説明

多回転角度検出装置

【課題】コンパクトでありながら大きな減速比を得られる多回転角度検出装置の提供。
【解決手段】多回転可能な第1回転体1の外周面に第1歯部1bを設け、この第1歯部1bに遊星歯車機構4の外輪歯車7の外歯部7aを噛合する。遊星歯車機構7は太陽歯車8と遊星歯車9および太陽歯車8に同軸配置された第2回転体2とを備えており、第2回転体2に第1磁石10を取着すると共に、第1磁石10に対向する第1磁気検出素子12を回路基板5に実装する。遊星歯車9は互いの歯数を異にする第1ギア部9aと第2ギア部9bを有しており、歯数の小さい方の第2ギア部9bを第2回転体2の第2歯部2aに噛合することにより、第1回転体1の回転に伴って第2回転体2が所定の減速比で低速回転する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、自動車のステアリングホイールのように1回転以上に有限で回転する回転体の回転角度を検出する多回転角度検出装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来より、この種の多回転角度検出装置として、ステアリングホイール等に連動して回転する第1回転体と、第1回転体より高速で回転する第2回転体と、第1回転体より低速で回転する第3回転体と、第2回転体の回転角度を検出する第1検出手段と、第3回転体の回転角度を検出する第2検出手段とを備え、第1検出手段と第2検出手段の出力信号に基づいて所定の演算式を実行することで第1回転体の回転角度を求めるようにしたものが知られている(例えば、特許文献1参照)。ここで、第1回転体と第2回転体および第3回転体の外周面にはそれぞれ所定の歯数を有する歯車が形成されており、第1回転体の歯車は、第2回転体の歯車に直接連結されると共に、他の歯車(第2回転体の外周の歯車)を介して第3回転体に連結されている。これにより第1回転体が回転すると、第2回転体が各歯車の歯数の比による速比で増速して回転し、第3回転体が他の歯車を含む各歯車の歯数の比による速比で減速して回転する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2002−340618号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、前述した従来の多回転角度検出装置では、第1回転体と第3回転体との間に歯数の異なる他の歯車を介設することにより、第3回転体が第1回転体よりも十分に低速回転できるようにしているため、第1回転体の外方に他の歯車を配置する大きなスペースが必要となり、装置全体の外形寸法が大きくなるという問題があった。
【0005】
本発明は、このような従来技術の実情に鑑みてなされたもので、その目的は、コンパクトでありながら大きな減速比を得られる多回転角度検出装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記の目的を達成するために、本発明の多回転角度検出装置は、外周面に第1歯部を有する多回転可能な第1回転体と、この第1回転体に並設されて、外周面に前記第1歯部に噛合する外歯部を有しかつ内周面に内歯部を有するリング状の外輪歯車と、この外輪歯車の中心位置に配設された太陽歯車と、前記外輪歯車の前記内歯部と前記太陽歯車との間に介設された遊星歯車と、前記太陽歯車に同軸上に配設されて外周面に第2歯部を有する第2回転体と、この第2回転体の回転角度を検出する第1検出手段とを備え、前記遊星歯車が、前記外輪歯車および前記太陽歯車に噛合する第1ギア部と、前記第2回転体の前記第2歯部に噛合する第2ギア部とを有すると共に、前記第1ギア部の歯数が前記第2ギア部の歯数と異なるように設定されている構成とした。
【0007】
このように構成された多回転角度検出装置では、ステアリングホイール等に連動して回転する第1回転体の外周面に設けられた第1歯部に遊星歯車機構をなす外輪歯車の外歯部が噛合しており、この遊星歯車機構の構成部材である遊星歯車が互いの歯数を異にする第1ギア部と第2ギア部を有すると共に、第2ギア部が太陽歯車に同軸配置された第2回転体の第2歯部に噛合しているので、第1ギア部と第2ギア部の歯数や第1歯部と第2歯部の歯数等を適宜設定することにより、第2回転体を大きな減速比で低速回転させることができると共に、他の歯車を介在させずに第1回転体と遊星歯車機構とを直接連結させる構成なので装置全体のコンパクト化が図れる。
【0008】
上記の構成において、第2回転体の支持手段は特に限定されないが、例えば第2回転体に設けたガイド孔を太陽歯車に突設した軸部に挿入したり、その反対に第2回転体に突設した軸部を太陽歯車に設けたガイド孔に挿入するように、第2回転体は太陽歯車に回転自在に支持されていることが好ましい。
【0009】
また、上記の構成において、第1歯部に噛合して第1回転体より高速回転する第3回転体と、この第3回転体の回転角度を検出する第2検出手段とを付加し、第1検出手段と第2検出手段とによって第1回転体の回転角度を検出するようにすると、初期位置からの高分解能の回転角度を検出することができて好ましい。
【0010】
この場合において、第1回転体にステアリングシャフトを挿通するための貫通孔が設けられており、外輪歯車と第3回転体とが第1回転体の外方に並設されていと、第2回転体と第3回転体をコンパクトに配置することができ、車載用舵角センサとして好適な多回転角度検出装置を実現することができる。
【発明の効果】
【0011】
本発明の多回転角度検出装置は、多回転可能な第1回転体の外周面に設けられた第1歯部に遊星歯車機構をなす外輪歯車の外歯部が噛合しており、この遊星歯車機構の構成部材である遊星歯車が互いの歯数を異にする第1ギア部と第2ギア部を有すると共に、第2ギア部が太陽歯車に同軸配置された第2回転体の第2歯部に噛合しているので、第1ギア部と第2ギア部の歯数や第1歯部と第2歯部の歯数等を適宜設定することにより、第1回転体に対して第2回転体を大きな減速比で低速回転させることができると共に、遊星歯車機構を用いて装置全体のコンパクト化が図れる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】本発明の実施形態例に係る多回転角度検出装置の平面図である。
【図2】図1の多回転角度検出装置に備えられる第1回転体と遊星歯車機構の斜視図である。
【図3】図2に示す第1回転体と遊星歯車機構の断面図である。
【図4】図3に示す第1回転体と遊星歯車機構の説明図である。
【図5】図1の多回転角度検出装置に備えられる第1検出手段と第2検出手段の出力から得られる角度信号を示す説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、発明の実施の形態について図面を参照して説明する。図1に示すように、本実施形態例に係る多回転角度検出装置は、360度(1回転)以上に多回転可能な第1回転体1と、第1回転体1よりも低速で回転する第2回転体2と、第1回転体1よりも高速で回転する第3回転体3と、第1回転体1から第2回転体2に至る動力伝達経路に配設された遊星歯車機構4と、第2回転体2および第3回転体3に対向配置された回路基板5等によって主に構成されており、これらは自動車のステアリングコラム等に取り付けられるハウジング6の内部に収納されている。
【0014】
第1回転体1は中央部に円形の貫通孔1aを有するリング状に形成されており、第1回転体1の外周面には第1歯部1bが設けられている。貫通孔1aには図示せぬステアリングシャフトが挿通されるようになっており、このステアリングシャフトに設けられたハブ等に第1回転体1を取り付けることにより、第1回転体1はステアリングシャフト(ステアリングホイール)と一体的に回転する。
【0015】
図2と図3に示すように、遊星歯車機構4は、外周面と内周面にそれぞれ外歯部7a,内歯部7bを有するリング状の外輪歯車7と、外輪歯車7の中心位置に配設された太陽歯車8と、外輪歯車7の内歯部7bと太陽歯車8との間に介設された複数の遊星歯車9と、太陽歯車8に同軸上に配設された前記第2回転体2とで構成されており、この第2回転体2の外周面には第2歯部2aが設けられている。外輪歯車7の外歯部7aは第1回転体1の第1歯部1bに噛合しており、外輪歯車7は遊星歯車機構4の入力軸となっている。太陽歯車8はハウジング6に直接または適宜部材を介して間接的に固定されており、その外周面には歯部8aが設けられている。また、太陽歯車8の中央部にはガイド孔8bが設けられており、第2回転体2の下面に突設した軸部2bをガイド孔8bに挿入することにより、第2回転体2は太陽歯車8に回転可能に支持されている。
【0016】
遊星歯車9は下端側の第1ギア部9aと上段側の第2ギア部9bとを有し、第1ギア部9aの歯数は第2ギア部9bの歯数よりも大きく設定されている。遊星歯車9の第1ギア部9aは外輪歯車7の内歯部7bと太陽歯車8の歯部8aに噛合しており、外輪歯車7が回転すると、遊星歯車9は太陽歯車8の周囲を自転しながら公転する。一方、遊星歯車9の第2ギア部9bは第2回転体2の第2歯部2aに噛合しており、遊星歯車9が太陽歯車8の周囲を自転しながら公転すると、それに伴って第2回転体2は軸部2bを中心に回転する。すなわち、第2回転体2は一般的に知られている遊星歯車機構のキャリアと類似した回転運動を行い、この第2回転体2が遊星歯車機構4の出力軸となっている。ただし、第1ギア部9aと第2ギア部9bおよび第2歯部2aの歯数比を適宜設定することにより、第2回転体2は遊星歯車9の公転速度の影響も受けて低速回転することが可能であり、また回転方向自体も変更できる点が一般的なキャリアと大きく相違している。
【0017】
図1に戻り、第3回転体3の外周面には第3歯部3aが設けられており、第3歯部3aは第1回転体1の第1歯部1bに噛合している。第3歯部3aの歯数は第1歯部1bの歯数よりも十分に小さく設定されており、第1回転体1が回転すると、第3回転体3は第1歯部1bと第3歯部3aの歯数比による速比で増速して回転する。
【0018】
第2回転体2の上面には円環状の第1磁石10が取着されており、第3回転体3の上面には円環状の第2磁石11が取着されている。これら第1磁石10と第2磁石11は略同一平面上に配置されており、回路基板5には第1磁石10に対向する第1磁気検出素子12と第2磁石11に対向する第2磁気検出素子13が実装されている。第1磁気検出素子12は第2回転体2の回転に伴う磁場の変化を検出する素子で、第1磁石10と第1磁気検出素子12によって第1検出手段が構成されている。第2磁気検出素子13は第3回転体3の回転に伴う磁場の変化を検出する素子で、第2磁石11と第2磁気検出素子13によって第2検出手段が構成されている。これら第1磁気検出素子12および第2磁気検出素子13としては、磁界の強さの変化の影響をあまり受けずに安定性が高いことから、本実施形態例ではGMR(Giant Magneto-Resistive:巨大磁気抵抗)センサが用いられているが、MREセンサ、ホール素子等の他の検出素子を用いることも可能である。また、回路基板5にはマイクロプロセッサ14が搭載されており、後述するように、このマイクロプロセッサ14は第1磁気検出素子12と第2磁気検出素子13の検出信号に基づいて第1回転体1の回転角度を算出する。
【0019】
次に、このように構成された本実施形態例に係る多回転角度検出装置の動作について説明する。
【0020】
運転手がステアリングホイールを回転操作すると、ステアリングシャフトと第1回転体1が一体的に回転し、それに伴って遊星歯車機構4の外輪歯車7と第3回転体3とがそれぞれ回転する。この場合、第3回転体3は第1歯部1bと第3歯部3aの歯数比による速比で増速して回転するが、遊星歯車機構4の構成部材である第2回転体2は、第1およびギア部9a,9bや第2歯部2a等の歯数比によって決定される速比で減速して回転する。具体的に説明すると、遊星歯車機構4は太陽歯車8を固定するソーラ型であり、外輪歯車7を入力軸、第2回転体2を出力軸とした場合、第2回転体2の減速比(入力/出力)は以下のようにして求められる。
【0021】
図4に示すように、遊星歯車9と第2回転体2を結ぶ黒塗りの部材を形式的にキャリアEと称し、第1回転体1の第1歯部1bの歯数をZs、外輪歯車7の外歯部7aの歯数をZt、外輪歯車7の内歯部7bの歯数をZc、遊星歯車9の第1ギア部9aの歯数をZb、遊星歯車9の第2ギア部9bの歯数をZb′、太陽歯車8の歯部8aの歯数をZa、第2回転体2の第2歯部2aの歯数をZdとすると、入力軸である外輪歯車7に対するキャリアEの速度比はZc/(Za+Zc)となる。また、キャリアEが第2回転体2を中心に1回転したときに、遊星歯車9はZa/Zbだけ自転し、第2回転体2はZb′/ZdだけキャリアEと逆方向に回転する。そして、第1回転体1に対する外輪歯車7の回転比はZs/Ztであるから、第1回転体1が一方向(例えばCCW方向)に1回転すると、キャリアEは他方向(CW方向)に(Zs*Zc)/{Zt*(Za+Zc)}回転し、これにより、第2回転体2はCCW方向に{Zs*Zc*(1+Za/Zb)*Zd}/{Zt*(Za+Zc)*Zb′}回転する。したがって、第1回転体1が1回転したとき、第2回転体2の回転は、
(Zs*Zc)/{Zt*(Za+Zc)}−{Zs*Zc*(Za/Zb)*Zb′}/{Zt*(Za+Zc)*Zd}…(1)
で与えられる速度まで減速される。
【0022】
上記(1)式から明らかなように、第2回転体2の減速比を算出するパラメータとして遊星歯車9の第1および第2ギア部9a,9bと第2回転体2の第2歯部2aの各歯数を含んでいるため、各歯数の組合せを適宜設定することにより、第2回転体2の減速比を自由に決めることができる。例えば、モジュールを0.5とし、Zs=72、Zt=60、Zc=48、Za=30、Zb=9、Zb′=7、Zd=32とした場合、これらの値を上記(1)式に代入することで減速比=0.2、すなわち第1回転体1が1回転した場合の第2回転体2の回転数を0.2回転とすることができる。
【0023】
回路基板5には、第2回転体2に取着された第1磁石10に対向する第1磁気検出素子12と、第3回転体3に取着された第2磁石11に対向する第2磁気検出素子13とが実装されているので、第1回転体1の回転に伴って第2回転体2が減速回転すると、第1磁気検出素子12を貫く磁力の方向が変化して第1磁気検出素子12の出力が変化する。同様に、第1回転体1の回転に伴って第3回転体3が増速回転すると、第2磁気検出素子13を貫く磁力の方向が変化して第2磁気検出素子13の出力が変化する。
【0024】
ここで、第1回転体1が1回転した場合の第2回転体2の回転数を0.2回転、第3回転体3の回転数を5回転とすると、第1磁気検出素子12から図5(A)に示すような出力が得られ、第2磁気検出素子13から図5(B)に示すような出力が得られる。この場合、第1回転体1はセンター位置を基準にして時計方向と反時計方向へそれぞれ2.5回転、合計で5回転までの回転角度の検出が可能である。この関係から第1回転体1の回転角度は、マイクロプロセッサ14によって第1磁気検出素子12の出力から粗く検出し、その付近の精密な角度について第2磁気検出素子13の出力から検出することで算出される。そして、マイクロプロセッサ14に第1および第2磁気検出素子12,13の出力と第1回転体1の絶対角度とを照合できる情報を用意しておけば、第1回転体1の絶対角度を高分解能にて検出することができる。
【0025】
以上説明したように、本実施形態例に係る多回転角度検出装置は、ステアリングホイール(ステアリングシャフト)に連動して回転する第1回転体1の外周面に設けられた第1歯部1bに遊星歯車機構4の外輪歯車7の外歯部7aが噛合しており、この遊星歯車機構7の構成部材である遊星歯車9が互いの歯数を異にする第1ギア部9aと第2ギア部9bを有すると共に、歯数の小さい方の第2ギア部9bが太陽歯車8に同軸配置された第2回転体2の第2歯部2aに噛合しているので、第1ギア部9aと第2ギア部9bの歯数や第1歯部1bと第2歯部2aの歯数等を適宜設定することにより、第2回転体2を大きな減速比で低速回転させることができると共に、遊星歯車機構4を用いて装置全体のコンパクト化を図ることができる。
【0026】
また、第1回転体1の第1歯部1bに第3回転体3の第3歯部3aを噛合し、第1回転体1より低速回転する第2回転体2の回転角度を検出する第1検出手段(第1磁石10と第1磁気検出素子12)の出力と、第1回転体1より高速回転する第3回転体3の回転角度を検出する第2検出手段(第2磁石11と第2磁気検出素子13)の出力とに基づいて、第1回転体1の回転角度を検出するようにしたので、初期位置からの高分解能の回転角度を検出することができる。しかも、第1回転体1から第2回転体2に至る動力伝達経路を遊星歯車機構4を用いて小型化できるため、遊星歯車機構4と第3回転体3を第1回転体1の外側の狭いスペース内にコンパクトに配置することができ、車載用舵角センサとして好適な多回転角度検出装置を実現することができる。
【0027】
なお、上記の実施形態例では、第1回転体1より低速回転する第2回転体2と第1回転体1より高速回転する第3回転体3とを併用した場合について説明したが、第3回転体3を省略し、第2回転体2の回転角度を検出する第1検出手段の出力のみから第1回転体1の回転角度を検出するようにしても良い。
【0028】
また、上記の実施形態例では、第2回転体2の回転角度を検出する第1検出手段として第1磁石10と第1磁気検出素子12を用いると共に、第3回転体3の回転角度を検出する第2検出手段として第2磁石11と第2磁気検出素子13を用いた場合について説明したが、これら第1および第2検出手段として磁気式センサ以外の光学式センサや摺動式センサを用いても良く、磁気式センサと光学式センサを併用することも可能である。
【符号の説明】
【0029】
1 第1回転体
1a 貫通孔
1b 第1歯部
2 第2回転体
2a 第2歯部
2b 軸部
3 第3回転体
3a 第3歯部
4 遊星歯車機構
5 回路基板
6 ハウジング
7 外輪歯車
7a 外歯部
7b 内歯部
8 太陽歯車
8a 歯部
8b ガイド孔
9 遊星歯車
9a 第1ギア部
9b 第2ギア部
10 第1磁石
11 第2磁石
12 第1磁気検出素子
13 第2磁気検出素子
14 マイクロプロセッサ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
外周面に第1歯部を有する多回転可能な第1回転体と、この第1回転体に並設されて、外周面に前記第1歯部に噛合する外歯部を有しかつ内周面に内歯部を有するリング状の外輪歯車と、この外輪歯車の中心位置に配設された太陽歯車と、前記外輪歯車の前記内歯部と前記太陽歯車との間に介設された遊星歯車と、前記太陽歯車に同軸上に配設されて外周面に第2歯部を有する第2回転体と、この第2回転体の回転角度を検出する第1検出手段とを備え、
前記遊星歯車が、前記外輪歯車および前記太陽歯車に噛合する第1ギア部と、前記第2回転体の前記第2歯部に噛合する第2ギア部とを有すると共に、前記第1ギア部の歯数が前記第2ギア部の歯数と異なるように設定されていることを特徴とする多回転角度検出装置。
【請求項2】
請求項1の記載において、前記第2回転体が前記太陽歯車に回転自在に支持されていることを特徴とする多回転角度検出装置。
【請求項3】
請求項1または2の記載において、前記第1歯部に噛合して前記第1回転体より高速回転する第3回転体と、この第3回転体の回転角度を検出する第2検出手段とを備え、前記第1検出手段と前記第2検出手段とによって前記第1回転体の回転角度を検出することを特徴とする多回転角度検出装置。
【請求項4】
請求項3の記載において、前記第1回転体にステアリングシャフトを挿通するための貫通孔が設けられており、前記外輪歯車と前記第3回転体とが前記第1回転体の外方に並設されていることを特徴とする多回転角度検出装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2011−22074(P2011−22074A)
【公開日】平成23年2月3日(2011.2.3)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−169032(P2009−169032)
【出願日】平成21年7月17日(2009.7.17)
【出願人】(000010098)アルプス電気株式会社 (4,263)
【Fターム(参考)】