説明

壁つなぎ装置

【課題】 マストへの取り付けを効率よく、かつ安全にできる装置を提供する。
【解決手段】 マスト80を躯体に支持する壁つなぎ装置1であって、前記マスト80を囲むように設けられる枠部材41と、該枠部材41を前記躯体に支持するステー部材76とを備える。前記枠部材41は、少なくとも1箇所がピン結合57、61、62されるとともに、ピン結合部57、61、62以外の部分の1箇所に、結合分離可能な連結部59が設けられ、該連結部59を介して前記枠部材41の内側に前記マスト80が挿入可能に構成されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、壁つなぎ装置に関し、特に、タワークレーン等の建設機械を支持するマストを建築物の躯体に支持する壁つなぎ装置に関する。
【背景技術】
【0002】
壁つなぎ装置の一例が特許文献1に記載されている。この壁つなぎ装置は、タワークレーン等の建設機械を支持する角柱状のマストを支持するものであって、マストの対向する2つの側面に対応して設けられる一対のインナー部材と、両インナー部材の外側にマストを囲むように設けられる、左枠部材と右枠部材とからなる四角形枠状の枠部材と、枠部材の外側に枠部材を囲むように設けられる、左踊場部材と右踊場部材とからなる踊場部材と、枠部材を建築物の躯体に支持する複数のステー部材とを備えている。
【0003】
このような構成の壁つなぎ装置は、地上において、一方のインナー部材の外側に左枠部材を取り付け、左枠部材に左踊場部材を取り付け、他方のインナー部材の外側に右枠部材を取り付け、右枠部材に右踊場部材を取り付ける。
【0004】
そして、タワークレーンを操作して、一方のインナー部材、左枠部材、及び左踊場部材を吊り上げ、それらをマストの所定の位置に位置決めするとともに、一方のインナー部材の荷重受け部材をマストの横材の上部に係止させることにより、一方のインナー部材、左枠部材、および左踊場部材をその位置に固定する。
【0005】
そして、タワークレーンを操作して、他方のインナー部材、右枠部材、及び右踊場部材を吊り上げ、それらをマストの所定の位置に位置決めするとともに、他方のインナー部材の荷重受け部材をマストの横材の上部に係止させることにより、他方のインナー部材、右枠部材、および右踊場部材をその位置に固定する。
【0006】
そして、左枠部材と右枠部材の一端間、及び他端間にそれぞれ連結ピンを挿通させることにより、左枠部材と右枠部材の一端間、及び他端間を連結して、四角形枠状に形成し、枠部材の左枠部材及び右枠部材と建築物の躯体との間に複数のステー部材を架け渡し、各ステー部材の両端を左枠部材、右枠部材、及び躯体側に固定ピンを介して連結することにより、枠部材を複数のステー部材を介して躯体側に支持する。
【0007】
このようにして、壁つなぎ装置をマストの所定の高さに取り付けることができ、その位置において、壁つなぎ装置を介してマストを躯体側に支持することができる。一方、壁つなぎ装置をマストから取り外す場合には、上記の手順を逆に辿ることになる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】特開2001−122587号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
ところで、上記のような構成の壁つなぎ装置にあっては、タワークレーンにより、一方のインナー部材、左枠部材、及び左踊場部材を一体として吊り上げて、マストの所定の位置に位置決めし、その位置に荷重受け部材によって固定する作業、他方のインナー部材、左枠部材、及び右踊場部材を一体として吊り上げて、マストの所定の位置に位置決めし、その位置に荷重受け部材によって固定する作業が必要になるとともに、その位置において、左枠部材と右枠部材とを連結ピンを介して連結する作業、左枠部材と右枠部材とを連結した後に、左枠部材及び右枠部材を躯体側にステー部材を介して支持する作業が必要になる。このため、壁つなぎ装置のマストへの取り付けに非常に手間がかかり、かつ、危険を伴う作業であった。また、壁つなぎ装置をマストから取り外す場合にも、非常に手間がかかり、かつ、危険を伴う作業であった。
【0010】
本発明は、上記のような従来の問題に鑑みなされたものであって、マストへの取り付けを容易に、効率よく、安全に行うことができる、壁つなぎ装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
上記のような課題を解決するために、本発明は、以下のような手段を採用している。
すなわち、本発明は、マストを躯体に支持する壁つなぎ装置であって、前記マストを囲むように設けられる枠部材と、該枠部材を前記躯体に支持するステー部材とを備え、前記枠部材は、少なくとも1箇所がピン結合されるとともに、ピン結合部以外の部分の1箇所に、結合分離可能な連結部が設けられ、該連結部を介して前記枠部材の内側に前記マストが挿入可能に構成されていることを特徴とする。
【0012】
本発明の壁つなぎ装置によれば、枠部材の連結部を分離させた状態とすることにより、連結部を介して枠部材の内側にマストを挿入させることができ、この状態で、連結部を結合することにより、枠部材をマストを囲むように配置することができる。
そして、タワークレーン等の操作によって枠部材を吊り上げ、枠部材をマストに沿って上昇させて所定の位置に位置決めし、その位置において、枠部材をステー部材によって躯体側に支持することにより、マストの所定の高さに壁つなぎ装置を取り付けることができ、壁つなぎ装置を介してマストを躯体に支持することができる。
従って、高所での作業は、枠部材を躯体側にステー部材で支持する作業だけで済むので、壁つなぎ装置のマストへの取り付け、取り外しを容易に、効率良く、かつ、安全に行うことができる。
【0013】
また、本発明において、前記ピン結合部の前記マストを隔てた反対側の前記枠部材の部分に前記連結部が設けられていることとしてもよい。
【0014】
本発明の壁つなぎ装置によれば、連結部を分離した状態として、ピン結合部を中心として、ピン結合部の両側の枠部材の部分を外方に回動させることにより連結部を開くことができ、この開いた状態の連結部を介して枠部材の内側にマストを挿入することができる。そして、枠部材の内側にマストを挿入した後に、ピン結合部を中心として、その両側の枠部材の部分を内方に回動させることにより連結部を閉じることができ、この閉じた状態の連結部を結合することにより枠部材をマストを囲むように配置することができる。
【0015】
さらに、本発明において、前記枠部材には、3つのピン結合部が間隔をおいて設けられ、中央のピン結合部の前記マストを隔てた反対側の前記枠部材の部分に前記連結部が設けられていることとしてもよい。
【0016】
本発明の壁つなぎ装置によれば、連結部分離した状態とすることにより、中央部のピン結合部の両側の枠部材の部分を外方に回動させることができるとともに、両側のピン結合部の外側の枠部材の部分を更に外方に回動させることができ、連結部を介して枠部材の内側にマストを容易に挿入することができる。
【0017】
さらに、本発明において、前記枠部材の内側にはインナー部材が設けられ、該インナー部材に前記枠部材が取り付けられるとともに、該インナー部材には、該インナー部材を前記マストの横材に係止させる荷重受け部材が設けられていることとしてもよい。
【0018】
本発明の壁つなぎ装置によれば、マストを囲むように枠部材を配置することにより、枠部材の内側に設けられたインナー部材がマストに沿うように配置される。さらに、インナー部材に設けられた荷重受け部材をマストの横材に係止されることにより、インナー部材を介して枠部材をマストに取り付けることができる。
【発明の効果】
【0019】
以上、説明したように、本発明の壁つなぎ装置によれば、地上において、マストの下端に枠部材をマストを囲むように配置し、この状態でタワークレーン等によって枠部材をマストに沿って上昇させて所定の高さに位置決めし、その位置において、枠部材をステー部材によって躯体側に支持することにより、壁つなぎ装置をマストの所定の高さに取り付けることができ、マストを壁つなぎ装置を介して躯体に支持することができる。従って、高所での作業を削減することができるので、マストへの壁つなぎ装置の取り付け、取り外しの作業を容易に、効率良く、かつ安全に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【図1】本発明による壁つなぎ装置の一実施の形態を示した平面図である。
【図2】図1の正面図である。
【図3】図1の右側面図である。
【図4】ガイドローラの拡大図である。
【図5】ガイドローラの取り付け状態を示した説明図である。
【図6】縦材の断面図である。
【図7】インナー部材の平面図である。
【図8】図7の正面から見た説明図であって、縦材と横つなぎ材との関係を示した説明図である。
【図9】図7の右側面から見た説明図であって、縦材と横材との関係を示した説明図である。
【図10】枠部材の平面図である。
【図11】図10の正面図である。
【図12】図10の右側面図である。
【図13】踊場部材の平面図である。
【図14】図13の正面図である。
【図15】壁つなぎ装置のマストへの取付手順を示した説明図である。
【図16】壁つなぎ装置をタワークレーンのフックに吊治具を介して吊り下げた状態を示した説明図である。
【図17】壁つなぎ装置の上端部のガイドローラとマストの主材との関係を示した説明図である。
【図18】壁つなぎ装置の下端部のガイドローラとマストの主材との関係を示した説明図である。
【図19】壁つなぎ装置をマストに取り付けた状態を示した説明図である。
【図20】他の実施の形態の壁つなぎ装置をマストに取り付けた状態を示した説明図である。
【図21】他の実施の形態の壁つなぎ装置を示した平面図である。
【図22】壁つなぎ装置の代表的なパターンを示した説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
以下、図面を参照しながら本発明の実施の形態について説明する。
図1〜図14には、本発明による壁つなぎ装置の一実施の形態が示されている。本実施の形態の壁つなぎ装置1は、タワークレーン等の建設機械のマストを建築物の躯体に支持するのに有効なものである。
【0022】
マスト80は、図16に示すように、例えば、鉛直に設けられる4本の主材82、隣接する主材82、82間に水平に設けられる複数本の横材83、主材82と横材83との間等に斜めに設けられる複数本の斜材84等から構成されるマストブロック81を、上下方向に複数連結することによって所定の高さの角柱状に形成したものであって、このマスト80の上部にタワークレーン等の建設機械(本実施の形態ではタワークレーン85)が取り付けられる。なお、図16においては、タワークレーン85の本体は省略している。
【0023】
本実施の形態の壁つなぎ装置1は、図1に示すように、角柱状のマスト80を水平方向の両側から挟むように、マスト80の対向する両側面に対応して設けられる一対のインナー部材2、3と、各インナー部材2、3をマスト80に固定する荷重受け部材30と、両インナー部材2、3の外側にマスト80を囲むように設けられる枠部材41と、枠部材41の外側に枠部材41を囲むように設けられる踊場部材65と、枠部材41を建築物の躯体に固定する複数のステー部材76とを備えている。
【0024】
各インナー部材2、3は、図1〜図3、図7〜図9に示すように、マスト80の各側面の両端の2本の主材82、82の外面側に、各主材82の長手方向に沿うように鉛直に設けられる一対の縦材4、4と、両縦材4、4間に水平に設けられる複数の横材18と、複数の横材18間に鉛直に設けられる補強部材20とから構成されている。
なお、本実施の形態においては、両縦材4、4の上端部間、下端部間、及び中央部間に3本の横材18が水平に設けられ、これらの横材18間に1本の補強部材20が鉛直に設けられている。
【0025】
各縦材4は、図1、図5〜図6に示すように、L形板状の所定長さの外材5と、外材5の内面側に所定の間隔をおいて平行に設けられる、外材5と同一長さ、かつ外材5よりも小辺のL形板状の内材9と、外材5と内材9との間に長手方向に沿って所定の間隔ごとに一体に設けられる板状の複数の補強材11と、外材5と内材9との間の幅方向の両端開口を閉塞するように、外材5と内材9との間の幅方向の両端開口部に全長に亘って一体に設けられる帯板状のガイドローラ取付板12と、内材9の各辺の内面10側に一体に設けられる帯板状の補強材13とから構成されている。
【0026】
各インナー部材2、3は、各インナー部材2、3をマスト80の各側面に対応して設けたときに、両縦材4、4の各内材9の内面10とマスト80の各側面の各主材82の外面との間に所定の間隔が形成されるように、両縦材4、4の両内材9、9の内面10、10間の寸法が設定されている。
【0027】
各縦材4の外材5の一辺側の縁部には、図9に示すように、外材5の長手方向に沿って所定のピッチで複数箇所にボルト挿通用孔6が設けられ、この外材5のボルト挿通用孔6と同一ピッチ又は1.5倍のピッチで後述する枠部材41に複数のボルト挿通用孔60が設けられている。
【0028】
補強部材20は、L形板状をなすものであって、図9に示すように、一辺側の縁部には、補強部材20の長手方向に沿って所定のピッチで複数箇所にボルト挿通用孔21が設けられている。
【0029】
図3に示すように、各縦材4の外材5のボルト挿通用孔6及び補強部材20のボルト挿通用孔21と、枠部材41のボルト挿通用孔60とを合致させ、それらのボルト挿通用孔6〜60、21〜60間にボルトを挿通させてナットで締め付けることにより、各インナー部材2、3の外側に枠部材41が取り付けられる。
【0030】
図3〜図5、図17〜図18に示すように、各縦材4の各ガイドローラ取付板12の上下端部には、それぞれガイドローラ15が取り付けられている。各ガイドローラ15は、ローラ16の回転軸が水平方向を向き、かつ、ローラ16の周面17が各縦材4の各内材9の内面10よりも内方に所定寸法突出するように、各ガイドローラ取付板12の上下端部に取り付けられている。各ガイドローラ15は、各インナー部材2、3をマスト80の各側面に設けたときに、ローラ16の周面17がマスト80の各側面の各主材82の外面に転動可能に接触するように構成されている。
【0031】
横材18は、図3、図7〜図9に示すように、長手方向の両端が補強板によって閉塞された角パイプ状をなすものであって、両端の補強板の中央部に外方に突出するように取付板が19一体に設けられ、この両端の取付板19、19を介して両縦材4、4間に水平に取り付けられている。
【0032】
上端の横材18の上部には、図3、図7〜図9に示すように、荷重受け取付部25が一体に設けられ、この荷重受け取付部25に後述する荷重受け部材30が着脱可能に取り付けられている。荷重受け取付部25は、横材18の上部中央部に、横材18の長手方向に延びるように一体に設けられる帯板状の取付板26と、取付板26の両面と横材18の上面との間に、取付板26の長手方向に沿って所定の間隔ごとに一体に設けられる板状の複数の補強板28とから構成されている。
【0033】
取付板26には、長手方向に沿って所定のピッチで複数箇所にボルト挿通用孔27が設けられ、何れかのボルト挿通用孔27と後述する荷重受け部材30の取付板32のボルト挿通用孔33とを合致させ、それらのボルト挿通用孔27、33間にボルトを挿通させてナットで締め付けることにより、荷重受け部材30が横材18の上部に取り付けられる。
【0034】
荷重受け部材30は、図3、図7〜図9に示すように、横材18の上部にボルト、ナットによって固定される案内部31と、案内部31によってマスト80の方向にスライド可能に案内される荷重受け部35と、荷重受け部35を案内部31に固定する固定ピン40とから構成されている。
【0035】
案内部31は、角筒状をなすものであって、下面側にL形板状の取付板32が一体に設けられ、この取付板32には、荷重受け取付け部25の取付板26のボルト挿通用孔27と同一ピッチで2つのボルト挿通用孔33が設けられ、この案内部31の取付板32のボルト挿通用孔33と荷重受け取付部25の取付板26の何れかのボルト挿通用孔27とを合致させ、それらのボルト挿通用孔33、27間にボルトを挿通させてナットで締め付けることにより、横材18の上部の所望の位置に案内部31を取り付けることができる。
【0036】
案内部31には、案内部31を水平方向に貫通するピン挿通用孔34が1箇所に設けられ、このピン挿通用孔34と後述する荷重受け部35のピン挿通用孔37、38とを合致させて、それらのピン挿通用孔34〜37、34〜38間に固定ピン40を挿通させることにより、案内部31に荷重受け部50を固定することができる。
【0037】
荷重受け部35は、両端が補強板39によって閉塞された角パイプ状をなすものであって、長手方向の先端部及び後端部に荷重受け部35を水平方向に貫通するピン挿通用孔37、38が設けられるとともに、長手方向の先端部に荷重受け部35を鉛直方向に貫通するピン挿通用孔36が設けられている。
【0038】
荷重受け部35をマスト80の方向にスライドさせ、荷重受け部35の長手方向の後端部のピン挿通用孔38と案内部31のピン挿通用孔34とを合致させ、それらのピン挿通用孔38、34間に固定ピン40を挿通させるとともに、荷重受け部35の長手方向の先端部のピン挿通用孔36に固定ピン40を挿通させて、マスト80の横材83の奥側の面に係止させることにより、荷重受け部35をマスト80の横材83の上部に係止させた状態に固定することができる。また、荷重受け部35をマスト80から離間する方向にスライドさせ、荷重受け部35の長手方向の先端部のピン挿通用孔37と案内部31のピン挿通用孔34とを合致させ、それらのピン挿通用孔37、34間に固定ピン40を挿通させることにより、荷重受け部35をマスト80の横材83から離間させた状態に固定することができる。
【0039】
なお、本実施の形態においては、1つの荷重受け部材30を横材18の上部に取り付けているが、マスト80の形状に応じて、2つ以上の荷重受け部材30を横材18の上部に取り付けてもよい。
【0040】
本実施の形態においては、図1、図19に示すように、一対のインナー部材2、3をマスト80の両側面に対応するように設けているが、タワークレーン85による揚重荷重が90tを超える場合には、図8、図20に示すように、必要に応じて、両インナー部材2、3の縦材4、4の上端部間、下端部間、及び中央部間にそれぞれ横つなぎ材22を水平に一体に設ける。
【0041】
横つなぎ材22は、図8に示すように、両端が閉塞されたた角パイプ状をなすものであって、長手方向の両端に取付板23、23が突出した状態で一体に設けられ、各取付板23にボルト挿通用孔24が上下方向に所定のピッチで複数箇所に設けられている。
【0042】
横つなぎ材22は、両インナー部材2、3の縦材4、4間に配置し、各インナー部材2、3の各縦材4の各外材5の縁部に設けたフランジ7のボルト挿通用孔8と横つなぎ材22の各取付板23のボルト挿通用孔24とを合致させ、それらのボルト挿通用孔8、24間にボルトを挿通させてナットで締め付けることにより、両インナー部材2、3の両縦材4、4間に水平に取付けられる。
【0043】
枠部材41は、図1〜図3、図10〜図12に示すように、平面視四角形枠状をなすものであって、両インナー部材2、3の外側に、両インナー部材2、3を囲むようにボルト、ナットによって取り付けられている。
【0044】
枠部材41は、図1中の下側の辺部の中央部、左側の辺部の中央部よりもやや上方の部分、右側の辺部の中央部よりもやや上方の部分にそれぞれピン結合部(第1ピン結合部57、第2ピン結合部61、及び第3ピン結合部62)が設けられるとともに、上側の辺部の中央部に連結部59が設けられている。
【0045】
枠部材41は、第1ピン結合部57及び連結部59を中心として、左右対称の平面視コ形状の左枠部材42と右枠部材43の2つの部材に分割され、第1ピン結合部57を中心として、左枠部材42及び右枠部材43が図1の矢印A、B方向に回動可能に構成されている。
【0046】
左枠部材42及び右枠部材43は、第2ピン結合部61及び第3ピン結合部63を中心として、平面視L形状の固定側部材44と可動側部材50の2つの部材に更に分割され、第2ピン結合部61及び第3ピン62結合部を中心として、各可動側部材50が図1の矢印C、D方向に回動可能に構成されている。
【0047】
左枠部材42及び右枠部材43は、複数本のH形鋼を溶接によって接合することによって平面視コ形状に形成したものであって、左枠部材42が一方のインナー部材2の外側に取り付けられ、右枠部材43が他方のインナー部材3の外側に取り付けられている。
【0048】
第1ピン結合部57は、左枠部材42の固定側部材44の一端に突出した状態で一体に設けられる略三角形板状の連結板56と、右枠部材43の固定側部材44の一端に突出した状態で一体に設けられる略三角形板状の連結板56と、両連結板56、56の中心部に設けられたピン挿通用孔56a、56a間を挿通する連結ピン63とから構成されている。
【0049】
第2ピン結合部61は、ヒンジであって、左枠部材42の固定側部材44の外側のフランジ47の外面と、可動側部材50の外側のフランジ53の外面との間に設けられ、固定側部材44に対して可動側部材50を図1の矢印C方向に回動可能に構成している。
【0050】
第3ピン結合部62は、第2ピン結合部61と同様にヒンジであって、右枠部材43の固定側部材44の外側のフランジ47の外面と、可動側部材50の外側のフランジ53の外面との間に設けられ、固定側部材44に対して可動側部材50を図1の矢印D方向に回動可能に構成している。
【0051】
なお、第2ピン結合部61及び第3ピン結合部62を、第1ピン結合部57と同様に、連結板と、連結板のピン挿通用孔間を挿通する連結ピンとによって構成してもよい。
【0052】
連結部59は、左枠部材42の可動側部材50の一端に突出した状態で一体に設けられる略三角形板状の連結板58と、右枠部材43の可動側部材50の一端に突出した状態で一体に設けられる略三角形板状の連結板58と、両連結板58、58の中心部に設けられたピン挿通用孔58a、58a間を挿通する連結ピン63とから構成されている。
【0053】
連結部59の両連結板58、58のピン挿通用孔58a、58a間に連結ピン63を挿通させることにより、左枠部材42の可動側部材50と右枠部材43の可動側部材50とが結合され、枠部材41が四角形枠状に固定されることになる。なお、連結ピン63の代わりにボルトナットを用い、両連結板58、59を連結してもよい。
【0054】
各固定側部材44の一端側及び他端側の内面側のフランジ48には、図12に示すように、上下方向に所定のピッチ(各インナー部材2、3の縦材4の外材5のボルト挿通用孔6、及び補強部材20のボルト挿通用孔21と同一ピッチ)でそれぞれ複数箇所にボルト挿通用孔60が設けられている。各固定側部材44のボルト挿通用孔60を各インナー部材2、3の外材5の何れかのボルト挿通用孔6、及び補強部材20の何れかのボルト挿通用孔21に合致させて、それらのボルト挿通用孔60〜6、21〜6間にボルトを挿通させてナットで締め付けることにより、各固定側部材44が各インナー部材2、3の外側に取り付けられる。
【0055】
各固定側部材44の他端側には、図1、図3、図10、及び図12に示すように、各固定側部材44の長手方向と直交するように四角形板状のフランジ45が一体に設けられ、このフランジ45には複数のボルト挿通用孔46が設けられ、このフランジ45のボルト挿通用孔46と後述する各可動側部材50の他端側のフランジ51のボルト挿通用孔52との間にボルトを挿通させてナットで締め付けることにより、各固定側部材44の他端と各可動側部材50の他端とが両フランジ45、51を介して一体に連結される。
【0056】
各固定側枠材44のコーナー部の上下面には、図1〜図3、図10〜図12に示すように、それぞれ三角形板状のステー取付板74が一体に設けられ、このステー取付板74には、ステーピン77を挿通させるためのピン挿通用孔75が2箇所に設けられている。
【0057】
各可動側部材50の内面側のフランジ54には、図12に示すように、上下方向に所定のピッチ(各インナー部材2、3の縦材4の外材5のボルト挿通用孔6、及び補強部材20のボルト挿通用孔21と同一ピッチ)で複数箇所にボルト挿通用孔60が設けられている。各可動側部材50のボルト挿通用孔60を各インナー部材2、3の外材5の何れかのボルト挿通用孔6に合致させて、それらのボルト挿通用孔60〜6、21〜6間にボルトを挿通させてナットで締め付けることにより、各可動側部材50が各インナー部材2、3の外側に取り付けられる。
【0058】
各可動側部材50の他端側には、図1、図3、図10、及び図12に示すように、各可動側部材50の長手方向と直交するように四角形板状のフランジ51が一体に設けられ、このフランジ51には複数のボルト挿通用孔52が設けられ、このフランジ51のボルト挿通用孔52と各固定側部材44の他端側のフランジ45のボルト挿通用孔46との間にボルトを挿通させてナットで締め付けることにより、各可動側部材50の他端と各固定側部材44の他端とが両フランジ51、45を介して一体に連結される。
【0059】
各可動側枠材50のコーナー部の上下面には、図1〜図3、図10〜図12に示すように、それぞれ三角形板状のステー取付板74が一体に設けられ、このステー取付板74には、ステーピン77を挿通させるためのピン挿通用孔75が2箇所に設けられている。
【0060】
図1及び図10に示すように、各固定側部材44のリブ49の上面側の2箇所、及び各可動側部材50のリブ55の上面側の2箇所には、それぞれ筒状の吊柱支持部64が一体に設けられ、この吊柱支持部64に吊柱73を介して後述する踊場部材65が吊設される。
【0061】
踊場部材65は、図1〜図3、図13〜図14に示すように、左右対称の平面視コ形状の左踊場部材66と右踊場部材67とを組み合わせて四角形枠状に形成したものであって、左踊場部材67が吊柱73を介して左枠部材42に吊設され、右踊場部材67が吊柱73を介して右枠部材43に吊設されている。
【0062】
左踊場部材66及び右踊場部材67は、図13に示すように、平面視L形状の固定側部材68と可動側部材69とをヒンジ(図示せず)を介して相対的に回動可能に連結したものであって、左踊場部材66の固定側部材68と右踊場部材67の固定側部材68の一端同士がヒンジを介して相対的に回動自在に連結されている。
【0063】
左踊場部材66及び右踊場部材67の固定側部材68及び可動側部材69は、図13及び図14に示すように、平面視コ形状の所定幅、長さの底板70と、底板70の内外縁部に全長に亘って垂直に立設される手摺71と、底板70の内縁部に全長に亘って所定の間隔ごとに複数箇所に設けられる筒状の吊柱支持部72とから構成されている。
【0064】
左踊場部材66及び右踊場部材67は、左枠部材42の各吊柱支持部63と左踊場部材66の各吊柱支持部72との間にそれぞれ吊柱73を取り付け、右枠部材43の各吊柱支持部63と右踊場部材67の各吊柱支持部72との間にそれぞれ吊柱73を取り付けることにより、左枠部材42及び右枠部材43に取り付けられる。
【0065】
左踊場部材66及び右踊場部材67は、左枠部材42及び右枠部材43に追従して回動可能に構成されるとともに、左枠部材42及び右枠部材43の可動側部材50に追従して、左踊場部材66及び右踊場部材67の可動側部材69が回動可能に構成されている。
【0066】
そして、上記のように構成した本実施の形態の壁つなぎ装置1によりマスト80を躯体に支持するには、まず、地上において、一方のインナー部材2の外側に左枠部材42をボルト、ナットを介して取り付け、左枠部材42に吊柱73を介して左踊場部材66を取り付け、他方のインナー部材3の外側に右枠部材43をボルト、ナットを介して取り付け、右枠部材43に吊柱73を介して右踊場部材67を取り付ける。
【0067】
次に、左枠部材42の固定側部材44の連結板56と右枠部材43の固定側部材44の連結板56とを重ね合わせ、両連結板56、56のピン挿通用孔56a、56a間に連結ピン63を挿通させることにより、左枠部材42の固定側部材44と右枠部材43の固定側部材44とを相対的に回動可能に連結した第1ピン結合部57を構成する。さらに、左踊場部材66の固定側部材68と右踊場部材67の固定側部材68とをヒンジ(図示せず)を介して相対的に回動可能に連結する。
【0068】
次に、タワークレーン85のフック86に吊治具87を取り付け、この吊治具87に壁つなぎ装置1を吊り下げ、タワークレーン85を操作することにより、壁つなぎ装置1をマスト80の下端の側方に移動させせる(図16参照)。なお、図16では、壁つなぎ装置1をマストの下端に配置し、マストの下端にセットした後、マストに沿って上昇させている途中の過程を示している。
【0069】
ここで、吊治具87は、図16に示すように、平面視門形状に形成することにより、タワークレーン85による吊治具87の吊点と、吊治具87による壁つなぎ装置1の吊点とを水平方向に所定の距離偏心させたものであって、この吊治具87を用いることにより、両吊点が偏心した状態で壁つなぎ装置1をマスト80に沿って上昇、下降させることができる。
【0070】
壁つなぎ装置1をマスト80の下端の側方に配置した際に、図15(a)に示すように、枠部材41の左枠部材42と右枠部材43とを、第1ピン結合部57を中心として、図中矢印A、B方向に回動させてやや開いた状態とすることにより、一方のインナー部材2と他方のインナー部材3とをやや開いた状態とするとともに、第2ピン結合部61を中心として、左枠部材42の固定側部材44に対して可動側部材50を図中矢印C方向に回動させて開いた状態とし、さらに、第3ピン結合部62を中心として、右枠部材43の固定側部材44に対して可動側部材50を図中矢印D方向に回動させて開いた状態としておき、マスト80の側方から両インナー部材2、3間にマスト80を挿入可能な状態としておく。
【0071】
そして、タワークレーン85を操作することにより、図15(b)、(c)に示すように、壁つなぎ装置1の両インナー部材2、3間にマスト80を側方から挿入し、マスト80の対向する2つの側面に各インナー部材2、3を対応させ、この状態で、左枠部材42及び右枠部材43を第1ピン結合部57を中心として閉じる方向に相対的に回動させるとともに、第2ピン結合部61を中心として左枠部材42の固定側部材44に対して可動側部材50を閉じる方向に相対的に回動させ、第3ピン結合部62を中心として右枠部材43の固定側部材44に対して可動側部材50を閉じる方向に相対的に回動させ、各インナー部材2、3の両縦材4、4、をマスト80の各側面の両主材82の外面に対応させ、各インナー部材2、3のガイドローラ15をマスト80の各側面の各主材82の外面に接触させる。
【0072】
そして、図15(d)に示すように、左枠部材42の連結板58と右枠部材43の連結板48とを重ね合わせ、両連結板58、58のピン挿通用孔58a、58a間に連結ピン63を挿通させることにより、左枠部材42と右枠部材43の他端間を連結して連結部59を構成し、枠部材41を四角形枠状に固定する。さらに、左枠部材42及び右枠部材43の固定側部材44のフランジ45と可動側部材50のフランジ51とをボルト、ナットを介して固定する。この場合、枠部材41と同様に、踊場部材65の左踊場部材66と右踊場部材67とを閉じた状態に固定する。
【0073】
そして、図16、図19に示すように、タワークレーン85を操作することにより、壁つなぎ装置1をマスト80に沿って上昇させて所定の高さに位置決めし、その位置において、各荷重受け部材30の荷重受け部35をマスト80の方向にスライドさせて、荷重受け部35をマスト80の横材18の上面に係止させ、荷重受け部35の後端部のピン挿通用孔38と案内部31のピン挿通用孔34との間に固定ピン40を挿通させ、荷重受け部35の先端部のピン挿通用孔36内に固定ピン40を挿通させ、マスト80の横材83の奥側の面に係止させる。
【0074】
そして、図1に示すように、壁つなぎ装置1の左枠部材42のステー取付板74及び右枠部材43のステー取付板74と躯体との間にステー部材76を架け渡し、ステー部材76の一端と左枠部材42のステー取付板74のピン挿通用孔75との間にステーピン77を挿通させ、ステー部材76の他端を躯体側にステーピン(図示せず)を介して固定することにより、ステー部材76を介して壁つなぎ装置1を躯体に支持する。
なお、図1においては、右枠部材43のステー取付板74と躯体との間のみにステー部材を取り付けている。
【0075】
このようにして、マスト80の所定の高さの位置を壁つなぎ装置1を介して躯体側に支持することができる。なお、壁つなぎ装置1をマスト80から取り外す場合には、前述した手順を逆に辿ればよいことになる。
【0076】
上記のように構成した本実施の形態の壁つなぎ装置1にあっては、地上において、一方のインナー部材2をマスト80の対向する2つの側面の一方の側面に対応するように配置し、他方のインナー部材3を他方の側面に対向するように配置することができるとともに、両インナー部材2、3の外側にマスト80を囲むように左枠部材42と右枠部材43とからなる枠部材41を配置することができ、さらに、枠部材41を囲むように左踊場部材66と右踊場部材67とからなる踊場部材65を配置することができる。
【0077】
そして、この状態で、タワークレーン85の操作により、壁つなぎ装置1をマスト80に沿って上昇させることによりマスト80の所定の高さに位置決めでき、その位置において、荷重受け部材30の荷重受け部35をマスト80の横材84の上部に係止させ、ステー部材76を壁つなぎ装置1の枠部材41と躯体との間に架け渡すことにより、その位置に壁つなぎ装置1を取り付けることができ、壁つなぎ装置1を介してマスト80を躯体側に支持することができる。
【0078】
従って、従来のように、タワークレーンの操作により、マストの所定の高さまで壁つなぎ装置の左枠部材と一方のインナー部材とを一緒に吊り上げ、右枠部材と他方のインナー部材とを一緒に吊り上げ、その位置において、左枠部材と右枠部材とを連結する作業、左枠部材及び右枠部材を荷重受け部材によってマストの横材に係止させる作業、左枠部材及び右枠部材と躯体との間にステー部材を架け渡す作業等の複数の作業を行う必要がなくなり、壁つなぎ装置1のマスト80への取付作業を容易に、効率よく、かつ、安全に行うことができる。さらに、壁つなぎ装置1をマスト80から取り外す場合にも、作業を容易に、効率良く、かつ、安全に行うことができる。
【0079】
なお、前記の説明においては、角柱状のマスト80を対象としたが、円柱状のマスト等の他の形状のマストを対象としてもよいものであり、その場合にも同様の作用効果を奏する。円柱状のマスト80を対象とする場合には、図21に示すように、一方のインナー部材2及び他方のインナー部材3を円弧状に形成し、両インナー部材2、3の外側に円弧状の左枠部材42と右枠部材43とからなる枠部材41を設け、左枠部材42及び右枠部材43を円弧状の固定側部材44と可動側部材50とによって構成すればよい。なお、踊場部材65は、図示はしないが、枠部材41の左枠部材42と右枠部材43の形状に合わせて、左踊場部材及び右踊場部材を円弧状に形成すればよい。
【0080】
また、前記の説明においては、各インナー部材2、3の各縦材4にガイドローラ15を取り付け、ガイドローラ15をマスト80の主材82の外面に接触させたが、各縦材4の各内材9の内面10を直接にマスト80の主材82の外面に接触させてもよいし、各内材9の内面にアール状に湾曲させた部材等の滑り支承を介在させ、この滑り支承をマスト80の主材82の外面に接触させるように構成してもよい。
【0081】
さらに、前記の説明においては、左枠部材42及び右枠部材43を、固定側部材44と可動側部材45の2つの部材によって構成したが、左枠部材42及び右枠部材43を3つ以上の部材によって構成してもよい。
【0082】
さらに、前記の説明においては、枠部材41に、第1ピン結合部57、第2ピン結合部61、第3ピン結合部62の3つのピン結合部を設けるとともに、第1ピン結合部57のマスト80を挟んだ反対側の部分に連結部59を設けた構成としたが、図22の(a)〜(h)に示すように構成してもよい。
【0083】
図22の(a)は、枠部材41の左上の角部にピン結合部90−1を設け、右上の角部に連結部59を設けたものである。また、(b)は、枠部材41の左側の辺部の途中及び右側の辺部の途中にピン結合部90−1、90−2をそれぞれ設け、上側の辺部の中央部に連結部59を設けたものである。さらに、(c)は、枠部材41の下側辺部の途中に2つのピン結合部90−1、90−2を設け、左側の辺部及び右側の辺部の途中にピン結合部90−3、90−4をそれぞれ設け、上側の辺部の中央部に連結部59を設けたものである。(d)は、枠部材41の各角部にピン結合部90−1〜90−4をそれぞれ設け、上側の辺部の中央部に連結部90を設けたものである。さらに、(e)は、枠部材41の左側の上下の角部にピン結合部90−1、90−2をそれぞれ設け、右上の角部に連結部59を設けたものである。さらに、(f)は、左上及び右上の角部にそれぞれピン結合部90−1、90−2を設け、上側の辺部の中央部に連結部59を設けたものである。さらに、(g)は、左下及び右下の角部、左側の辺部の途中、右側の辺部の途中にピン結合部90−1〜90−4をそれぞれ設け、上側の辺部の中央部に連結部59を設けたものである。
【0084】
さらに、前記の説明においては、インナー部材2、3及び枠部材41を鋼材で形成した場合について説明したが、それらを他の材料(プレキャストコンクリート等)で形成してもよい。
【0085】
さらに、前記の説明においては、壁つなぎ装置1を枠部材41とインナー部材2、3とによって構成したが、枠部材41のみによって壁つなぎ装置1を構成してもよい。
【符号の説明】
【0086】
1 壁つなぎ装置 2 一方のインナー部材
3 他方のインナー部材 4 縦材
5 外材 6 ボルト挿通用孔
7 フランジ 8 ボルト挿通用孔
9 内材 10 内面
11 補強材 12 ガイドローラ取付板
13 補強材 15 ガイドローラ
16 ローラ 17 周面
18 横材 19 取付板
20 補強部材 21 ボルト挿通用孔
22 横つなぎ材 23 取付板
24 ボルト挿通用孔 25 荷重受け取付部
26 取付板 27 ボルト挿通用孔
28 補強板 30 荷重受け部材
31 案内部 32 取付板
33 ボルト挿通用孔 34 ピン挿通用孔
35 荷重受け部 36 ピン挿通用孔
37 ピン挿通用孔 38 ピン挿通用孔
40 固定ピン 41 枠部材
42 左枠部材 43 右枠部材
44 固定側部材 45 フランジ
46 ボルト挿通用孔 47 フランジ(外面側)
48 フランジ(内面側) 49 リブ
50 可動側部材 51 フランジ
52 ボルト挿通用孔 53 フランジ(外面側)
54 フランジ(内面側) 55 リブ
56 連結板 56a ピン挿通用孔
57 第1ピン結合部 58 連結板
58a ピン挿通用孔 59 連結部
60 ボルト挿通用孔 61 第2ピン結合部(ヒンジ)
62 第3ピン結合部(ヒンジ) 63 連結ピン
64 吊柱支持部 65 踊場部材
66 左踊場部材 67 右踊場部材
68 固定側部材 69 可動側部材
70 底板 71 手摺
72 吊柱支持部 73 吊柱
74 ステー取付板 75 ピン挿通用孔
76 ステー部材 77 ステーピン
80 マスト 81 マストブロック
82 主材 83 横材
84 斜材 85 タワークレーン
86 フック 87 吊治具
90−1〜90−4 ピン結合部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
マストを躯体に支持する壁つなぎ装置であって、
前記マストを囲むように設けられる枠部材と、該枠部材を前記躯体に支持するステー部材とを備え、
前記枠部材は、少なくとも1箇所がピン結合されるとともに、ピン結合部以外の部分の1箇所に、結合分離可能な連結部が設けられ、該連結部を介して前記枠部材の内側に前記マストが挿入可能に構成されていることを特徴とする壁つなぎ装置。
【請求項2】
前記ピン結合部の前記マストを隔てた反対側の前記枠部材の部分に前記連結部が設けられていることを特徴とする請求項1に記載の壁つなぎ装置。
【請求項3】
前記枠部材には、3つのピン結合部が間隔をおいて設けられ、中央のピン結合部の前記マストを隔てた反対側の前記枠部材の部分に前記連結部が設けられていることを特徴とする請求項1に記載の壁つなぎ装置。
【請求項4】
前記枠部材の内側にはインナー部材が設けられ、該インナー部材に前記枠部材が取り付けられるとともに、該インナー部材には、該インナー部材を前記マストの横材に係止させる荷重受け部材が設けられていることを特徴とする請求項1〜3の何れか1項に記載の壁つなぎ装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図21】
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【図22】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【公開番号】特開2011−241083(P2011−241083A)
【公開日】平成23年12月1日(2011.12.1)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−116608(P2010−116608)
【出願日】平成22年5月20日(2010.5.20)
【出願人】(000000549)株式会社大林組 (1,758)
【Fターム(参考)】