説明

塗布器と、該塗布器の使用と、該塗布器による液体の局所投与のための方法

塗布器は、液体の供給源(2)から個々の被験体の皮膚に液体を塗布するのに適応している。塗布器は、チャンバ(10)を区切る筐体(8)と、チャンバ内へ延在する接着側(14)およびチャンバから外へ延在する移行側(15)を有する筐体内に回転可能に搭載されるローラ(13)とを備える。管(16)は、筐体に取り付けられ、管の壁(24)に形成される少なくとも1つの第1、および1つの第2のスルーホール(22,23;26)は、管を液体の供給源およびチャンバにそれぞれ接続し、スルーホールは、互いに関して軸方向に角度により移動し、スライド部(27)は、管中の第1および第2の位置間でスライドするように配列され、くぼみ部(29)は、スライド部に形成され、このくぼみ部は、第1のスルーホールを介してスライド部の第1の位置内の液体の供給源と、第2のスルーホールを介してスライド部の第2の位置内のチャンバと、連通している。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、チャンバを区切る筐体と、チャンバ内へ延在する接着側およびチャンバから外へ延在する移行側(transfer side)を有する筐体内に回転可能に搭載されるローラとを備える、液体の供給源から個々の被験体の皮膚に液体を塗布するための塗布器に関する。
【0002】
本発明はまた、塗布器の使用、および個々の被験体の皮膚に液体を塗布するための方法にも関する。
【背景技術】
【0003】
チューブまたは瓶に保持されるクリームおよび軟膏は頻繁に、例えば人間の皮膚に直接投与される。
【0004】
しかし、ほとんどの場合、この方法は化粧品および医薬品調合物を塗布するために最適の正確さを持たない。したがって、場合によっては、製品は様々な種類の塗布器を用いて塗布される。
【0005】
このような塗布器の一部は、相対的に高い粘性を有することによって、比較的厚い層を一度に塗布することが困難な調合物を塗布するように構成される。しかし、そのような塗布器は、しばしば必要とされる精度で調合物を投薬することができない。そのような調合物の別の欠点は、塗布器を使用する人物の皮膚が、厚い調合物の層を吸収し、所望の効果を得るために相対的に長い時間を必要とするということにある。調合物の厚い層を吸収する期間中、皮膚は調合物で濡れ、結果として前記人物はその間に皮膚の処置されたエリアを衣服で覆うことができない。
【0006】
特許文献1は、例えば人物の皮膚に医薬調合物を局所的に投与するための塗布器を説明している。この公知の塗布器は、多量の調合物を含有するための筐体を有する。回転可能な主ネジは、筐体内で長手方向に配置される。主ネジは、ピストンに動作可能に、かつ筐体の一方の端に配置されるピニオンに堅く接続される。ピニオンおよび主ネジは、ボタンの起動によって回転することにより、ピストンを筐体のもう一方の端に対して移動させるため、医薬調合物は、皮膚に調合物を投与するための塗布器ヘッドの出口開口部を通って排出される。この塗布器は、高度な精度でそのような調合物を測定することが可能である。しかし、上記塗布器の構造はかなり複雑で高価であり、さらに、例えば人間の皮膚に化粧品および医薬品調合物を塗布する場合に通常必要とされる安全性を伴わずに機能する。
【特許文献1】国際公開第03/018102号パンフレット
【発明の開示】
【課題を解決するための手段】
【0007】
従来技術の塗布器の上記の不利点は、本発明に従って、
本発明の第1の側面において、例えば人間の皮膚に化粧品または医薬品調合物を塗布するための、本明細書の冒頭の段落で記述される種類の塗布器を提供するステップ、
本発明の第2の側面において、正確かつ再現可能な用量の化粧品または医薬品調合物を測定することが可能な、冒頭の段落で記述される種類の塗布器を提供するステップ、
本発明の第3の側面において、信頼性のある機能を有する、冒頭の段落で記述される種類の塗布器を提供するステップ、
本発明の第4の側面において、流動性の高い化粧品または医薬品調合物を投与することが可能な、冒頭の段落で記述される種類の塗布器を提供するステップ、
本発明の第5の側面において、簡素で安価な構造を有する、冒頭の段落で記述される種類の塗布器を提供するステップ、
本発明の第6の側面において、操作し易い、冒頭の段落で記述される種類の塗布器を提供するステップ、
本発明の第8の側面において、片手で操作されるように配列される、冒頭の段落で記述される種類の塗布器を提供するステップ、
本発明の第9の側面において、塗布される調合物で手を汚すことなく操作することが可能である、冒頭の段落で記述される種類の塗布器を提供するステップ、
本発明の第10の側面において、例えば人間の皮膚に化粧品または医薬品調合物をそっと塗布することが可能な、冒頭の段落で記述される種類の塗布器を提供するステップ、
本発明の第11の側面において、構造が液体の供給源中の液体の汚染を最小化するように構成される、冒頭の段落で記述される種類の塗布器を提供するステップ
によって、改善される。
【0008】
本発明の新規かつ固有の特徴は、管が筐体に取り付けられ、管の壁に形成される少なくとも1つの第1のスルーホールおよび1つの第2のスルーホールが、管を液体の供給源およびチャンバにそれぞれ接続しており、前記スルーホールが、互いに関して軸方向にかつ角度で移動し、スライド部が、管中の第1および第2の位置間でスライドするように配列され、くぼみ部が、スライド部に形成されて、該くぼみ部は、少なくとも1つの第1のスルーホールを介してスライド部の第1の位置内の液体の供給源と、かつ少なくとも1つの第2のスルーホールを介してスライド部の第2の位置内のチャンバと連通するという事実から構成される。
【0009】
本発明の塗布器の構造は簡素かつ安価であり、例えば人間の皮膚に、例えば流動性の高い化粧品または医薬品調合物を正確に塗布することが可能である。
【0010】
調合物を測定する精度は、シールをスライド部と管の内面との間に配列し、それにより調合物のあらゆる漏れを完全に防ぐとき改善され得る。
【0011】
くぼみ部がスライド部の前部区画および後部区画を分離し、前部区画が、部分的に、管の一方の端における開口部から外へ延在しており、圧力バネが、後部区画と管のもう一方の端における底部との間で作用していると、本発明の塗布器は、片手で簡単に操作することが可能である。
【0012】
次いで、操作者は、スライド部の前部区画の自由端に少し圧力をかけて、筐体のチャンバに正確な用量の調合物を供給するために再び離せばよいだけである。
【0013】
この操作を繰り返すと、処置する皮膚に対する所望の効果を得るために必要とされる投与回数の移行が可能となる。
【0014】
スライド部のくぼみ部は、その第1の位置において、調合物供給源とくぼみ部との間の管の壁における出口を介して、調合物で満たすことができる一方で、くぼみ部中の空気は、くぼみ部と調合物供給源との間の壁における通気口を介して同時に移動する。
【0015】
本発明に従うと、出口は通気口よりも管の開口部の近くに配置され得、そうすることにより異なる圧力を得るために、管の内側からより短い距離で外に出ており、こうして、調合物が液体の供給源から出口を介してスライド部のくぼみ部へ流れる一方で、空気がくぼみ部から通気口を介してボトル中の液体へ流れることを効果的に確実にする。
【0016】
上記の方法でスライド部を操作することによって、筐体のチャンバ内へ投薬される調合物は、調合物で処置される皮膚上でローラを転がすと、チャンバから取り出される。
【0017】
この過程は、チャンバ中の調合物がローラの接着側に接着し、接着した調合物がローラの移行側を用いて皮膚へ移行されるときに、起こる。
【0018】
接着側および移行側という用語は、この文脈では、所与の瞬間にチャンバの内側または外側それぞれにある、ローラの表面のエリアを意味する。
【0019】
前記エリアは、筐体上に形成されるスカートの縁領域によって規定され得、前記縁領域は、ローラの接着側と移行側との間の境界線上でローラに接近して配置されるか、またはそれに隣接している。
【0020】
筐体に関するローラの位置は、ローラの接着側が移行側よりも大きく、一方の端で少なくとも3つのピンがそれぞれ管に取り付けられ、もう一方の端でローラに接近または隣接しているという事実により、効果的に固定することができる。
【0021】
液体の供給源中の液体の汚染を少なくとも最小化することが重要であり、ローラが塗布器の使用者の皮膚を転がっている時に、スライド部の後部区画の周囲のシールが、筐体のチャンバ内に持ち込まれる汚染に対する障壁として働くため、その利点は、本発明による塗布器の特殊構造を用いて得られる。
【0022】
本発明は以下にさらに詳細に説明され、さらなる有利な特性および例示的な実施形態が図面を参照して記載される。
【発明を実施するための最良の形態】
【0023】
本発明の塗布器は、液体の供給源から、個々の被験体(ヒトまたはヒト以外の被験体であり得る)の皮膚に液体を塗布するように適応される。塗布器は、任意の適切な液体を投与するために使用され得るが、下記では、流動性の高い化粧品または医薬品調合物をヒト被験体に投与するために使用されるように考えられる。
【0024】
この点については、一例として、本出願人の特許公報WO03/028742号に開示される、皮下軟組織痛の処置用のストロンチウム含有医薬組成物が挙げられ得、このストロンチウム含有医薬組成物は、参照することにより本願に援用される。
【0025】
図1において断面で見られる分解図は、本発明に従う塗布器1、該塗布器を用いて投与される流動性の高い化粧品または医薬品調合物を含有するための一部のみが示されたボトル2、および塗布器用の保護キャップ3の好ましい実施形態を示す。
【0026】
ボトル2は、所与の瞬間にどれだけの調合物がボトルに残っているかをヒト被験体が見ることを可能にするために、好ましくは、ガラスのような透明の材料でできている。ボトルは、キャップ7を用いてきつく覆われる外側ネジ山5および開口部6を有するネック4を有する。
【0027】
塗布器1は、軸9を規定し、かつ塗布操作中に調合物を伴うチャンバ10を区切る筐体8を備える。筐体はさらに、ヒト被験体の皮膚上で転がすことによって調合物を塗布するためのローラ13に接近または隣接している縁領域12を有するスカート11を伴って形成される。
【0028】
ローラは、任意の適切な形状を持ち得る。図中、ローラの形状は球状である。別の実施形態では、ローラは楕円形状を持ち得る(図示せず)。
【0029】
筐体8のスカート11の縁領域12は、所与の瞬間にチャンバの内側および外側それぞれにあるローラの表面のエリアとして規定される、ローラの接着側14および移行側15を分離する。
【0030】
皮膚への調合物の接着力がローラの表面に対するよりも大きいため、ローラは、皮膚上で転がすと、チャンバ10中の調合物がローラの接着側に接着する一方で、次いでローラの移行側が接着した調合物をヒト被験体の皮膚に移行するという方法で、機能する。
【0031】
ローラの材料は、好ましくは、適切なプラスチックであり、ローラの表面は好ましくは平滑である。
【0032】
軸17を有するシリンダ16は、ローラ13の反対側で筐体8に取り付けられる。シリンダの軸17は、筐体の軸9に垂直に延在している。シリンダは、一方の端に開口部18、およびもう一方の端に底部19を有する。
【0033】
図2では、キャップ7はボトルから取り外され、次いで、ボトルのネック4上の外側ネジ山5を用いて、シリンダ16上のボス(boss)21の内側ネジ山20にネジで取り付けられる。ここで、ボトルの開口部6は、ボトル中の液体用の出口22、およびシリンダの壁24に形成されたスライド部のくぼみ部中の空気用の通気口23を封入している。
【0034】
出口22は、さらにチューブ25を介してボトルのネック内に延在している通気口23よりもシリンダの開口部に近い。
【0035】
スルーホール26は、出口22および通気口23の両方からの軸方向距離で、かつ前記スルーホール26を介して筐体のチャンバと連通するシリンダの反対側で、シリンダの壁に形成される。
【0036】
スライド部27は、図2に示される第1の位置と図3に示される第2の位置との間でシリンダ16内をスライドするように配列される。シール28は、スライド部とシリンダの内側との間に配列される。
【0037】
円周のくぼみ部29は、スライド部に形成される。くぼみ部は、スライド部の前部区画30および後部区画31を分離する。前部区画28は、シリンダの開口部18からやや外に延在する。前部区画の自由端は、ボタン32として形成される。
【0038】
圧力バネ31はさらに、スライド部の後部区画33とシリンダの底部19との間で作用している。
【0039】
ローラは、スカート11、および一方の端でそれぞれがシリンダ16に取り付けられ、もう一方の端でローラ13に接近または隣接している3つのピン34を用いて、筐体8に関して適切な位置に保持される。
【0040】
そうすることによりローラが筐体のスカートから離れることをしっかりと防ぐために、ローラ13の接着側14は、移行側15より大きい。
【0041】
塗布器は、例えば、本出願人の特許公報WO03/028742号で説明されている種類の流動性の高い医薬組成物を塗布することによって、次のような方法で機能する。
【0042】
塗布器1は、上記の方法で塗布器1にボトル2をまずネジで取り付けることによって、図2および図3に示される動作可能状態になる。
【0043】
次いで、塗布器は、シリンダ16の上方に位置するボトル2を伴って配向されるか、またはより明確には、ボトル中の流動性の高い医薬組成物よりも低い高さに配置される出口22を伴って配向される。
【0044】
図2のスライド部27は、スライド部27の円周のくぼみ部29が出口22および通気口23を介してボトル2と連通している、その第1の位置に配置される。次いで、この孔がボトル中の組成物よりも低い高さに配置されるため、ボトル中の流動性の高い組成物は、出口22を介してくぼみ部内へ流れ込む一方で、くぼみ部中の空気は、同時に通気口23を介してボトル内へ移動する。
【0045】
こうして、くぼみ部は、数秒の時間以内に正確な用量の組成物で満たされる。
【0046】
次いで、スライド部16は、スライド部16のボタン32上の圧力を用いて、シリンダ16内で、図3に示される第2の位置へ軸方向に移動する。くぼみ部は、この位置でスルーホール26を介して筐体のチャンバ10と連通し、それにより、くぼみ部中の組成物の用量は、自動的に前記スルーホール26を介してチャンバ内へ流れ込む。
【0047】
その後、圧力バネ33の弾性力は、図3に示される位置から、塗布器がスライド部のくぼみ部内への組成物の新規用量を測定する準備ができている図2に示される位置へ、スライド部を移動させる。
【0048】
スライド部27とシリンダの底部19との間の空間中の空気からの妨害なく、スライド部27をシリンダ間で移行させることを可能にするために、通気口35は、シリンダの壁24に形成され、通気口は前記空間を周辺と接続している。
【0049】
チャンバ中の組成物の量は、このエリア上でローラを転がすことによって処置されるヒト被験体の皮膚のエリアに塗布される。
【0050】
上記のように塗布された組成物は流動性が高く、皮膚上の塗布された層であるため、相対的に薄い。それにより、皮膚が組成物を速やかに吸収することが可能であり、したがって、皮膚の前記エリアに対して所望の効果を効果的に実行することが可能であるという実質的な利点が得られる。
【0051】
しかし、必要量の組成物がヒト被験体の皮膚に塗布されるまで、上記のステップをより多くの回数を繰り返す必要があり得る。
【0052】
ほとんどの場合、投与される組成物の総量は、皮膚への投与が始まる前に、スライド部を1回以上起動することによって、筐体のチャンバへ供給される。
【0053】
塗布器は、図4では静止状態であり、ボトル3が塗布器のシリンダ16にネジで取り付けられ、取り外し可能な保護キャップ3が筐体に搭載されている。
【0054】
上記の方法では、筐体のチャンバを所望量の組成物で満たし、キャップを取り外すことによって、塗布器は使用のために直ちに準備がされる。
【実施例】
【0055】
本出願人の国際特許出願公報WO03/028742号に開示されている調合物と同一の2PXと命名された調合物を、局所皮下痛を処置するために使用する。調合物は下記の組成物を有する。
【0056】
皮下軟組織内へのストロンチウムイオンの浸透を促進するために必要とされる濃度の1つ以上の皮膚浸透促進剤を含有する低粘性流体中の、0.1〜20%の範囲のストロンチウム濃度を含有する組成物。
【0057】
膝の変形性関節症の痛みに苦しむ患者が、上記の組成物を投与するために、本発明による塗布器を使用した。
【0058】
毎晩、2PXの薄い層を下肢の十分なエリアに投与し、膝領域の下肢の全周囲を覆う100cmのエリアを被覆した。皮膚エリア上に流体の薄い層を提供するために必要とされる量は1mlであり、1回押すごとに0.5mlの用量を移行し、スライド部を2回押すことによって、調合物を含有するボトルから移行させた。
【0059】
調合物で覆われたエリアは、投与の完了後の短時間以内に乾いて見え、大部分の患者は、投与後10〜30分以内に強い鎮痛効果を経験し、大部分の応答者にとって、痛みが戻るまで24時間鎮痛効果が持続した。
【0060】
24時間毎の反復投与によって、このような患者は、少なくとも4週間、痛みのない状態で維持することが可能であった。少数の反応者にとって、痛みは2PXの投与後12時間から24時間の間に痛みが戻った。このような患者は、満足のいく持続的な痛みの軽減を得るために2PXの投与を毎日2回必要とした。
【図面の簡単な説明】
【0061】
【図1】図1は、断面で見た、本発明に従う塗布器の好ましい実施形態を示す。
【図2】図2は、スライド部が塗布器の管中の第1の位置に配置された、組み立てられた状態の塗布器を示す。
【図3】図3は、図2と同一の物を示すが、スライド部が管中の第2の位置に配置されている。
【図4】図4は、図2と同一の物を示すが、筐体に搭載された取り外し可能な保護キャップを伴う静止状態である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
チャンバ(10)を区切る筐体(8)と、
該チャンバ内へ延在する接着側(14)および該チャンバから外へ延在する移行側(15)を有する該筐体内に回転可能に搭載されるローラ(13)と
を備える、液体の供給源(2)から個々の被験体の皮膚に液体を塗布するための塗布器であって、
管(16)は、該筐体に取り付けられることと、
該管の壁(24)に形成される少なくとも1つの第1のスルーホールおよび1つの第2のスルーホール(22,23;26)は、該管を該液体の供給源および該チャンバにそれぞれ接続していることと、
該スルーホールは、互いに関して軸方向にかつ角度で移動することと、
スライド部(27)は、該管中の第1の位置と第2の位置との間でスライドするように配列されることと、
くぼみ部(29)は、該スライド部に形成されることと、
該くぼみ部は、該少なくとも1つの第1のスルーホールを介して該スライド部の該第1の位置内の該液体の供給源と、そして該少なくとも1つの第2のスルーホールを介して該スライド部の該第2の位置内の該チャンバと、連通することと
を特徴とする、塗布器。
【請求項2】
シール(28)が、前記スライド部(27)と前記管(16)の内面との間に配列されることを特徴とする、請求項1に記載の塗布器。
【請求項3】
前記くぼみ部(29)は、前記スライド部(27)の前部区画(30)と後部区画(31)とを分離し、該前部区画(30)が、部分的に、前記管(16)の一方の端における開口部(18)から外へ延在し、圧力バネ(33)が、該後部区画(31)と該管のもう一方の端における底部(19)との間で作用することを特徴とする、請求項1または請求項2に記載の塗布器。
【請求項4】
前記管(16)の壁(24)の前記少なくとも1つの第1のスルーホール(22,23)は、前記液体の供給源(2)における液体用の出口(22)と、前記スライド部(27)の前記くぼみ部(29)における空気用の通気口(23)とを備えることを特徴とする、請求項1、請求項2、または請求項3に記載の塗布器。
【請求項5】
前記出口(22)は、前記通気口(23)よりも前記管(16)の開口部の近くにあり、該管の内側からより短い距離で外に出ることを特徴とする、請求項4に記載の塗布器。
【請求項6】
前記液体用の容器(2)は、前記管(16)の壁(24)の前記少なくとも1つの第1のスルーホール(22,23)を封入する開口部(6)によって、該管(16)上に搭載されることを特徴とする、請求項1〜請求項5のいずれかに記載の塗布器。
【請求項7】
前記管(16)は円形の断面を有することを特徴とする、請求項1〜請求項6のいずれかに記載の塗布器。
【請求項8】
前記筐体(8)はスカート(11)と共に形成され、該スカート(11)は、前記ローラ(13)の前記接着側(14)と前記移行側(15)との間の境界線上で該ローラ(13)に接近または隣接する縁領域(12)を有することを特徴とする、請求項1〜請求項7のいずれかに記載の塗布器。
【請求項9】
前記ローラ(13)の前記接着側(14)は、該ローラの前記移行側(15)よりも大きいことを特徴とする、請求項1〜請求項8のいずれかに記載の塗布器。
【請求項10】
前記ローラ(13)の位置は、前記スカート(11)および少なくとも3つのピン(34)によって規定され、該少なくとも3つのピンは、一方の端でそれぞれが前記管(16)に取り付けられ、もう一方の端で該ローラ(13)に接近または隣接していることを特徴とする、請求項8または請求項9に記載の塗布器。
【請求項11】
流動性の高い液体を個々の被験体の皮膚に塗布するための、請求項1〜請求項10のいずれかに記載の塗布器の使用。
【請求項12】
前記液体は、化粧品または医薬品調合物であることを含む、請求項11に記載の塗布器の使用。
【請求項13】
請求項1〜請求項10のいずれかに記載の塗布器を用いて、個々の被験体の皮膚に請求項11または請求項12に記載の液体を塗布するための方法であって、該塗布器は、前記液体の供給源(2)に接続されており、該方法は、
前記管(16)の前記壁(24)の前記少なくとも1つの第1のスルーホール(22,23)が、該液体の供給源よりも低い高さに配置されるような方法で該塗布器を配向するステップと、
所定の期間の間、前記スライド部(27)をその第1の位置で保持するステップと、
前記圧力バネ(33)の弾性力に対して作用する圧力を用いて、該スライド部をその第1の位置からその第2の位置へ移動させるステップと、
該圧力バネの弾性力により、該スライド部をその第2の位置からその第1の位置へ移動させるステップと、
前記ローラ(13)を皮膚上で転がすステップと
を含む、方法。
【請求項14】
前記複数のステップは、必要量の液体が前記皮膚に塗布されるまで繰り返されることを含む、請求項13に記載の方法。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate


【公表番号】特表2009−529946(P2009−529946A)
【公表日】平成21年8月27日(2009.8.27)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−558966(P2008−558966)
【出願日】平成19年3月9日(2007.3.9)
【国際出願番号】PCT/IB2007/050794
【国際公開番号】WO2007/105161
【国際公開日】平成19年9月20日(2007.9.20)
【出願人】(508277298)
【Fターム(参考)】