に配置された第3画像化部を用いて、前記第3照明部が前記基板に光を放射する時に前記基板を走査し、
前記第3照明部と前記基板との間に、第1偏光方向を有する第1偏光部を配置し、
前記第3画像化部と前記基板との間に、前記第1偏光方向と直交する第2偏光方向を有する第2偏光部を配置し、
前記基板と、前記第3照明部及び前記第1偏光部及び前記第2偏光部及び前記第3画像化部との間の相対運動を生成し、
前記第1画像化部及び前記第3画像化部からのデータを処理して、前記基板の欠陥を検出し且つ分類する請求項36に記載の方法。
【請求項39】
更に、第3照明部を用いて、前記基板に光を放射し、
前記基板の前記他方の側に配置された第3画像化部を用いて、前記第3照明部が前記基板に光を放射する時に前記基板を走査し、
前記第3照明部と前記基板との間に、第1偏光方向を有する第1偏光部を配置し、
前記第3画像化部と前記基板との間に、前記第1偏光方向と直交する第2偏光方向を有する第2偏光部を配置し、
前記基板と、前記第3照明部及び前記第1偏光部及び前記第2偏光部及び前記第3画像化部との間の相対運動を生成し、
前記第1画像化部及び第2画像化部及び前記第3画像化部からのデータを処理して、前記基板の欠陥を検出し且つ分類する請求項37に記載の方法。
【請求項40】
透明又は半透明の基板の欠陥を検出する方法であって、
前記基板の一方の側又は他方の側に配置された第2照明部を用いて、前記基板に光を放射し、
前記基板の前記他方の側に配置され、前記第2照明部によって放射された光が前記基板を通る際の散乱から生じる光を検知することによって、前記基板を走査するように適合された第2画像化部を用い、
前記基板と前記第2照明部及び前記第2画像化部との間の相対運動を生成し、
前記第2画像化部からのデータを処理して、前記基板の欠陥を検出し且つ分類する方法。
【請求項41】
更に、第3照明部を用いて、前記基板に光を放射し、
前記基板の前記他方の側に配置された第3画像化部を用いて、前記第3照明部が前記基板に光を放射する時に前記基板を走査し、
前記第3照明部と前記基板との間に、第1偏光方向を有する第1偏光部を配置し、
前記第3画像化部と前記基板との間に、前記第1偏光方向と直交する第2偏光方向を有する第2偏光部を配置し、
前記基板と、前記第3照明部及び前記第1偏光部及び前記第2偏光部及び前記第3画像化部との間の相対運動を生成し、
前記第2画像化部及び前記第3画像化部からのデータを処理して、前記基板の欠陥を検出し且つ分類する請求項40に記載の方法。
【請求項42】
透明又は半透明の基板の欠陥を検出する方法であって、
第3照明部を用いて、前記基板に光を放射し、
前記基板の前記一方の側に配置された第3画像化部を用いて、前記第3照明部が前記基板に光を放射する時に前記基板を走査し、
前記第3照明部と前記基板との間に、第1偏光方向を有する第1偏光部を配置し、
前記第3画像化部と前記基板との間に、前記第1偏光方向と直交する第2偏光方向を有する第2偏光部を配置し、
前記基板と、前記第3照明部及び前記第1偏光部及び前記第2偏光部及び前記第3画像化部との間の相対運動を生成し、
前記第3画像化部からのデータを処理して、前記基板の欠陥を検出し且つ分類する方法。
【請求項1】
透明又は半透明の基板の欠陥を検出するシステムであって、
前記基板の一方の側に配置され、前記基板に拡散光を放射するように適合された第1照明部と、
前記基板の他方の側に配置され、前記第1照明部により放射されて前記基板を透過した光を検知することによって、前記基板を走査するように適合された第1画像化部であって、前記第1照明部及び前記第1画像化部が第1検出チャネルを構成する前記第1照明部と、
前記基板と前記第1照明部及び前記第1画像化部との間に相対運動を生成するように適合された移送モジュールと、
を備えるシステム。
【請求項2】
前記第1照明部は、前記基板の実質的に均一な照明を提供するように、前記基板に対して配置される請求項1に記載のシステム。
【請求項3】
前記基板の前記一方の側又は前記他方の側に配置され、前記基板に光を放射するように適合された第2照明部と、
前記基板の前記他方の側に配置され、前記第2照明部によって放射された光が前記基板を通る際の散乱から生じる光を検知することによって、前記基板を走査するように適合された第2画像化部と、を備え、
前記移送モジュールは、更に、前記基板と前記第2照明部及び前記第2画像化部との間の相対運動を生成するように適合されており、前記第2照明部及び前記第2画像化部は、第2検出チャネルを構成する請求項1に記載のシステム。
【請求項4】
更に、前記第1照明部と前記第2照明部とが同時にオンしないように、前記第1照明部、前記第2照明部、前記第1画像化部及び前記第2画像化部の動作を制御するように適合された制御モジュールを備え、
前記第1照明部が前記基板に拡散光を放射する時に、前記第1画像化部は前記基板を走査し、前記第2照明部が前記基板に光を放射する時に、前記第2画像化部は前記基板を走査する請求項3に記載のシステム。
【請求項5】
前記第1画像化部及び前記第2画像化部は、同一の画像化部である請求項3に記載のシステム。
【請求項6】
前記第2照明部は、平行光の照明部又は放射角を備えた光の照明部である請求項3に記載のシステム。
【請求項7】
更に、前記基板に光を放射するように適合された第3照明部と、
前記基板の前記他方の側に配置され、前記第3照明部が前記基板に光を放射する時に前記基板を走査するように適合された第3画像化部と、
第1偏光方向を有し、前記第3照明部と前記基板との間に配置された第1偏光部と、
前記第1偏光方向と直交する第2偏光方向を有し、前記第3画像化部と前記基板との間に配置された第2偏光部と、を備え、
前記移送モジュールは、更に、前記基板と、前記第3照明部及び前記第1偏光部及び前記第2偏光部及び前記第3画像化部との間の相対運動を生成するように適合しており、
前記第3照明部、前記第1偏光部、前記第2偏光部及び前記第3画像化部は第3検出チャネルを構成している請求項1に記載のシステム。
【請求項8】
前記第3照明部は、前記基板の前記一方の側に配置され、
更に、前記第3画像化部は、前記第3照明部によって放射され、前記第1偏光部及び前記基板及び前記第2偏光部を透過した光を検知することによってか、又は、前記第2照明部によって放射され且つ前記第1偏光部を透過して前記基板を通る際の散乱により生じた光であって、前記第2偏光部を透過した光を検知することによって、前記基板を走査するように適合されている請求項7に記載のシステム。
【請求項9】
前記第3照明部は、前記基板の前記他方の側に配置され、
更に、前記第3画像化部は、前記第3照明部によって放射され且つ前記第1偏光部を透過して前記基板を通る際の散乱により生じた光であって、前記第2偏光部を透過した光を検知することによって、前記基板を走査するように適合されている請求項7に記載のシステム。
【請求項10】
更に、前記第1照明部と前記第3照明部とが同時にオンしないように、前記第1照明部、前記第3照明部、前記第1画像化部及び前記第3画像化部の動作を制御するように適合された制御モジュールを備え、
前記第1照明部が前記基板に拡散光を放射する時に、前記第1画像化部は前記基板を走査し、前記第3照明部が前記基板に光を放射する時に、前記第3画像化部は前記基板を走査する請求項7〜9の何れか一項に記載のシステム。
【請求項11】
前記第1画像化部及び前記第3画像化部は、同一の画像化部である請求項7〜9の何れか一項に記載のシステム。
【請求項12】
前記第1照明部及び前記第3照明部は、同一の照明部である請求項8に記載のシステム。
【請求項13】
更に、前記基板に光を放射するように適合された第3照明部と、
前記基板の前記他方の側に配置され、前記第3照明部が前記基板に光を放射する時に前記基板を走査するように適合された第3画像化部と、
第1偏光方向を有し、前記第3照明部と前記基板との間に配置された第1偏光部と、
前記第1偏光方向と直交する第2偏光方向を有し、前記第3画像化部と前記基板との間に配置された第2偏光部と、を備え、
前記移送モジュールは、更に、前記基板と、前記第3照明部及び前記第1偏光部及び前記第2偏光部及び前記第3画像化部との間の相対運動を生成するように適合しており、
前記第3照明部、前記第1偏光部、前記第2偏光部及び前記第3画像化部は第3検出チャネルを構成している請求項3に記載のシステム。
【請求項14】
前記第3照明部は、前記基板の前記一方の側に配置され、
更に、前記第3画像化部は、前記第3照明部によって放射され、前記第1偏光部及び前記基板及び前記第2偏光部を透過した光を検知することによってか、又は、前記第2照明部によって放射され且つ前記第1偏光部を透過して前記基板を通る際の散乱により生じた光であって、前記第2偏光部を透過した光を検知することによって、前記基板を走査するように適合されている請求項13に記載のシステム。
【請求項15】
前記第3照明部は、前記基板の前記他方の側に配置され、
更に、前記第3画像化部は、前記第2照明部によって放射され且つ前記第1偏光部を透過して前記基板を通る際の散乱により生じた光であって、前記第2偏光部を透過した光を検知することによって、前記基板を走査するように適合されている請求項13に記載のシステム。
【請求項16】
更に、前記第1照明部及び前記第2照明部及び前記第3照明部が同時にオンしないように、前記第1照明部、前記第2照明部、前記第3照明部、前記第1画像化部、前記第2画像化部及び前記第3画像化部の動作を制御するように適合された制御モジュールを備え、
前記第1照明部が前記基板に拡散光を放射する時に、前記第1画像化部は前記基板を走査し、前記第2照明部が前記基板に光を放射する時に、前記第2画像化部は前記基板を走査し、前記第3照明部が前記基板に光を放射する時に、前記第3画像化部は前記基板を走査する請求項13〜15の何れか一項に記載のシステム。
【請求項17】
前記第1画像化部、前記第2画像化部及び前記第3画像化部の内の全てか又は何れか2つは、同一の画像化部である請求項13〜15の何れか一項に記載のシステム。
【請求項18】
前記第1照明部及び前記第3照明部は、同一の照明部である請求項14に記載のシステム。
【請求項19】
更に、前記第1画像化部からのデータを処理して、前記基板の欠陥を検出し且つ分類するように適合された画像処理モジュールを備える請求項1に記載のシステム。
【請求項20】
前記基板は、太陽電池又は太陽電池モジュールに使用されるパターン化又は構造化された基板を含み、前記パターン又は構造はピラミッド形状を含む請求項1に記載のシステム。
【請求項21】
前記第1画像化部の数は、前記基板における欠陥の推測される最大数又は最小の検出サイズと共に、前記基板の幅、画像化の開口数及び検出精度に依存して決定される請求項1に記載のシステム。
【請求項22】
透明又は半透明の基板の欠陥を検出するシステムであって、
前記基板の一方の側又は前記基板の他方の側に配置され、前記基板に光を放射するように適合された第2照明部と、
前記基板の前記他方の側に配置され、前記第2照明部によって放射された光が前記基板を通る際の散乱から生じる光を検知することによって、前記基板を走査するように適合された第2画像化部と、
前記基板と前記第2照明部及び前記第2画像化部との間に相対運動を生成するように適合された移送モジュールと、を備え、
前記第2照明部及び前記第2画像化部は、第2検出チャネルを構成するシステム。
【請求項23】
前記第2照明部は、平行光の照明部又は放射角を備えた光の照明部である請求項22に記載のシステム。
【請求項24】
更に、前記基板に光を放射するように適合された第3照明部と、
前記基板の前記他方の側に配置され、前記第3照明部が前記基板に光を放射する時に前記基板を走査するように適合された第3画像化部と、
第1偏光方向を有し、前記第3照明部と前記基板との間に配置された第1偏光部と、
前記第1偏光方向と直交する第2偏光方向を有し、前記第3画像化部と前記基板との間に配置された第2偏光部と、を備え、
前記移送モジュールは、更に、前記基板と、前記第3照明部及び前記第1偏光部及び前記第2偏光部及び前記第3画像化部との間の相対運動を生成するように適合しており、
前記第3照明部、前記第1偏光部、前記第2偏光部及び前記第3画像化部は第3検出チャネルを構成している請求項22に記載のシステム。
【請求項25】
前記第3照明部は、前記基板の前記一方の側に配置され、
前記第3画像化部は、更に、前記第3照明部によって放射され、前記第1偏光部及び前記基板及び前記第2偏光部を透過した光を検知することによってか、又は、前記第2照明部によって放射され且つ前記第1偏光部を透過して前記基板を通る際の散乱により生じた光であって、前記第2偏光部を透過した光を検知することによって、前記基板を走査するように適合されている請求項24に記載のシステム。
【請求項26】
前記第3照明部は、前記基板の前記他方の側に配置され、
前記第3画像化部は、更に、前記第3照明部によって放射され且つ前記第1偏光部を透過して前記基板を通る際の散乱により生じた光であって、前記第2偏光部を透過した光を検知することによって、前記基板を走査するように適合されている請求項24に記載のシステム。
【請求項27】
更に、前記第2照明部及び前記第3照明部が同時にオンしないように、前記第2照明部、前記第3照明部、前記第2画像化部及び前記第3画像化部の動作を制御するように適合された制御モジュールを備え、
前記第2照明部が前記基板に光を放射する時に、前記第2画像化部は前記基板を走査し、前記第3照明部が前記基板に光を放射する時に、前記第3画像化部は前記基板を走査する請求項24〜26の何れか一項に記載のシステム。
【請求項28】
前記第2画像化部及び前記第3画像化部は、同一の画像化部である請求項24〜26の何れか一項に記載のシステム。
【請求項29】
前記第2照明部が、前記基板の前記一方の側に配置されており、前記第2照明部及び前記第3照明部は、同一の照明部である請求項25に記載のシステム。
【請求項30】
更に、前記第2画像化部からのデータを処理して、前記基板の欠陥を検出し且つ分類するように適合された画像処理モジュールを備える請求項22に記載のシステム。
【請求項31】
透明又は半透明の基板の欠陥を検出するシステムであって、
前記基板に光を放射するように適合された第3照明部と、
前記基板の一方の側に配置され、前記第3照明部が前記基板に光を放射する時に前記基板を走査するように適合された第3画像化部と、
第1偏光方向を有し、前記第3照明部と前記基板との間に配置された第1偏光部と、
前記第1偏光方向と直交する第2偏光方向を有し、前記第3画像化部と前記基板との間に配置された第2偏光部と、
前記基板と、前記第3照明部及び前記第1偏光部及び前記第2偏光部及び前記第3画像化部との間の相対運動を生成するように適合した移送モジュールと、を備え、
前記第3照明部、前記第1偏光部、前記第2偏光部及び前記第3画像化部は第3検出チャネルを構成しているシステム。
【請求項32】
前記第3照明部は、前記基板の他方の側に配置され、
前記第3画像化部は、更に、前記第3照明部によって放射され、前記第1偏光部及び前記基板及び前記第2偏光部を透過した光を検知することによってか、又は、前記第2照明部によって放射され且つ前記第1偏光部を透過して前記基板を通る際の散乱により生じた光であって、前記第2偏光部を透過した光を検知することによって、前記基板を走査するように適合されている請求項31に記載のシステム。
【請求項33】
前記第3照明部は、前記基板の前記一方の側に配置され、
更に、前記第3画像化部は、前記第3照明部によって放射され且つ前記第1偏光部を透過して前記基板を通る際の散乱により生じた光であって、前記第2偏光部を透過した光を検知することによって、前記基板を走査するように適合されている請求項31に記載のシステム。
【請求項34】
更に、前記第3画像化部からのデータを処理して、前記基板の欠陥を検出し且つ分類するように適合された画像処理モジュールを備える請求項31に記載のシステム。
【請求項35】
前記第3画像化部の数は、前記基板における欠陥の推測される最大数又は最小の検出サイズと共に、前記基板の幅、開口数及び検出精度に依存して決定される請求項31に記載のシステム。
【請求項36】
透明又は半透明の基板の欠陥を検出する方法であって、
前記基板の一方の側に配置された第1照明部を用いて、前記基板に拡散光を放射し、
前記基板の他方の側に配置された第1画像化部を用いて、前記第1照明部により放射されて前記基板を透過した光を検知することによって前記基板を走査し、この際、前記第1照明部及び前記第1画像化部が第1検出チャネルを構成しており、
前記基板と前記第1照明部及び前記第1画像化部との間に相対運動を生成し、
前記第1画像化部からのデータを処理して、前記基板の欠陥を検出し且つ分類する方法。
【請求項37】
更に、前記基板の前記一方の側又は前記他方の側に配置された第2照明部を用いて、前記基板に光を放射し、
前記基板の前記他方の側に配置され、前記第2照明部によって放射された光が前記基板を通る際の散乱から生じる光を検知することによって、前記基板を走査するように適合された第2画像化部を用い、
前記基板と前記第2照明部及び前記第2画像化部との間の相対運動を生成し、
前記第1画像化部及び前記第2画像化部からのデータを処理して、前記基板の欠陥を検出し且つ分類する請求項36に記載の方法。
【請求項38】
更に、第3照明部を用いて、前記基板に光を放射し、
前記基板の前記他方の側に配置された第3画像化部を用いて、前記第3照明部が前記基板に光を放射する時に前記基板を走査し、
前記第3照明部と前記基板との間に、第1偏光方向を有する第1偏光部を配置し、
前記第3画像化部と前記基板との間に、前記第1偏光方向と直交する第2偏光方向を有する第2偏光部を配置し、
前記基板と、前記第3照明部及び前記第1偏光部及び前記第2偏光部及び前記第3画像化部との間の相対運動を生成し、
前記第1画像化部及び前記第3画像化部からのデータを処理して、前記基板の欠陥を検出し且つ分類する請求項36に記載の方法。
【請求項39】
更に、第3照明部を用いて、前記基板に光を放射し、
前記基板の前記他方の側に配置された第3画像化部を用いて、前記第3照明部が前記基板に光を放射する時に前記基板を走査し、
前記第3照明部と前記基板との間に、第1偏光方向を有する第1偏光部を配置し、
前記第3画像化部と前記基板との間に、前記第1偏光方向と直交する第2偏光方向を有する第2偏光部を配置し、
前記基板と、前記第3照明部及び前記第1偏光部及び前記第2偏光部及び前記第3画像化部との間の相対運動を生成し、
前記第1画像化部及び第2画像化部及び前記第3画像化部からのデータを処理して、前記基板の欠陥を検出し且つ分類する請求項37に記載の方法。
【請求項40】
透明又は半透明の基板の欠陥を検出する方法であって、
前記基板の一方の側又は他方の側に配置された第2照明部を用いて、前記基板に光を放射し、
前記基板の前記他方の側に配置され、前記第2照明部によって放射された光が前記基板を通る際の散乱から生じる光を検知することによって、前記基板を走査するように適合された第2画像化部を用い、
前記基板と前記第2照明部及び前記第2画像化部との間の相対運動を生成し、
前記第2画像化部からのデータを処理して、前記基板の欠陥を検出し且つ分類する方法。
【請求項41】
更に、第3照明部を用いて、前記基板に光を放射し、
前記基板の前記他方の側に配置された第3画像化部を用いて、前記第3照明部が前記基板に光を放射する時に前記基板を走査し、
前記第3照明部と前記基板との間に、第1偏光方向を有する第1偏光部を配置し、
前記第3画像化部と前記基板との間に、前記第1偏光方向と直交する第2偏光方向を有する第2偏光部を配置し、
前記基板と、前記第3照明部及び前記第1偏光部及び前記第2偏光部及び前記第3画像化部との間の相対運動を生成し、
前記第2画像化部及び前記第3画像化部からのデータを処理して、前記基板の欠陥を検出し且つ分類する請求項40に記載の方法。
【請求項42】
透明又は半透明の基板の欠陥を検出する方法であって、
第3照明部を用いて、前記基板に光を放射し、
前記基板の前記一方の側に配置された第3画像化部を用いて、前記第3照明部が前記基板に光を放射する時に前記基板を走査し、
前記第3照明部と前記基板との間に、第1偏光方向を有する第1偏光部を配置し、
前記第3画像化部と前記基板との間に、前記第1偏光方向と直交する第2偏光方向を有する第2偏光部を配置し、
前記基板と、前記第3照明部及び前記第1偏光部及び前記第2偏光部及び前記第3画像化部との間の相対運動を生成し、
前記第3画像化部からのデータを処理して、前記基板の欠陥を検出し且つ分類する方法。
【図1A】
【図1B】
【図2】
【図3A】
【図3B】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図1B】
【図2】
【図3A】
【図3B】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【公表番号】特表2012−519265(P2012−519265A)
【公表日】平成24年8月23日(2012.8.23)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−551400(P2011−551400)
【出願日】平成22年2月26日(2010.2.26)
【国際出願番号】PCT/CN2010/070790
【国際公開番号】WO2010/097055
【国際公開日】平成22年9月2日(2010.9.2)
【出願人】(500374146)サン−ゴバン グラス フランス (388)
【Fターム(参考)】
【公表日】平成24年8月23日(2012.8.23)
【国際特許分類】
【出願日】平成22年2月26日(2010.2.26)
【国際出願番号】PCT/CN2010/070790
【国際公開番号】WO2010/097055
【国際公開日】平成22年9月2日(2010.9.2)
【出願人】(500374146)サン−ゴバン グラス フランス (388)
【Fターム(参考)】
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