説明

多価不飽和脂肪酸を含む食物組成物の貯蔵寿命を延長する方法

栄養基剤を少なくとも1種類の長鎖多価不飽和脂肪酸と混合し;得られた混合物を約50℃より低くない温度で調理し;この食物組成物に少なくとも1種類の、酸化に対して保護された長鎖多価不飽和脂肪酸を添加し;得られた組成物を酸素枯渇環境で密封容器内に包装して食品を得ることにより、(1)動物に対して許容できる美味性、および(2)容器を開放せずに周囲温度で貯蔵した場合に少なくとも約6カ月の貯蔵寿命を示す、食物組成物を製造する方法。

【発明の詳細な説明】
【発明の詳細な説明】
【0001】
関連出願の引照
[0001] 本出願は、米国仮特許出願No. 60/722,780(2005年9月30日出願)に基づく優先権を主張し、その開示内容を本明細書に援用する。
【0002】
発明の背景
発明の分野
[0002] 本発明は、一般に食物組成物の貯蔵寿命を延長する方法、特に1種類以上の長鎖多価不飽和脂肪酸を含有する食物組成物の貯蔵寿命を延長する方法に関する。
【0003】
関連技術の記述
[0003] ある種の長鎖多価不飽和脂肪酸(LCPUFA)は動物の健康にとって決定的な栄養素である。LCPUFAは、動物の食事の一部として含有させると健康に有益であることが次第に知られるようになった。大部分の動物種の体内で、少なくともこれらの栄養素の完全な有益性を引き出すのに十分な量のこれらの必須栄養素を基本的基質から合成することができないので、LCPUFAまたはLCPUFA前駆物質が動物の食事中に存在しなければならない。一般に、LCPUFAは大部分のヒトの食事を含めた多くの動物の食事中に低レベルで存在するが、多くの食物中に全く存在しない。
【0004】
[0004] オメガ-3脂肪酸、たとえばエイコサペンタエン酸(EPA)およびドコサヘキサエン酸(DHA)は特に、動物の栄養において重要なLCPUFAである。それらは、中枢神経系の重要な構造要素として、妊娠動物および新生児にとって決定的な食事構成要素である。そのようなLCPUFAは、特に幼少期に摂取すると認知機能を高めると考えられている。さらに、EPAおよびDHAの両方とも、ヒトの新生児において長骨密度を高め、癌のリスクを低下させ、炎症を軽減し、視力および網膜機能を高めることが認められたと報告されている。両方とも、喘息およびアレルギーへの対抗、ならびに乾癬および関節炎の緩和にも役割をもつ可能性がある。EPAおよびDHA摂取の心血管効果も記載されており、これには冠動脈疾患患者における心拍数変動の改善、長期試験における血中LDL(低密度リポタンパク質)レベルの低下、および冠動脈性心疾患患者における突然心臓死の減少が含まれる。
【0005】
[0005] マリンオイルは、特に高レベルのEPAおよびDHAを含む。高濃度のこれらのオメガ-3脂肪酸が、サケ(salmon)、サバ(mackerel)、メンヘーデン(menhaden)、イワシ(sardine)、カレイ(halibut)、タラ(cod)、マス(trout)、マグロ(tuna)、ウナギ(eel)、ニシン(herring)その他の種を含めた、冷水に生息する油性の魚種にみられる。他のEPAおよびDHA源には、アザラシ(seal)、イルカ(dolphin)、クジラ(whale)、ホッキョクグマ(polar bear)、プランクトン、オキアミ(krill)、藻類、および微生物源から得られる油が含まれる。
【0006】
[0006] LCPUFA、より具体的にはEPAおよびDHAの有益な特性のため、それらを食物組成物に含有させることが望ましい。しかし、これらの脂肪酸は、そのような組成物の加工および貯蔵中に空気、金属、光および/または熱に曝露されると急速な酸化を受ける。LCPUFAが酸化されると、食物組成物の栄養的品質および美味性が低下し、製造コストが高騰する。さらに、LCPUFAの酸化生成物を含有する組成物を摂取すると、動物の健康および免疫状態に有害な作用を及ぼす可能性がある。
【0007】
[0007] 亜麻仁および亜麻仁油は一般的なLCPUFA源であり、酸化に対して他のLCPUFA源より若干安定な傾向をもつ。しかし、亜麻仁および亜麻仁油は直接的なEPAおよびDHA源ではない。亜麻仁および亜麻仁油は前駆物質LCPUFAを含有し、これらが体内で代謝されてEPAおよびDHAを生成しなければならない。
【0008】
[0008] U.S.P. No. 6,063,414には、可溶性繊維分の高い乾燥食物が開示され、これは気体不透過性バッグに包装した場合にライナー付きまたはライナーなし紙バッグと対比して高い美味性をもつ。この食物は亜麻仁粉を含有し、”酸化されやすい不飽和脂肪酸が大部分のペットフードより数倍高い”と述べられている。たとえば窒素フラッシングして酸素を2%未満に減少させることにより、および/または酸素封鎖剤の添加によりバッグ内部の雰囲気を改変した場合のこの食物の水分活性の試験も報告されているが、美味性の報告はない。
【0009】
[0009] Lytle et al. (1992) Nutrition and Cancer 17(2), 187-194には、16%の魚油を含有する粉末またはペレットの形のげっ歯類飼料配合物の定温(<40℃)製造が示されている。これらの配合物は、窒素でフラッシしたバッグ内に包装され、ヒートシールされたと報告されている。風乾ペレット、真空乾燥ペレット、乾燥粉末飼料、周囲温度で空気に4日間曝露したペレット、および-20℃で45日間貯蔵したペレットの脂肪酸分析は、全脂肪酸組成に統計的な差を示さなかった。
【0010】
[0010] 短期試験で得た分析データは必ずしも、1種類以上のLCPUFAを含む食物組成物の長期貯蔵寿命の指標にはならない。したがって、LCPUFAを含有する食物組成物、特にEPAおよび/またはDHAを含有する食物組成物を安定化し、これにより少なくとも約6カ月の目標貯蔵寿命を達成できる方法がなお求められている。
【0011】
発明の概要
[0011] 本発明は、食品の製造方法であって、
(a)栄養基剤(nutritive base)を、ゼロないし第1量の少なくとも1種類のLCPUFAと混合し;
(b)得られた混合物を約50℃より低くない温度で調理して食物組成物を調製し;
(c)この食物組成物に、ゼロないし第2量の少なくとも1種類の、酸化に対して保護されたLCPUFAを添加し;
(d)得られた組成物を酸素枯渇環境で密封容器内に包装して食品を得る
ことを含み、その際、工程(a)および(c)に特定した第1量および第2量のLCPUFAは、両方ではなくいずれかがゼロであってもよく、合計で生物学的有効量のLCPUFAを供給する方法を提供する;その際、包装された組成物はその組成物を摂取するために供給された動物に対して許容できる美味性を示し;その際、容器を開放せずに周囲温度で貯蔵した場合に食品が少なくとも約6カ月の貯蔵寿命を示し、貯蔵寿命が少なくとも、容器から取り出した際に(i)生物学的有効量の少なくとも1種類のLCPUFAが実質的に保持されていること、および(ii)組成物の美味性が実質的に保持されていることにより決定される。
【0012】
[0012] 本発明はさらに、上記方法により製造される食品を提供する。本発明は、容器内の酸素枯渇環境に栄養基剤および生物学的有効量の少なくとも1種類のLCPUFAを含む組成物を収容した密封容器を含む乾燥食品であって、この組成物がその組成物を摂取するために供給された動物に対して許容できる美味性を示し;その際、容器を開放せずに周囲温度で貯蔵した場合に食品が少なくとも約6カ月の貯蔵寿命を示し、この貯蔵寿命が少なくとも、容器から取り出した際に(i)生物学的有効量の少なくとも1種類のLCPUFAが実質的に保持されていること、および(ii)組成物の美味性が実質的に保持されていることにより決定される、乾燥食品をも提供する。
【0013】
[0013] 本発明の他の目的、特徴および利点は当業者に自明であろう。本発明の他の適用領域も以下に示す詳細な記述から明らかになるであろう。
発明の詳細な記述
[0014] 用語”長鎖多価不飽和脂肪酸”または”LCPUFA”は、一般にトリグリセリドの一部として存在する脂肪酸であって、少なくとも炭素原子18個、最も一般的には18〜22個の炭素鎖長をもち、かつ炭素鎖中に最低2つのオレフィン性二重結合をもつ脂肪酸を意味する。
【0014】
[0015] LCPUFAには、オメガ-6脂肪酸およびオメガ-3脂肪酸が含まれる。オメガ-6脂肪酸の場合、炭素鎖のメチル末端から数えて炭素原子6と7の間に第1二重結合がある。オメガ-6脂肪酸の例には、リノール酸(18:2n-6)、γ-リノレン酸(時にはGLAと呼ばれる)(18:3n-6)、およびアラキドン酸(20:4n-6)が含まれる。オメガ-3脂肪酸の場合、炭素鎖のメチル末端から数えて炭素原子3と4の間に第1二重結合がある。オメガ-3脂肪酸の例には、α-リノレン酸またはALA (18:3n-3)、エイコサペンタエン酸またはEPA (20:5n-3)、およびドコサヘキサエン酸またはDHA (22:6n-3)が含まれる。
【0015】
[0016] 前記に概説した本発明方法の工程(a)では、栄養基剤を、ゼロないし第1量の少なくとも1種類のLCPUFAと混合する。
[0017] 用語”栄養基剤”は、1種類以上の食物成分を含み、動物が一日に必要とするタンパク質、ならびにエネルギー源、たとえば炭水化物および脂質の、少なくとも一部を供給できる組成物を意味する。場合により、ただし一般に、栄養基剤は動物が一日に必要とする必須アミノ酸、ビタミンおよび無機質の少なくとも一部をも供給できる。1態様において、栄養基剤はデンプン/タンパク質/脂肪複合体を含む。他の態様において、栄養基剤はおやつ(treat)の製造に適切である。さらに他の態様において、栄養基剤は動物が一日に必要とするタンパク質およびエネルギーの実質的にすべてを供給する。
【0016】
[0018] いかなる食物も、少なくとも1種類のLCPUFAを含有させることが有益となる可能性がある。1態様において本発明は、栄養基剤が筋組織および/または内臓を含めた動物(たとえば哺乳類、鳥類、魚類または海産食物)タンパク質組織に由来する主(少なくとも約25重量%、たとえば少なくとも約50重量%の)構成要素を場合により穀粒などの炭水化物源と共に含む組成物を提供する。
【0017】
[0019] 少なくとも1種類のLCPUFAを、工程(a)で栄養基剤と混合する。この少なくとも1種類のLCPUFAは、粗製、半精製、精製または合成の形のもの、少なくとも1種類のLCPUFAに富む天然油の形のもの、またはそのような油を含有する食物成分であってもよい。一般に少なくとも1種類のLCPUFAはトリグリセリド構成要素として存在するが、所望により少なくとも一部が遊離酸として存在してもよい。LCPUFAに富む油およびそのような油を含有する食物成分は当業者に周知であり、本明細書中に詳細に記載される。
【0018】
[0020] LCPUFA(またはそれを含有する油もしくは食物成分)と栄養基剤の混合は、当技術分野で既知のいずれかの方法で行うことができ、得られた混合物はきわめて粗いものからきわめて微細なものまで及ぶ可能性がある。たとえば粗い混合物は、栄養基剤が形成するマトリックス内に、LCPUFAを含有する油または食物成分の孤立ポケットをもつ可能性がある。微細な混合物は、そのようなマトリックス全体に多少とも均一に分散した少なくとも1種類のLCPUFAを含む可能性がある。
【0019】
[0021] 本発明を限定するわけではないが、一般に食物組成物は押出し法により製造される。この方法では、食物成分をまず混合または配合して乾燥ミックスを調製した後、本明細書においてプレコンディショニングシリンダーまたは”プレコンディショナー”と呼ぶ装置内で水分補給および調理を行い、水分補給されて少なくとも部分的に調理された混合物がここから押出機へ送られる。プレコンディショナーおよび押出機は単一装置の一部であってもよい。1態様においては、栄養基剤中のデンプン/タンパク質/脂肪複合体により形成されたマトリックス内に少なくとも1種類のLCPUFAを取り込ませる;この取込みは、プレコンディショナー中で、たとえば少なくとも1種類のLCPUFAを含有する油などの組成物をプレコンディショナーに注入することにより行うことができる。穀粒およびタンパク質のブレンドを押出し調理する際に、水分補給された粒状粉末材料はドー(生地)に変換される。デンプン質構成要素は糊化して実質的に水分を吸収し、ドーの粘度を増大させる。タンパク質構成要素は、水分補給および熟成された粘着性ドーに特徴的な塑性をもたらす。脂肪はこのマトリックス中に取り込まれる。低い水分(<20%)および高温では、脂質/アミラーゼ複合体および脂質/タンパク質複合体が形成される可能性がきわめて高い。マトリックスをLCPUFAについて化学分析することにより示されるように、LCPUFAはこのマトリックスの一部である。
【0020】
[0022] 用語”栄養基剤を少なくとも1種類のLCPUFAと混合する”は、個々の成分を添加する順序を限定しない。たとえば、栄養基剤のすべての成分をまず混合し、その後に少なくとも1種類のLCPUFAを添加するという必要はない。所望により、栄養基剤の若干の成分を少なくとも1種類のLCPUFAの後に添加してもよい。少なくとも1種類のLCPUFAを、前記に概説した工程(a)内の1以上の副工程で、たとえば1種類以上の油または食物成分の構成要素として添加することができる。具体的には、押出しにより調製する組成物の場合、少なくとも1種類のLCPUFAの一部をプレコンディショナーに添加し、他の部分を押出機に添加することができる。
【0021】
[0023] 前記のように、工程(a)において”ゼロないし第1量”の少なくとも1種類のLCPUFAを使用する。1態様においては、プロセスのこの段階では実質的にLCPUFAを添加しない。他の態様においては、”第1量”の少なくとも1種類のLCPUFAが、工程(c)で添加する”第2量”と一緒に、合計で生物学的有効量の少なくとも1種類のLCPUFAを供給する。さらに他の態様においては、工程(a)で添加する”第1量”の少なくとも1種類のLCPUFAが、実質的に全プロセスで添加する生物学的有効量のLCPUFAの全量を構成する。”生物学的有効量”の少なくとも1種類のLCPUFAを構成するものは、本明細書中に定義されている。
【0022】
[0024] 前記に概説したプロセスの工程(b)では、工程(a)から得られた混合物を約50℃より低くない温度で調理して食物組成物を調製する。
[0025] 工程(a)および(b)を逐次実施できるが、その必要がないことは理解されるであろう。工程(a)と(b)を同時に、たとえば前記のプレコンディショナー内で実施することができる。ただし、工程(a)を工程(b)の終了後に行うことはない;工程(b)の後に添加するいかなるLCPUFAにも、下記に工程(c)について記載する条件が課される。工程(a)および(b)をどのように実施するとしても、工程(a)で添加する少なくとも1種類のLCPUFAは、工程(b)に従って調理される混合物の構成要素として高温処理を受ける。
【0023】
[0026] 混合物の温度を約50℃より低くない温度に高める当技術分野で既知の調理法をいずれも使用でき、限定ではないが、これにはいずれか適切な調理器具での煮沸、ロースティング、フライイング、スチーミング、ベーキング、グリリングなどが含まれる。多様な態様において、混合物を約65℃より低くない温度、約80℃より低くない温度、または約95℃より低くない温度に加熱する。約2分のプレコンディショニング期間を採用できる。組成物は押出機内に約5〜10秒間存在する。好ましくは、最高温度は約110℃である。
【0024】
[0027] 1態様において、調理の少なくとも一部はスチーム、たとえば過熱スチームを乾燥ミックスに注入することにより達成される。これは、ミックスの調理開始のほか水分補給の効果をもち、前記のようにプレコンディショナー内で実施できる。
【0025】
[0028] 押出しにより調製される食物組成物の場合、押出機内で調理を継続することができる;押出機は、この時点では高温の塑性の塊である組成物を、適切に穿孔されたダイプレートを通して押し出す。ダイ孔から出る組成物ストランドを、たとえば回転式ナイフアセンブリーにより希望する長さに切断することができる。
【0026】
[0029] 食物組成物を湿潤形態または半湿潤形態で包装する予定の場合、場合により冷却した後に、この時点で工程(c)に進むことができる。しかし、本発明方法の1態様においては、水分補給された調理済み食物組成物を乾燥させて乾燥食物にする。本明細書中で用語”乾燥食物”は、当技術分野で受け入れられている約3〜約11%の水を含有する食物という意味で用いられる。押出して、押出ストランドを短い長さに切断することにより製造された乾燥食物は、キブル(kibble)として知られる。乾燥は一般に高められた温度で実施され、この操作中にさらに調理が行われる可能性がある。
【0027】
[0030] 理論により拘束されるわけではないが、薄い水の境界層、たとえば水の単層がキブルなどの乾燥食物片の表面に存在すると、食物組成物が大気中の酸素と接触するのを制限できると考えられる。1態様によれば、そのような境界層の形成が妨げられるほど食物の含水率を低くすべきでない。たとえば、本発明に含まれる方法により製造した食物は、約6〜約11%、例として約7〜約10%の含水率をもつことができる。
【0028】
[0031] 前記に概説した工程(c)において、調理工程から得られた食物組成物に、ゼロないし第2量の少なくとも1種類の、酸化に対して保護されたLCPUFAを添加する。この添加は、乾燥(乾燥食品の場合)の前または後に行うことができ、組成物がまだ高温であるうちに、または冷却後に行うことができる。
【0029】
[0032] 1態様においては、プロセスのこの段階では実質的にLCPUFAを添加しない。他の態様においては、”第2量”の少なくとも1種類のLCPUFAが、工程(a)で添加した”第1量”と一緒に、合計で生物学的有効量の少なくとも1種類のLCPUFAを供給する。さらに他の態様においては、工程(c)で添加する”第2量”の少なくとも1種類のLCPUFAが、実質的に全プロセスで添加する生物学的有効量のLCPUFAの全量を構成する。
【0030】
[0033] 工程(a)について前記に述べたように、LCPUFAはいかなる形態でも添加できる。ただし、工程(c)で添加する場合、この少なくとも1種類のLCPUFAを”酸化に対して保護”すべきである;すなわち酸素または過酸化物などの強い酸化剤への曝露またはそれらと反応する能力を実質的に制限する環境に置くべきである。
【0031】
[0034] 限定ではないが、具体的には、工程(c)で添加する少なくとも1種類のLCPUFAを下記のうち1以上の手段で酸化に対して保護することができる:
(i)工程(c)における少なくとも1種類のLCPUFAの添加と、後記の工程(d)における酸素枯渇環境での包装との間隔を、酸化を最小限に抑えるかまたは避けるのに十分なほど短くする;
(ii)低い過酸化物価(PV)をもつLCPUFA源を選択する;
(iii)少なくとも1種類のLCPUFAを、酸素バリヤーを提供するカプセル殻に封入する(たとえば、少なくとも1種類のLCPUFAを含有する天然油をカプセル化する);および/または
(iv)1種類以上の酸化防止剤を少なくとも1種類のLCPUFAと共に添加する。
【0032】
[0035] 酸化を最小限に抑えるかまたは避けるのに”十分なほど短い”間隔は、LCPUFAの供給源および脂肪酸含量、LCPUFAを添加する食物組成物の温度などを含めた多様な要因に依存する可能性があり、多大な実験を行うことなく決定できるが、一般に約24時間より長くはないであろう。
【0033】
[0036] PVは、不飽和脂肪酸の自動酸化の開始剤であるヒドロペルオキシドの存在の尺度である。本発明方法に用いるLCPUFA源のPVは、1態様によれば約5 meq/kgを超えるべきでなく、好ましくは大部分の目的に関して約2 meq/kgを超えるべきでない。
【0034】
[0037] 封入にはマイクロカプセル化が含まれる。いずれか適切なサイズ、たとえば約100〜約1,500μm、例として約500〜約900μmのマイクロカプセルを使用できる。マイクロカプセルは、当技術分野で既知のいずれかの方法により、たとえばグルタルアルデヒドで架橋することにより調製できる。マイクロカプセル化により、マリンオイルなどの油を乾燥粉末状で提供することができる。
【0035】
[0038] 適切な酸化防止剤には、限定ではないが、ブチル化ヒドロキシアニソール(BHA)、ブチル化ヒドロキシトルエン(BHT)、ローズマリーエキス、エトキシキン(ethoxyquin)、アスコルビン酸、トコフェロール類、トコトリエン類、6-ヒドロキシ-2,5,7,8-テトラメチルクロマン-2-カルボン酸(たとえばTrolox(登録商標))、その塩類およびエステル、ならびにその組合わせが含まれる。ローズマリーエキスを場合により他の酸化防止剤と共に含有する多数の酸化防止剤商品を入手できる。そのような商品には、Duralox(商標)およびNaturox(商標)が含まれる。
【0036】
[0039] 不飽和脂肪酸が水素原子を失うと、不飽和部位における遊離基が形成される。この遊離基は速やかに脂肪酸ペルオキシド遊離基に変換され、最終的に脂肪酸ヒドロペルオキシドに変換される。ヒドロペルオキシドは分解し続けてアルデヒド類およびケトン類になり、これらは油焼け(酸敗)の原因となり、美味性の低下に関与し、潜在的にさらに重大な他の有害作用をもつ可能性がある。最初の遊離基が形成されたとき、脂肪酸から当初失われた水素原子に代わる水素原子を補給すると、この反応を阻止することができる。前記に挙げた酸化防止剤は、脂肪酸遊離基の過酸化を阻止するのに必要なこの代替水素を供給するための1方法として役立つ。
【0037】
[0040] 酸化防止剤系の選択は、当業者がいずれか既知の方法で行うことができる。そのような方法のひとつは、油安定性指数(OSI)法として知られ、加熱された油中に酸化生成物が発生するのに要する時間を測定するための自動化された方法である。約15時間未満のOSI価は、選択した酸化防止剤系がおそらく不適切であることを指示する。1態様においては、少なくとも約30時間のOSI価を与える酸化防止剤系を選択する。
【0038】
[0041] 工程(c)における食物組成物への少なくとも1種類のLCPUFAの添加は、一般に局部操作であり、すなわち添加物質の表面適用を伴う。食物組成物が乾燥キブルである場合、少なくとも1種類のLCPUFAの添加を、コーティング中に一般に付与する他の物質、たとえば脂肪、動物エキスなどの美味添加剤(palatant)および着香剤の添加と組み合わせることができる。
【0039】
[0042] 前記に概説した方法の工程(d)では、食物組成物を密封容器内の酸素枯渇環境中に包装して食品を得る。
[0043] 容器内の”酸素枯渇環境”は、周囲大気(たとえば160 torr)より実質的に低い酸素分圧(pO2)をもつ環境である。具体的には、容器内のpO2は約80 torr未満、約50 torr未満、約30 torr未満、または約15 torr未満であってもよい。低いpO2は、真空の形成により得ることができる;あるいは、容器またはヘッドスペース(食物組成物の上方にある充填されていない容器容積)を不活性ガス、たとえば窒素または希ガスでフラッシまたは掃引して酸素枯渇雰囲気を得ることができる。具体的には、窒素によるフラッシングは容器内の雰囲気の酸素含量を容易に約5%以下、たとえば約2%以下に低下させることができる。
【0040】
[0044] 湿潤状態の内容物が高温でありかつヘッドスペースが本質的に水蒸気を含むうちに缶を密封する標準的な缶詰め操作も、冷却する際に水蒸気が凝縮して部分真空となるのに伴って酸素枯渇環境をもたらす。
【0041】
[0045] 本発明に要求される長い貯蔵寿命を得るためには、長い食品貯蔵期間中、たとえば少なくとも約6カ月間、酸素枯渇環境を維持しなければならない。したがって、容器壁は酸素透過に抵抗する材料で作成されるか、あるいは少なくともそのような材料の層またはライナーを含むべきである。適切な材料には、金属(たとえば鋼またはアルミニウム)、ガラス、および酸素透過性の低いポリマー、たとえば高密度ポリエチレン(HDPE)、EVOH、箔フィルム、蒸着フィルム、および高密度ポリエチレン積層フィルムが含まれる。容器が効果的に密封されることも重要である。乾燥食品については、標準的な多層パッケージ、たとえばHDPE層を備えた、または蒸着プラスチックライナーを積層した紙バッグで一般に十分であろう。1態様においては、酸素封鎖剤または酸化防止剤を含有する内層またはライナーを備えた多層パッケージを施す。
【0042】
[0046] 前記に示したように、それぞれ工程(a)および(c)に特定した第1量および第2量(両方ではなくいずれかがゼロであってもよい)のLCPUFAは、合計で生物学的有効量のLCPUFAを供給する。本明細書において”生物学的有効量”は、その組成物を全基準栄養量に一致する一日量で動物が摂取した場合にその動物の健康または好調度を増進する量である。
【0043】
[0047] LCPUFAは多様な生命機能に関係することが指摘されている。ただし、LCPUFAの生物学的有効量は、個々のLCPUFA、動物種、摂取期間、および目標とする動物の健康または好調度の個々の観点に依存する。たとえば、長期間にわたって給餌すれば、乾燥物質(DM)基準で食事中に約0.02%程度の少ない量で、一般に高齢のイヌの生活の質を向上させるのに有効な可能性がある。一方、放射線処置による組織損傷の緩和効果を得るためには少なくとも約2.5% DM、癌患者の腫瘍発生を阻止するには少なくとも約5% DMが必要であろう。これらの極値間で、少なくとも約0.05% DMはイヌの認知機能の増強、少なくとも約0.1% DMは下痢の軽減、少なくとも約0.2%は関節機能の改善、少なくとも約0.2%はイヌの狩猟能の向上、少なくとも約0.5% DMは行動に影響を与えるのに有効な可能性がある。動物の食餌中のLCPUFAの最大量は、有害な作用がなく、動物により許容される最大量である。
【0044】
[0048] 食物組成物が動物の食事に1種類以上のLCPUFAを補充するために比較的少量で使用するおやつ(treat)である場合、食物組成物中の少なくとも1種類のLCPUFAは、動物の一日分の食事要求量の実質的にすべてを満たす組成物の場合より高い濃度であることが一般に望ましいであろう。
【0045】
[0049] したがって多様な態様において、本発明方法に従って製造した食品中のLCPUFAの全量は約0.02% DMから最大量まで、たとえば約0.05〜約50%、約0.1〜約20%、または約0.2〜約10%であってもよい。同様な範囲をいずれか特定のLCPUFAまたはLCPUFAの組合わせ、たとえばリノール酸、EPA、DHA、またはEPAとDHAの混合物に適用できる。
【0046】
[0050] 少なくとも1種類のLCPUFAがたとえばキブル内部のポケット内またはキブル表面に局在する場合、局部濃度は本明細書に示唆したものを超える可能性はあるが、食物全体としての全量は一般に前記に示した範囲内であろう。
【0047】
[0051] 1態様において、少なくとも1種類のLCPUFAはEPA、DHA、またはその混合物を含む。他の態様において、少なくとも1種類のLCPUFAはリノール酸を含む。さらに他の態様において、少なくとも1種類のLCPUFAはリノール酸とEPAおよびDHAのうち少なくとも1種類とを含む。たとえばリノール酸(たとえば亜麻仁中のもの)を工程(a)で添加し、EPAとDHAの混合物(たとえばマリンオイル中のもの)を工程(c)で添加することができる。
【0048】
[0052] 前記のように、少なくとも1種類のLCPUFAをLCPUFAに富む天然油の形で添加することができる。特定の植物油、より具体的には特定の植物種の種子(seed)、堅果(nut)、穀粒(grain)および豆果(legume)から得られる油は、豊富なLCPUFA源である。例には、亜麻仁油、ナタネ(カノラ(canola)を含む)油およびクルミ油(特にALAに富む);トウモロコシ油、綿実油、サフラワー油、ダイズ油およびヒマワリ油(特にリノール酸に富む);ならびにクロフサスグリ(blackcurrant)油、ルリチシャ(borage)油およびオオマツヨイグサ(evening primrose)油(特にGLAに富む)が含まれる。海生生物源から得られる多様な油(通常、”マリンオイル(marine oil)”と呼ばれる)も、豊富なLCPUFA源である。例には、サケ、サバ、メンヘーデン、イワシ、カレイ、タラ、マス、マグロ、ウナギおよびニシンを含めた主に冷水魚の多数の種から得られる魚油が含まれ、これらは特にEPAおよびDHAに富む。LCPUFAに富む油をそれらの粗供給源から抽出することができるが、多くの場合は粗供給源そのもの、たとえば粉砕した亜麻仁を、そのまま本発明に従って使用できる。
【0049】
[0053] 前記に示したように、包装した状態の本発明組成物はその組成物を摂取するために供給される動物に対して許容できる美味性を示す。本明細書中で”美味性(palatability)”は、たとえば動物が両組成物を同等に摂取できる標準化試験プロトコルにより判定して、動物がある食物組成物を他の食物組成物より相対的に好むことを表わす。そのような嗜好性は動物のいずれかの感覚から発生する可能性があるが、一般に主として味および/または芳香の関数である。本発明方法に従って製造した本明細書中で”許容できる美味性”をもつと述べる被験食物は、動物がこれよりも、同一動物種に栄養的に適合する同じ一般的タイプの好評な市販食物から選択される参照食物、たとえばキブル、缶詰食物、おやつなどの方に強い嗜好性を示さない食物である。動物が摂取した被験食物の最高約2倍量の参照食物を摂取した(すなわち、参照食物に対する嗜好性が約2:1の倍率を超えない)場合、被験食物と対比して”強い嗜好性”を示さない。
【0050】
[0054] 同様に前記に示したように、本発明方法により製造した食物組成物は、容器を開放せずに周囲温度で貯蔵した場合に少なくとも約6カ月の貯蔵寿命を示すべきであり、この貯蔵寿命は少なくとも、容器から取り出した際に(i)生物学的有効量の少なくとも1種類のLCPUFAが実質的に保持されていること、および(ii)組成物の美味性が実質的に保持されていることにより決定される。
【0051】
[0055] 貯蔵期間中に少なくとも1種類のLCPUFAの実質的な酸化が起きると、たとえば酸化生成物の蓄積により、生物学的有効性が低下する可能性があり、美味性が不都合な影響を受ける可能性がある。本発明に定める方法に従えば、生物学的有効性および美味性により判定して予想外に長い貯蔵寿命を得ることができる点まで酸化プロセスを制限することができる。ある態様においては、少なくとも約9カ月、少なくとも約1年、または少なくとも約2年の貯蔵寿命を得ることができる。
【0052】
[0056] 本明細書中で貯蔵寿命は、容器を開放(または他の形で容器の密封を破壊)しない状態で周囲温度での貯蔵に関して定義される。本発明の目的に関して、”周囲温度”は倉庫内または小売施設内で一般的に生じる範囲内のいずれかの温度、たとえば約15〜約25℃を意味する。これより高い温度での貯蔵が貯蔵寿命を短縮し、より低い温度での貯蔵が貯蔵寿命を延長すると予想できることは理解されるであろう。
【0053】
[0057] 生物学的有効性は、本発明組成物が栄養および/または官能特性的(organoleptically)に適合する動物種においてインビボ試験することにより、あるいはそれらの種の適切な栄養および代謝モデルとなる実験動物において、直接に判定できる;あるいは、生物学的有効性の試験はモデル系、たとえば無脊椎動物モデル、動物以外のモデル、細胞培養モデル、または体外移植組織を用いたエクスビボモデルを使用して実施できる。1態様において、生物学的有効性はある期間貯蔵した後の食物組成物の化学分析から間接的に判定され、この場合は全LCPUFA含量または1種類以上の個々の特定のLCPUFAの含量を測定する。当業者は、ポリエン指数(LCPUFA含量の尺度であって、飽和C16脂肪酸ヘキサデカン酸を基準として用いる)を含めたLCPUFA含量の多様な指標を利用できる。
【0054】
[0058] 場合により、貯蔵寿命は追加基準、たとえば少なくとも1種類のLCPUFAの酸化生成物のレベルが許容できるほど低いことを要求するものとして定義できる。
[0059] 湿潤食品を製造するための具体的方法は下記のものである。粉砕した動物(たとえば哺乳類、家禽、魚類および/または海産食物)タンパク質組織を、他の成分と混合する;これには、たとえば動物脂肪および植物油、穀粒、他の栄養調節成分、ならびに特殊な目的の添加剤(たとえばビタミンおよび無機質の混合物、無機塩、セルロースおよびテンサイパルプ、増量剤など)が含まれる。これらの成分には、少なくとも1種類のLCPUFAの1種類以上の供給源が含まれる。加工するのに十分な水も添加される。一般に、加熱に適した容器内でこれらの成分をブレンドしながら成分を混合する。混合物の加熱はいずれか適切な様式で、たとえば直接スチーム注入により、または熱交換器を備えた容器を用いて行うことができる。最後の成分を添加した後、予備調理工程で最高約100℃の温度に混合物を加熱する。より高い温度も許容できるが、他の加工助剤を用いなければ商業的には実施できない。適切な温度に加熱すると、材料は一般に濃厚な液体の形態になる。この濃厚な液体を、缶、ジャー、パウチ、チューブなどの適切な容器に充填する。たとえば真空の付与または不活性ガスによる容器のフラッシングにより各容器内を酸素枯渇環境にし、そして容器を気密シールする。次いで、容器を殺菌するために設計された一般的装置に密封容器を入れる。これは通常は少なくとも約110℃の温度に適切な時間加熱することにより達成され、この時間は、たとえば使用温度および個々の組成物に依存する。内容物を加熱して商業的無菌度にした後に酸素枯渇環境で無菌容器に包装する無菌法によっても製品を製造できる。
【0055】
[0060] 湿潤食品を製造するための具体的方法は下記のものである。たとえば動物タンパク質源、植物タンパク質源、穀粒などを含めた乾燥成分を粉砕し、混和して乾燥ミックスを調製する。次いで、脂肪、油、動物タンパク質源、無機質、水などを含めた湿潤成分または液体成分を添加し、乾燥ミックスと混合する。これらの成分には、少なくとも1種類のLCPUFAの1種類以上の供給源を含めることができる。プレコンディショナー内でスチームの注入により乾燥ミックスに水分補給すると、これにより組成物の調理が開始する。水分補給した組成物を押出機へ供給し、ここで調理済みまたは半調理済みの混合物を押し出し、回転式ナイフで切断してキブルにする。次いでキブルを乾燥させ、場合により1以上の局部コーティングでコーティングする。コーティングは、たとえば着香剤、脂肪、油、粉末などを含有することができ、少なくとも1種類のLCPUFA源を含有することができる。最後に、窒素などの不活性ガスでフラッシすることにより酸素枯渇環境下でキブルを容器内に包装し、そして気密シールする。
【0056】
[0061] あるいは、乾燥食物はLCPUFAを含有するドーからベーキング法により製造できる。乾式加熱処理の前にドーを型に入れて、イヌまたはネコのおやつなど特定の形状の成形品にすることができる。これらを前記に従って酸素枯渇環境下で包装する。
【0057】
[0062] 本明細書に記載する方法は、ヒトまたはヒト以外の動物に供給するために栄養および/または官能特性的に適合させた組成物を含む食品の製造に使用できる。多様な態様において、本発明組成物は脊椎動物、たとえば魚類、鳥類、爬虫類または哺乳類に供給するのに適合する。具体的には、動物は哺乳類のうち食肉目(Carnivora)のメンバーであってもよく、限定ではないが、これにはイヌおよびネコの種が含まれる。本発明組成物はヒト以外の動物、たとえばヒト以外の霊長類(たとえばサル、チンパンジーなど)、愛玩動物(たとえばイヌ、ネコ、ウマなど)、農場動物(たとえばヤギ、ヒツジ、ブタ、ウシなど)、実験動物(たとえばマウス、ラットなど)、鳥類(たとえば家庭用鳥類、たとえばカナリア、オウムなど、および商業用鳥類、たとえばニワトリ、アヒル、ガチョウ、シチメンチョウなど)、げっ歯類(たとえばハムスター、モルモット、ジャービル(アレチネズミ)、ウサギ、ハリネズミ、フェレット(シロイタチ)、チンチラなど)、ならびに野生動物、外来動物および動物園の動物(たとえばオオカミ、クマ、シカなど)を含めた多様な動物種に供給するために栄養および/または官能特性的に適合させることができる。
【0058】
[0063] ある態様において、本発明の食物組成物は愛玩動物に供給するのに栄養および/または官能特性的に適合する。本明細書中の”愛玩動物”は、世話をする人がペットとして飼育しているいずれかの種の個々の動物、またはペットとして広く飼育されてきた多様な種のいずれかの個々の動物であり、これにはイヌ(Carnivora familiaris)およびネコ(Felis domesticus)が含まれ、個々の動物が専ら愛玩用として飼育されていてもよく、部分的にそうであってもよい。したがって本明細書中の”愛玩動物”には、ペット用のイヌおよびネコのほか、作業用のイヌ、げっ歯類抑制のために飼育されている農場ネコなどが含まれる。
【0059】
[0064] 本発明の他の態様は、容器内の酸素枯渇環境に栄養基剤および生物学的有効量の少なくとも1種類のLCPUFAを含む組成物を収容した密封容器を含む乾燥食品であって、この組成物がその組成物を摂取するために供給される動物に対して許容できる美味性を示し;その際、容器を開放せずに周囲温度で貯蔵した場合に食品が少なくとも約6カ月の貯蔵寿命を示し、この貯蔵寿命が少なくとも、容器から取り出した際に(i)生物学的有効量の少なくとも1種類のLCPUFAが実質的に保持されていること、および(ii)組成物の美味性が実質的に保持されていることにより決定される、乾燥食品である。
【0060】
[0065] そのような乾燥食品は前記の方法で製造でき、本発明方法について述べたいずれか任意の変更により乾燥食品に適切な程度に改変することができる。
[0066] 場合により本発明の食品はさらに、組成物を動物に供給することに関する情報またはそのための指示を伝達する手段を含む。そのような伝達手段は、たとえば文書、たとえばラベル、パンフレット、広告もしくはパッケージ挿入物、コンピューター可読ディジタル媒体もしくは光学媒体、たとえばディスケットもしくはCD、たとえば録音テープもしくはCDによる音響提示、たとえばビデオテープもしくはDVDによる視覚提示、またはその組合わせを含むことができ、他の箇所、たとえばウェブサイトの1以上のページにある追加情報について述べることができる。
【0061】
[0067] 本発明は、本明細書に記載する特定の方法、プロトコルおよび物質に限定されない。これらは変更できるからである。さらに、本明細書中で用いた名称は具体的態様を記載するためのものにすぎず、本発明の範囲を限定するためのものではない。本明細書および特許請求の範囲で用いる単数形には、そうではないと明記しない限り複数形が含まれる。たとえば”方法”には、複数のそのような方法が含まれる。同様に、”含む”、”含まれる”、”含めた”という語は限定ではなく包括と解釈すべきである。
【0062】
[0068] 別途定義しない限り、本明細書中で用いるすべての技術用語および科学用語ならびに頭字語は本発明の技術分野の専門家が一般に理解しているものと同じ意味をもつ。本明細書に記載したものと類似または均等な組成物、方法、加工品、または他の手段もしくは物質を本発明の実施に際して使用できるが、好ましい組成物、方法、加工品、または他の手段もしくは物質を本明細書に記載する。
【0063】
[0069] 本明細書中で引用および言及したすべての特許、特許出願、刊行物および他の参考文献を、法律が許す範囲で援用する。それらの参考文献の考察は、それらにおいてなされている主張を概説するためのものにすぎない。それらの特許、特許出願、刊行物もしくは参考文献またはそのいずれかの部分が本発明に関連する先行技術であることを認めたわけではなく、それらの特許、特許出願、刊行物または他の参考文献の正確さおよび妥当性に異論を述べる権利は明確に残されている。
【0064】
実施例
[0070] 以下の好ましい態様の例により本発明をさらに説明することができるが、これらの例は説明のために含まれるものにすぎず、そうではないと明記しない限り、本発明の範囲を限定するためのものではないことを理解すべきである。
【0065】
実施例1
[0071] 栄養バランスのとれたイヌ用配合物を下記に従って押出法により製造した。52%のコーンミール、13%の家禽ミール、9%のコメ、9%のダイズミルラン(mill run)、9%のラッカセイ殻、4%の亜麻仁、2%のコーングルテンミール、1%の乾燥卵、および2%の無機質、ビタミンその他の栄養素を含有する乾燥ミックスを、標準計量法により調製した。この方法では、成分を適正な濃度で計量し、バッチを混合し、標準4/64インチスクリーンを通してミリングし、Acrison減量フィーダーへ送った。フィーダーにより乾燥ミックスを目的速度でDDC-7プレコンディショニングシリンダー内へ送り、押出プロセスの前にここで水およびスチームを添加して乾燥ミックスの温度を高めることにより乾燥ミックスをプレコンディショニングした。これにより、乾燥ミックス中のデンプン成分の水分補給と調理が開始した。
【0066】
[0072] プレコンディショニングした乾燥ミックスを次いでWenger X-135押出機内へ移し、スチーム、水および摩擦力を用いて乾燥ミックスをさらに調理して、目的とする密度、水分および塑性の特性を達成した。次いで、得られたバイオプラスチック(bioplastic)メルトを、目的とするサイズおよび形状のダイ孔を備えたダイプレートを通して押し出した。調理および成形された押出品はダイから出るのに伴って膨張し、これを回転式ナイフアセンブリーで切断して希望する長さのキブルにした。
【0067】
[0073] 次いでキブルを多段水平ベルト乾燥機へ移し、目的とする水分レベル(通常は水分11重量%未満)まで乾燥させた。乾燥後、キブルをふるいにかけて微粉を除去した。次いで、ふるい分けしたキブルを、連続二軸混合スクリューコンベヤにより、追加の液体および乾燥成分の局部用混合物でコーティングした。局部用混合物は、35%の亜麻仁油、26%の動物消化物、10%の動物脂肪、および天然フレーバーを含有し、これにオーバーヘッド可変速度ミキサーを備えたタンク内で29%のマリンオイルを添加した。マリンオイル(2.25%)は、18重量%のEPAおよび12重量%のDHAを含有し、酸化防止剤で安定化されていた。局部用混合物を必要な速度で単一流としてコーティング装置内へ計量し、キブルに均一に付与した。コーティングされたキブルを冷却器へ移し、次いで窒素フラッシした残留酸素レベルの低い気密シールバッグ内に包装して、最終ドッグフード製品を得た。マリンオイルは酸化防止剤で安定化された。生成物は1時間以内に包装された。
【0068】
[0074] 前記の方法で多数バッチの食品を製造した。最終組成物の試料を分析して、表1に示す初期EPAおよびDHA含量が測定された。
【0069】
【表1】

【0070】
実施例2
[0075] 実施例1に従って製造したドッグフード製品の美味性を2パン給餌プロトコルで調べて、動物に対する許容性を確認した。4種類の市販ドッグフード製品と比較して2日間にわたり20匹のイヌについて美味性を判定した。等量(イヌ1匹につき約500g)の各被験組成物と1種類の市販ドッグフード組成物を同時に摂取できる状態にすることにより、2日間にわたって試験を実施した。45分後、組成物を回収し、秤量して各組成物の消費量を判定した。摂取後のイヌに、これらの組成物に対する不耐性の証拠はみられなかった。結果を表2に示す。これらのデータは、イヌが一般に市販ドッグフードより被験組成物の方を好んだことを指示する。
【0071】
【表2】

【0072】
実施例3
[0076] 実施例1に従って製造したドッグフード製品を分析して、安定性の尺度としてのEPAの損失を測定した。ドッグフードを窒素フラッシした気密シールバッグ内に72°Fおよび相対湿度65%で貯蔵した。表3に示す結果は、1年間にわたってドッグフード中のEPA含量が低下しなかったことを指示する。
【0073】
【表3】

【0074】
実施例4
[0077] 栄養バランスのとれたイヌ用配合物を実施例1について記載した方法で製造した。ただし、マリンオイルを安定化し、局部コーティング用混合物に添加する代わりにプレコンディショニングシリンダーに注入することにより乾燥ミックスと混和した。マリンオイルを市販の酸化防止剤10,000 ppmで安定化した。
【0075】
[0078] 押出しプロセス前にマリンオイルをプレコンディショナーに注入すると材料が酸化から保護されることが試験により示された。この保護は、マリンオイルが食物組成物のプレコンディショニングに際してデンプン/タンパク質/脂肪複合体マトリックス内に取り込まれることにより起きた。マリンオイルは酸化防止剤で安定化された。
【0076】
実施例5
[0079] 市販の酸化防止剤5000 ppmを添加したコーティング中に4%のサケ油を含有するドッグフードを製造した。実施例4の方法と同様な方法でドッグフードを製造し、プラスチックライナーを積層した多層紙バッグ内に包装して、最終ドッグフード製品を得た。
【0077】
[0080] この製品を106°Fおよび相対湿度65%の促進貯蔵条件下で貯蔵した(この促進貯蔵条件下では各週につき1カ月の貯蔵寿命が投映されると考えられる)。ドッグフードの安定性を過酸化物価(PV)(ヒドロペルオキシドのレベルにより測定した酸化の指標)およびポリエン指数(n-ヘキサデカン酸に対するEPAとDHAの和の比)により判定した。貯蔵寿命終了の基準は、PV>50 meq/kg油、またはポリエン指数の20%低下であった。表4に示すように、20週間の促進貯蔵中にPVは6.7から19 meq/kg油に増大したが、最大50 meq/kg油より十分に低い状態を維持した。ポリエン指数は14週間で0.42から0.40へわずかに低下し、これはEPAおよびDHAが約5%減少したことを表わす。これらの結果は、この配合物が周囲条件下で12週間以上安定であることを指示する。
【0078】
【表4】

【0079】
実施例6
[0081] 実施例1および4の方法と同様な方法で、市販の酸化防止剤製品5000 ppmを添加した7%のサケ油を含有するドッグフードを製造した。サケ油をキブル外側のコーティングとして添加し、あるいは押出しに際してドッグフードに取り込ませた。1方法では、サケ油をコーティングとして付与した。他の方法では、サケ油をコーティングとして付与したが、プレコンディショニングに際して注入した。生成物を実施例5の方法で包装した。
【0080】
[0082] 両ドッグフードのPVは最初の6週間の促進貯蔵中に増大し、次いで低下して安定化した。初期のPV増大は加工により生じたストレスを反映すると考えられる。すべてのPVが製造後の最高16週間は50 meq/kg油の最大基準未満に維持された。外側にサケ油をコーティングしたドッグフードのポリエン指数は一貫しない結果を示したが、促進貯蔵期間全体を通して強い劣化傾向がないことを証明した。結果を表5に示す。これらのデータは、両ドッグフードとも周囲貯蔵条件下で少なくとも12カ月間は安定であることを示唆した。
【0081】
【表5】

【0082】
実施例7
[0083] 40〜49%のコーンミール、12%の家禽ミール、8〜11%のコメ、8〜11%のダイズミルラン、6〜8%のラッカセイ殻、4%の亜麻仁、1〜2%の乾燥卵、1〜2%のコーングルテンミール、および2%の無機質、ビタミンその他の栄養素を含有する乾燥ミックスを調製することにより、栄養バランスのとれたペットフードを製造した。混合および粉砕してサイズを縮小した後、25〜60%のオメガ-3脂肪酸を含有するマイクロカプセル化乾燥マリンオイル0〜10重量%を添加した。次いで、実質的に実施例1の記載に従ってこの混合物を押し出し、乾燥させた。得られたキブルを3%の亜麻仁油、2%の動物消化物および1%の動物脂肪でコーティングした。生成物を実施例5の方法で包装した。
【0083】
実施例8
[0084] 栄養バランスのとれたドッグフードを実施例7の記載に従って製造した。ただし、カプセル化乾燥マリンオイルを乾燥ミックスではなくコーティング中に添加した。
【0084】
実施例9
[0085] 栄養バランスのとれたドッグフードを実施例7の記載に従って製造した。ただし、混合し、粉砕してサイズを縮小した後、カプセル化乾燥マリンオイルを乾燥ミックスに添加した。混合物を実質的に実施例1の記載に従って押し出した。押出しに際して、0〜5%のマリンオイルを添加した。この例は、プロセスの1工程、すなわち押出し用成分の粉砕後におけるカプセル化マリンオイルの添加を示す。この例は、2つの追加工程、すなわちプレコンディショニング中およびコーティング中における魚油の添加をも示す。押出しおよび乾燥の後、得られたキブルを0〜10%のマリンオイル、3%の亜麻仁油、2%の動物消化物および1%の動物脂肪で個別にコーティングした。
【0085】
実施例10
[0086] 栄養バランスのとれたドッグフードを、下記に示す以外は実施例7の記載に従って製造した。混合し、粉砕してサイズを縮小した後、10〜70%のオメガ-3脂肪酸を含有する0〜10%の乾燥マイクロカプセル化マリンオイルを添加した。プレコンディショナー内で0〜5%の液体マリンオイルを添加した。押出しおよび乾燥の後、得られたキブルを0〜10%のマリンオイル、3%の亜麻仁油、2%の動物消化物および1%の動物脂肪で個別にコーティングした。
【0086】
[0087] 本明細書には本発明の典型的な好ましい態様を開示し、特定の用語を用いたが、それらは全般的に説明の意味で用いたにすぎず、限定のためのものではなく、本発明は特許請求の範囲に記載されたものである。前記の教示からみて明らかに本発明の多数の改変および変更が可能である。したがって特許請求の範囲内において本発明を詳細な記述以外の形で実施できることを理解すべきである。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
食品の製造方法であって、
(a)栄養基剤(nutritive base)を、ゼロないし第1量の少なくとも1種類の長鎖多価不飽和脂肪酸と混合し;
(b)得られた混合物を約50℃より低くない温度で調理して食物組成物を調製し;
(c)この食物組成物に、ゼロないし第2量の少なくとも1種類の、酸化に対して保護された長鎖多価不飽和脂肪酸を添加し;
(d)得られた組成物を酸素枯渇環境で包装して食品を得る
ことを含み、その際、工程(a)および(c)に特定した第1量および第2量の長鎖多価不飽和脂肪酸は、両方ではなくいずれかがゼロであってもよく、合計で生物学的有効量の長鎖多価不飽和脂肪酸を供給する方法。
【請求項2】
貯蔵寿命が少なくとも約6カ月である、請求項1の方法。
【請求項3】
貯蔵寿命がさらに、(iii)少なくとも1種類の長鎖多価不飽和脂肪酸の酸化生成物が許容できるほど低いレベルであることにより決定される、請求項1の方法。
【請求項4】
第1量は、乾燥物質基準で長鎖多価不飽和脂肪酸の全量が組成物の約0.1〜約10重量%である、請求項1の方法。
【請求項5】
第1量は、乾燥物質基準で長鎖多価不飽和脂肪酸の全量が組成物の約0.2〜約5重量%である、請求項1の方法。
【請求項6】
第2量は、乾燥物質基準で長鎖多価不飽和脂肪酸の全量が組成物の約0.1〜約10重量%である、請求項1の方法。
【請求項7】
第2量は、乾燥物質基準で長鎖多価不飽和脂肪酸の全量が組成物の約0.2〜約5重量%である、請求項1の方法。
【請求項8】
食物組成物が栄養的および/または官能特性的(organoleptically)に食肉目の動物への給餌に適合する、請求項1の方法。
【請求項9】
調理済み食物組成物が栄養的および/または官能特性的にイヌまたはネコへの給餌に適合する、請求項1の方法。
【請求項10】
調理済み食物組成物が動物用乾燥食物である、請求項1の方法。
【請求項11】
食物がキブルの形のものである、請求項10の方法。
【請求項12】
第2量の少なくとも1種類の、酸化に対して保護された長鎖多価不飽和脂肪酸が、キブルに付与するコーティング中に添加される、請求項11の方法。
【請求項13】
第1量の少なくとも1種類の長鎖多価不飽和脂肪酸が、第1量の少なくとも一部をデンプン/タンパク質/脂肪複合体のマトリックス内に取り込ませることにより栄養基剤に添加される、請求項1の方法。
【請求項14】
取込みが、少なくとも1種類の長鎖多価不飽和脂肪酸の少なくとも一部をプレコンディショナーに注入することにより達成される、請求項13の方法。
【請求項15】
酸化に対する保護が、少なくとも一部は、第2量の少なくとも1種類の長鎖多価不飽和脂肪酸を封入することにより達成される、請求項1の方法。
【請求項16】
酸化に対する保護が、少なくとも一部は、少なくとも1種類の酸化防止剤を第2量の少なくとも1種類の長鎖多価不飽和脂肪酸と共に添加することにより達成される、請求項1の方法。
【請求項17】
少なくとも1種類の酸化防止剤が、ブチル化ヒドロキシアニソール、ブチル化ヒドロキシトルエン、ローズマリーエキス、エトキシキン、アスコルビン酸、トコフェロール類、トコトリエン類、6-ヒドロキシ-2,5,7,8-テトラメチルクロマン-2-カルボン酸、その塩類およびエステル、ならびにその組合わせよりなる群から選択される、請求項16の方法。
【請求項18】
第1量および/または第2量の少なくとも1種類の長鎖多価不飽和脂肪酸を、少なくとも1種類のマリンオイルを含む形で添加する、請求項1の方法。
【請求項19】
マリンオイルが魚油を含む、請求項18の方法。
【請求項20】
魚油が、サケ、サバ、メンヘーデン、イワシ、カレイ、タラ、マス、マグロ、ウナギ、ニシン、およびその組合わせよりなる群から選択される魚類に由来する、請求項19の方法。
【請求項21】
第1量および/または第2量の少なくとも1種類の長鎖多価不飽和脂肪酸がオメガ-3脂肪酸である、請求項1の方法。
【請求項22】
オメガ-3脂肪酸が、エイコサペンタエン酸、ドコサヘキサエン酸およびその混合物から選択される、請求項21の方法。
【請求項23】
第1量および/または第2量の少なくとも1種類の長鎖多価不飽和脂肪酸がリノール酸である、請求項1の方法。
【請求項24】
リノール酸が、植物油を含む形で添加される、請求項23の方法。
【請求項25】
植物油が亜麻仁油を含む、請求項24の方法。
【請求項26】
酸素枯渇環境が、容器を真空密封することにより達成される、請求項1の方法。
【請求項27】
酸素枯渇環境が、容器内にある調理済み食物組成物の上方の酸素枯渇雰囲気を含む、請求項1の方法。
【請求項28】
酸素枯渇雰囲気が、密封する前に容器を不活性ガスでフラッシすることにより得られる、請求項27の方法。
【請求項29】
不活性ガスが窒素である、請求項28の方法。
【請求項30】
容器が多層パッケージである、請求項1の方法。
【請求項31】
多層パッケージが、少なくとも1種類の酸化防止剤をその中または上に有する内層を含む、請求項30の方法。
【請求項32】
請求項1の方法による食品。
【請求項33】
容器内の酸素枯渇環境に栄養基剤および生物学的有効量の少なくとも1種類の長鎖多価不飽和脂肪酸を含む組成物を収容した密封容器を含む乾燥食品であって、組成物がその組成物を摂取するために供給された動物に対して許容できる美味性を示し;その際、容器を開放せずに周囲温度で貯蔵した場合に食品が少なくとも約6カ月の貯蔵寿命を示し、貯蔵寿命が少なくとも、容器から取り出した際に(i)生物学的有効量の少なくとも1種類の長鎖多価不飽和脂肪酸が実質的に保持されていること、および(ii)組成物の美味性が実質的に保持されていることにより決定される、乾燥食品。
【請求項34】
さらに、組成物を動物に給餌することに関する情報またはそのための指示を伝達する手段を含む、請求項33の食品。

【公表番号】特表2009−509547(P2009−509547A)
【公表日】平成21年3月12日(2009.3.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−533778(P2008−533778)
【出願日】平成18年9月29日(2006.9.29)
【国際出願番号】PCT/US2006/038628
【国際公開番号】WO2007/041581
【国際公開日】平成19年4月12日(2007.4.12)
【出願人】(502329223)ヒルズ・ペット・ニュートリシャン・インコーポレーテッド (138)
【Fターム(参考)】