説明

多層フィルムの製造方法およびそれより形成されたソーラーパネルのバックシート

多層積層フィルムの製造方法であって:(a)フルオロポリマーフィルムを提供するステップと;(b)延伸ポリエステルフィルムを提供するステップと;(c)エチレンポリマーを提供するステップと;(d)270℃以上の温度における押出コーティング法によって、フルオロポリマー/エチレンコポリマー/延伸ポリエステルを含む多層積層フィルムを形成するステップとを含み、ステップ(c)のエチレンコポリマーが、エチレンと、アクリル酸C1−4アルキル、メタクリル酸C1−4アルキル、メタクリル酸、アクリル酸、メタクリル酸グリシジル、無水マレイン酸からなる群から選択される1種類以上のモノマーとのコポリマー、ならびにエチレンと、C〜C不飽和無水物、少なくとも2つのカルボン酸基を有するC〜C不飽和酸のモノエステル、少なくとも2つのカルボン酸基を有するC〜C不飽和酸のジエステルからなる群から選択されるコモノマーとの共重合単位のコポリマー、ならびにそのようなコポリマーの混合物であり、エチレンコポリマー中のエチレン含有率が60〜90重量%になり、好ましくは65〜85重量%になり、理想的には70〜80重量%になる、方法が本明細書において開示される。この方法によって製造された多層積層フィルム、およびこの多層積層フィルムを含むソーラーパネルも本明細書において開示される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、多層フィルムの製造に用いられる積層方法、およびそれより形成された多層積層フィルムに関する。本発明は、そのような多層積層フィルムがバックシートとして用いられる太陽電池にも関する。
【背景技術】
【0002】
政府は、エネルギー節約および排出削減をますます重視するようになっている。その結果、化石燃料の代替となる新しいエネルギー源の探索の緊急性が高まってきている。太陽エネルギーは、クリーンで、無公害で、無尽蔵のエネルギー源である。現在のところ、太陽エネルギーは、ソーラーパネルによる電気への変換に主として利用されており、次にこれは、たとえば電気温水器、電気自動車、および人工衛星の部品への電力供給に使用される。
【0003】
光起電モジュールとも呼ばれるソーラーパネルは、光、特に太陽光から直接電気を発生する光電装置を意味する。ソーラーパネルは、太陽電池活性層、封止材料、フロントシート、およびバックシートで構成される。
【0004】
太陽電池活性層は、放射エネルギーを吸収し、それを電気エネルギーに変換することが可能な有機または無機の半導体材料であってもよい。太陽電池活性層は、典型的には複数の太陽電池を含む。太陽電池活性層材料としては、結晶シリコン、非晶質シリコン、テルル化カドミウム、およびセレン化銅インジウムガリウム(CIGS)が挙げられる。光活性層はカソードとアノードとの間に配置される。入射光が光活性材料を励起させると、電子が放出される。放出された電子は、カソードとアノードとの間に形成された電気回路内に電気エネルギーの形態で捕捉される。
【0005】
ソーラーパネル中の封止材料の役割は、活性層を空気および水分から保護し、フロントシートおよびバックシートを活性層に接合させることである。広く使用されている封止材料の1つは、エチレン−酢酸ビニルフィルムである。約150℃における積層中に、溶融したエチレン−酢酸ビニルが太陽電池の隙間に流れ込み、太陽電池活性層を封止する。
【0006】
ソーラーパネルのフロントシートの役割は、太陽電池を機械的衝撃および風雨から保護しながら、光を活性層まで透過させることである。光エネルギーを十分利用するために、フロントシートは、画定されたスペクトル域(たとえば、結晶シリコンセルの場合400〜1100nmの間)の範囲内で高い光透過率を示す必要がある。既存のソーラーパネルのフロントシートは、典型的には、ガラス(通常、厚さが3〜4mmの低鉄強化フリントガラス)またはポリマー材料でできている。
【0007】
ソーラーパネルのバックシートの役割は、太陽電池、ならびに封止材料または接着剤を水分および酸化から保護することである。したがって、バックシートは、電気絶縁性を提供することに加えて優れた防湿性および耐候性を示す必要がある。
【0008】
ソーラーパネルバックシートとして最も一般的に使用される多層積層フィルムは、たとえば、フルオロポリマーフィルム/ポリエチレンテレフタレートフィルム/フルオロポリマーフィルム積層体を含む。このフィルム積層体では、フルオロポリマーフィルム/ポリエチレンテレフタレートフィルムの界面において2つのフィルムを互いに接合するために有機溶剤系接着剤が使用される。この種の積層フィルムの大きな欠点は、有機溶剤系接着剤を使用することである。有機溶剤系接着剤を用いてフィルムを接着するためには、乾燥オーブンを使用する必要があり、これは購入および運転に費用がかかり、積層速度が限定される。有機溶媒は、環境への悪影響を制限し、運転スタッフの健康を守るために制御する必要がある。有機溶媒が低毒性のエタノールである場合でさえも、運転スタッフの健康に影響を与えることがある。したがって、ソーラーパネルのバックシートへの使用に適した多層積層フィルムの製造に関して、有機溶媒を使用しない方法が望まれている。
【0009】
種々の多層積層フィルムおよび関連する製造方法が周知である。たとえば、米国特許第5,139,878号明細書には、少なくとも1つのフルオロポリマーフィルム(たとえば、ポリテトラフルオロエチレン)と、少なくとも1つ熱可塑性ポリマーフィルム(たとえば、ポリエチレンテレフタレート)と、それらの間に挟まれる少なくとも1つの接着剤層(たとえば、2〜8個の炭素原子を有するオレフィンとα,β−エチレン系不飽和カルボン酸とのアルキルエステルによって形成されたポリマー樹脂)とを含む多層フィルム構造が開示されており、その多層積層フィルムは同時押出によって形成される。この多層積層フィルムは、高い接着強度と、良好な水分および気体遮断特性とを示すと言われており、食料品および医薬品の包装材料としての使用に適していると開示されている。このような多層積層フィルムは、包装材料に必要な水分および気体遮断特性を示すが、多数の他の用途の要求は満たさない。たとえば、このような積層フィルムは、機械的性質、誘電特性、耐候性、およびその他の性質に関して、ソーラーパネルのバックシートとしての使用の要求を満たさない。
【0010】
既存の多層積層フィルムの性質を改善するために使用される方法の1つは、フィルムを延伸することによる熱可塑性ポリマーフィルムの改質である。延伸は、ポリエチレンテレフタレートなどのポリマーフィルムの性質、たとえば遮断性および光学的性質、高温および低温抵抗性、ならびに寸法安定性を顕著に改善することが知られている。しかし、フルオロポリマーおよび熱可塑性ポリマーの積層に使用される溶融同時押出方法は、あらかじめ延伸された熱可塑性ポリマー層の積層には適していない。延伸フィルムに適しており、有機溶媒をほとんどまたは全く使用しない新規な積層方法が必要とされている。
【0011】
フルオロポリマーおよび非フッ素化(または実質的に非フッ素化の)ポリマー層を互いに接合するための種々の方法が周知である。たとえば、米国特許第6,767,948号明細書では、フルオロポリマーおよび実質的に非フッ素化のポリマーを互いに接合するためにクラウンエーテル触媒が使用され、所望の接着強度が得られている。しかし、クラウンエーテル触媒を用いると、有機溶剤系接着剤に関して存在するのと同じ環境および健康の問題がある程度発生する。
【0012】
押出積層は、溶融した樹脂がダイから押し出されて他の基材上にコーティングされることで積層フィルムが製造される積層方法である。3つの主要な押出積層方法は、単層押出積層、タンデムまたは多重押出積層、ならびに同時押出積層である。他の積層方法と比較すると、押出積層は、高速であり、高い生産効率を有し、加工費が低いという利点を有する。押出積層は、包装材料の製造に用いられる。ポリウレタン接着剤(Beijing Comens Chemical Co.LtdのYH4501)が押出積層による積層ポリエチレンフィルムの製造に使用される場合、ポリウレタン接着剤の接着強度が、ポリエチレンの製造に用いられる加工技術に大きな割合で依存していることが報告されている(http://food.icxo.com/htmlnews/2004/09/08/325139.htm)。主要な要因としては、溶融温度、ノズルとローラーとの間の空隙、作業速度、コロナ処理の程度、およびプライマーコーティング量が上げられる。比較的高い押出温度であれば、接着強度は増加するが、ヒートシール性能が低下することが分かった。
【0013】
しかし、フルオロポリマーフィルムと、延伸された熱可塑性フィルムなどの非フッ素化ポリマーフィルムとを押出積層によって組み合わせるために要求される方法が依然として必要とされている。非常に低い表面エネルギー、非常に低い表面活性、および低い接着性などのフルオロポリマーの特殊な表面特性のため、ポリエチレンフィルムを他のポリマーフィルムに押出積層によって積層するのに好適な方法は、フルオロポリマーと非フッ素化ポリマーとの積層のためや、ソーラーパネルのバックシートに必要な所望の積層強度および耐候性を有する積層体を得るためには必ずしも適していない。
【0014】
したがって、製造プロセスに有機溶媒および触媒を使用しない延伸熱可塑性ポリマーフィルムとフルオロポリマーフィルムとを含む積層体が必要とされている。
【発明の概要】
【0015】
本発明は、ソーラーパネルのバックシートとして用いると好適な多層積層フィルムの製造方法を提供する。この方法は、有機溶媒および有機触媒を使用する必要がない。本発明は、本発明の方法によって製造された多層積層フィルムバックシートを使用するソーラーパネルもまた提供する。
【0016】
したがって、本発明の一態様は、多層積層フィルムの製造方法であって:
(a)フルオロポリマーフィルムを提供するステップと;
(b)延伸ポリエステルフィルムを提供するステップと;
(c)エチレンコポリマーを提供するステップと;
(d)270℃以上の温度で押出積層することによって、フルオロポリマー/エチレンコポリマー/延伸ポリエステル多層積層フィルムを形成するステップと
を含む方法に関する。
【0017】
エチレンコポリマーは、エチレンと、アクリル酸C1−4アルキル、メタクリル酸C1−4アルキル、メタクリル酸、アクリル酸、メタクリル酸グリシジル、無水マレイン酸からなる群から選択される1種類以上のモノマーとのコポリマー、ならびにエチレンと、C〜C不飽和無水物、少なくとも2つのカルボン酸基を有するC〜C不飽和酸のモノエステル、少なくとも2つのカルボン酸基を有するC〜C不飽和酸のジエステルからなる群から選択されるコモノマーとの共重合単位のコポリマー、ならびにそのようなコポリマーの混合物であって、エチレンコポリマー中のエチレン含有率が60〜90重量%を占め、好ましくは65〜85重量%を占め、理想的には70〜80重量%を占めるコポリマーである。
【0018】
本発明の別の一態様は、上記方法によって形成されたフルオロポリマー/エチレンコポリマー/延伸ポリエステル多層積層フィルムに関する。
【0019】
本発明の別の一態様は、フロントシート、太陽電池回路、およびバックシートを含むソーラーパネルであって、バックシートが、本発明のフルオロポリマー/エチレンポリマー/延伸ポリエステル多層積層フィルムによって形成されるソーラーパネルに関する。
【発明を実施するための形態】
【0020】
本開示の方法では、押出積層が使用され、フルオロポリマー層と延伸ポリエステル層との間にエチレンコポリマーを溶融押出し、続いて積層体を冷却することによって、フルオロポリマー/エチレンコポリマー/延伸ポリエステル多層積層フィルムが形成される。積層フィルムの接着強度はエチレンコポリマーの組成に依存する。
【0021】
フルオロポリマー層
本明細書に記載の多層積層フィルムは、フルオロポリマー層を含む。使用されるフルオロポリマーに関して特定の制限はない。コポリマー中のフッ素化モノマーから誘導されるモノマー単位が20重量%を超える、好ましくは40〜99重量%になる、理想的には55〜98重量%になるのであれば、フッ素化モノマーのホモポリマー、フッ素化モノマーのコポリマー、またはフッ素化モノマーと非フッ素化モノマーとのコポリマーなどの当技術分野において周知のあらゆるフルオロポリマーであることができる。
【0022】
本発明の一実施形態では、フルオロポリマーとしては、フルオロエチレンモノマー、ジフルオロエチレンモノマー、1,1−ジフルオロエチレンモノマー、および/またはパーフルオロエチレンモノマーから誘導されるモノマー単位を含有するポリマーまたはコポリマーが挙げられる。
【0023】
たとえば、フルオロポリマーは、特に、フルオロエチレンホモポリマー、1,1−ジフルオロエチレンホモポリマー、1,2−ジフルオロエチレンホモポリマー、フルオロエチレン/非フッ素化C2−4モノオレフィンコポリマー、1,1−ジフルオロエチレン/非フッ素化C2−4モノオレフィンコポリマー、ヘキサフルオロプロピレン/フルオロエチレンコポリマー、ヘキサフルオロプロピレン/1,1−ジフルオロエチレンコポリマー、ヘキサフルオロプロピレン/1,2−ジフルオロエチレンコポリマー、テトラフルオロエチレン/フルオロエチレンコポリマー、テトラフルオロエチレン/1,1−ジフルオロエチレンコポリマー、テトラフルオロエチレン/1,2−ジフルオロエチレンコポリマー、トリフルオロクロロエチレン/フルオロエチレンコポリマー、またはトリフルオロクロロエチレン/1,1−ジフルオロエチレンコポリマー、トリフルオロクロロエチレン/1,2−ジフルオロエチレンコポリマーであってもよい。
【0024】
本発明の別の一実施形態では、フルオロポリマーとしては、ヘキサフルオロプロピレンモノマー、テトラフルオロエチレンモノマー、トリフルオロクロロエチレンモノマー、および/またはその他のパーフルオロオレフィンモノマーから誘導されるモノマー単位を含有するポリマーまたはコポリマーが挙げられる。
【0025】
たとえば、フルオロポリマーは、特に、ヘキサフルオロプロピレンホモポリマー、テトラフルオロエチレンホモポリマー、トリフルオロクロロエチレンホモポリマー、エチレン/テトラフルオロエチレンコポリマー、テトラフルオロエチレン/プロピレンコポリマー、トリフルオロクロロエチレン/エチレンコポリマー、エチレン/テトラフルオロエチレン/ヘキサフルオロプロピレンコポリマーであってもよい。
【0026】
本発明における使用に適したフルオロポリマーとしては、2種類以上の上記ポリマーまたはコポリマーのブレンドも挙げられる。フルオロポリマー層は、少量の他のポリマーおよび/または添加剤も含み得る。フルオロポリマー層は、フルオロポリマー層の全重量を基準として、好ましくは少なくとも60重量パーセント、より好ましくは少なくとも80重量パーセント、理想的には少なくとも90重量パーセントの1種類以上の上記フルオロポリマーから構成される。添加剤としては、たとえば、光安定剤、UV安定剤、熱安定剤、耐加水分解剤、光反射剤、顔料、二酸化チタン、染料、およびスリップ剤が挙げられる。好ましいフルオロポリマーフィルムは、150KPsiを超える引張弾性率を有する。好適なフルオロポリマーフィルムは市販されている。たとえば、ポリフルオロエチレンフィルムはDuPont,USAよりTedlar(登録商標)の商品名で販売されている。
【0027】
金属、金属酸化物、または非金属酸化物の表面コーティングの1つ以上の層を前述のフルオロポリマー基材の1つまたは2つの主面上に加えることで、金属、金属酸化物、および/または非金属酸化物の層を表面上に有するフルオロポリマー基材を形成することもできる。金属酸化物層または非金属酸化物層の厚さは、典型的には50Å〜4000Åの間、好ましくは100Å〜1000Åの間である。金属層の厚さに関して特定の制限はない。当技術分野において従来使用されている厚さであり得る。
【0028】
使用される金属酸化物または非金属酸化物に関して特定の制限はない。酸化物は、当技術分野において一般に使用されるあらゆる金属酸化物または非金属酸化物であり得る。開示される本発明の実施形態では、使用される金属酸化物または非金属酸化物は、酸化ケイ素(SiO、X=1〜2)および酸化アルミニウム(AlO、x=0.5〜1.5)を含む。本発明の一実施形態では、前述の酸化物層は、気相堆積によってフルオロポリマーの1つまたは2つの表面上に堆積される。
【0029】
使用される金属層に関して特定の制限はない。銀箔、アルミニウム箔、スズ箔、または銅箔などの当技術分野において一般に使用されるあらゆる金属層であり得る。費用およびその他の要因に基づいて、アルミニウム箔および銅箔が最も一般的に選択される。フルオロポリマー基材の表面を金属箔に積層することができ、箔の厚さは5〜30μm、好ましくは8〜25μmの範囲内である。使用される積層方法に関して特定の制限はない。本発明の一実施形態では、後述のように押し出されたエチレンコポリマー樹脂接着剤を用いて、厚さ25μmのアルミニウム箔がフルオロポリマー基材に積層される。
【0030】
金属または金属酸化物/非金属酸化物の層が表面上に積層されたフルオロポリマー基材の全体の厚さは8〜100μmの範囲内、好ましくは10〜50μmの範囲内、理想的には12〜40μmの範囲内である。
【0031】
本発明の別の好ましい一実施形態では、前述の金属、金属酸化物、および非金属酸化物の層は、フルオロポリマー基材の1つの表面上に加えられ、そのフルオロポリマー基材の第2の表面は、本発明において用いられるエチレンコポリマー接着剤と接触する。
【0032】
ポリエステル層
本明細書に記載の積層フィルムは、ポリエステル層も含む。ポリエステルが基材として使用される場合、使用されるポリエステルの種類に関して特定の制限はない。当技術分野において周知のあらゆるポリエステルフィルム層、またはポリエステルフィルムの2つ以上の層の積層フィルムであってもよい。本発明の一実施形態では、ポリエステル基材の全体の厚さは、50〜350μmの範囲内であり、好ましくは75〜300μm、理想的には100〜250μmである。
【0033】
本発明の基材として用いると好適なポリエステル材料の非限定的な例としては、たとえば:
ポリC2−6アルキレンテレフタレート、好ましくはポリC2−4アルキレンテレフタレート、たとえばポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリトリメチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリヘキサメチレンテレフタレート、ポリエチレンフタレート、ポリトリメチレンフタレート、ポリブチレンフタレート、ポリヘキサメチレンフタレートなど、理想的にはポリエチレンテレフタレート;
ポリC2−6アルキレングリコールナフタレート、好ましくはポリC2−4アルキレングリコールナフタレート、たとえばポリエチレンナフタレート、ポリトリメチレンナフタレート、ポリブチレンナフタレートなど;または
2種類以上の上記材料のブレンドおよびコポリマーが挙げられる。
【0034】
本明細書に開示されるように、ポリエステル層は延伸ポリエステルフィルムを含む。ポリマーフィルムに関して本明細書において使用される場合、「延伸された」は、その元の長さの少なくとも半分だけ少なくとも1つの方向に延伸されたポリマーフィルムを意味する。本発明に用いると最も好適なポリマーフィルムは、一軸延伸および/または二軸延伸が行われている。一軸延伸ポリマーフィルムの延伸比は通常2〜4倍であり、好ましくは2.5〜3.5倍の範囲内であり、一方、二軸延伸ポリマーフィルムの長手方向延伸比は通常2〜4倍であり、好ましくは2.5〜3.5倍の範囲内であり;横方向延伸比は通常2〜4倍であり、好ましくは2.5〜3.5倍の範囲内である。好適な延伸ポリエステルフィルムも市販されている。たとえば、延伸ポリエチレンテレフタレートフィルムは、DuPont Teijin Filmsから購入することができる。
【0035】
ポリエステル層は、少量の他のポリマーおよび/または添加剤をも含むことができる。ポリエステル層は、好ましくは少なくとも60重量パーセント、より好ましくは少なくとも80重量パーセント、理想的には少なくとも90重量パーセントの1種類以上のポリエステルポリマーを含む。添加剤としては、たとえば、光安定剤、UV安定剤、熱安定剤、耐加水分解剤、光反射剤、顔料、二酸化チタン、染料、およびスリップ剤を挙げることができる。
【0036】
金属、金属酸化物、または非金属酸化物の表面コーティングの1つ以上の層を、前述のポリエステルフィルムの1または2つの主面上に加えることで、金属、金属酸化物および/または非金属酸化物の層を表面上に有するポリエステル層を形成することもできる。
【0037】
金属酸化物層または非金属酸化物層の厚さは、典型的には50Å〜4000Åの間、好ましくは100Å〜1000Åの間である。使用される金属酸化物または非金属酸化物に関して特定の制限はない。酸化物は、従来技術において一般に使用されるあらゆる金属酸化物または非金属酸化物であってもよい。本発明の一実施形態では、使用される金属酸化物または非金属酸化物は、酸化ケイ素(SiO、X=1〜2)および酸化アルミニウム(AlO、x=0.5〜1.5)を含む。本発明の一実施形態では、上記の酸化物層は、気相堆積によってポリエステル層の1つまたは2つの表面上に堆積される。
【0038】
使用される金属層に関して特定の制限はない。銀箔、アルミニウム箔、スズ箔、または銅箔などの当技術分野において一般に使用されるあらゆる金属層であってもよい。費用およびその他の要因に基づいて、アルミニウム箔および銅箔が最も一般的に選択される。ポリエステルフィルムの表面を金属箔に積層することができ、箔の厚さは5〜30μm、好ましくは8〜25μmの範囲内である。使用される積層方法に関して特定の制限はない。本発明の一実施形態では、後述のように押し出されたエチレンコポリマー樹脂を用いて、厚さ25μmのアルミニウム箔が厚さ250μmのPETフィルムに積層される。別の一実施形態では、後述のように押し出されたエチレンコポリマー樹脂を用いて、さらに銅箔が、PETフィルムの反対側に積層される。
【0039】
金属または金属酸化物/非金属酸化物の層が表面上に積層されたポリエステル層の全体の厚さは、通常8〜20μmの範囲内である。使用する場合、金属または酸化物の層を有するポリエステルは、通常、従来のポリエステル層とともに積層される。使用される積層方法に関して特定の制限はない。当技術分野において使用されるあらゆる方法であり得る。本発明の一実施形態では、コーティングされたPET表面とコーティングされていないPET表面との間で接触させ接着剤を用いることによって、主面上に酸化アルミニウムコーティングを有する1または2枚の厚さ12μmのPETフィルムが、厚さ250μmのPETフィルムに積層される。
【0040】
エチレンコポリマー接着層
本明細書に記載のエチレンコポリマー接着層は、エチレンコポリマー層またはエチレンコポリマー中間層とも呼ばれる。エチレンコポリマー接着層中に使用されるエチレンコポリマーとしては、エチレンと別のα−オレフィンとのコポリマーが挙げられる。コポリマー中のエチレン含有率は、エチレンコポリマーの60〜90重量%を占め、好ましくは65〜88重量%を占め、理想的には70〜85重量%を占める。他のコモノマーは、好ましくはエチレンコポリマーの10〜40重量%を占め、好ましくは12〜35重量%を占め、理想的には15〜30重量%を占める。エチレンコポリマー接着層は少なくとも70重量パーセントのエチレンコポリマーを含む。所望の性質を得るために、エチレンコポリマーは、接着層の重量を基準として最大30重量%の他の熱可塑性ポリマー、たとえばポリオレフィン、たとえば線状低密度ポリエチレンとブレンドすることができる。接着層のエチレンコポリマーの形成に使用すると好適な材料は以下の群から選択される:
エチレン−メタクリル酸C1−4アルキルコポリマーおよびエチレン〜アクリル酸C1−4アルキルコポリマー、たとえば、エチレン−メタクリル酸メチルコポリマー、エチレン−アクリル酸メチルコポリマー、エチレン−メタクリル酸エチルコポリマー、エチレン−アクリル酸エチルコポリマー、エチレン−メタクリル酸プロピルコポリマー、エチレン−アクリル酸プロピルコポリマー、エチレン−メタクリル酸ブチルコポリマー、エチレン−アクリル酸ブチルコポリマー、およびそれらの2種類以上のコポリマーの混合物(エチレンから得られるコポリマー単位は、各コポリマーの全重量を基準として60%〜90%、好ましくは65%〜88%を占める);
エチレン−メタクリル酸コポリマー、エチレン−アクリル酸コポリマー、およびそれらのブレンド(エチレンから得られるコポリマー単位は、各コポリマーの全重量を基準として60%〜90%、好ましくは65%〜88%を占める);
エチレン−無水マレイン酸コポリマー(エチレンから得られるコポリマー単位は、各コポリマーの全重量を基準として60%〜90%、好ましくは65%〜88%を占める);
エチレンと、C〜C不飽和無水物、少なくとも2つのカルボン酸基を有するC〜C不飽和酸のモノエステル、少なくとも2つのカルボン酸基を有するC〜C不飽和酸のジエステルからなる群から選択されるコモノマーとの共重合単位、およびそのようなコポリマーの混合物;
エチレンと、メタクリル酸C1−4アルキル、アクリル酸C1−4アルキル、エチレン−メタクリル酸、エチレン−アクリル酸、およびエチレン−無水マレイン酸から選択される少なくとも2種類のコモノマーとから形成される多塩基ポリマー(polybasic polymer)(その非限定的な例として、たとえば、エチレン−アクリル酸メチル−メタクリル酸のターポリマー(アクリル酸メチルから得られるコポリマー単位は2〜30重量%を占め、メタクリル酸から得られるコポリマー単位は1〜30重量%を占める)、エチレン−アクリル酸ブチル−メタクリル酸のターポリマー(アクリル酸ブチルから得られるコポリマー単位は2〜30重量%を占め、メタクリル酸から得られるコポリマー単位は1〜30重量%を占める)、エチレン−メタクリル酸プロピル−アクリル酸のターポリマー(メタクリル酸プロピルから得られるコポリマー単位は2〜30重量%を占め、アクリル酸から得られるコポリマー単位は1〜30重量%を占める)、エチレン−アクリル酸メチル−アクリル酸のターポリマー(アクリル酸メチルから得られるコポリマー単位は2〜30重量%を占め、アクリル酸から得られるコポリマー単位は1〜30重量%を占める)、エチレン−アクリル酸メチル−無水マレイン酸のターポリマー(アクリル酸メチルから得られるコポリマー単位は2〜30重量%を占め、無水マレイン酸から得られるコポリマー単位は0.2〜10重量%を占める)、エチレン−アクリル酸ブチル−無水マレイン酸のターポリマー(アクリル酸ブチルから得られるコポリマー単位は2〜30重量%を占め、無水マレイン酸から得られるコポリマー単位は0.2〜10重量%を占める)、およびエチレン−アクリル酸−無水マレイン酸のターポリマー(アクリル酸から得られるコポリマー単位は2〜30重量%を占め、無水マレイン酸から得られるコポリマー単位は0.2〜10重量%を占める)が挙げられる);
エチレンおよびメタクリル酸グリシジルと、メタクリル酸C1−4アルキル、アクリル酸C1−4アルキル、エチレン−メタクリル酸、エチレン−アクリル酸、およびエチレン−無水マレイン酸から選択される少なくとも1種類のコモノマーとから形成されるコポリマー(非限定的な例としては、たとえば、エチレン−アクリル酸ブチル−メタクリル酸グリシジルのターポリマー(アクリル酸ブチルから得られるコポリマー単位は2〜30重量%を占め、メタクリル酸グリシジルから得られるコポリマー単位は1〜15重量%を占める)が挙げられる);
ならびに2種類以上の上記材料のブレンド。
【0041】
本発明のある実施形態では、エチレンコポリマー接着層は、エチレンと1種類以上のコモノマーとから形成されるエチレンコポリマーを含み、そのコモノマーは、メタクリレート、メチルアクリル酸エステル、エチルアクリル酸エステル、プロピルアクリル酸エステル、ブチルアクリル酸エステル、エチレン水素マレエート、メタクリル酸グリシジル、メタクリル酸グリセリド、および無水マレイン酸からなる群から選択される。
【0042】
別の実施形態では、エチレンコポリマーは、エチレン−アクリル酸メチル−メタクリル酸(metharcylic acid)ターポリマー、エチレン−アクリル酸ブチル−メタクリル酸(metharcylic acid)ターポリマー、エチレン−アクリル酸nブチル−メタクリル酸ターポリマー、エチレン−アクリル酸イソブチル−メタクリル酸ターポリマー、エチレン−アクリル酸メチル−アクリル酸ターポリマー、エチレン−メタクリル酸ブチル−メタクリル酸ターポリマー、またはエチレン−メタクリル酸プロピル−メタクリル酸ターポリマーなどのエチレン−(メタ)アクリレート−(メタ)アクリル酸ターポリマーである。別の一実施形態では、エチレンコポリマーは、エチレン−メタクリル酸ブチル−メタクリル酸グリセリドターポリマー、エチレン−アクリル酸nブチル−メタクリル酸グリシジル、またはエチレン−アクリル酸エステル−メタクリル酸グリシジルターポリマーなどのエチレン−(メタ)アクリレート−メタクリル酸(metharcylate)グリシジルターポリマーである。別の一実施形態では、エチレンコポリマーは、エチレン−メタクリル酸メチル−無水マレイン酸ターポリマー、エチレン−アクリル酸nブチル−無水マレイン酸ターポリマー、エチレン−アクリル酸エチル−無水マレイン酸ターポリマー、またはエチレン−アクリル酸エステル−無水マレイン酸などのエチレン−(メタ)アクリル酸アルキル−無水マレイン酸ターポリマーである。
【0043】
別の一実施形態では、コポリマーは、エチレンと、C〜C不飽和無水物、少なくとも2つのカルボン酸基を有するC〜C不飽和酸のモノエステル、少なくとも2つのカルボン酸基を有するC〜C不飽和酸のジエステルからなる群から選択されるコモノマーとの共重合単位、およびそのようなコポリマーの混合物を含む。さらに、エチレンコポリマーは、約3重量%〜約25重量%のコモノマーの共重合単位を含む。コポリマーは、ジポリマー、またはターポリマーもしくはテトラポリマーなどのより高次のコポリマーであってもよい。第3のポリマー成分の好適なコモノマーの例としては、無水マレイン酸および無水イタコン酸などの不飽和無水物;ブテン二酸(たとえばマレイン酸、フマル酸、イタコン酸、およびシトラコン酸)のC〜C20アルキルモノエステル、たとえばマレイン酸水素メチル、マレイン酸水素エチル、フマル酸水素プロピル、およびフマル酸水素2−エチルヘキシル;ジメチルマレエート、ジエチルマレエート、およびジブチルシトラコネート、ジオクチルマレエート、およびジ−2−エチルヘキシルフマレートなどのブテン二酸のC〜C20アルキルジエステルが挙げられる。これらの中で、無水マレイン酸、マレイン酸水素エチル、およびマレイン酸水素メチルが好ましい。無水マレイン酸およびマレイン酸水素エチルが最も好ましい。第3のポリマー成分の例であるより高次なコポリマーとしては、エチレン/アクリル酸メチル/マレイン酸水素エチル、エチレン/アクリル酸ブチル/マレイン酸水素エチル、およびエチレン/アクリル酸オクチル/マレイン酸水素エチルなどのターポリマーが挙げられる。
【0044】
種々の異なる要求を満たすために、種々の周知の添加剤をエチレンコポリマー層に加えることができる。好適な添加剤としては、たとえば、光安定剤、UV安定剤、熱安定剤、耐加水分解剤、光反射剤、顔料、二酸化チタン、染料、およびスリップ剤が挙げられる。添加剤が結合層に悪影響を与えたり、積層フィルムの最終的な接着特性に悪影響を与えたりしない限りは、エチレンコポリマー接着層中の添加剤の含有量に関して特定の制限はない。
【0045】
エチレンコポリマーも市販されている。たとえば、E.I.duPont de Nemours and Companyより商品名Bynel(登録商標)で購入することができる。
【0046】
本明細書に記載の積層フィルム中に使用される個別の層の厚さに関して特定の制限はない。厚さは、個別の用途により変動する。本発明の好ましい一実施形態では、フルオロポリマー層の厚さは20〜50μmの範囲内、好ましくは15〜38μmの範囲内であり、エチレンコポリマー接着層の厚さは5〜100μmの範囲内、好ましくは20〜50μmの範囲内であり、ポリエステルフィルムの厚さは50〜300μmの範囲内、好ましくは100〜250μmの範囲内である。
【0047】
エチレンコポリマー接着層自体は、2層、3層、または多層の材料であってもよい。これは、同時押出、によって形成することができ、それによってフルオロポリマーフィルムおよび延伸ポリエステルフィルムが互いに積層される。
【0048】
積層方法
本明細書に記載の積層フィルムは、押出積層方法によって形成される。本発明者らは、押出積層によって形成される積層フィルムの層の間に生じる接着強度が、エチレンコポリマーの組成に依存することを発見した。エチレンコポリマーが10重量%以上のコモノマーを含有する場合、形成された積層フィルムの接着強度が顕著に改善され、典型的には5N/cmを超える。
【0049】
したがって、本明細書に記載の積層フィルムの製造に使用される方法は以下の:
(a)フルオロポリマーフィルムを提供するステップと;
(b)延伸ポリエステルフィルムを提供するステップと;
(c)上記2つのフィルムの間にエチレンコポリマーを溶融押出するステップであって、エチレンコポリマーの溶融温度を270℃以上に設定するステップと;
(d)2つのフィルムを中間層としてのエチレンコポリマーとともに積層するステップとを含む。
【0050】
フルオロポリマーフィルムは前述のフルオロポリマー層から選択され、延伸ポリエステルフィルムは前述の延伸ポリエステル層から選択され、エチレンコポリマーは前述のエチレンコポリマー接着層から選択される。
【0051】
本明細書に記載の方法では、エチレンコポリマーの溶融温度は、270℃とエチレンコポリマーの分解温度との間のあらゆる温度であってもよく、通常は270〜350℃の範囲内、好ましくは280〜330℃の範囲内、理想的には290〜310℃の範囲内である。
【0052】
積層して得られた層の接着強度をさらに増加させるために、フルオロポリマーフィルム、ポリエステルフィルム、またはその両方に対して表面処理を行ってもよい。使用される表面処理方法は、コロナ処理またはプライマーコーティング処理などの当技術分野において周知のあらゆる表面処理であり得る。
【0053】
本発明は、バックシート、太陽電池活性層、封止材料、およびフロントシートを含み、バックシートが本明細書に記載の積層フィルムから製造されるソーラーパネルにも関する。
【0054】
開示されるソーラーパネルのバックシート材料を形成するための例示的な方法の1つを図1に示す。フルオロポリマーフィルム14は、ロール12から、ロール26および28の間に形成されるニップに供給される。延伸ポリエステルフィルム18は、ロール16から同じニップに供給される。ロール26および28は、当技術分野において周知の積層ローラーであり、硬質または可撓性の表面を有することができ、所望の加工条件に依存して加熱または冷却することができる。エチレンコポリマー接着層25は、押出機24から、フィルムがニップに入る直前のフルオロポリマーフィルム14と延伸ポリエステルフィルム18との間に押し出される。押し出されるコポリマー接着層25は、各層が特定の機能を果たすように計画された複数の同時押出層から構成されてもよい。たとえば、図1中、2種類の異なるエチレンコポリマー供給材料20および22が押出機に供給され、そこで供給材料20が、フルオロポリマーフィルムに接着するように計画されたエチレンコポリマー副層を形成し、供給材料22が、ポリエステルフィルムに接着することが計画された別のエチレンコポリマー副層を形成する。押し出されるコポリマー接着層25は、他の副層を互いに結合させる、または所望の防湿性または絶縁特性を付与するなどの他の機能を有するさらなる副層を加えて作製可能なことが考慮される。希望するなら、積層フィルム29は、ロール28から離れた後に回収ロール上に回収することができる。図1中には、引き続く別の押出コーティングステップが示されている。
【0055】
図1に示されるように、積層フィルム29は、移送ローラー30によって、第2の出機36、およびロール38および40の間に形成された第2のニップに送られる。ローラー38および40は、当技術分野において周知のコーティング用ローラーであり、硬質または可撓性の表面を有することができ、所望の加工条件に依存して加熱または冷却することができる。エチレンコポリマー接着層35は、押出機(extruded)36から、積層フィルム29の延伸ポリエステルフィルム18の露出面上に押し出される。押し出されるコポリマー接着層35は、各層が特定の機能を果たすように計画された複数の同時押出層から構成されてもよい。たとえば、図1中、2種類の異なるエチレンコポリマー供給材料32および34が押出機に供給され、そこで供給材料32が、延伸ポリエステルフィルムに接着するように計画されたエチレンコポリマー副層を形成し、供給材料34が、バックシートが接着されるソーラーパネルのエチレン酢酸ビニル層のなどの封止層に接着する様に計画された別のエチレンコポリマー副層を形成する。押し出されるコポリマー接着層35は、他の副層を互いに結合させる、または所望の防湿性または絶縁特性を付与するなどの他の機能を有するさらなる副層を加えて作製可能なことが考慮される。積層およびコーティングが行われたフィルム44は、ローラー42上に回収される。
【0056】
図2に示されるような、開示される別の方法の1つでは、ソーラーパネルのバックシート材料は、ワンパスプロセスで製造され、このバックシートは以下の層:フルオロポリマーフィルム/エチレンコポリマー/ポリエステルフィルム/エチレンコポリマー/フルオロポリマーフィルムを含む。フルオロポリマーフィルム/エチレンコポリマー/ポリエステル積層フィルム29は、図1に関して前述したように形成される。積層フィルム29は、移送ローラー30によって、第2の押出機58、およびロール39および41の間に形成される第2のニップに送られる。さらに、第2のフルオロポリマー(fluoroplymer)フィルム52は、ロール50から、ロール39および41によって形成されたニップに供給される。ロール39および41は、当技術分野において周知の積層ローラーであり、硬質または可撓性の表面を有することができ、所望の加工条件に依存して加熱または冷却することができる。エチレンコポリマー接着層55は、押出機58から、フィルムがニップに入る直前の積層フィルム29と第2のフルオロポリマーフィルム52との間に押し出される。押し出されるコポリマー接着層55は、各層が特定の機能を果たすように計画された複数の同時押出層から構成されてもよい。たとえば、2種類の異なるエチレンコポリマー供給材料54および56が押出機に供給され、そこで供給材料54が、積層フィルム29の露出したポリエステル層に接着することが計画されたエチレンコポリマー副層を形成し、供給材料56が、第2のフルオロポリマーフィルム52に接着することが計画された別のエチレンコポリマー副層を形成する。押し出されるコポリマー接着層55は、他の副層を互いに結合させる、または所望の防湿性または絶縁特性を付与するなどの他の機能を有するさらなる副層を加えて作製可能なことが考慮される。希望するなら、積層されたフルオロポリマーフィルム/エチレンコポリマー/ポリエステルフィルム/エチレンコポリマー/フルオロポリマーフィルム45は、ロール41から離れた後に回収ロール43上に回収することができる。開示される別の代案の1つでは、積層されたフルオロポリマーフィルム/エチレンコポリマー/ポリエステルフィルム/エチレンコポリマー/フルオロポリマーフィルム45は、移送ローラーで、図1中の押出機36のようなコーティング押出機に送ることができ、そこで、図1において積層フィルム29のポリエステル層がエチレンコポリマー接着層55でコーティングされるのと同じ方法で、フルオロポリマーフィルムの1つの露出面に、ソーラーパネルの封止層に接着することが計画されたエチレンコポリマーフィルムをコーティングすることができる。別の一実施形態では、前述の図2中の第2のフルオロポリマーフィルム52を金属箔で置き換えることによって、アルミニウム箔または銅箔などの金属箔をポリエステル層18に接着することができる。
【0057】
以下の実施例によって本発明をさらに説明する。
【0058】
試験方法
積層フィルムの剥離強度。積層フィルムの層の間に形成された接合の剥離強度は、引張試験機を使用して測定した。積層フィルムを、幅2.54cmおよび長さ10cmのサンプルストリップに切断した。ポリエステル層は、剥離試験用の引張試験機の上部クランプで保持し、基材は下部クランプで保持し、5インチ/分の速度で延伸した。
【0059】
封止材料を有する場合の剥離強度。積層フィルムとエチレン−酢酸ビニルコポリマー封止材料との間に形成された接合の剥離強は、引張試験機を使用して測定した。積層フィルム(そのフルオロポリマーフィルムは最外部にあり、そのポリエステル層は封止フィルムに隣接している)、エチレン−酢酸ビニルコポリマー封止フィルム、およびガラスを連続して積み重ねてラミネート機中に入れ、145℃に設定した運転条件で15分間真空積層して架橋させた。次に、得られたサンプルを、幅2.54cmおよび長さ10cmのサンプルストリップに切断した。バックシートが積層されたフィルムは、剥離試験用の引張試験機の上部クランプで保持し、および封止材料/ガラス層は下部クランプで保持し、5インチ/分の速度で延伸した。
【実施例】
【0060】
実施例1
ポリフルオロエチレン/エチレン−アクリル酸ブチルコポリマー/二軸延伸ポリエチレンテレフタレートの積層フィルム
コロナ処理装置を使用して、ポリフルオロエチレンフィルム(厚さ25μm、商品名Tedlar(登録商標)、Wilmington,Delaware,USAのDuPontより入手した)の表面、および二軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルム(厚さ250μm、長手方向に3.5倍および横方向に3倍延伸)の表面のコロナ処理を行った。
【0061】
Davis Standard製造の押出コーティング/積層装置を使用して、二軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルムのロールを第1の層として巻き出し、ポリフルオロエチレンフィルムのロールを第2の層として巻き出し、次にエチレン−アクリル酸ブチルコポリマー(厚さ25μm、17重量%のアクリル酸ブチルを含有し、メルトインデックスは7であり、DuPontより入手した)を、押出機(フィーダーからダイまでの温度プロファイルは180℃、210℃、250℃、280℃、および310℃である)から、ポリフルオロエチレンフィルムおよび二軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルムのコロナ処理表面間の間隙に溶融押出した。積層フィルムが得られ、冷却した後に巻き取った。室温で1週間保管した後に剥離強度を試験すると、8N/cm(この時点でポリフルオロエチレン層が破壊された)において層間剥離は観察されなかった。
【0062】
この積層フィルムを、85℃および相対湿度85%の環境室に1,000時間入れた。次に剥離強度を試験すると、8N/cm(この時点でポリフルオロエチレン層が破壊された)において層間剥離は観察されなかった。
【0063】
得られた積層フィルムとエチレン−酢酸ビニルコポリマー封止材料のフィルムとの間の接合の剥離強度を上記方法により試験すると、5N/cmの剥離強度が測定された。
【0064】
実施例2
ポリフルオロエチレン/エチレン−アクリル酸コポリマー/二軸延伸ポリエチレンテレフタレートの積層フィルム
実施例1の方法を用いて、ポリフルオロエチレンフィルム(厚さ25μm、商品名Tedlar(登録商標)であり、DuPontより入手した)および二軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルム(厚さ250μm、長手方向に3.5倍および横方向に3倍延伸)のコロナ処理を行った。
【0065】
Davis Standard製造の押出コーティング/積層装置を使用して、ポリフルオロエチレンフィルムのロールを第1の層として巻き出し、次にエチレン−アクリル酸コポリマー(25μm、12重量%のアクリル酸を含有し、メルトインデックスは13.5であり、DuPontより入手した)を押出機(フィーダーからダイまでの温度プロファイルは190℃、230℃、260℃、290℃、および320℃である)から溶融押出して、ポリフルオロエチレンと二軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルムとの間の界面に取り付けた。積層フィルムが得られ、冷却した後に巻き取った。室温で1週間保管後に積層フィルムの剥離強度を試験すると、8N/cm(この時点でポリフルオロエチレン層が破壊された)において層間剥離は観察されなかった。
【0066】
85℃および相対湿度85%で1,000時間エージングした後、ポリフルオロエチレン/二軸延伸ポリエチレンテレフタレートの接合の剥離強度は8N/cm(この時点でポリフルオロエチレン層が破壊された)を超えた。
【0067】
得られた積層フィルムとエチレン−酢酸ビニルコポリマー封止材料のフィルムとの間の接合の剥離強度を上記方法により試験すると、5N/cmの結果が得られた。
【0068】
比較例1
ポリフルオロエチレン/エチレン−メタクリル酸コポリマー/二軸延伸ポリエチレンテレフタレートの積層フィルム
コロナ処理装置を使用して、ポリフルオロエチレンフィルム(厚さ25μm、商品名Tedlar(登録商標)であり、DuPontより入手した)および二軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルム(厚さ250μm、長手方向に3.5倍および横方向に3倍延伸)のコロナ処理を行った。
【0069】
Davis Standard製造の押出積層装置を使用して、ポリフルオロエチレンフィルムのロールを第1の層として巻き出し、二軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルムのロールを第2の層として巻き出し、次にエチレン−メタクリル酸コポリマー(厚さ25μm、4重量%のメタクリル酸を含有し、メルトインデックスは7.5であり、DuPontより購入した)を押出機(フィーダーからダイまでの温度プロファイルは170℃、200℃、230℃、260℃、および290℃である)から、ポリフルオロエチレンフィルムと二軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルムとの間の間隙に溶融押出した。積層フィルムが得られ、冷却した後に巻き取った。室温で1週間保管した後に積層フィルムの剥離強度を試験すると、0.5N/cmで層間剥離が観察された。
【0070】
比較例2
ポリフルオロエチレン/エチレン−アクリル酸メチルコポリマー/二軸延伸ポリエチレンテレフタレートの積層フィルム
コロナ処理装置を使用して、ポリフルオロエチレンフィルム(厚さ25μm、商品名Tedlar(登録商標)であり、DuPontより入手した)および二軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルム(厚さ250μm、長手方向に3.5倍および横方向に3倍延伸)のコロナ処理を行った。
【0071】
Davis Standard製造の押出積層装置を使用して、ポリフルオロエチレンフィルムのロールを第1の層として巻き出し、二軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルムのロールを第2の層として巻き出し、次にエチレン−アクリル酸メチルコポリマー(厚さ25μm、4.3重量%のアクリル酸メチルを含有し、メルトインデックスは1.1であり、DuPontより入手した)を、押出機(フィーダーからダイまでの温度プロファイルは170℃、200℃、230℃、260℃、および290℃である)から、ポリフルオロエチレンフィルムと二軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルムとの間の間隙に溶融押出した。積層フィルムが得られ、冷却した後に巻き取った。室温で1週間保管した後に積層フィルムの剥離強度を試験すると、0.8N/cmで層間剥離が観察された。
【0072】
実施例3
ポリフルオロエチレン/エチレン−アクリル酸コポリマー/二軸延伸ポリエチレンテレフタレート/ポリフルオロエチレンの積層フィルム
ポリフルオロエチレンフィルム(厚さ25μm、商品名Tedlar(登録商標)であり、DuPontより入手した)および二軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルム(PET、250μm、長手方向に3.5倍および横方向に3倍延伸)のコロナ処理を、PETの両面をコロナ処理したことを除けば実施例1の方法を用いて行った。
【0073】
マルチダイ(multi−die)連続押出コーティング/積層装置を使用して、ポリフルオロエチレンフィルムのロールを第1の層として巻き出し、エチレン−アクリル酸コポリマー(厚さ25μm、12重量%のアクリル酸を含有し、メルトインデックスは13.5であり、DuPontより入手した)を、押出機(フィーダーからダイまでの温度プロファイルは190℃、230℃、260℃、290℃、および320℃である)から溶融押出して、ポリフルオロエチレンフィルムと二軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルムとの間の界面に取り付けた。得られた積層フィルムをしっかりとプレスして冷却した後、第2の押出積層ゾーンに送り、そこでポリフルオロエチレンフィルムの別のロールを第3の層として巻き出し、次にエチレン−アクリル酸コポリマー(厚さ25μm、12重量%のアクリル酸を含有し、メルトインデックスは13.5であり、DuPontより入手した)を、押出機(フィーダーからダイまでの温度プロファイルは190℃、230℃、260℃、290℃、および320℃である)から溶融押出して、ポリフルオロエチレン/PETと第2のポリフルオロエチレンフィルムとの間の界面に取り付けた。得られた積層フィルムをしっかりとプレスし、冷却し、巻き取って、ポリフルオロエチレン/PET/ポリフルオロエチレンの積層フィルムを得た。室温で1週間保管後に積層フィルムの剥離強度を試験すると8N/cm(この時点でポリフルオロエチレン層が破壊された)において層間剥離は観察されなかった。
【0074】
85℃および相対湿度85%で1,000時間エージングした後、ポリフルオロエチレン/二軸延伸ポリエチレンテレフタレートの接合の剥離強度は8N/cm(この時点でポリフルオロエチレン層が破壊された)を超えた。
【0075】
この方法によって、生産効率が大きく向上したポリフルオロエチレン/PET/ポリフルオロエチレン太陽電池モジュールバックシートの一段階連続製造が実現した。
【0076】
得られた積層フィルムとエチレン−酢酸ビニルコポリマー封止材料のフィルムとの間に形成された接合の剥離強度を上記方法により試験すると、7N/cmの剥離強度が測定された。
【0077】
実施例4
ポリフルオロエチレン/エチレン−アクリル酸メチルコポリマー/二軸延伸ポリエチレンテレフタレート/エチレン−アクリル酸メチルコポリマーの積層フィルム
ポリフルオロエチレンフィルム(厚さ25μm、商品名Tedlar(登録商標)であり、DuPontより入手した)および二軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルム(PET、厚さ188μm、長手方向に3.5倍および横方向に3倍延伸)のコロナ処理を、PETの両面をコロナ処理したことを除けば実施例1の方法を用いて行った。
【0078】
マルチダイ連続押出コーティング/積層装置を使用して、ポリフルオロエチレンフィルムのロールを第1の層として巻き出し、エチレン−アクリル酸メチルコポリマー(厚さ25μm、20重量%のアクリル酸メチルを含有し、メルトインデックスは8であり、DuPontより入手した)を、押出機(フィーダーからダイまでの温度プロファイルは160℃、190℃、220℃、250℃、および300℃である)から溶融押出して、ポリフルオロエチレンフィルムと二軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルムとの間の界面に取り付けた。得られた積層フィルムをしっかりとプレスして冷却した後、第2の押出コーティングゾーンに送り、そこで次にエチレン−アクリル酸メチルコポリマー(厚さ35μm、20重量%のアクリル酸メチルを含有し、メルトインデックスは8であり、DuPontより入手した)を、押出機(フィーダーからダイまでの温度プロファイルは160℃、190℃、220℃、250℃、および300℃である)から溶融押出して、PETの反対側の表面に取り付け、次にしっかりとプレスした。ポリフルオロエチレン/エチレン−アクリル酸メチルコポリマー/二軸延伸ポリエチレンテレフタレート/エチレン−アクリル酸メチルコポリマーの積層フィルムが得られ、冷却した後に巻き取った。
【0079】
室温で1週間保管後に積層フィルムの剥離強度を試験すると、8N/cm(この時点でポリフルオロエチレン層が破壊された)において層間剥離は観察されなかった。
【0080】
85℃および相対湿度85%で1,000時間エージングした後、ポリフルオロエチレン/二軸延伸ポリエチレンテレフタレートの接合の剥離強度は8N/cm(この時点でポリフルオロエチレン層が破壊された)を超えた。
【0081】
この方法によって、生産効率が大きく向上したポリフルオロエチレン/PET/ポリフルオロエチレン太陽電池モジュールバックシートの一段階連続製造が実現した。
【0082】
得られた積層フィルムとエチレン−酢酸ビニルコポリマー封止材料のフィルムとの間に形成された接合の剥離強度を上記方法により試験すると、80N/cmの剥離強度が測定された。
【0083】
実施例5
ポリフルオロエチレン/エチレン−アクリル酸メチルコポリマー/二軸延伸ポリエチレンテレフタレート/エチレン−アクリル酸メチルコポリマー/低密度ポリエチレンコポリマーの積層フィルム
ポリフルオロエチレンフィルム(厚さ25μm、商品名Tedlar(登録商標)であり、DuPontより入手した)および二軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルム(PET、厚さ188μm、長手方向に3.5倍および横方向に3倍延伸)のコロナ処理を、PETの両面を処理したことを除けば実施例1の方法を用いて行った。
【0084】
マルチダイ連続同時押出コーティング/積層装置を使用して、ポリフルオロエチレンフィルムのロールを第1の層として巻き出し、エチレン−アクリル酸メチルコポリマー(厚さ25μm、20重量%のアクリル酸メチルを含有し、メルトインデックスは8であり、DuPontより入手した)を、押出機(フィーダーからダイまでの温度プロファイルは160℃、190℃、220℃、250℃、および300℃である)から溶融押出して、ポリフルオロエチレンフィルムと二軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルムとの間の界面に取り付けた。得られた積層フィルムをしっかりとプレスして冷却した後、第2の押出コーティングゾーンに送った。エチレン−アクリル酸メチルコポリマー(厚さ35μm、20重量%のアクリル酸メチルを含有し、メルトインデックスは8であり、DuPontより入手した)を、押出機(フィーダーからダイまでの温度プロファイルは160℃、190℃、220℃、250℃、および300℃である)から溶融押出し、これとともに低密度ポリエチレン(厚さ50μm、メルトインデックスは7であり、Dow Chemicalより購入した)を溶融押出(フィーダーからダイまで160℃、190℃、220℃、250℃、および300℃の温度プロファイルにおいて)して、同時押出溶融物を形成した。この同時押出溶融物のエチレン−アクリル酸メチル側をPETの反対側の表面に取り付け、しっかりとプレスした。ポリフルオロエチレン/エチレン−アクリル酸メチルコポリマー/二軸延伸ポリエチレンテレフタレート/エチレン−アクリル酸メチルコポリマー/低密度ポリエチレンコポリマー積層フィルムの積層フィルムが得られ、冷却した後に巻き取った。室温で1週間保管後に積層フィルムの剥離強度を試験すると、8N/cm(この時点でポリフルオロエチレン層が破壊された)において層間剥離は観察されなかった。
【0085】
85℃および相対湿度85%で1,000時間エージングした後、ポリフルオロエチレン/二軸延伸ポリエチレンテレフタレートの接合の剥離強度は8N/cm(この時点でポリフルオロエチレン層が破壊された)を超えた。
【0086】
得られた積層フィルムとエチレン−酢酸ビニルコポリマー封止材料のフィルムとの間に形成された接合の剥離強度を上記方法により試験すると、56N/cmの剥離強度が測定された。
【0087】
実施例6
ポリフルオロエチレン/エチレン−アクリル酸メチルコポリマー/二軸延伸ポリエチレンテレフタレート/エチレンアクリル酸メチルコポリマー/エチレンアクリル酸メチルコポリマーの積層フィルム
ポリフルオロエチレンフィルム(厚さ25μm、商品名Tedlar(登録商標)であり、DuPontより入手した)および二軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルム(PET、厚さ188μm、長手方向に3.5倍および横方向に3倍延伸)のコロナ処理を、PETの両面をコロナ処理したことを除けば実施例1の方法を用いて行った。
【0088】
マルチダイ連続同時押出コーティング/積層装置を使用して、ポリフルオロエチレンフィルムのロールを第1の層として巻き出し、エチレン−アクリル酸メチルコポリマー(厚さ25μm、20重量%のアクリル酸メチルを含有し、メルトインデックスは8であり、DuPontより入手した)を、押出機(フィーダーからダイまでの温度プロファイルは160℃、190℃、220℃、250℃、および300℃である)から溶融押出して、ポリフルオロエチレンフィルムと二軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルムとの間の界面に取り付けた。得られた積層フィルムをしっかりとプレスして冷却した後、第2の押出コーティングゾーンに送った。エチレン−アクリル酸メチルコポリマー(厚さ35μm、20重量%のアクリル酸メチルを含有し、メルトインデックスは8であり、DuPontより入手した)を、押出機(フィーダーからダイまでの温度プロファイルは160℃、190℃、220℃、250℃、および300℃である)から溶融押出し、別の並列の押出機で、エチレン−アクリル酸メチルコポリマー(厚さ35μm、9重量%のアクリル酸メチルを含有し、メルトインデックスは6であり、DuPontより入手した)を、押出機(フィーダーからダイまでの温度プロファイルは160℃、190℃、220℃、250℃、および300℃である)から溶融押出して、同時押出溶融物を形成した。この同時押出溶融物のエチレン−アクリル酸メチル(20%)コポリマー側をPETの反対側の表面に取り付け、しっかりとプレスした。ポリフルオロエチレン/エチレン−アクリル酸メチルコポリマー/二軸延伸ポリエチレンテレフタレート/エチレン−アクリル酸メチルコポリマー/エチレン−アクリル酸メチルコポリマー積層フィルムの積層フィルムが得られ、冷却した後に巻き取った。室温で1週間保管後に積層フィルムの剥離強度を試験すると、8N/cm(この時点でポリフルオロエチレン層が破壊された)において層間剥離は観察されなかった。
【0089】
85℃および相対湿度85%で1,000時間エージングした後、ポリフルオロエチレン/二軸延伸ポリエチレンテレフタレートの接合の剥離強度は8N/cm(この時点でポリフルオロエチレン層が破壊された)を超えた。
【0090】
得られた積層フィルムとエチレン−酢酸ビニルコポリマー封止材料のフィルムとの間に形成された接合の剥離強度を上記方法により試験すると、71N/cmの剥離強度が測定された。
【0091】
実施例7
ポリフルオロエチレン/エチレン−アクリル酸メチルコポリマー/三酸化二アルミニウムがコーティングされた二軸延伸ポリエチレンテレフタレート積層フィルム/二軸延伸ポリエチレンテレフタレートの積層フィルム
実施例1の方法を用いて、ポリフルオロエチレンフィルム(厚さ25μm、商品名Tedlar(登録商標)であり、DuPontより入手した)のコロナ処理を行った。
【0092】
接着剤を用いて、三酸化二アルミニウムがコーティングされた二軸延伸ポリエチレンテレフタレート積層フィルム(厚さ12μm、日本の東レから購入した)を二軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルムに積層した。
【0093】
Davis Standard製造の押出積層装置を使用して、ポリフルオロエチレンフィルムのロールを第1の層として巻き出し、三酸化二アルミニウムがコーティングされた二軸延伸ポリエチレンテレフタレート積層フィルムと二軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルムとを組み合わせた複合フィルムのロールを第2の層として巻き出した。次にエチレン−アクリル酸メチルコポリマー(厚さ25μm、20重量%のアクリル酸メチルを含有し、メルトインデックスは8であり、DuPontより入手した)押出機(フィーダーからダイまでの温度プロファイルは190℃、230℃、260℃、290℃、および310℃である)から溶融押出して、ポリフルオロエチレンフィルムと三酸化二アルミニウムがコーティングされた二軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルムとの間の界面に取り付けた。積層フィルムが得られ、冷却した後に巻き取った。室温で1週間保管後にフィルムの剥離強度を試験すると、8N/cm(この時点でポリフルオロエチレン層が破壊された)において層間剥離は観察されなかった。
【0094】
85℃および相対湿度85%で1,000時間エージングした後、ポリフルオロエチレン/二軸延伸ポリエチレンテレフタレートの接合の剥離強度は8N/cm(この時点でポリフルオロエチレン層が破壊された)を超えた。
【0095】
得られた積層フィルムとエチレン−酢酸ビニルコポリマー封止材料のフィルムとの間に形成された接合の剥離強度を上記方法により試験すると、5N/cmの剥離強度が測定された。
【0096】
実施形態8
ポリフルオロエチレン/エチレン−アクリル酸メチルコポリマー/アルミニウム箔/二軸延伸ポリエチレンテレフタレートの積層フィルム
実施例1の方法を用いて、ポリフルオロエチレンフィルム(厚さ25μm、商品名Tedlar(登録商標)であり、DuPontより入手した)のコロナ処理を行った。
【0097】
接着剤を用いて、アルミニウム箔(厚さ25μm、Alcoa,USAより購入した)を二軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルムに積層した。
【0098】
Davis Standard製造の押出積層装置を使用して、ポリフルオロエチレンフィルムのロールを第1の層として巻き出し、アルミニウム箔と二軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルムとを組み合わせた複合フィルムのロールを第2の層として巻き出した。次にエチレン−アクリル酸メチルコポリマー(厚さ25μm、20重量%のアクリル酸メチルを含有し、メルトインデックスは8であり、DuPontより入手した)を、押出機(フィーダーからダイまでの温度プロファイルは190℃、230℃、260℃、290℃、および310℃である)から溶融押出して、ポリフルオロエチレンフィルムとアルミニウム箔との間の界面に取り付けた。積層フィルムが得られ、冷却した後に巻き取った。室温で1週間保管後に積層フィルムの剥離強度を試験すると、6N/cm(この時点でポリフルオロエチレン層が破壊された)において層間剥離は観察されなかった。
【0099】
85℃および相対湿度85%で1,000時間エージングした後、積層フィルムの剥離強度は6N/cm(この時点でポリフルオロエチレン層が破壊された)を超えた。
【0100】
得られた積層フィルムとエチレン−酢酸ビニルコポリマー封止材料のフィルムとの間に形成された接合の剥離強度を上記方法により試験すると、5N/cmの剥離強度が測定された。
【0101】
実施例9
ポリフルオロエチレン/エチレン−アクリル酸メチルコポリマー/二軸延伸ポリエチレンテレフタレートの積層フィルム
実施例1の方法を用いて、ポリフルオロエチレンフィルム(厚さ25μm、商品名Tedlar(登録商標)であり、DuPontより入手した)および二軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルム(厚さ250μm、長手方向に3.5倍および横方向に3倍延伸)のコロナ処理を行った。
【0102】
Egan製造のオンライン下塗り機能を有する押出コーティング/積層装置を使用して、二軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルムにA−131Xプライマー(Mica,USAの製品、0.2μmのコーティング厚さ)を下塗りした。ポリフルオロエチレンフィルムのロールを第2の層として巻き出し、次にエチレン−アクリル酸メチルコポリマー(厚さ25μm、12重量%のアクリル酸メチルを含有し、メルトインデックスは13.5であり、DuPontより購入した)を、押出機(フィーダーからダイまでの温度プロファイルは190℃、230℃、260℃、290℃、および310℃である)から溶融押出して、ポリフルオロエチレンと下塗りした二軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルムとの間の界面に取り付けた。積層フィルムが得られ、冷却した後に巻き取った。室温で1週間保管後に積層フィルムの剥離強度を試験すると、8N/cm(この時点でポリフルオロエチレン層が破壊された)において層間剥離は観察されなかった。
【0103】
85℃および相対湿度85%で1,000時間エージングした後、積層フィルムの剥離強度は8N/cm(この時点でポリフルオロエチレン層が破壊された)を超えた。
【0104】
得られた積層フィルムとエチレン−酢酸ビニルコポリマー封止材料のフィルムとの間に形成された接合の剥離強度を上記方法により試験すると、5N/cmの剥離強度が測定された。
【図1】

【図2】


【特許請求の範囲】
【請求項1】
ソーラーモジュール用バックシート材料の製造方法であって:
(a)フルオロポリマーフィルムを提供するステップと;
(b)延伸ポリエステルフィルムを提供するステップと
(c)エチレンと、アクリル酸C1−4アルキル、メタクリル酸C1−4アルキル、メタクリル酸、アクリル酸、メタクリル酸グリシジル、無水マレイン酸からなる群から選択される1種類以上のモノマーとのコポリマー、ならびにエチレンと、C〜C不飽和無水物、少なくとも2つのカルボン酸基を有するC〜C不飽和酸のモノエステル、少なくとも2つのカルボン酸基を有するC〜C不飽和酸のジエステルからなる群から選択されるコモノマーとの共重合単位のコポリマー、ならびにそのようなコポリマーの混合物を提供するステップであって、前記エチレンコポリマー中のエチレン含有率が60〜90重量%を占め、好ましくは65〜85重量%を占め、理想的には70〜80重量%を占めるステップと;
(d)接着剤層であって、前記接着剤層の重量を基準として少なくとも70重量%のステップ(c)の前記エチレンコポリマーを含む接着剤層を、270℃以上の温度で、前記フルオロポリマーフィルムと前記延伸ポリエステルフィルムとの間に押し出し、前記エチレンコポリマーを前記フルオロポリマーフィルムと前記延伸ポリエステルフィルムとの間でプレスして、ソーラーモジュールのバックシート用のフルオロポリマー/エチレンコポリマー/延伸ポリエステル多層積層フィルムを形成するステップと
を含む、方法。
【請求項2】
前記フルオロポリマーが、フルオロエチレンホモポリマー、1,1−ジフルオロエチレンホモポリマー、1,2−ジフルオロエチレンホモポリマー、フルオロエチレン/非フッ素化C2−4モノオレフィンコポリマー、1,1−ジフルオロエチレン/非フッ素化C2−4モノオレフィンコポリマー、ヘキサフルオロプロピレン/フルオロエチレンコポリマー、ヘキサフルオロプロピレン/1,1−ジフルオロエチレンコポリマー、ヘキサフルオロプロピレン/1,2−ジフルオロエチレンコポリマー、テトラフルオロエチレン/フルオロエチレンコポリマー、テトラフルオロエチレン/1,1−ジフルオロエチレンコポリマー、テトラフルオロエチレン/1,2−ジフルオロエチレンコポリマー、トリフルオロクロロエチレン/フルオロエチレンコポリマー、トリフルオロクロロエチレン/1,1−ジフルオロエチレンコポリマー、トリフルオロクロロエチレン/1,2−ジフルオロエチレンコポリマー、または2種類以上の上記ポリマーもしくはコポリマーのブレンドからなる群から選択される、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記フルオロポリマーが、ヘキサフルオロプロピレン、テトラフルオロエチレン、およびトリフルオロクロロエチレンから誘導されるモノマー単位を含有するポリマーまたはコポリマーからなる群から選択される、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記ポリエステルフィルムがポリC2−6アルキルベンゼンジカルボキシレートを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記ポリエステルが、ポリエチレンテレフタレート、ポリトリメチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリヘキサメチレンテレフタレート、ポリエチレンフタレート、ポリトリメチレンフタレート、ポリブチレンフタレート、ポリヘキサメチレンフタレート、または2種類以上の上記のコポリマーもしくはブレンドからなる群から選択される、請求項4に記載の方法。
【請求項6】
前記ポリエステルフィルムが、長手方向延伸比2〜4倍および横方向延伸比2〜4倍で一軸延伸または二軸延伸される、請求項1に記載の方法。
【請求項7】
前記エチレンコポリマーが、エチレン−メタクリル酸メチルコポリマー、エチレン−メタクリル酸エチルコポリマー、エチレン−メタクリル酸プロピルコポリマー、エチレン−メタクリル酸ブチルコポリマー、エチレン−アクリル酸メチルコポリマー、エチレン−アクリル酸エチルコポリマー、エチレン−アクリル酸プロピルコポリマー、エチレン−アクリル酸ブチルコポリマー、または任意の比率でのそれらの2種類以上のブレンドからなる群から選択される、請求項1に記載の方法。
【請求項8】
前記エチレンコポリマーが、エチレンと1種類以上のコモノマーとによって形成されるエチレンコポリマーを含み、前記コモノマーが、メタクリル酸メチル、メチルアクリル酸エステル、メタクリル酸エチル、エチルアクリル酸エステル、メタクリル酸プロピル、プロピルアクリル酸エステル、メタクリル酸ブチル、ブチルアクリル酸エステル、メタクリル酸グリセリド、マレイン酸水素メチル、マレイン酸水素エチル、および無水マレイン酸からなる群から選択される、請求項1に記載の方法。
【請求項9】
前記エチレンコポリマーが、エチレン−(メタ)アクリレート−(メタ)アクリル酸ターポリマー、エチレン−(メタ)アクリレート−メタクリル酸グリシジルターポリマー、およびエチレン−アルキル(メタ)アクリレート−無水マレイン酸ターポリマーからなる群から選択される、請求項1に記載の方法。
【請求項10】
1つ以上の金属層、金属酸化物層、または非金属酸化物層が、前記ポリエステルフィルムおよび/またはフルオロポリマーフィルムの1つまたは2つの表面に接着される、請求項1に記載の方法。
【請求項11】
前記ポリエステルフィルムおよび/またはフルオロポリマーフィルムの前記1つまたは2つの主面に、1つ以上の酸化物層が接着されており、前記酸化物層が、一般分子式SiO(X=1〜2)で表される酸化ケイ素層および一般分子式AlO(x=0.5〜1.5)で表される酸化アルミニウム層の群から選択される、請求項10に記載の方法。
【請求項12】
前記ポリエステルフィルムおよび/またはフルオロポリマーフィルムの前記1つ以上の主面に、銀箔、アルミニウム箔、スズ箔、および銅箔からなる群から選択される1つ以上の金属層が積層される、請求項10に記載の方法。
【請求項13】
(e)エチレンと、アクリル酸C1−4アルキル、メタクリル酸C1−4アルキル、メタクリル酸、アクリル酸、メタクリル酸グリシジル、無水マレイン酸からなる群から選択される1種類以上のモノマーとのコポリマー、ならびにエチレンと、C〜C不飽和無水物、少なくとも2つのカルボン酸基を有するC〜C不飽和酸のモノエステル、少なくとも2つのカルボン酸基を有するC〜C不飽和酸のジエステルのコポリマーからなる群から選択されるコモノマーとの共重合単位のコポリマー、ならびにそのようなコポリマーの混合物である第2のコポリマーを提供するステップであって、前記第2のエチレンコポリマー中のエチレン含有率が60〜90重量%を占め、好ましくは65〜85重量%を占め、理想的には70〜80重量%を占めるステップと;
(f)前記接着層の重量を基準として少なくとも70重量%のステップ(e)の前記エチレンコポリマーを含む接着層を、270℃以上の温度において、ステップ(d)の前記フルオロポリマー/エチレンコポリマー/延伸ポリエステル多層積層フィルムの前記延伸ポリエステルフィルムの露出面上に押し出すステップとをさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項14】
請求項1〜13のいずれか1項に記載の方法により製造される、フルオロポリマー層/エチレンコポリマー層/延伸ポリエステル層を含む多層積層フィルム。
【請求項15】
フロントシート、電子回路、およびバックシートを含むソーラーパネルであって、前記バックシートが請求項14に記載の多層積層フィルムを含む、ソーラーパネル。
【請求項16】
請求項14に記載の多層積層フィルムのソーラーパネルのバックシートとしての使用。
【請求項17】
ソーラーパネル用バックシートであって:
(a)フルオロポリマーフィルムと;
(b)延伸ポリエステルフィルムと;
(c)前記フルオロポリマーフィルムと前記延伸ポリエステル層との間の押出接着層であって、前記押出接着層が、エチレンと、アクリル酸C1−4アルキル、メタクリル酸C1−4アルキル、メタクリル酸、アクリル酸、メタクリル酸グリシジル、無水マレイン酸からなる群から選択される1種類以上のモノマーとのコポリマー、ならびにエチレンと、C〜C不飽和無水物、少なくとも2つのカルボン酸基を有するC〜C不飽和酸のモノエステル、少なくとも2つのカルボン酸基を有するC〜C不飽和酸のジエステルからなる群から選択されるコモノマーとの共重合単位のコポリマー、ならびにそのようなコポリマーの混合物を、少なくとも70重量%含み、前記エチレンコポリマー中のエチレン含有率が60〜90重量%を占め、好ましくは65〜85重量%を占め、理想的には70〜80重量%を占める押出接着層と
を含む、ソーラーパネル用バックシート。
【請求項18】
前記フルオロポリマーフィルムの反対側にある前記ポリエステルフィルムの表面上に第2の押出接着層をさらに含み、前記第2の押出接着層が、エチレンと、アクリル酸C1−4アルキル、メタクリル酸C1−4アルキル、メタクリル酸、アクリル酸、メタクリル酸グリシジル、無水マレイン酸からなる群から選択される1種類以上のモノマーとのコポリマー、ならびにエチレンと、C〜C不飽和無水物、少なくとも2つのカルボン酸基を有するC〜C不飽和酸のモノエステル、少なくとも2つのカルボン酸基を有するC〜C不飽和酸のジエステルからなる群から選択されるコモノマーとの共重合単位のコポリマー、ならびにそのようなコポリマーの混合物を、少なくとも70重量%含み、前記エチレンコポリマー中のエチレン含有率が60〜90重量%を占め、好ましくは65〜85重量%を占め、理想的には70〜80重量%を占める、請求項17に記載のソーラーパネルのバックシート。
【請求項19】
前記第2の押出接着層に接着された第2のフルオロポリマーフィルムをさらに含む、請求項18に記載のソーラーパネルのバックシート。
【請求項20】
前記第2の押出接着層に接着された金属箔をさらに含み、前記延伸ポリエステルフィルムフィルムの反対側の前記金属箔の表面上に第3の押出接着層をさらに含み、前記第3の押出接着層が、エチレンと、アクリル酸C1−4アルキル、メタクリル酸C1−4アルキル、メタクリル酸、アクリル酸、メタクリル酸グリシジル、無水マレイン酸からなる群から選択される1種類以上のモノマーとのコポリマー、ならびにエチレンと、C〜C不飽和無水物、少なくとも2つのカルボン酸基を有するC〜C不飽和酸のモノエステル、少なくとも2つのカルボン酸基を有するC〜C不飽和酸のジエステルからなる群から選択されるコモノマーとの共重合単位のコポリマー、ならびにそのようなコポリマーの混合物を、少なくとも70重量%含み、前記エチレンコポリマー中のエチレン含有率が60〜90重量%を占め、好ましくは65〜85重量%を占め、理想的には70〜80重量%を占める、請求項18に記載のソーラーパネルのバックシート。

【公表番号】特表2013−507270(P2013−507270A)
【公表日】平成25年3月4日(2013.3.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−533336(P2012−533336)
【出願日】平成22年10月8日(2010.10.8)
【国際出願番号】PCT/US2010/051912
【国際公開番号】WO2011/044417
【国際公開日】平成23年4月14日(2011.4.14)
【出願人】(390023674)イー・アイ・デュポン・ドウ・ヌムール・アンド・カンパニー (2,692)
【氏名又は名称原語表記】E.I.DU PONT DE NEMOURS AND COMPANY
【Fターム(参考)】